JP4576975B2 - シートベルトシステム - Google Patents
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Description
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、予めベルトのセットを必要とすることなく乗員の腕部近傍にベルトを提供することでベルトの装着操作を簡便なものとするシートベルトシステムを得ることである。
請求項1に記載の発明は、ベルトと、該ベルトを挿通させたタングプレートと、該ベルトの長手方向の一端部を巻き取り可能な巻取装置と、該ベルトの長手方向の他端部を固定するアンカ部材と、前記タングプレートを脱着可能なバックルとによって、シートクッションと、シートバックとからなるシートに着座する乗員を拘束可能となっており、前記シートバックの側部に下端部を軸支させることで前記シートバックと略平行となる収納位置と前記シートクッションと略平行となる使用位置とに起倒可能であり、また前記巻取装置を内蔵し先端部から前記タングプレートを引っ張り出すことで前記バックルへ装着可能とするブラケットと、前記ブラケットを収納位置でロック状態とさせる第1ロック機構と、前記ブラケットを使用位置でロック状態とさせる第2ロック機構と、前記ブラケットを収納位置となるように付勢させる弾性部材と、前記第1ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させる第1駆動手段と、前記ブラケットを使用位置となるように付勢させる第2駆動手段と、前記各駆動手段の動作をコントロールする制御部とを備え、
前記制御部は、前記乗員がシートに着座したことを検出すると、前記第1駆動手段によって収納位置にあるブラケットのロック状態をロック解除状態へと移行させるとともに、前記弾性部材の付勢力に抗し前記第2駆動手段によって前記ブラケットを収納位置から使用位置へ回動させ、前記ブラケットが使用位置となったことを検出すると、前記第2ロック機構によって使用位置にあるブラケットをロック状態とさせ、前記バックルに前記タングプレートが装着されたことを検出すると、前記第2ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させ、前記ブラケットは、前記第2ロック機構がロック解除となることによって、前記弾性部材の復元力によって使用状態から収納状態へ戻され、前記第1ロック機構によってロック状態となるシートベルトシステムであって、前記第1駆動手段および前記第2駆動手段は、少なくとも1つの電動モータによって構成されており、一端部を該電動モータへ連結させ、他端部を前記第1ロック機構へ連結させた第1ケーブル部材と、 一端部を該電動モータへ連結させ、他端部を前記ブラケットへ連結させた第2ケーブル部材とを備え、該電動モータの回転力によって該第1ケーブル部材を巻き取らせ、前記第1ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させた後、該第2ケーブル部材を巻き取らせ、前記ブラケットを収納位置から使用位置へ回動させる構成である。
この構成によれば、シートに着座した乗員はブラケットを倒して、その先端に、すなわち乗員の腕部近傍に、タングプレートを配置させることができる。したがって、乗員は腕部近傍にあるタングプレートを把持してバックルへ装着することができるため、ベルトの装着操作が簡便なものとなる。また、この構成によれば、乗員がシートに着座すると、各駆動手段によってブラケットを使用位置とさせ、タングプレートを乗員の腕部近傍に配置させることができる。また乗員のタングプレート装着操作を検出すると、ブラケットは弾性部材の復元力によって使用位置から収納位置へと戻させることができる。したがって、乗員はブラケットを起倒操作することなく、タングプレートを乗員の腕部近傍に配置させることができる。そのため、乗員は腕部近傍にあるタングプレートを把持してバックルへ装着することができるため、ベルトの装着操作が簡便なものとなる。また、この構成によれば、電動モータによって第1ロック機構を解除させた後に、ブラケットを回動させることができる。したがって、簡便な構成で第1ロック機構をロック解除でき、またブラケットを回動させることができる。
この構成によれば、ブラケットを収納位置から使用位置へと回動させながら、スライドガイドをタングプレートとともにブラケットの先端部から軸方向へ突出させることができる。
したがって、スライドガイドの突出によってタングプレートをさらに車両前方向に配置させることができる。そのため、乗員は、さらにタングプレートを把持し易くなって、バックルへの装着操作がさらに簡便となる。
図1は、本発明のシートベルトシステム40を車両の助手席シート1に適用した斜視図であり、ブラケット30の状態は収納位置を表している。図2は、シートバック20のサイドフレーム22の側面図であり、ブラケット30の状態は収納位置を表している。図3は、シートバック20のサイドフレーム22の側面図であり、ブラケット30の状態は使用位置を表している。図4は、図2におけるブラケット30の先端部(上端部)を表す斜視図である。図5は、図3におけるブラケット30の先端部(左端部)を表す斜視図である。図6は、本発明のシートベルトシステム40の電気的構成を表したブロック図である。図7は、制御プログラムの手順を示すフローチャートである。これらの図面に示されているシート1は、例えば車両(自動車)の助手席に使用されている一般的なものであり、シートクッション10と、このシートクッション10に対して起倒可能なシートバック20とによって構成されている。
ブラケット30の内部には、上述した巻取装置43と、第1ロック機構46と、スライドガイド53とを備えている。第1ロック機構46とは、ラッチ46aとポール46bによって構成されるロック機構であり、後述するストライカ21に対してラッチ46aとポール46bが協動して掛止することでロック状態(図2参照)となり、または、その掛止を解除することでロック解除状態(図3参照)となる一般的なロック機構である。そして、この第1ロック機構46に対応するように、ストライカ21をシートバック20のサイドフレーム22に設けることで、ブラケット30を収納位置でロック状態とさせることができる。
制御部49により制御プログラムが実行され、乗員の着座の有無を検出する(ステップS100)。乗員の着座を検出すると(Yes)、ドアが閉まっているか否かを検出する(ステップS102)。ドアが閉まっていることを検出すると(Yes)、電動モータ50がON(回転)する(ステップS104)。なお、ステップS100において乗員の着座を検出できないと(No)、検出するまで待機する。また、ステップS102においてドアが閉まっていることを検出できないと(No)、検出するまで待機する。
乗員はバックル45に付設の解除ボタン(図示しない)を押下する。すると、バックル45に装着されていたタングプレート42が外されるとともに、ベルト41は巻取装置43によって巻き取られていく。タングプレート42がスライドガイド53に当節するまで巻き取られると巻き取り完了となる。
実施例では、各ワイヤ51、52の巻き取りの駆動手段として1つの電動モータ50を共有する例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、各ワイヤ51、52に対して個別に電動モータを設ける構成でも構わない。
10 シートクッション
20 シートバック
30 ブラケット
40 シートベルトシステム
41 ベルト
42 タングプレート
43 巻取装置
44 アンカ部材
45 バックル
46 第1ロック機構
47 第2ロック機構
48 弾性部材
49 制御部
50 電動モータ
51 第1ケーブル部材(ロック解除ワイヤ)
52 第2ケーブル部材(ブラケット駆動ワイヤ)
53 スライドガイド
Claims (2)
- ベルトと、該ベルトを挿通させたタングプレートと、該ベルトの長手方向の一端部を巻き取り可能な巻取装置と、該ベルトの長手方向の他端部を固定するアンカ部材と、前記タングプレートを脱着可能なバックルとによって、シートクッションと、シートバックとからなるシートに着座する乗員を拘束可能となっており、前記シートバックの側部に下端部を軸支させることで前記シートバックと略平行となる収納位置と前記シートクッションと略平行となる使用位置とに起倒可能であり、また前記巻取装置を内蔵し先端部から前記タングプレートを引っ張り出すことで前記バックルへ装着可能とするブラケットと、前記ブラケットを収納位置でロック状態とさせる第1ロック機構と、前記ブラケットを使用位置でロック状態とさせる第2ロック機構と、前記ブラケットを収納位置となるように付勢させる弾性部材と、前記第1ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させる第1駆動手段と、前記ブラケットを使用位置となるように付勢させる第2駆動手段と、前記各駆動手段の動作をコントロールする制御部とを備え、前記制御部は、前記乗員がシートに着座したことを検出すると、前記第1駆動手段によって収納位置にあるブラケットのロック状態をロック解除状態へと移行させるとともに、前記弾性部材の付勢力に抗し前記第2駆動手段によって前記ブラケットを収納位置から使用位置へ回動させ、前記ブラケットが使用位置となったことを検出すると、前記第2ロック機構によって使用位置にあるブラケットをロック状態とさせ、前記バックルに前記タングプレートが装着されたことを検出すると、前記第2ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させ、前記ブラケットは、前記第2ロック機構がロック解除となることによって、前記弾性部材の復元力によって使用状態から収納状態へ戻され、前記第1ロック機構によってロック状態となるシートベルトシステムであって、
前記第1駆動手段および前記第2駆動手段は、少なくとも1つの電動モータによって構成されており、
一端部を該電動モータへ連結させ、他端部を前記第1ロック機構へ連結させた第1ケーブル部材と、
一端部を該電動モータへ連結させ、他端部を前記ブラケットへ連結させた第2ケーブル部材とを備え、
該電動モータの回転力によって該第1ケーブル部材を巻き取らせ、前記第1ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させた後、該第2ケーブル部材を巻き取らせ、前記ブラケットを収納位置から使用位置へ回動させる、シートベルトシステム。 - 請求項1記載のシートベルトシステムであって、
前記ブラケットには、長手方向へ摺動可能なスライドガイドを備え、
該スライドガイドは、前記第2ケーブル部材の巻き取りによって前記タングプレートとともにブラケットの先端部から軸方向へ突出可能である、シートベルトシステム。
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JPS59145643A (ja) * | 1983-02-09 | 1984-08-21 | Honda Motor Co Ltd | シ−トベルト装置 |
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- 2004-10-19 JP JP2004304236A patent/JP4576975B2/ja not_active Expired - Fee Related
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