JP4096110B2 - パチンコ機開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ機の遊技盤の中枠及びガラス扉を選択的に開閉することのできるパチンコ機開閉装置に関するものである。
従来、パチンコ機の外枠は、パチンコホールの建屋に固定されたフレームに固設されている。各外枠に対して、中枠が回動自在に保持され開閉できるようになっている。また、中枠に対して、ガラス扉が回動自在に保持され開閉できるようになっている。ここで、ガラス扉及び中枠は、パチンコホールの従業員以外の者が開閉できないように、施錠されている。
従来の開閉及び施錠の方法は、例えば、中枠の内側に開閉ブラケットを摺動可能に保持し、中枠の表側にカムを備えるシリンダー錠を取り付けている。これによれば、シリンダー錠を鍵で回転させることにより、シリンダー錠のカムと当接する開閉ブラケットが移動し、開閉ブラケットが外枠に固設されている係合部から離脱して、中枠を回動して開くことができる。
そして、中枠を開くと、中枠の裏側にガラス扉を開くための施錠ブラケットがあり、その施錠ブラケットを操作することにより、ガラス扉を回動させ開くことができる。
しかしながら、従来の開閉及び施錠方法には、次のような問題があった。
すなわち、例えば、玉詰まり等を解除するために、ガラス扉を開こうとするときに、一度必ず中枠を開かなければならず、そのため遊技客が座席から立たなければならない等、遊技客に不快感を与えることがあった。
一方、従来のパチンコ機では、施錠用のシリンダー錠が中枠に配設されていた。このため、ガラス扉の面積を最大限に確保するために、ガラス扉の幅を中枠の幅と同じに設計した場合、その中枠のシリンダー錠を取り付ける部分では、シリンダ錠との干渉を避けるためにガラス扉(ガラス板)の一部を切り欠かなければならない。ガラス扉の一部に切り欠きができると、デザイン上問題があった。また、ガラスの切り欠き部を補強し、安全に保護するための部材が大きくなり、その分だけガラス扉の内部につき遊技客から見えない部分が大きくなり、遊技客の不評をかうという問題があった。
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、1つの鍵で選択的に操作を行うことにより、中枠またはガラス扉のいずれかを選択的に開くことを可能とし、シリンダ錠との干渉を避けるためにガラス扉(ガラス板)の一部を切り欠く必要がなく、パチンコ機前面におけるガラス扉の面積を最大限に確保することを可能にしたパチンコ機開閉装置を提供することを目的とする。
この目的を達成するために本発明のパチンコ機開閉装置は、次のような構成を有している。
(1)パチンコ機の外枠に中枠を回動自在に設け、該中枠にガラス扉を回動自在に設けたパチンコ機の開閉装置において、第1操作と、第1操作と異なる第2操作とが選択的に操作可能で、前記ガラス扉に設置された施錠手段と、前記中枠に固設された前記第1操作のための第1係合手段と、前記外枠に固設された前記第2操作のための第2係合手段とを有し、前記第1操作により移動し、前記第1係合手段と係合または離脱する第1開閉手段が、前記ガラス扉に移動可能に保持され、前記第2操作により移動し、前記第2係合手段と係合または離脱する第2開閉手段が、前記中枠に移動可能に保持され、前記第2開閉手段は、前記ガラス扉が開いた状態で、前記中枠の前面側から該第2開閉手段を移動させて前記第2係合手段と離脱させることが可能な中枠開放レバーを有し、前記施錠手段で前記第1操作を行ったときに、前記ガラス扉が開き、前記施錠手段で前記第2操作を行ったときに、前記中枠が開き、前記施錠手段で前記第1操作を行って前記ガラス扉が開いた状態で前記中枠の前面側から前記中枠開放レバーの操作を行ったときに、該中枠が開くことを特徴とする。
上記構成を有するパチンコ機開閉装置の作用を説明する。
通常、中枠に固設された第1係合手段と、ガラス扉に保持された第1開閉手段とが係合状態にあり、ガラス扉は、中枠に対して閉じている。また、外枠に固設された第2係合手段と、中枠に保持された第2開閉手段とが係合状態にあり、中枠は、外枠に対して閉じている。
例えば施錠手段がシリンダー錠であって、第1操作が鍵を反時計回りに回転させることであり、第2操作が鍵を時計回りに回転させることである。
ガラス扉のみを開く場合には、シリンダー錠に鍵を差し込んで、鍵を反時計回りに回転させる第1操作を行う。これにより、シリンダー錠のカムと当接する第1開閉手段が移動され、第1係合手段との係合が解除され、ガラス扉を開くことができる。
また、中枠のみを開く場合には、シリンダー錠に鍵を差し込んで、鍵を時計回りに回転させる第2操作を行う。これにより、シリンダー錠のカムと当接する第2開閉手段が移動され、第2係合手段との係合が解除され、中枠を開くことができる。
更に、シリンダー錠に鍵を差し込んで、鍵を反時計回りに回転させてガラス扉を開いた状態で、中枠の前面側から中枠開放レバーの操作を行うことによって、中枠を開くことができる。
これにより、パチンコホールの従業員は、ガラス扉及び中枠が閉まっている時には、任意かつ選択的に、ガラス扉または中枠を開くことができる。また、ガラス扉を開いた状態で、中枠の前面側から中枠開放レバーの操作を行うことによって、該中枠を開くことができる。
ここで、施錠手段であるシリンダー錠を中枠または外枠に配設することも考えられるが、外枠にシリンダー錠を配設する場合には、パチンコ機前面に占める外枠の幅が大きくなり、パチンコホールの一列に設置できるパチンコ機の数が減少する問題、または広い建屋を必要とする問題があった。
また、中枠にシリンダー錠を配設する場合には、シリンダー錠を取り付ける部分について、ガラス扉を切り欠かなければならず、ガラス扉の一部に切り欠きができると、デザイン上問題があった。
また、ガラスの切欠き部を補強するためまた安全に保護するための部材が大きくなり、遊技客から見えない部分が大きくなり、遊技客の不評をかう問題があった。
更に、中枠にシリンダー錠を配設する場合には、そのシリンダー錠の分だけ中枠が重量化するという問題があった。
これらの問題点を解決するために、本発明の施錠手段であるシリンダー錠は、ガラス扉に直接取り付けられている。これにより、デザイン上も問題がなくなり、また、切欠き部がないため、余分な補強部材等が不要なため、遊技客から見えない部分を少なくすることができる。更に、シリンダー錠が中枠にない分だけ中枠の軽量化を図ることができる。
(2)また、本発明のパチンコ機開閉装置は、パチンコ機の外枠に中枠を回動自在に設け、該中枠にガラス扉を回動自在に設けたパチンコ機の開閉装置において、第1操作と、第1操作と異なる第2操作とが選択的に操作可能で、前記ガラス扉に設置された施錠手段と、前記ガラス扉に固設された前記第1操作のための第1係合手段と、前記外枠に固設された前記第2操作のための第2係合手段とを有し、前記第1操作により移動し前記第1係合手段と係合または離脱する第1開閉手段と、前記第2操作により移動し前記第2係合手段と係合または離脱する第2開閉手段とが、前記中枠に移動可能に保持され、前記第2開閉手段は、前記ガラス扉が開いた状態で、前記中枠の前面側から該第2開閉手段を移動させて前記第2係合手段と離脱させることが可能な中枠開放レバーを有し、前記施錠手段で前記第1操作を行ったときに、前記ガラス扉が開き、前記施錠手段で前記第2操作を行ったときに、前記中枠が開き、前記施錠手段で前記第1操作を行って前記ガラス扉が開いた状態で前記中枠の前面側から前記中枠開放レバーの操作を行ったときに、該中枠が開くことを特徴とする。
次に、(2)に記載するパチンコ機開閉装置の作用を説明する。
基本的な作用は、(1)と同様なので異なる点のみ説明する。第1開閉手段と第2開閉手段の両方が、中枠に移動可能に保持されており、第1係合手段が、ガラス扉に固設されているので、第1開閉手段と第2開閉手段とを移動可能に保持する保持部材を兼用することができるため、コストダウンを実現できる。
また、開閉手段はスペースをとるため、邪魔となることがあるが、第1開閉手段と第2開閉手段とがまとめられているので、余分なスペースをとることがなく、中枠やガラス扉を開いたときの作業性を高めることができる。
また、ガラス扉には、固設された係合手段のみで、開閉手段が取り付けられないため、ガラス扉を軽量化することができ、作業性を高めることができる。
更に、シリンダー錠に鍵を差し込んで、鍵を反時計回りに回転させてガラス扉を開いた状態で、中枠の前面側から中枠開放レバーの操作を行うことによって、中枠を開くことができる。
[第1の実施の形態]
以下、本発明に係るパチンコ機用開閉装置を具体化した第1の実施の形態について、遊技盤面を省略した図面に基づいて詳細に説明する。なお、変更するその他の実施の形態の説明では、同じ部材についての説明や符号を省略している。
図1に、外枠2に対して開いた状態の中枠3を示す。図2に、中枠3に対して開いた状態のガラス扉7を示す。
パチンコ機1は、そのパチンコ機1を固定するためのフレームである島設備に固設された外枠2を備えている。外枠2の表から向かって左端には、図1に示すように、中枠3が回動可能に軸支されている。中枠3の裏面には、二点鎖線で示す機構盤3aが備えられている。また、中枠3の表から向かって左端には、図2に示すように、ガラス扉7が回動可能に軸支されている。
図2に示すように、中枠3の右端には、中枠3の外枠2側となる裏面に中枠支持部材41が固着されている。また、中枠支持部材41には、上下方向に摺動自在に中枠操作杆42が保持されている。中枠支持部材41と中枠操作杆42とで、第2開閉手段である中枠開閉装置4が構成されている。
中枠操作杆42の上下には外枠2側へ突出して、中枠錠前爪42aが一体に延設されている。また、中枠3により外枠2の開口部を閉じた時に、中枠錠前爪42aが係合する第1係合手段である一対の中枠係止部6aが、外枠2の内側に固設されている。また、中枠3の表側には、中枠操作杆42と一体に延設された中枠開放レバー43が突設されている。
図2は図1に示した中枠3の表側を示す斜視図である。中枠3の表から向かって左端には、ガラス扉7が回動可能に軸支されている。ガラス扉7が閉じられると中枠3の中央に図示を省略した遊技盤面を覆う。中枠3の表から向かって右端には、中枠開放レバー43がガラス扉7側へ切り欠き窓3bから突設されている。切り欠き窓3bの上下には、一対のガラス扉係止部6bが固設されている。
また、ガラス扉係止部6bに係合して係止するガラス扉錠前爪82aを備える第1開閉手段であるガラス扉開閉装置8が、ガラス扉7の右端裏面に取り付けられている。
ガラス扉開閉装置8は、ガラス扉7の中枠3側となる裏面に固着されたガラス扉支持部材81と、ガラス扉支持部材81に上下方向に摺動自在に設けられたガラス扉操作杆82とで構成されている。
ガラス扉開閉装置8のほぼ中央には、後述する施錠手段であるシリンダー錠9が鍵穴を表側に突き出して付設されている。なお、図2以下の中枠3の表側を示す斜視図では、ガラス扉7の下方に位置し、中枠3の一端に回動可能に軸支された上皿の図示を省略している。
図3は、中枠3にガラス扉7を近接させた状態から分離した中枠開閉装置4及びガラス扉開閉装置8の斜視状態を示す説明図である。
中枠開閉装置4及びガラス扉開閉装置8の各々の支持部材41,81は、各々裏面に固定された固定片41a,81aと、固定片41a,81aの一端からそれに対しほぼ直角に、断面L字状に形成された案内片41b,81bとで構成されている。
そして、固定片41a,81aには、中枠操作杆42及びガラス扉操作杆82を摺動可能にガイドして保持するための案内突片41c,81cが形成されている。案内片41b,81bの内側には、ばね44,84が取り付けられており、ばね44,84は、中枠操作杆42及びガラス扉操作杆82を上方向に付勢している。
ガラス扉開閉装置8のガラス扉支持部材81に固着されたシリンダー錠9の後端のカム9cには、左右両側に2つの連接部9a,9bが回動可能に突設されている。図3のBB断面図を図4に示す。
一方はガラス扉7を開放するための連接部9aであって、シリンダー錠9の回動軸に対し直角に延設され、突設された係止孔82bを通してガラス扉錠前操作杆82に当接するように配置され、シリンダー錠9が反時計回り、すなわち連接部9aが下向きに回動されるとガラス扉錠前操作杆82をばね84に抗して下方向へ摺動させる。
他方は中枠3を開放するための連接部9bであって、シリンダー錠9の回動軸に対し平行に中枠側へL字状に突設されている。シリンダー錠9が時計回り、すなわち連接部9bが下向きに回動されたときに、図2の中枠開放レバー43の下方に位置するシリンダーカム連接部42bに、連接部9bが当接可能に取り付けられている。
中枠開閉装置4のほぼ中央には、中枠開放レバー43及びシリンダーカム連接部42bを突出させるための長穴41dが、中枠支持部材41に穿設され、常態より中枠開放レバー43等は押し下げられるので、長穴41dは下方向に長く設けられている。
次に、このパチンコ機1の中枠3及びガラス扉7の開放手順を説明する。
まず、ガラス扉7を開放するためには、鍵(図示しない)をシリンダー錠9に差し込み操作者側から見て反時計方向aに回動すると、ガラス扉シリンダー連接部9aも同じ反時計方向aに回動し、係止孔82bを通してガラス扉操作杆82に当接し、ガラス扉操作杆82を下方向に摺動させる。これにより、先端のガラス扉錠前爪82aとガラス扉係止部6bとの係合が解除され、ガラス扉7が開放される。
反対に閉める時には、ガラス扉7を中枠3に押しつけると、ばね84により上方向に付勢されているガラス扉操作杆82がガラス扉錠前爪82aの先端傾斜部により下がりガラス扉係止部6bと係合する。
一方、中枠3を開放するためには、シリンダー錠9に差し込んだ鍵を時計方向bへ回動させると、中枠開放連接部9bも同じ時計方向bに回動し、シリンダーカム連接部42bに係合して中枠操作杆42を下方向に摺動させる。これにより、先端の中枠錠前爪42aと中枠係止部6aとの係合が解除され、中枠3が開放される。
反対に閉める時には、中枠3を外枠2に押しつけると、ばね44により上方向に付勢されている中枠操作杆42が中枠錠前爪42aの先端傾斜部により下がり中枠係止部6aと係合する。
また、ガラス扉7が開放された状態ではシリンダー錠9は開放されたガラス扉7の反対側に位置しており、その錠9を回動しても中枠3は開放できないため、切り欠き窓3bから突出した中枠開放レバー43を押し下げることにより、直接中枠操作杆42を下方向に摺動させることができ、中枠3が開放される。
以上詳細に説明したように、本実施の形態のパチンコ機開閉装置によれば、パチンコ機1の外枠2に中枠3を回動自在に設け、中枠3にガラス扉7を回動自在に設けたパチンコ機1の開閉装置において、(a)第1操作(反時計回り)と、第1操作と異なる第2操作(時計回り)とが選択的に操作可能で、ガラス扉7に設置されたシリンダー錠9を有し、(b)シリンダー錠9を反時計回りにまわしたときに、ガラス扉7が開き、(c)シリンダー錠9を時計回りにまわしたときに、中枠3が開くので、パチンコホールの従業員は任意かつ選択的に、ガラス扉または中枠を開くことができる。
特に、シリンダー錠9がガラス扉7に取り付けられているので、ガラス扉との干渉を避けるためにガラス扉(ガラス板)の一部を切り欠く必要がなく、デザイン上も切り欠き部の問題がない。また、ガラス板に切り欠き部がないため、その部分を補強するための余分な補強部材等が不要となり、パチンコ機前面においてガラス扉の面積を最大限に確保することができ、遊技客から見えない部分を少なくすることができる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第2の実施の形態について説明する。図5は、図3の中枠開閉装置4を変更した本実施の形態を示す。
図3の中枠開放レバー43は中枠開閉装置4の中枠操作杆42と一体に延設されているが、図5のものは、中枠操作杆42とは別部材とし、中枠支持部材41とばね44aで連結し、中枠操作杆42と直行する突設部材42cを押し下げることで連動させることもでき、これによりシリンダー錠9で中枠操作杆42を摺動させても、中枠開放レバー43は連動して上下動することがない。
また、図1の中枠開閉装置4を変更した実施の態様として、図示しないが、下記のように設けることもできる。すなわち、シリンダーカム連接部を、図3の中枠開放レバー43のようにシリンダー錠9の回動軸と平行に延設し、それに係合できるように中枠開放連接部をシリンダー錠9の回動軸に直交する形状とすることにより、図1の中枠開放装置43の機能をシリンダーカム連接部とで兼用し、中枠開閉装置4の部分の加工を省略できる。
[第3の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第3の実施の形態について説明する。図6は図3のガラス扉開閉装置8及び中枠開閉装置4を変更した本実施の形態を示す。図7及び図8は、図6の両開閉装置8,4をパチンコ機に取り付けた状態を、図1及び図2に対応させて示している。
図3のガラス扉開閉装置8のガラス扉操作杆82はガラス扉7に取り付けているが、本実施の形態では、図6に示すように、中枠支持部材41の案内片41bと中枠操作杆42との間にガラス扉操作杆82を狭持し、それらを中枠3に取り付けている。これにより、図3のガラス扉支持部材81を、図6では中枠支持部材41で兼用し、中枠開閉装置4とガラス扉開閉装置8とを一体化することができる。また、この構成に合わせて、本実施の形態では、図7,8に示すように、中枠3のガラス扉7側に突出するように、ガラス扉錠前爪82aを設けるとともに、対応するガラス扉7の中枠3側にはガラス扉係止部6bを取り付けている。さらには、シリンダー錠9をガラス扉7に取り付けている。これにより、前記第1及び第2の実施の形態のパチンコ機開閉装置と比べ、部品点数を減らすことが可能になるとともに、ガラス扉7の重量を減らし、ガラス扉7を回動し易くできる。
また、図6において、83はガラス扉操作杆82と一体に延設して連動させ、中枠3の外枠2側に突出させたガラス扉開閉レバーである。このガラス扉開閉レバー83を使うことによって、開放された中枠3の外枠2側からガラス扉7を開放させることができる。このため、中枠3を開放した状態において、従来のパチンコ機用開閉錠では施錠装置に手が届かなかった問題点を解消し、シリンダー錠9に対して鍵を用いることなく、遊技客の前で中枠3を前後に回動させず簡単にガラス扉7を開放できる。
なお、ガラス扉操作杆82と一体に延設して連動させる変更態様として、図5の中枠開放レバー43と同様に、ガラス扉操作杆82と別部材に形成し、ガラス扉支持部材81にばねで連結し、押し下げたときにガラス扉操作杆82を係合させることもできる。
[第4の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第4の実施の形態について説明する。図9は、図6の中枠開放レバー43を変更した図5と同様な状態を示す。図6の中枠開放レバー43は中枠開閉装置4の中枠操作杆42と一体に延設させているが、図9に示すように、本実施の形態として、中枠操作杆42とは別部材とし、中枠操作杆42とばね44aで連結し、中枠操作杆42と直交する突設部材42cを押し下げるように備えることもできる。
図10は、図9の中枠開閉装置4を中枠開放レバー43のAA線で水平に切断した断面を示す説明図である。
[第5の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第5の実施の形態について説明する。図11は、図6の中枠開放レバー43を変更した図5と同様な状態を示す。但し、図11では中枠操作杆42及びガラス扉操作杆82の要部は同じであることから、ガラス扉操作杆82の図示を省略している。
図6の中枠錠前爪42a及びガラス扉錠前爪82aは、中枠操作杆42及びガラス扉操作杆82に一体に取り付けられ、それらの上下動に連動して開錠方向に平行動する。これに対して、本実施の形態では、図11に示すように、中枠錠前爪42a及びガラス扉錠前爪82aを中枠操作杆42及びガラス扉操作杆82とは別体に形成し、支持部材41,81に回動軸41e,81eで回動自在に取り付け、それら錠前爪42a,82aの先端傾斜部ではない基端部を中枠操作杆42及びガラス扉操作杆82に対して回動軸42d,82dで回動自在に取り付けている。これにより、中枠操作杆42及びガラス扉操作杆82の上下方向の摺動で、中枠錠前爪42a及びガラス扉錠前爪82aが二点鎖線で示すように回動して開錠作動することができる。
[第6の実施の形態]
次に、本発明を具体化した第6の実施の形態について説明する。図12は図6のガラス扉開閉装置8及び中枠開閉装置4を変更した本実施の形態を示す。図13及び図14は、図12の両開閉装置8,4をパチンコ機に取り付けた状態を、図7及び図8に対応させて示している。
本実施の形態では、図6の中枠操作杆42に代えて、図11に示す中枠操作杆42を使用している。即ち、中枠錠前爪42aを中枠操作杆42とは別体に形成し、支持部材41に回動軸41e,81eで回動自在に取り付けている。その錠前爪42aの基端部を中枠操作杆42に回動軸42dで回動自在に取り付けている。これにより、中枠操作杆42の上下方向の摺動で、中枠錠前爪42aが二点鎖線で示すように回動して開錠作動するようにしている。
図6の両開閉装置8,4では、中枠支持部材41の案内片41bと中枠操作杆42との間にガラス扉操作杆82を狭持して取り付けたが、それとは異なり、本実施の形態では、ガラス扉操作杆82を中枠支持部材41の案内片41bに固定している。また、この構成の変更に合わせて、本実施の形態では、図14に示すように、対応するガラス扉7の中枠3側に、シリンダ固定板5を固定し、その固定板5に対してシリンダー錠9を取り付けることにより、同錠9をガラス扉7に取り付けている。さらに、その固定板5に対してスライド板6を、図14の上下方向へスライド可能に取り付け、そのスライド板6の上下両端部にガラス扉係止部6bを一体的に突設している。
図15に、図14におけるシリンダー錠9の部分を拡大して示す。固定板5には、スライド板6を摺動可能にガイドして保持するための案内突片5aを形成している。スライド板6と固定板5との間には、ばね61を設けており、そのばね61によってスライド板6を下方向へ付勢している。スライド板6には、シリンダー錠9のカム9cの一方の連接部9bに係合する切り欠き孔60を設けている。そして、ガラス扉7を開放するには、シリンダー錠9を反時計回りの方向a、すなわち連接部9bが上向きに回動される方向へ操作する。これにより、連接部9bと切り欠き孔60との係合によってスライド板6をばね61に抗して上方向へ摺動させ、両ガラス扉係止部6bを移動させて、対応するガラス扉錠前爪82aとの係合を解除させるようにしている。
一方、中枠3を開放するには、シリンダー錠9を時計回りの方向b、すなわち連接部9aが上向きに回動される方向へ操作する。これにより、カム9cの連接部9aとシリンダーカム連接部42bとの係合によって中枠操作杆42をばね44に抗して上方向へ摺動させ、上下の中枠錠前爪42aを図12に二点鎖線で示すように回動させるて、対応する中枠係止部6aとの係合を解除させるようにしている。
この実施の形態でも、前記各実施の形態と同様、シリンダー錠9がガラス扉7に取り付けられているので、ガラス扉との干渉を避けるためにガラス扉(ガラス板)の一部を切り欠く必要がなく、デザイン上も切り欠き部の問題がない。また、ガラス板に切り欠き部がないため、その部分を補強するための余分な補強部材等が不要となり、パチンコ機前面においてガラス扉の面積を最大限に確保することができ、遊技客から見えない部分を少なくすることができる。
この実施の形態では、ガラス扉7を開放する際に、シリンダー錠9の操作によってスライド板6を上方向へ摺動させてガラス扉係止部6bを移動させることにより、その係止部6bとガラス扉錠前爪82aとの係合を解除するようにしている。この場合、ガラス扉係止部6bは、単にガラス扉錠前爪82aとの係合が解除されるだけであり、その解除と同時にガラス扉7が機械的に手前に押し出されることはない。ガラス扉7は、従業員が手前に引くことによって初めて閉じ位置から動かされることになる。このため、シリンダー錠9を鍵で操作するときに、ガラス扉7、特にはそのガラス板に対し、場合によって無理な応力が加わることを防止することができ、ガラス扉7の開放動作に支障をきたすことがない。このことは、ガラス扉7が大型化、重量化した場合にも同様である。特に、近年では、パチンコ機に趣向を凝らすために、付属の電飾機器や音響機器をパチンコ機のガラス扉に取り付けることがあり、それによってガラス扉が大型化・重量化する傾向にあった。このような場合に、上記したガラス扉係止部6bとガラス扉錠前爪82aとの係合解除の動作が特に有効となる。
この実施の形態でも、中枠操作杆42に中枠開放レバー43を設けているので、ガラス扉7を開放しているときに、鍵を使うことなく中枠開放レバー43を押し下げるだけで、中枠操作杆42を上方向へ摺動させて中枠3を開放することができる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記各実施の形態では、第1操作と第2操作とを、シリンダー錠(鍵)の回動方向で選択させているが、第1操作と第2操作との間でシリンダー錠(鍵)の回動方向は同じとして、プッシュボタン等の別なスイッチの操作を併用するか否かで選択させても良い。
第1の実施の形態に係り、中枠3が開いた状態での外枠2の状態を示す斜視図である。 同じく、ガラス扉7が開いた状態での中枠3の状態を示す斜視図である。 同じく、中枠開閉装置4及びガラス扉開閉装置8だけを取り出した場合の斜視図である。 同じく、図3のBB断面図である。 第2の実施の形態に係り、中枠開閉装置4及びガラス扉開閉装置8だけを取り出した場合の斜視図である。 第3の実施の形態に係り、中枠開閉装置4及びガラス扉開閉装置8が一体化された場合を示す斜視図である。 同じく、中枠3が開いた外枠2の状態を示す斜視図である。 同じく、ガラス扉7が開いた中枠3の状態を示す斜視図である。 第4の実施の形態に係り、中枠開閉装置4及びガラス扉開閉装置8が一体化された場合を示す斜視図である。 同じく、図9のAA断面図である。 第5の実施の形態に係り、中枠開閉装置4及びガラス扉開閉装置8が一体化された場合を示す斜視図である。 第6の実施の形態に係り、中枠開閉装置4及びガラス扉開閉装置8が一体化された場合を示す斜視図である。 同じく、中枠3が開いた外枠2の状態を示す斜視図である。 同じく、ガラス扉7が開いた中枠3の状態を示す斜視図である。 同じく、図14におけるシリンダー錠9の部分を拡大して示す斜視図である。
符号の説明
1 パチンコ機
2 外枠
3 中枠
4 中枠開閉装置
7 ガラス扉
8 ガラス扉開閉装置
9 シリンダー錠
9a,9b 連接部
41 中枠支持部材
42 中枠操作杆
42a 中枠錠前爪
81 ガラス扉支持部材
82 ガラス扉操作杆
82a ガラス扉錠前爪

Claims (2)

  1. パチンコ機の外枠に中枠を回動自在に設け、該中枠にガラス扉を回動自在に設けたパチンコ機の開閉装置において、
    第1操作と、第1操作と異なる第2操作とが選択的に操作可能で、前記ガラス扉に設置された施錠手段と、
    前記中枠に固設された前記第1操作のための第1係合手段と、
    前記外枠に固設された前記第2操作のための第2係合手段とを有し、
    前記第1操作により移動し、前記第1係合手段と係合または離脱する第1開閉手段が、前記ガラス扉に移動可能に保持され、
    前記第2操作により移動し、前記第2係合手段と係合または離脱する第2開閉手段が、前記中枠に移動可能に保持され、
    前記第2開閉手段は、前記ガラス扉が開いた状態で、前記中枠の前面側から該第2開閉手段を移動させて前記第2係合手段と離脱させることが可能な中枠開放レバーを有し、
    前記施錠手段で前記第1操作を行ったときに、前記ガラス扉が開き、
    前記施錠手段で前記第2操作を行ったときに、前記中枠が開き、
    前記施錠手段で前記第1操作を行って前記ガラス扉が開いた状態で前記中枠の前面側から前記中枠開放レバーの操作を行ったときに、該中枠が開くことを特徴とするパチンコ機開閉装置。
  2. パチンコ機の外枠に中枠を回動自在に設け、該中枠にガラス扉を回動自在に設けたパチンコ機の開閉装置において、
    第1操作と、第1操作と異なる第2操作とが選択的に操作可能で、前記ガラス扉に設置された施錠手段と、
    前記ガラス扉に固設された前記第1操作のための第1係合手段と、
    前記外枠に固設された前記第2操作のための第2係合手段とを有し、
    前記第1操作により移動し前記第1係合手段と係合または離脱する第1開閉手段と、前記第2操作により移動し前記第2係合手段と係合または離脱する第2開閉手段とが、前記中枠に移動可能に保持され、
    前記第2開閉手段は、前記ガラス扉が開いた状態で、前記中枠の前面側から該第2開閉手段を移動させて前記第2係合手段と離脱させることが可能な中枠開放レバーを有し、
    前記施錠手段で前記第1操作を行ったときに、前記ガラス扉が開き、
    前記施錠手段で前記第2操作を行ったときに、前記中枠が開き、
    前記施錠手段で前記第1操作を行って前記ガラス扉が開いた状態で前記中枠の前面側から前記中枠開放レバーの操作を行ったときに、該中枠が開くことを特徴とするパチンコ機開閉装置。
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