JP4091981B2 - ブレンド型感圧接着剤 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、感圧接着剤組成物に関し、より詳細には、少なくとも2つのポリマ材料から調製された感圧接着剤組成物(ただし、該ポリマ材料のうちの少なくとも1つのは感圧接着剤である)と、ブレンド型感圧接着剤の製造方法と、接着剤がコーティングされた製品と、に関する。
発明の背景
新しい用途に対応できるように感圧接着剤を改質することが必要となっている。一般的には、感圧接着剤中に添加剤を加えて感圧接着剤の改質を行う場合、剥離接着力または剪断強度が失われないように注意する必要がある。こうしたことが原因で、熱可塑性材料を改質剤として広範に使用することが妨げられてきた。
感圧接着剤の主要なクラスとしては、粘着性が付与された天然ゴム;ブチルゴムなどの合成ゴム;スチレン-ブタジエン、スチレン-エチレン/ブチレン、およびスチレン-イソプレンなどの粘着性が付与された線状、放射状、星形、分枝状、およびテーパ形のスチレンブロックコポリマ;ポリウレタン;ポリビニルエーテル;アクリル系化合物、特に、長鎖アルキル基を有するもの;ポリ-α-オレフィン;ならびにシリコーンが挙げられる。
一般的には、添加剤を使用して感圧接着剤の性質を変える場合、添加剤は、感圧接着剤と混和するか、または分子レベルで均質なブレンドを形成する必要がある。これまでに、いくつかのタイプの感圧接着剤が、粘着性の付与された熱可塑性エラストマ、熱可塑性化合物、およびエラストマを用いて改質されてきた。例えば、熱可塑性材料が、重合されたホットメルト型アクリル系感圧接着剤に添加された。ただし、この熱可塑性材料は、包装材料またはリサイクル可能なテープバッキングである。これらの場合、熱可塑性材料のタイプおよび量を調節すれば、感圧接着剤の接着性を劣化させることなく、熱可塑性材料を包装材料として機能させることができる。
しかしながら、不粘着性の熱可塑性添加剤を感圧接着剤とブレンドする場合、(感圧接着剤単独の場合と比べて)ブレンドの全接着性の低下が観測されることが多い。熱可塑性ポリマがスチレンブロックコポリマ系接着剤に添加されたが、得られた感圧接着剤の粘着性は低下した。こうして得られた接着剤は、大きな面積の表面への保護シートの接合に使用されてきた。
感圧接着剤は、改質されたものも改質されていないものも含めて、半世紀以上にわたり、様々な目的のために使用されてきた。一般的には、感圧接着剤は、バッキングまたは支持体と、感圧接着剤と、を含むテープに使用される。典型的には、感圧接着剤は、指圧以下の圧力で接着し、かつ永久的に粘着性を示すことができる。
医療分野では、病院や保健所などにおいて、様々な用途に感圧接着剤が使用されている。ほとんどの用途で、テープは患者の皮膚に直接適用される。ここで重要なことは、感圧接着テープに弾力性があり、かつこのテープが皮膚を刺激しないことであり、更には、皮膚に接着し、かつテープ、または接着剤がコーティングされた製品を取り除いたときに皮膚に損傷を与えないことである。感圧接着テープなどの製品の特に有用な医療用途は、経皮施用パッチの分野である。こうしたパッチは、薬剤輸送膜として、または薬剤輸送膜を皮膚に貼り付けるために使用することができる。
感圧接着テープなどの製品は、医療分野で広範に使用されているが、多くの他の用途においても感圧接着テープなどの製品は広く普及している。例えば、パッキング材料のフラップ間、または布と表面の間、などの2つの面を接着するために、転写テープを使用することができる。しかしながら、転写テープの接着剤は、一般的には、引張強度がほとんどないため、引張強度をもたせるための1つの解決策として、ガラス繊維の添加が行われてきた。
この他、ラベルの分野でも使用されているが、この分野では、多種多様な表面が対象となるため、様々な感圧接着剤が必要とされている。しかしながら、感圧接着剤は容易に裁断できるものでなければならない。しかも、その際、糸引きや漏出を起こすことなく、効率的な製造が行えなければならない。
感圧接着剤には、粘性と弾性との微妙なバランスが必要であり、このバランスをとることによって、接着性、凝集性、伸縮性、および弾性の4つのバランスがとられる。感圧接着剤には、一般的には、もともと粘着性のあるエラストマ、または粘着付与樹脂の添加により粘着性が付与されたエラストマもしくは熱可塑性エラストマが含まれる。
発明の概要
1態様において、本発明は、少なくとも2つの成分のブレンドを含んでなる感圧接着剤を提供する。ただし、第1の成分は、少なくとも1つの感圧接着剤であり、第2の成分は、少なくとも1つの熱可塑性材料である。更にまた、これらの成分は2つ以上のドメインを有するブレンド型組成物を形成し、一方のドメインは、実質的に連続的であり(通常は感圧接着剤である)、他方のドメインは、実質的に微小繊維状〜状である(通常は熱可塑性材料である)。
この他、第2の成分は、(a)1995年12月22日に出願された同一譲受人の米国特許出願第08/578,010号に記載の少なくとも1つの熱可塑性エラストマ、(b)1995年12月22日に出願された同一譲受人の米国特許出願第08/577,603号に記載の少なくとも1つの粘着付与樹脂含有エラストマ、または(c)少なくとも1つのエラストマであってもよい。
有利には、本発明のブレンド型感圧接着剤は、次の性質のうちの1つ以上を有する接着剤を提供する。これらの性質は、熱可塑性材料とブレンドされる前の感圧接着剤の性質よりも改良されている。こうした性質としては、以下のものが挙げられる。
(1)単独で使用されたときの感圧接着剤成分のものよりも大きい剥離接着力およびそれと同等な剪断強度。
(2)単独で使用されたときの感圧接着剤成分のものよりも大きい剪断強度およびそれと同等な剥離接着力。
(3)異方性剥離接着力。
(4)異方性剪断強度。
(5)破断点伸びまでのすべての伸びに対して、ウェブの横方向の引張応力よりも少なくとも2倍大きいウェブの進行方向の引張応力。
感圧接着剤成分は、ホットメルト処理が可能であるとともに、使用温度において、Handbook of Pressure-sensitive Adhesive Technology、D.Satas編、172ページ(1989年)に記載のDahlquist判定基準に合格するものでなければならない。典型的には、感圧接着剤成分は、組成物の30重量%〜98重量%、好ましくは40重量%〜95重量%、より好ましくは60重量%〜95重量%を占める。更に、本発明の感圧接着剤成分は単一の感圧接着剤であってもよいし、または本発明の感圧接着剤成分は数種の感圧接着剤の混合物であってもよい。
熱可塑性材料成分は、典型的には、熱を加えると軟化し、室温まで冷却すると固体状態に戻ることのできる高重合体である。有用な熱可塑性材料は繊維形成物質であり、使用温度において感圧接着剤成分と本質的に混和しないが、加工温度では、この熱可塑性材料は感圧接着剤と混和してもよい。典型的には、熱可塑性材料成分は、2重量%〜70重量%、好ましくは5重量%〜60重量%、より好ましくは5重量%〜40重量%を占める。更に、熱可塑性材料成分は単一の熱可塑性材料であってもよいし、または熱可塑性材料成分は数種の熱可塑性材料の混合物であってもよい。
もう1つの態様において、ブレンド型感圧接着剤の溶融方法を提示する。両方の成分を容器中で溶融混合し、成形してブレンド型感圧接着剤組成物を得る。成形工程は、(1)溶融ブレンドされた成分を、剪断流および/または延伸流の条件下で押出す工程、または(2)溶融ブレンドされた成分を押出および延伸する工程である。次に、成形された組成物は冷却される。
この他に、感圧接着剤がコーティングされたテープなどの製品が提供される。
【図面の簡単な説明】
図1は、実施例31の感圧接着剤層に対するウェブの進行方向およびウェブの横方向の応力-歪みプロットである。
図2は、実施例39の感圧接着剤層に対するレーザ光散乱試験による光散乱パターンである。
図3は、実施例44の感圧接着剤層のウェブの進行方向に対する走査型電子顕微鏡(SEM)による4000倍の断面図である。
図4は、実施例44の感圧接着剤層のウェブの横方向に対するSEMによる4000倍の断面図である。
図5は、実施例44の感圧接着剤層に対するレーザ光散乱試験による光散乱パターンである。
図6は、比較例C8の感圧接着剤層のウェブの進行方向に対するSEMによる4000倍の断面図である。
図7は、比較例C9の感圧接着剤層に対するレーザ光散乱試験による光散乱パターンである。
図8は、実施例46の感圧接着剤層のウェブの進行方向に対するSEMによる4000倍の断面図である。
図9は、実施例46の感圧接着剤層のウェブの横方向に対するSEMによる4000倍の断面図である。
図10は、実施例46の感圧接着剤層に対するレーザ光散乱試験による光散乱パターンである。
図11は、本発明の経皮施用マトリックスデバイスの断面図である。
図12は、本発明の経皮施用リザーバデバイスの断面図である。
図13は、本発明の経皮施用薬剤含有接着剤デバイスの断面図である。
図14は、本発明の経皮施用マルチラミネートデバイスの断面図である。
図15は、本発明の経皮施用マルチラミネートデバイスのもう1つの実施態様の断面図である。
好ましい実施態様の説明
本発明は、少なくとも2つの成分のブレンドを含んでなる感圧接着剤を提供する。ただし、第1の成分は、少なくとも1つの感圧接着剤であり、第2の成分は、少なくとも1つの熱可塑性材料である。更にまた、これらの成分は2つ以上のドメインを有するブレンド型組成物を形成する。この他、第2の成分は、(a)1995年12月22日に出願された同一譲受人の米国特許出願第08/578,010号に記載の少なくとも1つの熱可塑性エラストマ、(b)1995年12月22日に出願された同一譲受人の米国特許出願第08/577,603号に記載の少なくとも1つの粘着付与樹脂含有エラストマ、または(c)少なくとも1つのエラストマであってもよい。
感圧接着剤成分としては、The Handbook of Pressure-sensitive Adhesives、172ページ、第1パラグラフ(1989年)に記載の感圧接着性を有する任意の物質が利用できる。また、有用な感圧接着剤は、ホットメルト処理が可能であり、使用温度においてDahlquist判定基準に合格するものである。典型的には、感圧接着剤成分は、30重量%〜98重量%、好ましくは40重量%〜95重量%、より好ましくは60重量%〜95重量%を占める。更に、感圧接着剤成分は単一の感圧接着剤であってもよいし、または感圧接着剤成分は数種の感圧接着剤の混合物であってもよい。
本発明に有用な感圧接着剤としては、粘着性が付与された天然ゴム、合成ゴム、粘着性が付与されたスチレンブロックコポリマ、ポリビニルエーテル、アクリル系化合物、ポリ-α-オレフィン、およびシリコーンが挙げられる。
有用な天然ゴム系感圧接着剤には、一般に、素練型天然ゴムと、天然ゴム100部に対して25部〜300部の1つ以上の粘着付与樹脂と、0.5部〜2.0部の1つ以上の酸化防止剤と、が含まれる。天然ゴムの等級は、淡色クレープ等級から暗色のリブ付スモークシートまでのいずれであってもよく、具体的には、粘度調節ゴム等級のCV-60およびリブ付スモークシートゴム等級のSMR-5が挙げられる。天然ゴムと併用される粘着付与樹脂としては、ウッドロジンおよびその水素化誘導体;種々の軟化点のテルペン樹脂;ならびに石油系樹脂(例えば、C5脂肪族オレフィンから誘導された樹脂であるExxon製のESCOREZTM1300シリーズ)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。天然ゴムに対する酸化的攻撃(これは天然ゴム系接着剤の凝集強度の低下を招く)を抑制するために、酸化防止剤が使用される。有用な酸化防止剤としては、アミン類〔例えば、AgeRite Dとして入手可能なN-N’ジ-β-ナフチル-1,4-フェニレンジアミン〕;フェノール類〔例えば、Monsanto Chemical Co.からSantovar ATMとして入手可能な2,5-ジ-(tert-アミル)ヒドロキノン、Ciba-Geigy Corp.からIRGANOXTM1010として入手可能なテトラキス[メチレン3-(3’,5’-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、およびAntioxidant 2246として入手可能な2-2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)〕;ならびにジチオカルバメート類〔例えば、亜鉛ジチオジブチルカルバメート〕が挙げられるが、これらに限定されるものではない。他の物質を特定の目的のために天然ゴム系接着剤に添加することもできるが、こうした添加剤としては、可塑剤、顔料、および部分的に感圧接着剤を加硫するための硬化剤が挙げられる。
他の有用なクラスの感圧接着剤は、合成ゴムを含有する接着剤である。これらの接着剤は、通常、ゴム系エラストマであり、自己粘着性であってもよいし、不粘着性で粘着付与剤が必要であってもよい。
自己粘着性合成ゴム系感圧接着剤としては、例えば、ブチルゴム、3パーセント未満のイソプレンを含有するイソブチレンのコポリマ、ポリイソブチレン、イソプレンのホモポリマ、ポリブタジエン、またはスチレン/ブタジエンゴムが挙げられる。ブチルゴム系感圧接着剤には、多くの場合、亜鉛ジブチルジチオカルバメートなどの酸化防止剤が含まれている。ポリイソブチレン系感圧接着剤には、通常、酸化防止剤は含まれない。合成ゴム系感圧接着剤はまた、通常、粘着付与剤が必要となるが、一般的には溶融処理は容易である。合成ゴム系感圧接着剤には、ポリブタジエンまたはスチレン/ブタジエンゴム、ゴム100部あたり10部〜200部の粘着付与剤、および通常は0.5部〜2.0部の酸化防止剤(例えば、IRGANOXTM1010)が含まれる。合成ゴムの具体例としては、BF Goodrichから入手可能なスチレン/ブタジエンゴムであるAMERIPOLTM1011Aが挙げられる。有用な粘着付与剤としては、ロジン(例えば、Hercules,Inc.製の安定化ロジンエステルFORALTM85、Tenneco製のガムロジンSNOWTACKTMシリーズ、およびSylvachem製のトール油樹脂AQUATACシリーズ)、ならびに合成炭化水素樹脂(例えば、Hercules,Inc.製のポリテルペンPICCOLYTETMAシリーズ、C5脂肪族オレフィンから誘導された樹脂ESCOREZTM1300、およびC9芳香族/脂肪族オレフィンから誘導された樹脂ESCOREZTM2000)が挙げられる。水素化ブチルゴム、顔料、可塑剤、液状ゴム(例えば、Exxonから入手可能なポリイソブチレン液状ゴムVISTANEXTMLMMH)、および部分的に接着剤を加硫するための硬化剤など、他の材料を特定の目的にために添加することもできる。
スチレンブロックコポリマ系感圧接着剤には、一般的には、A-BタイプまたはA-B-Aタイプのエラストマと、樹脂とが含まれる。ただし、Aは熱可塑性ポリスチレンブロックを表し、Bは、ポリイソプレン、ポリブタジエン、またはポリ(エチレン/ブチレン)のゴム系ブロックを表す。ブロックコポリマ系感圧接着剤に有用な種々のブロックコポリマとしては、例えば、線状、放射状、星形、およびテーパ形のスチレン-イソプレンブロックコポリマ〔例えば、Shell Chemical Co.から入手可能なKRATONTMD1107PおよびEniChem Elastomers Americas,Inc.から入手可能なEUROPRENETMSOL TE 9110〕;線状スチレン-(エチレン-ブチレン)ブロックコポリマ〔例えば、Shell Chemical Co.から入手可能なKRATONTMG1657〕;線状スチレン-(エチレン-プロピレン)ブロックコポリマ〔例えば、Shell Chemical Co.から入手可能なKRATONTMG1750X〕;ならびに線状、放射状、および星形のスチレン-ブタジエンブロックコポリマ〔例えば、Shell Chemical Co.から入手可能なKRATONTMD1118XおよびEniChem Elastomers Americas,Inc.から入手可能なEUROPRENETMSOL TE 6205〕が挙げられる。ポリスチレンブロックは、長球、円柱、または平板の形状のドメインを形成する傾向があり、このため、ブロックコポリマ系感圧接着剤は2相構造を呈する。ゴム相と会合する樹脂は、一般的には、感圧接着剤の粘着性を高める。ゴム相と会合する樹脂としては、例えば、脂肪族オレフィンから誘導された樹脂(例えば、ESCOREZTM1300シリーズおよびGoodyearから入手可能なWINGTACKTMシリーズ);ロジンエステル(例えば、いずれもHercules,Inc.から入手可能なFORALTMシリーズおよびSTAYBELITETMエステル10);水素化炭化水素(例えば、Exxonから入手可能なESCOREZTM5000シリーズ);ポリテルペン(例えば、PICCOLYTETMAシリーズ);ならびに石油または松脂を供給源として誘導されたテルペンフェノール樹脂(例えば、Hercules,Inc.から入手可能なPICCOFYNTMA100)が挙げられる。熱可塑性相と会合する樹脂は、感圧接着剤を硬くする傾向がある。熱可塑性相と会合する樹脂としては、ポリ芳香族化合物(例えば、Hercules,Inc.から入手可能な芳香族炭化水素樹脂PICCOTM6000);クマロン-インデン樹脂(例えば、Nevilleから入手可能なCUMARTMシリーズ);およびコールタールまたは石油から誘導され、約85℃を超える軟化点を有する溶解度パラメータの大きい他の樹脂(例えば、Amocoから入手可能なαメチルスチレン樹脂AMOCOTM18、Hercules,Inc.から入手可能なアルキル芳香族ポリインデン樹脂PICCOVARTM130、およびHerculesから入手可能なαメチルスチレン/ビニルトルエン樹脂PICCOTEXTMシリーズ)が挙げられる。特定の目的のために、他の材料を添加することもできるが、こうした材料としては、ゴム相可塑化用炭化水素油(例えば、Lydondell Petrochemical Co.から入手可能なTUFFLOTM6056、Chevronから入手可能なポリブテン-8、Witcoから入手可能なKAYDOLTM、およびShell Chemical Co.から入手可能なSHELLFLEXTM371);顔料;酸化防止剤(例えば、いずれもCiba-Geigy Corp.から入手可能なIRGANOXTM1010およびIRGANOXTM1076、Uniroyal Chemical Co.から入手可能なBUTAZATETM、American Cyanamidから入手可能なCYANOXTMLDTP、およびMonsanto Co.から入手可能なBUTASANTM);オゾン劣化防止剤(例えば、DuPontから入手可能なニッケルジブチルジチオカルバメート(NBC));液状ゴム(例えば、VISTANEXTMLMMHポリイソブチレンゴム);ならびに紫外線抑制剤(例えば、Ciba-Geigy Corp.から入手可能なIRGANOXTM1010およびTINUVINTMP)が挙げられる。
ポリビニルエーテル系感圧接着剤は、一般的には、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、もしくはビニルイソブチルエーテルのホモポリマのブレンドであるか;またはビニルエーテルのホモポリマと、ビニルエーテルおよびアクリレートのコポリマと、のブレンドである。重合度にもよるが、ホモポリマは、粘稠な油、粘着性の軟質樹脂、またはゴム様物質であってもよい。ポリビニルエーテル系接着剤の原材料として使用されるポリビニルエーテルとしては、次の化合物:すなわち、ビニルメチルエーテル〔例えば、BASFから入手可能なLUTANOLTMM 40、ISP Technologies,Inc.から入手可能なGANTREZTMM 574およびGANTREZTMM 555〕;ビニルエチルエーテル〔例えば、LUTANOLTMA 25、LUTANOLTMA 50、およびLUTANOLTMA 100〕;ビニルイソブチルエーテル〔例えば、LUTANOLTMI 30、LUTANOLTM I 60、LUTANOLTMIC、LUTANOLTMI 60 D、およびLUTANOLTMI 65D〕;メタクリレート/ビニルイソブチルエーテル/アクリル酸〔BASFから入手可能なACRONALTM550 D〕;を基剤とするポリマが挙げられる。ポリビニルエーテル系感圧接着剤の安定化に有用な酸化防止剤としては、例えば、Shellから入手可能なIONOXTM30、Ciba-Geigyから入手可能なIRGANOXTM1010、およびBayer Leverkusenから入手可能な酸化防止剤ZKFが挙げられる。BASFの資料に記載されているように、特定の目的のために、粘着付与剤、可塑剤、顔料などの他の材料を添加することもできる。
アクリル系感圧接着剤は、ガラス転移温度が、通常、約-20℃以下であり、C3〜C12アルキルエステル成分(例えば、イソオクチルアクリレート、2-エチル-ヘキシルアクリレート、およびn-ブチルアクリレート)100重量%〜80重量%と、極性成分(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エチレンビニルアセテート、N-ビニルピロリドン、およびスチレンマクロマ)0重量%〜20重量%と、が含まれていてもよい。好ましくは、アクリル系感圧接着剤には、アクリル酸0重量%〜20重量%とイソオクチルアクリレート100重量%〜80重量%とが含まれる。アクリル系感圧接着剤は、自己粘着性であってもよいし、粘着性が付与されていてもよい。アクリル系化合物に対する有用な粘着付与剤は、ロジンエステル(例えば、Hercules,Inc.から入手可能なFORALTM85)、芳香族樹脂(例えば、PICCOTEXTMLC-55WK)、脂肪族樹脂(例えば、Hercules,Inc.から入手可能なPICCOTACTM95)、およびテルペン樹脂(例えば、Arizona Chemical Co.からPICCOLYTETMA-115およびZONAREZTMB-100として入手可能なα-ピネンおよびβ-ピネン)である。特定の目的のために、水素化ブチルゴム、顔料、および部分的に接着剤を加硫するための硬化剤など、他の材料を添加することもできる。
ポリ-α-オレフィン系感圧接着剤〔ポリ(1-アルケン)系感圧接着剤とも呼ばれる〕は、一般的には、実質的に架橋されていないポリマまたは架橋されていないポリマを含むが、このポリマは、米国特許第5,209,971号(Babuら)に記載されているように放射線により活性化可能な官能基がグラフトされていてもよい。この特許は、引用により本明細書中に含まれるものとする。ポリ-α-オレフィンポリマは、自己粘着性ポリマおよび/または1つ以上の粘着付与剤を含有するポリマであってもよい。架橋されていないときのポリマのインヘレント粘度は、一般的には、ASTM D 2857-93「ポリマの稀薄溶液粘度の測定基準」により測定した場合、約0.7dL/g〜5.0dL/gである。更に、このポリマは、一般的には、ほとんどが非晶質である。有用なポリ-α-オレフィンポリマとしては、例えば、C3〜C18ポリ(1-アルケン)ポリマ、好ましくはC5〜C12α-オレフィンのポリマおよびこれらのオレフィンとC3α-オレフィンとのコポリマ、より好ましくはC6〜C8α-オレフィンのポリマおよびこれらのオレフィンとC3α-オレフィンとのコポリマが挙げられる。粘着付与剤は、典型的には、ポリ-α-オレフィンポリマと混和しうる樹脂である。ポリ-α-オレフィンポリマ中の粘着付与樹脂の合計量は、個々の用途にもよるが、ポリ-α-オレフィンポリマ100部あたり0重量部〜150重量部である。有用な粘着付与樹脂としては、C5〜C9不飽和炭化水素モノマを重合することにより誘導される樹脂、ポリテルペン、合成ポリテルペンなどが挙げられる。このタイプのC5オレフィン部分を基剤とする市販の樹脂としては、例えば、Goodyear Tire and Rubber Co.から入手可能なWINGTACKTM95粘着付与樹脂およびWINGTACKTM115粘着付与樹脂がある。他の炭化水素樹脂としては、Hercules Chemical Co.から入手可能なREGALREZTM1078およびREGALREZTM1126、ならびにArakawa Chemical Co.から入手可能なARKONTMP115が挙げられる。特定の目的のために、酸化防止剤、充填剤、顔料、および放射線活性型架橋剤など、他の材料を添加することもできる。
シリコーン系感圧接着剤には、2つの主成分、すなわち、ポリマまたはガム、および粘着付与樹脂、が含まれる。ポリマは、典型的には、ポリマ鎖の末端にシラノール官能性残基(SiOH)が含まれる高分子量のポリジメチルシロキサンもしくはポリジメチルジフェニルシロキサン、またはポリジオルガノシロキサン軟質セグメントおよび尿素末端硬質セグメントを含有するブロックコポリマである。粘着付与樹脂は、一般的には、トリメチルシロキシ基(OSiMe)でエンドキャップされ、かついくつかのシラノール官能性残基を含有する三次元シリケート構造をもつ化合物である。粘着付与樹脂としては、例えば、ニューヨーク州WaterfordのGeneral Electric Co.製のSRTM545、およびカリフォルニア州TorranceのShin-Etsu Silicones of America,Inc.製のMQD-32-2が挙げられる。典型的なシリコーン系感圧接着剤の製造については、米国特許第2,736,721号(Dexter)に記載されている。シリコーン尿素ブロックコポリマ系感圧接着剤の製造については、米国特許第5,214,119号(Leirら)に記載されている。特定の目的のために、顔料、可塑剤、および充填剤などの他の材料を添加することもできる。充填剤は、典型的には、シリコーン系感圧接着剤100部あたり0部〜10部の量で使用される。使用可能な充填剤としては、例えば、酸化亜鉛、シリカ、カーボンブラック、顔料、金属粉末、および炭酸カルシウムが挙げられる。
本発明の感圧接着剤組成物の第2の成分は、熱可塑性材料、または、(a)熱可塑性エラストマ材料、(b)先に説明した粘着付与樹脂含有エラストマ材料、もしくは(c)エラストマ材料である。熱可塑性材料成分は、典型的には、熱を加えると軟化し、室温まで冷却すると固体状態に戻ることのできる高重合体である。有用な熱可塑性材料は繊維形成物質であり、使用温度において感圧接着剤成分と本質的に混和しないが、溶融加工温度では、この熱可塑性材料は感圧接着剤と混和してもよい。典型的には、熱可塑性材料成分は、感圧接着剤組成物の2重量%〜70重量%、好ましくは5重量%〜60重量%、より好ましくは5重量%〜40重量%を占める。更に、熱可塑性材料成分は単一の熱可塑性材料であってもよいし、数種の熱可塑性材料の混合物であってもよい。
本発明に有用な熱可塑性材料としては、例えば、ポリオレフィン〔例えば、アイソタクチックポリプロピレン、低密度もしくは線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリブチレン〕;ポリオレフィンコポリマもしくはターポリマ〔例えば、エチレン/プロピレンコポリマおよびそのブレンド〕;エチレン-ビニルアセテートコポリマ〔例えば、DuPont Chemical Co.から入手可能なELVAXTM260〕;エチレンアクリル酸コポリマ;エチレンメタクリル酸コポリマ〔例えば、DuPont Chemical Co.から入手可能なSURLYNTM1702〕;ポリメチルメタクリレート;ポリスチレン;エチレンビニルアルコール;ポリエステル;非晶質ポリエステル;ポリアミド;フッ素化熱可塑性化合物〔例えば、ポリビニリデンフルオリド、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素化エチレン/プロピレンコポリマ、およびフッ素化エチレン/プロピレンコポリマ〕;およびハロゲン化熱可塑性化合物〔例えば、塩素化ポリエチレン〕が挙げられる。任意の単一熱可塑性化合物を少なくとも1つの感圧接着剤とブレンドすることができる。この他、熱可塑性材料のブレンドを使用してもよいが、この場合、得られたブレンドは、少なくとも1つの感圧接着剤と溶融混合されたときに、使用温度において少なくとも2つの異なるドメインを形成しなければならない。
熱可塑性エラストマ材料とは、典型的には、21℃において少なくとも2つの相を形成し、50℃を超える温度で流動し、しかもゴム弾性を呈する材料である。有用な熱可塑性エラストマ材料については、1995年12月22日に出願された同一譲受人の米国特許出願第08/578,010号に更に詳しい説明がある。
エラストマ材料とは、典型的には、21℃において1つの相を形成し、約0℃未満のガラス転移温度を有し、しかもゴム弾性を呈する材料である。粘着付与樹脂を添加することにより、感圧性成分とエラストマ材料成分とのブレンディングを促進してもよい。エラストマ材料については、1995年12月22日に出願された同一譲受人の米国特許出願第08/577,603号に更に詳しい説明がある。
好ましくは、各成分は、類似した溶融粘度を有する。微細に分散された形態をとることができるかは、溶融混合温度における成分の剪断粘度の比と関連がある。剪断粘度は、押出ブレンディング条件に近似させた剪断速度、すなわち100s-1および175℃、において、キャピラリーレオメトリーにより測定される。より高粘度の成分が少量成分として存在する場合、少量成分と大量成分との粘度比は、好ましくは約20:1未満、より好ましくは約10:1未満である。より低粘度の材料が少量成分として存在する場合、少量成分と大量成分との粘度比は、好ましくは約1:20より大きく、より好ましくは約1:10より大きい。可塑剤、粘着付与剤、もしくは溶剤を添加することにより、または混合温度を変えることにより、個々の成分の溶融粘度を変化させてもよい。
また、少なくとも1つの成分は、溶融ブレンディングおよびコーティングの処理中、容易に延伸され、微小繊維状〜状のドメイン(例えば、他のポリマ材料の実質的に連続または共連続したドメインのウェブの進行方向に配向したシート、リボン、繊維、楕円体などを形成するドメイン)を有する微細に分散された形態をとることが好ましい。感圧接着剤成分と熱可塑性材料成分との間に十分な界面張力が存在し、これにより、成形工程中に生じる剪断および延伸による変形に耐えるとともに、連続フィルムの形成を促進することが好ましい。
溶融ブレンド中、ポリマ材料をいずれも十分に分散できない場合、不連続で粒状のテクスチャを有する感圧接着剤コーティング層を生じる可能性がある。混合条件、溶融粘度比、および押出中の剪断/延伸条件を適切に選択すれば、微小繊維状〜状のドメインの厚さを十分に薄くすることができ、実質的に連続または共連続なドメインからの突発的離層は起こらなくなるであろう。好ましくは、微小繊維状〜状のドメインの厚さは、約20マイクロメートル未満、より好ましくは約10マイクロメートル未満、最も好ましくは約1マイクロメートル未満である。
本発明において、成分のブレンディングおよびコーティングは、溶融押出技術を用いて行われる。混合は、実質的に均一な成分の分布が得られる任意の方法により行うことができる。成分のブレンドの調製は、分散混合、分配混合、または分散混合と分配混合の併用を行うことのできる装置を用いて、溶融状態または軟化状態の成分を溶融混合することによって行われる。バッチ方式または連続方式のブレンディング法のいずれを使用してもよい。バッチ法としては、例えば、BRABENDERTMまたはBANBURYTM密閉混合法、およびロール混練法が挙げられる。連続法としては、例えば、一軸スクリュー押出法、二軸スクリュー押出法、ディスク押出法、往復一軸スクリュー押出法、およびピンバレル一軸スクリュー押出法が挙げられる。連続法では、分配要素、ピン混合要素、およびスタティック混合要素、ならびに分散要素(例えば、Maddock混合要素またはSaxton混合要素)のいずれが含まれていてもよい。
混合工程の後、軟化または溶融したブレンドを、異なる形態を有するブレンド型感圧接着剤のコーティング層に成形する。本発明において、感圧接着剤成分は、実質的に連続したドメインを形成し、一方、熱可塑性材料は、勢断もしくは延伸またはそれらの両方による変形を加える処理により、微小繊維的〜的な性質を有する不連続なドメインを形成する。
連続成形法には、フィルムダイから感圧接着剤組成物を延伸する工程と、それに続いて、移動するプラスチックウェブまたは他の好適な支持体に接触させる工程と、が含まれる。関連した連続法には、フィルムダイから感圧接着剤組成物および同時押出されるバッキング材料を押出す工程と、それに続いて、冷却し、感圧接着テープを形成する工程と、が含まれる。他の連続成形法には、感圧接着剤ブレンドを、高速で移動するプラスチックウェブまたは他の好適な支持体に直接接触させる工程が含まれる。この方法では、リバースオリフィスコーティング用ダイや回転ロッドを使用した他のコンタクトダイなど、可撓性ダイリップを備えたダイを用いて、移動するウェブ上に感圧接着剤ブレンドを配設することができる。成形後、直接法(例えば、チルロールまたは水浴)および間接法(例えば、空気またはガスの吹付け)を併用して冷却するこにより、感圧接着剤コーティング層を固化させる。
感圧接着剤をバッキング上にコーティングする前またはコーティングした後、放射線で処理することにより、本発明の感圧接着剤組成物を架橋してもよい。好適な放射線源としては、紫外線および電子ビームが挙げられる。紫外線を使用する場合、通常、接着剤ブレンドに光開始剤が添加される。光開始剤を添加する場合、所定の感圧接着剤との相容性を有するものまたは所定の感圧接着剤と併用されるものとして当業者に周知の光開始剤が使用される。
有利には、本発明のブレンド型感圧接着剤は、次の性質のうちの1つ以上を有する接着剤を提供する。これらの性質は、熱可塑性材料とブレンドされる前の感圧接着剤の性質よりも改良されている。こうした性質としては、以下のものが挙げられる。
(1)単独で使用されたときの感圧接着剤成分よりも大きい剥離接着力およびそれと同等な剪断強度。
(2)単独で使用されたときの感圧接着剤成分よりも大きい剪断強度およびそれと同等な剥離接着力。
(3)異方性剥離接着力。
(4)異方性剪断強度。
(5)破断点伸びまでのすべての伸びに対して、ウェブの横方向の引張応力の少なくとも2倍大きいウェブの進行方向の引張応力。
感圧接着剤成分を単独で使用したときよりも20%〜200%増強された剥離接着力が観測されたが、その際、剪断強度の実質的な低下は見られなかった。これは、剥離中、ドメイン間の界面剥離または空隙形成が制限され、これによりエネルギーが余分に散逸されたためと考えられる。こうしたことが観測されるのは、不連続ドメインが熱可塑性材料成分のときである。これはまた、使用される成分のタイプおよび量に依存するであろう。一般的には、熱可塑性成分が5%〜20%のときに剥離接着力の増強が見られる。具体的には、アクリル系感圧接着剤を使用した場合、剥離接着力の増強が見られない熱可塑性材料成分としては、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、および非晶質ポリエステルが挙げられる。一方、剥離接着力の増強が見られる熱可塑性材料としては、例えば、線形低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、およびエチレンビニルアセテートが挙げられる。
感圧接着剤成分を単独で使用したときよりも25%〜200%大きい剪断強度(ただし、所定の保持時間で測定した場合)が観測されたが、その際、剥離接着力の実質的な低下は見られなかった。これは、熱可塑性材料ドメインの補強作用によるものと考えられる。熱可塑性材料が5%〜25%のときに、こうした現象が観測された。熱可塑性材料のタイプは、制御要因にはならないようである。
異方性剥離力とは、接着された表面からPSA製品を引き剥がすのに必要な力が、異なる軸に沿って測定すると異なる値を示すという珍しい性質である。すなわち、このPSA製品は、異なる方向に表面から剥離した場合、異なる接着力を呈する。感圧接着剤の製造が、接着剤を押出すことによって行われる場合、エラストマの好ましい配向は、一般的には、「ウェブの進行方向」(または「DW」)、すなわち、押出コーティングラインに平行な方向、である。押出コーティングラインに垂直な方向は、通常、「ウェブの横方向」(または「CW」)と呼ばれる。一般的には、平行な方向の剥離力は、より大きい剥離力(すなわち、垂直な方向の剥離力)の90%未満、好ましくは50%未満、最も好ましくは10%未満である。この効果は、不連続相が、ウェブの進行方向に配向した微小繊維状〜状の形態をとることによるものである。熱可塑性材料がより高い引張強度を有する場合、すなわち、熱可塑性材料が、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、非晶質ポリエステル、および高密度ポリエチレンである場合、熱可塑性材料が5%〜20%の範囲にあるときに異方性剥離が観測される。熱可塑性材料がより低い引張強度を有する場合、すなわち、熱可塑性材料が、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、およびエチレンビニルアセテートである場合、この範囲は20%〜40%である。異方性剥離接着力は、熱可塑性材料によりPSA組成物がウェブの進行方向に剛化することによって生じると考えられる。
異方性剪断強度は、本発明の感圧接着剤が異方性剥離接着力を呈する場合に観測されることが多い。このような場合、通常は、より高い剪断強度の方向が、より低い剥離接着力の方向に対応する。しかしながら、異方性剪断強度は、対応する異方性剥離接着力を伴わずに得られることもある。低剪断力方向の剪断強度は、より高い剪断強度の80%未満、好ましくは50%未満、最も好ましくは10%未満である。
破断点伸びまでのすべての伸びに対して、ウェブの横方向の引張応力よりも少なくとも2倍大きいウェブの進行方向の引張応力が観測された。引張応力は、選択された材料のタイプ、それらの濃度、不連続ドメインの長さと直径の比、および熱可塑性材料成分の破断点伸びによる影響を受ける。本発明の構成体に関して、0.69MPa〜20.7MPa(100psi〜3000psi)の引張応力が観測された。繊維状〜状の不連続ドメインをin situで形成することにより、感圧接着剤中にガラス繊維を含んでなる感圧接着剤構成体と比べて、より細かい微小繊維状〜状の熱可塑性ドメイン(1μm未満)を形成することができる。一般的には、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、非晶質ポリエステル、および高密度ポリエチレンなどの剛性のより大きい熱可塑性材料を用いると、より高い引張応力特性が得られる。また、ウェブの進行方向の引張応力が大きく、かつ破断点伸びがより小さいと、例えば、転写用接着テープとして使用する場合、より良好なディスペンス特性を、本発明の感圧接着剤組成物に付与することができる。
個々の処方にもよるが、本発明の組成物を用いることにより、いくつかの配合物の異方性を利用した種々の感圧性製品、すなわち、感圧接着テープ、感圧接着剤転写テープ、医療用感圧接着テープ(例えば、経皮薬剤送達デバイス)、または感圧接着剤が直接コーティングされた所望の製品を製造することができる。この他、種々の感圧性製品において、少なくとも1つの感圧接着剤成分と少なくとも1つのポリマ成分(ただし、このポリマ成分は、(a)熱可塑性エラストマ材料、(b)先に説明した粘着付与樹脂含有エラストマ材料、または(c)粘着付与樹脂を含有しないエラストマ材料であってもよい)とを含んでなる感圧接着剤組成物を利用することができる。
本発明の組成物はまた、経皮薬剤送達デバイスなどの医療用途にも有用である。このようなデバイスでは、通常、皮膚への接着力の調節が行われる。この接着力は、適用時、初期粘着性を呈するのに十分な大きさでなければならず、しかも、取り除く際に皮膚が損傷を受ける恐れのある程度まで経時により増大したり、デバイスが皮膚表面から剥落する恐れのある程度まで経時により低下してはならない。経皮薬剤送達デバイスは、治療上有効量の薬剤を、患者の皮膚を介して、または患者の皮膚まで送達するようにデザインされている。経皮薬剤送達には、顕著な利点がある。すなわち、経皮薬剤送達は、注射とは異なり、非侵襲性であり;更に、経口投与とは異なり、肝臓初回通過代謝を回避し、胃腸への作用を最小限に抑え、かつ安定した血液レベルを提供する。
様々な経皮薬剤送達デバイスが知られている。当該技術分野で周知のデバイスとしては、非接着性ポリマ材料中に薬剤を含有してなるマトリックス;液体中に添加された薬剤が速度調節膜を介して皮膚まで送達されるリザーバデバイス;接着剤ポリマ中に薬剤を含有してなる薬剤含有接着剤デバイス;および数種の異なる層(例えば、薬剤を含有する層、賦形剤を含有する層、薬剤および賦形剤の放出速度を調節する層、およびデバイスを皮膚に取付ける層)を含有するより複雑なマルチラミネートデバイスが挙げられる。
これらのデバイスにはすべて、薬剤配合物と、患者の皮膚との接触を保つための接着剤と、使用中、外部からのデバイスの汚染を防ぐためのバッキングと、が含まれる。
マトリックスデバイスが図11に示されている。デバイス10には、バッキング12と、薬剤および任意成分としての賦形剤を含有するマトリックス14と、マトリックス14を取り囲む同心円状の接着剤層16と、剥離ライナ18と、が含まれる。
リザーバデバイスが図12に示されている。デバイス20には、バッキング22と、薬剤および任意成分としての賦形剤を含有する液状配合物24と、薬剤および賦形剤を皮膚へ送達する速度を調製するための膜25と、接着剤層26と、剥離ライナ28と、が含まれる。また、接着剤層は、マトリックスデバイス(図11)に関連して示したように、同心円状のリングとして存在させてもよい。
薬剤含有接着剤デバイスが図13に示されている。デバイス30には、バッキング32と、薬剤および任意成分としての賦形剤を含有する接着剤層37と、剥離ライナ38と、が含まれる。
マルチラミネートデバイスが図14に示されている。デバイス40には、バッキング42と、薬剤および任意成分としての賦形剤を含有する接着剤層47と、薬剤および賦形剤を皮膚へ送達する速度を調製するための第2の接着剤層43と、剥離ライナ48と、が含まれる。
マルチラミネートデバイスの第2の実施態様が、図15に示されている。デバイス50には、バッキング52と、薬剤および任意成分としての賦形剤を含有する接着剤層57と、膜55と、の第2の接着剤層56と、剥離ライナ58と、が含まれる。この膜は、薬剤および賦形剤の皮膚への送達速度を調製するように、またはデバイスの物理的安定性を提供するように、選んでもよい。
皮膚接着性は、いずれの経皮薬剤送達システムに対しても決定的な要件である。薬剤送達量は皮膚接触面積に直接比例するため、デバイスは、十分な皮膚接触性を提供するとともに、取り除かれるまで、その接触性を保持しなければならない。皮膚接触層中で使用される接着剤は、次の性質:すなわち、良好な初期の皮膚接着性(つまり、粘着性);装着期間中の適度な接着性;皮膚からのきれいな剥離;および皮膚適合性(非刺激性および非感作性)を呈するものが好ましいであろう。これらの性質は、所定のデバイス中で使用される特定の薬剤および賦形剤と接着剤が接触したときに、保持されることが重要である。
また、薬剤および賦形剤を含有する層または薬剤および賦形剤が通過する層の中で使用される接着剤は、薬剤および賦形剤との相容性をもたなければならない。接着剤は薬剤や賦形剤と化学的な反応を起こさないことが好ましいであろう。また、多くの場合、薬剤を接着剤中に分散するよりも、薬剤を接着剤中に溶解する方が好ましい。特定の薬剤/賦形剤の組合せに合わせて接着剤をカスタマイズすることが望ましいかまたはそうすることが必要なことも多いであろう。
経皮送達デバイスは、テープ、パッチ、シート、包帯、または当業者に周知の他の形状物などの製品の形態で製造することができる。一般的には、このデバイスは、所定量の薬剤を送達するのに適したサイズのパッチの形状をとるであろう。好適な剥離ライナとしては、PSAテープの調製に関連して先に述べたものがが挙げられる。
異方性剥離接着特性のおかげで、グラフィックアート用途(例えば、プレマスクテープ、プレスペーステープ、グラフィックアートフィルム、ダイカット製品、またはドライトランスファレタリング製品、具体的には、前述のSatasの文献の第32章に記載のグラフィックアート製品)において、本発明の感圧接着剤製品(例えば、感圧接着剤がコーティングされたテープまたはシート)を有利に使用することができる。また、本発明の異方性PSA製品は、おむつのファスナ用テープ、壁装用テープ、または剥離力差が望まれる他の構成体として使用することもできる。
先に述べたように、本発明の感圧接着剤製品の1実施態様において、感圧接着剤成分および熱可塑性材料成分のタイプおよび濃度は、製品に異方性剥離力を付与するのに十分なものである。異方性剥離力を有する製品は、グラフィックス用テープ(プレマスクテープおよびプレスペーステープが含まれる)として使用することができるが、これはグラフィックアートの作業に有用である。例えば、ダイカットグラフィックスは、ビニルデカルコマニアの形態をとることが多い。典型的には、デカルコマニアは、接着剤のコーティングされた着色ビニルフィルムのシートに予め剥離ライナがラミネートされたものを裁断することにより作製される。屑または不要物を剥ぎ取り、次に、ダイカットされたデカルコマニアの上部にグラフィックス用テープを接合し、位置合わせを行った状態で剥離ライナからデカルコマニアを持ち上げる。その後、デカルコマニアを所望の対象支持体に転写し、更に、グラフィックス用テープを剥ぎ取る。このようなグラフィックス用テープは、グラフィックのすべてのコンポーネント(この場合はデカルコマニア)を確実に剥離ライナから持ち上げるのに十分な強さがなければならないが、グラフィックを対象支持体に転写した後は、容易に除去できなければならず、更に、対象物からグラフィックを引き剥がしてはならない。こうしたバランスをとることは困難な場合が多い。本発明の感圧接着剤テープをグラフィックス用テープとして使用すれば、高接着力方向に引っ張ってライナからグラフックを引き剥がし、対象支持体にグラフィックを接合し、次に、低接着力方向に引っ張ってグラフィックス用テープを除去することができる。他のグラフィックス用テープでは、ダイカットコンポーネントは関係しないが、しかし、グラフィックは非常に幅が広く、従来型の接着剤を用いた場合には引き剥がすことが難しいこともがあるため、非常に容易に除去できる方向を有するグラフィックス用テープを利用するという利点は依然として存在する。除去する際の力を小さくするように従来型の接着剤を配合した場合、グラフィックを保持する能力が損なわれる。本発明の異方性感圧接着剤テープは、高い保持能力を有するにもかかわらず、除去に要する力は小さい。
本発明の異方性感圧接着剤製品の他の用途は、面積の大きいグラフィックフィルムまたは保護用フィルムであって、しかも、接合される表面へ強力に接着するが、容易に除去できるフィルムである。こうした製品の用途としては、トラックの側面上の宣伝用グラフィック;製造中、輸送中、保存中に、車両の仕上面を保護するためのフィルム;グラフィックディスプレイ中で使用される光学スクリーン上のミクロレプリカ表面を保護するためのフィルムなどが挙げられる。
本発明の異方性剥離特性を利用できる他の用途は、おむつのファスナ用テープの製造である。このようなテープの機械方向の剥離力が小さいと、テープの大きなストックロールを、剥離剤を用いずに巻出して加工することができる。ストックロールを個々のテープに加工する工程において、高接着力方向であるストックロールの横方向がおむつの完成品の剥離方向になるように、テープを裁断することが可能である。
感圧接着剤製品の更に他の用途は、壁装用フィルムである。異方性感圧接着剤製品を用いてグラフィック壁装飾を作製する際、高接着力方向を、垂直方向、すなわち、壁から垂れ下がる方向にとることにより、重力による破壊を防止し、一方、低接着力方向を水平方向にとることにより、壁に損傷を与えずに容易に除去できる方向を提供するようできる。
本発明の異方性感圧接着剤製品の他の用途は、支持体の大きな領域をマスキングするために支持体に固着されるマスキングシートまたはマスキングドレープを利用するマスキング用途である。マスキングシートまたはマスキングドレープは、自動車の塗装または再仕上、更に、広告用または家庭用の壁の塗装に使用される。この場合、紙またはプラスチックフィルムを車体または壁に貼付け、マスキングされた領域に塗料が吹付されるのを防止する。マスキングシートが比較的長くかつ重い場合、ドレープの方向に常に剥離力が誘起されるため、テープが支持体から引き剥がされる恐れがある。ドレープの重さによって誘起される応力に耐える程度により強力な接着剤を配合することはできるが、その場合、塗装作業が終了した後、支持体から完全に除去するのが難しくなる可能性がある。機械方向に低剥離力を呈する本発明の異方性感圧接着テープは、こうしたマスキング用途に有用である。テープを製造する際、ドレープの重さによって誘起される剥離応力に耐えるように横方向に大きい剥離耐性(すなわち、保持能力)を持たせ、かつ、支持体に損傷を与えずにテープを除去できるように長手方向に非常に小さい剥離力(すなわち、除去に要する力)を持たせることができる。
感圧接着剤製品は、周知のホットメルトコーティング法を用いて感圧接着剤を塗布することにより作製される。使用可能な好適な支持体としては、例えば、布およびガラス繊維布、金属化フィルムおよび箔、ポリマフィルム、不織布、紙およびポリマ被覆紙、ならびにフォームバッキングが挙げられるが、これらに限定されるものではない。ポリマフィルムとしては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、および高密度ポリエチレン);ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート);ポリカーボネート;セルロースアセテート;ポリイミド(例えば、KAPTONTM)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。通常、ランダムに配向した繊維から製造される不織布としては、ナイロン、ポリプロピレン、エチレン-ビニルアセテートコポリマ、ポリウレタン、レーヨンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。フォームバッキングとしては、アクリル化合物、シリコーン、ポリウレタン、ポリエチレン、ネオプレンゴム、およびポリプロピレンが挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらのフォームバッキングは、充填剤が含有されていても含有されていなくてもよい。更に、ポリエチレン-アルミニウム膜複合体などの層状バッキングも、好適である。
感圧テープの場合、これらの材料は、典型的には、次のように接合される。先ず最初に、バッキング上に感圧接着剤の層をコーティングしてなるテープ構成体を作製する。続いて、PSAコーティング層の露出面を、後で剥離可能な表面に接合するか、または直接、所望の支持体に接合する。
転写用接着テープは、剥離コーティングが施された2つのライナの間に組成物をコーティングすることによって作製することができる。剥離ライナは、透明なポリマ材料(例えば、紫外線を透過するポリオレフィンまたはポリエステル)を含むことが多い。好ましくは、最初に、本発明に利用される感圧接着剤用の剥離剤を各剥離ライナにコーティングする。
次の実施例により本発明を更に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。実施例で作製したフィルム面の評価および特徴決定は、以下の試験方法を用いて行った。
実施例
次の実施例により本発明を更に説明するが、これにより本発明の範囲が限定されるものではない。実施例において、部、比、およびパーセントはすべて、特に記載のないかぎり、重量基準である。次の実施例の感圧接着剤組成物の特徴決定は、以下の試験方法を用いて行った。
試験方法
剪断粘度
特に記載のないかぎり、剪断粘度は、高圧キャピラリーレオメータ(Gottfert Co.から入手可能なRHEOGRAPH 2001)を、長さ30mmおよび直径1mmのキャピラリーダイを用いて175℃で作動することにより測定した。剪断速度100s-1において、Poiseuilleの式から見掛粘度を計算し、更に、Weissenberg-Rabinovitch補正を行って真の粘度に変換した。
180°剥離接着力試験
幅1.25cmおよび長さ15cmの感圧接着テープサンプルを用いて、ガラスおよび/または平滑キャスト二軸延伸ポリプロピレンフィルムに対する180°剥離接着力を測定するための試験を行った。2.1kg(4.5ポンド)ローラにテープを4回通すことにより、サンプルを試験面に接着させた。特に記載のないかぎり、制御された温度および湿度条件(約22℃、相対湿度40%)でエージングを約1時間行った後、Instrumentors,Inc.から入手可能なモデル3M90スプリット/剥離試験機を用い、180°構成において剥離速度30.5cm/分(12インチ/分)でテープの試験を行った。
剪断強度試験
保持時間により規定された剪断強度の測定は、感圧接着テープサンプルを用いて、制御された温度および湿度条件(約22℃、相対湿度40%)で行った。
2.1kg(4.5ポンド)ローラに4回通すことにより、25.4mm×25.4mm(1.0インチ×1.0インチ)のテープ切片をステンレス鋼シートに接着させた。1000グラムの重りをサンプルか吊り下げた。重りが落下するのに要する時間を記録した。10,000分で試験を中止した。
レーザ光散乱試験
感圧接着テープサンプルを用いて、光散乱特性を調べる試験を行った。波長632nmおよびスポットサイズ3mmで作動するヘリウムネオンレーザを、接着テープ面に垂直な方向に向けた。シャッタによりビームの露光時間を制御し、生じた光散乱像を、テープサンプルから120mm後ろに位置するPolaroid #55フィルムに記録した。配向した微小繊維状〜状ドメインが存在する場合、散乱光強度が滲んで、フィルム面の繊維方向(すなわち、ウェブの進行方向)から90度の角度で配向した幅の狭いまたは広いラインを生じた。分散ドメインが存在する場合または球状に分散されたドメインが存在する場合、球状または等方的光散乱パターンを生じた。
引張試験
引張試験を行って、種々のブレンド型感圧接着剤コーティング層に対する応力-歪データを得た。幅2.54cm(1.0インチ)、厚さ51ミクロン〜127ミクロン(2ミル〜5ミル)のサンプルに対して、INSTRONTMシリーズ9ソフトウェアパッケージを備えたINSTRONTMモデル1122をクロスヘッド速度102cm/分(40インチ/分)で作動させて試験を行った。サンプルのDW方向およびCW方向の両方向について試験を行った。
皮膚接着力試験
幅2.5cm×長さ5cmのテープサンプルをヒト被検者の背中に貼り、皮膚接着力試験を行った。各テープを、約30.0cm/分の速度で移動する2.0kgローラに、順方向に1回、逆方向に1回通した。皮膚への接着力は、180度の角度および15.0cm/分の引き離し速度においてテープを引き離すのに要する剥離力として測定した。最初に貼り付けた直後(T0)および48時間後(T48)に接着力を測定した。好ましい皮膚接着剤は、一般的には、T0が約50グラム〜100グラム(1.9N/dm〜3.8N/dm)、T48が約150グラム〜300グラム(5.8N/dm〜11.5N/dm)である。14回の試験の結果を平均した。
皮膚接着浮上試験
48時間皮膚接着力試験を行った際、テープを引き離す前にテープサンプルを調べて皮膚から浮き上がった(剥離した)面積を求め、次のような等級付けを行った。
0 浮き上がりは観測されない。
1 テープの縁だけが浮き上がる。
2 試験領域の1%〜25%が浮き上がる。
3 試験領域の25%〜25%が浮き上がる。
4 試験領域の50%〜75%が浮き上がる。
5 試験領域の75%〜100%が浮き上がる。
14回の試験の結果を平均した。好ましい皮膚接着剤は、一般的には、約2.5未満の平均等級を呈する。
皮膚接着剤残留試験
48時間皮膚接着力試験を行った際、テープサンプル下の皮膚を目視検査し、皮膚表面上に残留した接着剤の量を求め、次のような等級付けを行った。
0 残留物は見られない。
1 残留物はテープの縁だけに発生する。
2 残留物は試験領域の1%〜25%を占める。
3 残留物は試験領域の25%〜50%を占める。
4 残留物は試験領域の50%〜75%を占める。
5 残留物は試験領域の75%〜100%を占める。
14回の試験の結果を平均した。好ましい皮膚接着剤は、一般的には、約2.5未満の平均等級を呈する。
実施例1〜17および比較例C1
実施例1および2において、感圧接着剤であるアクリル系成分〔イソオクチルアクリレート95重量%/アクリル酸5重量%:米国特許第RE24,906号(Ulrich)(引用により本明細書中に含まれるものとする)に従って水系乳化重合により調製された剪断粘度150Pa-sを有する物質〕および熱可塑性材料成分を、直径34mmの完全かみあい型同方向回転二軸スクリュー押出機(Leistritz,Inc.から入手可能なLEISTRITZTMモデルLSM34GL)中で溶融ブレンドした。熱可塑性材料成分は押出機の供給口に導入し、感圧接着剤成分はゾーン4に導入した。ゾーン1からゾーン4までの温度を38℃から177℃まで(100°Fから350°Fまで)徐々に上昇させた。残りのゾーンの温度は、177℃〜191℃(350°F〜375°F)に保った。実施例1および2において、供給速度を調節することにより、感圧接着剤成分対熱可塑性材料成分の比をそれぞれ95:5および85:15とした。
少なくとも約0.69MPa(100psi)の圧力で、二軸スクリュー押出機から幅25.4cm(10インチ)フィルムダイ〔Extrusion Dies,Inc.から入手可能なULTRAFLEXTM40ダイ(モデル89-12939)〕中へ連続的な送出を行った。ダイを177℃〜191℃(350°F〜375°F)に保ち、ダイギャップを0.5mm〜0.8mm(20ミル〜30ミル)に保った。ブレンドされた感圧接着剤組成物を、厚さ51μm(2ミル)の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムと剥離剤がコーティングされた紙ウェブとの間に6.4kg/時(14ポンド/時)の速度で供給した。フィルムおよひウェブを、21℃(70°F)の温度に保たれたチルロールの間に13.7m/分(45fpm)の速度で供給し、感圧接着剤組成物層の厚さが約64ミクロン(2.5ミル)である感圧接着テープを作製した。この他、いくつかのブレンドされた接着剤組成物を、剥離剤がコーティングされた2つの紙ウェブの間に供給し、接着剤層の試験またはそれに続いて異なる支持体への接着剤層の転写試験を更に行った。
実施例3、4、および5についても実施例1と同様に調製を行ったが、ただし、異なる熱可塑性材料成分ELVAXTM240(剪断粘度210Pa-sのエチレンビニルアセテートコポリマ)を、感圧接着剤成分対熱可塑性材料成分の比がそれぞれ95:5、85:15、および70:30となるように感圧接着剤成分に添加した。実施例6、7、および8についてもそれぞれ実施例3、4、および5と同様に調製を行ったが、ただし、異なる熱可塑性材料成分ELVAXTM450(剪断粘度470Pa-sのエチレンビニルアセテートコポリマ)を感圧接着剤成分に添加した。実施例9、10、11、および12についても実施例1と同様に調製を行ったが、ただし、異なる熱可塑性材料成分ELVAXTM260(剪断粘度600Pa-sのエチレンビニルアセテートコポリマ)を、感圧接着剤成分対熱可塑性材料成分の比がそれぞれ95:5、85:15、70:30、および40:60となるように感圧接着剤成分に添加した。実施例13、14、および15についてもそれぞれ実施例3、4、および5と同様に調製を行ったが、ただし、異なる熱可塑性材料成分ELVAXTM660(剪断粘度730Pa-sのエチレンビニルアセテートコポリマ)を感圧接着剤成分に添加した。実施例16および17についてもそれぞれ実施例3および4と同様に調製を行ったが、ただし、異なる熱可塑性材料成分SURLYNTM1702(DuPontから入手可能なエチレン-メタクリル酸コポリマ)を感圧接着剤成分に添加した。比較例C1についても実施例1と同様に調製を行ったが、ただし、熱可塑性材料成分を併用せずに感圧接着剤成分だけを使用して感圧接着テープを作製した。
不連続な成分対実質的に連続な成分の粘度比の測定、および各感圧接着テープのサンプルの接着剤の厚さの測定を行うとともに、ガラスに対する180°剥離接着力試験、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に対する180°剥離接着力試験、および剪断強度試験を、ウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)の両方向について行った。結果は表1に示されている。
Figure 0004091981
レーザ光散乱試験により調べたところ、実施例C1〜17は、微小繊維状〜状の形態を呈した。表1のデータから分かるように、実施例1〜4、8、9、12、および16では、熱可塑性材料成分(エチレンビニルアセテートコポリマおよびエチレンメタクリル酸コポリマ)をアクリル系感圧接着剤成分へ添加することにより、対照接着剤(C1)のガラスおよび/または二軸延伸ポリプロピレンに対する剥離接着力ならびに剪断強度が増大された。剥離接着力と剪断強度が同時に増大することは珍しいことである。なぜなら、ほとんどのゴム系/樹脂系感圧接着剤では、これらの2つの性質の間にトレードオフが存在するからである。熱可塑性材料成分の濃度が5%付近のところで特性強化が開始される。剥離接着力の強化は、エチレンビニルアセテートコポリマを含有する実施例において最も顕著に現れる。剪断強度の強化は、エチレンメタクリル酸コポリマを含有する実施例において最も顕著に現れた。実施例5〜7、10〜11、および13〜15は、ウェブの進行方向の剥離接着力よりも著しく大きいウェブの横方向の剥離接着力を呈する顕著な異方性剥離接着力が得られることを示している。
実施例18〜22
実施例18、19、および20はそれぞれ、実施例3、4、および5に従って実施したが、ただし、異なる熱可塑性材料成分TENITETM1550P(Eastman Kodakから入手可能な剪断粘度675Pa-sの低密度ポリエチレン)を感圧接着剤成分に添加した。実施例21および22はそれぞれ、実施例1および2に従って実施したが、ただし、異なる熱可塑性材料成分DOWLEXTM2517(Dow Chemicalから入手可能な剪断粘度280Pa-sの線状低密度ポリエチレン)を感圧接着剤成分に添加した。
不連続な成分対実質的に連続な成分の粘度比の測定、および各感圧接着テープのサンプルの接着剤の厚さの測定を行うとともに、ガラスに対する180°剥離接着力試験、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に対する180°剥離接着力試験、および剪断強度試験を、ウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)の両方向について行った。これらの結果は、比較例C1の結果と共に表2に示されている。
Figure 0004091981
光散乱試験により調べたところ、実施例18〜22は、微小繊維状の形態を呈した。表2のデータから分かるように、実施例19、21、および22では、低密度および線状低密度ポリエチレン熱可塑性材料成分をアクリル系感圧接着剤成分へ添加することにより、対照接着剤(C1)のガラスおよび/または二軸延伸ポリプロピレンに対する剥離接着力および/または剪断強度が増大された。実施例20〜21は、3つの性質すべてに関して、異方性挙動を呈した。
実施例23〜29および比較例C2
実施例23〜29は、実施例1に従って実施したが、ただし、異なる感圧接着剤層の厚さ、異なる熱可塑性材料成分、および種々の感圧接着剤成分対熱可塑性材料成分の比を使用した。実施例23〜29および比較例C2において、感圧接着剤層の厚さは約90μmであった。実施例23および24において、熱可塑性材料成分はFINATM3374X(Fina Oil and Chemicalから入手可能な剪断粘度700Pa-sのポリプロピレン)であり、それぞれ90:10および85:15の比で感圧接着剤成分に添加した。実施例25および26は、実施例23および24に従って実施したが、ただし、熱可塑性材料成分はESCORENETM3860(EXXONから入手可能なポリプロピレン)であった。実施例27では、DURAFLEXTM0200(Shell Chemicalから入手可能な剪断粘度682Pa-sのポリブチレン)を使用し、比は85:15であった。実施例28および29では、PRIMACORETM1430(Dow Chemicalから入手可能な剪断粘度630Pa-sのエチレンアクリル系エステルコポリマ)を使用し、比はそれぞれ92:8および87:13であった。比較例C2では、感圧接着剤組成物層中に感圧接着剤成分だけを含有させた。
各感圧接着テープの不連続な成分対実質的に連続な成分の粘度比の測定を行うとともに、ガラスに対する180°剥離接着力試験、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に対する180°剥離接着力試験、および剪断強度試験を、ウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)の両方向について行った。これらの結果は、比較例C2の結果と共に表3に示されている。
Figure 0004091981
光散乱試験により調べたところ、実施例23〜29は、微小繊維状の形態を呈した。表3のデータから分かるように、実施例23〜29では、種々のポリプロピレン熱可塑性材料成分をアクリル系感圧接着剤成分へ添加することにより、対照接着剤(C2)のガラスおよび/または二軸延伸ポリプロピレンに対する剥離接着力および/または剪断強度が増大された。実施例23〜27および実施例29は、3つの性質のうちの1つ以上に関して、異方性挙動を呈した。
実施例30〜33
実施例30〜33は、実施例1に従って実施したが、ただし、ゾーン4の温度は204℃(400°F)であり、異なる熱可塑性材料成分を使用し、感圧接着剤成分対熱可塑性材料成分の比は85:15であった。実施例30および31において、熱可塑性材料成分は、それぞれKodarTM6763(Eastman Chemical Productsから入手可能な剪断粘度3150Pa-sの非晶質ポリエステル)およびStyronTM615(Dow Chemicalから入手可能な剪断粘度650Pa-sのポリスチレン)であった。実施例32および33において、熱可塑性材料成分は、それぞれPlexiglasTMVM100(Ato Haasから入手可能な剪断粘度1900Pa-sのポリメチルメタクリレート)およびPETROTHENETM3150B(Quantum Chemicalから入手可能な剪断粘度340Pa-sの高密度ポリエチレン)であった。感圧接着剤層の厚さは、64μm(2.5ミル)であった。
不連続な成分対実質的に連続な成分の粘度比の測定、ガラスに対する180°剥離接着力試験、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に対する180°剥離接着力試験、および剪断強度試験を、ウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)の両方向について行った。これらの結果は、比較例C1の結果と共に表4に示されている。
Figure 0004091981
光散乱試験により調べたところ、実施例30〜33は、微小繊維状の形態を呈した。表4のデータから分かるように、種々の他の熱可塑性材料成分をアクリル系感圧接着剤成分へ添加することにより、ガラスおよび/または二軸延伸ポリプロピレンに対する異方性剥離接着力および/または異方性剪断強度を生じた。
また、実施例30〜33および比較例C1に対して、引張試験および伸び試験を行って引張特性および伸び特性を調べた。図1は、実施例31のウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)に対する応力-歪曲線を表している。実施例30〜33のウェブの進行方向に対する対応する降伏応力はそれぞれ、3.5MPa(550PSI)、20.7MPa(3000PSI)、2.2MPa(317PSI)、および6.3MPa(915PSI)であった。実施例30〜33のウェブの横方向に対しては、降伏応力をも示さなかったが、ゴム弾性を有していた。比較例C1および実施例30〜33のウェブの進行方向の破断点伸びはそれぞれ、1143%、1125%、650%、962%、および911%であった。比較例C1および実施例30〜33のウェブの横方向の破断点伸びはそれぞれ、845%、1638%、1775%、1970%、および1797%であった。
より大きな剛度の熱可塑性ポリマをアクリル系感圧接着剤に添加すると、ウェブの進行方向の応力が実質的に増大し、ウェブの進行方向の破断点伸びが低下するが、一方、ウェブの横方向の破断点伸びは増大する。このため、転写用接着テープとして単独で用いた場合、感圧接着剤はよりきれいに切断される。
実施例34〜35および比較例C3〜C4
実施例34〜35は、実施例33に従って実施したが、ただし、異なる感圧接着剤成分および異なる熱可塑性材料成分を使用した。実施例34では、感圧接着剤は実施例33のものと類似していたが、ただし、0.3部のアクリルオキシベンゾフェノンが追加されており、更に、熱可塑性材料はELVAXTM260であった。実施例35では、感圧接着剤はHRJTM4326(Schenectedy Internationalから入手可能な剪断粘度10Pa-sの2-エチルヘキシルアクリレート)であり、熱可塑性材料はELVAXTM240であった。比較例C3およびC4の感圧接着テープは、実施例34および35の場合と同じように作製したが、ただし、熱可塑性材料成分は含まれていなかった。
各感圧接着テープの不連続な成分対実質的に連続な成分の粘度比の測定を行うとともに、ガラスに対する180°剥離接着力試験、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に対する180°剥離接着力試験、および剪断強度試験を、ウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)の両方向について行った。結果は表5に示されている。
Figure 0004091981
光散乱試験により調べたところ、実施例34〜35は、微小繊維状の形態を呈した。表5のデータから分かるように、熱可塑性材料成分を異なるアクリル系感圧接着剤成分へ添加することにより、実施例35では、ガラスに対する異方性剥離接着力を生じ、実施例34では、ガラスに対する剥離接着力が増大した。
実施例36〜42および比較例C5〜C6
実施例36〜42は、実施例1に従って実施したが、ただし、異なる感圧接着剤成分および異なる熱可塑性材料成分を、種々の感圧接着剤成分対熱可塑性材料成分の比で使用するとともに、感圧接着剤組成物の厚さを変化させた。更に、いくつかの実施例の感圧接着剤には粘着付与剤が含まれていた。実施例36〜42および比較例C5〜C6で使用した感圧接着剤は、実施例1で使用した水系乳化重合型接着剤ではなく、懸濁重合されたアクリル系感圧接着剤であった。この懸濁重合型アクリル系感圧接着剤は、米国特許第4,833,179号(Youngら)に従って、次のように調製した。冷却器、サーモウェル、窒素供給口、ステンレス鋼製モータ駆動型攪拌機、および温度調節機能付き加熱マントルを備えた2リットルのスプリット反応器に、脱イオン水750gを仕込み、これに酸化亜鉛2.5gおよび親水性シリカ(Cabot Corp.から入手可能なCAB-O-SILTMEH-5)0.75gを添加し、酸化亜鉛およびシリカが完全に分散されるまで、窒素をパージングしながら55℃まで加熱した。この時点で、イソオクチルアクリレート480g、メタクリル酸20g、開始剤(DuPontから入手可能なVAZOTM64)2.5g、およびイソオクチルチオグリコレート連鎖移動剤0.5の仕込材料を一緒に混合した。次に、こうして得られた開始剤および連鎖移動剤含有溶液を、良好な懸濁液が得られるように激しい攪拌(700rpm)を続けながら、最初の水性懸濁液に添加した。窒素をパージングしながら、少なくとも6時間、反応を続け、この間、反応温度が70℃未満に保たれるように反応をモニタした。得られた感圧接着剤を回収し、少なくとも固形分90%まで乾燥した。実施例36〜39において、熱可塑性材料成分は、StyronTM615であり、感圧接着剤対熱可塑性材料の比はそれぞれ、95:5、90:10、90:10、および80:2であった。実施例40〜42の感圧接着テープはそれぞれ、実施例36に従って作製したが、ただし、感圧接着剤には更に、脂肪族/芳香族C9粘着付与剤ESCOREZTM2393(EXXONから入手可能)が含まれており、感圧接着剤対粘着付与剤の比はそれぞれ、76:19、76:19、および64:16であり、感圧接着剤組成物の厚さはそれぞれ、およそ46μm、30μm、および33μmであった。比較例C5およびC6は、実施例36に従って実施したが、ただし、感圧接着剤組成物中に感圧接着剤成分だけが含まれていた。
各感圧接着テープのサンプルの接着剤の厚さの測定、ガラスに対する180°剥離接着力試験、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に対する180°剥離接着力試験、および剪断強度試験を、ウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)の両方向について行った。結果は表6に示されている。
Figure 0004091981
レーザ光散乱試験により調べたところ、実施例36〜42は、微小繊維状の形態を呈した。表6のデータから分かるように、熱可塑性材料成分を異なるアクリル系感圧接着剤成分へ添加することにより、ガラスおよび/または二軸延伸ポリプロピレンに対する異方性剥離接着力および異方性剪断強度を生じた。比較例C5およびC6から分かるように、感圧接着剤の性質は、試験した範囲内では厚さに対する有意な依存性を示さなかった。感圧接着剤成分に粘着付与剤を添加すると、剥離接着力の値は増大する方向にシフトし、異方性挙動は減少した。
実施例43〜46および比較例C7〜C9
合成ゴム系および天然ゴム系感圧接着剤を製造するための配合装置およびコーティング装置については、米国特許第5,539,033号に記載されているが、この特許の内容は引用により本明細書中に含まれるものとする。実施例43〜44において、合成ゴムNATSYNTM2210(Goodyearから入手可能な剪断粘度1500Pa-sの合成ポリイソプレン)、粘着付与剤EXCOREZTM1310LC、可塑剤の鉱油、および熱可塑性材料成分StyronTM615を、直径30mmの完全かみあい型同方向回転二軸スクリュー押出機(Werner-Pfleidererから入手可能なモデルZSK30で、長さ対直径の比は47:1である)中で溶融ブレンドした。弾性ポリマおよび熱可塑性ポリマの両方を押出機のゾーン1(バレル1)中に供給した。粘着付与剤は、ゾーン2(バレル6)に10%、ゾーン3(バレル8)に90%の割合で分割して供給した。可塑剤はバレル10に供給した。ゾーン1からゾーン5までの温度を60℃から204℃まで徐々に上昇させた。残りのゾーンの温度は、170℃(350°F)に保った。スクリュー速度は毎分200回転であった。供給速度を調節することにより、合成ゴム対粘着付与剤対可塑剤の比が61:32:7である感圧接着剤成分を提供するとともに、実施例43および44に対して、感圧接着剤成分対熱可塑性材料成分の比がそれぞれ90:10及び80:20である感圧接着剤組成物を提供した。
回転ロッドを備えたコンタクトダイを用いて、厚さ51μm(2ミル)の二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム上にブレンドを押出し、感圧接着剤層の厚さが38μmである感圧接着テープを作製した。9m/分(30fpm)でフィルムを移動させた。実施例45〜46は、それぞれ実施例43〜44に従って実施したが、ただし、合成ゴムの代わりに天然ゴム(CV-60)を使用した。比較例C7〜C9は、それぞれ実施例43および45に従って実施したが、ただし、熱可塑性材料成分は添加しなかった。比較例C8は、実施例44の調製物をトルエンに溶解し、51μM(2ミル)のPETフィルム上にコーティングしたものである。
各感圧接着テープのサンプルの接着剤の厚さを測定するとともに、ガラスに対する180°剥離接着力試験、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に対する180°剥離接着力試験、および剪断強度試験を、ウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)の両方向について行った。結果は表7に示されている。
Figure 0004091981
レーザ光散乱試験により調べたところ、実施例43〜46は、微小繊維状の形態を呈したが、この結果は、実施例44および46についてそれぞれ図5および10に示されている。これに関しては、四酸化オスミウムで染色されたサンプルの低温破壊SEM分析によっても確認されたが、この結果は、実施例44および46についてそれぞれ図3〜4および図8〜9に示されている。表7のデータから分かるように、熱可塑性材料成分を天然ゴム系または合成ゴム系感圧接着剤成分へ添加することにより、ガラスおよび二軸延伸ポリプロピレンに対する異方性剥離接着力を生じた。更に、異方性剪断強度も観測された。図6および7は、比較例C8に対する球状の形態を示している。この球状の形態は、本発明の組成物と比べて、より低い剪断強度および等方性剥離接着力を呈する。
実施例47〜50および比較例C10〜C11
実施例47〜50および比較例C10〜C11は、それぞれ実施例43〜46ならびに比較例C7およびC9に従って実施したが、ただし、その後、電子ビームの照射を行った。ELECTROCURTAINTMモデルCB-175(マサチューセッツ州WilmingtonのEnergy Sciences Incorporatedから入手可能)を125kVの加速電圧で使用して、各テープのサンプルに電子ビームを照射した。この照射は、不活性窒素雰囲気中において計算線量4.0メガラドで行った。
ガラスに対する180°剥離接着力試験、二軸延伸ポリプロピレン(BOPP)に対する180°剥離接着力試験、および剪断強度試験を、ウェブの進行方向(DW方向)およびウェブの横方向(CW方向)の両方向について行った。結果は表7に示されている。
Figure 0004091981
レーザ光散乱試験により調べたところ、実施例47〜50は、依然として微小繊維状の形態を呈した。これに関しては、四酸化オスミウムで染色されたサンプルの低温破壊SEM分析によっても確認された。表8のデータから分かるように、後続の架橋を行うと、一般的には、剪断強度は増大し、剥離接着力は低下するが、異方性は顕著な変化を示さなかった。
実施例51および比較例C12
実施例51および比較例C12において、実施例37および比較例C5のときと同じように感圧接着テープを作製したが、ただし、感圧接着剤層の厚さは58μmであり、異なる支持体を使用した。支持体は、非吸蔵性、すなわち、通気性の織布バッキングであった。このバッキングは、ジョージア州SpartanburgのMilliken and Co.から入手可能な180×48平織アセテートタフタクロスから成り、縦糸方向に75デニールの繊維が、横糸方向に150デニールの繊維が使用されている。
感圧接着テープの試験を行い、貼付け直後の皮膚接着力T0および48時間後の皮膚接着力T48、48時間後の皮膚接着浮上度、および48時間後の皮膚接着残留度を、DW方向およびCW方向の両方向に対して求めた。結果は表9に示されている。
Figure 0004091981
表9のデータから分かるように、実施例51の感圧接着テープは、T0:T48接着力に対して、皮膚からの異方性剥離の性能を有していたが、これはアクリル系接着剤成分と熱可塑性成分とを適切にブレンドすることにより調節可能である。従って、このテープは、1方向に引張ると皮膚から容易に除去されるが、良好な保持能力を有している。
実施例52〜57および比較例C13〜C14
本発明の接着剤を用いると、以下に説明される手順から分かるように、多層経皮薬剤送達デバイスからの薬剤の放出速度を調節することができる。実施例52〜57および比較例C13〜C14の試験パッチに使用される速度調節用接着剤は、それぞれ実施例30、32、33、34、37、および42、ならびに比較例C13〜C14に従って作製したが、ただし、各接着剤を剥離紙に接合した。
各試験パッチは、4層:すなわち、バッキング、薬剤を含有する第1の接着剤層、速度調節を行うための第2の接着剤層、および剥離ライナ、から成っていた。アクリレート接着剤コポリマ〔57.5/39/3.5 w/w/wイソオクチルアクリレート/2-ヒドロキシエチルアクリレート/ELVACITETM(ICIアクリル系化合物)1020ポリメチルメタクリレートマクロモノマを固形分50%でエチルアセテートに添加したもの〕およびフェノバルビトールを一緒にして混合し、均一なコーティング配合物を調製した。この配合物をバッキング(3M Companyから入手可能な淡褐色ポリエステルフィルムラミネート1109 SCOTCHPAKTM)上にコーティングし、次いで、43℃で15分間乾燥した。得られたコーティング層には5重量%のフェノバルビタールが含まれ、その層の厚さは5ミル(127μm)であった。この露出面を、剥離ライナ上に配設された本発明の速度調節用接着剤の層にラミネートした。得られたラミネートをダイカットして試験パッチ(丸形、5cm2)を切り出した。
パッチの周囲から薬剤が漏れるのを防ぐために、各試験パッチに接着剤オーバレイを同心円状に配置した。接着剤オーバレイ〔バッキング上にコーティングされたポリイソブチレンの25cm2、1ミル(25μm)の丸形の層〕を試験パッチのバッキングにラミネートしたが、その際、パッチとオーバレイを同心円状に配置した。試験パッチから剥離ライナを取り除いた。試験パッチ/オーバレイラミネート上に中心を合わせてリング形オーバレイ〔バッキング上にコーティングされたポリイソブチレンの25cm2、内径22mm、1ミル(25μm)の層〕を配置し、次いで、接着剤面をラミネートして一体化し、試験パッチの周りをシールした。剥離ライナを試験パッチ上に戻し、次いで、試験パッチが中心にくるように全アセンブリをダイカットした(丸形、12.5cm2)。箔パウチ中にアセンブリを入れてヒートシールし、8日間かけて平衡状態にした。
次に、パウチからアセンブリを取り出し、両面塗布テープを用いてガラスプレートの一端に固定した。ただし、アセンブリのバッキングが両面塗布テープと直接接触するようにした。試験パッチから剥離ライナを取り除いた。マグネチックスターラを備えた120mlトールガラスジャー中にガラススライドを吊り下げた。HPLC等級の水6L、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物2.2835g、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物9.7538g、および塩化ナトリウム46.4502gを混合することにより、レリース溶液を調製した。32℃のレリース溶液100mlをジャーに添加した。試験パッチをレリース溶液中に完全に浸漬した。ジャーに蓋をし、次いで32℃に温度制御されたチャンバ中に入れた。実験中、絶えずレリース溶液を攪拌した。
所定の時刻(1時間後、6.5時間後、24時間後、72時間後、168時間後、および336時間後)で、蓋をとり、レリース溶液のサンプル1.0mLを採取し、HPLCサンプルバイアル中に入れた。逆相高速液体クロマトグラフィーにより、サンプル中のフェノバルビトール含有量を定量した〔Waters LC1 Module Plus;カラム:15cm×4.6mm(内径)Supelcosil LC-ABZ、粒子サイズ5μm;移動相:25mM一塩基性リン酸カリウム緩衝液75%/アクリロニトリル25%(体積比);流量:2.0ml/分;検出器:0.005AUFSで254nmのuv;実験時間:10分;注入体積:20μL〕。
放出パーセントは、次の式を用いて求めた。
Figure 0004091981
ただし:
Ri=時刻「i」におけるサンプルから放出されたフェノバルビトールのパーセント
i=時刻のシーケンス番号(値:1,2,3...n)
Ci=時刻IにおけるHPLC分析によるサンプル濃度(μg/mL単位)
C0=0
T.C.=フェノバルビトールの理論含有量(μg/cm2単位)
S.A.=試験パッチの表面積(cm2単位)
以下の表は、速度調節用接着剤の厚さおよび各時刻における累積放出パーセントを示している。各値は、4つの異なる試験パッチに対する測定値の平均である。
Figure 0004091981
感圧接着剤成分に、他の実質的に不混和性の熱可塑性材料成分を添加することにより、薬剤の拡散速度を変化させることができる。このとき、少量成分は、微小繊維状〜状の形態をとる離散したドメインを形成する。このため、2つのポリマドメインの吸着および脱着作用の差異が増大され、速度調節用接着剤層の成形中に曲がりくねった通路が形成される。
実施例58および比較例C15〜C17
熱可塑性エラストマ成分を含有する本発明の接着剤を用いると、以下の手順から分かるように、多層経皮薬剤送達デバイスからの薬剤の放出速度を調節することができる。実施例58において、直径30mmのバレルを備え、長さ対直径の比が37:1である同方向回転二軸スクリュー押出機モデルSZK 30中で、実施例36に記載の水系懸濁重合されたアクリル系感圧接着剤成分を、熱可塑性エラストマ接着剤成分(熱可塑性エラストマブロックコポリマKRATONTMD1107P 50部と、酸化防止剤IRGANOXTM1010 1部と、粘着付与樹脂ESCOREZTM1310LC 50部と、をブレンドすることにより調製されたもの)と共に、それぞれアクリル系接着剤対熱可塑性エラストマ接着剤との比を50:50にして溶融ブレンドした。熱可塑性エラストマブロックコポリマをゾーン1に供給し、粘着付与樹脂をゾーン2に供給し、アクリル系感圧接着剤をゾーン3に供給した。温度を249℃〜165℃に保った。得られた感圧接着剤組成物を、接着剤層の厚さが51μmとなるように剥離紙に接合した。
比較例C15では、実施例58のアクリル系接着剤だけを使用して感圧接着剤を調製した。比較例C16では、次のように感圧接着剤を調製した。実施例36のアクリル系接着剤を、固形分20%で90/10ヘプタン/イソプロピルアルコール混合液中に溶解した。熱可塑性エラストマKratonTM1107および粘着付与剤ESCOREZTM1310LCを50/50の混合比で、固形分50%となるようにトルエンに溶解した。
適当量のアクリル系接着剤とkraton接着剤とのブレンドを混合することにより、混合比50/50のアクリレート/粘着性が付与された熱可塑性エラストマの混合物を調製した。
感圧接着剤組成物を溶剤中に添加し、ナイフコーティングおよび乾燥を行った。乾燥したコーティング層の厚さは、51μm(2ミル)であった。乾燥条件は、43℃(110°F)で5分、85℃(185°F)で2分、および107℃(225°F)で2分であった。
比較例C17では、実施例58の粘着性が付与された熱可塑性エラストマ接着剤だけを使用して感圧接着剤を調製した。
各試験パッチは、4層:すなわち、バッキング、薬剤を含有する第1の接着剤層、速度調節を行うための第2の接着剤層、および剥離ライナ、から成っていた。アクリレート接着剤コポリマ〔59/39/2 w/w/wイソオクチルアクリレート/2-ヒドロキシエチルアクリレート/ELVACITETM(ICIアクリル系化合物)1020ポリメチルメタクリレートマクロモノマを固形分51.9%で95/5エチルアセテート/イソプロパノールに添加したもの〕およびフェノバルビタールを一緒にして混合し、均一なコーティング配合物を調製した。この配合物をバッキング(3M Companyから入手可能な淡褐色ポリエステルフィルムラミネート 1109 SCOTCHPAKTM)上にコーティングし、次いで、43℃で15分間乾燥した。得られたコーティング層には8重量%のフェノバルビタールが含まれ、その層の厚さは15ミル(382μm)であった。この露出面を、剥離ライナ上に配設された厚さ2ミル(51μm)の速度調節用接着剤層にラミネートした。得られたラミネートをダイカットして試験パッチ(丸形、5cm2)を切り出した。
パッチの縁から薬剤が漏れるのを防ぐために、各試験パッチに接着剤オーバレイを取り付けた。接着剤オーバレイ〔バッキング上にコーティングされたポリイソブチレンの25cm2、1ミル(25μm)の丸形の層〕を試験パッチのバッキングにラミネートしたが、その際、パッチとオーバレイを同心円状に配置した。試験パッチから剥離ライナを取り除いた。試験パッチ/オーバレイラミネート上に中心を合わせてリング形オーバレイ〔バッキング上にコーティングされたポリイソブチレンの25cm2、内径22mm、1ミル(25μm)の層〕を配置し、次いで、接着剤面をラミネートして一体化し、試験パッチの周りをシールした。剥離ライナを試験パッチ上に戻し、次いで、試験パッチが中心にくるように全アセンブリをダイカットした(丸形、12.5cm2)。箔パウチ中にアセンブリを入れてヒートシールし、8日間かけて平衡状態にした。
次に、パウチからアセンブリを取り出し、両面塗布テープを用いてガラスプレートの一端に固定した。ただし、アセンブリのバッキングが両面塗布テープと直接接触するようにした。試験パッチから剥離ライナを取り除いた。マグネチックスターラを備えた120mlトールガラスジャー中にガラススライドを吊り下げた。HPLC等級の水6L、一塩基性リン酸ナトリウム一水和物2.2835g、二塩基性リン酸ナトリウム七水和物9.7538g、および塩化ナトリウム46.4502gを混合することにより、レリース溶液を調製した。32℃のレリース溶液100mLをジャーに添加した。試験パッチをレリース溶液中に完全に浸漬した。ジャーに蓋をし、次いで32℃に温度制御されたチャンバ中に入れた。実験中、絶えずレリース溶液を攪拌した。
所定の時刻(1時間後、4時間後、8時間後、24時間後、97.5時間後、168時間後、264時間後、および336時間後)で、蓋をとり、レリース溶液のサンプル1.0mlを採取し、HPLCサンプルバイアル中に入れた。逆相高速液体クロマトグラフィーにより、サンプル中のフェノバルビタール含有量を定量した〔Waters LC1 Module Plus;カラム:15cm×4.6mm(内径)Supelcosil LC-ABZ、粒子サイズ5μm;移動相:25mM一塩基性リン酸カリウム緩衝液75%/アクリロニトリル25%(体積比);流量:2.0ml/分;検出器:0.005AUFSで254nmのuv;実験時間:10分;注入体積:20μl〕。
放出パーセントは、次の式を用いて求めた。
Figure 0004091981
ただし:
Ri=時刻「i」におけるサンプルから放出されたフェノバルビタールのパーセント
i=時刻のシーケンス番号(値:1,2,3...n)
Ci=時刻IにおけるHPLC分析によるサンプル濃度(μg/mL単位)
C0=0
T.C.=フェノバルビタールの理論含有量(μg/cm2単位)
S.A.=試験パッチの表面積(cm2単位)
以下の表は、速度調節層中で使用された接着剤の識別記号および各時刻における累積放出パーセントを示している。各値は、4つの異なる試験パッチに対する測定値の平均である。
Figure 0004091981
感圧接着剤成分に、他の実質的に不混和性の熱可塑性材料成分を添加することにより、薬剤の拡散速度を変化させることができる。このとき、少量成分は、微小繊維状〜状の形態をとる離散したドメインを形成する。実施例58と比較例C16とを比べると分かるように、微小繊維状〜状の形態をとることにより、2つのポリマドメインの吸着および脱着作用の差異が増大され、速度調節用接着剤層の成形中に曲がりくねった通路が形成される。
実施例60
実施例60において、米国特許第5,539,033号に記載のものと類似した方法を用いて、実施例36に記載の感圧接着剤成分を、直径30mmの完全かみあい型同方向回転二軸スクリュー押出機(ニュージャージー州RamseyのWerner-Pfleiderer Corp.から入手可能なモデルZSK30で、長さ対直径の比は36:1である)中で溶融ブレンドした。使用したスクリュー構成は、米国特許第5,539,033号の図4に示されているものと同じであった。弾性ポリマNATSYNTM2210をゾーン1に添加した。アクリル系感圧接着剤をゾーン9に添加した。エラストマ対アクリル系感圧接着剤の比は50:50であった。スクリュー速度は475rpmであった。ゾーン3へ空気を注入し、温度を133℃に保つことにより、エラストマの分子量を低下させ、ホットメルト処理適性を向上させた。ダイの温度は154℃であった。9.1m/分で移動する厚さ30μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に、厚さ42μmの層となるように感圧接着剤を塗布した。感圧接着剤層は、本質的に非粒状性で、触れると粘着性を示し、光散乱試験により調べたところ微小繊維状の形態を呈した。
本発明の範囲および精神から逸脱することなく、本発明の種々の修正および変更が行えることは、当業者には自明であろう。従って、本発明は、例示だけを目的とした本明細書中に記載の内容に限定されるべきものではない。

Claims (4)

  1. 少なくとも1つの感圧接着剤成分と、使用温度において該感圧接着剤成分と混和しない少なくとも1つの熱可塑性材料成分と、を含んでなる感圧接着剤層であって、しかも、
    (1)少なくとも40重量%の感圧接着剤成分と、少なくとも5重量%の熱可塑性材料成分と、を含み、
    (2)少なくとも2つの異なるドメイン、すなわち、実質的に連続な感圧接着剤ドメインおよび本質的に、微小繊維状〜片状でフィルム面のウェブ進行方向に配向した熱可塑性材料ドメイン、を含有する形態を有し、更に、
    (a)単独で使用されたときの該感圧接着剤成分のものよりも大きい剥離接着力およびそれと同等な剪断強度、
    (b)単独で使用されたときの該感圧接着剤成分のものよりも大きい剪断強度およびそれと同等な剥離接着力、
    (c)異方性剥離接着力、
    (d)異方性剪断強度、および
    (e)破断点伸びまでのすべての伸びに対して、ウェブの横方向の引張応力よりも少なくとも2倍大きいウェブの進行方向の引張応力、
    から成る群より選ばれた少なくとも1つの感圧接着特性を有する前記感圧接着剤層。
  2. 前記感圧接着剤成分が、アクリル系化合物、スチレンブロックコポリマ、天然ゴム、合成ゴム、シリコーン尿素ポリマ、ポリウレタン、ポリビニルメチルエーテル、およびこれらのブレンドから成る群より選ばれる請求項1記載の感圧接着剤層。
  3. 前記熱可塑性材料成分が、エチレン-ビニルアセテート、ポリオレフィン、ポリスチレン、非晶質ポリエステル、ポリメチルメタクリレート、およびナイロンである請求項1記載の感圧接着剤層。
  4. 粘着付与剤を更に含んでなる請求項1記載の感圧接着剤層。
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