以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態はふろシステムの予約運転制御方法を対象とするものであり、図1は上記のふろシステムを構成するふろ給湯器100や、これと浴槽200との接続構成を示している。つまり、第1実施形態は上記ふろ給湯器100の運転制御についての予約運転制御に係るものである。
上記のふろ給湯器100は、給湯回路2と、浴槽200内の湯水の追い焚きを行う追い焚き回路3と、上記給湯回路2と追い焚き回路3とを互いに連結して給湯回路2から追い焚き回路3を介して浴槽200への湯張りのための注湯を行う注湯回路4と、予約運転制御手段を含むコントローラ5とを備えたものである。なお、図1には、ふろ給湯器100として1缶2回路式のものを図示しているが、これに限らず、2缶2回路式のもの、あるいは、風呂釜機能のみに構成されたもののいずれのふろ給湯器に予約運転制御方法を適用してもよい。
上記給湯回路2は、水道管等に接続された給水路11から給湯用加熱部としての給湯用熱交換器12に入水された水を上記の熱交換缶体6に設置された燃焼バーナ13の燃焼熱により熱交換加熱し、加熱後の湯水を出湯路14を通して下流端の給湯栓15まで給湯させるようになっている。上記給水路11と出湯路14との間には上記熱交換器12をバイパスするバイパス路16が設けられて、バイパス制御弁17の位置制御による開度調整により上記出湯路14からの出湯に対する水の混合比が変更調整されて上記給湯栓15等に対する給湯温度の調整が可能となっている。
上記給水路11には、入水流量センサ18と、入水温度センサ19とが配設されている一方、上記出湯路14には、上記熱交換器12の出口近傍位置で熱交換缶体4から出湯された直後の出湯温度を検出する缶体温度センサ20と、給湯流量制御弁21と、上記給湯栓15もしくは後述の注湯回路4に供給される湯水の温度を検出する給湯温度センサ22とが配設されている。
上記追い焚き循環回路3は追い焚き用加熱部としての追い焚き用熱交換器31と、浴槽200からの湯水を熱交換器31に戻す戻り路32及び熱交換器31で上記燃焼バーナ13により追い焚きされた湯水を浴槽200に供給する往き路33からなる循環路34と、循環させるための循環ポンプ35とを備えている。上記循環ポンプ35は戻り路32の途中に介装され、この循環ポンプ35の吐出側の戻り路32には戻り湯の温度検出により浴槽200内の湯水温度を検出するふろ温度センサ36と、流水の通過によりフラッパ37aが開いてON信号が出力される水流スイッチ37とがそれぞれこの順で介装されている。
また、上記注湯回路4は、上記給湯回路2の出湯路14から分岐して給湯回路2で加熱された湯水を上記循環路34に注湯して浴槽200に湯張りするための注湯路41と、上記給水路11側が停電等に起因する断水等の発生により負圧状態に陥るときに上記注湯路41を大気開放する負圧破壊弁42とを備えている。上記注湯路41はその上流端が給湯流量制御弁21の下流側位置の出湯路14から分岐し、下流端側が2方に分岐して一方端411が上記循環ポンプ35の吸い込み側の戻り路32に対し接続され、他方端412が往き路33の途中位置に対し逆止弁413を介して接続されている。上記注湯路41には、注湯流量を検出する注湯流量センサ42と、開閉制御により注湯実行又は停止の切換を行う注湯弁43と、給湯回路2側への逆流入を阻止するための二段配置の逆止弁44,44と、上記循環路34側位置に湯水の内圧検出により浴槽200内の水位を検出するふろ水位センサ38とが介装されている。なお、図1中の符号201は浴室内に設置された人体検知センサ201であり、この人体検知センサ201は赤外線センサ等を利用して入浴者の浴室への入室・退室を検知してコントローラ5に出力するようになっている。上記のふろ水位センサ38、又はふろ水位センサ38及び上記の人体検知センサ201がユーザの運転使用状況を検出する検出手段を構成する。
さらに、上記熱交換缶体6には燃焼バーナ13に対し燃焼用空気を供給する送風ファン61が配設され、上記燃焼バーナ13には燃料ガスを供給するガス供給管62が接続されている。このガス供給管62には元ガス電磁弁及び電磁比例弁が介装され、上記送風ファン61、元ガス電磁弁、電磁比例弁及び燃焼バーナ13等により燃焼系7が構成され、この燃焼系7を缶体温度センサ20等の検出値に基づいて制御することにより燃焼バーナ13の燃焼作動制御が行われる。
上記のふろ給湯器100は、MPU、メモリ等を備え各種の制御用プログラムが格納されたコントローラ5によって、給湯運転、注湯運転、追い焚き運転及び予約運転等の各種の運転制御が表示手段を兼ねるリモコン51からの出力及び上記の各種センサからの出力等に基づいて行われるようになっている。すなわち、上記コントローラ5は、図2に示すように上記給湯回路2により給湯栓15に対する給湯運転を行う給湯制御部52と、注湯回路4により浴槽200に湯張りする注湯運転を行う注湯制御部53と、追い焚き回路3により浴槽200内の湯水を所定温度まで焚き上げる追い焚き運転を行う追い焚き制御部54と、ユーザによる事前の予約登録により又はユーザの使用状況についての検出情報に基づく学習により定められた運転予約時刻に基づいて自動運転を実行する予約運転制御部55とを備えている。
上記リモコン51は、図3に最も基本的な形態を示すように表示手段を実現する液晶等の表示部511と、電源投入のON・OFFを切換える電源スイッチ512と、予約運転を実行させるか否かのON・OFFを切換える選択スイッチとしての週間予約スイッチ513と、ふろ自動運転を実行させるか否かのON・OFFを切換える運転実行スイッチとしてのふろ自動スイッチ514と、ふろ温度もしくは給湯温度の入力設定・運転予約時刻の設定登録・現在時刻の調整等の設定のための選択スイッチ515及び設定スイッチ516とを基本要素として備えたものである。そして、上記表示部511には、「現在時刻」の文字及び現在時刻の表示欄511aと、「予約時刻」の文字及び予約時刻の表示欄511bとが設定されている。上記週間予約スイッチ513がONされると、予約運転制御を実行する旨の選択指令がコントローラ5に出力される一方、OFFにされると、予約運転制御を実行しない旨の選択指令がコントローラ5に出力されることになる。また、ユーザ自身が運転予約時刻の設定登録を行うには上記選択スイッチ515及び設定スイッチ516を操作して行うことになる。
上記給湯制御部52による給湯制御は次のようにして行われる。すなわち、給湯栓15の開操作により給水路11に所定の水道管から最低作動流量(MOQ;例えば3リットル/分)以上の入水があり、それが入水流量センサ18により検出されると、上記燃焼系7の燃焼作動制御を開始し、次いで、入水温度センサ19からの入水温度及び給湯温度センサ22からの給湯温度の各検出値等に基づいてリモコン51にユーザが設定した設定給湯温度になるように燃焼作動量が制御される。そして、上記給湯栓15がユーザにより閉操作されると、上記入水流量センサ18の検出入水流量が最低作動流量未満ひいてはゼロになるため、上記の燃焼作動を停止して給湯運転制御を終了する。
上記注湯制御部53による注湯制御はリモコン51のふろ自動スイッチ514がユーザによりON操作されてON指令が出力されると開始される。すなわち、上記注湯弁43を開いて上記の給湯制御と同様にして所定の設定注湯温度の出湯になるように燃焼制御系7による燃焼制御を行う。これにより、出湯路14から注湯路41を通して追い焚き回路3に注湯され、次いで上述の如き経路で浴槽200に注湯される。この注湯は浴槽200内に所定の湯張り量(水位)だけ湯張りされるまで一段階もしくは複数段階に分けて実行される。
上記追い焚き制御部54による追い焚き制御は次のようにして行われる。すなわち、リモコン51の追い焚きスイッチをユーザが個別にON操作するか、あるいは、前段階に上記のふろ自動スイッチ514をユーザがON操作してON指令が出力されている場合には注湯制御による湯張りが終了すると、追い焚き指令がコントローラ5に出力され、この追い焚き指令を受けて開始される。まず、循環ポンプ35の作動を開始し、この作動開始により水流スイッチ37からON信号が出力されれば、上記燃焼系7の燃焼作動制御が開始されて燃焼バーナ13が燃焼作動される。この燃焼作動はふろ戻り温度センサ36により検出される温度が設定ふろ温度を維持するように行われる。つまり、ふろ戻り温度センサ36の検出温度が設定ふろ温度よりも低ければ燃焼作動され、設定ふろ温度以上であれば燃焼作動が停止される。
以上の如く、リモコン51のふろ自動スイッチ514がユーザにより1回押されるとON指令が出力され、これにより、上記の注湯制御による湯張りの実行、引き続いて追い焚き制御による設定ふろ温度までの沸かし上げ及びその後の保温からなるふろ自動運転が実行される一方、上記ふろ自動スイッチ514がユーザにより再度押されるとOFF指令が出力されて以上の制御は終了される。つまり、ユーザが入浴のために予約運転ではなくて自身の操作により運転実行させようとするときは、上記ふろ自動スイッチ514をONにし、入浴が終了すればOFFにするという操作が行われる。
上記予約運転制御部55は、基本予約処理部551と、学習処理部552と、表示処理部553と、電子時計554とを備えている。この予約運転制御部55による予約運転は予め定められた1週間分の運転予約時刻(作動開始時刻及び作動停止時刻)に基づいて上記注湯制御及び追い焚き制御を自動的に実行及び終了させるものである。つまり、上記運転予約時刻に基づいてふろ自動スイッチ514のON・OFF切換操作なしにON指令及びOFF指令を生成し出力するものである。そして、このような予約運転はリモコン51の週間予約スイッチ513がユーザによりON切換えされている期間のみ上記ふろ自動運転が自動的に実行される一方、OFF切換えされると上記予約運転は停止されて本来のユーザ自身によるふろ自動スイッチ514のON・OFF操作に基づくふろ自動運転が実行されることになる。
以下、上記予約運転制御部55による予約運転制御について詳細に説明する。この予約運転制御の基本となる運転予約時刻の設定は、初回分のみ又は初回と2回目分までユーザによりマニュアル設定する場合と、初回分から学習により自動設定する場合との2通りが選択可能に用意されている。いずれの場合も以後は学習により上記運転予約時刻は更新設定されることになる。マニュアル設定を選択して場合には、1週間をサイクル単位として日曜日から土曜日までの各日毎に上記作動開始時刻と作動停止時刻とをユーザ自身が登録する。この登録はリモコン51の選択スイッチ515及び設定スイッチ516を用いて所望の時刻を入力設定することにより行う。このようにして入力設定された1週間分の各時刻が上記基本予約処理部551により各曜日の運転予約時刻として登録される。
学習による自動設定は、ユーザによる入浴使用に関するスイッチ操作に基づく入力信号や、ユーザの入浴状況に関する検出信号の出力を日曜日から土曜日までの1週間分の各日毎に自動的に取得し、その取得した時刻を上記電子時計554から得て1週間分の上記作動開始時刻及び作動停止時刻として設定し、ユーザの1週間分の各曜日毎の入浴パターンを割り出すようにするものである。その後、1週間毎に順次学習して更新していくことになる。このような自動設定は上記学習処理部552により行われる。
上記のスイッチ操作に基づく出力信号(入力信号)を取得して順次学習する場合には、次のようにして行う。すなわち、ユーザが運転実行スイッチであるふろ自動スイッチ514をON操作した時刻と、OFF操作した時刻とを1週間分収集して記憶し、以後、次の1週間に収集した各日の時刻情報に基づいて学習・更新する。具体的には、まず、日曜日から土曜日までの各曜日に最初にふろ自動スイッチ514をON操作した時刻をその曜日における作動開始時刻として記憶し、上記各曜日に最後にOFF操作した時刻をその曜日における作動停止時刻として記憶設定する。次に、次週の1週間の各曜日についてもふろ自動スイッチ514を最初にON操作した時刻と、最後にOFF操作した時刻とを収集し、それらの時刻が前週に記憶設定された作動開始時刻及び作動停止時刻と相違するときは同じ曜日毎にそれぞれ中間の時刻(平均化した時刻)を新しい作動開始時刻及び作動停止時刻として更新設定する。以後、同様に次々週についてもさらに平均化により作動開始時刻及び作動停止時刻として記憶された時刻を更新設定する。また、同じ曜日であっても、次週にはふろ自動スイッチ514がON操作されなかった場合には前週の作動開始時刻及び作動停止時刻を維持する一方、次々週もその同じ曜日にはON操作されなかった場合等のように連続する場合にはその曜日の作動開始時刻及び作動停止時刻として記憶設定された時刻をクリア(キャンセル)する。以上は、ふろ自動スイッチ514の操作によりユーザの運転使用状況に関する入力信号を取得するものである。
上記のユーザの入浴状況に関する検出信号を取得して順次学習する場合には、次のようにして行う。すなわち、日曜日から土曜日までの各曜日毎に、湯張り完了後に浴槽200に最初に入浴した時刻を取得し、その取得時刻に湯張り及び沸き上がりが完了するであろう時刻をその曜日の作動開始時刻として記憶設定し、その日に最後に入浴した時刻を取得してその時刻の所定時間経過後の時刻をその曜日の作動停止時刻として記憶設定する。具体的には、上記の入浴した時刻の取得はふろ水位センサ38による水位検出値の変動を監視することにより行い、湯張り完了後に最初に所定の水位上昇を検出した時刻よりも所定時間前(例えば20分前)の時刻を作動開始時刻として設定し、その日の最後に所定の水位上昇を検出した時刻よりも所定時間後(例えば10分後)の時刻を作動停止時刻として設定する。上記の検出した時刻は電子時計554から取得する。そして、このような時刻の取得、作動開始時刻及び作動停止時刻の記憶設定、次週以降の平均化による更新設定、及び、クリア処理等を上記のふろ自動スイッチ514のON操作及びOFF操作による自動設定の場合と同様にして行う。以上は、ふろ水位センサ38による検出信号を、ユーザの運転使用状況に関する検出信号として利用する場合であるが、上記ふろ水位センサ38による水位上昇検出の代わりに又は水位上昇検出と併用して、人体検知センサ201による浴室への入・退室検知を検出信号として用い、その検出信号を取得したときの各時刻を用いてもよい。
このようなユーザの入浴状況に関する検出信号の取得時刻に基づく学習を、上記のスイッチ操作に基づく出力信号の取得時刻に基づく学習に併用したり、当初の所定の期間(数週間分)だけ上記スイッチ操作による出力信号の取得時刻に基づく学習を経た後に上記検出信号の取得時刻に基づく学習に移行したり、すればよい。
そして、上記予約運転制御部55は、週間予約スイッチ512がON操作されている限り、設定された上記の作動開始時刻になればふろ自動スイッチ514のON操作がなくても自動的にON指令を出力して湯張り、沸き上げ、保温等の各制御を実行させ、設定された上記の作動停止時刻になればそれらの制御を終了させる。これが1週間分の運転予約時刻(作動開始時刻及び作動停止時刻)に基づいて1週間毎に繰り返されることになる。
これにより、ユーザが運転予約時刻をその都度(毎日・毎回・曜日毎)設定しなくても、1週間通して予約運転制御によるふろ自動運転が実行されて所望の時刻になれば入浴することができるようになる上に、1週間の各曜日毎の生活パターンに合致した時刻に自動的に入浴することができるようになる。しかも、学習により、季節の移り変わりに応じて運転予約時刻が自動的に生活パターンに合致したものに変化してゆくため、個々のユーザ毎に特有の生活パターンに合致させることができるばかりでなく、季節変化に伴う生活パターンの変化にも追従させてその変化後の生活パターンにも合致した自動運転を実現させることができる。
ここで、上記の1週間の生活パターンについてさらに言及すると、ユーザの生活パターンは月曜日から金曜日までの平日と、土曜日及び日曜日の休日とでは異なる上に、平日の中でも曜日によって生活パターンが異なったり休日といえども同じ生活パターンでもない。このため、各曜日の生活パターンの違いによって、入浴の時間帯や入浴に費やす時間の長さ等の入浴パターンも異なることになる。例えば、平日は汚れや汗を落とすことを主目的に入浴し、休日はのんびりとリラックスするために入浴するという入浴パターンの場合には、入浴に費やす時間の長さが相違する。また、平日の内でも金曜日等のウイークエンドは翌日が休日であれば夜遅くにのんびりと入浴したり、間の水曜日には入浴を省略しても木曜日の夜は必ず入浴したりというように曜日毎に特有の入浴パターンがある。さらに、休日であっても、土曜日は夜遅くまで起きていて入浴は夜遅くになるものの、日曜日は翌日からの仕事に備え夜の早い時間帯に既に入浴を済ませておくといった入浴パターンも考えられる。加えて、子供がいるユーザ宅では平日の早い時間帯に子供が入浴し、父親が夜の遅い時間帯に入浴する一方、休日は子供と一緒に時間をかけて入浴するという入浴パターンも考えられる。
しかるに、1日毎にその日に入浴する時刻を予約設定するというように毎回設定作業をする必要があると、各曜日の生活パターンや入浴パターンに応じて運転予約時刻を毎回設定し直す必要があり、その煩雑さゆえに運転予約機能のメリット自体が活かせないことにもなりかねない。これらの不都合を、上記の1週間分の運転予約時刻の設定、そして、1週間をサイクル単位として予約運転制御の実行等により解消することができる。
一方、ユーザに対してはリモコン51の表示部511に予約運転についての情報が表示される。これは表示処理部553により実行される。すなわち、週間予約スイッチ512がONされていれば、上記表示部511に対し表示欄511aへの現在時刻の表示(図3(a)には現在時刻として「AM10:10」と表示)に加えて、その日に予約運転制御により作動が自動的に開始される作動開始時刻が表示欄511bに表示する(図3(a)には作動開始時刻として「PM6:10」と表示)。一方、その日が作動開始時刻が非設定の日である場合、つまり入浴しないと予定されている日である場合や、上記週間予約スイッチ512がOFFにされている場合には、図3(b)に示すように上記表示欄511bには作動開始時刻は非表示とされ、代わりに作動開始時刻の設定はない旨の表示を行う。この運転予約時刻の設定のない旨の表示は、同図には「…:…」を表示しているが、より積極的に「設定なし」あるいは「予約なし」等の表示を行うようにしてもよい。
このような表示もしくは非表示を見ることによりユーザはその日に何時になれば入浴することができるか、もしくは、その日は自動では入浴のための運転は行われない、ということを確実に認識することができる。このため、予約運転を選択していたが入浴したい時刻を変えたい場合もしくは入浴の予定は無かったがやはり入浴したい場合には、週間予約スイッチ513をOFFした上でふろ自動スイッチ514をON操作すればよいということや、週間予約スイッチ513をOFFにしているため入浴するにはふろ自動スイッチ514をON操作しなければならないということを、ユーザに分かり易く認識させることができる。
リモコンの51の表示部511として図3には最も基本的な形態を示したが、例えば図4に示すように1週間分の運転予約時刻を全て表示させるようにすることができる。すなわち、図4のリモコン51は、比較的大画面の表示部517を備え、日曜日から土曜日までの1週間分の各曜日の固定表示欄517aと、各曜日毎に具体的な日付を表示する日付表示欄517bと、各曜日毎に上側に作動開始時刻及び下側に作動停止時刻とを対にして表示する予約時刻表示欄517cとを備えている。加えて、給湯用の設定温度の表示欄517dと、ふろ用の設定温度及び設定湯張り水位の表示欄517eと、現在時刻の表示欄517fとを備えている。このリモコン51による表示の場合には、1週間分の運転予約時刻(作動開始時刻及び作動停止時刻)の全てを一目で確認することができる上に、どの日が自動運転により入浴可能な日か否かをも一目でかつ予め確認することができる。例えば、図4の例では水曜日の15日の日は運転予約時刻の設定がなされてなく、「…:…」という表示がなされているため、これにより、その日は自動では入浴可能な状態にはならないことを把握することができる。従って、上記の水曜日に入浴したければ、週間予約スイッチ513をOFFにした上でふろ自動スイッチ514をON操作しなければならないことを容易に認識することができる。
<第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の学習処理部552とは異なる学習処理部555(図2参照)を備えている点でのみ異なり、他の構成は第1実施形態と同じものを備えたものである。
本第2実施形態の学習処理部555は、第1実施形態で説明したユーザの入浴状況に関する検出信号に基づきユーザの入浴した時刻を日曜日から土曜日までの1週間分の各曜日毎に収集し、その収集した時刻に基づいて1週間分の各曜日毎の作動開始時刻及び作動停止時刻を設定し、以後、同様に検出した時刻情報に基づき各曜日毎に学習により作動開始時刻及び作動停止時刻を更新設定していくようになっている。なお、システムの使用開始の最初の段階(例えば最初の1週間)は、第1実施形態で説明した基本予約処理部551によりマニュアル設定された運転予約時刻を用いるか、あるいは、第1実施形態で説明したユーザによる運転実行スイッチとしてのふろ自動スイッチ514のON・OFF操作に基づく出力信号を取得しこれに基づいて自動設定した運転予約時刻を用いるようにしてもよい。
より詳細に説明すると、日曜日から土曜日までの各曜日毎に、先ず、湯張り完了後に浴槽200内の水位が所定量以上上昇した時刻をふろ水位センサ38による水位検出値の上昇変動の検出と電子時計554とから取得し、これを記憶する。つまり、その日に入浴した時刻(入浴時刻)を記憶する。この入浴時刻は子供や父親等が入浴するため、1日のうちに複数回検出される全てを記憶する。そして、各曜日毎にその日分として記憶された複数の入浴時刻から互いに近接して集中する時間帯を抽出し、その各時間帯毎に現実に誰かが入浴しているものと判定する。つまり、入浴時刻が近接して複数集中する時間帯が1日の間に複数回あり、それらの時間帯の間が所定の判定時間以上離れてその途中の時間経過の間に入浴時刻の検出が行われなければ、例えば子供が早い時間帯に入浴し、遅い時間帯に父親が入浴するというように1日の間に何回かに分けて入浴使用が生じていると判定する。そして、その入浴時刻が集中する各時間帯の始期から所定時間前(例えば20分前)の時刻を作動開始時刻として設定し、上記各時間帯の終期から所定時間後(例えば10分後)の時刻を作動停止時刻として設定する。つまり、上記の途中の時間経過の間は運転を強制的にOFFにして、その間に継続されるであろう保温運転に伴う無駄なエネルギー消費を節減するようにしている。上記の集中する時間帯が1日の内に1回出現すれば入浴は1回だけである一方、1日の内に複数回出現すればその回数分の入浴があったと判定する。そして、翌週の同じ曜日毎に上記と同様に入浴時刻を取得し、取得した入浴時刻に基づいて得られる作動開始時刻及び作動停止時刻と、それまでに設定されている作動開始時刻及び作動停止時刻と平均化することで、新たな作動開始時刻及び作動停止時刻の更新設定(つまり学習)を行う。なお、この場合も、上記ふろ水位センサ38による水位検出の代わりに又は水位検出と併用して、人体検知センサ201による浴室への入・退室検知の各時刻を用いてもよい。
そして、上記予約運転制御部55は、週間予約スイッチ513がON操作されている限り、設定された上記の作動開始時刻になればふろ自動スイッチ514のON操作がなくても自動的にON指令を出力して湯張り、沸き上げ、保温等の各制御を実行させ、設定された上記の作動停止時刻になればそれらの制御を終了させる。これが1週間分の運転予約時刻(作動開始時刻及び作動停止時刻)に基づいて各曜日毎に実行され、そして、学習を継続しながら1週間毎に繰り返されることになる。
一方、上記の運転予約時刻は図5に示すように24時間表示により運転予約時刻を表示し得るリモコン51を用いて表示される。すなわち、このリモコン51の表示部518は、24時間タイマ表示欄518aと、給湯の設定温度の表示欄518bと、ふろ用の設定温度及び設定湯張り水位の表示欄518cとを備えている。上記24時間タイマ表示欄518aには、24時間分の時間軸である円形帯と、この円形帯の外周囲に午前0時から翌日の午前0までの24時間分の刻みマーク(図例では白丸)とが表示され、円形帯の中央位置には現在時刻(図例では「AM9:45」)が数字で表示されると共に、現在時刻が矢印の時計針により表示されている。そして、上記刻みマークの内の作動開始時刻に対応する刻みマークと、作動停止時刻に対応する刻みマークとが通常の刻みマーク(白丸)とは異なる形態(色や形状)で表示されており(図例では黒丸)、併せてその作動開始時刻から作動停止時刻までの範囲の上記円形帯の円弧部分が他とは異なる色に着色されて表示されている。図例では、午後6時、午後7時、午後11時、午前0時、午前6時及び午前7時の各刻みマークが黒丸により表示され、他の刻みマークが白丸により表示されている。また、上記円形帯の内の午後6時〜午後7時、午後11時〜午前0時、及び、午前6時〜午前7時の3つの円弧部分が着色されて表示されている。これにより、午後6時に作動開始され午後7時に作動停止され、午後11時に再び作動開始され午前0時に作動停止し、午前6時に再び作動開始され午前7時に作動停止するという3つの時間帯に予約運転によるふろ自動運転が行われることが確認できるようになっている。これは1番目の時間帯(午後6時〜7時)に子供が入浴し、2番目の時間帯(午後11時〜午前0時)に帰宅した父親が入浴し、3番目の翌朝の時間帯(午前6時〜7時)に朝風呂をするという入浴パターンの場合の運転予約状況を示している。
以上によれば、第1実施形態と同様に、ユーザが運転予約時刻をその都度(毎日・毎回・曜日毎)設定しなくても、1週間通して予約運転制御によるふろ自動運転が実行されて所望の時刻になれば入浴することができるようになる上に、1週間の各曜日毎の生活パターンに合致した時刻に自動的に入浴することができるようになる。しかも、学習により、季節の移り変わりに応じて運転予約時刻が自動的に生活パターンに合致したものに変化してゆくため、個々のユーザ毎に特有の生活パターンに合致させることができるばかりでなく、季節変化に伴う生活パターンの変化にも追従させてその変化後の生活パターンにも合致した自動運転を実現させることができる。
その上に、この第2実施形態の場合には、各曜日の1日の間でもユーザ宅の生活パターンに応じてふろ自動運転を実際に入浴するであろう時間帯毎に自動的にON・OFFさせることができ、無駄に保温のための運転を継続することを回避して省エネルギー化を実現させることができる。すなわち、例えば、上記の子供が入浴する1番目の時間帯から帰宅した父親が入浴する2番目の時間帯までふろ自動運転のON状態を継続させた場合には、1番目の時間帯の終期から2番目の時間帯の始期までの間(午後7時〜午後11時までの間)に実際には入浴していないにも拘わらず、保温のための運転が継続されて無駄な燃料が消費されるのに対し、本実施形態では実際の入浴時間帯を検出・判定してふろ自動運転のON・OFFをきめ細かく繰り返すようにし得るため、上記の保温のための無駄な運転継続を省略することができる。
加えて、上述の図5のリモコン51による表示によれば、現時点から24時間先までの運転予約状況を一目で確実に確認することができる。その上、上記24時間を表す円形帯が予約運転の実行される時間帯と、実行されない時間帯とに分けて色分け表示されるため、予約運転が行われる時間帯と行われない時間帯とが容易にかつ確実に確認することができる。これらにより、運転予約による自動運転が確実に実行されるとの安心感と、非実行の時間帯に入浴したい場合には週間予約スイッチ513をOFFにしてふろ自動スイッチ514を自らONにするというマニュアル操作をすればよいという認識とを確実にユーザに与えることができる。
<参考形態>
参考形態は暖房システムの予約運転制御方法を対象とするものであり、図6は上記の暖房システムを構成する温水循環式暖房装置300や、これと各部屋に設置された暖房端末(本参考形態では床暖房端末)400,500,600との接続構成を示している。つまり、参考形態は上記暖房装置300の運転制御についての予約運転制御に係るものである。
上記暖房装置300は、給水管からの補水を受けて一定水位に保持されるタンク81の湯水を、ポンプ82の作動により、熱交換器83で燃焼バーナ84による燃焼熱により熱交換加熱した後に、分配用の接続ヘッド85及び各循環配管401,501,601の往き管を経て上記の各暖房端末400,500,600に供給し、放熱後の湯水を上記各循環配管401,501,601の戻り管及び上記接続ヘッド85を経て上記タンク81に戻すように、循環させるものである。この暖房装置300はメインリモコン91と接続されたコントローラ9により運転制御されるようになっている。
上記暖房端末400は台所Dに、暖房端末500はリビングLに、暖房端末600は子供部屋Cの各床面に設置されたものであり、それぞれ上記の供給された温水の熱を放熱することにより各部屋D,L,Cを暖房するようになっている。そして、各暖房端末400,500,600には部屋の入口近傍部分に圧力センサ402,502,602が埋め込まれ、各部屋D,L,Cへの入退室を検出してその検出信号をそれぞれ個別リモコン92,93,94を介してコントローラ9に出力するようになっている。
上記コントローラ9は、図7に示すように上記ポンプ82及び燃焼バーナ84の運転作動の制御を中心とする暖房制御部95と、第1実施形態の予約運転制御部55とほぼ同様の構成を備えた予約運転制御部96とを備えている。
上記メインリモコン91や個別リモコン92〜94は、図8に例示するように表示部911と、運転のON・OFFを切換える運転実行スイッチ912と、予約運転を実行させるか否かのON・OFFを切換える選択スイッチとしての予約スイッチ913と、暖房温度の入力設定・運転予約時刻の設定登録・現在時刻の調整等の設定のための増減調整スイッチ914と、運転予約時刻の設定登録の際に作動開始時刻か作動停止時刻かを切換える切換スイッチ915と、調整設定した時刻を確定して設定させる設定スイッチ916とを基本要素として備えたものである。上記表示部911には、現在時刻の表示欄911aと、当日の予約運転を開始する運転予約時刻の表示欄911bと、図5のリモコン51とほぼ同様の24時間タイマ表示欄911cと、設定暖房温度を段階表示させる表示欄911dとを備えている。なお、図8中の符号917は室温センサであり、この室温センサ917により検出された室温がコントローラ9の暖房制御部に出力され、この暖房制御部により室温が上記設定暖房温度になるように燃焼バーナ84の燃焼量が制御されることになる。
上記コントローラ9の予約運転制御部96は、基本予約制御部961と、予約処理部962と、表示処理部963と、電子時計964とを備えており、次のような予約運転制御を行うようになっている。
すなわち、上記予約運転制御の基本となる運転予約時刻の設定は、第1実施形態と同様に、初回分のみ又は初回と2回目分までユーザによりマニュアル設定する場合と、初回分から学習により自動設定する場合との2通りが選択可能に用意されている。いずれの場合も以後は学習により上記運転予約時刻は更新設定されることになる。マニュアル設定を選択して場合には、1週間をサイクル単位として日曜日から土曜日までの各日毎に上記作動開始時刻と作動停止時刻とをユーザ自身が登録する。この登録は各曜日毎にリモコン91の切換スイッチ915の操作により作動開始時刻か作動停止時刻かを設定し、増減調整スイッチ912を用いて所望の時刻に変更した上で設定スイッチ916をON操作することにより行う。この際に設定した運転予約時刻が表示欄911b(図8参照)に表示される。このようにして入力設定された1週間分の各時刻が上記基本予約処理部961により各曜日の運転予約時刻として登録される。
学習による自動設定は、ユーザによる暖房使用に関するスイッチ操作に基づく入力信号や、ユーザの暖房使用状況に関する検出信号の出力を日曜日から土曜日までの1週間分の各日毎に自動的に取得し、その取得した時刻を上記電子時計964から得て1週間分の上記作動開始時刻及び作動停止時刻として設定し、ユーザの1週間分の各曜日毎の暖房使用パターンを割り出すようにするものである。その後、1週間毎に順次学習して更新していくことになる。このような自動設定は上記学習処理部962により行われる。
上記のスイッチ操作に基づく出力信号(入力信号)を取得して順次学習する場合には、次のようにして行う。すなわち、ユーザが運転実行スイッチ912をON操作した時刻と、OFF操作した時刻とを1週間分収集して記憶し、以後、次の1週間に収集した各日の時刻情報に基づいて学習・更新する。具体的には、まず、日曜日から土曜日までの各曜日に運転実行スイッチ912をON操作した時刻を作動開始時刻として記憶し、OFF操作した時刻を作動停止時刻として記憶設定する。次に、次週の1週間の各曜日についても運転実行スイッチ912をON操作した時刻と、OFF操作した時刻とを収集し、それらの時刻が前週に記憶設定された作動開始時刻及び作動停止時刻と相違するときは同じ曜日毎にそれぞれ中間の時刻(平均化した時刻)を新しい作動開始時刻及び作動停止時刻として更新設定する。以後、同様に次々週についてもさらに平均化により作動開始時刻及び作動停止時刻として記憶された時刻を更新設定する。また、同じ曜日であっても、次週には運転実行スイッチ912がON操作されなかった場合には前週の作動開始時刻及び作動停止時刻を維持する一方、次々週もその同じ曜日にはON操作されなかった場合等のように連続する場合にはその曜日の作動開始時刻及び作動停止時刻として記憶設定された時刻をクリア(キャンセル)する。以上は、運転実行スイッチ912の操作によりユーザの暖房使用状況に関する入力信号を取得するものである。
上記のユーザの暖房使用状況に関する検出信号を取得して順次学習する場合には、次のようにして行う。すなわち、日曜日から土曜日までの各曜日毎に、圧力スイッチ402,502,602により各部屋D,L,Cへの入退室が検出された時刻を取得し、各時刻の最初の時刻から所定時間前(例えば1時間前)の時刻をその曜日の作動開始時刻として記憶設定し、上記各時刻の内の最後の時刻から所定時間経過後の時刻をその曜日の作動停止時刻として記憶設定する。つまり、上記の入退室の最初の時刻には暖房が効いているように所定時間前に作動開始時刻を設定する一方、最後の入退室検出から所定時間以上にわたり入退室が検出されなければ不在と判断して作動停止させるようにしている。そして、このよう検出時刻に基づく運転予約時刻の設定、及び、次週以降の平均化による更新設定やクリア処理等を第1実施形態のふろ自動スイッチ514のON操作及びOFF操作による自動設定の場合と同様にして行う。なお、ユーザの暖房使用状況に関する検出信号としては、上記の圧力スイッチ402,502,602の代わりに、又は併用して、赤外線等を利用した人体検知センサを用いてもよい。すなわち、このような人体検知センサを各部屋D,L,Cに設置し、これら人体検知センサからの出力信号を用いて上記の学習を行うようにしてもよい。あるいは、上記の人体検知センサからの出力信号の代わりに、又は併用して、暖房制御部95による燃焼バーナ84の燃焼制御に関する指令信号や、接続ヘッド85に分配用の熱動弁が設けられている場合には暖房制御部95からのその熱動弁の開閉指令信号を用いるようにしてもよい。また、上記の平均化処理においては、より最近の新しいデータ(時刻データ)をより高く評価して重み付けを付した上で平均化処理するようにしてもよい。
このようなユーザの暖房使用状況に関する検出信号の取得時刻に基づく学習と、上記の運転実行スイッチ912のスイッチ操作に基づく出力信号の取得時刻に基づく学習とをそれぞれ単独で実行させても、両者を併用しても、あるいは、上記スイッチ操作に基づく出力信号を用いた学習を当初の所定の期間(数週間分)だけ行った後に上記検出信号の取得時刻に基づく学習に移行しても、いずれでもよい。
そして、上記予約運転制御部96は、予約スイッチ913がON操作されている限り、設定された上記の作動開始時刻になれば運転実行スイッチ912のON操作がなくても自動的に暖房制御部95にON指令を出力して暖房運転を実行させ、設定された上記の作動停止時刻になればその暖房運転を終了させる。これが1週間分の運転予約時刻(作動開始時刻及び作動停止時刻)に基づいて1週間毎に繰り返されることになる。
これにより、第1実施形態のふろシステムを対象とする予約運転制御方法の場合と同様に、ユーザが運転予約時刻をその都度(毎日・毎回・曜日毎)設定しなくても、1週間通して予約運転制御による暖房運転が自動的に実行されて所望の時刻になれば暖房使用することができるようになる上に、1週間の各曜日毎の生活パターンに合致した時刻に自動的に暖房使用することができるようになる。しかも、学習により、季節の移り変わりに応じて運転予約時刻が自動的に生活パターンに合致したものに変化してゆくため、個々のユーザ毎に特有の生活パターンに合致せさることができるばかりでなく、季節変化に伴う生活パターンの変化にも追従させてその変化後の生活パターンにも合致した自動運転を実現させることができる。
ここで、上記の1週間の生活パターンについてさらに言及すると、ユーザの生活パターンは月曜日から木曜日までは比較的早めに就寝し、金曜日や土曜日の夜は比較的遅くまで起きていて、日曜日の夜は翌月曜日からの仕事に備えて早めに就寝する傾向にある。又、平日の月曜日から金曜日までの朝は比較的早めに起床し、土曜日や日曜日の朝は比較的遅めに起床するという傾向にある。このため、各曜日の生活パターンの違いによって1週間をサイクルとして生活パターンが繰り返される傾向にあり、この生活パターンに応じて暖房使用パターンも変化することになる。しかるに、1日毎にその日の暖房運転させる時刻を予約設定するというように毎回設定作業をする必要があると、各曜日の暖房使用パターンに応じて運転予約時刻を毎回設定し直す必要があり、その煩雑さゆえに運転予約機能のメリット自体が活かせないことにもなりかねない。これらの不都合を、上記の1週間分の運転予約時刻の設定、そして、1週間をサイクル単位として予約運転制御の実行等により解消することができる。
また、ユーザが暖房使用していないにも拘わらずそれ以前に運転実行スイッチ912のON操作により暖房運転を継続させている場合にはその間の暖房運転に要するエネルギーが無駄に消費されることにもなるが、本実施形態の場合にはユーザの実際の暖房使用状況に関する出力信号(上記の圧力センサ402等からの出力信号)に基づいて作動開始時刻及び作動停止時刻の学習を行うようにしているため、上記の無駄なエネルギー消費を極力抑制することができる。
さらに、ふろシステムの場合と異なり、暖房システムにおいては暖房制御部95による暖房運転の開始から各部屋での暖房使用が可能となるまで(各部屋の設定暖房温度に到達するまで)に比較的長い時間を要するため、本実施形態の如き予約運転制御を行うことによりユーザが得る利益はふろシステムの場合よりも高くなる。
なお、参考形態の暖房システムとして図6には暖房端末400,500,600として各部屋に設置した床暖房端末を図示しているが、これに限定されるものではなく、暖房端末として各部屋暖房用パネルコンベクタ、浴室暖房機、浴室乾燥機、トイレ暖房用パネルコンベクタ、あるいはファンコンベクタ等を用いて暖房システムを構成し、これに本発明の予約運転制御方法を適用するようにしてもよい。