JP4082156B2 - 粉粒体吐出機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、施肥、薬剤等の粉粒体を圃場に吐出する粉粒体吐出機に関し、特に粉粒体貯留タンク内の残留粉粒体を回収する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
粉粒体貯留タンク内の粉粒体を繰り出す複数の粉粒体繰出部を左右方向に並べて設けるとともに、これら粉粒体繰出部の配列に沿って左右方向の粉粒体回収管を設け、粉粒体貯留タンク内に残留する粉粒体を粉粒体繰出部を経由して粉粒体回収管内に排出し、それを粉粒体回収管の適当位置に形成された回収口から回収するようにした粉粒体吐出機がある。
【0003】
この種の粉粒体吐出機において、粉粒体回収時に粉粒体回収管内へ圧力風を吹き込み、管内の粉粒体を強制的に移送するようにした技術は公知である(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−41450公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように圧力風で粉粒体を移送するようにしても、一部の粉粒体が粉粒体回収管の内面に固着することは防げない。特に施肥機の場合、粉粒体回収管の内面に肥料が付着すると、それが湿気を吸って固化して粉粒体回収管の有効管径が細くなることにより、肥料詰まりが発生しやすくなる。このため、粉粒体回収管内の清掃を行う必要があるが、従来の粉粒体吐出機の粉粒体回収管は、左右両端が閉塞されており清掃が容易でなかった。そこで、粉粒体回収管内を容易に清掃できるようにすることが本発明の課題である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題に対して本発明は下記の対策を講じた。すなわち、本発明にかかる粉粒体吐出機は、粉粒体貯留タンク内の粉粒体を繰り出す複数の粉粒体繰出部を左右方向に並べて設けるとともに、これら粉粒体繰出部の配列に沿って左右方向の粉粒体回収管を設け、該粉粒体繰出部で繰り出された粉粒体を移送ホースで該移送ホースの端部に設けられたガイドまで導いて吐出するとともに、前記粉粒体貯留タンク内に残留する粉粒体を該粉粒体貯留タンクに設けた粉粒体排出口を経由して前記粉粒体回収管内に排出し、該粉粒体回収管の端部に設けた回収口から回収するようにした粉粒体吐出機において、粉粒体移送用の圧力風を供給するブロアと左右方向に長いエアチャンバとを設け、吹き出し側が二股になったエア切替管の吹き込み側を前記ブロアに接続し、該エア切替管の一方の吹き出し側に前記エアチャンバを接続し、他方の吹き出し側に前記粉粒体回収管を接続して、ブロアの圧力風をエアチャンバと粉粒体回収管とに切替供給するように構成するとともに、前記粉粒体回収管における前記回収口とは反対側のブロア側の端面に外部と連通する清掃口を設けたことを特徴としている。
【0007】
この構成とすると、清掃口を開くことにより、粉粒体回収管の左右端から棒体の先端部にブラシや粉粒体掻き取り用の部材を取り付けた清掃具を管内に挿入して清掃を行える。
【0008】
【発明の効果】
したがって、この発明による粉粒体吐出機は、粉粒体回収管内の清掃を容易かつ効率的に行うことができるようになり、粉粒体回収管内での粉粒体詰まり防止に効果的である。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は本発明による苗移植機の一例である施肥田植機を表している。この施肥田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置3を介して苗植付部4が昇降可能に装着され、走行車体2の後部上側に施肥装置5の本体部分が設けられている。
【0010】
走行車体2は、駆動輪である各左右一対の前輪10,10及び後輪11,11を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケース12が配置され、そのミッションケース12の左右側方に前輪ファイナルケース13,13が設けられ、該前輪ファイナルケースの変向可能な前輪支持部から外向きに突出する前輪車軸に前輪10,10が取り付けられている。また、ミッションケース12の背面部にメインフレーム15の前端部が固着されており、そのメインフレーム15の後端左右中央部に前後水平に設けた後輪ローリング軸を支点にして後輪ギヤケース18,18がローリング自在に支持され、その後輪ギヤケース18,18から外向きに突出する後輪車軸に後輪11,11が取り付けられている。
【0011】
エンジン20はメインフレーム15の上に搭載されており、該エンジンの回転動力が、第一ベルト伝動装置21及び第二ベルト伝動装置23を介してミッションケース12に伝達される。ミッションケース12に伝達された回転動力は、該ケース内のトランスミッションにて変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。そして、走行動力は、一部が前輪ファイナルケース13,13に伝達されて前輪10,10を駆動すると共に、残りが後輪ギヤケース18,18に伝達されて後輪11,11を駆動する。また、外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチケース25に伝達され、それから植付伝動軸26によって苗植付部4へ伝動されるとともに、施肥伝動機構27によって施肥装置5へ伝動される。
【0012】
エンジン20の上部はエンジンカバー30で覆われており、その上に座席31が設置されている。座席31の前方には各種操作機構を内蔵するボンネット32があり、その上方に前輪10,10を操向操作するハンドル34が設けられている。また、走行車体2の前部左右両側には、補給用の苗を載せておく予備苗載台38,38が機体よりも側方に張り出す位置と内側に収納した位置とに回動可能に設けられている。
【0013】
エンジンカバー30及びボンネット32の下端左右両側は水平状のフロアステップ35になっている。フロアステップ35の後部は、後輪フェンダを兼ねるリヤステップ36となっている。また、リヤステップ36の左右両側には、後述のする肥料貯留タンク60の左右外側及び前側を囲む平面視L字型の補助ステップ37,37が設けられている。この補助ステップ37は、前後方向の軸37aを支点にして回動させて機体の左右幅を縮小させられるようになっている。これらのステップ上で作業者が苗補給や肥料補給等の作業を行う。補助ステップ37が肥料貯留タンク60の外側に延ばして設けられているので、左右外側の条に苗補給や肥料補給をしやすい。
【0014】
また、図10に示す施肥田植機のように、補助ステップ37を後端を支点にして外側へ回動させられるようにすれば、畦から肥料を補給する際に肥料を載せる台として利用でき便利である。
【0015】
昇降リンク装置3は平行リンク構成であって、1本の上リンク40と左右一対の下リンク41,41とを備えている。これらリンク40,41,41は、その基部側がメインフレーム15の後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレーム42に回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンク43が連結されている。そして、縦リンク43の下端部に苗植付部4に回転自在に支承された連結軸44が挿入連結され、連結軸44を中心として苗植付部4がローリング自在に連結されている。メインフレーム15に固着した支持部材と上リンク40に一体形成したスイングアーム45の先端部との間に昇降油圧シリンダ46が設けられており、該シリンダを油圧で伸縮させることにより、上リンク40が上下に回動し、苗植付部4がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
【0016】
苗植付部4は6条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース50、マット苗を載せて左右往復動し苗を一株分づつ各条の苗取出口51a,…に供給する苗載台51、苗取出口51a,…に供給された苗を苗植付具52aで圃場に植付ける苗植付装置52,…、次行程における機体進路を表土面に線引きする左右一対の線引きマーカ53,53、整地用のセンターフロート55及びサイドフロート56,56等を備えている。各フロートを圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、フロートが泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植付装置52,…により苗が植付けられる。
【0017】
以下、粉粒体である肥料を圃場に供給する施肥装置を例にとって説明する。この施肥装置5は、肥料貯留タンク(粉粒体貯留タンク)60に貯留されている肥料(粉粒体)を肥料繰出部(粉粒体繰出部)61,…によって一定量づつ繰り出し、その肥料を肥料移送ホース62,…でフロート55,56,56の左右両側に取り付けた施肥ガイド63,…まで導き、施肥ガイド63,…の前側に設けた作溝体64,…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に吐出するようになっている。モータ66で駆動のブロア67で発生させた圧力風を左右方向に長いエアチャンバ68を経由して肥料移送ホース62,…内に吹き込み、肥料移送ホース62,…内の肥料を苗植付部側の肥料吐出口へ強制的に移送するようになっている。なお、ブロア67には吸引管69によってエンジン20の周辺の熱気が供給される。これにより、肥料の乾燥化を図り、肥料移送ホース62や後述の肥料回収管85での肥料の固化を防いでいる。
【0018】
以下、図3〜図9に示す施肥装置本体部の各部の構成について説明する。
左右方向に長い施肥フレーム70に各条の肥料繰出部61,…が固定して取り付けられている。肥料繰出部61のケースは、上部ケース61aと下部ケース61bとに分割できるようになっている。そして、肥料繰出部61,…の上端部に、肥料貯留タンク60の漏斗状になった下端部が接続されている。肥料貯留タンク60は各条一体に成形されていて、その上方開口部には前側を支点にして開閉可能な蓋60aが取り付けられている。
【0019】
肥料貯留タンク60の前後左右各外面の下部には、下方に延びる防水カバー71,…が取り付けられている。この防水カバー71,…で肥料貯留タンク60と肥料繰出部61との接続部、及び肥料繰出部61の上部ケース61aと下部ケース61bとの接続部を四方から覆うことにより、上記接続部の防水性を高めている。防水カバー71は、肥料貯留タンク60に回動自在に取り付けられ、垂下状態に保たれるようにスプリング72で付勢している。晴天時等のカバーが不要なときには、図3で二点鎖線で示すように、防水カバー71を上方に回動させスプリング72が死点越えする位置で保持することができる。
【0020】
また、上記と同じ防水目的で、図11に示すように、肥料貯留タンク60の下部に設けたレール73にカーテン式の防水カバー74を取り付けた構成としてもよい。
【0021】
肥料繰出部61は、肥料貯留タンク60内の肥料を下方に繰り出す繰出ロール77を内蔵している。繰出ロール77は、外周部に肥料が入り込む複数本(図示例では6本)の溝77a,…が形成された回転体で、左右方向に設けた繰出軸78にそれぞれ一体回転するように嵌合している。繰出ロール77が図6の矢印方向に回転することにより、肥料貯留タンク60から落下供給される肥料が溝77aに収容されて下方に搬送され、下方に繰り出される。
【0022】
繰出ロール77の前側には該繰出ロールの外周面に摺接するブラシ79が着脱自在に設けられており、このブラシ79が溝77aから溢れる肥料を受けて下方へ落下するのを規制することにより、溝77aに肥料が摺り切り状態で収容され、肥料繰出量を一定に保持するようになっている。
【0023】
肥料繰出部61の下部には、若干後ろ下がりで略前後方向に連通する肥料吐出管80が連結されている。この肥料吐出管80の後端に前記肥料移送ホース62のホッパ側の端部が接続される。一方、肥料吐出管80の前端部はエアチャンバ68の背面部に挿入連結されている。エアチャンバ68の左端部は後述するエア切替管81を介してブロア67に接続され、該ブロアからの圧力風がエアチャンバ68及び肥料吐出管80を通って肥料移送ホース62に吹き込まれる。なお、肥料移送ホース62は、肥料吐出管80の少し後方の位置で、後述する左右方向に長い肥料回収管85に固定されたホースホルダ82により下から支えられている。
【0024】
繰出ロール77の後側で繰出ロール77の上端よりも下位の位置に、各肥料繰出部61の配列に沿って設けられた左右方向に長い肥料回収管85につながる肥料排出口83が形成されている。この肥料排出口83には、上端側を支点にして回動自在で外部操作により開閉させる排出シャッタ84が設けられている。排出シャッタ84の肥料繰出部61側の面には複数の突起84a,…が形成されている。肥料繰出部61側の肥料が湿って固まっている場合、排出シャッタ84の開閉操作を数回繰り返し行うことにより、突起84a,…が肥料を粉砕し、肥料排出口83からの肥料の排出が良好に行われるようになる。
【0025】
前記エア切替管81は吹き出し側が二股になった管であって、吹き込み側にブロア67が接続され、一方の吹き出し側にエアチャンバ68が接続され、他方の吹き出し側に短い接続管86を介して肥料回収管85が接続されている。肥料回収管85の右端部は下向きに屈曲し、その先端部に下端が回収口となったフレキシブルな回収シュート87が接続されている。また、肥料回収管85の粉粒体通路の延長線上に位置する接続管86の面には、肥料回収管85の内部を清掃するための清掃口86aが形成されている。この清掃口86aには着脱自在なキャップ86bが取り付けられている。
【0026】
エア切替管81にはエア切替シャッタ88が設けられ、ブロア67から吹き出されるエアをエアチャンバ側に供給する状態と肥料回収管側に供給する状態とに切り替えられようになっている。エア切替シャッタ88は前記排出シャッタ84と連動して開閉する。エア切替シャッタ88をエアをエアチャンバ側に供給する状態にするとサブブロアスイッチ89がONになるようになっており、メインブロアスイッチ(図示せず)を入れ忘れていてもブロア67が作動させ、肥料詰まりを防止する。
【0027】
図8及び図9は排出シャッタ及びエア切替シャッタの開閉機構を示す図である。回収シュート87の近傍に肥料回収レバー90が回動自在に設けられている。この肥料回収レバー90のレバー支点軸91と同軸上に設けられた左右方向のシャッタ開閉伝達軸92には扇形プレート93が取り付けられており、この扇形プレート93に形成された円弧状の長穴93aに、レバー支点軸91と一体のアーム94に固着されたピン95が遊嵌している。シャッタ開閉伝達軸92には各肥料繰出部ごとに開閉ギヤ96が取り付けられ、該ギヤが排出シャッタ84の回動軸84aに取り付けた半円形ギヤ97と噛み合っている(図6参照)。
【0028】
また、レバー支点軸91の下側に設けたアーム支点軸99にエア切替アーム100が取り付けられている。肥料回収レバー90を実線で示す施肥位置から上方に回動操作すると、前記ピン95がエア切替アーム100の作用部100aに係合し、当該アームを回動させるようになっている。エア切替アーム100の回動は上下ロッド101を介してカウンタアーム102へ伝えられ、さらにカウンタアーム102から左右ロッド103を介してエア切替シャッタ88の回動軸88aに取り付けた切替操作アーム104へ伝えられる。
【0029】
したがって、肥料回収レバー90を上方に回動操作することにより、エア切替シャッタ88が切り替わり、ブロア67から吹き出される圧力風が肥料回収管85に供給されるようになる。肥料回収レバー90を操作範囲いっぱいまで回動させてもピン96との係合が外れないようにエア切替アーム100の作用部100aが延ばされているので、振動等によりエア切替シャッタ88が通常位置に戻ることがない。
【0030】
一方、排出シャッタは次のように作動する。すなわち、肥料回収レバー90の回動操作量が少ないうちは、ピン95が長穴93aの中を移動するだけにすぎないので、シャッタ開閉伝達軸92は回動せず、排出シャッタ84は開かない。肥料回収レバー90を一定量以上回動操作すると、ピン95が扇形プレート93に係合し、シャッタ開閉伝達軸92が回動する。これにより、排出シャッタ84,…が開き、肥料貯留タンク60内の肥料が肥料回収管85に排出される。このように、エア切替シャッタ88と排出シャッタ84,…とが時間差をおいて開くようになっているので、肥料回収管85にエアが供給されてから肥料回収管85に肥料が排出され、肥料回収管85内を肥料が円滑に移送される。
【0031】
肥料回収レバー90は前後方向の軸106を支点に回動自在で、トルクバネ107により肥料回収レバー90の外側に配置されたレバーガイド108の側に付勢されている。レバーガイド108のレバー案内面は、肥料回収レバー90を施肥位置に操作したとき該レバーが内側に入り込むように形成されている。このため、通常の施肥植付作業時には、肥料回収レバー90が肥料貯留タンク60よりも必要以上に外に出ず、肥料補給等の作業の邪魔にならない。肥料回収レバー90のグリップは外側に張り出しす張出部90aが形成されているので、施肥位置にあるときでも容易に肥料回収レバー90を操作できる。
【0032】
ブロア67は取付部プレート110に回動自在に取り付けられており、図7において二点鎖線で示すように、前方に回動させて機体の左右幅を縮小できるようになっている。その際、ブロア67と吸引管69とは分離し、吸引管のジョイント部分69aを本体側にスライドさせる。吸引管のジョイント部分69aを後方に回動させて、左右幅を縮小するようにしてもよい。
【0033】
次に、施肥伝動機構27について説明する。前記植付クラッチケース25から施肥動力が上向きに取り出され、その施肥動力が、リングコーン式の無段変速装置120を経由して繰出伝動ケース121に伝達される。無段変速装置120の回転数調節ハンドル120aを操作して変速比を変更することにより、肥料吐出部61の肥料繰出量が変わる。繰出伝動ケース121には、施肥動力を入・切する施肥クラッチが内蔵されている。施肥クラッチレバー121aを操作して施肥クラッチを「切」にすると、全条の施肥が停止する。施肥動力は繰出伝動ケース121の前端部から左右方向の繰出駆動軸125に伝動される。
【0034】
繰出駆動軸125に伝達された施肥動力は、2条ごとに1組設けられた施肥畦クラッチ126,…を介して、繰出駆動軸125に回転自在に外嵌する筒軸127,…に伝達される。そして、一対の繰出伝動ギヤ機構128を介して、各筒軸127から各条の繰出軸79へ伝動される。129は施肥畦クラッチ126を入・切操作する施肥畦クラッチレバーである。一対の繰出伝動ギヤ機構128の噛み合いを外すことにより、条ごとに施肥作動を入・切することも可能である。
【0035】
施肥作業時には、繰出ロール77を正転(図6の矢印方向)させ、肥料貯留タンク60内の肥料を肥料吐出管80に繰り出す。この時、ブロア67の圧力風がエアチャンバ68に供給されるようになっており、この圧力風がエアチャンバ68から肥料吐出管80に吹き込まれる。肥料吐出管80に繰り出された肥料は圧力風によって肥料移送ホース62内を運ばれ、該ホースの先端吐出口から施肥ガイド63に吐出され圃場に供給される。無段変速装置120を調節して繰出軸125の回転速度を変更することにより、肥料吐出量を無段階に調節できる。
【0036】
肥料回収時には、繰出ロール77を逆転させ、肥料貯留タンク60の肥料を肥料排出口83から肥料回収管85に排出する。この時、ブロア67の圧力風が肥料回収管85に供給されるようになっており、排出された肥料は圧力風によって肥料回収管85を右方向に運ばれ、回収シュート87の先端の回収口から吐出されて回収容器等に回収される。繰出ロール77によってホッパ内の肥料を強制的に肥料排出口側に送り出すので、回収効率が良好であるとともに、繰出ロール83の上に肥料が残ることなく最後の一粒まで回収することができる。繰出ロール77の回転方向の切替は無段変速装置120によって簡単に行える。
【0037】
肥料回収作業の終了後には、肥料回収管85の内面に付着した肥料を除去する清掃を行うのが好ましい。清掃の方法は、図9に図示するように、棒体の先端部にブラシや粉粒体掻き取り用の部材を取り付けた清掃具130をキャップ86bを外した清掃口86aから肥料回収管85内に挿入し、該清掃具を左右に移動させて肥料をこそげ落とすようにすれば良い。清掃口86aは肥料回収管85の粉粒体通路の延長線上に位置しているので、上記清掃作業を容易に行える。
【0038】
以上説明した実施の形態では清掃口86aが肥料回収管85のブロア側の端面に設けられているが、図12に示すように、清掃口131を回収シュート87の側に設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用施肥田植機の側面図である。
【図2】施肥田植機の平面図である。
【図3】施肥装置の側面図である。
【図4】施肥装置の平面図である。
【図5】施肥装置の背面図である。
【図6】肥料繰出部の側面断面図である。
【図7】ブロアと肥料回収管の接続部を示す平面図である。
【図8】排出シャッタ及びエア切替シャッタの開閉機構の正面図である。
【図9】排出シャッタ及びエア切替シャッタの開閉機構の側面図である。
【図10】異なる施肥田植機の平面図である。
【図11】異なる施肥装置の側面図である。
【図12】さらに異なる施肥装置の平面図である。
【符号の説明】
1 施肥田植機(粉粒体吐出機)
5 施肥装置
60 肥料貯留タンク(粉粒体貯留タンク)
61 肥料繰出部(粉粒体繰出部)
62 肥料移送ホース
68 エアチャンバ
77 繰出ロール
85 肥料回収管
86a,131 清掃口
87 回収シュート
88 エア切替シャッタ
130 清掃具
Claims (1)
- 粉粒体貯留タンク内の粉粒体を繰り出す複数の粉粒体繰出部を左右方向に並べて設けるとともに、これら粉粒体繰出部の配列に沿って左右方向の粉粒体回収管を設け、該粉粒体繰出部で繰り出された粉粒体を移送ホースで該移送ホースの端部に設けられたガイドまで導いて吐出するとともに、前記粉粒体貯留タンク内に残留する粉粒体を該粉粒体貯留タンクに設けた粉粒体排出口を経由して前記粉粒体回収管内に排出し、該粉粒体回収管の端部に設けた回収口から回収するようにした粉粒体吐出機において、粉粒体移送用の圧力風を供給するブロアと左右方向に長いエアチャンバとを設け、吹き出し側が二股になったエア切替管の吹き込み側を前記ブロアに接続し、該エア切替管の一方の吹き出し側に前記エアチャンバを接続し、他方の吹き出し側に前記粉粒体回収管を接続して、ブロアの圧力風をエアチャンバと粉粒体回収管とに切替供給するように構成するとともに、前記粉粒体回収管における前記回収口とは反対側のブロア側の端面に外部と連通する清掃口を設けたことを特徴とする粉粒体吐出機。
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