JP4086375B2 - シートベルト装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シートバックを車体前方に前傾可能なシートに取り付けられるシートベルト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両の乗員等を座席に安全に保持するためのシートベルト装置のリトラクターを車両等のリクライニング式シートのシートバック内に取付けたシートベルト装置が実開昭63−176755号公報等に開示されている。このシートベルト装置は、車体前方に前傾可能なシートバック内にウェビング巻取用のリトラクターを内蔵し、前記シートバックの乗員の肩部を支承する部位近傍に車体前後方向に延びるウェビング用通路を形成し、前記シートバック背面側の車体構成壁に前記ウェビング用通路に臨むように前記リトラクターから繰出したウェビングを掛止するスルーアンカーを装着し、該スルーアンカーから前記ウェビング用通路を介してシートバック前面側に延在するウェビングを車体と連結可能にした構成である。
【0003】
そして、このシートベルト装置は、リトラクターの下方に設けられた係合ピン(フック)と、シートバック背面側の車体構成壁から突出するストライカ(リング状部材)が係脱可能に構成されている。この係合ピンは、シートバックの上端部に露出される操作ロッドの下端部に連結されており、操作ロッドを上方に変位させることで、係合ピンとストライカとの係合が解除されてシートバックを車体前方に前倒し可能となるように構成されている。また、係合ピンとストライカの係合が解除されて、シートバックがわずかに前傾しても乗員は着座することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、緊急ロック機構を備えたシートベルト装置は、車体の加速度及び傾斜を慣性体が移動することで感知し、該慣性体の移動によりロック手段を作動させる感知手段を具備している。この感知手段は、慣性体が適正に支持されている状態で本来の機能を発揮するようになっている。この種の感知手段を前記実開昭63−176755号公報記載のシートベルト用装置に備えた場合、乗員が着座できないようなシートバックの前傾では、感知手段が傾斜を感知して、ロック手段を作動させる。しかしながら、係合ピンとストライカとの係合が解除されて、シートバックがわずかに前傾したときに、ロック手段が作動してない状態で慣性体は支持されることになるが、この状態では、慣性体が所定の方向(例えば前方)に移動し易く、反対方向には移動しにくくなる。したがって、慣性体の車体加速度及び傾斜の感度にバラツキが生じ、感知手段の本来の機能を発揮できない可能性がある。しかしながら、上述のように乗員着座可能でウェビングを装着可能であり、このような状態で乗員がウェビングを使用することは望ましくない。
【0005】
本発明はかかる事情に鑑み、不適当な位置での使用を防止可能なシートベルト装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は、以下のいずれかの構成によって達成される。
(1) 巻取軸のウェビング引き出し方向の回転をロックするロック手段と、
所定の加速度及び傾斜を慣性体が移動することで感知し、前記ロック手段を作動させる感知手段と、を備えて、シートバックに設けられるリトラクターを有し、
前記シートバックに設けられたシートバック側連結部材と、該シートバックの背面側の車体に設けられた車体側連結部材との連結を解除することにより、該シートバックを車体前方に前傾可能なシートに取り付けられるシートベルト装置において、
前記リトラクターのリトラクターベースに取り付けられるロアプレートと、該ロアプレートとで前記ウェビングを挟み込むように移動可能なクランプ部材と、前記リトラクターベースに回動可能に取り付けられ、前記ウェビングを挟み込むように前記クランプ部材を移動させるべく、前記クランプ部材を押動するクランプレバーと、前記リトラクターベースに回動可能に取り付けられると共に、前記車体に当接支持される当接部を有し、前記連結の解除によって該当接部が前記車体から離れると付勢力によって回動し、前記クランプ部材を押動する方向に前記クランプレバーを回動させるアームと、を含んで構成される挟持機構を備え、
前記シートバック側連結部材と前記車体側連結部材の連結が解除されると、前記挟持機構によって前記ウェビングを挟持し、ウェビングの引き出しを阻止することを特徴とするシートベルト装置。
(2) 巻取軸のウェビング引き出し方向の回転をロックするロック手段と、
所定の加速度及び傾斜を慣性体が移動することで感知し、前記ロック手段を作動させる感知手段と、を備えて、シートバックに設けられるリトラクターを有し、
前記シートバックに設けられたシートバック側連結部材と、該シートバックの背面側の車体に設けられた車体側連結部材との連結を解除することにより、該シートバックを車体前方に前傾可能なシートに取り付けられるシートベルト装置において、
前記車体側連結部材に支持可能で、2つのピンを備えるプレートと、該プレートのピンに巻装される圧縮コイルバネと、前記シートバックに固定され、前記ピンがその孔内に摺動自在に支持されるとともに前記圧縮コイルバネがその側面に支持される第1クランプ部材と、前記プレートのピンに固定され、前記第1クランプ部材と前記ウェビングを介して対向して配置される第2クランプ部材と、を含んで構成されている挟持機構を備え、
前記シートバック側連結部材と前記車体側連結部材の連結が解除されると、前記プレートは前記車体側連結部材によって支持されなくなり、前記圧縮コイルバネによって前記第1及び第2クランプ部材によって前記ウェビングを挟持し、ウェビングの引き出しを阻止することを特徴とするシートベルト装置。
【0007】
本発明の上記構成によれば、シートバック側連結部材と車体側連結部材の連結が解除されると、阻止手段によりウェビングの引き出しが阻止される。
したがって、シートバックが車体に固定されていない不適当な位置では、ウェビングを引き出すことができず、ウェビングを使用するのが好ましくない着座不適当なシートバック位置でのウェビングの使用を回避することができるとともにシートバックが固定されていないことを認識できる。
【0008】
ここで、ウェビングの引き出しを阻止する阻止手段としては、例えば、シートバック側連結部材と車体側連結部材の連結解除と連動してウェビングを挟持する構成が挙げられる。また、阻止手段の他の構成としては、シートバック側連結部材と車体側連結部材の連結解除と連動してウェビングの引き出しをロックするロック手段を強制的に作動させる構成が挙げられる。
【0009】
前記阻止手段は、リトラクター自体に内蔵してもよい。また、リトラクターの外部に設けることも当然可能であり、この場合、シートバックの内部でも外部でもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に基づいて本発明の一実施形態を詳細に説明する。図1は本発明の第1実施形態に係る車両用シートの乗員着座使用位置での概略側面図であり、図2は図1においてAで囲った部分の拡大図である。
【0011】
図1に示すように、本第1実施形態のシートベルト装置1では、ウェビングWの一端部がシートバック3内に取り付けられたリトラクター10に巻取り及び引出し可能に保持されている。そして、シートバック3は、シートクッション4に対してヒンジ機構部6により回動軸Kを中心として回動可能とされている。
【0012】
本第1実施形態におけるシートバック3は、図1に示す位置だけに着座位置が固定され、着座時のリクライニング角度を調節、固定できないタイプである。シートバック3のリクライニング角度は調整できないが、シートバック3の上端に設けられたレバー5を操作することでシートバック3の車体に対するロックを解除し、シートバック3を車体前方に倒すことができる。
【0013】
図2に示すように、リトラクター10の上方には、シートバック側連結部材としてのフック12が回動軸12aを中心として回動可能にシートバック3に取り付けられている。このフック部12の連結部12bが、シートバック3の背面側の車体構成壁7から突出した車体側連結部材としてのリング状部材9の連結部9aと係脱可能とされている。また、レバー5を下方に押すと、不図示の機構により、フック12が時計方向に回転するようにされている。そして、フック12が、レバー5の押圧操作に連動して、回動軸12aを中心に時計回りに回動することによって、フック12とリング状部材9との連結状態が解除されるようになっている。
なお、フック12とリング状部材9の連結解除機構は、レバー5を含む機械的構成に限らず、ボタン操作により電気的な力又は油圧等により、フック12が回動するように構成されていてもよい。
【0014】
ここで、本実施形態においては、シートバック3にウェビングWを巻取るリトラクター10が内蔵されるタイプであるので、ウェビングWに加わる力が直接的にシートバック3にも伝わる。しかしながら、フック12とリング状部材9が、シートバック3と車体構成壁7とを連結することにより、ウェビング引張力が作用しても、この引張力を緩和することができるので、シートバック3を補強する役割を果たすことができる。
【0015】
前記リトラクター10には、ウェビングWの引き出しを阻止する阻止手段である挟持機構11が設けられている。この挟持機構11は、リトラクターベース10aに固定されるアッパープレート13と、アッパープレート13の側面に沿ってA,B方向に移動可能クランプ部材15(便宜上、ハッチングで示す)と、前記クランプ部材15を矢印A方向に付勢するリターンスプリング16と、リトラクターベース10aに取り付けられクランプ部材15の歯15aに対向して配置されたロアプレート19と、回動軸17aを中心としてリトラクターベース10aに取り付けられ切欠部17cがクランプ部材15の枢軸15cを支持するクランプレバー17と、回動軸18bを中心としてリトラクターベース10aに取り付けられ車体構成壁7に設けられた受け部8にその当接部18aが当接支持されるアーム18と、リトラクターベース10aの突起部10cにその一端が係止されアーム17の突起部18cにその他端が係止されたバネ14とを含んで構成されている。なお、図2に示す位置においては、クランプレバー17の突起部17bとアーム18は接触していない。
【0016】
前記クランプレバー17は、回動軸17aを中心に時計回りに回動することで、クランプ部材15をアッパープレート13の側面に沿ってB方向に動かし、該クランプ部材15とロアプレート19との間にウェビングWを挟み込んで、ウェビングWの引き出しを阻止できるようになっている。この挟持機構11は、車両緊急時に作用する張力により巻取軸に巻装されているウェビングWが巻締まりを生じるのでウェビングWの伸び出しが生じるといった問題を解決するため緊急時にウェビングWを挟持することによりウェビングWの伸び出しを最小限にできるようにロック手段に連動して作動できる上、シートバック3の固定が解除されたときにも作動するようになっている。
【0017】
図3は図1のシートバック3を乗員着座使用位置から僅かに前方に倒した状態の概略側面図であり、図4は図3の要部拡大図である。
【0018】
図3に示すように、シートバック3を図1の乗員着座使用状態から前方に倒す際、まず、レバー5を操作する。該レバー5の操作に連動して前述したようにフック12が回動軸12aを中心に時計回りに回動する。すると、フック12の連結部12bとリング状部材9の連結部9aとの連結が解除される。この状態では、車体の加速度及び傾斜を感知する感知手段が傾き、慣性体の支持状態がわずかに変わるので、感知手段の本来の機能を十分に発揮できないおそれがある。
【0019】
そして、シートバック3を車両前方に倒していくと、車体構成壁7の受け部8からアーム18の当接部18aが離れ、図4に示すように、ばね14の付勢力により、アーム18が回動軸18bを中心に時計回りに回動する。すると、このアーム18がクランプレバー17の突起部17bに突き当たり、クランプレバー17を回動軸17aを中心として同じく時計回りに回動させる。
【0020】
そして、クランプレバー17は、リターンスプリング16の付勢力に抗して、切欠部17cがクランプ部材15の枢軸15cを押動することで、クランプ部材15をアッパープレート13の側面に沿ってB方向に移動させ、ウェビングWをクランプ部材15とロアプレート19の間に挟み込み、クランプ部材15の歯15aがウェビングWに噛み込むことで、ウェビングWの引き出しを阻止する。すなわち、シートバック3がフック12とリング状部材9が連結された正規の位置にないときに、ウェビングWを挟持することにより、ウェビングWの引き出しのみならず巻き込みも阻止できるので、ウェビングWを使用するのが好ましくない着座不適当なシートバック位置でのウェビングWの使用を回避することができるとともにシートバック3が固定されていないことを認識できる。
【0021】
なお、図3の状態から、シートバック3を正規の位置へと図中車両後方側へと倒すと、フック12の下面のテーパ面12cがリング状部材9に押されるため、フック12はまず回動軸12aを中心として時計回りに回転する。そして、テーパ面12cが連結部9aを通過したのち、自重又は不図示の付勢手段で反時計回りに回転し、図2の状態へと戻る。この状態では、ウェビングWの挟持は解除されているので、ウェビングWの使用が可能になり、感知手段も本来の機能を十分に発揮可能となる。
【0022】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図5は本発明の第2実施形態に係るシートベルト装置におけるリトラクターの乗員着座使用位置での概略側面図であり、図6はシートバックを乗員着座使用位置から僅かに前方に倒した状態でのリトラクターの概略側面図である。
【0023】
図5に示すように、本第2実施形態に係るリトラクター30は、車体の加速度及び傾斜を検知する感知手段31を備えている。この感知手段31は、球形状の慣性体33と、慣性体33を載置するセンサーケース35と、センサーケース35に回動軸37aを中心として回動自在に取り付けられラチェットホイール36の歯と係合可能なセンサーアーム37とを含んで構成されている。
【0024】
そこで、この感知手段31の慣性体33が車体緊急時に車体の加速度を感知すると、該慣性体33がセンサーケース35上を移動することによって、センサーアーム37が回動軸37aを中心として時計回りに回動し、該センサーアーム37の先端がラチェットホイール36の歯に係合すると、ラチェットホイール36がウェビングWの巻取軸(図示せず)に対して回転遅れを生じ、ロック手段を作動させ、巻取軸のウェビング引出方向の回転をロックできるようになっている。
【0025】
また、リトラクターベース30aの側面には、回動軸38aを中心に回動可能であり、ウェビングWの引き出しを阻止する阻止手段としてのレバー38が設けられている。該レバー38は、そのコの字部38cがばね39によって付勢されている。図5に示す乗員着座使用位置では、レバー38のコの字部38cに、バネ39の付勢力に抗してC方向に力がかけられているため、レバー38の押動部38cとセンサーアーム37の後端部37bが接触していない。しかしながら、シートバック側連結部材と車体側連結部材との連結が解除されると、その動作に連動して、C方向の押圧力が解除されるようになっている。
なお、このC方向の押圧力を解除する方法としては、例えば、シートバック側連結部材と車体側連結部材が連結されているときにコの字部38cを押圧する押圧部材を設け、この押圧部材がレバーの操作に連動して、上方へ移動することで、コの字部38cと押圧部材が非当接状態となり、押圧力を解除する方法等がある。
【0026】
シートバックを図5の乗員着座使用位置から前方に倒す際、まず、第1実施形態と同じくシートバックの上端から突出したレバーを操作する。該レバーを操作するとその操作に連動してシートバック側連結部材と車体側連結部材の連結が解除される。
【0027】
そして、シートバックを車両前方に倒していくと、C方向の押圧力が解除され、ばね39の付勢力により、アーム38が回動軸38aを中心に時計回りに回動する。すると、図6に示すように、このアーム38の押動部38bがセンサーアーム37の後端部37bに当接し、センサーアーム37が回動軸37aを中心に時計回りに回動する。そして、センサーアーム37の先端とラチェットホイール36の歯が噛合い、ロック手段が作動し、ウェビングの引き出しが阻止される。すなわち、シートバックが正規の位置にないときに、機械的な方法によってロック手段を強制的に作動させることにより、ウェビングWを引き出せなくし、ウェビングWを使用するのが好ましくない着座不適当なシートバック位置でのウェビングの使用を回避することができるとともにシートバックが固定されていないことを認識できる。
【0028】
なお、図6の状態から、シートバックを正規の位置へと図中車両後方側へと倒すと、図5に示すC方向の押圧力が働き、アーム38が回動軸38aを中心に反時計回りに回動することで、アーム38の押動部38bとセンサーアーム37の後端部38bが当接しなくなるので、センサーアーム37が反時計回りに回動軸37aを中心として回動し、再び図5に示す状態へと戻る。この状態では、噛合い状態は解除されているので、ウェビングWの使用が可能になり、感知手段も本来の機能を十分に発揮可能となる。
【0029】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図7は本発明の第3実施形態に係るシートベルト装置におけるリトラクターの乗員着座使用位置での概略側面図である。
【0030】
図7に示すように、本第3実施形態に係るリトラクター40も、第2実施形態と同様に車体の加速度及び傾斜を検知する感知手段41を備えている。この感知手段41も、第2実施形態と同様に慣性体43と、この慣性体43を載置するセンサーケース45と、センサーケース45に回動軸47aを中心に回動自在に取り付けられたセンサーアーム47とを含んで構成されている。なお、感知手段41の作用については、第2実施形態と同一なので省略する。
【0031】
リトラクターベース40aには、回動軸48aを中心に回動可能なストッパー48と、可動部50を摺動自在に収納したソレノイド49と、ソレノイド49の一端に接続される伝達部材51とがウェビングWの引き出しを阻止する阻止手段として設けられている。このソレノイド49の可動部50の突起部50aは、ストッパー48の孔48cに連結している。
【0032】
シートバックを図7の乗員着座使用状態から前方に倒す際、まず、第1及び第2実施形態と同じくシートバックの上端から突出したレバーを操作する。該レバーを操作するとその操作に連動してシートバック側連結部材と車体側連結部材の連結が解除される。
【0033】
そして、シートバックを車両前方に倒していくと、シートバック側連結部材と車体側連結部材の連結解除を検知する電気的手段(図示せず)により、伝達部材51を介して、ソレノイド49が作動して、可動部50が図中上方に移動することにより、可動部50と連結されたストッパー48が回動軸48aを中心として時計回りに回動する。すると、このストッパー48の爪部48bがラチェットホイール46の歯と噛合い、ロック手段が作動することによって、ウェビングの引き出しが阻止される。すなわち、シートバックが正規の位置にないときに、電気的な手段によってロック手段を強制的に作動させることにより、ウェビングWを引き出せなくし、ウェビングWを使用するのが好ましくない着座不適当なシートバック位置でのウェビングWの使用を回避することができるとともにシートバックが固定されていないことを認識できる。ここで、前記電気的手段としては、例えば、電気接点同士が接触することでシートバック側連結部材と車体側連結部材の連結解除を検知する手段等が挙げられる。
【0034】
なお、シートバックを正規の位置へと図中車両後方側へと倒すと、前記電気的手段が作動せず、ソレノイド49が作動しなくなり、可動部50が図中下方に移動することにより、可動部50と連結されたストッパー48が回動軸48aを中心として反時計回りに回動し、ストッパー48の爪部48bとラチェットホイール46の歯の噛合いが解除される。この状態では、噛合い状態は解除されているので、ウェビングWの使用が可能になり、感知手段も本来の機能を十分に発揮可能となる。
【0035】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図8は本発明の第4実施形態に係るシートベルト装置の乗員着座使用位置での概略側面図であり、図9は図8のシートベルト装置のシートバックを乗員着座使用位置から僅かに前方に倒した状態の概略側面図である。
【0036】
図8に示すように、リトラクター70の図中上部には、上述した実施形態と同様に、シートバック側連結部材としてのフック72が回動軸72aを中心として回動可能にシートバック63に取り付けられている。このフック部72の連結部72bが、シートバック63の背面側の車体構成壁67から突出した車体側連結部材としてのリング状部材69の連結部69aと係脱可能とされている。
【0037】
前記リトラクター70の図中上部でリング状部材69の図中右方向には、ウェビングWの引き出しを阻止する阻止手段として機能する挟持機構81が設けられている。この挟持機構81は、その側面がリング状部材69の連結部69aに支持され2つのピン87aを備えたプレート87と、プレート87のピン87aに巻装されプレート87を図中左方に付勢する圧縮コイルバネ86と、シートバック63に固定されピン87aがその孔内に摺動自在に支持されるとともに圧縮コイルバネ86がその側面に支持される第1クランプ部材85と、プレート87のピン87aに固定され第1クランプ部材85とウェビングWを介して対向して配置される第2クランプ部材89とを含んで構成されている。
【0038】
図9に示すように、シートバック63を図5の乗員着座使用状態から前方に倒す際、まず、レバー65を操作する。該レバー65を操作するとその操作に連動してフック72が回動軸72aを中心に時計回りに回動する。すると、フック72の連結部62bとリング状部材69の連結部69aとの連結が解除される。
【0039】
そして、シートバック63を車両前方に倒していくと、リング状部材69の連結部69aにプレート87の側面が支持されなくなるので、圧縮コイルバネ86の付勢力により、プレート87が図中左方に移動するとともにこのプレート87に固定された第2クランプ部材89も左方向に移動する。したがって、ウェビングWが第1クランプ部材85と第2クランプ部材89との間に挟み込まれ、ウェビングWの引き出しが阻止される。すなわち、シートバック63が正規の位置にないときに、ウェビングWを挟持することにより、ウェビングWの引き出しのみならず巻き込みを阻止するので、ウェビングWを使用するのが好ましくない着座不適当なシートバック位置でのウェビングWの使用を回避することができるとともにシートバックが固定されていないことを認識できる。
【0040】
なお、図9の状態から、シートバック63を正規の位置へと図中車両後方側へと倒すと、フック72の下面のテーパ面72cがリング状部材69に押されるため、フック72はまず回動軸72aを中心として時計回りに回転する。そして、テーパ面72cが連結部69aを通過したのち、自重又は不図示の付勢手段で反時計回りに回転し、リング状部材69の連結部69aにプレート87の側面が支持され、図8の状態へと戻る。この状態では、ウェビングWの挟持は解除されているので、ウェビングWの使用が可能になり、感知手段も本来の機能を十分に発揮可能となる。
【0041】
なお、本発明の阻止手段を構成する挟持手段の構成及びロック手段を強制的に作動させる構成は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨に基づいて適宜、変更改良等が可能であることは言うまでもない。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のシートベルト装置には、シートバックを車体前方に前傾する際、シートバック側連結部材と車体側連結部材との連結が解除されると、ウェビングの引き出しを阻止する阻止手段が設けられているので、シートバックが車体に固定されていない不適当な位置では、ウェビングを引き出すことができず、ウェビングを使用するのが好ましくない着座不適当なシートバック位置でのウェビングの使用を回避することができるとともにシートバックが固定されていないことを認識できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るシートベルト装置の乗員着座使用位置での概略側面図である。
【図2】図1においてAで囲った部分の拡大図である。
【図3】図1のシートバックを乗員着座使用位置から僅かに前方に倒した状態の概略側面図である。
【図4】図3の要部拡大図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係るシートベルト装置に供するリトラクターの乗員着座使用位置での概略側面図である
【図6】図5の状態から、シートバックを乗員着座使用位置から僅かに前方に倒した状態のリトラクターの概略側面図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係るシートベルト装置におけるリトラクターの乗員着座使用位置での概略側面図である。
【図8】本発明の第4実施形態に係るシートベルト装置の乗員着座使用位置での概略側面図である。
【図9】図8のシートベルト装置のシートバックを僅かに前方に倒した状態の概略側面図である。
【符号の説明】
1 シートベルト装置
3 シートバック
7 車体構成壁
9 リング状部材
12 フック
11 挟持機構
13 アッパープレート
14 ばね
15 クランプ部材
16 リターンスプリング
17 クランプレバー
18 アーム
19 ロアプレート
38 レバー
39 ばね
48 レバー
49 ソレノイド
50 可動部
51 伝達部材
72 フック
79 リング状部材
81 挟持機構
85 第1クランプ部材
86 圧縮コイルバネ
87 プレート
89 第2クランプ部材

Claims (2)

  1. 巻取軸のウェビング引き出し方向の回転をロックするロック手段と、
    所定の加速度及び傾斜を慣性体が移動することで感知し、前記ロック手段を作動させる感知手段と、を備えて、シートバックに設けられるリトラクターを有し、
    前記シートバックに設けられたシートバック側連結部材と、該シートバックの背面側の車体に設けられた車体側連結部材との連結を解除することにより、該シートバックを車体前方に前傾可能なシートに取り付けられるシートベルト装置において、
    前記リトラクターのリトラクターベースに取り付けられるロアプレートと、該ロアプレートとで前記ウェビングを挟み込むように移動可能なクランプ部材と、前記リトラクターベースに回動可能に取り付けられ、前記ウェビングを挟み込むように前記クランプ部材を移動させるべく、前記クランプ部材を押動するクランプレバーと、前記リトラクターベースに回動可能に取り付けられると共に、前記車体に当接支持される当接部を有し、前記連結の解除によって該当接部が前記車体から離れると付勢力によって回動し、前記クランプ部材を押動する方向に前記クランプレバーを回動させるアームと、を含んで構成される挟持機構を備え、
    前記シートバック側連結部材と前記車体側連結部材の連結が解除されると、前記挟持機構によって前記ウェビングを挟持し、ウェビングの引き出しを阻止することを特徴とするシートベルト装置。
  2. 巻取軸のウェビング引き出し方向の回転をロックするロック手段と、
    所定の加速度及び傾斜を慣性体が移動することで感知し、前記ロック手段を作動させる感知手段と、を備えて、シートバックに設けられるリトラクターを有し、
    前記シートバックに設けられたシートバック側連結部材と、該シートバックの背面側の車体に設けられた車体側連結部材との連結を解除することにより、該シートバックを車体前方に前傾可能なシートに取り付けられるシートベルト装置において、
    前記車体側連結部材に支持可能で、2つのピンを備えるプレートと、該プレートのピンに巻装される圧縮コイルバネと、前記シートバックに固定され、前記ピンがその孔内に摺動自在に支持されるとともに前記圧縮コイルバネがその側面に支持される第1クランプ部材と、前記プレートのピンに固定され、前記第1クランプ部材と前記ウェビングを介して対向して配置される第2クランプ部材と、を含んで構成されている挟持機構を備え、
    前記シートバック側連結部材と前記車体側連結部材の連結が解除されると、前記プレートは前記車体側連結部材によって支持されなくなり、前記圧縮コイルバネによって前記第1及び第2クランプ部材によって前記ウェビングを挟持し、ウェビングの引き出しを阻止することを特徴とするシートベルト装置。
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