JP4096080B2 - イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの製造方法 - Google Patents

イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマー(NCOプレポリマーとも呼ばれる)の製造方法、及びこの方法により得られるプレポリマーに関する。
ウレタン基と末端イソシアナート基とを含むプレポリマーは、ポリウレタンの製造における重要な中間体である。これは古くから公知であり、広く文献に記載されている。
上記プレポリマーの製造は、少なくとも2個のイソシアナート反応性水素原子を有する化合物と、過剰量のポリイソシアナートとの反応により行われる。この反応では、一般にプレポリマー中に未反応のモノマーが残存する。これにより、プレポリマーの利用性が低下するため、不都合であるとされる。例えば、トリレンジイソシアナート(TDI)又は脂肪族ジイソシアナート等のモノマーは、低い蒸気圧と、高い毒性を有する。更に、ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)の異性体の場合には、モノマーがプレポリマー中に晶出する。
プレポリマー中のモノマーレベルの減少を可能とする一連の方法が公知である。
US−A−6133415号明細書には、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの、液液抽出による脱モノマー(化)(demonomerization)が記載されている。しかしながらこの方法は不十分であり、抽出されたモノマーを抽出剤から分離しなければならない。
US−A−19616046号明細書には、モノマーと助剤を有機ポリマーから分離する方法が記載されており、この方法によるとポリマーから圧縮二酸化炭素を用いて抽出する。しかしながら、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマー、特にMDIを基礎とするプレポリマーの脱モノマー(化)は、生成物の変色又は分子量増加等の不都合を生ずることが多い。また、二酸化炭素が生成物に残存することも多く、この場合には更に加工する段階で不具合が生ずることがある。
この他、モノマーを分離するための方法には蒸留がある。イソシアナート基とウレタン基とを有するプレポリマーは、通常高温では不安定なため、共沸剤を使用して、又は好ましくは減圧下に、特に薄膜蒸発器を用いることにより、蒸留が好ましく行われる。
WO97/46603号公報には、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーから単量体ジイソシアナートを除去する方法が記載されている。この方法では、異なる沸点の有機溶媒混合物が共沸剤として使用される。しかしながら、共沸剤の使用により、処理が更に高価となり、この場合にも、モノマーを再度使用するためには共沸剤からモノマーを分離しなければならない。
EP−A−316738号公報には、低モノマー含有率の、イソシアナート基とウレタン基とを含むTDIを基礎とするプレポリマーの製造法が記載されている。同方法によると、プレポリマーは製造後に薄膜蒸留に付される。JP9053522号公報にはイソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの製造法が記載されている。この方法でも製造後のプレポリマーが薄膜蒸留に付される。JP08176252号及びJP08176253号公報には、イソシアナート基とウレタン基とを含み、かつモノマーMDI含有率が0.15質量%のプレポリマーについての記載がある。プレポリマーは製造後、減圧蒸留に付される。
US−A−5202001号明細書には、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマー、特にTDIを基礎とするプレポリマーを、不活性ガスの存在下に薄膜蒸留により処理する脱モノマー化方法が記載されている。これによりプレポリマー骨格の開裂が抑制されるとのことである。米国特許第5115071号明細書にはイソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの脱モノマー化のための種々の技術が記載されている。実施例では、イソシアナート基とウレタン基とを含み、TDIを基礎とするプレポリマーが薄膜蒸留により処理されている。
特に、MDIを主成分として製造されたプレポリマーの場合であって、特に2,4’−異性体が高含有率で存在する場合には、慣用の薄膜(蒸留)温度でのモノマーの分離は、MDIの沸点が高いために困難となる。
共沸剤を用いた抽出方法又は蒸留では、モノマーは他の材料と共に混合物中に取り出される。従って、モノマーを再度利用する場合には、付加的な処理工程により混合物から分離する必要がある。
EP−A−316738号公報 WO97/46603号公報 EP−A−316738号公報
本発明は、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの脱モノマー化のための簡単かつ穏やかな方法であって、特に、MDI、好ましくは2,4’−MDIを基礎とし、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの処理に特に適しており、モノマーが、精製を行うことなく再度利用される形態で得られる方法を提供することをその目的とする。
本発明者等は、本発明の上記目的が、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーをショートパスエバポレーターを用いて蒸留することにより達成されることを見出した。
本発明によると、a)1種類以上のポリイソシアナート、特に1種類以上のジイソシアナートと、2個以上のイソシアナート反応性水素原子を有する1種類以上の化学量論量未満の化合物と、を反応させる工程と、b)工程a)により得られた反応生成物をショートパスエバポレーターで蒸留する工程と、を有するイソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの製造方法が提供される。
更に、本発明によると、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの脱モノマー化方法であって、反応後のプレポリマーをショートパスエバポレーターにより蒸留に付す方法が提供される。
また、本発明によると、イソシアナート基とウレタン基とを含み、特にMDIを基礎とし、本発明の方法により得られたプレポリマーが提供される。
更に、本発明によると、イソシアナート基とウレタン基とを含み、MDIを基礎とし、NCO含有率30〜1質量%、遊離MDI含有率0.1質量%未満、好ましくは0.05質量%未満(上記質量割合はそれぞれプレポリマーの質量に対する割合)のプレポリマーが提供される。
ショートパスエバポレーターは公知であり、例えばVTA Verfahrenstechnische Anlagen GmbH Deggendorf, QVF Engineering GmbH Leipzig, 又はUCI GmbH Alzenau-Hoersteinにより市販されている。ショートパスエバポレーターについては、例えばNorbert Kukla著の論考「Kurzweg-Destillation im Labor」、GT Labor-Fachzeitschrift 6/98, 616−620頁に記載されている。
ショートパスエバポレーターは、薄膜蒸留の原則に基づいている。薄膜蒸発器では液体から生ずる蒸気が蒸留器から上方に移動するが、これとは対称的に、ショートパスエバポレーターは、中央に取り付けられた内部凝縮器を有する。液体から生ずる蒸気は、この内部凝縮器に達して凝縮し、下方に流出する。エバポレーターから内部凝縮器への蒸気の輸送が可能な大断面部分、及び蒸発と凝縮との間の小さな分離(間隙)も、エバポレーター内で小さな圧力降下をもたらすに止まる。
1ミリバールの真空が得られる薄膜蒸発器とは異なり、ショートパスエバポレーターでは0.001ミリバールの真空が得られる。
本発明のプレポリマーの脱モノマー化のためにショートパスエバポレーターを使用することにより初めて、イソシアナート基とウレタン基とを含み、かつプレポリマーの質量に対する遊離MDI含有率0.1質量%、好ましくは0.05質量%未満のMDIに基づくプレポリマーを製造することができる。
従って、製造時にポリイソシアナートとしてMDIが用いられ、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーを製造するために、本発明の方法が好ましく用いられる。本発明の方法を用いることにより、実質的に全てのMDIをNCOプレポリマーから除去することが可能である。ショートパスエバポレーターにおける蒸留のための条件の選定により、MDIの除去における選択性を向上させることも可能である。
ショートパスエバポレーターにおける蒸留は、好ましくは10〜10-3ミリバールで、供給容器温度30℃〜90℃、蒸発器温度50℃〜210℃、凝縮器温度15℃〜55℃で行われると好ましい。この条件下で、プレポリマーへの悪影響(特に分解)が生ずることなく、未反応モノマーを最適に除去することができる。蒸留により除去された単量体ジイソシアナートも同時に悪影響を受けることなく、更に精製工程を経ることなく再度反応させ、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーに転化させることが可能である。この方法の工業的操作においては、留去された単量体ジイソシアナートをプレポリマー製造に用いられるジイソシアナート用の貯蔵タンク原料供給容器に直接導入する工程を含む。
実験室で上記方法を行う場合には、ショートパスエバポレーターを、好ましくは流動速度1〜0.1リットル/時間、攪拌速度300〜500rpmで操作すると好ましい。スケーリングは当業者により慣用の方法で行われる。
本発明の方法の特に好ましい実施の形態において、処理工程b)は、2個以上の蒸発器が直列に連結され、蒸発器のうちの少なくとも1個がショートパスエバポレーターである蒸発装置で行われる。蒸発装置における全ての蒸発器がショートパスエバポレーターであると好ましい。多数のエバポレーターを用いると、改善された精製が行われなければならず処理が更に高価となる。2〜10個、特に2〜5個の蒸発器を直列で連結すると好ましい。異なる蒸発温度の2種類のイソシアナート、例えばMDI及びTDIを含むプレポリマーを用いる場合に蒸発装置を用いることが特に好ましい。モノマー含有率を低下させることが困難なジイソシアナート、例えば2,4−MDIを用いる場合には、蒸発装置が良好な精製に連結することもある。
各蒸留器では、同一又は異なる圧力及び温度を設定することが可能である。
蒸発装置の使用における他の有利な点は、減圧ユニットについての技術的要求が、1個のみの蒸発器を用いる場合よりも低いことである。
本発明のイソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーは、上述のように、ポリイソシアナートと2個以上のイソシアナート反応性水素原子を有する化合物との反応により製造される。
適当なポリイソシアナートには、例えば脂肪族、脂環式、及び特に芳香族ジイソシアナートがある。例として、以下の材料を特に挙げる。すなわち、脂肪族ジイソシアナート、例えばヘキサメチレン1,6−ジイソシアナート、2−メチルペンタメチレン1,5−ジイソシアナート、2−エチルブチレン1,4−ジイソシアナート、又は上記のC6−アルキレンジイソシアナートの2種類以上の混合物、ペンタメチレン1,5−ジイソシアナート及びブチレン1,4−ジイソシアナート、脂環式ジイソシアナート、例えば1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアナート)、1,4−シクロヘキサンジイソシアナート、1−メチル−2,4−及び−2.6−シクロヘキサンジイソシアナート、更に対応の異性体混合物、4,4’−、2,4’−、2,2’−ジシクロヘキサメタンジイソシアナート、及び対応の異性体混合物、及び好ましくは芳香族ジイソシアナート、例えば1,5−ナフチレンジイソシアナート(1,5−NDI)、2,4−及び2,6−トリレンジイソシアナート(TDI)、及びこれらの混合物、2,4’−、2,2’−、及び好ましくは4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)及びこれらの異性体の2種類以上の混合部簀、2個以上の芳香族部分を有するポリフェニルポリメチレンポリイソシアナート(高分子MDI、PMDI)、2,4’−、2,2’−及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートの混合物、ポリフェニルポリメチレンポリイソシアナート(粗MDI)、粗MDIとトリレンジイソシアナートとの混合物、ポリフェニルポリイソシアナート、ウレタン変性液体4,4’−及び/又は2,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、及び4,4’−ジイソシアナトジフェニルエタン(1,2)である。適するイソシアナート成分は、更に上記イソシアナートの誘導体、例えばウレトジオン、尿素、ビウレット又はイソシアヌラート、及びこれらの混合物である。
本発明の方法は上記のように、ポリイソシアナートとしてMDI、特に4,4’−MDI、2,4’−MDI及びこれらの混合物を用い、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーを製造し、脱モノマー化を行うために使用する場合には本発明の方法が特に良好に作用する。
2,4’−MDIから製造されたプレポリマーは、通常、4,4’−MDIから製造されたプレポリマーよりも低い粘度を有し、これにより、ポリウレタン製造のための加工が容易であるため、2,4’−MDIが特に好ましく使用される。この様なプレポリマーは、接着剤、シーリング組成物、及びシーラントとして特に有用である。本発明の2,4’−MDIに基づくプレポリマーは、比較的低い粘度を有するために特に有利である。このため、このプレポリマーは、4,4’−MDIを基礎とする材料と比較して、更に加工するに場合の取り扱いが容易であり、かつ貯蔵安定性も優れている。
2個以上のイソシアナート反応性水素原子を有する適当な化合物は、分子中に2個以上のヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有すると好ましい。特に好ましい化合物の分子量Mnは60〜10000g/モルの範囲である。2個以上のイソシアナート反応性水素原子を有する化合物は、多価アルコール、ポリエーテルアルコール、ポリエステルアルコール、ポリエーテルポリアミン、ヒドロキシル基含有ポリカルボナート、ヒドロキシル基含有ポリアセタール、及びこれらの2種以上の混合物から選択されると極めて好ましい。多価アルコール及びポリエーテルアルコール、及びこれらの混合物が特に好ましく使用される。
適する多価アルコールの例は、炭素原子数2〜10、好ましくは2〜6のアルカンジオール、及び高級アルコール、例えばグリセロール、トリメチロールプロパン又はペンタエリスリトールである。更に天然のポリオール、例えばひまし油も使用可能である。
ポリエーテルアルコールは、2価〜8価であると好ましい。その製造は、アルキレンオキシド、特にエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドをH−官能性出発材料に付加することにより行われるのが一般的である。アルキレンオキシドは別々に、順次、又は混合物として使用可能である。可能な出発材料の例は、水、ジオール、トリオール、多価アルコール、糖アルコール、脂肪族又は芳香族アミン又はアミノアルコールである。
平均分子量500〜3000g/モル、及び平均OH価2〜3のポリエーテルアルコールが特に適している。この様なポリエーテルアルコールの製造に特に好ましく使用される出発材料は、プロピレングリコール及びグリセロールである。好ましいアルキレンオキシドはエチレンオキシド及びプロピレンオキシドである。
平均分子量1000〜3000g/モル、及び平均OH価2〜2.6のポリエステルアルコールが特に適している。アジピン酸を基礎とするポリエステルアルコールが特に好ましく用いられる。プレポリマーの製造は、上述のように、ポリイソシアナートと、2個以上のイソシアナート反応性の水素原子を有する化合物との反応により行われる。
適する触媒、特にジイソシアナートのNCO基とポリアルコールのヒドロキシル基との反応速度を向上させる触媒としては、公知であり慣用の強塩基性アミン、及び有機金属化合物、例えばチタン酸エステル、鉄化合物、例えばアセチルアセトン酸鉄(III)、錫化合物、例えば有機カルボン酸の錫(II)塩、有機カルボン酸のジアルキル錫(IV)塩、又は上記触媒の2種類以上の混合物、及び強塩基性アミンと有機金属化合物との相乗効果を有する組み合わせが挙げられる。通常の量、例えばポリアルコールに対して0.002〜5質量%の触媒が使用可能である。
反応は、通常の反応器、例えば公知の環状反応器又は攪拌槽反応器により、連続法又はバッチ法により、好ましくはOH官能性化合物とイソシアナート基との反応を促進する通常の触媒の存在下に、不活性溶媒、すなわちイソシアナートやOH官能性化合物と反応しない化合物の存在下又は不存在下に行われる。
2,4’−MDIに基づくプレポリマーは、4,4’−MDIに基づく類似のプレポリマーよりもかなり低い生成物の粘度を有することが確認されている。50%以下の粘度の相違がわかっている。
例えば、プロピレングリコールとプロピレンオキシドに基づく、NCO含有率5.5質量%、分子量1965g/モルのポリエーテルアルコールを用いて得られたNCOプレポリマーは、2,4’−MDIから製造された場合の粘度が25℃にて6366mPa.sを、4,4’−MDIから製造された場合の粘度が10261mPa.sを示す。
プロピレングリコールとプロピレンオキシドとを基礎とし、分子量1965g/モルのポリエーテルアルコール(ポリオール1)を用いて製造された、NCO含有率4.3質量%のNCOプレポリマーは、2,4’−MDIから製造された場合の粘度が25℃にて4283mPa.sを、4,4’−MDIから製造された場合の粘度が25℃にて12793mPa.sを示す。
イソシアナート基とウレタン基とを含む本発明のプレポリマーは、一般に、ポリウレタンの製造に使用される。このために、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーは、イソシアナート基と反応性の化合物と反応する。イソシアナート基と反応可能な化合物は、例えば、水、アルコール、アミン、又はメルカプト基を含む化合物である。ポリウレタンは、発泡剤、被覆剤、接着剤、特に溶融接着剤(melt-applied adhesive)、塗料、及び圧縮エラストマー、又は気泡質エラストマーとして使用可能である。シーラント又は接着剤として用いる場合には、完成したポリウレタンを得るための硬化は、最も簡単な場合で、空気中の湿分の作用により行われる。
本発明のプレポリマーは、ポリウレタンフィルム、特に食品分野のポリウレタンフィルムの製造に好適に用いられる。しかしながら、用途はこれに限られず、溶融接着剤、特にホットメルト接着剤、塗料又はシール剤としても使用され、これらにおいて2,4’−MDIを基礎とするプレポリマーが特に好適に用いられる。
更に以下の実施例により、本発明を更に詳細に説明する。
メチレンジ(フェニルイソシアナート)又はトリレンジイソシアナートに基づく、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーについて調査を行った。プレポリマーは、攪拌子、温度計、還流冷却器、不活性ガス導入口(窒素)及び外部加熱装置を具備する加熱可能ガラス容器を有する実験装置中で、公知方法により、80℃にて合成した(表1)。
Figure 0004096080
*)Lupranat(登録商標)T80A(BASF、80%の2,4’−トリレンジイソシアナートと20%の2,6’−トリレンジイソシアナート)
**)HPLCにより測定。
モノマーを除去するために、表1のプレポリマーをそれぞれ1000g、VTA Verfahrenstechnische Anlagen GmbH Deggendorf製、VKL70型のショートパスエバポレーター装置の原料供給容器に導入した。同装置の蒸留装置面積0.04mであり、処理量が0.1〜2リットル/時間に設定され、80℃(プレポリマー1)又は60℃(プレポリマー2)に加熱した。蒸発器と凝縮器(冷却器)を表2に記載の目標温度に予備加熱した。攪拌を開始すると、真空度が設定され、所望の流動速度が得られ、モノマー含有プレポリマーが原料供給容器からショートパスエバポレーターを経て供給された。残留モノマー含有率0.05質量%未満のプレポリマーを上記の方法により製造した。更に、純度が97%を超過するモノマーを回収した。本発明のプレポリマー製造方法によると、他に処理工程を経ずに、プレポリマーの製造に再び利用可能なイソシアナートモノマーが製造される。
Figure 0004096080
**)HPLCにより測定。
表3では、単独の蒸発器を用いたモノマー除去と、蒸発装置を用いたモノマー除去の比較を行った。実施例1では、プレポリマー4及び5を、2,4−MDIとポリオール1とから製造した。製造後のプレポリマー4のNCO含有率は5.3質量%であり、25℃における粘度は7887mPa・s及びジイソシアナートモノマー含有率は6.8質量%であった。製造後のプレポリマー5のNCO含有率は5.6質量%、25℃における粘度は6768mPa.sであり、単量体ジイソシアナートの含有率は7.4質量%であった。
Figure 0004096080
プレポリマー5を、2個の蒸発器ユニットを直列で有する蒸留装置において脱モノマー化に付した。
蒸発器ユニット1:ショートパスエバポレーター
蒸発器ユニット2:ショートパスエバポレーター
上記ショートパスエバポレーターは同型のものであった。単一の蒸発器ユニットの代わりに蒸発装置を用いることにより、モノマー除去において顕著な改良が見られた。
比較のために、モノマー分離を、溶媒抽出と、超臨界の二酸化炭素による高圧抽出と、によりモノマー分離を行った。
比較例A)
Kutscher-Steudel抽出器穿孔機(extractor perforator)中での、n−ヘキサンを用いた抽出によるプレポリマーの脱モノマー化
結果を表4に記載する。
Figure 0004096080
**)HPLCにより測定。
溶媒による抽出には以下の不都合があった。
MDIモノマー含有率が高い場合には、長い抽出時間が必要であり、抽出時間が長いとMDIプレポリマーが熱応力に曝される。これは、色数の増大により観察される。
モノマー含有率は0.1質量%を超過することが明白である。
比較例B)
超臨界二酸化炭素を用いた高圧抽出による、MDIプレポリマーの脱モノマー化
パラメータ:
プレポリマーと二酸化炭素の割合 1:7
抽出器の温度 63℃
抽出器の圧力 220バール、
モノマー分離器の温度 60℃
モノマー分離器の圧力 55バール
二酸化炭素凝縮器の温度 13℃
二酸化炭素凝縮器の圧力 56バール
2種類の方法の比較: 超臨界二酸化炭素による抽出と、ショートパスエバポレーターの蒸留
通常の方法で、4,4’−MDI及びポリオール1からプレポリマーを製造した。
Figure 0004096080
**)HPLCにより測定。
超臨界二酸化炭素を用いた抽出の不都合点:
抽出剤として用いた二酸化炭素の溶解度は、MDIプレポリマー中では0.4質量%以下、MDIモノマー中では0.1質量%以下であった。これにより、生成物のガス抜きのための付加的な工程が必要となる。

Claims (9)

  1. a)2,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、又は2,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートと4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートとの混合物、又は2,4’−、2,2’−及び4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナートとポリフェニルポリメチレンポリイソシアナートとの混合物を、化学量論量未満のポリエーテルアルコールと反応させる工程と、
    b)工程a)により得られた反応生成物をショートパスエバポレーターで蒸留することにより単量体ジイソシアナートを除去する工程と、
    を有する、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーの製造方法。
  2. 工程b)での蒸留を、2個以上の蒸発器が直列に結合された蒸発装置にて行う、請求項1に記載の製造方法。
  3. 工程b)を、10〜10−3ミリバールで行う、請求項1に記載の製造方法。
  4. 工程b)を、蒸発器内温度50℃〜210℃、冷却器内温度15℃〜55℃で行う請求項1に記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法により得られる、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマー。
  6. プレポリマーの質量に対して0.1質量%以下の単量体ジイソシアナートを含む、請求項5に記載のイソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマー。
  7. プレポリマーの質量に対して0.05質量%未満の単量体ジイソシアナートを含む、請求項5に記載のイソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマー。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーを、ポリウレタンの製造のために使用する方法。
  9. 請求項5〜7のいずれかに記載の、イソシアナート基とウレタン基とを含むプレポリマーを、溶融接着剤、包装用フィルム、塗料及びシーラントの製造のために使用する方法。
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