JPH057090Y2 - - Google Patents

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JPH057090Y2
JPH057090Y2 JP1986127649U JP12764986U JPH057090Y2 JP H057090 Y2 JPH057090 Y2 JP H057090Y2 JP 1986127649 U JP1986127649 U JP 1986127649U JP 12764986 U JP12764986 U JP 12764986U JP H057090 Y2 JPH057090 Y2 JP H057090Y2
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buckle
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、車両用フロアに移動可能に載置さ
れた車両用シートに配設され、車両用シートに着
座する乗員を拘束する拘束ベルトに設けられたタ
ングプレートが選択的に係止されるバツクル手段
を有する車両用シートベルト装置に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
一般に、車体フロアに一端が固定されるバツク
ル手段(例えば、実公昭56−14845)と異なり、
車体フロアに移動可能に載置される車両用シート
に取り付けられるバツクル手段は実公昭54−
39769に開示されるように、車両用シートに回動
自在に軸支されている。このバツクル手段には、
車両用シートに着座する乗員を拘束するシートベ
ルトに取り付けられたタングプレートが選択的に
係止、解除できる。このようなバツクル手段は車
体に一端が固定されるバツクル手段と比べて、操
作性が向上されている。
しかしながら、このようなバツクル手段が取り
付けられた車両用シートは緊急時にバツクル手段
にかかるかなりの高負荷に耐えるため、実開昭54
−165427に示されるような、補強手段を取り付け
ることが提案されている。
しかし、このような補強手段を車両用シートに
設けた場合には、車両用シートの部品点数が増
し、車両用シートの車体フロアへの組付け作業に
時間がかかるとともに、車両用シートが全体とし
て重くなる。
そこで、バツクル手段の操作性を向上し、か
つ、車体への組付け作業も容易とするため、車両
用シートに補強手段を取り付けず、バツクル手段
にかかるかなりの高負荷を直接、車体フロアへ伝
達でき、かつバツクル手段を車両用シートに固定
して、車両用シートの移動とともに移動可能とす
る車両用シートベルト装置が提案されている。
(例えば実開昭53−75320) 〔考案が解決しようとする問題点〕 しかしながら、このような車両用シートベルト
装置が取り付けられた車両用シートでは車両用シ
ートを車両前後方向に移動させる際、車両用シー
トベルト装置の解除レバーを操作する必要があ
り、車両用シートの移動操作が面倒であり、か
つ、このような車両用シートベルト装置はシリン
ダ、ロツド、バネ等の多くの部品を有し、製作コ
ストが高いものであつた。
従つて、本考案の目的はバツクル手段を車両用
シートとともに移動可能としてバツクル手段の操
作性を向上するとともに、所定荷重以上ではその
荷重が車両用シートに伝達されないようにして車
両用シートの損傷等を防ぐことにある。
〔問題点を解決するための手段〕
そのため本考案は、車体フロアに載置され、車
体前後方向に移動可能な車両用シートの近傍に配
設された車両用シートべルト装置において、この
シートベルト装置のバツクル手段を前記車両用シ
ートから突出自在に配設し、かつ、その基端部を
リンク機構からなる荷重伝達手段を介して車体フ
ロアに固定するとともに、この荷重伝達手段と前
記バツクル手段の基端部および前記車体フロアと
の連結部をそれぞれ車両前後方向に回転自在に軸
支し、さらに、前記バツクル手段を、前記車両用
シートに取付けられ、所定荷重以上でバツクル手
段の支持が解除される支持部材に支持したもので
ある。
〔作用〕
上述の手段によれば、バツクル手段は、車両前
後方向に回転自在なリンク機構からなる荷重伝達
手段を介して車体フロアに取付られ、かつ、車両
用シートに取付けられた支持部材に支持されてい
るため、車両用シートが車両前後方向に移動され
た場合、車両用シートの移動に伴つてバツクル手
段も移動するので、車両用シートの車両前後方向
への移動の際、着座乗員はバツクル手段に対して
何等特別な操作をする必要がない。また、バツク
ル手段を支持している前記支持手段は、所定荷重
以上でバツクル手段の支持が解除されるので、そ
の荷重はシートに伝達されないとともに、前記荷
重は荷重伝達手段を介して車体フロアに確実に伝
達される。
〔実施例〕
以下、本考案の第1ないし第2実施例を図面に
基づいて詳細に説明する。
(第1実施例) 第1図ないし第9図は本考案の第1実施例にか
かる車両用シートベルト装置のインナベルト装置
を示しており、そのうち、第2図は本考案にかか
る車両用シート装置が取り付けられたリヤシート
20の斜視図であつてフロントシート側から見た
ものである。
この第2図においては、乗員はリヤシート20
の左右にそれぞれ着座することができる。着座乗
員は着座したのち、拘束ベルトであるアウタベル
ト311に取り付けられたタングプレート313
をバツクル手段30に係止させることにより、リ
ヤシート20に確実に拘束される。ところで、ア
ウタベルト311の一端はアンカプレート315
に固定され、さらに、そのアンカプレート315
がリヤシート20の後方の車体フロア10にボル
トによつて固定されるため、アウタベルト311
は車体フロア10に確実に固定されている。この
アウタベルト311の他端にはタングプレート3
13が固定され、このタングプレート313はバ
ツクル手段30のバツクル装置303の図示しな
いラツチと係合する。バツクル装置303には解
除ボタン331が設けられており、解除ボタン3
31が押圧されたとき、バツクル装置303のラ
ツチとタングプレート313の係合が解除され
る。従つて、アウタベルト311はタングプレー
ト313とバツクル装置303の係合、解除によ
り選択的に着座乗員をリヤシート20に拘束し得
る。
第1図は第2図の−線に沿つた断面図であ
つて、バツクル手段30が使用状態に位置づけら
れ、かつ、リヤシート20が基準状態に位置づけ
られたところを示す。この基準状態では、リヤシ
ート20の下方後端は車体フロア10の後方部分
とl1だけ離されている。この第1図に示すよう
に、バツクル手段30はバツクル装置303、イ
ンナベルト305、ブーツ307その基端部であ
るアンカープレート301からなる。バツクル装
置303とアンカプレート301には取付け穴3
23,321がそれぞれ穿設されており、それら
の取付け穴321,323にはそれぞれインナベ
ルト305の両端が固定され、そのインナベルト
305を被覆するようにブーツ307が設けられ
ている。従つて、バツクル装置303とタングプ
レート313が係合した状態でアウタベルト31
1にかなりの高負荷がかかつた場合にはその高荷
重はインナベルト305を介して、アンカプレー
ト301に伝達される。また、インナベルト30
5はブーツ307により被覆され、このブーツ3
07は多少剛性を有するため、第1図に示すよう
に、バツクル装置303をリヤシート20のシー
トクツシヨン231上に直立させることができ
る。
尚、このバツクル手段30のアンカプレート3
01は後述するバツクル手段30の支持部材とし
ての伝達荷重制限手段25を介してリヤシート2
0のシートフレーム201に固定されるととも
に、後述する荷重伝達手段40を介して車体フロ
ア10に連結されている。
ところで、リヤシート20は第2図に示すよう
に、シートクツシヨン231とシートバツク22
1からなる。シートクツシヨン231とシートバ
ツク221は連結部材233によつて、連結され
ている。
また、シートクツシヨン231には車体フロア
10上にボルト215により固定された車両前後
方向位置調節スライデイングアジヤスタ21のロ
アメンバ213と摺動自在に嵌合しているアツパ
メンバ211が固定されることにより、シートク
ツシヨン231は車両前後方向に選択的に移動可
能である。尚、この車両前後方向位置調節スライ
デイングアジヤスタ21には図示しない位置調節
係止手段が取り付けられている。
更に、シートクツシヨン231にはバツクル手
段30の下部が収容される窪みまたはスリツト2
27が形成されている。この窪み227より車両
前方部分に位置するシートクツシヨン231は柔
軟なクツシヨン材で形成されており、バツクル手
段30がこの窪み227の前方側面を押圧したと
きには容易にくぼみ、バツクル手段30の押圧力
が除去されたときには容易に元の形状にもどるよ
うに形成されている。
次に、シートバツク221の車両巾方向中央部
にはシートバツク221内に収容可能なアームレ
スト225が取り付けられている。このアームレ
スト225はシートバツク221に図示しないヒ
ンジ手段により固定されており、引き出されたと
きには、シートクツシヨン231の車両巾方向中
央部上に位置づけられ、左右両着座乗員の肘掛け
となる。このアームレスト225とシートバツク
221の境目でシートクツシヨン231の近傍に
はバツクル手段30の格納用窪み223が形成さ
れている。
第3図は伝達荷重制限手段25と荷重伝達手段
40の組み付けた状態を示す斜視図であつて、第
4図は伝達荷重制限手段25と荷重伝達手段40
の分解した状態を示す斜視図である。
第1図、第3図及び第4図に詳細に示されるよ
うに、伝達荷重制限部材25は荷重制限部材20
5からなる。この荷重制限部材205にはその車
両前後方向後方に切欠き251が形成されるとと
もに、その上部にはバツクル手段30のアンカブ
ラケツト301取付け用穴251が穿設されてお
り、切欠き251の下部にはシートクツシヨン2
31のシートフレーム201に固定されたブラケ
ツト203の固定穴271に挿入されるボルト2
07があらかじめ固定されている。この荷重制限
部材205のボルト207はシートフレーム20
1のブラケツト203の固定穴271に挿入さ
れ、ナツト273と螺合して、シートクツシヨン
231に確実に固定される。
第1のピン411はバツクル手段30のアンカ
プレート301のアンカ穴325、ワツシヤ41
3、荷重伝達手段40のリンク401の上部穴4
03、ブツシユ415及び荷重制限部材205の
取付け穴251に挿入され、その他端はスナツプ
リング417が固定されている。従つて、シート
クツシヨン231のシートフレーム201に固定
された荷重制限部材205に取り付けられた第1
のピン411廻りにバツクル手段30とリンク4
01は回転自在に取り付けられる。
また、荷重伝達手段40はリンク401と固定
ブラケツト101からなる。リンク401には第
1ピン411が挿入される上部穴403と第2ピ
ン421が挿入される下部穴405が穿設されて
いる。固定ブラケツト101には車両上下方向に
延長された長孔105が穿設されている。第2の
ピン421はワツシヤ423、固定ブラケツト1
01の長孔105、ブツシユ425、リンク40
1の下部穴405に挿入され、その他端はスナツ
プリング427が固定されている。尚、固定ブラ
ケツト101には固定穴107が穿設されてお
り、この固定穴107にはボルト103が挿入さ
れ、あらかじめ車体フロア10に固定されたナツ
トにボルト103が螺合されることにより、固定
ブラケツト101は車体フロア10に確実に固定
される。
従つて、荷重伝達手段40のリンク401は車
体フロア10にボルト103で固定される固定ブ
ラケツト101の長孔105内を車両上下方向に
移動し得る第2のピン421廻りに回動自在に取
り付けられる。
尚、ブツシユ415,425はそれぞれ、第1
のピン411と第2のピン421に取り付けら
れ、リンク401の回動をスムーズにするもので
ある。
次に上記のように構成されたインナベルト装置
を有する車両用シートベルト装置の第1実施例に
おける作用を説明する。
第5図は第2図の−線に沿つた断面図であ
つて、バツクル手段30の格納状態を示し、第5
図において、バツクル手段30は第1のピン41
1を中心として回動してシートバツク221とア
ームレスト225の間に形成される窪み223内
に格納される。このように、バツクル手段30は
第1図に示すような使用状態と第5図に示すよう
な格納状態のどちらか一方に選択的に位置づけら
れる。
第6図は第1図に示されるリヤシート20の基
準状態から、リヤシート20を車両前後方向前方
に移動させた第1の前進状態を示す。この第1の
前進状態において、リヤシート20の下方後端は
車体フロア10の後方部分とl2だけ離れる。この
第1の前進状態では第1図に示される基準状態と
比較して、荷重伝達手段40のリンク401は車
両上下方向に直立し、第2のピン421は固定ブ
ラケツト101の長孔105の下方へ位置づけら
れる。しかしながら、この第1の前進状態におい
ても、バツクル手段30はリヤシート20と一体
的に車両前後方向前方へ移動するため、リヤシー
ト20に対して相対運動をせず、着座乗員のアウ
タベルト311による拘束状態は第1図に示され
る基準状態と変わらない。
尚、第1図に示される基準状態においては、リ
ヤシート20の下方後端は車体フロア10の後方
部分とl1だけ離れており、荷重伝達手段40のリ
ンク401は車両後方に傾斜され、第2のピン4
21は固定ブラケツト101の長孔105の上方
へ位置づけられている。
更に、第7図は第6図に示されるリヤシート2
0の第1の前進状態から、リヤシート20を車両
前方へ更に移動させた第2の前進状態を示し、こ
の第2の前進状態においては、リヤシート20の
下方後端は車体フロア10の後方部分とl3だけ離
れる。この第2の前進状態では、荷重伝達手段4
0のリンク401は、車両前方に傾斜し、第2ピ
ン421は固定ブラケツト101の長孔105の
上方へ位置づけられる。しかしながら、この第2
の前進状態においても、バツクル手段30はリヤ
シート20と一体的に車両前方へ移動されている
ため、リヤシート20に対して相対運動をせず、
着座乗員のアウタベルト311による拘束状態は
第1図に示される基準状態と変わらない。
次に第8図は第1図に示される基準状態におい
て、緊急時に、アウタベルト311にかなりの高
荷重がかかつた高荷重負荷状態を示す。この高荷
重負荷状態ではアウタベルト311が車両前向へ
引張されるため、バツクル手段30も車両斜め前
方に引張される。そして、荷重制限部材205に
よつてバツクル手段30がシートクツシヨン23
1のシートフレーム201から離間するのが防止
されている。しかしながら、この高荷重負荷状態
が継続されると、あらかじめ決められた高荷重ま
では、荷重制限部材205の切欠き251が徐々
に拡大する。この高荷重負荷状態では高荷重は荷
重制限部材205を介してリヤシート20に伝達
される。尚、あらかじめ決められた高荷重以下で
はリヤシート20は特別の補強手段がなくても充
分アウタベルト311にかかる高荷重に耐えるこ
とができる。
第9図は、あらかじめ決められた高荷重以上の
荷重がアウタベルト311にかかつて、荷重制限
部材205が切欠き251において2分された状
態を示す。この2分された状態においては、アウ
タベルト311にかかる高荷重はもはや、リヤシ
ート20に伝達されず、荷重伝達手段40のリン
ク401と固定ブラケツト101を介して車体フ
ロア10に伝達される。
従つて、あらかじめ決められた高荷重以上の高
荷重がアウタベルト311にかかつても、その荷
重はすべて車体フロア10に伝達されるので確実
に着座乗員をアウタベルト311によつて拘束で
きるとともに、リヤシート20に損傷を与えるこ
とがない。
この2分された状態では、バツクル手段30の
ブーツ307がシートクツシヨン231の窪み2
27の前方側面を押圧して窪み227を拡張させ
ているが、バツクル手段30による押圧力が解除
された状態では窪み227はシートクツシヨン2
31の柔軟材料により元の大きさに復元すること
ができる。
次に、上記のように構成されたインナベルト装
置を有する車両用シートベルト装置の第1実施例
における効果を説明する。
第1図、第6図及び第7図に示すように、イン
ナベルト装置のバツクル手段30はリヤシート2
0が車両前後方向のどの位置に位置づけられても
シートクツシヨン231に対して一定位置に位置
づけられるため、着座乗員のアウタベルト311
による拘束状態は変化せず、着座乗員は常に快適
な状態でアウタベルト311により拘束され続け
ることができるとともに、リヤシート20がどの
位置に位置づけられてもバツクル手段30は一定
量だけシートクツシヨン231から突出している
ので容易にアウタベルト311のタングプレート
313をバツクル手段30のバツクル装置303
のラツチと係合させることができ、車両用シート
ベルト装置の操作性がよい。
また、第1図及び第5図に示されるように、イ
ンナベルト装置のバツクル手段30は使用状態と
格納状態とに選択的に位置づけられるため、リヤ
シート20の見栄えやバツクル手段30の操作性
もよい。
更に、第1図、第8図及び第9図に示すように
インナベルト装置のバツクル手段30はあらかじ
め決められた高荷重まではリヤシート20で耐え
ることができるがそれ以上の高荷重は荷重伝達手
段40を介して車体フロア10で耐えることがで
きるので、確実に着座乗員をアウタベルト311
で拘束できるばかりでなく、リヤシート20の損
傷をも防止することができる。
しかも、再度このインナベルト装置を使用する
ときにはナツト273とボルト207の螺合を解
除して、バツクル手段30に新しい荷重制限部材
205を取り付けナツト273でブラケツト20
3に荷重制限部材205を固定するだけでよく、
バツクル手段30及び荷重伝達手段40の再利用
ができるため、再利用コストが安い。
また、荷重伝達手段40は主としてリンク40
1と固定ブラケツト101から成り立つているた
め、部品点数も少なく軽量で製作コストも安く、
リヤシート20の車両前後方向への移動の際に着
座乗員はなんら特別の操作をする必要がない。
更に、バツクル手段30はブーツ307によつ
て被覆されているため見栄えがよく、ブーツ30
7の剛性によりバツクル手段30が自立している
のでアウタベルト311のタングプレート313
をバツクル装置303に係合させるとき着座乗員
は片手ですることができ、操作性がよい。
(第2実施例) 第10図ないし第16図は本考案の第2実施例
にかかる車両用シートベルト装置のインナベルト
装置を示しており、そのうち、第10図は第2図
の−線に沿つた拡大断面図であつて、リヤシ
ート20の基準状態を示す。第11図は第10図
の−線に沿つた断面図であり、第12図
はリヤシート20の第1の前進状態を示し、第1
3図はリヤシート20の第2の前進状態を示す。
第14図はインナベルト装置の高荷重負荷状態を
示し、第15図はインナベルト装置にあらかじめ
決められた高荷重以上の高荷重がかかつた状態を
示し、第16図は第15図の−線に沿つ
た断面図を示す。
尚、第2実施例の部品のうち、前述した第1実
施例と同一部品で、かつ同一の作用をするものに
ついては、同一の符号を付してその説明を省略す
る。
第10図及び第11図に示すように、バツクル
手段30はシートクツシヨン231には固定され
ていない。そのかわり、バツクル手段30はスプ
リング503により常に第10図において反時計
方向に回転するように付勢されているが、支持部
材501によつて一定の支持位置を越えて更に反
時計方向に回転するのは防止されている。この支
持部材501はシートクツシヨン231にネジ留
めされており、あらかじめ決められた一定荷重ま
ではバツクル手段30を支持し、一定荷重以上の
高荷重負荷状態では変形してバツクル手段30の
車両前方への移動を許容するものである。
スプリング503は第1のピン411上に巻き
付けられ、その一端がバツクル手段30のアンカ
プレート301に形成された小穴381に挿入さ
れるとともに、スプリング503の他端は荷重伝
達手段40のリンク401に穿設された小穴48
1に挿入されている。
また、固定ブラケツト101には第1実施例の
長孔105の代わりに、丸穴151が穿設されて
いる。この固定ブラケツト101に長孔105を
穿設した場合は第1実施例と異なつて、バツクル
手段30がシートクツシヨン231に固定されて
いないため、バツクル手段30の自重により第2
のピン421が常に長孔105の下方に位置づけ
られるのを防止するためである。
更に、シートバツク221に形成される窪み2
23には突起229が形成されている。従つて、
バツクル手段30がスプリング503の付勢力に
反して、時計廻りにまわされて、窪み223に格
納されたときにはバツクル装置303と突起22
9が当接して、スプリング503の付勢力にかか
わらず、バツクル手段30は格納状態に保持され
る。
次に上記のように構成されたインナベルト装置
を有する車両用シートベルト装置の第2実施例に
おける作用を説明する。
バツクル手段30は第1のピン411を中心と
して回動するので、シートバツク221とアーム
レスト225の間に形成される窪み223内に挿
入されることができ、その窪み223に形成され
る突起229とバツクル装置303の当接により
バツクル手段30は窪み223内に格納した状態
で保持される。このように、バツクル手段30は
第10図に示すような使用状態と図示しない格納
状態のどちらか一方に選択的に位置づけられる。
また、第10図に示される基準状態からリヤシ
ート20を車両前方へ移動させた第12図に示す
第1の前進状態では、リヤシート20の下方後端
は車体フロア10の後方部分とl2だけ離れる。こ
の第1の前進状態では第10図に示される基準状
態と比較して、荷重伝達手段40のリンク401
は車両上下方向に直立し、バツクル手段30はシ
ートクツシヨン231に対して多少上方へ押し上
げられる。しかしながら、この押し上げ量は小さ
く、この第1の前進状態においてもバツクル手段
30はスプリング503の付勢力と支持部材50
1によりリヤシート20に支持され、かつ、リヤ
シート20と一体的に車両前後方向前方へ移動す
るため、リヤシート20に対してほとんど相対運
動をせず、着座乗員のアウタベルト311による
拘束状態は第10図に示され基準状態とほとんど
変わらない。
尚、第10図に示される基準状態においては、
リヤシート20の下方後端は車体フロア10の後
方部分とl1だけ離れており、荷重伝達手段40の
リンク401は車両後方に傾斜されている。
更に、第13図は第12図に示されるリヤシー
ト20の第1の前進状態から、リヤシート20を
車両前方へ更に移動させた第2の前進状態を示
し、この第2の前進状態においては、リヤシート
20の下方後端は車体フロア10の後方部分とl3
だけ離れる。この第2の前進状態では、荷重伝達
手段40のリンク401は、車両前方に傾斜し、
バツクル手段30はシートクツシヨン231に対
して多少下方へ引き下げられる。しかしながら、
この引き下げ量は小さく、この第2の前進状態に
おいても、バツクル手段30はスプリング503
の付勢力と支持部材501によりリヤシート20
に支持され、かつ、リヤシート20と一体的に車
両前方へ移動されるため、リヤシート20に対し
てほとんど相対運動をせず、着座乗員のアウタベ
ルト311による拘束状態は第10図に示される
基準状態とほとんど変わらない。
次に第14図は第10図に示される基準状態に
おいて、緊急時に、アウタベルト311にかなり
の高荷重がかかつた高荷重負荷状態を示す。この
高荷重負荷状態ではアウタベルト311が車両前
方へ引張されるため、バツクル手段30も車両斜
め前方に引張される。この高負荷状態において
も、支持部材501によつてバツクル手段30は
シートクツシヨン231と相対運動するのが防止
されている。しかしながら、この高荷重負荷状態
が継続されると、あらかじめ決められた高荷重ま
では、支持部材501はバツクル手段30の押圧
力により徐々に折り曲げられる。
第15図は、あらかじめ決められた高荷重以上
の荷重がアウタベルト311にかかつて、支持部
材501が折り曲げられた状態を示す。この折り
曲げられた状態においては、アウタベルト311
にかかる高荷重は荷重伝達手段40のリンク40
1と固定ブラケツト101を介して車体フロア1
0に伝達される。
従つて、あらかじめ決められた高荷重以上の高
荷重がアウタベルト311にかかつても、その荷
重はすべて車体フロア10に伝達されるので確実
に着座乗員をアウタベルト311によつて拘束で
きるとともに、リヤシート20に損傷を与えるこ
とがない。
このあらかじめ決められた高荷重以上の高荷重
負荷状態では、バツクル手段30はシートクツシ
ヨン231の窪み227の前方側面を押圧して窪
み227を拡張させているが、バツクル手段30
による押圧力が解除された状態では窪み227は
シートクツシヨン231の柔軟材料により元の大
きさに復元することができる。
次に、上記のように構成されたインナベルト装
置を有する車両用シートベルト装置の第2実施例
における効果を説明する。
第10図、第12図及び第13図に示すよう
に、インナベルト装置のバツクル手段30はリヤ
シート20が車両前後方向のどの位置に位置づけ
られてもシートクツシヨン231に対してほとん
ど一定位置に位置づけられるため、着座乗員のア
ウタベルト311による拘束状態はほとんど変化
せず、着座乗員は常に快適な状態でアウタベルト
311により拘束され続けることができるととも
に、リヤシート20がどの位置に位置づけられて
もバツクル手段30はほとんど同一量だけシート
クツシヨン231から突出しているので容易にア
ウタベルト311のタングプレート313をバツ
クル手段30のバツクル装置303のラツチと係
合させることができ、車両用シートベルト装置の
操作性がよい。
また、インナベルト装置のバツクル手段30は
使用状態と格納状態とに選択的に位置づけられる
ため、リヤシート20の見栄えやバツクル手段3
0の操作性もよい。
更に、第10図、第14図及び第15図に示す
ようにインナベルト装置のバツクル手段30はあ
らかじめ決められた高荷重までは支持部材501
で耐えることができ、それ以上の高荷重は荷重伝
達手段40を介して車体フロア10で耐えること
ができるので、確実に着座乗員をアウタベルト3
11で拘束できるばかりでなく、リヤシート20
の損傷をも防止することができる。
しかも、再度このインナベルト装置を使用する
ときにはシートクツシヨン231に折れ曲がつた
支持部材の代わりに新しい支持部材501を取り
付けるだけでよく、バツクル手段30及び荷重伝
達手段40の再利用ができるため、再利用コスト
が安い。
また、荷重伝達手段40は主としてリンク40
1と固定ブラケツト101から成り立つているた
め、部品点数も少なく軽量で製作コストも安く、
リヤシート20の車両前後方向への移動の際に着
座乗員はなんら特別の操作をする必要がない。
更に、バツクル手段30はブーツ307によつ
て被覆されているため見栄えがよく、ブーツ30
7の剛性によりバツクル手段30が自立している
のでアウタベルト3111のタングプレート31
3をバツクル装置303に係合させるとき着座乗
員は片手ですることができ、操作性がよい。
以上、本考案の特定の実施例について詳細に説
明したが、本考案は、この実施例に限定されるも
のではなく、実用新案登録請求の範囲に記載され
る範囲でさらに、種々の実施態様が包含されるも
のであり、例えば、このインナベルト装置をフロ
ントシートで一人用シートの車両中央側の車体フ
ロアに固定し、シヨルダベルトとラツプベルトが
一本の拘束ベルトで形成される3点式シートベル
ト装置にも適用可能である。
〔考案の効果〕
以上説明したように、本考案によれば、バツク
ル手段をリンク機構からなる荷重伝達手段を介し
て車体フロアに固定するとともに、車両用シート
に取付けられて所定荷重以上でバツクル手段の支
持が解除される支持部材に支持したので、バツク
ル手段は車両用シートの車両前後方向の移動に伴
つて移動するため、車両用シートが車両前後方向
のどの位置に位置づけられても車両用シートに対
して一定位置に位置づけすることができ、着座乗
員は車両用シートの移動の際、何等特別の操作を
する必要がなく、その操作性を向上することがで
きる。
また、バツクル手段は、所定荷重以上で支持手
段による支持が解除されるため、所定以上の荷重
はシートに伝達されず、シートの損傷等を防止す
ることができるとともに、前記荷重は荷重伝達手
段を介して車体フロアで耐えることができる。し
かも、再度このシートベルト装置を使用する場合
は、支持部材の交換のみでバツクル手段および荷
重伝達手段を再利用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第9図は本考案の1つの実施例に
係る車両用シートベルト装置を示すものであり、
第1図は第2図の−線に沿つた拡大断面図で
あつて、リヤシートの基準状態を示す図、第2図
は車両用シートベルト装置をリヤシートに取り付
けた状態を示す斜視図、第3図はインナベルト装
置のバツクル手段のアンカプレートと荷重伝達手
段がシートクツシヨンのシートフレームに組み付
けられた状態を示す斜視図、第4図はインナベル
ト装置の荷重伝達手段の分解状態を示す斜視図、
第5図は第2図の−線に沿つた拡大断面図で
あつて、バツクル手段の格納状態を示す図、第6
図は第2図の−線に沿つた拡大断面図であつ
て、リヤシートの第1の前進状態を示す図、第7
図は第2図の−線に沿つた拡大断面図であつ
て、リヤシートの第2の前進状態を示す図、第8
図は第2図の−線に沿つた拡大断面図であつ
て、リヤシートの基準状態においてインナベルト
装置の高荷重負荷状態を示す図、第9図は第2図
の−線に沿つた拡大断面図であつて、リヤシ
ートの基準状態においてインナベルト装置の荷重
制限部材の2分状態を示す図、第10図ないし第
16図は本考案の1つの実施例に係る車両用シー
トベルト装置を示すものであり、第10図は第2
図の−線に沿つた拡大断面図であつて、リヤ
シートの基準状態を示す図、第11図は第10図
の−線に沿つた断面図、第12図は第2
図の−線に沿つた拡大断面図であつて、リヤ
シートの第1の前進状態を示す図、第13図は第
2図の−線に沿つた拡大断面図であつて、リ
ヤシートの第2の前進状態を示す図、第14図は
第2図の−線に沿つた拡大断面図であつて、
リヤシートの基準状態においてインナベルト装置
の高荷重負荷状態を示す図、第15図は第2図の
−線に沿つた拡大断面図であつて、リヤシー
トの基準状態においてインナベルト装置の支持部
材の折り曲げられた状態を示す図、第16図は第
15図の−線に沿つた断面図である。 符号の説明、10……車体フロア、20……車
両用シート、30……バツクル手段、40……荷
重伝達手段。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 車体フロアに載置され、車体前後方向に移動可
    能な車両用シートの近傍に配設された車両用シー
    トべルト装置において、このシートベルト装置の
    バツクル手段を前記車体シートから突出自在に配
    設し、かつ、その基端部をリンク機構からなる荷
    重伝達手段を介して車体フロアに固定するととも
    に、この荷重伝達手段と前記バツクル手段の基端
    部および前記車体フロアとの連結部をそれぞれ車
    両前後方向に回転自在に軸支し、さらに、前記バ
    ツクル手段を、前記車両用シートに取付けられ、
    所定荷重以上でバツクル手段の支持が解除される
    支持部材に支持したことを特徴とする車両用シー
    トベルト装置。
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