JP4099043B2 - 機器固定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、機器固定装置、特に、汎用の電子機器をパネル(ケース)に収納する場合の固定装置で、機種変更により電子機器の外形寸法が変更されても容易に対応可能な電子機器固定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子機器固定装置では、固定対象機器としての電子機器の上面および側面を覆うパッキンを備えた固定具により電子機器をパネルに締結するものであった。
【0003】
そして、大小2つの固定対象機器に対応する機器固定装置も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−102677号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電子機器固定装置では、電子機器の寸法変更に伴い、固定具用パッキンおよび固定具を再設計する必要があったので、その分、製作に時間がかかるという問題があった。
また、特許文献1に示す従来の電子機器固定装置は、大小2つの電子機器しか対応できず、それ以外の寸法の電子機器が取付けられる場合は、係止部N(または係止部A)の位置の設計変更が必要で、その場合、製作に時間を要するという問題があった。
【0006】
この発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できる機器固定装置を得ようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る機器固定装置では、固定対象機器の上面を固定部分に向けて押圧する板状の第1押圧部と固定対象機器の一方の側面を固定部分と直角方向に押圧する板状の第2押圧部とを互いに連接して設けた第1押圧部材、固定対象機器の上面を固定部分に向けて押圧する板状の第1押圧部と固定対象機器の他方の側面を前記第1押圧部材の第2押圧部による押圧方向と反対方向に押圧する板状の第2押圧部とを互いに連接して設けた第2押圧部材、第1押圧部材における第1押圧部と第2押圧部との連接部分の両端に設けられた支え突起部に取り付けられる第1取付部と固定部分に取り付けられる第2取付部とをそれぞれ有する対をなす第1支持部材、第2押圧部材における第1押圧部と第2押圧部との連接部分の両端に設けられた支え突起部に取り付けられる第1取付部と固定部分に取り付けられる第2取付部とをそれぞれ有する対をなす第2支持部材を備え、前記対をなす第1支持部材における第2取付部の固定部分への取り付けにより前記第1押圧部材の第1押圧部によって固定対象機器を上面から固定部分に向けて押圧し第2押圧部によって固定対象機器を一方の側面から固定部分と直角方向に押圧するとともに、前記第2支持部材における第2取付部の固定部分への取り付けにより前記第2押圧部材の第1押圧部によって固定対象機器を上面から固定部分に向けて押圧し第2押圧部によって固定対象機器を他方の側面から前記第1押圧部材の第2押圧部による押圧方向と反対方向に押圧するようにしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図1および図2に基づいて説明する。図1は実施の形態1における構成を示す側面図である。図2は図1のII−II線における断面図である。
【0009】
図1は電子機器固定装置において丸穴付2軸方向支え4,5が設けられた側面図である。また、図2は、図1においてII−II線から見た断面図で、パネル側面(図1では記載を省略)を追加して記載したものである。
【0010】
図1および図2において、固定対象機器としての電子機器1は、パネル底面部6に固定される。
電子機器1は、図1における左右方向すなわち図2における前後方向、および、上下方向をパッキン24,34を有する丸棒付支え2,3により支持され、固定部分としてのパネル底面部6に固定されるものである。
丸棒付支え2,3は、それぞれ、電子機器1を上面からパッキン24,34を介してパネル底面部6に向けて押圧する板状剛体からなる第1押圧部21,31および電子機器1を側面からパッキン24,34を介してパネル底面部6と直角方向に押圧する板状剛体からなる第2押圧部22,32を有しており、その曲がり部端部、すなわち板状第1押圧部21,31板状第2押圧部22,32との図1に示す奥行方向に延在する接合境界稜線部の両端に丸棒からなる支え突起部23,33がそれぞれ設けられている。
【0011】
パッキン24,34を有する丸棒付支え2,3は、45度の角度を保持し固定するレバー状の丸穴付2軸方向支え4,5によって支持されている。
この丸穴付2軸方向支え4,5は丸穴からなる取付部41,51を丸棒付支え2,3の丸棒部23,33に嵌め、取付け穴からなる取付部42,52に取付けボルト25を取付けて、取付けボルト25をパネル側面部7の予めあけられていた穴に貫通させ、取付けナット26にて固定する。
これにより単一方向への引張り力だけで、前後および上下2方向の移動を抑止し、電子機器1を固定することが可能となる。
【0012】
この丸穴付2軸方向支え4,5を固定すべき電子機器1の種類に対応した長さのものを予め製作し、準備しておくことにより、電子機器1の固定を容易に行うことができる。
【0013】
この発明による実施の形態1によれば、固定対象機器としての電気機器1の上面をパネル底面部6からなる固定部分に向けて押圧する板状の第1押圧部21と固定対象機器としての電気機器1の一方の側面をパネル底面部6からなる固定部分と直角方向に押圧する板状の第2押圧部22とを互いに連接して設けた第1押圧部材2、固定対象機器としての電気機器1の上面をパネル底面部6からなる固定部分に向けて押圧する板状の第1押圧部31と固定対象機器としての電気機器1の他方の側面を前記第1押圧部材2の第2押圧部22による押圧方向と反対方向に押圧する板状の第2押圧部32とを互いに連接して設けた第2押圧部材3、第1押圧部材2における第1押圧部21と第2押圧部22との連接部分の両端に設けられた丸棒からなる支え突起部23,23に取り付けられる丸穴からなる第1取付部41とパネル側面部7からなる固定部分に取り付けられる丸穴からなる第2取付部42とをそれぞれ有する対をなす第1支持部材4,4、第2押圧部材3における第1押圧部31と第2押圧部32との連接部分の両端に設けられた丸棒からなる支え突起部33,33に取り付けられる丸穴からなる第1取付部51とパネル側面部7からなる固定部分に取り付けられる丸穴からなる第2取付部52とをそれぞれ有する対をなす第2支持部材5を備え、前記対をなす第1支持部材4における丸穴からなる第2取付部42のパネル側面部7からなる固定部分への取り付けにより前記第1押圧部材2の第1押圧部21によって電子機器1からなる固定対象機器を上面からパネル底面部6からなる固定部分に向けて押圧し第2押圧部22によって電子機器1からなる固定対象機器を一方の側面からパネル底面部6からなる固定部分と直角方向に押圧するとともに、前記第2支持部材5における丸穴からなる第2取付部52のパネル側面部7からなる固定部分への取り付けにより前記第2押圧部材3の第1押圧部31によって電子機器1からなる固定対象機器を上面からパネル底面部6からなる固定部分に向けて押圧し第2押圧部32によって電子機器1からなる固定対象機器を他方の側面から前記第1押圧部材2の第2押圧部22による押圧方向と反対方向に押圧するようにしたので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できる機器固定装置を得ることができる。
【0014】
実施の形態2.
この発明による実施の形態2を図3について説明する。図3は実施の形態2における構成を示し、図3(a)は側面図、図3(b)は斜視図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0015】
実施の形態1では、丸棒を取付けた丸棒付支え2,3(図1,図2参照)を用いているが、取付け時に丸穴付2軸方向支え2,3が容易に回転するため、電子機器1のサイズが大きくなると、取付け難いという欠点があった。
実施の形態2はこの欠点を改良するために行われたものである。
【0016】
図3に示す実施の形態2の構成においては、丸棒を取付けた丸棒付支え2(図1,図2参照)に代えて、曲がり部に角棒を取付けた角棒付支え2が設けられるとともに、角穴付き2軸方向支え4(図1,図2参照)に代えて、角穴を一端に設け、他端に取付け穴を設けた角穴付き2軸方向支え4が設けられている。
ここでは図示してないが、丸棒付支え3および丸穴付き2軸方向支え4(図1,図2参照)も同様に角棒付支えおよび角穴付き2軸方向支えの構成に置き換えられている。
これら以外の構成は、実施の形態1のものと同じである。
【0017】
角穴付き2軸方向支え4を角棒付支え2の角棒23に嵌め、実施の形態1と同様にパネル側面7に取付ける。この取付け過程で、角穴付き2軸方向支え4は回転しないので取付けが容易に行えるという効果がある。
【0018】
この発明による実施の形態2によれば、実施の形態1における構成において、第1および第2押圧部材2,3の支え突起部23を丸棒に代えて角棒で構成し、かつ、第1および第2支持部材4,5の第1取付部41,51を丸穴に代えて角穴で構成するようにしたので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できるとともに、取付が容易な機器固定装置を得ることができる。
【0019】
実施の形態3.
この発明による実施の形態3を図4について説明する。図4は実施の形態2における構成を示す側面図である。
この実施の形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1および実施の形態2における構成と同一の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0020】
実施の形態1および2では電子機器1の種類に対応した種類の丸穴付2軸方向支え4,5または角穴付き2軸方向支え4,5を予め製作する必要があったが、1種類の2軸方向支えで電子機器1の固定を可能とする電子機器固定装置を提供することを目的として実施の形態3を提案した。
【0021】
図4において、実施の形態1および実施の形態2と同様に、ボルトを角穴長穴付き2軸方向支え4の取付部42からパネル側面部7に設けたパネル側面長穴71に貫通させ、ナットにて固定しこのボルトとナットにて締結具72を形成する。
そして、2軸方向支え4,5には、第2取付部42,52として角穴からなる第1取付部41,51の方向に延びる長穴が設けられている。
【0022】
取付ける電子機器1の高さが高くなると、締結具72を主にパネル側面長穴71を上方へ移動することにより高さを調節し、電子機器1の高さが低くなるとその逆の移動にて調整する。
また、電子機器1の横幅が、大きくなるかまたは小さくなると、締結具72がおもに2軸方向長穴71をスライドすることにより調整する。
この構造並びに調整手段により電子機器1の大きさが変更されても、パネルに容易に固定することができる効果がある。
【0023】
この発明による実施の形態3によれば、実施の形態1または実施の形態2における構成において、締結具72を嵌合するための垂直方向に延在する長穴71を有する対をなす板状側面部材7を固定部分に設けるとともに、前記第1および第2の支持部材4,5の第2取付部42,52を第1取付部41,42の方向に延びる長穴にそれぞれ構成し、前記板状側面部材7の長穴71に嵌合された締結具72を前記第1および第2の支持部材4,5の長穴からなる第2取付部42,52に結合して、前記第1および第2の支持部材4,5を前記板状側面部材7に結合することにより、前記第1および第2押圧部材2,3に連結された前記第1および第2の支持部材4,5によって、固定対象機器を固定部分に固定するようにしたので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できるとともに、第1および第2支持部材を固定対象機器の寸法にかかわらず共通化でき作業に至便な機器固定装置を得ることができる。
【0024】
実施の形態4.
この発明による実施の形態4を図5について説明する。図5は実施の形態4における構成を示す上面図である。
この実施の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の形態3における構成と同一の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0025】
実施の形態1ないし実施の形態3において、電子機器1を固定する場合、パネルの内側と外側を交互に見て取りつける必要があり、その分、取付け作業が難しい欠点があった。
実施の形態4はその欠点を改良するためになされたものである。
【0026】
図5において、パネル底面部6にスポット溶接で固着されたL字の形状で、上下方向に取付け用の長穴81が設けられた2軸方向支え取付け板8が固着される。これ以外は実施の形態1ないし実施の形態3の構成と同様である。
角棒付支え2,3の角棒23,33に嵌合させた角穴付き2軸方向支え4,5のもう一方の端の長穴部分からなる取付部42,52は、2軸方向支え取付け板8の取付け用長穴81のところに達する。両者の穴が一致して入るところに、ボルト82を貫通させ、ナットにて止める作業を4箇所行うと、電子機器1を固定できる。
この場合パネルの上面から容易に作業を行うことができるか効果がある。特にパネルが大きい場合は、実施の形態3の電子機器固定装置より、はるかに作業性が良い。2軸方向支え取付け板8を実施の形態2の電子機器固定装置のパネル側面部7の内側に設ける構造としてもこの効果は同様である。
【0027】
この発明による実施の形態4によれば、実施の形態1ないし実施の形態3のいずれかの構成において、固定部分に固着され長穴からなる取付部が設けられた対をなす2軸方向支え取付け板8からなる支え取付部材を設け、前記第1および第2支持部材4,5の第2取付部42,52を前記2軸方向支え取付け板8支え取付部材の長穴からなる取付部81に締結具によりそれぞれ締結するようにしたので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できるとともに、作業を簡便化できる機器固定装置を得ることができる。
【0028】
実施の形態5.
この発明による実施の形態5を図6について説明する。図6は実施の形態5における構成を示す上面図である。
この実施の形態5において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の形態4における構成と同一の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0029】
実施の形態1〜4において、電子機器が大きい場合で、大きい振動が発生すると、電子機器を支えきれなくなる場合が出てくる。実施の形態4はその欠点を改良するために行われたものである。
【0030】
以下図6に基づいて、実施の形態6を説明する。図6は電子機器11を取付けた状態を上から見た上面図である。
横方向に2つ設けられた角棒付支え2,3に直角に補強板9が差し渡され、補強板取付けネジ91にて、その2つの角棒付支え2,3に取付けられる。図では隠れているが、補強板取付けネジ91に対応して角棒付支え2,3にはネジ穴が切ってある。
【0031】
この図では、補強板9が2つの例を示しているが、電子機器1が大きくなるにつれ、その数を増加させるほうが良い。
このように、補強板9にて電子機器を上面から押さえる構成にしたので、大きい振動に対しても安定して固定できる。
なお、この図では角棒付支え2,3を例にとっているが、丸棒付支え2,3でも同じ効果であることは言うまでもない。
【0032】
この発明による実施の形態5によれば、実施の形態1ないし実施の形態4のいずれかの構成において、前記第1押圧部材2と第2押圧部材3との間に差し渡され、前記第1押圧部材2および第2押圧部材3を連結する補強部材9を有するので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できるとともに、固定対象機器の支持構造を強化できる機器固定装置を得ることができる。
【0033】
実施の形態6.
この発明による実施の形態6を図7および図8について説明する。図7は実施の形態6における構成を示す上面図である。図8は実施の形態6における一部構成を示す側面図である。
この実施の形態6において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の形態5における構成と同一の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0034】
実施の形態1ないし実施の形態5においては2軸方向の固定については実施できているが、この2軸のうち横方向軸に直角方向については、固定が弱いという欠点がある。この欠点を改良したのが、実施の形態6である。
【0035】
以下、実施の形態6を図7および図8に基づいて説明する。
図において、パネル底面部6の中央近傍に設けられたパネル底面長穴10には、ボルト11およびナット12によりワッシャー13を介して1軸支え14が取り付けられている。
これ以外は実施の形態3と同じである。
【0036】
1軸支え14は1軸支え用パッキン15を介し、電子機器1に両面から当接し、それぞれに予め取付けられたボルト11およびナット12にて、パネル底面部6に固定される。
電子機器が大きくなるか小さくなる場合は、予め1軸支え14に取付けられたボルト11がパネル底面長穴10をスライドすることにより位置を調整する。
【0037】
この構造および調整手段により大きさの異なる電子機器1を、縦,横,高さとも容易に固定できる効果がある。
【0038】
実施の形態1,実施の形態2および実施の形態4,実施の形態5にパネル底面長穴10を2箇所設け、1軸支え14をボルト11,ナット12およびワッシャー13にて固定しても同様の効果を得る。
【0039】
この発明による実施の形態6によれば、実施の形態1ないし実施の形態5のいずれかの構成において、前記第1および第2押圧部材2,3の第2押圧部22,23により押圧される側面と直角方向の電子機器1からなる固定対象機器の側面に当接する1軸支え14からなる当接支持部材を設けるとともに、前記1軸支え14からなる当接支持部材を取り付けるための長穴10からなる取付部をパネル底面部6からなる固定部分に設けたので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できるとともに、固定対象機器の支持を所要の側面において強化できる機器固定装置を得ることができる。
【0040】
実施の形態7.
この発明による実施の形態7を図9について説明する。図9は実施の形態7における構成を示す上面図である。
この実施の形態7において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の形態6における構成と同一の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0041】
実施の形態6では、1軸支え14を取付ける長穴10が1個であったため、電子機器1に強い力が働いて、1軸支え14を押すような動きを生じると、1軸支えが取付けボルト11を中心に首を振るようにぐらつくという欠点があった。この欠点を改良したのが、実施の形態7である。以下、実施の形態7を図9に基づいて説明する。
【0042】
図9において、1軸支え14の両端14a,14bに対向するパネル底面部6には、長穴10が設けられている。また、その位置に対応して1軸支え14の両端14a,14bにはボルト取付け穴が設けられている。
それ以外は実施の形態6と同じである。
1軸支え14の両端14a,14bに設けられたボルト穴とパネル底面部6とに、それぞれ、ボルト11を貫通させ、ワッシャー13およびナット12にて固定する。
1軸支え14は両端14a,14bを固定されているので、首を振るようなぐらつきかたをしないという効果がある。
【0043】
実施の形態1,実施の形態2および実施の形態4,実施の形態5の構成において、パネル底面長穴10を4箇所設け、1軸支え14をボルト11,ナット12およびワッシャー13にて固定しても同様の効果を得る。
【0044】
この発明による実施の形態7によれば、実施の形態6の構成において、前記第1および第2押圧部材2,3の第2押圧部22,32により押圧される側面と直角方向の電子機器1からなる固定対象機器の側面に沿って延在しこの側面に当接する1軸支え14からなる当接支持部材を設け、前記1軸支え14からなる当接支持部材をその延在両端部14a,14bにおいてパネル底面部6からなる固定部分に固着するための対をなす長穴10からなる取付部を前記パネル底面部6からなる固定部分に設けたので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できるとともに、当接支持部材による固定対象機器の支持を強化できる機器固定装置を得ることができる。
【0045】
実施の形態8.
この発明による実施の形態8を図10について説明する。図10は実施の形態8における構成を示す上面図である。
この実施の形態8において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の形態7における構成と同一の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0046】
実施の形態6および7では、パネルの底面部6に、ボルト11およびナット12の突起が出ているので、そのまま床置きする使い方の場合、ぐらつくという欠点があった。この欠点を改良したのが、実施の形態8である。以下、実施の形態8を図10に基づいて説明する。
【0047】
図において、丸穴または角穴付き2軸方向支え4,5が取付けられるパネル側面部7と直角のパネル側面部7A間にはコ字状1軸支え9Aが差し渡され、1軸支え9Aの側面部7Aと接する両端部分9a,9bにはそれぞれ1個ずつのボルト貫通穴が設けられている。コ字状1軸支え9Aには、1軸支え用パッキン92が取り付けられている。
また、コ字状1軸支え9Aが接するパネル側面部7A側には、図示しない、水平方向の長穴が設けられている。
この長穴とコ状1軸支え9Aのボルト貫通穴にボルト93を貫通させ、コ字状1軸支え9Aを、コ字状1軸支え用パッキン92を介して電子機器1のパネル側面部7に対向する側面に当接し、ナット94にて固定する。
電子機器1のパネル側面部7に対向する両側面は、対をなすコ字状1軸支え9Aによりパッキン92を介して挟持された形で支持され、確実に保持される。
【0048】
このような構造で電子機器1を固定するようにすれば、電子機器1の大きさが変わっても、固定できる効果があるとともに、ボルト93やナット94がパネル底面部6に突起を形成しないので、パネルをそのまま床置きできるという効果がある。
【0049】
この発明による実施の形態8によれば、前記第1および第2支持部材4,5の第2取付部42,52を取り付けるパネル側面部7からなる第1側面部材と、前記パネル側面部7からなる第1側面部材に連結され前記パネル側面部7からなる第1側面部材と直角方向に延在する対をなすパネル側面部7Aからなる第2側面部材とを設け、前記パネル側面部7Aからなる第2側面部材間に差し渡され、前記パネル側面部7Aからなる第2側面部材を互いに連結し補強するとともに、前記パネル側面部7からなる第1側面部材に対向する電子機器1からなる固定対象機器の側面を支持するコ字状1軸支え9Aからなる連結部材を設けたので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できるとともに、側面部材を含む構成全体の固定を確実かつ適切に行える機器固定装置を得ることができる。
【0050】
実施の形態9.
この発明による実施の形態9を図11について説明する。図11は実施の形態9における構成を示す側面図である。
この実施の形態9において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1ないし実施の形態8における構成と同一の構成を有し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
【0051】
実施の形態1〜8で電子機器の固定は実現できているが、パネルの振動が直接電子機器に伝わってしまい、電子機器1の内部に悪影響を及ぼす恐れがある。この欠点を改良したのが、実施の形態9である。
【0052】
図11において、第1および第2押圧部材2,3および第1および第2支持部材4,5によりパネル底面部6およびパネル側面部7に固定される電子機器1を含む構造体全体は、床面6Fにコイルばねからなる緩衝材6Aを介して載置される。床面6F側には床側緩衝材取付け部61が設けられ、パネル底面部6側にはパネル側緩衝材取付け部が設けられている。
床面6Fには床緩衝材取付け部61を製作し、パネル底面部6にはパネル緩衝材取付け部62を製作し、緩衝材6Aをそれぞれに固定する。
【0053】
この構造により、床面6Fが振動しても緩衝材6Aの作用によりその振動が緩和され、電子機器1への悪影響を大幅に軽減できる。床面6Fが車や船舶等の一部である場合、すなわち、パネルが移動体に据え付けられる場合、この構造による電子機器1の保護がより一層効果を発揮する。
【0054】
この発明による実施の形態9によれば、実施の形態1ないし実施の形態8のいずれかの構成において、前記電子機器1からなる固定対象機器のパネル底面部6からなる固定部分と前記電子機器1からなる固定対象機器がパネル底面部6からなる固定部分を介して載置される床面6Fとの間に、緩衝材6Aを設けたので、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できるとともに、固定対象機器への振動の影響を的確に阻止できる機器固定装置を得ることができる。
【0055】
以上のように、この発明に係る実施の形態による電子機器固定装置は、電子機器を2軸方向ならびに最も改良したものは3軸方向に固定できるとともに、その大きさの変化があっても容易に取付け可能である。また、振動に対しても、電子機器の保護が可能な構造である。
【0056】
【発明の効果】
この発明によれば、固定対象機器の寸法変更に柔軟に対応でき、しかも固定対象機器を確実に固定できる機器固定装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による実施の形態1における全体構成を示す側面図で、一部を断面で示している。
【図2】 図1におけるII−II線における断面図である。
【図3】 この発明による実施の形態2における構成を示す側面図および斜視図である。
【図4】 この発明による実施の形態3における全体構成を示す側面図で、一部を断面で示している。
【図5】 この発明による実施の形態4における全体構成を示す上面図である。
【図6】 この発明による実施の形態5における全体構成を示す上面図である。
【図7】 この発明による実施の形態6における全体構成を示す上面図である。
【図8】 この発明による実施の形態6における一部構成を示す側面図である。
【図9】 この発明による実施の形態7における全体構成を示す上面図である。
【図10】 この発明による実施の形態8における全体構成を示す上面図である。
【図11】 この発明による実施の形態9における全体構成を示す側面図である。
【符号の説明】
1 固定対象機器としての電子機器、2,3 丸棒または角棒付き支え、4,5 2軸支え。

Claims (10)

  1. 固定対象機器の上面を固定部分に向けて押圧する板状の第1押圧部と固定対象機器の一方の側面を固定部分と直角方向に押圧する板状の第2押圧部とを互いに連接して設けた第1押圧部材、固定対象機器の上面を固定部分に向けて押圧する板状の第1押圧部と固定対象機器の他方の側面を前記第1押圧部材の第2押圧部による押圧方向と反対方向に押圧する板状の第2押圧部とを互いに連接して設けた第2押圧部材、第1押圧部材における第1押圧部と第2押圧部との連接部分の両端に設けられた支え突起部に取り付けられる第1取付部と固定部分に取り付けられる第2取付部とをそれぞれ有する対をなす第1支持部材、第2押圧部材における第1押圧部と第2押圧部との連接部分の両端に設けられた支え突起部に取り付けられる第1取付部と固定部分に取り付けられる第2取付部とをそれぞれ有する対をなす第2支持部材を備え、前記対をなす第1支持部材における第2取付部の固定部分への取り付けにより前記第1押圧部材の第1押圧部によって固定対象機器を上面から固定部分に向けて押圧し第2押圧部によって固定対象機器を一方の側面から固定部分と直角方向に押圧するとともに、前記第2支持部材における第2取付部の固定部分への取り付けにより前記第2押圧部材の第1押圧部によって固定対象機器を上面から固定部分に向けて押圧し第2押圧部によって固定対象機器を他方の側面から前記第1押圧部材の第2押圧部による押圧方向と反対方向に押圧するようにしたことを特徴とする機器固定装置。
  2. 前記支え突起部を丸棒で構成したことを特徴とする請求項に記載の機器固定装置。
  3. 前記支え突起部を角棒で構成したことを特徴とする請求項に記載の機器固定装置。
  4. 締結具を嵌合するための垂直方向に延在する長穴を有する対をなす板状側面部材を固定部分に設けるとともに、前記第1および第2の支持部材の第2取付部を第1取付部の方向に延びる長穴にそれぞれ構成し、前記板状側面部材の長穴に嵌合された締結具を前記第1および第2の支持部材の長穴からなる第2取付部に結合して、前記第1および第2の支持部材を前記板状側面部材に結合することにより、前記第1および第2押圧部材に連結された前記第1および第2の支持部材によって、固定対象機器を固定部分に固定するようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の機器固定装置。
  5. 固定部分に固着され長穴からなる取付部が設けられた対をなす支え取付部材を設け、前記第1および第2支持部材の第2取付部を前記支え取付部材の長穴からなる取付部に締結具によりそれぞれ締結するようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の機器固定装置。
  6. 前記第1押圧部材と第2押圧部材との間に差し渡され、前記第1押圧部材および第2押圧部材を連結する補強部材を有することを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の機器固定装置。
  7. 前記第1および第2押圧部材の第2押圧部により押圧される側面と直角方向の固定対象機器の側面に当接する当接支持部材を設けるとともに、前記当接支持部材を取り付けるための長穴からなる取付部を固定部分に設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の機器固定装置。
  8. 前記第1および第2押圧部材の第2押圧部により押圧される側面と直角方向の固定対象機器の側面に沿って延在しこの側面に当接する当接支持部材を設け、前記当接支持部材をその延在両端部において固定部分に固着するための対をなす取付部を前記固定部分に設けたことを特徴とする請求項に記載の機器固定装置。
  9. 前記第1および第2支持部材の第2取付部を取り付ける第1側面部材と、前記第1側面部材に連結され前記第1側面部材と直角方向に延在する対をなす第2側面部材とを設け、前記第2側面部材間に差し渡され、前記第2側面部材を互いに連結し補強するとともに、前記第1側面部材に対向する固定対象機器の側面を支持する連結部材を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の機器固定装置。
  10. 前記固定対象機器の固定部分と前記固定対象機器が固定部分を介して載置される床面との間に、緩衝材を設けたことを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれかに記載の機器固定装置。
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