JP4090453B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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Description
本実施形態の生理用ナプキンは、図1〜図3に示すように、液保持性の吸収層A及び液不透過性の防漏層Bを備えた実質的に縦長の吸収性本体Cと、該吸収性本体Cの肌当接面側の両側縁部それぞれに沿って略全長に亘って設けられた左右一対のサイドシートと5を有する生理用ナプキン1であって、前記サイドシート5に、複数個の曲線状のエンボスライン61〜63が平面視では連続せずに長手方向に実質的に連続するよう配置されることによって略波線形状のエンボスパターンPが形成され、該エンボスパターンPが該サイドシート5の長手方向全長の50%以上に亘って設けられている。
表面シート2は、吸収体4の上面の全域を被覆しており、吸収体4の側縁から若干延出しているが、裏面シート3とは接触していない。裏面シート3は、吸収体4の下面の全域を被覆し、吸収体4の側縁から外方に延出している。図1及び図2に示すように、吸収層A及び防漏層Bから実質的に縦長の吸収性本体Cが形成されている。
裏面シート3とサイドシート5とは、図1及び図2に示すように、吸収性本体Cの両側縁及びウイングDの周縁において接合されてサイドシール部Eを形成している。また、表面シート2と裏面シート3とは、図1に示すように、それぞれ吸収体4の前後端から延出し、その延出部分において接合されてエンドシール部Fを形成している。
「平面視では連続せずに長手方向に実質的に連続する」とは、平面視では連続していないが近接し、平面視で、長手方向に直交する(幅方向に延びる)仮想直線を長手方向に移動させる際に必ず曲線状のエンボスラインを横切ることを意味する。このように曲線状のエンボスラインが実質的に長手方向に連続することによって、生理用ナプキンは、その横方向の防漏性を有する。
「長手方向全長の50%以上」とは、必ずしも1個のエンボスパターンPのみで長手方向全長の50%以上に亘っていなくてもよく、複数個のエンボスパターンPの長手方向に沿う長さの総計がサイドシート5の長手方向全長の50%以上となっていればよい。80%以上であると、防漏性が向上し、更に好ましい。
エンボスライン61〜63から構成されるエンボスパターンPのうち最内部に位置する部位は、サイドシート5の内側縁5D(図2参照)から幅方向に10mm以内に含まれるように配置されることが好ましく、また吸収性本体Cの幅方向に沿う幅が3mm以上であることが好ましい。
エンボスパターンPは、装着の際の生理用ナプキンの長手方向の湾曲性の観点から、サイドシート5上の厚み方向に吸収体4が存在する領域で形成されていることが好ましい。
サイドシート5には、さらに防漏性を向上させる工夫として、図3に示すように、前記中抜きエンボス71、72の他にも、エンボスパターンPに幅方向に隣接して、中抜きエンボス73〜77及びその他のエンボスが設けられている。このように平面視で非連続でかつ長手方向に実質的に連続になるようにエンボスを配列させることにより、吸収性物品において、吸収性物品を長手方向に柔らかく曲げることができ、サイドシートの肌触りの低下が少なく、サイドシートによる吸収層の側縁部の防漏性に優れたものとすることができる。
エンボスライン61〜63又は中抜きエンボス71〜77は、(エンボスライン61で代表して説明すると、)図4に示すように、その周縁部分に深く凹んだ深エンボス部61Aが形成され、該深エンボス部61Aの内側部分に該深エンボス部61Aよりも浅く凹んだ浅エンボス部61Bが形成されている。深エンボス部61Aは、素材厚みの20%以下(t1/t0)に圧縮された部位で、浅エンボス部61Bは、素材厚みの10〜80%(t2/t0)に圧縮された部位(ただしt2<t1)である。
この長尺部材Uを吸収性本体Cの両側縁部にそれぞれ接着剤を用いて接合し、前後端部を所定形状に整形し、エンドシール部Fを形成することにより、吸収性本体Cの両側縁部にエンボスパターンPが施されたサイドシール5が設けられた生理用ナプキン1が容易に得られる。
更に、サイドシート5には、エンボスパターンPが略波線形状に形成されており、エンボス以外の部分に皺が形成され易いため、エンボス自体に硬い皺ができ難くて柔らかい皺が多く、肌触りが低下し難い。また、サイドシート5にエンボスパターンが形成されているため、表面シート2には皺が入りにくい。
中抜きエンボスが設けられた領域においては、エンボス部分は隆起せず、中抜きされた領域が柔らかく盛り上がるため、柔軟性をさほど低下させることなく、エンボスによる液体の伝搬防止効果を得られる。
本発明の吸収性物品は、生理用ナプキン以外に、パンティライナー、おりものシート、失禁パッド等にも適用することができる。特に2mm以上の厚さを有する吸収性物品、150mm以上の長さを有する吸収性物品、50mm以上の幅を有する吸収性物品において良好に適用することができる。
エンボスライン又は中抜きエンボスにより、サイドシートと表面シートとを接合することもできる。
また、エンボスラインに中抜きエンボスを採用する場合には、深エンボス部ではサイドシート5の折り返し部分5Aと5Bとを接合し、浅エンボス部ではサイドシート5同士を接合しない範囲で圧縮加工を行うようにしてもよい。このような接合形態によれば、良好な接合強度が得られると共に、接合一体化された部位(深エンボス部)と、防漏効果が期待できる程度に圧縮加工された部位(浅エンボス部位)とにより良好な防漏性が得られ、しかも硬くなりやすい接合部を少なくすることでき、柔軟性を併せ持つことができる。
図5(a)に示すエンボスライン64は、端部を4つ有している。このような4つの端部に分かれて形成されているエンボスライン64では、多方向に細い領域が延びているため、前述した太い部分が隆起し難く、柔軟性が低下し難い効果に加えて、一定方向に皺が発生しにくくなるため、肌触りと防漏性の低下を防ぐ効果を得ることができる。端部が3つ又は5つ以上を有するエンボスラインを含むこともできる。
また、図5(b)に示すエンボスライン65は、その中央部が徐々に細くなるよう形成されている。このようなエンボスライン65では、中央部にて幅が細く形成されているため、皺は発生しにくく、長手方向に曲げやすい領域を形成することができるとともに、非常に高度な組合せをもつパターンとなるため、好印象を使用者に与えることができる。
図6(b)に示すエンボスライン67は、エンボスライン67Aに囲まれた凸部67Bを内側に有している。このような形状とすることによって、前述した太い部分が隆起し難く、柔軟性が低下し難い効果をより高めることができる。
エンボスパターンには、連続的又は断続的な直線状の部分があってもよい。その場合には、折り曲げ易さの効果を充分に得るために、該直線状の部分(断続的な場合はその総計)をサイドシートの長手方向全長の50%以下又は5cm以下とすることが好ましい。
サイドシート5の内側縁5Dに弾性体を配置して、該内側縁5Dにギャザーを形成することもできる。
2 表面シート
3 裏面シート
4 吸収体
5 サイドシート
61、62、63 エンボスライン
71、72、73、74、75、76、77 中抜きエンボス
A 吸収層
B 防漏層
C 吸収性本体
D ウイング
E サイドシール部
F エンドシール部
P エンボスパターン
Claims (1)
- 液保持性の吸収層及び液不透過性の防漏層を備えた実質的に縦長の吸収性本体と、該吸収性本体の肌当接面側の両側縁部それぞれに沿って略全長に亘って設けられた左右一対のサイドシートとを有する吸収性物品であって、
前記サイドシートに、複数個の曲線状のエンボスラインが平面視では連続せずに長手方向に実質的に連続するよう配置されることによって略波線形状のエンボスパターンが形成され、該エンボスパターンが該サイドシートの長手方向全長の50%以上に亘って設けられており、
前記エンボスラインは、太さが異なる部位を有するものを含んでおり、且つその中央部が徐々に細くなるよう形成されている吸収性物品。
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