JP4094464B2 - 非破壊検査方法および非破壊検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、超音波を用いた非破壊検査方法および非破壊検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
製油所や化学プラントには、保温機器、保温配管、埋設配管、防油堤貫通配管など、対象物の外面あるいは内面を直接検査できない構造物が多くある。これらの対象物の検査方法の一例としては、保温機器・配管については保温の解体、埋設配管については埋設部の掘削、防油堤貫通部であれば防油堤の解体等、大規模な付帯工事を実施して直接対象物を検査する方法がある。
しかしながら、大規模な付帯工事を実施することは、多額の保守点検費用が必要となること、および短時間で効率的に実施することが困難であるため、付帯工事を最小限に抑えた非破壊検査が望まれている。
従来より、伝播性が高いガイド波を用いて、長い距離の配管の腐食状態を検査する方法として反射法が行われている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
この円筒波反射法では、変位方向によってLモード、Tモード及びFモードの波が用いられる。ここで、Lモードとは管軸に対して対象に変位するモードであり、Tモードとは円周方向に捻れて変位するモード、Fモードとは非対称に変位するモードである。いずれも管肉厚全体の振動が伝搬するが、更に、図3に示すように、肉厚方向に対称に変位するSモードと非対称に変位するAモードがある。
例えば、ある特定の条件でLモードの円筒波をSモードで管軸方向に伝搬させたとき、図12に示すように、計測画面に溶接部101、下側の減肉105、側面の減肉106及びフランジ部102の信号が得られる。計測画面の横軸は円筒波の伝搬時間を表示しており、これらの反射源の管軸方向のおよその位置が推定される。
【0004】
【非特許文献1】
卯西裕之、石川昌巳、大谷靖弘著「ガイド波を用いた配管腐食検査技術」NKK技法No.177、2002年6月、P38−42
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した非破壊検査方法によると、ガイド波を用いることにより測定範囲を広くとることができるものの、円筒波による反射法のため、測定された反射波の振幅から配管の断面欠損率だけが判明し、腐食部の断面方向の位置や深さを推定することができないという問題がある。
また、一般的に超音波探傷検査で測定された結果は、図12に示す、通常のAスコープと呼ばれる波形が表示器に表示されるだけであり、腐食の評価が困難であるという問題もある。
【0006】
本発明の目的は、高所や埋設部における検査対象物でも付帯工事を最小限に抑えると共に、広い測定範囲において減肉深さを測定することのできる非破壊検査方法および非破壊検査装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明にかかる非破壊検査方法は、超音波探傷により検査対象物の状態を検査する非破壊検査方法において、ガイド波を用いて、透過法により得られる波形情報から、前記検査対象物の減肉部分での前記ガイド波の各モードの音速変化によるこれらのモード間の伝播時間差を求め、前記各モードの特性曲線を照合して、前記ガイド波の周波数において前記伝播時間差を生じさせる肉厚を求め、前記検査対象物の前記減肉部分における減肉深さを測定することを特徴としている。
【0008】
このように構成された非破壊検査方法においては、超音波探傷にガイド波を用いることにより広い範囲における非破壊検査を行うことができるため、高所や地中に埋設されている配管等の腐食検査を、最小限の付帯工事により、容易に行うことができる。そして、このように構成された非破壊検査方法においては、検査対象物の肉厚の変化を検出し、腐食による減肉深さを検出することができる。これにより、検査対象物の腐食状況が確認でき、検査対象物の減肉が最小必要肉厚まで進行する前に処置を施すことができる。
【0009】
また、本発明にかかる非破壊検査方法は、前記波形情報から、前記各モードを振幅に応じて階調表示した縞模様の画像を生成し、前記画像における縞模様の不連続部から前記伝播時間差を求めるようにしてもよい。
【0010】
このように構成された非破壊検査方法においては、検査結果を処理して画像表示するので、目視により容易に減肉評価をすることができる。
【0011】
また、本発明にかかる非破壊検査方法は、請求項1または2に記載した非破壊検査方法において、前記ガイド波としてバースト波を用いて前記検査対象物の状態を検査してもよい。
【0012】
このように構成された非破壊検査方法においては、バースト波を用いて検査を行うが、バースト波はスパイクパルスやスクエアパルス等に比べて周波数が一定であるため、検査対象物の状態を正確に検査することができる。
【0013】
また、本発明にかかる非破壊検査装置は、超音波探傷により検査対象物の状態を検査する非破壊検査装置において、ガイド波を送信する送信部と、透過法により前記ガイド波を受信する受信部と、前記受信部の位置を検出する検出部と、前記検査対象物の検査結果を表示する表示部とを備え、前記表示部が、前記受信部で受信した前記ガイド波の波形情報を、該ガイド波のモード毎に振幅に応じて階調変換し、前記検出部で検出した前記受信部の位置関係で並列に並べて縞模様の画像を生成し、該画像を表示することを特徴としている。
【0014】
このように構成された非破壊検査装置においては、送信部が検査対象物にガイド波を入射し、受信部がガイド波を受信して透過法により検査を行う。このとき、検出部は受信部の位置を検出する。これにより、高所や地中に埋設されている配管等の腐食検査を、最小限の付帯工事により、容易に行うことができると共に、検査対象物の肉厚の変化を検出し、減肉深さを検査することができる。また、検査結果を処理して表示部に画像表示するので、目視により容易に減肉評価をすることができる。
【0015】
また、本発明にかかる非破壊検査装置は、送信部が、ガイド波としてバースト波を送信するものであってもよい。
【0016】
このように構成された非破壊検査装置においては、バースト波を用いて検査を行うが、バースト波はスパイクパルスやスクエアパルス等に比べて周波数が一定であるため、検査対象物の状態を正確に検査することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る非破壊検査方法および非破壊検査装置の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0018】
本発明の非破壊検査方法は、例えば製油所設備である油送管やタンク等の検査対象物の腐食減肉による漏洩事故を未然に防止するために、腐食減肉の状態を検査する方法である。すなわち、保温や耐火材が施工された機器、埋設部または高所等の直接アクセスできない検査対象物の検査を、保温や耐火材の解体、掘削、足場設置等の付帯工事を最小限にして、検査コストの低減および検査時間の短縮を図る方法である。腐食減肉とは、検査対象物の内面あるいは外面が腐食により厚み(肉厚)が減少してしまうことをいう。この腐食減肉により減少した量を減肉深さあるいは減肉量という。
この非破壊検査方法では、ガイド波の超音波を用いて、透過法により検査対象物の状態を検査し、その検査結果を画像表示することを特徴としている。
【0019】
図1にはガイド波の発生機構が示されている。ガイド波では、図1に示すように、プローブ10から入射された波は、検査対象物11の内面と外面の2つの境界面12a、12bで反射される際にモード変換が生じ、これらが繰り返される過程で波の干渉が生じて肉厚全体が振動して行く。伝播エネルギーは、検査対象物11の境界面12a、12bで封じ込まれるために、減衰が小さい。このため、ガイド波は伝播性が高い波となる。
なお、ガイド波は、図2に示すように、数種類の異なる周波数の複合波である。このガイド波は、丸い配管に沿って伝わる場合には円筒波とも言われ、板に沿って伝わる場合には板波とも言われる。ここでは、円筒波および板波をガイド波と総称することにする。
【0020】
図2に示すように、ガイド波の音速は、縦波および横波の場合と異なり、周波数×板厚によって変化する。但し、速度が異なる各種モード(円筒波;L0、T0、L1、…、板波;A0、S0、A1、…等)の波が混在し、群れを成して伝播するので、一般的に超音波探傷で用いられる図4に示すようなAスコープ情報だけで評価するのは非常に困難である。
なお、図2には、図3に示すようなAモードおよびSモードの波の速度が示されている。すなわち、Aモードは肉厚方向に非対称に振動し、Sモードは肉厚方向に対象に振動するものである。
また、伝播する過程で検査対象物表面に何か接触するもの(例えば、防蝕テープ、サポート等)があるとこの影響を大きく受けるので、検査に一番適した波のモードの群から分解抽出が必要である。
【0021】
図5には、例えば3インチSGP配管(健全部)を用いて、送信探触子と受信探触子との間隔を1mに固定し、バースト波形のガイド波で、周波数を0.6MHz〜0.75MHzまで0.5MHz単位で変化させた場合の群速度の変化をAスコープ表示したものが示されている。
この結果、Aスコープ時間軸(横軸)上に波形(群)の移動すなわち速度変化が認められる。但し、この情報だけではガイド波のモードは特定することはできない。しかしながら、試験周波数を特定した場合には、波の特性上、健全部と腐食部とで時間(速度)変化が生じるので、減肉深さの測定を行うことが可能であることがわかる。
【0022】
ここで、ガイド波として、図6(A)に示すスパイクパルスや図6(B)に示すスクウェアパルス等従来より一般的に使用されている波形を用いずに、図7に示すバースト波を用いた。
これは、試験周波数によりガイド波の特性が大きく変化するため、狭い周波数範囲にエネルギーを集中させた高エネルギーの送信パルスが必要であるからである。
また、スパイクパルスやスクウェアパルスを用いると、探傷で必要としないモードの波が発生し易く、試験条件を満足しないためである。なお、ここでは例えば5周期程まとまったバースト波を使用することとする。
【0023】
また、表面波を用いた透過法は、従来より知られている腐食部位の深さを測定する技術で、送信した表面波が腐食部位で迂回する性質を利用し、健全部との時間差から腐食の深さを測定する方法である。これに対して、本手法はガイド波を用いた透過法で、送信されたガイド波が腐食部位で肉厚が薄くなることに起因する音速変化を伝播時間の差として検出して腐食の深さを測定する方法である。
【0024】
前述したように、超音波探傷で用いられるAスコープ情報だけで減肉深さ(減肉量)を評価するのは非常に困難であるため、図8(A)に示すような検査対象物11についてガイド波を用いて透過法により検査を行い、得られたAスコープ情報(図8(B)参照)をA/D変換によりデジタル量に変換し、変換された超音波波形情報の振幅をグレー階調に変換して、時間情報を縦軸にとり、波形情報と共に取り込んだ探触子位置情報を横軸に表して画像処理を行う。
【0025】
この結果、各モードの分離抽出により、波の性質上肉厚変化によって生じる各モードの音速変化(時間)が不連続な縞模様として現れる(図8(C)参照)。計測評価は、前述した不連続部の伝播時間差の読みから、予め実験と計算で求めてある特性曲線(図8(D)参照)において同じ時間差を有する周波数×肉厚を求め、検査周波数を用いて肉厚を求める(図8(E))。
【0026】
なお、図9には、上述した非破壊検査方法に基づいて、減肉深さ5mmおよび減肉深さ1mmの両腐食配管テストピースについて簡易的に行った検査結果が示されている。図9(A)は減肉深さ5mmのテストピース−Aに関する検査結果をグレー階調に変換して画像表示したものであり、図9(B)は減肉深さ1mmのテストピース−Bに関する検査結果をグレー階調に変換して画像表示したものである。
【0027】
検査に用いた装置は、図10に示すような、同期して走査可能な送信探触子13と受信探触子14を用いた。また、送信探触子13にはバースト波発生装置15によってバースト波を発生させ、受信探触子14により受信した信号は、送信探触子13や受信探触子14の位置を表す位置信号と共に受信波波形収集装置16により検出し、画像処理を行ってから表示器17に画像出力した。
【0028】
図9中、縞模様はガイド波を示し、腐食部分がない部分の縞模様は真っ直ぐになる。腐食部分(減肉部分)があると、縞模様は左右に広がって表示される。また、腐食深さが大きなテストピース−Aでは、腐食深さが小さなテストピース−Bと比較して、縞模様の左右の広がりが大きくなる。
この結果、これまでのAスコープによる表示では識別不能であった音速の速い成分と遅い成分とが目視でき、これらの速い成分と遅い成分の時間差が減肉深さをあらわしている。図9(A)の5mm減肉のものは、音速の速い成分と遅い成分とがはっきりとあらわれているが、図9(B)の1mm減肉のものは遅い成分のみがはっきりとあらわれている。
【0029】
次に、本発明に係る非破壊検査装置について説明する。図11には、本発明に係る非破壊検査装置20の構成が示されている。
図11に示すように、この非破壊検査装置20は、バースト波を発生することのできる発生部であるパルサー21と、パルサー21で発生されたバースト波により試験体にガイド波を送信させる送信部としての送信探触子22と、送信探触子22から発せられたガイド波を受信可能な受信部としての受信探触子23とを有している。
また、送信探触子22および/または受信探触子23の位置を検出可能な検出部であるエンコーダ24を有すると共に、検査対象物25の検査結果を画像表示することのできる例えばカラー液晶表示器やCRTのような表示部26とを備えている。
【0030】
パルサー21は、一定の周波数のサイン波を数回繰り返した電気信号により、送信探触子22の内部の振動子からバースト波の波形を有するガイド波を発生するものであり、周波数、パルス幅、振幅等が連続的に可変である。なお、パルサー21で発生されたバースト波は、送信探触子22からガイド波として検査対象物25に入射される。
【0031】
また、送信部と受信部とが一体となっている反射法とは異なり、透過法では、送信探触子22と受信探触子23とが別個に設けられている。受信探触子23はスキャナー27に取り付けられており、スキャナー27にはエンコーダ24が設けられている。
従って、受信探触子23を移動させるとスキャナー27が移動し、スキャナー27に搭載されているエンコーダ24が移動距離を電気信号として取り出すので、受信探触子23の位置は常に把握されることになる。なお、送信探触子22も移動させる場合には、送信探触子22にもエンコーダ24を設けておき、送信探触子22と受信探触子23の位置が把握できるようにする。
【0032】
受信探触子23は、ローパスフィルターやハイパスフィルター等のフィルター28を介してレシーバ29に接続されており、レシーバ29で受信した電気振動はA/Dコンバータ30でデジタル信号に変換された後、演算部31に伝達される。なお、図示はしないが、必要に応じて増幅器や平均化処理機能を設けて、増幅や平均化処理を行う。
一方、エンコーダ24により計測された送信探触子22や受信探触子23の位置を表す位置信号は、エンコーダコントローラ32に入力され、演算部31に入力される。
【0033】
演算部31では、A/Dコンバータ30からの測定信号と、エンコーダコントローラ32からの位置信号に基づいて画像処理を行い、測定信号を変換して、表示部26に画像表示させる。表示部26では、検査対象物25の減肉深さの検査結果を目視できるように表示する。
なお、パルサー21、レシーバ29、A/Dコンバータ30、エンコーダコントローラ32、演算部31等の処理は、コンピュータ33により行うことができる。
【0034】
次に、本発明に係る非破壊検査方法に基づく検査の手順について説明する。
まず、検査対象物25の調査を行う。すなわち、検査対象物25の形状、寸法、肉厚等を調査して、使用する送信探触子22および受信探触子23の選定を行う。また、試験周波数や探傷感度等の試験条件を決定する。
次に、検査対象物25の準備をする。例えば、検査対象物25が地中に埋設されているような場合には、送信探触子22および受信探触子23が検査対象物25に接触できるように検査対象物25を露出させる。また、露出させた部分に検査の障害となるようなものがあれば取り除いたり、表面処理をしたりする。
【0035】
検査対象物25に送信探触子22および受信探触子23を取り付け、受信探触子23を走査させたときに障害物がないか確認する。
送信探触子22および受信探触子23の取付けが行われたら、非破壊検査装置20の調整を行う。すなわち、パルサー21から検査対象物25にバースト波を入射し、レシーバ29で受信して、健全部で十分な透過パルスが得られることを確認する。
【0036】
検査を開始して、データを採取する。すなわち、送信探触子22からバースト波を入射して、スキャナー27を円周方向に手動で移動させて受信探触子23を走査させてデータを採取する。このとき、表示部26で透過パルスの信号が連続して得られることを確認しながら検査を行う。
コンピュータ33の演算部31は、得られた検査信号を振幅、時間、探触子の位置の関係で画像処理して、表示部26に画像表示する。この表示部26に表示された画像から減肉部分の位置を求めると共に、予め求められている評価曲線を用いて最大減肉部分の深さを推定する。
【0037】
以上、前述した非破壊検査方法および非破壊検査装置によれば、高所や地中に埋設されている配管等の腐食検査が、送信探触子22および受信探触子23を設置するだけで簡単に行うことができる。従って、送信探触子22および受信探触子23を設置する箇所のみ掘削したり表面処理等を行えば良いので、従来のような保温や耐火材の全面解体等を行う必要がない。このため、付帯工事を最小限に抑えることができ、検査費用を低減することができると共に危険作業を回避することができる。また、検査工程の短縮を図ることができる。
【0038】
また、ガイド波を使用するため、長い配管や大きな機器の検査にも使用でき、減肉深さを把握することができるので、潜在的な危険箇所の早期発見が可能となり、内容物の漏れ等を未然に防止することができる。
また、画像処理により容易に目視できるようにするため、腐食減肉箇所の位置や大きさ(減肉量)を目視により容易に把握することができる。
【0039】
なお、本発明の非破壊検査方法および非破壊検査装置20は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、前述した各実施形態では、検査対象物25としてパイプについて説明したが、板部材や機器に対しても全く同様に適用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明にかかる非破壊検査方法によれば、請求項1に記載したように、超音波探傷にガイド波を用いることにより広い範囲における非破壊検査を行うことができるため、高所や地中に埋設されている配管等の腐食検査を、最小限の付帯工事により、容易に行うことができる。また、透過法を採用することにより検査対象物の肉厚の変化を検出し、減肉深さを検査することができる。また、検査結果を図形処理して画像表示するので、目視により容易に減肉評価をすることができる。
【0041】
また、本発明にかかる非破壊検査装置よれば、請求項4に記載したように、検査対象物に対して送信部がガイド波を入射し、受信部がガイド波を受信して透過法により検査を行う。これにより、高所や地中に埋設されている配管等の腐食検査を、最小限の付帯工事により、容易に行うことができると共に、検査対象物の肉厚の変化を検出し、減肉深さを検査することができる。また、検査結果を処理して表示部に画像表示するので、目視により容易に減肉評価をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガイド波の発生機構を示す説明図である。
【図2】ガイド波である円筒波および板波の種々のモードに対する音速を示すグラフである。
【図3】SモードおよびAモードの説明図である。
【図4】時間の経過に伴う音圧の変化を表すAスコープを示すグラフである。
【図5】周波数を変化させたときのAスコープである。
【図6】(A)はスパイクパルスの説明図であり、(B)はスクウェアパルスの説明図である。
【図7】バースト波の説明図である。
【図8】(A)は検査対象物であり、(B)は得られたAスコープ、(C)はグレー階調に変換した図、(D)は検査周波数に対する特性曲線のグラフ、(E)は特性曲線から肉厚を求める説明である。
【図9】(A)は5mmの減肉深さを有するテストピースに対する検査結果を示す図、(B)は1mmの減肉深さを有するテストピースに対する検査結果を示す図である。
【図10】図9に結果を示した検査を行った装置を示すブロック図である。
【図11】本発明に係る非破壊検査装置を示すブロック図である。
【図12】従来より行われているガイド波を用いた反射法による検査を示す説明図である。
【符号の説明】
20 非破壊検査装置
21 パルサー(発生部)
22 送信探触子(送信部)
23 受信探触子(受信部)
24 エンコーダ(検出部)
25 検査対象物
26 表示部

Claims (5)

  1. 超音波探傷により検査対象物の状態を検査する非破壊検査方法において、
    ガイド波を用いて、透過法により得られる波形情報から、前記検査対象物の減肉部分での前記ガイド波の各モードの音速変化によるこれらのモード間の伝播時間差を求め、
    前記各モードの特性曲線を照合して、前記ガイド波の周波数において前記伝播時間差を生じさせる肉厚を求め、前記検査対象物の前記減肉部分における減肉深さを測定することを特徴とする非破壊検査方法。
  2. 請求項1に記載の非破壊検査方法において、
    前記波形情報から、前記各モードを振幅に応じて階調表示した縞模様の画像を生成し、
    前記画像における縞模様の不連続部から前記伝播時間差を求めることを特徴とする非破壊検査方法。
  3. 請求項1または2記載の非破壊検査方法において、
    前記ガイド波としてバースト波を用いて前記検査対象物の状態を検査することを特徴とする非破壊検査方法。
  4. 超音波探傷により検査対象物の状態を検査する非破壊検査装置において、
    ガイド波を送信する送信部と、透過法により前記ガイド波を受信する受信部と、前記受信部の位置を検出する検出部と、前記検査対象物の検査結果を表示する表示部とを備え、
    前記表示部が、前記受信部で受信した前記ガイド波の波形情報を、該ガイド波のモード毎に振幅に応じて階調変換し、前記検出部で検出した前記受信部の位置関係で並列に並べて縞模様の画像を生成し、該画像を表示することを特徴とする非破壊検査装置。
  5. 請求項4記載の非破壊検査装置において、
    前記送信部が、ガイド波としてバースト波を送信することを特徴とする非破壊検査装置。
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