JP2001195991A

JP2001195991A - プラズマディスプレイパネル

Info

Publication number: JP2001195991A
Application number: JP2000002220A
Authority: JP
Inventors: Koichiro Kato; 好一郎加藤; Masaomi Ebe; 政臣江部
Original assignee: Pioneer Electronic Corp
Current assignee: Pioneer Corp
Priority date: 2000-01-11
Filing date: 2000-01-11
Publication date: 2001-07-19

Abstract

(57)【要約】【課題】プラズマディスプレイパネルの軽量化をはか
り、前面板での光の吸収を抑制し、背面板で反射光を利
用し、発光輝度の向上、効率の向上をはかる。【解決手段】放電空間を介して対向配置された一対の
透過基板を備えたプラズマデイスプレイパネルであっ
て、一対の透過基板１、３の内、表示面側となる透過基
板１の厚さを背面側となる透過基板３の厚さに比して薄
くすることによって軽量化をはかり、発光輝度の向上、
効率の向上をはかる。最適には、表示画面側となる透過
基板はガラス基板から成り、その厚さを０．５ｍｍ〜
２．１ｍｍとする。この場合、背面基板は２．８ｍｍ〜
３．２ｍｍとする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、特に３電極構造の
面放電反射型に用いて好適なプラズマディスプレイパネ
ルに関する。

【０００２】

【従来技術】プラズマディスプレイパネル（以下ＰＤＰ
と称する）は、放電空間を介して対向配置された一対の
透過基板の内面にそれぞれ行電極対と列電極が配置さ
れ、また、列電極と行電極対との各交点にそれぞれ放電
セルが形成され、各放電セルにおいて放電を発生させる
ことによって表示を行うものである。

【０００３】ところで、ＰＤＰを構成する一対の透過基
板として通常ガラス基板が使用され、前面板と背面板を
同じ材質、光学特性、及び同じ板厚の物を使用してい
る。前面板と背面板共に約３．０ｍｍ厚のものを使用し
ているため比較的重量があり、大画面化するほどその傾
向は高い。また、前面板の板厚が厚く透過率の点で不利
であり、背面板からの漏光もあって効率の点でも不利で
あった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上述したようにＰＤＰ
は薄型で大画面表示が可能であるが、透過基板として厚
さ３ｍｍ程度のガラス基板を用いており、大画面化する
につれその重量が増し、取り扱いが問題となる。また、
透過率あるいは効率の点でも不利であり、透過率を上げ
ることによる発光輝度の向上、ならびに反射率を上げる
ことによる効率の向上が望まれていた。

【０００５】本発明は上記問題を解決するためになされ
たものであり、前面板と背面板を各々必要とされる特性
に応じて異なる板厚、光学特性を有する材料を用いて構
成することにより、表示面側となる透過基板の厚さを、
背面側となる基板の厚さに比して薄くして軽量化をはか
り、かつ透過率アップによる発光輝度の向上をはかった
プラズマデイスプレイパネルを提供することを目的とす
る。また、前面板に比べ背面板の透過率を落とし、反射
光を利用することで効率の向上をはかったプラズマディ
スプレイパネルを提供することも目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために請求項１に記載のプラズマディスプレイパネル
は、放電空間を介して対向配置された一対の透過基板を
備えたプラズマデイスプレイパネルであって、前記一対
の透過基板の内、表示面側となる透過基板の厚さを背面
側となる透過基板の厚さに比して薄くすることとした。
また、請求項２に記載のプラズマディスプレイパネル
は、請求項１に記載の同パネルにおいて、前記表示画面
側となる透過基板はガラス基板からなり、その厚さを
０．５ｍｍ〜２．１ｍｍとすることとした。

【０００７】このことにより、軽量化が図られ、また、
前面基板の板厚が薄くなるためガラス基板おける表示光
の吸収が抑制され、発光輝度が増加する。また、背面板
ガラスの透過率を落とし、反射率を上げることで効率の
面からも有利になる。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１は本発明の実施形態に係るＰ
ＤＰの断面構造を示す図である。ここでは、ＰＤＰとし
て３電極構造の面放電反射ＡＣ型ＰＤＰが例示されてい
る。ＡＣ型ＰＤＰの前面基板１には、放電のために透明
な行電極９と、その行電極９と対で放電を起こし行電極
９のライン抵抗を下げるバス電極（図示せず）が形成さ
れている。さらに内側に誘電体層２、電極を保護する保
護層（白色誘電体層）５が形成されている。保護層５
は、他に放電のための電子を放出する、放電状態を維持
する、余分な放電電流を制限する等の役割を担ってい
る。

【０００９】背面基板３では、書き込みのために用意さ
れる列電極４の上に、放電空間７を作るための仕切りと
なる隔壁６がストライプ状に形成されている。このよう
にして作られた放電空間７の内側には、可視光の発光と
カラー化のためにＲ、Ｇ、Ｂ３色の蛍光体８が規則的に
配置されている。前面基板１と背面基板３はシール層に
より貼されている。貼合された２枚のガラス基板の中は
真空にされた後、放電を起こしたときに紫外線を発生さ
せるためのガスが封入される（封止層１０）。これに図
示せぬドライバＩＣ等モジュール部品が取り付けられ、
面放電型と呼ばれるＡＣ型ＰＤＰが構成される。この方
式では、平行する２本のバス電極付行電極９と列電極４
の組み合わせで３つの電極を形成し、放電は前面基板１
側で起るため蛍光体８への衝撃を低減できる。

【００１０】上記したプラズマディスプレイパネルで特
徴的なことは、図から明らかなように、表示面側となる
前面基板１の厚さを０．５ｍｍ〜２．１ｍｍとし、厚さ
２．８ｍｍ〜３．２ｍｍとなる背面基板３より薄くして
いることにある。このことにより軽量化が図られ、ま
た、前面基板１の板厚が薄くなっているため、ガラス基
板おける表示光の吸収が抑制され発光輝度が増加する。
すなわち、前面基板１に表示特性向上のための役割りを
持たせ、背面基板３にＰＤＰに対する剛性、あるいは機
械的強度の役割りを担わせ機能分担させている。また、
背面基板３に対し上記した剛性、あるいは機械的強度を
分担させるほかに、背面基板３の透過率を落とし、反射
光を利用することで漏光を少なくし効率向上のためにも
有利となるように配慮している。

【００１１】以上説明のように本発明は、前面基板１と
背面基板３を各々必要とされる特性に応じて異なる板
厚、および光学特性の材料を使用してＰＤＰを構成し、
前面基板厚＜背面基板厚、といった関係で前面基板１の
厚みを薄くする（０．５ｍｍ〜２．１ｍｍ）ことで、最
大４０％程度の軽量化を実現するものである。このこと
により、透過率アップによる輝度向上が望め、背面基板
の透過率を落とすことで反射率を上げ、効率の点で有利
になる。

【００１２】

【発明の効果】以上説明のように本発明は、放電空間を
介して対向配置された一対の透過基板を備えたプラズマ
デイスプレイパネルにおいて、一対の透過基板の内、表
示面側となる透過基板の厚さを背面側となる基板の厚さ
に比して薄くしたことを特徴とするものであり、このこ
とにより、最大で４０％もの軽量化を実現でき、この軽
量化により前面基板での光の吸収が抑制され発光輝度が
増加する。また、背面板で反射光を利用することにより
効率向上が期待できる。

【００１３】本発明は、前面基板と背面基板に、各々必
要とされる特性に応じて異なる板厚、および光学特性の
材料を使用してＰＤＰを構成し、前面基板厚＜背面基板
厚といった関係で前面基板の厚みを薄くする（０．５ｍ
ｍ〜２．１ｍｍ）だけで、前面基板に表示特性向上のた
めの役割りを持たせ、背面基板にＰＤＰに対する剛性、
あるいは機械的強度の役割りを持たせ分担させる簡単な
構造で、軽量化、発光輝度の向上、効率向上等ＰＤＰの
性能向上がはかれる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態を示す図である。

【符号の説明】

１…前面電極、２…誘電体層、３…背面電極、４…列電
極、５…保護層、６…隔壁、７…放電空間、８…蛍光
体、９…行電極、１０…封止層

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】放電空間を介して対向配置された一対の
透過基板を備えたプラズマデイスプレイパネルであっ
て、前記一対の透過基板の内、表示面側となる透過基板の厚
さを背面側となる透過基板の厚さに比して薄くしたこと
を特徴とするプラズマデイスプレイパネル。
【請求項２】前記表示画面側となる透過基板はガラス
基板からなり、その厚さを０．５ｍｍ〜２．１ｍｍとす
ることを特徴とする請求項１に記載のプラズマデイスプ
レイパネル。