JP4095885B2 - 移植機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植付駆動軸の回転に周期的な速度変動を生じさせる不等速変換機構を備えた移植機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
近年、回転式の植付機構を備える移植機が普及している。この種の植付機構は、回転ケースの両端部に設けられる一対の植付爪が、回転ケースの回転に伴って苗載台から苗を掻取り、この苗を土中に植付けるように構成されている。このような植付機構では、植付爪が適正な軌跡を描いて周期運動するように、回転ケース内に非円形ギヤ列、偏心ギヤ列などの不等速伝達機構を組み込み、該不等速伝達機構によって植付爪支持ケースの姿勢をコントロールしている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
上記のように構成された植付機構では、不等速伝達機構のガタ(バックラッシュ)を取るために、回転ケース内にガタ取り機構を備えている。更に、特許文献1に示されるものでは、回転ケースの駆動トルクを均等化するために、植付駆動軸にブレーキ機構を備えている。
【0004】
また、近年では、植付駆動軸の回転に周期的な速度変動を生じさせる不等速変換機構を設け、植付周期(植付株間)を変えることなく、植付機構の苗掻取動作速度及び土中動作速度を増速させることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。このように構成された移植機によれば、植付機構の苗掻取性能及び苗植付性能を向上させることができるだけでなく、株間設定を広くしても苗の引き摺りを抑制することが可能になる。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−266122号公報(第5頁、第12図)
【特許文献2】
特開平9−29号公報(第3頁、第3図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献2に示されるものの如く、植付駆動軸を不等速回転させる場合、不等速変換機構の減速域では、植付機構(回転ケース)の慣性力により、植付駆動軸の回転が駆動力よりも先行するという問題がある。これは、不等速変換機構から植付駆動軸に至る伝動機構のガタに起因し、このガタが大きいと、植付機構が受ける衝撃などによって、掻取った苗が植付爪から脱落する可能性がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、植付駆動軸の回転に伴って苗載台から苗を掻取り、この苗を土中に植え付ける植付機構と、前記植付駆動軸の回転に周期的な速度変動を生じさせる不等速変換機構とを備え、該不等速変換機構によって前記植付機構の苗掻取動作速度及び土中動作速度を増速させる移植機において、前記不等速変換機構から植付駆動軸に至る伝動機構中に、該伝動機構に対して周期的にブレーキ力を作用させるブレーキ機構を設けると共に、該ブレーキ機構のブレーキ作用域を、前記植付機構が苗掻取りを開始してから土中突入し、下死点越えする経路に設定するにあたり、該ブレーキ作用は、最速状態で開始される苗掻取り直後の苗掻取り過程でブレーキ作用を開始し、苗掻取りをしてから土中に突入する以前の過程でブレーキ力を最大にして植付駆動軸の回転を最遅にし、該最遅になった位置を過ぎて土中突入位置に達するとブレーキ力の解除が開始され、下死点を越えた直後の植付駆動軸の回転が最速になる位置の手前で前記ブレーキ解除が終了するように設定されていることを特徴とする移植機である。つまり、不等速変換機構により植付動力が減速されても、苗掻取位置近傍と最遅位置近傍との間では、ブレーキ機構が植付駆動軸の先行回転を制動するため、植付機構の先行動作によって植付爪から苗が脱落してしまう不都合を回避することができる。
請求項2の発明は、前記ブレーキ機構は、前記植付駆動軸に設けられるカムと、このカムに弾圧的に接当するブレーキアームとを備えて構成されることを特徴とする請求項に記載の移植機である。この場合においては、不等速変換機構から植付駆動軸に至る伝動機構の最終軸でブレーキ力を作用させることにより、伝動機構全体のガタ取りを効率良く行うことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態の一つを図面に基づいて説明する。但し、図1〜図14では、ブレーキ機構を省略するものとする。図面において、1は乗用田植機の走行機体であって、該走行機体1は、機体前部に搭載されるエンジン(図示せず)と、エンジン動力を入力するミッションケース2と、フロントアクスルケース3を介して取付けられる左右一対の前輪4と、リヤアクスルケース5を介して取付けられる左右一対の後輪6とを備える。エンジン動力は、ベルト式無段変速機構7を介してミッションケース2に入力される。ミッションケース2に入力されたエンジン動力は、主クラッチ機構8の伝動下手側から、フロントアクスルケース3およびリヤアクスルケース5に伝動されると共に、株間変速機構9を介して植付PTO軸10に伝動される。株間変速機構9は、二枚の変速ギヤ11a、11bが設けられる第一変速動作部11と、三枚の変速ギヤ12a、12b、12cが設けられる第二変速動作部12とを備えて構成され、各変速動作部11、12の変速動作に応じて植付PTO軸10の回転速度(車速に対する相対速度)が六段階に変速される。
【0009】
走行機体1の後部には、昇降リンク機構1aを介して植付作業部13が連結されている。植付作業部13は、昇降リンク機構1aにローリング自在に連結される植付フレーム14と、該植付フレーム14の上方に左右往復動自在に設けられる苗載台15と、上記植付フレーム14の左右中間部に取付けられる入力ケース16と、上記植付フレーム14に対して左右方向に所定間隔を存して取り付けられ、植付フレーム14から後方に延出する複数の植付伝動ケース17と、該植付伝動ケース17の後端部に設けられる植付機構18と、上記植付伝動ケース17の下方に上下揺動自在に設けられるフロート19とを備えて構成される。
【0010】
入力ケース16は、前記植付PTO軸10から植付動力を入力する入力軸20を備える。入力ケース16に入力された植付動力は、植付伝動軸21を介して各植付伝動ケース17の前端部に伝動され、さらに、植付伝動ケース17に伝動された植付動力は、植付伝動ケース17の後端部に貫通状に軸承される植付駆動軸22に対し、チェン伝動機構23を介して伝動される。
【0011】
植付駆動軸22の両端部もしくは一端部には、植付機構18を構成する回転ケース24が一体的に設けられる。回転ケース24には、植付駆動軸22に回動自在に支持され、かつ植付伝動ケース17側に噛合して回り止めされる太陽ギヤ25と、該太陽ギヤ25に対して180゜位置をずらして噛合する一対の中間ギヤ26と、各中間ギヤ26に噛合する遊星ギヤ27とが内装されている。
【0012】
回転ケース24の両端部には、植付爪支持ケース28が設けられる。各植付爪支持ケース28は、その先端部に植付爪29を備える一方、基端部には筒状軸30が一体的に突設される。筒状軸30は、回転ケース24の両端部に回動自在に支持されると共に、各遊星ギヤ27に一体的に結合されている。つまり、植付駆動軸22の駆動に伴って回転ケース24が回転すると、中間ギヤ26が太陽ギヤ25の周囲を公転しながら自転すると共に、遊星ギヤ27が逆回りに自転し、それに伴って植付爪支持ケース28が植付駆動軸22を中心として公転しつつ筒状軸30を中心として逆方向に自転する。従って、植付爪支持ケース28は、回転ケース24が回転しても、前下方を向く姿勢に保たれる。
【0013】
太陽ギヤ25、中間ギヤ26および遊星ギヤ27は、何れも偏芯ギヤで構成されており、該偏芯ギヤの角速度は、植付爪29の先端が苗載台15の下端部から苗を掻取った後、前方に膨らむ円弧を描きながら土中の植付位置に達し、その後は直線的に上昇するという半月状の静止軌跡(走行停止時の先端運動軌跡)を描くように設定される。また、一方の植付爪29が苗載台15から苗を掻取るとき、それと同時に他方の植付爪29が植付けを実行し、また、他方の植付爪29が苗載台15から苗を掻取るとき、それと同時に一方の植付爪29が植付けを実行するよう植付爪29の位置および軌跡が設定される。これにより、回転ケース24が一回転する毎に二回の植付けを実行することが可能になる。
【0014】
入力ケース16においては、入力軸20が入力した植付動力がベベルギヤ機構31を介して第一伝動軸32に伝動される。第一伝動軸32の動力は、第二伝動軸33を介して前記植付伝動軸21に伝動されると同時に、横送り伝動軸32aを介して横送り変速ケース34にも伝動される。横送り変速ケース34は、植付フレーム14の右端部に取り付けられており、横送り伝動軸32aから入力した横送り動力を、内部の横送り変速機構34aで変速した後、苗載台横送り軸35に伝動するように構成される。苗載台横送り軸35は、無端状のラセン溝を有するスクリュー軸であり、その回転に応じて苗載台15が往復状に横送りされる。
【0015】
第一伝動軸32と第二伝動軸33との間には、不等速変換機構36が介設されている。不等速変換機構36は、互いに噛合する一対の偏芯ギヤ36a、36bを介して動力伝動を行うことにより、回転ケース24の回転速度に周期的な速度変動を生じさせる。植付動力伝動経路における不等速変換機構36の介設位置は、植付機構18の伝動上手側で、且つ、株間変速機構9および横送り変速ケース34よりも伝動下手側である。これにより、株間変速に伴って回転ケース24の速度変動位置がずれたり、苗載台15の横送り速度が不等速になって振動が発生する等の不都合を解消される。しかも、不等速変換機構36は、各植付駆動軸22に動力を分配する植付伝動軸21よりも伝動上手側に介設されるので、複数設けられる回転ケース24の回転速度を一箇所で不等速変換することが可能になる。
【0016】
また、不等速変換機構36は、入力ケース16の外部に配置されると共に、着脱容易なカバー37で覆蓋される。カバー37を外すと、偏芯ギヤ36a、36bが露出し、その交換が可能になる。従って、作業条件(植付け株間等)の変更に際し、偏芯ギヤ36a、36bを変速量が異なる偏芯ギヤに交換することによって、作業条件に適合する不等速変換を行うことが可能になる。
【0017】
第二伝動軸33と植付伝動軸21との間には、減速機構38が介設される。減速機構38の減速比は、回転ケース24に設けられる植付爪支持ケース28(植付爪29)の個数(回転ケース24が一回転中に行う植付回数)の整数倍に設定される。これにより、偏芯ギヤ36a、36bが一回転中に発生させる増速域が一回であっても、各植付爪29に同様の速度変動を生じさせることが可能になる。また、減速機構38は、各植付駆動軸22に動力を分配する植付伝動軸21よりも伝動上手側に介設されるので、複数の植付機構18を備えるものでありながら、植付け爪29の個数に応じた減速を一箇所で行うことが可能になる。
【0018】
次に、回転ケース24の増減速領域設定および最速位置設定について説明する。図10は、植付爪の静止軌跡を示す側面図である。この図に示すように、各回転ケース24に設けられる植付爪29の個数が2である本実施形態においては、植付動力伝動経路に、前述の不等速変換機構36および減速機構38を介設することにより、回転ケース24の回転速度に増速域A、Cと減速域B、Dを発生させる。これにより、各植付爪29の掻取運動速度および土中運動速度が増速される一方、掻取苗を保持している中間運動域の運動速度が減速される。また、各増速域A、Cには、略180゜ずらして二つの最速位置E、Fが存在し、各減速域B、Dには、略180゜ずらして二つの最遅位置G、Hが存在する。一方の最速位置Eは、植付爪29が苗を植付けた直後(土中)となるように設定される一方、他方の最速位置Fは、植付爪29が苗を掻取るときに合致するように設定される。以下、株間を広く設定(例えば24cm)した場合における植付爪29のランニング軌跡を示し、該ランニング軌跡に基づいて本実施形態の作用を説明する。
【0019】
図11は、従来のランニング軌跡を示す説明図である。この図に示すように、不等速変換を行わない従来のものでは、株間を広く設定(車速に対する植付速度を遅くする。)すると、土中における植付爪29の運動速度が不足することから、機体進行に伴う植付爪29の土中前方移動量が大きくなり、植え付けた苗が植付爪29によって引き摺られる可能性がある。
【0020】
図12は、最下点を最速位置にした場合のランニング軌跡を示す説明図である。この図に示すように、植付爪29の最下点(120゜)を最速位置とした場合には、土中における植付爪29の運動速度が増速されることから、機体進行に伴う植付爪29の土中前方移動量が小さくなる。しかしながら、苗を植え付けた後における植付爪29の引き上げ速度が十分ではなく、植付爪29の上昇時に植付苗に干渉する可能性がある。
【0021】
図13は、本発明のランニング軌跡を示す説明図である。この図に示すように、植付爪29が苗を植付けた直後(140゜)を最速位置Eとした場合には、土中における植付爪29の運動速度が増速されることから、機体進行に伴う植付爪29の土中前方移動量が小さくなる。また、図12に示すものに比べ、苗を植え付けた後における植付爪29の引き上げ速度が速くなり、植付爪29と植付苗との干渉が回避される。しかも、180゜ずらして設定される他方の最速位置Fが、苗を掻取るタイミングに一致し、掻取り性能の向上も図られることになる。
【0022】
次に、本発明が特徴とするブレーキ機構40を図15〜図19に沿って説明する。これらの図面に示すように、ブレーキ機構40は、カム41、アーム支持ケース42、ブレーキアーム43、連結アーム44、付勢ロッド45及びブラケット46を備えて構成される。カム41は、180゜ずらして形成される二つのブレーキ作用域41aと、180゜ずらして形成される二つのブレーキ解除域41bとを交互に有する非円形カムであり、植付駆動軸22に一体的に取り付けられている。アーム支持ケース42は、植付伝動ケース17の後端部に一体的に取り付けられ、ブレーキアーム43の支軸部43aを回動自在に支持している。ブレーキアーム43は、先端部にローラ43bを有し、このローラ43bが植付伝動ケース17内でカム41のカム面に接当される。ブレーキアーム43の支軸部43aは、他端側が植付伝動ケース17から突出し、連結アーム44の基端部に一体的に連結される。付勢ロッド45は、植付伝動ケース17に設けられるブラケット46と、連結アーム44の先端部との間に介設され、スプリング45aによって連結アーム44を引張り方向に付勢している。これにより、ブレーキアーム43のローラ43bは、付勢ロッド45の付勢力でカム41のカム面に弾圧状に接当し、植付駆動軸22にブレーキ力を作用させることになる。
【0023】
上記のように構成されたブレーキ機構40は、図19に示すように、ローラ43bがカム41の底部から頂部に至るまでの間(ブレーキ作用域41a)、植付駆動軸22にブレーキ力を作用させる一方、ローラ43bがカム41の頂部から底部に至るまでの間(ブレーキ解除域41b)、植付駆動軸22へのブレーキ力を解除することになる。従って、ブレーキ作用域41aでは、前述した不等速変換機構36から植付駆動軸22に至る伝動機構のガタ取りが行われると共に、不等速変換機構36の減速域において、慣性による植付駆動軸22の先行回転を防止することが可能になる。
【0024】
次に、ブレーキ機構40のブレーキ作用域設定及びブレーキ解除位置設定について、図10を参照して説明する。この図に示すように、ブレーキ機構のブレーキ作用域について、前記植付機構40が苗掻取りを開始してから土中突入し、下死点越えする経路に設定するにあたり、該ブレーキ作用は、最速状態で開始される苗掻取り開始位置F直後の苗掻取り過程でブレーキ作用を開始し、苗掻取りをしてから土中に突入する以前の過程でブレーキ力を最大にして植付駆動軸の回転を最遅にし、該最遅になった位置を過ぎて土中突入位置に達するとブレーキ力の解除が開始され、下死点を越えた直後の植付駆動軸の回転が最速になる位置の手前で前記ブレーキ解除が終了するように設定されている。つまり、植付爪29が最速位置Fを過ぎると、植付駆動軸22に対するブレーキ機構40のブレーキ作用が開始され、そのブレーキ力は、最遅位置Gの手前で最大となる(図15)。つまり、ブレーキ機構40のブレーキ作用域は、植付機構18の苗掻取位置近傍と最遅位置近傍との間に設定されるので、この区間で不等速変換機構36が植付動力を減速しても、植付駆動軸22の慣性による先行回転が規制される。これにより、植付駆動軸22の先行回転によって衝撃が発生するという従来の問題点を解消することが可能になる。
【0025】
更に、植付爪29が最遅位置Gを過ぎ、土中突入位置に達すると、ブレーキ機構40においてブレーキ力の解除が開始され、最速位置Eの手前でブレーキ解除が終了する(図17)。つまり、ブレーキ機構40のブレーキ力を、不等速変換機構36の増速域で解除することにより、ブレーキ解除の反力で植付機構18が先行動作することを防止している。しかも、ブレーキ機構40のブレーキ解除位置(図16)は、植付爪29が下死点に到達する直前位置となるため、ブレーキ解除の反力を利用し、植付機構18の下死点越えを補助することが可能になる。
【0026】
叙述の如く構成されたものにおいて、植付駆動軸22の回転に伴って苗載台15から苗を掻取り、この苗を土中に植え付ける植付機構18と、前記植付駆動軸22の回転に周期的な速度変動を生じさせる不等速変換機構36とを備え、該不等速変換機構36によって前記植付機構18の苗掻取動作速度及び土中動作速度を増速させる乗用田植機であって、前記不等速変換機構36から植付駆動軸22に至る伝動機構中に、該伝動機構に対して周期的にブレーキ力を作用させるブレーキ機構40を設けると共に、該ブレーキ機構40のブレーキ作用域を、前記植付機構18の苗掻取位置近傍と最遅位置近傍との間に設定したため、不等速変換機構36により植付動力が減速されても、苗掻取位置近傍と最遅位置近傍との間では、ブレーキ機構40が植付駆動軸22の先行回転を制動することになり、その結果、植付機構18の先行動作によって植付爪29から苗が脱落してしまう不都合を回避することが可能になる。
【0027】
また、前記ブレーキ機構40のブレーキ力は、前記植付機構18の最遅位置Gと最速位置Eとの間で解除されるため、常時、ブレーキ力を作用させる場合に比べ、動力のロスを減らすことができる。しかも、不等速変換機構36の増速域でブレーキ解除を行うことにより、ブレーキ解除の反力によって植付機構18が先行動作してしまう不都合も回避することができる。
【0028】
また、前記ブレーキ機構40のブレーキ解除位置は、前記植付機構18の植付爪29が下死点に到達する直前位置に設定されるため、ブレーキ解除の反力を利用し、植付機構18の下死点越えを補助し、下死点付近における植付機構18の動作をスムーズにすることができる。
【0029】
また、前記ブレーキ機構40は、前記植付駆動軸22に設けられるカム41と、このカム41に弾圧的に接当するブレーキアーム43とを備えて構成されるため、不等速変換機構36から植付駆動軸22に至る伝動機構の最終軸でブレーキ力を作用させ、伝動機構全体のガタ取りを効率良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の側面図である。
【図2】走行機体における走行動力および植付動力の伝動構造を示す展開図である。
【図3】株間変速機構を示す展開図である。
【図4】植付作業部の側面図である。
【図5】走行機体および植付作業部における植付動力の伝動経路を示す展開図である。
【図6】植付作業部における植付動力の伝動経路を示す展開図である。
【図7】植付機構の側面断面図である。
【図8】同上平面断面図である。
【図9】(A)は不等速変換機構の側面図、(B)は不等速変換機構の出力回転角速度を示すグラフ、(C)は減速機構の出力回転角速度を示すグラフである。
【図10】植付爪の静止軌跡を示す側面図である。
【図11】従来のランニング軌跡を示す説明図である。
【図12】最下点を最速位置にした場合のランニング軌跡を示す説明図である。
【図13】本発明のランニング軌跡を示す説明図である。
【図14】各種のランニング軌跡を比較した説明図である。
【図15】ブレーキ力最大位置を示すブレーキ機構の側面図である。
【図16】ブレーキ解除位置を示すブレーキ機構の側面図である。
【図17】ブレーキ解除終了位置(不等速変換機構の最速位置)を示すブレーキ機構の側面図である。
【図18】ブレーキ機構の後面図である。
【図19】ブレーキ機構のカムを示す側面図である。
【符号の説明】
1 走行機体
13 植付作業部
15 苗載台
17 植付伝動ケース
18 植付機構
22 植付駆動軸
24 回転ケース
28 植付爪支持ケース
29 植付爪
36 不等速変換機構
38 減速機構
40 ブレーキ機構
41 カム
41a ブレーキ作用域
41b ブレーキ解除域
43 ブレーキアーム
43b ローラ
44 連結アーム
45 付勢ロッド
45a スプリング
A、C 増速域
B、D 減速域
E、F 最速位置
G、H 最遅位置

Claims (2)

  1. 植付駆動軸の回転に伴って苗載台から苗を掻取り、この苗を土中に植え付ける植付機構と、前記植付駆動軸の回転に周期的な速度変動を生じさせる不等速変換機構とを備え、該不等速変換機構によって前記植付機構の苗掻取動作速度及び土中動作速度を増速させる移植機において、前記不等速変換機構から植付駆動軸に至る伝動機構中に、該伝動機構に対して周期的にブレーキ力を作用させるブレーキ機構を設けると共に、該ブレーキ機構のブレーキ作用域を、前記植付機構が苗掻取りを開始してから土中突入し、下死点越えする経路に設定するにあたり、該ブレーキ作用は、最速状態で開始される苗掻取り直後の苗掻取り過程でブレーキ作用を開始し、苗掻取りをしてから土中に突入する以前の過程でブレーキ力を最大にして植付駆動軸の回転を最遅にし、該最遅になった位置を過ぎて土中突入位置に達するとブレーキ力の解除が開始され、下死点を越えた直後の植付駆動軸の回転が最速になる位置の手前で前記ブレーキ解除が終了するように設定されていることを特徴とする移植機。
  2. 前記ブレーキ機構は、前記植付駆動軸に設けられるカムと、このカムに弾圧的に接当するブレーキアームとを備えて構成されることを特徴とする請求項に記載の移植機。
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