JP4083882B2 - 端子板取付台 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、上下両端に電線の接続部を備え、中央の上下部位に上下方向へ所定の間隔をおいてクランプ用の一対の突起を設けてなる電話中継用端子板の取付台に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記した電話中継用端子板の取付機構は、取付ボードに穿設した多数の嵌め込み用孔に当該端子板を嵌め込み、所定方向へスライドしてクランプ用の一対の突起にて取付ボードに穿設した孔の開口縁を挾持することで固定されるよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、上記した従来の端子板取付機構においては、取付ボードに対する端子板の固定操作に先だち、端子板の、取付ボードの孔に嵌め込まれる側の電線接続部に予め電線を接続しておく必要があるが、この電線接続時、端子板が動かないように治具等で固定しなければならず、結線作業が煩雑で、手間と時間がかゝるという問題があった。
【0004】
【目的】
本発明は、上記従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたもので、端子板の取付けを、容易な操作によって簡便に行なうことができると共に、端子板端部の電線接続部に対する結線を確実、かつ便利に行ない得るようにした端子板取付台を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る端子版取付台は、上下両端に電線の接続部を、中央の上下部位に上下方向へ所定の間隔をおいて設けた突起を各有する端子板を正立、倒立両状態で嵌合される端子板の嵌合凹部を設けたハウジング及びパネルとを備え、前記ハウジングは、側壁に、嵌合凹部内において端子板下端の電線接続部に結線された電線をハウジング外へ延出させるための開口部が形成され、嵌合凹部の前後両壁内面に、前記端子板における前後両壁表面の中央下方部位に一定の間隔をおいて凹設された所要数の係止孔と端子板の正立状態嵌合時に係嵌され、かつ端子板の倒立状態嵌合時に、当該端子板の前後両壁表面をガイドする突起が所要数設けられていると共に、前記ハウジングの底壁とパネルに、両者を脱着自在に係合する係止機構が設けられているものであって、前記係止機構は、ハウジング底壁の幅方向近くに突設されており、該底壁から下方へ垂設した垂直板部と、この垂直板部の下端からハウジングの幅方向へ水平に、かつ底壁裏面と、前記パネルの板厚よりも僅かに狭い間隔をおいて突設された係止板部とを有し、さらに一方の係止板部の先端上面には係止突部が形成されている側面略L字形状の一対の係止板、および前記パネルの前後方向へ一定の間隔をおいて複数列形成され、各列において、前記パネルの一端へ開口して平面略コ字形状に形成された、前記係止板の一方が挿入係止される開口部と、前記パネルの他端の内側に係止板の他方が挿入係止される開口部と、この開口部と一定の間隔をおいて前記平面略コ字形状の開口部とは反対側の端部に前記他方の係止板の係止突部が係止される係合孔とを備えていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る端子板取付台の実施形態につき図面を参照して説明する。図1は、端子板と、その取付台を断面して各示す正面図、図2は、取付台に端子板を嵌合して取付けた状態を一部断面して示す背面図、図3は、取付台に複数の端子板を取付けた状態を一部切欠して示す平面図、図4は、取付台に端子板を正立に嵌合した状態と逆さに嵌合した状態を一部断面して示す側面図、図5は、取付台を構成するパネルとハウジングとの取付け前の状態を一部断面して示す説明図、図6は、取付台に端子板を嵌合する前の状態を示す斜視図、図7は、同嵌合状態の斜視図である。
【0007】
図1ないし図4において、1は端子板、3、4は端子板取付台2の構成部材たるハウジングとパネルを各示す。
【0008】
上記端子板1は、図示しないUスリット端子を上方へ突出して幅方向に一定の間隔をおいて複数列に亘って埋設保持されているベースブロック1aと、Uスリット端子の突出部分と対応する挿入孔が内部に形成されているカバーブロック1bとを合体して構成されている。
【0009】
また、上記端子板1は、上下両端に外線と電話機側の電線の接続部5、6を各形成してある。この両接続部5、6は、上記ベースブロック1aの下部幅方向及びカバーブロック1bの上部幅方向に各一定間隔に削設された各電線挿入用切込部5a・・・、6a・・・をもって形成されている。
【0010】
さらに、上記端子板1は、その中央の上下部位に一対のクランプ用の突起7、8を、上下方向へ一定間隔に突設してあると共に、当該端子板1の前後両壁1c、1dの表面にあって、上記突起8の下方部位、つまり、カバーブロック1bにおける前後両壁表面下部には、幅方向に一定の間隔をおいてロック用の複数の係止孔9・・・を幅方向へ一列に形成してある。
【0011】
次いで、取付台2につき説示する。
上記取付台2におけるハウジング3は、底壁3aと、該底壁3aの前後両端縁から上方へ垂直に立設した対向する前壁3b、後壁3cと、底壁3a左右両端縁から上方へ垂直に、かつ上記後壁3cの左右両端部と連設した狭幅の左右の側壁3d、3dとで横長の箱形状に形成され、内部は、上記した端子板1が図2及び図3並びに図4の両側に示した通常の取付状態、つまり正立状態と、図4の中央部に示した如く逆さの状態、つまり倒立状態とに各嵌合される端子板1の嵌合凹部3eが形成されている。
【0012】
上記した左右の側壁3d、3dと前壁3bとの間は図3及び図6並びに図7に示した如く、端子板1下端の電線接続部6に結線された多数の電線を外部へ延出させるための開口部3f、3fに形成されていると共に、上記両側壁3d、3dの内面上部には図1、図2に示した如く、端子板1の中央下方部に有する段部1eと係合する端子板1の嵌合位置決め用段部10、10を形成してある。
【0013】
さらに、上記したハウジング3の前後両壁3b、3cの内面上部には、複数(図示例では4個)の突起11・・・を、幅方向へ所定の間隔をおいて突設してある。
上記突起11・・・は、図4に示したようにハウジング3の嵌合凹部3e内に端子板1を正立状態にて挿し込み嵌合することで、端子板1の係止孔9・・・と係合させるよう、当該係止孔9・・・と対応して設けられていると共に、嵌合凹部3e内に、端子板1を逆さに、つまり、倒立状態にて嵌合されるとき、端子板1の前後両壁1c、1dをガイドして、当該端子板1が垂直状態に嵌合保持されるように設けられている。
【0014】
また、上記した各突起11・・・は、上部に傾斜面を、下部に水平な係止面を各設けて形成され、これによって、端子板1の押し込みによって、上記した係止孔9・・・に円滑に係合でき、また、係合後は係止孔9の下面と上記係止面とが係止して端子板1の引き抜きが阻止されるようにしてある。
【0015】
ハウジング3の前後両壁3b、3cに、図1、図6に示した如く複数のスリット3g・・・を縦設して弾性を与えてあり、端子板1の押し込み時、突起11・・・を突設した部分が外側へ弾性変形することで、当該端子板1の嵌着を小さい力で容易に行ない得るようにしてある。
【0016】
つぎに、ハウジング3とパネル4との係止機構について説示する。
上記したハウジング3における底壁3aの幅方向端部近くにはパネル4とのロック用係止板12、12′を突設してある。この両係止板12、12′は、底壁3aから下方へ垂設した垂直板部12aと、該垂直板部12aの下端から、ハウジング3の幅方向へ水平に、かつ底壁3a裏面と、パネル4の板厚よりも僅かに狭い間隔をおいて突設した係止板部12bとで側面略L型形状に形成されている。
【0017】
上記した両係止板12、12′のうち、一方の係止板12は、係止板部12bの先端上面を、基端側から先端側へやゝ傾斜下降する傾斜面(図示せず)に形成してパネル4裏面に係止し易くしてある。
【0018】
他方の係止板12′における係止板部12bの先端には、先端上面に、基端側から先端へ傾斜下降する傾斜面と、該傾斜面基端に垂直に設けられた係止面とを有する係止突部12cが形成されている。
【0019】
而して、上記パネル4は、幅方向の端部は、中央部4aよりも所定寸法だけ上方へ曲設して水平に形成してあり、該各端部には、上記した両係止板12、12′が挿入される開口部13、14と、一方の係止板12′の係止突部12cが係止される係合孔15を開口部14と一定の間隔をおいて図3の上下方向に貫通して各形成させてある。
【0020】
こゝで、係止板12が挿通される開口部13は図3に示したように、パネル4の左端部へ開口して平面略コ字形状に形成され、他の係止板12’が挿通される開口部14と、係止される係合孔15は、パネル4の右端やゝ内側に平面矩形状に形成されている。
【0021】
上記したパネル4は、前後方向(図3に置いて上下方向)へ長く形成されていて、上記した一対の開口部13、14と係合孔15が、前後方向へ一定の間隔をおいて複数列形成され、後述するようにして各々に上記したハウジング3を所要数取付けられるよう構成されている。
【0022】
なお、図中16、16はハウジング3の底壁3aに貫通して形成したビス17及び図示しないドライバー等、工具の挿入孔を示す。
【0023】
上記構成とした端子板取付台2は次のようにして固定される。
図2に示したようにパネル4は取付部材18にビス17、17にて固定される。
図5に示したように、パネル4上にハウジング3を重ね合わせ、その係止板12、12′をパネル4の開口部13、14に挿通したならば、ハウジング3をパネル4上に押し付けながら図示した矢印a方向へスライドすると、係止板12、12′はパネル4の裏面を滑動して矢印a方向に移動し、図2に示したように、一方の係止板の係止突部12cはパネル4の係合孔15に係合して係止され、他方の係止板12は開口部13の開口縁裏面に係止して両者は固定される。
【0024】
上記したハウジング3の嵌合凹部3eに端子板1の下半部を押し込み嵌合すると、端子板1の係止孔9・・・と、ハウジング3の突起11・・・とが係合し、当該端子板1は図2及び図4並びに図7に示した如く嵌合固定される。
【0025】
ハウジング3の嵌合凹部3e内に、端子板1を逆さにして押し込むと、該端子板1の前後両壁1c、1dの表面が、ハウジング3の突起11、11・・・にガイドされ、図4に示した如く逆さに嵌合保持される。
【0026】
このように、端子板1を逆さに嵌合保持させるので、この状態で端子板1下端の電線接続部6に電線を挾入して結線することができる。
一方、端子板1上端の電線接続部5に対する結線は、電線接続部6へ結線後端子板1を反転させ、端子板1を正立状態で嵌合した状態にて行なう。
【0027】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、ハウジングとパネルを合体させることで容易に組み立てできるから、適宜の取付部材に対しても容易な操作によって簡便に取り付けができると共に、端子板を嵌合固定するハウジングの突起が、端子板の前後両壁をガイドして、端子板を逆さに、動揺なく嵌合保持できるから、端子板の電線接続部に対する電線結線時の端子板支持台とすることができて、電線結線を確実、かつ簡便にして、効率良く行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る端子板取付台の実施形態を示す端子板と取付台を断面した正面図である。
【図2】同上取付台に端子板を取付けた状態を一部断面して示す背面図である。
【図3】同板取付台に複数の端子板を取り付けた状態を一部切欠して示す平面図である。
【図4】同上取付台に端子板を正立状態に嵌合した状態と、逆さに嵌合した状態を一部断面して示す側面図である。
【図5】同上取付台のハウジングとパネルの取付け前の状態を一部断面して示す説明図である。
【図6】同上取付台に端子板を嵌合する前の状態を示す斜視図である。
【図7】同上嵌合状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 端子板
1c、1b 端子板の前後壁
2 取付台
3 ハウジング
3a ハウジングの底壁
3b、3c ハウジングの前後壁
3e 嵌合凹部
4 パネル
5、6 電線の接続部
7、8、11 突起
9 係止孔
12、12′ 係止板
13、14 開口部
15 係合孔
18 取付部材
Claims (1)
- 上下両端に電線の接続部を、中央の上下部位に上下方向へ所定の間隔をおいて設けた突起を各有する端子板を正立、倒立両状態で嵌合される端子板の嵌合凹部を設けたハウジング及びパネルとを備え、前記ハウジングは、側壁に、嵌合凹部内において端子板下端の電線接続部に結線された電線をハウジング外へ延出させるための開口部が形成され、嵌合凹部の前後両壁内面に、前記端子板における前後両壁表面の中央下方部位に一定の間隔をおいて凹設された所要数の係止孔と端子板の正立状態嵌合時に係嵌され、かつ端子板の倒立状態嵌合時に、当該端子板の前後両壁表面をガイドする突起が所要数設けられていると共に、前記ハウジングの底壁とパネルに、両者を脱着自在に係合する係止機構が設けられているものであって、前記係止機構は、ハウジング底壁の幅方向近くに突設されており、該底壁から下方へ垂設した垂直板部と、この垂直板部の下端からハウジングの幅方向へ水平に、かつ底壁裏面と、前記パネルの板厚よりも僅かに狭い間隔をおいて突設された係止板部とを有し、さらに一方の係止板部の先端上面には係止突部が形成されている側面略L字形状の一対の係止板、および前記パネルの前後方向へ一定の間隔をおいて複数列形成され、各列において、前記パネルの一端へ開口して平面略コ字形状に形成された、前記係止板の一方が挿入係止される開口部と、前記パネルの他端の内側に係止板の他方が挿入係止される開口部と、この開口部と一定の間隔をおいて前記平面略コ字形状の開口部とは反対側の端部に前記他方の係止板の係止突部が係止される係合孔とを備えていることを特徴とする端子板取付台。
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