JP4085996B2 - 動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 - Google Patents

動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法に関し、詳しくは、少なくとも一つの発電可能な電動機からの動力と内燃機関からの動力とを用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに少なくとも一つの発電可能な電動機とこの電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と内燃機関とを有し電動機からの動力と内燃機関からの動力とを用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置の制御方法に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、自動車に搭載され、蒸発燃料回収系統の異常を判定する際や触媒劣化を診断する際にはエンジンを調整や診断に適した状態として運転するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、エンジンを調整や診断に適した状態で運転しているときには、過不足する動力についてはモータからの動力により賄っている。
特開2000−110650号公報
しかしながら、上述の動力出力装置では、蒸発燃料回収系統の異常を判定する際や触媒劣化を診断する際には過不足する動力をモータからの動力により賄うことから、バッテリの状態によっては過不足する動力を賄うことができない場合も生じる。自動車では、要求された動力を出力することが優先されるから、過不足する動力をモータにより賄うことができない事態では、この事態を回避するために異常判定や診断を中止することになる。これでは、蒸発燃料回収系統の異常検出や触媒劣化の検出が遅れてしまう。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、内燃機関の運転を伴って行なわれる内燃機関や内燃機関に関連する機器の調整が中断されるのを抑制することを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、内燃機関の運転を伴って行なわれる内燃機関や内燃機関に関連する機器の調整を実行する機会を確保して調整を迅速に行なうことを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車並びに動力出力装置の制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
少なくとも一つの発電可能な電動機からの動力と内燃機関からの動力とを用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、
前記内燃機関の運転を伴って該内燃機関または該内燃機関に関連する機関関連機器の調整を行なう調整手段と、
該調整手段による調整の要求がなされたとき、前記調整手段による調整に適合するよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記蓄電手段への蓄電状態が通常の蓄電状態とは異なる調整要求時状態となるように且つ前記設定された要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるよう前記電動機を駆動制御する制御手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力出力装置では、内燃機関の運転を伴って行なわれる内燃機関や内燃機関に関連する機関関連機器の調整の実行の要求がなされたときには、調整に適合するよう内燃機関を運転制御すると共に駆動軸に動力を出力可能な電動機と電力をやり取りする蓄電手段への蓄電状態が通常の蓄電状態とは異なる調整要求時状態となるように且つ操作者の操作に基づいて設定された要求動力に基づく動力が駆動軸に出力されるように電動機を駆動制御する。ここで、蓄電手段への蓄電状態としての調整要求時状態には、調整に適合するために通常時より内燃機関を高負荷運転するときには蓄電手段の蓄電量が多くならないようにする蓄電状態や調整に適合するために通常時より内燃機関を低負荷運転するときには蓄電手段の蓄電量が少なくならないようにする蓄電状態などが含まれる。このように蓄電手段への蓄電状態を調整に応じたものにするから、こうした蓄電手段への蓄電状態を考慮しないものに比して、調整時に駆動軸に出力すべき動力を電動機によって長い時間に亘って賄うことができる。この結果、調整が中断されるのを抑制することができると共に調整を実行する機会を確保して異常検出を迅速に行なうことができる。ここで、「通常の蓄電状態」とは、内燃機関や機関関連機器の調整を行なっていないときの動力出力装置における蓄電手段の蓄電状態をいい、「蓄電状態」には、蓄電手段の充放電状態や蓄電量の状態などが含まれる他、蓄電手段の充放電の制御の状態も含まれる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記内燃機関を前記調整手段による調整に適合するよう運転すると該内燃機関を通常より高負荷運転することになる場合には前記蓄電手段への充電から多くならない蓄電状態となるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電手段が満充電となることにより調整を中断するのを抑制することができる。
この蓄電手段への充電が多くならない蓄電状態とする態様の本発明の動力出力装置において、前記駆動軸に摩擦力により制動力を作用させる制動力作用手段を備え、前記制御手段は前記設定された要求動力が前記駆動軸を制動する動力であるときには通常時より前記電動機による制動力が小さくなるよう該電動機を駆動制御すると共に必要な制動力のうちの残余の制動力については前記制動力作用手段によって前記駆動軸に作用するよう該制動力作用手段を制御する手段であるものとすることもできる。また、前記電動機の回転軸と前記内燃機関の出力軸とが機械的に接続されてなり、前記制御手段は前記電動機により前記内燃機関をモータリングすることにより前記蓄電手段への充電が多くならない蓄電状態となるよう制御する手段であるものとすることもできる。さらに、前記制御手段は前記蓄電手段からの電力を用いて駆動する該動力出力装置または該動力出力装置を備えるシステムが有する補機の駆動により前記蓄電手段への充電が多くならない蓄電状態となるよう制御する手段であるものとすることもできる。
本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記内燃機関を前記調整手段による調整に適合するよう運転すると該内燃機関を通常より低負荷運転することになる場合には前記蓄電手段からの放電が多くならない蓄電状態となるよう制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、蓄電手段が完全放電となることにより調整を中断するのを抑制することができる。
本発明の動力出力装置において、前記調整手段は、前記調整として前記内燃機関または前記機関関連機器の異常検出または自己診断を行なう手段であるものとすることもできる。こうすれば、内燃機関や機関関連機器の異常検出や自己診断の際に適用するものとすることができる。
本発明の動力出力装置において、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段を備え、前記電動機の回転軸が前記駆動軸に接続されてなるものとすることもできる。この場合、前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力された動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段であるものとすることもできるし、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との電磁的な作用により相対的に回転する対ロータ電動機であるものとすることもできる。
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、少なくとも一つの発電可能な電動機からの動力と内燃機関からの動力とを用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、前記内燃機関の運転を伴って該内燃機関または該内燃機関に関連する機関関連機器の調整を行なう調整手段と、該調整手段による調整の要求がなされたとき、前記調整手段による調整に適合するよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記蓄電手段への蓄電状態が通常の蓄電状態とは異なる調整要求時状態となるように且つ前記設定された要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるよう前記電動機を駆動制御する制御手段と、を備える動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなることを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、調整が中断されるのを抑制することができる効果や調整を実行する機会を確保して異常検出を迅速に行なうことができる効果などと同様な効果を奏することができる。
本発明の動力出力装置の制御方法は、
少なくとも一つの発電可能な電動機と該電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と内燃機関とを有し該電動機からの動力と該内燃機関からの動力とを用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置の制御方法であって、
操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求動力を設定し、
前記内燃機関の運転を伴って該内燃機関および該内燃機関に関連する機関関連機器の調整を行なう際には、該調整に適合するよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記蓄電手段への蓄電状態が通常の蓄電状態とは異なる調整要求時状態となるように且つ前記設定した要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるように前記電動機を駆動制御する
ことを要旨とする。
この本発明の動力出力装置の制御方法では、内燃機関の運転を伴って内燃機関や内燃機関に関連する機関関連機器の調整を行なう際には、調整に適合するよう内燃機関を運転制御すると共に駆動軸に動力を出力可能な電動機と電力をやり取りする蓄電手段への蓄電状態が通常の蓄電状態とは異なる調整要求時状態となるように且つ操作者の操作に基づいて設定された要求動力に基づく動力が駆動軸に出力されるように電動機を駆動制御する。ここで、蓄電手段への蓄電状態としての調整要求時状態には、調整に適合するために通常時より内燃機関を高負荷運転するときには蓄電手段の蓄電量が多くならないようにする蓄電状態や調整に適合するために通常時より内燃機関を低負荷運転するときには蓄電手段の蓄電量が少なくならないようにする蓄電状態などが含まれる。このように蓄電手段への蓄電状態を調整に応じたものにするから、こうした蓄電手段への蓄電状態を考慮しないものに比して、調整時に駆動軸に出力すべき動力を電動機によって長い時間に亘って賄うことができる。この結果、調整が中断されるのを抑制することができると共に調整を実行する機会を確保して異常検出を迅速に行なうことができる。ここで、「通常の蓄電状態」とは、内燃機関や機関関連機器の調整を行なっていないときの動力出力装置における蓄電手段の蓄電状態をいい、「蓄電状態」には、蓄電手段の充放電状態や蓄電量の状態などが含まれる他、蓄電手段の充放電の制御の状態も含まれる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22の出力軸としてのクランクシャフト26にダンパ28を介して接続された3軸式の動力分配統合機構30と、動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、動力分配統合機構30に接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに取り付けられた減速ギヤ35と、この減速ギヤ35に接続されたモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、例えばガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されており、図2に示すように、エアクリーナ122により清浄された空気をスロットルバルブ124を介して吸入する共に燃料噴射弁126からガソリンを噴射して吸入された空気とガソリンとを混合し、この混合気を吸気バルブ128を介して燃料室に吸入し、点火プラグ130による電気火花によって爆発燃焼させて、そのエネルギにより押し下げられるピストン132の往復運動をクランクシャフト26の回転運動に変換する。エンジン22からの排気は、一酸化炭素(CO)や炭化水素(HC),窒素酸化物(NOx)の有害成分を浄化する浄化装置(三元触媒)134を介して外気へ排出される。
エンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により制御されている。エンジンECU24には、エンジン22の状態を検出する種々のセンサからの信号が図示しない入力ポートを介して入力されている。例えば、エンジンECU24には、クランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ140からのクランクポジションやエンジン22の冷却水の温度を検出する水温センサ142からの冷却水温,燃焼室へ吸排気を行なう吸気バルブ128や排気バルブを開閉するカムシャフトの回転位置を検出するカムポジションセンサ144からのカムポジション,スロットルバルブ124のポジションを検出するスロットルバルブポジションセンサ146からのスロットルポジション,エンジン22の負荷としての吸入空気量を検出する図示しないバキュームセンサからの吸入空気量,排気管の浄化装置134の上流側(燃焼室側)に設けられた空燃比センサ135aからの空燃比,排気管の浄化装置134の下流側に設けられた酸素センサ135bからの酸素検知信号などが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU24からは、エンジン22を駆動するための種々の制御信号が図示しない出力ポートを介して出力されている。例えば、エンジンECU24からは、燃料噴射弁126への駆動信号や、スロットルバルブ124のポジションを調節するスロットルモータ136への駆動信号、イグナイタと一体化されたイグニッションコイル138への制御信号、吸気バルブ128の開閉タイミングの変更可能な可変バルブタイミング機構150への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。なお、エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータを出力する。
動力分配統合機構30は、外歯歯車のサンギヤ31と、このサンギヤ31と同心円上に配置された内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31に噛合すると共にリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に保持するキャリア34とを備え、サンギヤ31とリングギヤ32とキャリア34とを回転要素として差動作用を行なう遊星歯車機構として構成されている。動力分配統合機構30は、キャリア34にはエンジン22のクランクシャフト26が、サンギヤ31にはモータMG1が、リングギヤ32にはリングギヤ軸32aを介して減速ギヤ35がそれぞれ連結されており、モータMG1が発電機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力をサンギヤ31側とリングギヤ32側にそのギヤ比に応じて分配し、モータMG1が電動機として機能するときにはキャリア34から入力されるエンジン22からの動力とサンギヤ31から入力されるモータMG1からの動力を統合してリングギヤ32側に出力する。リングギヤ32に出力された動力は、リングギヤ軸32aからギヤ機構60およびデファレンシャルギヤ62を介して、最終的には車両の駆動輪63a,63bに出力される。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ41,42を介してバッテリ50と電力のやりとりを行なう。インバータ41,42とバッテリ50とを接続する電力ライン54は、各インバータ41,42が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ50は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ50は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)40により駆動制御されている。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されており、モータECU40からは、インバータ41,42へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU40は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)52によって管理されている。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ50の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ50の出力端子に接続された電力ライン54に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51からの電池温度Tbなどが入力されており、必要に応じてバッテリ50の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU52では、バッテリ50を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づいて残容量(SOC)も演算している。また、バッテリ50は、電力ライン54により乗員室の空調を行なう空調機器のエアコンプレッサなどのハイブリッド自動車20が備える種々の補機68にインバータ66などの電力変換器を介して接続されており、種々の補機68に電力を供給している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,補機68への電力供給を行なうインバータ66などの電力変換器から補機68に印加される電流などが入力ポートを介して入力されている。ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、駆動輪63a,63bに対して摩擦力による制動力を調整可能に付与する機械ブレーキ65a,65bへの駆動信号や補機68への電力供給を行なうインバータ66などの電力変換器への制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU40,バッテリECU52と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクを計算し、この要求トルクに対応する要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されてリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ50の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ50の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力がリングギヤ軸32aに出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG2からの要求動力に見合う動力をリングギヤ軸32aに出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。ここで、トルク変換運転モードは、充放電運転モードにおいてバッテリ50の充放電電力が値0のときであるから、充放電運転モードの一態様として考えることができる。したがって、実施例のハイブリッド自動車20は、モータ運転モードと充放電運転モードとを切り替えて走行することになる。
次に、実施例のハイブリッド自動車20の動作、特にエンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行する際の動作について説明する。ここで、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整としては、空燃比センサ135aの異常判定や酸素センサ135bの異常判定などのように燃料噴射弁126からの燃料噴射を伴って行なわれる各種センサの異常判定が含まれる他、燃料噴射弁126の燃料噴射における経年変化を補正するための学習や空燃比センサ135aや酸素センサ135bの経年変化を補正するための学習など燃料噴射弁126からの燃料噴射制御を伴って行なわれる各種学習なども含まれる。
図3は、こうしたエンジン22の運転を伴って行なわれる調整を考慮した駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、ハイブリッド用電子制御ユニット70により所定時間毎(例えば、8msec毎)に繰り返し実行される。駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accやブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速V,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ50の残容量(SOC),バッテリ50の入出力制限Win,Wout,調整用運転要求,調整用パワー領域P(Rn)など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2については回転位置検出センサ43,44により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU40から通信により入力するものとし、バッテリ50の残容量(SOC)についてはバッテリECU52により演算されたものを通信により入力するものとし、バッテリ50の入出力制限Win,Woutについては温度センサ51により検出されたバッテリ50の電池温度Tbとバッテリ50の残容量(SOC)とに基づいて設定されたものをバッテリECU52から通信により入力するものとした。調整用運転要求や調整用パワー領域P(Rn)については、エンジンECU24により所定時間毎に実行される調整要求処理によって設定されて送信されRAM76の所定領域に格納されたものを読み出すことにより入力するものとした。調整要求処理について簡単に説明する。
調整要求処理は、図4に例示する調整要求ルーチンを実行することにより行なわれる。調整要求処理では、エンジンECU24は、まず、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整の必要性を判定する(ステップS300)。この判定では、例えば、起動して実行が可能な状態に至ったときに行なわれる学習や異常判定については起動後から各調整が完了するまでその必要性が判定され、定期的に実行される学習や異常判定については行なうべき時期に至ったときにその必要性が判定される。ここで、調整は、その内容に応じてエンジン22の運転領域を異にするものである。例えば、アイドル運転領域,軽負荷運転領域,中負荷運転領域,高負荷運転領域の4つの運転領域を考えることができる。エンジン22の運転を伴って行なわれる調整の一例として燃料噴射制御における学習を例にとると、4つの運転領域のすべてにおける学習結果を用いることによりいずれの運転領域で運転しても燃料噴射制御をより適正に行なうことができるものとなるから、4つの運転領域のすべての学習が定期的に必要となる。また、空燃比センサ135aや酸素センサ135bの異常判定を例にとると、浄化装置134が十分に機能できる状態に至ったときに、空燃比がリーン側の所定値となるよう燃料噴射制御を行なって過剰な酸素を浄化装置134に吸収させ、酸素センサ135bにより酸素が検出されたときに空燃比がリッチ側の所定値となるよう燃料噴射制御を行なって浄化装置134に吸収された酸素を除去するアクティブ制御を行ない、空燃比センサ135aの検出結果や酸素センサ135bの検出のタイミングと計算上の値とを比較することにより異常判定を行なうことができるから、所要時間は異なるものの、いずれの運転領域により行なってもよいことになる。この場合、比較的短時間に高精度に異常判定を行なうことを考えれば、軽負荷運転領域か中負荷運転領域とするのが好ましい。このように調整には、学習や異常判定が含まれ、その必要性の判定は各調整についてエンジン22の運転領域毎に行なわれる。エンジン22の運転を伴って行なわれる調整の必要性が判定されると(ステップS310)、必要性が判定された調整Rnを実行するのに必要な運転領域を中心として含む調整用パワー領域P(Rn)を設定し(ステップS320)、調整用運転要求と設定した調整用パワー領域P(Rn)をハイブリッド用電子制御ユニット70に向けて送信して(ステップS330)、このルーチンを終了する。ハイブリッド用電子制御ユニット70に送信された調整用運転要求や調整用パワー領域P(Rn)は、RAM76の所定領域に格納される。上述の調整用運転要求や調整用パワー領域P(Rn)の入力処理(図3のルーチンのステップS100)では、こうして格納されたものを読み込むのである。ここで、調整用パワー領域P(Rn)は、調整Rnを実行するのに必要な運転領域に運転者に違和感を生じさせることなく移行することができる領域として設定される。例えば、調整に必要な運転領域がアイドル運転領域のときには、アイドル運転領域に近接する運転領域であるエンジン停止状態や軽負荷運転領域の一部を含めてその調整用パワー領域を設定することができる。一方、いずれの調整についてもその必要性が判定されないときには、調整用運転要求を解除して(ステップS340)、このルーチンを終了する。調整用運転要求の解除は、この解除要求を通信による受け付けたハイブリッド用電子制御ユニット70によりRAM76の所定領域に格納された調整用運転要求を削除することにより行なう。
図3の駆動制御ルーチンに戻る。上述した制御に必要なデータを入力すると、入力したアクセル開度AccやブレーキペダルポジションBPと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動輪63a,63bに連結された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力すべき要求トルクTr*と要求パワーP*とを設定する(ステップS110)。要求トルクTr*は、実施例では、アクセル開度AccやブレーキペダルポジションBPと車速Vと要求トルクTr*との関係を予め定めて要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する要求トルクTr*を導出して設定するものとした。図5に要求トルク設定用マップの一例を示す。要求パワーP*は、設定した要求トルクTr*にリングギヤ軸32aの回転数Nrを乗じたものとして計算することができる。なお、リングギヤ軸32aの回転数Nrは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めたり、モータMG2の回転数Nm2を減速ギヤ35のギヤ比Grで割ることによって求めることができる。
続いて、調整用運転要求がなされているかを判定し(ステップS120)、調整用運転要求がなされていないときには、設定した要求パワーP*にバッテリ50が要求する充放電要求パワーPb*とロスLossとを加えてエンジン要求パワーPe*を計算し(ステップS130)、計算したエンジン要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS140)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインとエンジン要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図6に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインとエンジン要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、設定した目標回転数Ne*とリングギヤ軸32aの回転数Nr(Nm2/Gr)と動力分配統合機構30のギヤ比ρとを用いて次式(1)によりモータMG1の目標回転数Nm1*を計算すると共に計算した目標回転数Nm1*と現在の回転数Nm1とに基づいて式(2)によりモータMG1のトルク指令Tm1*を計算する(ステップS210)。ここで、式(1)は、動力分配統合機構30の回転要素に対する力学的な関係式である。動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図7に示す。図中、左のS軸はモータMG1の回転数Nm1であるサンギヤ31の回転数を示し、C軸はエンジン22の回転数Neであるキャリア34の回転数を示し、R軸はモータMG2の回転数Nm2に減速ギヤ35のギヤ比Grを乗じたリングギヤ32の回転数Nrを示す。式(1)は、この共線図を用いれば容易に導くことができる。なお、R軸上の2つの太線矢印は、エンジン22を目標回転数Ne*および目標トルクTe*の運転ポイントで定常運転したときにエンジン22から出力されるトルクTe*がリングギヤ軸32aに伝達されるトルクと、モータMG2から出力されるトルクTm2*が減速ギヤ35を介してリングギヤ軸32aに作用するトルクとを示す。また、式(2)は、モータMG1を目標回転数Nm1*で回転させるためのフィードバック制御における関係式であり、式(2)中、右辺第2項の「k1」は比例項のゲインであり、右辺第3項の「k2」は積分項のゲインである。
Nm1*=Ne*・(1+ρ)/ρ−Nm2/(Gr・ρ) …(1)
Tm1*=前回Tm1*+k1(Nm1*−Nm1)+k2∫(Nm1*−Nm1)dt …(2)
こうしてモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを計算すると、要求トルクTr*がエンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行している最中における制動トルクであるか否かを判定し(ステップS212)、要求トルクTr*がこうした調整を実行している最中における制動トルクではないときには要求トルクTr*と車速Vとに基づいて機械ブレーキ65a,65bから作用すべきトルクTb*を設定する(ステップS216)。ここで、機械ブレーキ65a,65bから作用すべきトルクTb*は、要求トルクTr*が正の値のときには制動力を付与する必要がないため値0に設定され、要求トルクTr*が負の値のときには要求トルクTr*からモータMG2の回生制御により作用する制動トルクを減じた値が設定される。ここでは、計算と説明の容易のために、機械ブレーキ65a,65bに作用すべきトルクTb*は駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用すべきトルクとして考えることにする。なお、モータMG2の回生制御は、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を行なっていない通常時には、運動エネルギができるだけ回収されるよう行なわれる。したがって、通常時には、モータMG2の回生制御による制動トルクに対する不足分だけを機械ブレーキ65a,65bから出力することになる。ここでいう「通常時」は、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を行なっていない状態を意味する。エンジン22の運転を伴って行なわれる調整が実行されているときの機械ブレーキ65a,65bのトルクTb*やモータMG2の回生制御については後述する。
機械ブレーキ65a,65bのトルクTb*を設定すると、バッテリ50の入出力制限Win,Woutと計算したモータMG1のトルク指令Tm1*に現在のモータMG1の回転数Nm1を乗じて得られるモータMG1の消費電力(発電電力)との偏差をモータMG2の回転数Nm2で割ることによりモータMG2から出力してもよいトルクの上下限としてのトルク制限Tmax,Tminを次式(3)および式(4)により計算すると共に(ステップS220)、要求トルクTr*とトルク指令Tm1*と動力分配統合機構30のギヤ比ρとトルクTb*とを用いてモータMG2から出力すべきトルクとしての仮モータトルクTm2tmpを式(5)により計算し(ステップS230)、計算したトルク制限Tmax,Tminの範囲内となるよう仮モータトルクTm2tmpを制限してモータMG2のトルク指令Tm2*として設定する(ステップS240)。このようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定することにより、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力する要求トルクTr*を、バッテリ50の出力制限の範囲内で制限したトルクとして設定することができると共にエンジン22の駆動モードの切り替えの際にリングギヤ軸32aに生じ得るトルク変動を抑制することができる。なお、式(5)は、前述した図7の共線図から容易に導き出すことができる。
Tmax=(Wout−Tm1*・Nm1)/Nm2 …(3)
Tmin=(Win−Tm1*・Nm1)/Nm2 …(4)
Tm2tmp=(Tr*+Tm1*/ρ−Tb*)/Gr …(5)
こうしてエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40にそれぞれ送信すると共に機械ブレーキ65a,65bからトルクTb*が作用するよう機械ブレーキ65a,65bに駆動信号を出力して(ステップS250)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようにエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU40は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ41,42のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
ステップS120で調整用運転要求がなされていると判定すると、現在調整中であるか否かを判断し(ステップS150)、調整中ではないときには、要求パワーP*がいずれかの調整用パワー領域P(Rn)に該当するか否かを判定する(ステップS160)。要求パワーP*がいずれかの調整用パワー領域P(Rn)に該当するときには、対応する調整を行なうためにエンジン22を調整用の運転ポイントに移行させても運転者に違和感を与えることがないと判断し、対応する調整の許容SOC範囲(S1,S2)を入力し(ステップS170)、バッテリ50の残容量(SOC)が許容SOC範囲内にあるかを判定する(ステップS180)。ここで、許容SOC範囲は、後述する補機の制御や機械ブレーキ65a,65bの制御を行なうことにより対応する調整を完了するまでに予測される充放電電力によりバッテリ50が過放電されたり過充電されたりしない範囲として設定されており、バッテリ50の容量や調整に必要なエンジン22の運転ポイント,調整に必要な時間などにより調整毎に設定することができる。したがって、バッテリ50の残容量(SOC)が許容SOC範囲内のときには、対応する調整を完了するまで過不足するパワーについてはバッテリ50からの充放電電力により賄うことができると判定することができ、逆にバッテリ50の残容量(SOC)が許容SOC範囲外のときには、対応する調整を完了するまで過不足するパワーについてはバッテリ50からの充放電電力によっては賄うことができないと判定することができる。バッテリ50の残容量(SOC)が許容SOC範囲内のときには、対応する調整の開始を許可し(ステップS190)、対応する調整に必要な運転ポイントをエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*として設定する(ステップS200)。例えば、対応する調整がエンジン22の2000rpmによる中負荷定常運転を要求するときには目標回転数Ne*として2000rpmが設定されると共に目標トルクTe*として中負荷となるトルクTsetが設定される。こうして目標回転数Ne*と目標トルクTe*を設定すると、空調機器のエアコンプレッサなどのハイブリッド自動車20が備える種々の補機68を可能な限り最大限で駆動するよう指示出力する(ステップS205)。この指示は、具体的には補機可能最大限駆動フラグに値1をセットすることにより行なう。ハイブリッド用電子制御ユニット70は補機68を駆動する際にこの補機可能最大限駆動フラグを用いて許容される範囲における最大限の駆動がなされるよう補機68を駆動制御する。例えば、補機68が空調機器のエアコンプレッサである場合、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、通常時には空調機器における設定温度と乗員室に取り付けられた温度センサからの検出温度とに基づいて必要最小限となるようエアコンプレッサを駆動制御するが、補機可能最大限駆動フラグに値1がセットされたときには許容最大限となるようエアコンプレッサを駆動制御するのである。即ち、補機68による電力消費が大きくなるように制御するのである。ここでいう「通常時」も、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を行なっていない状態を意味する。
こうして補機68の可能最大限の駆動を指示出力すると、設定した目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを用いて上述した式(1)および式(2)によりモータMG1の目標回転数Nm1*とトルク指令Tm1*とを設定し(ステップS210)、要求トルクTr*がエンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行している最中における制動トルクであるか否かを判定する(ステップS212)。いま、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行している最中を考えているから、この判定は要求トルクTr*が制動トルクであるか否かの判定となる。要求トルクTr*が制動トルクではないときには、要求トルクTr*と車速Vとに基づいて機械ブレーキ65a,65bから作用すべきトルクTb*を設定する(ステップS216)。この場合、トルクTb*には、前述したように、要求トルクTr*が正の値であり制動力を付与する必要がないために値0が設定される。一方、要求トルクTr*が制動トルクであるときには、モータMG1をトルク指令Tm1*で駆動したときに駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用するトルクをキャンセルすると共にこのリングギヤ軸32aに最終的に要求トルクTr*が出力されるよう次式(6)により機械ブレーキ65a,65bに作用すべきトルクTb*を計算して設定する(ステップS214)。即ち、機械ブレーキ65a,65bにより制動トルクのすべてを作用させるのである。なお、機械ブレーキ65a,65bに作用すべきトルクTb*は、前述したように、計算と説明の容易のために、駆動軸としてのリングギヤ軸32aに作用すべきトルクとして考えている。
Tb*=Tr*+Tm1*/ρ …(6)
こうして機械ブレーキ65a,65bのトルクTb*を設定すると、前述したステップS220以降の処理を実行する。なお、ステップS230の仮モータトルクTm2tmpの計算では、式(5)と式(6)とを比較すれば解るように、要求トルクTr*がエンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行している最中における制動トルクであるときには、仮モータトルクTm2tmpには値0が計算されることになる。したがって、モータMG2による回生制御は行なわれず、運動エネルギの電力としての回収は行なわれない。こうした制御と上述したステップS205の補機68の可能最大限の駆動指示により、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行している最中は、バッテリ50の残容量(SOC)が減少するようにあるいは増加しないようにするのである。これは、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行することによって生じる過剰な電力、例えば車両が要求する動力を超える動力を出力する運転ポイントでエンジン22を運転することによって生じる過剰な電力や車両が要求する動力ではエンジン22の運転を停止するときでもエンジン22の運転を継続するために生じる過剰な電力、をバッテリ50に充電するためである。
一方、ステップS160で要求パワーP*がいずれの調整用パワー領域P(Rn)にも該当しないときやステップS180でバッテリ50の残容量(SOC)が許容SOC範囲外のときには、対応する調整の開始許可はなされず、前述したステップS130およびS140によりエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とが設定される。また、調整の開始許可がなされると、次回からはステップS150により現在調整中と判定され、ステップS200により調整用の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とが設定されてステップS210以降の処理を行なう。
図8は、調整の開始許可がなされたときにエンジンECU24により実行される調整時運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンでは、まず、目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを入力し(ステップS400)、対応する調整を実行するための燃料噴射制御を開始する(ステップS410)。そして、調整開始の制御信号をハイブリッド用電子制御ユニット70に送信する(ステップS430)。これにより、ハイブリッド用電子制御ユニット70は現在調整中であることを判定することができる。そして、調整が完了するのを待って(ステップS440)、調整完了をハイブリッド用電子制御ユニット70に送信し(ステップS450)、対応する調整を実行するための燃料噴射制御を解除して(ステップS460)、本ルーチンを終了する。このとき、補機68の可能最大限の駆動指示も同時に解除される。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行する際には、補機68を可能最大限で駆動すると共に制動時にはモータMG2の回生制御を抑制することにより、こうした調整を実行していない通常の状態よりバッテリ50の残容量(SOC)が増加するのを抑制するようにして調整を実行することによって生じる過剰な電力をバッテリ50に充電できるようにし、調整が完了する前に途中で中断されるのを抑制することができる。この結果、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整をより確実により頻度を高く効果的に行なうことができる。しかも、エンジン22を調整に必要な運転領域で運転するから、調整を迅速に行なうことができる。もとより、3軸式の動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とを備えるから、こうした調整を行ないながら運転者が要求する動力をエンジン22を効率のよい運転ポイントで運転して駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力することができる。また、調整に必要なエンジン22の運転領域を考慮して行なうから、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整をきめ細やかに行なうことができる。さらに、調整の必要性が判定されなくなるまで調整用運転要求を行なうから、すべての調整を行なうことができる。また、要求パワーP*が調整用パワー領域P(Rn)に該当するときに対応する調整を行なうから、調整の実行に伴ってエンジン22の運転ポイントを変更する際でも運転者に違和感が生じるのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行している最中の制動時には機械ブレーキ65a,65bにより制動トルクのすべてを作用させるものとしてトルクTb*を設定したが、こうした調整を実行している最中にバッテリ50の残容量(SOC)が増加するのを抑制すればよいから、制動トルクの一部を機械ブレーキ65a,65bから作用させるものとすると共に残余のトルクをモータMG2の回生制御により作用させるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行する際には、補機68を可能最大限で駆動すると共に制動時にはモータMG2の回生制御を抑制することにより、バッテリ50の残容量(SOC)を減少させたり増加するのを抑制するものとしたが、こうした調整を実行する際には、補機68を可能最大限で駆動するだけで制動時におけるモータMG2の回生制御は抑制しないものとしても差し支えなく、逆に、制動時におけるモータMG2の回生制御の抑制は行なうが補機68の可能最大限での駆動は行なわないものとしても構わない。この他、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行する際にバッテリ50の残容量(SOC)を減少させたり増加するのを抑制することができる手法であれば如何なる手法を用いるものとしてもよい。例えば、エンジン22をモータMG1によりモータリングすることによりバッテリ50の電力を消費するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整を実行する際には、補機68を可能最大限で駆動すると共に制動時にはモータMG2の回生制御を抑制することにより、バッテリ50の残容量(SOC)を減少させたり増加するのを抑制するものとしたが、エンジン22の運転を伴って行なわれる調整によってはバッテリ50からの放電が多くなる場合も生じるため、バッテリ50の残容量(SOC)を増加させたり減少するのを抑制することができる手法を実行するものとしてもよい。例えば、制動時における機械ブレーキ65a,65bの作動を可能な限り制限する手法などを行なうことができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、対応する調整が終了するまで調整に必要な運転ポイントでエンジン22を運転するものとしたが、運転者の操作に応じて調整を中断してエンジン22の運転ポイントを変更するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、要求パワーP*が調整用パワー領域P(Rn)に該当するときに対応する調整を実行するものとしたが、要求パワーP*が調整に対応するパワーに一致したときに調整を実行するものとしてもよい。また、要求パワーP*に拘わらず、調整を実行するものとしても構わない。
実施例のハイブリッド自動車20では、バッテリ50の残容量(SOC)が調整を完了するのに必要な許容SOC範囲内にあるときに調整を開始するものとしたが、バッテリ50の残容量(SOC)に拘わらず、調整を開始するものとしても差し支えない。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2の動力を減速ギヤ35により変速してリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、図9の変形例のハイブリッド自動車120に例示するように、モータMG2の動力をリングギヤ軸32aが接続された車軸(駆動輪63a,63bが接続された車軸)とは異なる車軸(図9における車輪64a,64bに接続された車軸)に接続するものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の動力を動力分配統合機構30を介して駆動輪63a,63bに接続された駆動軸としてのリングギヤ軸32aに出力するものとしたが、走行中にエンジンの運転ポイントを自由に変更することができるハイブリッド自動車であれば、如何なる構成としても構わない。例えば、図10の変形例のハイブリッド自動車220に例示するように、エンジン22と、エンジン22のクランクシャフト26に接続されたインナーロータ232と駆動輪63a,63bに動力を出力する駆動軸に接続されたアウターロータ234とを有し、エンジン22の動力の一部を駆動軸に伝達すると共に残余の動力を電力に変換する対ロータ電動機230と、駆動軸に取り付けられたモータMG2と、を備える構成としてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、走行中にエンジンの運転ポイントを自由に変更することができるハイブリッド自動車としたが、完全にエンジンの運転ポイントを自由に変更できるものでなくてもよい。例えば、図11の変形例のハイブリッド自動車320に示すように、エンジン22をクラッチを介してモータ330が取り付けられた駆動軸に接続し、エンジン22やモータ330からの動力を変速機340を介して駆動輪63a,63bに出力する構成としてもよい。
実施例や上述の変形例のハイブリッド自動車20,120,220,320では、エンジン22からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力することができるものとして構成したが、筒内用燃料噴射バルブとポート用燃料噴射バルブとを有するエンジンと駆動軸に動力を出力することができるモータとを備えるものであれば、如何なる構成としてもよい。例えば、図12の変形例のハイブリッド自動車420に例示するように、エンジン22からの動力を用いて発電機430により発電し、この電力やバッテリからの電力を用いて走行用のモータ440を駆動するもの、即ち、いわゆるシリーズハイブリッド自動車の構成としても差し支えない。
以上、本発明をハイブリッド自動車の形態として説明したが、ハイブリッド自動車に限定されるものではなく、ハイブリッド自動車に搭載された動力出力装置の形態としてもよい。この動力出力装置の形態とする場合、自動車以外の列車などの車両に搭載したり、車両以外の航空機や船舶などの移動体に搭載したり、移動しない建設設備などの動力源として組み込むものとしてもよい。また、動力出力装置の制御方法の形態としてもよい。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例である動力出力装置を搭載したハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 エンジン22の構成の一例を示す構成図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 エンジンECU24により実行される調整要求処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 動力分配統合機構30の回転要素を力学的に説明するための共線図の一例を示す説明図である。 エンジンECU24により実行される調整時運転制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 変形例のハイブリッド自動車120の一例を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車220の一例を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車320の一例を示す構成図である。 変形例のハイブリッド自動車420の一例を示す構成図である。
符号の説明
20,120,220,320,420 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 動力分配統合機構、31 サンギヤ、32 リングギヤ、32a リングギヤ軸、33 ピニオンギヤ、34 キャリア、35 減速ギヤ、40 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 ギヤ機構、62 デファレンシャルギヤ、63a,63b,64a,64b 駆動輪、65a,65b 機械ブレーキ、66 インバータ、68 補機、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、122 エアクリーナ、124 スロットルバルブ、126 燃料噴射弁、128 吸気バルブ、130 点火プラグ、132 ピストン、134 浄化装置、135a 空燃比センサ、135b 酸素センサ、136 スロットルモータ、138 イグニッションコイル、140 クランクポジションセンサ、142 水温センサ、144 カムポジションセンサ、146 スロットルバルブポジションセンサ、150 可変バルブタイミング機構、230 対ロータ電動機、232 インナーロータ 234 アウターロータ、330 モータ、340 変速機、430 発電機、440 モータ、MG1,MG2 モータ。

Claims (11)

  1. 少なくとも一つの発電可能な電動機からの動力と内燃機関からの動力とを用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    前記電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と、
    操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    前記内燃機関の運転を伴って該内燃機関または該内燃機関に関連する機関関連機器の調整を行なう調整手段と、
    該調整手段による調整実行の要求がなされたとき、前記調整手段による調整に適合するよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記蓄電手段への蓄電状態として前記内燃機関を前記調整手段による調整に適合するよう運転すると該内燃機関を通常より高負荷運転することになる場合には前記蓄電手段への充電が多くならない蓄電状態となるように且つ前記設定された要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるように前記電動機を駆動制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 請求項記載の動力出力装置であって、
    前記駆動軸に摩擦力により制動力を作用させる制動力作用手段を備え、
    前記制御手段は、前記設定された要求動力が前記駆動軸を制動する動力であるときには通常時より前記電動機による制動力が小さくなるよう該電動機を駆動制御すると共に必要な制動力のうちの残余の制動力については前記制動力作用手段によって前記駆動軸に作用するよう該制動力作用手段を制御する手段である
    動力出力装置。
  3. 請求項1または2記載の動力出力装置であって、
    前記電動機の回転軸と前記内燃機関の出力軸とが機械的に接続されてなり、
    前記制御手段は、前記電動機により前記内燃機関をモータリングすることにより前記蓄電手段への充電が多くならない蓄電状態となるよう制御する手段である
    動力出力装置。
  4. 前記制御手段は、前記蓄電手段からの電力を用いて駆動する該動力出力装置または該動力出力装置を備えるシステムが有する補機の駆動により前記蓄電手段への充電が多くならない蓄電状態となるよう制御する手段である請求項1ないし3いずれか記載の動力出力装置。
  5. 前記制御手段は、前記内燃機関を前記調整手段による調整に適合するよう運転すると該内燃機関を通常より低負荷運転することになる場合には前記蓄電手段からの放電が多くならない蓄電状態となるよう制御する手段である請求項1ないし4いずれか記載の動力出力装置。
  6. 前記調整手段は、前記調整として前記内燃機関または前記機関関連機器の異常検出または自己診断を行なう手段である請求項1ないし5いずれか記載の動力出力装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の動力出力装置であって、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、電力と動力の入出力を伴って該内燃機関からの動力の一部を該駆動軸に出力する電力動力入出力手段を備え、
    前記電動機の回転軸が前記駆動軸に接続されてなる
    動力出力装置。
  8. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸と回転軸の3軸に接続され該3軸のうちのいずれか2軸に入出力された動力に基づいて残余の軸に動力を入出力する3軸式動力入出力手段と、前記回転軸に動力を入出力可能な発電機とを備える手段である請求項記載の動力出力装置。
  9. 前記電力動力入出力手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転子と前記駆動軸に接続された第2の回転子とを有し、該第1の回転子と該第2の回転子との電磁的な作用により相対的に回転する対ロータ電動機である請求項記載の動力出力装置。
  10. 請求項1ないし9いずれか記載の動力出力装置を搭載し、車軸が前記駆動軸に連結されてなる自動車。
  11. 少なくとも一つの発電可能な電動機と該電動機と電力のやり取りが可能な蓄電手段と内燃機関とを有し該電動機からの動力と該内燃機関からの動力とを用いて駆動軸に動力を出力する動力出力装置の制御方法であって、
    操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求動力を設定し、
    前記内燃機関の運転を伴って該内燃機関および該内燃機関に関連する機関関連機器の調整を行なう際には、該調整に適合するよう前記内燃機関を運転制御すると共に前記蓄電手段への蓄電状態として前記内燃機関を前記調整に適合するよう運転すると該内燃機関を通常より高負荷運転することになる場合には前記蓄電手段への充電が多くならない蓄電状態となるように且つ前記設定した要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるよう前記電動機を駆動制御する
    動力出力装置の制御方法。
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