JP3809874B2 - ロータリ式電気かみそり - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリンダ状の回転内刃を備えたロータリ式電気かみそりの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のロータリ式電気かみそりは、例えば特開平3−140184号公報に開示されているように、本体ケースに外刃ホルダを介して外刃をアーチ状に装着固定し、外刃の内面に摺接するシリンダ状の回転内刃、モータ、およびモータ出力を回転内刃に伝達するギヤ伝動機構の三者を一体的に組み合わせた駆動ユニットを、本体ケースに対して弾性手段を介して浮動自在に支持し、前記回転内刃を前記駆動ユニットごと外刃内面に弾性的に押圧するよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、前出の従来構造では、外刃と回転内刃からなる剃り刃ユニットは本体ケースに対して向きを変更できない構造となっているため、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分では、手首を微妙に動かして本体ケースごと剃り刃ユニットの向きを変えながら、肌に沿わせて移動させなければならないという煩わしさがあった。
【0004】
本発明の目的は、このような問題を解消するためになされたもので、剃り刃ユニットを首振り可能に構成することで、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分での取り扱いを容易にすることができるロータリ式電気かみそりを提供するにある。本発明の目的は、剃り味の向上を図ることのできるロータリ式電気かみそりを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明のロータリ式電気かみそりは、相対向する左右一対の支持壁15L・15Rを本体ケース1の上面から上方へ突出させる。前記支持壁15L・15R間に揺動基台24を軸心Pまわりに前後揺動自在に枢支する。前記揺動基台24上に、網目状の外刃27F(27B)と、外刃27F(27B)の内面に摺接して前記軸心Pと平行な回転軸心まわりに本体ケース1の前面側方向Aに回転するシリンダ状の回転内刃25F(25B)とを搭載する。前記左右の支持壁15L・15Rのいずれか一方に、本体ケース1内のモータ14の出力を回転内刃25F(25B)に伝達するための駆動系統を装備する。駆動時に外刃27F(27B)および回転内刃25F(25B)を揺動基台24ごと前記方向Aとは逆方向Bに揺動させる付勢力が前記駆動系統および回転内刃25F(25B)から付与されるように構成してある。
【0006】
【作用】
上記構成によると、揺動基台24上に搭載された外刃27F(27B)および回転内刃25F(25B)が軸心Pを中心に前後に首振り揺動することで、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分にも外刃27F(27B)および回転内刃25F(25B)が容易に追従する。
【0007】
その際、図27のように本体ケース1の前面側を肌に向け、外刃27F(27B)を肌に当てて、本来の動作方向である肌の下方から上方Xへすべり動かした場合、外刃27F(27B)および回転内刃25F(25B)が揺動基台24ごと肌からの反力によって本体ケース1の前面側方向A(肌から逃げる方向)に揺動しようとするが、この時、駆動系統および回転内刃25F(25B)からの付勢力で外刃27F(27B)および回転内刃25F(25B)が揺動基台24ごと前記方向Aとは逆方向Bに揺動されるため、これが外刃27F(27B)を肌に押しつける方向に作用し、外刃27F(27B)と肌との密着性が向上することになる。
【0008】
【実施例】
図2ないし図6に示すように、この電気かみそりは、本体ケース1の上部に切断ヘッド2を備えており、この切断ヘッド2に剃り刃ユニット3を組み付けてある。
図6、図7および図29に示すように、本体ケース1は、ネジ結合される前後二つ割り構造の前後ケース1F・1B、および結合された前後ケース1F・1Bに左右から嵌合連結されるカバーケース1L・1Rとからなる。この本体ケース1の内部には回路基板4、電池5等の電装部品が組み込まれるとともに、ケース下端部に充電用プラグ6が備えられる。前ケース1Fの前面には起動・停止用のスイッチノブ7が上下スライド操作可能に備えられ、かつ充電状態表示用のインジケータ8が設けられるとともに、飾りパネル100がそれらスイッチノブ7およびインジケータ8を露出するように重合固定される。また、図4のように本体ケース1の後面の上部にはきわ剃りユニット9とこれを揺動出退させる操作ノブ10が装備される。
【0009】
図12および図13に示すように、切断ヘッド2はヘッドケース11を有し、このヘッドケース11は、左右方向に並列されてネジ12で一体結合される左右ケース部分11L・11Rと中央ケース部分11Cとからなり、両端に出力軸13L・13Rを備えたモータ14がこれらケース部分11L・11C・11Rによって左右水平姿勢で抱き込み保持されている。
ヘッドケース11の左右ケース部分11L・11Rからは、左右一対の支持壁15L・15Rが相対向して立設され、この支持壁15L・15Rが本体ケース1の上面から上方外方に突出するよう、かつ、ヘッドケース11が一定範囲で上下方向に出退可能に前後ケース1F・1Bに前後から抱き込み支持される。そして、この突出した左右支持壁15L・15R間に前記剃り刃ユニット3が組み付けられる。
【0010】
図7において、ヘッドケース11における中央ケース部分11Cの下部から左右に延出した薄肉アーム16の各先端ピン17が、本体ケース1内のボス90に差し込み固定されるとともに、ヘッドケース11の左右下部と本体ケース1のバネ受け18との間に圧縮コイルバネ19が組み付けられる。もって剃り刃ユニット3を含む切断ヘッド2全体が薄肉アーム16と圧縮コイルバネ19とを介して本体ケース1に対して上下に浮動自在に弾性支持される。左右支持壁15L・15Rの基部と本体ケース1の上面開口部との間にはゴム製のシールリング20が嵌着され、ヘッドケース出退箇所から本体ケース1内への塵埃の侵入が阻止される。
【0011】
図1、図8および図9において、各支持壁15L・15Rの外側には蓋板21L・21Rおよびキャップ22L・22Rが嵌着固定され、右側の支持壁15Rとその蓋板21Rとの間の空間に、モータ出力を剃り刃ユニット3に伝達するための駆動系統であるギヤ伝動機構23が装備される。このギヤ伝動機構23は、モータ14の一方の出力軸13Rに固着された第1伝動ギヤG1、これに噛み合う第2伝動ギヤG2、第2伝動ギヤG2に一体連設された第3伝動ギヤG3、この第3伝動ギヤG3に噛み合う第4伝動ギヤG4、第4伝動ギヤG4に一体連設された第5伝動ギヤG5、第5伝動ギヤG5に噛み合う第6伝動ギヤG6、第6伝動ギヤG6に噛み合う第7伝動ギヤG7、および第7伝動ギヤG7に一体連設された最終伝動ギヤG8とから構成される。なお、モータ14の他方の出力軸13Lの出力はきわ剃りユニット9の駆動系に伝達される。
【0012】
図8に示すように、剃り刃ユニット3には、前記支持壁15L・15R間に左右軸心Pを中心に揺動可能に枢支された揺動基台24と、一対のシリンダ状の回転内刃25F・25Bを前記軸心Pと平行に並列軸支した内刃ホルダ26と、網目状に形成された前後2枚の外刃27F・27Bをアーチ状に張設した外刃ホルダ28とが備えられる。
図8および図20に示すように、揺動基台24は、上蓋板29の嵌め込み装着によって閉塞される浅い箱状に形成され、その左右から立設した山形のブラケット部24L・24Rが支軸30L・30Rを介して前記ヘッドケース11における支持壁15L・15Rに枢支連結される。揺動基台24の内部には、後述するように、内刃ホルダ26の係合ロック機構31(図22参照)と外刃ホルダ28の係合ロック機構32(図23参照)が組み込まれる。
【0013】
図17に示すように、内刃ホルダ26は、平坦な毛くず受け面Sを形成する底壁26Cの左右端から側壁26L・26Rが立設されたものであり、この側壁26L・26R間に前記回転内刃25F・25Bが軸受部材を介して平行に軸支され、かつ回転内刃25F・25Bと毛くず受け面Sとの間には前後から清掃ブラシを挿入できる空間Q(図22参照)が形成される。また、各回転内刃25F・25Bに一体化した入力ギヤGF・GBが右側の側壁26Rの外側に位置して装備されるとともに、各側壁26L・26Rの外側にはカバー体33L・33Rが嵌合連結され、右側のカバー体33Rには前記入力ギヤGF・GBの対向する一部を露出させる開口34が形成される。このように入力ギヤGF・GBの対向する一部を露出させることで、この内刃ホルダ26の揺動基台24への組み付けに伴って、各入力ギヤGF・GBの露出部分を前記ギヤ伝動機構23における最終伝動ギヤG8にそれぞれ容易に噛み合わすことができる。
【0014】
図17において、内刃ホルダ26の左右側壁26L・26Rには、揺動基台24の左右のブラケット部24L・24Rをガイド部としてこれに上方より係合できる山形開口形状の係合部35L・35Rが形成される。ブラケット部24L・24Rに係合部35L・35Rを係合させることにより、内刃ホルダ26が揺動基台24に対して位置決めされた状態、つまり各回転内刃25F・25Bの軸心が最終伝動ギヤG8の軸心である揺動軸心Pから一定距離に位置する状態に組み付けられる。これらブラケット部24L・24Rと係合部35L・35Rとの係合形状は、前側にのみ段部dを有する前後非対称の形状に構成されており、このように左右の係合案内部の形状を異ならせることで、内刃ホルダ26が左右逆にして組み付けられるのを防止できる。
【0015】
図18に示すように、外刃ホルダ28は、前後壁部28F・28Bと左右側壁28L・28Rとを備えた中抜き形状に形成され、左右側壁28L・28Rには、外刃ホルダ28を揺動基台24に上方から組み付ける際に各回転内刃25F・25Bの左右両端の支軸を迂回するための前後一対ずつの凹溝36が切り欠き形成される。前後壁部28F・28Bの内部には、図19に示す外刃張設用の前後のエンドピース37・38をかしめ溶着するためのピン39が設けられる。左右側壁28L・28Rにおける内面の前後中間部には、外刃張設用の中央エンドピース40を左右から係合支持する縦長溝41が形成される。
【0016】
各エンドピース37・38・40はプラスチック成形されたものであり、図19および図22に示すように、各外刃27F・27Bの内刃回転方向Aの上手側の一端部は、中央エンドピース40および後エンドピース38からそれぞれ突設した固定ピン40a・38aにかしめ溶着することで固定される。また、各外刃27F・27Bの内刃回転方向Aの下手側の他端部は、前エンドピース37および中央エンドピース40に上下方向に弾性変位自在に一体形成した弾性腕37b・40bから突出する可動ピン37c・40cにかしめ溶着することで引っ張り状態に取り付けられる。
【0017】
このように各外刃27F・27Bの内刃回転方向上手側の一端部を固定し、内刃回転方向下手側の他端部を引っ張っておくと、各外刃27F・27Bが回転内刃25F・25Bとの摺接抵抗を受けて内刃回転方向Aの下手側に向けて引っ張られ、その回転方向Aの下手側において外刃27F・27Bの弛みが発生しがちとなるのをよく抑えて、常に外刃27F・27Bの回転内刃25F・25Bとの密着性を高めることができ、切れ味を向上できる。
【0018】
図19に示すように、各外刃27F・27Bの内刃回転方向Aの上手側に対応する後端側には、回転方向に沿って長毛導入用の長孔42F・42Bが左右方向に列設される。そして、図18および図22に示すように、前後外刃27F・27Bの中間には、長毛を揃えて前側外刃27Fの前記長孔42Fに導入しやすくするための櫛状の整毛部材43が左右側壁間に亘って横架されるとともに、外刃ホルダー28の後壁部28B上端には長毛を後ろ側外刃27Bの前記長孔42Bに導入し易くするためのコーム44が一体形成される。なお、前記整毛部材43はプラスチックで一体成形されたものであり、その両端が外刃ホルダ28の左右側壁28L・28Rの内面に形成した縦長溝45に上下動可能に係合支持されるとともに中央エンドピース40に外嵌連結した板バネ46によって上方外方に押し上げ付勢され、整毛部材43が肌に円滑に追従して長毛を良好に整えることができる。
【0019】
前記外刃ホルダ28の係合ロック機構32の構成が図20、図21および図23に示される。
揺動基台24の左右には前後一対ずつの係止爪50が開口51を通して前後に出退変位自在にかつ圧縮コイルバネ52によって突出付勢されるよう組み付けられる。各係止爪50の突出端が外刃ホルダ28の下部内面に形成された係合凹部53に付勢係合することで、外刃ホルダ28が揺動基台24に対して所定の装着位置に固定される。また、揺動基台24の中央に立設した支軸54に一対の揺動リンク55がX形に交差して枢支され、各揺動リンク55の端部に形成した長孔55aに各係止爪50の下面に設けたピン50aが係合される。揺動リンク55の上部には左右移動のみ可能に案内された操作部材56が配備され、この操作部材56の左右2箇所に形成された横向き三角状のカム孔56aに、各揺動リンク55から立設したカムフォロアピン55bが係入される。外刃ホルダ28の係合ロックが利いている状態では、各カムフォロアピン55bが三角状カム孔56aの底辺の左右端に位置しており、この状態から操作部材56が図中右方向に移動されると、各カムフォロアピン55bが三角状カム孔56aの頂点側へ引き寄せられて各揺動リンク55が折り込み揺動され、各係止爪50が圧縮コイルバネ52に抗して後退変位されて、係合ロックが解除される。
【0020】
上記操作部材56の左端部56bが、図21のように揺動基台24に設けた透孔57に挿入されるとともに、図8および図9のように切断ヘッド2の左側面に設けたロック解除ボタン58の内端が前記透孔57に対向して配備されており、ロック解除ボタン58を復帰バネ59に抗して押し込み操作することによって操作部材56を上記のようにロック解除方向に押圧変位することができる。また、図23のように外刃ホルダ28を装着する場合には、単に外刃ホルダ28を揺動基台24に上方から押し込み操作するだけで係合ロック機構32が自動的にロック作動する。
【0021】
前記内刃ホルダ26の係合ロック機構31の構成が図20、図21および図22に示される。
揺動基台24の前後には、図22のように前後一対の係止爪60が開口61を通して前後に出退変位自在にかつ圧縮コイルバネ62によって突出付勢されるように組み付けられる。他方、図17および図22のように内刃ホルダ26の前後のそれぞれには、左右の厚肉突起63が設けられるとともに、左右の厚肉突起63の間には前後方向に弾性変形可能な薄肉下片状の操作つまみ64が設けられ、各係止爪60の突出端の左右端部が、厚肉突起63の内面に設けた係合凹部65に付勢係合することで、内刃ホルダ26が揺動基台24に対して所定の装着位置に固定される。
【0022】
図21および図22のように内刃ホルダ26が係合ロックされた状態下で、前後の操作つまみ64をつまんで内方に変形させると、操作つまみ64によって係止爪60が圧縮コイルバネ62に抗して後退変位されて係合ロックが解除される。内刃ホルダ26を装着する場合には、単に内刃ホルダ26を揺動基台24に上方から押し込み操作するだけで係合ロック機構31が自動的にロック作動する。
【0023】
図24、図25および図30は外刃ホルダ28の着脱に伴いモータ14への通電を断接する安全スイッチ機構を示す。この安全スイッチ機構は、切断ヘッド2における左側の支持壁15Lの外面に、導電金属板を打ち抜き形成してなる一対の端子70・71をその上端の一部が重複するように取り付けられる。外側の端子70は、常態ではその上端部70aが内側の端子71の上端部71aに接触して前記モータ14への通電が牽制阻止されるように、両端子70・71の下端が基板上の電気回路に配線接続される。また、支持壁15Lには、前記外側の端子70を変位操作する作動片72が装着される。この作動片72は、揺動基台24の揺動軸心Pを中心にして一定範囲で前後揺動可能にかつ軸心P方向にスライド変位可能であり、揺動基台24側にバネ68で突出付勢されるとともに、この作動片72から外向きに突設した円弧形状の凸部72bが支持壁15Lの円弧状透孔73(図12参照)を貫通して支持壁15Lの外側へ突出する。他方、揺動基台24における左側のブラケット部24Lには作動片72から内向きに突設したピン部72aを挿通する単孔状の透孔74が形成され、揺動基台24の揺動に伴って作動片72も軸心P回りに前後揺動するよう構成される。
【0024】
そして、揺動基台24の透孔74から突出された作動片72の前記ピン部72aは、図9のように装着された外刃ホルダ28の左側壁28Lの下端部との接触によって外方に押圧スライドされ、外向きの凸部72bが外側の端子70の上端部70aを外方に弾性変位させて内側の端子71の上端部71aから離間させ、もってモータ14への通電を可能にする。つまり、外刃ホルダ28を装着した時はモータ14を起動することができる。しかし、外刃ホルダ28を取り外したときは、図25のように作動片72は揺動基台24側にバネ68で突出移動し、これに伴い外側の端子70の上端部70aと内側の端子71の上端部71aとが接触するため、スイッチノブ7の操作によるメインスイッチのオン状態にもかかわらず、モータ14を起動することができない。従って、外刃ホルダ28を外して回転内刃25F・25Bを清掃したり、内刃ホルダ26ごと交換するときも安全である。
【0025】
上記構成のロータリ式電気かみそりでは、モータ14およびギヤ伝動機構23を備えた切断ヘッド2に対して剃り刃ユニット3のみが、ギヤ伝動機構23における最終伝動ギヤG8の軸心Pを中心に首振り揺動することで、顔の凹凸や顎下などの剃りにくい部分にも剃り刃ユニット3が容易に追従する。
この場合、図27のように本体ケース1の前面側を肌Hに向け、剃り刃ユニット3を肌Hに当てて、本来の動作方向である肌Hの下方から上方Xへすべり動かした場合、剃り刃ユニット3は肌Hからの反力によって前方向A(肌Hから逃げる方向)に揺動しようとするが、この時、剃り刃ユニット3が中立位置より前方へ傾倒した位置にある場合、軸心Pを通る最終伝動ギヤG8の表面と摺接する揺動基台24の右ブラケット部24Rが、最終伝動ギヤG8から受ける摩擦摺接力、および前方向へ回転する回転内刃25F・25Bから外刃27F・27Bが受ける摺接反力によって、剃り刃ユニット3が後方向Bに揺動されることになるために、これが剃り刃ユニット3を肌Hに押しつける方向に作用し、剃り刃ユニット3と肌Hとの密着性が向上して良好な切れ味がもたらされる。
【0026】
図24のように切断ヘッド2の左側において前記ロック解除ボタン58の支持ボス75に外嵌装着したねじりコイル形の戻しバネ76の遊端を、剃り刃ユニット3と一体揺動する部材である前記モータ起動牽制用の作動片72の接触部72bの前端部に当接させることで、剃り刃ユニット3が中立位置より後方へ傾倒した位置にある場合、剃り刃ユニット3のB方向への揺動を戻しバネ76の弾性反力で強制的に中立位置へ常に戻すようにしてもよい。
上記最終伝動ギヤG8からの摩擦摺接力および回転内刃25F・25Bから外刃27F・27Bが受ける摺接反力で前方傾倒位置にある剃り刃ユニット3がB方向に揺動するのを緩慢にする手段として、図25に示すように支軸30Lが通される支持壁15Lのボスとブラケット部24Lのボスとの間にグリース溜部91を設け、このグリース溜部91に封入する粘性の高いグリースの粘性で前記B方向の揺動を緩慢にする。
【0027】
鼻の下などを剃る場合は、剃り刃ユニット3は揺動しないように固定している方が使いやすいため、剃り刃ユニット3を固定して使用するための機構が切断ヘッド2における右側の支持壁15Rに装備される。すなわち、図26ないし図28に示すように、支持壁15Rに取り付けた蓋板21Rの外側には、スライド部材77が前後一対の取付けアーム77F・77Bを介して上下動可能に係合装着されるとともに、スライド部材77に備えた一対の弾性アーム77aが蓋板21Rに備えたデテント突起78群に弾性係合して上下2位置に亘ってスライド変位できるようになっている。また、スライド部材77に備えた操作部77bがキャップ22Rの開口79に臨設されて外部からスライド操作できるようになっている。また、前記取付けアーム77F・77Bの先端は、剃り刃ユニット3における内刃ホルダ26の右側カバー体33Rに干渉できる位置まで延出される。
【0028】
通常の使用状態では、図26に示すように、スライド部材77が下方位置にあり、この時、前記取付けアーム77F・77Bは内刃ホルダ26の右側カバー体33Rから下方に大きく離れており、剃り刃ユニット3は取付けアーム77F・77Bに干渉することがなく、剃り刃ユニット3は自由に揺動できる。そして、スライド部材77を上方位置に移動させて保持すると、取付けアーム77F・77Bの先端が右側カバー体33Rの下端に干渉する。この場合、カバー体33Rの前側下端には凹部80が切り欠き形成されており(図17参照)、そのため、図27に示すように、剃り刃ユニット3は後ろ側が取付けアーム77Bで突き上げられた前下がり揺動姿勢、つまり鼻下などに好適に当てがい易い姿勢で固定されることになる。
なお、上記実施例ではダブル内刃型を例示したが、本発明は、3本の回転内刃25F(25B)を平行に配列装備したトリプル内刃型、あるいは1本の回転内刃25F(25B)を装備したシングル内刃型に適用することもできる。回転内刃25F(25B)の駆動系統としては上記ギヤ伝動機構23に代えて、ベルト伝動機構、あるいはギヤ伝動機構とベルト伝動機構を組み合わせるものであってもよい。
【0029】
【発明の効果】
本発明のロータリ式電気かみそりによれば、外刃27F(27B)および回転内刃25F(25B)が揺動基台24ごと軸心Pまわりに前後に首振り揺動するので、顔の凹凸や顎下なども容易に剃ることができる。しかも、駆動時に外刃27F(27B)および回転内刃25F(25B)を揺動基台24ごと本体ケース1の前面側方向Aに対し逆方向Bに揺動させる付勢力が付与されるように構成した。従って本体ケース1の前面側を肌に向け、外刃27F(27B)を肌に当ててその下方から上方へすべり動かして剃る場合、前記付勢力で外刃27F(27B)が肌に強く押しつけられる方向に作用するため肌との密着性を向上し、良好な剃り味を発揮することできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロータリ式電気かみそりの内刃駆動用の伝動機構を示す側面図である。
【図2】全体斜視図である。
【図3】全体正面図である。
【図4】全体後面図である。
【図5】全体側面図である
【図6】一部を切り欠いた全体斜視図である。
【図7】全体の縦断正面図である。
【図8】切断ヘッド部の縦断正面図である。
【図9】図8における切断ヘッド部の左側半部の拡大図である。
【図10】図8における切断ヘッド部の右側半部の拡大図である。
【図11】本体ケースに組み付けた切断ヘッド部の斜視図である。
【図12】切断ヘッド部の斜視図である。
【図13】切断ヘッド部の分解斜視図である。
【図14】外刃ホルダを取り外した状態の切断ヘッド部の斜視図である。
【図15】内刃ホルダを取り外した状態の切断ヘッド部の斜視図である。
【図16】内刃ホルダと外刃ホルダを示す斜視図である。
【図17】揺動基台と内刃ホルダを示す斜視図である。
【図18】外刃ホルダの分解斜視図である。
【図19】外刃とその取り付け用部品を示す分解斜視図である。
【図20】揺動基台の分解斜視図である。
【図21】揺動基台の内部を示す平面図である。
【図22】内刃ホルダの係合ロック機構を示す縦断側面図である。
【図23】外刃ホルダの係合ロック機構を示す縦断側面図である。
【図24】安全スイッチ機構部分を示す側面図である。
【図25】安全スイッチ部分を示す縦断正面図である。
【図26】首振り固定手段を示す側面図である。
【図27】首振り固定状態に操作された首振り固定手段を示す側面図である。
【図28】首振り固定手段を示す正面図である。
【図29】全体の分解斜視図である。
【図30】安全スイッチ機構部分の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 本体ケース
13R モータ出力軸
14 モータ
15L・15R 支持壁
23 ギヤ伝動機構(駆動系統)
24 揺動基台
25F・25B 回転内刃
26 内刃ホルダ
27F・27B 外刃
28 外刃ホルダ
Claims (1)
- 相対向する左右一対の支持壁(15L・15R)を本体ケース(1)の上面から上方へ突出させており、
左右の前記支持壁(15L・15R)間に剃り刃ユニット(3)が組み付けられており、
剃り刃ユニット(3)には、前記支持壁(15L・15R)間に左右軸心(P)まわりに前後揺動自在に枢支された揺動基台(24)と、網目状の外刃(27F・27B)と、外刃(27F・27B)の内面に摺接して前記軸心(P)と平行な回転軸心まわりに本体ケース(1)の前面側方向(A)に回転するシリンダ状の回転内刃(25F・25B)とを備えており、
前記左右の支持壁(15L・15R)のいずれか一方に、本体ケース(1)内のモータ(14)の出力を回転内刃(25F・25B)に伝達する駆動系統を装備しており、
駆動時には、外刃(27F・27B)および回転内刃(25F・25B)を揺動基台(24)ごと前記方向(A)とは逆の後方向(B)に揺動させる付勢力が前記駆動系統および回転内刃(25F・25B)から付与されており、
左右の少なくとも一方の支持壁(15L)と、揺動基台(24)との間に戻しバネ(76)が装着されており、
剃り刃ユニット(3)が中立位置より後方へ傾倒した位置にある場合、剃り刃ユニット(3)が、前記戻しバネ(76)の弾性反力で強制的に中立位置に戻されることを特徴とするロータリ式電気かみそり。
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