JP4095334B2 - ステッピングモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は2相ステッピングモータに関するものであり、特に、コギングトルクを小さくして回転出力を高めるためのステッピングモータの構成についてである。
【0002】
【従来の技術】
回転軸を中心とする直径を小さくし、かつ、出力を高めたステッピングモータが特開平9−331666号公報で開示されている。
【0003】
図18に特開平9−331666号公報に記載されたモータの分解斜視図、図19にモータの側面の断面図を示す。
【0004】
201は円周方向に4分割して異なる極に交互に着磁された永久磁石からなるロータ、202はロータの軸方向に隣り合って配置された第1のコイル、203はロータの軸方向に隣り合って配置された第2のコイル、204は第1のコイルにより励磁され軟磁性材料からなる第1のステータ、205は第2のコイルにより励磁され軟磁性材料からなる第2のステータである。第1のステータ204はロータ201の外周面に隙間をあけて対向する第1の外側磁極204A、ロータ201の内周面に隙間をあけて対向する第1の内側磁極204Bを備え、第2のステータ205はロータ201の外周面に隙間をあけて対向する第2の外側磁極205A、ロータ201の内周面に隙間をあけて対向する第2の内側磁極205Bを備えている。206は出力軸で前記ロータ201が固着され、前記第1のステータ204の軸受け部204Cと前記第2のステータ205の軸受け部205Cに回転可能に保持されている。207は連結リングで非磁性材料からなり前記第1のステータ204と前記第2のステータ205とを所定の間隔で保持するものである。
【0005】
第1のコイル202、第2のコイル203への通電方向を切り換えて第1の外側磁極204A、第1の内側磁極204B、第2の外側磁極205A、第2の内側磁極205Bの極性を切り換えてロータを回転させていくものである。
【0006】
このモータは、コイルに通電することで発生した磁束が外側磁極から対向する内側磁極へ、あるいは、内側磁極から対向する外側磁極へと流れ、外側磁極と内側磁極の間に位置するマグネットに効率的に作用する。また、外側磁極と内側磁極との距離を円筒形状のマグネットの厚さ程度とすることができるため、外側磁極と内側磁極とで構成される磁気回路の抵抗を小さくすることができる。磁気回路の抵抗が小さいほど、少ない電流で多くの磁束を発生させることができ、出力が向上する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図19のA−A線での断面図を図20(a)に、B−B線での断面図を図20(b)にそれぞれ示す。図20(a)、(b)に示したモータは、第1のコイル202、第2のコイル203のどちらにも通電を行っていない状態である。
【0008】
図20(a)、(b)に示した状態からマグネットを動かすと、マグネットとそれぞれの磁極との間に作用する吸引力が変化してコギングが生じる。このコギングによる影響が大きいと、各コイルに通電を行ってぞれぞれの磁極を励磁してもモータが起動できなかったり、あるいは、滑らかな回転を行えなかったりという問題が生じてしまう。
【0009】
つまり、図18に示すモータのように互いに対向する外側磁極と内側磁極との距離を短くして磁気回路の抵抗を小さくしても、モータの出力を向上させるためにはコギングによる影響を小さく抑える必要がある。
【0010】
本願はこの点に鑑みて、マグネットの外週に対向する外側磁極とマグネットの内側に対向する内側磁極とからなるステータを有するステッピングモータについて、コギングを低下させて更なる出力向上を図ることを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明のステッピングモータは、少なくとも外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットと、該マグネットの軸方向であって該マグネットの両側に配置された第1のコイル及び第2のコイルと、該第1のコイルによって励磁され該マグネットの外周面と対向する第1の外側磁極と、該第1のコイルによって励磁され該マグネットの内周面と対向する第1の内側磁極と、該第2のコイルによって励磁され該第1の外側磁極とは異なる部位で該マグネットの外周面と対向する第2の外側磁極と、該第2のコイルによって励磁され該第1の内側磁極とは異なる部位で該マグネットの内周面と対向する第2の内側磁極とを有し、該第1の外側磁極、及び該第2の外側磁極、及び該第1の内側磁極、及び該第2の内側磁極とが切欠きによって周方向に複数に分割される歯形状に形成され、該第1の外側磁極及び該第1の内側磁極からなる第1のステータと、該第2の外側磁極及び該第2の内側磁極からなる第2のステータとはお互いの磁極の位相が45°ずれて配置され、該第1の外側磁極における磁極は180°ずれて形成され、該第1の内側磁極における磁極は該第1の外側磁極における磁極と対向するように形成され、該第2の外側磁極における磁極は180°ずれて形成され、該第2の内側磁極における磁極は該第2の外側磁極における磁極と対向するように形成されたステッピングモータにおいて、該マグネットの周方向の極数をn、該マグネットの外形寸法をD1、該マグネットの内径寸法をD2、該マグネットの中心と1つの外側磁極とから成る扇型の中心角をAとすると、該中心角が
(226.8/n)−54×(D1−D2)/(D1×π)≦A≦(259.2/n)−54×(D1−D2)/(D1×π)
を満たすことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について、図1乃至図17を用いて詳しく説明する。
【0013】
図1はステッピングモータの分解斜視図である。図2は図1のステッピングモータの組立て後の軸方向の断面図である。
【0014】
このステッピングモータは図18に示したステッピングモータと大部分において共通の構成を有しているものであるが、各構成要素について再度詳細に説明する。
【0015】
11はロータを構成する円筒形状のマグネットであり、このロータであるマグネット11は、その外周表面を円周方向に等間隔にn分割(nは偶数であって本実施の形態では4)してS極、N極が交互に着磁された着磁部11A,11B,11C,11Dを有している。着磁部11Aと11CがS極、11Bと11DがN極である。このマグネット11は射出成形で形成したプラスチックマグネットで構成されており、簡単な形状であるために小さく、薄く構成することが容易である。また、圧入によって組立てを行っても割れは発生しない。
【0016】
17は出力軸となるロータ軸であり、このロータ軸17はマグネット11の内径の中心部に固定されている。
【0017】
12及び13は円筒形状のコイルであり、その中心部はマグネット11の中心部と一致しており、軸方向に並んでマグネット11を挟む位置に配置されている。このコイル12,13の外径はマグネット11の外径とほぼ等しい。
【0018】
18は第1のステータ、19は第2のステータであってともに軟磁性材料で構成されている。第1のステータと第2のステータとは、同一形状であって互いの櫛歯形状の磁極の先端が対向するように向かい合って配置される。また、第1のステータと第2のステータとは互いの櫛歯形状の磁極の位相が180/n度、すなわち45°ずれて配置されている。第1のステータ、第2のステータはそれぞれ外筒部と内筒部を一端で連結した構成となっている。第1のステータ18は第1のコイル12によって励磁され、第2のステータ19は第2のコイル13によって励磁される。第1のステータ18、第2のステータ19には、それぞれの外筒部及び内筒部の先端を切り欠くことで、周方向に複数に分割され、それぞれが軸方向に延出した櫛歯形状の磁極が形成されている。第1のステータ18の外筒部はその先端部に外側磁極18A、18Bを形成し、内筒部はその先端部に内側磁極18C、18Dを形成している。外側磁極18A、18Bは360/(n/2)度、すなわち180度ずれて形成され、内部磁極18Cは外部磁極18Aと、内部磁極18Dは外部磁極18Dと対向するように形成される。第2のステータ19も同様な外側磁極19A、19B、内側磁極19C、19Dを形成している。
【0019】
第1のステータ18の外筒部と内筒部の間であって、これら筒部の連結部近傍に第1のコイル12を配置し、外側磁極18A、18Bと内側磁極18C、18Dとの間にマグネット11の一端側を挟む。第2のステータ19の外筒部と内筒部の間であって、これら筒部の連結部近傍に第2のコイル13を配置し、外側磁極19A、19Bと内側磁極19C、19Dとの間にマグネット11の他端側を挟む。つまり、外側磁極18A、18B、19A、19Bがマグネット11の外周表面と対向し、内側磁極18C、18D、19C、19Dがマグネット11の内周表面と対向している。
【0020】
20は円筒形状の連結リングであり、この連結リング20の内側の一端側には溝20A、20Bが形成され、他端側には溝20C、20Dが形成されており、この溝20C、20Dは溝20A、20Bに対して位相が180/n度、すなわち45度位相がずれている。溝20A、20Bと溝20C、20Dとは軸方向にも所定距離をあけて形成されており、溝20A、20Bに外側磁極18A、18Bを嵌合し、溝20C、20Dに外側磁極19A、19Bを嵌合し、接着剤で固定する。この連結リング20に第1のステータ18と第2のステータ19を固定することで、第1のステータ18と第2のステータ19を所望の位置、位相で配置することができる。また、連結リング20は非磁性材料で構成されており、第1のステータ18と第2のステータ19との間の磁気回路を分断でき、お互いの磁極の影響が出にくい構成となっている。
【0021】
図3は図2のA−A線とB−B線での断面図であり、これを用いてモータの回転駆動方法を説明する。
【0022】
図3(a)と(e)とが同時点の断面図であり、図3(b)と(f)とが同時点の断面図であり、図3(c)と(g)とが同時点の断面図であり、図3(d)と(h)とが同時点の断面図である。
【0023】
図3(a)と(e)の状態からコイル12および13に通電して、第1のステータ18の外側磁極18A,18BをN極、内側磁極18C,18DをS極に励磁し、第2のステータ19の外側磁極19A,19BをS極、内側磁極19C,19DをN極に励磁すると、ロータであるマグネット11は反時計方向に45度回転し、図3(b)と(f)に示す状態になる。
【0024】
次にコイル12への通電を反転させ、第1のステータ18の外側磁極18A,18BをS極、内側磁極18C,18DをN極に励磁し、第2のステータ19の外側磁極19A,19BをS極、内側磁極19C,19DをN極に励磁すると、ロータであるマグネット11は更に反時計方向に45度回転し、図3(c)と(g)に示す状態になる。
【0025】
次にコイル13への通電を反転させ、第1のステータ18の外側磁極18A,18BをS極、内側磁極18C,18DをN極に励磁し、第2のステータ19の外側磁極19A,19BをN極、内側磁極19C,19DをS極に励磁すると、ロータであるマグネット11は更に反時計方向に45度回転し、図3(d)と(h)に示す状態になる。
【0026】
以後このようにコイル12およびコイル13への通電方向を順次切り換えていくことによってロータであるマグネット11は通電位相に応じた位置へと順に回転する。
【0027】
なお、マグネットの外周面だけではなくマグネットの内周面も円周方向に分割して着磁すれば、モータの出力を更に高めることができる。
【0028】
また、マグネットの外周面を周方向に分割してなる着磁層を軸方向に2つ設け、第1の第1のステータ118と対向する一方の着磁層と、第2のステータ19と対向する他方の着磁層の位相を互いに180/n度ずらし、第1のステータ18と第2のステータ19の位相を同じものとしてもよい。
【0029】
また、内側磁極18C、18D、19C、19Dは切り欠きを形成せずに単なる円筒形状であっても構わない。
【0030】
コイル12及び13に通電が行われていないときは、第1のステータ18、第2のステータ19とマグネット11との間に作用する吸引力が安定する位置に、マグネット11が保持される。この吸引力とロータの回転位置との関係を図4に示す。図4は第1のステータ18とマグネットの関係を示したものであるが、第2のステータ19とマグネット19との関係も同様である。実際には、第1のステータ18と第2のステータ19とは180/n度位相がずれており、これらを合成した磁力がマグネット11に作用する。
【0031】
図4の横軸は第1のステータ18に対するマグネット11の位置、つまり回転位相を示しており、縦軸は第1のステータ18とマグネット11との間に作用する磁力を示す。
【0032】
E1点、E2点で示される位置は正回転しようとするとマイナスの力が働いて元の位置に戻ろうとし、逆回転しようとするとプラスの力が働いて元の位置に戻ろうとする位置である。つまり、マグネット11と第1のステータ18との間に作用する磁力によって、マグネット11がE1点あるいはE2点に安定して位置決めされるコギング位置である。
【0033】
F1点、F2点、F3点で示される位置はマグネット11の回転位相が少しでもずれると前後のE1点あるいはE2点の位置に回転しようとする力が作用する不安定な均衡状態にある位置である。
【0034】
コイル12に通電が行われていないときは、マグネット11はF1点、F2点、F3点に停止していることはなく、点E1点あるいは点E2点の位置で停止する。E1点、E2点のようなコギングに対してマグネットが安定する点は、マグネットの着磁数をnとすると、360/n度の周期で存在し、その中間位置がF1点、F2点、F3点のようなマグネットが不安定な点となる。
【0035】
有限要素法による数値シミュレーションの結果、該マグネットの中心とマグネットの1つの着磁部とから成る扇形の中心角(以下、マグネットの着磁部の中心角という)と、該マグネットの中心と1つの外側磁極とから成る扇型の中心角(図3においてAで示すものであって、以下、外側磁極の中心角という)との関係に応じて、コイルへの通電がない状態でのステータとマグネットとの吸引状態が変化することが明らかになった。
【0036】
外側磁極の中心角が所定値よりも小さい場合には、マグネットの着磁部、つまり、極の中心が外側磁極の中心に対向する位置でマグネットが安定的に保持される。これは図4のE1点、E2点が、マグネットの極の中心が外側磁極の中心部と対向する位置であると言える。
【0037】
逆に、外側磁極の中心角が所定値よりも大きい場合には、マグネットの着磁部の境界部、つまり、極と極との境界部が外側磁極の中心に対向する位置でマグネットが安定的に保持される。これは図4のE1点、E2点が、マグネットの極と極の境界部が外側磁極の中心部と対向する位置であると言える。
【0038】
更にシミュレーションを行った結果、マグネットの着磁部の中心角及び外側磁極の中心角に対して、マグネットの厚みとマグネットの着磁部の外周長との関係を変化させることで、コギングを低減できることがわかった。
【0039】
図5乃至図13に、シミュレーション結果を示す。これらの図において、横軸はマグネットの回転角度、縦軸はコギングトルクである。それぞれのステッピングモータについて外側磁極の中心角をマグネットの着磁部の中心角に対して略0.5倍、略0.6倍、略0.7倍、略0.8倍としたときのシミュレーション結果である。
【0040】
図5は、着磁極数が10、外側磁極の外径寸法が6.00mm、マグネットの外径寸法が4.80mm、マグネットの内径寸法が3.80mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を18度、22度、25度、29度としたときのシミュレーション結果である。
【0041】
図6は、着磁極数が20、外側磁極の外径寸法が10.90mm、マグネットの外径寸法が10.00mm、マグネットの内径寸法が9.00mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を9度、11度、13度、14度としたときのシミュレーション結果である。
【0042】
図7は、着磁極数が20、外側磁極の外径寸法が11.50mm、マグネットの外径寸法が10.60mm、マグネットの内径寸法が9.60mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を9度、11度、13度、14度としたときのシミュレーション結果である。
【0043】
図8は、着磁極数が20、外側磁極の外径寸法が11.90mm、マグネットの外径寸法が11.00mm、マグネットの内径寸法が10.00mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を9度、11度、13度、14度としたときのシミュレーション結果である。
【0044】
図9は、着磁極数が20、外側磁極の外径寸法が12.90mm、マグネットの外径寸法が12.00mm、マグネットの内径寸法が11.00mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を9度、11度、13度、14度としたときのシミュレーション結果である。
【0045】
図10は、着磁極数が20、外側磁極の外径寸法が11.90mm、マグネットの外径寸法が11.00mm、マグネットの内径寸法が10.40mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を9度、11度、13度、14度としたときのシミュレーション結果である。
【0046】
図11は、着磁極数が20、外側磁極の外径寸法が11.90mm、マグネットの外径寸法が11.00mm、マグネットの内径寸法が9.80mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を9度、11度、13度、14度としたときのシミュレーション結果である。
【0047】
図12は、着磁極数が12、外側磁極の外径寸法が11.90mm、マグネットの外径寸法が11.00mm、マグネットの内径寸法が10.00mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を15度、18度、21度、24度としたときのシミュレーション結果である。
【0048】
図13は、着磁極数が24、外側磁極の外径寸法が11.90mm、マグネットの外径寸法が11.00mm、マグネットの内径寸法が10.00mmであるステッピングモータであって、外側磁極の中心角を8度、9度、11度、12度としたときのシミュレーション結果である。
【0049】
図5乃至図13のシミュレーション結果より、各ステッピングモータについてコギングトルクがおおよそ最小となるときの、マグネットの厚み、マグネットの1極の着磁部の外周長、外側磁極の中心角、および、マグネットの着磁部の中心角の関係をプロットしたものを図14に示す。図14の横軸は(マグネットの厚み)/(マグネットの着磁部の外周長)であり、縦軸は(外側磁極の中心角)/(マグネットの着磁部の中心角)である。
【0050】
例えば、図5に示すステッピングモータは、着磁極数が10、外側磁極の外径寸法が6.00mm、マグネットの外径寸法が4.80mm、マグネットの内径寸法が3.80mmなので、マグネットの厚みは(4.80−3.80)/2mm、着磁部1極の外周長は4.80×π/10mmであるから、横軸の値は0.332となる。また、コギングトルクがおおよそ最小となるときの外側磁極の中心角は図5より21.0度程度であることが読み取れ、このときのマグネットの着磁部の中心角は360/10度であるから、縦軸の値は0.58となる。
【0051】
また、図6に示すステッピングモータは、着磁極数が20、外側磁極の外径寸法が10.90mm、マグネットの外径寸法が10.00mm、マグネットの内径寸法が9.00mmなので、マグネットの厚みは(10.00−9.00)/2mm、着磁部1極の外周長は10.00×π/20mmであるから、横軸の値は0.318となる。また、コギングトルクがおおよそ最小となるときの外側磁極の中心角は図6より10.7度程度であることが読み取れ、マグネットの着磁部の中心角は360 / 20であるから、縦軸の値は0.59となる。
【0052】
図14において、各ステッピングモータについてコギングトルクがおおよそ最小となる点は、横軸をX、縦軸をYとするとY=−0.3X+0.63の式で近似した直線1と、Y=−0.3X+0.72の式で近似した直線2とで挟まれる領域に存在する。
【0053】
直線1より下の範囲、即ちY<−0.3X+0.63の領域ではマグネットの極の中心が外側磁極の中心と対向する位置でマグネットが安定的に保持され、直線2より上の領域、即ちY>−0.3X+0.72の領域ではマグネットの極と極との境界部が外側磁極の中心と対向する位置でマグネットが安定的に保持される。
【0054】
直線1と直線2に挟まれた領域は、−0.3X+0.63≦Y≦−0.3X+0.72となるが、これを外側磁極の中心角をA度、着磁極数をn、マグネットの外径寸法をD1、マグネットの内径寸法をD2とすると、
(226.8/)−54×(D1−D2)/(D1×π)≦A≦(259.2/n)−54×(D1−D2)/(D1×π)
と表すことができる。例えば図5に示すステッピングモータであれば、外側磁極の中心角Aが、19.10度≦A≦22.34度の条件を満たせば、コギングトルクを最も小さく抑えることができる。
【0055】
外側磁極の形状が一定ではなく、例えば徐々に中心角が変化するテーパー形状である場合などは、外側磁極のマグネットと対向する部分の平均的な中心角が上記条件を満たしていればよい。即ち外側磁極のマグネットと対向する部位のうち、根元付近の中心角が24度であり先端付近の中心角が20度であった場合は、平均した中心角が22度になるので、コギングトルクを小さく抑えることができる。
【0056】
図15乃至図17に、上記の外側磁極の中心角Aのみを異ならせたステッピングモータのコギングトルクと、コイル端子間に3Vの電圧を印加したときの発生トルクとを比較したものを示す。これらの図では、横軸はマグネットの回転角度であり縦軸はトルクを示す。
【0057】
これら図15乃至図17で使用したステッピングモータは、着磁極数が16、マグネットの外径が10.6mm、マグネットの内径が9.8mm、外側磁極の外径が11.6mm、外側磁極の内径が11.1mm、内側磁極の外径が9.3mm、内側磁極の内径が8.8mm、コイルの抵抗値は10Ωであり、巻数は112ターンである。
【0058】
上記条件式によれば、このステッピングモータの外側磁極の中心角Aを12.88≦A≦14.90と設定すればコギングトルクを小さく抑えることができるはずである。
【0059】
図15は外側磁極の中心角を10.35度、図16は外側磁極の中心角を13.45度、図17は外側磁極の中心角を15.52度に設定したステッピングモータのコギングトルクを示している。外側磁極の中心角を変更すると、3V印加時の発生トルクに大差はないが、コギングトルクに大きな差が生じることがわかる。最もコギングトルクが安定しているのは図16であり、このステッピングモータの外側磁極の中心角は上記条件を満たしている。
【0060】
この上記条件を満たすステッピングモータは、例えばカメラ等の光学機器のレンズ駆動の駆動源として非常に有効である。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、マグネット一端側の外周面と対向する外側磁極、内周面と対向する内側磁極からなる第1のステータと、マグネットの他端側の外周面と対向する外側磁極、内周面と対向する内側磁極からなる第2のステータとを有するステッピングモータにおいて、マグネットの中心を基準とした外側磁極の中心角を所定条件内の値に設定することで、ステッピングモータのコギングトルクをおおよそ最小に抑えることが可能となり、出力をアップさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるステッピングモータの分解斜視図
【図2】図1のステッピングモータの組立て後の軸方向の断面図
【図3】図2のステッピングモータの径方向の断面図
【図4】ステータとマグネットの間に作用する吸引力と、ロータの回転位置との関係を示す図
【図5】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図6】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図7】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図8】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図9】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図10】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図11】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図12】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図13】ステッピングモータのコギングトルクのシミュレーション結果を示す図
【図14】図5乃至図13に示すシミュレーション結果より、コギングトルクがおおよそ最小となる条件をプロットした図
【図15】外側磁極の中心角が所定条件を満たさないときのコギングトルクを示す図
【図16】外側磁極の中心角が所定条件を満たすときのコギングトルクを示す図
【図17】外側磁極の中心角が所定条件を満たさないときのコギングトルクを示す図
【図18】従来のステッピングモータの分解斜視図
【図19】図18のステッピングモータの組立て後の軸方向の断面図
【図20】コイルに通電を行っていないときの図19のモータの径方向の断面図
【符号の説明】
11,201 マグネット
12,202 第1のコイル
13,203 第2のコイル
17,206 出力軸
18,204 第1のステータ
19,205 第2のステータ
20,207 連結リング
Claims (2)
- 少なくとも外周面が周方向に分割して異なる極に交互に着磁された円筒形状のマグネットと、該マグネットの軸方向であって該マグネットの両側に配置された第1のコイル及び第2のコイルと、該第1のコイルによって励磁され該マグネットの外周面と対向する第1の外側磁極と、該第1のコイルによって励磁され該マグネットの内周面と対向する第1の内側磁極と、該第2のコイルによって励磁され該第1の外側磁極とは異なる部位で該マグネットの外周面と対向する第2の外側磁極と、該第2のコイルによって励磁され該第1の内側磁極とは異なる部位で該マグネットの内周面と対向する第2の内側磁極とを有し、該第1の外側磁極、及び該第2の外側磁極、及び該第1の内側磁極、及び該第2の内側磁極とが切欠きによって周方向に複数に分割される歯形状に形成され、該第1の外側磁極及び該第1の内側磁極からなる第1のステータと、該第2の外側磁極及び該第2の内側磁極からなる第2のステータとはお互いの磁極の位相が45°ずれて配置され、該第1の外側磁極における磁極は180°ずれて形成され、該第1の内側磁極における磁極は該第1の外側磁極における磁極と対向するように形成され、該第2の外側磁極における磁極は180°ずれて形成され、該第2の内側磁極における磁極は該第2の外側磁極における磁極と対向するように形成されたステッピングモータにおいて、
該マグネットの周方向の極数をn、該マグネットの外形寸法をD1、該マグネットの内径寸法をD2、該マグネットの中心と1つの外側磁極とから成る扇型の中心角をAとすると、該中心角が
(226.8/n)−54×(D1−D2)/(D1×π)≦A≦(259.2/n)−54×(D1−D2)/(D1×π)
を満たすことを特徴とするステッピングモータ。 - 請求項1に記載のステッピングモータをレンズ駆動のための駆動源として用いた光学機器。
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