JP4099698B2 - ガス拡散電極、その製法及びそれを用いた燃料電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、食塩電解の酸素陰極及び燃料電池等に用いられるガス拡散電極に関し、より詳しくは、簡単な操作で短時間に製造できるガス拡散電極と、このガス拡散電極の製法、並びに前記ガス拡散電極を構成素材として用いた燃料電池、特に固体高分子電解質型の燃料電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス拡散電極は、食塩電解の酸素陰極や、酸水素燃料電池等に使用される電極であって、このガス拡散電極を用いる燃料電池の構成は、酸素を供給する酸素極(カソード)と、電解質(液体又は固体)、及び燃料が供給される燃料極(アノード)の3つの要素から成り立っているが、食塩電解では、酸素を供給する酸素極(カソード)のみを酸素陰極として用いている。
【0003】
特に、固体高分子電解質型の燃料電池では、イオン交換膜(固体高分子電解質膜)の両面に、ガス拡散電極が配置された構造を有している。
【0004】
このガス拡散電極は、通常の状態では、固定表面である電極上において、液体である電解質と気体の反応ガスが供給されて三相界面が形成され、その界面において電気化学的反応が進行しつつ、発電又は復極を行うもので、反応層とガス供給層から構成される。
【0005】
これらのガス拡散電極は、通常、触媒、カーボンブラック、四フッ化エチレン樹脂(PTFE分散液)及び集電体から構成され、通常、その厚みは0.6mm程度で、この内の0.5mm程度がガス供袷層、0.1mm程度が反応層という構造を有している。
【0006】
ガス拡散電極を形成するガス供給層は、例えば、疎水性カーボンブラックと、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」という。)の微粒子を構成成分とし、また、反応層は、触媒微粒子、親水性カーボンブラック、疎水性カーボンブラック及びPTFEの微粒子を構成成分とするものである。
したがって、その製造においては、まず、原料として触媒微粒子、親水性カーボンブラック、疎水性カーボンブラック及びPTFE分散液などが使用され、また、必要に応じて、固体高分子電解質(フッ素系イオン交換樹脂:デュポン社製液体ナフィオンなど)溶液を併用し、界面活性剤を含むカーボンブラックの質量の凡そ20〜100倍の水を用いてこれらが均一に混合され、分散された液とされている。
【0007】
これらのガス拡散電極材料を水性液中に微細に分散するためには、超音波照射等が採用され、それらにより各粒子はコロイド状になり安定化している。
ガス拡散電極は、これらガス拡散電極材料が分散された液(以下、単に「分散液」という。)を用い、分散液から分散媒体を除いて、ガス拡散電極のガス供給層や反応層の素材となるフッ素樹脂含有層、すなわちフッ素樹脂含有多孔質体を形成することにより調製される。
【0008】
分散媒体が濾過などによって除去されたフッ素樹脂含有多孔質体は、乾燥し、ソルベントナフサを加えてシート化することにより、反応層用シートやガス供給層用シートとし、これを重ね合わせてシート化して所定の厚さのガス拡散電極用シートとし、このシートから分散に用いられた界面活性剤を除去し、乾燥し、集電体と共にホットプレスすることによりガス拡散電極を得ている。
【0009】
また、イオン交換膜(固体高分子電解質膜)の両面に、ガス拡散電極が配置された構造を有する固体高分子電解質型の燃料電池は、触媒を担持させたカーボンブラックの分散液に、固体高分子電解質(フッ素系イオン交換樹脂:デュポン社製液体ナフィオンなど)溶液を添加混合したのち、凝集剤を添加し、フッ素樹脂で絡め取られた触媒担持カーボンブラックと、フッ素樹脂が混合された液を得たのち、これを反応層形成用分散液とし、テフロン膜などに塗布乾燥して反応層膜を形成し、得た反応層膜と固体高分子電解質膜(フッ素系イオン交換樹脂:デュポン社製ナフィオンなど)を加熱圧着することで反応層―固体高分子電解質接合体を得て調製されている。
【0010】
上記のガス拡散電極、あるいはガス拡散電極が配置された固体高分子電解質型の燃料電池の調製方法に関しては、これまでにも多くの提案がなされているが、いずれも、凝集、塗布、乾燥など複雑な工程を必要とし、製造コストの未だ高いもので、製造コストを低下させることと、性能の向上が強く求められているもので、また大きなシートを作製することが困難であるという問題点も有している。
【0011】
また、反応層などにおいて、局部的にPTFE濃度が異なって、均一になり難く、電極の濡れ易さの原因となり、電極寿命を短縮させるという問題をも有し、さらに、ガス拡散電極のガス供給層や反応層を形成するための、分散液からの分散媒体の除去は、例えば、その手段として、濾過を採用しようとすると、微細に分散され安定化した微粒子の濾過が困難で、濾過終了までに要する時間が2日間以上と長時間に及び、容易なものではない。
【0012】
その解消のため、この分散液にアルコールを加えて強制的に凝集させる手段を取ると、濾過時間は3時間程度に短縮されるが、この方法ではPTFE微粒子の偏析が生じやすく、生成した反応層に、局部的にPTFE濃度が異なり、構成成分が均一ではないという問題が生じやすい。
【0013】
前記の課題を解決するため、発明者は、分散液の均一な分散状態を残した状態で、短時間で含水率の小さな均一な反応層、ガス供給層を有するガス拡散電極を得るために、従来の技術の工程の解析を行い、この解析の結果に基づいて、より簡単な手段で、ガス拡散電極、さらには固体高分子電解質型燃料電池の基本要素であるガス拡散電極の反応層、ガス供給層を製造する手段について鋭意研究を行い、先に一つの提案をおこなった(WO01/94668)。
【0014】
この提案の発明は、含水率の高い分散液から、短時間で含水率の小さい、しかもフッ素樹脂の偏析による濃度差が生じない、均一な濃度分布を有するフッ素樹脂含有多孔質体、特にケーキ状のフッ素樹脂含有多孔質体を調製し、該フッ素樹脂含有多孔質体を用いて、ガス拡散電極の反応層やガス供給層を調製し、高性能で長寿命を有するガス拡散電極を、容易な製造方法で、かつコストを安く製造することを可能とするものである。
【0015】
この提案の発明は、量産性に優れ、簡単な装置によって安価に製造でき、しかも高性能で長寿命の固体高分子電解質型の燃料電池を、しかも原材料となる固体高分子電解質膜も、ナフィオン(デュポン社製)などの固体高分子電解質の溶液(以下、「溶液」という。)からなる電気泳動液に、陰極と陽極とを浸し、電流を流すことで固体高分子電解質を陽極側に電気泳動させ、陽極上に電着により析出させ又は陽極近傍に設置した基体、具体的には多孔体上又は固体高分子電解質膜上に析出させて調製することを可能とするものである。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記提案の発明においては、電気泳動を調製の手段としているため、分散液の調製に際して、分散液の電気伝導度を、低目に、かつ一定にすることにより、得られるフッ素樹脂微粒子含有多孔質体の膜厚、すなわち、電着量を一定にするという操作が採用されている。
【0017】
特に、分散液の電気伝導度が150μScm程度になると、1dm2当たりの電流値が1Aを超えてしまうので、大面積の電着を行うときに大きな電源が必要になるばかりでなく、ジュール熱による著しい液温上昇をきたし、陽極で酸化反応が激しく起こり、陽極の銀網が溶解して銀イオンが多量に分散液に混入し、分散液を凝集させるおそれがあるので、そのような場合において、分散液の電気伝導度を調整することは、ガス拡散電極の反応層やガス供給層の調製における一つの重要な手段である。
【0018】
フッ素樹脂微粒子を主体とするガス拡散電極材料の分散液の電気伝導度は、各材料、すなわち、フッ素樹脂微粒子の分散液中に含まれるイオン量、カーボンブラックに含まれる不純物に起因するイオン量、界面活性剤に含まれるイオン量などに依存するものであるが、それら分散液中のイオン量が一定していないため、分散液の電気伝導度が大きく変動することが多い。
例えば、市販品のPTFEディスパージョンについていえば、
デュポン製のPTFEディスパージョン30Jの電気伝導度は、
0.98mScm、
ダイキン工業(株)製のPTFEディスパージョンD−1の電気伝導度は、
0.39mScm
などで、分散剤として用いられる界面活性剤トライトン(ユニオンカーバイド社製界面活性剤)なども、4%水溶液とした際に、その電気伝導度は、ロットによって48μScm〜28μScmと大きく異なっており、それらに起因して分散液の電気伝導度が大きく変動する。
【0019】
このうち、界面活性剤水溶液の電気伝導度は、陰、陽のイオン交換樹脂で処理することにより低下させることができ、例えば、前記トライトン4%水溶液も、その処理により電気伝導度は2μScmと低下するので、この界面活性剤水溶液を用いて、疎水性カーボンブラックとPTFEディスパージョンD−1から分散液を調製した場合、その電気伝導度は50μScmと低くなり、この程度の電気伝導度で有れば好適に使用でき、さらに、これを脱イオン水で1/2に希釈すれば、27μScmと電着し易い電気伝導度となる。
【0020】
しかしながら、これらの脱イオン水、脱イオン界面活性剤水溶液を用いても、50μScm以下の電気伝導度の分散液を得ることができない電気伝導度の高いPTFEディスパージョンは、それ自体をイオン交換樹脂で処理しなければならず、PTFEディスパージョンを脱イオン水で希釈(5倍程度)してから処理するなどして、電気伝導度を30μScm以下に調整した分散液を得ているが、分散液中のフッ素樹脂微粒子は、イオン交換樹脂に付着し、あるいはイオン交換樹脂により凝析し、分散液が破壊されることがあり、必ずしも適した方法とは言えないものである。
【0021】
発明者は、分散液中のフッ素樹脂微粒子を、析出させたり、凝析によって分散液を破壊することのない、分散液の電気伝導度の調整方法を求め、先の提案の発明を、より完成度の高いものにするための検討を行った。
【0022】
その結果、発明者は、フッ素樹脂微粒子を主体とし、さらには、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子をも含有する分散液の電気伝導度の調整が、透析もしくは限外濾過により行えること、また、使用済みの分散液の再生や、分散液の精製・濃縮も可能であることを見出し、この発明を完成したのである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
すなわち、この発明の請求項1に記載の発明は、
フッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子をも含有するガス拡散電極材料の分散液の電気伝導度を、透析又は限外濾過により調整した後、
電気泳動によって前記ガス拡散電極材料を、導電性基材又は導電性基材に密着させて配置した基体の表面に、析出させて形成したフッ素樹脂含有多孔質体を、電極のガス供給層又は/及び反応層の素材とすること
を特徴とするガス拡散電極である。
【0024】
また、この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載のガス拡散電極において、
前記透析が、
酢酸セルロースからなる透析膜を用いるものであること
を特徴とするものである。
【0025】
また、この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載のガス拡散電極において、
前記透析膜が、中空糸膜であること
を特徴とするものである。
【0026】
また、この発明の請求項4に記載の発明は、
フッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子をも含有するガス拡散電極材料の分散液の電気伝導度を、透析又は限外濾過により調整した後、
電気泳動によって前記ガス拡散電極材料を、導電性基材又は導電性基材に密着させて配置した基体の表面に、析出させて形成したフッ素樹脂含有多孔質体を、電極のガス供給層又は/及び反応層の素材とすること
を特徴とするガス拡散電極の製法である。
【0027】
また、この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載のガス拡散電極を構成素材とすること
を特徴とする燃料電池である。
【0028】
また、この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項5に記載の燃料電池において、
前記燃料電池が、固体高分子電解質型あること
を特徴とするものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のガス拡散電極、特にその反応層及びガス供給層、それらの製法並びに燃料電池を添付の図面に基づいて詳細に説明するが、この発明はこれらの実施の形態にのみに限定されるものではない。
【0030】
この発明において、ガス拡散電極を構成する反応層及びガス供給層の全て、もしくはいずれかは、透析又は限外濾過により電気伝導度を調整したフッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子をも含有するガス拡散電極材料の分散液から、電気泳動により形成されたものであることを特徴とするものである。
また、前記ガス拡散電極を固体高分子電解質膜の両面に配置された構造を有する固体高分子電解質型燃料電池における固体高分子電解質膜も、同様に、電気泳動により形成させることが可能である。
【0031】
図1は、この発明のガス拡散電極の製造方法を示す概略説明図であって、この製造方法は、直流安定化電源、平行に置いた多孔質対極、銀網及びフッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子をも含有するガス拡散電極材料の分散液を、基本的な構成要素とするものである。
【0032】
<電気泳動浴の構成>
円筒状のガラス容器1の底部に銀網を敷いてアノード2としたのち、ガラス容器1に分散液4を満たし、この分散液4の液面の少し下方に、ニッケル網を銀網と平行に設置してカソード3とする。
電気泳動に際しては、理論上、アノード2とカソード3は、水平又は垂直に配置されたいずれの状態でも行うことができるが、分散液中に分散している疎水性カーボンブラックや、親水性カーボンブラックなどが重力により沈降し易いので、アノード2とカソード3は水平に配置し、かつ電気泳動によりフッ素樹脂微粒子などが移動する方向と重力による沈降方向が同じになるように、ガス拡散電極材料を付着させる導電性基材、すなわち、通常、アノード2を下方に配置することが好ましい。
【0033】
以下、この説明においては、アノード2にガス拡散電極材料を析出付着させる方法について説明するが、アノード2とカソード3を前記のように配置することによって、ガス拡散電極材料の移動時間を短くすることでき、能率的であるだけではなく、導電性基材であるアノード2に、ガス拡散電極材料を均一に付着させることができ、しかもその組成が等しくなるようにすることができる。
【0034】
電気泳動においては、アノード2は必ずしも固定させている必要はなく、図2に示すように連続的に移動させるようにすれば、ガス拡散電極材料が均一に付着した多孔質体を連続的に製造することができる。
特に、多孔質体の基体となるアノードに金網を使用し、それを連続的に移動させることにより、多孔質体を連続的に製造することが好ましい。
アノード2の材料は、貴金属、銀、銅、亜鉛、鉄、アルミニウム、ニッケル、ステンレスなどの金属及びそれらの合金、カーボンなどであればよく、カソード3も同様で、極間は5〜100mmが好適であるが、あまり近いと短絡の心配があり、広いと高電圧電源が必要である。
【0035】
アノード2の材料として、亜鉛、銅、鉄、アルミニウム、ニッケルなどの金属を用いると、電着物がこれらの金属を0.01〜2%程度含むことになり、それらの微量金属はガス電極における触媒として機能する可能性があるが、それらの存在が問題となる場合は、アノード2として、炭素、白金、金、パラジウムなどを用いるのがよい。
【0036】
炭素板をアノード2の材料とする場合、電着面が酸化反応により消耗するため、ヒドロキノン、ピロガロール等の酸化抑止剤を添加しても良いし、表面を亜鉛などの金属によりメッキして使用するのが好ましい。
この酸化抑止剤は金属のイオンへの溶出を抑止できる。
アノード2とする金属の形状は、網状がよいが、板状であってもよい。
網状の場合には、網目の大きさが0.5〜2mm位のものが好適で、同様にカソード3の形状も網状でも、板状でもよく、網状のものは、発生した水素の気泡が除去されやすいので好ましい。また、ガス拡散電極を用いることもできる。
【0037】
アノード2の表面に、電極の補強のために、繊維状物質を密着させて電着し、繊維状物質を多孔質体に含ませることもできる。
なお、アノード2の表面にフィルター(濾紙)を密着させて設置することによって、フィルター上部にガス拡散電極材料を析出させることができるとともに、アノード2と析出によって得られた多孔質体を容易に分離することができる。
【0038】
また、アノード2とカソード3の間に隔膜を設け、アノード室とカソード室を分離設置すると、カソード3で水素の発生と共に生じたOH−イオンにより、分散液がアルカリ性に移行し、電気伝導度が大きくなって電流が過大になり、電着は進行せず、電流が流れて液温の上昇をもたらし、電着に悪影響を与えるという問題の発生を防止できる。
【0039】
すなわち、隔膜により、電着槽をアノード室とカソード室に分離すると、カソード3で発生したOH−イオンのアノード室への移動を防ぎ、分散液の電気伝導度の上昇が防止でき、分散液のpH変化を少なく、カソードの汚れを小さくすることができる。
隔膜としては、多孔質膜及びイオン交換膜などが使用でき、イオン交換膜としては、陽イオン交換膜、陽イオン交換膜とカルボン酸膜の複合膜などが使用できる。
【0040】
<分散液の調製>
フッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子をも含有するガス拡散電極材料の分散液の調製は、例えば、ガス供給層を形成させる分散液の場合は、疎水性カーボンブラックを界面活性剤を含む水に撹拌分散させ、さらにジェットミルで分散操作を行い、1ミクロン以下の粒径にし、これにPTFEディスパージョンなどのフッ素樹脂微粒子分散液を添加、撹拌混合して調製される。
【0041】
また、固体高分子電解質型燃料電池用のガス拡散電極を調製する際などは、固体高分子電解質(フッ素系イオン交換樹脂:デュポン社製ナフィオン溶液など)のアルコール溶液を分散液に混合することもよく、それにより反応層と固体高分子電解質膜との密着性を向上させることができる。
【0042】
フッ素樹脂微粒子としては、四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体、三フッ化塩化エチレン樹脂及びパーフロロアルコキシ樹脂などの微粒子が用いられる。
【0043】
反応層を形成させるための分散液の場合は、疎水性カーボンブラックの他に、親水性カーボンブラック、触媒微粒子などを併用して同様に調製するものであるが、触媒と親水性カーボンブラックは別個の微粒子としてでなく、親水性カーボンブラック上に触媒が付着一体化したものでもよい。
【0044】
フッ素樹脂微粒子は前記と同じものが用いられる。
触媒としては、金、銀又は白金族金属、並びにこれらの合金からなど選ばれた金属又はそれらの酸化物の微粒子が用いられる。
【0045】
<分散液の電気伝導度の調整>
分散液は、その電気伝導度を、低目に、また一定に調整するために、透析又は限外濾過処理が施される。
透析は、通常、中空糸の外側に透析液を流し、内側を流れている分散液との間に働く、「拡散」のメカニズムによって不要な物質を除去すること、を意味しているが、この発明においては、中空糸の外側に透析液を流さず、内側に流れている分散液側に圧力をかけ、「濾過」の原理で不要な溶液を除去する操作を含むものである。
【0046】
透析又は限外濾過は、逆浸透膜、ナノ濾過膜、限外濾過膜及び精密濾過膜などの透析膜を用いて行われる。
この発明において好ましい透析膜は、限外濾過膜及び精密濾過膜である。
【0047】
透析膜の材質としては、酢酸セルロース、セルロース系、ポリアクリロニトリル系、ポリメチルメタクリレート系、エチレンビニルアルコール系、ポリスルホン系、ポリオレフィン系、ポリアミド系、ポリエステル系ポリマーアロイなどが挙げられる。
この発明においては、ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース又はポリスルホンからなるものが、逆洗効果が顕著に現れるために好ましく、より好ましくは、酢酸セルロースである。
【0048】
それらの透析膜を用いたホローファイバー型や積層型(キール型)ダイアライザーは、広く市販されているもので、たとえば、日機装株式会社製NK−BC−130F(トリアセテート ホローファイバー ダイアライザー)、ニプロ株式会社製MTA−1.9HP(トリアセテート ホローファイバー ダイアライザー)などが、この発明において用いることができる。
また、微粒子除去フィルターとして市販されている、日機装株式会社製EF−01も利用できる。
【0049】
この発明におけるダイアライザーを用いた透析装置の例を図3に示す。
ダイアライザー11に分散液の出入り口12,13、透析液の出入り口14,15を付けて、それぞれチューブポンプ16,17,18を取付け、液流量を制御できるようにし、透析液19のダイアライザー11への流入速度及び分散液20のダイアライザー11への流入速度と流出速度を制御することで、分散液20の濃縮及び希釈を可能とした。
また、必要に応じてダイアライザー11への流入前又は流入後に、分散液に透析液を注入することでフッ素樹脂微粒子などの分散物質の濃度が調整される。
【0050】
透析液側のポンプには、プランジャーポンプ、チューブポンプ、ダイヤフラムポンプなどが使用される。
分散液側のポンプには、PTFEディスパージョンなどが固まり易いので、チューブポンプなどのポンプの使用を避け、ダイアライザー入口側にはポンプを付けず、出口側に出口流量を制御するためのプランジャーポンプを設けることが最適であった。
また、分散液溜を加圧状態にして、ダイアライザー出口のバルブで、液量を調整することも最適である。
【0051】
透析液としては、イオン交換水のみでも良く、界面活性剤やその他の添加剤を含んだイオン交換水も用いられる。
【0052】
透析液は一回使用でもいいが、透析装置としてイオン交換部、活性炭吸着部、0.1μm以下の孔径を有するフィルター部を持つものとし、再生利用することが望ましい。
システムとしては、ダイアライザーと透析液流量管理部、透析液再生装置、分散液流量管理部から構成されているものが好ましい。
【0053】
これらの操作により、PTFEディスパージョンなどの分散液の電気伝導度が60μScm以下に容易に調整することできる。
【0054】
分散液の電気伝導度と電流値の関係は、ほぼ比例関係となるが、電着量についてはあまり変化せず、電気伝導度を低下させれば、小容量の電源で大きなフッ素樹脂含有多孔質体を電着速度の低下なしに製造できる。
また、同一電気伝導度の分散液においては、2〜100V/cmの範囲で電圧と電着量の関係は比例するので、分散液中の電気伝導度を制御し、一定に保つことをすれば、反応層及びガス供給層の電着量は電気化学的に制御でき、再現性ある電着膜が得られる。
【0055】
分散液は長期保存のためにpHを9付近にすることが望ましので、アンモニアなどでpHの調整が行われる。
分散液のpHを上げることは、電気伝導度の上昇をもたらすものの、pHが4〜9の間では電流値の上昇はあるが、電着量への影響は軽微で、電着量はその間ではあまり変化せず問題となることはない。
【0056】
アノード2の表面に電着により形成させた多孔質体は、その中に含まれる水分が多いとアノード2上から流出することがあるので、電着により形成させた多孔質体中の水分を低下させる含水率低下剤が、添加剤として分散液に加えられる。
【0057】
含水率低下剤は、分散液中では解離度は小さく、電極面で解離しイオンを生成することにより、水の移行を助勢する能力を発揮するものと思われる。
具体的には、尿素、グリセリン、ホウ酸、サッカリン、臭化メチルトリフェニルホスホニウム、チオ尿素、ポリエチレングリコール#300、ホルムアミド、ブチルジエタノールアミン、アニリン、ニトリロトリエタノール、ジメチルアミノエタノール、グリシン、グリシルグリシン、酢酸銅、酢酸亜鉛、ニコチン酸、テトラメチルエチレンジアミン、チオジグリコール、塩化ラウリルトリメチルアンミニウム、トリエタノールアミン、ブチルトリエタノールアミン、グアニジン炭酸塩、塩化ラウリルピリジニウム、ヒドロキノン、ピロガロール、カテコール、Brヘキサデシルトリメチルアンモニウム、アセトアミド、アリルアミン、パリビタールNa、ピリジン、ピリジノール、トリエタノールアミンなどの化合物を挙げることができる。
特に、陽極の金属溶出防止剤としては、ヒドロキノン、ピロガロール、カテコール等が優れている。
【0058】
これらの添加剤は、分散液の電気伝導率が0.2mSを超えない範囲、具体的には、0.1〜2mmol/lの範囲内で加えることにより、電着により形成させた多孔質体中の水分を1〜11%程度減少させることができるもので、含水率が高くなり、電着により形成させた多孔質体が、アノード2上から流出することを防止できる。
【0059】
上記の添加剤のなかでも、含水率の低下が大きく、好ましいものは、アミノフェノール、トリエタノールアミン、塩化ラウリルピリジニウム、ヒドロキノン、ピロガロール、ブチルトリエタノールアミンなどで、これらは単独でも効果が大きく、複数併用することによりさらに顕著な効果を示すものである。
【0060】
また、以下の添加剤は、含水率の低い場合には、効果が認められないが、特に温度30℃以上で電着して得られる、含水率が60%以上という高含水率のものには適用できるものである。
【0061】
前記の添加剤としては、例えば、蟻酸ナトリウム、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジメチルホルムアミド、ポリエチレングリコール#600、メタノール、エタノール、ピロリジン、ヘキシレングリコール、バルビタール、ポリビニルピロリドン、ズルチン、グルコース、SDS、NMP、ビニルピロリドン、ドデカンチオール、グルタミン酸、エチレンイミン、βアラニン、アルギニン、ニコチンアミド、ピリジノール、Dキシロース、ドーバミン塩酸塩などがある。
【0062】
<フッ素樹脂含有多孔質体の調製>
アノード2とカソード4の間に5〜300Vの直流電圧を加え、10〜200mA程度の電流を流し、20〜60分程度の通電を行い、アノード2上に、電気泳動でフッ素樹脂含有多孔質体(図示省略)を、好ましくはケーキ状として析出させる。析出率は90〜99%以上である。
電源としては、直流定電圧、直流定電流、直流パルス電流などが用いられ、多孔質体中のフッ素樹脂濃度を均一にする、又は濃度に傾斜を持たせるなど目的に応じて使い分けることができる。
【0063】
電気泳動は常温で行うことが可能で好ましいが、例えば、電気泳動を高電圧、低微粒子濃度、高電気伝導度の分散液で行うと、ジュール熱によって分散液の温度が上昇することがある。
液温が温度30℃を超えた分散液で電気泳動を行うと、得られるフッ素樹脂含有多孔質体中に存在する溶媒(水)が50%以上となって、フッ素樹脂含有多孔質体における微粒子同士の結合力が弱くなり、流動性が大きくなり、分散液から引き上げる際に、流出することがあるので、電気泳動は分散液が温度30℃を超えない範囲、好ましくは温度20℃を超えないように液温を制御しながら行うのがよい。
【0064】
得られたフッ素樹脂含有多孔質体、特にケーキ状のフッ素樹脂含有多孔質体は乾燥した後、ソルベントナフサを加えロール掛けしてシート化することにより、ガス拡散電極の反応層用又はガス供給層用シートとすることができる。
【0065】
かくして得たガス供給層を用いてガス拡散電極を調製する際には、ガス拡散電極に長期安定性を付与するために、ガス供給層の表面に、フッ素樹脂の撥水層を全面に径1mm程度の点状であるいは部分的に帯状に設けるのが好ましい。
【0066】
得られたフッ素樹脂含有多孔質体の含水率が50%程度ある場合、フッ素樹脂含有多孔質体に乾燥の際、収縮によりひび割れの発生のおそれがある。
一旦生成したひび割れは、ホットプレス工程で外観上無くすることができても、ひび割れたところは、強度が他より少し落ちるため、このような場合には、乾燥する時の収縮力以上に電極の厚さ方向に加圧することで、ひび割れを防ぐことが望ましい。
【0067】
また、常温では乾燥に1日以上かかるので、乾燥に際し、温度を上げて水蒸気圧を高めることで素早く乾燥させることが好ましいが、乾燥温度としては温度200℃以下が好ましい。
【0068】
その際、乾燥温度があまり高いと、界面活性剤を含む系では、分解が生じるおそれがあり、溶媒がアルコール等では、蒸気圧が高すぎて爆発的に蒸発するので電極が破壊されるおそれもあるので、それらの防止のために、フッ素樹脂微粒子含有多孔質体の表面を多孔膜で挟み、さらにそれを加圧下で気体が十分移動できる多孔体で挟んだ後、加圧、加熱下で溶媒を除去する方法が採用される。
【0069】
<固体高分子電解質型の燃料電池の調製>
この発明のガス拡散電極を具備する固体高分子電解質型の、燃料電池の製法の一例について、以下に概略説明する。
1)ステンレス箔などを陽極とし、箔上に順次、ガス供給層(疎水性カーボンブラック微粒子の分散されたフッ素樹脂微粒子を含む分散液による電気泳動)、反応層(疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック、触媒、金属微粒子又は金属酸化物微粒子などの分散されたフッ素樹脂の分散液又は溶液による電気泳動)及び、固体高分子電解質膜(溶液による電気泳動)を電気泳動で電着形成し、得られたガス供給層、反応層及び固体高分子電解質膜の積層されたステンレス箔2枚を、生乾きの時点で、積層体を中側にして加熱圧接し接合した後、外側のステンレス箔を剥離して用いる。
【0070】
2)前記1)と同様にして、ステンレス箔上に、反応層と固体高分子電解質膜を電気泳動で電着形成して得られた反応層と、固体高分子電解質膜の積層体と撥水化したカーボンペーパーなどをガス供給層層として用いる。
【0071】
3)前記1)と同様にして、ステンレス箔上に、反応層とガス供給層を順次電気泳動で電着形成して得られた反応層とガス供給層の積層されたステンレス箔の2枚を、生乾きの時点で、固体高分子電解質膜を挟んで加熱圧接し、接合したのち、外側のステンレス箔を剥離する。
その際、反応層の電気泳動による調製において、電気泳動液に固体高分子電解質の溶液を併用するのが好ましく、それにより反応層と固体高分子電解質膜との密着性を向上することができる。
【0072】
4)電気泳動槽内で、陽極と陰極との間に固体高分子電解質膜を設け、電気泳動により移動する微粒子などを固体高分子電解質膜に付着させて、膜上に反応層、ガス供給層を形成させる。
【0073】
5)前記1)と同様にして、ステンレス箔上に反応層、固体高分子電解質膜、反応層を順次電気泳動で電着形成して得られた反応層/固体高分子電解質膜/反応層の積層体と撥水化したカーボンペーパーなどをガス供給層として用いる。
【0074】
6)前記1)と同様にして、ステンレス箔上に、ガス供給層、反応層、固体高分子電解質膜、反応層、ガス供給層を順次電気泳動で電着形成してガス供給層/反応層/固体高分子電解質膜/反応層/ガス供給層の積層体とし使用する。
【0075】
なお、上記製法は一例であって、調製方法は前記方法に限定されるものではない。
前記したように、電気泳動により形成された反応層及び/又はガス供給層を乾燥し、ソルベントナフサなどを加えロール掛けしてシート化し、反応層及び/又はガス供給層シートとしてから利用することもできる。
形成された反応層、ガス供給層を、生乾きの時点で加熱圧接する際、プレス板などに多孔体を用いることや、ガス供給層の表面に、フッ素樹脂の撥水層を全面に径1mm程度の点状で、あるいは部分的に帯状に設けることも同様に可能で、好ましい方法である。
【0076】
この発明において、ガス拡散電極のガス供給層及び/又は反応層となるフッ素樹脂含有多孔質体を調製するための基本的な要件で、上記したように、フッ素樹脂の微粒子を含有する分散液、例えば、PTFEディスパージョンなどは、水を分散媒体とするもので、水中に分散されたフッ素樹脂微粒子、さらには、フッ素樹脂微粒子を含有した分散液に分散する疎水性カーボンブラックや親水性カーボンブラックも、通常、負イオンを帯びているため、電気泳動によって、これら微粒子をアノードに、さらにはアノード近傍に配置した固体高分子電解質膜などの基体に付着させることが可能となる。
【0077】
一方、フッ素樹脂微粒子を含有する分散液を、カチオン性界面活性剤を用いて調製した場合は、フッ素樹脂微粒子、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラックに陽イオンを付加させることも可能である。
その場合においては、それら微粒子をカソードに、さらには、アノード近傍に配置した固体高分子電解質膜などの基体に付着させることも可能である。
【0078】
したがって、フッ素樹脂微粒子を含有する分散液、又は、該フッ素樹脂微粒子以外に疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック、触媒、金属微粒子又は金属酸化物微粒子などの添加物を分散させた分散液中に、導電性基材を浸して一方の電極とし、前記分散液中に浸した他方の電極との間に電流を流し、電気泳動によって、前記導電性基材(アノード又はカソード)などの表面にフッ素樹脂含有多孔質体、あるいは、前記各種添加物を含有したフッ素樹脂含有多孔質体を形成させることが可能で、それらをガス拡散電極のガス供給層及び/又は反応層の基材とすることを可能とする。
【0079】
この発明によれば、従来のガス拡散電極の製法における前記分散物を、アルコールで凝集させ、濾過、乾燥される工程が不要となる。
また、装置は電極板間に電圧を印加する定電圧電源だけで済み、装置構成が非常に簡単なものとなり、両電極間には電流がほとんど流れないので、電力をほとんど消費せず経済的に、ガス拡散電極のガス供給層及び/又は反応層の基材とすることができるフッ素樹脂含有多孔質体を形成させることができる。
【0080】
また、電極構成を平行平板電極系にすれば、両電極間には平等電界が形成されるので、形成されたガス供給層、反応層に厚さむらがない。
また、電気の力、いわゆるクーロン力で、ガス拡散電極材料の微粒子が電極表面へ付着するので、付着力も大きく、効率よくガス供給層及び/又は反応層となり得るフッ素樹脂含有多孔質体を形成することができる。
【0081】
分散液の電気伝導度を、フッ素樹脂微粒子を分散液から析出させたり、分散液を破壊することなく、調整することができるので、電気伝導度が高いために、大面積の電着を行うときに大きな電源を必要とする、ジュール熱による著しい液温上昇をきたし、陽極で酸化反応が激しく起こり、陽極の銀網が溶解して銀イオンが多量に分散液に混入し、分散液を凝集させるなどの問題が発生させることがない。
さらに、電気伝導度を一定にすることにより電着量が一定し、得られるフッ素樹脂微粒子含有多孔質体の膜厚を一定にすることができる。
【0082】
さらに、上記ガス供給層及び/又は反応層を固体高分子電解質膜の両面に有する固体高分子電解質型燃料電池における固体高分子電解質膜も、電気泳動により形成することが可能で、固体高分子電解質(フッ素系イオン交換樹脂:デュポン社製ナフィオン溶液など)を高温下にアルコールに溶解させてなる電気泳動液に、電場をかけると陽極側に電気泳動して電着し、固体高分子電解質を形成することができる。
【0083】
エタノール中では、ゼータ電位は示さず、電気泳動を起こさないカーボンブラックなども、固体高分子電解質やフッ素樹脂微粒子とともに分散されていると共斥し、電気泳動により、該微粒子をアノードに付着させることが可能である。
【0084】
したがって、溶液及び/又は分散液中に、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック、触媒、金属微粒子又は金属酸化物微粒子などを分散させた電気泳動液中に、導電性物質体を浸して一方の電極とし、前記電気泳動液中に浸した他方の電極との間に電流を流し、電気泳動によって前記導電性物質体表面に、固体高分子電解質膜、さらにその表面にフッ素樹脂含有多孔質体を形成させることが可能であり、それらをガス拡散電極のガス供給層、又は反応層の基材とする固体高分子電解質型燃料電池の製造を可能とするのである。
【0085】
【実施例】
以下、この発明の実施例を詳細に説明する。
なお、全実施例を通じて%及び部は、質量%及び質量部を意味する。
実施例1
図1に示すように、ガラス容器1内の分散液4の底に、ガス拡散電極の基体となる銀網をアノード2として設け、そこから上方に1cmの距離を隔てて、Ni網のカソード3を前記アノード2と平行に設ける。
ガス供給層を形成させるための分散液4は、4%トライトンを200部にPTFEディスパージョン(D−1;ダイキン工業(株)製)20部を加え、撹拌混合して得られた電気伝導度96μS/cmの分散液を、図3に示される装置(ダイアライザー:ニプロ株式会社製MTA−1.9HP:トリアセテート ホローファイバー ダイアライザー)のダイアライザーに10ml/minで供給し、透析液としてイオン交換水を50ml/min導入し、排出量も50ml/minとして透析し、電気伝導度37μS/cm、pH7.08としたものである。
この状態で、アノード2とカソード3との極間15mmに直流安定化電源(図示せず)より、90Vの直流電圧を60秒間印加して平等電界を形成すると、表面にマイナスに帯電した疎水性カーボンブラックとPTFEディスパージョンの微粒子6は、クーロン力により対向電極であるNi網のカソード3側から銀網のアノード2側へ電気泳動により移動し、最終的にその表面へ付着し、ガス供給層となるフッ素樹脂含有多孔質体を形成した。
このときの平均電流密度は0.87mA/cm2であった。
なお、図中7は、マイナスに帯電した微粒子6と対をなす正イオンである。ガス供給層の厚さは0.85mmであった。
この実施例によれば、装置の構成が簡単であるので設備費を小さくでき、両電極間には殆ど電流が流れないので、消費電力も小さくて済み、両電極間には平等電界が形成されるので、短時間で厚さむらのないガス供給層を形成することができるなどの効果がある。
【0086】
実施例2
実施例1において、分散液4として以下の分散液を用いた以外は、同様に行い、ガス供給層となるフッ素樹脂含有多孔質体を形成した。その厚さは0.87mmであった。
トライトン4%含有水1Lに、疎水性カーボンブラック(No.6、平均粒径500Å、試作品、電気化学工業(株)製)100gを添加分散する。
このカーボンブラック分散液を、ジェットミル(ジーナス、ノズル径0.2mm)で1000kg/cm2の圧力で5回通過させ、平均粒子径が0.40ミクロンの分散液を得た。
これに、PTFEディスパージョン(D−1;ダイキン工業(株)製)をPTFE分として67gを加え、撹拌混合して電気伝導度162μS/cmの分散液を得た。
この分散液をダイアライザーの出口から10ml/min排出し、透析液としてのイオン交換水をダイアライザーに50ml/min導入し、排出量も60ml/minとして透析を行った結果、ダイアライザー出口の分散液は濃縮され、水分がほぼ1/2になり、電気伝導度56μS/cm、pHは7.27の電着に適した分散液となった。
【0087】
実施例3
実施例1において、分散液4として、以下の分散液を用いた以外は、同様に行い、ガス反応層となるフッ素樹脂含有多孔質体を形成した。電着時間は30秒である。その厚さは0.3mmであった。
イオン交換樹脂で処理した電気伝導度0.7μS/cm以下のトライトン4%含有水1Lに、疎水性カーボンブラック(No.6、平均粒径500Å、試作品、電気化学工業(株)製)100gを添加分散する。
このカーボンブラック分散液をジェットミル(ジーナス、ノズル径0.2mm)で1000kg/cm2の圧力で5回通過させ、平均粒子径0.40ミクロンの分散液とし、これに、PTFEディスパージョン(D−1、ダイキン工業(株)製)をPTFE分として67g、銀コロイド(田中貴金属(株)製試作品、平均粒径0.1ミクロン)10gを加え撹拌混合し、電気伝導度124μS/cmの分散液を得た。
この分散液を、ダイアライザーの出口から10ml/min排出し、透析液としてのイオン交換水をダイアライザーに50ml/min導入し、排出量も50ml/minとして透析を行った結果、分散液は、濃度は変わらず、電気伝導度42μS/cm、pHは7.09となり電着に適した分散液となった。
【0088】
実施例4
日機装株式会社製EF−01を、ダイアライザーとして使用した。
0.9μS/cm以下に脱イオンしたトライトン2%含有水1Lに、疎水性カーボンブラック(No.6、平均粒径500Å、試作品、電気化学工業(株)製)100gを添加分散する。
このカーボンブラック分散液を、ジェットミル(ジーナス、ノズル径0.2mm)で1000kg/cm2の圧力で5回通過させ、平均粒子径は0.40ミクロンの分散液を得、これに、PTFEディスパージョン(D−1;ダイキン工業(株)製)をPTFE分として67gを加え、撹拌混合して電気伝導度72.0μS/cmの分散液を得た。
この分散液をダイアライザーの入口から13.7ml/min導入し、出口から8.9ml/min排出し、透析液としてのイオン交換水を、ダイアライザーから28.9ml/min排出して透析を行った結果、ダイアライザー出口の分散液は1.54倍に濃縮され、電気伝導度48μS/cm、pHは7.28の分散液が得られた。
このまま電着に使用しても良いが、析出速度が速すぎるので2倍程度希釈すると、電気伝導度も低下するのでより電着に適した分散液となる。
【0089】
実施例5
日機装株式会社製EF−01をダイアライザーとして使用した。
0.9μS/cm以下に脱イオンしたトライトン8%含有水1Lに、疎水性カーボンブラック(No.6、平均粒径500Å、試作品、電気化学工業(株)製)100gを添加分散する。
このカーボンブラック分散液を、ジェットミル(ジーナス、ノズル径0.2mm)で1000kg/cm2の圧力で5回通過させ、平均粒子径が0.60ミクロンの分散液を得た。
これに、PTFEディスパージョン(D−1;ダイキン工業(株)製)をPTFE分として67gを加え、撹拌混合して電気伝導度67.4μS/cmの分散液を得た。
この分散液をダイアライザーの入り口から10ml/min導入し、出口から10ml/min排出し、透析液としてのイオン交換水を、ダイアライザーから28.6ml/min排出して透析を行った結果、ダイアライザー出口の分散液濃度は変化無く、電気伝導度35.9μS/cm、pHは7.24の分散液が得られた。
【0090】
参考実施例1
実施例3までは、ダイアライザーから排出された透析液は捨てていたが、排出された液をイオン交換部、活性炭吸着部、0.1mμ以下の孔径を有するフィルター部を持つ透析液再生装置を通し、再生再利用したところ、長期にわたり透析操作を行うことができた。
この試験では、ダイアライザーには、それぞれの液の出入り口に導電率、pH、温度センサーを設置した。
【0091】
参考実施例2
電気泳動電着で使用した電気伝導度67μS/cm、pH=9.03、カーボンブラック含有量1/3弱、PTFE1/3強と変化した分散液に所定のカーボンブラックとPTFE比となるように分散処理したカーボンブラックを加えたところ電気伝導度78μS/cmの分散液となった。
参考実施例1の装置で、分散液をダイアライザーの出口から10ml/min排出し、透析液としてのイオン交換水をダイアライザーに30ml/min導入し、排出量を60ml/minとして透析をおこなった結果、ダイアライザー出口の分散液は濃縮され水分がほぼ1/3になり、電気伝導度36μS/cm、pHは7.19となり、電着に適した導電率の分散液に再生された。
【0092】
【発明の効果】
この発明のガス拡散電極は、例えば、導電性基材の表面に形成されたフッ素樹脂微粒子を主とするガス拡散電極材料が、均一に分散しているフッ素樹脂含有多孔質体に、ソルベントナフサを加えることによって得られたシートを、ガス供給層又は反応層とするので、性能及び寿命が向上したガス拡散電極を容易に、かつ短時間に調製することを可能にするのである。
【0093】
特に、この発明においては、ガス拡散電極を製造するための装置構成を簡単にできるので、設備費を小さくでき、電極間には殆ど電流が流れないので運転費が少なくて済み、電極間には平等電界が形成されるので、厚さむらのないガス供給層及び/又は反応層を形成することができる。
【0094】
また、電気泳動で導電性基材の表面にガス拡散電極材料を早く付着させることができるので、短時間にガス供給層及び/又は反応層を形成することができ、連続的に集電体の金属網表面に微粒子を付着させてガス供給層及び/又は反応層を形成することができるので、量産性に優れているなどの効果を奏することができる。
【0095】
分散液の電気伝導度を、フッ素樹脂微粒子を分散液から析出させたり、分散液を破壊することなく、調整することができるので、電気伝導度が高いために、大面積の電着を行うときに大きな電源を必要とする、ジュール熱による著しい液温上昇をきたし、陽極で酸化反応が激しく起こり、陽極の銀網が溶解して銀イオンが多量に分散液に混入し、分散液を凝集させるなどの問題が発生させることがない。
さらに、電気伝導度を一定にすることにより電着量が一定し、得られるフッ素樹脂微粒子含有多孔質体の膜厚を一定にすることができる。
【0096】
また、この発明の製造方法によれば、得られたガス供給層用シート又は反応層用シートは、ひび割れのない乾燥したもので、その後の工程でシートが剥離することがなく、ホットプレス後に強度の不均一が無い、寿命の長いガス拡散電極が得られる。
【0097】
さらに、前記拡散電極を具備する固体高分子電解質型燃料電池は、電気泳動を用いるので薄い電極が容易に製造でき、高分子電解質分子が触媒担持カーボンブラックの周りに分散した反応層が容易に製造できるので、反応層と固体高分子電解質層は、プロトンパスの連続性が取れるので性能が良い電池が得られる。
【0098】
また、電気泳動によるため両電極間には殆ど電流が流れないので、消費電力も少なく、両電極間には平等電界が形成されるので、短時間で厚さむらのない固体高分子電解質膜、反応層又はガス供給層を形成することができ、電気の力、いわゆるクーロン力で、ガス拡散電極材料の微粒子が電極表面へ付着するので、付着力も大きく、効率よくガス供給層及び/又は反応層を形成することができるなどの効果がある。
【0099】
また、分散液の調整に、透析又は限外濾過を採用したことにより、分散液の精製・濃縮及び再生を容易に行うことができ、生産効率を著しく向上することが可能となる。
【0100】
したがって、この発明は燃料電池や食塩電解の電極として、さらには燃料電池として、幅広く、各種産業分野で利用され得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のフッ素樹脂微粒子含有多孔質体及びガス拡散電極の製造方法の一例を示す概略説明図である。
【図2】 この発明のフッ素樹脂微粒子含有多孔質体及びガス拡散電極の他の製造方法を示す概略説明図である。
【図3】 この発明で用いられるダイアライザーを用いた透析装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1 ガラス容器
2 アノード
3 カソード
4 分散液
6 微粒子
7 正イオン
8〜9 ローラ
11 ダイアライザー
12 分散液入口
13 分散液出口
14 透析液入口
15 透析液出口
16〜18 ポンプ
19 透析液
20 分散液(処理前)
21 分散液(処理後)
22 透析液浄化装置
Claims (6)
- フッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子をも含有するガス拡散電極材料の分散液の電気伝導度を、透析又は限外濾過により調整した後、
電気泳動によって前記ガス拡散電極材料を、導電性基材又は導電性基材に密着させて配置した基体の表面に、析出させて形成したフッ素樹脂含有多孔質体を、電極のガス供給層又は/及び反応層の素材とすること
を特徴とするガス拡散電極。 - 前記透析は、
酢酸セルロースからなる透析膜を用いるものであること
を特徴とする請求項1に記載のガス拡散電極。 - 前記透析膜は、
中空糸膜であること
を特徴とする請求項2に記載のガス拡散電極。 - フッ素樹脂微粒子を主体とし、疎水性カーボンブラック、親水性カーボンブラック及び触媒微粒子から選ばれた1種もしくは2種以上の微粒子をも含有するガス拡散電極材料の分散液の電気伝導度を、透析又は限外濾過により調整した後、
電気泳動によって前記ガス拡散電極材料を、導電性基材又は導電性基材に密着させて配置した基体の表面に、析出させて形成したフッ素樹脂含有多孔質体を、電極のガス供給層又は/及び反応層の素材とすること
を特徴とするガス拡散電極の製法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のガス拡散電極を構成素材とすること
を特徴とする燃料電池。 - 前記燃料電池は、
固体高分子電解質型であること
を特徴とする請求項5に記載の燃料電池。
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JP2003317724A (ja) | 2003-11-07 |
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