JP4084089B2 - 薄膜磁性体記憶装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、薄膜磁性体記憶装置に関し、より特定的には、磁気トンネル接合(MTJ:MAGNETIC TUNNELING JUNCTION)を有するメモリセルを備えたランダムアクセス可能な薄膜磁性体記憶装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
低消費電力で不揮発的なデータの記憶が可能な記憶装置として、MRAM(Magnetic Random Access Memory)デバイスが注目されている。MRAMデバイスは、半導体集積回路に形成された複数の薄膜磁性体を用いて不揮発的なデータ記憶を行ない、薄膜磁性体の各々に対してランダムアクセスが可能な記憶装置である。
【0003】
特に、近年では磁気トンネル接合(MTJ:Magnetic Tunnel Junction)を利用したトンネル磁気抵抗素子をメモリセルとして用いることによって、MRAM装置の性能が飛躍的に進歩することが発表されている。磁気トンネル接合を有するメモリセルを備えたMRAMデバイスについては、“A 10ns Read and Write Non-Volatile Memory Array Using a Magnetic Tunnel Junction and FET Switch in each Cell", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.2, Feb. 2000.、 “Nonvolatile RAM based on Magnetic Tunnel Junction Elements", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.3, Feb. 2000. および“A 256kb 3.0V 1T1MTJ Nonvolatile Magnetoresistive RAM", ISSCC Digest of Technical Papers, TA7.6, Feb. 2001.等の技術文献に開示されている。
【0004】
図25は、磁気トンネル接合を有するメモリセル(以下単にMTJメモリセルとも称する)の構成を示す概略図である。
【0005】
図25を参照して、MTJメモリセルは、記憶データのデータレベルに応じて電気抵抗値が変化するトンネル磁気抵抗素子TMRと、アクセストランジスタATRとを備える。アクセストランジスタATRは、電界効果トランジスタで形成され、トンネル磁気抵抗素子TMRと接地電圧VSSとの間に結合される。
【0006】
MTJメモリセルに対しては、データ書込を指示するためのライトワード線WWLと、データ読出を指示するためのリードワード線RWLと、データ読出時およびデータ書込時において記憶データのレベルに対応した電気信号を伝達するためのデータ線であるビット線BLとが配置される。
【0007】
図26は、MTJメモリセルからのデータ読出動作を説明する概念図である。
まず、トンネル磁気抵抗素子TMRの構成について説明する。
【0008】
図26を参照して、トンネル磁気抵抗素子は、磁性体の磁化方向によって物質の電気抵抗が変化するMR(MAGNETO-RESISTIVE)効果を有する。トンネル磁気抵抗素子TMRは、常温でも顕著なMR効果が得られ、高いMR比(磁化方向に応じた電気抵抗比)を有することが特徴である。
【0009】
トンネル磁気抵抗素子TMRは、強磁性体膜FLおよびVLと、絶縁膜(トンネル膜)TBとを含む。トンネル磁気抵抗素子TMRでは、強磁性体膜FL,VLに挟まれた絶縁膜TBを流れるトンネル電流の大きさが、強磁性体膜FL,VLの磁化方向によって定められた電子のスピンの向きにより変化する。強磁性体膜FL,VL内のスピン電子がとり得る状態数は、磁化方向によって異なるため、強磁性体膜FL,VLの磁化方向が同じである場合にはトンネル電流は大きくなり、両者の磁化方向が逆方向である場合にはトンネル電流は小さくなる。
【0010】
この現象を利用して、強磁性体膜FLの磁化方向を固定する一方で、強磁性体膜VLの磁化方向を記憶データに応じて変化させることにより、トンネル膜TBを流れるトンネル電流の大きさ、すなわちトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗を検出することによって、当該トンネル磁気抵抗素子TMRを、1ビットのデータ記憶を実行するメモリセルとして用いることができる。強磁性体膜FLの磁化方向は、反強磁性体などによって固定されており、一般的に「スピンバルブ」とも呼ばれる。
【0011】
なお、以下においては、固定された磁化方向を有する強磁性体膜FLを、固定磁化膜FLとも称し、記憶データに応じた磁化方向を有する強磁性体膜VLを自由磁化膜VLとも称することとする。また、トンネル磁気抵抗素子TMRにおいて、ビット線BLと電気的に結合されている自由磁化膜VL側を正極(+)、アクセストランジスタATRと電気的に結合されている固定磁化膜FL側を負極(−)とも称することとする。
【0012】
データ読出時においては、アクセストランジスタATRがリードワード線RWLの活性化に応じてターンオンされる。これにより、ビット線BL〜トンネル磁気抵抗素子TMR〜アクセストランジスタATR〜接地電圧VSSの電流経路に、図示しない制御回路から一定電流として供給されるセンス電流Isが流れる。
【0013】
上述したようにトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗値は、固定磁気層FLと自由磁気層VLとの間の磁界方向の相対関係に応じて変化する。具体的には、固定磁気層FLの磁界方向と自由磁気層VLに書込まれた磁界方向とが同一である場合には、両者の磁界方向が異なる場合に比べてトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗値は小さくなる。以下、本明細書においては、記憶データの「1」および「0」にそれぞれ対応するトンネル磁気抵抗素子素子の電気抵抗値をRmaxおよびRminでそれぞれ示すこととする。ただし、Rmax>Rmin、かつRmax=Rmin+ΔRであるものとする。
【0014】
このように、トンネル磁気抵抗素子TMRは、外部から印加された磁界に応じてその電気抵抗値が変化する。したがって、トンネル磁気抵抗素子TMRの有する電気抵抗値の変化特性に基づいて、データ記憶を実行することができる。一般的には、MRAMデバイスに適用されるトンネル磁気抵抗素子TMRの電気抵抗値は、数十Ω程度である。
【0015】
センス電流Isによってトンネル磁気抵抗素子TMRで生じる電圧変化は、自由磁気層VLに記憶された磁界方向に応じて異なる。これにより、ビット線BLを一旦高電圧にプリチャージした状態とした後にセンス電流Isの供給を開始すれば、ビット線BLの電圧レベル変化の監視によってMTJメモリセルの記憶データのレベルを読出すことができる。
【0016】
図27は、MTJメモリセルに対するデータ書込動作を説明する概念図である。
【0017】
図27を参照して、データ書込時においては、リードワード線RWLは非活性化され、アクセストランジスタATRはターンオフされる。この状態で、自由磁気層VLに磁界を書込むためのデータ書込電流がライトワード線WWLおよびビット線BLにそれぞれ流される。自由磁気層VLの磁界方向は、ライトワード線WWLおよびビット線BLをそれぞれ流れるデータ書込電流の向きの組合せによって決定される。
【0018】
図28は、データ書込時におけるデータ書込電流の方向と磁界方向との関係を説明する概念図である。
【0019】
図28を参照して、横軸で示される磁界Hxは、ビット線BLを流れるデータ書込電流によって生じる磁界H(BL)の方向を示すものとする。一方、縦軸に示される磁界Hyは、ライトワード線WWLを流れるデータ書込電流によって生じる磁界H(WWL)の方向を示すものとする。
【0020】
自由磁気層VLに記憶される磁界方向は、磁界H(BL)とH(WWL)との和が図中に示されるアステロイド特性線の外側の領域に達する場合においてのみ、新たに書込まれる。すなわち、アステロイド特性線の内側の領域に相当する磁界が印加された場合においては、自由磁気層VLに記憶される磁界方向は更新されない。
【0021】
したがって、トンネル磁気抵抗素子TMRの記憶データを書込動作によって更新するためには、ライトワード線WWLとビット線BLとの両方に電流を流す必要がある。トンネル磁気抵抗素子TMRに一旦記憶された磁界方向すなわち記憶データは、新たなデータ書込が実行されるまでの間不揮発的に保持される。
【0022】
データ読出動作時においても、ビット線BLにはセンス電流Isが流れる。しかし、センス電流Isは一般的に、上述したデータ書込電流よりは1〜2桁程度小さくなるように設定されるので、センス電流Isの影響によりデータ読出時においてMTJメモリセルの記憶データが誤って書換えられる可能性は小さい。
【0023】
上述した技術文献においては、このようなMTJメモリセルを半導体基板上に集積して、ランダムアクセスメモリであるMRAMデバイスを構成する技術が開示されている。
【0024】
図29は、行列状に集積配置されたMTJメモリセルを示す概念図である。
図29を参照して、半導体基板上に、MTJメモリセルを行列状に配置することによって、高集積化されたMRAMデバイスを実現することができる。図29においては、MTJメモリセルをn行×m列(n,m:自然数)に配置する場合が示される。行列状に配されたn×m個のMTJメモリセルに対して、n本のライトワード線WWL1〜WWLnおよびリードワード線RWL1〜RWLnと、m本のビット線BL1〜BLmとが配置される。
【0025】
データ読出時には、リードワード線RWL1〜RWLnのうちの1本が選択的に活性化されて、選択されたメモリセル行(以下、単に「選択行」とも称する)に属するメモリセルは、ビット線BL1〜BLmのそれぞれと接地電圧VSSとの間に電気的に結合される。この結果、ビット線BL1〜BLmの各々には、対応するメモリセルの記憶データレベルに応じて通過電流量が変化する。
【0026】
したがって、選択されたメモリセル列に対応するビット線の通過電流を、センスアンプ等を用いて所定の参照通過電流と比較することによって、選択されたメモリセルの記憶データレベルを読出すことができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
一方、この参照通過電流の生成には、ダミー抵抗が一般的に用いられる。
【0028】
ダミー抵抗は、参照通過電流として所望の通過電流を生成するために選択されたメモリセルの記憶データに応じた電気抵抗値RmaxおよびRminの中間値に相当する電気抵抗値に設定されることが望ましい。
【0029】
しかしながら、このダミー抵抗を中間の電気抵抗値に設定するためには特定の製造プロセスが必要となりプロセスが煩雑化する。また製造プロセスによるばらつき等も考慮する必要があり、簡易にダミー抵抗を製造することは困難である。
【0030】
また、このダミー抵抗として、ダミーセルを用いて理想的な中間の電気抵抗値を設計する方式が挙げられるが、ダミーセルの両端にかかる印加電圧すなわちバイアス電圧によってダミーセルの電気抵抗値は変動する。すなわち、ダミーセルを構成するトンネル磁気抵抗素子は、電圧依存性を有するため、実際のダミーセルの電気抵抗値と、理想的な中間の電気抵抗値との間にずれが生じ、精度の高い参照通過電流を生成することが困難な場合も生じていた。この結果、高速かつ安定したデータ読出を実行することが困難であるという問題があった。
【0031】
この発明の目的は、トンネル磁気抵抗素子のバイアス電圧の依存性を考慮したダミーセルを設計することにより精度の高い参照通過電流を生成し、高速かつ安定したデータ読出を実行可能な薄膜磁性体記憶装置を提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明の薄膜磁性体記憶装置は、磁気的に書込まれた記憶データを保持する複数のメモリセルを備え、各メモリセルは、記憶データに応じて、第1の電気抵抗および第1の電気抵抗よりも大きい第2の電気抵抗の一方を有する磁気抵抗素子を含み、第1および第2の電気抵抗の各々は、磁気抵抗素子の両端印加電圧に応じて変化する特性を有し、データ読出時において、第1の電圧と接続された複数のメモリセルのうちの選択メモリセルと接続されるとともに第2の電圧と接続されて読出電流の供給を受ける第1のデータ線と、第1および第2の電気抵抗の中間の電気抵抗を有するように設計されたダミーセルと、データ読出時において、第1の電圧と接続されたダミーセルと接続されるとともに第2の電圧と接続されてデータ読出電流の供給を受ける第2のデータ線と、第1および第2のデータ線の通過電流差に基づいて読出データを生成するデータ読出回路とをさらに備え、ダミーセルは、各々が磁気抵抗素子と基本的に同じ特性を有する複数のダミー磁気抵抗素子を含み、ダミー磁気抵抗素子の各々は、直列に接続された他のダミー磁気抵抗素子を介して、第2のデータ線と接続され、両端印加電圧は、磁気抵抗素子よりも小さい。
【0033】
好ましくは、各ダミー磁気抵抗素子は、各メモリセルの第1の電気抵抗に対応する記憶データを有する。
【0034】
好ましくは、ダミーセルは、第2のデータ線に対して、互いに並列に接続されるL個(L:2以上の整数)の抵抗グループを有し、各抵抗グループは、互いに直列に接続されたL個の各ダミー磁気抵抗素子を有する
特に、ダミーセルは、各抵抗グループに含まれる互いに直列に接続されたL個の各ダミー磁気抵抗素子のうちの接続ノードの1つと、他の各抵抗グループに含まれる互いに直列に接続されたL個の各ダミー磁気抵抗素子のうちの接続ノードの1つとを電気的に結合するための接続制御素子をさらに含む。
【0035】
特に、ダミーセルに含まれる、各ダミー磁気抵抗素子のうちの少なくとも1つは、各メモリセルの第2の電気抵抗に対応する記憶データを保持し、残りの各ダミー磁気抵抗素子は、各メモリセルの第1の電気抵抗に対応する記憶データを保持する。
【0036】
好ましくは、複数のダミー磁気抵抗素子のうちの所定の1つは、各メモリセルの第1の電気抵抗に対応する記憶データを保持し、複数のダミー磁気抵抗素子のうちの残りのダミー磁気抵抗素子は、互いに並列に接続されると共に、各々が所定の1つのダミー磁気抵抗素子に対して直列に接続される。
【0037】
特に、残りのダミー磁気抵抗素子の各々が各メモリセルの第1の電気抵抗に対応する記憶データを保持する場合に複数のダミー磁気抵抗素子の合成抵抗値をダミーセルの電気抵抗の設計値よりも小さくなるように、残りのダミー磁気抵抗素子の配置個数を設定する。
【0038】
特に、残りのダミー磁気抵抗素子のうちの少なくとも1つは、各メモリセルの第2の電気抵抗に対応する記憶データを保持し、残りのダミー磁気抵抗素子のその他は、各メモリセルの第1の電気抵抗に対応する記憶データを保持し、残りのダミー磁気抵抗素子の配置個数が設定される。
【0039】
好ましくは、各ダミー磁気抵抗素子および各磁気抵抗素子は、固定化された磁化方向を有する第1の磁性体層と、記憶データに応じて、第1の磁性体層と同一方向および反対方向の一方に磁化される第2の磁性体層と、第1および第2の磁性体層の間に形成された絶縁層とを有し、薄膜磁性体記憶装置は、各ダミー磁気抵抗素子の第1の磁性体層と、直列に接続された他のダミー磁気抵抗素子の第1の磁性体層とを電気的に結合するための導体配線をさらに備える。
【0040】
好ましくは、各ダミー磁気抵抗素子および各磁気抵抗素子は、固定化された磁化方向を有する第1の磁性体層と、記憶データに応じて、第1の磁性体層と同一方向および反対方向の一方に磁化される第2の磁性体層と、第1および第2の磁性体層の間に形成された絶縁層とを有し、薄膜磁性体記憶装置は、各ダミー磁気抵抗素子の第1の磁性体層と、直列に接続された他のダミー磁気抵抗素子の第2の磁性体層とを電気的に結合するための導体配線をさらに備える。
【0041】
本発明の別の薄膜磁性体記憶装置は、行列状に配置され、各々が、磁気的に書込まれた記憶データを保持する複数のメモリセルと、複数のメモリセルの行にそれぞれ対応して設けられ、データ読出時に選択的に活性化される複数のリードワード線と、複数のメモリセルの列にそれぞれ対応して設けられ、データ読出時に複数のメモリセルのうちの選択メモリセルと選択的に接続されるとともに、データ読出電流の供給を受ける複数の第1のデータ線とを備え、各メモリセルは、記憶データに応じて、第1の電気抵抗および第1の電気抵抗よりも大きい第2の電気抵抗の一方を有する磁気抵抗素子と、対応する第1のデータ線および所定電圧の間に磁気抵抗素子と直列に接続されて、対応するリードワード線の活性化に応答してオンするアクセス素子とを含み、第1および第2の電気抵抗の各々は、磁気抵抗素子の両端印加電圧に応じて変化する特性を有し、薄膜磁性体記憶装置は、第1および第2の電気抵抗の中間の電気抵抗を有するように設計されたダミーセルと、データ読出時において、ダミーセルと接続されるとともにデータ読出電流を通過させるための第2のデータ線と、第1および第2のデータ線の通過電流差に基づいて読出データを生成するデータ読出回路とをさらに備え、各ダミーセルは、複数のメモリセルとメモリセル行を共有するように列方向に沿って配置され、かつ所定個数ずつの複数のグループに分割される複数のダミーセルユニットを含み、各ダミーセルユニットは、第2のデータ線とメモリセル行に対応して配置され、第2のデータ線と、内部ノードとの間に接続された第1のダミー磁気抵抗素子と、対応するリードワード線の活性化に応答してオンし、所定電圧と第1のダミー磁気抵抗素子とを電気的に結合するダミーアクセス素子とを有し、内部ノードは、同一のグループに属する他のダミーセルユニット内の各内部ノードと電気的に結合される。
【0042】
好ましくは、各ダミーセルユニットは、内部ノードとダミーアクセス素子との間に配置される第2のダミー磁気抵抗素子を有する。
【0043】
好ましくは、複数のダミーセルユニットの配置個数は、各列に含まれる各メモリセルの個数よりも多く、薄膜磁性体記憶装置は、複数のダミーセルユニットおよび複数のメモリセルに隣接する領域に行列状に配置され、複数のメモリセルのうちの欠陥メモリセルを救済するための複数の冗長メモリセルをさらに備え、列方向に沿って余分に配置された各ダミーセルユニットに対応して各冗長メモリセルで構成される冗長メモリセル行が配置される。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付しその説明は繰返さない。
【0045】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に従うMRAMデバイス1の全体構成を示す概略ブロック図である。
【0046】
図1を参照して、MRAMデバイス1は、外部からの制御信号CMDおよびアドレス信号ADDに応答してランダムアクセスを行ない、書込データDINの入力および読出データDOUTの出力を実行する。
【0047】
MRAMデバイス1は、制御信号CMDに応答してMRAMデバイス1の全体動作を制御するコントロール回路5と、行列状に配置された複数のMTJメモリセルを有するメモリアレイ10とを備える。メモリアレイ10の構成は後ほど詳細に説明するが、MTJメモリセルの行にそれぞれ対応して複数のライトワード線WWLおよびリードワード線RWLが配置される。また、MTJメモリセルの列にそれぞれ対応してビット線BLが配置される。
【0048】
MRAMデバイス1は、さらに、行デコーダ20と、列デコーダ25と、ワード線ドライバ30と、ワード線電流制御回路40と、読出・書込制御回路50,60とを備える。
【0049】
行デコーダ20は、アドレス信号ADDによって示されるロウアドレスRAに応じて、メモリアレイ10における行選択を実行する。列デコーダ25は、アドレス信号ADDによって示されるコラムアドレスCAに応じてメモリアレイ10における列選択を実行する。ワード線ドライバ30は、行デコーダ20の行選択結果に基づいて、リードワード線RWLもしくはライトワード線WWLを選択的に活性化する。ロウアドレスRAおよびコラムアドレスCAによって、データ読出もしくはデータ書込動作の対象に指定された選択メモリセルが示される。
【0050】
ワード線電流制御回路40は、データ書込時においてライトワード線WWLにデータ書込電流を流すために設けられる。たとえば、ワード線電流制御回路40によって各ライトワード線WWLを接地電圧VSSと結合することによって、ワード線ドライバ30によって選択的に電源電圧VCCと結合されたライトワード線に対して、データ書込電流を流すことができる。読出・書込制御回路50,60は、データ読出およびデータ書込時において、ビット線にデータ書込電流およびセンス電流(データ読出電流)を流すために、メモリアレイ10に隣接する領域に配置される回路等を総称したものである。
【0051】
図2は、メモリアレイ10およびその周辺回路の実施の形態1に従う構成を示す図である。図2においては、データ読出に関連する構成が主に示される。
【0052】
図2を参照して、メモリアレイ10は、n行×m列に配列される、図25に示した構成を有するMTJメモリセルMC(以下、単に「メモリセルMC」とも称する)を含む。MTJメモリセルの行(以下、単に「メモリセル行」とも称する)に対応して、リードワード線RWL1〜RWLnおよびライトワード線WWL1〜WWLnがそれぞれ設けられる。MTJメモリセルの列(以下、単に「メモリセル列」とも称する)にそれぞれ対応して、ビット線BL1〜BLmがそれぞれ設けられる。
【0053】
また、メモリアレイ10は、複数のダミーセルDMCを含み、ダミーセル列を構成する。このダミーセル列に対応して参照ビット線BLrefが設けられ、参照ビット線BLrefおよび各行に対応して各ダミーセルが配置されている。
【0054】
図2には、第1、2行および第n行と、第1、2および第m列とに対応する、ライトワード線WWL1,WWL2,WWLn、リードワード線RWL1,RWL2,RWLn、およびビット線BL1,BL2,BLm、および参照ビット線BLrefと一部のメモリセルおよびダミーセルが代表的に示される。
【0055】
以下においては、ライトワード線、リードワード線、およびビット線を総括的に表現する場合には、符号WWL、RWL、およびBLを用いてそれぞれ表記することとする。また、特定のライトワード線、リードワード線およびビット線を示す場合には、これらの符号に添字を付してRWL1,WWL1,BL1のように表記することとする。さらに、信号または信号線の高電圧状態(電源電圧VCC)および低電圧状態(接地電圧VSS)のそれぞれを、HレベルおよびLレベルとも称することとする。
【0056】
ワード線ドライバ30は、データ読出時において、ロウアドレスRAのデコード結果、すなわち行選択結果に応じて、リードワード線RWL1〜RWLnのうちの1本をHレベルに活性化する。これに応答して、選択されたメモリセル行に属するメモリセルの各々において、アクセストランジスタATRがオンすることによって、メモリセルMC中のトンネル磁気抵抗素子TMRが、対応するビット線BLおよびソース側電圧との間に電気的に結合される。また、選択されたメモリセル行に属するダミーセルにおいても同様に、アクセストランジスタATRがオンすることによって、ダミーセル中のトンネル磁気抵抗素子が参照ビット線BLrefとソース側電圧との間に電気的に結合される。図1においては、ソース側電圧が接地電圧VSSに設定される例が示される。
【0057】
メモリアレイ10と隣接する領域に、リードワード線RWLおよびライトワード線WWLと同一方向に沿ってデータバスDB,/DBが配置される。メモリセル列にそれぞれ対応して、列選択を実行するためのコラム選択線が配置される。列デコーダ25は、コラムアドレスCAのデコード結果、すなわち列選択結果に応じて、データ読出時において、コラム選択線のうちの1本とダミーセル列に対応するコラム選択線とをHレベルにそれぞれ活性化する。上記の「/」の記号は、反転、否定、相補等を示す。以下においてもどうようである。
【0058】
データバスDBとビット線BL1〜BLmとの間には、コラム選択ゲートCSG1〜CSGmがそれぞれ配置される。また、データバス/DBと参照ビット線BLrefとの間にはコラム選択ゲートCSGrが配置される。各コラム選択ゲートは、対応するコラム選択線の活性化に応答してオンする。したがって、データバスDBは、選択されたメモリセル列に対応するビット線と電気的に結合される。また、データバス/DBは、ダミーセル列に対応する参照ビット線と電気的に結合される。
【0059】
なお、コラム選択ゲートCSG1〜CSGmを総称して、コラム選択ゲートCSGとも称する。
【0060】
データ読出回路51は、データバスDB,/DBの電圧に応じて、読出データDOUTを出力する。
【0061】
図3は、データ読出回路51の回路構成図である。
データ読出回路51は、差動増幅器60と、固定された基準電圧Vrefを発生する基準電圧発生回路55とを含む。
【0062】
差動増幅器60は、ノードN0およびデータバスDBの間に接続されたNチャネルMOSトランジスタ61と、ノード/N0とデータバス/DBとの間に接続されたNチャネルMOSトランジスタ62と、ノードNspおよびノードN0の間に接続されるPチャネルMOSトランジスタ63と、ノードNspおよびノード/N0の間に接続されるPチャネルMOSトランジスタ64と、電源電圧VCCおよびノードNspの間に接続されるNチャネルMOSトランジスタ65とを有する。
【0063】
トランジスタ65のゲートへは行デコーダ20によってデータ読出動作時に「L」レベルに活性化されるセンスイネーブル信号/SEが入力される。トランジスタ65は、センスイネーブル信号/SEの活性化(「L」レベル)に応答して動作電流を供給して差動増幅器60を動作させる。
【0064】
トランジスタ63および64の各々のゲートは、ノードN0と接続される。トランジスタ63および64は、カレントミラー回路を構成し、ノードN0および/N0の各々に対して同一電流を供給しようとする。
【0065】
トランジスタ61および62の各々のゲートには、基準電圧発生回路55によって生成される固定された基準電圧Vrefが入力される。トランジスタ61および62は、データバスDBおよび/DBを基準電圧以下に維持するとともに、データバスDBおよび/DBの通過電流差を増幅して、ノードN0および/N0間の電圧差に変換する。ノードN0から読出データDOUTの読出データを出力する。
【0066】
図4は、本発明の実施の形態1に従うダミーセルの構成図である。
図4を参照して、このダミーセルはトンネル磁気抵抗素子TR1,TR2,TM1,TM2と、アクセストランジスタATRとを含む。
【0067】
本発明の実施の形態1に従うダミーセルは、全て初期状態である電気抵抗値Rminの抵抗特性に従うトンネル磁気抵抗素子を配置する。
【0068】
図5は、電気抵抗値RmaxおよびRminの抵抗特性を示す図である。
図4および図5を参照して、各トンネル磁気抵抗素子TR1(TR2)およびトンネル磁気抵抗素子TM1(TM2)に印可されるバイアス電圧Vdy1およびVdy2は等しくなり、Vdata/2に設定される。したがって、各トンネル磁気抵抗素子の電気抵抗値は等しく設定される。
【0069】
そうすると、このダミーセルの合成抵抗値Rdaは、電気抵抗値Rminの抵抗特性に従う1個のトンネル磁気抵抗素子に印加電圧Vdata/2が印加された場合の抵抗値に相当する。
【0070】
この値は、図5に示されるように、選択メモリセルにバイアス電圧Vdataを印加した場合にそのときの電気抵抗値RmaxとRminとの間のほぼ所望の中間抵抗値に設定することができる。
【0071】
このようにして、トンネル磁気抵抗素子の抵抗特性を考慮してダミーセルを設計することにより、精度の高い中間抵抗値を設定することができる。このダミーセルを用いることにより、ダミーセルと選択メモリセルとにおける十分な抵抗差すなわち通過電流差を確保することが可能となり高速かつ安定したデータ読出動作を実行することが可能となる。
【0072】
図6は、本発明の実施の形態1に従うダミーセルのバリエーションを示す一例図である。
【0073】
図6(a)を参照して、ここでは図4と同じダミーセルが示される。図4のダミーセルは、すべて電気抵抗値Rminの抵抗特性に従うトンネル磁気抵抗素子を配置したが、ここでは少なくとも1つのトンネル磁気抵抗素子を電気抵抗値Rmaxの抵抗特性に従うトンネル磁気抵抗素子に書換えて配置する。図6(b)を参照して、ここではトンネル磁気抵抗素子TR1を書換えて電気抵抗値Rmaxに従う抵抗特性に設定する。これに伴い、合成抵抗値が図6(a)に示されるダミーセルよりも高くなる。図6(c)を参照して、ここではさらにトンネル磁気抵抗素子TM0を書換えて電気抵抗値Rmaxに従う抵抗特性に設定する。これに伴い、合成抵抗値がさらに図6(b)に示されるダミーセルよりも高くなる。
【0074】
この構成により、4個のトンネル磁気抵抗素子の少なくとも1つを電気抵抗値Rmaxに従う抵抗特性を有するトンネル磁気抵抗素子に設定することにより、ダミーセルの合成抵抗値Rdaを上昇させてチューニングすることが可能となる。
【0075】
図7は、さらに別のダミーセルのバリエーションを示す一例図である。
図7(a)〜図7(c)を参照して、ここでは、図6(a)〜(c)で示されるダミーセルにさらにトランジスタGTが設けられる。トランジスタGTは、トンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1の接続ノードNAとトンネル磁気抵抗素子TR2およびトンネル磁気抵抗素子TM2の接続ノードNBとの間に配置され、そのゲートは制御信号Ctrの入力を受ける。
【0076】
ここで、制御信号Ctrを入力することにより接続ノードNAおよびNBとが電気的に結合される。すなわち、ノードNAおよびノードNBとが同じ電圧レベルに設定される。これに伴い、トンネル磁気抵抗素子TR1およびTR2が並列に接続される。また、他方のトンネル磁気抵抗素子TM1およびTM2も並列にされ、これら並列接続されたトンネル磁気抵抗素子が直列に接続される。
【0077】
図7(a)に示されるダミーセルの構成においては、制御信号Ctrを入力した場合においても合成抵抗は変化しない。図7(b)に示されるダミーセルの構成においては、制御信号Ctrを入力した場合、合成抵抗が変動し、図6(b)で設定される合成抵抗値をさらに調整することができる。また、図7(c)に示されるダミーセルの構成においても同様に制御信号Ctrを入力した場合、合成抵抗が変動し、図6(c)で設定される合成抵抗値をさらに調整することができる。
【0078】
本構成のように制御信号Ctrを入力して、接続ノードNAおよびNBとを電気的に結合することにより、合成抵抗が変化し、ダミーセルの合成抵抗値Rdaの値をさらにチューニングすることが可能となる。
【0079】
(実施の形態1の変形例)
本発明の実施の形態1の変形例は、ダミーセルの製造上に生じる抵抗特性のばらつきに対応することが可能な構成について説明する。
【0080】
図8は、本発明の実施の形態1の変形例に従うダミーセルの構成図である。
図8を参照して、ここでは直列に電気抵抗値Rminの抵抗特性を有するn個のトンネル磁気抵抗素子がY#方向に接続され、さらにその直列に接続されたn個のトンネル磁気抵抗素子がX#方向に並列にn個設けられた構成となっている。
【0081】
本構成のダミーセルの合成抵抗Rdaは電気抵抗値Rminの抵抗特性に従う1個のトンネル磁気抵抗素子の抵抗値に相当し、バイアス電圧Vdataの1/nの電圧が各トンネル磁気抵抗素子に印可される。
【0082】
一例として、製造上のばらつきにより電気抵抗値Rminの抵抗特性に従うトンネル磁気抵抗素子の電圧依存性が小さい場合、すなわち図5に示される電気抵抗値Rmin#の抵抗特性のように変化率(勾配)がゆるい場合について説明する。
【0083】
ここで、たとえば、n=3とすることにより、ダミーセルの合成抵抗Rdaは、バイアス電圧Vdataの1/3の電圧に従う1個のトンネル磁気抵抗素子の抵抗値に設定する事ができる。図5に示される電気抵抗値Rmin#の抵抗特性に従う場合においては、n=3に設定することにより理想的な中間抵抗値に近似した値に合成抵抗値Rdaを設定することができる。
【0084】
すなわち、電気抵抗値Rminの抵抗特性を有するトンネル磁気抵抗素子のnの個数を調整することによりトンネル磁気抵抗素子1個にかかるバイアス電圧を調整し、理想的な中間抵抗値に近似した値に合成抵抗値Rdaを設定することが可能となる。
【0085】
これにより、製造上に生じる抵抗特性のばらつきに対応したダミーセルの合成抵抗値を調整し、ダミーセルと選択メモリセルとにおける十分な抵抗差すなわち通過電流差を確保することが可能となり高速かつ安定したデータ読出動作を実行することが可能となる。
【0086】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2は、実施の形態1のダミーセルとは異なる方式により中間抵抗値を設定するダミーセルの構成について説明する。
【0087】
図9は、本発明の実施の形態2に従うダミーセルの構成図である。
図9を参照して、このダミーセルは、トンネル磁気抵抗素子TM1と、トンネル磁気抵抗素子TR1〜TRnと、アクセストランジスタATRとを含む。また、トンネル磁気抵抗素子TR1〜TRnおよびTM1は初期状態の電気抵抗値Rminの抵抗特性を有する。
【0088】
トンネル磁気抵抗素子TR1〜TRnは、互いに並列にそれぞれ接続される。また、この並列に接続されたトンネル磁気抵抗素子とトンネル磁気抵抗素子TM1とが直列に接続される。
【0089】
ここで、本発明の実施の形態2に従うダミーセルの合成抵抗Rdbは、トンネル磁気抵抗素子TR1〜TRnの合成抵抗Rdm1とトンネル磁気抵抗素子TM1の抵抗値Rdm2との和に設定される。合成抵抗Rdm1はトンネル磁気抵抗素子1個の電気抵抗値Rminの1/nの値に相当する。
【0090】
データ読出時において選択メモリセルに対してバイアス電圧Vdataが印可された場合、合成抵抗Rdm1およびRdm2の抵抗比に比例して抵抗分割された電圧が並列に接続された各トンネル磁気抵抗素子TR1〜TRnおよびトンネル磁気抵抗素子TM1にそれぞれ印可される。
【0091】
ここで、n=1の場合、すなわちトンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1が直列に接続された構成では、それぞれのトンネル磁気抵抗素子に対してバイアス電圧Vdata/2の電圧が印可される。合成抵抗Rdbは、合成抵抗Rdm1およびRdm2の和に相当し、図5を参照してバイアス電圧Vdata/2の電圧に対応する抵抗値の2倍の値に設定される。
【0092】
一方、n=∞の場合、合成抵抗Rdm1は0(=Rmin/n)となる。したがって、合成抵抗Rdbは、抵抗Rdm2に相当する。これに伴いトンネル磁気抵抗素子TM1はバイアス電圧Vdataに相当する電圧が印可される。合成抵抗Rdbは、図5を参照して電気抵抗値Rminに従う抵抗特性を有する1個のトンネル磁気抵抗素子にバイアス電圧Vdataを印加した場合の抵抗値に相当する。
【0093】
したがって、並列にトンネル磁気抵抗素子を設ける個数を調整することにより、合成抵抗値Rdbは1個のトンネル磁気抵抗素子にバイアス電圧Vdata/2の電圧を印加した場合における電気抵抗値の2倍の値からバイアス電圧Vdataを印加した場合の電気抵抗値までの範囲内に設定する事ができる。
【0094】
すなわち、並列に接続するトンネル磁気抵抗素子TR1〜TRnの個数を所定の個数に設定することにより、選択メモリセルにバイアス電圧Vdataを印可した場合における電気抵抗値RmaxおよびRminの中間の理想的な中間抵抗値に合成抵抗値Rdbの値を設定することが可能となる。
【0095】
これに伴い、電圧依存性に従うダミーセルの中間抵抗値を精度よくチューニングすることができ、ダミーセルと選択メモリセルとの十分な抵抗差すなわち通過電流差を確保することが可能となり高速かつ安定したデータ読出動作を実行することが可能となる。
【0096】
(実施の形態2の変形例)
実施の形態2においては、並列に接続されるトンネル磁気抵抗素子を所定の個数に設定することによりダミーセルの合成抵抗Rdbを理想的な中間抵抗値に設定する構成について説明したが、上述の電気抵抗値RmaxおよびRminの抵抗特性は製造段階においてばらつきが生じる。
【0097】
図10は、実施の形態2の変形例に従うダミーセルの構成図である。
図10を参照して、ここでは図8に示されるn個設けられたトンネル磁気抵抗素子にk個(k:自然数)のトンネル磁気抵抗素子を並列にさらに接続する。
【0098】
かかる構成によりダミーセルの合成抵抗値Rdbは、設計段階における所望の理想的な中間抵抗値よりも予め低く設定することができる。
【0099】
これに伴い、初期状態である電気抵抗値Rminの抵抗特性を有するトンネル磁気抵抗素子の少なくとも1つを電気抵抗値Rmaxの抵抗特性を有するトンネル磁気抵抗素子に書換えることにより、設計段階における合成抵抗値Rdbの値をチューニングして、微調整を行なうことが可能となる。
【0100】
したがって、予め合成抵抗値Rdbを低く設定することにより、製造段階でのばらつきにも対応することができるとともに、実施の形態2よりもさらに電圧依存性に従うダミーセルの中間抵抗値を精度よくチューニングすることができる。これにより、ダミーセルおよび選択メモリセルにおける十分な抵抗差すなわち通過電流差を確保することが可能となり高速かつ安定したデータ読出動作を実行することが可能となる。
【0101】
(実施の形態3)
図11は、実施の形態1で説明したダミーセルをメモリアレイに配置した場合のレイアウト図を示す。
【0102】
図11のメモリアレイは、図2のメモリアレイと比較して、参照ビット線BLrefおよび各メモリセル行にそれぞれ対応してダミーセルの代わりにダミーセルユニットDMCUを設けた点が異なる。その他の点は同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
【0103】
参照ビット線BLrefおよびリードワード線RWL1,RWL2およびRWLnにそれぞれ対応してダミーセルユニットDMCU1,DMCU2およびDMCUn(以下、総括してダミーセルユニットDMCUとも称する)が設けられる。
【0104】
ダミーセルユニットDMCU1は、トンネル磁気抵抗素子TR1,TM1と、アクセストランジスタATRd1とを含む。ダミーセルユニットDMCU1は、直列に接続されたトンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1で構成される磁気抵抗部DTM1を含む。また、磁気抵抗部DTM1およびアクセストランジスタATRd1とが直列に参照ビット線BLrefと接地電圧VSSとの間に配置される。また、アクセストランジスタATRd1のゲートは、対応するリードワード線RWL1と電気的に結合される。また、ダミーセルユニットDMCU2は、直列に接続されたトンネル磁気抵抗素子TR2およびTM2で構成された磁気抵抗部DTM2を含む。また、磁気抵抗部DTM2およびアクセストランジスタATRd2とが直列に参照ビット線BLrefと接地電圧との間に配置される。また、アクセストランジスタATRd2のゲートは、対応するリードワード線RWL2と電気的に結合される。他のダミーセルユニットについても同様であり、その詳細な説明は繰り返さない。
【0105】
なお、以下においては、トンネル磁気抵抗素子TR1〜TRn,TM1〜TMnを総括してそれぞれトンネル磁気抵抗素子TR,TMとも称する。また、磁気抵抗部DTM〜DTMnを総括して磁気抵抗部DTMとも称する。
【0106】
ここで、たとえば、隣接する2つのメモリセル行を一組として対応するダミーセルユニットDMCUの2個の磁気抵抗部DTMをそれぞれ並列に電気的に結合する。図11においては、リードワード線RWL1,RWL2にそれぞれ対応するメモリセル行を一組として、それぞれ対応するダミーセルユニットDMCU1,DMCU2に含まれる磁気抵抗部DTM1,DTM2を電気的に結合し、並列接続にする。すなわち、ダミーセルユニットDMCUは、隣接する磁気抵抗部を互いに共有した構成となっている。このように、隣接する磁気抵抗部を互いに共有する構成とすることにより、図4で説明したダミーセルDMCを効率的かつ容易に各メモリセル行に対して設けることが可能となる。
【0107】
上記においては、ダミーセルユニットDMCUがメモリセル行を共有するように複数個、列方向に沿って配置された構成において、2個ずつのダミーセルユニットDMCUを1グループとして、1グループに属する磁気抵抗部を電気的に結合し、ダミーセルを形成する構成について説明してきたが、1グループは、2個に限定されるものではなく、さらに複数の所定個を1グループとしてダミーセルを構成する構成についても同様に適用可能である。
【0108】
これにより、ダミーセルDMCのレイアウト面積を縮小することができる。
(実施の形態3の変形例)
図12は、実施の形態2で説明したダミーセルをメモリアレイに配置した場合のレイアウト図を示す。
【0109】
図12のメモリアレイは、図11のメモリアレイと比較して、隣接するn個ののメモリセル行を1グループとして対応するn個のダミーセルユニットDMCUの磁気抵抗部DTMの一部をそれぞれ電気的に結合した点が異なる。その他の点は同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
【0110】
図12においては、リードワード線RWL1,RWL2〜RWLnにそれぞれ対応するn個のメモリセル行を1グループとして、ダミーセルユニットDMCU1,DMCU2〜DMCUnがメモリセル行を共有するようにそれぞれ設けられている。ダミーセルユニットDMCU1,DMCU2〜DMCUnにそれぞれ含まれる磁気抵抗部DTM1,DTM2〜DTMnの各々において、トンネル磁気抵抗素子TRとトンネル磁気抵抗素子TMとの接続ノードを隣接する磁気抵抗部DTMの接続ノードと電気的に結合する。すなわち、同一グループに属するダミーメモリセルユニットDMCUを構成するn個の磁気抵抗部DTMのうち隣接するトンネル磁気抵抗素子TRを互いに共有する。
【0111】
このように、n個の磁気抵抗部DTMのうち隣接するトンネル磁気抵抗素子TRを互いに共有する構成とすることにより、図9で説明したダミーセルDMCを効率的かつ容易に各メモリセル行に対して設けることが可能となる。これにより、ダミーセルDMCのレイアウト面積を縮小することができる。
【0112】
なお、本実施の形態3の変形例においては、ダミーセルDMCのトンネル磁気抵抗素子TRの個数をn個として説明したが、この個数は、自由に設定する事が可能であり、実施の形態2で説明したようにトンネル磁気抵抗素子の合成抵抗Rdbの電圧依存性にしたがってその個数が設計される。
【0113】
(実施の形態4)
実施の形態3の変形例の構成においてはn個の隣接するダミーセルユニットDMCUの磁気抵抗部の一部を共有することにより図4で説明したダミーセルのレイアウトを効率的かつ容易に実現する構成について説明した。
【0114】
本実施の形態4においては、メモリセル行に対応して設けられるダミーセルユニットの個数と、ダミーセルを構成するために共有されるダミーセルユニットの所望の個数とが一致しない場合のメモリアレイのレイアウト構成について説明する。
【0115】
たとえば、メモリアレイにメモリセル行が256行予め設けられた構成において、メモリセル行を共有するように配置される5個(n=5)の隣接するダミーセルユニットDMCUを1グループとしてダミーセルを構成する場合について考える。
【0116】
図13は、メモリアレイにメモリセル行R1〜R256が予め設けられた構成において、5個のダミーセルユニットを1グループとしてダミーセルを構成するブロック概念図である。
【0117】
図13を参照して、ダミーセルDS1を構成する5個のダミーセルユニットDMCUは、メモリセル行R1〜R5に対応して配置される。同様にして、ダミーセルユニットDMCUを順次配置すると、ダミーセルDS52を構成する5個のダミーセルユニットは、メモリセル行R256に対応する1個のダミーセルユニットを除いて、残りの4個については、メモリセル行に対応して配置することができない。
【0118】
本実施の形態4の構成においては、1グループを形成するダミーセルユニットの所望の個数に対応して予め冗長メモリセル行を設ける。
【0119】
図13を参照して、ダミーセルDS52を構成する残りの4個のダミーセルユニットにそれぞれ対応して、冗長メモリセル行RM1〜RM4をそれぞれ設ける。
【0120】
すなわち、予め設定されたメモリセル行の個数をPとし、共有されるダミーセルユニットの個数をQとした場合に、P/Qの除法に従う端数の個数分冗長メモリセル行を設ける。
【0121】
ダミーセルユニットの端数に対応して冗長メモリセル行を設けることにより、メモリアレイの領域を有効に利用することができる。また、メモリアレイを構成するメモリセル行が連続した繰り返しの単位で構成されるためメモリアレイの製造プロセスを簡易化することが可能となる。
【0122】
(実施の形態5)
図14は、本発明の実施の形態5に従うMTJメモリセルの第1の配置例を示す概念図である。
【0123】
図14には、第1行,第1列から第4行,第2列までのメモリセルMCおよびダミーセルDMCが示される。ここではこれらのメモリセルおよびダミーセルに対応するリードワード線RWL1〜RWL4、ライトワード線WWL1〜WWL4およびビット線BL1,BL2および参照ビット線BLrefが代表的に示される。
【0124】
各メモリセルMCにおいて、トンネル磁気抵抗素子TMRの一方の端部とビット線BLとが電気的に結合され、他方の端部はコンタクト130を介して下層のトランジスタと電気的に結合されている。
【0125】
図15は、メモリセルMCのZ−Z#の断面図である。
図15を参照して、半導体基板120上のP型領域122にアクセストランジスタATRが形成される。アクセストランジスタATRは、N型領域であるソース・ドレイン領域123,124とを有し、ゲート領域はリードワード線RWL1と電気的に結合する。ドレイン領域124は、データ読出時にセンス電流(データ読出電流)経路を形成するための接地電圧VSSを供給する。ライトワード線WWL1には第1の金属配線層M1に形成された金属配線が用いられる。ビット線BL1には第3の金属配線層M3に形成された金属配線が用いられる。トンネル磁気抵抗素子TMRは、ビット線BL1である第3の金属配線層M3と第2の金属配線層M2との間に配置される。コンタクト130は、第1の金属配線層M1を介してドレイン領域123と第2の金属配線層M2とを電気的に結合する。
【0126】
次に、ダミーセルDMCのレイアウトについて説明する。
再び図14を参照して、ダミーセルDMCは、ダミーセルユニットDMCU1とDMCU2とを含む。
【0127】
図16は、図14に示すダミーセルDMCのモデル図である。
図16に示されるダミーセルDMCは、図10の実施の形態4で説明したダミーセルと同様の構成であるが、直列に接続されたトンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1の接続関係において、互いに同じ極性具体的には、負極同士が電気的に結合されている。
【0128】
図17は、図14に示されるダミーセルDMCにおけるX−X♯の断面図である。
【0129】
図17を参照して、図15で説明したのと同様に半導体基板120上のP型領域122にアクセストランジスタATRd1が形成される。アクセストランジスタATRd1は、第1および第2の金属配線層M1およびM2を介して接続されるコンタクト140によりドレイン領域123と第3の金属配線層M3とを電気的に結合する。トンネル磁気抵抗素子TM1は、第3の金属配線層M3と第2の金属配線層M2との間に配置される。この第3の金属配線層M3により隣接するダミーセルユニットDMCU1とDMCU2とが電気的に結合される。
【0130】
図18は、図14に示されるダミーセルDMCのY−Y♯の断面図である。
図18に示されるように、トンネル磁気抵抗素子TM1とTR1とが第2の金属配線層M2を介して電気的に結合され、互いに同じ負極同士が電気的に結合される。
【0131】
また、トンネル磁気抵抗素子TR1と接続される第3の金属配線層M3には参照ビット線BLrefが形成される。また、第2の金属配線層の下層に形成される第1の金属配線層M1にはライトワード線WWL1が配置され、さらに下層にはトランジスタのゲートと接続されるリードワード線RWL1が配置される。
【0132】
トンネル磁気抵抗素子TM1とTR1との接続関係において、互いに異なる正極および負極同士が電気的に結合される場合には、図19に示すようにコンタクト128を介して第2の金属配線層M2と第3の金属配線層とを電気的に結合し、第3の金属配線層と第2の金属配線層M2との間にトンネル磁気抵抗素子TM1とを配置する必要がある。さらにコンタクトホール129を介して第2の金属配線層M2と第3の金属配線層M3とが電気的に結合される。すなわちこの場合においては、コンタクト128および129を新たに設けて第3の金属配線層と接続する必要がある。
【0133】
したがって、図19に示される構成よりも図18で説明した本実施の形態のレイアウトの方が不要なコンタクトホールを設けることなく簡易にダミーセルユニットを設計することができる。これに伴い簡易にダミーセルDMCを設計することができる。
【0134】
(実施の形態5の変形例)
図20は、実施の形態5の変形例に従うダミーセルのレイアウトパターンを示す図である。
【0135】
図20のレイアウトパターンは、図14に示されるレイアウトパターンと比較してダミーセルの構成について異なる。その他の点は同様であるのでその詳細な説明は繰り返さない。
【0136】
図21は、実施の形態5の変形例で説明したダミーセルのモデル図である。ここでは、共有するダミーセルユニットの個数をn=2として説明する。具体的にはトンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1との接続ノードとトンネル磁気抵抗素子TR2およびTM2との接続ノードとが互いに電気的に結合されている。
【0137】
図20を再び参照して、斜線領域で示される第2の金属配線層を用いてダミーセルユニットDMCU1とDMCU2とが電気的に結合されている。
【0138】
図22は、図20に示すダミーセルDMCのX−X♯の断面図である。
図17に示した断面図と比較して第3の金属配線層M3がトンネル磁気抵抗素子TM1とTM2とで電気的に分離している点が異なる。その他の点は図17で説明したのと同様であるのでその説明は繰り返さない。また、Y−Y#の断面図は図18で説明したのと同様である。
【0139】
したがって、実施の形態5の変形例に従うダミーセルの構成においても同様に簡易にダミーセルユニットを設計することができる。また、これに伴い、簡易にダミーセルDMCを設計することができる。
【0140】
(実施の形態6)
上述した実施の形態5においてはダミーセルユニットのレイアウト、具体的には直列に接続されたトンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1の接続関係において、同極性同士が電気的に結合された構成について説明した。
【0141】
一方、トンネル磁気抵抗素子に対して正の方向にバイアス電圧を印加した場合のMR比と負の方向にバイアス電圧を印加した場合のMR比とでは製造段階のばらつきによりその特性が異なる場合がある。
【0142】
図23は、トンネル磁気抵抗素子に対して正および負の方向のバイアス電圧を印可した場合のMR比特性を示す図である。図23に示されるように、正および負の方向のバイアス電圧に従うMR比特性は非対称である。なお、MR比は(Rmax−Rmin)/Rminで示される。
【0143】
このような場合、上述の実施の形態5で示される直列に接続されたトンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1の接続関係において、同極性同士が電気的に結合された場合には、正および負のバイアス電圧の一方および他方がトンネル磁気抵抗素子に掛かる。そうすると、このトンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1の抵抗値がそれぞれ異なるMR比特性にしたがって遷移し、中間抵抗値の設定においてその微調整が非常に困難となる。
【0144】
そこで、MR比特性が正および負のバイアス電圧において、非対称である場合には、トンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1の接続関係において、互いに正もしくは負のバイアス電圧が印加されるように接続する。具体的には、トンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1とが互いに異なる正極および負極同士を電気的に結合する。
【0145】
図24は、本発明の実施の形態6に従うダミーセルの回路図である。
本構成により、トンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1の抵抗値は、MR比特性の一方側の特性に従って遷移するため中間抵抗値の設計を容易にすることが可能となる。
【0146】
なお、本実施の形態6に従うトンネル磁気抵抗素子TR1およびTM1を実施の形態5と同様のレイアウト構成とした場合の断面構造図は、図19において説明したY−Y#の断面構造図と同様となる。
【0147】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0148】
【発明の効果】
請求項1,2および6記載の薄膜磁性体記憶装置は、ダミーセルを複数のダミー磁気抵抗素子で構成し、各ダミー磁気抵抗素子の両端印加電圧をメモリセルの磁気抵抗素子よりも小さくし、第1および第2の電気抵抗の中間の電気抵抗を有するように設計する。これに伴い、メモリセルの磁気抵抗素子が両端印加電圧に応じて変化する特性を有している場合に、その特性に対応して中間の電気抵抗を設計するため理想的な中間抵抗値を設定する事ができデータ読出を安定的にかつ高速に実行することができる。
【0149】
請求項3記載の薄膜磁性体記憶装置は、互いに並列に接続されるL個の抵抗グループを設け、各抵抗グループは直列に接続されたL個のダミー磁気抵抗素子を有する。これに伴い直列に配置された個数にしたがって、各ダミー磁気抵抗素子の両端印加電圧を調整することができる。これにより、製造段階での磁気抵抗素子の特性ばらつきに対応して、中間抵抗値のチューニングを容易に実行することができ、データ読出をさらに安定的にかつ高速に実行することができる。
【0150】
請求項4記載の薄膜磁性体記憶装置は、各抵抗グループに含まれる接続ノードと、他の抵抗グループに含まれる接続ノードとを電気的に結合するための接続制御素子を設ける。これに伴い中間抵抗値のチューニングを簡易に実行することができる。これにより、製造段階での磁気抵抗素子の特性ばらつきに対応して、中間抵抗値のチューニングを容易に実行することができ、データ読出をさらに安定的にかつ高速に実行することができる。
【0151】
請求項5記載の薄膜磁性体記憶装置は、各ダミー磁気抵抗素子のうちの少なくとも1つを第2の電気抵抗に対応する記憶データを保持するように設定する、これにより、記憶データの書換えにより、簡易に中間抵抗値のチューニングを実行することができる。これにより、製造段階での磁気抵抗素子の特性ばらつきに対応して、中間抵抗値のチューニングを容易に実行することができ、データ読出をさらに安定的にかつ高速に実行することができる。
【0152】
請求項7および8記載の薄膜磁性体記憶装置は、ダミーセルの電気抵抗の設計値よりも合成抵抗値を小さくするようにダミー磁気抵抗素子の配置個数を設定する。これに伴い、予め設計段階よりも低い値に合成抵抗値を設定する事が可能となる。また、ダミー磁気抵抗素子の記憶データを書換えて、第2の電気抵抗に設定する。これにより、製造段階での磁気抵抗素子の特性ばらつきに対応して、中間抵抗値のチューニングを容易に実行することができ、データ読出をさらに安定的にかつ高速に実行することができる。
【0153】
請求項9記載の薄膜磁性体記憶装置は、直列に接続される各ダミー磁気抵抗素子において第1の磁性体層と、接続される他方のダミー磁気抵抗素子の第1の磁性体層とを導体配線により電気的に結合する。ダミー磁気抵抗素子のレイアウトにおいて、同層に形成される第1の磁性体層同士をコンタクトホールを用いることなく簡易に電気的に結合することができる。直列に接続されるダミー磁気抵抗素子の製造プロセスを簡易化することができる。
【0154】
請求項10記載の薄膜磁性体記憶装置は、直列に接続される各ダミー磁気抵抗素子において第1の磁性体層と、接続される他方のダミー磁気抵抗素子の第2の磁性体層とを導体配線により電気的に結合する。これによりダミー磁気抵抗素子に印加されるバイアス電圧の極性を正もしくは負のバイアス電圧の一様方向に設定する事ができ、MR比特性において、正および負のバイアス電圧印加に伴う磁気抵抗素子の特性ばらつきを考慮することなく、中間抵抗値を簡易に設計することができる。
【0155】
請求項11および12記載の薄膜磁性体記憶装置は、各ダミーセルが、メモリセル行を共有するように列方向に沿って配置される複数のダミーセルユニットのうち所定個ずつを含むように構成する。また、所定個ずつのグループに属するダミーセルユニット内の内部ノードと他のダミーセルユニットの内部ノードとを電気的に結合する。これにより、所定個のメモリセル行を1グループとして配置されたダミー磁気抵抗素子を共有してダミーセルを構成することができる。したがって、ダミーセルを設けるために各メモリセル行毎に複数のダミー磁気抵抗素子を配置する必要がなく、ダミー磁気抵抗素子を共有することにより、ダミーセルのメモリアレイ面積を縮小することができる。
【0156】
請求項13記載の薄膜磁性体記憶装置は、列方向に沿って余分に配置されたダミーセルユニットに対応して冗長メモリセル行を設ける。これにより、メモリアレイを有効に利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に従うMRAMデバイス1の全体構成を示す概略ブロック図である。
【図2】 メモリアレイ10およびその周辺回路の実施の形態1に従う構成を示す図である。
【図3】 データ読出回路51の回路構成図である。
【図4】 本発明の実施の形態1に従うダミーセルの構成図である。
【図5】 電気抵抗値RmaxおよびRminの抵抗特性を示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態1に従うダミーセルのバリエーションを示す一例図である。
【図7】 別のダミーセルのバリエーションを示す一例図である。
【図8】 本発明の実施の形態1の変形例に従うダミーセルの構成図である。
【図9】 本発明の実施の形態2に従うダミーセルの構成図である。
【図10】 実施の形態2の変形例に従うダミーセルの構成図である。
【図11】 実施の形態1で説明したダミーセルをメモリアレイに配置した場合のレイアウト図である。
【図12】 実施の形態2で説明したダミーセルをメモリアレイに配置した場合のレイアウト図である。
【図13】 メモリアレイにメモリセル行M1〜M256が予め設けられた構成におけるダミーセルのブロック概念図である。
【図14】 本発明の実施の形態5に従うMTJメモリセルの第1の配置例を示す概念図である。
【図15】 メモリセルMCのZ−Z#の断面図である。
【図16】 図14に示すダミーセルDMCのモデル図である。
【図17】 ダミーセルDMCにおけるX−X♯の断面図である。
【図18】 ダミーセルDMCのY−Y♯の断面図である。
【図19】 トンネル磁気抵抗素子TM1とTR1との接続関係において、互いに同じ方向に磁化した固定磁化層を電気的に結合した場合の断面図である。
【図20】 実施の形態5の変形例に従うダミーセルのレイアウトパターンを示す図である。
【図21】 実施の形態5の変形例で説明したダミーセルのモデル図である。
【図22】 ダミーセルDMCのX−X♯の断面図である。
【図23】 トンネル磁気抵抗素子に対して正および負の方向のバイアス電圧を印可した場合のMR比特性を示す図である。
【図24】 本発明の実施の形態6に従うダミーセルの回路図である。
【図25】 磁気トンネル接合を有するメモリセルの構成を示す概略図である。
【図26】 MTJメモリセルからのデータ読出動作を説明する概念図である。
【図27】 MTJメモリセルに対するデータ書込動作を説明する概念図である。
【図28】 データ書込時におけるデータ書込電流の方向と磁界方向との関係を説明する概念図である。
【図29】 行列状に集積配置されたMTJメモリセルを示す概念図である。
【符号の説明】
1 MRAMデバイス、5 コントロール回路、10 メモリアレイ、20 行デコーダ、25 列デコーダ、30 ワード線ドライバ、40 ワード線電流制御回路、50,60 読出/書込制御回路、51 データ読出回路、55 基準電圧発生回路。
Claims (6)
- 磁気的に書込まれた記憶データを保持する複数のメモリセルを備え、
各前記メモリセルは、前記記憶データに応じて、第1の電気抵抗および前記第1の電気抵抗よりも大きい第2の電気抵抗の一方を有する磁気抵抗素子を含み、
前記第1および第2の電気抵抗の各々は、前記磁気抵抗素子の両端印加電圧に応じて変化する特性を有し、
データ読出時において、第1の電圧と接続された前記複数のメモリセルのうちの選択メモリセルと接続されるとともに第2の電圧と接続されて読出電流の供給を受ける第1のデータ線と、
前記第1および第2の電気抵抗の中間の電気抵抗を有するように設計されたダミーセルと、
前記データ読出時において、前記第1の電圧と接続された前記ダミーセルと接続されるとともに前記第2の電圧と接続されて前記データ読出電流の供給を受ける第2のデータ線と、
前記第1および第2のデータ線の通過電流差に基づいて読出データを生成するデータ読出回路とをさらに備え、
前記ダミーセルは、各々が前記磁気抵抗素子と基本的に同じ特性を有する複数のダミー磁気抵抗素子を含み、
前記ダミー磁気抵抗素子の各々は、直列に接続された他のダミー磁気抵抗素子を介して、前記第2のデータ線と接続され、両端印加電圧は、前記磁気抵抗素子よりも小さく、
前記複数のダミー磁気抵抗素子のうちの所定の1つは、各前記メモリセルの前記第1の電気抵抗に対応する記憶データを保持し、
前記複数のダミー磁気抵抗素子のうちの残りのダミー磁気抵抗素子は、互いに並列に接続されると共に、各々が前記所定の1つのダミー磁気抵抗素子に対して直列に接続される、薄膜磁性体記憶装置。 - 前記残りのダミー磁気抵抗素子の各々が各前記メモリセルの前記第1の電気抵抗に対応する記憶データを保持する場合に前記複数のダミー磁気抵抗素子の合成抵抗値を前記ダミーセルの電気抵抗の設計値よりも小さくなるように、前記残りのダミー磁気抵抗素子の配置個数を設定する、請求項1記載の薄膜磁性体記憶装置。
- 前記残りのダミー磁気抵抗素子のうちの少なくとも1つは、各前記メモリセルの前記第2の電気抵抗に対応する記憶データを保持し、
前記残りのダミー磁気抵抗素子のその他は、各前記メモリセルの前記第1の電気抵抗に対応する記憶データを保持し、
前記残りのダミー磁気抵抗素子の配置個数が設定される、請求項1記載の薄膜磁性体記憶装置。 - 磁気的に書込まれた記憶データを保持する複数のメモリセルを備え、
各前記メモリセルは、前記記憶データに応じて、第1の電気抵抗および前記第1の電気抵抗よりも大きい第2の電気抵抗の一方を有する磁気抵抗素子を含み、
前記第1および第2の電気抵抗の各々は、前記磁気抵抗素子の両端印加電圧に応じて変化する特性を有し、
データ読出時において、第1の電圧と接続された前記複数のメモリセルのうちの選択メモリセルと接続されるとともに第2の電圧と接続されて読出電流の供給を受ける第1のデータ線と、
前記第1および第2の電気抵抗の中間の電気抵抗を有するように設計されたダミーセルと、
前記データ読出時において、前記第1の電圧と接続された前記ダミーセルと接続されるとともに前記第2の電圧と接続されて前記データ読出電流の供給を受ける第2のデータ線と、
前記第1および第2のデータ線の通過電流差に基づいて読出データを生成するデータ読出回路とをさらに備え、
前記ダミーセルは、各々が前記磁気抵抗素子と基本的に同じ特性を有する複数のダミー磁気抵抗素子を含み、
前記ダミー磁気抵抗素子の各々は、直列に接続された他のダミー磁気抵抗素子を介して、前記第2のデータ線と接続され、両端印加電圧は、前記磁気抵抗素子よりも小さく、
各前記ダミー磁気抵抗素子および各前記磁気抵抗素子は、
固定化された磁化方向を有する第1の磁性体層と、
前記記憶データに応じて、前記第1の磁性体層と同一方向および反対方向の一方に磁化される第2の磁性体層と、
前記第1および第2の磁性体層の間に形成された絶縁層とを有し、
前記薄膜磁性体記憶装置は、
各前記ダミー磁気抵抗素子の前記第1の磁性体層と、直列に接続された前記他のダミー磁気抵抗素子の前記第1の磁性体層とを電気的に結合するための導体配線をさらに備える、薄膜磁性体記憶装置。 - 行列状に配置され、各々が、磁気的に書込まれた記憶データを保持する複数のメモリセルと、
前記複数のメモリセルの行にそれぞれ対応して設けられ、データ読出時に選択的に活性化される複数のリードワード線と、
前記複数のメモリセルの列にそれぞれ対応して設けられ、前記データ読出時に前記複数のメモリセルのうちの選択メモリセルと選択的に接続されるとともに、データ読出電流の供給を受ける複数の第1のデータ線とを備え、
各前記メモリセルは、
前記記憶データに応じて、第1の電気抵抗および前記第1の電気抵抗よりも大きい第2の電気抵抗の一方を有する磁気抵抗素子と、
対応する第1のデータ線および所定電圧の間に前記磁気抵抗素子と直列に接続されて、対応するリードワード線の活性化に応答してオンするアクセス素子とを含み、
前記第1および第2の電気抵抗の各々は、前記磁気抵抗素子の両端印加電圧に応じて変化する特性を有し、
前記薄膜磁性体記憶装置は、
前記第1および第2の電気抵抗の中間の電気抵抗を有するように設計されたダミーセルと、
データ読出時において、前記ダミーセルと接続されるとともに前記データ読出電流を通過させるための第2のデータ線と、
前記第1および第2のデータ線の通過電流差に基づいて読出データを生成するデータ読出回路とをさらに備え、
各前記ダミーセルは、前記複数のメモリセルとメモリセル行を共有するように列方向に沿って配置され、かつ所定個数ずつの複数のグループに分割される複数のダミーセルユニットを含み、
各前記ダミーセルユニットは、
前記第2のデータ線とメモリセル行に対応して配置され、
前記第2のデータ線と、内部ノードとの間に接続された第1のダミー磁気抵抗素子と、
対応するリードワード線の活性化に応答してオンし、前記所定電圧と前記第1のダミー磁気抵抗素子とを電気的に結合するダミーアクセス素子とを有し、
前記内部ノードは、同一の前記グループに属する他のダミーセルユニット内の各前記内部ノードと電気的に結合され、
各前記ダミーセルユニットは、前記内部ノードと前記ダミーアクセス素子との間に配置される第2のダミー磁気抵抗素子を有する、薄膜磁性体記憶装置。 - 行列状に配置され、各々が、磁気的に書込まれた記憶データを保持する複数のメモリセルと、
前記複数のメモリセルの行にそれぞれ対応して設けられ、データ読出時に選択的に活性化される複数のリードワード線と、
前記複数のメモリセルの列にそれぞれ対応して設けられ、前記データ読出時に前記複数のメモリセルのうちの選択メモリセルと選択的に接続されるとともに、データ読出電流の供給を受ける複数の第1のデータ線とを備え、
各前記メモリセルは、
前記記憶データに応じて、第1の電気抵抗および前記第1の電気抵抗よりも大きい第2の電気抵抗の一方を有する磁気抵抗素子と、
対応する第1のデータ線および所定電圧の間に前記磁気抵抗素子と直列に接続されて、対応するリードワード線の活性化に応答してオンするアクセス素子とを含み、
前記第1および第2の電気抵抗の各々は、前記磁気抵抗素子の両端印加電圧に応じて変化する特性を有し、
前記薄膜磁性体記憶装置は、
前記第1および第2の電気抵抗の中間の電気抵抗を有するように設計されたダミーセルと、
データ読出時において、前記ダミーセルと接続されるとともに前記データ読出電流を通過させるための第2のデータ線と、
前記第1および第2のデータ線の通過電流差に基づいて読出データを生成するデータ読出回路とをさらに備え、
各前記ダミーセルは、前記複数のメモリセルとメモリセル行を共有するように列方向に沿って配置され、かつ所定個数ずつの複数のグループに分割される複数のダミーセルユニットを含み、
各前記ダミーセルユニットは、
前記第2のデータ線とメモリセル行に対応して配置され、
前記第2のデータ線と、内部ノードとの間に接続された第1のダミー磁気抵抗素子と、
対応するリードワード線の活性化に応答してオンし、前記所定電圧と前記第1のダミー磁気抵抗素子とを電気的に結合するダミーアクセス素子とを有し、
前記内部ノードは、同一の前記グループに属する他のダミーセルユニット内の各前記内部ノードと電気的に結合され、
前記複数のダミーセルユニットの配置個数は、各前記列に含まれる各前記メモリセルの個数よりも多く、
前記薄膜磁性体記憶装置は、
前記複数のダミーセルユニットおよび前記複数のメモリセルに隣接する領域に行列状に配置され、前記複数のメモリセルのうちの欠陥メモリセルを救済するための複数の冗長メモリセルをさらに備え、
列方向に沿って余分に配置された各前記ダミーセルユニットに対応して各前記冗長メモリセルで構成される冗長メモリセル行が配置される、薄膜磁性体記憶装置。
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