JP4087023B2 - ミリ波帯信号送受信システムおよびミリ波帯信号送受信システムを具備した家屋 - Google Patents

ミリ波帯信号送受信システムおよびミリ波帯信号送受信システムを具備した家屋 Download PDF

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  • Radio Transmission System (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミリ波帯信号送受信システムおよび当該ミリ波帯信号送受信システムを具備した家屋に関し、特にミリ波を用いた映像信号を屋内で伝送するミリ波帯信号送受信システムおよび当該ミリ波帯信号送受信システムを具備した家屋に関する。
【0002】
【従来の技術】
ミリ波通信においては、送信機と受信機との間に人体等の遮蔽物が入ると、遮蔽物によるミリ波の吸収があるため、送信機と受信機とを直線で結ぶ伝搬経路を介して受ける直接波による伝搬(以下、見通しと呼ぶ)が寸断される。このように遮蔽物がある場合にあっても良好な通信を確保することは、ミリ波通信における重要な課題である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、見通しを遮った状態で良好な受信状態を確保する手段としては、送信機を天井近くに配置し、受信機を遮蔽物である人体に遮られない位置に配置する(すなわち、直接波のみを用いる)ことが試みられているが、実際には双方の配置に制限があり、特に遮蔽物の多い一般家屋内での実用には程遠い。
【0004】
また、他の手段としては、「ミリ波伝搬の基礎」(真鍋武嗣,MWE'96 Microwave Workshop Digest,pp.501〜510)に開示されているように、端末局アンテナの指向性を切換えることによるパスダイバシティ、または複数の基地局との間でのマクロダイバシティ等が試みられてきた。
【0005】
しかしながらいずれの場合も、制御を目的としたモニタリングは別として、情報自体の送受信に関しては、「1度に1つの電波パスを選択的に使用し、同時に複数の電波パスを用いない」という基礎に基づいた構成となっている。このため、システムは複雑化しコストが高くなる傾向にあった。
【0006】
そこで、本発明は、係る問題を解決しようとなされてものであり、その目的は極めて安価かつ容易な方法で、確実にミリ波通信を行なうことができるミリ波帯信号送受信システムおよび当該ミリ波帯信号送受信システムを具備する家屋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の一つの局面によるミリ波帯信号送受信システムは、ミリ波帯の信号波を放射する送信機と、信号波を伝搬する伝搬径路を少なくとも1つ以上形成する伝搬径路形成部と、受信機と送信機との間の見通し伝搬径路および少なくとも1つ以上形成される伝搬径路のうちの複数の伝搬径路を介して複数の信号波が同時に入射されうる受信機とを備える。
【0008】
したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムによると、複数の伝搬径路を介してミリ波帯の信号波を送受信することが可能であるので、良好な送受信を実現することが可能とする。
【0009】
好ましくは、伝搬径路形成部は、送信機から放射される信号波を反射し、受信機に反射した信号波が入射するように配置する反射板を含む。
【0010】
したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムによると、反射板により複数の伝搬径路を確保される。また、反射板の設置により、複数の信号波が受信機に入射するための入射条件を容易に設定することができる。
【0011】
特に、反射板は、送信機と受信機とを結ぶ直線に対し、実質的にほぼ平行に配置される。したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムによると、送信機に含まれるアンテナおよび受信機に含まれるアンテナのアンテナ開口角を小さくすることができる。また、このような配置により、信号強度がより高い状態で複数の信号波が受信機に入射する条件が得られる。
【0012】
特に、反射板は、アルミニウムを有する薄膜を含む。したがって、たとえばアルミニウム箔を用いた場合、当該アルミニウム箔はミリ波帯信号の良反射体であるとともに、加工性に富みかつ安価であるため、容易に複数の伝搬径路を形成することが可能となる。
【0013】
特に、反射板は、表面が絶縁体で被覆される。したがって、反射板の表面を絶縁体で被覆することにより、反射板は装飾備品として活用され、屋内の装飾性を高める。また、絶縁体により、反射板の表面を保護する効果を有する。
【0014】
特に、反射板は、表面が透明絶縁体で被覆される。これにより、反射板を光を反射する、すなわち鏡面として使用することができる。これにより、屋内の装飾性を高めるとともに、絶縁体により、反射板の表面を保護する効果を有する。また、反射板の設置に際し、目視により、当該ミリ波帯信号送受信システムの位置・方向あわせを容易にする効果を有する。
【0015】
特に、反射板は、複数個配置され、複数個配置された反射板は、受信機に対して、信号波を伝搬する複数の伝搬経路を形成する。したがって、送受信機間に遮蔽物が存在した場合であっても、見通し以外の伝搬径路により良好な送受信が実現される。なお、この際、信号波は、反射板を1回経由しても、複数回経由してもよい。
【0016】
特に、受信機は、通常状態において、複数の伝搬径路を介して、複数の信号波が、同時に入射される。これにより、遮蔽物が存在しない場合(通常状態)に、信号波の良好な送受信が実現され、またある伝搬径路上に遮蔽物が存在した場合であっても、他の伝搬径路により信号波の良好な送受信が実現される。
【0017】
好ましくは、受信機および送信機は、家屋の内部に配置され、伝搬径路形成部は、送信機から放射される信号波を反射する、家屋の内部空間を構成する構造部であって、送信機は、家屋の内部空間を構成する構成部から所定の距離をおいて配置され、所定値以上の放射角をもってミリ波帯の信号波を放射する。
【0018】
したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムによると、送受信機を配置する屋内の構成部分を用いて、信号波が伝搬する複数の伝搬径路を確保することが可能となるため、良好な送受信を実現することが可能となる。
【0019】
より好ましくは、所定の距離および所定値以上の放射角のそれぞれは、複数の信号波が伝搬される領域および送信機と受信機との位置関係に基づいて定められる。したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムによると、複数の信号波が伝搬される領域および送信機と受信機との位置関係に基づいて、送信機の設置場所、や放射角を適切に設定することが可能となる。これにより、最小限の送信出力で効率的に信号波の伝搬径路を確保することができる。さらに、送信機と受信機との間の見通し寸断による伝送品質の劣化の問題を解消することができる。
【0020】
この発明のさらなる局面によるミリ波帯信号送受信システムは、ミリ波帯対応の複数の送信機と、複数の送信機から出力される複数の信号波が同時に入射されうるように配置される受信機とを備え、複数の送信機のそれぞれから放射される複数の信号波は、同一の周波数を有する。
【0021】
したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムによると、複数の伝搬径路を用いて良好な送受信が実現される。特に、同一周波数帯を用いて、すなわち占有帯域幅を増加させることなく遮断対策を行なうことができる。
【0022】
好ましくは、複数の送信機のそれぞれは、同一の周波数の信号波を生成するための、所定の局部発振周波数で発振する局部発振器を含む。したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムによると、信号波の周波数がすべて同一となるため、同一周波数帯を用いて遮断対策を行なうことができる。
【0023】
より好ましくは、局部発振器は、互いに同期している。したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムによると、複数の信号波がすべて完全同期しているため、たとえば、局部発信周波数のずれによるビートノイズの発生を防止することができる。さらに、同一チャンネルの内容は、完全に同一周波数で伝搬されるため、周波数ずれによる品質の劣化を防止することができる。
【0024】
なお、当該ミリ波帯信号送受信システムにおいて、信号波を反射する反射板を設けて、複数の伝搬径路を確保することは実施上まったく問題ない。
【0025】
特に、受信機は、通常状態において、複数の信号波が、同時に入射される。これにより、遮蔽物が存在しない場合(通常状態)に、信号波の良好な送受信が実現され、またある伝搬径路上に遮蔽物が存在した場合であっても、他の伝搬径路により信号波の良好な送受信が実現される。
【0026】
この発明のさらなる局面によるミリ波帯信号送受信システムを具備する家屋は、内部空間を構成する構成部と、ミリ波帯信号送受信システムとを備え、ミリ波帯信号送受信システムは、ミリ波帯の信号波を放射する送信機と、構成部に配置され、信号波を伝搬する伝搬径路を少なくとも1つ以上形成する伝搬径路形成部と、受信機と送信機との間の見通し伝搬径路および前記少なくとも1つ以上形成される伝搬径路のうちの複数の伝搬径路を介して複数の信号波が同時に入射されうる受信機とを含む。
【0027】
したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムを具備した家屋によると、送受信機を配置する屋内の構成部分を用いて、信号波が伝搬する複数の伝搬径路を確保することが可能であるため、良好な送受信が実現することが可能である。
【0028】
好ましくは、伝搬径路形成部は、送信機の出力を反射する反射板を含み、反射板は、構成部の表面に配置される。したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムを具備した家屋によると、家屋に配置される送受信機に対して、家屋内部の状況に応じて、反射板の配置の自由度を向上させることができる。
【0029】
または、反射板は、構成部の内部に配置される。したがって、当該ミリ波帯信号送受信システムを具備した家屋によると、家屋内に配置される送受信機に対して、家屋内に反射板を設置できない状況であっても、構造部材の内部に配置することにより良好な送受信を実現することが可能となる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付しその説明は繰返さない。
【0031】
[実施の形態1]
本発明の実施の形態1における構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の断面図(側面から見た図)である。
【0032】
図1において、記号1は、ミリ波映像伝送用の送信機を、記号2は、受信機を、記号3は、家屋の内部空間を構成する構成部の1例である天井を、記号6は、受信機2により受信された映像信号を表示する表示装置(テレビ等)を、記号31は、送信機1に備えられるアンテナを、記号32は、受信機2に備えられるアンテナをそれぞれ示している。
【0033】
天井3は、石膏ボードを含む材料で形成されている。送信機1のアンテナ31の開口ビーム角を±30°とし、送信機1から天井3への入射角を70°とした。天井3は、送信機1の出力を反射している。遮蔽物のない状態(通常状態)で、受信機2のアンテナ32に対し、送信機1からの直接波4と天井3が反射経路となる反射波5とが同時に入射している。
【0034】
受信機2のアンテナ32の開口ビーム角は、±15°で反射波5の大きさは、直接波4に対して+3dB程度であった。なお、送信機1および受信機2の間の水平距離Hは5m、送信機1(またはアンテナ31)の床面からの高さ2m、受信機2(またはアンテナ32)の床面からの高さ0.6mであった。
【0035】
ミリ波の従来の使用形態である屋内無線LANの用途(直接波を用いて送受信を行なう)においては、このように2波が同時に入射される状態では深刻なマルチパスの影響で満足な通信特性が得られないとされていた。
【0036】
しかしながら、上述した図1に示す構成において、BS/CS信号を用いた映像伝送を60GHz帯にて試みた実験においては、ゴースト等のマルチパスから懸念される悪影響は見られず、映像信号は全く問題なく通過することを検証した。
【0037】
次に、上記の直接波4が人体7によって遮断された場合を図2に示す。この場合、映像信号は15dB程度劣化したが、必要上問題ない信号強度が得られて映像の乱れはなかった。これは、映像信号が、天井3が反射経路となる反射波5により伝搬された結果によると考えられる。
【0038】
また、人体に代わり金属反射板を用いてこの直接波4を意図的に遮断したところ、上記人体の場合と同様に映像の乱れはなかった。
【0039】
なお、反射波5を送受信アンテナのメインローブ(主放射波)で、直接波4を送受信アンテナのサイドローブ(副放射波)で形成することにより、反射波5に対する直接波4の強度を適当な範囲内で収めることが容易になる。そして、反射波5および直接波4の強度は、(1)を満たすことが好ましい。
【0040】
(反射波強度−3dB)≧(直接波強度)>通信系の最小感度…(1)
このように、受信機に対し直接波と反射経路から得られる反射波とが同時に入射するように送信機と受信機とを備えることにより、直接波の伝搬経路に遮蔽物があった場合であっても、良好な映像受信が実現される。
【0041】
[実施の形態2]
本発明の実施の形態2における構成について図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施の形態2によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の平面図(天井面から見た図)である。
【0042】
図3において、記号8は、家屋の内部空間を構成する構成部の1例である壁面を示している。壁面8には、反射板9が設けられている。反射板9の裏面(家屋の壁面に対向する面)は、ミリ波帯信号を反射する材料(一例として、アルミニウム箔)で被覆されている。
【0043】
たとえば、反射板9として、裏面にアルミニウム箔を添付した絵画を用いる。絵画の裏面にアルミニウム箔を配置することにより、屋内の美観を損ねることなく、ミリ波帯の映像信号を反射することができる。
【0044】
本発明の実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、遮蔽物のない状態(通常状態)で、受信機2のアンテナ32に対し、直接波4および反射板9(絵画の裏面に添付したアルミニウム箔)を介する反射波5の合計2波が同時に入射している。
【0045】
反射板9は、送信機1と受信機2とを結ぶ直線に対し、実質的にほぼ平行に配置されている。これにより、送信機1のアンテナ31および受信機2のアンテナ32のアンテナ開口角を小さくすることができる。送信機1のアンテナ31の開口角は、およそ、図3に記載するα(実際にはαより少し大きい角度)になる。この結果、アンテナのゲインを上げることができ、受信機2のアンテナ32への反射波5の入射がより良好になるという効果を持つ。
【0046】
アルミニウム箔は、必ずしも鏡面状に平坦にする必要はなく、反射板9への入射角θが60°の場合、凹凸の大きさが1.25mm程度、すなわち60GHzにおける1/4波長以下であれば、実用上問題なく作用した。さらに、詳細な実験により、式(2)を関係を満たす表面粗さdであれば実用上問題なく作用することがわかった。
【0047】
d<λ/(8cosθ)…(2)
この状態においても、直接波4の伝搬経路上における遮蔽物(たとえば、人体等)の有無に関わらず、実施の形態1と同様に良好な受信映像が得られた。
【0048】
なお、本実施の形態においては、表面が絵画、裏面がアルミニウム箔で構成される反射板9を用いたが、これに限定されるものではない。たとえば、反射板9の表面には、カレンダーその他、意匠は問わず、材質についても紙、薄い木材等ミリ波帯信号を特によく吸収する吸収体以外であればよい。
【0049】
加えて、図示はしないが、裏面にアルミニウム箔を具備した絵画に代わり、鏡を用いたところ、同様に良好な受信映像が得られた。したがって、反射板9は、表面が透明絶縁体で被覆されたものであってもかまわない。なお、透明絶縁体としては、ガラス、樹脂等が使用可能である。また、前記ガラス、樹脂等の表面は、必ずしも鏡面状態を維持しなくてもよいことは言うまでもない。
【0050】
また、壁面内部に構造材として存在する金網やアルミニウム箔付断熱材を反射板9として利用してもよい。
【0051】
さらに、図示しないが、本発明の実施の形態2と本発明の実施の形態1とを組合せることも可能である。すなわち、実施の形態1の配置において、天井3を構成する天井板の裏面(屋内に向いている面を表面とする)にアルミニウム箔等を含む反射板を配置する。このような構成であっても、同様の結果が得られる。なお、天井板と反射板9との間に隙間があってもよい。
【0052】
このように、ミリ波帯信号に対応する送信機と受信機と反射板とを配置し、複数の伝搬径路を設けることにより、遮蔽物の有無を問わず良好な受信映像が実現される。
【0053】
[実施の形態3]
本発明の実施の形態3の構成について図4を用いて説明する。図4は、本発明の実施の形態3によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の断面図である。
【0054】
図4においては、2枚の反射板90および91が屋内に配置されている状態を示している。記号70は遮蔽物であり、送信機1と受信機2との間とを直線で結ぶ伝搬経路に常置されている。遮蔽物70により、送信機1から受信機2への直接波が遮断されている。
【0055】
反射板90および91は、送信機1から放射される信号波を反射する。反射板90を経由したA波は、受信機2へ入射している。反射板91および90を経由したB波は、受信機2へ入射している。すなわち、A波およびB波が同時に受信機2へ入射している。
【0056】
このように、送信機1の放射する信号波が複数の伝搬経路を介して受信機2に入射されることにより、映像伝送における見通し寸断による伝送品質劣化の問題を生じることなく、良好な品質を確保することができる。
【0057】
なお、本発明の実施の形態3においては、B波は反射板91および90を経由しているが、反射板91のみを経由するように配置してもよい。さらに、2波以上が同時に受信機2に入射してもよいことは言うまでもない。
【0058】
一般家屋においては、BS/CS等のアンテナターミナルは、部屋の下部に設けられていることが多い。したがって、図4に示すように、部屋の下部に設けられる送信機1に対し、反射板を部屋の上部(たとえば天井もしくは壁面の上部)に配置して複数の伝搬径路を確保する構成は、BS/CS等のアンテナターミナルが部屋の下部に設けられている一般家屋において極めて有効である。
【0059】
なお、本発明の実施の形態3におけるA波とB波とをそれぞれ、アンテナのメインローブ(主輻射波)とサイドローブ(副輻射波)とで形成することも有効である。メインローブとサイドローブとを用いると、メインローブのみでA波およびB波の2波を形成する場合と比較して、A波およびB波の双方のアンテナゲインが確保しやすいという利点がある。
【0060】
[実施の形態4]
本発明の実施の形態4における構成について図5を用いて説明する。図5は、本発明の実施の形態4によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の平面図である。
【0061】
図5は、ミリ波帯信号対応の2つの送信機10および11、ならびに受信機20が屋内に配置されている状態を示している。記号31Aは、送信機10のアンテナ、記号31Bは、送信機11のアンテナを、記号32は、受信機20のアンテナを表わしている。図に示すように、送信機10からはC波が、送信機11からはD波がそれぞれ放射されている。遮蔽物の存在しない状態(通常状態)で、受信機20には、C波およびD波が同時に入射している。C波およびD波はともに直接波である。
【0062】
ここで、C波およびD波の周波数を同一にする。一例として、送信機10および11の局部発振周波数を同一とする。送信機10および11のそれぞれは、映像信号と当該局部発振周波数の信号とを混合して放射する。これにより、C波およびD波の周波数が同一となる。この結果、同一の周波数帯域を用いて遮断対策を行なうことが可能となる。
【0063】
複数の送信機を配置し、それぞれの局部発振周波数をすべて同一とした場合、互いに異なる局部発振周波数を用いた周波数ダイバシティ等を利用する場合と比較して、占有帯域幅がまったく増加しないので周波数の有効利用が可能となる。
【0064】
また、実施の形態4における構成は、特に上述した反射板等を必要としないという特長を有する。一般家屋においても、BS/CS等のアンテナターミナルが部屋に複数、または同一フロアのいくつかの部屋に設けられていることが増えてきている。本発明の実施の形態4は、このような家屋での、送受信システムの配置において極めて有効となる。
【0065】
[実施の形態5]
本発明の実施の形態5の構成について図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施の形態5によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の平面図である。
【0066】
図6においては、送信機10および11が近接して配置されている。送信機10および11のそれぞれの局部発振周波数は互いに同期している。
【0067】
遮蔽物の存在しない状態(通常状態)で、送信機10から放射される直接波であるE波、および送信機11から放射され反射板9を経由したF波は、同時に受信機20へ入射している。
【0068】
この場合、入射するE波およびF波の周波数がそれぞれ完全同期しているため、画質の乱れの少ない良好な画像が得られるという特長がある。
【0069】
上述した実施の形態4では、送信機10と送信機11とが互いに別々の局部発振器を用いているため、周波数温度等の条件の違いによりC波およびD波のそれぞれの周波数のわずかなずれが生じると、画質劣化が生ずる。しかしながら、本発明の実施の形態5においては、これを抑制する効果を持つ。
【0070】
一例としては、送信機10と11とで同一の局部発振器を用いて、完全同期を実現する。これ以外に、各々が別の局部発振器を具備し、▲1▼これらの双方の出力のやり取りにより、同期動作をさせる。▲2▼双方の局部発振器を安定動作させるためのPLL制御信号のやり取りにより同期動作させる。▲3▼第1の送信機(10または11)の送信信号を第2の送信機(11または10)で受信し、この信号によって同期動作をさせる。等のいずれの方法をとってもよい。
【0071】
なお、本発明の実施の形態5による構成は、アンテナ開口ビーム角や設置場所等の都合で複数の送信機によってサービスエリアをカバーしたい場合の自由度の確保に極めて有効なものとなる。
【0072】
[実施の形態6]
本発明の実施の形態6における構成について図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態6によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の断面図である。
【0073】
図7は、図1と基本的に同じ配置である。ここでは、送信機1、特に送信機1に含まれるアンテナ31の配置位置や放射角と、直接波および反射波が共通に到達する領域との関連について詳しく説明する。
【0074】
図7において、送信機1は天井3から距離Lを隔てた位置に設置されており、表示装置であるテレビ6に設けられた受信機2は、送信機1から水平距離W、垂直距離Hを隔てた位置に設置されているものとする。
【0075】
また、送信機1のアンテナ31からの放射中心は点線で示されるように、ほぼ水平方向としている。ただし、放射中心が水平方向に限定されるものではなく、状況に応じて上向き(天井3方向)であっても、下向き(床方向)であってもかまわない。ここでは、簡単な例を示すために水平方向を中心に放射角を設定している。
【0076】
図7に示す角度成分θ1〜θ2は、アンテナ31から床方向へ放射される直接波4に対応する角度を示している。直接波4は、アンテナ31の放射中心に対して放射角度θ1〜θ2の領域を伝搬する。直接波4は、受信機2で直接受信することが可能である。
【0077】
送信機1から天井3へ向かう信号波の一部は、天井3を構成する石膏ボード等の建築部材によって一部が反射され、反射波5として受信機2で受信される。図7に示す角度成分θ3〜θ4は、アンテナ31から天井3へ向かう信号波、または天井3を経由する反射波5に対応する角度を表わしている。アンテナ31から天井3へ向かう信号波は、アンテナ31の放射中心に対して放射角度θ3〜θ4の領域を伝搬し、天井3に到達する。天井3を経由した反射波5は、アンテナ31の放射中心に対して放射角度θ3〜θ4の領域を伝搬する。
【0078】
図7に示す領域12は、直接波4と反射波5とがともに到達する領域である。このような領域12に受信機2を設置することにより、遮蔽物の存在しない状態(通常状態)において、直接波4と反射波5とを同時に受信機2で受信することが可能となる。
【0079】
天井3によるミリ波帯信号の反射は、天井3を構成する建築材料によって異なる。たとえば石膏ボードでは約90%が透過し、約10%が反射される。この場合の伝搬損失は、約10dBとなり、通常の自由空間伝搬損失を含めてもCSデジタル放送等のデジタル情報をミリ波伝送する場合等は、十分実用になることが実験結果からも得られている。
【0080】
天井3を構成する建築材料を木材にした場合にはさらに反射率が高いので、木材は天井3を利用して反射させる材料として有効である。ただし、水分を含んだ木材の場合にはミリ波吸収が起こるので反射率も低下する。
【0081】
ここで、屋内でのミリ波伝送において天井による反射が有効であることを示す実験結果を図8を用いて説明する。図8は、伝送品質についての実験結果を示す図であって、屋内でのミリ波伝送において天井による反射が有効であることを示している。実験では、天井の材質は石膏ボード、木材等であって、天井3から送信機1までの距離Lを1m、送受信機間の水平距離Wを5m、送信機1から受信機2までの垂直距離Hを2mとした。
【0082】
図8には、BS放送(記号BS)、CS放送(記号SC)をミリ波伝送したときの、受信C/N(搬送波対雑音比)の実験データを、天井による反射波(伝送距離が約6〜7m)と直接波(伝送距離が約5m)とについてそれぞれ示している。
【0083】
ミリ波帯信号の受信機2で必要とする搬送波対雑音比C/Nは、たとえばBS放送の場合には、C/N=14dB以上、CS放送の場合には、C/N=8dB以上であり、これらの搬送波対雑音比C/Nが確保できればクリアな映像が得られる。
【0084】
図8に示す実験結果によると、BS放送の場合、天井3による反射波および直接波はともにC/N=14dB以上、CS放送(UPPER)の場合、天井3による反射波および直接波はともにC/N=10dB以上、CS放送(LOWER)の場合、天井3による反射波および直接波はともにC/N=8dB以上である。したがって、図8に示す実験データにより、天井反射および直接波ともに十分な伝送品質が確保されていることがわかる。
【0085】
直接波4と反射波5とがともに到達する領域12の水平距離をSとすると、距離S、L、W、H、角度θ1〜θ4の間には、以下の関係が必要である。
【0086】
直接波4の下端が、直接波4と反射波5とがともに到達する領域12の右端にくる条件を式(3)に示す。直接波4の上端が、直接波4と反射波5とがともに到達する領域12の左端にくる条件を式(4)に示す。
【0087】
W−S=H/tanθ2 …(3)
W=H/tanθ1 …(4)
続いて、反射波5の下端が、直接波4と反射波5とがともに到達する領域12の右端にくる条件を式(5)に示す。反射波5の上端が、直接波4と反射波5とがともに到達する領域12の左端にくるための条件を式(6)に示す。
【0088】
W−S=2×L/tanθ4+H/tanθ4 …(5)
W=2×L/tanθ3+H/tanθ3 …(6)
式(3)〜(6)に示す条件から、以下のことが言える。天井3からの送信機1までの距離Lが0になった場合、式(3)、(5)および式(4)、(6)から(W−S)およびWを各々消去すると、式(7)が成り立つ。
【0089】
θ2=θ4、θ1=θ3…(7)
式(7)は、直接波4と反射波5とが同一経路を進むことを示している。すなわち、直接波4が人体等の遮蔽物で遮断されると、反射波5も同一経路で伝送されるため遮断されてしまうことになる。これでは、直接波4と反射波5との別経路を確保することのメリットがなくなってしまう。
【0090】
したがって、天井3での反射を利用して、直接波4とこれと経路の異なる反射波5とを確保し、遮蔽物による遮断対策を行なうためには、天井3から送信機1までの距離Lは必須条件となる。
【0091】
このことは、天井以外の内部空間を構成する構造物(壁面)を用いることにより、直接波と反射波とを別経路で伝搬させる場合も同様である。壁面の反射を利用する場合には、送信機1を当該壁面から所定の距離をおいて設置することが必要となる。
【0092】
たとえば、図9に示すように、上述のような反射板を壁面8(または天井3)に設置し、送信機1からの放射出力を受信機2に向けて反射させるようにした場合には、天井3(または壁面8)から送信機1までの距離Lを0としておいてもかまわない。この場合、図9に示すように壁面8からの距離Lxが0以上である必要がある。
【0093】
また、アンテナ31の放射中心から下向きにθ1、上向きにθ3以内の放射角度で放射するミリ波帯信号は、天井面や壁面や床面での1回だけの反射に制限すると受信機2には有効に到達しないことも考えられる。そこで、上述したように反射波用の放射をアンテナのメインローブ(主輻射波)、直接波用の放射をサイドローブ(副輻射波)で行ってもよい。あるいは、2つのアンテナを設けて反射波用の放射と直接波用の放射とを分離してしまってもよい。ただし、送信機1のアンテナ31の放射中心が水平でない場合には、θ1、θ3の角度が異なったものになるので、これらの角度の間でも放射出力がある方がアンテナの取付角度の制限を少なくすることができる。
【0094】
いずれの場合であっても、直接波と反射波とがともに到達する領域12を確保するためには、放射中心から下向きにθ2、上向きにθ4の放射角度を必要とする。もちろん、これらの角度は必要な到達距離W、直接波と反射波とがともに到達する領域12の幅S、天井3から送信機1までの距離L、送信機1と受信機2との垂直距離H等によって変わることは言うまでもない。
【0095】
また、これらの実際の放射角度を、式(3)〜(6)から求められるθ2、θ4より大きくしておけば、より広い範囲で直接波と反射波との両方の受信が可能となる。したがって、送信機1の出力に余裕があればこの方が望ましい。
【0096】
また、アンテナ32の受信角度もこれらの設定角度に応じて所定の値が必要である。すなわち、直接波4と反射波5とがともに到達する領域12の中のどの位置にあっても直接波4と反射波5との両方の受信ができるためには、少なくとも(θ4−θ1)の角度が必要である。
【0097】
必要な到達距離W=5m、直接波4と反射波5とがともに到達する領域12の幅S=3m、天井3から送信機1までの距離L=1m、送信機1と受信機2との垂直距離H=1mとした場合、式(3)〜式(6)により、θ1〜θ4は、次の関係になる。
【0098】
θ1≒11°、θ2≒27°、θ3≒31°、θ4≒56°…(8)
すなわち、式(8)に示すθ1〜θ2、θ3〜θ4の角度にアンテナの放射強度を高めておけば、送信機1から2m〜5mの場所に直接波と反射波とがともに到達する領域を得ることができる。
【0099】
このように、本発明の実施の形態6による構成によれば、送信機と反射面との距離や放射角を適切に設定することが可能である。このため、最小限の送信出力で効率的に受信機までの複数の伝搬経路を確保することができ、送信機と受信機との見通し寸断による伝送品質劣化の問題が生じないミリ波帯信号送受信システムを提供することが可能となる。
【0100】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0101】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、極めて安価かつ容易な方法で、美観を損なうことなく、ミリ波帯信号(特に映像信号)に対して安定な通信経路を確保することができるミリ波帯信号送受信システムを提供することができる。
【0102】
また、複数の伝搬径路を確保することで、屋内での映像伝送における見通し寸断による伝送品質劣化の問題を生じることなく、良好な品質を確保することができる。
【0103】
また、屋内を構成する構成部(壁面や天井面等)を利用して反射波を受信機に到達させるように構成することにより、送信機と受信機との見通し寸断による伝送品質劣化の問題のないミリ波帯信号送受信システムを提供することが可能となる。
【0104】
また、部屋の奥行きや天井の高さ、または受信機が設置されている場所までの垂直距離および水平距離によって、送信機を設置する天井からの距離やミリ波出力の放射角を適切に設定することが可能となる。これにより、最小限の送信出力で効率的に受信機への複数の伝搬経路を確保することができる。したがって、送信機と受信機との見通し寸断による伝送品質の劣化を防止し、良好な品質の映像を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の断面図である。
【図2】 図1に示す構成において、遮蔽物7により直接波を遮った様子を示す図である。
【図3】 本発明の実施の形態2によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の平面図である。
【図4】 本発明の実施の形態3によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態4によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の平面図である。
【図6】 本発明の実施の形態5によるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の平面図である。
【図7】 本発明の実施の形態6におけるミリ波帯信号送受信システムを配置した家屋の断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態6における伝送品質についての実験結果を示す図である。
【図9】 反射板を用いた場合のミリ波帯信号送受信システムの配置例を示す図である。
【符号の説明】
1,10,11 送信機、2,20 受信機、3 天井、4 直接波、5 反射波、6 テレビ、7 遮蔽物、8 壁面、9,90,91 反射板、12 直接波と反射波とがともに到達する領域、70 遮蔽物。

Claims (13)

  1. ミリ波帯の信号波を放射する送信機と、
    前記信号波を伝搬する間接伝搬径路を少なくとも1つ以上形成する伝搬径路形成部と、
    メインローブとサイドローブとを有する受信アンテナを含む受信機とを備え、
    前記受信機と前記送信機との間の見通し伝搬径路と、前記少なくとも1つ以上形成される間接伝搬径路とを含む複数の伝搬径路を介して、複数の信号波が前記受信機に同時に入射可能であり、前記複数の信号波は、前記間接伝搬径路を伝搬する反射波と前記見通し伝搬径路を伝搬する直接波とを含み、前記受信機は、前記反射波および前記直接波が前記反射波の強度が前記直接波の強度よりも大きい関係を有するように、前記受信アンテナの前記メインローブで前記間接伝搬径路を伝搬する反射波を受信し、前記受信アンテナのサイドローブで前記見通し伝搬径路を伝搬する直接波を受信する、ミリ波帯信号送受信システム。
  2. 前記伝搬径路形成部は、
    前記送信機から放射される信号波を反射し、前記受信機に前記反射した信号波が入射するように配置する反射板を含む、請求項1に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  3. 前記反射板は、
    前記送信機と前記受信機とを結ぶ直線に対し、実質的にほぼ平行に配置される、請求項2に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  4. 前記反射板は、
    アルミニウムを有する薄膜を含む、請求項2に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  5. 前記反射板は、
    表面が絶縁体で被覆される、請求項2に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  6. 前記反射板は、
    表面が透明絶縁体で被覆される、請求項2に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  7. 前記反射板は、複数個配置され、
    前記複数個配置された反射板のそれぞれは、
    前記受信機に対して、前記信号波を伝搬する間接伝搬径路を複数個形成する、請求項2に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  8. 前記受信機は、
    通常状態において、前記複数の伝搬径路を介して、前記複数の信号波が、同時に入射される、請求項1に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  9. 前記受信機および前記送信機は、
    家屋の内部に配置され、
    前記伝搬径路形成部は、
    前記送信機から放射される信号波を反射する、前記家屋の内部空間を構成する構造部であって、
    前記送信機は、
    前記家屋の内部空間を構成する構成部から所定の距離をおいて配置され、所定値以上の放射角をもってミリ波帯の信号波を放射する、請求項1に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  10. 前記所定の距離および前記所定値以上の放射角のそれぞれは、
    前記複数の信号波が伝搬される領域および前記送信機と前記受信機との位置関係に基づいて定められる、請求項9に記載のミリ波帯信号送受信システム。
  11. 内部空間を構成する構成部と、
    ミリ波帯信号送受信システムとを備え、
    前記ミリ波帯信号送受信システムは、
    ミリ波帯の信号波を放射する送信機と、
    前記構成部に配置され、前記信号波を伝搬する間接伝搬径路を少なくとも1つ以上形成する伝搬径路形成部と、
    メインローブとサイドローブとを有する受信アンテナを含む受信機とを含み、
    前記受信機と前記送信機との間の見通し伝搬径路と、前記少なくとも1つ以上形成される間接伝搬径路とを含む複数の伝搬径路を介して、複数の信号波が前記受信機に同時に入射可能であり、前記複数の信号波は、前記間接伝搬径路を伝搬する反射波と前記見通し伝搬径路を伝搬する直接波とを含み、前記受信機は、前記反射波および前記直接波が前記反射波の強度が前記直接波の強度よりも大きい関係を有するように、前記受信アンテナの前記メインローブで前記間接伝搬径路を伝搬する反射波を受信し、前記受信アンテナのサイドローブで前記見通し伝搬径路を伝搬する直接波を受信する、ミリ波帯信号送受信システムを具備する家屋。
  12. 前記伝搬径路形成部は、
    前記送信機の出力を反射する反射板を含み、
    前記反射板は、
    前記構成部の表面に配置される、請求項1に記載のミリ波帯信号送受信システムを具備する家屋。
  13. 前記伝搬径路形成部は、
    前記送信機の出力を反射する反射板を含み、
    前記反射板は、
    前記構成部の内部に配置される、請求項1に記載のミリ波帯信号送受信システムを具備する家屋。
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