JP4080018B2 - 電気かみそり - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、外刃を外すと内刃の駆動を不可能にする安全スイッチ機構を備えた電気かみそりに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電気かみそりとして、製品による事故防止、安全対策の一環として、例えば、特開平6−304346号公報や特開平7−136351号公報などにみられるように外刃を外刃ホルダごと外すと、電源スイッチを機械的にロックしてオン操作できないようにするか、あるいはモータへの給電回路を閉じて内刃が駆動しないようにした安全スイッチ機構を備えたものは、公知である。これによれば、毛くず掃除や内刃の交換などが安全に行える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
近年、往復動式内刃と外刃を組み合わせてなるかみそりヘッドを、本体ケースの上部に前後揺動自在に支持した首振りタイプの電気かみそり(例えば、特開昭64−56089号公報や特開平6−335574号公報)が市場に多く出回りつつあるが、かかるタイプの電気かみそりにおいても上記したものと同様な安全対策を講じることが要望される。この場合、例えば、安全スイッチは外刃を外す動作に連動して作動するようにかみそりヘッド側に備え、本体ケース側に内蔵する内刃駆動モータへの給電回路と前記安全スイッチとはリード線でつなぐことが考えられる。
しかし、こうしたものではかみそりヘッドが揺動を繰り返すに伴いリード線が断線しやすいという問題が生じる。
【0004】
そこで本発明の目的は、毛くず掃除や内刃交換時の安全性を確保し得ながら、内刃および外刃を備えた剃刃ユニットを首振り可能に構成することで顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分での取り扱いを容易にし、またリード線の断線問題をも解消できる電気かみそりを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る発明は以下のように構成したことを特徴とする。
本体ケース1の前面に起動・停止用のスイッチノブ9がスイッチオン位置とスイッチオフ位置とにわたって上下スライド自在に備えられる。スイッチノブ9はこれと一体に上下動する被規制部157aを有する。本体ケース1の上部にサイドフレーム45・46が相対向状に備えられ、このサイドフレーム45・46間に剃刃ユニット3を配設される。剃刃ユニット3は、前記サイドフレーム45・46間に揺動自在に支持された基台24と、この基台24上に保持された内刃26と、基台24に着脱自在に装着された外刃ホルダ29、およびこの外刃ホルダ29に保持された外刃27とを有する。
スイッチノブ9と外刃ホルダ29との間に安全スイッチ機構が備えられ、この安全スイッチ機構は、外刃ホルダ25の脱着に伴い基台24上を昇降動する昇降ピース155と、この昇降ピース155と前記被規制部157a間に配された規制手段154とを有する。
昇降ピース155は、基台24のブラケット54の外面とサイドフレーム46との間の隙間に配置されていて、外刃ホルダ29の押し下げ力を受けるホルダ受部155aと、押さえ部155bとを有する。押さえ部155bは、基台24の揺動軸心を中心にして描かれる凸円弧縁に形成されて、中継ピース159の受け部162と常に点接触状に接触している。規制手段154は、昇降ピース155の昇降動作に応じて昇降する受け部162を備えた中継ピース159と、中継ピース159と前記被規制部157a間に配される揺動ピース160とからなる。中継ピース159は、プレート161と、プレート161の上面一端に突設されるピン状の受け部162と、プレート161の下面に設けられるスライドピン163・164を備えていて、中継ピース159の全体が駆動シャーシ23で上下動自在に支持され、バネ部材165で上動付勢されている。中継ピース159の受け部162は、基台24の揺動範囲内で昇降ピース155と常に接触する配置関係にある。揺動ピース160は、揺動軸部166と、ピース受部167および作用部168とを備えていて、作用部168が被規制部157aの真上のロック位置と、このロック位置から退くアンロック位置とにわたって切り換えられように揺動軸部166まわりに揺動自在に装着されている。揺動ピース160はバネ部材170で常にロック位置の方向へ揺動付勢されて、前記ピース受部167が、中継ピース159のプレート161に対する接触状態を保持している。
【0010】
【作用】
発明の電気かみそりによれば、内外刃26・27を備えた基台25は、サイドフレーム45・46間に揺動軸心Pまわりに揺動自在に枢支するので、複雑な形状の肌部分をも剃り易い。
【0011】
刃ホルダ29を装着すると、昇降ピース155が押し下げられると同時に規制手段154の作用部168がスイッチノブ9の被規制部157aの真上のロック位置から退く。従って、スイッチノブ9をオン位置にスライド可能にする。その際、規制手段154の受け部162は基台24の揺動範囲内で昇降ピース155と常に接触する配置関係にあるので、剃刃ユニット3がいずれの揺動角位置にあるときもスイッチノブ9のオン位置へのスライド操作を可能にする。
【0012】
外刃ホルダ29を取り外すと、昇降ピース155が上昇し、規制手段154の作用部168がスイッチノブ9の被規制部157aの真上のロック位置に移動する。従ってスイッチノブ9をオン位置へ移動できず、内刃26の清掃や交換を安全に行える。
【0013】
刃ホルダ29を取り外した状態で、例えば毛くず掃除をするとき基台24がいかなる揺動角位置に揺動しようとも、受け部162は、基台24の底面から外部へ露出することがないため、不用意に触られるようなことがない。
【0014】
刃ホルダ29を装着すると、昇降ピース155が押し下げられると同時に揺動ピース160が揺動し、これで揺動ピース160の作用部168がスイッチノブ9の被規制部157aの真上のロック位置から退く。従って、スイッチノブ9をオン位置にスライド可能にする。その際、揺動ピース160のピース受部167が基台24の揺動範囲内で昇降ピース155の押さえ部155bと常に接触する配置関係にあるので、剃刃ユニット3がいずれの揺動角位置にあるときもスイッチノブ9のオン位置へのスライド操作を可能にする。
【0015】
外刃ホルダ29を取り外すと、バネ部材170のバネ力で揺動ピース160が揺動するとともに昇降ピース155が上昇し、これで揺動ピース160の作用部168がスイッチノブ9の被規制部157aの真上のロック位置に移動する。従ってスイッチノブ9をオン位置へ移動できず、内刃26の清掃や交換を安全に行える。
【0016】
刃ユニット3を昇降動自在な駆動シャーシ23上に備えてあるので、剃刃ユニット3全体を揺動させながら上下動させることができて肌に優しく当てることができる。また、この昇降動自在な駆動シャーシ23上に揺動ピース160を昇降ピース155と共に搭載してあると、両ピース160・155の配置関係を常に一定に保つことができて両ピース160・155相互の動作の確実性を保証できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(全体的構成)
図1ないし図3に示すように、この電気かみそりは、本体ケース1の上部に切断ヘッド2を組み付け、この切断ヘッド2は剃刃ユニット3を有する。
【0018】
(本体ケース)
図1ないし図3において、本体ケース1は、互いに突き合わされる前後ケース1F・1B、および前後ケース1F・1Bの左右の突き合わせ面間に形成される開口部4を塞ぐよう嵌合されるサイドカバー1L・1Rとからなる。この本体ケース1の内部には回路基板5、電池6等の電装部品が組み込まれるとともに、本体ケース1の下端部に充電用プラグ7が備えられる。前ケース1Fの前面には起動・停止用のスイッチノブ9が上下スライド操作可能に備えられ、かつ充電状態表示用のインジケータ10が設けられるとともに、飾りパネル11がそれらスイッチノブ9およびインジケータ10を露出するように重合固定される。また、図6のように本体ケース1の後面の上部にはきわ剃りユニット12とこれを揺動出退させる操作ノブ13が装備される。
【0019】
(ヘッドガイド筒部)
図7ないし図9に示すように、本体ケース1の上端開口部内には、切断ヘッド2を上下動自在に保持するヘッドガイド筒部14が取り付けられる。ヘッドガイド筒部14は、本体ケース1の上端開口部の内周に沿う形状の周壁15と、中央に開口16aをもつ筒底壁16とを有する有底筒状に形成し、筒底壁16の前端左右に取付片17を一体に形成する。他方、前ケース1Fの上端内面には前記取付片17を止めネジ20で一体的に結合するための左右のボス19を突設する。
【0020】
(切断ヘッド・剃刃ユニット)
図7および図23に示すように、切断ヘッド2は、ヘッドガイド筒部14に上下動自在に内嵌される駆動シャーシ23と、この駆動シャーシ23上に装着される剃刃ユニット3とを組み合わせてなる。剃刃ユニット3は、前記駆動シャーシ23上に前後揺動自在に支持される基台24と、この基台24に着脱自在に装着される内刃ホルダ25と、この内刃ホルダ25に保持されるシリンダー形状の回転型の内刃26と、これの外刃27および外刃ホルダ29と、可動くし刃30および固定くし刃31とからなる。
【0021】
(駆動シャーシ)
図10に示すように、駆動シャーシ23は、ヘッドガイド筒部14に上下動自在に内嵌される下部シャーシ23Dと、この下部シャーシ23Dの上部に一体的に結合される上部シャーシ23Uとからなる。下部シャーシ23Dは、図11に示すように、ヘッドガイド筒部14に内嵌される周壁32と、シャーシ底壁33を有し、シャーシ底壁33の中央の開口34に縦型のモータ35がビス36で垂下状態に取り付けられ(図6参照)、モータ35の上端の出力軸37を開口34より上方へ突出させる。
【0022】
組み立てに際しては、例えば、予め、本体ケース1の上端にヘッドガイド筒部14を取り付ける一方、駆動シャーシ23と、基台24、内刃ホルダ25および外刃ホルダ29等からなる剃刃ユニット3を互いに組み合わせて切断ヘッド2を組み立て、しかるのち、この切断ヘッド2を本体ケース1に組み付ける。
【0023】
すなわち、図7および図8に示すように、ヘッドガイド筒部14の周壁15の前面側を前ケース1Fの上端内面に、取付片17とボス19が合致するように密着状に重ね合わせ、止めネジ20を取付片17の穴17aからボス19にねじ込むことにより、ヘッドガイド筒部14と前ケース1Fとを一体的に結合する。次いで、前ケース1Fに後ケース1Bを突き合わせるとともに、後ケース1Bの上端内面をヘッドガイド筒部14の周壁15の後面側に密着状に重ね合わせて、前後ケース1F・1Bを一体的に結合する。ヘッドガイド筒部14は、これの周壁15の上端が前後ケース1F・1Bの各上端縁より少し上方へ突出するように組み付けられる。
【0024】
次いで、予め組み立てられた切断ヘッド2の下部シャーシ23Dをヘッドガイド筒部14にこれの上方から内嵌し、モータ35をヘッドガイド筒部14の筒底壁16の開口16aより下方へ突出させる。その際、下部シャーシ23Dは、図5に示すように、シャーシ底壁33から下方へ突設した左右のフック状の抜止め爪39を、ヘッドガイド筒部14の筒底壁16の開口16aに挿入して該開口16aの縁16bに上方抜け止め状に係合させる。またシャーシ底壁33の下面に設けたボス40とヘッドガイド筒部14の内底のバネ受け41との間に押上げバネ部材42を介在させる。これによりモータ35を含む切断ヘッド2全体が押上げバネ部材42により常時上方へ押し上げ付勢され、所定ストロークだけ上下動自在に弾性支持される。
【0025】
他の組み付け手順としては、図40に示すように、切断ヘッド2の下部シャーシ23Dにヘッドガイド筒部14を押上げバネ部材42を介して外嵌し、次いでヘッドガイド筒部14を前ケース1Fの上端内面に止めネジ20で取り付け、最後に後ケース1Bを前ケース1Fに被せ付けて一体的に結合することも考えられる。
【0026】
上記の上部シャーシ23Uは、図10に示すように、上面に円弧凹み面43を形成した底フレーム44を有し、この底フレーム44の左右端から左右一対のサイドフレーム45・46を相対向状に立設する。そして上部シャーシ23Uは、底フレーム44の下面から突設したボス(図示せず)を、下部シャーシ23Dのシャーシ底壁33の上面に設けたボス49に嵌合し、上部シャーシ23U側のボスと下部シャーシ23D側のボス49とをネジ結合する。これで上部シャーシ23Uは下部シャーシ23Dにこれとの間に内部空間を形成するよう一体的に結合される。図12に示すように、そのサイドフレーム45・46間に基台24が揺動軸心Pを中心に揺動可能に枢支される。
【0027】
(基台)
図12ないし図15に示すように、基台24は、上蓋板52の嵌め込み装着によって閉塞される浅い箱状に形成され、その左右から山形のブラケット部53・54を立設する。左右のブラケット部53・54の各上端から中空状の支軸部55を外方へ突設し、この両支軸部55は前記駆動シャーシ23のサイドフレーム45・46の各上端に開口した軸穴56に挿通することで、基台24が駆動シャーシ23に前後揺動自在に枢支連結される。その際、支軸部55の外周に上下一対の係合突起57を設ける一方、軸穴56の内周に前後一対の切欠59を設けて、一旦基台24を横向き姿勢にして支軸部55の係合突起57を軸穴56の切欠59に一致させた状態で通す。しかるのち基台24を90度回転させることで、係合突起57が軸穴56に係合し、この係合により、特別な枢着用のネジ等を使用することなく、支軸部55が軸穴56から抜け出ないように簡単かつ確実に枢支連結される。基台24の底は前記駆動シャーシ23の円弧凹み面43に対応して凸円弧面61に形成される。これら基台24の凸円弧面61と駆動シャーシ23の円弧凹み面43との間には僅かな隙間が形成されて基台24の揺動抵抗の低減を図っている。
基台24の内部には、後述するように、往復動内刃30の駆動系の振動子62と外刃ホルダ29の係合ロック機構63(図14参照)が組み込まれる。
【0028】
(回転型の内刃駆動系)
図10において、前記駆動シャーシ23の各サイドフレーム45・46の外側にはキャップ64・65が嵌着固定される。左側のサイドフレーム45とキャップ64との間に空間を形成し、この空間の内部と、上部シャーシ23Uと下部シャーシ23D間の内部空間とにわたって、モータ35の回転を減速して剃刃ユニット3の内刃26に伝達するための第1の駆動伝達手段66が装備される。
【0029】
図5および図21にその駆動伝達手段66を示す。この駆動伝達手段66は、モータ35の出力軸37に固着された第1伝動ギヤG1、これに噛み合う第2伝動ギヤG2、この第2伝動ギヤG2に一体連設された第3伝動ギヤG3、この第3伝動ギヤG3に噛み合う第4伝動ギヤG4、第4伝動ギヤG4の上面に一体形成されたフェースギヤである第5伝動ギヤG5、第5伝動ギヤG5に直交状に噛み合う第6伝動ギヤG6、第6伝動ギヤG6に一体連設された第7伝動ギヤG7、第7伝動ギヤG7に噛み合う第8伝動ギヤG8、第8伝動ギヤG8に噛み合う第9伝動ギヤG9、第9伝動ギヤG9と同軸67上に並列状に固着された最終伝動ギヤG10とから構成される。最終伝動ギヤG10と第9伝動ギヤG9とを両端に固着した軸67は剃刃ユニット3の揺動軸心Pとなるが、これは基台51の支軸部55の中心穴に通される。モータ35は内刃26の駆動源のみならず、可動くし刃30およびきわ剃りユニット12の駆動源にも共用する。その際、モータ35の出力軸37上の第1伝動ギヤG1より上方に偏心ピン69を固着し、この出力を後述するように第2の駆動伝達手段68を介して可動くし刃30に伝達する。またモータ35の出力軸37上の第1伝動ギヤG1より下方に偏心カム70を固着し、この偏心カム70の出力を後述するように第3の駆動伝達手段198を介してきわ剃りユニット12に伝達する。
【0030】
(剃刃ユニット)
図23に示すように、剃刃ユニット3は、揺動自在な前記基台24と、仕上げ剃り用の前後一対のシリンダ形状の内刃26F・26Bを前記揺動軸心Pと平行に並列軸支した内刃ホルダ25と、網目状に形成された前後2枚の外刃27・27をアーチ状に張設した外刃ホルダ29と、前後の外刃27・27間に平行に隣接状態に配置される、荒剃り用の可動くし刃30および固定くし刃31とを備える。このように前後の外刃27・27および内刃26・26と、この中間に隣接配置される固定くし刃31および可動くし刃30とで三枚刃構造にすることにより、早剃り、深剃りをすることができ、特にくせ毛や長毛(剃り残し毛)も固定くし刃31と可動くし刃30とで荒剃りしながら外刃27と回転型の内刃26で仕上げ剃りすることができる。その際、剃刃ユニット3が最終伝動ギヤG10の軸心Pを中心に首振り揺動することで、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分にも剃刃ユニット3を容易に追従させることができる。
【0031】
(内刃ホルダ)
図18および図19に示すように、内刃ホルダ25は、平坦な毛くず受け面71を形成するホルダ底壁72の左右端から側壁73・74を立設しており、この側壁73・74間に前記内刃26・26が軸受M・Mを介して平行に軸支され、かつ内刃26・26と毛くず受け面71との間には前後から清掃ブラシを挿入できる程度の空間が形成される。また、各内刃26の左端に軸75を介して一体化した入力ギヤ78・78が、左側の側壁73の外側に位置するように配備される。各側壁73・74の外側にはカバー体76・77が嵌合連結され、左側のカバー体76には前記入力ギヤ78・78の対向する一部を露出させる開口79が形成される。このように入力ギヤ78・78の対向する一部を露出させることで、この内刃ホルダ25の基台24への組み付けに伴って、各入力ギヤ78・78の露出部分を前記最終伝動ギヤG10にそれぞれ容易に噛み合わすことができる。
【0032】
図16および図19において、内刃ホルダ25の右側壁74の外面には、基台24の右側のブラケット部54をガイド部としてこれに上方より係合できる前後一対のL形の係合リブ90・91が形成される。さらに、左右側壁73・74に嵌合される上記カバー体76・77の開口79・79の内壁面も、基台24への内刃ホルダ25の装着時のガイド部として、左右のブラケット部53・54の側面に沿って嵌まり込む。右側のブラケット部54に係合リブ90・91を係合させるとともに、左右のブラケットブラケット53・54の側面にカバー体76・77の開口79・79を嵌合させることにより、内刃ホルダ25が基台24に対して位置決めされた状態、つまり各内刃26の軸心が最終伝動ギヤG10の軸心である揺動軸心Pから一定距離に位置する状態に組み付けられる。
【0033】
図19および図20に示すように、内刃ホルダ25の左右側壁73・74の各外面には前後一対の弾性を有する係合アーム92が垂下状に形成され、この係合アーム92の下端にフック部92aが設けられる。図16および図22に示すように、この内刃ホルダ25を基台24にこれの上方から押し込み操作すると、係合アーム92のフック部92aが弾性変形を介して基台24の左右側壁53・54の各内面に設けた凹部93に係脱自在に係合する。かかる係合状態は、内刃ホルダ25をつかんで上方へ強く引っ張る操作力で係合アーム92が弾性変形を介してフック部92aを凹部93から抜け出すようにしてある。従って、回転内刃26の交換に際し、内刃ホルダ25を容易に外すことができる。
【0034】
(外刃ホルダ)
図26および図27に示すように、外刃ホルダ29は、前後壁部94・95と左右側壁96・97とを備えた中抜き形状に形成され、左右側壁96・97はそれぞれ内外二重壁96a・96b・97a・97bに形成される。各内壁96a・97aには前後一対ずつの第1切欠部99を形成するが、この第1切欠部99は、外刃ホルダ29を内刃ホルダ25および基台24にこれの上方から嵌め込み装着する際に、内壁96a・97aが各内刃26の左右両端の軸75と接当干渉するのを避けるため設けられる。各外壁96b・97bには、前記外刃ホルダ29の嵌め込み装着に際し基台24のブラケット部53・54に嵌合する第2切欠部100が形成される。
【0035】
外刃ホルダ29の前後壁部94・95の各内面には、図25に示す外刃張設用の前後のエンドピース101・102をかしめ溶着するためのピン103が設けられる。左右側壁96・97における各内壁96a・97aの内面の前後中間部には、外刃張設用の中央エンドピース104を左右から係合支持する縦長溝105が形成される。
各エンドピース101・102・104はプラスチック成形されたものであり、図27および図32に示すように、各外刃27の内刃回転方向の上手側の一端部は、中央エンドピース104および前エンドピース101からそれぞれ突設した固定ピン104a・101aにかしめ溶着することで固定される。また、各外刃27の内刃回転方向の下手側の他端部は、後エンドピース102および中央エンドピース104に上下方向に弾性変位自在に一体形成した弾性腕102b・104bから突出する可動ピン102c・104cに補助バネ205を介してかしめ溶着することで引っ張り状態に取り付けられる。
【0036】
このように各外刃27の内刃回転方向上手側の一端部を固定し、内刃回転方向下手側の他端部を引っ張っておくと、各外刃27が内刃26との摺接抵抗を受けて内刃回転方向の下手側に向けて引っ張られ、その回転方向の下手側において外刃27の弛みが発生しがちとなるのをよく抑えて、常に外刃27の内刃26との密着性を高めることができ、切れ味を向上できる。なお外刃ホルダ29の後壁部95の外面には後側の外刃27にひげを起毛しながら導入するためのコーム204が形成される。
【0037】
(固定・可動くし刃)
前後の外刃27・27間の中央エンドピース104の上には、可動くし刃30および固定くし刃31が組み付けられる。これらくし刃30・31については図28ないし図30に示す。可動くし刃30は断面コの字形状に形成されて前後刃板106・107の連結上端部にくし状刃109とスリット108とを左右方向に交互に列設してある。この可動くし刃30の前後刃板106・107間の中央部には、板バネなどのバネ部材110を上端に保持し、下端に二股部111aを有する駆動ピース111がピン結合される。他方、固定くし刃31は、可動くし刃30に対応させて、断面コの字形状に形成されて前後刃板112・113の連結上端部の前後二列にくし状刃114とスリット118とを左右方向に交互に列設してある。この固定くし刃31の前後刃板112・113間に、可動くし刃30をバネ部材110および駆動ピース111ごと嵌め込み、次いで固定くし刃31の前後刃板112・113間の左右に、バネ部材110の左右の自由端を受け止める外刃ピース115をピン結合する。そのバネ部材110のスプリング作用で可動くし刃30のくし状刃109が固定くし刃31のくし状刃114の内面に密着する。
【0038】
このように、予め一体的に組み合わせた可動くし刃30と固定くし刃31とは、図26に示すように、固定くし刃31の左右端から突出する外刃ピース115の突起115aを、外刃ホルダ29の左右の内壁96a・97aの内面の前記縦長溝105の上方に設けた縦長溝116に上下動可能に係合支持することで、中央エンドピース104上に組み付けられる。その際、左右の外刃ピース115と中央エンドピース104との間にバネ部材117を介在させ、このバネ部材117のスプリング作用で常時可動くし刃30が固定くし刃31ごと押し上げ付勢される。これにより固定くし刃31が肌に優しく追従する。
【0039】
(可動くし刃駆動系)
次に、図5および図14に基づき可動くし刃30を駆動する第2の駆動伝達手段68について説明する。これは基台24の内部に、モータ35の出力軸37の偏心ピン69の回転を可動くし刃30の左右往復動に変換伝達するための振動子62を内蔵する。その振動子62はこれ全体がプラスチック成形品であり、下面に溝120を前後方向に形成した振動子本体121と、振動子本体121の上面中央から上方へ突設した駆動軸122、および振動子本体121の左右端に一体に形成した薄肉部123とを有してなる。そして振動子62は、左右の薄肉部123の端部123aに孔123bを設け、この孔123bを基台24の内面に突設したピン241に圧入嵌合する。その際、振動子62の駆動軸122は、基台24を閉塞するための上蓋板52の中央の開口52aに通したのち、更に内刃ホルダ25のホルダ底壁72の中央の開口72a内に通してから上方へ突出させる。この駆動軸122の突出上端部は、図6に示すごとく中央エンドピース104に設けた切欠104aに通したうえで、可動くし刃30の駆動ピース111の二股部111aに係合させる。振動子本体121の下面の溝120には前記偏心ピン69を係合させる。上蓋板52の中央の開口52aと駆動軸122との間の間隙は、可撓性の毛止めカバー124で塞がれる。
【0040】
しかるときは、モータ35の駆動により、振動子62が偏心ピン69との係合を介して左右に直線往復動し、可動くし刃30が固定くし刃31の内面を左右方向に摺接運動する。このように可動くし刃30の駆動伝達機構68は、振動子62を偏心ピン69により直接に駆動させるが、これに対し前記回転型の内刃26は駆動伝達手段66を介して任意に減速可能である。従って、共通のモータ35を駆動源とする場合も可動くし刃30と回転型の内刃26とはそれぞれ最適な速度で駆動させることができる。例えば、可動くし刃30は回転数(振動数)を重要視する関係上7000〜8000r.p.m に、回転型の内刃26は回転トルクを重要視するうえでそれよりも遅く、3000〜4000r.p.m に設定する。
【0041】
(外刃ホルダの係合ロック機構)
前記外刃ホルダ29の係合ロック機構63の構成が図14および図33に示される。
基台24の内部に、取外板125が前記振動子62の下方に位置するよう組み付けられる。取外板125はこれ全体がプラスチック成形品であって、前後一対の係止爪126を有する左右側板部127・129と、この左右側板部127・129どうしを一体に連結する枠板部130とを有する。右側板部129の外面における前後の係止爪126・126間には押圧突起131を突設する。枠板部130は、前記振動子62の下面中央凸部62aとの干渉を避けるための透孔132を有する枠状に形成されて、前後枠部133・134と左右枠部135・136とを有する。右側板部129と剛体的に結合する右枠部136は前後幅広の厚板状に形成される。左側板部127と一体に連続する左枠部135には、前後枠部133・134に薄肉部137を介して連接される前後一対の彎曲部139a・139bを有する二山形状部139が形成される。その彎曲部139a・139b間の中間部と左側板部127の前後方向中央部とは棒状部140で連接する。彎曲部139a・139bの棒状部140との連接部139c・139dも薄肉状に形成する。棒状部140および右枠部136の各下面にはバネ装着溝144を凹設する。
【0042】
この取外板125は基台24の内部に左右方向にスライド自在に組み付けられるが、その際、基台24の左右ブラケット部53・54の各根元寄り部の前後に設けた開口141に係止爪126を通してこの爪先端を外部へ突出させ、かつ押圧突起131を右ブラケット部54の根元部の前後中央部に設けた開口142に通すとともに、基台24の内部左側に突設した前後のリブ143・143に、二山形状部139の彎曲部139a・139bを当接させる。棒状部140および右枠部136の各下面のバネ装着溝144と、基台24の内底面の左右から突設したバネ受け突起145との間に、復帰バネ部材146を介在させる。この左右一対の復帰バネ材146により常に取外板125が左右の係止爪126を各開口141から突出するよう押圧付勢される。
【0043】
図23に示すように、基台24の開口141から突出する各係止爪126の突出端は、外刃ホルダ29の左右の外壁96b・97bの下部内面に形成された係合凹部147に係合し、この係合により外刃ホルダ29が基台24に対して所定位置に装着固定される。
いま、押圧突起131を基台24の内方(左方向)へ押圧操作すると、取外板125は基台24の前後壁部242・243の案内下で左方向へ摺動し、押圧突起131の左側の係止爪126が基台24の内方へ退入すると同時に、前後枠ブラケット133・134に押されて、二山形状部139の彎曲部139a・139bがリブ143に押し付けられながら薄肉部137および薄肉状の連接部139c・139dで弾性変形し(図33の二点鎖線状態)、この弾性変形に伴い棒状部140が左側板部127および係止爪126ごと基台24の内方へ引き込まれる。この結果外刃ホルダ29の係合ロックが解除される。
【0044】
上記取外板125の押圧突起131を外部操作するロック解除ボタン149は、図5および図12に示すように、キャップ65および右側のサイドフレーム46に設けた透孔150・151に挿入されるとともに、このロック解除ボタン149の内端が押圧突起131に対向して配備される。従って、ロック解除ボタン149を押し込み操作することで、取外板125が上記のように復帰バネ部材146に抗してロック解除方向に押圧変位する。また、外刃ホルダ29を装着する場合には、単に外刃ホルダ29を基台24に上方から押し込み操作するだけで、係合ロック機構63が自動的にロック作動する。
【0045】
(安全スイッチ機構)
図34ないし図37に、外刃ホルダ29を取り外すと起動・停止用のスイッチノブ9を停止位置(スイッチオフ位置)に機械的にロックして不測な内刃26の回転を阻止できるという、安全スイッチ機構を示す。この安全スイッチ機構は、スイッチノブ9と外刃ホルダ29の右側壁97との間に、昇降ピース155と規制手段154とを組み込む。規制手段154は中継ピース159と揺動ピース160からなる。
図8および図34に示すように、スイッチノブ9は前ケース1Fの内面沿いに配される節度板157と一体的に結合し、この節度板157には内面に導電性板バネを備えた作動片158および一対の弾性アーム220を備える。スイッチノブ9を停止位置(スイッチオフ位置)と起動位置(スイッチオン位置)との間で上下動させるに伴い、節度板157の作動片158が回路基板5上の駆動回路の端子間を開閉するとともに、弾性アーム220が前ケース1Fの内面側に設けた節度突起221に係脱し、この係合作用でスイッチノブ9がオフ位置またはオン位置に停止保持される。
【0046】
昇降ピース155は、これの上端にホルダ受部155aを、下端に基台24の揺動軸心Pを中心にして描かれる凸円弧状の押さえ部155bをそれぞれ有するとともに、内面に抜止め爪155cを突設する。この昇降ピース155は抜止め爪155cを、図16および図34に示すごとく基台24のブラケット部54の外面に設けた縦長のスリット222に上下スライド自在に係合することで、ブラケット部54の外面上を昇降動自在にかつ押上バネ部材156で常時押し上げ付勢する状態に取り付けられる。なお昇降ピース155の上下方向中間部には、基台24の揺動軸心Pを中心にして描かれる円弧状の孔223を設け、この孔223に前記ロック解除ボタン149の軸部を通して該ボタン149との干渉を避けている。更に昇降ピース155には前記孔223の上方に縦長の孔206を設け、この孔206に基台24のブラケット54の外面に突設したボス54aを嵌め込むとともに、該ボス54aに結合される後述のピン175を通して該ピン175との干渉を避ける。
【0047】
上記のように装着された昇降ピース155は、基台24のブラケット54の外面とサイドフレーム46の内壁との間の間隙、すなわち外刃ホルダ29を装着したときこれの右側壁97の外壁97bの押さえ部100aがすべり込む狭い間隙内に納められるので、使用者によってその昇降ピース155が不用意に触られるようなことがない。
【0048】
昇降ピース155の押さえ部155bと、前記節度板157の上端に設けた被規制部157aとの間に、中継ピース159と揺動ピース160が組み込まれる。
中継ピース159はプレート161を有し、このプレート161の上面の左右方向一端にピン形状の受け部162を上向きに突設し、プレート161の下面の左右両端に2本のスライドピン163・164を下向きに突設する。この中継ピース159は、受け部162が上部シャーシ23Uの底シャーシ44に開けた孔152を貫通して昇降ピース155の押さえ部155bの下方に位置するように、スライドピン163・164を下部シャーシ23Dのシャーシ底壁33に設けたガイド孔224・224に挿入する。各ピン163・164に外嵌装着したバネ部材165はプレート161とシャーシ底壁33間に介在させる。これで中継ピース159は下部シャーシ23D上に上下方向に平行移動自在にかつバネ部材165で常に上動付勢するよう取り付けられる。
【0049】
揺動ピース160は揺動軸部166にピース受部167と作用部168とを互いに直交するよう備える。そして揺動ピース160は、揺動軸部166の両端を下部シャーシ23Dのシャーシ底壁33に設けた軸受169・169に前後揺動自在に支持し、揺動軸部166に外嵌装着したバネ部材170で常にピース受部167の先端が中継ピース159のプレート161の下面側に当接するとともに、作用部168の先端が被規制部157aの真上のロック位置に位置するよう揺動付勢する。
【0050】
しかるときは、外刃ホルダ29を装着すると、この右側壁97の外壁97bの第2切欠部100に設けた押さえ部100aが、昇降ピース155のホルダ受部155aに接当押圧し、この接当押圧作用で昇降ピース155を押上バネ部材156の弾力に抗して押し下げる。この昇降ピース155の下降に伴い押さえ部155bが受け部162を押圧することで、中継ピース159が水平姿勢のままバネ部材165に抗し押し下げられて揺動ピース160のピース受部167を押し下げる。これにより揺動ピース160が揺動軸部166まわりに揺動して作用部163を節度板157の被規制部157aの上方から退いてアンロック位置へ移動する。従って、スイッチノブ9をオン位置に上方スライド操作可能にする。つまり、外刃ホルダ29を装着した時はモータ35を起動することができる。その際、昇降ピース155の押さえ部155bは揺動軸心Pを中心とする凸円弧状に形成してあるので、剃刃ユニット3がいずれの揺動角位置にあるときも、常に昇降ピース159は中継ピース159の受け部162を押しつづけ、スイッチノブ9のスライド操作を自由自在とする。また凸円弧状の押さえ部155bと受け部162とは常に点接触状態にあるので、剃刃ユニット3の揺動抵抗に支障を来すようなことがない。
【0051】
外刃ホルダ29を取り外すと、昇降ピース155が押上バネ部材156の弾性復帰力で自動的に上昇するに伴い中継ピース159がバネ部材165の弾性復帰力で自動上昇する。同時に揺動ピース160がバネ部材170の弾性復帰力で前記と反対方向に揺動し、この揺動により作用部168が被規制部157aの真上のロック位置に復帰する。従って、このときはスイッチノブ9をオン位置へ上方スライド操作することができないため、モータ35を起動不能にし、外刃ホルダ29を外して内刃26を清掃したり、内刃26を内刃ホルダ25ごと交換するときも安全である。その際、基台24の揺動角は、受け部162が常に基台24の底面領域内に位置するように規制しているので、内刃26を清掃したり、交換するときに基台24がいかなる位置に揺動しようとも、受け部162は、基台24の底面から外部へ露出することがなく、不用意に触られるようなことがない。
【0052】
(中立戻し機構)
切断ヘッド2には、不使用時にこれを常時中立位置に戻す方向に付勢する機構を備える。この機構は、図12および図38に示すように、駆動シャーシ23のサイドフレーム46の外面の前記軸穴56まわりに設けたボス171に、ねじりコイル形の戻しバネ172のコイル部172aを外嵌装着し、該コイル部172aの両端から延出する二本の足部172bを、前記ボス171の下方に設けた一対のピン173・173間に通して該ピン173の下方に開口した円弧孔174に臨ませる。他方、基台24のブラケット部54の外面にピン175を取り付け、このピン175を円弧孔174に入れ、このピン175の溝175aに前記戻しバネ172の足部172bの下端を係合させる。これにより剃刃ユニット3は、肌圧を受けることで、戻しバネ172の弾力に抗して前後方向に揺動するが、肌圧から解除されると戻しバネ172の弾力により中立位置に復位する。特に、肌の押し当てにより剃刃ユニット3が前後揺動した場合には、上記戻しバネ172による弾性復元力が剃刃ユニット3に作用するため、剃刃ユニット3は常に肌に対して密着する方向に付勢される。
【0053】
(ヘッドロック機構)
鼻の下などを剃る場合は、剃刃ユニット3は揺動しないように固定している方が使いやすいため、剃刃ユニット3を固定して使用するためのヘッドロック機構が装備される。
このヘッドロック機構は、前記中立戻し機構と相まって成り立つもので、本体ケース1の右側にヘッドロックピン176を上下にスライド自在に備え、このヘッドロックピン176を、中立位置にある基台24の下面に設けた切欠177に係合させることで、剃刃ユニット3が中立位置に保持される。
【0054】
(毛くず侵入防止機構)
外刃27や固定くし刃31から毛くずが外部へ飛散する場合、この毛くずが本体ケース1内に侵入するおそれがあるため、これをより完全に防止する毛くず侵入防止機構が備えられる。この機構は、図6に示すごとく切断ヘッド2の前面下部に、具体的には上部シャーシ23Uの正面上縁に沿って形成した段部230にエプロン179が、それの上端部内面を前記段部230上に沿わせるように取り付けられるとともに、それの下端がヘッドガイド筒部14の周壁15の前面を覆うよう垂下状に配備される。これにより外刃27や固定くし刃31から外部へ飛散する毛くずが、ヘッドガイド筒部14と駆動シャーシ23とのすり合わせ面間に侵入するのを阻止する。また、図5に示すごとく切断ヘッド2の左右に取り付けたキャップ64・65は、これの各下端が本体ケース1より上方へ突出するヘッドガイド筒部14の周壁15の外面を覆うまで延設させることで、当該箇所からも前記毛くずがヘッドガイド筒部14と駆動シャーシ23とのすり合わせ面間に侵入するのを防止する。なお、エプロン179は商品名などを表示する銘板に利用することもできる。
【0055】
(きわ剃りユニット)
図6および図39において、きわ剃りユニット12はきわ剃りホルダ190に固定した固定くし刃191と、この固定くし刃191の上を往復摺動する可動くし刃192からなり、かつモータ出力を受け継いで可動くし刃192に伝動する係合子193を可動くし刃191に設けている。きわ剃りユニット12はその刃先を下向きにして後ケース1Bの外面に沿う収納姿勢(図6の実線状態)と、その刃先を後方へ突出させる使用姿勢(図6の二点鎖線状態)とにわたって支軸194まわりに回動自在に備えられる。その姿勢切り換え操作は、前述したように後ケース1Bの外面に上下スライド自在に備えた操作ノブ13によって行われる。
【0056】
図6に示すように、操作ノブ13は、後ケース1Bの内面上に沿って上下スライド自在に装着したきわ剃りレバー197と一体的に結合される。きわ剃りレバー197はこれの上端に出退操作アーム199を有し、該アーム199の上端はきわ剃りホルダ190に係合する。いま、操作ノブ13を上方へスライドさせると、きわ剃りレバー197も上動し、きわ剃りユニット12が出退操作アーム199によって突き上げられて突出姿勢に切り換えられる。操作ノブ13を下方へスライドさせると、きわ剃りレバー197も下動し、きわ剃りユニット12が出退操作アーム199で引き下げられて収納姿勢に切り換えられる。
【0057】
きわ剃りユニット12とモータ35の間には、モータ35の回転を揺振運動に変えて可動くし刃192に伝達するための第3の駆動伝達手段198が設けられる。この手段は、図6および図39に示すように、先端に二股部200を、また中間に前後方向に長い透孔201をそれぞれ有する揺動アーム202を備える。この揺動アーム202の基端部は下部シャーシ23D上に軸203で水平揺動自在に支持されるとともに、透孔201内にモータ35の出力軸37に固着した偏心カム70が嵌合される。きわ剃りユニット12が収納姿勢の状態では係合子193が揺動アーム202の二股部200との係合を解除する。きわ剃りユニット12が突出姿勢に切り換えられると、係合子193が揺動アーム202の二股部200に係合し、モータ35の回転が揺振運動に変えられて可動くし刃192に伝達される。
【0058】
図6ないし図8、図10および図40において、上記きわ剃りユニット12およびこれの駆動伝達手段198の組み付け要領について説明する。後ケース1Bに、予めきわ剃りユニット12、きわ剃りレバー197、係合子193などのきわ剃り部品が組み込まれ、切断ヘッド3が組み付けられた状態下で、揺動アーム202が、ヘッドガイド筒部14の後面に形成された開口部15aに通され、さらに切断ヘッド2側の下部シャーシ23Dおよび上部シャーシ23Uの各後壁に形成された切欠32a・23a(図37参照)に通されることにより、きわ剃りユニット12の係合子193と対向配備される。
【0059】
(他の実施形態)
上記実施例では回転型の内刃26を採用するロータリ式電気かみそりに安全スイッチ機構を備えてあるが、内刃26を往復動型とする往復動式電気かみそりにも同様に適用できる。もっとも、この場合は内刃26の駆動伝達手段66としてモータ35の回転を直線往復動に変えて内刃26に伝達する機構、いわば第2の駆動伝達手段68と同様な機構を採用することになる。また、可動くし刃30と固定くし刃31は必ずしも必要とするものではない。
【0061】
上記実施例では昇降ピース155の押さえ部155bを揺動軸心Pを中心にして描かれる凸円弧状に形成する一方、揺動ピース160側のピース受部167をピン形状に形成するが、これとは反対に昇降ピース155の押さえ部155bをピン形状に形成し、揺動ピース160側のピース受部167を揺動軸心Pを中心にして描かれる凹円弧状に形成することもできる。
【0062】
上記実施例ではスイッチノブ9と一体に上下動する被規制部157aが節度板157に形成されるが、これに代えてスイッチノブ9それ自体に直接、被規制部157aを一体に形成することもできる。
【0064】
【発明の効果】
本発明の電気かみそりによれば、外刃ホルダ29の脱着操作に伴い昇降動する昇降ピース155が、内外刃26・27を備えた揺動自在な基台25上に装着される一方、受け部162と作用部168を有する規制手段154が作用部168を被規制部157aの移動を規制するロック位置と、当該位置から退くアンロック位置とにわたって切り換えられように、かつ受け部162が基台25の揺動に伴い常時昇降ピース155と摺接するようにした。従って、外刃27を肌に当てて揺動させながら剃るのに何ら支障を来すようなことがなく、複雑な形状の肌部分をも剃り易い。外刃ホルダ29を取り外すとスイッチノブ9はオフ位置に自動的にロックされるため、不注意にも内刃26が駆動するようなことがなく、内刃26の清掃や交換がきわめて安全に行える。
【0065】
外刃ホルダ29の取り外しに伴い昇降ピース155と、規制手段154または揺動ピース160を介して機械的にスイッチノブ9が停止位置にロックするようにしてあるので、内刃駆動モータへの給電回路とリード線を介してつなぐ安全スイッチのごときリード線の断線問題が生じるようなことがなく、この点でも内外刃26・27を揺動させる首振りタイプの電気かみそりに適合するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気かみそりの全体正面図である。
【図2】全体側面図である。
【図3】全体の分解斜視図である。
【図4】切断ヘッド部の縦断正面図である。
【図5】外刃ホルダを取り外した状態で示す切断ヘッド部の縦断正面図である。
【図6】切断ヘッド部の縦断側面図である。
【図7】切断ヘッド部と本体ケース上部とを分離状態で示す斜視図である。
【図8】前ケースの上端部とヘッドガイド筒部とを分離状態で示す斜視図である。
【図9】ヘッドガイド筒部の斜視図である。
【図10】駆動シャーシの分解斜視図である。
【図11】下部シャーシの斜視図である。
【図12】駆動シャーシと基台とを分離状態で示す斜視図である。
【図13】基台の斜視図である。
【図14】基台の分解斜視図である。
【図15】基台一部の斜視図である。
【図16】基台と内刃ホルダを分離状態で示す斜視図である。
【図17】基台と内刃ホルダをセットした状態で示す斜視図である。
【図18】内刃ホルダの分解斜視図である。
【図19】内刃ホルダ一部の斜視図である。
【図20】内刃ホルダの斜視図である。
【図21】回転内刃の駆動伝達機構を示す側面図である。
【図22】内刃ホルダの係合ロック機構を示す縦断正面図である。
【図23】基台にセットされた内刃ホルダと、外刃ホルダとを分離状態で示す斜視図である。
【図24】外刃ホルダを一部切欠して示す平面図である。
【図25】外刃ホルダの縦断側面図である。
【図26】外刃ホルダの縦断正面図である。
【図27】外刃ホルダの分解斜視図である。
【図28】固定くし刃と可動くし刃をセットした状態で示す斜視図である。
【図29】固定くし刃と可動くし刃をセットした状態で示す断面図である。
【図30】固定くし刃と可動くし刃を分離した状態で示す斜視図である。
【図31】固定くし刃と可動くし刃をセットした状態を一部切欠して示す斜視図である。
【図32】外刃とその取り付け用部品を示す分解斜視図である。
【図33】外刃ホルダの係合ロック機構を示す平面図である。
【図34】安全スイッチ機構を示す正面図である。
【図35】安全スイッチ機構の側面図である。
【図36】安全スイッチ機構の一部平面図である。
【図37】安全スイッチ機構の分解斜視図である。
【図38】中立戻し機構を示す側面図である。
【図39】きわ剃りユニットの駆動伝達手段を示す平面図である。
【図40】切断ヘッドの他の組み付け要領を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
3 剃刃ユニット
9 スイッチノブ
23 駆動シャーシ
24 基台
25 内刃ホルダ
26 内刃
27 外刃
29 外刃ホルダ
35 モータ
45・46 サイドフレーム
66 駆動伝達手段
154 規制手段
155 昇降ピース
155a ホルダ受部
155b 押さえ部
156 押上バネ部材
157a 被規制部
160 揺動ピース
165 バネ部材
166 揺動軸部
167 ピース受部
168 作用部
170 ばね部材

Claims (1)

  1. 本体ケース(1)の前面に起動・停止用のスイッチノブ(9)がスイッチオン位置とスイッチオフ位置とにわたって上下スライド自在に備えられており、
    スイッチノブ(9)はこれと一体に上下動する被規制部(157a)を有しており、
    本体ケース(1)の上部にサイドフレーム(45・46)が相対向状に備えられ、このサイドフレーム(45・46)間に剃刃ユニット(3)を配設されており、
    剃刃ユニット(3)は、前記サイドフレーム(45・46)間に揺動自在に支持された基台(24)と、この基台(24)上に保持された内刃(26)と、基台(24)に着脱自在に装着された外刃ホルダ(29)、およびこの外刃ホルダ(29)に保持された外刃(27)とを有しており、
    スイッチノブ(9)と外刃ホルダ(29)との間に安全スイッチ機構が備えられ、この安全スイッチ機構は、外刃ホルダ(25)の脱着に伴い基台(24)上を昇降動する昇降ピース(155)と、この昇降ピース(155)と前記被規制部(157a)間に配された規制手段(154)とを有しており、
    昇降ピース(155)は、基台(24)のブラケット(54)の外面とサイドフレーム(46)との間の隙間に配置されていて、外刃ホルダ(29)の押し下げ力を受けるホルダ受部(155a)と、押さえ部(155b)とを有し、
    押さえ部(155b)は、基台(24)の揺動軸心を中心にして描かれる凸円弧縁に形成されて、中継ピース(159)の受け部(162)と常に点接触状に接触しており、
    規制手段(154)は、昇降ピース(155)の昇降動作に応じて昇降する受け部(162)を備えた中継ピース(159)と、中継ピース(159)と前記被規制部(157a)間に配される揺動ピース(160)とからなり、
    中継ピース(159)は、プレート(161)と、プレート(161)の上面一端に突設されるピン状の受け部(162)と、プレート(161)の下面に設けられるスライドピン(163・164)を備えていて、中継ピース(159)の全体が駆動シャーシ(23)で上下動自在に支持され、バネ部材(165)で上動付勢されており、
    中継ピース(159)の受け部(162)は、基台(24)の揺動範囲内で昇降ピース(155)と常に接触する配置関係にあり、
    揺動ピース(160)は、揺動軸部(166)と、ピース受部(167)および作用部(168)とを備えていて、作用部(168)が被規制部(157a)の真上のロック位置と、このロック位置から退くアンロック位置とにわたって切り換えられように揺動軸部(166)まわりに揺動自在に装着されており、
    揺動ピース(160)はバネ部材(170)で常にロック位置の方向へ揺動付勢されて、前記ピース受部(167)が、中継ピース(159)のプレート(161)に対する接触状態を保持している電気かみそり
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