JP3523793B2 - プラント制御装置 - Google Patents

プラント制御装置

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JP3523793B2
JP3523793B2 JP29965298A JP29965298A JP3523793B2 JP 3523793 B2 JP3523793 B2 JP 3523793B2 JP 29965298 A JP29965298 A JP 29965298A JP 29965298 A JP29965298 A JP 29965298A JP 3523793 B2 JP3523793 B2 JP 3523793B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電所、ガス供給
プラント、上水供給プラント、熱(冷水/温水)供給プ
ラントおよび下水処理場等の各種のプラントに係り、と
りわけ電力、ガスおよび水(上水/冷水/温水)等の需
要や、処理すべき雨水や排水等の需要(以下単に「需
要」という)を満たすようプラントに含まれる各機器を
効率的に運転することができるプラント制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、発電所、ガス供給プラント、上
水供給プラントおよび熱(冷水/温水)供給プラント等
のプラントにおいては、電力、ガスおよび水(上水/冷
水/温水)等の需要に対して電力等を過不足なく製造お
よび供給することにより、プラントの運転を効率的に行
っている。また、下水処理場等のプラントにおいても、
雨水や排水等の需要に対して雨水等を過不足なく処理す
ることにより、プラントの運転を効率的に行っている。
【0003】ところで、このようなプラントにおいて上
述したような効率的な運転を行うためには熟練した技術
を持つ専門的なオペレータ(プラント運転員)が必要と
なるが、このような専門的なオペレータはその確保が難
しく、またオペレータには多大な人件費がかかるので、
オペレータの専門的知識を反映したプラントの自動化運
転が望まれている。なお、このようなプラントの自動化
運転を実現するための従来の方法としては、数理計画法
等の最適化演算手法によりプラントの運転計画を作成す
る方法が一般に用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように従来に
おいては、数理計画法等の最適化演算手法によりプラン
トの運転計画を作成することにより、オペレータの専門
的知識を反映した自動化運転を行っている。
【0005】しかしながら、数理計画法等の最適化演算
手法を単純に適用する場合には、プラントの規模が増大
するにつれて運転計画を作成するのに必要とされる計算
量が増大し、実用時間内に運転計画を作成することが難
しくなるという問題がある。また、プラントに異常が発
生した場合には熟練した技術を持つ専門的なオペレータ
が常に必要となるという問題がある。
【0006】本発明はこのような点を考慮してなされた
ものであり、プラントの規模にかかわらずプラントの運
転計画を高速に作成することができるとともに、プラン
トに異常が発生した場合でもプラントの自動化運転を継
続することができるプラント制御装置を提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の特徴は、
複数の機器を有するプラントの運転を制御するプラント
制御装置において、前記プラントの過去の需要実績およ
び前記各機器の過去の運転実績を記憶する実績記憶手段
と、前記実績記憶手段に記憶された過去の需要実績に基
づいて当日の需要を予測する需要予測手段と、前記需要
予測手段により求められた需要予測値に基づいて前記プ
ラントの運転計画を作成する運転計画演算手段と、前記
運転計画演算手段により作成された前記プラントの運転
計画に基づいて前記各機器を制御する機器制御手段とを
備え、前記運転計画演算手段は、前記需要予測手段によ
り求められた需要予測値、前記プラントの状態または気
象情報の少なくとも1つに基づいて、前記実績記憶手段
に記憶された前記過去の運転実績の中から当日の状況に
類似した類似日の運転実績を検索し、この検索された類
似日の運転実績を初期値として最適化演算処理を行うこ
とにより前記プラントの最適な運転計画を作成すること
を特徴とするプラント制御装置である。
【0008】本発明の第2の特徴は、複数の機器を有す
るプラントの運転を制御するプラント制御装置におい
て、前記プラントの過去の需要実績および前記各機器の
過去の運転実績を記憶する実績記憶手段と、前記実績記
憶手段に記憶された過去の需要実績に基づいて当日の需
要を予測する需要予測手段と、前記プラントに異常が発
生しているか否かを判定するプラント異常判定手段と、
前記需要予測手段により求められた需要予測値に基づい
て前記プラントの運転計画を作成する運転計画演算手段
と、前記運転計画演算手段により作成された前記プラン
トの運転計画に基づいて前記各機器を制御する機器制御
手段とを備え、前記運転計画演算手段は、前記プラント
異常判定手段により前記プラントに異常が発生していな
いと判定された場合に、前記需要予測手段により求めら
れた需要予測値、前記プラントの状態または気象情報の
少なくとも1つに基づいて、前記実績記憶手段に記憶さ
れた前記過去の運転実績の中から当日の状況に類似した
類似日の運転実績を検索し、この検索された類似日の運
転実績を初期値として最適化演算処理を行うことにより
前記プラントの最適な運転計画を作成することを特徴と
するプラント制御装置である。
【0009】本発明の第1の特徴によれば、実績記憶手
段に記憶された各機器の過去の運転実績の中から当日の
状況に類似した類似日の運転実績を検索し、この検索さ
れた類似日の運転実績を初期値として最適化演算処理を
行うことによりプラントの最適な運転計画を作成するの
で、運転計画を作成するための最適化演算処理において
評価関数が比較的良好な解から演算を始めることがで
き、このためプラントの最適な運転計画を非常に高速に
作成することができる。
【0010】本発明の第2の特徴によれば、プラント異
常判定手段によりプラントに異常が発生しているか否か
を判定し、プラントに異常が発生していない場合に、当
日の状況に類似した類似日の運転実績を初期値として最
適化演算処理を行うことによりプラントの最適な運転計
画を作成するので、過去の運転実績を有効に利用可能な
平常時においてプラントの最適な運転計画を非常に高速
に作成することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】第1の実施の形態 以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明
する。図1および図2は本発明によるプラント制御装置
の第1の実施の形態を説明するための図である。なおこ
こでは、プラントの一例として熱(冷水/温水)供給プ
ラントを取り挙げて説明する。
【0012】まず、図2により、プラント制御装置1に
より制御される熱供給プラント20について説明する。
図2に示すように、熱供給プラント20は、ビルディン
グの地下室等に設けられた蓄熱槽11を有し、この蓄熱
槽11は冷房用に使用される冷水を蓄える冷水槽11a
と、暖房用に使用される温水を蓄える温水槽11bとか
らなっている。このうち冷水槽11aには複数のヒート
ポンプ(熱源機器)12が設置され、このヒートポンプ
12により、例えば夏期においては10℃程度の水から
5℃程度の水が作られる。また、冷水槽11aおよび温
水槽11bには熱回収型ヒートポンプ(熱源機器)13
が設置され、この熱回収型ヒートポンプ13により、5
℃程度の冷水と45℃程度の温水が同時に作られ、かつ
このときに出力される熱が冷水槽11aおよび温水槽1
1bに利用される。ここで、冷水槽11aおよび温水槽
11bに蓄えられた冷水および温水はそれぞれ、ポンプ
14,15により冷水ヘッダ16および温水ヘッダ17
を介して熱負荷18側へ供給されるようになっている。
なお図2において、符号Tは温度計、符号Pはポンプ、
符号Fは流量計を示している。
【0013】次に、図1により、図2に示す熱供給プラ
ント20の運転を制御するプラント制御装置1について
説明する。
【0014】図1に示すように、プラント制御装置1
は、図2に示す熱供給プラント20のヒートポンプ12
および熱回収型ヒートポンプ13等の熱源機器を制御す
るものであり、熱供給プラント20の過去の熱需要実績
および各熱源機器12,13の過去の運転実績を記憶す
る実績記憶部(実績記憶手段)2と、実績記憶部2に記
憶された過去の熱需要実績に基づいて当日の熱需要を予
測する熱需要予測部(需要予測手段)3と、熱需要予測
部3により求められた熱需要予測値に基づいて熱供給プ
ラント20の運転計画を作成する運転計画演算部(運転
計画演算手段)4と、運転計画演算部4により作成され
た熱供給プラント20の運転計画に基づいて各熱源機器
12,13を制御する熱源機器制御部(機器制御手段)
5とを備えている。また、プラント制御装置1は、気象
情報や曜日等のデータを取り込むとともにオペレータに
対して熱供給プラント20の運転状況等を知らせるため
のヒューマン・インタフェース部21と、熱供給プラン
ト20から計測信号を取り込むとともに熱供給プラント
20に対して制御信号を出力するためのプロセス入出力
部6とを備えている。
【0015】ここで、実績記憶部2は、プロセス入出力
部6を介して出力された熱負荷18等における過去の熱
需要実績、および各熱源機器12,13の過去の運転実
績を日時および曜日等の項目別に整理して記憶するもの
である。
【0016】また、熱需要予測部3は、実績記憶部2に
記憶された過去の熱需要実績、およびヒューマン・イン
タフェース部21を介して入力された当日の気象情報や
曜日等に基づいて当日の熱需要を予測するものである。
なお、予測手法としてはニューラルネットワークや、フ
ァジィ、GA(Genetic Argorithm )、カオス、カルマ
ンフィルタ、最小2乗法、GMDH(Grouping Method
of Data Handling)等の各種の方法を用いることができ
る。
【0017】さらに、運転計画演算部4は、熱需要予測
部3により求められた熱需要予測値に基づいて、実績記
憶部2に記憶された各熱源機器12,13の過去の運転
実績の中から当日の状況に類似した類似日の運転実績を
検索し、この検索された類似日の運転実績を初期値とし
て最適化演算手法により熱供給プラント20の運転計画
を作成するものである。
【0018】さらにまた、熱源機器制御部5は、運転計
画演算部4により作成された運転計画と、プロセス入出
力部6を介して入力されるプロセス信号とに基づいて各
熱源機器12,13を制御するための制御信号をプロセ
ス入出力部6へ出力するものである。
【0019】次に、このような構成からなる本発明の第
1の実施の形態の作用について説明する。
【0020】図1において、図2に示す熱供給プラント
20の熱負荷18等の熱需要実績は、往還水に関して温
度および流量から計測され、プロセス入出力部6を介し
て熱需要実績として日時および曜日(例えば休日、平
日、休日明け別)等の項目別に整理され、その日の気象
情報とともに実績記憶部2に記憶される。
【0021】続いて、実績記憶部2に記憶されている熱
需要実績、およびヒューマン・インタフェース部21を
介して入力された当日の気象情報や曜日等に基づいて、
熱需要予測部3により今後N時間分の熱需要が予測され
る。なおここでは、今後24時間分の熱需要予測値が1
時間単位で求められるものとする。
【0022】その後、運転計画演算部4により熱供給プ
ラント20の蓄熱槽11の容量および熱源機器12,1
3の定格能力等に基づいて今後N時間分の運転計画が作
成され、この作成された運転計画に基づいてプロセス入
出力部6を介して熱源機器制御部5により各熱源機器1
2,13が制御される。
【0023】以下、運転計画演算部4により熱供給プラ
ント20の運転計画を作成する方法について具体的に説
明する。なおここでは、簡単のために今後24時間分の
運転計画を1時間単位で求める場合について説明する。
【0024】まず、熱需要予測部3により求められた熱
需要予測値に基づいて、実績記憶部2に記憶された各熱
源機器12,13の過去の運転実績の中から当日の状況
に類似した類似日の運転実績を検索する。
【0025】具体的には例えば、熱需要予測部3により
求められた熱需要予測値を
【数1】 、熱需要実績をQd(k)とし(dは日付(d=1〜N
日)、kは時刻(k=0〜23時))、次式(1)の値
が小さい日を類似日として検索する。
【数2】
【0026】なお、このような類似日の検索において、
検索対象となる日数は、実績記憶部2に記憶されている
全日数分でもよく、また任意の日数分でもよい。
【0027】そして、このようにして類似日が検索され
た後、この検索された類似日の熱源機器12,13の運
転実績を初期値として最適化演算手法により熱供給プラ
ント20の運転計画を作成する。なお、最適化演算手法
としては、数理計画法(分岐限定法やシンプレックス法
等)や遺伝的アルゴリズム等の各種の方法を用いること
ができ、運転コストの低減や、ピークカット(ピーク時
間帯における電力使用量等の低減)、夜間電力等の利
用、および熱源機器12,13の安定運転(連続運転)
等の各項目を評価関数として考慮しつつ熱供給プラント
20の運転計画を作成する。
【0028】このように本発明の第1の実施の形態によ
れば、実績記憶部2に記憶された各熱源機器12,13
の過去の運転実績の中から当日の状況に類似した類似日
の運転実績を検索し、この検索された類似日の運転実績
を初期値として最適化演算手法により熱供給プラント2
0の運転計画を作成するので、運転計画を作成するため
の最適化演算において評価関数が比較的良好な解から演
算を始めることができ、このため熱供給プラント20の
最適な運転計画を非常に高速に作成することができる。
【0029】なお、上述した第1の実施の形態において
は、運転計画演算部4において、熱需要予測部3により
求められた熱需要予測値に基づいて、実績記憶部2に記
憶された各熱源機器12,13の過去の運転実績の中か
ら当日の状況に類似した類似日の運転実績を検索してい
るが、類似日の運転実績を検索する方法はこれに限定さ
れるものではなく、例えばプロセス入出力部6を介して
入力されたプロセス信号(計測信号)に含まれる熱供給
プラント20の現在の状態や、ヒューマン・インタフェ
ース部21を介して入力された当日の気象情報等に基づ
いて類似日を検索することも可能である。
【0030】また、上述した第1の実施の形態において
は、熱需要予測部3および運転計画演算部4において、
熱需要予測値および運転計画を1時間単位の刻み幅で求
めるようにしているが、熱需要予測値および運転計画の
刻み幅(時間単位)はこれに限定されるものではなく、
例えば5分単位、30分単位または2時間単位等の各種
の時間単位を採用することができる。また、熱需要予測
値および運転計画は24時間分を一括して求めるだけで
なく、12時間分を一括して求めることも可能である。
【0031】さらに、上述した第1の実施の形態におい
ては、プラント制御装置1により熱供給プラント20の
運転を制御する場合について説明したが、プラント制御
装置1により制御されるプラントはこれに限定されるも
のではなく、発電所、ガス供給プラント、上水供給プラ
ントおよび下水処理場等の各種のプラントについても同
様にして適用することが可能である。
【0032】第2の実施の形態 次に、図3により、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、本発明の第2の実施の形態は、プラン
ト異常判定部、可動機器情報入力部、需要予測検査部お
よび異常時需要入力部を設けた点を除いて、他は図1に
示す第1の実施の形態と略同一である。本発明の第2の
実施の形態において、図1に示す第1の実施の形態と同
一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0033】図3に示すように、プラント制御装置1
は、熱供給プラント20に異常が発生しているか否かを
判定するプラント異常判定部(プラント異常判定手段)
7をさらに備え、熱需要予測部3により求められた熱需
要予測値、実績記憶部2に記憶された過去の熱需要実
績、およびプロセス入出力部6を介して入力されたプロ
セス信号(計測信号)に含まれる熱供給プラント20の
現在の状態等に基づいて、熱供給プラント20の各熱源
機器12,13のうちの少なくとも1つの熱源機器が運
転できないような異常、または熱需要予測部3により求
められた熱需要予測値が過去の熱需要実績(当日の熱需
要実績を含む)と比べて大きく乖離するような異常が発
生しているか否かを判定することができるようになって
いる。
【0034】また、プラント制御装置1は、運転計画演
算部4に対して熱供給プラント20の各熱源機器12,
13の状態(起動/停止)を最適化条件の1つとして組
み込むための可動機器情報入力部(可動機器情報入力手
段)8と、実績記憶部2に記憶された過去の熱需要実績
の中から気象情報や曜日等に基づいて当日の状況に類似
した類似日の熱需要実績を検索する需要予測検査部(需
要予測検査手段)9と、当日の需要を需要設定値として
外部から設定するための異常時需要入力部(異常時需要
入力手段)10とをさらに備えている。
【0035】次に、このような構成からなる本発明の第
2の実施の形態の作用について説明する。
【0036】図3において、図2に示す熱供給プラント
20の熱負荷18等の熱需要実績は、上述した第1の実
施の形態の場合と同様に、往還水に関して温度および流
量から計測され、プロセス入出力部6を介して熱需要実
績として日時および曜日等の項目別に整理され、その日
の気象情報とともに実績記憶部2に記憶される。
【0037】続いて、実績記憶部2に記憶されている熱
需要実績、およびヒューマン・インタフェース部21を
介して入力された当日の気象情報および曜日等に基づい
て、熱需要予測部3により今後N時間分の熱需要が予測
される。なおここでは、今後24時間分の熱需要予測値
が1時間単位で求められるものとする。
【0038】その後、プラント異常判定部7により、熱
需要予測部3により求められた熱需要予測値、実績記憶
部2に記憶された過去の熱需要実績、およびプロセス入
出力部6を介して入力されたプロセス信号(計測信号)
に含まれる熱供給プラント20の現在の状態等に基づい
て、熱供給プラント20に異常が発生しているか否かが
判定される。
【0039】ここで、プラント異常判定部7により熱供
給プラント20に異常が発生していないと判定された場
合には、上述した第1の実施の形態の場合と同様に、運
転計画演算部4において、熱需要予測部3により求めら
れた熱需要予測値に基づいて、実績記憶部2に記憶され
た過去の各熱源機器12,13の運転実績の中から当日
の状況に類似した類似日の運転実績を検索し、この検索
された類似日の運転実績を初期値として最適化演算手法
により熱供給プラント20の運転計画が作成される。
【0040】一方、プラント異常判定部7により、熱供
給プラント20の各熱源機器12,13のうちの少なく
とも1つの熱源機器が運転できないような異常が発生し
ていると判定された場合には、運転計画演算部4におい
て、可動機器情報入力部8により組み込まれた条件(可
動していない機器を除外するような制約条件)を利用し
つつ、熱需要予測部3により求められた熱需要予測値に
基づいて数理計画法(分岐限定法やシンプレックス法
等)や遺伝的アルゴリズム等の最適化演算手法により熱
供給プラント20の運転計画が作成される。
【0041】また、プラント異常判定部7により、熱需
要予測部3により求められた熱需要予測値が過去の熱需
要実績と比べて大きく乖離するような異常が発生してい
ると判定された場合には、運転計画演算部4において、
需要予測検査部9により検索された類似日の熱需要実
績、または異常時需要入力部10により設定された需要
設定値に基づいて数理計画法(分岐限定法やシンプレッ
クス法等)や遺伝的アルゴリズム等の最適化演算手法に
より熱供給プラント20の運転計画が作成される。
【0042】ここで、プラント異常判定部7において
は、熱需要予測部3により求められた熱需要予測値に異
常があるか否かを、例えば熱需要予測部3により今後N
時間分の熱需要が予測された時点で、次のような方法に
より判定する。なおここでは、熱需要予測部3により求
められた熱需要予測値を
【数3】 、熱需要実績をQd(k)とする(dは日付(d=1〜
N日)、kは時刻(k=0〜23時))。
【0043】まず、第1の方法(日量判別方法)におい
ては、熱需要予測値と熱需要実績との異常な乖離を、2
4時間分の熱需要の合計(日量)に基づいて検出する。
具体的には例えば、熱需要予測値と熱需要実績が次式
(2)の関係を満たしていない場合に異常が発生してい
ると判定する。なお、次式(2)において、εは任意の
実数とする。また、集計されるデータ日数は、実績記憶
部2に記憶されている全日数分でもよく、任意の日数分
でもよい。
【数4】
【0044】また、第2の方法(パターン判別方法)に
おいては、熱需要予測値と熱需要実績との異常な乖離
を、熱需要予測部3により求められた熱需要予測値と熱
需要実績との特定の時間帯における相違に基づいて検出
する。具体的には例えば、熱需要の立ち上がり時間およ
び立ち下がり時間の相違や、特定の時間帯における熱需
要の激減および激増等の傾向の相違に基づいて検出す
る。
【0045】なお、以上においては、熱需要予測部3に
より求められた熱需要予測値に異常があるか否かを、熱
需要予測部3により今後N時間分の熱需要が予測された
時点で判定しているが、これに限らず、自動運転中にオ
ンラインで検出するようにしてもよい。具体的には例え
ば、自動運転中のある時間に、熱需要予測値と熱需要実
績との間に次式(3)の関係を満たすような異常な乖離
が検出された場合に、異常が発生していると判定する。
なお、次式(3)において、εは任意の実数とする。
【数5】
【0046】なお、このようにして作成された運転計画
は熱源機器制御部5に入力され、熱源機器制御部5によ
りプロセス入出力部6を介して各熱源機器12,13が
制御される。
【0047】このように本発明の第2の実施の形態によ
れば、プラント異常判定部7により熱供給プラント20
に異常が発生しているか否かを判定し、熱供給プラント
20に異常が発生していない場合に、当日の状況に類似
した類似日の運転実績を初期値として最適化演算手法に
より熱供給プラント20の運転計画を作成するので、過
去の運転実績を有効に利用可能な平常時において熱供給
プラント20の最適な運転計画を非常に高速に作成する
ことができる。
【0048】また、本発明の第2の実施の形態によれ
ば、熱供給プラント20の各熱源機器12,13のうち
の少なくとも1つの熱源機器が運転できないような異常
が発生している場合に、運転計画演算部4において、可
動機器情報入力部8により組み込まれた条件を利用しつ
つ、熱需要予測部3により求められた熱需要予測値に基
づいて最適化演算手法により熱供給プラント20の運転
計画を作成するので、上述したような異常が発生してい
る場合でも熱供給プラント20の現在の状態を反映した
運転計画を自動的に作成することができる。
【0049】さらに、本発明の第2の実施の形態によれ
ば、熱需要予測部3により求められた熱需要予測値が過
去の熱需要実績と比べて大きく乖離しているような異常
が発生している場合に、運転計画演算部4において、需
要予測検査部9により検索された類似日の熱需要実績に
基づいて最適化演算手法により熱供給プラント20の運
転計画を作成するので、上述したような異常が発生して
いる場合でも過去の実績を反映した運転計画を自動的に
作成することができる。
【0050】さらにまた、本発明の第2の実施の形態に
よれば、熱需要予測部3により求められた熱需要予測値
が過去の熱需要実績と比べて大きく乖離しているような
異常が発生している場合に、運転計画演算部4におい
て、異常時需要入力部10により設定された需要設定値
に基づいて最適化演算手法により熱供給プラント20の
運転計画が作成するので、上述したような異常が発生し
ている場合でもオペレータの好みを反映した運転計画を
自動的に作成することができる。
【0051】なお、本発明の第2の実施の形態において
は、プラント異常判定部7により熱供給プラント20に
異常が発生していないと判定された場合に、運転計画演
算部4において、当日の状況に類似した類似日の運転実
績を初期値として最適化演算手法により熱供給プラント
20の運転計画を作成しているが、類似日の運転実績が
十分信頼できるものであるような場合には、当日の状況
に類似した類似日の運転実績に多少の修正を加えて熱供
給プラント20の運転計画を作成することも可能であ
り、これにより熱供給プラント20の最適な運転計画を
さらに高速に作成することができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、プ
ラントの規模にかかわらずプラントの運転計画を高速に
作成することができるとともに、プラントに異常が発生
した場合でも適切な運転計画を作成してプラントの自動
化運転を継続することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラント制御装置の第1の実施の
形態を示す図。
【図2】図1に示す熱供給プラントを示す概略図。
【図3】本発明によるプラント制御装置の第2の実施の
形態を示す図。
【符号の説明】 1 プラント制御装置 2 実績記憶部 3 熱需要予測部 4 運転計画演算部 5 熱源機器制御部 6 プロセス入出力部 7 プラント異常判定部 8 可動機器情報入力部 9 需要予測検査部 10 異常時需要入力部 21 ヒューマン・インタフェース部 20 熱供給プラント
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−136174(JP,A) 特開 平8−87303(JP,A) 特開 平8−36560(JP,A) 特開 平5−88715(JP,A) 特許2501981(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G05B 13/02

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の機器を有するプラントの運転を制御
    するプラント制御装置において、 前記プラントの過去の需要実績および前記各機器の過去
    の運転実績を記憶する実績記憶手段と、 前記実績記憶手段に記憶された過去の需要実績に基づい
    て当日の需要を予測する需要予測手段と、 前記需要予測手段により求められた需要予測値に基づい
    て前記プラントの運転計画を作成する運転計画演算手段
    と、 前記運転計画演算手段により作成された前記プラントの
    運転計画に基づいて前記各機器を制御する機器制御手段
    とを備え、 前記運転計画演算手段は、前記需要予測手段により求め
    られた需要予測値、前記プラントの状態または気象情報
    の少なくとも1つに基づいて、前記実績記憶手段に記憶
    された前記過去の運転実績の中から当日の状況に類似し
    た類似日の運転実績を検索し、この検索された類似日の
    運転実績を初期値として最適化演算処理を行うことによ
    り前記プラントの最適な運転計画を作成することを特徴
    とするプラント制御装置。
  2. 【請求項2】前記プラントに異常が発生しているか否か
    を判定するプラント異常判定手段をさらに備え、 前記運転計画演算手段は、前記プラント異常判定手段に
    より前記プラントに異常が発生していないと判定された
    場合に、前記需要予測手段により求められた需要予測
    値、前記プラントの状態または気象情報の少なくとも1
    つに基づいて、前記実績記憶手段に記憶された前記過去
    の運転実績の中から当日の状況に類似した類似日の運転
    実績を検索し、この検索された類似日の運転実績を初期
    値として最適化演算処理を行うことにより前記プラント
    の最適な運転計画を作成することを特徴とする、請求項
    1記載のプラント制御装置。
  3. 【請求項3】前記運転計画演算手段に対して前記プラン
    トの前記各機器の状態を最適化条件の1つとして組み込
    むための可動機器情報入力手段をさらに備え、 前記運転計画演算手段は、前記プラント異常判定手段に
    より、前記プラントの前記各機器のうちの少なくとも1
    つの機器が運転できないような異常が発生していると判
    定された場合に、前記可動機器情報入力手段により組み
    込まれた条件を利用しつつ、前記需要予測手段により求
    められた需要予測値に基づいて最適化演算処理を行うこ
    とにより前記プラントの最適な運転計画を作成すること
    を特徴とする、請求項2記載のプラント制御装置。
  4. 【請求項4】前記実績記憶手段に記憶された過去の需要
    実績の中から気象情報等に基づいて当日の状況に類似し
    た類似日の需要実績を検索する需要予測検査手段をさら
    に備え、 前記運転計画演算手段は、前記プラント異常判定手段に
    より、前記需要予測手段により求められた需要予測値が
    過去の需要実績と比べて大きく乖離するような異常が発
    生していると判定された場合に、前記需要予測検査手段
    により検索された類似日の需要実績に基づいて最適化演
    算処理を行うことにより前記プラントの最適な運転計画
    を作成することを特徴とする、請求項2記載のプラント
    制御装置。
  5. 【請求項5】当日の需要を外部から設定するための異常
    時需要入力手段をさらに備え、 前記運転計画演算手段は、前記プラント異常判定手段に
    より、前記需要予測手段により求められた需要予測値が
    過去の需要実績と比べて大きく乖離するような異常が発
    生していると判定された場合に、前記異常時需要入力手
    段により設定された需要設定値に基づいて最適化演算処
    理を行うことにより前記プラントの最適な運転計画を作
    成することを特徴とする、請求項2記載のプラント制御
    装置。
  6. 【請求項6】前記運転計画演算手段は、前記最適化演算
    処理として数理計画法または遺伝的アルゴリズムを行う
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載のプラ
    ント制御装置。
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