JP4090035B2 - 合成繊維用紡糸油剤及び合成繊維の処理方法 - Google Patents

合成繊維用紡糸油剤及び合成繊維の処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は合成繊維用紡糸油剤及び合成繊維の処理方法に関する。合成繊維の紡糸工程では一般に、紡糸直後の合成繊維フィラメント糸条に合成繊維用紡糸油剤を水性液の形態で付着させる。水性液の形態で付着させた合成繊維用紡糸油剤は紡糸した走行中の合成繊維フィラメント糸条からできるだけ飛散しないようにすることが肝要である。紡糸した走行中の合成繊維フィラメント糸条からこれに付着させた合成繊維用紡糸油剤が飛散すると、それに応じて該合成繊維フィラメント糸条に所望の紡糸特性を付与することができなくなり、毛羽や断糸が発生し易くなるからである。ところで、紡糸速度が普通であり、したがって紡糸した合成繊維フィラメント糸条が普通の速度で走行する従来一般の場合には、かかる合成繊維フィラメント糸条に合成繊維用紡糸油剤を付着させるための処理浴の温度は比較的低温に維持され、通常は30℃前後に維持されるので、かかる比較的低温域において走行中の合成繊維フィラメント糸条からこれに付着させた合成繊維用紡糸油剤が飛散するのを防止すればよいが、紡糸速度の高速化が図られ、紡糸した合成繊維フィラメント糸条が5000〜8000m/分の高速で走行する近年においては、かかる合成繊維フィラメント糸条に合成繊維用紡糸油剤を付着させるための処理浴の温度は紡糸直後の高温の合成繊維フィラメント糸条によって相当の高温となり、通常は60℃前後、場合によってはそれ以上にもなるので、かかる比較的高温域において走行中の合成繊維フィラメント糸条からこれに付着させた合成繊維用紡糸油剤が飛散するのを防止する必要がある。本発明は、前記のような比較的低温域においても、また比較的高温域においても、紡糸した走行中の合成繊維フィラメント糸条からの飛散を防止し、よって該合成繊維フィラメント糸条に所望の紡糸特性を付与して、毛羽や断糸の発生を抑えることができる合成繊維用防止油剤及び合成繊維の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、紡糸した走行中の合成繊維フィラメント糸条からの飛散を防止する合成繊維用紡糸油剤として、1)分子量1×10〜6×10の高分子量ポリエチレングリコールを含有するもの(例えば特許文献1参照)、2)分子量5×10〜2×10のポリアクリルアミド又はアクリルアミド共重合体を含有するもの(例えば特許文献2参照)、3)含水率15〜60重量%における粘度の最大値を2.2×10mm/s以下(2×10センチポイズ以下)に調製したもの(例えば特許文献3参照)等が知られている。ところが、これら従来の合成繊維用紡糸油剤には、前記したような比較的低温域及び比較的高温域のうちでいずれか一方においては紡糸した走行中の合成繊維フィラメント糸条からの飛散を相応に防止できるものがあるものの、これらの双方においてかかる飛散を充分に防止できるものがないという問題がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平2−68370号公報
【特許文献2】
特開平3−59172号公報
【特許文献3】
特公平8−9831号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、前記したような比較的低温域及び比較的高温域の双方において紡糸した走行中の合成繊維フィラメント糸条からの飛散を充分に防止し、よって該合成繊維フィラメント糸条に所望の紡糸特性を付与して、毛羽や断糸の発生を充分に抑えることができる合成繊維用紡糸油剤及び合成繊維の処理方法を提供する処にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、合成繊維用紡糸油剤としては特定の組成からなるもので且つ特定の粘度特性を有するものを用いるのが正しく好適であることを見出した。
【0006】
すなわち本発明は、下記の式1で示される化合物、式2で示される化合物及び式3で示される化合物から選ばれる一つ又は二つ以上を10〜40重量%、下記の潤滑剤を50〜83重量%及び下記の静電気防止剤を0.1〜12重量%含有しており、且つこれらを合計で80重量%以上となるよう含有していて、15重量%水性液の粘度が30℃及び60℃の双方において2.0〜9.0mm/sの範囲内にあることを特徴とする合成繊維用紡糸油剤に係る。
【0007】
【式1】
Figure 0004090035
【式2】
Figure 0004090035
【式3】
Figure 0004090035
【0008】
式1〜式3において、
〜R:水酸基、炭素数1〜22の脂肪族モノヒドロキシ化合物の水酸基から水素原子を除いた残基、炭素数2〜22の脂肪族モノカルボン酸の水酸基から水素原子を除いた残基、炭素数1〜22の置換基を有する脂肪族第2アミン化合物のアミノ基から水素原子を除いた残基又は炭素数2〜22のN−置換脂肪族第1アミド化合物のアミノ基から水素原子を除いた残基
:1〜20個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
,X:1〜10個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
〜X:1〜7個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
:炭素数2〜22の脂肪族ジヒドロキシ化合物の全ての水酸基から水素原子を除いた残基、炭素数4〜22の脂肪族ジカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基、炭素数1〜22の置換基を有する脂肪族第1アミン化合物のアミノ基から全ての水素原子を除いた残基又は炭素数2〜22の脂肪族第1アミド化合物のアミノ基から全ての水素原子を除いた残基
:炭素数3〜22の脂肪族トリヒドロキシ化合物の全ての水酸基から水素原子を除いた残基又は炭素数3〜22の脂肪族トリカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基
【0009】
潤滑剤:炭素数17〜60の脂肪族エステル、合計21〜250個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリエーテル(ポリ)オール及び30℃の粘度が1×10−6〜2×10−4/sの鉱物油から選ばれる一つ又は二つ以上
【0010】
静電気防止剤:第4級アンモニウム塩、有機アミンオキサイド、両性化合物、脂肪酸塩、有機スルホン酸塩、有機硫酸塩及び有機リン酸エステル塩から選ばれる一つ又は二つ以上
【0011】
また本発明は、前記の本発明に係る合成繊維用紡糸油剤を10〜30重量%の水性液となし、該水性液を紡糸直後の合成繊維フィラメント糸条に対し該合成繊維用紡糸油剤として0.1〜3重量%となるよう付着させることを特徴とする合成繊維の処理方法に係る。
【0012】
先ず、本発明に係る合成繊維用紡糸油剤(以下、単に本発明の紡糸油剤という)について説明する。本発明の紡糸油剤は、その15重量%水性液の粘度が30℃及び60℃の双方において2.0〜9.0mm/sの範囲内にあるものである。本発明において、紡糸油剤の水性液は紡糸油剤と水との混合液を意味し、また粘度はJIS−Z8803(1991)に記載されたキャノンフェンスケ粘度測定器により測定される値を意味する。
【0013】
本発明の紡糸油剤は、それが前記のような粘度特性を有するものであって、且つ前記の式1で示される化合物、式2で示される化合物及び式3で示される化合物から選ばれる一つ又は二つ以上を含有するものである。
【0014】
式1で示される化合物は、分子中に1個の(ポリ)オキシアルキレン基を有する化合物である。式1で示される化合物において、式1中のR及びRとしては、1)水酸基、2)メチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、2−エチルヘキサシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール等の炭素数1〜22の脂肪族モノヒドロキシ化合物の水酸基から水素原子を除いた残基、3)酢酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸、リンデル酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の炭素数2〜22の脂肪族モノカルボン酸の水酸基から水素原子を除いた残基、4)ジメチルアミン、ジエチルアミン、プロピルメチルアミン、ジブチルアミン、ペンチルメチルアミン、ヘキシルメチルアミン、オクチルメチルアミン、ジノニルアミン、ジラウリルアミン、ミリスチルメチルアミン、ジセチルアミン、ステアリルメチルアミン、アラキニルメチルアミン、2−テトラデセニルメチルアミン、2−ペンタデセニルメチルアミン、2−オクタデセニルメチルアミン、15−ヘキサデセニルメチルアミン、オレイルメチルアミン、リノレイルメチルアミン、エレオステアリルメチルアミン等の、炭素数1〜22の置換基を有する脂肪族第2アミン化合物のアミノ基から水素原子を除いた残基、5)N−メチルアセトアミド、N−メチルプロパンアミド、N−メチルブタンアミド、N−メチルペンタンアミド、N−メチルヘキサンアミド、N−メチルヘプタンアミド、N−メチルオクタンアミド、N−メチルノナンアミド、N−メチルデカンアミド、N−メチルウンデカンアミド、N−メチルドデカンアミド、N−メチルトリデカンアミド、N−メチルテトラデカンアミド、N−メチルテトラデカンアミド、N−メチルペンタデカンアミド、N−メチルヘキサデカンアミド、N−メチルヘプタデカンアミド、N−メチルオクタデカンアミド、N−メチルノナデカンアミド、N−メチルエイコサンアミド、N−メチルヘンエイコサンアミド、N−メチルドコサンアミド等の炭素数2〜22のN−置換脂肪族第1アミド化合物のアミノ基から水素原子を除いた残基が挙げられる。式1中のR及びRは同時に同一でも、又は異なっていてもよいが、R及びRとしては水酸基又は炭素数1〜22の脂肪族モノヒドロキシ化合物の水酸基から水素原子を除いた残基が好ましく、なかでもRが水酸基であり、Rが炭素数1〜22の脂肪族モノヒドロキシ化合物の水酸基から水素原子を除いた残基である場合がより好ましい。
【0015】
また式1中のXは1〜20個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。炭素数2〜4のオキシアルキレン基としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基、オキシイソブチレン基等が挙げられる。ポリオキシアルキレン基は同一のオキシアルキレン基で構成されたものであっても、又は二つ以上の異なるオキシアルキレン基で構成されたものであってもよく、二つ以上の異なるオキシアルキレン基で構成されたものの場合、オキシアルキレン基同士の付加様式としては、ランダム付加様式、ブロック付加様式又はブロック・ランダム付加様式のいずれであってもよいが、Xとしては1〜10個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合が好ましく、なかでも1〜10個のオキシエチレン基で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合がより好ましい。
【0016】
以上説明した式1で示される化合物は、式1中のR、R及びXを形成することとなる原料を適宜選択して、いずれも公知の方法で合成できる。例えば、Rが水酸基、Rが炭素数1〜22の脂肪族モノヒドロキシ化合物の水酸基から水素原子を除いた残基、Xが1〜10個のオキシエチレン基で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の式1で示される化合物は、炭素数1〜22の脂肪族モノヒドロキシ化合物1モル当たり、1〜10モルのエチレンオキサイドを、常法にしたがい逐次付加反応させることにより合成できる。
【0017】
式2で示される化合物は、分子中に2個の(ポリ)オキシアルキレン基を有する化合物である。式2で示される化合物において、式2中のR及びRそれ自体はR及びRについて前記したことと同様であるが、R及びRとしては共に水酸基である場合が好ましい。
【0018】
また式1中のX及びXは1〜10個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。オキシアルキレン単位及びその付加様式についてはXについて前記したことと同様であるが、X及びXとしては共に1〜7個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレンギリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合が好ましく、1〜7個のオキシエチレン基で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合がより好ましい。
【0019】
更に式2中のYとしては、1)エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタジオコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の炭素数2〜22の脂肪族ジヒドロキシ化合物の全ての水酸基から水素原子を除いた残基、2)マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の炭素数4〜22の脂肪族ジカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基、3)メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン、アラキニルアミン、2−テトラデセニルアミン、2−ペンタデセニルアミン、2−オクタデセニルアミン、15−ヘキサデセニルアミン、オレイルアミン、リノレイルアミン、エレオステアリルアミン等の、炭素数1〜22の置換基を有する脂肪族第1アミン化合物のアミノ基から全ての水素原子を除いた残基、4)アセトアミド、プロパンアミド、ブタンアミド、ペンタンアミド、ヘキサンアミド、ヘプタンアミド、オクタンアミド、ノナンアミド、デカンアミド、ウンデカンアミド、ドデカンアミド、トリデカンアミド、テトラデカンアミド、テトラデカンアミド、ペンタデカンアミド、ヘキサデカンアミド、ヘプタデカンアミド、オクタデカンアミド、ノナデカンアミド、エイコサンアミド、ヘンエイコサンアミド、ドコサンアミド等の炭素数2〜22の脂肪族第1アミド化合物のアミノ基から全ての水素原子を除いた残基が挙げられる。なかでも、Yとしては炭素数1〜22の置換基を有する脂肪族第1アミン化合物のアミノ基から全ての水素原子を除いた残基である場合が好ましい。
【0020】
以上説明した式2で示される化合物は、式2中のR、R、X、X及びYを形成することとなる原料を適宜選択して、いずれも公知の方法で合成できる。例えば、R及びRが共に水酸基、X及びXが共に1〜7個のオキシエチレン単位で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yが炭素数1〜22の脂肪族第1アミン化合物のアミノ基から全ての水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物は、炭素数1〜22の脂肪族第1アミン化合物1モル当たり、合計2〜14モルのエチレンオキサイドを、常法にしたがい逐次付加反応させることにより合成できる。
【0021】
式3で示される化合物は、分子中に3個の(ポリ)オキシアルキレン基を有する化合物である。式3で示される化合物において、式3中のR〜Rそれ自体はR及びRについて前記したことと同様であるが、R〜Rとしてはいずれも水酸基である場合が好ましい。
【0022】
また式3中のX〜Xは1〜7個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である。オキシアルキレン単位及びその付加様式についてはXについて前記したことと同様であるが、X〜Xとしてはいずれも1〜5個の炭素数2〜4のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレンギリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合が好ましく、1〜5個のオキシエチレン基で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合がより好ましい。
【0023】
更に式3中のYとしては、1)グリセリン、ペンタグリセリン、トリメチロールプロパン等の炭素数3〜22の脂肪族トリヒドロキシ化合物の全ての水酸基から水素原子を除いた残基、2)2,3,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,3−ブタントリカルボン酸、3−(カルボキシメチル)ヘプタン二酸等の炭素数3〜22の脂肪族トリカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基が挙げられる。なかでも、Yとしては炭素数3〜22の脂肪族トリヒドロキシ化合物の全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合が好ましい。
【0024】
以上説明した式3で示される化合物は、式3中のR〜R、X〜X及びYを形成することとなる原料を適宜選択して、いずれも公知の方法で合成できる。例えば、R〜Rがいずれも水酸基、X〜Xがいずれも1〜5個のオキシエチレン単位で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yが炭素数3〜22の脂肪族トリヒドロキシ化合物の全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式3で示される化合物は、炭素数3〜22の脂肪族トリヒドロキシ化合物1モル当たり、合計3〜15モルのエチレンオキサイドを、常法にしたがい逐次付加反応させることにより合成できる。
【0025】
本発明の紡糸油剤は、以上説明した式1で示される化合物、式2で示される化合物及び式3で示される化合物から選ばれる一つ又は二つ以上を、10〜40重量%含有するものである。
【0026】
また本発明の紡糸油剤は潤滑剤を含有するものである。かかる潤滑剤としては、1)炭素数17〜60の脂肪族エステル、2)合計21〜250個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリエーテル(ポリ)オール、3)30℃の粘度が2×10−6〜2×10−4/sの鉱物油が挙げられる。かかる潤滑剤は単独でも又は混合でも用いることができる。
【0027】
潤滑剤として用いる脂肪族エステルには、脂肪族ヒドロキシ化合物と脂肪酸とから得られる各種が含まれるが、いずれも脂肪族ヒドロキシ化合物の炭化水素基と脂肪酸の炭化水素基との炭素数の総和が17〜60となるものが好ましく、22〜36となるものがより好ましい。かかる脂肪族ヒドロキシ化合物としては、1)メチルアルコール、エチルアルコール、ブチルアルコール、オクチルアルコール、2−エチルヘキサシルアルコール、ラウリルアルコール、パルミチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール等の脂肪族モノヒドロキシ化合物、2)エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ソルビトール、ペンタエリトリット等の脂肪族ポリヒドロキシ化合物が挙げられる。またかかる脂肪酸としては、1)酢酸、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ベヘニン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等の飽和脂肪族モノカルボン酸、2)リンデル酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、エライジン酸、バクセン酸等の脂肪族モノエンモノカルボン酸、3)リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の脂肪族非共役ポリエンモノカルボン酸、4)琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸等が挙げられる。これらの脂肪族ヒドロキシ化合物と脂肪酸とから得られる脂肪酸エステルには各種があるが、なかでもラウリルオレアート、オクチルステアラート、グリセリン=トリ(12−ヒドロキシステアラート)、ソルビタン=テトラオレアート、アジピン酸ジセチルが好ましい。
【0028】
潤滑剤として用いるポリエーテル(ポリ)オールとしては、ポリエーテルモノオール、ポリエーテルジオール、ポリエーテルトリオール等が挙げられるが、なかでも炭素数1〜18の1〜3価のヒドロキシ化合物に炭素数2〜4のアルキレンオキサイドをブロック状又はランダム状に付加したポリエーテル(ポリ)オールが好ましい。
【0029】
潤滑剤としての鉱物油は、30℃の粘度が1×10−6〜2×10−4/sのものを用いるが、30℃の粘度が2×10−6〜5×10−5/sのものが好ましく、かかる好ましい鉱物油としては流動パラフィンオイルが有利に使用できる。
【0030】
本発明の紡糸油剤は、以上説明した潤滑剤を、50〜83重量%含有するものであるが、55〜75重量%含有するものとするのが好ましい。
【0031】
更に本発明の紡糸油剤は静電気防止剤を含有するものである。かかる静電気防止剤としては、それ自体はいずれも公知の、脂肪酸塩、有機スルホン酸塩、有機硫酸塩、有機リン酸エステル塩、第4級アンモニウム塩、有機アミンオキサイド、両性化合物が挙げられる。
【0032】
静電気防止剤として用いる脂肪酸塩としては、1)炭素数6〜22の脂肪酸のアルカリ金属塩、2)炭素数6〜22の脂肪酸のアミン塩等が挙げられる。かかる炭素数6〜22の脂肪酸としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、エルシン酸、リノール酸、ドデセニルコハク酸等が挙げられる。かかる脂肪酸のアルカリ金属塩を構成することとなるアルカリ金属としては、ナトリウム、カリウム、リチウム等が挙げられる。またかかる脂肪酸のアミン塩を構成することとなるアミンとしては、1)メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、オクチルアミン等の脂肪族アミン類、2)アニリン、ピリジン、モルホリン、ピペラジン又はこれらの誘導体等の芳香族アミン類又は複素環アミン類、3)モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、イソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、ブチルジエタノールアミン、オクチルジエタノールアミン、ラウリルジエタノールアミン等のアルカノールアミン類、4)アンモニア等が挙げられる。以上説明した脂肪酸塩のなかでも、ドデセニルコハク酸カリウム塩が好ましい。
【0033】
静電気防止剤として用いる有機スルホン酸塩としては、1)デシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、テトラデシルスルホン酸リチウム、ヘキサデシルスルホン酸カリウム等のアルキルスルホン酸アルカリ金属塩、2)ブチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸アルカリ金属塩、3)1,2−ビス(ジオクチルオキシカルボニル)−エタンスルホン酸ナトリウム、1,2−ビス(ジブチルオキシカルボニル)−エタンスルホン酸リチウム、ドデシルスルホ酢酸エステルナトリウム、ノニルフェノキシポリエチレングリコールスルホ酢酸エステルカリウム等のエステルスルホン酸アルカリ金属塩が挙げられるが、なかでもアルキルスルホン酸アルカリ金属塩、アルキルアリールスルホン酸アルカリ金属塩が好ましく、炭素数12〜18のものがより好ましい。
【0034】
静電気防止剤として用いる有機硫酸塩としては、1)硫酸デシル=ナトリウム、硫酸ドデシル=ナトリウム、硫酸テトラデシル=リチウム、硫酸ヘキサデシル=カリウム等の硫酸アルキル=アルカリ金属塩、2)牛脂硫酸化油、ひまし油硫酸化油等の天然油脂の硫酸化物のアルカリ金属塩等が挙げられるが、なかでも硫酸ドデシル=ナトリウムが好ましい。
【0035】
静電気防止剤として用いる有機リン酸エステル塩としては、1)炭素数4〜22のアルキル基を有するアルキルリン酸エステル塩、2)炭素数4〜22のアルキル基を有し且つ1〜5個のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩が挙げられる。
【0036】
炭素数4〜22のアルキル基を有するアルキルリン酸エステル塩としては、ブチルリン酸エステル塩、ペンチルリン酸エステル塩、ヘキシルリン酸エステル塩、オクチルリン酸エステル塩、イソオクチルリン酸エステル塩、2−エチルヘキシルリン酸エステル塩、デシルホスフェートアルカリ金属塩、ラウリルホスフェートアルカリ金属塩、トリデシルリン酸エステル塩、ミリスチルリン酸エステル塩、セチルリン酸エステル塩、ステアリルリン酸エステル塩、エイコシルリン酸エステル塩、ベヘニルリン酸エステル塩等が挙げられる。これらのアルキルリン酸エステル塩には、モノエステル体の単独物、ジエステル体の単独物、モノエステル体とジエステル体との混合物が含まれ、ジエステル体には、同一のアルキル基を有するジエステル体(対称形のジエステル)と、異なるアルキル基を有するジエステル体(非対称形のジエステル)とがある。以上説明したアルキルリン酸エステル塩は酸性アルキルリン酸エステルと塩基とから形成されるものであるが、かかる塩基としては、アルカリ金属水酸化物、有機アミン化合物、アンモニウム化合物等が挙げられる。
【0037】
炭素数4〜22のアルキル基を有し且つ1〜5個のオキシアルキレン単位で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩としては、ポリオキシアルキレンブチルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンヘキシルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンオクチルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンイソオクチルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンデシルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンラウリルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレントリデシルエーテルホスフェートアルカリ金属塩、ポリオキシアルキレンミリスチルエーテルホスフェートアルカリ金属塩、ポリオキシアルキレンセチルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンステアリルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンベヘニルエーテルリン酸エステル塩等が挙げられる。かかる(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩において、(ポリ)オキシアルキレン基としては、(ポリ)オキシエチレン基、(ポリ)オキシプロピレン基、(ポリ)オキシエチレンオキシプロピレン基等が挙げられる。これらのポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩には、モノエステル体の単独物、ジエステル体の単独物、モノエステル体とジエステル体との混合物が包含され、ジエステル体には、同一のアルキル基を有するジエステル体(対称形のジエステル)と、異なるアルキル基を有するジエステル体(非対称形のジエステル)とがある。以上説明した(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステル塩は、酸性(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルと塩基とから形成されるものであるが、かかる塩基としては、アルカリ金属水酸化物、有機アミン化合物、アンモニウム化合物等が挙げられる。
【0038】
静電気防止剤として用いる第4級アンモニウム塩としては、テトラメチルアンモニウム塩、トリエチルメチルアンモニウム塩、トリプロピルエチルアンモニウム塩、トリブチルメチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、トリイソオクチルエチルアンモニウム塩、トリメチルオクチルアンモニウム塩、ジラウリルジメチルアンモニウム塩、トリメチルステアリルアンモニウム塩ジブテニルジエチルアンモニウム塩、ジメチルジオレイルアンモニウム塩、トリメチルオレイルアンモニウム塩、トリブチルヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジ(ヒドロキシエチル)ジプロピルアンモニウム塩、トリ(ヒドロキシエチル)オクチルアンモニウム塩、トリ(ヒドロキシプロピル)メチルアンモニウム塩等が挙げられる。
【0039】
静電気防止剤として用いる有機アミンオキサイドとしては、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、セチルアミンオキサイド、ステアリルアミンオキサイド、アラキニルアミンオキサイド、ジヘキシルアミンオキサイド、ジオクチルアミンオキサイド、ジノニルアミンオキサイド、ジラウリルアミンオキサイド、ジミリスチルアミンオキサイド、ジセチルアミンオキサイド、ジステアリルアミンオキサイド等が挙げられる。
【0040】
静電気防止剤として用いる両性化合物としては、オクチルジメチルアンモニオアセタート、デシルジメチルアンモニオアセタート、ヘキサデシルジメチルアンモニオアセタート、オクタデシルジメチルアンモニオアセタート、ノナデシルジメチルアンモニオアセタート、オクタデセニルジメチルアンモニオアセタート等が挙げられる。
【0041】
本発明の紡糸油剤に用いる静電気防止剤は、以上説明したものを単独で用いてもよいし、又は二つ以上を混合して用いてもよいが、なかでも脂肪酸塩、有機スルホン酸塩を用いるのが好ましい。
【0042】
本発明の紡糸油剤は、以上説明した静電気防止剤を、0.1〜12重量%含有するものであるが、0.5〜6重量%含有するものとするのが好ましい。
【0043】
以上、本発明の紡糸油剤について説明したが、本発明の紡糸油剤は、1)第1成分として式1で示される化合物、式2で示される化合物及び式3で示される化合物から選ばれる一つ又は二つ以上、2)第2成分として潤滑剤、及び3)第3成分として静電気防止剤を前記したような含有割合で含有しており、しかもこれらの3成分を合計で80重量%以上、好ましくは90重量%以上含有していて、その15重量%水性液の粘度が30℃及び60℃の双方において2.0〜9.0mm/sの範囲内にあるものである。
【0044】
本発明の紡糸油剤には、以上説明した3成分の他に、合目的的に乳化剤、毛羽防止剤、油性向上剤、浸透性向上剤、外観調節剤、抗酸化剤、防腐剤、防錆剤等を含有することもできるが、その含有割合は可及的に少なくするのが好ましい。
【0045】
次に、本発明に係る合成繊維の処理方法(以下、単に本発明の処理方法という)について説明する。本発明の処理方法では、以上説明した本発明の紡糸油剤を10〜30重量%の水性液となし、該水性液を紡糸直後の合成繊維フィラメント糸条に対し本発明の紡糸油剤として0.1〜3重量%、好ましくは0.2〜1.5重量%、より好ましくは0.3〜1.0重量%となるよう付着させる。
【0046】
本発明の紡糸油剤を紡糸直後の合成繊維フィラメント糸条に付着させる方法としては、ローラー給油法、計量ポンプを用いたガイド給油法、浸漬給油法、スプレー給油法等、公知の給油方法が適用できる。
【0047】
本発明の処理方法を適用する合成繊維としては、1)エチレンテレフタレートを主たる構成単位とするポリエステル、2)ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド、3)ポリアクリロニトリル、モダアクリル等のポリアクリル、4)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンが挙げられるが、なかでもポリエステル部分延伸糸、ポリアミド部分延伸糸又はポリエステル直接紡糸延伸糸となる合成繊維フィラメント糸状に適用する場合に効果の発現が高い。
【0048】
【発明の実施の形態】
本発明の紡糸油剤の実施形態としては、次の1)〜9)が挙げられる。
1)下記の化合物(A−2)を25重量%、下記の潤滑剤(D−1)を70重量%、下記の静電気防止剤(E−1)を2重量%及び下記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において2.5mm/s、且つ60℃において3.5mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−2)。
化合物(A−2):式1中のRが水酸基、Rがラウリルアルコール残基、Xが4個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の式1で示される化合物
潤滑剤(D−1):α−ブチル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(オキシエチレン単位の数が8、以下m=8という)のラウリン酸エステル/ブチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをランダム状に付加した数平均分子量3000のポリエーテルモノオール/オクチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをブロック状に付加した数平均分子量1500のポリエーテルモノオール=18/29/53(重量比)の混合物
静電気防止剤(E−1):デカンスルホン酸カリウム/α−ラウリル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(m=3)のリン酸エステルカリウム=50/50(重量比)の混合物
その他の成分(F−1):ポリエーテル変性シリコーン/エチレングリコール=33/67(重量比)の混合物
【0049】
2)下記の化合物(A−3)を20重量%、前記の潤滑剤(D−1)を75重量%、下記の静電気防止剤(E−2)を2重量%及び前記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において2.1mm/s、且つ60℃において3.0mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−3)。
化合物(A−3):式1中のRが水酸基、Rがオレイン酸残基、Xが6個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の式1で示される化合物
静電気防止剤(E−2):デカンスルホン酸カリウム/オクタデセン酸カリウム=50/50(重量比)の混合物
【0050】
3)下記の化合物(A−13)を20重量%、前記の潤滑剤(D−1)を75重量%、前記の静電気防止剤(E−1)を2重量%及び前記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において2.9mm/s、且つ60℃において5.6mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−13)。
化合物(A−13):式1中のRが水酸基、Rがジ(2−オクタデセノイルアミドエチル)アミンのアミノ基から水素原子を除いた残基、Xが5個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の式1で示される化合物
【0051】
4)下記の化合物(B−1−1)を20重量%、前記の潤滑剤(D−1)を75重量%、前記の静電気防止剤(E−1)を2重量%及び前記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において2.1mm/s、且つ60℃において2.6mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−14)。
化合物(B−1−1):式2中のR及びRが水酸基、X及びXが2個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがネオペンチルグリコールの全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物
【0052】
5)下記の化合物(B−3−1)を20重量%、前記の潤滑剤(D−1)を75重量%、前記の静電気防止剤(E−1)を2重量%及び前記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において2.8mm/s、且つ60℃において3.0mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−35)。
化合物(B−3−1):式2中のR及びRが水酸基、X及びXが4個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがラウリルアミンのアミノ基から全ての水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物
【0053】
6)下記の化合物(B−4―1)を25重量%、前記の潤滑剤(D−1)を70重量%、前記の静電気防止剤(E−1)を2重量%及び前記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において3.0mm/s、且つ60℃において3.8mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−43)。
化合物(B−4―1):式2中のR及びRが水酸基、X及びXが5個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがドデカンアミドのアミノ基から全ての水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物
【0054】
7)下記の化合物(C−1−1)を20重量%、前記の潤滑剤(D−1)を75重量%、前記の静電気防止剤(E−1)を2重量%及び前記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において2.0mm/s、且つ60℃において3.0mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−51)。
化合物(C−1−1):式3中のR〜Rが水酸基、X〜Xが3個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがグリセリンの全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式3で示される化合物
【0055】
8)下記の化合物(C−1−14)を20重量%、下記の潤滑剤(D−2)を75重量%、下記の静電気防止剤(E−6)を2重量%及び前記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において4.0mm/s、且つ60℃において4.8mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−64)。
化合物(C−1−14):式3中のR〜Rが12−ヒドロキシステアリン酸の水酸基から水素原子を除いた残基、X〜Xが5個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがグリセリンの全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式3で示される化合物
潤滑剤(D−2):ブチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをランダム状に付加した数平均分子量3000のポリエーテルモノオール/ブチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをランダム状に付加した数平均分子量1500のポリエーテルモノオール/オクチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをブロック状に付加した数平均分子量1000のポリエーテルモノオール=30/50/20(重量比)の混合物
静電気防止剤(E−6):ジメチルオクチルアミンオキサイド
【0056】
9)下記の化合物(C−2−1)を20重量%、前記の潤滑剤(D−1)を75重量%、前記の静電気防止剤(E−1)を2重量%及び前記のその他の成分(F−1)を3重量%(合計100重量%)含有して成り、その15重量%水性液の粘度が、30℃において2.1mm/s、且つ60℃において3.6mm/sである合成繊維用紡糸油剤(P−71)。
化合物(C−2−1):式3中のR〜Rが水酸基、X〜Xが3個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yが2,3,5−ヘキサントリカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式3で示される化合物
【0057】
また本発明の処理方法の実施形態としては、次の10)が挙げられる。
10)前記1)〜9)のうちでいずれかの本発明の紡糸油剤を15重量%の水性液となし、この水性液を紡糸直後のポリエチレンテレフタレートフィラメント糸条に対し本発明の紡糸油剤として0.4〜0.7重量%となるよう付着させる合成繊維の処理方法。
【0058】
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明が該実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は重量部を、また%は重量%を意味する。
【0059】
【実施例】
試験区分1(式1で示される化合物等の合成)
ラウリルアルコール186g(1モル)をオートクレーブに仕込み、触媒として水酸化カリウム粉末0.3gを加えた後、オートクレーブ内を充分に窒素で置換した。撹拌しながら反応温度を110℃〜120℃に維持してエチレンオキサイド180g(4.1モル)を圧入した後、同温度で1時間熟成して付加反応を行なった。反応物をフラスコに移し、触媒の水酸化カリウムをリン酸で中和した。中和物からリン酸塩を濾別してポリオキシエチレンモノラウリルエーテル364gを得た。これを分析したところ、式1中のRが水酸基、Rがラウリルアルコールの水酸基から水素原子を除いた残基、Xが4個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の式1で示される化合物(A−2)であった。また別に、同様にして合成した化合物(A−2)362g(1モル)と48%水酸化カリウム水溶液117gをオートクレーブに仕込み、撹拌しながら70〜100℃で減圧下に脱水を行なった。その後、反応温度を100〜120℃に維持して、塩化メチル53g(1.05モル)をオートクレーブ内の圧力低下が認められなくなるまで圧入し、エーテル化反応を行なった。反応生成物から副生した塩化カリウムを濾別して、生成物を得た。この生成物を分取用カラムクロマトに供して、精製物を得た。この精製物を分析したところ、式1中のRがメチルアルコールの水酸基から水素原子を除いた残基、Rがラウリルアルコールの水酸基から水素原子を除いた残基、Xが4個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合の式1で示される化合物(A−6)であった。説明を省略するが、以下同様にして、式1中のR、R及びXを形成することとなる原料を適宜選択して用い、それ自体は公知の合成方法により、式1で示される他の化合物等を合成した。ここで合成した式1で示される化合物等を表1にまとめて示した。
【0060】
【表1】
Figure 0004090035
【0061】
表1において、
(PO)n:n個のオキシプロピレン単位で構成されたポリオキシプロピレン基を有するポリプロピレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
(EO)m:m個のオキシエチレン単位で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
(PO/EO)n/m:n個のオキシプロピレン単位とm個のオキシエチレン単位とで構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリアルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
尚、例えばメチルアルコール残基はメチルアルコールの水酸基から水素原子を除いた残基であり、また例えばジメチルアミン残基はジメチルアミンのアミノ基から水素原子を除いた残基であって、他の残基についても同様である。
これらは以下同じ。
【0062】
試験区分2(式2で示される化合物等の合成その1)
式1で示される化合物(A−2)の合成と同様にして、式2中のRが水酸基、Rがラウリルアルコールの水酸基から水素原子を除いた残基、X及びXが2個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがネオペンチルグリコールの全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物(B−1―2)を合成した。また別に、ネオペンチルグリコールのエチレンオキサイド4モル付加物(水酸基1個当たりエチレンオキサイド2モルを付加したもの)の末端水酸基1個を塩素原子で置換した化合物298.5g(1モル)、ジステアリルアミン521g(1モル)、ピリジン79g(1モル)及びキシレン2000gをフラスコに仕込み、120℃に加温し、3時間反応させた後、反応生成物から副生したピリジン塩酸塩を濾別して、生成物を得た。この生成物を分取用カラムクロマトに供して、精製物を得た。この精製物を分析したところ、式2中のRが水酸基、Rがジステアリルアミンのアミノ基から水素原子を除いた残基、X及びXが2個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがネオペンチルグリコールの全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物(B−1―4)であった。説明を省略するが、以下同様にして、式2中のR、R、X、X及びYを形成することとなる原料を適宜選択して用い、それ自体は公知の合成方法により、式2で示される他の化合物等を合成した。ここで合成した式2で示される化合物等を表2にまとめて示した。
【0063】
【表2】
Figure 0004090035
【0064】
試験区分3(式2で示される化合物等の合成その2)
オクチルアルコールのプロピレンオキサイド10モル付加物710g(1モル)、アジピン酸146(1モル)及びパラトルエンスルホン酸0.6gをフラスコに仕込み、120℃で2.7×10Pa(2mmHg)の減圧下に4時間反応させた。次いで窒素ガス下に105℃で常圧に戻し、吸着剤を添加して触媒を処理した。そして90℃で濾過して、生成物を得た。この生成物419g(0.5モル)をオートクレーブに仕込み、触媒として水酸化カリウム粉末0.3gを加えた後、オートクレーブ内を充分に窒素で置換した。撹拌しながら反応温度を80℃〜90℃に維持してエチレンオキサイド88g(2モル)を圧入した後、同温度で1時間熟成して付加反応を終了した。得られた反応物を分取用カラムクロマトに供して、精製物を得た。この精製物を分析したところ、式2中のRが水酸基、Rがオクチルアルコールの水酸基から水素原子を除いた残基、Xが4個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Xが10個のオキシプロピレン基で構成されたポリオキシプロピレン基を有するポリプロピレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがアジピン酸の水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物(B−2−2)であった。説明を省略するが、以下同様にして、式2中のR、R、X、X及びYを形成することとなる原料を適宜選択して用い、それ自体は公知の合成方法により、式2で示される他の化合物等を合成した。ここで合成した式2で示される化合物等を表3にまとめて示した。
【0065】
【表3】
Figure 0004090035
【0066】
試験区分4(式2で示される化合物等の合成その3)
N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)ラウリルアミン273g(1モル)をオートクレーブに仕込み、触媒として水酸化カリウム粉末0.3gを加えた後、オートクレーブ内を充分に窒素で置換した。撹拌しながら反応温度を110℃〜120℃に維持してエチレンオキサイド264g(6モル)を圧入した後、同温度で1時間熟成して付加反応を終了した。反応物をフラスコに移し、触媒の水酸化カリウムをリン酸で中和した。中和物からリン酸塩を濾別して生成物534gを得た。この生成物を分析したところ、式2中のR及びRが水酸基、X及びXが4個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがラウリルアミンのアミノ基から全ての水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物(B−3−1)であった。説明を省略するが、以下同様にして、式2中のR、R、X、X及びYを形成することとなる原料を適宜選択して用い、それ自体は公知の合成方法により、式2で示される他の化合物等を合成した。ここで合成した式2で示される化合物等を表4にまとめて示した。
【0067】
【表4】
Figure 0004090035
【0068】
試験区分5(式2で示される化合物等の合成その4)
N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)ドデカンアミド239g(1モル)をオートクレーブに仕込み、触媒として水酸化カリウム粉末0.3gを加えた後、オートクレーブ内を充分に窒素で置換した。撹拌しながら反応温度を110℃〜120℃に維持してエチレンオキサイド352g(8モル)を圧入した後、同温度で1時間熟成して付加反応を終了した。反応物をフラスコに移し、触媒の水酸化カリウムをリン酸で中和した。中和物からリン酸塩を濾別して生成物588gを得た。この生成物を分析したところ、式2中のR及びRが水酸基、X及びXが5個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがドデカンアミドのアミノ基から全ての水素原子を除いた残基である場合の式2で示される化合物(B−4−1)であった。説明を省略するが、以下同様にして、式2中のR、R、X、X及びYを形成することとなる原料を適宜選択して用い、それ自体は公知の合成方法により、式2で示される他の化合物等を合成した。ここで合成した式2で示される化合物等を表5にまとめて示した。
【0069】
【表5】
Figure 0004090035
【0070】
試験区分6(式3で示される化合物等の合成その1)
式1で示される化合物(A−1)の合成と同様にして、式3中のR〜Rが水酸基、X〜Xが3個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがグリセリンの全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式3で示される化合物(C−1−1)を合成した。また別に、グリセリンの水酸基1個当たり4個のオキシエチレン単位を付加した化合物の2個の水酸基をメトキシ基で置換した化合物648g(1モル)、酪酸クロリド106.5g(1モル)、ピリジン79g(1モル)及びキシレン2000gをフラスコに仕込み、120℃で10時間反応させた後、反応生成物から副生したピリジン塩酸塩を濾別して、生成物を得た。この生成物を分取用カラムクロマトに供して、精製物を得た。この精製物を分析したところ、式3中のRが酪酸の水酸基から水素原子を除いた残基、R及びRがメチルアルコールの水酸基から水素原子を除いた残基、X〜Xが4個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yがグリセリンの全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式3で示される化合物(C−1―9)であった。説明を省略するが、以下同様にして、式3中のR〜R、X〜X及びYを形成することとなる原料を適宜選択して用い、それ自体は公知の合成方法により、式3で示される他の化合物等を合成した。ここで合成した式3で示される化合物等を表6にまとめて示した。
【0071】
【表6】
Figure 0004090035
【0072】
試験区分7(式3で示される化合物等の合成その2)
2,3,5−ヘキサントリカルボン酸218g(1モル)をオートクレーブに仕込み、触媒として水酸化カリウム粉末0.3gを加えた後、オートクレーブ内を充分に窒素で置換した。撹拌しながら反応温度を110℃〜120℃に維持してエチレンオキサイド400.4g(9.1モル)を圧入した後、同温度で1時間熟成して付加反応を行なった。反応物をフラスコに移し、触媒の水酸化カリウムをリン酸で中和した。中和物からリン酸塩を濾別してポリオキシエチレンモノオレイン酸エステル548gを得た。これを分析したところ、式3中のR〜Rが水酸基、X〜Xが3個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yが2,3,5−ヘキサントリカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式3で示される化合物(C−2−1)であった。また別に、同様にして合成した化合物(C−2−1)1842g(3モル)、α−メチル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(m=3)164g(1モル)、キシレン3000g及びパラトルエンスルホン酸5gとをフラスコに仕込み、120℃で、10時間エステル交換反応を行なった。得られた生成物を分取用カラムクロマトに供して精製物を得た。この精製物を分析したところ、式3中のRがメチルアルコールの水酸基から水素原子を除いた残基、R及びRが水酸基、X〜Xが3個のオキシエチレン基で構成されたポリオキシエチレン基を有するポリエチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基、Yが2,3,5−ヘキサントリカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基である場合の式3で示される化合物(C−2−2)であった。説明を省略するが、以下同様にして、式3中のR〜R、X〜X及びYを形成することとなる原料を適宜選択して用い、それ自体は公知の合成方法により、式3で示される他の化合物等を合成した。ここで合成した式3で示される化合物等を表7にまとめて示した。
【0073】
【表7】
Figure 0004090035
【0074】
試験区分8(紡糸油剤の調製)
・実施例1{紡糸油剤(P−1)}の調製
試験区分1で合成した化合物(A−1)20部、下記の潤滑剤(D−1)75部、下記の静電気防止剤(E−1)2部及び下記のその他の成分(F−1)3部を均一混合して紡糸油剤(P−1)を調製した。
潤滑剤(D−1):α−ブチル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(m=8)のラウリン酸エステル/ブチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをランダム状に付加した数平均分子量3000のポリエーテルモノオール/オクチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをブロック状に付加した数平均分子量1000のポリエーテルモノオール=18/29/53(重量比)の混合物
静電気防止剤(E−1):デカンスルホン酸カリウム/α−ラウリル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(m=3)のリン酸エステルカリウム=42/58(重量比)の混合物
その他の成分(F−1):ポリエーテル変性シリコーン/エチレングリコール=33/67(重量比)の混合物
【0075】
・実施例(又は参考例)2〜78及び比較例1〜27{紡糸油剤(P−2)〜(P−78)及び紡糸油剤(R−1)〜(R−27)}の調製
紡糸油剤(P−1)と同様にして、紡糸油剤(P−2)〜(P−78)及び紡糸油剤(R−1)〜(R−27)を調製した。紡糸油剤(P−1)も含め、各例で調製した紡糸油剤の内容を表8〜15にまとめて示した。
【0076】
試験区分9(紡糸油剤の水性液の粘度の測定)
試験区分8で調製した紡糸油剤とイオン交換水とを用いて、常法により各紡糸油剤の15%水性液を調製した。調製した15%水性液の30℃及び60℃における粘度をJIS−Z8803(1991)に記載されたキャノンフェンスケ粘度測定器により測定した。結果を表8〜15にまとめて示した。
【0077】
【表8】
Figure 0004090035
【0078】
表8において、
割合:部(合計100部であるため、%でもある)
A−1〜A−13:試験区分1で合成した表1に記載の化合物
D−1:α−ブチル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(m=8)のラウリン酸エステル/ブチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをランダム状に付加した数平均分子量3000のポリエーテルモノオール/オクチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをブロック状に付加した数平均分子量1500のポリエーテルモノオール=18/29/53(重量比)の混合物
D−2:ブチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをランダム状に付加した数平均分子量3000のポリエーテルモノオール/ブチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをランダム状に付加した数平均分子量1500のポリエーテルモノオール/オクチルアルコールにエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとをブロック状に付加した数平均分子量1000のポリエーテルモノオール=30/50/20(重量比)の混合物
D−3:ラウリルオクタノアート/30℃の粘度が1.3×10−5/sの鉱物油=69/31(重量比)の混合物
E−1:デカンスルホン酸カリウム/α−ラウリル−ω−ヒドロキシ(ポリオキシエチレン)(m=3)のリン酸エステルカリウム=50/50(重量比)の混合物
E−2:デカンスルホン酸カリウム/オクタデセン酸カリウム=50/50(重量比)の混合物
E−3:トリブチルメチルアンモニウム=ジエチルホスフェート
E−4:テトラブチルアンモニウム=ブチルスルホネート
E−5:トリブチルメチルアンモニウム=ラクタート
E−6:ジメチルオクチルアミンオキサイド
E−7:オクチルジメチルアンモニオアセタート
E−8:ドデシル硫酸ナトリウム
F−1:ポリエーテル変性シリコーン/エチレングリコール=33/67(重量比)の混合物
F−2:ポリオキシエチレン(m=30)ヒマシ油エーテル/PEG600のラウリン酸ジエステル=80/20(重量比)の混合物
これらは以下同じ
【0079】
【表9】
Figure 0004090035
【0080】
表9において、
B−1−1〜B−1−13:試験区分2で合成した表2に記載の化合物
【0081】
【表10】
Figure 0004090035
【0082】
表10において、
B−2−1〜B−2−8:試験区分3で合成した表3に記載の化合物
【0083】
【表11】
Figure 0004090035
【0084】
表11において、
B−3−1〜B−3−8:試験区分4で合成した表4に記載の化合物
【0085】
【表12】
Figure 0004090035
【0086】
表12において、
B−4−1〜B−4−8:試験区分5で合成した表5に記載の化合物
【0087】
【表13】
Figure 0004090035
【0088】
表13において、
C−1−1〜C−1−20:試験区分6で合成した表6に記載の化合物
【0089】
【表14】
Figure 0004090035
【0090】
表14において、
C−2−1〜C−2−9:試験区分7で合成した表7に記載の化合物
【0091】
【表15】
Figure 0004090035
【0092】
表15において、
式1〜3で示される化合物等:試験区分1〜7で合成した表1〜7に記載の化合物
F−3:ソルビタンモノオレアート
F−4:ソルビタントリオレアートのエチレンオキサイド20モル付加物
【0093】
試験区分10(合成繊維への紡糸油剤の付着及び評価その1)
・合成繊維への紡糸油剤の付着
試験区分8で調製した各紡糸油剤と希釈水とを均一混合して、各紡糸油剤の15%水性液とした。固有粘度0.64、酸化チタン含有量0.2%のポリエチレンテレフタレートチップを常法により乾燥した後、エクストルーダーを用いて295℃で紡糸し、口金から吐出して冷却固化した直後の走行フィラメント糸条に、前記の15%水性液を計量ポンプを用いたガイド給油法にて付着させた後、ガイドで集束させて、表面速度3000m/分で表面温度90℃の第1ゴテッドローラーと、表面速度1600m/分で表面温度130℃の第2ゴテッドローラーとで延伸後、3600m/分の速度で巻き取り、フィラメント糸条に対する紡糸油剤の付着率を表16〜23記載のものとした83デシテックス36フィラメントの延伸糸を得た。
【0094】
・飛散量、毛羽及び断糸の評価
飛散量は、前記の延伸糸の製造において、延伸糸を650000m製造した時に給油ガイドの下部で認められる紡糸油剤の飛散量を肉眼観察し、下記の基準で評価した。また毛羽は、延伸糸の巻き取り装置の直前に設置した毛羽計数装置(東レエンジニアリング社製のDT−105)により測定した1時間当たりの毛羽数を下記の基準で評価した。更に断糸は、延伸糸を6500000m製造した時までに発生した断糸回数を1時間当たりの断糸回数に換算して下記の基準で評価した。結果を評価1として表16〜23にまとめてに示した。
【0095】
・・飛散量
◎:飛散が認められない
○:ほとんど飛散が認められない
△:多少の飛散が認められる
×:かなりの飛散が認められる。
【0096】
・・毛羽
◎:毛羽数が0個
○:毛羽数が1〜2個
△:毛羽数が3〜5個
×:毛羽数が6個以上
【0097】
・・断糸
○:断糸回数が0回
△:断糸回数が1回
×:断糸数回数が2回以上
【0098】
・合成繊維への紡糸油剤の付着と評価その2
試験区分8で調製した各紡糸油剤と希釈水とを均一混合して、各紡糸油剤の15%水性液とした。固有粘度0.64、酸化チタン含有量0.2%のポリエチレンテレフタレートチップを常法により乾燥した後、エクストルーダーを用いて295℃で紡糸し、口金から吐出して冷却固化した直後の走行フィラメント糸条に、前記の15%水性液を計量ポンプを用いたガイド給油法にて付着させた後、ガイドで集束させて、ゴテッドローラーを介することなく6500m/分の速度で巻き取り、フィラメント糸条に対する紡糸油剤の付着率を表16〜23記載のものとした83デシテックス36フィラメントの延伸糸を得た。
【0099】
・飛散量、毛羽及び断糸の評価
前記と同様に評価した。結果を評価2として表16〜23にまとめて示した。
【0100】
【表16】
Figure 0004090035
【0101】
【表17】
Figure 0004090035
【0102】
【表18】
Figure 0004090035
【0103】
【表19】
Figure 0004090035
【0104】
【表20】
Figure 0004090035
【0105】
【表21】
Figure 0004090035
【0106】
【表22】
Figure 0004090035
【0107】
【表23】
Figure 0004090035
【0108】
【発明の効果】
既に明らかなように、以上説明した本発明には、紡糸した合成繊維フィラメント糸条が普通の速度で走行する場合の比較的低温域においても、また紡糸した合成繊維フィラメント糸条が高速で走行する場合の比較的高温域においても、紡糸した走行中の合成繊維フィラメント糸条からのこれに付着させた合成繊維用紡糸油剤の飛散を防止し、よって該合成繊維フィラメント糸条に所望の紡糸特性を付与して、毛羽や断糸の発生を抑えることができるという効果がある。

Claims (5)

  1. 下記の式1で示される化合物、式2で示される化合物及び式3で示される化合物から選ばれる一つ又は二つ以上を10〜40重量%、下記の潤滑剤を50〜83重量%及び下記の静電気防止剤を0.1〜12重量%含有しており、且つこれらを合計で80重量%以上となるよう含有していて、15重量%水性液の粘度が30℃及び60℃の双方において2.0〜9.0 mm /sの範囲内にあることを特徴とする合成繊維用紡糸油剤。
    【式1】
    Figure 0004090035
    【式2】
    Figure 0004090035
    【式3】
    Figure 0004090035
    (式1〜式3において、
    〜R:水酸基、炭素数1〜22の脂肪族モノヒドロキシ化合物の水酸基から水素原子を除いた残基、炭素数2〜22の脂肪族モノカルボン酸の水酸基から水素原子を除いた残基、炭素数1〜22の置換基を有する脂肪族第2アミン化合物のアミノ基から水素原子を除いた残基又は炭素数2〜22のN−置換脂肪族第1アミド化合物のアミノ基から水素原子を除いた残基
    :1〜20個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
    ,X:1〜10個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
    〜X:1〜7個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成された(ポリ)オキシアルキレン基を有する(ポリ)アルキレングリコールから全ての水酸基を除いた残基
    :炭素数2〜22の脂肪族ジヒドロキシ化合物の全ての水酸基から水素原子を除いた残基、炭素数4〜22の脂肪族ジカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基、炭素数1〜22の置換基を有する脂肪族第1アミン化合物のアミノ基から全ての水素原子を除いた残基又は炭素数2〜22の脂肪族第1アミド化合物のアミノ基から全ての水素原子を除いた残基
    :炭素数3〜22の脂肪族トリヒドロキシ化合物の全ての水酸基から水素原子を除いた残基又は炭素数3〜22の脂肪族トリカルボン酸の全ての水酸基から水素原子を除いた残基)
    潤滑剤:炭素数17〜60の脂肪族エステル、合計21〜250個の炭素数2〜4のオキシアルキレン基で構成されたポリオキシアルキレン基を有するポリエーテル(ポリ)オール及び30℃の粘度が1×10 −6 〜2×10 −4 /sの鉱物油から選ばれる一つ 又は二つ以上
    静電気防止剤:第4級アンモニウム塩、有機アミンオキサイド、両性化合物、脂肪酸塩、有機スルホン酸塩、有機硫酸塩及び有機リン酸エステル塩から選ばれる一つ又は二つ以上
  2. 式1で示される化合物が、式1中のXが1〜10個のオキシエチレン基で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合のものである請求項記載の合成繊維用紡糸油剤。
  3. 式2で示される化合物が、式2中のX及びXが1〜7個のオキシエチレン基で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合のものである請求項1又は2記載の合成繊維用紡糸油剤。
  4. 式3で示される化合物が、式3中のX〜Xが1〜5個のオキシエチレン基で構成された(ポリ)オキシエチレン基を有する(ポリ)エチレングリコールから全ての水酸基を除いた残基である場合のものである請求項のいずれか一つの項記載の合成繊維用紡糸油剤。
  5. 請求項1〜のいずれか一つの項記載の合成繊維用紡糸油剤を10〜30重量%の水性液となし、該水性液を紡糸直後の合成繊維フィラメント糸条に対し該合成繊維用紡糸油剤として0.1〜3重量%となるよう付着させることを特徴とする合成繊維の処理方法。
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