JP2001356515A - トナー - Google Patents

トナー

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JP2001356515A
JP2001356515A JP2000177941A JP2000177941A JP2001356515A JP 2001356515 A JP2001356515 A JP 2001356515A JP 2000177941 A JP2000177941 A JP 2000177941A JP 2000177941 A JP2000177941 A JP 2000177941A JP 2001356515 A JP2001356515 A JP 2001356515A
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JP2000177941A
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English (en)
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Noriaki Hirota
典昭 廣田
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
Masatoshi Maeda
正寿 前田
Koichi Fukumoto
浩一 福本
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナー小粒径化によってもトナー凝集の発生
を抑制し高精細な画像を安定して実現し、機内汚染の発
生しないトナーを提供することを目的とする。また、導
電性弾性ローラや、中間転写体を用いた電子写真方法で
転写時の中抜けや飛び散りを防止し、高転写効率が得ら
れるトナーを提供することを目的とする。 【解決手段】 トナーの粒度分布、比表面積、外添剤の
付着状態との関係を特定したトナーを用いる構成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、カラー複写
機、プリンタ、カラープリンタやファクシミリに用いら
れるトナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真方式の複写機、プリンターの印
字プロセスを説明する。先ず、画像形成のために像担持
体(以下感光体と称す)を帯電する。帯電方法として
は、従来から用いられているコロナ帯電器を使用するも
の、また、近年ではオゾン発生量の低減を狙って導電性
ローラを感光体に直接押圧した接触型の帯電方法などに
よって感光体表面を均一に帯電する方法がある。感光体
を帯電後、複写機であれば、複写原稿に光を照射して反
射光をレンズ系を通じて感光体に照射する。或いは、プ
リンタであれば露光光源としての発光ダイオードやレー
ザーダイオードに画像信号を送り、光のON−OFFに
よって感光体に潜像を形成する。近年では、高解像度化
の進展とともにレーザーダイオードの短波長化も行われ
ている。感光体に潜像(表面電位の高低)が形成される
と感光体は予め帯電された着色粉体であるトナー(直径
が5μm〜15μm程度)によって可視像化される。ト
ナーは感光体の表面電位の高低に従って感光体表面に付
着し複写用紙に電気的に転写される。すなわち、トナー
は予め正または負に帯電しており複写用紙の背面からト
ナー極性と反対の極性の電荷を付与して電気的に吸引す
る。転写方法としては、従来から用いられているコロナ
放電器を使用するもの、また、近年ではオゾン発生量の
低減を狙って導電性ローラを感光体に直接押圧した転写
方法が実用化されている。転写時には感光体上の全ての
トナーが複写用紙に移るのではなく、一部は感光体上に
残留する。この残留トナーはクリーニング部でクリーニ
ングブレードなどで掻き落とされ廃トナーとなる。そし
て複写用紙に転写されたトナーは、定着の工程で、熱や
圧力により、紙に固定される。
【0003】周知のように電子写真方法に使用される静
電荷現像用のトナ−は一般的に樹脂成分、顔料もしくは
染料からなる着色成分および可塑剤、電荷制御剤、更に
必要に応じて磁性体、離型剤などの添加成分によって構
成されている。樹脂成分として天然または合成樹脂が単
独あるいは適時混合して使用される。
【0004】そして、上記添加剤を適当な割合で予備混
合し、熱溶融によって加熱混練し、気流式衝突板方式等
により微粉砕し、微粉分級されてトナー母体が完成す
る。その後このトナー母体に外添剤を外添処理してトナ
ーが完成する。
【0005】一成分現像では、トナーのみで構成される
が、トナーと磁性粒子からなるキャリアと混合すること
によって2成分現像剤が得られる。
【0006】またカラー複写機では、感光体を、帯電チ
ャージャーによるコロナ放電で帯電させ、その後各色の
潜像を光信号として感光体に照射し、静電潜像を形成
し、第1色、例えばイエロートナーで現像し、潜像を顕
像化する。その後感光体に、イエロートナーの帯電と逆
極性に帯電された転写材を当接し、感光体上に形成され
たイエロートナー像を転写する。感光体は転写時に残留
したトナーをクリーニングしたのち除電され、第1のカ
ラートナーの現像、転写を終える。
【0007】その後マゼンタ、シアンなどのトナーに対
してもイエロートナーと同様な操作を繰り返し、各色の
トナー像を転写材上で重ね合わせてカラー像を形成する
方法が取られている。そしてこれらの重畳したトナー像
はトナーと逆極性に帯電した転写紙に転写された後、定
着され複写が終了する。
【0008】このカラー像形成方法としては、単一の感
光体上に順次各色のトナー像を形成し、転写ドラムに巻
き付けた転写材を回転させて繰り返しこの感光体に対向
させ、そこで順次形成される各色のトナー像を重ねて転
写していく転写ドラム方式と、複数の像形成部を並べて
配置し、ベルトで搬送される転写材にそれぞれの像形成
部を通過させて順次各色のトナー像を転写し、カラー像
を重ね合わす連続重ね方式が一般的である。
【0009】前記の転写ドラム方式を用いたものに、特
開平1−252982号公報に示されるカラー画像形成
装置がある。図3はこの従来例の全体構成の概要を示す
もので、以下その構成と動作を簡単に説明する。図5に
おいて、501は感光体で、これに対向して帯電器50
2と、現像部503と、転写ドラム504、クリーナ5
05が設けられている。現像部503は、イエロ色のト
ナー像をつくるためのY現像器506、マゼンタ色のM
現像器507、シアン色のC現像器508、黒色のBk
現像器509とで構成され、現像器群全体が回転して各
々の現像器が順次感光体501に対向し現像可能の状態
になる。転写ドラム504と感光体501は動作中は対
向しながらそれぞれ矢印方向に一定速度で回転してい
る。
【0010】像形成動作が開始すると感光体501が矢
印方向に回転するとともに、その表面が帯電器502に
よって一様に帯電される。その後感光体表面には、1色
目のイエロの像を形成するための信号で変調されたレー
ザビーム510を照射されて、潜像が形成される。次に
この潜像は最初に感光体501に対向しているY現像器
506により現像され、イエロのトナー像が形成され
る。感光体上に形成されたイエロのトナー像が転写ドラ
ム504に対向する位置に移動するまでに、すでに転写
ドラム504の外周には給紙部511から送られた転写
材としての1枚の用紙が先端を爪部512でつかまれて
巻き付けられており、その用紙の所定の位置に感光体上
のイエロのトナー像が対向して出会うようにタイミング
がとられている。
【0011】感光体上のイエロのトナー像が転写帯電器
513の作用により用紙に転写された後、感光体表面は
クリーナ505により清掃されて、次色の像形成が準備
される。続いてマゼンタ、シアン、黒のトナー像も同様
に形成されるが、そのとき現像部503は色に応じて用
いる各現像器506〜509を感光体に対向させて現像
可能の状態にする。転写ドラム504の径は最長の用紙
が巻き付けられかつ各色の像間で現像器の交換が間に合
うように充分の大きさを持っている。
【0012】各色の像形成のためのレーザビーム510
の照射は、回転につれて感光体上の各色のトナー像と転
写ドラム上の用紙に既に転写されたトナー像とが位置的
に合致されて対向するようにタイミングがとられて実行
される。このようにして4色のトナー像が転写ドラム5
04上で用紙に重ねて転写されて、用紙上にカラー像が
形成される。全ての色のトナー像が転写された後、用紙
は剥離爪514により転写ドラム504から剥されて、
搬送部515を経て定着器516によりトナー像が定着
され、装置外へ排出される。
【0013】一方、連続転写方式を用いたカラー画像形
成装置の例として、特開平1−250970号公報があ
る。この従来例では4色の像形成のためにそれぞれが感
光体、光走査手段などを含んだ4つの像形成ステーショ
ンが並び、ベルトに搬送された用紙がそれぞれの感光体
の下部を通過してカラートナー像が重ね合わされる。さ
らにまた、転写材上に異なる色のトナー像を重ねてカラ
ー像を形成する他の方法として、感光体上に順次形成さ
れる各色トナー像を中間転写材上に一旦重ねて、最後に
この中間転写材上のトナー像を一括して転写紙に移す方
法が特開平2−212867号公報で開示されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】昨今オフィスでのドキ
ュメント需要は、カラー化、高速化、高画質化といった
方向性を示している。高画質化については、一般の文章
における複写・出力においては文字品位の向上に代表さ
れる細線再現性向上に向けた取り組みが、また画像の出
力においては、写真画質の再現を目的とした高精細化の
取り組みが行われている。
【0015】ディジタル電子写真方式では、発光ダイオ
ードやレーザーダイオードによる露光により感光体上に
潜像を形成する。この場合、潜像は微細なドットの集合
体から形成される。このドットを忠実に再現することが
トナーには必要となる。高精細化を目的としてドットサ
イズを小さくすると、トナーによるドット再現性が悪化
する傾向にある。
【0016】このため、トナー粒子径を小粒径化しドッ
ト再現性を向上させることが必要である。しかし、トナ
ー粒子径はドット再現性のみならず現像性や安定性に与
える影響が非常に大きく、電子写真機器の性能を左右す
る。
【0017】単にトナーを小粒子径化しただけでは、ト
ナーホッパー内や現像器中での攪拌中にトナー同士の凝
集が発生し小粒子径化した効果が得られない。この現象
は、粉体は一般的に小粒径化するほど表面活性が大きく
なり凝集しやすくなることに加え、トナーが帯電した静
電粉体であること、トナー間での組成バラツキやトナー
の割れ方に起因するトナー表面状態の不均一さに起因す
る。
【0018】特開平6−194865号公報では、特定
のかさ密度を持つ外添剤を添加することによりトナーの
流動性を向上させ凝集を防止する構成が提案されてい
る。しかし、この構成では、印字の進行とともにトナー
中に含有される外添剤量が変化し凝集が発生したり、外
添剤が感光体表面にフィルミングする現象が起こるとい
う問題点を有している。さらに、外添剤量を増加させる
と、外添剤そのものがトナー表面に均一に分布しなくな
り、帯電量バラツキの要因となり、カブリや画像濃度低
下、トナー飛散、こぼれが発生する。さらには転写工程
ので転写効率が印字の進行と共に低下する。
【0019】また、これまでにも高画質化を目的として
トナー粒子径に関する提案が行われている。
【0020】たとえば、特開昭58−129437号公
報においては、重量分布による平均粒径が6〜10μ
m、最多数粒子の粒径が5〜8μmの範囲内にあり、5
μm未満の粒子数が全粒子の15%以下であり、16μ
mを越える粒子数が全粒子の2%以下であるトナーが提
案されている。
【0021】しかし、このトナーでは5μm未満の粒子
数が少ないため、微小ドット再現性を向上させることは
困難である。
【0022】また、特開平2−877号公報では、5μ
m以下のトナー粒子が17〜60個数%、8〜12.7
μmのトナー粒子が1〜30個数%、16μm以上のト
ナー粒子が2.0体積%以下で、体積平均粒径が4〜1
0μmであるトナーが提案されている。しかし、トナー
の凝集を抑制する手段についての記述はない。
【0023】また、特開平11−149185号公報に
は、懸濁重合法で合成され球形化したトナーに関して提
案されている。しかし、球形化されたトナーは転写効率
が高く、トナー表面状態が均一化する反面、表面積が小
さいことに起因する低帯電量のためトナー飛散が発生し
やすく、飛散防止のために新たな装置やシール部材が必
要になる。
【0024】さらにトナー製造工程における混練工程で
は結着樹脂中に着色剤やその他の添加剤をミクロ分散さ
せるが、この分散状態が粉砕工程時のトナーの割れ方に
も影響を与える。分散性が悪化すると着色剤の樹脂中で
の偏在や遊離が生じて、逆帯電粒子の増加により地かぶ
りが増加する。また着色剤の遊離により、トナー表面状
態が変化したり、感光体や現像スリーブを汚染する問題
が生じる。さらにトナーの帯電性が不均一になるため、
逆帯電粒子等を核としたトナー凝集が発生する。この現
象はトナー粒子径が小粒径化するほど顕著になる。つま
り、トナーの小粒子径化を行うためには、結着樹脂中で
の分散状態を改善する必要がある。
【0025】特に耐ホットオフセット性向上のために高
分子量成分を高分子量化したり架橋成分を導入した場合
や、トナーの溶融性を高めるために、結着樹脂の溶融粘
度を下げたり低分子量化した樹脂を使用した場合は着色
剤やその他の添加剤の分散不良がより生じやすい。
【0026】また結着樹脂を低分子量化した場合、外添
剤が樹脂中に埋没し易くなり、使用中に表面状態が低下
し流動性が低下したり、トナー凝集が発生する。さらに
帯電性も低下する。
【0027】シリコン樹脂等の現像ローラにトナー層を
規制する弾性体ブレードを使用し、現像ローラにトナー
を供給するウレタン樹脂等の供給ローラを具備する接触
式の一成分現像方式ではブレードへの融着、供給ローラ
と現像ローラとの摩擦による凝集が多発し画像不良の原
因となる。
【0028】また、前記したように近年地球環境保護の
観点から、転写後に感光体上に残留し、クリーニング手
段によって回収された廃トナーを再度現像工程でリサイ
クルするのが好ましい。しかしながら、廃トナーをリサ
イクルするとき、廃トナーがクリーナ部、現像部、また
廃トナーを現像部へ戻すときの輸送管内で受けるストレ
スなどによりトナーにダメージが現れる。
【0029】またクリーニング工程で感光体から掻き落
とされた廃トナーを再度現像でリサイクルする際、内添
剤や着色剤が分散不良であると、特に分散が低下した粒
子が廃トナーとなる傾向が強く、それが現像器内の新し
いトナーが混合すると帯電量分布が不均一になり、逆極
性トナーが増加して、複写画像の品質が低下する。
【0030】さらにワックス等の低融点成分を添加した
トナーでは、感光体へのワックスのフィルミングが助長
され、寿命低下の要因となる。また葉書などの長さの短
い用紙では感光体ドラムとの摩擦力で搬送されるが、フ
ィルミングの発生した感光体では、その搬送力を低下さ
せ葉書通紙不良となる。
【0031】また、前記の導電性弾性ローラを用いた転
写方式は、像担持体と導電性弾性ローラとの間に転写紙
を挿通させ、前記導電性弾性ローラに転写バイアス電圧
を付与することにより前記像担持体表面上にあるトナー
を転写紙に転写するものであるが、かかる導電性弾性ロ
ーラを用いた転写方式では、転写紙に裏汚れが発生する
といった問題がある。これは像担持体上のトナーを転写
ローラを用いて転写紙に転写する場合、転写紙がない状
態では転写ローラは像担持体に所定の圧力で当接してお
り、現像工程でカブリが多いと、かかるカブリによって
転写ローラが汚染し、このトナーによって汚染した転写
ローラが送られて来た転写紙の裏面に当接するためであ
る。また内添剤が分散不良のトナーでは、流動性が低下
し、トナーの凝集が部分的に強くなり、転写時に中抜け
を生じ易い。またこれは廃トナーリサイクル時により顕
著に現われる。
【0032】また、後述するように、本発明の電子写真
方法では、中間転写体を用いる構成である。
【0033】転写ドラム方式では、異なる色のトナー像
の位置を合わせて重ねるために転写ドラムを用い、この
転写ドラムを感光体に対して同速度で回転させ、さらに
像の先端のタイミングを合わせることによって、カラー
像を形成する場合の各色トナー像の相互位置を合致させ
る。しかしながら上記のような構成では、転写ドラムに
用紙を巻き付ける必要があるため、転写ドラムの径が一
定の大きさ以上必要であり、またその構造が非常に複雑
で高精度が要求されるため、装置が大がかりで高価なも
のとなっていた。また葉書や厚紙など腰の強い用紙は、
転写ドラムに巻き付けることができないため使用できな
かった。
【0034】一方、連続転写方式は、色数に対応した像
形成位置を有しており、そこに用紙を次々と通過させれ
ばよいため、このような転写ドラムは不要であるが、こ
の方式では感光体上に潜像を形成するためのレーザ光学
系などの潜像形成手段が色の数に対応して複数個必要で
あり、構造が非常に複雑で高価であった。さらにまた、
像形成位置が複数箇所あるため、各色の像形成部の相対
的な位置ずれ、回転軸の偏心、各部の平行度のずれなど
が直接色ずれに影響し高画質を安定に得ることが困難で
あった。特に潜像形成手段による潜像の各色間の位置合
わせを正確に行う必要があり、特開平1−250970
号公報にも示されているように、潜像形成手段である像
露光系に相当の工夫と複雑な構成が必要であるという問
題点があった。
【0035】さらに、中間転写材を用いる特開平2−2
12867号公報の例では、各色のトナー像を同一の感
光体上に形成するために、複数の現像器を単一の感光体
の周辺に配置しなければならず、必然的に感光体の形状
が大きくなり、また感光体が取り扱いにくいベルト形状
になっている。また、各現像器をメンテナンス時に交換
すると感光体の特性とのマッチング調整が必要であった
り、感光体の交換時には各現像器との間での位置調整が
必要であったため、各色現像器や感光体のメンテナンス
も困難であった。
【0036】しかし中間転写方式は、複雑な光学系を必
要とせず、また葉書や厚紙などの腰の強い用紙にも使用
でき、また中間転写ベルトを使用するとフレキシブルな
ため、転写ドラム方式、連続転写方式に比べて、装置自
体の小型化を可能に出来るメリットがある。
【0037】また、トナーは転写時に全て転写されるの
が理想であるが、一部転写残りが生じる。いわゆる転写
効率は100%でなく、一般的には75〜90%程度で
ある。この転写残りのトナーは感光体クリーニングの工
程でクリーニングブレード等で掻き落とされて廃トナー
となる。
【0038】しかし、中間転写体を使用する構成では、
トナーは感光体から中間転写体へ、さらに中間転写体か
ら転写紙へと、少なくとも2回以上の転写工程を経るこ
とになり、通常の1回転写の複写機では、例えば85%
の転写効率があっても、2回の転写により、転写効率は
72%にまで低下する。さらに1回転写で75%の転写
効率であるものは56%と約半分のトナーが廃トナーと
なってしまい、トナーのコストアップや、廃トナーボッ
クスの容積をより大きなものとせねばならず、これでは
装置の小型化が出来ない。転写効率の低下は分散不良に
よる逆極性の地かぶりや逆極性トナーや微小粒径のトナ
ーを核とした凝集体の発生、転写抜けが要因と考えられ
る。
【0039】さらにカラー現像は、中間転写体上で4色
のトナー画像を重ねるためトナー層が厚くなり、トナー
層がない、あるいは、薄いところとの圧力差が生じやす
い。このため、トナーの凝集効果によって画像の一部が
転写されずに穴となる”中抜け”現象が発生し易い。さ
らに、転写紙が詰まった場合のクリーニングを確実に行
うために、中間転写体にトナーの離型効果の高い材料を
用いると、中抜けは顕著に現れ、画像の品位を著しく低
下させてしまう。さらに、文字やラインなどではエッジ
現像となっており、トナーがより多くのり、加圧による
トナー同士の凝集を起こし、中抜けがより顕著になる。
特に高湿高温の環境下でより顕著に現れる。
【0040】さらに、中間転写体は像担持体、転写紙に
所定の圧力で当接しており、トナー材料により汚染され
るといった問題がある。中間転写体に用いる材料の硬度
が低い場合、トナーの外添剤が表面に打ち込まれ、核と
なって汚染が進行する。この汚染は、トナー粒径が小粒
径化するほど顕著になる。
【0041】また、後述するように、本発明に係るトナ
ーを用いる電子写真方法では、異なった色のトナー像を
形成する複数の移動可能な像形成ユニットを円環状に配
置した像形成ユニット群を有し、その像形成ユニット全
体が回転移動する構成である。さらに像形成ユニット、
中間転写ユニット毎での交換が可能な構成であり、寿命
が来て交換時期に来るとユニット毎の交換でメンテナン
スが容易に行え、電子写真カラープリンタにおいても白
黒並みのメンテナンス性を得ることが可能となる。しか
し像形成ユニット自体が公転するため、クリーニングさ
れた廃トナーが一時的に感光体に繰り返し付着し、また
現像ローラからの離脱、付着を繰り返すため、感光体へ
のダメージが生じやすくなるし、現像の初期に於いて帯
電の立ち上がり性が悪いと初期カブリを誘発する。
【0042】本発明は上記問題点に鑑み、トナー小粒径
化によってもトナー凝集の発生を抑制し高精細な画像を
安定して実現し、機内汚染の発生しないトナーを提供す
ることを目的とする。
【0043】また、導電性弾性ローラや、中間転写体を
用いた電子写真方法で転写時の中抜けや飛び散りを防止
し、高転写効率が得られるトナーを提供することを目的
とする。
【0044】また、廃トナーをリサイクルしても現像剤
の帯電量、流動性の低下がなく、凝集物を生じず、高画
質を維持し長寿命化が図られ、リサイクル現像を可能と
し、地球環境汚染防止と資源の再活用を可能にするトナ
ーを提供することを目的とする。
【0045】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトナーの第
一の構成は、5μm以下の粒径を有するトナー粒子の全
トナー粒子に占める個数割合をA個数%とし、12.7
μm以上の粒径を有するトナー粒子の前記全トナー粒子
に占める個数割合をB個数%としたとき、前記トナー粒
子群が一般式(数7)の関係を有することを特徴とする
トナーである。
【0046】
【数7】
【0047】本発明に係るトナーの第二の構成は、トナ
ーが、少なくとも結着樹脂と着色剤粒子とから構成され
ているトナー母体と、外添剤粒子から構成され、5μm
以下の粒径を有するトナー粒子の全トナー粒子に占める
個数割合をA個数%とし、12.7μm以上の粒径を有
するトナー粒子の前記全トナー粒子に占める個数割合を
B個数%としたとき、前記トナー粒子群が一般式(数
8)の関係を有し、かつ前記トナー母体の比表面積SR
と前記トナーの個数平均粒径dp、真比重ρが、一般式
(数9)の関係を満足することを特徴とするトナーであ
る。
【0048】
【数8】
【0049】
【数9】
【0050】本発明に係るトナーの第三の構成は、トナ
ーが、少なくとも結着樹脂と着色剤粒子とから構成され
ているトナー母体と、外添剤粒子から構成され、5μm
以下の粒径を有するトナー粒子の全トナー粒子に占める
個数割合をA個数%とし、12.7μm以上の粒径を有
するトナー粒子の前記全トナー粒子に占める個数割合を
B個数%としたとき、前記トナー粒子群が一般式(数1
0)の関係を有し、かつ前記トナー母体の比表面積SR
と前記トナーの比表面積ST、前記トナーの個数平均粒
径dp、真比重ρ、前記外添剤の比表面積SAが、一般
式(数11)、(数12)の関係を同時に満足すること
を特徴とするトナーである。
【0051】
【数10】
【0052】
【数11】
【0053】
【数12】
【0054】さらに本発明のトナーにおいては、第一〜
三のいずれかの構成において、トナーの体積平均粒径が
4〜9μmであることが好ましい。
【0055】さらに本発明のトナーにおいては、第一〜
三のいずれかの構成において、12.7μm以上の粒径
を有するトナー粒子の前記全トナー粒子に占める個数割
合が0.1〜10個数%であることが好ましい。
【0056】さらに本発明のトナーにおいては、第一〜
三のいずれかの構成において、5μm以下の粒径を有す
るトナー粒子の全トナー粒子に占める個数割合が7〜5
5個数%であることが好ましい。
【0057】さらに本発明のトナーにおいては、第一〜
第三のいずれかの構成において、トナーに添加される外
添剤が酸化珪素微粉末であることが好ましい。
【0058】さらに本発明のトナーにおいては、第一〜
第三のいずれかの構成において、トナーに添加される外
添剤が酸化チタン微粉末であることが好ましい。
【0059】さらに本発明のトナーにおいては、第一〜
第三のいずれかの構成において、トナーに添加される外
添剤がチタン酸塩系微粉末、ジルコニア酸塩系微粉末の
うちの少なくとも1種類以上から外添剤であることが好
ましい。
【0060】さらに本発明のトナーにおいては、第一〜
第三のいずれかの構成において、トナーに使用される結
着樹脂の重量平均分子量Mwが1万〜30万、重量平均
分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが3〜5
0、Z平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/M
nが10〜800、高化式フローテスタによる1/2流
出温度が80〜150℃、流出開始温度は80〜120
℃である多価カルボン酸又はその低級アルキルエステル
と多価アルコールとの重縮合によって得られるポリエス
テル樹脂であることが好ましい。
【0061】さらに本発明のトナーにおいては、第一〜
第三のいずれかの構成において、トナーに使用される結
着樹脂の重量平均分子量Mwが10万〜50万、重量平
均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが40
〜90、Z平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz
/Mnが350〜900、高化式フローテスターにおけ
る1/2流出温度が105〜145℃であるスチレン
(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体であるこ
とが好ましい。
【0062】
【発明の実施の形態】本発明ではトナーの粒度分布、特
に大粒径成分と小粒径成分との存在比を制御することに
より、大粒径成分が小粒径成分の凝集を抑制し、高精細
な画像を印字することができる。本発明では粒度分布を
電気的検知法(コールター・カウンタ法)により定量化
した。
【0063】一般式(数13)は、5μm以下の粒径を
有するトナー粒子の全トナー粒子に占める個数割合と1
2.7μm以上の粒径を有するトナー粒子の全トナー粒
子に占める個数割合の比を示したものであり、個数比が
(数13)の範囲より小さい場合は小粒径成分が相対的
に少なく高精細な画像が得られない。また、(数13)
の範囲より大きい場合は大粒径成分による解砕効果が十
分に働かずトナー凝集が発生し、高精細な画像が得られ
ない。つまり、同一組成であるトナーの大粒径成分と小
粒径成分間では、凝集を生じるような静電気力は極めて
弱く、力学的な解砕効果が働くためであると考えられ
る。
【0064】
【数13】
【0065】トナーとキャリアとで構成される二成分現
像剤においては、キャリアによるトナー解砕効果が働く
ものの、個数比が(数13)の範囲より小さい場合は大
粒径成分が相対的に多いためトナー飛散が発生する。ま
た、(数13)の範囲より大きい場合は小粒径成分が異
成分であるキャリア表面に印字の進行と共に静電的に固
着し、帯電付与能力が低下するためトナーが低帯電量化
する。
【0066】さらに本発明では(数13)に加え、トナ
ー母体の比表面積SRと前記トナー母体の個数平均粒径
dp、真比重ρを、一般式(数14)の関係にすること
が好ましい。(数14)においてトナー母体の個数平均
粒径dpと真比重ρから求められる6/(dp×ρ)
は、トナー母体が真球状であるとした場合の比表面積で
ある。実際に測定を行ったトナー母体の比表面積SR
は、トナー表面の凹凸やトナー形状によって影響される
ため、真球状であるとした場合の比表面積より大きくな
る。SRとの比が(数14)の範囲より小さい場合は、
トナー母体が過度に球形化しているため、転写効率は高
いもののトナー帯電量が低くなりトナー飛散やこぼれが
発生し機内を汚染する。
【0067】さらにトナーが(数13)で示された粒度
分布であるため、高帯電量と凝集の発生抑制という相反
する特性を両立できる。
【0068】トナーとキャリアとで構成される二成分現
像剤においては、キャリアによる摩擦帯電が行われるも
のの、SRとの比が(数14)の範囲より小さい場合は
キャリアとの混合性・搬送性が低下するため画像濃度が
低下してしまう。(数14)の範囲より大きい場合は、
トナー流動性が著しく低く、画像上にカブリが発生す
る。
【0069】
【数14】
【0070】一般式(数15)はトナー母体表面から露
出している外添剤の割合を示したものである。
【0071】(数15)の範囲より小さい場合は、トナ
ー流動性が低くトナーボトルやカートリッジないでの搬
送性が低下する。(数15)の範囲より大きい場合は、
外添剤の遊離が発生し、感光体や中間転写体を汚染す
る。
【0072】さらにトナーが(数13)、(数14)で
示した範囲であるため、過度に外添剤を添加することな
しにトナー凝集の抑制が行える。また、トナーが過度に
球形化していないため、現像器内でのストレスがトナー
表面に作用しづらく、連続した印字を行っても外添剤の
埋没などのトナーの表面状態変化が起こりづらい。この
ため、安定した印字が行える。
【0073】トナーとキャリアとで構成される二成分現
像剤においては、キャリアによる搬送が行われるもの
の、(数15)の範囲より小さい場合はキャリアとの混
合性・搬送性が低下するため画像濃度が低下してしま
う。逆に、(数15)の範囲より大きい場合は、外添剤
の遊離が発生し、キャリア表面を汚染しキャリアを逆帯
電させ、キャリアの感光体上への飛びが発生する。
【0074】
【数15】
【0075】トナーの粒度分布を制御するための一手段
としては、トナー作成時の粉砕工程において12.7μ
m以上の大粒径成分の個数割合を設定し、次いで分級工
程において5μm以下の小粒径成分の個数割合を決定す
る方法が用いられる。あるいは異なる粒度分布を有する
トナー母体を二種以上作成し、所定の粒度分布になるよ
う適切な割合で混合しても良い。
【0076】トナーの形状を調整するための一手段とし
ては、粉砕機の種類や粉砕条件を変更することが行われ
る。粉砕機としては、衝撃力を利用するジェットミル粉
砕法や回転するロータにより発生する力を用いる機械式
粉砕法が好ましく用いられる。あるいは、トナー粒子を
加熱し表面を溶融させる熱表面改質を用いても良い。
【0077】外添剤はそれ自身が高い帯電性を持つた
め、凝集の原因となり易い。このため、トナー表面に均
一に付着しトナー表面組成バラツキを抑制することが、
トナーの小粒径成分の凝集を大粒径成分が解砕するため
には必要である。このため、均一に付着させるだけでは
なく、遊離や埋没といった付着状態の変化を抑制するこ
とも必要である。そのために異なる帯電性や粒度をもつ
外添剤を組み合わせ最適化して使用することが有効であ
る。
【0078】外添剤の付着状態を調整するための一手段
としては、1種類又は、2種以上の外添剤を組み合わす
とともに、外添工法条件を制御する方法が用いられる。
その微粉末材料としては酸化珪素微粉末であるシリカ微
粉末、酸化チタン微粉末、チタン酸塩系微粉末、ジルコ
ニア酸塩系微粉末が好ましく、特にシリカ微粉末とその
他の微粉末との混合系の組み合わせての使用がより好ま
しい。
【0079】シリカ微粉末の比表面積は35〜350m
2/gの範囲にあるのが好ましい。35m2/gより小さ
い場合、シリカ微粉末がトナー母体表面から遊離し、遊
離したシリカ微粉末を核としたトナー凝集が発生する。
350m2/gより大きい場合は、トナー表面に均一付
着させることが困難になり、トナー表面組成にバラツキ
を生じるためトナーの大粒径成分が小粒径成分の凝集を
抑制することが困難になる。
【0080】シリカは、ケイ素酸ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成されたシリカ微粒子で、例えば、四塩
化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化反応を利
用するものである。さらに、環境安定性のため外添剤微
粉末を疎水化処理することが行われる。ジメチルジクロ
ロシラン、ヘキサメチレンジシラザン、ポリジメチルシ
ロキサン、アミノシランで表面処理した疎水性シリカが
好ましいが、疎水化処理剤の選定によりトナー凝集に影
響する帯電性だけではなくトナー転写性にも大きく影響
する。
【0081】疎水性シリカは一般にトナー母体粒子10
0重量部に当たり0.1〜5重量部、好ましくは0.2
〜3重量部配合される。
【0082】またSb−Snをドープし導電性を付与し
たシリカ微粉末は、帯電量抑制によりトナー凝集を抑制
する効果がある。
【0083】また酸化チタンはBET比表面積10〜1
10m2/g、疎水化度が20〜70ものが好ましい。
また、表面がアルミニウムカップリング剤、シリコーン
オイル、シランカップリング剤等で表面処理されている
ものが好ましい。酸化チタンは帯電性が低くそれ自体の
凝集性が小さいため、トナーの小粒径成分が凝集する核
となりづらい。
【0084】また、無機微粒子の中では、チタン酸塩系
微粉末、ジルコニア酸塩系微粉末がトナーの表面に均一
付着するため、より好適に使用され、これらは、固相
法、水熱条件下での微粒子の合成法、シュウ酸塩熱分解
法等により作成された微粒子が好適に使用できる。
【0085】例えば、シュウ酸塩熱分解法は、チタン酸
バリウム微粒子の場合、TiCl4(aq)とBaCl2
・2H2Oの混合液A(30℃以下に保持)を作成し、
これを80℃に保持したシュウ酸(COOH)2・2H2
O水溶液中に混合液Aを滴下してBaTiO(C24
・4H2Oを得る。これを600℃以上に加熱すること
によりBaTiO3の微粒子が得られる。また、水熱条
件下での微粒子の合成法としては、水熱酸化法、水熱沈
澱法、水熱合成法、水熱分散法、水熱結晶化法、水熱加
水分解法、水熱アトリーダ混合法、水熱メカノケミカル
法等がある。好ましくは、水熱酸化法、水熱沈澱法、水
熱合成法、水熱分散法、水熱加水分解法である。
【0086】水熱法により合成される材料としては、C
aSiO3、LaCrO3、AlPO 4、NbP34、L
aFeO3、LiNbO3、SrTiO3、BaTiO3
CaTiO3、PbTiO3、FeTiO3、SrZr
3、BaZrO3、CaZrO3、PbZrO3、MnS
iO3、MgSiO3、MoO2、SnO2、ZnO2、M
gO2、NiO、V25、Nb25、WO2、Nb23
TiO2、Ta25−TiO2、V25−ZnO2等が挙
げられる。好ましくは、SrTiO3、BaTiO3、M
gTiO3、AlTiO3、CaTiO3、PbTiO3
FeTiO3、SrZrO3、BaZrO3、MgZr
3、AlZrO3、CaZrO3、PbZrO3、MnS
iO3、CaSiO3、MgSiO3であり、より好まし
くはSrTiO3、BaTiO3、MgTiO3、AlT
iO3、CaTiO3、PbTiO3、FeTiO3等の
チタン酸塩や、SrZrO3、BaZrO3、MgZrO
3、AlZrO3、CaZrO3、PbZrO3等のジルコ
ン酸塩がある。
【0087】この方法によって合成された微粒子は、凝
集の少ない、粒度分布の狭い、流動性の良い球状の微粒
子が得られる。そのためトナーに外添混合処理したとき
分散性が良く、トナー表面に均一に付着する。このた
め、トナーの大粒径成分と小粒径成分の組成バラツキが
減少し、解砕効果が向上する。そのため、表面組成バラ
ツキに起因するトナー凝集が発生しづらい。そして形状
が球状のため感光体に無用な傷を与えることがない。さ
らに、(数14)で示される表面状態を持ったトナーに
おいて、転写効率が向上する。これは、感光体とトナー
との物理的付着力を減少させる働きのためであると考え
られる。
【0088】また、前記チタン酸塩や、ジルコン酸塩微
粒子は、シリカ微粉末と併用した場合、シリカ微粉末の
凝集を解砕し、(数15)で示されるトナー表面の外添
剤の付着状態を長期にわたり安定させる効果があり、連
続印字特性が安定する。
【0089】これらの無機微粒子の添加量はトナー10
0重量部に対して0.1〜5.0重量部が好ましい。
0.1重量部未満であると動摩擦係数を制御する効果が
少なく、5.0重量部より大きいと凝集性が強くなり、
感光体に無用な傷を与える。
【0090】以上のように外添剤はその組成、粒径、表
面処理剤、添加量とともに、トナー母体の粒度分布、表
面状態、外添工法により、トナーに対する付着状態が変
化する。
【0091】外添工法において、外添強度はミキサーの
羽根形状、回転数、時間、槽内温度、投入量さらに使用
されるトナー材料により影響される。
【0092】さらに遊離した外添剤を減少させ、トナー
表面状態の経時変化を抑制するため、外添工程の後に微
粉分級工程をおこなうことも効果的である。
【0093】トナーの結着樹脂は、着色剤や電荷制御剤
等の内添剤をミクロ分散している。小粒径化したトナー
の凝集を抑制するためには、トナーの組成均一化が必要
である。つまり小粒径成分を解砕する働きを持つ大粒径
成分との組成バラツキや表面状態差が少ないことが必要
である。結着樹脂は内添剤を均一分散できるだけではな
く、使用時に内添剤の遊離や結着樹脂自体の割れや欠け
が無いことが求められる。
【0094】本実施の形態のトナーは、ポリエステル樹
脂を結着樹脂として好適に使用できる。
【0095】結着樹脂は多価カルボン酸又はその低級ア
ルキルエステルと多価アルコールとの重縮合によって得
られるポリエステル樹脂から構成される。多価カルボン
酸又は低級アルキルエステルとしては、マロン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸などの脂肪族二塩基酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの脂肪族
不飽和二塩基酸、及び無水フタル酸、フタル酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸などの芳香族二塩基酸、及びこれ
らのメチルエステル、エチルエステル等を例示すること
が出来る。この中でフタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸等の芳香族二塩基酸及びそれらの低級アルキルエス
テルが好ましい。
【0096】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピ
レングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4
−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイ
ド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加
物、などのジオール、グレセリン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタンなどのトリオール、及びそ
れらの混合物を例示することが出来る。この中でネオペ
ンチルグリコール、トチメチロールプロパン、ビスフェ
ノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA
プロピレンオキサイド付加物が好ましい。
【0097】重合は公知の重縮合、溶液重縮合等を用い
ることが出来る。これによって耐塩ビマット性やトナー
の色材の色を損なうことなしに、良好なトナーを得るこ
とができる。
【0098】多価カルボン酸と多価アルコールの使用割
合は通常、カルボキシル基数に対する水酸基数の割合
(OH/COOH)で0.8〜1.4が一般的である。
またポリエステル樹脂の水酸基価は好ましくは6〜10
0である。
【0099】このポリエステル樹脂は、重量平均分子量
Mwが1万〜30万、重量平均分子量Mwと数平均分子
量Mnの比Mw/Mnが3〜50、Z平均分子量Mzと
数平均分子量Mnの比Mz/Mnが10〜800、高化
式フローテスタによる1/2法による溶融温度(以下軟
化点)が80〜150℃、流出開始温度は80〜120
℃の範囲であることが好ましい。
【0100】重量平均分子量Mwが1万未満、Mw/Mn
が3より、Mz/Mnが10より小さい場合では、混練
時に練り力が十分に働かず内添剤が十分に分散されな
い。このため、トナー粒径により組成差が生じ、凝集を
誘発する。Mwが30万より大きい場合は、内添剤と樹脂
との密着性が不足するため、印字の進行と共に内添剤の
遊離が発生する。Mw/Mnが50より大きい場合は、
粉砕性が低下するため粉砕を繰り返し行う必要がある。
この場合、粉砕したトナー表面に2μm以下の極微細な
トナー粒子が付着するため、印字の進行と共に凝集の核
となってしまう。Mz/Mnが800より大きい場合
は、粉砕することが不可能になる。
【0101】軟化点が80℃より小さい場合は、混練時
の発熱のため樹脂温度が上昇するため練り力が低下し、
内添剤分散性が低下する。150℃より大きい場合は、
樹脂の分子が発熱のため切断されやすく、混練後の分子
量低下が大きく内添剤の分散性は向上しない。
【0102】4色重なる像が形成される定着されるカラ
ートナーでは、透光性、耐オフセット性、着色剤の分散
性向上の観点から、重量平均分子量Mwが1万〜18
万、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/
Mnが3〜20、Z平均分子量Mzと数平均分子量Mn
の比Mz/Mnが10〜300、軟化点が85〜120
℃、流出開始温度は80〜110℃の範囲であることが
好ましい。より好ましくは、重量平均分子量Mwが1万
〜15万、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比
Mw/Mnが3〜16、Z平均分子量Mzと数平均分子
量Mnの比Mz/Mnが10〜260、軟化点が90〜
115℃、流出開始温度は85〜110℃の範囲である
ことが好ましい。さらに好ましくは、重量平均分子量M
wが1万〜10万、重量平均分子量Mwと数平均分子量
Mnの比Mw/Mnが5〜12、Z平均分子量Mzと数
平均分子量Mnの比Mz/Mnが14〜220、軟化点
が95〜115℃、流出開始温度は85〜105℃の範
囲であることが好ましい。
【0103】本実施の形態のトナーは、トナーに使用さ
れる結着樹脂の重量平均分子量Mwが1万〜30万、重
量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが
3〜50、Z平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比M
z/Mnが10〜800、高化式フローテスタによる1
/2法による溶融温度が80〜150℃である多価カル
ボン酸又はその低級アルキルエステルと多価アルコール
との重縮合によって得られるポリエステル樹脂であり、
かつ前記トナーに添加される外添剤が少なくとも酸化珪
素微粉末から構成される。
【0104】酸化珪素微粉末は、外添剤としてトナーの
流動性や帯電性を制御する働きを持つ。しかし、酸化珪
素微粉末自身の硬度が高く連続印字をおこなうと、現像
器中等での衝撃力により外添剤がトナー結着樹脂中に埋
没し、トナー表面状態が変化する。本実施の形態のポリ
エステル樹脂は、温度が上昇した場合も硬度が高く外添
剤の埋没が起こりづらいため、初期状態を安定して維持
する。このため、外添剤の埋没に起因するトナー凝集が
発生せず、高画質を実現できる。
【0105】また、本実施の形態において、結着樹脂と
して、スチレン(メタ)アクリル酸アルキルエステル共
重合体も好適に使用できる。前記に於いて、”(メタ)
アクリル…”とは、”アクリル…”または、”メタアク
リル…”を意味し、少なくともスチレン系単量体を共重
合させて得られた重合体を含むものである。
【0106】スチレン系単量体の具体例としては、スチ
レン、α−メチルスチレン,P−クロルスチレンなどの
スチレンの置換体、アクリル酸、アクリル酸メチル,ア
クリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル酸ドデシ
ル,アクリル酸オクチル,アクリル酸イソブチル,アク
リル酸ヘキシルなどのアクリル酸アルキルエステル、メ
タクリル酸、メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチ
ル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸オクチル,メタ
クリル酸イソブチル,メタクリル酸ドデシル,メタクリ
ル酸ヘキシルなどのメタクリル酸アルキルエステルを挙
げることができる。重合体の製造方法としては、塊状重
合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知の重合法
を使用することができる。本発明では、かかるビニル系
単量体を重合させて得られた重合体を結着樹脂の主要成
分とするが、必要に応じてビニル系単量体を重合させて
得られた重合体以外の重合体、例えばポリエステル系樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリウレタン系樹脂等を結着樹脂
に含有させることができる。
【0107】トナー定着像の定着強度を上げること,お
よび耐オフセット性を向上させるために適度な粘弾性を
有するものにすることが必要である。紙への浸透力を高
め、耐オフセット性を向上させるためには、結着樹脂の
低分子量重合体成分と高分子量重合体成分のそれぞれに
おける組成とガラス転移点と分子量を特定するのが好ま
しい。
【0108】具体的には、低分子量重合体成分として、
重量平均分子量が2500〜2万の範囲にあり,ガラス
転移点が50℃以上のスチレン系重合体を含み、高分子
量重合体成分として、重量平均分子量が10万以上で,
ガラス転移点が50〜70℃の範囲、好ましくは重量平
均分子量が12万以上でガラス転移点が55〜70℃の
範囲、より好ましくは重量平均分子量が15万以上でガ
ラス転移点が55〜65℃の範囲にあるスチレン−アク
リル系共重合体を含んでなるものを使用するのが好まし
い。これら低分子量重合体成分と高分子量重合体成分の
配合比は9:1〜5:5の範囲にあるのが好ましい。結
着樹脂全体として重量平均分子量Mwが10万〜50
万、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/
Mnが40〜90、Z平均分子量Mzと数平均分子量M
nの比Mz/Mnが350〜900、高化式フローテス
タによる1/2法による溶融温度(以下軟化点)が10
5〜145℃であることが好ましい。
【0109】さらには重量平均分子量Mwが12万〜4
5万、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw
/Mnが45〜85、Z平均分子量Mzと数平均分子量
Mnの比Mz/Mnが400〜800、軟化点が110
〜140℃であることがより好ましい。さらには重量平
均分子量Mwが12万〜35万、重量平均分子量Mwと
数平均分子量Mnの比Mw/Mnが55〜85、Z平均
分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが400
〜700、軟化点が115〜140℃であることがより
好ましい。
【0110】重量平均分子量Mwが10万未満では、混練
時に練り力が十分に働かず内添剤が十分に分散されな
い。このため、トナー粒径により組成差が生じ、凝集を
誘発する。Mwが50万より大きい場合は、内添剤と樹脂
との密着性が不足するため、粉砕時や印字時に内添剤の
遊離が発生する。、Mw/Mnが40より、Mz/Mn
が350より小さい場合は結着樹脂の強度が不足するた
め、印字時に結着樹脂の割れや欠けが発生し、トナー凝
集が発生する。Mw/Mnが90より大きい場合は、粉
砕性が低下するため粉砕を繰り返し行う必要がある。こ
の場合、粉砕したトナー表面に2μm以下の極微細なト
ナー粒子が付着するため、印字の進行と共に凝集の核と
なってしまう。Mz/Mnが900より大きい場合は、
粉砕することが不可能になる。
【0111】軟化点が105℃より小さい場合は、混練
時の発熱のため樹脂温度が上昇するため練り力が低下
し、内添剤分散性が低下する。145℃より大きい場合
は、樹脂の分子が発熱のため切断されやすく、混練後の
分子量低下が大きく内添剤の分散性は向上しない。
【0112】更に、定着性および製造段階での粉砕時に
おける粉砕性を更に向上させるためには、結着樹脂はス
チレン系成分を50〜95重量%含むものが好ましい。
また結着樹脂のフローテスターによる流出開始温度は、
80〜120℃の範囲、好ましくは85〜110℃の範
囲、より好ましくは95〜108℃の範囲にあるのがよ
い。
【0113】上記構成の結着樹脂を用いることにより、
トナー母体中での電荷制御剤や顔料等の内添剤の分散性
が向上し、大粒径成分と小粒径成分の組成差や表面状態
差が減少する。このため、凝集している小粒径成分を大
粒径成分により解砕する効果が現れる。
【0114】また、酸化珪素微粉末は、外添剤としてト
ナーの流動性や帯電性を制御する働きを持つ。しかし、
酸化珪素微粉末自身の硬度が高く連続印字をおこなう
と、現像器中等での衝撃力により外添剤がトナー結着樹
脂中に埋没し、トナー表面状態が変化する。本実施の形
態のスチレン(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重
合体は、温度が上昇した場合も硬度が高く外添剤の埋没
が起こりづらいため、初期状態を安定して維持する。こ
のため、外添剤の埋没に起因するトナー表面組成バラツ
キが抑制され、トナー凝集が発生せず、高画質を実現で
きる。
【0115】耐オフセット性の向上と定着強度の向上の
ため、トナー中に植物系ワックスを含有させてもよい。
本発明においてはDSC法による融点が66〜86℃で
ある植物系ワックスが好ましい。これは定着向上剤とし
て作用し、定着強度を向上させるとともに、耐オフセッ
ト性改良の効果がある。添加量は結着樹脂100重量部
当たり1〜20重量部が好ましい。しかし、通常のワッ
クスはトナー樹脂と比較して硬度が低いため、凝集が発
生しやすい。また、外添剤の埋没が発生しやすく、経時
劣化の原因となる。
【0116】本実施の形態では、植物系ワックスの硬度
が高いこと、さらには低融点のため少量の添加で定着強
度向上におおきく寄与することから、トナー凝集の発生
を抑えることができる。
【0117】その植物系ワックスとしては、DSC法に
よる融点が80〜86℃で、酸価が2〜10mgKOH/gの
カルウナバワックス、DSC法による融点が68〜72
℃で、酸価が12〜20mgKOH/gのキャンデリラワック
ス、DSC法による融点が66〜72℃で酸価が3mgKO
H/g以下、220℃での加熱減量が2%以下の水添ホホ
バ油、DSC法による融点が79〜83℃で、酸価が2
〜13mgKOH/gのライスワックスが好ましく、一種類又
は二種類以上組み合わせての使用も可能である。
【0118】また他に、離型剤として、低分子量ポリプ
ロピレンなどの低分子量ポリアルキレン、エチレンビス
アマイド、モンタンワックス、パラフィン系ワックスを
挙げることができ、これらの1種または2種以上を混合
して使用してもよい。
【0119】本実施の形態のカラートナーに用いられる
着色剤に用いる顔料または染料としては、カーボンブラ
ック、鉄黒、グラファイト、ニグロシン、アゾ染料の金
属錯体、アントラキノン系染料、フタロシアニンブル
ー、デュポンオイルレッド、アニリンブルー、ベンジン
イエロー、ハンザイエロー、ローズベンガル、ローダミ
ンレーキ、アリザリンレーキ、C.I.ピグメント・レ
ッド22、31,48−1、48−3、53−1、57
−1、60、122、148、C.I.ピグメント・イ
エロー12、13、14、17、81、97、154、
155、174、180、C.I.ピグメント・ブルー
15、15−3、15−4、15−6、60やこれら等
の混合物を使用することができる。また必要に応じて着
色剤として磁性体粒子を添加することもできる。磁性体
粒子には、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト等の金属
粉末や鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、亜鉛等のフ
ェライト粉末等を用いる。粉末の平均粒径は1μm以
下、特に0.6μm以下であることが好ましい。
【0120】着色剤の含有量は2〜15重量%が好まし
い。着色剤の含有量が2重量%より少ない場合は着色力
が弱くなり、15重量%を越えると遊離した着色剤によ
り現像スリーブ等が汚染される。
【0121】着色剤は、あらかじめ結着樹脂と溶融混練
して着色剤の分散性を向上させる手段、いわゆるマスタ
ーバッチを作製して使用しても良い。この場合、マスタ
ーバッチにおける着色剤含有量は、60重量%以下が好
ましい。60重量%を越えた場合、着色剤の分散性が低
下するためカラートナーの場合OHP透光性が低下す
る。
【0122】また、トナーの帯電性を制御することを目
的として電荷制御剤を使用しても良い。電荷制御剤は正
帯電制御用と負帯電制御用があるが、使用目的に応じて
それらを単独あるいは混合して使用することができる。
正帯電制御用の電荷制御剤としては、塩基性窒素原子を
有する有機化合物、たとえば塩基性染料、ニグロシン、
ピリミジン化合物、アミノシラン類、4級アンモニウム
塩などがある。負帯電制御用の電荷制御剤としては、含
金属アゾ染料、アルキルサリチル酸の金属塩、ナフテン
酸金属塩、ホウ酸カリウム塩、脂肪酸石鹸などが挙げら
れる。
【0123】さらに、必要に応じて、テフロン(登録商
標)、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデン等を離
型剤や、流動性補助剤、帯電補助剤、クリーニング補助
剤として用いることができる。
【0124】トナー粒度分布は、コールター社製マルチ
サイザーIIを用いて測定した。この際アパチャー径を
100μmとして測定粒度範囲を2〜50.8μmで測
定を行った。
【0125】比表面積は島津製作所製FlowSorb
II2300を使用してBET法にて測定した。トナー
母体の真比重は、ベックマン社製ピクノメーター、モデ
ル930を使用して測定した。
【0126】結着樹脂の重量平均分子量は、数種の単分
散ポリスチレンを標準サンプルとするゲル・パーミエー
ション・クロマトグラフィーによって測定された値であ
る。すなわち、温度25℃においてテトラヒドロフラン
を溶媒として毎分1mlの流速で流し、これに濃度0.
5g/dlのテトラヒドロフラン試料溶液を、試料重量
で10mg注入して測定した値である。測定条件は、対
象試料の分子量分布が、数種の単分散ポリスチレン標準
試料により得られる検量線における分子量の対数とカウ
ント数が直線となる範囲内に包含される条件である。
【0127】結着樹脂の軟化点は、島津製作所のフロー
テスタ(CFT500)により、1cm3の試料を昇温
速度6℃/分で加熱しながらプランジャーにより9.8
×105N/m2の荷重を与え、直径1mm、長さ1mm
のノズルを押し出して、このプランジャーの降下量と昇
温温度特性との関係から、その特性線の高さをhとした
とき、h/2に対する温度を軟化点としたものである。
【0128】トナーの帯電量は、以下の手順で測定し
た。
【0129】被測定キャリアとトナーを95:5の重量
比で混合し、現像器に投入する。現像器の現像スリーブ
上に搬送されたトナーとキャリアからなる現像剤を0.
2g程度とりだし、東芝ケミカル社製ブローオフ測定装
置TB−200を用い測定した。このときのブロー圧は
2×104N/m2で、メッシュは400meshを使用
し、測定時間は30秒とした。
【0130】画像濃度は反射濃度計(マクベス社)で測
定し、評価を行なった。
【0131】トナーの製造工程は、基本的に各種材料の
予備混合処理、溶融混練処理、粉砕分級処理および外添
処理を行うことからなる。
【0132】予備混合処理は、結着樹脂とこれに分散さ
せるべき添加剤を撹拌羽根を具備したミキサなどにより
均一分散する処理である。ミキサとしては、スーパーミ
キサ(川田製作所製)、ヘンシェルミキサ(三井三池工
業社製)、PSミキサ(神鋼パンテック社製)、レーデ
ィゲミキサ等の公知のミキサを使用する。
【0133】溶融混練処理は、せん断力により結着樹脂
中に添加剤を分散させる処理であり、シリンダと混練軸
が複数のセグメントに分割された分割セグメント方式の
二軸押し出し混練機(池貝社製)や二本ロール、三本ロ
ール混練機により行われる。
【0134】粉砕分級処理は、混練処理され冷却されて
得られたトナー塊を、カッターミルなどで粗粉砕し、そ
の後ジェットミル粉砕(例えばIDS粉砕機、日本ニュ
ーマティック工業社製)などで細かく粉砕し、さらに必
要に応じて気流式分級機で微粉粒子をカットして、所望
の粒度分布のトナー粒子(トナー母体粒子)を得るもの
である。機械式による粉砕も可能であり、これには、例
えば、固定したステータに対して回転するローラとの微
小な空隙にトナーを投入して粉砕するクリプトロン粉砕
機(川崎重工業社製)やターボミル(ターボ工業社製)
などが使用される。分級処理は粉砕工程が終了したトナ
ーや粉砕後外添を行ったトナーから、トナー微粉、遊離
外添剤を分離する工程である。この工程により一般に4
〜9μmの範囲、好ましくは5〜8μmの範囲の体積平
均粒子径を有するトナー粒子(トナー母体粒子)を所得
する。
【0135】12.7μm以上の粒径を有するトナー粒
子の前記全トナー粒子に占める個数割合が0.1〜10
個数%であることが好ましい。0.1個数%未満では大
粒径粒子による解砕効果が働かず、トナー凝集が生じ
る。10個数%より大きい場合は、画像精細度が低下す
る。
【0136】5μm以下の粒径を有するトナー粒子の全
トナー粒子に占める個数割合が7〜55個数%であるこ
とが好ましい。7個数%未満では画像の細線再現性が低
下する。55個数%より大きい場合は、凝集を抑制でき
ず転写不良が発生する。
【0137】外添処理は、前記分級により得られたトナ
ー粒子(トナー母体粒子)にシリカなどの外添剤を混合
する処理である。これにはヘンシェルミキサ、スーパー
ミキサなどの公知のミキサが使用される。
【0138】また本実施の形態のトナーは一成分現像用
としても、二成分現像用としても好適に使用できる。
【0139】二成分用として使用する時、キャリアは導
電性微粉末を含有した樹脂で磁性体を被覆したものが好
ましい。使用される導電性微粉末としては金属粉末やカ
ーボンブラック、更に酸化チタン、酸価亜鉛などの半導
電性酸化物、酸化チタン、酸価亜鉛、硫酸バリウム、ホ
ウ酸アルミニウム、チタン酸カリウム等の粉末表面を酸
化スズやカーボンブラック、金属で被覆したもの等が挙
げられ、その固有抵抗は1010Ω・cm以下のものが好
ましい。
【0140】キャリアの芯材としては平均粒径が20〜
100μm好ましくは30〜80μmのコバルト、鉄、
銅、ニッケル、亜鉛、アルミニウム、黄銅、ガラス等の
非金属や、金属、金属合金等の従来使用されている材料
が広く用いられる。
【0141】キャリアの芯材に被服層を形成するには、
公知の被覆方法、例えば、キャリア芯材である粉末を、
被服層形成用溶液に浸漬する浸漬法、被覆形成用溶液を
キャリア芯材の表面に噴霧するスプレー法、キャリア芯
材を流動エアーにより浮遊させた状態で被服層形成用溶
液を噴霧する流動床法、ニーダーコータ中でキャリア芯
材と被服層形成用溶液を混合し、溶剤を除去するニーダ
ーコーター法等が挙げられる。
【0142】キャリアの被覆層として使用される樹脂と
しては、オルガノシロキサン結合からなるストレートシ
リコーン樹脂及びそのアルキッド変性、エポキシ変性、
ウレタン変性等の変性品、フッ素樹脂、スチレン樹脂、
アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、
ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテル系樹脂、
フェノール系樹脂等が挙げられ、これらは単独あるいは
組みあわせて使用することが出来る。また共重合体とし
ても使用することが出来る。さらにキャリアの芯材との
密着性や接着性を向上させるため、シリコーン系カップ
リング剤やチタネート系カップリング剤を使用しても良
い。
【0143】シリコーン樹脂は常温硬化型シリコーン樹
脂が好ましい。例えばKR271、KR255、KR1
52(信越化学社製)、SR2400、SR2406、
SH840(トーレシリコーン社製)等が挙げられる。
【0144】好ましい樹脂コート膜材料の組成は、特に
側鎖基がメチル基等の炭素数1〜4のアルキル基のみの
ストレートシリコーン樹脂と、側鎖基にフェニル基を含
むストレートシリコーン樹脂と、(メタ)アクリル樹
脂、との混合系が好ましい。(メタ)アクリル樹脂は
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル,(メ
タ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル酸ブチル,
(メタ)アクリル酸ドデシル,(メタ)アクリル酸オク
チル,(メタ)アクリル酸イソブチル,(メタ)アクリ
ル酸2エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸アルキ
ルエステル重合体樹脂が好ましく、さらに、(化1)で
示される炭素数14〜26の長鎖アルキルを有する(メ
タ)アクリル酸アルキル重合体からなる樹脂を被覆層と
して有することにより、より特性が向上する。
【0145】本実施の形態のトナーは、像担持体と導電
性弾性ローラとの間に転写材を挿通させ、前記導電性弾
性ローラに転写バイアス電圧を付与することにより前記
像担持体上にあるトナー画像を静電気力で転写材に転写
するトナー転写システムを具備する電子写真装置に好適
に使用される。これは、かかるトナー転写システムは、
接触転写であることから、電気力以外の機械力が転写に
作用して、本来転写されるべきでない感光体表面に付着
した逆極性トナーが転写されたり、通紙していない状態
で感光体表面に付着したトナーが転写ローラ表面を汚染
し、転写紙裏面を汚染させてしまうことがあるものであ
る。
【0146】そこで本実施の形態のトナーを使用するこ
とにより、トナー凝集が防止できるため中間転写体や、
感光体へのフィルミングの発生を防止でき、また帯電性
の安定化が得られ、転写時の中抜けを防止できるととも
に高転写効率を得ることが可能となる。転写紙の不要ト
ナー粒子による汚染を防止することができる。また、転
写ローラ表面へのトナーや遊離したシリカのフィルミン
グも防止できるので、転写ローラ表面から感光体表面へ
トナーや遊離したシリカが再転写することにより生ずる
画像欠陥も防止することができる。高解像度を追求した
小粒径トナーに対してより好適に特性を安定化すること
が出来る。
【0147】また本実施の形態のトナーは、転写プロセ
ス後に像担持体上に残留したトナーを現像装置内に回収
して再度現像プロセスに利用する廃トナーリサイクルシ
ステムを具備する電子写真装置に好適に使用される。廃
トナーが現像で再利用するため、クリーニング器から現
像器に回収されていく間のクリーニング器、クリーニン
グ器と現像器とを繋ぐ輸送管および現像器の内部にて機
械的衝撃を受けてトナーが凝集を起こしたり、あるいは
遊離したシリカが脱落したり、感光体上にフィルミング
を生じてしまう。
【0148】そこで本実施の形態のトナーを使用するこ
とにより、内添剤が均一分散するため、不均一分散した
粒子が少なく、廃トナーをリサイクルしても帯電量分布
の変動によるカブリの増加は防げる。またトナー表面状
態や外添剤の付着状態が安定に保たれるため帯電性流動
性の安定化が得られ、長期連続使用しても帯電性の安定
化が図られる。
【0149】一成分現像法にも好適に使用される。ウレ
タン樹脂からなる供給ローラとシリコン樹脂又はウレタ
ン樹脂からなる現像ローラを一定の食い込み量(0.1
〜1mm)により接触させ、供給ローラから現像ローラ
にトナーを供給し、現像ローラ上に弾性体のゴムや金属
ステンレスのドクターブレードを接触使用してトナーの
薄層を形成し、それを感光体と接触または非接触にて直
流または交流印加してトナー像を形成する現像法に好適
に使用される。このとき供給ローラと現像ローラは同方
向に回転させ、現像ローラと供給ローラの周速を1:1
〜0.8:0.2の割合で現像ローラを早くする構成と
する。また現像ローラは感光体表面に9.8×102
9.8×104(N/m2)の圧力で圧接して感光体上の
静電潜像が現像される。また弾性ブレードは5×103
〜5×105(N/m2)の圧力で現像ローラ上に圧接し
てトナー層が形成される。
【0150】このとき供給ローラと現像ローラ間のしゅ
う擦によりトナーの融着熱凝集が発生しやすくなる。ま
た現像ローラ上に傷を生じせしめ、それが画像ノイズと
なって現れる。また長期使用中にトナーの帯電性が変動
すると供給ローラから現像ローラへのトナーの供給が不
安定となり画像濃度低下や、カブリを生じる。
【0151】しかし本実施の形態のトナーを使用するこ
とにより、トナー凝集や遊離した外添剤による傷を生じ
ることがなく、凝集や融着を生じることがない。また内
添剤はトナー中で均一分散されるため帯電の安定化が図
られカブリの発生は少なく、長期使用しても画像の安定
化を図れる。
【0152】また、本実施の形態のトナーは、像担持体
の表面に形成されたトナー画像を、前記像担持体の表面
に無端状の中間転写体の表面を当接させて当該表面に前
記トナー画像を転写させる一次転写プロセスが複数回繰
り返し実行され、この後、この一次転写プロセスの複数
回の繰り返し実行により前記中間転写体の表面に形成さ
れた重複転写トナー画像を転写材に一括転写させる2次
転写プロセスが実行されるよう構成された転写システム
を具備する電子写真装置に好適に使用される。
【0153】これは、本実施の形態のトナーが小粒径で
あるにも関わらず凝集の発生を抑制し、トナーの表面形
状と外添剤の付着状態が適正状態に設定されているた
め、転写効率の低下が抑制されるためである。また、ト
ナーの凝集効果によって画像の一部が転写されずに穴と
なる”中抜け”現象を減少できるためである。
【0154】さらに外添剤の遊離がなく帯電量変化が抑
制され、感光体やキャリアへの付着がないため色再現性
が良好なカラー画像が安定して得られる。
【0155】また、本実施の形態のトナーは、回転する
感光体とそれぞれ色の異なるトナーを有する現像手段と
を備え前記感光体上にそれぞれ異なった色のトナー像を
形成する複数の移動可能な像形成ユニットを円環状に配
置した像形成ユニット群から構成され、前記像形成ユニ
ット群全体を回転移動させ、感光体上に形成した異なる
色のトナー像を転写材上に位置を合わせて重ねて転写し
てカラー像を形成するカラー電子写真装置に好適に使用
される。像形成ユニット全体が回転する構成のため、感
光体上からクリーニングされ、感光体上から離れた廃ト
ナーが再度感光体に一時的に繰り返し付着する状況が必
ず発生する。遊離した着色剤や外添剤は廃トナーに多く
含有されるため、その廃トナーが感光体と再度繰り返し
接触することで像担持体へのフィルミングが著しく発生
しやすくなり、感光体の寿命低下の要因となる。
【0156】さらに、像形成ユニット自体が回転する構
成であるため、トナー帯電量が低下するとトナー飛散や
こぼれが発生する。
【0157】しかし、本実施の形態のトナーを使用する
ことで、トナーの帯電性が安定し、凝集も発生しないた
め、高精細で良好な色再現性が長期にわたって維持され
る。
【0158】また、本実施の形態のトナーは、トナーに
添加される外添剤が少なくとも酸化珪素微粉末であり、
かつ無端状の中間転写体が少なくともポリカーボネート
樹脂から構成されるカラー電子写真装置に好適に使用さ
れる。酸化珪素微粉末は硬度が高いため、中間転写体に
傷をつけたり、埋没したりする。ポリカーボネート樹脂
は硬度が高く、外添剤に酸化珪素微粉末を用いた場合に
も傷が付かず汚染が発生しない。このため、小粒径化し
たトナーにおいて、転写時の画像乱れが無く本来の高解
像な画質が得られる。
【0159】また、本実施の形態のトナーは、トナーに
添加される外添剤が少なくともチタン酸塩系微粉末、ジ
ルコニア酸塩系微粉末であり、かつ無端状の中間転写体
が少なくともウレタン樹脂から構成されるカラー電子写
真装置に好適に使用される。本実施の形態のチタン酸塩
系微粉末、ジルコニア酸塩系微粉末は形状が球形である
ため、中間転写体に傷をつけるおそれが無く、さらに中
間転写体表面をクリーニングする効果があるため、硬度
が低いウレタン樹脂から構成される中間転写体の汚染が
発生しない。このため、小粒径化したトナーにおいて、
転写時の画像乱れが無く本来の高解像な画質が得られ
る。
【0160】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。本発明はこれに限定されるものではない。
【0161】(実施例1)本発明のトナーが用いられる
電子写真方法の一実施例の電子写真装置は、市販の複写
機(FP−D600、松下電器産業(株))の改造機を
用いて行った。本実施例では、現像方式に二成分現像方
式を用いているが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、一成分現像方式も用いることが出来る。本実施例
では廃トナーリサイクルを行ったが、これに限定される
ものではない。
【0162】本実施例で使用するトナー組成を(表1)
に示す。
【0163】
【表1】
【0164】トナーT4はT1と同一母体で外添剤量を
2wt%に増量したものである。また、T5は懸濁重合法で
作成した球形トナーである。
【0165】表1において、Tgはガラス転移点、Mn
は数平均分子量、Mwは重量平均分子量、MzはZ平均
分子量、Tm、Tiはフローテスターでの軟化点、流出
開始温度である。
【0166】本実施例において使用するトナーの粒度分
布、真密度、トナー、トナー母体の比表面積を(表2)
に示す。
【0167】
【表2】
【0168】(表3)に本実施例で使用したトナーの一
般式に関連する値を示す。
【0169】
【表3】
【0170】トナーT1、T2を用いた場合は、初期の
複写画像には横線の乱れやトナーの飛び散りなどがな
く、画像濃度1.4以上の高濃度のベタ黒画像が均一に
得られた。さらにT1では32本/mmの画線をも再現
した極めて高解像度高画質の画像が得られ、非画像部の
地カブリは発生していない。廃トナーリサイクルを行っ
た10万枚の連続印字試験においても初期画像品質を維
持した。
【0171】しかしトナーT3では印字の進行と共にト
ナー凝集が現像器中で発生し、地かぶりが増大し画質が
大きく低下した。トナーT4では、感光体フィルミング
が発生した。トナーT5は初期からトナー飛散が多く機
内を汚染したため、正常な画像が得られなかった。
【0172】(表4)に本実施例の結果を示す。
【0173】
【表4】
【0174】(実施例2)本実施例で使用するトナー組
成を(表5)に示す。
【0175】
【表5】
【0176】本実施例において使用するトナーの粒度分
布、真密度、トナー、トナー母体の比表面積を(表6)
に示す。
【0177】
【表6】
【0178】トナーC1、C2は同一組成で粒度分布が
異なるトナーである。本実施例では各カラー顔料を用い
て各条件毎に4色トナーを同一条件、同一粒度分布で作
成した。
【0179】(表7)に本実施例で使用したトナーの一
般式に関連する値を示す。
【0180】
【表7】
【0181】図1は本実施例で使用したフルカラー画像
形成用の電子写真装置の構成を示す断面図である。図1
において、1はカラー電子写真プリンタの外装筐で、図
中の右端面側が前面である。1Aはプリンタ前面板であ
り、この前面板1Aはプリンタ外装筐1に対して下辺側
のヒンジ軸1Bを中心に点線表示のように倒し開き操
作、実線表示のように起こし閉じ操作自由である。プリ
ンタ内に対する中間転写ベルトユニット2の着脱操作や
紙詰まり時などのプリンタ内部点検保守等は前面板1A
を倒し開いてプリンタ内部を大きく解放することにより
行われる。この中間転写ベルトユニット2の着脱動作
は、感光体の回転軸母線方向に対し垂直方向になるよう
に設計されている。
【0182】中間転写ベルトユニット2の構成を図2に
示す。中間転写ベルトユニット2はユニットハウジング
2aに、中間転写ベルト3、導電性弾性体よりなる第1
転写ローラ4、アルミローラよりなる第2転写ローラ
5、中間転写ベルト3の張力を調整するテンションロー
ラ6、中間転写ベルト3上に残ったトナー像をクリーニ
ングするベルトクリーナローラ7、クリーナローラ7上
に回収したトナーをかきおとすスクレーパ8、回収した
トナーを溜おく廃トナー溜め9aおよび9b、中間転写
ベルト3の位置を検出する位置検出器10を内包してい
る。この中間転写ベルトユニット2は、図1に示されて
いるように、プリンタ前面板1Aを点線のように倒し開
いてプリンタ外装筐1内の所定の収納部に対して着脱自
在である。中間転写ベルト3は、絶縁性樹脂中に導電性
のフィラーを混練して押出機にてフィルム化して用い
る。本実施例では、絶縁性樹脂としてポリカーボネート
樹脂(たとえば三菱ガス化学製,ユーピロンZ300)
95重量部に、導電性カーボン(たとえばケッチェンブ
ラック)5重量部を加えてフィルム化したものを用い
た。また、表面に弗素樹脂をコートした。フィルムの厚
みは約350μm、抵抗は約107〜108Ω・cmであ
る。ここで、中間転写ベルト3としてポリカーボネート
樹脂に導電性フィラーを混練し、これをフィルム化した
ものを用いているのは、中間転写ベルト3の長期使用に
よる弛みや,電荷の蓄積を有効に防止できるようにする
ためであり、また、表面を弗素樹脂でコートしているの
は、長期使用による中間転写ベルト表面へのトナーフィ
ルミングを有効に防止できるようにするためである。
【0183】この中間転写ベルト3を、厚さ100μm
のエンドレスベルト状の半導電性のウレタンを基材とし
たフィルムよりなり、周囲に107Ω・cmの抵抗を有
するように低抵抗処理をしたウレタンフォームを成形し
た第1転写ローラ4、第2転写ローラ5およびテンショ
ンローラ6に巻回し、矢印方向に移動可能に構成する。
ここで、中間転写ベルト3の周長は、最大用紙サイズで
あるA4用紙の長手方向の長さ(298mm)に、後述
する感光体ドラム(直径30mm)の周長の半分より若
干長い長さ(62mm)を足した360mmに設定して
いる。
【0184】中間転写ベルトユニット2がプリンタ本体
に装着されたときには、第1転写ローラ4は、中間転写
ベルト3を介して感光体11(図2に図示)に約1.0
kgの力で圧接され、また、第2転写ローラ5は、中間
転写ベルト3を介して上記の第1転写ローラ4と同様の
構成の第3転写ローラ12(図2に図示)に圧接され
る。この第3転写ローラ12は中間転写ベルト3に従動
回転可能に構成している。クリーナローラ7は、中間転
写ベルト3を清掃するベルトクリーナ部のローラであ
る。これは、金属性のローラにトナーを静電的に吸引す
る交流電圧を印加する構成である。なお、このクリーナ
ローラ7はゴムブレードや電圧を印加した導電性ファー
ブラシであってもよい。
【0185】図1において、プリンタ中央には黒、シア
ン、マゼンタ、イエロの各色用の4組の扇型をした像形
成ユニット17Bk、17Y、17M、17Cが像形成
ユニット群18を構成し、図のように円環状に配置され
ている。各像形成ユニット17Bk、17Y、17M、
17Cは、プリンタ上面板1Cをヒンジ軸1Dを中心に
開いて像形成ユニット群18の所定の位置に着脱自在で
ある。像形成ユニット17Bk、17Y、17M、17
Cはプリンタ内に正規に装着されることにより、像形成
ユニット側とプリンタ側の両者側の機械的駆動系統・電
気回路系統が相互カップリング部材(不図示)を介して
結合して機械的・電気的に一体化する。
【0186】円環状に配置されている像形成ユニット1
7Bk、17C、17M、17Yは支持体(図示せず)
に支持されており、全体として移動手段である移動モー
タ19に駆動され、固定されて回転しない円筒状の軸2
0の周りに回転移動可能に構成されている。各像形成ユ
ニットは、回転移動によって順次前述の中間転写ベルト
3を支持する第2転写ローラ4に対向した像形成位置2
1に位置することができる。像形成位置21は信号光2
2による露光位置でもある。
【0187】各像形成ユニット17Bk、17C、17
M、17Yは、中に入れた現像剤を除きそれぞれ同じ構
成部材よりなるので、説明を簡略化するため黒用の像形
成ユニット17Bkについて説明し、他色用のユニット
の説明については省略する。35はプリンタ外装筐1内
の下側に配設したレーザビームスキャナ部であり、図示
しない半導体レーザ、スキャナモータ35a、ポリゴン
ミラー35b、レンズ系35cなどから構成されてい
る。このレーザビームスキャナ部35からの画像情報の
時系列電気画素信号に対応した画素レーザ信号光22
は、像形成ユニット17Bkと17Yの間に形成された
光路窓口36を通って、軸20の一部に開けられた窓3
7を通して軸20内の固定されたミラー38に入射し、
反射されて像形成位置21にある像形成ユニット17B
kの露光窓25から像形成ユニット17Bk内にほぼ水
平に進入し、像形成ユニット内に上下に配設されている
現像剤溜め26とクリーナ34との間の通路を通って感
光体11の左側面の露光部に入射し母線方向に走査露光
される。
【0188】ここで光路窓口36からミラー38までの
光路は両隣の像形成ユニット17Bkと17Yとのユニ
ット間の隙間を利用しているため、像形成ユニット群1
8には無駄になる空間がほとんど無い。また、ミラー3
8は像形成ユニット群18の中央部に設けられているた
め、固定された単一のミラーで構成することができ、シ
ンプルでかつ位置合わせなどが容易な構成である。
【0189】12はプリンタ前面板1Aの内側で紙給送
ローラ39の上方に配設した第3転写ローラであり、中
間転写ベルト3と第3転写ローラ12との圧接されたニ
ップ部には、プリンタ前面板1Aの下部に設けた紙給送
ローラ39により用紙が送られてくるように用紙搬送路
が形成されている。
【0190】40はプリンタ前面板1Aの下辺側に外方
に突出させて設けた給紙カセットであり、複数の紙Sを
同時にセットできる。41aと41bとは紙搬送タイミ
ングローラ、42a・42bはプリンタの内側上部に設
けた定着ローラ対、43は第3転写ローラ12と定着ロ
ーラ対42a・42b間に設けた紙ガイド板、44a・
44bは定着ローラ対42a・42bの紙出口側に配設
した紙排出ローラ対、45は定着ローラ42aに供給す
るシリコンオイル46を溜める定着オイル溜め、47は
シリコンオイル46を定着ローラ42aに塗布するオイ
ル供給ローラである。
【0191】定着器は内部に加熱手段を有するアルミニ
ウム又はステンレンスからなる中空ローラーと弾性層と
フッ素樹脂チューブからなる加熱ローラと、加圧ローラ
からなる。最外層のフッ素樹脂チューブは厚さが1〜1
00μm、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオ
ロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの
共重合体、又はテトラフルオロエチレンとヘキサフルオ
ロエチレンとの共重合体から選ばれるチューブが好まし
い。弾性層はシリコーンゴム、フッ素ゴム、フロロシリ
コーンゴム、エチレンプロピレンゴムが好ましい。弾性
層の硬度はJIS規格によるゴム硬度が10〜70度で
あり、また加圧ローラにより4.9×104〜1.96
×106N/m2の圧力で加圧される。本実施例では厚
さが50μmのポリテトラフルオロエチレンのフッ素樹
脂チューブとゴム硬度が70度シリコーンゴムからな
り、1.47×104N/m2の圧力で加圧されてい
る。
【0192】各像形成ユニット17Bk、17C、17
M、17Y、中間転写ベルトユニット2には、廃トナー
溜めを設けている。
【0193】以下、動作について説明する。
【0194】最初、像形成ユニット群18は、図1に示
すように、黒の像形成ユニット17Bkが像形成位置2
1にある。このとき感光体11は中間転写ベルト3を介
して第1転写ローラ4に対向接触している。
【0195】像形成工程により、レーザビームスキャナ
部35により黒の信号光が像形成ユニット17Bkに入
力され、黒トナーによる像形成が行われる。このとき像
形成ユニット17Bkの像形成の速度(感光体の周速に
等しい60mm/s)と中間転写ベルト3の移動速度は
同一になるように設定されており、像形成と同時に第1
転写ローラ4の作用で、黒トナー像が中間転写ベルト3
に転写される。このとき第1転写ローラには+1kVの
直流電圧を印加した。黒のトナー像がすべて転写し終わ
った直後に、像形成ユニット17Bk、17C、17
M、17Yは像形成ユニット群18として全体が移動モ
ータ19に駆動されて図中の矢印方向に回転移動し、ち
ょうど90度回転して像形成ユニット17Cが像形成位
置21に達した位置で止まる。この間、像形成ユニット
の感光体以外のトナーホッパ26やクリーナ34の部分
は感光体11先端の回転円弧より内側に位置しているの
で、中間転写ベルト3が像形成ユニットに接触すること
はない。
【0196】像形成ユニット17Cが像形成位置21に
到着後、前と同様に今度はシアンの信号でレーザビーム
スキャナ部35が像形成ユニット17Cに信号光22を
入力しシアンのトナー像の形成と転写が行われる。この
ときまでに中間転写ベルト3は一回転し、前に転写され
た黒のトナー像に次のシアンのトナー像が位置的に合致
するように、シアンの信号光の書き込みタイミングが制
御される。この間、第3転写ローラ12とクリーナロー
ラ7とは中間転写ベルト3から少し離れており、転写ベ
ルト上のトナー像を乱さないように構成されている。
【0197】以上と同様の動作を、マゼンタ、イエロに
ついても行い、中間転写ベルト3上には4色のトナー像
が位置的に合致して重ね合わされカラー像が形成され
た。最後のイエロトナー像の転写後、4色のトナー像は
タイミングを合わせて給紙カセット40から送られる用
紙に、第3転写ローラ12の作用で一括転写される。こ
のとき第2転写ローラ5は接地し、第3転写ローラ12
には+1.5kVの直流電圧を印加した。用紙に転写さ
れたトナー像は定着ローラ対42a・42bにより定着
された。
【0198】用紙はその後排出ローラ対44a・44b
を経て装置外に排出された。中間転写ベルト3上に残っ
た転写残りのトナーは、クリーナローラ7の作用で清掃
され次の像形成に備えた。
【0199】次に単色モード時の動作を説明する。単色
モード時は、まず所定の色の像形成ユニットが像形成位
置21に移動する。次に前と同様に所定の色の像形成と
中間転写ベルト3への転写を行い、今度は転写後そのま
ま続けて、次の第3転写ローラ12により給紙カセット
40から送られてくる用紙に転写をし、そのまま定着し
た。
【0200】かかる電子写真装置により、前記のように
製造したトナーサンプルC1の4色カラートナーを用い
て画像出しを行ったところ、横線の乱れやトナーの飛び
散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒画像が均一で濃度
が1.4の32本/mmの画線をも再現した極めて高解
像度高画質の画像が得られた。また、非画像部の地かぶ
りも発生していなかった。更に、5千枚の長期耐久テス
トにおいても、流動性、画像濃度とも変化が少なく安定
した特性を示した。また転写においても中抜けは実用上
問題ないレベルであり、転写効率は85%以上得られ、
色再現性の良好なカラー画像が得られた。
【0201】また、同じくトナーサンプルC2の4色カ
ラートナーを用いて画像出しを行ったところ、横線の乱
れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなどがなくベタ黒
画像が均一で濃度が1.4の32本/mmの画線をも再
現した極めて高解像度高画質の画像が得られた。また、
非画像部の地かぶりも発生していなかった。更に、5千
枚の長期耐久テストにおいても、流動性、画像濃度とも
変化が少なく安定した特性を示した。また転写において
も中抜けは実用上問題ないレベルであり、転写効率は9
0%以上得られ、色再現性の良好なカラー画像が得られ
た。両トナーサンプルとも機内汚染は発生しなかった。
【0202】(表8)に画像評価の結果を示す。
【0203】
【表8】
【0204】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、トナー
の粒度分布、比表面積、外添剤の付着状態が特定の関係
を満たすことで、トナー表面組成バラツキと内添剤の分
散性バラツキが抑制されるため、トナー凝集の発生を押
さえ微粒径化したトナーにおいて極めて高解像な画像を
安定して印字できる。さらに、転写時の中抜けや、機内
汚染も抑制できる。さらに導電性弾性ローラや中間転写
における転写性の優れたトナーを得ることができる。ま
た接触式の一成分現像法に使用してもトナーの熱融着や
凝集を生じず、高画質を安定して出力できる。
【0205】また、廃トナーをリサイクルしても現像剤
の帯電量、流動性の低下がなく、凝集物を生じず、長寿
命化が図られ、リサイクル現像を可能とし、地球環境汚
染防止と資源の再活用を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で使用したカラー電子写真装置
の概略構成を示す断面図
【図2】図1に示した中間転写ベルトユニットの構成を
示す断面図
【図3】カラー電子写真装置の概略構成を示す断面図
【符号の説明】 2 中間転写ベルトユニット 3 中間転写ベルト 4 第1転写ローラ 5 第2転写ローラ 6 テンションローラ 11 感光体 12 第3転写ローラ 17Bk,17C,17M,17Y 像形成ユニット 18 像形成ユニット群 21 像形成位置 22 レーザ信号光 35 レーザビームスキャナ部 38 ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03G 15/01 G03G 15/01 114A 112 15/08 501D 114 501A 15/08 501 504A 15/16 103 504 9/08 325 507 331 15/16 103 361 15/08 507B (72)発明者 前田 正寿 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 福本 浩一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA08 AA21 CA04 CA08 CB07 CB08 CB13 EA03 EA05 EA06 EA07 EA10 2H030 AA06 AA07 AB02 AD01 AD03 BB02 BB23 BB38 BB42 BB46 2H032 AA05 BA05 BA09 BA23 2H077 AA37 AC04 AC16 AD13 AD14 AD31 AE03 EA14 EA15 FA22

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】5μm以下の粒径を有するトナー粒子の全
    トナー粒子に占める個数割合をA個数%とし、12.7
    μm以上の粒径を有するトナー粒子の前記全トナー粒子
    に占める個数割合をB個数%としたとき、前記トナー粒
    子群が一般式(数1)の関係を有することを特徴とする
    トナー。 【数1】
  2. 【請求項2】トナーが、少なくとも結着樹脂と着色剤粒
    子とから構成されているトナー母体と、外添剤粒子から
    構成され、 5μm以下の粒径を有するトナー粒子の全トナー粒子に
    占める個数割合をA個数%とし、12.7μm以上の粒
    径を有するトナー粒子の前記全トナー粒子に占める個数
    割合をB個数%としたとき、前記トナー粒子群が一般式
    (数2)の関係を有し、かつ前記トナー母体の比表面積
    SRと前記トナー母体の個数平均粒径dp、真比重ρ
    が、一般式(数3)の関係を満足することを特徴とする
    トナー。 【数2】 【数3】
  3. 【請求項3】トナーが、少なくとも結着樹脂と着色剤粒
    子とから構成されているトナー母体と、外添剤粒子から
    構成され、 5μm以下の粒径を有するトナー粒子の全トナー粒子に
    占める個数割合をA個数%とし、12.7μm以上の粒
    径を有するトナー粒子の前記全トナー粒子に占める個数
    割合をB個数%としたとき、前記トナー粒子群が一般式
    (数4)の関係を有し、かつ前記トナー母体の比表面積
    SRと前記トナーの比表面積ST、前記トナー母体の個
    数平均粒径dp、真比重ρ、前記外添剤の比表面積SA
    が、一般式(数5)、(数6)の関係を同時に満足する
    ことを特徴とするトナー。 【数4】 【数5】 【数6】
  4. 【請求項4】トナーの体積平均粒径が4〜9μmである
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナ
    ー。
  5. 【請求項5】12.7μm以上の粒径を有するトナー粒
    子の前記全トナー粒子に占める個数割合が0.1〜10
    個数%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のトナー。
  6. 【請求項6】5μm以下の粒径を有するトナー粒子の全
    トナー粒子に占める個数割合が7〜55個数%であるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナ
    ー。
  7. 【請求項7】トナーに添加される外添剤が少なくとも酸
    化珪素微粉末からなることを特徴とする請求項1〜3の
    いずれかに記載のトナー。
  8. 【請求項8】トナーに添加される外添剤が少なくとも酸
    化チタン微粉末からなることを特徴とする請求項1〜3
    のいずれかに記載のトナー。
  9. 【請求項9】トナーに添加される外添剤が少なくともチ
    タン酸塩系微粉末、ジルコニア酸塩系微粉末のうちの少
    なくとも1種類以上からなることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載のトナー。
  10. 【請求項10】トナーに使用される結着樹脂の重量平均
    分子量Mwが1万〜30万、重量平均分子量Mwと数平
    均分子量Mnの比Mw/Mnが3〜50、Z平均分子量
    Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが10〜80
    0、高化式フローテスタによる1/2法による溶融温度
    が80〜150℃である多価カルボン酸又はその低級ア
    ルキルエステルと多価アルコールとの重縮合によって得
    られるポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載のトナー。
  11. 【請求項11】トナーに使用される結着樹脂の重量平均
    分子量Mwが10万〜50万、重量平均分子量Mwと数
    平均分子量Mnの比Mw/Mnが40〜90、Z平均分
    子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが350〜
    900、高化式フローテスターにおける1/2法による
    溶融温度が105〜145℃であるスチレン(メタ)ア
    クリル酸アルキルエステル共重合体であることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれかに記載のトナー。
  12. 【請求項12】転写プロセス後に像担持体上に残留した
    トナーを現像装置内に回収して再度現像プロセスに利用
    する廃トナーリサイクル手段を具備する電子写真装置に
    使用されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか
    に記載のトナー。
  13. 【請求項13】像保持体と導電性弾性ローラとの間に転
    写材を挿通させ、前記導電性弾性ローラに転写バイアス
    電圧を付与することにより前記像担持体上の静電潜像を
    可視像化したトナーを転写するトナー転写手段を具備す
    る電子写真装置に使用されることを特徴とする請求項1
    〜11のいずれかに記載のトナー。
  14. 【請求項14】軸で回転可能に支持され感光体に当接す
    るシリコーン樹脂からなる現像ロールに、回転可能に支
    持され前記現像ローラに当接するウレタン樹脂からなる
    供給ローラによりトナーを前記現像ローラに供給し、前
    記現像ロール上にドクターブレードを接触させてトナー
    の層を形成し、前記現像ローラと感光体とを接触させて
    現像する接触式非磁性一成分手段を具備する電子写真装
    置に使用されることを特徴とする請求項1〜11のいず
    れかに記載のトナー。
  15. 【請求項15】像担持体上に形成した静電潜像をトナー
    により顕像化する現像工程と、 前記像担持体に無端状の中間転写体の表面を当接させて
    前記中間転写体の表面に前記トナー画像を転写させる一
    次転写プロセスが複数回繰り返し実行され、この後に、
    この一次転写プロセスの複数回の繰り返し実行により前
    記中間転写体の表面に形成された重複転写トナー画像を
    転写材に一括転写させる2次転写プロセスが実行される
    よう構成された転写システムを有する電子写真方法に使
    用されることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに
    記載のトナー。
  16. 【請求項16】各々が少なくとも回転する像担持体とそ
    れぞれ色の異なるトナーを有する現像手段とを備え、前
    記像担持体上にそれぞれ異なった色のトナー像を形成す
    る複数の移動可能な像形成ユニットと、単一の露光位置
    と単一の転写位置より構成される像形成位置と、前記複
    数の像形成ユニットを円環状に配置した像形成ユニット
    群と、前記複数の像形成ユニットのそれぞれを、前記単
    一の像形成位置に順次移動せしめるため前記像形成ユニ
    ット群全体を回転移動させる移動手段と、信号光を発生
    する露光手段と、前記像形成ユニット群の回転移動のほ
    ぼ回転中心に、前記露光手段の光を前記露光位置に導く
    ミラーとを有し、転写材上に異なる色のトナー像を、位
    置を合わせて重ねて転写し、カラー像形成するカラー電
    子写真装置に使用されることを特徴とする請求項1〜1
    1のいずれかに記載のトナー。
  17. 【請求項17】トナーに添加される外添剤が少なくとも
    酸化珪素微粉末であり、かつ無端状の中間転写体が少な
    くともポリカーボネート樹脂から構成されることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載のトナー。
  18. 【請求項18】トナーに添加される外添剤が少なくとも
    チタン酸塩系微粉末、ジルコニア酸塩系微粉末であり、
    かつ無端状の中間転写体が少なくともウレタン樹脂から
    構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載のトナー。
  19. 【請求項19】トナーに使用される結着樹脂の重量平均
    分子量Mwが1万〜30万、重量平均分子量Mwと数平
    均分子量Mnの比Mw/Mnが3〜50、Z平均分子量
    Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが10〜80
    0、高化式フローテスタによる1/2法による溶融温度
    が80〜150℃である多価カルボン酸又はその低級ア
    ルキルエステルと多価アルコールとの重縮合によって得
    られるポリエステル樹脂であり、かつ前記トナーに添加
    される外添剤が少なくとも酸化珪素微粉末から構成され
    ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のト
    ナー。
  20. 【請求項20】トナーに使用される結着樹脂の重量平均
    分子量Mwが10万〜50万、重量平均分子量Mwと数
    平均分子量Mnの比Mw/Mnが40〜90、Z平均分
    子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが350〜
    900、高化式フローテスターにおける1/2法による
    溶融温度が105〜145℃であるスチレン(メタ)ア
    クリル酸アルキルエステル共重合体であり、かつ前記ト
    ナーに添加される外添剤が少なくとも酸化珪素微粉末か
    ら構成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    に記載のトナー。
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