JP4087635B2 - アームレスト - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、アームレストに係るものである。
【0002】
【従来技術】
従来、背凭シートの側部に設けたアームレストは、略水平の使用状態と、起立した格納状態との間切り替わるようにしていた。
この場合、使用範囲と格納範囲との間は、回動自在のため、着座者の体型に合わせてアームレストの高さを調節することはできない。
そこで、従来公知の実開平5−53547号公報には、アームレストの高さ調節可能な下方回動を規制するロック装置について記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
前記実開平5−53547号公報の公知例では、ロック装置を設けているが、ロック装置のロックを解除するに際し、つまみやレバー等の手動操作部材を設けると、部品点数が増えて構成が複雑となるばかりでなく、アームレストの外観を良好にするための加工を必要とし、コストを上昇させるという課題がある。
即ち、公知例では、単にコイルバネの摩擦だけを利用する構成のため、操作部材を必要とするが、コイルバネの構成を工夫すると操作部材を必要とせずに、ロック装置を構成でき、本願はこの点に関し工夫したものである。
また、使用範囲から格納範囲への移動を自由にして高さ調節し、下方回動はロックするロック装置を内部に設けてつまみやレバー等の手動操作部材を不要にした従来技術も存在するが、ラッチとラチェットを組合せて一旦格納範囲までアームレストを移動させてラチェットを解除するものが多く、狭い車内で行うには操作が容易でないという課題がある。
本願はこの点に関して工夫し、ロック装置を直接操作する操作部材を省略しながら操作を簡単にし、また、部品点数を少なく、簡素なロック装置を有するアームレストを提供するものである。
【0004】
【発明の目的】
ロック装置の構成の簡素化、コスト削減、操作性の向上。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、シート1の背凭シート3の側部に、横方向のシャフト7によりアームレスト4を回動自在に設け、前記シャフト7と前記アームレスト4のアームレストフレーム10との間には、着座者による操作部材の操作を行うことなく、アームレスト4の使用範囲Aではアームレスト4の下方回動はロックし且つ上方回動のみ自在にして高さ調節可能にし、前記使用範囲Aの上限位置と同じかそれより越えた位置の所定の格納範囲Bではアンロック状態になって上下回動自在とし、前記格納範囲Bから前記使用範囲Aの最下方位置まで下方回動させると、前記アームレスト4の下方回動はロックさせるロック可能状態に復帰させるロック装置Lを設け、該ロック装置Lは、前記シャフト7の外周に、その巻き方向をアームレスト4を下方回動させると直径が小になるように構成したロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、コイル部12の一端である移動端部14は常にアームレスト4と一体回動するようにし、コイル部12の他端である自由端20は、所定位置に設けた一体移動用嵌合部22に係合すると、前記アームレスト4と一体回動するコイル部12の直径を変化させずにアンロック状態とし、前記一体移動用嵌合部22から外れると、前記コイル部12の径を小さくしてロック状態とするように構成し、前記自由端20の一体移動用嵌合部22への継脱は、該自由端20が前記コイル部12の軸心方向に移動して行うように構成し、前記コイル部12近傍所定位置には、前記自由端20を一体移動用嵌合部22に係合するように移動させるフリー作動部37および前記一体移動用嵌合部22に係合した自由端20が離脱するように移動させるフリー解除部32を有するロック移行部材30を設け、該ロック移行部材30および一体移動用嵌合部22は前記ロックスプリング11のコイル部12の軸心方向には位置固定状態に設けたアームレストとしたものである。
本発明は、前記一体移動用嵌合部22は、自由端20の側方に設けたカバー部材25に形成し、前記フリー解除部32は前記カバー部材25と自由端20の間に侵入して自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるように構成したアームレストとしたものである。
本発明は、前記一体移動用嵌合部22は、自由端20の側方に設けたカバー部材25にスリット状に形成し、前記フリー解除部32は前記カバー部材25と自由端20の間に侵入して自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるように構成したアームレストとしたものである。
本発明は、前記自由端20の自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるロック移行部材30は、前記一体移動用嵌合部22に対して前記自由端20が移動しうる移動溝36を有するリング部35の先端に、前記自由端20が当接すると自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22に嵌合させるフリー作動部37を設けて構成したアームレストとしたものである。
【0006】
【実施例】
本発明の実施例を図面により説明すると、1は車両用等のシート、2は座席シート、3は座席シート2に傾斜角度調節自在に設けた背凭シート、4は背凭シート3の側部に設けたアームレストである。
前記アームレスト4は、背凭シート3の背凭骨格フレーム5の側部に設けたブラケット6に、左右方向のシャフト7により上下回動自在に取付ける。前記シャフト7の基部には係合部8を設け、該係合部8をブラケット6の挿入用孔9に係合させて固定しているが、シャフト7は背凭骨格フレーム5に固定されればよく、固定構造は任意である。
【0007】
アームレスト4は、そのアームレストフレーム10の基部をシャフト7に挿通し、シャフト7とアームレストフレーム10の間にはロック装置Lを設ける。ロック装置Lは、アームレスト4として本来使用される使用範囲Aではアームレスト4の下方回動をロックして荷重を支受し、且つ、上方回動のみ自在にして高さ調節可能にし、使用範囲Aの上限位置と同じかそれより間隔を置いて設けた格納範囲Bではアンロック状態になって上下回動自在とし、格納範囲Bから使用範囲Aの最下方位置まで一旦下方回動可能であるが、最下方位置でロック可能状態に復帰させて使用範囲Aでは上方回動のみ自在となるように構成する。
【0008】
シャフト7の外周にはロック装置Lの一部を構成するロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、ロックスプリング11の一端はアームレストフレーム10に設けた係合孔13に係合させてアームレストフレーム10の回動により移動する移動端部14に形成し、ロックスプリング11の他端は自由端20に形成する。
この場合、コイル部12は、アームレスト4の下動に伴って移動端部14が移動すると、締まる巻き方向に設定し、これにより、他端が自由端20であってもアームレスト4を下方回動させようとすると、移動端部14がコイル部12の直径を小にする方向に移動し、コイル部12の内周とシャフト7の外周の摩擦抵抗によりアームレスト4の下方回動を阻止してロックさせる。
【0009】
しかして、自由端20の一部には自由端側係合部21を形成し、自由端側係合部21はアームレストフレーム10の任意部分に設けた一体移動用嵌合部22に継脱するように構成する。一体移動用嵌合部22はアームレストフレーム10に固定のカバー部材25にスリット状に形成し、前記自由端側係合部21はカバー部材25側に弾力的に当接するように付勢され、アームレスト4と共に上方回動して一体移動用嵌合部22の側方に自由端側係合部21が臨むと、弾力的に係合する。
自由端側係合部21が一体移動用嵌合部22に嵌合すると、ロックスプリング11の移動端部14および自由端20は何れもアームレストフレーム10と一体的にシャフト7中心に回動することになり、コイル部12の直径は変化せず、ロック装置Lはアンロック状態となって、アームレスト4は下方回動自在となる(勿論上方回動も自由)。
【0010】
したがって、アームレスト4がアームレスト4として本来使用される使用範囲Aの上限位置までアームレスト4を上方回動させたとき自由端側係合部21が一体移動用嵌合部22に嵌合するように設定し、使用範囲Aを越えた格納範囲Bでは常時自由端側係合部21は一体移動用嵌合部22に嵌合させておき、更に、自由端側係合部21が一体移動用嵌合部22に嵌合した状態では使用範囲Aでもアームレスト4の下方回動自在となるように構成する。
【0011】
しかして、背凭骨格フレーム5側には、ロック装置Lのアンロック状態をロック可能状態にさせるロック移行部材30を設ける。ロック移行部材30は、シャフト7に対して交差方向の板部材31をシャフト7の端部に固定し、板部材31の周縁に前記一体移動用嵌合部22に嵌合している自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させて自由端20を自由状態に復帰させるフリー解除部32を設ける。フリー解除部32は上方に至るに従いカバー部材25に近づく傾斜面33を形成し、傾斜面33がカバー部材25と自由端20の間に相対的に侵入することで自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させる。
【0012】
また、ロック移行部材30の板部材31の周縁には、リング状に板部材31の周縁から所定間隔を置いて位置するリング部35を設け、リング部35と板部材31の周縁の間に一体移動用嵌合部22に自由端側係合部21が嵌合した自由端20を移動させる移動溝36を形成し、リング部35の先端には一体移動用嵌合部22に自由端側係合部21を嵌合させるフリー作動部37を設ける。
即ち、前記したように、自由端側係合部21は一体移動用嵌合部22から離脱状態のときは、下方回動はロックするが上方回動はアンロックのフリーであり、アームレスト4と共に自由端側係合部21が上方回動して一体移動用嵌合部22の側方に臨むと、自由端側係合部21は一体移動用嵌合部22に向けて弾力的に移動すると共に、前記自由端20がロック移行部材30のフリー作動部37に当接して自由端側係合部21の移動を補助して一体移動用嵌合部22への係合を確実にする。また、一体移動用嵌合部22に自由端側係合部21が嵌合すると、自由端20はフリー作動部37の位置より退避して移動溝36に対峙し、その後のアームレスト4の上下回動にフリー作動部37が干渉しないようにしている。
図中、38はブラケット6を背凭骨格フレーム5に固定する固定具であり、固定具38はアームレストフレーム10の方に向けて突出し、アームレストフレーム10に設けたストッパ39が係合するようにし、アームレストフレーム10の上下回動を規制する。
【0013】
【作用】
次に作用を述べる。
アームレスト4は略水平位置を含む使用範囲Aで使用状態となり、使用範囲Aでは一旦最下方位置にアームレスト4を下方回動させると、ロック装置Lは作動状態となって、上方回動はできるが下方回動はロックして荷重を支持する。
したがって、一旦使用範囲Aの最下方位置にアームレスト4を下方回動させてから、必要に応じてアームレスト4を上方回動させて、アームレスト4の高さ調節を行う。
次に、使用範囲Aの最上位置までアームレスト4を上方回動させると、この位置がアームレスト4の下方回動をロックして荷重を支持する上側の限界位置であり、これを一旦越えると、格納範囲Bとなり、格納範囲Bでは上下何れの方向にもフリー状態となる。
しかして、格納位置から使用状態にするには、前記のように、使用範囲Aの一旦最下方位置にまでアームレスト4を下方回動させ、ロック装置Lを作動状態すればよく、その後は、前記の作動(操作)の反復となる。
【0014】
しかして、ロック装置Lの作動を具体的に説明すると、背凭骨格フレーム5のブラケット6に左右方向のシャフト7の基部を固定し、シャフト7の外周にロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、ロックスプリング11の一端をアームレストフレーム10に設けた係合孔13に係合させてアームレストフレーム10の回動により移動する移動端部14に形成し、ロックスプリング11の他端は自由端20に形成し、コイル部12はアームレスト4の上方回動に伴って移動端部14が移動すると緩むように巻き方向を設定しているから、使用範囲Aではアームレスト4を下方回動させようとすると、移動端部14がコイル部12の直径を小にする方向に移動し、コイル部12の内周とシャフト7の外周の摩擦抵抗によりアームレスト4の下方回動を阻止してロックさせる。
【0015】
したがって、アームレスト4を上方回動させる高さ調節自在であり、アームレスト4に掛かる荷重は下方回動を規制してロックする。
この自由端20には自由端側係合部21を形成し、自由端側係合部21はアームレストフレーム10に設けた一体移動用嵌合部22に継脱するように構成しているから、アームレスト4と共に上方回動して一体移動用嵌合部22の側方に自由端側係合部21が臨むと係合する。
自由端側係合部21が一体移動用嵌合部22に嵌合すると、ロックスプリング11の移動端部14および自由端20は何れもアームレストフレーム10と一体的にシャフト7中心に回動するから、コイル部12の直径は変化せず、ロック装置Lはアンロック状態となって、アームレスト4は上下何れの方向でも回動自在となる(勿論上方回動も自由)。
したがって、自由端側係合部21が一体移動用嵌合部22に嵌合する位置は、アームレスト4がアームレスト4として本来使用される使用範囲Aの上限位置に設定しているから、使用範囲Aを越えた格納範囲Bになると、常時自由端側係合部21は一体移動用嵌合部22に嵌合してアンロック状態となる。
【0016】
しかして、背凭骨格フレーム5側には一体移動用嵌合部22に嵌合している自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させて自由端20を自由状態に復帰させるフリー解除部32を有するロック移行部材30を設け、フリー解除部32は使用範囲Aの最下方位置に設けているから、一旦使用範囲Aの上限位置を越えて格納範囲Bにまでアームレスト4を回動させて自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22に嵌合させ、これによりロック装置Lをアンロック状態とし、このまま、使用範囲Aの最下方位置にまでアームレスト4を下方回動させると、自由端20がフリー解除部32に当たり、フリー解除部32の作用により自由端側係合部21は一体移動用嵌合部22より離脱し、ロック装置Lの作動状態となり、アームレスト4の下方回動をロックする。
【0017】
この場合、前記一体移動用嵌合部22はシャフト7に固定のカバー部材25にスリット状に形成し、カバー部材25はコイル部12の側方に位置するから、軸棒形状の自由端20を一体移動用嵌合部22に向けて移動するように付勢し、また、自由端20の移動路にフリー作動部37を設け、フリー作動部37を使用範囲Aの上限または格納範囲Bの下限位置に設けているから、所定位置で自由端側係合部21を簡単に一体移動用嵌合部22に係合させることができ、頗る簡単に構成できる。
実施例では、ロック移行部材30の板部材31の周縁にはリング状に板部材31の周縁から所定間隔を置いて位置するリング部35を設け、リング部35の先端には一体移動用嵌合部22に自由端側係合部21を嵌合させるフリー作動部37を設けているから、一体移動用嵌合部22に自由端側係合部21を嵌合させるフリー作動部37と、フリー作動部37と自由端20の干渉を避ける移動溝36とを一つの部材で構成でき、合理的な構成となって、コストを低くできる。
【0018】
即ち、自由端20の移動路にあるフリー作動部37に、自由端20が当たって自由端側係合部21が一体移動用嵌合部22に嵌合し、同時に、一体移動用嵌合部22に嵌合した分自由端20は横に移動して自由端20の移動路はフリー作動部37から退避する。
フリー作動部37から退避した自由端20の移動路は移動溝36に対峙するから、アームレスト4の上下回動の際、自由端20は移動溝36内を移動する。
しかして、一体移動用嵌合部22を設けたカバー部材25と自由端20との間にはロック移行部材30の板部材31を設け、板部材31の周縁には上方に至るに従いカバー部材25に近づく傾斜面33を有するフリー解除部32を設けているから、一体移動用嵌合部22に自由端側係合部21を嵌合させた自由端20が下方回動すると、自由端20とカバー部材25の間にフリー解除部32が相対的に侵入することになり、傾斜面33の作用で自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させる。
【0019】
前記フリー解除部32は使用範囲Aの最下方位置に設けているから、格納範囲Bに回動させてロック装置Lをアンロック状態したアームレスト4を使用範囲Aの最下方位置にまで下方回動させると、自由端20がフリー解除部32に当たり、フリー解除部32の作用により自由端側係合部21は一体移動用嵌合部22より離脱し、ロック装置Lの作動状態となり、アームレスト4の下方回動をロックする。
なお、前述した実施例は理解を容易にするため個別具体的に記載しているが、何れの記載表現等からも明示的でないという理由をもって、構成、作用等の要件を取捨選択するに当たり、限定されない。
【0020】
【効果】
本発明は、シート1の背凭シート3の側部に、横方向のシャフト7によりアームレスト4を回動自在に設け、前記シャフト7と前記アームレスト4のアームレストフレーム10との間には、着座者による操作部材の操作を行うことなく、アームレスト4の使用範囲Aではアームレスト4の下方回動はロックし且つ上方回動のみ自在にして高さ調節可能にし、前記使用範囲Aの上限位置と同じかそれより越えた位置の所定の格納範囲Bではアンロック状態になって上下回動自在とし、前記格納範囲Bから前記使用範囲Aの最下方位置まで下方回動させると、前記アームレスト4の下方回動はロックさせるロック可能状態に復帰させるロック装置Lを設け、該ロック装置Lは、前記シャフト7の外周に、その巻き方向をアームレスト4を下方回動させると直径が小になるように構成したロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、コイル部12の一端である移動端部14は常にアームレスト4と一体回動するようにし、コイル部12の他端である自由端20は、所定位置に設けた一体移動用嵌合部22に係合すると、前記アームレスト4と一体回動するコイル部12の直径を変化させずにアンロック状態とし、前記一体移動用嵌合部22から外れると、前記コイル部12の径を小さくしてロック状態とするように構成し、前記自由端20の一体移動用嵌合部22への継脱は、該自由端20が前記コイル部12の軸心方向に移動して行うように構成し、前記コイル部12近傍所定位置には、前記自由端20を一体移動用嵌合部22に係合するように移動させるフリー作動部37および前記一体移動用嵌合部22に係合した自由端20が離脱するように移動させるフリー解除部32を有するロック移行部材30を設け、該ロック移行部材30および一体移動用嵌合部22は前記ロックスプリング11のコイル部12の軸心方向には位置固定状態に設けたアームレストとしたものであるから、従来のようにアームレストの回動ストロークの始端あるいは終端の何れかでロックを解除させないので、狭い車内でも操作を容易にした簡素なロック装置を有するアームレストを提供でき、また、ロックスプリング11のコイル部12による摩擦抵抗を利用してロックとアンロックを構成でき、ロックスプリング11を用いながら、操作部材が不要で且つ調節が容易なアームレストを提供でき、従来のようにロック装置Lを直接操作する操作部材を省略してコストを低くし、また、ラッチとラチェットの組合せようなアームレストの回動ストロークの始端あるいは終端の何れかでラチェットを解除させることもなく、狭い車内でも操作を容易にし、ロック装置Lをロックスプリング11により構成できるので、構成が簡素で、部品点数を少なくできる。
本発明は、前記一体移動用嵌合部22は、自由端20の側方に設けたカバー部材25に形成し、前記フリー解除部32は前記カバー部材25と自由端20の間に侵入して自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるように構成したアームレストとしたものであるから、ロックとアンロックの切替構成を簡素にすると共に、ロック位置とアンロック位置の夫々の設定を容易にできる。
本発明は、前記一体移動用嵌合部22は、自由端20の側方に設けたカバー部材25にスリット状に形成し、前記フリー解除部32は前記カバー部材25と自由端20の間に侵入して自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるように構成したアームレストとしたものであるから、ロックとアンロックの切替構成を簡素にすると共に、ロック位置とアンロック位置の夫々の設定を容易にできる。
本発明は、前記自由端20の自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるロック移行部材30は、前記一体移動用嵌合部22に対して前記自由端20が移動しうる移動溝36を有するリング部35の先端に、前記自由端20が当接すると自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22に嵌合させるフリー作動部37を設けて構成したアームレストとしたものであるから、確実にロック可能状態にでき、また、ロック移行部材30を交換するだけで、使用範囲Aと格納範囲Bの設定変更可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 シートの側面図。
【図2】 ロック装置の側面図。
【図3】 同平面図。
【図4】 同分解斜視図。
【図5】 ロック・アンロックの作用状態図。
【符号の説明】
1…シート、2…座席シート、3…背凭シート、4…アームレスト、5…背凭骨格フレーム、6…ブラケット、7…シャフト、8…係合部、9…挿入用孔、10…アームレストフレーム、11…ロックスプリング、12…コイル部、13…係合孔、14…移動端部、20…自由端、21…自由端側係合部、22…一体移動用嵌合部、25…カバー部材、30…ロック移行部材、31…板部材、32…フリー解除部、33…傾斜面、35…リング部、36…移動溝、37…フリー作動部。

Claims (4)

  1. シート1の背凭シート3の側部に、横方向のシャフト7によりアームレスト4を回動自在に設け、前記シャフト7と前記アームレスト4のアームレストフレーム10との間には、着座者による操作部材の操作を行うことなく、アームレスト4の使用範囲Aではアームレスト4の下方回動はロックし且つ上方回動のみ自在にして高さ調節可能にし、前記使用範囲Aの上限位置と同じかそれより越えた位置の所定の格納範囲Bではアンロック状態になって上下回動自在とし、前記格納範囲Bから前記使用範囲Aの最下方位置まで下方回動させると、前記アームレスト4の下方回動はロックさせるロック可能状態に復帰させるロック装置Lを設け、該ロック装置Lは、前記シャフト7の外周に、その巻き方向をアームレスト4を下方回動させると直径が小になるように構成したロックスプリング11のコイル部12を嵌合させ、コイル部12の一端である移動端部14は常にアームレスト4と一体回動するようにし、コイル部12の他端である自由端20は、所定位置に設けた一体移動用嵌合部22に係合すると、前記アームレスト4と一体回動するコイル部12の直径を変化させずにアンロック状態とし、前記一体移動用嵌合部22から外れると、前記コイル部12の径を小さくしてロック状態とするように構成し、前記自由端20の一体移動用嵌合部22への継脱は、該自由端20が前記コイル部12の軸心方向に移動して行うように構成し、前記コイル部12近傍所定位置には、前記自由端20を一体移動用嵌合部22に係合するように移動させるフリー作動部37および前記一体移動用嵌合部22に係合した自由端20が離脱するように移動させるフリー解除部32を有するロック移行部材30を設け、該ロック移行部材30および一体移動用嵌合部22は前記ロックスプリング11のコイル部12の軸心方向には位置固定状態に設けたアームレスト。
  2. 請求項1において、前記一体移動用嵌合部22は、自由端20の側方に設けたカバー部材25に形成し、前記フリー解除部32は前記カバー部材25と自由端20の間に侵入して自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるように構成したアームレスト。
  3. 請求項1において、前記一体移動用嵌合部22は、自由端20の側方に設けたカバー部材25にスリット状に形成し、前記フリー解除部32は前記カバー部材25と自由端20の間に侵入して自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるように構成したアームレスト。
  4. 請求項1または請求項2または請求項3において、前記自由端20の自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22から離脱させるロック移行部材30は、前記一体移動用嵌合部22に対して前記自由端20が移動しうる移動溝36を有するリング部35の先端に、前記自由端20が当接すると自由端側係合部21を一体移動用嵌合部22に嵌合させるフリー作動部37を設けて構成したアームレスト。
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