JP4099334B2 - プラント運用制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下水道プラントをはじめとし、鉄鋼プラントなどの産業プラント、地域冷暖房プラントや各ビル毎の熱源プラント、あるいは発電所プラントなどの各種プラントにおいて用いられるプラント運用制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プラントは、一般に制御対象となる機器の数が多く、また、種々の制御条件を考慮しなければならないために制御パラメータ数が非常に多くなる。したがって、プラントの運用計画を理論的、数学的手法に基づき立案するのは困難である。更に、上下水道プラントなどいくつかのプラントでは、天候や季節等によっても少なからず需要量が左右されることがあり、理論的、数学的手法に基づく立案は一層困難なものとなっている。そのため、熟練したオペレータの経験側を考慮しつつ、プラントの基本的運用を行っている例が多くなっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年はコンピュータ技術の発展に伴って、所謂「動的計画法」や「分岐限定法」といった数学的最適化手法が著しく発展してきており、ある程度数学的に立案することが可能になってきている。ところが、このような数学的最適化手法では、プラント規模や機器数の増大あるいは制御内容の複雑化に伴い、演算時間が指数関数的に急激に増大し、実用性が失われることになる。例えば、ある日の夜に、明日の朝以降のプラント運用計画を立案しようとしている場合に、演算に要する時間が十数時間以上では、得られる結果が最適なものであったとしても何ら意味をなさなくなる。
【0004】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、制御対象プラントが複雑もしくは大規模なものであったとしても、最適な運用計画についての演算を高速且つ精度良く行うことができ、効率的で安定したプラント運用を実現することができるプラント運用制御装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、請求項1記載の発明は、プラント内のプラント機器に対する制御を予め作成してある運用計画に基づき行うプラント運用制御装置において、前記プラントからプロセスコントローラを介して入力したプロセスデータを記憶するプロセスデータ記憶部と、前記プロセスデータ記憶部に記憶された過去の実績値、及び所定の情報に基づき、所定時間単位を1ステップとして1ステップ毎に需要を予測する需要予測部と、前記需要予測部で予測された需要に基づき、整数値で表現される整数値遺伝子でコード化した遺伝的アルゴリズムを用いて最適な運用計画についての演算を行う運用計画演算手段を有する運用計画部と、を備え、しかも前記需要予測部は、プラント機器同士間の離間距離が大きく、あるプラント機器の運転開始後その運転結果が他のプラント機器に反映されるまでに一定レベル以上の時間遅れを生じる場合に、前記予測した需要を遅れ時間に応じた任意のステップ数だけ先送りすることにより、その時間遅れを考慮した需要予測を行う時間遅れ修正手段を有するものである、ことを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を制御対象プラントが上水道プラントである場合を例に取り説明する。図2は、プラント1の概略構成図である。この図において、複数台の取水ポンプ51は河川等から原水を取水し、これを着水井52に送り出す。着水井52に貯溜された原水は、流量計を介して混和池53に流入する。混和池53に流入した原水は、薬品の注入と共に攪拌機による攪拌が行われた後フロック形成池54に流入する。そして、ここで徐々に沈殿するフロックが形成された後、沈殿池55において汚物が沈殿し、上澄み水がろ過池56に送られる。ろ過池56では、このろ過水がろ過された後、塩素の注入により殺菌処理が施され、浄水池57に流入する。浄水池57に貯溜された処理水は、複数台の送水ポンプ58により配水池59に送水され、更に、配水池59に貯溜された処理水は複数台の配水ポンプ60により配水ポンプ61に対する配水が行われる。
【0016】
図1は、上記のプラント1に対する運用を行うプラント運用制御装置の構成を示すブロック図である。プラント運用制御装置3は、プロセスコントローラ2を介してプラント1との間でデータの授受を行うようになっており、プロセスデータ記憶部4、需要予測部5、運用計画部6、及びローカル制御模擬計画手段7を有している。そして、需要予測部5は時間遅れ修正手段8を有しており、また、運用計画部6は、
初期値入力手段9、初期値演算手段10、制約条件緩和手段11、運用計画演算手段12、ハイブリッド最適化手段13、凹凸平滑化手段14、及び上下平滑化手段15を有している。
【0017】
上水道プラントの自動制御において、計算機が作成した運用計画に基づいてプラントの運用及び制御を行う場合、浄水を断水させることなく、需要家に対して安定した供給を行うことが絶対に必要とされる条件となる。それと同時に、プラント運用上、運用コストや設備保守費等を極力低減するために、効率的なプラントの運用及び制御を行うことが要求される。したがって、このような観点からの要望を満たすように、最適又は近似的に最適に近いプラント運用計画の作成を可能にすることが重要となるが、近年のプラントの複雑化及び大規模化に伴い、上記のような最適又は近似的に最適に近いプラント運用計画を迅速に演算することが益々困難な状況となってきている。
【0018】
図1に示したプラント運用制御装置3は、このような課題を解決する機能を有するものである。プロセスデータ記憶部4は、プロセスコントローラ2を介して得られるプロセスデータの計測値や種々のパラメータ設定値等のデータを保存するものである。需要予測部5は、プロセスデータ記憶部4から得られる過去の実績需要地、あるいは気象情報その他のデータに基づいて、運転該当日の単位時間あたりの需要量を1日分予測するものである。運用計画部6は、需要予測部5が予測した単位時間あたりの1日分需要量とプロセスの計測値に基づいて該当日の単位時間あたりの機器起動停止計画を整数値遺伝子でコード化した遺伝的アルゴリズムで演算するものである。
【0019】
需要予測部5が行う需要予測の方法としては、例えば、統計的な手法や最小自乗法、GMDH(Grouping Method of Data Handling)などの各種同定手法、ニューラルネットワークを用いた手法などが考えられるが、特に手法が限定されるわけではなく、いずれの手法を用いてもよい。
【0020】
需要予測と運用計画は1日1回以上、定刻に起動する。まず、定刻前までに、需要予測に必要なデータを手動又は自動で入力する。例えば、需要予測したい日の天気予報や最高又は最低気温予報といった天候情報や、それまでに得られた天候情報の実績値や需要量実績値などである。需要予測部5による需要予測の結果はある単位時間毎に少なくとも1日の区切りの時刻分までを出力する。
【0021】
需要予測部5による需要側結果とプラントの現在の計測値(浄水の送水計画であれば、配水池59の水位や送水ポンプ58の流量、起動台数、配水量等)と送水ポンプ流量特性、配水池59の容量(運用水位上下限値)などのパラメータに基づいて、配水池59の運用水位上下限の逸脱や排水量予測値に不足なく且つ急激な送水量の変化がない送水計画を、運用計画演算手段12が演算する。この際、運用コストをできるだけ低減化するような考慮が要求されることもある。この場合には、必要であれば、電力消費のピーク時間帯にポンプの起動可能な台数を制約することも考えられる。こうして、整数値遺伝子でコード化した遺伝的アルゴリズムを持つ運用計画演算手段12は、プラント機器の最適な運用計画を単位時間毎に、少なくとも1日の区切りの時刻分までを出力する。浄水の送水計画であれば、送水ポンプ58の起動停止計画と、単位時間毎の総水量、配水池59の単位時間毎の水位となる。
【0022】
いま、図2に示した上水道プラントにおいて、浄水池57から送水ポンプ58によって、配水池59を軽油して配水区61へ浄水を配水するプロセスを想定して説明することとする。もちろん、自然流下で浄水池57から配水池59へ送水したり、配水池59から配水区61へ配水することもあるが、ここでは、自然流下ではなく、送水ポンプ58で送水し、配水ポンプ60で配水することとしても一般性は失われない。
【0023】
或る時刻kで浄水池57から配水池59への送水量Qp(k)は、起動する配水ポンプ60や配管に取り付けられたバルブの開度によって制御される。その目標となる流量を離散的に何段階かに決めることとする。例えば、バルブであれ、ポンプであれ、とにかく送水量の物理的最大値が100〔m3/h〕だとするなら、仮にこれを6段階に分けるとすると、0,20,40,60,80,100〔m3/h〕が送水計画として取り得る送水量となる。送水ポンプ58は、回転数固定の固定速ポンプn台のみだとすると、固定速ポンプの台数と送水計画としてとり得る送水量の離散値は1対1で対応するが、説明を簡単にするため以後この場合を想定することにする。
【0024】
図3は、ある1日における1時間毎のポンプ運転台数を示した図表であるが、遺伝的アルゴリズムではこのポンプ台数の欄に記載された整数値を遺伝子と呼び、この図表にに相当するものを整数値遺伝子(個体)と呼ぶ。このように、整数値遺伝子でコード化した遺伝的アルゴリズムでは、遺伝子が整数値で表現される。この図3の内容は、時刻0時台(0:00〜1:00)ではポンプを1台起動する計画を表しており、1時台(1:00〜2:00)では2台、2時台(2:00〜3:00)では3台を起動する計画を表している。以降の時間帯も同様である。
【0025】
上記のように、ポンプの台数(自然流下の場合はバルブの開度によって制御される送水量を表し、また、可変速ポンプで送水の場合は送水ポンプの送水流量を離散的に決めた何段階かのステップ数を表す)を表す整数値を遺伝的アルゴリズムでは遺伝子と呼んでいるが、固定速ポンプのみ5台からなる送水プロセスのときの遺伝子は、0,1,2,…,5のいずれかを取ることになる。
【0026】
いま、考えている送水計画の最適化問題を次のように定式化することとする。定式化の方法は、どのような送水計画を最適化したいかによって変わるので一意ではないが、どのように定式化したとしても、以下に示すような組み合わせ最適化問題と呼ばれる定式化であれば、整数値遺伝子でコード化された遺伝的アルゴリズムによって近似的に最適化することができる。以下に示す最適化問題は、目的関数fを最小化し得るx,yを求めようとするものである。目的関数fは(1)式により表すことができ、(1)式におけるf1は(2)式で表され、また、f2は(3)式又は(4)式で表される。また、このときの制約条件は(5),(6)式により表される。
【数1】
Figure 0004099334
Figure 0004099334
【0027】
上記の説明では、例えば、送水プロセスの送水ポンプの数を5台と想定しているので、k=5となる。このような問題は、一般に組み合わせ最適化問題と呼ばれ、いわゆる分岐限定法(BBM:Branch and Bounded Method)によって最適なx(i)を求めることができる。図4は、この分岐限定法についての説明図である。分岐限定法は、上述した最適送水計画問題の変数x(i)を決定するために、以下のような動作をする。まず、計画開始時(時刻0)の実際の離散的に決められた送水量ステップ(固定速ポンプのみならポンプ運転台数)が初期値となり、次の時刻(時刻1,2,3,…)に進む。そのときのポンプ運転台数で制約条件を満足できるか否かをチェックしながら時刻毎のポンプ運転台数を次々に分岐していく。計画最終時刻まで到達できたときに、目的関数値を評価する。目的関数値がこれまでの解より良好であれば、その解を暫定解として保存し、さらに分岐探索を行うというものである。
【0028】
このような分岐限定法は列挙法の一種であり、整数計画問題のような組み合わせ問題を解く場合、最悪では全組み合わせ通りの探索を行ってしまうが、演算時間に制限がなく、可解であれば必ず最適解が得られる。しかし、最適送水計画問題のような組み合わせ問題は所謂NP-困難な問題の1つとして知られており、変数の数に対して指数関数的に増大する演算回数を要する。そのため、送水ポンプを多数含むような大規模プラントを対象とする場合、オンライン制御に有効な時間内に最適解が得られない虞があり得る。
【0029】
そこで、本実施形態で示すような、整数値遺伝子でコード化した遺伝的アルゴリズムによる高速解法が有効である。つまり、図3で示したように、整数値遺伝子でコード化したら、図5のフローチャートに示すような遺伝的アルゴリズムを適用することによって、最適又は近似的に最適な運用計画を得ることができる。
【0030】
すなわち、まず、ステップ1では、ランダムに遺伝子を割り当てて生成した固体をそれぞれ予め定義した個数n個だけ発生させる(初期個体群の生成)。ここで、個体とは、図3に示したような1つの遺伝子列のことである。
【0031】
ステップ2では、制約条件を満足していない場合には満足するように遺伝子を変更し、制約条件を満足する固体がn個生成できたら、各固体の適応度f′及びその世代での平均適応度を計算する(各個体の評価)。なお、一般に、遺伝的アルゴリズムは最大問題に適用されるものであるが、本実施形態では最小の目的関数fを求めることになる。したがって、本実施形態における適応度f′とは、(1)式における目的関数fの逆数に相当するものとなる。
【0032】
ステップ3では、今回の世代の平均適応度と前回以前数世代の平均適応度とを比較し、両者の差が予め定めてある設定値ε以下であるか否かを判別する。そして、判別結果が「YES」であれば処理を終了し、「NO」であればステップ4に進む。
【0033】
ステップ4では、制約条件を満足しない固体や予め定義した固体数以上の固体が存在する場合に、適応度の悪い(適応度の小さい)固体や、余分な個体をその定義した個数になるまで淘汰(削除)する(淘汰処理)。
【0034】
ここで、ステップ2〜4につき具体的に説明すると、ステップ2で述べた個体が(5)式の制約条件を満足していない場合、満足していない時間の遺伝子を次のようにして変更する。まず、(5)式の制約条件における上限値を満足していない場合、配水池59においては配水池59から出ていく量よりも入ってくる量(送水量)が多く、水位が上昇するので上限値を下回るようになるまで送水量を減らせばよい。例えば、当初、或る時刻の送水量のステップ数(ポンプ台数)が5であったとすると、5→4→3… と、上限値を超えなくなるまで送水量を減らしていく。そして、もし送水量のステップ数を0にしても上限値を超えている場合は、時間を1時間分だけ遡って同様に送水量を減らしていく。結局、計画のスタート時刻に相当する時間まで遡っても上限値を超えてしまう場合には、その個体を淘汰対象とし、次の個体の制約条件をチェックすることとする。(5)式の制約条件における下限値を満足していない場合も、上限値の場合と同様にして処理することができる。但し、下限値を上回るように、送水量を増やして行く点が上限値の場合と異なる。
【0035】
ステップ5では、ステップ4の淘汰処理の結果、個体数が予め定義した数より少ない場合に、残った個体の中から適応度が最良の個体を増殖(コピー)して、個体数が定義した数になるようにする(増殖処理)。
【0036】
ステップ6では、ランダムにペアリングを行う(交叉処理)。ペアリングは全個体数に対する割合(交叉率)分だけ行い、ペア毎にランダムに遺伝子座(遺伝子の場所)を選び、一点交叉(選んだ遺伝子の場所から交互に遺伝子のセットを交換)させる。例えば、図6に示すように、2つの個体(親)が選ばれたとき、3時と4時との間で遺伝子を交換させることとすると、同図右に示すように、新たに2つの遺伝子列(個体)が子として生成される。これを全体の個体数に対して、決められた割合(交叉率)にしたがって操作する。このような処理が交叉処理である。
【0037】
ステップ7では、全個体数に割合(突然変異率)分だけランダムに個体を選び、各個体の任意の遺伝子座(ランダムに決定する)を変更させる(突然変異処理)。例えば、図7に示すように、ある個体(親)が選ばれたとき、23時の遺伝子が同図左(遺伝子0)から同図右(遺伝子1)のように、突然変更されることがあるが、これを突然変異と呼ぶ。この突然変異は、全体の遺伝子のうち、決められた割合(突然変位率)にしたがって操作される。
【0038】
ステップ8では、世代数が予め定めてある規定値以上に達したか否かを判別し、規定値以上に達していれば処理を終了し、達していなければステップ2に戻って同様の処理を繰り返す。
【0039】
運用計画部6の運用計画演算手段12は、需要予測部5の需要予測に基づいて、上記したステップ1〜8の処理を行う。ここで、運用計画部6の最も簡単な構成は、その構成要素が運用計画演算手段12のみの場合であるが、本実施形態では手段9〜11、及び手段13〜15が付加されている。次に、これら各手段の機能につき順次説明する。
【0040】
初期値演算手段9は、運用計画演算手段12が上記のステップ1で生成する初期個体すなわち初期値を演算するものである。遺伝的アルゴリズムでは、初期値として乱数などの任意の値を用いても最終的には最適解もしくは最適解に近いものを求めることができるが、ステップ2の制約条件のチェックに多くの処理時間を要することとなり、結果的には演算実行時間のリミットを超えてしまい、何らの運用計画を得られない場合もあり得る。そこで、初期値演算手段9により、遺伝的アルゴリズム以外の最適化手法(例えば、前述した分岐限定法)を用い、最適運用計画ではないけれども制約条件を一応全て満足する運用計画の候補を求め、この候補を初期値として運用計画演算手段12に入力させるようにしている。
【0041】
初期値入力手段10は、初期個体をランダム生成するだけでなく、過去の実績値から遺伝子列を予め定義した個数だけ生成する。つまり、ランダムに生成した個体やその他の方法(例えば分岐限定法)で生成した個体と合わせてn個となるように過去の実績値から遺伝子列(個体)を生成するものである。この初期値入力手段10を用いた構成では、過去に実際に用いた運用計画を個体に含んでいるので、初期値演算手段9のみで演算した運用計画を用いる場合よりも、より実用的なものであると考えられる。なお、本実施形態では、初期値演算手段9又は初期値入力手段10のいずれか一が選択的に用いられるようになっている。
【0042】
制約条件緩和手段11は、運用計画演算手段12の演算が所定時間内に終了しない場合や、所定プラント状態の上下限範囲を満たさない場合に、この所定の上下限範囲を制約条件から除外し、代わりに物理的な上下限範囲を新たな制約条件に設定することで制約条件を緩和し、所定時間内に最適運用計画を得られるようにするためのものである。但し、この場合、運用計画の最適化演算における目的関数に、プラント状態のもとの上下限範囲からの逸脱量に応じたペナルティを課すようにして、運用計画を演算する。
【0043】
この制約条件緩和の具体例につき説明すると、最適化問題を解く演算が予め定めた時間、例えば1分などで完了しなかった場合、又は予め定めたプラントの状態の上下限範囲(例えば、配水池の運用水位上下限値)を満たさない場合、予め定めたプラントの状態の上下限範囲を緩和し、運用計画の最適化演算における目的関数にプラント状態の上下限範囲からの逸脱量にペナルティを課すよう、以下のように最適運用計画を再演算する。
【数2】
Figure 0004099334
【0044】
ハイブリッド最適化手段13は、運用計画演算手段12で得られた近似的最適運用計画を入力し、これを初期値にして遺伝的アルゴリズム以外の最適化手法(例えば、分岐限定法や動的計画法)により最適運用計画を得ようとするものである。遺伝的アルゴリズムのみでは得られた運用計画が真に最適なものであるか否かが分からず、また、分岐限定法などの最適化手法では演算に多くの時間を要することになるが、このように遺伝的アルゴリズムと他の手法とを組み合わせることにより、短時間で最適な運用計画を得ることが可能になる。
【0045】
凹凸平滑化手段14は、運用計画演算手段12又はハイブリッド最適化手段13により得られた運用計画が、図8(a),(b)の各左側に示すように、凹状の時間帯を含む場合(凹状計画)あるいは凸状の時間帯を含む場合(凸状計画)に、そのときの最適化のための評価値(目的関数や適応度)が悪化せず、且つ制約条件が遵守されるという制限の下に、図8(a),(b)の各右側に示すように平滑化を行うものである。このような処理は、整数値遺伝子でコード化された遺伝的アルゴリズムを、より効果的に作用させるために導入したヒューリスティックな(経験に基づく発見的な)ものであり、主に(2)式のy(i)を含む項の改善に効果を発揮する。特に、最適化のための評価値が悪化しないときのみ平滑化し、そうでない場合は平滑化しないという点が重要である。
【0046】
上下平滑化手段15も凹凸平滑化手段14と同様の機能を有するものであり、運用計画演算手段12又はハイブリッド最適化手段13により得られた運用計画が、図9(a),(b)の各左側に示すように、上り階段状の時間帯を含む場合(上り階段状計画)あるいは下り階段状の時間帯を含む場合(下り階段状計画)に、そのときの最適化のための評価値(目的関数や適応度)が悪化せず、且つ制約条件が遵守されるという制限の下に、図9(a),(b)の各右側に示すように平滑化を行うものである。
【0047】
次に、ローカル制御模擬計画手段7の機能につき説明する。これは、プラントにローカル制御コントローラがあり、プラント運用制御装置3からは制御できない機器が含まれている場合に、ローカル制御を模擬し、その結果を運用計画演算手段12に入力して運用計画演算手段12がプラントの運用計画を演算できるようにするためのものである。
【0048】
例えば、図10は図2とは異なり、2つの送水ポンプ58A,B、及び2つの配水池59A,Bを有するものであるが、浄水池57から配水池59Aへの送水計画を最適化する場合、時刻iでの需要量に相当する配水区61での配水需要予測値qd(i)に対し、いま配水池59Aから配水池59Bへの送水を行う送水ポンプ58Bの起動・停止といった制御は、送水計画とは無関係にローカル制御がかかっているものとする。
【0049】
この場合、配水池59Bにとっての需要予測値は需要予測を行えば得られるが、配水池59Aにとっての需要予測に相当する量(配水池59Aから配水池59Bへの送水量)が分からない。そこで、送水ポンプ58Bの制御シーケンスはいろいろ考えられるが、いまは、ごく単純に配水池59Bの水位h2(i)が、適切に定義した上下限値Hu,Hlに対し、Hu<h2(i)なら送水ポンプ58Bが全台停止し、Hl>h2(i)なら送水ポンプ58Bが全台起動するものとする。iは1分周期であったり、5分周期であったり、適切な計算周期を設定するものとする。なお、配水池59Bのh2(i)の計算には(6)式を用いればよい。
【0050】
すると、どのタイミングで送水ポンプ58Bが起動又は停止するかが分かるので、運用計画演算手段12で演算する最適運用計画の計画刻み(1時間単位で24時間分、あるいは30分単位で24時間分など、その計画における単位時間のこと)に模擬して得られた結果を整えて、運用計画演算手段12へ入力すれば、送水ポンプ58Aによる最適又は近似的な送水計画を演算することができる。
【0051】
例えば、1:34に100〔m3/h〕の送水ポンプ58Bが3:00まで起動するとき、運用計画演算手段12への入力として、1時台は、100×(60−34)/60=43.3 となり、2時台は100となる。このような演算を必要な時間分行えば、配水池59Aから見た需要予測値にあたる配水池59Bへの送水量がわかり、最適又は近似的に最適な送水計画を演算することができる。
【0052】
このように、プラント1にローカル制御コントローラがあり、プラント運用制御装置3からは制御できない機器が含まれている場合でも、ローカル制御模擬計画手段7によりローカル制御を模擬し、その結果を運用計画演算手段12に入力することにより最適な運用計画を得ることができる。
【0053】
次に、需要予測部5が有する時間遅れ修正手段8の機能につき説明する。この時間遅れ修正手段8は、プラント1の設置場所がプロセスコントローラ2による制御応答が一定レベル以上悪くなるような遠距離である場合に、需要予測部5がその制御応答の時間遅れを考慮した需要予測を行えるようにするためのものである。
【0054】
すなわち、図2において、送水ポンプ58の設置されている場所と配水池59とが数kmにもわたって離れており、送水ポンプ58の運転開始の結果が配水池59に反映されるまでに時間が大きく遅れる場合には、この時間遅れを考慮しないと制御上問題を生じることになる。例えば、送水ポンプ58の設置場所から浄水が配水池59に到達するのに10分かかる場合、送水量を11:00に100〔m3/h〕から150〔m3/h〕に増やさないと配水池59の水位が下限値を下回ってしまうような場合、少なくとも10分前にその量を想定して、送水量を増やしてやる必要がある。
【0055】
図11は、時間遅れ修正手段8が行う修正内容を説明するためのグラフ図であり、(a)は修正前の需要予測値、(b)は修正後の需要予測値である。また、図12は、図11のグラフ図に対応する図表である。図11及び図12に示すように、需要予測を10分単位で行っているとすると、送水ポンプ58の設置場所から浄水が配水池59へ到達するのに10分かかるなら、単純に10分、すなわち1ステップ先送りした量を需要予測値とする。もし、送水ポンプ58の設置場所から浄水が配水池59へ到達するのに20分かかるなら、2ステップ先送りすればよい。そして、運用計画演算手段12で演算する最適運用計画の計画刻み(1時間単位で24時間分、あるいは30分単位で24時間分など、その計画における単位時間のこと)に合わせて、需要予測値を加工し使用する。
【0056】
例えば、10:00〜11:00までの1時間単位の需要予測値qd(11)につき時間遅れを考慮して求める場合、時間遅れを考慮しない場合の配水量は、
110+130+126+128+110+124=728
となる。そして、時間遅れが10分なので1ステップ先送りすると、その場合の配水量は、
130+126+128+110+124+126=744
となる。需要予測部5は、このようにして時間遅れ修正手段8により時間遅れ分が修正された需要予測を運用計画演算手段12に出力し、運用計画演算手段12はこの入力に基づき運用計画を演算する。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、プロセスデータ記憶部がプラントからプロセスコントローラを介して入力したプロセスデータを記憶し、この記憶された過去の実績値、及び所定の情報に基づき、需要予測部が所定時間単位を1ステップとして1ステップ毎に需要を予測し、この予測された需要に基づき、運用計画演算手段が遺伝的アルゴリズムを用いて最適な運用計画についての演算を行う構成としているので、制御対象プラントが複雑もしくは大規模なものであったとしても、最適な運用計画についての演算を高速且つ精度良く行うことができ、効率的で安定したプラント運用を実現することができる。
そして、需要予測部は、時間遅れ修正手段を有しているので、プラント機器同士間の離間距離が大きく、あるプラント機器の運転開始後その運転結果が他のプラント機器に反映されるまでに一定レベル以上の時間遅れを生じる場合であっても、予測した需要を遅れ時間に応じた任意のステップ数だけ先送りすることにより、その時間遅れを考慮した需要予測を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るプラント運用制御装置の構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施形態に係るプラント運用制御装置の制御対象となるプラントの概略構成図。
【図3】本発明の実施形態における整数値遺伝子の例を示す図表。
【図4】運用計画演算の一手法である分岐限定法についての説明図。
【図5】本発明の実施形態で用いる遺伝的アルゴリズムを説明するためのフローチャート。
【図6】図5のステップ6における交叉処理を説明するための図表。
【図7】図5のステップ7における突然変位処理を説明するための図表。
【図8】図1における凹凸平滑化手段14の機能についての説明図であり、(a)は凸状計画に対する平滑化、(b)は凹状計画に対する平滑化を示している。
【図9】図1における上下平滑化手段15の機能についての説明図であり、(a)は上り階段状計画に対する平滑化、(b)は下り階段状計画に対する平滑化を示している。
【図10】ローカル制御が行われるプラント機器を有するプラントの例を示すぶろっく図である。
【図11】図1の時間遅れ修正手段8が行う修正内容を説明するためのグラフ図であり、(a)は修正前の需要予測値、(b)は修正後の需要予測値を示している。
【図12】図11のグラフ図に対応する図表。
【符号の説明】
1 プラント
2 プロセスコントローラ
3 プラント運用制御装置
4 プロセスデータ記憶部
5 需要予測部
6 運用計画部
7 ローカル制御模擬計画手段
8 時間遅れ修正手段
9 初期値入力手段
10 初期値演算手段
11 制約条件緩和手段
12 運用計画演算手段
13 ハイブリッド最適化手段
14 凹凸平滑化手段
15 上下平滑化手段
51 取水ポンプ
52 着水井
53 混和池
54 フロック形成池
55 沈殿池
56 ろ過池
57 浄水池
58 送水ポンプ
59 配水池
60 配水ポンプ
61 配水区

Claims (1)

  1. プラント内のプラント機器に対する制御を予め作成してある運用計画に基づき行うプラント運用制御装置において、
    前記プラントからプロセスコントローラを介して入力したプロセスデータを記憶するプロセスデータ記憶部と、
    前記プロセスデータ記憶部に記憶された過去の実績値、及び所定の情報に基づき、所定時間単位を1ステップとして1ステップ毎に需要を予測する需要予測部と、
    前記需要予測部で予測された需要に基づき、整数値で表現される整数値遺伝子でコード化した遺伝的アルゴリズムを用いて最適な運用計画についての演算を行う運用計画演算手段を有する運用計画部と、
    を備え、しかも前記需要予測部は、プラント機器同士間の離間距離が大きく、あるプラント機器の運転開始後その運転結果が他のプラント機器に反映されるまでに一定レベル以上の時間遅れを生じる場合に、前記予測した需要を遅れ時間に応じた任意のステップ数だけ先送りすることにより、その時間遅れを考慮した需要予測を行う時間遅れ修正手段を有するものである、
    ことを特徴とするプラント運用制御装置。
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