JP4091338B2 - 半導体チップの移送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ウェーハから切り出されてなる半導体チップを搬送用のチップ収納トレイに移送する半導体チップの移送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体部品の製造工程は、ガリウムヒ素やシリコン等の円盤状のウェーハ上にIC回路を形成する前工程と、そのウェーハをもとに所望する個々の半導体部品に仕上げる後工程とに大きく区分される。これらのうち後工程では、先ずウェーハは、金属製のリング(以下、「ウェーハリング」と記すことがある)の内側に張設された不織布(以下、「ウェーハシート」と記すことがある)の中央部の上面に接着剤で貼着されており、そのままダイシングソーによりスクラブラインに沿って切断されるというダイシング工程を経て、多数の半導体チップに分断される。そして、これらの半導体チップは、ウェーハシートから分離されてプラズマ洗浄工程を経た後(プラズマ洗浄後にウェーハシートから分離される場合もある)、他の部品との電気的な接続がなされるボンディング工程や、その接続個所を樹脂で封止する樹脂封止工程等を経て、半導体部品に仕上げられる。
【0003】
その際、ウェーハシートから分離された半導体チップは、実際には、上面に多数の収納凹部が形成された専用のチップ収納トレイへ移送され、このチップ収納トレイごと、その後のプラズマ洗浄工程やボンディング工程へ一括して搬送されることになる。
【0004】
ここで、半導体チップをチップ収納トレイに移送するための従来の移送装置について、図7〜10に基づき説明する。図7は従来の移送装置の要部正面図、図8はその移送装置の平面図、図9は図8のD−D断面図、図10は吸着ヘッドによる半導体チップのピックアップ動作を説明する要部断面図である。
【0005】
これらの図面において、1は半導体チップ9を1つずつ吸着しウェーハシート8から剥離させてピックアップするノズル状の吸着ヘッドで、図示しない真空吸引装置に連通接続され、ヘッドホルダ2により垂直に支持されている。このヘッドホルダ2は、X軸方向(図7、8では左右方向)に移動するとともに、吸着ヘッド1をZ軸方向(図7では上下方向、図8では紙面に直交する方向)に移動させることができるように構成されている。
【0006】
3、4は、複数個のチップ収納トレイ5をY軸方向(図7では紙面に直交する方向、図8では上下方向)に整列した状態で支持して固定するトレイ支持テーブルで、互いに独立してY軸方向に移動するようになっている。そのチップ収納トレイ5の上面には、半導体チップ9を収納するための多数の収納凹部5aが碁盤目状に形成されている。
【0007】
6は、上面にウェーハリング7を支持して固定するリング支持テーブルで、X軸方向及びY軸方向に移動するようになっている。そのウェーハリング7の内側にはウェーハシート8が張設され、このウェーハシート8の上面には接着剤でウェーハ90が貼着されており、このウェーハ90はダイシング工程で個々の半導体チップ9に分断されている。なおウェーハリング7は、リング支持テーブル6の上面に埋設した磁石(不図示)の磁力により固定される。
【0008】
ここで、リング支持テーブル6には、ウェーハ90よりも一回り大きい径でウェーハ90と同心状の円形孔6aが形成されており(図9参照)、この円形孔6aには、リング支持テーブル6の下方に配設され、半導体チップ9をピックアップする際にウェーハシート8上の半導体チップ9を突き上げるための突き上げユニット103が挿脱されるようになっている(図10参照)。この突き上げユニット103は、ウェーハシート8の下面において、突き上げ対象となる半導体チップ9近傍を吸着する吸着部103a、及びその半導体チップ9を突き上げる突き上げ針103bからなっている。
【0009】
更に、リング支持テーブル6の上面には、ウェーハシート8におけるウェーハ90の外側の下面、すなわち直上に半導体チップ9が存しないウェーハシート8の下面を押し上げて支持する環状突起部6bが、ウェーハ90と同心状に一体形成されている(図9参照)。従って、リング支持テーブル6の上面に固定されたウェーハリング7のウェーハシート8は、環状突起部6bで押し上げられて引き延ばされ、これにより、ウェーハシート8上で分断されている半導体チップ9相互の間隔が広げられる。
【0010】
このような半導体チップ9相互の間隔を広げる処理は、一般にエキスパンド処理と呼ばれ、半導体チップ9とウェーハシート8間の接着層にせん断力が付与されることにより相互間の接着力を弱めて半導体チップ9を剥離させ易くしたり、半導体チップ9をピックアップする際に吸着ヘッド1がピックアップ対象でない隣接の半導体チップ9と干渉するのを未然に防いだりするためのものである。
【0011】
10はカメラで、突き上げ針103bの鉛直上方に位置するようにハウジング12上に固定され、ピックアップ対象の半導体チップ9を撮像する。なお、上記したエキスパンド処理は、カメラ10で撮像された半導体チップ9の輪郭を高精度で認識するためにも有効である。
【0012】
11はコンピュータで、入力部11aから入力された指令に基づいて、吸着ヘッド1、ヘッドホルダ2、トレイ支持テーブル3、4、リング支持テーブル6、カメラ10、突き上げユニット103等を制御する。
【0013】
このような構成の移送装置における一連の移送動作を以下に説明しておく。先ず、ウェーハリング7をリング支持テーブル6に固定し、ウェーハシート8に対しエキスパンド処理がなされる。この状態で、リング支持テーブル6が移動し、ウェーハシート8上で分断されている多数の半導体チップ9のうちの1つが、突き上げユニット103の突き上げ針103bの鉛直上方、すなわち突き上げ位置に位置決めされる。
【0014】
次いで、カメラ10によりその半導体チップ9を撮像し、その輪郭情報に基づきコンピュータ11が突き上げ位置に対する位置ずれ量を算出し、再度リング支持テーブル6が微動してその位置ずれ量を補正する。その後、突き上げユニット103が上昇して、吸着部103aによりウェーハシート8が吸着固定され、これと同時に、吸着ヘッド1が突き上げ位置の鉛直上方に移動する(図10(a)参照)。
【0015】
次いで、突き上げ針が上昇して半導体チップ9を突き上げ、これに応動して吸着ヘッド1が下降し、半導体チップ9の上面に当接して吸着する(図10(b)参照)。その後、吸着ヘッド1が上昇して半導体チップ9をウェーハシート8から剥離させ、ピックアップがなされる(図10(c)参照)。
【0016】
そして、吸着ヘッド1が1つのチップ収納トレイ5の上方に向けて移動するとともに、トレイ支持テーブル4が移動し、吸着ヘッド1に吸着された半導体チップ9が1つの収納凹部5aの垂直上方に位置決めされる。その後、吸着ヘッド1が下降して半導体チップ9をその収納凹部5a内に収納し、吸着を解除して移送が完了する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ウェーハシート8としては、ダイシング工程の切断負荷で破損しない強度や、プラズマ洗浄工程で悪影響しない材質と厚さが特に要求されるため、ナイロンやポリエステルやポリ塩化ビニル等の伸縮性を有した材質で、厚さ150μm程度のフィルム状のものが適用され、ここ最近では、コストダウンの要請からより薄く(厚さ80μm程度)なる傾向にある。従って、適用されるウェーハシート8は、材質もさることながら厚さに対してもバリエーションが豊富であり、それ故、弾性率も様々となる。
【0018】
しかしそうすると、上記した従来の移送装置では、環状突起部6bがリング支持テーブル6に一体形成されているため、エキスパンド処理において以下のような問題が生じる。例えば弾性率の高い(軟らかい)ウェーハシート8を適用した場合は、引き延ばし力の伝達が鈍感になってウェーハシート8が不均一に引き延ばされるため、半導体チップ9相互の間隔が不規則に広げられ、所望の間隔が得られないおそれがある。他方弾性率の低い(硬い)ウェーハシート8を適用した場合は、引き延ばし力の伝達が敏感になってウェーハシート8が均一に引き延ばされようとする反面、無理な引き延ばし力が負荷されてウェーハシート8が裂けてしまうおそれがある。つまり、適用されるウェーハシート8によっては、十分にエキスパンド処理がなされない場合が起こり、ひいては円滑な移送動作が阻害される。
【0019】
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、ウェーハリングの内側にウェーハシートが張設され、このウェーハシートの上面に貼着されたウェーハが多数の半導体チップに切断されており、これら半導体チップを1つずつ不織布から剥離させ、チップ収納トレイの上面に多数形成された収納凹部へ移送するものであって、あらゆるウェーハシートに対応して十分なエキスパンド処理が行える半導体チップの移送装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による半導体チップの移送装置は、ウェーハと同心状で不織布におけるウェーハの外側の下面を押し上げて支持する環状突起を有し、リングを固定するリング支持テーブルと、チップ収納トレイを固定するトレイ支持テーブルと、半導体チップを吸着しリング支持テーブル及びトレイ支持テーブルに対して相対的に移動する吸着ヘッドと、を備え、前記環状突起は前記リング支持テーブルに対して着脱が可能で、相互に前記リング支持テーブルの上面からの突出高さが異なる複数のうちから選択的に装着されるようになっている。これにより、不織布の材質や厚さに応じて、適正な押し上げ量が得られる環状突起を選定装着することで、十分なエキスパンド処理が行えることになる。
【0021】
ここで、簡単な構成でリングをリング支持テーブルに固定できるようにする観点から、前記リングが金属製であって、前記リング支持テーブルの上面に埋設した磁石の磁力により固定されることが好ましい。
【0022】
一方、安定してリングをリング支持テーブルに固定できるようにする観点からは、前記リング支持テーブルの上面に基軸を突設し、この基軸を中心に回動する断面L字の板状部材により前記リングの上面及び側面がクランプされて固定されることが好ましい。
【0023】
更に、エキスパンド処理の際、不織布が滑らかに引き延ばされるように、前記環状突起の上面側の外周角部がR面取りされているとよい。
【0024】
また、リング支持テーブルに対し、環状突起の着脱が簡単に行え、しかも装着した環状突起が安定し得るように、前記リング支持テーブルに前記ウェーハと同心状の円形孔を形成し、前記環状突起は円形孔と嵌合して装着されるとよい。
【0025】
また、十分なエキスパンド処理がなされるには、特に不織布の弾性率が著しく関与するため、前記環状突起が不織布の弾性率に応じて選定され装着されることが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳述する。先ず、本発明の第1実施形態について説明する。図1は第1実施形態の半導体チップの移送装置における要部平面図、図2は図1のA−A断面図、図3は図2の要部拡大図である。なお、図中で図7〜10と同じ名称の部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0027】
本実施形態の特徴は、従来の移送装置におけるリング支持テーブル6の環状突起部6bを排除し、その代替として、リング支持テーブル6に対して着脱が可能で、従来と同様にウェーハシート8に対しエキスパンド処理の作用を与える環状突起20を備えた点にある。この環状突起20は、相互の外周径が異なる上端部20aと下端部20bからなり、この下端部20bの外周はリング支持テーブル6の円形孔6aと略同一の径に加工されていて、上端部20aの外周径よりも小さくなっている。
【0028】
よって、環状突起20をリング支持テーブル6に装着する際は、上方から下端部20bを円形孔6aに嵌入させ、上端部20aの下面とリング支持テーブル6の上面との当接でそれ以上の嵌入が規制される。一方、その環状突起20の取り外しの際は、それとは逆に移動させることでなされる。
【0029】
また、リング支持テーブル6に対して環状突起20を装着しウェーハリング7を固定した状態では、従来の環状突起部6bと同様に、上端部20aの上面が、直上に半導体チップ9が存しないウェーハシート8の下面を押し上げて支持しするようになっている。つまりエキスパンド処理がなされることになる。また、上端部20aの上面側の外周角部にはR面取りが施されており、エキスパンド処理の際、ウェーハシート8がそのR面取りに沿って滑らかに引き延ばされ、引き延ばし力が均等に伝達する。
【0030】
ここで、上端部20aの上面でウェーハシート8を押し上げて引き延ばすわけであるが、その押し上げ量は、リング支持テーブル6の上面から上端部20aの上面までの高さ、すなわち上端部20aの高さで定まることになる。そこで本実施形態では、相互に上端部20aの高さが異なる環状突起20を複数作製しておき、それらの環状突起20のうちから、ウェーハシート8の材質や厚さ、特にその弾性率に応じて、適正な押し上げ量が確保できるものを選定して装着するようにしている。
【0031】
具体的には、押し上げ量が約1.5〜2.5mmの範囲で3段階に調整できるように環状突起20を3つ製作しておき、標準のウェーハシート8が適用されている場合は、中間の押し上げ量(2mm)が確保できる環状突起20を装着し、弾性率の高い(軟らかい)ウェーハシート8の場合は、押し上げ量を増してウェーハシート8をより引き延ばせるように2.5mmの押し上げ量の環状突起20を装着し、また、弾性率の低い(硬い)ウェーハシート8の場合は、ウェーハシート8の負荷を軽減するように1.5mmの押し上げ量の環状突起20を装着する。
【0032】
なお、押し上げ量の設定にあたっては、上記したウェーハシート8の特性以外にも、ウェーハ90や半導体チップ9のサイズ、エキスパンド処理前の半導体チップ9相互の間隔、エキスパンド処理後に所望する半導体チップ9相互の間隔、ウェーハリング7の内径等も勿論影響するため、これらも踏まえて設定することが望ましい。
【0033】
このように本実施形態の移送装置によれば、エキスパンド処理に特に関与するウェーハシート8の特性に応じて、十分なエキスパンド処理が行えるよう簡単に対処できる。
【0034】
次に、リング支持テーブル6に対するウェーハリング7の固定手法について、以下に説明する。本実施形態では、簡単な構成で容易に固定できる手法を採用しており、図1に示すように、ウェーハリング7の外縁には相互に対向する一対の切欠7aが形成されており、リング支持テーブル6の上面には、各切欠7aと係合する軸部材21が突設され、また磁石(不図示)が埋設されている。このような構成のもと、ウェーハリング7は、各切欠7aと軸部材21との係合によりリング支持テーブル6上でのスライドや回転移動が規制され、更に磁石の磁力によりリング支持テーブル6上に固定される。
【0035】
次に、本発明の第2実施形態について図4〜6に基づき説明する。図4は第2実施形態の半導体チップの移送装置における要部平面図、図5は図4のB−B断面図、図6は図4のC矢視の拡大図である。なお、図中で図1〜3と同じ名称の部分には同一の符号を付し、第1実施形態と重複する説明は省略する。
【0036】
本実施形態の特徴は、第1実施形態と比較して、リング支持テーブル6に対するウェーハリング7の固定手法を変形した点にあり、磁力による固定手法に代えて、機械的な拘束力を活用した固定手法を採用している。つまり、ウェーハリング7の外縁の対向する2個所それぞれで、各上面及び側面を挟持、すなわちクランプする断面L字に折曲した板状部材22を設けている。
【0037】
ここで各板状部材22は、ウェーハリング7の上面をクランプする上片22aと、ウェーハリング7の側面をクランプする側片22bとからなっており、リング支持テーブル6の上面にボルトを介して突設された基軸23を中心に回動自在に支持されている。従って、各板状部材22は、基軸23を中心とした回動により、クランプ位置とクランプ解除位置(図4中、2点鎖線で図示)とを取り得るようになる。
【0038】
このような板状部材22によるクランプ機構は、ウェーハリング7を機械的な拘束力で固定できるため、磁力による固定よりも固定状態が安定する点で有利である。
【0039】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。例えば、上記の実施形態では、吸着ヘッド1による半導体チップ9のピックアップの確実性を考慮して突き上げユニット103を配設しているが、そのピックアップの確実性が十分に許容できる限り、突き上げユニット103を特に設けなくても構わない。その場合には、リング支持テーブル6の円形孔6aも不要となるが、環状突起20の装着のために、リング支持テーブル6の上面に環状突起20を受け入れる円形状の溝を形成すれば足りる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明した通り本発明によれば、リングの内側に不織布が張設され、この不織布の上面に貼着されたウェーハが多数の半導体チップに切断されており、これら半導体チップを1つずつ不織布から剥離させ、チップ収納トレイの上面に多数形成された収納凹部へ移送するものであって、前記ウェーハと同心状で前記不織布における前記ウェーハの外側の下面を押し上げて支持する環状突起を有し、前記リングを固定するリング支持テーブルと、前記チップ収納トレイを固定するトレイ支持テーブルと、前記半導体チップを吸着しリング支持テーブル及びトレイ支持テーブルに対して相対的に移動する吸着ヘッドと、を備えた半導体チップの移送装置において、前記環状突起は前記リング支持テーブルに対して着脱が可能で、相互に前記リング支持テーブルの上面からの突出高さが異なる複数のうちから選択的に装着されるようになっている。よって、どのような不織布を適用しても、その不織布の材質や厚さに応じて、適正な押し上げ量が得られる環状突起を選定装着することで、十分なエキスパンド処理が行えることになり、一連の半導体チップの移送動作も円滑に行える。
【0041】
ここで、前記リングが金属製であって、前記リング支持テーブルの上面に埋設した磁石の磁力により固定されるようになっていると、煩雑な作業をすることなく、簡単にリングをリング支持テーブルに固定できる。
【0042】
一方、前記リング支持テーブルの上面に基軸を突設し、この基軸を中心に回動する断面L字の板状部材により前記リングの上面及び側面がクランプされて固定されるようになっていると、機械的な拘束力でリングをリング支持テーブルに固定できるため、その固定状態の安定性が増す。
【0043】
更に、前記環状突起の上面側の外周角部がR面取りされていると、エキスパンド処理の際、環状突起の上面と当接した不織布が、そのR面取りに沿って滑らかに引き延ばされるため、引き延ばし力が均等に伝達し、十分なエキスパンド処理が確実に行える。
【0044】
また、前記リング支持テーブルに前記ウェーハと同心状の円形孔を形成し、前記環状突起は円形孔と嵌合して装着されるようになっていると、リング支持テーブルに対し、環状突起の着脱が簡単に行えるとともに、装着した環状突起が安定する。
【0045】
また、前記環状突起が不織布の弾性率に応じて選定され装着されるようになっていると、より十分なエキスパンド処理がなされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の半導体チップの移送装置における要部平面図。
【図2】 図1のA−A断面図。
【図3】 図2の要部拡大図。
【図4】 第2実施形態の半導体チップの移送装置における要部平面図。
【図5】 図4のB−B断面図。
【図6】 図4のC矢視の拡大図。
【図7】 従来の移送装置の要部正面図。
【図8】 従来の移送装置の平面図。
【図9】 図8のD−D断面図
【図10】 半導体チップのピックアップ動作を説明する要部断面図。
【符号の説明】
1 吸着ヘッド
2 ヘッドホルダ
3、4 トレイ支持テーブル
5 チップ収納トレイ
5a 収納凹部
6 リング支持テーブル
6a 円形孔
6b 環状突起部
7 ウェーハリング(リング)
7a 切欠
8 ウェーハシート(不織布)
9 半導体チップ
10 カメラ
11 コンピュータ
20 環状突起
20a 上端部
20b 下端部
21 軸部材
22 板状部材
23 基軸
90 ウェーハ
103 突き上げユニット
Claims (6)
- リングの内側に不織布が張設され、この不織布の上面に貼着されたウェーハが多数の半導体チップに切断されており、これら半導体チップを1つずつ不織布から剥離させ、チップ収納トレイの上面に多数形成された収納凹部へ移送するものであって、
前記ウェーハと同心状で前記不織布における前記ウェーハの外側の下面を押し上げて支持する環状突起を有し、前記リングを固定するリング支持テーブルと、前記チップ収納トレイを固定するトレイ支持テーブルと、前記半導体チップを吸着しリング支持テーブル及びトレイ支持テーブルに対して相対的に移動する吸着ヘッドと、を備えた半導体チップの移送装置において、
前記環状突起は前記リング支持テーブルに対して着脱が可能で、相互に前記リング支持テーブルの上面からの突出高さが異なる複数のうちから選択的に装着されることを特徴とする半導体チップの移送装置。 - 前記リングが金属製であって、前記リング支持テーブルの上面に埋設した磁石の磁力により固定されることを特徴とする請求項1に記載の半導体チップの移送装置。
- 前記リング支持テーブルの上面に基軸を突設し、この基軸を中心に回動する断面L字の板状部材により前記リングの上面及び側面がクランプされて固定されることを特徴とする請求項1に記載の半導体チップの移送装置。
- 前記環状突起の上面側の外周角部がR面取りされていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体チップの移送装置。
- 前記リング支持テーブルに前記ウェーハと同心状の円形孔を形成し、前記環状突起は円形孔と嵌合して装着されることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の半導体チップの移送装置。
- 前記環状突起が不織布の弾性率に応じて選定され装着されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の半導体チップの移送装置。
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