JP4096661B2 - セラミック電子部品、およびセラミック電子部品の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は積層セラミックコンデンサをはじめとするセラミック電子部品の外部電極に好適に用いられる外部電極用導電性ペーストを用いたセラミック電子部品、およびセラミック電子部品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
セラミック電子部品、例えば、積層型セラミック電子部品の外部電極は、セラミック層と内部電極との積層体の両端面に外部電極用導電性ペーストを塗布し乾燥させて一定の温度で焼成することによって形成されている。ここで用いられる外部電極用導電性ペーストは、有機バインダとして用いられる樹脂成分を有機溶剤に溶解して得られた有機ビヒクル中に、導電性を有する金属粉末を分散させたものである。従来、外部電極用導電性ペーストに用いられる有機バインダーとしては、エチルセルロース、ニトロセルロース等のセルロース系樹脂が用いられていた。
【0003】
しかしながら、セルロース系樹脂を主成分とする有機バインダと、例えばニッケル、及び銅等の卑金属粉末とを用いて外部電極用導電性ペーストを形成し、これをセラミック層と内部電極との積層体の両端面に焼き付けた場合、外部電極用導電性ペーストの熱分解性が悪く、焼成温度の低い還元性雰囲気での焼成では、焼成後にも外部電極中に炭素分が残留するという問題が生じた。このため、外部電極の導電性が低下するという問題も生じた。そこで、特開昭59−199778号公報に示されるような熱分解性に優れるアクリル系樹脂を有機バインダに用いることが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このアクリル系樹脂を有機バインダの主成分として、外部電極用導電性ペーストを生成した場合、外部電極用導電性ペーストの熱分解性は向上するものの、外部電極用導電性ペーストの粘度が小さくなるという問題が生じた。このため、セラミック層と内部電極との積層体の両端面に外部電極用導電性ペーストを塗布した場合、塗布後にたれたり、塗布厚が薄くなったりして所望の厚みが得られないという問題が生じた。
【0005】
そこで、外部電極用導電性ペーストの粘度を高くするために、有機バインダの添加量を増加させる方法が考えられる。しかしながら、外部電極用導電性ペーストに含まれる樹脂成分の固形分濃度が高くなるため、外部電極用導電性ペースト自体の熱分解性が悪くなり、樹脂成分が外部電極用導電性ペーストに残留するという問題が生じる。このため、外部電極用導電性ペーストが焼結しにくくなり、例えば外部電極の表面にめっき膜を形成すると、外部電極を介して積層体内にめっき液が浸入し、電子部品の絶縁抵抗が低下するという問題が生じる。
【0006】
また、粘度を高くするために、有機バインダとして用いる樹脂成分の分子量を大きくするという方法が考えられる。しかしながら、このような外部電極用導電性ペーストは、高分子量に起因する糸引き現象が生じるという問題がある。すなわち、分子量が高くなると、分子間の凝集力が大きくなるため、分子間の構造粘性が出現し糸引き現象が生じる。このような糸引き現象が生じると、例えばディップ塗工のように、セラミック層と内部電極との積層体を外部電極用導電性ペースト槽に浸漬することによってセラミック素体の端面に外部電極用導電性ペーストを付与した場合、上記積層体の端面の塗布形状が三日月形状になるという問題が生じる。そして、このような三日月形状の外部電極を有した積層セラミック電子部品を基板に表面実装した場合、基板のたわみ強度が小さくなるという問題が生じた。
【0007】
本発明の目的は、外部電極用導電性ペーストの有機バインダにおいて、熱分解性が優れるアクリル樹脂を用いても、低固形分濃度で高粘度特性を発現でき、糸引き現象が生じない外部電極用導電性ペーストを用いたセラミック電子部品、ならびにセラミック電子部品の製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願第1の発明のセラミック電子部品は、少なくともセラミック素体と外部電極とから構成されるセラミック電子部品であって、前記外部電極は、アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体1〜40重量%と、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体40〜99重量%と、その他に共重合可能な単量体0〜20重量%と、の共重合体を含有し、数平均分子量が1万〜50万である有機バインダと、導電性粉末と、有機溶剤とからなる外部電極用導電性ペーストに、前記セラミック素体の端部を浸漬することで形成したものであることを特徴とする。本願第1の発明のセラミック電子部品に、このような有機バインダを用いることによって、有機バインダの共重合体にアルキレングリコールが含有されているため、有機バインダに親水性が付与されて、導電性粉末に対する有機バインダの吸着力が強くなり優れた熱分解性を維持できる。さらに、アルキレングリコールの極性が強いため、有機バインダに含まれる樹脂成分同士の凝集力が強くなる。このため、外部電極用導電性ペースト中の固形分濃度を高くしたり、有機バインダに含まれる樹脂成分の分子量を大きくすることなく、高粘度特性を発現でき、糸引き現象を防ぐことができる。
【0009】
また、本願第1の発明のセラミック電子部品は、このような外部電極用導電性ペーストを用いることによって、セラミック電子部品を外部電極用導電性ペースト槽に直接浸漬して外部電極を形成する場合でも、電極形状の優れた外部電極を形成することができる。
【0010】
また、本願第1の発明のセラミック電子部品は、外部電極用導電性ペーストの熱分解性が優れているため、外部電極用導電性ペーストをセラミック素体に塗布して焼成した後にも、外部電極に樹脂成分が残留することがない。このため、外部電極の焼結も優れており、電子部品の絶縁抵抗の低下を防ぐことができる。また、外部電極用導電性ペーストをセラミック素体の塗布形状が三日月形状となることがないため、電子部品を実装基板に実装した場合でも、基板のたわみ強度も優れており、セラミック電子部品としての信頼性を高めることができる。
【0011】
本願第2の発明のセラミック電子部品は、外部電極用導電性ペーストに用いる前記導電性粉末が卑金属粉末であることが好ましい。還元性雰囲気で低温焼成を必要とし、炭素分が残留しやすい卑金属粉末を外部電極用導電性ペーストに用いた場合、外部電極用導電性ペーストが焼結しにくくなり、例えば外部電極の表面にめっき膜を形成する際には、外部電極を介して積層体内にめっき液が浸入し、電子部品の絶縁抵抗が低下するという問題が生じる、卑金属粉末を含有する場合において本願発明はより効果的に用いることができる。
【0012】
本願第3の発明のセラミック電子部品の製造方法は、少なくともセラミック素体と外部電極とから構成されるセラミック電子部品の製造方法であって、前記セラミック素体を準備する工程と、アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体1〜40重量%と、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体40〜99重量%と、その他に共重合可能な単量体0〜20重量%とを、数平均分子量が1万〜50万になるように溶液重合して共重合体を得る工程と、前記共重合体を含有する有機バインダと、導電性粉末とを、有機溶剤に混合分散させることで外部電極用導電性ペーストを準備する工程と、前記セラミック素体の端部を、前記外部電極用導電性ペーストに浸漬することで、前記外部電極を形成する工程と、を具備することを特徴とする。このような製造方法を用いることによって、前記有機バインダの数平均分子量を1万〜50万に調整しやすく、本願発明に用いる外部電極用導電性ペーストを容易に得られる。
また、本願第4の発明のセラミック電子部品の製造方法は、本願第3の発明のセラミック電子部品の製造方法において、外部電極用導電性ペーストに用いる前記導電性粉末が卑金属粉末であることが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に本願発明に用いる有機バインダ及び外部電極用導電性ペーストについて、外部電極用導電性ペーストの一実施例の形態を用いて説明する。まず、本願発明に用いる有機バインダは外部電極用導電性ペーストに用いられる。外部電極用導電性ペーストは少なくとも導電性粉末と有機バインダと有機溶剤とからなり、有機バインダーとなる樹脂成分を有機溶剤に溶解して得られた有機ビヒクル中に導電性粉末を分散させたものである。
【0014】
本願発明に用いる有機バインダは、アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体1〜40重量%と、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体40〜99重量%と、その他に共重合可能な単量体0〜20重量%と、の共重合体を含有し、前記有機バインダの数平均分子量が1万〜50万であることを特徴とする。
【0015】
本願発明に用いる有機バインダの共重合体に用いられる、アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体は、下記一般式で示されるアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルであればよい。
−(R1O)n−R2
(式中のR1はエチレン基(CH2CH2)、プロピレン基(CH2CH2CH2)、及びブチレン基(CH2CH2CH2CH2)のいずれかから選ばれ、R2は水素または炭素数1〜4のアルキル基である。)
ここで、式1に示すnは重合度を示し、nが1〜40であることが好ましい。より好ましくはnが3〜9であることが好ましい。nが40よりも大きくなると親水性が強くなり重合が不安定になるため、有機バインダの共重合体の粘度制御が困難となる。また、例えば溶解重合により重合する際には、重合度が高くなると有機溶剤に溶けにくくなるため、ゲル化する恐れがある。
【0016】
また、アルキレングリコールを有するアルキル基は炭素数が大きくなるほど疎水性が強くなるため、外部電極用導電性ペーストを増粘させるには炭素数の少ないエチレン基が好ましい。具体的にはメトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(nは2〜40)、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート(nは2〜8)、メトキシポリブチレングリコール(メタ)アクリレート(nは2〜8)、メトキシポリブチレングリコール(メタ)アクリレート(nは2〜8)が挙げられる。これらの単量体は2種類以上を混合して目的の粘度に調整することができる。
【0017】
また、アルキル基にアルキレングリコールを有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体は、有機バインダの共重合体中において1〜40重量%含まれることが好ましい。より好ましくは10〜20重量%含まれることが好ましい。アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体が1重量%以下である場合、極性を有し構造粘性を発揮するアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルが少ないため、粘度が低くなりチクソトロピック性が低くなる。また、アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体が40重量%以上である場合、アルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステルは極性を有し分子の凝集力が高くなるため、解重合性が損なわれて熱分解性が悪くなる。
【0018】
また、本願発明に用いる有機バインダの共重合体に含まれる、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体はいずれでもかまわないが熱分解性に優れる炭素数1〜8までのアクリル(メタ)アクリレートが好ましい。その中でも特に熱分解性に優れるメタクリレートを主成分とすることが好ましい。具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロプル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレートが挙げられるがこの限りではない。これらの単量体は2種類以上を混合して用いてもよい。
【0019】
また、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステルは本願発明の共重合体におけるベースになるため、主成分として有機バインダの共重合体中に40重量%以上含まれる方が好ましい。また、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステルは99重量%以下が好ましい。99重量%以上である場合、熱分解性は優れるが、高粘度及び糸引き現象が生じる。
【0020】
また、本願発明に用いる有機バインダの共重合体に含まれる、その他の共重合可能な単量体としては、とくに限定するものではないが、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等のカルボン酸や、アクリロニトリル、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、エチレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドン等のアルキル(メタ)アクリル酸エステル以外の単量体が好ましい。
【0021】
また、本願発明に用いる有機バインダの共重合体に含まれる、共重合可能な単量体は、共重合体中に、0〜20重量%含有することが好ましい。この共重合可能な単量体は添加してもしなくてもよく、アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸単量体と、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体との共重合体にアルキル(メタ)アクリル酸エステル以外の性質を与えたい場合に添加することができる。例えば、アクリル酸を添加することにより、卑金属粉末への有機バインダーの吸着力を高めることができ、外部電極用導電性ぺ−ストの分散性を向上させることができる。この共重合可能な単量体を20重量%以上加えると、熱分解性が低下するため好ましくない。また、卑金属粉末への有機バインダーへの吸着力を高める目的で用いる場合にこの共重合可能な単量体を20重量%以上加えると、吸着量が多すぎるためゲル化する恐れがある。また、共重合体は数平均分子量が1万〜50万であることが好ましい。数平均分子量が1万以下である場合、分子量が小さすぎるため、外部電極用導電性ペーストの粘度が高くならない。また、数平均分子量が50万以上である場合、有機バインダの粘度が高くなりすぎ、糸引き現象が生じる。
【0022】
また、本願発明に用いる有機バインダの添加量は、導電性粉末100重量部に対して1〜20重量部が好ましい。より好ましくは3〜10重量部が好ましい。なお、本願発明の有機バインダは従来用いられてきたアクリル系有機バインダを含有する外部電極用導電性ペーストと比較した場合、有機バインダの添加量を一定にすると、従来の外部電極用導電性ペーストの粘度が高くすることができるが、所望の粘度の外部電極用導電性ペーストを作製する場合、従来の外部電極用導電性ペーストよりも、有機バインダの添加量を減らすことができるため、脱バインダを容易に行うことができ、コスト削減を図れる。
【0023】
また、各単量体を重合する手段としては、溶液重合を用いることが好ましい。アクリル樹脂を生成する公知の手段として、溶液重合、懸濁重合及び乳化重合が知られているが、各単量体を有機溶剤に全て溶解する必要があるため、分子量の小さいものから大きいものまで一度に添加することができる溶液重合が適している。溶液重合をすることにより、各単量体の配合量が同じであっても数平均分子量を大きく振ることができるため、各セラミック電子部品に必要な特性に合わせて所望の外部電極用導電性ペーストを作製できる。懸濁重合及び乳化重合では分子量の制御が困難であり、外部電極用導電性ペーストの粘度を高めることはできるが、糸引き現象が生じる。特に懸濁重合を用いた場合、アルキル基にアルキレングリコールを有するアルキル(メタ)アクリル酸単量体が溶剤である水に溶解してしまい、共重合体中には1wt%以下しか残らないという問題が生じる。また、溶液重合時の重合開始剤は熱により分解してラジカルを放出する各種過酸化物や溶剤可溶のアゾ開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソブチルバレロニトリル、アゾビスシアノペンタン等が用いられるがこの限りではない。
【0024】
また、本願発明に用いられる導電性粉末は、銀、パラジウム等の貴金属粉末を用いることが可能である。また、本願発明の外部電極用導電性ペーストは熱分解性がよく高粘度であり、かつ糸引き現象を防ぐことができるという効果があるため、卑金属粉末を用いた場合に特に効果がある。卑金属粉末としては、銅、及びニッケル等が用いられるがこの限りではない。
【0025】
また、本願発明に用いられる有機溶剤は導電性粉末100重量部に対して、10〜50重量部が好ましい。より好ましくは20〜40重量部が好ましい。また、本願発明に用いられる有機溶剤は、本願発明の外部電極用導電性ペーストをセラミック素体に塗布した後の乾燥性を勘案すると、沸点が150℃以上250℃以下の有機溶剤を主溶剤として用いることが好ましい。具体的には、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、ジヒドロテルピネオールアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタジオールモノイソブチレート、イソホロン、3−メトキシブチルアセテート、ベンジルアルコール、1−オクタノール、1−ナノオール、2−エチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ウンデカノール、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1、4−ブタンジオール、1,5−ペンタジオール等の沸点150℃以上の芳香族系有機溶剤を用いることができる。または脂肪族炭化水素、乳酸ブチル、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート等のフタル酸エステルであったり、ジブチルアジペート、ジオクチルアジペート等のアジピン酸エステル等を用いることが可能である。また、上記有機溶剤は単独でも用いることができるし、2種類以上混合して用いることもできす。2種類以上の有機溶剤を混合する場合は、沸点が150℃以下の有機溶剤を混合して使用することもでき、沸点が150℃以下の有機溶剤としては、具体的にはトルエン、キシレン等の芳香族系、またはメチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類が挙げられるがこの限りではない。
【0026】
また、場合により外部電極用導電性ペースト中の卑金属粉末の分散を向上させるために分散剤を添加したり、セラミック素体に外部電極用導電性ペーストを付与して焼成した後の接着力を高めるためにガラスフリットを添加することも可能である。また、セラミック素体に外部電極用導電性ペーストを塗布した際の塗布形状を調整するために増粘剤またはチクソトロピック付与剤等を添加することも可能である。また、外部電極用導電性ペーストの焼結性を制御するため金属レジネートを添加することも可能である。
【0027】
また、本願発明に用いる外部電極用導電性ペーストは、例えば、積層型コンデンサ、積層型インダクタ、積層型サーミスタ等の積層型セラミック電子部品に用いることができ、これに限らず単板型のセラミック電子部品の外部電極用導電性ペーストとして用いることができる。
【0028】
(実験例1)
以下、本願発明の一つの実施の形態として有機バインダ、外部電極用導電性ペースト、及び積層型セラミックコンデンサを作製して具体的に説明する。なお、図1は積層セラミックコンデンサの概略側面図であり、図2は積層セラミックコンデンサの端面に塗布された外部電極用導電性ペーストの塗布形状を示す斜視図である。
1.有機バインダの合成
まず、バインダーの合成方法としては、溶液重合により生成される。具体的には、窒素ガス導入管、還流装置、温度計、攪拌機能を備えた1リットルのセパラブルフラスコにトルエン300gを仕込み、窒素ガスをバブリングし続け100℃に加温した。ここで、出発原料として、アルキル(メタ)アクリル酸と、アルキレングリコール含有のアクリル酸(メタ)アクリル酸エステルと、その他の共重合可能な単量体とを、表1の試料1〜試料22に示す割合となるように調合し、総計が150gとなるようにした。これらの混合物に重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイドを加えて混合し、滴下ロートにより任意の時間をかけてフラスコに滴下した。その後、110℃で攪拌し、共重合させた。そして、還流温度で2時間熱エージングし、200μmのメッシュで異物を濾過して有機バインダー溶液を取り出した。
【0029】
2.外部電極用導電性ペーストの生成
次に、導電性粉末として銅粉末100重量部と、有機バインダとして上記方法で作製した試料1〜試料22の有機バインダを7重量部と、ガラスフリットとしてホウケイ酸ガラス6重量部と、有機溶剤として沸点219℃のテルピネオールを20重量部と、沸点170℃のブチルセロソルブを10重量部とを混合分散し、金属製の3本ロールで混練して試料1〜試料22の配合量を有する有機バインダを用いた外部電極用導電性ペーストを得た。
【0030】
3.積層セラミックコンデンサの作製
積層型セラミックコンデンサの出発原料として、BaCO3とTiO2とを1:1のモル比となるように秤量し、純水を加えてジルコニアボールとともに16時間混合粉砕し、乾燥後、1100℃で2時間仮焼し、粉砕して仮焼粉を得た。この仮焼粉に、有機バインダ、分散剤、及び水を加えて、ジルコニアボールとともに数時間混合して、セラミックスラリーを得た。このセラミックスラリーをドクターブレード法によりシート状に成形し、乾燥させてセラミックグリーンシートを得た。次に、セラミックグリーンシートの主面上に、スクリーン印刷により所望のパターンとなるようにNiを主成分とした内部電極用導電性ペーストを印刷し、80℃で10分間乾燥した。この内部電極用導電性ペーストを印刷されたグリーンシート数200枚と内部電極用導電性ペーストの付与されていないグリーンシート数10枚で挟み込み、80℃、1000Kg/cm2の加圧条件で熱圧着し、積層体を形成した。この積層体を焼成後の長さが3.2mm×幅1.6mm×厚み1.6mm形状になるように切断し、積層体グリーンチップを得た。ここでは内部電極用導電性ペーストについても長さが3.2mm×幅1.6mmの積層体グリーンチップにあわせた形状となるように印刷してある。これらをジルコニア粉末が少量散布された焼成用セッター上に整列させ、室温から250℃まで空気中で24時間かけて昇温させバインダーを除去した。次に雰囲気制御が可能な焼成炉に投入し、窒素雰囲気中において最高温度1250℃で2時間の焼成を含む総計約20時間のプロフィールにて焼成を行い、内部電極3が形成された焼結体2を得た。
【0031】
この焼結体2をバレルに投入し、端面研磨を施した後、焼結体2の両端面を片方ずつ外部電極用導電性ペースト槽に浸漬することにより焼結体2の両端面に上記の方法で作製した試料1〜試料22の有機バインダを用いた外部電極用導電性ペーストを塗布した。この外部電極用導電性ペーストが付与された焼結体を100℃で30分乾燥した後、窒素雰囲気中において900℃15分間焼成することで外部電極用導電性ペーストを焼き付けて、外部電極4を有する積層セラミックコンデンサ1を作製した。
【0032】
【0033】
また、積層グリーンチップを焼成し焼結体2を得た後に、焼結体2の両端面に外部電極用導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより外部電極4を形成したが、積層グリーンチップを焼成する前に外部電極用導電性ペーストを塗布し、積層グリーンチップと外部電極用導電性ペーストとを同時焼成することにより外部電極4を形成しても良い。
【0034】
【表1】
【0035】
その他に、以下のような参考例を作製した。
(参考例1)
有機バインダとしてエチルセルロースを用いた以外は実施例1と同様の方法で外部電極用導電性ペースト及び積層型セラミックコンデンサを作製した。
(参考例2)
有機バインダとしてアクリル酸エステルを用いた以外は実施例1と同様の方法で外部電極用導電性ペースト及び積層型セラミックコンデンサを作製した。
(参考例3)
有機バインダとしてアクリル酸エステルを用い、懸濁重合により生成した以外は実施例1と同様の方法で外部電極用導電性ペースト及び積層型セラミックコンデンサを作製した。
【0036】
以上の試料1〜試料22、及び参考例1〜3の有機バインダを用いた外部電極用導電性ペースト、及びこれらの外部電極用導電性ペーストを用いて外部電極を形成された積層型セラミックコンデンサを、以下の点について物性及び特性の評価を行い、その結果を表2に示した。
【0037】
(分子量分布測定)
あらかじめ標準物質としてポリスチレンの分子量を設定しておき、これと比較して分子量を測定するGPC(ゲルバーミッションクロマトグラフィー)を用いて有機バインダの共重合体の数平均分子量を測定した。
【0038】
(粘度)
外部電極用導電性ペーストの粘度を東京計器製E型粘度計で20℃において、2.5rpmの回転を付与して測定した。
【0039】
(チクソトロピック性)
外部電極用導電性ペーストのチクソトロピック性を東京計器製E型粘度計で20℃において、0.5rpm及び5.0rpmの回転を付与して測定した。各測定値を0.5rpm/5.0rpmの値に算出し、値が1.8以上のものをチクソトロピック性が良好であるとみなした。
【0040】
(分散度)
外部電極用導電性ペーストの粒度分布を、光回析式粒度分布測定装置を用いて測定し算出した。
まず、外部電極用導電性ペーストに用いられる銅粉末を水中において超音波ホモジナイザーで分散させ、粒径がそれ以上小さくならないところまで超音波を印加し、その時のD90の銅粉末の粒径を記録して限界粒径とした。他方、外部電極用導電性ペーストをエタノールで希釈し、粒度分布のD90の粒径を記録して、これを外部電極用導電性ペーストの粒径とした。そして、
分散度=(外部電極用導電性ペーストの粒径/限界粒径)−1
の式に基づき、分散度を算出した。この分散度は数値が+であれば値が0に近いほど分散性は良いことを示す。数値が−であれば、絶対値が大きいほど分散性が良いことを示す。
【0041】
(熱分解温度)
外部電極用導電性ペーストに添加する有機バインダーを80℃24時間で乾燥させ、TGA(熱天秤)を用いて有機バインダの重量が1/2に半減した温度を測定し、熱分解性温度とした。
【0042】
(電極レベリング性)
セラミック層と内部電極とを積層した積層体に外部電極用導電性ペーストを塗布して、乾燥して焼き付けた。このとき、焼結体の最外層の表面に形成された外部電極について、この面の短端辺から、外部電極が形成された輪郭部分までの長さを測定し、短端辺から輪郭部分までの長さが最も長い部分と最も短い部分の差(図2(4a))を測定した。この差が大きいほど、焼結体の積層方向と直交する面において、外部電極が三日月形状に形成されたことがわかる。
【0043】
(エッジ付きまわり性)
グリーンシートと内部電極とを積層して得られた積層体に外部電極用導電性ペーストを塗布して、乾燥して焼き付けた。このとき、焼結体の最外層の表面と焼結体の両端面とで形成されるエッジ部分から、エッジ部分に塗布された外部電極用導電性ペーストの最も厚みが厚くなる部分までの長さ(図2(4b))を実測した。この長さが厚いほど外部電極と実装基板との接着強度が強く、かつ、電気的接続の信頼性が高いものを示す。
【0044】
(スクリーン印刷性)
外部電極用導電性ペーストをスクリーン印刷によって、版離れがよく、連続印刷回数が100回以上可能であるものを○とした。また、連続印刷回数が10〜99回のものを△とした。一方、連続印刷回数が9回以下であるものを×とした。
【0045】
(炭素残留率)
80℃、24時間乾燥させた有機バインダの重量をTGA(熱天秤)で測定した。これを空気雰囲気下10℃/分で昇温し、600℃まで加熱して加熱後の有機バインダの重量を測定した。加熱前の有機バインダの重量に占める加熱後の有機バインダの重量を計算し、残炭率(%)とした。残炭率が多いほど外部電極の焼結性が損なわれる。
【0046】
(絶縁抵抗)
上記の方法で作製した積層型セラミックコンデンサのうち、10μFで定格電圧6.3V(1WV)品をそれぞれの10個づつ用意した。このうち、高温付加試験として、105℃1000時間で2WVの電圧をかけた。これにより、絶縁抵抗が10MΩ以下になった積層型セラミック電子部品をNG品とし、各試料それぞれについてのNG品の数を比較した。また、耐湿負荷試験として、85%の湿度で、85℃1000時間で2WVの電圧をかけた。これにより絶縁抵抗が10Ω以下になった積層型セラミック電子部品をNG品とし、各試料それぞれについてNG品の数を比較した。
【0047】
(たわみ強度)
上記方法で作製した積層型セラミック電子部品を10個用意し、これをガラスエポキシ基板にはんだ付けし、このガラスエポキシ基板を2.0mmたわませた状態で30秒間保持した。その後、ホットプレートで積層型セラミック電子部品をガラスエポキシ基板から取り外し、研磨紙(#2000)で研磨して、積層型セラミック電子部品の表面に生じるクラックの有無を確認した。クラックが生じている積層型セラミック電子部品をNG品とし、NG品の数を比較した。
【0048】
【表2】
【0049】
有機バインダに含まれる各単量体の含有量が本願発明の範囲を満たす試料2〜試料6、試料8〜12、試料14〜試料16、試料19、及び試料22を用いた外部電極用導電性ペーストについては、熱分解温度が低く、粘度及びチクソトロピック性が高い外部電極用導電性ペーストが得られることがわかった。このため、電極レベリング性、エッジ付きまわり性、及びスクリーン印刷性も優れていることがわかった。また、残炭率も0.2%以下であり、積層セラミックコンデンサの高温負荷及び耐湿劣化についても生じておらず、信頼性の優れた積層セラミックコンデンサを得ることができることがわかった。さらに、たわみ強度についても、外部電極用導電性ペーストの塗布形状が三日月形状とならないため、積層型セラミック電子部品が実装された基板がたわんだとしても、クラックが生じることがなく、積層型セラミック電子部品として信頼性の高いものであることがわかった。
【0050】
一方、アルキル基にアルキレングリコールを有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体が含まれていない試料13、また含有量が本願発明の範囲よりも少ない試料21の有機バインダを用いた外部電極用導電性ペーストは、粘度が低いため、セラミック層と内部電極との積層体の両端面に外部電極用導電性ペーストを塗布した場合、たれが生じる。また、チクソトロピック性も低いため、外部電極用導電性ペーストの塗布形状が三日月形状となりやすい。これは電極レベリング性を見てもわかった。このような三日月形状ができている場合、積層型セラミック電子部品としてのたわみ強度が弱く、クラックが生じていることがわかる。また、アルキル基にアルキレングリコールを有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体の含有量が本願発明よりも多い試料18は糸引き現象が生じるほど粘度が高いことがわかった。また、共重合体の凝集力も大きくなり熱分解性が悪いことがわかった。このため、外部電極用導電性ペーストの残炭率が高く、導通性が高いこともわかった。また、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体が本願発明の範囲よりも多い試料1の有機バインダを用いた外部電極用導電性ペーストは、粘度が低くく、チクソトロピック性も低いため、外部電極用導電性ペーストの塗布形状が三日月形状となりやすいことがわかった。このため、これを用いた積層型セラミック電子部品のたわみ強度は弱く、クラックが生じやすいことがわかった。また、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体が本願発明の範囲よりも少ない試料20の有機バインダを用いた外部電極用導電性ペーストは、粘度及びチクソトロピック性が高いが、熱分解性が悪いため、外部電極中の残炭率も高いことがわかった。また、その他共重合可能な単量体の含有量が本願発明の範囲外である試料17の有機バインダを用いた外部電極用導電性ペーストは、銅粉末に対する有機バインダの吸着力が強くなりすぎて、ゲル化することがわかった。また、有機バインダの共重合体の配合量が本願発明の範囲内であっても、数平均分子量が本願発明の範囲外である試料7の有機バインダを用いた外部電極用導電性ペーストは、粘度及びチクソトロピック性が低いため、電極レベリング性が高く外部電極用導電性ペーストの形状も三日月形状となることがわかった。また、エッジ付きまわり性も低いことがわかった。
【0051】
また、有機バインダとして、エチルセルロースのみを用いて外部電極用導電性ペーストを生成した参考例1については、熱分解性が悪いため、外部電極用ペーストの残炭率も高く、導通性が得られないこともわかった。また、有機バインダとしてアクリル酸のみを用いて外部電極用導電性ペーストを生成した参考例2については、粘度が低く、チクソトロピック性も低いため、電極レベリング性も大きくなり、外部電極用導電性ペースト塗布形状が三日月形状となることがわかった。また、有機バインダにアクリル樹脂を用いて、懸濁重合により合成し、これを用いて外部電極用導電性ペーストを生成した参考例3については、アクリル樹脂が極性を有していないため、高分子量であっても粘度が低いが、極性置換基を有しないためチクソトロピック性が低く、電極レベリング性が小さく、スクリーン印刷性も好ましくない。
【0052】
【発明の効果】
本願第1の発明であるセラミック電子部品の外部電極を形成する際に用いられる外部電極用導電性ペーストの有機バインダは、アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体1〜40重量%と、アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体40〜99重量%と、その他に共重合可能な単量体0〜20重量%と、の共重合体を含有し、数平均分子量が1万〜50万であることを特徴とする有機バインダを用いることによって、外部電極用導電性ペーストの熱分解性がよく、低固形分濃度で高粘度であり、かつ糸引き現象を抑制することができる。これにより、セラミック層と内部電極とを積層して得られる積層体の両端面に外部電極用導電性ペーストを塗布したとしても、たれを生じたり塗布形状が三日月形状になることを防ぐことができる。
また、本願第1の発明に用いる外部電極用導電性ペーストを用いることによって、セラミック電子部品を外部電極用導電性ペースト槽に直接浸漬することによって外部電極を形成する場合でも、電極形状が優れた外部電極を形成することができる。
また、本願第2の発明に用いる外部電極用導電性ペーストにおいては、還元焼成雰囲気かつ低温で焼成されたとしても、外部電極用導電性ペーストの熱分解性が良く、外部電極の導通性を保つことを防ぐことができるため効果的である。
また、本願第1、第2の発明のセラミック電子部品を用いることによって、導通性が優れており、基板に表面実装された際に、たわみ強度も優れている信頼性の高いセラミック電子部品を提供することができる。
また、本願第3の発明のセラミック電子部品の製造方法を用いることによって、有機バインダの数平均分子量を1万〜50万に調整しやすく、本願発明に用いる外部電極用導電性ペーストを容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミック電子部品の一実施例を示す概略断面図である。
【図2】本発明のセラミック電子部品の外部電極用導電性ペーストの塗布形状を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 積層型セラミック電子部品
2 焼結体
3 内部電極
4 外部電極
4a 電極レベリング性の測定部分
4b エッジ付きまわり性の測定部分
Claims (4)
- 少なくともセラミック素体と外部電極とから構成されるセラミック電子部品であって、
前記外部電極は、
アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体1〜40重量%と、
アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体40〜99重量%と、
その他に共重合可能な単量体0〜20重量%と、
の共重合体を含有し、数平均分子量が1万〜50万である有機バインダと、
導電性粉末と、有機溶剤とからなる外部電極用導電性ペーストに、
前記セラミック素体の端部を浸漬することで形成したものであることを特徴とするセラミック電子部品。 - 前記導電性粉末が卑金属粉末であることを特徴とする請求項1に記載のセラミック電子部品。
- 少なくともセラミック素体と外部電極とから構成されるセラミック電子部品の製造方法であって、
前記セラミック素体を準備する工程と、
アルキル基にアルキレングリコールを含有するアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体1〜40重量%と、
アルキル基にアルキレングリコールを有しないアルキル(メタ)アクリル酸エステル単量体40〜99重量%と、
その他に共重合可能な単量体0〜20重量%とを、数平均分子量が1万〜50万になるように溶液重合して共重合体を得る工程と、
前記共重合体を含有する有機バインダと、導電性粉末とを、有機溶剤に混合分散させることで外部電極用導電性ペーストを準備する工程と、
前記セラミック素体の端部を、前記外部電極用導電性ペーストに浸漬することで、前記外部電極を形成する工程と、
を具備することを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。 - 前記導電性粉末が卑金属粉末であることを特徴とする請求項3に記載のセラミック電子部品の製造方法。
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