JP4095205B2 - 堆積膜形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、堆積膜形成方法及び装置に関し、特に、光(ここでは広義の光で、紫外線、可視光線、赤外線、X線、γ線等を示す。)の様な電磁波に感受性のある光受容部材を安定に形成するのに適した堆積膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像装置、あるいは像形成分野における電子写真用光受容部材や原稿読みとり装置における光導電層を形成する材料として、高感度でSN比[光電流(Ip)/(Id)]が高く、照射する電磁波のスペクトル特性にマッチングした吸収スペクトル特性を有すること、光応答性が速く、所望の暗抵抗値を有すること、使用時において人体に無公害であること、さらには固体撮像装置においては、残像を所定時間内に容易に処理することができる等の特性が要求される。特に事務機としてオフィスで使用される電子写真用光受容部材の場合には、上記の使用時における無公害性は重要な点である。
この様な観点に立脚して注目されている材料に、水素やハロゲン原子等の一価の元素でダングリングボンドが修飾されたアモルファスシリコン(以後、「a−Si」と表記する)があり、例えば特開昭54−86341号公報には電子写真用光受容部材への応用が記載されている。
【0003】
電子写真用光受容部材としては種々の形態が知られているが、所謂ドラム状の形態とするものが一般的である。この場合、円筒状の基体の表面に光導電層などの所望とする層、即ち光受容層、を形成して光受容部材を形成する。
円筒状基体上にa−Siからなる光受容層を形成する場合には、スパッタリング法、熱により原料ガスを分解する方法(熱CVD法)、光により原料ガスを分解する方法(光CVD法)、プラズマにより原料ガスを分解する方法(プラズマCVD法)等、多数知られている。なかでもプラズマCVD法、すなわち、原料ガスを直流または高周波、マイクロ波グロー放電等によって分解し、円筒状基体上に堆積膜を形成する方法は電子写真用光受容部材の形成方法等、現在実用化が非常に進んでいる。
【0004】
図1は、プラズマCVD装置の一例を示す断面略図である。図中、6100は真空反応容器全体を示し、6111は真空反応容器の側壁を兼ねたカソード電極であり、6123は真空反応容器の上壁となるゲート、6121は真空反応容器の底壁である。前記カソード電極6111と、上壁6123及び底壁6121とは、夫々、碍子6122で絶縁されている。
6112はアルミニウム等の金属製の補助基体6113−aに装着され、真空反応容器内に設置された基体であり、該基体6112上端には補助基体キャップ6113−bが装着されている。該基体6112は接地されてアノード電極となるものである。補助基体6113−aの中には、基体加熱用ヒーター6114が設置されており、成膜前に基体を所定の温度に加熱したり、成膜中に基体を所定の温度に維持したり、あるいは成膜後基体をアニール処理したりするのに用いる。
【0005】
6115は堆積膜形成用原料ガス導入管であって、真空反応空間内に該原料ガスを放出するためのガス放出孔(図示せず)が多数設けられており、該原料ガス導入管6115の他端は、ガス供給管6117、バルブ6260を介して堆積膜形成用原料ガス供給系6200に連通している。
6124は、真空反応容器内を真空排気するための排気管であり、排気バルブ6119を介して真空排気装置(図示せず)に連通している。排気管6124には真空計6120が接続され、また、真空反応容器内を大気に解放する時などに利用される反応容器リークバルブ6118がまた排気管6124に接続されている。6116は、カソード電極6111への電力印加手段である。
堆積膜形成用原料ガス供給系6200は所望の原料ガスを貯留する原料ガスボンベ6221〜6226を有する。各原料ガスボンベ6221〜6226はバルブ6231〜6236を介して配管に接続され流入バルブ6241〜6246を通じてマスフローコントローラー6211〜6216に原料ガスを流入可能とされている。マスフローコントローラー6211〜6216からは流出バルブ6251〜6256を介してバルブ6260に各配管が集約されるように結合される。配管の原料ガスボンベ6221〜6226と流入バルブ6241〜6246の間には夫々圧力調整器6261〜6266が接続されている。
こうしたプラズマCVD法による堆積膜形成装置の操作方法は次のようにして行なわれる。即ち、真空反応容器内のガスを、排気管6124を介して真空排気すると共に、加熱用ヒーター6114により基体6112を所定温度に加熱、保持する。次に原料ガス導入管6115を介して、例えばa−SiH堆積膜を形成する場合であれば、シラン等の原料ガスを真空反応容器内に導入し、該原料ガスは、ガス導入管の原料ガス放出孔(図示せず)から真空反応容器内に放出される。これと同時併行的に、電力印加手段6116から、例えば高周波をカソード電極6111と基体(アノード電極)6112間に印加しプラズマ放電を発生せしめる。かくして、真空反応容器内の原料ガスは励起され励起種化し、Si*、SiH*等(*は励起状態を表わす。)のラジカル粒子、電子、イオン粒子等が生成され、これらの粒子間または、これらの粒子と基体表面との化学的相互作用により、基体表面上に堆積膜を形成する。
【0006】
このような、例えばa−Siからなる電子写真用光受容部材を形成する場合、円筒状基体を真空反応容器内に運搬ならびに保持する必要があることから、円筒状基体内部に補助基体を挿入することが行われる。また例えば特開昭60−86276号公報などに開示されているように、その特性を均一なものにする目的で、基体上下に補助基体を設ける必要があること等の理由からも円筒状基体内部に補助基体を挿入することが、一般に行われている。更に、例えば、特開平7−181700号公報によれば、画像欠陥を防ぎ、且つ電子写真特性の向上を図り、更に均一な高品位の画像を得る目的で、補助基体の母材は、基体に相対する部分は熱伝導度の大きな材料を用い、補助基体上部又は/及び下部は熱膨張係数及び熱伝導度の小さい材料で構成する技術が開示されている。
また、例えば、特開平7−230178号公報によれば、画像欠陥を防ぎ、且つ電子写真特性の向上を図り、更に均一な高品位の画像を得る目的で、補助基体の内側の表面をセラミックスで形成する技術が開示されている。
これらの技術により電子写真用感光体の膜厚や膜質の均一性が向上し、それに伴って歩留も向上してきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような装置で作成された光受容部材は、膜厚、膜質が均一化され歩留の面で改善されてきたが、総合的な特性向上を図る上でさらに改良される余地が存在するのが実情である。特に、電子写真装置の高画質、高速化、高耐久化は急速に進んでおり、電子写真用感光体として用いる場合においては電気的特性や光導電特性の更なる向上とともに、帯電能、感度を維持しつつあらゆる環境下で大幅に性能を延ばすことが求められている。
そして、電子写真装置の画像特性向上のために電子写真装置内の光学露光装置、現像装置、転写装置等の改良がなされた結果、電子写真用感光体においても従来以上の画像特性の向上が求められるようになった。
このような状況下において、前述した従来技術により上記課題についてある程度の膜厚、膜質の均一化が可能になってはきたが、更なる画像品質の向上に関しては未だ改善の余地がある。特にアモルファスシリコン系感光体(光受容部材)の更なる高画質化への課題として、更に、均一な膜を得るとともに、微小な画像欠陥の発生を抑制することが挙げられる。微小な画像欠陥は、成膜中に基体以外、即ち反応空間内や、補助基体外面に付着した膜等が基体上に飛散し、堆積膜が異常成長し、画像上で微小な画像欠陥の発生するところとなる。そのため、基体以外に付着した膜等の生成物が基体へと飛散することを防止しなければならない。
【0008】
そこで、本発明は、上記した従来技術における諸課題を解決し、基体以外に付着した膜等の生成物が基体へ飛散することを防止して、膜厚および膜質が均一な堆積膜を定常的に形成し、かつ、画像欠陥を激減しうる堆積膜形成方法を提供することを目的としている。また、本発明は、形成される膜の諸物性、堆積膜形成速度、再現性及び膜の生産性を向上させ、量産化を行う場合その歩留まりを飛躍的に向上させることが可能な堆積膜形成方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を達成するために、堆積膜形成方法をつぎのように構成したことを特徴とするものである。
すなわち、本発明の堆積膜形成方法は、補助基体に装着した基体の上部に補助基体キャップを設け、減圧気相成長法により、該基体の表面に堆積膜を形成する堆積膜形成方法において、
前記基体上端から20mm以内における該基体の上端部における温度と、該基体の上部に設けられている前記補助基体キャップ下端から20mm以内における該補助基体キャップの下端部における温度との最大温度差が、15%以下となるようにすると共に、
前記補助基体キャップの外面の表面粗さをRzで、40μm以下として該補助基体キャップに堆積する堆積膜の密着性を向上させ、堆積膜を形成することを特徴としている。
また、本発明の堆積膜形成方法は、前記堆積膜が、シリコン原子を母材とする非晶質材料からなる光受容部材を形成する堆積膜であることを特徴としている。
また、本発明の堆積膜形成方法は、前記最大温度差が、10%以下であることを特徴としている。
また、本発明の堆積膜形成方法は、外面の表面粗さがRzで、30μm以下であることを特徴としている。
また、本発明の堆積膜形成方法は、前記補助基体及び補助基体キャップの母体となる金属が、前記基体と同種類の金属を含むことを特徴としている。
また、本発明の堆積膜形成方法は、前記補助基体及び補助基体キャップの母体となる金属が、Alであることを特徴としている。
また、本発明の堆積膜形成方法は、前記補助基体内側の表面が、セラミックで構成されていることを特徴としている。
また、本発明の堆積膜形成方法は、前記補助基体内側の表面のセラミックが、Al2O3とCr2O3の混在系であることを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、堆積膜形成方法における前述の本発明の目的を達成すべく鋭意研究を重ねたところ、基体の上端部における温度に対して、該基体の上部に設けられている該補助基体キャップの下端部における温度の最大温度差を、所定以下となるように温度制御して堆積膜を形成することが、画像欠陥の解消に大きく影響するという知見を得た。
すなわち、この最大温度差は、基体温度の好ましくは15%以下、より好ましくは10%以下にすることにより、また、該基体上端から20mm以内の温度に対する該補助基体キャップ下端から20mm以内での温度の最大温度差が15%以下、好ましくは10%以下にすると共に、補助基体キャップの外面の表面粗さをRzで、40μm以下、好ましくは30μm以下とすることにより、該補助基体キャップに堆積した堆積膜の密着性が向上し、堆積膜形成中の該補助基体キャップから基体への膜片等の飛散が解消され、それらを核として堆積膜が異常成長して起る画像欠陥を抑制して、画像欠陥を解消することができるという知見を得た。本発明は、これらの知見に基づいて完成に至ったものである。
【0011】
以下に、これの点について、更に詳しく説明する。
本発明においては、基体上端から20mm以内の最大温度に対して、該基体上部に設けられている補助基体キャップ下端から20mm以内の温度差の最大を15%以下、好ましくは10%以下にすることにより、補助基体キャップに堆積した堆積膜の密着性が向上されたことで、堆積膜形成中の補助基体キャップから基体への膜片等の飛散が解消され、それらを核として堆積膜が異常成長して起る画像欠陥、いわゆる画像上での黒ぽちが改善された。
これらの理由については、以下のように考えられる。
プラズマCVD法により例えばアモルファスシリコン堆積膜を基体上に形成する場合、反応は、気相に於ける原料ガスの分解過程、放電空間から基体表面までの活性種の輸送過程、基体表面での表面反応過程の3つに分けて考えることができる。中でも、表面反応過程は完成した堆積膜の構造の決定に非常に大きな役割を果たしている。そして、これらの表面反応は、基体表面の温度、材質、形状、吸着物質などに大きな影響を受けるのである。この基体上での成長過程を水素を含むアモルファスシリコンを例にしてもう少し詳細に説明すると以下のようになる。プラズマ中で分解して輸送されてきた分解種は基体上に付着してアモルファスシリコン膜のネットワークを形成するが、まだ3次元的にネットワークが完成されていないアモルファスシリコンの成長面では水素原子の脱離、ダングリングボンドヘの水素原子や珪素原子の結合、エネルギー的に高い結合を持つ原子の再配置などにより、構造欠陥の少なく、エネルギー的に安定な方向への化学的反応(緩和過程)が起こる。これらの結果、堆積膜としてはダングリングボンドの減少、ギャップ準位密度の低下、Si−H2結合が減少してSi−H結合が主となる等の減少が観察される。これらの反応は基体の熱エネルギーにより制御されるため、堆積膜形成中の基体温度が非常に重要となる。また、基体上端に装着された補助基体キャップは、堆積膜形成中に分解された化学種の基体裏側へのまわり込みを防止する目的で装着されているが、基体上端に装着されているという点で、密着性の面では、補助基体キャップに堆積される堆積膜としては、基体に堆積される堆積膜とほぼ同等の膜特性が要求される事から、堆積膜形成中の補助基体キャップの温度も非常に重要となる。
【0012】
該基体の加熱方法は、赤外線などを用いて気相成長面を直接加熱することも可能であるが、気相成長側に加熱手段を設けることは工業的にみて実際的でないため、通常は、補助基体の内側に加熱手段が設けられる。
従って基体及び補助基体キャップを所定の温度に加熱するためには、補助基体の内面で受けた熱を間接的に基体及び補助基体キャップに伝達するようにする。また、基体と補助基体及び補助基体キャップからなる基体部材は、特性の均一化を図るために該基体部材を回転させる等の理由から、基体部材と加熱手段は非接触状態にすることが望ましい。その場合、熱の伝達は主として加熱手段から補助基体への熱輻射により行われ、その後補助基体から基体、補助基体キャップヘの熱輻射及び、または、熱伝導で行われる。
この際、基体及び補助基体キャップの表面温度は、加熱手段の用いるヒーターの形状や、反応炉の構成により、大きく影響される事がある。更には、加熱された基体及び補助基体を運搬工程を経て反応炉へ移送する際、補助基体の上部のチャッキング部を、搬送手段である搬送機のチャッキング部とをドッキングさせ補助基体を移送させるため、搬送機のチャッキング部は通常金属製で常温状態であることから、補助基体上部及び補助基体キャップは接触の際に生じる放熱作用により基体に対して温度が下がり温度差が生じてしまう。
このため、補助基体キャップに堆積する堆積膜の、堆積膜形成時の温度が低がために基体に堆積される堆積膜とは異なり、非常に剥がれ易い膜となり、その結果、堆積膜形成中に膜剥がれをおこし基体表面に飛散する事で、その付着した部分が核となり、堆積膜が異常成長して起る画像欠陥、いわゆる画像上での黒ぽちが生じてしまうことがある。
更に、補助基体及び補助基体キャップは、連続生産でのコスト面から、堆積膜形成後真空反応容器から取り出された後、毎回、ガラスビーズを用いた液体ホーニングによりブラスト処理され付着している膜等を取りのぞき再使用されている。この際、補助基体及び補助基体キャップ表面は、ブラスト処理にて粗されてしまう。
そのため、補助基体については、表面はある程度粗面化されていても基体及び補助基体キャップに熱を伝導させるための熱輻射の点からは問題はないが、補助基体キャップは、基体表面と比較すると、補助基体キャップ表面は粗される事により表面積が大きくなり、その結果基体と同等に加熱されても、表面積の違いによる表面側からの放熱量が異なる事から補助基体キャップの温度が低くなってしまう。特に補助基体キャップは基体上端に装着されているという点から、特にその傾向が高くなる。
【0013】
本発明は、この温度差について鋭意研究を行ったもので、基体上端部の温度に対して該基体上部に設けられている該補助基体キャップ下端部の温度の最大温度差が15%以下、好ましくは10%以下にする事で、補助基体キャップからの堆積膜形成中に膜剥がれをおこし基体表面に飛散し、その付着した部分が核となり、堆積膜が異常成長して起る画像欠陥、いわゆる画像上での黒ぽちが生じてしまうという事を抑制する。特に、基体と補助基体キャップ近傍での温度差が急激にある場合は、堆積される膜の応力差等により、より顕著に起こる事から、その温度差については、諸々の条件を考慮する必要はあるが、一般的には該基体上端から20mm以内と該補助基体キャップ下端から20mm以内での最大温度差が重要である。
この近傍での温度差については、本発明より、基体と補助基体キャップとの表面粗さの違いによる表面積差で起こっていることから、その温度差を抑える目的で表面粗さに注目することは好ましい。前記補助基体キャップの外面の表面粗さをRzで、40μm以下、好ましくは30μm以下にする事で、補助基体キャップの表面温度の低下が緩和され、基体の表面温度に近い状態で堆積膜が形成される。これによって基体及び補助基体キャップ表面に堆積される膜はほぼ同等となり、補助基体キャップからの堆積膜形成中に膜剥がれをおこし基体表面に飛散し、その付着した部分が核となり、堆積膜が異常成長して起る画像欠陥、いわゆる画像上での黒ぽちが生じてしまうという事が抑制されるものである。また、補助基体キャップの表面組さは、粗すぎると温度低下になるばかりでなく、ダストの付着を招くため、前記の粗さとするのが望ましい。
【0014】
また、前記補助基体及び補助基体キャップの母体となる金属が、前記基体と同種類の金属を含むことが好ましい。一般に、光受容部材の基体としてはAl又はAl合金が好んで用いられるので、前記補助基体及び補助基体キャップの母体となる金属が、Alである事は望ましい。更に、加熱手段からの熱を効率的に得るために、前記補助基体内側の表面が、セラミックで構成されていることは好ましい。前記補助基体内側の表面のセラミックは、耐酸性に優れた材料、熱輻射を受け易い材料のうちの、少なくともいずれか一つから構成されるのが望ましい。前記補助基体内側の表面のセラミックの具体的な一例としてはAl2O3とCr2O3の混在系を挙げることができる。
本発明は運搬工程を要する、例えば図2に示すような、各処理毎に専用の真空容器を備えた装置によって、光受容部材を形成する際においても効果的である。
【0015】
図2の装置について説明する。図2は堆積膜形成装置全体の概略配置図であり、510は清浄な雰囲気で基体を金属を母体とした補助基体に装着し、真空にするための真空投入容器である。511は基体を所定の温度に加熱、保持するための真空加熱容器、512は堆積膜を形成するための真空反応容器、513は堆積膜形成後の基体等を冷却し、取り出すための真空冷却容器である。534は補助基体又は補助基体と基体を各処理容器である真空投入容器510、真空加熱容器511、真空反応容器512、真空冷却容器513の各位置に移動するための真空搬送容器である。
514、515、516、517は各処理容器を真空にするための排気装置、518、519、520、521は真空搬送容器534が各真空処理容器である真空投入容器510、真空加熱容器511、真空反応容器512、真空冷却容器513に接続されたときゲートバルブ535とゲートバルブ522、523、524、525の空間を真空にするための排気装置である。例えば真空反応容器512への基体をセットした補助基体の出し入れは、次のようにして行われる。真空搬送容器534のゲートバルブ535を真空加熱容器511のゲートバルブ523上に密着させ、ゲートバルブ535とゲートバルブ523との間の空間を排気装置519により真空にする。次いでゲートバルブ523、535を開き、真空搬送容器534内に設けられた上下移動機構(図示せず)により真空加熱容器511内より加熱された基体を補助基体とともに真空搬送容器534内に搬出する。その後ゲートバルブ523、524を閉じ真空搬送器534を真空反応容器512に対向する位置に移動する。次いで、同様の操作で次に真空反応容器512内に基体をセットした補助基体を搬入する。移送時間は、通常3〜10分程である。
【0016】
その後は、前述のように真空反応容器512内で、基体上に堆積膜を形成する。そして最後に真空冷却容器513へ基体をセットした補助基体を搬入し、真空冷却容器513内で基体は冷却された後、真空冷却容器513内を大気圧にし、基体を取り出す。
このような各処理毎に専用の真空容器を備えた光受容部材の形成装置においても効果的である理由は以下のとおりである。真空加熱容器511で加熱された補助基体は、補助基体の上部のチャッキング部を、真空搬送容器534内にある搬送機のチャッキング部とをドッキングさせ移送される。搬送機のチャッキング部は金属製であり、且つ常温状態であることから、補助基体上部及び補助基体キャップは搬送機のチャッキング部との接触の際に生じる放熱作用により部分的に温度が下がってしまう。このように堆積膜形成前に加熱された補助基体の移動は、移送時間中に補助基体キャップの温度を基体よりも低下させてしまう。このような温度差に対しても補助基体キャップの表面粗さをRzで、40μm以下、好ましくは30μm以下にする事で、加熱及び移送段階での、補助基体キャップからの放熱が軽減されることで、温度低下を抑制する事がでる。つまり、基体と補助基体キャップとの温度差が比較的無い状態でこれらが真空反応容器512に投入され、堆積膜が形成されることになる。
【0017】
以下、図面にしたがって本発明により光受容部材を形成する方法について、具体例を挙げて、更に詳細に説明する。
図3(A)及び図3(B)は夫々、本発明により光受容部材を形成する方法を説明するための基体支持部の一例を一部を断面図として模式的に示した構成図である。
101は補助基体であり、103は補助基体キャップ、102は基体を示している。
補助基体101は、加熱手段105からの輻射熱を直接受ける。熱は補助基体101内部を熱伝導で伝わり、さらには、補助基体101の外面に伝わり、最終的に装着された基体102及び補助基体キャップ103の表面に伝えられる。この熱伝導、輻射熱に対して基体102及び補助基体キヤップ103の表面側では、放熱が起こる。基体102と補助基体キャップ103でそれらの表面粗さの違いにより放熱量が異なるため、表面粗さの粗い補助基体キャップ103では基体102よりその表面温度が低下してしまう。これによって基体102と補助基体キャップ103の基体102の近傍で温度差が生じてしまう。このような点を考慮して、前述したように補助基体キャップ103の表面粗さは、Rzで40μm以下、好ましくは30μm以下にし、補助基体キャップ103の表面温度低下を抑制し、基体102との温度差を小さくしている。
また置き台部分106については、これに換えてヒーター105の支柱と兼用させるようにして用いることも出来る。また、基体102と補助基体101は、熱伝導を良くするために接触させるのが望ましいが、許容し得る程度の間隙(空間)があってもよい。また、図3(B)に示す様に、補助基体101の内面107の表面をセラミックで構成してもよい。
【0018】
補助基体101及び補助基体キャップ103は、基体と同種類の材料を含有したほうが、熱膨張による体積変化が等しくなり、基体との密着性あるいは基体と間隔が安定して保たれるため、均一性の面から好ましい。補助基体101及び補助基体キャップ103の母体となる金属の材質としては、例えば、Al,Cr,Mo,Au,In,Nb,Te,V,Ti,Pt,Pd,Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が好適に使用できるものとして挙げられるが、基体がAl又はAl合金であることを考慮すると、Al又はAl合金が適している。
補助基体101の外面の表面粗さに関しては、表面積を増し輻射熱を効率的に得るためは、表面は粗い方がよい。一方であまり表面性を粗くし表面積を増加させると、ダストが増加し、また発塵しやすくなることがある。よって、表面性は十点平均粗さ(Rz)で、5〜200μmが好ましく、10〜90μmがより好ましい。また、表面性は、内面全面において均一であることが好ましいが、面内における最大値と最小値の差が100μm以内であれば実用上問題ない。
補助基体101及び、補助基体キャップ103の厚さ(肉厚)は基体を保持している間に変形することがなければ特に制限はない。しかし、現実的な、コスト、取り扱い性、強度、加熱時間、加熱温度などを考慮すると好ましくは、0.5〜30mm、より好ましくは1〜20mmとするのが望ましい。
補助基体101は、少なくとも基体102よりも長く形成されている方が形成される膜の均一性や取り扱いの面から好ましい。補助基体101の長さは取りつける装置によるもので一概には言えるものではないが、コスト等を鑑みると一つの基体ホルダーに一つの基体を配置する場合には、基体の長さを100とすると好ましくは100〜200、より好ましくは110〜170とするのが望ましい。一つの基体ホルダーに複数の基体を配する場合には、複数の基体の堆積膜形成面の長さの合計が上述した関係とされればよい。
【0019】
補助基体101には、補助基体の運搬や基体の搬送のために図3(A)及び図3(B)に示されているような運搬用チャッキング部104を形成することが望ましい。尚、運搬のためのチャッキングが正確で確実に行われるのであれば、凸形状、凹形状等の様々な形状とすることが可能である。
本発明において、補助基体101の内面107を、セラミックで構成することにより、さらに、温度を効率的に伝達する事が出来、特性の均一性の向上および、画像欠陥の低減に効果的である。
補助基体101の内面107を構成するセラミック材料としては、特に制限はなく、例えば、Al2O3、Cr2O3、MgO、TiO2、SiO2等が挙げられるが、Al2O3、TiO2、SiO2等の耐酸性の優れた材料が、a−Siからなる光受容部材の製造工程において使用する例えばハロゲン原子を含む化合物ガス(F2、ClF3、SiF4 etc)等に対する耐食性の面から好ましい。また、WC、TaN、Cr2O3等の輻射熱を受け易い材料も、多少表面の変質が生じても、その影響をほとんど受けないため好ましい。さらに、耐酸性の優れた材料と幅射熱を受け易い材料の混在材料がより好ましい。
混合材料を用いる場合その混合比は、両者の機能を得るために、耐酸性の優れた材料をa(g)、輻射熱を受け易い材料をb(g)として、a:bが1:99〜99:1が好ましく、10:90〜90:10がより好ましい。
【0020】
補助基体101の内面107を構成するセラミック材料の気孔率は耐熱性の向上や、水分等の吸着防止のために1〜20%が好ましく、1〜15%がより好ましい。
補助基体101の内面107を構成するセラミックの表面性に関しては、表面積を増し輻射熱を効率的に得るためは、表面は粗い方がよい。一方であまり表面性を粗くし表面積を増加させると、ダストが増加し、また発塵しやすくなることがある。よって、表面性は十点平均粗さ(Rz)で、5〜200μmが好ましく、10〜90μmがより好ましい。また、表面性は、内面全面において均一であることが好ましいが、面内における最大値と最小値の差が100μm以内であれば実用上問題ない。
補助基体101の内面107をセラミック材料で形成する手段としては特に制限はないが、CVD法、メッキあるいは溶射手段等の表面コーテイング法が挙げられる。なかでも溶射手段がコスト面からあるいはコーティング対象物の大きさ形状の制限を受けにくいためより好ましく、特にプラズマ溶射法は、気孔率が低く密着性も良好なためより好ましい。また例えばセラミック材料からなる円筒を、金属製の基体ホルダーの内面に密着するように装着してもよい。
補助基体101の内面107をセラミック材料で形成する際には、内面を清浄に処理した後セラミックを上記手段により金属表面に形成するが、密着性を増すために、セラミックと金属表面の間に例えばAlとTiの混合材等の下引き層を設ける方が好ましい。
セラミック材料は補助基体101の内面の全面を覆うことが好ましいが、基体ホルダーの接地等のために覆われない部分が一部存在してもよい。
補助基体101の内面107を構成するセラミック材料の厚さは特に制限はないが、耐久性及び均一性を増すために、また伝熱性及び製造コストの面から10〜10000μmが好ましく、20〜5000μmがより好ましい。
【0021】
本発明において使用される基体102としては、例えば、Al,Cr,Mo,Au,In,Nb,Te,V,Ti,Pt,Pd,Fe等の金属、およびこれらの合金、例えばステンレス等が挙げられ、特にAl又はAl合金は本発明には適している。また、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、セルロースアセテート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド等の合成樹脂のフィルムまたはシート、ガラス、セラミック等の電気絶縁性支持体の少なくとも光受容層を形成する側の表面を導電処理した基体も用いることができる。さらに、光導電層を形成する側とは反対側の表面も導電処理することがより好ましい。
基体の形状は平滑表面あるいは凹凸表面であることができ、その厚さは、所望通りの光受容部材を形成し得るように適宜決定するが、光受容部材としての可撓性が要求される場合には、基体としての機能が充分発揮できる範囲内で可能な限り薄くすることができる。しかしながら、基体に製造上および取り扱い上、機械的強度等の点から通常は100μm以上とされる。
特にレーザー光などの可干渉性光を用いて像記録を行う場合には、可視画像において現われる、いわゆる干渉縞模様による画像不良を解消するために、基体表面に凹凸を設けてもよい。
基体表面に設けられる凹凸は、特開昭60−168156号公報、同60−178457号公報、同60−225854号公報等に記載された公知の方法により作製することができる。
又、レーザー光などの可干渉光を用いた場合の干渉縞模様による画像不良を解消する別の方法として、基体表面に複数の球状痕跡窪み(たとえばディンプル)による凹凸形状を設けてもよい。即ち、基体の表面が光受容部材に要求される解像力よりも微少な凹凸を有し、しかも該凹凸は、複数の球状痕跡窪みによるものである。基体表面に設けられる複数の球場痕跡窪みによる凹凸は、特開昭61−231561号公報に記載された公知の方法により作製される。
【0022】
本発明の光受容部材のa−Siからなる光受容部層はシリコン原子と、水素原子又はハロゲン原子以外に、フェルミ準位や禁止帯幅等を調整する成分としてホウ素、ガリウム等のIII族原子、窒素、リン、ヒ素等のV族原子、酸素原子、炭素原子、ゲルマニウム原子等を単独もしくは適宜組み合わせて含有させてもよい。
また、光受容部層として、基体との密着性の向上あるいは電荷受容能の調整等の目的で電荷注入阻止層や、表面の保護あるいは表面からの電荷の注入の防止等の目的で表面層を設けるなどの多層構成としてもよい。
本発明において、光受容部層を形成するには、スパッタリング法、熱CVD法、光CVD法、プラズマCVD法等、真空堆積法が適用される。
【0023】
以下、高周波プラズマCVD法、マイクロ波プラズマCVD法およびVHFプラズマCVD法によって堆積膜を形成するための装置及び形成方法の一例について詳述する。
図1は高周波プラズマCVD(以下「RF−PCVD」と表記する)法による電子写真用光受容部材の製造装置の一例を示す模式的な構成図である。
図1に示すRF−PCVD法による堆積膜の製造装置の構成は前述した通りである。この装置は大別すると、堆積装置6100、原料ガスの供給装置6200、反応容器6111内を減圧にするための排気装置(図示せず)から構成されている。堆積装置6100中の反応容器6111内には、金属を母体とした補助基体6113−aに装着された導電性円筒状基体6112があり、該円筒状基体上には補助基体キャップ6113−bが装着されている。基体加熱用ヒーター6114、原料ガス導入管6115が設置され、更に高周波マッチングボックス6116が接続されている。
原料ガス供給装置6200は、SiH4、H2、CH4、NO、B2H6、GeH4等の原料ガスのボンベ6221〜6226とバルブ6231〜6236、6241〜6246、6251〜6256およびマスフローコントローラー6211〜6216から構成され、各原料ガスのボンベはバルブ6260を介して反応容器6111内のガス導入管6115に接続されている。
【0024】
この装置を用いた堆積膜の形成は、例えば以下のように行なうことができる。まず、反応容器6111内に金属を母体とし、ある特定の部分の外面が黒化処理された基体ホルダー6113に装着された円筒状基体6112を設置し、不図示の排気装置(例えば真空ポンプ)により反応容器6111内を排気する。続いて、基体加熱用ヒーター6114をONする。すると、基体ホルダー6113の内面が基体加熱用ヒーター6114からの輻射熱を直接受ける。内面で受けられた熱は補助基体6113−aの母体の金属内部を熱伝導で伝わり、更に補助基体6113−aの表面に伝わり、最終的に装着された円筒状基体6112及び補助基体キャップ6113−bの表面に伝えられる。この際に起こる熱伝導、輻射熱を、円筒状基体6112の表面温度に対して、補助基体キャップ6113−bの表面温度の最大温度差が15%以下、好ましくは10%以下の所定の温度以下となるようにし、円筒状基体6112表面温度を50℃〜500℃の所定の温度に制御する。
堆積膜形成用の原料ガスを反応容器6111に流入させるには、ガスボンベのバルブ6231〜6236、反応容器のリークバルブ6118が閉じられていることを確認し、また、流入バルブ6241〜6246、流出バルブ6251〜6256、補助バルブ6260が開かれていることを確認して、まずメインバルブ6119を開いて反応容器6111およびガス配管内6117を排気する。
次に真空計6120の読みが約6.7×10-4Paになった時点で補助バルブ6260、流出バルブ6251〜6256を閉じる。
その後、ガスボンベ6221〜6226より各ガスをバルブ6231〜6236を開いて導入し、圧力調整器6261〜6266により各ガス圧を(例えば2Kg/cm2)調整する。次に、流入バルブ6241〜6246を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラー6211〜6216内に導入する。
【0025】
以上のようにして成膜の準備が完了した後、円筒状基体6112上に例えば電荷注入阻止層、感光層、表面層等の各層の形成を行う。
円筒状基体6112が所定の温度になったところで流出バルブ6251〜6256のうちの必要なものおよび補助バルブ6260を徐々に開き、ガスボンベ6221〜6226から所定のガスをガス導入管6115を介して反応容器6111内に導入する。次にマスフローコントローラー6211〜6216によって各原料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、反応容器6111内の圧力が133Pa以下の所定の圧力になるように真空計6120を見ながらメインバルブ6119の開口を調整する。内圧が安定したところで、電力印加手段6116のRF電源(図示せず)を所望の電力に設定して、高周波マッチングボックス(図示せず)を通じて反応容器6111内にRF電力を導入し、RFグロー放電を生起させる。この放電エネルギーによって反応容器内に導入された原料ガスが分解され、円筒状基体6112上に所定のシリコンを主成分とする堆積膜が形成されるところとなる。所望の膜厚の形成が行われた後、RF電力の供給を止め、流出バルブを閉じて反応容器へのガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
同様の操作を複数回繰り返すことによって、所望の多層構造の光受容層が形成される。
それぞれの層を形成する際には必要なガス以外の流出バルブはすべて閉じられていることは言うまでもなく、また、それぞれのガスが反応容器6111内、流出バルブ6251〜6256から反応容器6111に至る配管内に残留することを避けるために、流出バルブ6251〜6256を閉じ、補助バルブ6260を開き、さらにメインバルブ6119を全開にして系内を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。
また、膜形成の均一化を図る場合は、膜形成を行なっている間は、円筒状基体6112を駆動装置(図示せず)によって所定の速度で回転させる。
上述のガス種およびバルブ操作は各々の層の作成条件にしたがって変更が加えられることは言うまでもない。
【0026】
円筒状基体6112の加熱方法は、真空仕様である発熱体であればよく、より具体的にはシース状ヒーターの巻き付けヒーター、板状ヒーター、セラミックヒーター等の電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ発熱体、液体、気体等を温媒とし熱交換手段による発熱体等が挙げられる。加熱手段の表面材質は、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹脂等を使用することができる。また、それ以外にも、例えば図2に示す装置構成のように、反応容器6111以外に加熱専用の容器を設け、円筒状基体6112を加熱した後、反応容器6111内に真空中で円筒状基体6112を搬送する等の方法が用いられる。
RF−CVD法においては、反応容器内のガス圧も同様に層設計にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合1×10-2〜1330Pa、好ましくは6.7×10-2〜670Pa、最適には1×10-1〜133Paとするのが好ましい。
放電電力もまた同様に層設計にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、Si供給用のガスの流量に対する放電電力を、通常の場合0.1〜7倍、好ましくは0.5〜6倍、最適には0.7〜5倍の範囲に設定することが望ましい。
さらに、支持体の温度は、層設計にしたがって適宜最適範囲が選択されるが、通常の場合200〜350℃とするのが望ましい。
【0027】
次に、マイクロ波プラズマCVD(以下「μW−PCVD」と表記する)法によって形成される電子写真用光受容部材の製造方法について説明する。
図1に示した製造装置におけるRF−PCVD法による堆積装置6100を、図4(A)、(B)に示す堆積装置3100に交換して原料ガス供給装置6200と接続することにより、μW−PCVD法による電子写真用光受容部材製造装置を得ることができる。
この装置は、真空気密化構造を成した減圧にし得る反応容器3111、原料ガスの供給装置、および反応容器内を減圧にするための排気装置(図示せず)から構成されている。反応容器3111内にはマイクロ波電力を反応容器内に効率よく透過し、かつ、真空気密を保持し得るような材料(例えば石英ガラス、アルミナセラミックス等)で形成されたマイクロ波導入窓3112、スタブチューナー(図示せず)およびアイソレーター(図示せず)を介してマイクロ波電源(図示せず)に接続されているマイクロ波の導波管3113を通してマイクロ波電力が導入可能とされている。金属を母体とした補助基体3114−aに装着された堆積膜を形成すべき円筒状基体3115、該円筒状基体3115上には補助基体キャップ3114−bが装着され、、基体加熱用ヒーター3116、原料ガス導入と、プラズマ電位を制御するための外部電気バイアスを与えるための電極を兼ねた原料ガス導入管3117が設置されている。反応容器3111内は排気管3121を通じて不図示の例えば拡散ポンプに接続されている。
原料ガス供給装置は、図1の原料ガス供給装置6200を適用することができる。従って、SiH4、H2、CH4、NO、B2H6、SiF4等の原料ガスのボンベ6221〜6226とバルブ6231〜6236、6241〜6246、6251〜6256およびマスフローコントローラー6211〜6216から構成することができ、各原料ガスのボンベはバルブ6260を介して反応容器内のガス導入管3117に接続される。また、円筒状基体3115によって取り囲まれた空間3130が放電空間を形成している。
【0028】
μW−PCVD法によるこの装置での堆積膜の形成は、以下のように行なうことができる。
まず、反応容器3111内に金属を母体とした補助基体3114−aに装着された円筒状基体3115を設置し該円筒状基体3115上には補助基体キャップ3114−bが装着されている。駆動装置3120によって基体3115を回転し、不図示の排気装置(例えば拡散ポンプ)により反応容器内3111を排気管3121を介して排気し、反応容器3111内の圧力を1×10-6Torr以下に調整する。続いて、基体加熱用ヒーター3116をONする。すると、補助基体3114−aの内面が基体加熱用ヒーター3116からの輻射熱を直接受ける。内面で受けられた熱は補助基体3114−aの母体の金属内部を熱伝導で伝わり、更に補助基体3114−aの表面に伝わり、最終的に装着された円筒状基体3115及び補助基体キャップ3114−bの表面に伝えられる。この際に起こる熱伝導、輻射熱を、円筒状基体3115の表面温度に対して、補助基体キャップ3114−bの表面温度の最大温度差が15%以下、好ましくは10%以下の所定の温度以下となるようにし、円筒状基体3115表面温度を50℃〜500℃の所定の温度に制御する。
堆積膜形成用の原料ガスを反応容器3111に流入させるには、ガスボンベのバルブ6231〜6236、反応容器のリークバルブ(図示せず)が閉じられていることを確認し、また、流入バルブ6241〜6246、流出バルブ6251〜6256、補助バルブ6260が開かれていることを確認して、まずメインバルブ(図示せず)を開いて反応容器3111およびガス配管(図示せず)内を排気する。
次に真空計(図示せず)の読みが約6.7×10-4Paになった時点で補助バルブ6260、流出バルブ6251〜6256を閉じる。
その後、ガスボンベ6221〜6226より各ガスをバルブ6231〜6236を開いて導入し、圧力調整器6261〜6266により各ガス圧を(例えば2Kg/cm2)調整する。次に、流入バルブ6241〜6246を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラー6211〜6216内に導入する。
【0029】
以上のようにして成膜の準備が完了した後、円筒状基体3115上に電荷注入阻止層、感光層、表面層の各層の形成を行う。
円筒状基体3115が所定の温度になったところで流出バルブ6251〜6256のうちの必要なものおよび補助バルブ6260を徐々に開き、ガスボンベ6221〜6226から所定のガスをガス導入管3117を介して反応容器3111内の放電空間3130に導入する。次にマスフローコントローラー6211〜6216によって各原料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、放電空間3130内の圧力が133Pa以下の所定の圧力になるように真空計(図示せず)を見ながらメインバルブ(図示せず)の開口を調整する。圧力が安定した後、マイクロ波電源(図示せず)により周波数500MHz以上の、好ましくは2.45GHzのマイクロ波を発生させ、マイクロ波電源(図示せず)を所望の電力に設定し、導波管3113、マイクロ波導入窓3112を介して放電空間3130にμWエネルギーを導入して、μWグロー放電を生起させる。それと同時併行的に、電源3118から電極兼ガス導入管3117に例えば直流等の電気バイアスを印加する。かくして基体3115により取り囲まれた放電空間3130において、導入された原料ガスは、マイクロ波のエネルギーにより励起されて解離し、円筒状基体3115上に所定の堆積膜が形成される。この時、層形成の均一化を図るため基体回転用モーター3120によって、所望の回転速度で回転させる。
所望の膜厚の形成が行われた後、μW電力の供給を止め、流出バルブを閉じて反応容器へのガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
同様の操作を複数回繰り返すことによって、所望の多層構造の光受容層が形成される。
【0030】
それぞれの層を形成する際には必要なガス以外の流出バルブはすべて閉じられていることは言うまでもなく、また、それぞれのガスが反応容器3111内、流出バルブ6251〜6256から反応容器3111に至る配管内に残留することを避けるために、流出バルブ6251〜6256を閉じ、補助バルブ6260を開き、さらにメインバルブ(図示せず)を全開にして系内を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。
上述のガス種およびバルブ操作は各々の層の作成条件にしたがって変更が加えられることは言うまでもない。
円筒状基体3115の加熱方法は、真空仕様である発熱体であればよく、より具体的にはシース状ヒーターの巻き付けヒーター、板状ヒーター、セラミックヒーター等の電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ発熱体、液体、気体等を温媒とし熱交換手段による発熱体等が挙げられる。加熱手段の表面材質は、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹脂等を使用することができる。また、それ以外にも、反応容器3111以外に加熱専用の容器を設け、円筒状基体3115を加熱した後、反応容器3111内に真空中で円筒状基体3115を搬送する等の方法が用いられる。
【0031】
μW−PCVD法においては、放電空間内の圧力としては、好ましくは1×10-1Pa以上13.3Pa以下、より好ましくは4×10-1Pa以上6.7Pa以下、最も好ましくは6.7×10-1Pa以上4Pa以下に設定することが望ましい。
放電空間外の圧力は、放電空間内の圧力よりも低ければよいが、放電空間内の圧力が13.3Pa以下では、又、特に顕著には6.7Pa以下では、放電空間内の圧力が放電空間外の圧力の3倍以上の時、特に堆積膜特性向上の効果が大きい。
マイクロ波の反応炉までの導入方法としては導波管による方法が挙げられ、反応炉内への導入は、1つまたは複数の誘電体窓から導入する方法が挙げられる。この時、炉内へのマイクロ波の導入窓の材質としてはアルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ボロン(BN)、窒化珪素(SiN)、炭化珪素(SiC)、酸化珪素(SiO2)、酸化ベリリウム(BeO)、テフロン、ポリスチレン等マイクロ波の損失の少ない材料が通常使用される。
電極兼ガス導入管3117と円筒状基体3115間に発生させる電界は直流電界が好ましく、又、電界の向きは電極兼ガス導入管3117から円筒状基体3115に向けるのがより好ましい。電界を発生させるために電極兼ガス導入管3117に印加する直流電圧の平均の大きさは、15V以上300V以下、好ましくは30V以上200V以下が適する。直流電圧波形としては、特に制限はなく、種々の波形のものが本発明では有効である。つまり、時間によって電圧の向きが変化しなければいずれの場合でもよく、例えば、時間に対して大きさの変化しない定電圧はもちろん、パルス状の電圧、及び整流機により整流された時間によって大きさが変化する脈動電圧でも有効である。
【0032】
また、交流電圧を印加することも有効である。交流の周波数は、いずれの周波数でも問題はなく、実用的には低周波では50Hzまたは60Hz、高周波では13.56MHzが適する。交流の波形としてはサイン波でも矩形波でも、他のいずれの波形でもよいが、実用的には、サイン波が適する。但し、この時電圧はいずれの場合も実効値を言う。
電極兼ガス導入管3117の大きさ及び形状は、放電を乱さないならばいずれのものでも良いが、実用上は直径0.1cm以上5cm以下の円筒状の形状が好ましい。この時、電極兼ガス導入管3117の長さも、基体に電界が均一にかかる長さであれば任意に設定できる。
電極兼ガス導入管3117の材質としては、表面が導電性となるものならばいずれのものでも良く、例えば、ステンレス,Al,Cr,Mo,Au,In,Nb,Te,V,Ti,Pt,Pd,Fe等の金属、これらの合金または表面を導電処理したガラス、セラミック、プラスチック等が通常使用される。
【0033】
次に、VHF帯の周波数を用いた高周波プラズマCVD(以後「VHF−PCVD」と略記する)法によって形成される電子写真用光受容部材の製造方法について説明する。
図1に示した製造装置におけるRF−PCVD法による堆積装置6100を、図5に示す堆積装置4100に交換して原料ガス供給装置6200と接続することにより、VHF−PCVD法による電子写真用光受容部材製造装置を得ることができる。
この装置は大別すると、真空気密化構造を成した減圧にし得る反応容器4111、原料ガスの供給装置6200、および反応容器内を減圧にするための排気装置(図示せず)から構成されている。反応容器4111内には金属を母体とする補助基体4113−aに装着された堆積膜を形成すべき円筒状基体4112、該円筒状基体4112の上には補助基体キャップ4113−bが装着され、支持体加熱用ヒーター4114、原料ガス導入管(図示せず)、電極4115が設置され、電極には更に高周波マッチングボックス4116が接続されている。また、反応容器4111内は排気管4121を通じて不図示の拡散ポンプに接続されている。
原料ガス供給装置6200は、SiH4、GeH4、H2、CH4、B2H6、PH3等の原料ガスのボンベ6221〜6226とバルブ6231〜6236、6241〜6246、6251〜6256およびマスフローコントローラー6211〜6216から構成され、各原料ガスのボンベはバルブ6260を介して反応容器4111内のガス導入管(図示せず)に接続されている。また、円筒状支持体4112によって取り囲まれた空間4130が放電空間を形成している。
【0034】
VHF−PCVD法によるこの装置での堆積膜の形成は、以下のように行なうことができる。
まず、反応容器4111内に円筒状基体4112を設置し、駆動装置4120によって円筒状基体4112を回転し、不図示の排気装置(例えば拡散ポンプ)により反応容器4111内を排気管4121を介して排気し、反応容器4111内の圧力を1×10-7Torr以下に調整する。続いて、支持体加熱用ヒーター4114により円筒状基体4112の温度を200℃乃至350℃の所定の温度に加熱保持する。
堆積膜形成用の原料ガスを反応容器4111に流入させるには、ガスボンベのバルブ6231〜6236、反応容器のリークバルブ(不図示)が閉じられていることを確認し、又 、流入バルブ6241〜6246、流出バルブ6251〜6256、補助バルブ6260が開かれていることを確認して、まずメインバルブ(図示せず)を開いて反応容器4111およびガス配管内を排気する。
次に真空計(図示せず)の読みが約6.7×10-4Paになった時点で補助バルブ6260、流出バルブ6251〜6256を閉じる。
その後、ガスボンベ6221〜6226より各ガスをバルブ6231〜6236を開いて導入し、圧力調整器6261〜6266により各ガス圧を2Kg/cm2に調整する。次に、流入バルブ6241〜6246を徐々に開けて、各ガスをマスフローコントローラー6211〜6216内に導入する。
【0035】
以上のようにして成膜の準備が完了した後、以下のようにして円筒状支持体4112上に各層の形成を行う。
円筒状支持体4112が所定の温度になったところで流出バルブ6251〜6256のうちの必要なものおよび補助バルブ6260を徐々に開き、ガスボンベ6221〜6226から所定のガスをガス導入管(図示せず)を介して反応容器4111内の放電空間4130に導入する。次にマスフローコントローラー6211〜6216によって各原料ガスが所定の流量になるように調整する。その際、放電空間4130内の圧力が133Pa以下の所定の圧力になるように真空計(図示せず)を見ながらメインバルブ(図示せず)の開口を調整する。
圧力が安定したところで、例えば周波数105MHzのVHF電源(図示せず)を所望の電力に設定して、マッチングボックス4116を通じて放電空間4130にVHF電力を導入し、グロー放電を生起させる。かくして支持体4112により取り囲まれた放電空間4130において、導入された原料ガスは、放電エネルギーにより励起されて解離し、支持体4112上に所定の堆積膜が形成される。この時、層形成の均一化を図るため支持体回転用モーター4120によって、所望の回転速度で回転させる。
【0036】
所望の膜厚の形成が行われた後、VHF電力の供給を止め、流出バルブを閉じて反応容器ヘのガスの流入を止め、堆積膜の形成を終える。
同様の操作を複数回繰り返すことによって、所望の多層構造の光受容層が形成される。
それぞれの層を形成する際には必要なガス以外の流出バルブはすべて閉じられていることは言うまでもなく、また、それぞれのガスが反応容器4111内、流出バルブ6251〜6256から反応容器4111に至る配管内に残留することを避けるために、流出バルブ6251〜6256を閉じ、補助バルブ6260を開き、さらにメインバルブ(不図示)を全開にして系内を一旦高真空に排気する操作を必要に応じて行う。
上述のガス種およびバルブ操作は各々の層の作成条件にしたがって変更が加えられることは言うまでもない。
いずれの方法においても、堆積膜形成時の支持体温度は、特に200℃以上350℃以下、好ましくは230℃以上330℃以下、より好ましくは250℃以上300℃以下が好ましい。
【0037】
支持体の加熱方法は、真空仕様である発熱体であればよく、より具体的にはシース状ヒーターの巻き付けヒーター、板状ヒーター、セラミックヒーター等の電気抵抗発熱体、ハロゲンランプ、赤外線ランプ等の熱放射ランプ発熱体、液体、気体等を温媒とし熱交換手段による発熱体等が挙げられる。加熱手段の表面材質は、ステンレス、ニッケル、アルミニウム、銅等の金属類、セラミックス、耐熱性高分子樹脂等を使用することができる。それ以外にも、反応容器以外に加熱専用の容器を設け、加熱した後、反応容器内に真空中で支持体を搬送する等の方法が用いられる。
また、特にVHF−PCVD法における放電空間の圧力として、好ましくは1×10-1Pa以上67Pa以下、より好ましくは4×10-1 Pa以上40Pa以下、最も好ましくは6.7×10-1Pa以上13.3Pa以下に設定することが望ましい。
VHF−PCVD法において放電空間に設けられる電極の大きさ及び形状は、放電を乱さないならばいずれのものでも良いが、実用上は直径1mm以上10cm以下の円筒状が好ましい。この時、電極の長さも、支持体に電界が均一にかかる長さであれば任意に設定できる。
電極の材質としては、表面が導電性となるものならばいずれのものでも良く、例えば、ステンレス,Al,Cr,Mo,Au,In,Nb,Te,V,Ti,Pt,Pb,Fe等の金属、これらの合金または表面を導電処理したガラス、セラミック等が通常使用される。
本発明においては、堆積膜を形成するための支持体温度、ガス圧の望ましい数値範囲として前記した範囲が挙げられるが、これらの条件は通常は独立的に別々に決められるものではなく、所望の特性を有する電子写真用感光体を形成すべく相互的且つ有機的関連性に基づいて最適値を決めるのが望ましい。
【0038】
【実験例、実施例】
以下、本発明の実験例、実施例について説明するが、本発明はこれらによって何ら限定されるものではない。
【0039】
[実験例1]
図1に示す電子写真用光受容部材の製造装置を用い、アルミニウムよりなる直径80mm、長さ358mm、肉厚5mmの円筒状基体を、表1に示す作製条件で加熱した。この時、補助基体及び補助基体キャップは、表2の条件のものを使用し、基体及び補助基体キャップ表面温度測定のため、熱電対を長手方向に取り付け、表面温度測定を行った。その結果を図6に示す。
図6において、温度むらを、基体設定温度を100とした時の相対値で示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
図6の結果より、基体上端部20mm以内の温度に対して、補助基体キャップ下端部20mm以内の温度は低く、その最大温度差は18%であった。
【0042】
[実施例1]
実施例1においては、図1に示す電子写真用光受容部材の製造装置を用い、アルミニウムよりなる直径80mm、長さ358mm、肉厚5mmの円筒状基体を、表1に示す作製条件で加熱した。この時、補助基体及び補助基体キャップは表3の条件のものを使用し、表4に示すような温度差をつけるため、加熱用のヒーターを改造して行った。熱電対は基体上端部20mm位置と補助基体キャップ下端部20mm位置に取り付け、表面温度測定を行った。
表4において、基体上端部20mm位置の温度に対する補助基体キャップの温度の最大温度差を、基体上端部20mm位置の温度を100とした時の相対値で示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
また、上記の条件で加熱された円筒状基体上に、図1に示す電子写真用光受容部材の製造装置を用い、さきに詳述した手順にしたがって、RFグロー放電法により表5に示す作製条件で電子写真用光受容部材を作製した。
作成した電子写真用光受容部材について、比較例1を用いて下記の評価を行なった。
その結果を表6に示す。
『欠陥』
光学顕微鏡を用いて50倍の倍率で9cm2の範囲で電子写真用感光体の表面を観察し、20ミクロン以上の欠陥が10個未満のものを◎、20ミクロン以上の欠陥が20個未満のものを○、20ミクロン以上の欠陥が30個未満のものを△、20ミクロン以上の欠陥が30個を超えるのものを×とした4段階評価を行った。
『黒ぽち』
作成した電子写真用光受容部材をキヤノン製複写機NP−9330を高速対応に改造した電子写真装置にセットし、キヤノン製中間調チャート(FY9−9042)を原稿台に置きコピーした時に得られた画像の同一画像内にある直径0.2mm以下の黒ぽちについて評価した。
◎は、「特に良好」即ち、黒ぽちが殆どない事を確認した。
○は「良好」
△は「実用上問題なし」
×は「実用上問題有り」
【0045】
【表5】
【0046】
【表6】
表6の結果より、基体上端部20mm以内の温度に対して、補助基体キャップ下端部20mm以内の温度の最大温度差が、15%以下、好ましくは10%以下にする事で、欠陥の少ない良好な画像を得る事が出来た。
【0047】
[実施例2]
実施例2においては、図1に示す電子写真用光受容部材の製造装置を用い、アルミニウムよりなる直径80mm、長さ358mm、肉厚5mmの円筒状基体を、表1に示す作製条件で加熱した。この時、補助基体及び補助基体キャップは表7の条件のものを使用し、表8に示すように補助基体キャップ外面の粗さを変化させた時の基体及び補助基体キャップの表面温度を測定した。熱電対は基体上端部20mm位置と補助基体キャップ下端部20mm位置に取り付け、表面温度測定を行った。その結果を図7に示す。
図7において、基体上端部20mm位置の温度に対する補助基体キャップの温度の最大温度差を、基体上端部20mm位置の温度を100とした時の相対値で示す。
【0048】
【表7】
【0049】
【表8】
図7の結果より、補助基体キャップの表面粗さが粗くなるにつれて、基体上端部20mm以内の温度に対して、補助基体下端部20mm以内の温度の最大温度差が大きくなる。
また、上記の条件で加熱された円筒状基体上に、図1に示す電子写真用光受容部材の製造装置を用い、さきに詳述した手順にしたがって、RFグロー放電法により表5に示す作製条件で電子写真用光受容部材を作製した。
作成した電子写真用光受容部材について、比較例2を用いて実施例1と同様の評価を行った。
その結果を表9に示す。
【0050】
【表9】
表9の結果より、補助基体キャップ表面粗さがRzで、40μm以下、好ましくは30μm以下にする事で基体上端部20mm以内の温度に対して、補助基体キャップ下端部20mm以内の温度の温度差を抑制することができ、その結果欠陥の少ない良好な画像を得る事が出来た。
【0051】
[実施例3]
実施例3においては、図1に示す電子写真用光受容部材の製造装置を用い、アルミニウムよりなる直径80mm,長さ358mm,肉厚3mmの円筒状導電性基体上に、さきに詳述した手順にしたがって、RFグロー放電法により表10に示す作製条件で電子写真用光受容部材を作製した。この時、補助基体及び補助基体キャップは表11の寸法形状のものを用いて行い、実施例1と同様、欠陥、黒ぽちについて評価した。その結果を表12に示す。
表12の結果より、基体ホルダー内面をセラミックで構成した場合においても、同様に良好な結果が得られた。
【0052】
【表10】
【0053】
【表11】
【0054】
【表12】
[実施例4]
実施例4においては、図4に示す電子写真用光受容部材の製造装置を用い、アルミニウムよりなる直径108mm、長さ358mm、肉厚5mmの円筒状導電性基体上に、さきに詳述した手順にしたがって、マイクロ波グロー放電法により表13に示す作製条件で電子写真用光受容部材を作製した。この時、補助基体及び補助基体キャップは実施例3と同様のものとした。
作製した電子写真用感光体を、実施例1と同様、温度特性、光メモリーについて評価したところ、実施例3と同様非常に良好な結果であった。
【0055】
【表13】
[実施例5]
実施例5においては、図5に示す電子写真用光受容部材の製造装置を用い、アルミニウムよりなる直径80mm、長さ358mm、肉厚5mmの円筒状導電性基体上に、さきに詳述した手順にしたがって、VHF−PCVD法により表14に示す作製条件で電子写真用光受容部材を作製した。この時、補助基体及び補助基体キャップは実施例4と同様のものとした。
作製した電子写真用感光体を、実施例1と同様、欠陥、黒ぽちについて評価したところ、実施例4と同様非常に良好な結果であった。
【0056】
【表14】
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基体上端から20mm以内における該基体の上端部における温度と、該基体の上部に設けられている前記補助基体キャップ下端から20mm以内における該補助基体キャップの下端部における温度との最大温度差が、15%以下となるようにすると共に、前記補助基体キャップの外面の表面粗さをRzで、40μm以下となるように構成することによって、該補助基体キャップに堆積する堆積膜の密着性を向上させ、基体以外に付着した膜等の生成物が基体へ飛散することを防止することが可能となり、膜厚および膜質が均一な堆積膜を定常的に形成することができ、また、画像欠陥を激減しうる堆積膜形成方法を実現することができる。
その結果、特に、a−Siで構成された従来の光受容部材における諸問題を解決することができ、極めて優れた電気的特性、光学的特性、光導電特性、画像特性、耐久性および使用環境特性を示す光受容部材を形成することができる。
また、本発明によると、形成される膜の諸物性、堆積膜形成速度、再現性及び膜の生産性を向上させ、量産化を行う場合その歩留まりを飛躍的に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高周波プラズマCVD法による電子写真用光受容部材の製造装置の一例を示す模式的構成図である。
【図2】 電子写真用光受容部材を形成するための装置の一例を示すものである。
【図3】 本発明による光受容部材の形成方法の好適な実施態様例の構成を説明するための模式的構成図である。
【図4】 本発明における電子写真用光受容部材を形成するための方法の一例を示すものであり、μWグロー放電法による電子写真用光受容部材の製造装置を用いた上記方法の模式的説明図である。(A)は、上記方法に用いる装置の側断面図であり、(B)は、X−X’における横断面図である。
【図5】本発明における電子写真用光受容部材を形成するための方法の一例を示すものであり、VHFグロー放電法による電子写真用光受容部材の製造装置を用いた上記方法の模式的説明図である。
【図6】 本発明の実験例1における温度むらを、基体設定温度を100とした時の相対値を示すものである。
【図7】 本発明の実施例2における基体上端部20mm位置の温度に対する補助基体キャップの温度の最大温度差を、基体上端部20mm位置の温度を100とした時の相対値を示すものである。
【符号の説明】
101:補助基体
102:基体
103:補助基体キャップ
104:運搬用取っ手
105:加熱手段
106:置き台
107:補助基体内面
3100:μWグロー放電法による堆積膜形成装置
3111:反応容器
3112:マイクロ波導入窓
3113:導波管
3114−a:補助基体
3114−b:補助基体キャップ
3115:円筒状基体
3116:基体加熱用ヒーター
3117:原料ガス導入管兼バイアス電極
3118:バイアス電源
3120:基体回転用モーター
3121:排気管
3130:放電空間
4100:VHFグロー放電法による堆積膜形成装置
4111:反応容器
4112:円筒状基体
4113−a:補助基体
4113−b:補助基体キャップ
4114:基体加熱用ヒーター
4115:電極
4116:マッチングボックス
4121:排気管
4130:放電空間
510:真空投入容器
511:真空加熱容器
512:真空反応容器
513:真空冷却容器
514〜517:排気装置
518〜521:真空排気装置
522〜525:ゲート
526〜529:真空バルブ
530〜533:排気バルブ
534:真空搬送容器
535:ゲート
6100:RFグロー放電法による堆積膜形成装置
6111:反応容器
6112:円筒状基体
6113−a:補助基体
6113−b:補助基体キャップ
6114:基体加熱用ヒーター
6115:原料ガス導入管
6116:マッチングボックス
6117:原料ガス配管
6118:反応容器リークバルブ
6119:メイン排気バルブ
6120:真空計
6121:底壁
6122:碍子
6123:ゲート
6124:排気管
6200:原料ガス供給装置
6211〜6216:マスフローコントローラー
6221〜6226:原料ガスボンベ
6241〜6246:ガス流入バルブ
6251〜6256:ガス流出バルブ
6261〜6266:圧力調整器
Claims (8)
- 補助基体に装着した基体の上部に補助基体キャップを設け、減圧気相成長法により、該基体の表面に堆積膜を形成する堆積膜形成方法において、
前記基体上端から20mm以内における該基体の上端部における温度と、該基体の上部に設けられている前記補助基体キャップ下端から20mm以内における該補助基体キャップの下端部における温度との最大温度差が、15%以下となるようにすると共に、
前記補助基体キャップの外面の表面粗さをRzで、40μm以下として該補助基体キャップに堆積する堆積膜の密着性を向上させ、堆積膜を形成することを特徴とする堆積膜形成方法。 - 前記堆積膜が、シリコン原子を母材とする非晶質材料からなる光受容部材を形成する堆積膜であることを特徴とする請求項1に記載の堆積膜形成方法。
- 前記最大温度差が、10%以下であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の堆積膜形成方法。
- 前記補助基体キャップは、外面の表面粗さがRzで、30μm以下であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の堆積膜形成方法。
- 前記補助基体及び補助基体キャップの母体となる金属が、前記基体と同種類の金属を含むことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の堆積膜形成方法。
- 前記補助基体及び補助基体キャップの母体となる金属が、Alであることを特徴とする請求項5に記載の堆積膜形成方法。
- 前記補助基体内側の表面が、セラミックで構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の堆積膜形成方法。
- 前記補助基体内側の表面のセラミックが、Al2O3とCr2O3の混在系であることを特徴とする請求項7に記載の堆積膜形成方法。
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