JP4402645B2 - 制御系解析装置およびプログラム - Google Patents

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本発明は、制御系解析技術に関し、特に制御系の動作を示すモデルを用いて操作パラメータの最適設定値を得る制御系解析技術に関する。
一般に、空調システムや排熱利用型蒸気供給システムなどの大規模な系の動作を制御する場合、系を安定動作させるだけでなく、例えば省エネルギーや環境への影響などの所望の評価指標に基づいて、系制御用の操作パラメータを最適値に設定する必要がある。
このような大規模な系を解析して操作パラメータの最適設定値を得る場合、系の動作をシミュレーションするための推論モデルを生成し、得られた推論モデルに基づき所望の評価指標を満足する最適値を求める手法が用いられる。
系の推論モデルとしては、物理式を用いた論理モデルが考えられるが(例えば、非特許文献1など参照)、大規模な系では、自律的に制御動作を行う複数の装置間で互いに影響し合うトレードオフが複雑に絡み合っており、また周囲環境からも影響を受けるため、目に見えない多くの振る舞いをすべて把握して適切な物理式で表すことは困難である。
従来、系の推論モデルを作成する手法として事例ベースモデリングがある。事例ベースモデルとは、対象となる系の動作を、その系の典型的な入出力パラメータの関係すなわち事例データで表現したブラックボックスモデルである。
この事例ベースモデルでは、過去に系で得られた入出力パラメータの関係すなわち履歴データから事例データを生成することによりモデリングを行う。このため、物理式を用いた論理モデルと比較して、装置間のトレードオフや周囲環境の影響などを正確に把握する必要がなくなり、規模が大きくて動作が複雑な系であっても比較的容易にモデリングを行うことができる。
特開2002−183111号公報 特許第2632117号公報 http://jp.yamatake.com/corp/rp/tech/review/pdf/2005_8/2005_8_10.pdf、株式会社山武 西川,三宮,茨木、「岩波講座情報科学-19 最適化」、1982年9月10日発行、岩波書店、pp.162-171
しかしながら、このような従来技術では、対象となる系のモデリングを行うため、当該系の動作を大きく変動させて広範囲にわたる履歴データを取得する必要があるが、例えば空調システムや排熱利用型蒸気供給システムなどのように、規模が大きくて動作が複雑な系の場合、所望の履歴データを容易に取得できない。したがって、系の動作を示す適切な事例ベースモデルを作成できず、結果として操作パラメータの最適設定値を得ることができないという問題点があった。
履歴データを取得する際、実際のシステムを模した試験的なシステムを構成して操作パラメータを変更しつつ所望の履歴データを取得する方法が考えられるが、大規模なシステムを試験的に構成することは多大なコストが発生するため、現実的ではない。また、対象となる系が空調システムの場合、建物内の熱源だけでなく環境からの影響も変更して履歴データを取得する必要があり、このような実際のシステムを模した試験的なシステムを正確に構成することは不可能である。
また、実際のシステムから履歴データを取得する場合には、系の安全性の面から制約が大きい。例えは、操作パラメータの僅かな変更であっても系全体に対して大きな影響を与えてしまい、系の通常動作を阻害する可能性があり、非常にリスクが高い。例えば、並列接続された複数の冷凍機をオン/オフ制御するような空調システムでは、ハンチングが起きないよう操作パラメータを選択すること自体難しい場合もある。また、排熱利用型蒸気供給システムでは、過去の経験から排熱利用ボイラ側蒸気圧と補助ボイラ側蒸気圧とのバランスを設定しているのが現状である。
また、実際のシステムから履歴データを取得する場合、規模が大きくて動作が複雑な系では制御遅れが存在しているため、ある時点で系から同時に計測したデータの組では、システムの動作を精度よく表しておらず、系の典型的な入出力パラメータの関係を示す事例データとして用いることができないという問題点もあった。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、規模が大きくて動作が複雑な系であっても、その系の動作を示す適切なモデルを作成でき、結果として操作パラメータの最適設定値を得ることができる制御系解析装置およびプログラムを提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる制御系解析装置は、任意の対象を制御する系の動作を示すモデルを用いて操作パラメータの最適設定値を得る制御系解析装置であって、系の動作を決定するとともに系の動作に応じて所望の設定値近傍で変動する操作パラメータ、系の動作に影響を及ぼす要因を示す条件パラメータ、および系の動作の最適化を評価するための評価パラメータの値を、実際に稼働している系から逐次計測し、これら時系列データを履歴データとして記憶部へ格納するパラメータ計測手段と、記憶部の各履歴データから系の動作を示す複数の事例データを生成して記憶部へ格納する事例データ生成手段と、記憶部の事例データに基づいて、操作パラメータと条件パラメータを入力パラメータとするとともに評価パラメータを出力パラメータとし、系の各種状態での動作を示す事例ベースモデルを作成するモデル作成手段とを備えている。
この際、事例データ生成手段で、履歴データの各パラメータ値を、系の時間遅れ以上の時間長を有する一定区間ごとに統計処理してそれぞれの代表値を算出し、各区間の代表値の組から事例データを生成するようにしてもよい。
また、モデル作成手段で、多変数スプラインによる応答曲面法(RSM−S)を用いて事例ベースモデルを作成するようにしてもよい。
また、系が空調システムの場合、操作パラメータとして熱源機器から空調機へ送水される水の送水温度を用い、条件パラメータとして空調対象となる空調負荷を用い、評価パラメータとして系で消費されるエネルギー消費量を用いてもよい。
また、系が排熱利用型蒸気供給システムの場合、操作パラメータとして排熱利用ボイラ側蒸気圧または補助ボイラ側蒸気圧のいずれかまたは両方を用い、条件パラメータとして負荷側での蒸気負荷を用い、評価パラメータとして補助ボイラ側のエネルギー消費量または排熱利用ボイラ側の排熱熱利用量のいずれかまたは両方を用いてもよい。
また、本発明にかかるプログラムは、任意の対象を制御する系の動作を示すモデルを用いて操作パラメータの最適設定値を得る制御系解析装置のコンピュータに、系の動作を決定するとともに系の動作に応じて所望の設定値近傍で変動する操作パラメータ、系の動作に影響を及ぼす要因を示す条件パラメータ、および系の動作の最適化を評価するための評価パラメータの値を、実際に稼働している系から逐次計測し、これら時系列データを履歴データとして記憶部へ格納するパラメータ計測ステップと、記憶部の各履歴データから系の動作を示す複数の事例データを生成して記憶部へ格納する事例データ生成ステップと、記憶部の事例データに基づいて、操作パラメータと条件パラメータを入力パラメータとするとともに評価パラメータを出力パラメータとし、系の各種状態での動作を示す事例ベースモデルを作成するモデル作成ステップとを実行させる。
この際、事例データ生成ステップで、履歴データの各パラメータ値を、系の時間遅れ以上の時間長を有する一定区間ごとに統計処理してそれぞれの代表値を算出し、各区間の代表値の組から事例データを生成するようにしてもよい。
また、モデル作成ステップで、多変数スプラインによる応答曲面法(RSM−S)を用いて事例ベースモデルを作成するようにしてもよい。
また、系が空調システムの場合、操作パラメータとして熱源機器から空調機へ送水される水の送水温度を用い、条件パラメータとして空調対象となる空調負荷を用い、評価パラメータとして系で消費されるエネルギー消費量を用いてもよい。
また、系が排熱利用型蒸気供給システムの場合、操作パラメータとして排熱利用ボイラ側蒸気圧または補助ボイラ側蒸気圧のいずれかまたは両方を用い、条件パラメータとして負荷側での蒸気負荷を用い、評価パラメータとして補助ボイラ側のエネルギー消費量または排熱利用ボイラ側の排熱利用量のいずれかまたは両方を用いてもよい。
本発明は、制御系における設定値近傍で発生する系の変動を、制御系が意図して操作パラメータ値をばらつきの範囲内で変化させた場合の系の動作特性であると見なせることに着目し、実際に稼働している系から、系の動作を決定するとともに系の動作に応じて設定値近傍で変動する操作パラメータ、系の動作に影響を及ぼす要因を示す条件パラメータ、および系の動作の最適化を評価するための評価パラメータの値を逐次計測し、これら時系列データを履歴データとして記憶部へ格納し、これら履歴データから系の動作を示す複数の事例データを生成して記憶部へ格納し、これら事例データに基づいて、操作パラメータと条件パラメータを入力パラメータとするとともに評価パラメータを出力パラメータとし、系の各種状態での動作を示す事例ベースモデルを作成するようにしたものである。
これにより、実際に稼働している制御系から計測して得られた少ない事例データから、制御系の広範囲にわたる動作状態を示す適切なモデルを作成できる。したがって、規模が大きくて動作が複雑な系であっても、実際のシステムを模した試験的なシステムを構成する必要がなくなり、履歴データを取得するためのコストを必要とすることなく容易に、かつ正確な履歴データを取得できる。また、系の通常動作から逸脱しない範囲で履歴データを取得するだけでよく、系の通常動作を阻害することなくまたそのリスクを負う必要はない。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置の構成を示すブロック図である。
この制御系解析装置1は、入力された各種情報をコンピュータで演算処理する情報処理装置からなり、任意の対象を制御する制御系2の動作を示すモデルを用いて操作パラメータの最適設定値を算出する。
一般に、規模が大きくて動作が複雑な系の場合は制御の分解能が低く、任意の設定値に対して実際の操作パラメータ値(計測値)がある程度のばらつきを有していることが多い。このように制御の分解能が低い場合には、操作パラメータ値が所望の設定値に維持されるようにループ制御(フィードバック制御)を行っても、状態量は設定値の近傍を上下動する動きになる。例えば、空調システムでは、並列接続された複数の冷凍機を、被制御室で発生した負荷熱量に応じてオン/オフ制御して運転台数を調整する制御を行っているため、制御の分解能が低く、実際の操作パラメータ値にある程度のばらつきが発生する。
本実施の形態は、このような設定値近傍で発生する系の変動を、制御系が意図して操作パラメータ値をばらつきの範囲内で変化させた場合の系の動作特性であると見なせることに着目して、実際に稼働している系から、系の動作を決定するとともに系の動作に応じて設定値近傍で変動する操作パラメータ、系の動作に影響を及ぼす要因を示す条件パラメータ、および系の動作の最適化を評価するための評価パラメータの値を逐次計測し、これら時系列データを履歴データとして記憶部へ格納し、これら履歴データから系の動作を示す複数の事例データを生成して記憶部へ格納し、これら事例データに基づいて、操作パラメータと条件パラメータを入力パラメータとするとともに評価パラメータを出力パラメータとし、系の各種状態での動作を示す事例ベースモデルを作成するようにしたものである。
次に、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置の構成について詳細に説明する。
この制御系解析装置1には、パラメータ計測部11、操作入力部12、画面表示部13、記憶部14、および演算処理部15が設けられている。
パラメータ計測部11は、専用のインターフェース回路部からなり、実際に稼働している制御系2の各部から所望のパラメータを計測器やセンサを介して計測する機能と、これら時系列データを履歴データとして記憶部14へ格納する機能とを有している。
図2は、制御系の構成例(空調システム)を示すブロック図であり、ここでは被制御室を冷房する空調システムの例が示されている。この制御系2は、冷却塔21、冷却水ポンプ22、冷凍機23、冷水ポンプ24、および空調機25から構成されている。
冷却塔21は、冷凍機23からの冷却水22Aと外気との熱交換を行う装置であり、冷却後の冷却水22Bが冷却水ポンプ22により冷凍機23へ送られる。冷凍機23は、空調機25からの冷水24Aと冷却塔21からの冷却水22Bとの熱交換を行う熱源機器であり、冷却後の冷水24Bが冷水ポンプ24により空調機25へ送られる。空調機25は、被制御室26からの空気27Aと冷凍機23からの冷水24Bとの間で熱交換を行う空調機であり、冷却後の空気27Bが被制御室26へ送られる。
通常、被制御室26の室温を所望の目的値へ制御するため、空調機25、冷凍機23、および冷却塔21で、それぞれ所定の操作パラメータが所望の設定値となるよう制御を行っている。
例えば、空調機25では、空気27Aの温度が所定の設定値となるようファンによる空気27Aの送風量が制御される。冷凍機23では、空調機25へ送る冷水24Bの冷水送水温度が所定の設定値となるよう運転のオン/オフ制御が行われる。冷却塔21では、冷凍機23へ送る冷却水22Bの温度が所定の設定値となるようファンによる外気の送風量が制御される。
本実施の形態では、制御系解析装置1のパラメータ計測部11により、実際に稼働している制御系2から、この制御系2の動作を示すモデルを作成するため、モデルの入力パラメータとなる操作パラメータ20Aと条件パラメータ20B、およびモデルの出力パラメータとなる評価パラメータ20Cからなる各パラメータ20の値を時系列で計測する。
操作パラメータ20Aは、制御系2の動作を決定するとともに制御系2の動作に応じて所望の設定値近傍で変動するパラメータである。本実施の形態では、冷水送水温度を制御系全体の操作パラメータと見なし、冷凍機23から空調機25へ送水される冷水24Bの配管に設けられた冷水送水温度計35により冷水送水温度Taを計測している。
条件パラメータ20Bは、制御系2の動作に影響を及ぼす要因を示すパラメータである。本実施の形態では、外気温や室内人数あるいは室内装置の動作により変化する被制御室26の熱負荷(空調負荷)を条件パラメータと見なし、冷水送水温度計35により冷水送水温度Taを計測するとともに、空調機25から冷凍機23へ還る冷水24Aの配管に設けられた冷水還り温度計36と冷水流量計37により冷水還り温度Tbおよび冷水流量Qを計測し、これら冷水送水温度Taと冷水還り温度Tbおよび冷水流量Qとから被制御室26の負荷熱量を算出している。
評価パラメータ20Cは、系の動作の最適化を評価するためのパラメータである。本実施の形態では、制御系2のエネルギー消費量を削減する省エネルギーを目的として最適な操作パラメータを得る場合を例とし、各装置での消費電力を計測している。具体的には、電力28から冷却塔21、冷凍機23、および空調機25へ供給される冷却塔消費電力Pa、冷凍機消費電力Pb、および空調機消費電力Pcを、それぞれ冷却塔電力計31、冷凍機電力計32、および空調機電力計33で計測し、冷却水ポンプ22および冷水ポンプ24で供給されるポンプ消費電力Ppをポンプ電力計34で計測している。
操作入力部12は、キーボードやマウスなどの操作入力装置からなり、オペレータの操作を検出して演算処理部15へ出力する機能を有している。
画面表示部13は、LCDやPDPなどの画面表示装置からなり、演算処理部15からの指示に応じて操作メニューや各種演算結果を画面表示する機能を有している。
記憶部14は、ハードディスクやメモリなどの記憶装置からなり、演算処理部15でモデル作成や最適化処理に用いる各種処理情報やプログラム14Pを記憶する機能を有している。プログラム14Pは、演算処理部15に読み込まれて実行されることによりモデル作成や最適化処理のための各種機能を実現するプログラムであり、外部装置や記録媒体から予め取り込まれて記憶部14へ保存される。
記憶部14で記憶する主な処理情報としては、操作パラメータ14A、条件パラメータ14B、評価パラメータ14C、事例データ14D、事例ベースモデル14E、および操作パラメータ最適設定値14Fがある。
操作パラメータ14A、条件パラメータ14B、および評価パラメータ14Cは、パラメータ計測部11により制御系2から計測された時系列データであり、同時刻に計測されたパラメータ値の組から履歴データを構成する。
事例データ14Dは、制御系2の各種動作状態を代表するデータであり、演算処理部15により、上記履歴データから制御系2の制御遅れを考慮して生成された、操作パラメータ、条件パラメータ、および評価パラメータの値の組から構成されている。
事例ベースモデル14Eは、制御系2の各種状態における動作を示すブラックボックスモデルであり、演算処理部15により、事例データ14Dから作成される。この事例ベースモデルは、操作パラメータと条件パラメータを入力パラメータとするとともに評価パラメータを出力パラメータとし、任意の入力パラメータ値に対する出力パラメータ値を算出できる。モデル作成アルゴリズムとして、例えば多変数スプラインによる応答曲面法(RSM−S:Response Surface Method by Spline)を用いた場合、事例ベースモデル14Eは、制御系2の動作特性を示す入出力特性曲面を規定する数式で表現される。
操作パラメータ最適設定値14Fは、制御系2に対する所望の評価関数が最適値となる操作パラメータ値である。演算処理部15により、操作パラメータと条件パラメータの値を所定の条件で変化させることにより、事例ベースモデル14Eから各パラメータの変化値に対応した評価パラメータ値をそれぞれ算出し、これら算出結果に基づいて操作パラメータ最適設定値14Fが算出される。
演算処理部15は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部14からプログラム14Pを読み込んで実行することにより、モデル作成や最適化処理のための各種機能手段を実現する機能を有している。
演算処理部15により実現される主な機能手段としては、事例データ生成手段15A、モデル作成手段15B、および最適化処理手段15Cがある。
事例データ生成手段15Aは、記憶部14の操作パラメータ14A、条件パラメータ14B、および評価パラメータ14Cからなる履歴データに基づき、制御系2の動作を示す複数の事例データ14Dを生成して記憶部14へ格納する機能を有している。
モデル作成手段15Bは、記憶部14の事例データ14Dに基づいて、操作パラメータと条件パラメータを入力パラメータとするとともに評価パラメータを出力パラメータとし、制御系2の各種状態での動作を示す事例ベースモデル14Eを作成する機能を有している。
具体的なモデル作成アルゴリズムとしては、例えば多変数スプラインによる応答曲面法(RSM−S/例えば、特許文献1など参照)や位相事例ベースモデリング法(TCBM:Topological Case-Based Modeling/例えば、特許文献2など参照)がある。なお、モデル作成アルゴリズムは、これらモデリング法に限定されるものではなく、上記事例ベースモデリングと同様の特徴、すなわち少ない事例データから比較的広範囲にわたる対象の動作を示すモデルを作成できるものであればいずれの手法を適用してもよい。
最適化処理手段15Cは、操作パラメータと条件パラメータの値を所定の条件で変化させることにより、事例ベースモデル14Eから各パラメータの変化値に対応した評価パラメータ値をそれぞれ算出し、これら算出結果に基づいて所望の評価関数が最適値となる操作パラメータ最適設定値14Fを決定する機能を有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図3および図4を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置の動作について説明する。図3は、本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置の動作を示す動作フロー図である。図4は、本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置のモデル作成処理を示すフローチャートである。ここでは、図2の空調システムの動作を示す事例ベースモデルを作成する場合を例として説明する。
演算処理部15は、操作入力部12で検出されたオペレータによるモデル作成指示操作に応じて、図4のモデル作成処理を開始する。
まず、演算処理部15は、パラメータ計測部11により、制御系2から操作パラメータ20A、条件パラメータ20B、および評価パラメータ20Cの値を計測し(ステップ100)、得られた時系列データに基づき操作パラメータ14A、条件パラメータ14B、および評価パラメータ14Cからなる履歴データを生成して記憶部14へ保存する。
このうち、条件パラメータ20Bについては、同一時刻に計測された冷水送水温度Taと冷水還り温度Tbから被制御室26の負荷熱量を算出し、負荷熱量の時系列データを条件パラメータ14Bとして記憶部14へ保存する(ステップ101)。負荷熱量の算出方法については、公知技術を利用すればよく、ここでの説明は省略する。
また、評価パラメータ20Cについては、冷却塔消費電力Pa、冷凍機消費電力Pb、空調機消費電力Pc、およびポンプ消費電力Ppを、同一計測時刻ごとに合算し、得られた時系列データを評価パラメータ14Cとして記憶部14へ保存する(ステップ102)。
次に、演算処理部15は、事例データ生成手段15Aにより、記憶部14の操作パラメータ14A、条件パラメータ14B、および評価パラメータ14Cからなる履歴データから、制御系2の各種動作状態を代表する事例データ14Dを生成する(ステップ103)。
図5は、事例データの生成を示す説明図である。図6は、事例データの構成例である。事例データ生成手段15Aは、操作パラメータ14A、条件パラメータ14B、および評価パラメータ14Cのうち任意の時刻区間Tごとに、当該区間Tに属する各時系列データを統計処理してその代表値をそれぞれ求め、これら代表値の組から事例データ14Dを生成する。
この際、区間Tとしては、制御系2の時間遅れ以上の時間長を用いる。例えば、冷水送水温度Taを変化させてから被制御室26の室内温度が安定するまでには、制御系2に固有の時間遅れを有する。したがって、少なくともこの時間遅れ以上の時間長、例えばを持つ区間Tごとに事例データを生成することにより、安定した事例データが得られる。なお、代表値としては、平均値、中央値など任意の統計値を用いればよい。
次に、演算処理部15は、モデル作成手段15Bにより、記憶部14の事例データ14Dに基づいて、操作パラメータと条件パラメータを入力パラメータとするとともに評価パラメータを出力パラメータとし、制御系2の各種状態での動作を示す事例ベースモデル14Eを作成して記憶部14へ保存し(ステップ104)、一連のモデル作成処理を終了する。
図7は、事例ベースモデルの構成例であり、具体的なモデル作成アルゴリズムとして多変数スプラインによる応答曲面法(RSM−S)を用いた例が示されている。図7において、X軸が操作パラメータに相当する冷水送水温度を示し、Y軸が条件パラメータに相当する負荷熱量を示し、Z軸が評価パラメータに相当する消費電力を示しており、X軸およびY軸を入力パラメータとしZ軸を出力パラメータとする、制御系2の入出力特性を示す3次元曲面で事例ベースモデル14Eが表現されている。
実際の事例データ14Dは、図7の三次元空間内にまばらに存在しているが、RSM−Sにより個々の事例データが補間され、制御系2の広範囲にわたる動作状態を示すモデルが作成されていることがわかる。
このようにして、事例ベースモデル14Eを作成した後、演算処理部15は、最適化処理手段15Cにより、操作パラメータと条件パラメータの値を所定の条件で変化させることにより、事例ベースモデル14Eから各パラメータの変化値に対応した評価パラメータ値をそれぞれ算出し、これら算出結果に基づいて所望の評価関数が最適値となる操作パラメータ最適設定値14Fを決定する。なお、事例ベースモデル14Eに基づき操作パラメータ最適設定値14Fを決定するための具体的処理方法については、公知の技術を用いればよい(例えば、特許文献1など参照)。
このように、本実施の形態は、設定値近傍で発生する系の変動を、制御系が意図して操作パラメータ値をばらつきの範囲内で変化させた場合の系の動作特性であると見なせることに着目して、実際に稼働している制御系2から、パラメータ計測部11により、制御系の動作を決定するとともに系の動作に応じて設定値近傍で変動する操作パラメータ、系の動作に影響を及ぼす要因を示す条件パラメータ、および系の動作の最適化を評価するための評価パラメータの値を逐次計測し、これら時系列データを履歴データとして記憶部14へ格納し、事例データ生成手段15Aにより、これら履歴データから系の動作を示す複数の事例データ14Dを生成して記憶部14へ格納し、モデル作成手段15Bにより、これら事例データ14Dに基づいて、操作パラメータと条件パラメータを入力パラメータとするとともに評価パラメータを出力パラメータとし、系の各種状態での動作を示す事例ベースモデル14Eを作成している。
これにより、実際に稼働している制御系2から計測して得られた少ない事例データから、制御系2の広範囲にわたる動作状態を示す適切なモデルを作成できる。したがって、規模が大きくて動作が複雑な系であっても、実際のシステムを模した試験的なシステムを構成する必要がなくなり、履歴データを取得するためのコストを必要とすることなく容易に、かつ正確な履歴データを取得できる。また、系の通常動作から逸脱しない範囲で履歴データを取得するだけでよく、系の通常動作を阻害することなくまたそのリスクを負う必要はない。
なお、本実施の形態では、制御系2が冷房用の空調システムからなる場合を例として説明したが、これに限定されるものではなく、暖房用あるいは換気用の空調システムに対しても本実施の形態を適用できる。
[第2の実施の形態]
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる制御系解析装置について説明する。図8は、制御系の構成例(排熱利用型蒸気供給システム)を示すブロック図である。
第1の実施の形態では、空調システムからなる制御系2に対して制御系解析装置1を適用した場合について説明した。本実施の形態では、排熱利用型蒸気供給システムからなる制御系2に対して制御系解析装置1を適用した場合について説明する。なお、制御系解析装置1の構成については、前述の図1と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
排熱利用型蒸気供給システムは、図8に示すように、発電設備などの設備からの排熱40を利用して蒸気を生成する排熱利用ボイラ41と、ガス42や電気などのエネルギーから蒸気を生成する補助ボイラ43とを並列的に稼働させ、これら排熱利用ボイラ41と補助ボイラ43からの蒸気を蒸気ヘッダ44で混合し、蒸気吸収式冷凍機や熱交換機などの負荷設備へ蒸気を供給する。実際には、排熱利用ボイラ41や補助ボイラ43は、システム規模に応じて複数のボイラが並列接続されて実現される。
このような排熱利用型蒸気供給システムでは、排熱利用ボイラ41の稼働率を上げて、補助ボイラ43でのエネルギー消費量を削減することにより、省エネルギー効果が得られる。この際、負荷設備45に対して十分な量の蒸気供給を維持する必要がある。
本実施の形態では、制御系解析装置1のパラメータ計測部11により、実際に稼働している制御系2から、この制御系2の動作を示すモデルを作成するため、モデルの入力パラメータとなる操作パラメータ20Aと条件パラメータ20B、およびモデルの出力パラメータとなる評価パラメータ20Cからなる各パラメータ20の値を時系列で計測する。
具体的には、排熱利用ボイラ41から出力される蒸気の蒸気圧を制御系全体の操作パラメータ20Aと見なし、排熱利用ボイラ41から蒸気ヘッダ44へ蒸気を供給する配管に設けられた蒸気圧力計51により排熱利用ボイラ側蒸気圧Psを計測している。
また、負荷設備45で消費される蒸気消費量(蒸気負荷)を条件パラメータ20Bと見なし、蒸気ヘッダ44から負荷設備45へ蒸気を供給する配管に設けられた蒸気流量計52により蒸気消費量Qsを計測している。
また、制御系2のエネルギー消費量を削減する省エネルギーを目的として最適な操作パラメータを得る場合を例とする。したがって、補助ボイラ43でのエネルギー消費量を評価パラメータ20Cと見なし、補助ボイラ43へ供給されるガス42の配管に設けたガス流量計53により補助ボイラ側ガス消費量Qgを計測している。
演算処理部15は、パラメータ計測部11により、制御系2から前述した操作パラメータ20A、条件パラメータ20B、および評価パラメータ20Cの値を計測し(ステップ100)、得られた時系列データに基づき操作パラメータ14A、条件パラメータ14B、および評価パラメータ14Cからなる履歴データを生成して記憶部14へ保存する。
以下、図4で述べたモデル作成処理と同様にして、演算処理部15のモデル作成手段15Bにより、これらパラメータから排熱利用ボイラ側蒸気圧Ps(操作パラメータ)と蒸気消費量Qs(条件パラメータ)を入力パラメータとし、補助ボイラ側ガス消費量Qg(評価パラメータ)を出力パラメータとする事例ベースモデル14Eを作成する。
そして、演算処理部15の最適化手段15Cにより、排熱利用ボイラ側蒸気圧Psと蒸気消費量Qsの値を所定の条件で変化させることにより、事例ベースモデル14Eからこれらパラメータの変化値に対応した補助ボイラ側ガス消費量Qgをそれぞれ算出し、これら算出結果に基づいて所望の評価関数が最適値となる排熱利用ボイラ側蒸気圧Psを操作パラメータ最適設定値として決定する。
これにより、空調システムだけでなく排熱利用型蒸気供給システムについても、実際の制御系2で実績のある適正稼働条件を満足する操作パラメータ最適設定値を適切に決定することができる。
[実施の形態の拡張]
以上の各実施の形態では、操作パラメータ、条件パラメータ、および評価パラメータの具体例をあげて説明したが、これらパラメータは上記具体例に限定されるものではない。例えば、制御系2が空調システムの場合、操作パラメータとしては、冷水送水温度のほか、冷却塔21から冷凍機23へ送られる冷却水22Bの冷却水温度や、空調機25から被制御室26へ給気する空気27Bの給気温度を用いてもよい。また、条件パラメータとしては、被制御室26の負荷熱量のほか、被制御室26の室内温度を用いてもよい。また、評価パラメータとしては、制御系2で消費される電力のほか、ガス、一次エネルギー、蒸気、排熱などの利用量を用いてもよい。
また、制御系2が排熱利用型蒸気供給システムの場合、評価パラメータとしては補助ボイラ側や排熱利用ボイラ側でのエネルギー消費量のほか、排熱利用ボイラ側や補助ボイラ側の蒸気供給量、さらには排熱利用ボイラ側での排熱利用量を用いてもよい。
また、以上では、操作パラメータが1つの場合について説明したが、操作パラメータが複数の場合にも前述と同様にしてモデルを作成でき、これら複数の操作パラメータについてそれぞれの最適設定値を得ることができる。
また、評価パラメータが複数の場合、操作パラメータ最適設定値14Fを決定するには、例えば多目的最適化問題でのPareto最適解の探索において広く用いられている重みパラメータ法やリグレット関数などを用いた公知の評価手法を適用して評価関数を求めればよく(例えば、非特許文献2など参照)、非線形計画問題において広く用いられている制約条件付きのNewton法や準Newton法などの公知の探索手法を用いればよい。
また、画面表示部13には、モデル作成処理や最適化処理の処理過程を示すデータやグラフを表示してもよく、これら処理結果として図7の事例ベースモデルや図13の最適パラメータ決定画面を表示してもよい。これにより、オペレータが制御系2の動作や最適パラメータを視覚的なイメージとして容易に把握できる。
また、以上では、制御系解析装置1のパラメータ計測部11で、実際に稼働している制御系2から各種パラメータの値を計測し、得られたパラメータ値を演算処理して事例ベースモデルの作成および操作パラメータ最適設定値の決定を行う場合について説明したが、パラメータ値の計測処理とその後の演算処理の2つの処理を、オンライン処理として連続して行ってもよく、オフライン処理として別個に行ってもよい。
また、以上では、パラメータ計測部11、事例データ生成手段15A、モデル作成手段15B、および最適化手段15Cを同一の装置で実現した場合を例として説明したが、これら構成のいずれかを別個の装置で実現して装置間で必要なデータを受け渡しすることにより、複数の装置で制御系解析装置1を構成してもよい。例えば、パラメータ計測部11を制御系2側の装置で実現し、計測された各種パラメータの時系列データを、制御系解析装置1の演算処理部15により取得し、記憶部14へ履歴データとして格納するようにしてもよい。
本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置の構成を示すブロック図である。 制御系の構成例(空調システム)を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置の動作を示す動作フロー図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる制御系解析装置のモデル作成処理を示すフローチャートである。 事例データの生成を示す説明図である。 事例データの構成例である。 事例ベースモデルの構成例である。 制御系の他の構成例(排熱利用型蒸気供給システム)を示す動作フローである。
符号の説明
1…制御系解析装置、11…パラメータ計測部、12…操作入力部、13…画面表示部、14…記憶部、14A…操作パラメータ、14B…条件パラメータ、14C…評価パラメータ、14D…事例データ、14E…事例ベースモデル、14F…操作パラメータ最適設定値、15…演算処理部、15A…事例データ生成手段、15B…モデル作成手段、15C…最適化処理手段、2…制御系、20…パラメータ、20A…操作パラメータ、20B…条件パラメータ、20C…評価パラメータ、21…冷却塔、22…冷却水ポンプ、22A,22B…冷却水、23…冷凍機、24…冷水ポンプ、24A,24B…冷水、25…空調機、26…被制御室、27A,27B…空気、31…冷却塔電力計、32…冷凍機電力計、33…空調機電力計、34…ポンプ電力計,35…冷水送水温度計、36…冷水還り温度計、37…冷水流量計、40…排熱、41…排熱利用ボイラ、42…ガス、43…補助ボイラ、44…蒸気ヘッダ、45…負荷設備、51…蒸気圧力計、52…蒸気流量計、53…ガス流量計。

Claims (10)

  1. 任意の対象を制御する系の動作を示すモデルを用いて操作パラメータの最適設定値を得る制御系解析装置であって、
    前記系の動作を決定するとともに前記系の動作に応じて所望の設定値近傍で変動する操作パラメータ、前記系の動作に影響を及ぼす要因を示す条件パラメータ、および前記系の動作の最適化を評価するための評価パラメータの値を、実際に稼働している前記系から逐次計測し、これら時系列データを履歴データとして記憶部へ格納するパラメータ計測手段と、
    前記記憶部の各履歴データから前記系の動作を示す複数の事例データを生成して前記記憶部へ格納する事例データ生成手段と、
    前記記憶部の事例データに基づいて、前記操作パラメータと前記条件パラメータを入力パラメータとするとともに前記評価パラメータを出力パラメータとし、前記系の各種状態での動作を示す事例ベースモデルを作成するモデル作成手段と
    を備えることを特徴とする制御系解析装置。
  2. 請求項1に記載の制御系解析装置において、
    前記事例データ生成手段は、前記履歴データの各パラメータ値を、前記系の時間遅れ以上の時間長を有する一定区間ごとに統計処理してそれぞれの代表値を算出し、各区間の代表値の組から前記事例データを生成することを特徴とする制御系解析装置。
  3. 請求項1に記載の制御系解析装置において、
    前記モデル作成手段は、多変数スプラインによる応答曲面法(RSM−S:Response Surface Method by Spline)を用いて前記事例ベースモデルを作成することを特徴とする制御系解析装置。
  4. 請求項1に記載の制御系解析装置において、
    前記系が空調システムの場合、前記操作パラメータは熱源機器から空調機へ送水される水の送水温度からなり、前記条件パラメータは空調対象となる空調負荷からなり、前記評価パラメータは前記系で消費されるエネルギー消費量からなることを特徴とする制御系解析装置。
  5. 請求項1に記載の制御系解析装置において、
    前記系が排熱利用型蒸気供給システムの場合、前記操作パラメータは排熱利用ボイラ側蒸気圧または補助ボイラ側蒸気圧のいずれかまたは両方からなり、前記条件パラメータは負荷側での蒸気負荷からなり、前記評価パラメータは前記補助ボイラ側のエネルギー消費量または排熱利用ボイラ側の排熱利用量のいずれかまたは両方からなることを特徴とする制御系解析装置。
  6. 任意の対象を制御する系の動作を示すモデルを用いて操作パラメータの最適設定値を得る制御系解析装置のコンピュータに、
    前記系の動作を決定するとともに前記系の動作に応じて所望の設定値近傍で変動する操作パラメータ、前記系の動作に影響を及ぼす要因を示す条件パラメータ、および前記系の動作の最適化を評価するための評価パラメータの値を、実際に稼働している前記系から逐次計測し、これら時系列データを履歴データとして記憶部へ格納するパラメータ計測ステップと、
    前記記憶部の各履歴データから前記系の動作を示す複数の事例データを生成して前記記憶部へ格納する事例データ生成ステップと、
    前記記憶部の事例データに基づいて、前記操作パラメータと前記条件パラメータを入力パラメータとするとともに前記評価パラメータを出力パラメータとし、前記系の各種状態での動作を示す事例ベースモデルを作成するモデル作成ステップと
    を実行させるプログラム。
  7. 請求項6に記載のプログラムにおいて、
    前記事例データ生成ステップは、前記履歴データの各パラメータ値を、前記系の時間遅れ以上の時間長を有する一定区間ごとに統計処理してそれぞれの代表値を算出し、各区間の代表値の組から前記事例データを生成することを特徴とするプログラム。
  8. 請求項6に記載のプログラムにおいて、
    前記モデル作成ステップは、多変数スプラインによる応答曲面法(RSM−S:Response Surface Method by Spline)を用いて前記事例ベースモデルを作成することを特徴とするプログラム。
  9. 請求項6に記載のプログラムにおいて、
    前記系が空調システムの場合、前記操作パラメータは熱源機器から空調機へ送水される水の送水温度からなり、前記条件パラメータは空調対象となる空調負荷からなり、前記評価パラメータは前記系で消費されるエネルギー消費量からなることを特徴とするプログラム。
  10. 請求項6に記載のプログラムにおいて、
    前記系が排熱利用型蒸気供給システムの場合、前記操作パラメータは排熱利用ボイラ側蒸気圧または補助ボイラ側蒸気圧のいずれかまたは両方からなり、前記条件パラメータは負荷側での蒸気負荷からなり、前記評価パラメータは前記補助ボイラ側のエネルギー消費量または排熱利用ボイラ側の排熱利用量のいずれかまたは両方からなることを特徴とするプログラム。
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