JP3756705B2 - 上水道プラントの広域最適水運用装置 - Google Patents

上水道プラントの広域最適水運用装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、上水道プラント全体を対象とする広域最適水運用装置に係り、特に上水道プラントの運用を上水需要予測に基づいて最適化し、運転員に対して、プラント運用の意志決定の支援を行なったり、あるいは支援だけでなく完全な自動化運用を実現できるようにした上水道プラントの広域最適水運用装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、上水道プラントの運用を行なう場合、送水計画、浄水場内計画、取水計画のいずれに対しても、実際の運用においては、運転員が過去の経験に基づいて判断し、運用を行なってきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような運転員の経験に依存した上水道プラントの運用では、運用にばらつきが生じ、場合によっては、効率的な運用でない恐れもある。
【0004】
また、経験豊富な運転員の育成が難しく、熟練者のノウハウを継承することが困難となっているのが実状である。
【0005】
そこで、上水道プラントの運用を需要予測に基づいて最適化し、運転員に対して、プラント運用の意志決定の支援を行なったり、支援だけでなく完全な自動化運用を実現する装置が必要とされる。
【0006】
そのためには、上水需要予測等に基づいて、実用上十分な速度で最適化演算を行ない、浄水プラントの運用計画を作成する装置が必要となる。
【0007】
また、最適化された計画に熟練運転員の運用ノウハウを加味することは、運転員の立場から見た場合に安心感を与え得る運転支援となる。
【0008】
そして、これらを実現することは、上水道プラント全体の自動化運転にとって極めて重要な課題である。
【0009】
本発明の目的は、上水道プラントの運用を上水需要予測に基づいて最適化し、運転員に対して、プラント運用の意志決定の支援を行なったり、あるいは支援だけでなく完全な自動化運用を実現することが可能な上水道プラントの広域最適水運用装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記送水最適運用計画演算手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画として得る類似日運用検索手段を備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えている。
【0011】
従って、気象情報、または上水需要予測値に基づいて、KDD手法で上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画として得ることにより、上記請求項3または請求項4の発明と同様の作用を奏するのに加えて、類似日運用検索手段では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することができる。
【0012】
複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画として得る類似日運用検索手段を付加し、前記送水最適運用計画演算手段と前記類似日運用検索手段とを、切替手段により適宜切替選択して使用するようにしたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えている。
【0013】
従って、気象情報、または上水需要予測値に基づいて、KDD手法で上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画として得ることにより、上記請求項3または請求項4の発明と同様の作用を奏するのに加えて、類似日運用検索手段では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することができる。
【0014】
複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えている。
【0015】
従って、気象情報、または上水需要予測値に基づいて、KDD手法で上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得ることにより、上記請求項5または請求項6の発明と同様の作用を奏するのに加えて、類似日運用検索手段では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することができる。
【0016】
複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を付加し、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段と前記類似日運用検索手段とを、切替手段により適宜切替選択して使用するようにしたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えている。
【0017】
従って、気象情報、または上水需要予測値に基づいて、KDD手法で上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得ることにより、上記請求項5または請求項6の発明と同様の作用を奏するのに加えて、類似日運用検索手段では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することができる。
【0018】
複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を備え、前記類似日運用検索手段により得られた送水運用計画および浄水場内運用計画に基づいて、必要とされる前記取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する取水最適運用計画手段を付加したことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えている。
【0019】
従って、気象情報、または上水需要予測値に基づいて、KDD手法で上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得ることにより、上記請求項7の発明と同様の作用を奏するのに加えて、類似日運用検索手段では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することができる。
【0020】
複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を付加し、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段と前記類似日運用検索手段とを、切替手段により適宜切替選択して使用するようにした上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を備え、前記類似日運用検索手段により得られた送水運用計画および浄水場内運用計画に基づいて、必要とされる前記取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する取水最適運用計画手段を付加したことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えている。
【0021】
従って、気象情報、または上水需要予測値に基づいて、KDD手法で上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得ることにより、上記請求項7の発明と同様の作用を奏するのに加えて、類似日運用検索手段では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することができる。
【0022】
複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記浄水場内最適運用計画演算手段により作成された浄水場内最適運用計画に基づいて、必要とされる前記取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する取水最適運用計画手段を付加したことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記送水最適運用計画演算手段、浄水場内最適運用計画演算手段、および取水最適運用計画手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得る類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えている。
【0023】
従って、気象情報、または上水需要予測値に基づいて、KDD手法で上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得ることにより、上記請求項8または請求項9の発明と同様の作用を奏するのに加えて、類似日運用検索手段では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することができる。
【0024】
複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記浄水場内最適運用計画演算手段により作成された浄水場内最適運用計画に基づいて、必要とされる前記取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する取水最適運用計画手段を付加したことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得る類似日運用検索手段を付加し、前記送水最適運用計画演算手段、浄水場内最適運用計画演算手段、および取水最適運用計画手段と、前記類似日運用検索手段とを、切替手段により適宜切替選択して使用するようにしたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えている。
【0025】
従って、気象情報、または上水需要予測値に基づいて、KDD手法で上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得ることにより、上記請求項8または請求項9の発明と同様の作用を奏するのに加えて、類似日運用検索手段では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することができる。
【0026】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記需要予測手段に代えて、KDD手法により、前記プラントデータ記憶手段から上水需要と相関のあるプラントデータを見つけ、当該相関データによる上水需要の時系列パターンを前記KDD手法の一部であるデータマイニング手法により抽出して上水需要予測値を得るKDD応用需要予測手段を備えている。
【0027】
従って、KDD手法で、上水需要と相関のあるプラントデータを見つけ、この相関データによる上水需要の時系列パターンをKDD手法の一部であるデータマイニング手法で抽出して上水需要予測値を得ることにより、上記請求項1乃至請求項21のいずれか1項の発明と同様の作用を奏するのに加えて、需要予測手段では予測しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して予測できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った上水需要予測を行なうことができる。
【0063】
【発明の実施の形態】
本発明は、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するために、上水需要を予測し、その需要予測値に基づいて、各給水所の配水池容量を効率的に活用しながら、浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成し、またその運用計画に基づいて、浄水場内の浄水処理に関して効率的な運用を実現するために浄水場内最適運用計画を作成し、さらに浄水場内最適運用計画に基づいて、必要とされる河川や地下水等の取水源からの原水の取水量をできるだけ均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する、というように、上水道プラント全体を対象として水運用を行なうものである。
【0064】
以下、上記のような考え方に基づく本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0065】
(第1の実施の形態:請求項2に対応)
図1は、本発明が対象とする上水道プラントの構成例を示す概要図である。
【0066】
図1において、配水区6で必要とする浄水は、複数の系から供給している。
【0067】
例えば、本例では、浄水場2で生産された浄水を、送水ポンプ3から、配水池4を経て配水ポンプ5によって供給すると共に、浄水場12で生産された浄水も、送水ポンプ13から、配水池14を経て配水ポンプ15によって供給している。
【0068】
一方、浄水場2は、河川7および地下水8等の取水源から、原水を取水ポンプ1によって取水し、浄水場2内にある複数の浄水設備系を運用することにより、浄水を生産している。
【0069】
また、浄水場12は、河川9および河川10等の取水源から原水を取水ポンプ11によって取水し、やはり複数の浄水設備系を運用することにより、浄水を生産している。
【0070】
各浄水場2,12で、浄水の水質を安定化させ、かつ浄水生産で使用する薬品類の投入量を適量にし、安定的な浄水生産を行なうには、できる限り一定量の浄化処理を継続する必要がある。
【0071】
また、各浄水場2,12内の設備保守の都合上、適切なスケジュールでメンテナンスする必要もあり、このような問題から、浄水場2,12内の運用は計画的に行なわれる必要がある。
【0072】
従って、浄水場2,12で処理されるべき浄水量は、できる限り一定である必要があり、各給水所にある配水池の容量を効率的に活用することによって、浄水場2,12からの給水所への送水を平滑化することが求められる。よって、送水ポンプ3,13の運用計画を最適化することが必要となる。
【0073】
一方、浄水場2,12で浄化処理を安定的に行なうには、浄化すべき原水をしかるべき取水源からできるだけ定量取水することが必要である。従って、取水ポンプ1,11の運用計画が求められる。
【0074】
なお、ここで示した上水道プラントは一例であり、実際の上水道プラント構成は、浄水場や配水池の数や取水源の数、種類、送配水ポンプの数、種類も極めて多彩である。
【0075】
図2は、本実施の形態による上水道プラントの広域最適水運用装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【0076】
なお、図2においては、説明の便宜上、後述する各実施の形態に係る要素についても、同時に図示している。
【0077】
すなわち、図2に示すように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、プロセス入出力部21と、ヒューマンインターフェース入出力部22と、プラントデータ記憶手段23と、需要予測手段24と、送水最適運用計画演算手段25と、浄水場内最適運用計画演算手段26と、取水最適運用計画演算手段27とから構成している。
【0078】
プロセス入出力部21は、前述した図1の上水道プラントとの間で信号のやりとり(上水道プラントの計測信号の入力や、上水道プラントに対して制御信号の出力)を行なう。
【0079】
プラントデータ記憶手段23は、上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの全てまたは一部を記憶する。
【0080】
需要予測手段24は、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る。
【0081】
送水最適運用計画演算手段25は、需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように浄水場2,12からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する。
【0082】
浄水場内最適運用計画演算手段26は、送水最適運用計画演算手段25により作成された送水最適運用計画に基づいて、浄水場2,12内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する。
【0083】
取水最適運用計画演算手段27は、浄水場内最適運用計画演算手段26により作成された浄水場内最適運用計画に基づいて、必要とされる各取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する。
【0084】
ヒューマンインターフェース入出力部22は、運転員等に対して、必要なデータを表示したり、需要予測手段24、送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、取水最適運用計画演算手段27等の各手段への操作・制御信号を発する。
【0085】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0086】
図2において、配水区6での浄水需要量や、配水ポンプ5,15の運転実績、配水池4,14の水位、送水ポンプ3,13の運転実績、浄水場2,12内の運用実績、取水ポンプ1,11の運転実績等の、上水道プラントの運用・制御に関するデータは、例えば日時、曜日等の内部信号等によって整理され、気象情報等と共に、プラントデータ記憶手段23に記憶される。
【0087】
次に、需要予測手段24においては、プラントデータ記憶手段23に記憶されたデータに基づいて、今後N時間分の上水需要予測値が得られ、上水道プラントの運用計画が作成される。
【0088】
そして、この作成された上水道プラントの運用計画に基づいて、上水道プラントの配水池4,14や浄水場2,12等の運用・制御信号が、プロセス入出力部21を介して上水道プラントの各機器に伝送され、上水道プラントの制御が行なわれる。
【0089】
以下、かかる上水需要予測、および上水道プラントの運用計画の作成について詳細に説明する。
【0090】
まず、需要予測手段24における上水需要予測は、どのような方法によってもよいが、ここでは、例えば以下のようにして行なう方法について述べる。
【0091】
すなわち、プラントデータ記憶手段23に、例えば1時間毎1日分の需要実績データが、曜日別、例えば休日、平日、休日明け別にファイルされる。
【0092】
いま、需要予測手段24に対して、ヒューマンインターフェース部22からその日の曜日が入力されると、その曜日wの平均値パターン
【0093】
【数1】
Figure 0003756705
【0094】
が、上水需要実績から得られる。
【0095】
次に、既に前日までの上水需要実績が得られているので、k日の上水需要を予測するためには、例えば次のような自己回帰モデルが用いられる。
【0096】
【数2】
Figure 0003756705
【0097】
なお、a1,a2・・・は自己回帰のパラメータであり、あらかじめ与えることも可能であり、あるいは実時間で逐次最小2乗推定(カルマンフィルタ)することも可能である。
【0098】
結局、当日の上水需要予測値
【0099】
【数3】
Figure 0003756705
【0100】
と、その曜日wのパターン
【0101】
【数4】
Figure 0003756705
【0102】
が得られるため、各時間帯の比で積分すると、当日の1時間毎24時間分の上水需要予測値
【0103】
【数5】
Figure 0003756705
【0104】
が得られる。
【0105】
なお、上記上水需要予測の手法としては何でもよい。例えば、ニューラルネットワークでも、あるいはGMDH等でもよい。
【0106】
次に、送水計画最適運用計画演算手段25による送水最適運用計画は、例えば以下に示すような最適化問題を解くことによって得られる。
【0107】
すなわち、送水最適運用計画演算手段25では、ヒューマンインターフェース部22から入力される、運用に要するエネルギー最小化やビークカット、機器の連続運転といった、上水道プラントの運用上考慮されるべき項目を全て加味して、最適な運用計画を作成する。
【0108】
この場合、考慮されるべき項目の個数に制限はないが、例えば以下に示すような3つがあげられる。
【0109】
(a)ポンプ運転台数変更の最小化
(b)消費電力量のビークカット
(c)配水池目標水位誤差の最小化
いま、離散時間nにおけるポンプの運転状態をSi(n)、需要予測手段24で得られた需要予測値をQd(n)で表わす。
【0110】
この時、オペレータが入力した優先度を反映した送水運用計画最適化問題を、例えば以下のように定式化する。
【0111】
[目的関数]
Figure 0003756705
[制約条件]
Figure 0003756705
なお、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水計画運用計画演算手段27においても、上述と同様の定式化を行なって最適化問題を解くことにより、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画を得ることができる。
【0112】
ただし、この場合、浄水場内最適運用計画演算手段26においては、上水需要予測値の代わりに、送水最適計画演算手段25で得られた送水最適計画を用い、取水計画最適運用計画演算手段27においては、上水需要予測値の代わりに、浄水場内最適運用計画演算手段26で得られた浄水場内最適運用計画を用いる。
【0113】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、上水道プラントの運用を上水需要予測値に基づいて最適化し、従来までのような上水道プラントの一部、すなわち送水計画のみ、または浄水場内運用計画のみ、あるいは取水計画のみに対する運用計画だけでなく、上水道プラント全体、すなわち複数の浄水場や給水所、複数の取水源からの原水の取水計画等を、一度に得ることが可能となる。
【0114】
これにより、運転員に対して、プラント運用の意志決定の支援を行なったり、あるいは支援だけでなく完全な自動化運用を実現することができる。
【0115】
(変形例:請求項1に対応)
本実施の形態において、取水計画最適運用計画演算手段27は、必要に応じて省略するようにしてもよい。
【0116】
(第2の実施の形態:請求項9に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、図2に示すように、前述した第1の実施の形態に類似日運用検索手段28を付加し、前記送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画演算手段27と、類似日運用検索手段28とを、切替スイッチSWにより適宜切替選択して使用する構成としている。
【0117】
類似日運用検索手段28は、気象情報、または前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、プラントデータ記憶手段23から類似した日を検索し、この類似日の運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得る。
【0118】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0119】
なお、前述した第1の実施の形態と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0120】
図2において、類似日運用検索手段28においては、過去の類似した日の運用実績を検索し、送水運用計画、または浄水場内運用計画、あるいは取水運用計画、もしくはそれらを組み合わせた送水+浄水場内運用計画、または浄水場内運用計画+取水運用計画、あるいは上水道プラント全体の運用計画が得られる。
【0121】
この場合、検索方法としては色々あるが、例えばプラントデータ記憶手段23で記憶されているデータについて、例えば日付や曜日毎に運用計画作成する対象となる日の気象情報予報(例えば、天気や最高気温、最低気温等)と、前日までの実績需要量等の2乗誤差をとり、その値が最小となる日を1日、もしくはあらかじめヒューマンインターフェース部22、あるいはファイルから指定した日数分の類似日を検索して、運用計画とする方法があげられる。
【0122】
これにより、運転員の趣向に応じて柔軟な送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画、ならびに取水最適運用計画を作成することができる。
【0123】
また、送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画手段27による送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画の最適化演算においてオンライン制御可能な時間内に演算が完了しない場合には、切替スイッチSWで類似日運用検索手段28に切替えることにより、類似日運用検索手段28による送水運用計画、浄水場内運用計画、および取水運用計画でバックアップすることができる。
【0124】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、運転員の趣向に応じて柔軟な送水運用計画、および浄水場内運用計画、ならびに取水運用計画を作成することが可能となる。
【0125】
また、送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画手段27による送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画の最適化演算においてオンライン制御可能な時間内に演算が完了しない場合に、類似日運用検索手段28による送水運用計画、浄水場内運用計画、および取水運用計画でバックアップすることが可能となる。
【0126】
(変形例:請求項8に対応)
本実施の形態において、送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画演算手段27を省略し、これらに代えて、単に類似日運用検索手段28のみを備えるようにしてもよい。
【0127】
(第3の実施の形態:請求項4に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、前述した第1の実施の形態に類似日運用検索手段28を付加し、前記送水最適運用計画演算手段25と、類似日運用検索手段28とを、切替スイッチSWにより適宜切替選択して使用する構成としている。
【0128】
類似日運用検索手段28は、気象情報、または前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、プラントデータ記憶手段23から類似した日を検索し、この類似日の運転実績を上水道プラントの送水運用計画として得る。
【0129】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0130】
なお、前述した第1の実施の形態と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0131】
図2において、類似日運用検索手段28においては、過去の類似した日の運用実績を検索し、送水運用計画が得られる。
【0132】
この場合、検索方法としては色々あるが、例えばプラントデータ記憶手段23で記憶されているデータについて、例えば日付や曜日毎に運用計画作成する対象となる日の気象情報予報(例えば、天気や最高気温、最低気温等)と、前日までの実績需要量等の2乗誤差をとり、その値が最小となる日を1日、もしくはあらかじめヒューマンインターフェース部22、あるいはファイルから指定した日数分の類似日を検索して、運用計画とする方法があげられる。
【0133】
これにより、運転員の趣向に応じて柔軟な送水最適運用計画を作成することができる。
【0134】
また、送水最適運用計画演算手段25による送水最適運用計画の最適化演算においてオンライン制御可能な時間内に演算が完了しない場合には、切替スイッチSWで類似日運用検索手段28に切替えることにより、類似日運用検索手段28による送水運用計画でバックアップすることができる。
【0135】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、運転員の趣向に応じて柔軟な送水運用計画を作成することが可能となる。
【0136】
また、送水最適運用計画演算手段25による送水最適運用計画の最適化演算においてオンライン制御可能な時間内に演算が完了しない場合に、類似日運用検索手段28による送水運用計画でバックアップすることが可能となる。
【0137】
(変形例:請求項3に対応)
本実施の形態において、送水最適運用計画演算手段25を省略し、これに代えて、単に類似日運用検索手段28のみを備えるようにしてもよい。
【0138】
(第4の実施の形態:請求項6に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、前述した第1の実施の形態に類似日運用検索手段28を付加し、前記送水最適運用計画演算手段25、および浄水場内最適運用計画演算手段26と、類似日運用検索手段28とを、切替スイッチSWにより適宜切替選択して使用する構成としている。
【0139】
類似日運用検索手段28は、気象情報、または前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、プラントデータ記憶手段23から類似した日を検索し、この類似日の運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る。
【0140】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0141】
なお、前述した第1の実施の形態と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0142】
図2において、類似日運用検索手段28においては、過去の類似した日の運用実績を検索し、送水運用計画、または浄水場内運用計画、もしくはそれらを組み合わせた送水+浄水場内運用計画、あるいは上水道プラント全体の運用計画が得られる。
【0143】
この場合、検索方法としては色々あるが、例えばプラントデータ記憶手段23で記憶されているデータについて、例えば日付や曜日毎に運用計画作成する対象となる日の気象情報予報(例えば、天気や最高気温、最低気温等)と、前日までの実績需要量等の2乗誤差をとり、その値が最小となる日を1日、もしくはあらかじめヒューマンインターフェース部22、あるいはファイルから指定した日数分の類似日を検索して、運用計画とする方法があげられる。
【0144】
これにより、運転員の趣向に応じて柔軟な送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画取水最適運用計画を作成することができる。
【0145】
また、送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26による送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画の最適化演算においてオンライン制御可能な時間内に演算が完了しない場合には、切替スイッチSWで類似日運用検索手段28に切替えることにより、類似日運用検索手段28による送水運用計画、および浄水場内運用計画でバックアップすることができる。
【0146】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、運転員の趣向に応じて柔軟な送水運用計画、および浄水場内運用計画を作成することが可能となる。
【0147】
また、送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画手段27による送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画の最適化演算においてオンライン制御可能な時間内に演算が完了しない場合に、類似日運用検索手段28による送水運用計画、および浄水場内運用計画でバックアップすることが可能となる。
【0148】
(変形例:請求項5に対応)
本実施の形態において、送水最適運用計画演算手段25、および浄水場内最適運用計画演算手段26を省略し、これらに代えて、単に類似日運用検索手段28のみを備えるようにしてもよい。
【0149】
(第5の実施の形態:請求項7に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、前述した第4の実施の形態の変形例に、取水最適運用計画演算手段27を付加した構成としている。
【0150】
取水最適運用計画演算手段27は、前記類似日運用検索手段28により得られた送水運用計画および浄水場内運用計画に基づいて、必要とされる取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する。
【0151】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0152】
なお、前述した第4の実施の形態と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0153】
図2において、取水最適運用計画演算手段27においては、類似日運用検索手段28からの送水運用計画および浄水場内運用計画に基づいて、前述と同様の定式化を行なって最適化問題を解くことにより、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画が得られる。
【0154】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第4の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、第2または第3の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。
【0155】
(第6の実施の形態:請求項13に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、図2に示すように、前記第1の実施の形態に上水道プラント広域最適運用計画演算手段29を付加し、送水最適計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画演算手段27と、上水道プラント広域最適運用計画演算手段29とを、切替スイッチSWにより適宜切替選択して使用する構成としている。
【0156】
上水道プラント広域最適運用計画演算手段29は、前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、配水池4,14の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように浄水場2,12からの浄水送水量を平滑化させ、必要とされる取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する上水道プラント全体の運用計画を作成する。
【0157】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0158】
なお、前述した第1の実施の形態と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0159】
図2において、上水道プラント広域最適運用計画演算手段29においては、上水道プラント全体の運用計画最適化問題として、前述した最適化方法を適用することによって定義することができ、これに対して最適化演算を行なうことによって、上水道プラント全体の運用計画を最適化する上水道プラント広域最適運用計画が作成される。
【0160】
ここで、このような最適化問題を解く方法としては、特に限定されない。すなわち、例えば数理計画法(列挙法の一種である分岐限定法やシンプレックス法、改訂シンプレックス法、動的計画法等)やタブサーチ法、シミュレーテッドアニーリング法、遺伝的アルゴリズム、免役的アルゴリズム等、いずれの方法であってもよい。
【0161】
これにより、より一層最適でかつ精度の高い送水運用計画、浄水場内運用計画、および取水運用計画を作成することができる。
【0162】
また、上水道プラント広域最適運用計画演算手段29による計画の最適化演算に時間を要するような場合には、切替スイッチSWで送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画手段27に切替えることにより、部分的に最適化演算を行ない、計画の作成に要する時間を短縮することができる。
【0163】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、より一層最適でかつ精度の高い送水運用計画、浄水場内運用計画、および取水運用計画を作成することが可能となる。
【0164】
また、上水道プラント広域最適運用計画演算手段29による計画の最適化演算に時間を要するような場合に、送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画手段27により、部分的に最適化演算を行ない、計画の作成に要する時間を短縮することが可能となる。
【0165】
(変形例:請求項12に対応)
本実施の形態において、送水最適運用計画演算手段25、浄水場内最適運用計画演算手段26、および取水最適運用計画手段27を省略し、これらに代えて、単に上水道プラント広域最適運用計画演算手段29のみを備えるようにしてもよい。
【0166】
(第7の実施の形態:請求項11に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、図2に示すように、前記第1の実施の形態の変形例に上水道プラント広域最適運用計画演算手段29を付加し、送水最適計画演算手段25、および浄水場内最適運用計画演算手段26と、上水道プラント広域最適運用計画演算手段29とを、切替スイッチSWにより適宜切替選択して使用する構成としている。
【0167】
上水道プラント広域最適運用計画演算手段29は、前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、配水池4,14の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように浄水場2,12からの浄水送水量を平滑化させるように最適化する上水道プラント全体の運用計画を作成する。
【0168】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0169】
なお、前述した第1の実施の形態と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0170】
図2において、上水道プラント広域最適運用計画演算手段29においては、上水道プラント全体の運用計画最適化問題として、前述した最適化方法を適用することによって定義することができ、これに対して最適化演算を行なうことによって、上水道プラント全体の運用計画を最適化する上水道プラント広域最適運用計画が作成される。
【0171】
ここで、このような最適化問題を解く方法としては、特に限定されない。すなわち、例えば数理計画法(列挙法の一種である分岐限定法やシンプレックス法、改訂シンプレックス法、動的計画法等)やタブサーチ法、シミュレーテッドアニーリング法、遺伝的アルゴリズム、免役的アルゴリズム等、いずれの方法であってもよい。
【0172】
これにより、より一層最適でかつ精度の高い送水運用計画、および浄水場内運用計画を作成することができる。
【0173】
また、上水道プラント広域最適運用計画演算手段29による計画の最適化演算に時間を要するような場合には、切替スイッチSWで送水最適運用計画演算手段25、および浄水場内最適運用計画演算手段26に切替えることにより、部分的に最適化演算を行ない、計画の作成に要する時間を短縮することができる。
【0174】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、より一層最適でかつ精度の高い送水運用計画、および浄水場内運用計画を作成することが可能となる。
【0175】
また、上水道プラント広域最適運用計画演算手段29による計画の最適化演算に時間を要するような場合に、送水最適運用計画演算手段25、および浄水場内最適運用計画演算手段26により、部分的に最適化演算を行ない、計画の作成に要する時間を短縮することが可能となる。
【0176】
(変形例:請求項10に対応)
本実施の形態において、送水最適運用計画演算手段25、および浄水場内最適運用計画演算手段26を省略し、これらに代えて、単に上水道プラント広域最適運用計画演算手段29のみを備えるようにしてもよい。
【0177】
(第8の実施の形態:請求項14に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、前記第1の実施の形態の変形例において、送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画それぞれを作成する場合に、プラントデータ記憶手段23に記憶されているそれぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いる構成としている。
【0178】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置においては、送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画をそれぞれを作成する際に、それぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いることにより、前述した第1の実施の形態の変形例と同様の作用を奏することができる。
【0179】
特に、この場合には、それぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いることにより、最適化演算を行なう際の演算効率を高めて、より一層迅速に送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画を作成することができる。
【0180】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第1の実施の形態の変形例と同様の効果を得ることができるのに加えて、最適化演算を行なう際の演算効率を高めて、より一層迅速に送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画を作成することが可能となる。
【0181】
(第9の実施の形態:請求項15に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、前記第1の実施の形態において、送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画それぞれを作成する場合に、プラントデータ記憶手段23に記憶されているそれぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いる構成としている。
【0182】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置においては、送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画をそれぞれを作成する際に、それぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いることにより、前述した第1の実施の形態と同様の作用を奏することができる。
【0183】
特に、この場合には、それぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いることにより、最適化演算を行なう際の演算効率を高めて、より一層迅速に送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画を作成することができる。
【0184】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、最適化演算を行なう際の演算効率を高めて、より一層迅速に送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画を作成することが可能となる。
【0185】
(第10の実施の形態:請求項16に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、前記第7の実施の形態の変形例において、送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画それぞれを作成する場合に、プラントデータ記憶手段23に記憶されているそれぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いる構成としている。
【0186】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置においては、送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画をそれぞれを作成する際に、それぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いることにより、前述した第7の実施の形態の変形例と同様の作用を奏することができる。
【0187】
特に、この場合には、それぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いることにより、最適化演算を行なう際の演算効率を高めて、より一層迅速に送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画を作成することができる。
【0188】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第7の実施の形態の変形例と同様の効果を得ることができるのに加えて、最適化演算を行なう際の演算効率を高めて、より一層迅速に送水最適運用計画、および浄水場内最適運用計画を作成することが可能となる。
【0189】
(第11の実施の形態:請求項17に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、前記第6の実施の形態の変形例において、送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画それぞれを作成する場合に、プラントデータ記憶手段23に記憶されているそれぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いる構成としている。
【0190】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置においては、送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画をそれぞれを作成する際に、それぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いることにより、前述した第6の実施の形態の変形例と同様の作用を奏することができる。
【0191】
特に、この場合には、それぞれの実績データを最適化演算の初期値として用いることにより、最適化演算を行なう際の演算効率を高めて、より一層迅速に送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画を作成することができる。
【0192】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第6の実施の形態の変形例と同様の効果を得ることができるのに加えて、最適化演算を行なう際の演算効率を高めて、より一層迅速に送水最適運用計画、浄水場内最適運用計画、および取水最適運用計画を作成することが可能となる。
【0193】
(第12の実施の形態:請求項21に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、図2に示すように、前記第2の実施の形態の変形例における類似日運用検索手段28を省略し、これに代えて、KDD(Knowledge Discovery in Database)応用類似日検索手段30を備えた構成としている。
【0194】
KDD応用類似日検索手段30は、気象情報、または前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、プラントデータ記憶手段23からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得る。
【0195】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0196】
なお、前述した第2の実施の形態の変形例と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0197】
図2において、KDD応用類似日検索手段30においては、過去の類似した日の運用実績を検索し、送水運用計画、または浄水場内運用計画、あるいは取水運用計画、もしくはそれらを組み合わせた送水+浄水場内運用計画、または浄水場内運用計画+取水運用計画、あるいは上水道プラント全体の運用計画が得られる。
【0198】
KDD手法は、プラントデータ記憶手段23で記憶している大量のデータから、ある目的、ここでは送水運用計画、または浄水場内運用計画、あるいは取水運用計画、もしくはそれらを組み合わせた送水+浄水場内運用計画、または浄水場内運用計画+取水運用計画、あるいは上水道プラント全体の運用計画のパターンを発見し、類似日として検索する場合のキーとするための手法である。
【0199】
以下に、その手順について説明する。
【0200】
(a)目標を設定する
KDD手法によって、何を発見したいかが決められる。
【0201】
ここでは、送水運用計画、または浄水場内運用計画、あるいは取水運用計画、もしくはそれらを組み合わせた送水+浄水場内運用計画、または浄水場内運用計画+取水運用計画、あるいは上水道プラント全体の運用計画のパターンを幾つか発見し、相関あるデータとパターンを決定木によって選択することにより、送水運用計画、または浄水場内運用計画、あるいは取水運用計画、もしくはそれらを組み合わせた送水+浄水場内運用計画、または浄水場内運用計画+取水運用計画、あるいは上水道プラント全体の運用計画が作成される。
【0202】
(b)データの変換を行なう
欠損データの補間や連続データの離散化を行ない、パターン発見を行なうKDD手法の一部であるデータマイニングアルゴリズムが実行できるようにする。
【0203】
(c)データマイニング
パターンを発見し、相関ルール(データ間に存在する隠れた関係のこと、例えば午前8時における上水需要予測値がある値以上ならば、午前10時の運用計画としてある送水ポンプを起動すること等を指す)、分類ルール(データをあらかじめ定められた幾つかのクラスに分類するためのルール、例えば曜日毎の運用計画を分類すること等を指す)、決定木(運用計画パターンを唯一に決定するため、判断する。例えば、午前8時の上水需要予測値がある値以上、かつ午後1時における上水需要予測値がある値以下、かつ配水池初期水位がある値の幅以内にある場合、3日前の運用パターンとなること等を指す)等が得られる。
【0204】
(d)評価
得られたパターンを解釈し、評価する。十分でない場合には、上記(c)の処理が繰り返し行なわれる。
【0205】
相関ルールの発見においては、例えば以下に示すような方法が考えられる。
【0206】
すなわち、相関がありそうなデータ(時系列的なデータも含めて全てのデータ)と、送水計画演算手段25の最適化問題の定式化で示したような目的関数値が、ある幅内にある関係が幾つも探索される。
【0207】
相関がありそうなデータも一つであることは希であるから、複数のデータとのANDやOR、あるいは階層関係であってもよい。
【0208】
例えば、n時で送水ポンプkの起動停止状態をSk (n)で表わすものとすると、起動していればSk (n)=1と表わし、停止であれば、Sk (n)=0と表わすこととする。
【0209】
この場合、過去の1日通した運用実績データから、n時でSk (n)=1である日を探索し、目的関数fを、前記(3)式のようにあらかじめ決定された目的関数式によって演算し、この目的関数fがある幅内にあるデータ集合が見つけられる。
【0210】
この時、相関ルールの満足度(あるデータまたは複数データとのANDやOR、あるいは階層関係のデータが、目的関数fをある幅内にする割合)と、存在度(あるデータまたは複数データとのANDやOR、あるいは階層関係のデータが、目的関数fをある幅内にする全データに対する割合)とが、最大であるようにパターンが抽出される。
【0211】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第2の実施の形態の変形例と同様の効果を得ることができるのに加えて、類似日運用検索手段28では検索しきれないものについて、KDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することが可能となる。
【0212】
(第13の実施の形態:請求項18に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、図2に示すように、前記第3の実施の形態の変形例における類似日運用検索手段28を省略し、これに代えて、KDD応用類似日検索手段30を備えた構成としている。
【0213】
KDD応用類似日検索手段30は、気象情報、または前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、プラントデータ記憶手段23からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画として得る。
【0214】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0215】
なお、前述した第3の実施の形態の変形例と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0216】
図2において、KDD応用類似日検索手段30においては、過去の類似した日の運用実績を検索し、送水運用計画が得られる。
【0217】
KDD手法は、プラントデータ記憶手段23で記憶している大量のデータから、ある目的、ここでは送水運用計画のパターンを発見し、類似日として検索する場合のキーとするための手法である。
【0218】
なお、この場合の手順は、前述した第12の実施の形態の場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0219】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第3の実施の形態の変形例と同様の効果を得ることができるのに加えて、類似日運用検索手段28では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することが可能となる。
【0220】
(第14の実施の形態:請求項19に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、図2に示すように、前記第4の実施の形態の変形例における類似日運用検索手段28を省略し、これに代えて、KDD応用類似日検索手段30を備えた構成としている。
【0221】
KDD応用類似日検索手段30は、気象情報、または前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、プラントデータ記憶手段23からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る。
【0222】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0223】
なお、前述した第4の実施の形態の変形例と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0224】
図2において、KDD応用類似日検索手段30においては、過去の類似した日の運用実績を検索し、送水運用計画、または浄水場内運用計画、もしくはそれらを組み合わせた送水+浄水場内運用計画、あるいは上水道プラント全体の運用計画が得られる。
【0225】
KDD手法は、プラントデータ記憶手段23で記憶している大量のデータから、ある目的、ここでは送水運用計画、または浄水場内運用計画、もしくはそれらを組み合わせた送水+浄水場内運用計画、あるいは上水道プラント全体の運用計画のパターンを発見し、類似日として検索する場合のキーとするための手法である。
【0226】
なお、この場合の手順は、前述した第12の実施の形態の場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0227】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第4の実施の形態の変形例と同様の効果を得ることができるのに加えて、類似日運用検索手段28では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することが可能となる。
【0228】
(第15の実施の形態:請求項20に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、図2に示すように、前記第5の実施の形態における類似日運用検索手段28を省略し、これに代えて、KDD応用類似日検索手段30を備えた構成としている。
【0229】
KDD応用類似日検索手段30は、気象情報、または前記需要予測手段24により得られた上水需要予測値に基づいて、プラントデータ記憶手段23からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、この傾向との類似度によって上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る。
【0230】
なお、この場合の手順は、前述した第12の実施の形態の場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0231】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第5の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、類似日運用検索手段28では検索しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して検索できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った計画を作成することが可能となる。
【0232】
(第16の実施の形態:請求項22に対応)
本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置20は、図2に示すように、前記第1乃至第15の実施の形態による上水道プラントの広域最適水運用装置20における需要予測手段24を省略し、これに代えて、KDD応用需要予測手段31を備えた構成としている。
【0233】
KDD応用需要予測手段31は、KDD手法により、プラントデータ記憶手段23から上水需要と相関のあるプラントデータを見つけ、この相関データによる上水需要の時系列パターンを、KDD手法の一部であるデータマイニング手法により抽出して上水需要予測値を得る。
【0234】
次に、以上のように構成した本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置の作用について説明する。
【0235】
なお、前述した第1乃至第15の実施の形態と同一要素の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる要素の作用についてのみ述べる。
【0236】
図2において、KDD応用需要予測手段31においては、前述したKDD手法により、時系列的な上水需要予測値をプラントデータ記憶手段23に記憶されている膨大な過去の実績データから時系列パターンを発見し、その相関ルール、分類ルール、決定木等を抽出することにより、上水需要予測値が得られる。
【0237】
なお、その実現方法としては、前述したKDD応用類似日検索手段30の場合と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0238】
上述したように、本実施の形態の上水道プラントの広域最適水運用装置では、前述した第1乃至第15の実施の形態と同様の効果を得ることができるのに加えて、需要予測手段24では予測しきれないものについてKDD手法でより細かにパターン毎に分類して予測できるため、上水道プラントの運用の傾向に見合った上水需要予測を行なうことが可能となる。
【0239】
(その他の実施の形態)
(a)前述した上水需要予測の手法としては、ニューラルネットワークやGMDH、その他の統計的手法等、何でも適用することが可能であり、特に限定されるものではない。
【0240】
(b)前述した最適化演算の手法についても、数理計画手法(列挙法の一種である分岐限定法やシンプレックス法、改訂シンプレックス法、動的計画法等)や、タブサーチ法、シミュレーテッドアニーリング法、遺伝的アルゴリズム、免役的アルゴリズム等、何でも適用することが可能であり、特に限定されるものではない。
【0241】
(c)前述した第12乃至第15の実施の形態において、類似日運用検索手段28に代えてKDD応用類似日検索手段30を備えるのではなく、類似日運用検索手段28に加えてKDD応用類似日検索手段30を備え、両者を切替手段により適宜切替選択して使用するようにしてもよい。
【0242】
(d)前述した第12乃至第15の実施の形態において、需要予測手段24に代えてKDD応用需要予測手段31を備えるのではなく、需要予測手段24に加えてKDD応用需要予測手段31を備え、両者を切替手段により適宜切替選択して使用するようにしてもよい。
【0243】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の上水道プラントの広域最適水運用装置によれば、上水道プラントの運用を上水需要予測に基づいて最適化し、運転員に対して、プラント運用の意志決定の支援を行なったり、あるいは支援だけでなく完全な自動化運用を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が対象とする上水道プラントの構成例を示す概要図。
【図2】本発明による上水道プラントの広域最適水運用装置の実施の形態を示す機能ブロック図。
【符号の説明】
1,11…取水ポンプ
2,12…浄水場
3,13…送水ポンプ
4,14…配水池
5,15…配水ポンプ
6…配水区
7,9,10…河川
8…地下水
20…上水道プラントの広域最適水運用装置
21…プロセス入出力部
22…ヒューマンインターフェース部
23…プラントデータ記憶手段
24…需要予測手段
25…送水最適運用計画演算手段
26…浄水場内最適運用計画演算手段
27…取水最適運用計画演算手段
28…類似日運用検索手段
29…上水道プラント広域最適運用計画演算手段
30…KDD応用類似日運用検索手段
31…KDD応用需要予測手段。

Claims (9)

  1. 複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記送水最適運用計画演算手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画として得る類似日運用検索手段を備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
  2. 複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画として得る類似日運用検索手段を付加し、前記送水最適運用計画演算手段と前記類似日運用検索手段とを、切替手段により適宜切替選択して使用するようにしたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
  3. 複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記 配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
  4. 複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を付加し、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段と前記類似日運用検索手段とを、切替手段により適宜切替選択して使用するようにしたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
  5. 複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって 、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を備え、前記類似日運用検索手段により得られた送水運用計画および浄水場内運用計画に基づいて、必要とされる前記取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する取水最適運用計画手段を付加したことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
  6. 複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を付加し、前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段と前記類似日運用検索手段とを、切替手段により適宜切替選択して使用するようにした上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記送水最適運用計画演算手段、および浄水場内最適運用計画演算手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得る類似日運用検索手段を備え、前記類似日運用検索手段により得られた送水運用計画および浄水場内運用計画に基づいて、必要とされる前記取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する取水最適運用計画手段を付加したことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
  7. 複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を 得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記浄水場内最適運用計画演算手段により作成された浄水場内最適運用計画に基づいて、必要とされる前記取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する取水最適運用計画手段を付加したことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記送水最適運用計画演算手段、浄水場内最適運用計画演算手段、および取水最適運用計画手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得る類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
  8. 複数の浄水場で取水源から原水を取水し浄水設備系を運用して浄水を生産し、前記浄水場で生産された浄水を配水池を経て配水区へ送水供給する上水道プラントの広域最適水運用装置において、前記上水道プラントの運用・制御に関するあらゆるデータの少なくとも一部を記憶するプラントデータ記憶手段と、将来の上水需要を予測して上水需要予測値を得る需要予測手段と、前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記配水池の容量を参照しつつ、上水道において必要とされる上水需要を過不足なくかつ安定供給するように前記浄水場からの浄水送水量を平滑化させる送水最適運用計画を作成する送水最適運用計画演算手段と、前記送水最適運用計画演算手段により作成された送水最適運用計画に基づいて、前記浄水場内の運用を最適化する浄水場内最適運用計画を作成する浄水場内最適運用計画演算手段とを備えた上水道プラントの広域最適水運用装置であって、前記浄水場内最適運用計画演算手段により作成された浄水場内最適運用計画に基づいて、必要とされる前記取水源からの原水の取水量を均等かつ定量的に取水するように最適化する取水最適運用計画を作成する取水最適運用計画手段を付加したことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段から類似した日を検索し、当該類似日の運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得る類似日運用検索手段を付加し、前記送水最適運用計画演算手段、浄水場内最適運用計画演算手段、および取水最適運用計画手段と、前記類似日運用検索手段とを、切替手段により適宜切替選択して使用するようにしたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置であって、
    前記類似日運用検索手段に代えて、気象情報、または前記需要予測手段により得られた上水需要予測値に基づいて、前記プラントデータ記憶手段からKDD手法により上水道プラントの運用の傾向(時系列パターン)を見つけ、当該傾向との類似度によって前記上水道プラントの最適運用計画となるように運転実績を前記上水道プラントの送水運用計画および浄水場内運用計画ならびに取水運用計画として得るKDD応用類似日運用検索手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の上水道プラントの広域最適水運用装置に おいて、
    前記需要予測手段に代えて、KDD手法により、前記プラントデータ記憶手段から上水需要と相関のあるプラントデータを見つけ、当該相関データによる上水需要の時系列パターンを前記KDD手法の一部であるデータマイニング手法により抽出して上水需要予測値を得るKDD応用需要予測手段を備えたことを特徴とする上水道プラントの広域最適水運用装置。
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