JP4079243B2 - フルカラー電子写真用トナー、その製造方法及びフルカラー画像形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フルカラー電子写真用トナー、その製造方法及びフルカラー画像形成方法に関する。詳しくは複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式を用いた画像形成方法等に係り、中間転写ベルト等の中間転写体を介在させて像坦持体から中間転写体へトナー像を転写する一次転写と、中間転写体上の一次転写画像を転写機へ転写する二次転写の転写工程を経て画像形成を行うフルカラー画像形成方法と、それに使用されるフルカラー電子写真用トナー及び該トナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フルカラー画像形成装置の転写方式は、(a)転写ドラム方式(転写ドラム上に固定された転写材に順次転写する)、及び(b)中間転写体ダブル転写方式(中間転写体例えば転写ベルト上に順次転写されたトナー像を一括して転写材に転写する)大別されるが、ペーパーフリー性や全面コピーが可能等の点で(b)の方式が有利である。転写ドラム及びベルト状中間転写体を用いた(b)の方式に関しては、異常画像、所謂“虫喰い版画”という厄介な問題がある。虫喰いとは、本来転写されるべきトナーがピンポイントで転写されずに残ってしまい、トナーが一部抜けた状態として画像上に見られるものである。
【0003】
一般に、中間転写体材料としてはフッ素系樹脂などトナーとの離型性に優れたものが用いられるが、必ずしも虫喰いはなくならない。虫喰いを改善する代表的な従来技術としては、特開昭58−187968号公報に記載されるように、有機フッ素系化合物を中間転写体表面に供給するもの、特開平2−198476号公報に記載されるように、中間転写体材料に濡れ性制御剤を添加するもの、特開平2−213881号公報に記載されるように、中間転写体表面にステアリン酸亜鉛等の潤滑性を有する保護膜を形成するもの、特開平3−242667号公報に記載されるように、中間転写材料としてシリコーンゴムを用い、その表面粗さを制御するもの、特開平4−305666号公報に記載されるように、中間転写体の当接部材に周速差を設け、中間転写体表面を研磨するもの、特開平5−307344号公報に記載されるように、中間転写体表面にトナーフィルミングが発生した時点で表面を研磨するもの、特開平5−313526号公報に記載されるように、中間転写体表面粗さを検知後研磨するもの、特開平5−323802号公報に記載されるように、一定コピー枚数毎に中間転写体を研磨する等を挙げることができる。
【0004】
然し乍ら、これら従来技術では、長期にわたって常に安定した画質のものを維持することが困難である。また、ステアリン酸亜鉛等を塗布したり、表面を研磨する場合、その塗布装置や研磨装置、更にはそのタイミング制御装置などの装置が必要であり、装置が複雑化、コスト高となる。そこで、この中間転写体材料に表面離型性の良いフッ素系樹脂を用いる提案がなされている(特開平7−92825号公報)。
【0005】
然し乍ら、前記フッ素系樹脂は離型性に優れるものの負帯電極性が強いためトナーの帯電量に大きな影響を与える。具体的には、トナーが負帯電性の場合、中間転写体上にトナー像が形成され、紙上に転写される工程中においてトナーの帯電極性が負から正へ逆極性化される。この逆極性トナーは紙へ転写できず、これが原因となり虫喰いとなってしまうという問題が発生している。
【0006】
また、虫喰い画像などの課題に対して前記のようなプロセス側の提案に加えて、トナー側の提案もいくつかなされている。例えば、トナー形状に関わるところで特開昭61−279864号公報においては形状係数SF−1及びSF−2を提案したトナーが提案されている。然し乍ら、該公報には転写してはなんら記載もなく、また、実施例に記載されているトナーを用いて転写を行った結果、転写効率はいまだ不十分であり、更なる改良が必要である。
【0007】
更に、トナーの円形度に関する提案もいくつかなされている。特開平10−097095号公報では吸熱ピークの温度領域及び円形度の水準に対する個数比率を規定した提案がされているが、円形度0.98以上が30個数%未満の水準では、凝集物が発生しやすくなりホタルなどの画像欠陥が抑制できなくなる。更に、特開平10−039537号公報では、円形度の水準に対する個数比率を規定する提案をしている。該公報では0.90以上0.94未満の個数割合が18%以下であると定義されているが、虫喰い評価を実施したところ改善効果は不十分であった。特に中間転写体を具備した画像形成装置を用いて評価した場合には、品質改善効果は認められなかった。更に、特許第2862827号公報では平均径比率と円形度の水準に対する個数比率及び平均円形度を規定したトナーが提案されている。しかし該公報では、円形度0.85以下の個数比率が3.0%以下であると記載しているが、円形度の適用範囲が広すぎて虫喰いに対して改善効果が得られない範囲まで含まれていることが明らかになった。
【0008】
また、トナーを篩い分けした場合のメッシュ上残留物に着目した提案もなされている。例えば、特開平11−109672号公報では、重量平均粒径及び200メッシュで篩い分けした場合のメッシュ上残留物の重量比率、更には重量比率の差を規定されたトナーが提案されている。この提案に基づいて転写性の評価を行ったところ、ホタルなどの画像欠陥については、改善傾向は認められたものの虫喰い画像に対しては改善されなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、中間転写方式を用いた画像形成方法において、転写時に発生する局所的な転写不良(虫喰い、ホタル)や、トナーのチリによる画像の再現性不良を防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1のフルカラー電子写真用トナーは、下記式で定義される円形度が0.9未満であるものの個数比率が15%以下であり、前記円形度が0.90以上、0.94未満であるものの個数比率が30%〜50%の範囲にあることを特徴とする。
円形度=Lc/Lp
ただし、Lc:粒子像と同じ投影面積をもつ円の周長
Lp:粒子投影像の周囲長
【0011】
また、請求項2のフルカラー電子写真用トナーは、請求項1において、当該トナーが少なくとも流動性付与剤を含有しており、該トナー100gを500メッシュの篩でふるい分けした後の残留物重量が10mg以下であることを特徴とする。
【0012】
また、請求項3のフルカラー電子写真用トナーは、請求項1または2において、当該トナーを常温常湿下でキャリアと、該トナーの濃度が5重量%以下となるように10分間攪拌混合して得られる帯電量をQ(600)とし、これと同一条件下で20秒間攪拌混合して得られる帯電量をQ(20)とするとき、下記式
Z(%)=[Q(20)/Q(600)]×100
で計算される帯電立ち上がり比率が70%以上であることを特徴とする。
【0013】
また、請求項4のフルカラー電子写真用トナーは、請求項1,2または3において前記流動性付与剤として、平均粒径0.05μm以下の疎水性シリカ微粒子と、平均粒径0.05以下の疎水性酸化チタン微粒子とを含有していることを特徴とする。
【0014】
また、請求項5のフルカラー電子写真用トナーは、請求項4において、平均粒径0.05μm以下の疎水性シリカ微粒子の含有量が0.3wt%〜1.5wt%、平均粒径0.05以下の疎水性酸化チタン微粒子の含有量が0.2wt%〜1.2wt%であることを特徴とする。
【0015】
また、請求項6のフルカラー電子写真用トナーは、請求項1〜5のいずれかにおいて、体積平均粒径が9μm以下であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項7のフルカラー電子写真用トナーは、請求項1〜6のいずれかにおいて、粒径5μm以下の微粉トナー含有量が20個数%以下であることを特徴とする。
【0017】
また、請求項8のフルカラー電子写真用トナーの製造方法は、トナー原料を下記構成のジェット式粉砕機で一次粉砕した後、この一次粉砕物を下記構成の粉砕・分級装置により二次粉砕する、請求項1に記載のフルカラー電子写真用トナーの製造方法であって、前記ジェット式粉砕機は、トナー原料を圧縮空気に同伴させて衝突板に衝突させて粉砕するものであり、前記粉砕・分級装置は、固定容器と該固定容器内に同軸状に設けられた回転片とを主構成要素として備えたローター式粉砕機と、該粉砕機の粉砕処理物排出口に連結された気流式分級機とを具備してなり、ジェット式粉砕機による一次粉砕物をローター式粉砕機の回転片で二次粉砕し、該粉砕処理物を気流式分級機で処理して微粒子を製品として回収するとともに、粉砕不十分の粉砕処理物をローター式粉砕機に循環させて再度粉砕・分級するものであることを特徴とする。
【0018】
また、請求項9のフルカラー画像形成方法は、像担持体上のトナー像を無端状の中間転写体に一次転写する工程を複数回繰り返すことにより、該中間転写体上に転写画像を重ねて形成し、該重ね転写画像を一括して転写材上に二次転写するようにした、中間転写方式による画像形成方法において、前記トナー像を形成するためのトナーとして請求項1〜7のいずれかに記載のフルカラー電子写真用トナーを、前記中間転写体として、表面摩擦係数が0.4以下のものを、それぞれ用いることを特徴とする。
【0019】
また、請求項10のフルカラー画像形成方法は、請求項9において前記中間転写体として、体積固有抵抗値が109 〜1013Ω・cm、表面粗さRaが3μm以下のものを使用することを特徴とする。
【0020】
また、請求項11のフルカラー画像形成方法は、像担持体としての感光体上の静電潜像をトナー像に現像し、該トナー像を請求項9または10に記載の方法により一次転写の後、転写材上に二次転写するフルカラー画像形成方法であって、複数の現像機で構成される現像ユニットが回転することによって、それぞれの現像機の磁気ブラシから反転現像方式を使用して前記感光体上の静電潜像を現像することを特徴とする。
【0021】
以下に本発明の詳細を説明する。本発明の中間転写体の表面にはフッ素系樹脂が用いられるが、該フッ素系樹脂としてはポリビニレデンフロライド(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体−ビニレデンフロライド共重合体(THV)等が挙げられる。
【0022】
これらのうち、成型性等の点からPVdF、THVは好ましい。また、中間転写体を用いた本発明の画像形成プロセスが満足に遂行されるためには、摩擦係数が0.4以下であることが好ましい。摩擦係数が0.4を超えると離型性が低下し虫喰い画像が発生しやすくなる。また、クリーニングブレードとの摩擦負荷が大きくなりクリーニング不良を発生してしまう。摩擦係数がこの範囲を満足するためには、本発明においてはそのような特性を有する材料を用いる、あるいは添加剤等で調整する等の手段が用いられる。
【0023】
添加剤としては例えば、シリコーンオイルやフッ素系界面活性剤などに代表されるようなシリコーン系・フッ素系の低分子量添加剤や、シリコーン系・フッ素系の樹脂粒子や、雲母・グラファイト・二硫化モリブデンなどのような無機系固定潤滑剤、モンタンワックス・カルナウバワックス・硬化ひまし油等の天然ワックス、脂肪酸エステル・樹脂酸トリグリセライド・樹脂アルコール・樹脂酸モノアミド・樹脂酸ビスアミドなどの合成ワックス、ポリエチレンワックス・ポリプロピレンワックスなどのポリオレフィン系ワックスなどの一般的なワックス類等が挙げられる。
【0024】
更に、前記中間転写体を用いて画像形成する際に使用されるトナーの円形度についても、虫喰い画像などの転写特性に対して非常に重要な因子であることが明らかになった。即ち、円形度の水準に対する個数比率が虫喰い画像などの転写欠陥と相関があることを突き止めた。即ち、本発明のトナーを表面摩擦係数が0.4以下である中間転写体を具備した画像形成装置に使用した場合には、品質改善効果は顕著であった。しかし摩擦係数が0.4より大きい値を有する中間転写体では、離型性が低下し虫喰い画像が発生しやすくなり、また、クリーニングブレードとの摩擦負荷が大きくなりクリーニング不良が発生して、改善効果が認められないことより、前述した従来技術とは明らかに異なるものである。発明者らの鋭意研究したところによれば、トナーの円形度としては、0.90未満が15%以下であり、0.90以上から0.94未満が30〜50%の範囲であれば、一次転写時、二次転写時において像坦持体上のトナーに掛かる転写ニップ圧による押圧力が分散されやすくなり、虫喰い画像の発生が抑制される傾向にある。円形度において0.90以上から0.94未満が50%より高い値では、転写時にかかる押圧によるトナー粒子相互間距離の近接に伴い、ファン・デル・ワールス力は増大して、また、トナー凝集によるトナー粒子構成材料間の引力も増大する傾向にあり、虫喰い画像などの転写不良が発生する。特にカラートナーの場合はイエロー、マゼンタ、シアンの基本色を重ね合わせて色調を再現させていることより、虫喰い画像のような転写不良は致命的な画像欠陥となりうる。また、円形度において0.90以上から0.94未満の個数比率が30%未満では、中間転写体に対するトナーの離型性は向上する傾向にあるが、逆にトナー凝集物が発生しやすくなりホタルなどの画像欠陥を引き起す原因となる。
【0025】
また、トナー凝集発生要因などを考慮すると虫喰い画像に対しては、転写ニップ圧を低くするのが望ましいと言える。然し乍ら、転写媒体相互をより密着させて相互間距離を小さくすることは、トナーの正確な転写位置関係の保持のためには有利であり、この観点からすれば転写ニップ圧の低減化には限度がある。
【0026】
また、像坦持体上に形成されたトナー画像が効率よく転写材に転写するためには、前記説明の通り中間転写体が適切な表面摩擦係数及びトナー円形度に対する個数比率を有することが必須条件であるが、それ以外にトナー中に凝集物や粗大粒子などが存在しないことも重要な因子である。もしも該凝集物や粗大粒子などがトナー中に存在する場合には、転写されずに像坦持体上に残ることによりやはり虫喰い、ホタルなどの画像欠陥を引き起す原因となる。本発明者らが鋭意検討した結果、トナー100gを500メッシュで篩った後の残留物重量が10mg以下であれば、虫喰い、ホタルなどの画像欠陥に対して品質改善効果は顕著であることが明らかになった。
【0027】
更に、本発明における中間転写体は109 〜1013Ω・cmの体積固有抵抗値を有していることが好ましい。抵抗値が109 Ω・cm未満では、感光体等の中間転写との接触部材間で転写バイアスの放電が起り画像に乱れを発生してしまう。また、1013Ω・cmを超えると、転写バイアスを異常に高電圧にしないと転写できない。また、中間転写体内に電荷が残留、蓄積されるため、残留画像が発生してしまう。よって、中間転写体をなす樹脂材料を無機又は有機の導電性材料により所望の抵抗値に調整することが必要である。
【0028】
該無機導電性材料としては、従来公知のものが使用可能であり、例えば、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、金属粉末、金属酸化物粉末、導電性ウイスカー等が挙げられる。また、有機導電性材料としては、ポリエチレンオキサイド、ポリピロール、第4級アンモニウム塩等に代表されるものを用いることができる。これらは前記の抵抗値になるようにその添加量を調整する。またこれらは一種類だけでなく二種類異常を併用しても良い。
【0029】
中間転写体にはドラム方式、ベルト方式などがあるが、本発明においてはいずれの方式も使用可能である。中間転写体の製造方法には注型法、遠心成形法等があり、表面に相当する型側の表面粗さを小さくすることで、中間転写体の表面粗さの調整が可能である。なお、必要に応じてその表面を研磨してもよい。中間転写体表面の凹凸度合も転写性を左右する因子である。ここで中間転写体表面が極端な凹凸状の表面粗度であると仮定した場合、凹部上と凸部上でのトナーに対する転写電界は、凸部転写電界>凹部転写電界となり、凸部転写電界が相対的に大きくなる。このようなことから、凸部,凹部両者のトナー形状を同一とみなした場合、凹部におけるトナーと比較して凸部におけるトナーの方が大きい電界中に位置するので、大きな静電的力を受けて転写されやすくなる。つまり、凸部と比較して凹部は転写されにくいと言える。また、凹部のエッジなどに位置するトナーの中間転写体の付着力は、凸部のエッジなどに位置するトナーの中間転写体に対する付着力よりも大きいので、凹部は転写されにくいと言える。以上のことから、中間転写体表面の凹凸による転写性の差異が実質上問題とならないレベルまで、中間転写体表面の粗度は粗さが少ない傾向にするのがよいと言える。本発明者らが表面粗さに対して転写性の評価を行ったところ、中間転写体の表面粗さRaは3μm以下であることが好ましいことが明らかになった。
【0030】
また、転写効率についても、トナーの帯電立ち上がり比率が70(%)以上にすることによって大きな改善傾向が認められた。即ち、転写効率に寄与するトナー側の因子としては、現像剤帯電量、流動性、電気抵抗、トナー形状などが挙げられるが、これらの因子の中で、現像剤帯電量、流動性、トナー形状が特に重要な因子になってくる。特に帯電立ち上がり特性が優れているということは、短時間でキャリアやブレードに対して静電力、ファン・デル・ワールス力が働き、所望の帯電量が得られることであり、現像、転写工程が非常に効率良く行われることになる。同時にトナー吹きの抑制も可能になる。
【0031】
また、本発明における流動性付与剤には種々のものが使用可能であるが、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。特に両微粒子の平均粒径が0.05μm以下のものを使用して撹拌混合を行った場合、トナーとの静電力、ファン・デル・ワールス力は格段に向上することより、所望の帯電レベルを得るために行われる現像機内部の撹拌混合によっても、トナーから流動性付与剤が脱離することなく、良好な画像品質が得られて、更に転写機トナーの低減が図られることが明らかになった。
【0032】
更に、酸化チタン微粒子は環境安定性、画像濃度安定性に優れている反面、帯電立ち上がり特性の悪化傾向にあることより、酸化チタン微粒子添加量がシリカ微粒子添加量よりも多くなると、副作用の影響が大きくなることが考えられる。しかし疎水性シリカ微粒子の添加量が0.3〜1.5wt%の範囲で、疎水性酸化チタン微粒子が0.2〜1.2wt%の範囲では、帯電立ち上がり特性が大きく損なわれず、また、適切な球形処理を施すことによって所望な帯電立ち上がり特性が得られることが明らかになった。即ち、コピーの繰り返しを行っても、安定した画像品質が得られて、トナー吹きも抑制できることが明らかになった。
【0033】
本発明においては、体積平均粒径が9μm以下であることが望ましいが、トナーの小粒径化は解像度を上げるためには不可欠であるが、副作用として、流動性、保存性において悪化傾向にある。しかし本発明の流動性付与剤の混合方式及びローター式粉砕機による球形化処理方式を採用すれば、体積平均粒径が9μm以下でも、流動性、保存性において良好な水準が得られて、なおかつ解像度の向上も図られ、高品質な画像が得られる。但し、この場合にトナー円形度の個数比率において0.90未満が15%以下であり、0.90以上から0.94未満が30〜50%の範囲になるように調整する必要がある。また、微粉含有量についても5μm以下の微粉含有量を20%以下にすることによって、流動性、保存性における品質改善効果は顕著であり、現像機中へのトナー補給性及びトナーの帯電立ち上がり特性において良好な水準が得られる。
【0034】
更に、本発明で得られるフルカラートナーを、複数の現像機から構成される現像ユニットが回転することによって、夫々の磁気ブラシから反転現像方式を使用して感光体ドラム上の静電潜像を現像してフルカラー画像が得られる電子写真装置に使用した場合、画像品質の改善効果は顕著であった。該装置の現像ユニットには、トナー補給ホッパーも具備されているのが一般的であるが、該ホッパー内部には従来必要とされていたトナーブリッジを防止するための撹拌羽根(アジテーター)などは具備されていないことと、現像ユニットが回転することによってトナーの自重で現像機中にトナー補給が行われる機構がとられており、スクリューで押し込むタイプとは明らかに異なり、現像ユニット中でのトナー凝集物は非常に発生しにくくなっており、帯電立ち上がり比率が70%以上のフルカラートナーを使用した場合、画像濃度の安定化が図られ、画像欠陥が発生しない良好な画像が得られて、転写残トナーの低減効果が確認された。
【0035】
また、本発明において圧縮空気及び衝突板を主構成要素として具備してなるジェット式粉砕機にて粉砕原料の一次粉砕を行った後、外壁としての固定容器と該固定容器と中心軸を同一にする回転片とを主構成要素として、具備してなるローター式粉砕機が気流分級装置に連結されており、該気流分級手段により分級されることによって微粉体が該ローター式粉砕機と該気流分級装置と循環して二次粉砕を行うことによって、得られるフルカラートナーを使用して画像を得る場合、文字端部が抜けてしまう虫喰い画像などの転写不良が発生せずに良好な画像が得られて、品質改善傾向はより顕著であった。
【0036】
本発明における中間転写体の体積固有抵抗は高抵抗率計(ハイレスタlP:三菱化学製)にて印加電圧500V、測定時間10秒で測定した。また、表面摩擦係数は摩擦係数測定器(Friction Abrasion Analyzer DF.PM−SS:協和界面科学)にてステンレンスボール圧子加重100gで測定した。
【0037】
トナーの粒度分布は種々の方法で測定できるが、本発明では小孔通過法(コールターカウンター法)を用いて行った。測定装置として、コールターカウンターTAII(コールター社製)を用い、電解液として1%食塩水、アパチャーを100μmとして測定した。
【0038】
なお、円形度については種々の方法で測定できるが、本発明では東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置FP1A−1000を使用して測定した。また、下記式より得られた値を円形度と定義する。
円形度=粒子像と同じ投影面積をもつ円の周長/粒子投影像の周囲長
【0039】
具体的な測定方法としては、界面活性剤(ドライウエル、富士写真フイルム製)で希釈した蒸留水に適量試料を加えて、更に分散させた懸濁液を超音波分散器で約1〜2分間分散処理を行い、分散液濃度を3000〜10000個/μlとして前記装置によりトナーの形状、粒度分布を測定する。
【0040】
本発明のトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤と帯電制御剤とから構成される。本発明のトナーで使用される結着樹脂としては従来からトナー用結着樹脂として使用されてきたものは全てが適用される。具体的にはポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/P−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジェン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を混合して使用される。
【0041】
次に、本発明のトナーに使用される着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な染顔料が使用できて、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローGローダミン6Cレーキ、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、マラカイトグリーン、マラカイトグリーンヘキサレート、ローズベンガル、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料、トリスアゾ系染顔料などが挙げられる。これらの着色剤の使用量は、結着樹脂に対して、通常1〜30wt%、好ましくは3〜20wt%である。
【0042】
本発明のトナーに使用される帯電制御剤としては、正の帯電制御剤及び負の帯電制御剤、いずれのものも使用可能であるが、カラートナーの場合、色調を損なうことのない透明色から白色のものを使用するのが好ましい。例えば、正極性のものとしては4級アンモニウム塩類、イミダゾール金属錯体や塩類等が用いられ、負極性のものとしては、サリチル酸錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等などが挙げられる。
【0043】
また、本発明のトナーにおいては、離型性を持たせるために、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成ワックス類の他、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油などの植物系ワックス類;みつろう、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物系ワックス類;硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系ワックス類を含有することができ、これらは単独であるいは2種以上混合して使用される。
【0044】
更に、本発明で用いるトナーには、前記の離型剤の他に必要に応じてトナーの熱特性、電気特性、物理特性を調整する目的で、各種の可塑剤(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなど)、抵抗調整剤(酸化錫、酸化鉛、酸化アンチモンなど)等の助剤を添加することも可能である。更に、本発明のトナーには、必要に応じて前記の離型剤、助剤等以外の流動性付与剤を混合することもできる。その流動性付与剤としては、例えば、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、フッ化マグネシウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、炭化ホウ素微粒子、炭化チタン微粒子、炭化ジルコニウム微粒子、窒化ホウ素微粒子、窒化チタン微粒子、窒化ジルコニウム微粒子、マグネタイト微粒子、二硫化モリブデン微粒子、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸マグネシウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子、フッ素系樹脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上使用することが可能である。なお、流動性付与剤としては、一次粒子の粒径が0.1μmより小さく、表面をシランカップリング剤やシリコンオイル等で疎水化処理し、疎水化度40以上のものが好ましい。
【0045】
本発明のトナー製造方法としては公知の方法が用いられるが、例えば、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤更に必要に応じて離型剤等を適当な比率でヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機を使用して十分に混合した後、スクリュー型押出し式連続混練機、2本ロールミル、3本ロールミル、加圧加熱ニーダーを用いて溶融混練を行う。この混練物を冷却固化させた後にハンマーミルなどの粉砕機を用いて粗粉砕をする。また、カラートナーの場合、顔料の分散性を向上させる目的で結着樹脂の一部と顔料を予め溶融混練して得られるマスターバッチを着色剤として使用することが一般的である。更に、粗粉砕物をジェットミル粉砕機で粉砕処理した後に気流式分級機などに連結されたローター粉砕機などを用いて表面処理を行うが、例えば、衝突式粉砕機としてはハンマーミル、ボールミル、チューブミル、振動ミル等を挙げることができるが、圧縮空気及び衝突板を主構成要素として具備してなるジェット式粉砕機として1タイプ及び1DSタイプ衝突式粉砕機(日本ニューマチック工業社製)を好ましく使用できる。また、ローター粉砕機としてはロールミル、ピンミル、流動層式ジェットミル等を例示できるが、特に外壁としての固定容器と該固定容器と中心軸を同一にする回転片とを主構成要素として具備してなるローター式粉砕機としてターボミル(ターボ工業社製)、クリプトロン(川崎重工業社製)、ファインミル(日本ニューマチック工業社製)等が使用でき、連結された分級機には気流式分級機としてディスパージョンセパレータ(DS)式分級機(日本ニューマチック工業社製)、多分割式分級機(エルボージェット;日鉄鉱業社製)などが使用できる。更に、気流式分級機、機械分級機を用いて微粉分級を行い、微細粒子を得ることができる。
【0046】
更に、前記方法で得られた微細粒子に流動性付与剤の添加混合を行う場合、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミル等の公知の設備が使用可能である。
【0047】
本発明における円形度を制御する因子として、ローター式粉砕装置内の滞留時間が挙げられる。例えば、分級装置を具備しないクリプトロンシステムにおいては、ジェット式粉砕品はローター式粉砕装置内に滞留することなく、粉砕粒子は次工程に送られる。該粒子形状はジェット式粉砕品と全く変化しておらず、流動性、凝集度においても水準さは極微少である。この場合、画像品質における改善効果は不十分である。また、ローター式粉砕装置内の滞留時間が長すぎる場合、即ち、分級機から該粒子の該粉砕装置の戻り量を多くした場合、球形化は進む方向であるが、球形化が進みすぎると前記で説明した通り、トナー凝集物が発生しやすくなり、画像欠陥の原因となる。本発明の方法は特公平8−20762号公報の短時間で表面改質を行う提案とは明らかに異なるものであり、本発明においては、気流式分級機は不可欠であり、粉体粒子をローター式粉砕機と気流式分級機間を循環させることによって、所望の円形度が得られるように表面処理を施す必要がある。
【0048】
また、ローター式粉砕機に連結できる分級機としては、公知の気流式、機械式分級機などが使用可能であるが、本発明の製造方法においては気流式分級機を使用するのが好ましい。特に、ディスバージョンセパレータ(DS)タイプ気流式分級機(日本ニューマチック工業社製)を使用するのが好ましい。離型剤を含有する粉体粒子では、分級室内に供給される旋回気流により非常に効率良く分級されるためであり、コアンダ効果を利用した多分割式分級機では粉体粒子の分散が十分になされないため、分級精度において不利であるという欠点を有する。また、機械式分級機は、気流式分級機と比較して分級精度において劣り、条件変更時に調整因子が少ないために粒度調整が非常に困難であり、切換え作業などのメンテナンスにおいても非常に煩雑さが伴う問題がある。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下、図1に基づいて本発明の画像形成方法例及び装置例を更に詳細に説明する。図示してないカラースキャナからのカラー画像データを光信号に変換して、原稿画像に対応した光書込みを行う図示してない書込み光学ユニットにより、感光体9に静電潜像が形成される。該光学ユニットはそれ自体公知であり、レーザダイオード、ポリゴンミラー、ポリゴンモータ、結像レンズ、反射ミラー等からなる。感光体9は矢印のように反時計方向の回転するが、その周りにはクリーニング前除電器、クリーニングローラ及びクリーニングブレード(10−3)を含むクリーニングユニット10、除電ランプ11、帯電器12、電位センサ13、BK現像器14、C現像器15、M現像器16、Y現像器17、現像濃度パターン見地器18、中間転写ベルト19などが配置されている。各現像器14〜17は、静電潜像を現像するために現像剤を感光体9に対向させるように回転する現像スリーブ(14−1)〜(17−1)と現像剤を汲み上げ、撹拌するために回転する現像バドル及び現像剤のトナー濃度検知センサなどで構成されている。ここでは、現像動作の順序(カラートナー形成順序)をBK、C、M、Yとした例で以下に動作を説明する(但し、順序はこれに限られるものではない)。
【0050】
コピー動作が開始されると、図示してないカラースキャナで所定のタイミングからBK画像データの読取りはスタートし、この画像データに基づきレーザ光による光書込み、潜像形成が始まる(以下、BK潜像と称する。C、M、Yについても同様とする)。このBK潜像の先端部から現像可能とすべく、BK現像器14の現像位置に潜像先端部が到達する前に現像スリーブ(14−1)を回転開始してBK潜像をBKトナー(帯電量を最小に保持)で現像する。その後、BK潜像領域の現像動作を続けるが、BK潜像後端部がBK現像位置を通過した時点で現像不作動状態にする。これは少なくとも、次のC画像先端部が到達する前に完了させる。
【0051】
次いで、感光体9上に形成したBKトナー像を、感光体9と等速駆動されている中間転写ベルト19の表面に転写する(以下、感光体9から中間転写ベルト19へのトナー像転写を「一次転写」という)。一次転写は、感光体9と中間転写ベルト19とが接触した状態において、転写バイアス電圧を印加することにより行う。そして、中間転写ベルト19には感光体9に順次形成するBK、C、M、Yのトナー像を同一面に順次位置合わせして4色重ねの一次転写画像を形成し、その後転写紙に一括転写(二次転写)を行う。この中間転写ベルト19のユニット構成及び動作については後述する。
【0052】
感光体9側ではBK工程の後に、帯電量を次に小さく保持したCトナーを使用したC工程に進むが、所定のタイミングからカラースキャナによるC画像読取りが始まり、その画像データによるレーザ光書込みでC潜像形成を行う。C現像器15はその現像位置に対して、先のBK潜像後端部が通過した後で、かつC潜像の先端が到達する前に現像スリーブ(15−1)を回転開始してC潜像を帯電量を2番目に小さく保持したCトナーで現像する。その後C潜像領域の現像を続けるが、潜像後端部が通過した時点で、先のBK現像器の場合と同様に現像不動作状態にする。これもやはり次のM潜像先端部が到達する前に完了させる。M及びYの工程については、帯電量が順次大きく保持されたトナーを使用する他は、各々の画像データ読取り、潜像形成、現像の動作が上述のBK、Cの工程と同様であるので説明を省略する。
【0053】
中間転写ベルト19は、転写バイアスローラ20、駆動ローラ21及び従動ローラ35に架設されており、図示されていない駆動モータにより駆動制御される。ベルトクリーニングユニット22は、約半分が露呈しているブラシローラ(22−1)、ゴムブレード(22−2)等などにより構成され、図示されていない接離機構により接離動作をする。この接離動作のタイミングはプリントスタートからY(この例では最終色の4色目)の一次転写が終了するまでは中間転写ベルト19面から離反させておき、その後の所定タイミングで、前記接離機構によって中間転写ベルト19面に接触させてクリーニングを行う。
【0054】
紙転写ユニット23は、紙転写バイアスローラ(23−1)(二次転写用電界形成手段)、ローラクリーニングブレード(23−2)及び中間転写ベルト19からの接離機構(23−3)等で構成されている。このバイアスローラ(23−1)は、通常は中間転写ベルト19から離反しているが、中間転写ベルト19面に形成された4色の重ね画像を転写紙(転写材)24に一括転写する時にタイミングを取って接離機構(23−3)で押圧され、前記ローラ(23−1)に所定のバイアス電圧を印加して転写紙24への転写を行う。このように中間転写ベルト19面から4色重ね画像が一括転写された転写紙24は、紙搬送ユニット27で、図示されてない定着器に搬送され、所定温度にコントロールされた定着ローラと加圧ローラでトナー像を融着定着されたフルカラーコピーを得、一方、ベルト転写後の感光体9の表面はクリーニングユニット10でクリーニングされ、更に、除電ランプ11で均一に除電される。また、中間転写ベルト19のクリーニングは、前記のように、最終色のY画像をベルト転写終了後の所定タイミングでクリーニングユニット22を前記接離機構によって中間転写ベルト19面に押圧して行う。
【0055】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、ここでの部は重量基準である。
【0056】
[実施例1]
(トナー成分)
結着樹脂:エポキシ樹脂
(R−304、三井化学) 100.0部
着色剤:フタロシアニン顔料
(FG7351、東洋インキ) 3.7部
帯電制御剤:サリチル酸亜鉛塩
(ボントロンE84、オリエント化学) 3.2部
からなる組成の混合物を2軸混練機にて溶融混練し、該混練物をジェットミル粉砕機で平均粒径12μmになるように微粉砕し、更にDSタイプ気流式分級機に連結したターボミルを使用して表面処理を行ったが平均粒径11.5μmであった。更に微粉分級して、体積平均粒径が12μm、5μm以下の微粉含有量が22個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径0.3μmの疎水性シリカ微粒子100g、平均粒径0.3μmの疎水性酸化チタン微粒子100gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。
【0057】
(中間転写体成分)
ポリビニリデンフロライド(PVdF) 100重量部
カーボンブラック 10重量部
からなる混合物を押し出し成形にて、シームレスベルト状の中間転写体を得た。該中間転写体をリコー製フルカラー複写機PRETER650及び300に装着して、前記方法で得られたフルカラートナーの画像評価及び耐久性評価を行った。
【0058】
[実施例2](実施例1に対して、流動性付与剤にシリカ微粒子のみ混合)
前記実施例1で得られた微細粒子20kgに対して平均粒径が0.3μmの疎水性シリカ微粒子を100g添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0059】
[実施例3](実施例1に対して、流動性付与剤に酸化チタン微粒子のみ混合)
前記実施例1で得られた微細粒子20kgに対して平均粒径が0.3μmの疎水性酸化チタン微粒子を100g添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0060】
[実施例4](実施例1に対して、平均粒径0.05μm以下の流動性付与剤)
前記実施例1で得られた微細粒子20kgに対して平均粒径が0.01μmの疎水性シリカ微粒子を100g、平均粒径が0.01μmの疎水性酸化チタン微粒子60gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0061】
[実施例5](実施例5に対して、酸化チタン微粒子をシリカ微粒子よりも多く添加)
前記実施例1で得られた微細粒子20kgに対して平均粒径が0.01μmの疎水性酸化チタン微粒子を100g、平均粒径が0.01μmの疎水性シリカ微粒子60gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0062】
[実施例6](実施例4に対して、体積平均粒径8μm)
前記実施例1で得られた混練物をジェットミル粉砕機で平均粒径8μmになるように微粉砕し、更にDSタイプ気流式分級機に連結したターボミルを使用して表面処理を行った平均粒径7.5μmであった。更に微粉分級して、体積平均粒径が8μm、5μm以下の微粉含有量が22個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径が0.01μmの疎水性シリカ微粒子を100g、平均粒径が0.01μmの疎水性酸化チタン微粒子60gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0063】
[実施例7](実施例6に対して、5μm以下の微粉含有量を20%以下)
前記実施例1で得られた混練物をジェットミル粉砕機で平均粒径8μmになるように微粉砕し、更にDSタイプ気流式分級機に連結したターボミルを使用して表面処理を行ったが平均粒径7.5μmであった。更に微粉分級して、体積平均粒径が8μm、5μm以下の微粉含有量が16個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径が0.01μmの疎水性シリカ微粒子を100g、平均粒径が0.01μmの疎水性酸化チタン微粒子60gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0064】
[実施例8](実施例7に対して、ローター式粉砕機条件変更)
前記実施例1で得られた混練物をジェットミル粉砕機で平均粒径8μmになるように微粉砕し、更にDSタイプ気流式分級機に連結したターボミルを使用して表面処理を行ったが平均粒径7.8μmであった。更に微粉分級して、体積平均粒径が8.3μm、5μm以下の微粉含有量が16個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径が0.01μmの疎水性シリカ微粒子を100g、平均粒径が0.01μmの疎水性酸化チタン微粒子60gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0065】
[実施例9](実施例8に対して、ローター式粉砕機条件変更)
前記実施例1で得られた混練物をジェットミル粉砕機で平均粒径8μmになるように微粉砕し、更にDSタイプ気流式分級機に連結したターボミルを使用して表面処理を行ったが平均粒径7.2μmであった。更に微粉分級して、体積平均粒径が7.8μm、5μm以下の微粉含有量が16個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径が0.01μmの疎水性シリカ微粒子を100g、平均粒径が0.01μmの疎水性酸化チタン微粒子60gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0066】
[実施例10](実施例7に対して、中間転写体成分変更)
前記実施例1で得られた中間転写体成分において、カーボンブラック添加量を30重量部にした他は実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体を得た。前記実施例7で得られたトナーを、該中間転写体を装着したPRETER650及び300にて画像評価及び耐久性評価を行った。
【0067】
[実施例11](実施例7に対して、中間転写体成分変更)
前記実施例1で得られた中間転写体成分において、カーボンブラック添加量を1重量部にした他は実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体を得た。前記実施例6で得られたトナーを、該中間転写体を装着したPRETER550及び300にて画像評価及び耐久性評価を行った。
【0068】
[実施例12](実施例7に対して、中間転写体成分変更)
前記実施例1で得られた中間転写体成分において、ポリビニリデンフロライドの代わりにビニリデンフロライドーテトラフルオロエチレンーヘキサフルオロプロピレン共重合樹脂とした他は実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体を得た。前記実施例7で得られたトナーを、該中間転写体を装着したPRETER650及び300にて画像評価及び耐久性評価を行った。
【0069】
[実施例13](実施例7に対して、中間転写体の表面粗さ変更)
前記実施例1に示す中間転写体成分において、成型時に表面に相当する型側の表面粗さが4.0μmになるようにした他は実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体を得た。前記実施例6で得られたトナーを、該中間転写体を装着したPRETER650及び300にて画像評価及び耐久性評価を行った。
【0070】
[比較例1](実施例1に対して、表面処理工程なし)
前記実施例1で得られた混練物をジェットミル粉砕機で平均粒径11.5μmになるように微粉砕し、更に微粉分級して、体積平均粒径が12μm、5μm以下の微粉含有量が22個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径0.3μmの疎水性シリカ微粒子100g、平均粒径0.3μmの疎水性チタン微粒子100gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0071】
[比較例2](実施例1に対して、ローター式粉砕機の表面処理度合UP)
前記実施例1で得られた混練物をジェットミル粉砕機で平均粒径15μmになるように微粉砕し、更にDSタイプ気流式分級機に連結したターボミルを使用して表面処理を行ったが平均粒径11.5μmであった。更に微粉分級して、体積平均粒径12μm、5μm以下の微粉含有量が22個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径0.3μmの疎水性シリカ微粒子100g、平均粒径0.3μmの疎水性チタン微粒子100gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0072】
[比較例3](気流式分級機に連結していないローター式粉砕機で処理)
前記実施例1で得られた混練物をジェットミル粉砕機で平均粒径11.5μmになるように微粉砕し、ターボミル単体のみで表面処理を行ったが平均粒径11.5μmであった。更に微粉分級して、体積平均粒径が12μm、5μm以下の微粉含有量が22個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径0.3μmの疎水性シリカ微粒子100g、平均粒径0.3μmの疎水性チタン微粒子100gを添加して、羽根周速V=20(m/sec)、撹拌混合時間T=100(sec)、V・T/M=100の条件で撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0073】
[比較例4](比較例1に対して、円形度を更に落とす粉砕処理)
前記実施例1で得られた混練物を、DS分級機を具備しないジェットミル粉砕機で平均粒径11.5μmになるように微粉砕し、更に微粉分級して、体積平均粒径が12μm、5μm以下の微粉含有量が22個数%の微細粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径0.3μmの疎水性シリカ微粒子100g、平均粒径0.3μmの疎水性チタン微粒子100gを添加及び撹拌混合を行って、シアン電子写真用トナーを得た。更に実施例1の中間転写体を使用して、同様な評価を行った。
【0074】
[比較例5](実施例1に対して、中間転写体成分変更)
前記実施例1で得られた中間転写体成分において、ポリビニリデンフロライドの代わりにポリカーボネイトとした他は実施例1と同様にして、シームレスベルト状の中間転写体を得た。前記実施例1で得られたトナーを、該中間転写体を装着したPRETER550及び300にて画像評価及び耐久性評価を行った。
【0075】
[評価基準]
(1)虫喰いランク評価については、以下に基づいて行った。
ランク5:虫喰い発生せず。
ランク4:肉眼では見えにくい程度の小さい虫喰いがわずかにある。
ランク3:肉眼では見えにくい程度の小さい虫喰いが多く見られる。
ランク2:肉眼ではっきりわかる大きい虫喰いが見られる。
ランク1:肉眼ではっきりわかる虫喰いが多数見られる。
※ランク4までが許容レベル
【0076】
(2)転写時の転写チリ評価については、以下に基づいて行った。
ランク5:発生せず。
ランク4:目視では確認できないが、ルーペで僅かのチリが確認できる。
ランク3:目視ではほとんど確認できないが、ルーペでチリが数か所確認できる。
ランク2:チリが目視で確認できる。
ランク1:チリによる文字のボヤケが目視で確認できる。
※ランク4までが許容レベル
【0077】
(3)転写性については、各色のフルカラートナー100gあたりのコピー可能枚数(原図にはA4サイズ6%チャートを使用:A4サイズの面積に対して6%の画像面積を有するチャート)及び回収された転写残トナー量から評価した。即ち、トナー100gあたりでコピーが多くできて、回収された転写機トナー量が少なければ、転写性に優れていることになる。
ランク5:4000枚以上コピー可能
ランク4:3500枚上4000枚未満コピー可能
ランク3:3000枚以上3500枚未満コピー可能
ランク2:2500枚以上3000枚未満コピー可能
ランク1:2500枚未満
【0078】
(4)解像度については、縦線、横線が夫々1mmあたり2.0、2.2、2.5、2.8、3.2、3.6、4.0、4.5、5.0、5.6、6.3、7.1本の線が等間隔に並んでいる線画像に対して、複写画像が線間をどこまで忠実に再現できているかを評価する。即ち、再現できている1mmあたりの本数が解像度になる。
【0079】
(5)ホタル評価については、フルカラー複写機を用いてA3サイズで全面ベタ画像を10枚出力して、画像中のホタル発生個数を数える。即ち、個数が少ない方がよい。
【0080】
以上の実施例1〜13および、比較例1〜5の条件および評価結果を、下記の[表1]〜[表4]にまとめた。また、[表3]および[表4]における評価基準(品質評価)は次にとおりである。
◎:特に優れている
○:良好
△:やや不良
×:不良
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【発明の効果】
これまでの説明で明らかなように、本発明のフルカラー電子写真用トナーの製造方法によれば、結着樹脂、着色剤、帯電制御剤からなる混練物を粗粉砕したものをジェット粉砕機等で粉砕処理した後に、気流分級機に連結したローター式粉砕機等を用いて球形処理して得られた微細粒子に、流動性付与剤を添加混合することによって、非常に容易に効率良くフルカラー電子写真トナーが得られる。
【0086】
また、本発明の製造方法で得られたフルカラー電子写真用トナーは、円形度の個数比率において0.90未満が15%以下であり、0.90以上0.94未満が30〜50%の範囲であり、表面摩擦係数が0.4以下である中間転写体を具備するフルカラー複写機に使用することによって、虫喰い、白抜けなどの画像欠陥が発生しない良好な画像が得られる。
【0087】
また、該トナー100gを500メッシュで篩った後の残留物重量が10mg以下にすることにより、虫喰い画像に対して改善効果に加えて、ホタルなどの画像欠陥においても改善効果が認められた。
【0088】
更には、該トナーの帯電立ち上がり比率が70%以上であることにより、転写性に優れて画像濃度安定化が図られ、また、同時にトナー吹きも抑制される。
【0089】
更に流動性付与剤に疎水性シリカ微粒子及び疎水性酸化チタン微粒子を併用することによって、流動性、保存性においても良好な水準が得られて、環境安定性にも優れたフルカラー電子写真用トナーが得られる。
【0090】
更に、体積平均粒径を9μmスカ及び5μm以下の微粉含有量を20%以下に調整することによって、解像度が向上により鮮明な画像が得られる。
【0091】
また、前記フルカラートナーを体積固有抵抗値が109 〜1013Ω・cmであり、表面粗さが3μm以下である中間転写体を具備した画像形成装置に使用した場合には、品質改善効果はより顕著であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフルカラー電子写真用トナーが適用される画像形成装置及び方法の一例を示す概略説明図である。
【符号の説明】
9 感光体(像坦持体)
10 感光体クリーニングユニット
10−1 クリーニング前除電器
10−2 ブラシローラ
10−3 ゴムブレード
11 除電ランプ
12 帯電器
13 電位センサ
14 Bk現像器
14−1 現像スリーブ
15 C現像器
15−1 現像スリーブ
16 M現像器
16−1 現像スリーブ
17 Y現像器
17−1 現像スリーブ
18 現像濃度パターン検知器
19 中間転写ベルト
20 転写バイアスローラ
21 駆動ローラ
22 ベルトクリーニングユニット
22−1 ブラシローラ
22−2 ゴムブレード
23 転写ユニット
24 転写紙
27 搬送ベルト
35 従動ローラ
Claims (11)
- 下記式で定義される円形度が0.9未満であるものの個数比率が15%以下であり、前記円形度が0.90以上、0.94未満であるものの個数比率が30%〜50%の範囲にあることを特徴とするフルカラー電子写真用トナー。
円形度=Lc/Lp
ただし、Lc:粒子像と同じ投影面積をもつ円の周長
Lp:粒子投影像の周囲長 - 当該トナーが少なくとも流動性付与剤を含有しており、該トナー100gを500メッシュの篩でふるい分けした後の残留物重量が10mg以下であることを特徴とする請求項1に記載のフルカラー電子写真用トナー。
- 当該トナーを常温常湿下でキャリアと、該トナーの濃度が5重量%以下となるように10分間攪拌混合して得られる帯電量をQ(600)とし、これと同一条件下で20秒間攪拌混合して得られる帯電量をQ(20)とするとき、下記式
Z(%)=[Q(20)/Q(600)]×100
で計算される帯電立ち上がり比率が70%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のフルカラー電子写真用トナー。 - 前記流動性付与剤として、平均粒径0.05μm以下の疎水性シリカ微粒子と、平均粒径0.05以下の疎水性酸化チタン微粒子とを含有していることを特徴とする請求項1,2または3に記載のフルカラー電子写真用トナー。
- 平均粒径0.05μm以下の疎水性シリカ微粒子の含有量が0.3wt%〜1.5wt%、平均粒径0.05以下の疎水性酸化チタン微粒子の含有量が0.2wt%〜1.2wt%であることを特徴とする請求項4に記載のフルカラー電子写真用トナー。
- 体積平均粒径が9μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のフルカラー電子写真用トナー。
- 粒径5μm以下の微粉トナー含有量が20個数%以下であることを特徴とする1〜6のいずれかに記載のフルカラー電子写真用トナー。
- トナー原料を下記構成のジェット式粉砕機で一次粉砕した後、この一次粉砕物を下記構成の粉砕・分級装置により二次粉砕する、請求項1に記載のフルカラー電子写真用トナーの製造方法であって、
前記ジェット式粉砕機は、トナー原料を圧縮空気に同伴させて衝突板に衝突させて粉砕するものであり、
前記粉砕・分級装置は、固定容器と該固定容器内に同軸状に設けられた回転片とを主構成要素として備えたローター式粉砕機と、該粉砕機の粉砕処理物排出口に連結された気流式分級機とを具備してなり、ジェット式粉砕機による一次粉砕物をローター式粉砕機の回転片で二次粉砕し、該粉砕処理物を気流式分級機で処理して微粒子を製品として回収するとともに、粉砕不十分の粉砕処理物をローター式粉砕機に循環させて再度粉砕・分級するものである、
ことを特徴とするフルカラー電子写真用トナーの製造方法。 - 像担持体上のトナー像を無端状の中間転写体に一次転写する工程を複数回繰り返すことにより、該中間転写体上に転写画像を重ねて形成し、該重ね転写画像を一括して転写材上に二次転写するようにした、中間転写方式による画像形成方法において、
前記トナー像を形成するためのトナーとして請求項1〜7のいずれかに記載のフルカラー電子写真用トナーを、
前記中間転写体として、表面摩擦係数が0.4以下のものを、
それぞれ用いることを特徴とするフルカラー画像形成方法。 - 前記中間転写体として、体積固有抵抗値が109 〜1013Ω・cm、表面粗さRaが3μm以下のものを使用することを特徴とする請求項9に記載のフルカラー画像形成方法。
- 像担持体としての感光体上の静電潜像をトナー像に現像し、該トナー像を請求項9または10に記載の方法により一次転写の後、転写材上に二次転写するフルカラー画像形成方法であって、複数の現像機で構成される現像ユニットが回転することによって、それぞれの現像機の磁気ブラシから反転現像方式を使用して前記感光体上の静電潜像を現像することを特徴とするフルカラー画像形成方法。
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