JP2006117008A - シートベルトシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】予めベルトのセットを必要とすることなく乗員の腕部近傍にベルトを提供することでベルトの装着操作を簡便なものとするシートベルトシステムを得ることである。
【解決手段】ベルト41と、タングプレート42と、巻取装置43と、アンカ部材44と、バックル45とによって、シートクッション10と、シートバック20とからなるシート1に着座する乗員を拘束するためのシートベルトシステム40であって、前記シートバック20の側部に下端部を軸支させることで前記シートバック20と略平行となる収納位置と前記シートクッション10と略平行となる使用位置とに起倒可能であり、また前記巻取装置43を内蔵し先端部から前記タングプレート42を引っ張り出すことで前記バックル45へ装着可能とするブラケット30を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のシートに具備されるシートベルトシステムに関し、詳しくは、乗員のベルト装着操作を簡便なものとするシートベルトシステムに関する。
この種のシートベルトシステムは、例えば特許文献1に開示されている技術が既に知られている。この技術では、伸縮機能を有するガイドアームを備えたベルト装着補助装置(ウェビング装着補助装置)が開示されている。そして、乗員がシートに着座すると、ガイドアームを車両前方向へ回動させるとともにガイドアームの先端を伸び出させる構成となっている。これにより、ガイドアームの先端がベルトの中間部を捕捉して押圧することで、ベルトの中間部を乗員の腕部近傍に位置させることができる。
実開平7−30165号公報
しかしながら、上述したシートベルトシステムでは、ガイドアームの回動線上にベルトが位置していなければ、ガイドアームを回動させてもガイドアームはベルトを捕捉することができなかった。そのため、乗員はガイドアームを回動させる前に、予めその回動線上にベルトをセットさせる必要があった。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、予めベルトのセットを必要とすることなく乗員の腕部近傍にベルトを提供することでベルトの装着操作を簡便なものとするシートベルトシステムを得ることである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、ベルトと、該ベルトを挿通させたタングプレートと、該ベルトの長手方向の一端部を巻き取り可能な巻取装置と、該ベルトの長手方向の他端部を固定するアンカ部材と、前記タングプレートを脱着可能なバックルとによって、シートクッションと、シートバックとからなるシートに着座する乗員を拘束するためのシートベルトシステムであり、前記アンカ部材は、前記シートクッションの一方の側部に設けてある。また、前記バックルは、前記シートクッションの他方の側部に設けてある。そして、前記シートバックの側部に下端部を軸支させることで前記シートバックと略平行となる収納位置と前記シートクッションと略平行となる使用位置とに起倒可能であり、また前記巻取装置を内蔵し先端部から前記タングプレートを引っ張り出すことで前記バックルへ装着可能とするブラケットを備えている構成である。
この構成によれば、シートに着座した乗員はブラケットを倒して、その先端に、すなわち乗員の腕部近傍に、タングプレートを配置させることができる。
したがって、乗員は腕部近傍にあるタングプレートを把持してバックルへ装着することができるため、ベルトの装着操作が簡便なものとなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のシートベルトシステムであって、前記ブラケットを収納位置でロック状態とさせる第1ロック機構と、前記ブラケットを使用位置でロック状態とさせる第2ロック機構と、前記ブラケットを収納位置となるように付勢させる弾性部材と、前記第1ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させる第1駆動手段と、前記ブラケットを使用位置となるように付勢させる第2駆動手段と、前記各駆動手段の動作をコントロールする制御部とを備えている。そして、前記制御部は、前記乗員がシートに着座したことを検出すると、前記第1駆動手段によって収納位置にあるブラケットのロック状態をロック解除状態へと移行させるとともに、前記弾性部材の付勢力に抗し前記第2駆動手段によって前記ブラケットを収納位置から使用位置へ回動させ、前記ブラケットが使用位置となったことを検出すると、前記第2ロック機構によって使用位置にあるブラケットをロック状態とさせ、前記バックルに前記タングプレートが装着されたことを検出すると、前記第2ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させる構成である。また、前記ブラケットは、前記第2ロック機構がロック解除となることによって、前記弾性部材の復元力によって使用状態から収納状態へ戻され、前記第1ロック機構によってロック状態となる構成である。
この構成によれば、乗員がシートに着座すると、各駆動手段によってブラケットを使用位置とさせ、タングプレートを乗員の腕部近傍に配置させることができる。また乗員のタングプレート装着操作を検出すると、ブラケットは弾性部材の復元力によって使用位置から収納位置へと戻させることができる。
したがって、乗員はブラケットを起倒操作することなく、タングプレートを乗員の腕部近傍に配置させることができる。そのため、乗員は腕部近傍にあるタングプレートを把持してバックルへ装着することができるため、ベルトの装着操作が簡便なものとなる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のシートベルトシステムであって、前記第1駆動手段および前記第2駆動手段は、少なくとも1つの電動モータによって構成されている。また、一端部を該電動モータへ連結させ、他端部を前記第1ロック機構へ連結させた第1ケーブル部材と、一端部を該電動モータへ連結させ、他端部を前記ブラケットへ連結させた第2ケーブル部材とを備えている。そして、該電動モータの回転力によって該第1ケーブル部材を巻き取らせ、前記第1ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させた後、該第2ケーブル部材を巻き取らせ、前記ブラケットを収納位置から使用位置へ回動させる構成である。
この構成によれば、電動モータによって第1ロック機構を解除させた後に、ブラケットを回動させることができる。
したがって、簡便な構成で第1ロック機構をロック解除でき、またブラケットを回動させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のシートベルトシステムであって、前記ブラケットには、長手方向へ摺動可能なスライドガイドを備えている。そして、該スライドガイドは、前記第2ケーブル部材の巻き取りによって前記タングプレートとともにブラケットの先端部から軸方向へ突出可能となっている構成である。
この構成によれば、ブラケットを収納位置から使用位置へと回動させながら、スライドガイドをタングプレートとともにブラケットの先端部から軸方向へ突出させることができる。
したがって、スライドガイドの突出によってタングプレートをさらに車両前方向に配置させることができる。そのため、乗員は、さらにタングプレートを把持し易くなって、バックルへの装着操作がさらに簡便となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面を用いて説明する。
図1は、本発明のシートベルトシステム40を車両の助手席シート1に適用した斜視図であり、ブラケット30の状態は収納位置を表している。図2は、シートバック20のサイドフレーム22の側面図であり、ブラケット30の状態は収納位置を表している。図3は、シートバック20のサイドフレーム22の側面図であり、ブラケット30の状態は使用位置を表している。図4は、図2におけるブラケット30の先端部(上端部)を表す斜視図である。図5は、図3におけるブラケット30の先端部(左端部)を表す斜視図である。図6は、本発明のシートベルトシステム40の電気的構成を表したブロック図である。図7は、制御プログラムの手順を示すフローチャートである。これらの図面に示されているシート1は、例えば車両(自動車)の助手席に使用されている一般的なものであり、シートクッション10と、このシートクッション10に対して起倒可能なシートバック20とによって構成されている。
図1に示すように、シートバック20のドア側(図1において、車両進行方向へ向かって左側)の側部には、略長方形で内部に中空部分を有するブラケット30を備えている。なお、このブラケット30は、図2に示すように下端部に弾性部材48(例えば、トーションスプリング)を介してシートバック20のサイドフレーム22(骨格フレーム)に対して軸48aにて軸支されている。また、ブラケット30には軸48aを中心とした円弧の長孔30aが形成されている。サイドフレーム22には、この長孔30aに対応するようにピン20aが突出している。そのため、ブラケット30は、シートバック20と略平行となる収納位置(図2に示すように、略鉛直状態となる位置)とシートクッション10と略平行となる使用位置(図3に示すように、略水平状態)とに起倒可能となっている。また、ブラケット30は、弾性部材48によって収納位置となるように付勢されている。
このように構成されたシート1に着座する乗員を拘束するためのシートベルトシステム40について説明する。シートベルトシステム40は、ベルト41と、ベルト41を挿通させたタングプレート42と、ベルト41の長手方向の一端部を巻き取り可能な巻取装置43と、ベルト41の長手方向の他端部を固定するアンカ部材44と、タングプレート42を脱着可能なバックル45とを有している。巻取装置43は、ブラケット30の内部に設けられている。またアンカ部材44は、シートクッション10の一方(図1において車両進行方向へ向かって左側(ドア側))の側部に設けられている。またバックル45は、シートクッション10の他方(図1において車両進行方向へ向かって右側(反ドア側))の側部に設けられている。そして、ブラケット30の先端部からベルト41とともにタングプレート42を引っ張り可能となっており、引っ張り出したタングプレート42をバックル45へ装着可能となっている。
次に、このブラケット30の内部について詳述する。
ブラケット30の内部には、上述した巻取装置43と、第1ロック機構46と、スライドガイド53とを備えている。第1ロック機構46とは、ラッチ46aとポール46bによって構成されるロック機構であり、後述するストライカ21に対してラッチ46aとポール46bが協動して掛止することでロック状態(図2参照)となり、または、その掛止を解除することでロック解除状態(図3参照)となる一般的なロック機構である。そして、この第1ロック機構46に対応するように、ストライカ21をシートバック20のサイドフレーム22に設けることで、ブラケット30を収納位置でロック状態とさせることができる。
図4を参照して、スライドガイド53について詳述する。なお、この図4は、図2に記載のブラケット30の先端部(上端部)の斜視図であるため、本来であれば図2と同様に鉛直上向き方向に記載すべきである。しかし、後述する図5との比較を容易にさせるために水平方向で記載してある。スライドガイド53は、略L字形状に形成されており、短辺53aにはベルト41を挿通可能な挿通孔53dが設けられている。この挿通孔53dは、シート組立時にベルト41の装着作業性から図4では上方に切欠きが設けられている。またブラケット30の先端部(図4において、左端部)の内面には、断面コ字形状の案内部材54が設けてある。この案内部材54のコ字形状によって形成される空間54cには、スライドガイド53の長辺53bが挿入されることで、スライドガイド53はブラケット30の長手方向に摺動可能となっている。なお、この摺動によってスライドガイド53がブラケット30から抜け落ちることのないように長辺53bの端部にはストッパ53eが設けてある。また、案内部材54の先端部(図4において、左端部)にはストッパ54d、54dが設けてある。そして、案内部材54の空間54cには弾性部材(例えば、リターンスプリング)53c、53cが設けてあり、これら弾性部材53c、53cの両端はストッパ53eとストッパ54d、54dとに連結してある。そのため、スライドガイド53をブラケット30の先端部から飛び出す方向(図4において、A方向)へ付勢させ、その付勢を解除すると、スライドガイド53は弾性部材53cの復元力によって飛び出し前の位置へと戻る構成となる(図4において、B方向へ戻る)。
また案内部材54の長手方向の中央両端には、貫通孔54b、54bを有する突出片54a、54aがそれぞれ設けられている。そして、後述するブラケット駆動ワイヤ52を、これら貫通孔54b、54bへ貫通させた状態でブラケット駆動ワイヤ52の端部をスライドガイド53のストッパ53eと連結させている。なお、この図4では、案内部材54の右端の突出片54aとスライドガイド53のストッパ53eとの距離は「L」となっている。そのため、スライドガイド53は、ブラケット30から飛び出す方向へ、この距離「L」だけ摺動可能となっている。
またスライドガイド53の挿通孔53dには、巻取装置43とタングプレート42との間に位置するベルト41が挿通してある。またベルト41の長手方向の所定位置には、タングプレート42がアンカ部材44側へ滑り落ちることを防ぐための凸部材41aが設けてある。この凸部材41aによって、タングプレート42はアンカ部材44側への移動が制限されている。またベルト41は、巻取装置43へ巻き取られるように付勢されているため、図4、図5に示すように、タングプレート42がバックル45に装着されていない状態では、タングプレート42はスライドガイド53に当節するようになっている。
またシートクッション10の内部には、乗員の着座を検出可能な着座センサ61が設けてある。またバックル45の内部には、タングプレート42の装着を検出可能な装着センサ62が設けてある。また車両フレーム(図示しない)には、ドア(図示しない)の閉状態を検出可能なドアセンサ63が設けてある。またシートバック20のサイドフレーム22には、ブラケット30が使用位置となったことを検出可能な位置センサ64が設けてある。そして、これら着座センサ61からの着座検出信号と装着センサ62からの装着検出信号とドアセンサ63からのドア閉検出信号と、位置センサ64からの使用位置検出信号とは、後述する制御部49にそれぞれ取り込まれている。
またサイドフレーム22には、ブラケット30を使用位置でロック状態とさせる第2ロック機構47と、第1ロック機構46をロック状態からロック解除状態へと移行させ且つブラケット30を収納位置から使用位置となるように付勢させる電動モータ50とを備えている。
この第2ロック機構47とは、例えばソレノイド(図示しない)と、ソレノイドの励磁によって突出する突出部材(図示しない)とによって構成されている。またブラケット30には、使用位置においてこの突出部材の突出を受け入れ可能な嵌合孔(図示しない)が設けてある。そのため、ブラケット30を使用状態とさせてソレノイドを励磁させると、突出部材が嵌合孔へ嵌め込まれて、ブラケット30は使用位置でロック状態となる。なお、ソレノイドへの励磁を解除すると、ロック解除状態となる。
また電動モータ50は、ワイヤ引込装置50aを介してロック解除ワイヤ51とブラケット駆動ワイヤ52と連結している。なおロック解除ワイヤ51の他端部は、ポール46bを回動可能にその回動軸(図示しない)と連結してある。そのため、電動モータ50の回転力によってロック解除ワイヤ51を巻き取らせ、ポール46bを回動させて掛止してあるストライカ21を解除させ第1ロック機構46をロック状態からロック解除状態へと移行させることができる。またブラケット駆動ワイヤ52の他端部は、既に説明したようにスライドガイド53のストッパ53eと連結してある。そのため、電動モータ50の回転力によってブラケット駆動ワイヤ52を巻き取らせ、スライドガイド53を距離「L」摺動させながら(図4に示す状態から、図5に示す状態へと摺動させながら)ブラケット30を収納位置から使用位置へと回動させることができる。このようにして、ブラケット30の回動とあわせて、スライドガイド53はタングプレート42とともにブラケット30の先端部から軸方向へ突出し摺動していく。そのため、タングプレート42は車両前方へ押し出され乗員は把持し易くなる。尚、本発明の実施の形態では、第1ロック機構46を作動させるロック解除ワイヤ51、ワイヤ引込装置50a、電動モータ50が第1駆動手段に相当し、ブラケット30を作動させるブラケット駆動ワイヤ52、ワイヤ引込装置50a、電動モータ50が第2駆動手段に相当する。
次に、図6を用いてシートベルトシステム40の電気的構成について説明する。シートベルトシステム40は、CPU、ROM、RAMなどから構成され各機器の動作をコントロールする制御部49を備えている。そして図6に示すように、制御部49に対して、着座センサ61と装着センサ62とドアセンサ63と位置センサ64と電動モータ50と第2ロック機構47とがそれぞれ電気的に接続してある。
続いて、上述したように構成されたシート1に着座した乗員のベルト41の装着操作について、図7を参照して説明する。
制御部49により制御プログラムが実行され、乗員の着座の有無を検出する(ステップS100)。乗員の着座を検出すると(Yes)、ドアが閉まっているか否かを検出する(ステップS102)。ドアが閉まっていることを検出すると(Yes)、電動モータ50がON(回転)する(ステップS104)。なお、ステップS100において乗員の着座を検出できないと(No)、検出するまで待機する。また、ステップS102においてドアが閉まっていることを検出できないと(No)、検出するまで待機する。
ステップS104において、電動モータ50が回転すると、ロック解除ワイヤ51が巻き取られ、第1ロック機構46のロック状態が解除される。解除後、この回転に併せて、ブラケット駆動ワイヤ52も巻き取られ、スライドガイド53が先端方向へ引き出されながらブラケット30も収納位置から使用位置となるように付勢されていく。なお、このように第1ロック機構46がロック解除された後、ブラケット30が倒れはじめるように、ロック解除ワイヤ51とブラケット駆動ワイヤ52の各長さは予め設定されている。
ブラケット30が使用位置となったか否かを検出する(ステップS106)。ブラケット30が使用位置になったことを検出すると(Yes)、電動モータ50がOFF(停止)する(ステップS108)。また、この停止に併せて、第2ロック機構47をロック状態とさせる(ステップS110)。なお、ステップS106においてブラケット30が使用位置となったことを検出できないと(No)、検出するまで待機する。このようにロックさせることによって、ブラケット30が弾性部材48の復元力によって収納位置へ戻ることを防止する。乗員は使用位置にあるブラケット30からタングプレート42を引き出してバックル45へ装着する。タングプレート42の装着の有無を検出する(ステップS112)。タングプレート42の装着を検出すると(Yes)、第2ロック機構47をロック解除する(ステップS114)。第2ロック機構47のロック解除を実施すると、ブラケット30は弾性部材48の復元力によって使用位置から収納位置へと戻される。そして、第1ロック機構46がストライカ21に係合し、ブラケット30が収納位置に保持される。なお、ステップS112においてタングプレート42の装着を検出できないと(No)、検出するまで待機する。
次に、ベルト41の解除操作について説明する。
乗員はバックル45に付設の解除ボタン(図示しない)を押下する。すると、バックル45に装着されていたタングプレート42が外されるとともに、ベルト41は巻取装置43によって巻き取られていく。タングプレート42がスライドガイド53に当節するまで巻き取られると巻き取り完了となる。
上述したようなシートベルトシステム40であれば、乗員はシート1に着座してドアを閉めるとブラケット30が収納位置から使用位置へ倒れ、さらにスライドガイド53が車両前方向へ押し出されることによって、タングプレート42が乗員の腕部近傍に配置される構成となる。そして、乗員は腕部近傍のタングプレート42を把持し、タングプレート42をバックル45へ装着してベルト41の装着操作を完了することができる。またタングプレート42をバックル45に装着後、ブラケット30は使用位置から収納位置へ戻されるため、着座中の乗員の腕などがブラケット30に干渉することはない。このようにして、乗員のベルト41装着操作を簡便なものにすることができる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、各ワイヤ51、52の巻き取りの駆動手段として1つの電動モータ50を共有する例を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、各ワイヤ51、52に対して個別に電動モータを設ける構成でも構わない。
また実施例では、電動モータ50によってブラケット駆動ワイヤ52を巻き取ってブラケット30を収納位置から使用位置へと回動させる構成を例に説明した。また、弾性部材48の復元力によってブラケット30を使用位置から収納位置へと回動させる構成を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、歯車機構(図示しない)を介して電動モータ50とブラケット30を連結させ、電動モータ50を正逆転させてブラケット30を収納位置から使用位置へと回動させ、逆にブラケット30を使用位置から収納位置へと回動させる構成でも構わない。その場合には、歯車機構がロック機構を含むため(歯車を介することによってブラケットの回動位置はロックされるため)第1ロック機構46、第2ロック機構47は不要となる。
図1は、本発明のシートベルトシステム40を車両の助手席シート1に適用した斜視図であり、ブラケット30の状態は収納位置を表している。 図2は、シートバック20のサイドフレーム22の側面図であり、ブラケット30の状態は収納位置を表している。 図3は、シートバック20のサイドフレーム22の側面図であり、ブラケット30の状態は使用位置を表している。 図4は、図2におけるブラケット30の先端部(上端部)を表す斜視図である。 図5は、図3におけるブラケット30の先端部(左端部)を表す斜視図である。 図6は、本発明のシートベルトシステム40の電気的構成を表したブロック図である。 図7は、制御プログラムの手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 シート
10 シートクッション
20 シートバック
30 ブラケット
40 シートベルトシステム
41 ベルト
42 タングプレート
43 巻取装置
44 アンカ部材
45 バックル
46 第1ロック機構
47 第2ロック機構
48 弾性部材
49 制御部
50 電動モータ
51 第1ケーブル部材(ロック解除ワイヤ)
52 第2ケーブル部材(ブラケット駆動ワイヤ)
53 スライドガイド


Claims (4)

  1. ベルトと、該ベルトを挿通させたタングプレートと、該ベルトの長手方向の一端部を巻き取り可能な巻取装置と、該ベルトの長手方向の他端部を固定するアンカ部材と、前記タングプレートを脱着可能なバックルとによって、シートクッションと、シートバックとからなるシートに着座する乗員を拘束するためのシートベルトシステムであって、
    前記アンカ部材は、前記シートクッションの一方の側部に設けてあり、
    前記バックルは、前記シートクッションの他方の側部に設けてあり、
    前記シートバックの側部に下端部を軸支させることで前記シートバックと略平行となる収納位置と前記シートクッションと略平行となる使用位置とに起倒可能であり、また前記巻取装置を内蔵し先端部から前記タングプレートを引っ張り出すことで前記バックルへ装着可能とするブラケットを備えている、シートベルトシステム。
  2. 請求項1に記載のシートベルトシステムであって、
    前記ブラケットを収納位置でロック状態とさせる第1ロック機構と、
    前記ブラケットを使用位置でロック状態とさせる第2ロック機構と、
    前記ブラケットを収納位置となるように付勢させる弾性部材と、
    前記第1ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させる第1駆動手段と、
    前記ブラケットを使用位置となるように付勢させる第2駆動手段と、
    前記各駆動手段の動作をコントロールする制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記乗員がシートに着座したことを検出すると、前記第1駆動手段によって収納位置にあるブラケットのロック状態をロック解除状態へと移行させるとともに、前記弾性部材の付勢力に抗し前記第2駆動手段によって前記ブラケットを収納位置から使用位置へ回動させ、
    前記ブラケットが使用位置となったことを検出すると、前記第2ロック機構によって使用位置にあるブラケットをロック状態とさせ、
    前記バックルに前記タングプレートが装着されたことを検出すると、前記第2ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させ、
    前記ブラケットは、
    前記第2ロック機構がロック解除となることによって、前記弾性部材の復元力によって使用状態から収納状態へ戻され、前記第1ロック機構によってロック状態となる、シートベルトシステム。
  3. 請求項2に記載のシートベルトシステムであって、
    前記第1駆動手段および前記第2駆動手段は、少なくとも1つの電動モータによって構成されており、
    一端部を該電動モータへ連結させ、他端部を前記第1ロック機構へ連結させた第1ケーブル部材と、
    一端部を該電動モータへ連結させ、他端部を前記ブラケットへ連結させた第2ケーブル部材とを備え、
    該電動モータの回転力によって該第1ケーブル部材を巻き取らせ、前記第1ロック機構をロック状態からロック解除状態へと移行させた後、該第2ケーブル部材を巻き取らせ、前記ブラケットを収納位置から使用位置へ回動させる、シートベルトシステム。
  4. 請求項3に記載のシートベルトシステムであって、
    前記ブラケットには、長手方向へ摺動可能なスライドガイドを備え、
    該スライドガイドは、前記第2ケーブル部材の巻き取りによって前記タングプレートとともにブラケットの先端部から軸方向へ突出可能である、シートベルトシステム。
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