JP4082821B2 - 建築用気密部材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
住宅の気密性を高めることができる巾木,回り縁などの造作材に使用される建築用気密部材に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
近年、暖房エネルギー及び冷房エネルギーを節約できる省エネルギータイプの気密住宅が注目されている。この住宅、特に、一戸建て住宅においては、床と壁、あるいは、天井と壁との接合部分が最も漏気が多く、その量は家全体の約四分の1を占める。
【0003】
一方、前記接合部分の隙間を目立たなくするため、例えば、図3(a)に示すような巾木3が床1と壁2とで形成される隅部に取りつけられている。しかし、前記巾木3では前記床1の不陸を完全に吸収できず、十分な気密性が得られない。
【0004】
このため、例えば、図3(b)に示すように、巾木3の下端面に弾性舌片5を備えた軟質樹脂製気密部材4を取りつけて施工していた。前記気密部材4の弾性舌片5が床面に圧接して床1の不陸を吸収し、気密性を高めている。しかし、前記気密部材4では、前記弾性舌片5のばね力が小さく、所望の気密性が得られないという問題点があった。
【0005】
本願発明は、前記問題点に鑑み、より一層高い気密性を確保できる建築用気密部材を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る住宅用気密部材は、天井あるいは床に接合する造作材の接合面に固定される基板と、この基板の外方縁部から接合面側へ延在する断面袋状の弾性シール部とからなる構成としてある。
また、前記基板の下面に、前記弾性シール部に圧接する押圧用突条を設けてもよく、あるいは、前記基板の外方縁部に、目隠し用突条を設けてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態は、図1(a),(b)に示すように、巾木に適用した場合である。
すなわち、床10と壁11との隙間を塞ぐ巾木12は、その露出面を化粧シート13で被覆してあるとともに、その下端面に設けた嵌合溝14に気密部材15を嵌合,固定してある。
【0008】
前記気密部材15は硬質樹脂からなる基板16と、軟質樹脂からなる断面袋状の弾性シール部17とを同時押出成形したものである。前記弾性シール部17の一部は前記基板16の上面縁部から上方に突出することにより、目隠し用突条18を形成している。さらに、前記基板16は、その上面に抜け止め突条19を突設する一方、その下面に前記弾性袋状シール部17を圧接する押圧用突条20を突設してある。
【0009】
したがって、前記巾木12の下面に設けた嵌合溝14に前記気密部材15の抜け止め突条19を嵌合,固定すると、前記目隠し用突条18が巾木12の下面縁部に係止する。このため、両者間の隙間が隠されて美麗に仕上がる。
特に、前記基板16が抜け止め突条19を有していない場合でも、前記目隠し用突条18が巾木12の下面縁部に係止することにより、位置決めが容易になり、仕上がりが美麗になるという利点がある。
【0010】
ついで、床10と壁11とで形成される隅部に前記巾木12を位置決めし、斜め上方から釘固定する。このとき、断面袋状の弾性シール部17自身が撓むだけでなく、押圧用突条20が前記弾性シール部に17圧接する。このため、床10に大きな不陸があっても、前記突条20に押圧された断面袋状シール部17が床10に沿って弾性変形し、高い気密性を確保する。
また、折り重なったシール部17が隙間を実質的に2重に密封するので、万一、シール部17の一部に亀裂が生じても、気密性を維持でき、耐久性の高い気密住宅が得られる。
さらに、前記断面袋状シール部17が斜め下方に延在しているので、前記巾木12を床面に載置して位置決めすることにより、前記シール部17が床10と巾木12とで挟まれ、はみ出すことがない。このため、施工性の良い気密部材15を得られるという利点がある。
【0011】
第2実施形態は、図2に示すように、天井21と壁22との隙間を塞ぐ回り縁23に適用した場合である。他は前述の第1実施形態とほぼ同様であるので、説明を省略する。
本実施形態では、前述の第1実施形態の気密部材15を共用できるので、在庫管理が簡単になり、便利である。
【0012】
【実施例】
(実施例)
図1(a)に示すような基本的構成からなる床面と壁との隅部に、図1(b)に示すような気密部材を取り付け、(財)住宅・建築省エネルギー機構「住宅の気密性能試験マニュアル」(1998年6月)に基づいて気密性を測定した。測定結果を気密性能の指標である相当隙間面積で表示すると、0.3cm2/m2であった。
【0013】
(比較例1)
また、図3(a)に示すように、気密部材を取りつけない点を除き、他は前述の実施例1と同様に構成した気密性を測定した。測定結果は、3.0cm2/m2であった。
【0014】
(比較例2)
さらに、図3(b)に示すような気密部材を取りつけた点を除き、他は前述の実施例1と同様に構成した気密性を測定した。測定結果は、0.9cm2/m2であった。
【0015】
以上の測定結果から明らかなように、実施例の気密性は比較例1の約10倍であり、比較例2の約3倍であることが判った。このため、本実施例によれば、比較例1,2よりも気密性を著しく向上できることが判明した。
【0016】
【発明の効果】
本発明の請求項1によれば、気密部材のシール部が断面袋状となっているので、従来例よりも大きなばね力を備えた気密部材が得られ、高い気密性を備えた住宅を提供できる。
また、シール部が実質的に2重のシール構造を形成するので、前記シール部の一部が破損しても気密性が失われず、耐久性の良い気密住宅が得られる。
【0017】
請求項2によれば、押圧用突条が断面袋状シール部に圧接して弾性変形させるので、気密性がより一層確実なものとなり、より高い気密性を備えた住宅が得られる。
請求項3によれば、目隠し用突条が気密部材と造作材との隙間を塞ぐので、仕上がりが美麗になる。さらに、前記突条が巾木等の縁部に係止して位置規制するので、組み付け作業が容易になるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本願発明を巾木に適用した場合の第1実施形態を示し、図(a)は施工状態を示す断面図であり、図(b)は気密部材の拡大断面図である。
【図2】 本願発明を回り縁に適用した場合の第2実施形態にかかる施工状態を示す断面図である。
【図3】 従来例にかかる施工状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10…床、11,22…壁、12…巾木、14…嵌合溝、15…気密部材、16…基板、17…シール部、18…目隠し用突条、19…抜け止め突条、
20…押圧用突条、21…天井、23…回り縁。
Claims (3)
- 天井あるいは床に接合する造作材の接合面に固定される基板と、この基板の外方縁部から接合面側へ延在する断面袋状の弾性シール部とからなることを特徴とする建築用気密部材。
- 前記基板の下面に、前記弾性シール部に圧接する押圧用突条を設けたことを特徴とする請求項1に記載の建築用気密部材。
- 前記基板の外方縁部に、目隠し用突条を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の建築用気密部材。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP7967799A JP4082821B2 (ja) | 1999-03-24 | 1999-03-24 | 建築用気密部材 |
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ID=13696840
Family Applications (1)
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JP7967799A Expired - Lifetime JP4082821B2 (ja) | 1999-03-24 | 1999-03-24 | 建築用気密部材 |
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