JP2000181118A - トナー及び電子写真装置 - Google Patents

トナー及び電子写真装置

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JP2000181118A
JP2000181118A JP35104698A JP35104698A JP2000181118A JP 2000181118 A JP2000181118 A JP 2000181118A JP 35104698 A JP35104698 A JP 35104698A JP 35104698 A JP35104698 A JP 35104698A JP 2000181118 A JP2000181118 A JP 2000181118A
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lanolin
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JP35104698A
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English (en)
Inventor
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃トナーリサイクルをしても高性能な現像性
を維持でき、感光体、現像部材等へのフィルミングが抑
えられ、また中間転写体を用いた転写システムを具備す
る電子写真装置において、転写の中抜けが抑えられ、高
効率の転写性を有することができる。また、異なった色
のトナー像を形成する複数の移動可能な像形成ユニット
を円環状に配置した像形成ユニット群を有し、その像形
成ユニット全体が回転移動する構成の電子写真方法に好
適に作用し、高濃度、低地かぶりで感光体へのフィルミ
ングの発生を防ぐことをが可能とするトナーを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 特定のラノリン又はラノリン誘導体をト
ナーに添加し、熱風により表面改質処理を施すトナー構
成。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は複写機、レーザビー
ム・プリンタ(以下、LBPと記す)、普通紙ファクシ
ミリ(以下、FAXと記す)、カラーLBPやカラーF
AXに用いられるトナー及びこのトナーを使用する電子
写真装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子写真装置はオフィスユースの
目的からパーソナルユースへと移行しつつあり、小型
化、メンテナンスフリーなどを実現する技術が求められ
ている。そのため廃トナーのリサイクルなどのメンテナ
ンス性が良く、オゾン排気が少ないなどの条件が必要と
なる。
【0003】電子写真方式の複写機、プリンターの印字
プロセスを説明する。先ず、画像形成のために像担持体
(以下感光体と称す)を帯電する。帯電方法としては、
従来から用いられているコロナ帯電器を使用するもの、
また、近年ではオゾン発生量の低減を狙って導電性ロー
ラを感光体に直接押圧した接触型の帯電方法などによっ
て感光体表面を均一に帯電する方法がある。感光体を帯
電後、複写機であれば、複写原稿に光を照射して反射光
をレンズ系を通じて感光体に照射する。或いは、プリン
タであれば露光光源としての発光ダイオードやレーザー
ダイオードに画像信号を送り、光のON−OFFによっ
て感光体に潜像を形成する。感光体に潜像(表面電位の
高低)が形成されると感光体は予め帯電された着色粉体
であるトナー(直径が5μm〜15μm程度)によって
可視像化される。トナーは感光体の表面電位の高低に従
って感光体表面に付着し複写用紙に電気的に転写され
る。すなわち、トナーは予め正または負に帯電しており
複写用紙の背面からトナー極性と反対の極性の電荷を付
与して電気的に吸引する。転写方法としては、従来から
用いられているコロナ放電器を使用するもの、また、近
年ではオゾン発生量の低減を狙って導電性ローラを感光
体に直接押圧した転写方法が実用化されている。転写時
には感光体上の全てのトナーが複写用紙に移るのではな
く、一部は感光体上に残留する。この残留トナーはクリ
ーニング部でクリーニングブレードなどで掻き落とされ
廃トナーとなる。そして複写用紙に転写されたトナー
は、定着の工程で、熱や圧力により、紙に固定される。
【0004】定着方法としては、2本以上の金属ロール
間を通過させる圧力定着方式と電熱ヒータによる加熱雰
囲気中を通過させるオーブン定着方式および加熱ローラ
ー間を通過させる熱ロール定着方式がある。熱ロール定
着方式は加熱ローラの表面と複写用紙上のトナー面とが
圧接触するためトナー画像を複写用紙に融着する際の熱
効率が良好であり、迅速に定着を行うことが出来る。し
かしながら熱ロール定着方式では加熱ローラ表面にトナ
ーが加熱溶融状態で圧接触するためトナーの一部がロー
ラ表面に付着して再び複写用紙上に付着し画像を汚すオ
フセット現象を起こしやすい欠点がある。そのオフセッ
ト防止する方法として、加熱ローラ表面を耐熱性でトナ
ーに対する離型性に富む弗素樹脂やシリコンゴムで形成
し、さらにその表面にシリコーンオイルなどのオフセッ
ト防止用液体を供給して液体の薄膜でローラ表面を被覆
する方法が取られている。この方法では、シリコーンオ
イルなどの液体が加熱されることにより臭気を発生し、
また、液体を供給するための余計な装置が必要となり、
複写装置の機構が複雑になる。また、安定性よくオフセ
ットを防止するためには、高い精度で液体の供給をコン
トロールする必要があり、複写装置が高価にならざるを
得ない。そこでこのような液体を供給しなくてもオフセ
ットが発生せず、良好な定着画像が得られるトナーが要
求されている。
【0005】周知のように電子写真方法に使用される静
電荷現像用のトナ−は一般的に樹脂成分、顔料もしくは
染料からなる着色成分および可塑剤、電荷制御剤、更に
必要に応じて離型剤などの添加成分によって構成されて
いる。樹脂成分として天然または合成樹脂が単独あるい
は適時混合して使用される。
【0006】そして、上記添加剤を適当な割合で予備混
合し、熱溶融によって加熱混練し、気流式衝突板方式に
より微粉砕し、微粉分級されてトナー母体が完成する。
その後このトナー母体に外添剤を外添処理してトナーが
完成する。
【0007】一成分現像では、トナーのみで構成される
が、トナーと磁性粒子からなるキャリアと混合すること
によって2成分現像剤が得られる。
【0008】またカラー複写機では、感光体を、帯電チ
ャージャーによるコロナ放電で帯電させ、その後各色の
潜像を光信号として感光体に照射し、静電潜像を形成
し、第1色、例えばイエロートナーで現像し、潜像を顕
像化する。その後感光体に、イエロートナーの帯電と逆
極性に帯電された転写材を当接し、感光体上に形成され
たイエロートナー像を転写する。感光体は転写時に残留
したトナーをクリーニングしたのち除電され、第1のカ
ラートナーの現像、転写を終える。
【0009】その後マゼンタ、シアンなどのトナーに対
してもイエロートナーと同様な操作を繰り返し、各色の
トナー像を転写材上で重ね合わせてカラー像を形成する
方法が取られている。そしてこれらの重畳したトナー像
はトナーと逆極性に帯電した転写紙に転写された後、定
着され複写が終了する。
【0010】このカラー像形成方法としては、単一の感
光体上に順次各色のトナー像を形成し、転写ドラムに巻
き付けた転写材を回転させて繰り返しこの感光体に対向
させ、そこで順次形成される各色のトナー像を重ねて転
写していく転写ドラム方式と、複数の像形成部を並べて
配置し、ベルトで搬送される転写材にそれぞれの像形成
部を通過させて順次各色のトナー像を転写し、カラー像
を重ね合わす連続重ね方式が一般的である。
【0011】前記の転写ドラム方式を用いたものに、特
開平1−252982号公報に示されるカラー画像形成
装置がある。図5はこの従来例の全体構成の概要を示す
もので、以下その構成と動作を簡単に説明する。図5に
おいて、501は感光体で、これに対向して帯電器50
2と、現像部503と、転写ドラム504と、クリーナ
505が設けられている。現像部503は、イエロ色の
トナー像をつくるためのY現像器506、マゼンタ色の
M現像器507、シアン色のC現像器508、黒色のB
k現像器509とで構成され、現像器群全体が回転して
各々の現像器が順次感光体501に対向し現像可能の状
態になる。転写ドラム504と感光体501は動作中は
対向しながらそれぞれ矢印方向に一定速度で回転してい
る。
【0012】像形成動作が開始すると感光体501が矢
印方向に回転するとともに、その表面が帯電器502に
よって一様に帯電される。その後感光体表面には、1色
目のイエロの像を形成するための信号で変調されたレー
ザビーム510を照射されて、潜像が形成される。次に
この潜像は最初に感光体501に対向しているY現像器
506により現像され、イエロのトナー像が形成され
る。感光体上に形成されたイエロのトナー像が転写ドラ
ム504に対向する位置に移動するまでに、すでに転写
ドラム504の外周には給紙部511から送られた転写
材としての1枚の用紙が先端を爪部512でつかまれて
巻き付けられており、その用紙の所定の位置に感光体上
のイエロのトナー像が対向して出会うようにタイミング
がとられている。
【0013】感光体上のイエロのトナー像が転写帯電器
513の作用により用紙に転写された後、感光体表面は
クリーナ505により清掃されて、次色の像形成が準備
される。続いてマゼンタ、シアン、黒のトナー像も同様
に形成されるが、そのとき現像部503は色に応じて用
いる各現像器506〜509を感光体に対向させて現像
可能の状態にする。転写ドラム504の径は最長の用紙
が巻き付けられかつ各色の像間で現像器の交換が間に合
うように充分の大きさを持っている。
【0014】各色の像形成のためのレーザビーム510
の照射は、回転につれて感光体上の各色のトナー像と転
写ドラム上の用紙に既に転写されたトナー像とが位置的
に合致されて対向するようにタイミングがとられて実行
される。このようにして4色のトナー像が転写ドラム5
04上で用紙に重ねて転写されて、用紙上にカラー像が
形成される。全ての色のトナー像が転写された後、用紙
は剥離爪514により転写ドラム504から剥されて、
搬送部515を経て定着器516によりトナー像が定着
され、装置外へ排出される。
【0015】一方、連続転写方式を用いたカラー画像形
成装置の例として、特開平1−250970号公報があ
る。この従来例では4色の像形成のためにそれぞれが感
光体、光走査手段などを含んだ4つの像形成ステーショ
ンが並び、ベルトに搬送された用紙がそれぞれの感光体
の下部を通過してカラートナー像が重ね合わされる。
【0016】さらにまた、転写材上に異なる色のトナー
像を重ねてカラー像を形成する他の方法として、感光体
上に順次形成される各色トナー像を中間転写材上に一旦
重ねて、最後にこの中間転写材上のトナー像を一括して
転写紙に移す方法が特開平2−212867号公報で開
示されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】昨今、地球環境保護の
点から、オゾン発生量の低減や、産業廃棄物の無制限な
廃棄を規制するため従来再利用されずに廃棄されていた
廃トナーを再利用することや、定着の消費電力を抑える
低温定着方法などの必要性が叫ばれている。トナー材料
もオゾン量の発生の少ないローラ転写方法への対応や、
廃トナーリサイクルへの対応や、低温定着化への対応す
べく改良が進んでいる。更にこれら単独ではなく同時に
満足できる高性能なトナーは環境保護からは重要課題で
ある。
【0018】また複写機や、プリンタ、FAXにおいて
プロセス速度の異なる機種毎に別々の種類のトナーを使
用している。例えば低速機では耐オフセット性を向上さ
せるため、粘弾性の高い、高軟化点の結着樹脂材料を使
用する。高速機では定着に必要な熱量が得にくいため、
定着性を高めるために軟化点を下げた特性の異なる別の
結着樹脂を使用している。プロセス速度とは機械の時間
当たりの複写処理能力に関係し、感光体の周速度を示し
ている。感光体の周速度によって複写用紙の搬送速度が
決まる。これらの別々のトナーを共有化できれば、生産
効率が上がり、トナーコストも大きく下げることが可能
になる。
【0019】定着の工程では、紙へのトナーの付着力で
ある定着強度と、ヒートローラへの付着を防止する耐オ
フセット性とが支配因子となる。
【0020】トナーは定着ローラからの熱または圧力に
より、紙の繊維に溶融浸透して、定着強度が得られる。
この定着特性を向上するため、従来は、結着樹脂を改良
したり、離型剤などを添加したりして、紙へ固着する定
着強度を高め、定着ローラにトナーが付着するオフセッ
ト現象を防止している。
【0021】特開昭59−148067号公報では、樹
脂に低分子量と高分子量部分とを持ち、低分子量のピー
ク値とMw/Mnを規定した不飽和エチレン系重合体を
使用し、軟化点を特定したポリオレフィンを含有するト
ナーが開示されている。これによって、定着性と耐オフ
セット性が確保されるとしている。また特開昭56−1
58340号公報では特定の低分子量重合体成分と高分
子量重合体成分よりなる樹脂を主成分とするトナーが開
示されている。低分子量成分により定着性を確保し、高
分子量成分により耐オフセット性を確保する目的であ
る。また特開昭58−223155号公報では1000
〜1万と20万〜100万の分子量領域に極大値を持
ち、Mw/Mnが10〜40の不飽和エチレン系重合体
からなる樹脂と特定の軟化点を有するポリオレフィンを
含有するトナーが開示されている。低分子量成分により
定着性を確保し、高分子量成分とポリオレフィンにより
耐オフセット性を確保する目的として使用されている。
【0022】しかし、高速機での定着強度を高めるため
に、結着樹脂の溶融粘度を下げたり低分子量化した樹脂
を使用すると、長期使用中に2成分現像であればトナー
がキャリアに固着するいわゆるスペントが発生し易くな
る。一成分現像であれば、ドクターブレードや現像スリ
ーブ上にトナーが固着しやすくなり、トナーの耐ストレ
ス性が低下する。低速機に使用すると定着時ヒートロー
ラにトナーが付着するオフセットが発生しやすくなる。
また長期保存中にトナー同士が融着するブロッキングが
発生する。
【0023】高分子量成分と低分子量成分をブレンドす
る構成によっては、狭範囲のプロセス速度に対しては定
着強度と、耐オフセット性を両立させることが可能では
あるが、広範囲のプロセス速度に対応することは難し
い。広範囲のプロセス速度に対応するためにはより高い
高分子量成分とより低い低分子量成分の構成にする必要
がある。高速機では低分子量成分を多くすることにより
定着強度を高めることができるが、耐オフセット性も悪
化する。低速機では高分子量成分を多くすることにより
耐オフセット性を高める効果が得られるが、高分子量成
分を多くすると、トナーの粉砕性が低下し生産性が低下
する弊害が生じる。そのため、高分子量成分と低分子量
成分をブレンドした、あるいは共重合させた構成に対し
て、低軟化点離型剤の添加例えばポリプロピレンワック
スの添加により、定着時ヒートローラからの離型性を良
くして耐オフセット性を高める効果が得られる。さらに
ポリエチレンワックス添加により、それ自身摩擦低減効
果を持つため定着時の熱でトナー表面に溶融析出するこ
とで、結着樹脂の定着性に寄与する低分子量成分が同量
であっても、定着性向上には効果的である。つまりポリ
エチレンワックス添加による定着性向上作用は、複写用
紙とトナーとの結合を強化するのではなく、外部からの
力を逃がす効果によるものである。
【0024】しかし上記材料は離型性が高い分だけ結着
樹脂中での分散性を良好に保てないと、逆極性トナーが
発生し易く、画質を悪化させる。またキャリア、感光
体、現像スリーブをフィルミング汚染する課題がある。
【0025】また、前記したように、近年,地球環境保
護の観点から、転写後に感光体上に残留し、クリーニン
グ手段によって回収された廃トナーを再度,現像工程で
リサイクルする形態の装置が好ましい。しかしながら、
廃トナーをリサイクルするとき、廃トナーがクリーナ
部、現像部、また廃トナーを現像部へ戻すときの輸送管
内で受けるストレスなどにより離型剤の存在するトナー
の軟質の部分にダメージが現れる。またクリーニング工
程で感光体から掻き落とされた廃トナーを再度現像でリ
サイクルする際、分散不良となった廃トナーと現像器内
の新しいトナーが混合すると帯電量分布が不均一にな
り、逆極性トナーが増加して、複写画像の品質が低下す
る。さらに感光体へのワックスのフィルミングが助長さ
れ、寿命低下の要因となる。また葉書などの長さの短い
用紙では感光体ドラムとの摩擦力で搬送されるが、上記
離型剤が感光体に付着するとその搬送力を低下させ葉書
通紙不良となる。
【0026】また、前記の導電性弾性ローラを用いた転
写方式は、像担持体と導電性弾性ローラとの間に転写紙
を挿通させ、前記導電性弾性ローラに転写バイアス電圧
を付与することにより前記像担持体表面上にあるトナー
を転写紙に転写するものであるが、かかる導電性弾性ロ
ーラを用いた転写方式では、転写紙に裏汚れが発生する
といった問題がある。これは像担持体上のトナーを転写
ローラを用いて転写紙に転写する場合、転写紙がない状
態では転写ローラは像担持体に所定の圧力で当接してお
り、現像工程でカブリが多いと、かかるカブリによるト
ナーによって転写ローラが汚染し、このトナーによって
汚染した転写ローラが送られて来た転写紙の裏面に当接
するためである。
【0027】また、後述するように、本発明に係るトナ
ーを用いる電子写真方法では、中間転写体を用いる構成
である。
【0028】転写ドラム方式では、異なる色のトナー像
の位置を合わせて重ねるために転写ドラムを用い、この
転写ドラムを感光体に対して同速度で回転させ、さらに
像の先端のタイミングを合わせることによって、カラー
像を形成する場合の各色トナー像の相互位置を合致させ
る。しかしながら上記のような構成では、転写ドラムに
用紙を巻き付ける必要があるため、転写ドラムの径が一
定の大きさ以上必要であり、またその構造が非常に複雑
で高精度が要求されるため、装置が大がかりで高価なも
のとなっていた。また葉書や厚紙など腰の強い用紙は、
転写ドラムに巻き付けることができないため使用できな
かった。
【0029】一方、連続転写方式は、色数に対応した像
形成位置を有しており、そこに用紙を次々と通過させれ
ばよいため、このような転写ドラムは不要であるが、こ
の方式では感光体上に潜像を形成するためのレーザ光学
系などの潜像形成手段が色の数に対応して複数個必要で
あり、構造が非常に複雑で高価であった。さらにまた、
像形成位置が複数箇所あるため、各色の像形成部の相対
的な位置ずれ、回転軸の偏心、各部の平行度のずれなど
が直接色ずれに影響し高画質を安定に得ることが困難で
あった。特に潜像形成手段による潜像の各色間の位置合
わせを正確に行う必要があり、特開平1−250970
号公報にも示されているように、潜像形成手段である像
露光系に相当の工夫と複雑な構成が必要であるという問
題点があった。
【0030】さらに、中間転写材を用いる特開平2−2
12867号公報の例では、各色のトナー像を同一の感
光体上に形成するために、複数の現像器を単一の感光体
の周辺に配置しなければならず、必然的に感光体の形状
が大きくなり、また感光体が取り扱いにくいベルト形状
になっている。また、各現像器をメンテナンス時に交換
すると感光体の特性とのマッチング調整が必要であった
り、感光体の交換時には各現像器との間での位置調整が
必要であったため、各色現像器や感光体のメンテナンス
も困難であった。
【0031】しかし中間転写方式は、複雑な光学系を必
要としなく、また葉書や厚紙などの腰の強い用紙にも使
用でき、また中間転写ベルトを使用するとフレキシブル
なため、転写ドラム方式、連続転写方式に比べて、装置
自体の小型化を可能に出来るメリットがある。
【0032】また、トナーは転写時に全て転写されるの
が理想であるが、一部転写残りが生じる。いわゆる転写
効率は100%でなく、一般的には75〜90%程度で
ある。この転写残りのトナーは感光体クリーニングの工
程でクリーニングブレード等で掻き落とされて廃トナー
となる。
【0033】しかし、中間転写体を使用する構成では、
トナーは感光体から中間転写体へ、さらに中間転写体か
ら受像紙へと、少なくとも2回以上の転写工程を経るこ
とになり、通常の1回転写の複写機では、例えば85%
の転写効率があっても、2回の転写により、転写効率は
72%にまで低下する。さらに1回転写で75%の転写
効率であるものは56%と約半分のトナーが廃トナーと
なってしまい、トナーのコストアップや、廃トナーボッ
クスの容積をより大きなものとせねばならず、これでは
装置の小型化が出来ない。転写効率の低下は分散不良に
よる逆極性の地かぶりや転写抜けが要因と考えられる。
【0034】またカラー現像の場合は、中間転写体上で
4色のトナー画像を重ねるためトナー層が厚くなり、ト
ナー層がない、あるいは、薄いところとの圧力差が生じ
やすい。このため、トナーの凝集効果によって画像の一
部が転写されずに穴となる"中抜け"現象が発生し易い。
さらに、受像紙が詰まった場合のクリーニングを確実に
行うために、中間転写体にトナーの離型効果の高い材料
を用いると、中抜けは顕著に現れ、画像の品位を著しく
低下させてしまう。さらに、文字やラインなどではエッ
ジ現像となっており、トナーがより多くのり、加圧によ
るトナー同士の凝集を起こし、中抜けがより顕著にな
る。特に高湿高温の環境下でより顕著に現れる。
【0035】また、後述するように、本発明に係るトナ
ーを用いる電子写真方法では、異なった色のトナー像を
形成する複数の移動可能な像形成ユニットを円環状に配
置した像形成ユニット群を有し、その像形成ユニット全
体が回転移動する構成である。さらに像形成ユニット、
中間転写ユニット毎での交換が可能な構成であり、寿命
が来て交換時期に来るとユニット毎の交換でメンテナン
スが容易に行え、電子写真カラープリンタにおいても白
黒並みのメンテナンス性を得ることが可能となる。しか
し像形成ユニット自体が公転するため、クリーニングさ
れた廃トナーが一時的に感光体に繰り返し付着し、また
現像ローラからの離脱、付着を繰り返すため、感光体へ
のダメージやフィルミングが生じやすくなるし、現像の
初期に於いて帯電の立ち上がり性が悪いと初期カブリを
誘発する。
【0036】また、この4色トナー画像の定着において
は、カラートナーを混色させる必要がある。このとき、
トナーの溶融不良が起こるとトナー画像表面又は内部に
於いて光の散乱が生じて、トナー色素本来の色調が損な
われると共に重なった部分では下層まで光が入射せず、
色再現性が低下する。従って、トナーには完全溶融特性
を有し、色調を妨げないような透光性を有することが必
要条件である。しかしこのような樹脂の構成ではより溶
融特性を良くしようとするとき耐オフセット性が低下
し、紙にすべて定着するのではなく定着ローラ表面に付
着してオフセットが生じてしまうため定着ローラに多量
のオイル等を塗布しなければならず、取扱や、機器の構
成が複雑になる。またポリプロピレンやポリエチレン等
の離型剤を添加して耐オフセット性を向上させる方法も
あるが、多量に添加しなければならず、色の濁りが生じ
て、色再現性が低下してしまう。
【0037】また、特開平5−119509号公報、特
開平8−220808号公報においてカルナウバワック
スを多量に添加することで色濁りを抑えて優れた定着
性、耐オフセット性が得られている報告がなされてい
る。
【0038】しかし先にも述べたようにカルナウバワッ
クス等を添加したとき分散不良に伴う、地カブリ、感光
体、現像ローラ、中間転写体へのフィルミングの発生、
転写不良を誘発し、さらには廃トナーリサイクルプロセ
スに於いてはより、これらの現象が顕著になる。
【0039】本発明は上記問題点に鑑み、結着樹脂中に
ワックス等の内添加剤の分散性を向上させ、均一な帯電
分布を有するトナーを提供することを目的とする。
【0040】また、オイル塗布しないオイルレス定着の
フルカラー電子写真用トナーを提供することを目的とす
る。
【0041】また、高機能な結着樹脂を使用しても、樹
脂特性を劣化させることなく添加剤の分散性を向上させ
安定した現像性を維持出来るトナーを提供することを目
的とする。
【0042】また、プロセス速度が広範囲に異なる機種
においても、定着性と耐オフセット性を両立出来、かつ
分散性に優れ帯電性が安定し高画質を可能とするトナー
を提供することを目的とする。
【0043】また、導電性弾性ローラや、中間転写体を
用いた電子写真方法で転写時の中抜けや飛び散りを防止
し、高転写効率が得られる現像剤を提供することを目的
とする。
【0044】また、長期使用においても、感光体、中間
転写体のフィルミングを防止できる現像剤を提供するこ
とを目的とする。
【0045】また、廃トナーをリサイクルしても現像剤
の帯電量、流動性の低下がなく、凝集物を生じず、長寿
命化が図られ、リサイクル現像を可能とし、地球環境汚
染防止と資源の再活用を可能にする現像剤を提供するこ
とを目的とする。
【0046】
【課題を解決するための手段】本発明に係るトナーは、
少なくとも結着樹脂と、外添剤と、ラノリン又はラノリ
ン誘導体とを有することを特徴とする。
【0047】さらに本発明は、ラノリン誘導体が、ラノ
リン脂肪酸の金属塩、ラノリン脂肪酸エステル、水素添
加ラノリン及び硬質ラノリンからなる群から選ばれる1
種又は2種以上であることが好ましい。
【0048】さらに本発明は、結着樹脂が、分子量分布
の重量平均分子量Mwが10万〜60万、重量平均分子
量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが50〜10
0、Z平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/M
nが350〜1200、高化式フローテスターにおける
1/2流出温度が100〜145℃であることが好まし
い。
【0049】さらに本発明は、少なくともスチレン系単
量体と化学式(化1)で示される単量体を共重合してな
る共重合体からなることが好ましい。
【0050】さらに本発明は、結着樹脂が、少なくとも
スチレン系単量体と化学式(化1)、化学式(化2)で
示される単量体を共重合してなる共重合体からなること
が好ましい。
【0051】さらに本発明は、結着樹脂が、少なくとも
少なくともスチレン系単量体と化学式(化1)、化学式
(化3)で示される単量体を共重合してなる共重合体で
あることが好ましい。
【0052】さらに本発明は、ラノリン又はラノリン誘
導体は予備混合工程の前に予め結着樹脂中に添加される
ことが好ましい。
【0053】さらに本発明は、結着樹脂は、結着樹脂溶
液中にラノリン又はラノリン誘導体を添加し脱溶剤した
ものを主成分とすることが好ましい。
【0054】さらに本発明は、トナーの主成分である結
着樹脂の重量平均分子量Mwが1万〜30万、重量平均
分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが3〜5
0、Z平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/M
nが10〜800、高化式フローテスタによる1/2流
出温度が80〜150℃、流出開始温度は80〜120
℃である多価カルボン酸又はその低級アルキルエステル
と多価アルコールとの重縮合によって得られるポリエス
テル樹脂であることが好ましい。
【0055】さらに本発明は、トナー母体に熱風による
表面改質処理が施されることが好ましい。
【0056】さらに本発明は、トナー母体に疎水性シリ
カが混合付着された後、熱風による表面改質処理が施さ
れることが好ましい。
【0057】さらに本発明は、トナー母体に疎水性シリ
カが混合付着された後、熱風による表面改質処理が施さ
れ、さらに疎水性シリカが外添処理されることが好まし
い。
【0058】さらに本発明は、トナーに添加される外添
剤が酸化チタン微粉末、マグネタイト微粉末、チタン酸
塩系微粉末又はジルコニア酸塩系微粉末のうちの少なく
とも1種類以上からなることが好ましい。
【0059】
【発明の実施の形態】本形態に係るトナーは、結着樹脂
中に、着色剤および外添剤と共に、ラノリン又はラノリ
ン誘導体を添加する構成である。
【0060】このラノリン又はラノリン誘導体は、定着
助剤として定着性向上に作用し、紙との接着性を強化す
るとともに、紙上の画像表面での摩擦抵抗を減少させ、
擦過によるトナーの紙からの剥離を抑えて定着性を向上
させるとともに、シャープメルトの樹脂がほぼ完全溶融
するカラートナーに対する耐オフセット性の離型性改良
に効果がある。
【0061】なお、ラノリンは、羊の皮脂肪腺より分泌
脂肪質であるウールグリースを精製したものである。ま
たラノリン脂肪酸の金属塩、ラノリン脂肪酸エステル、
ラノリンに水素添加した還元ラノリン、硬質ラノリン等
のラノリン誘導体も好ましい材料である。これらは1種
又は2種以上組み合せても使用可能である。
【0062】そして、ラノリンをけん化分解して得られ
るラノリン脂肪酸は13〜33個の炭素原子を有するヒドロ
キシル化脂肪酸、イソ、アンチイソ脂肪酸などからな
る。その金属塩はナトリウム、カリウム、カルシウム、
マグネシウム、バリウム、亜鉛、鉛、マンガン、鉄、ニ
ッケル、コバルト、アルミニウムなどの金属塩が使用す
ることが出来る。ラノリン脂肪酸エステルとしては例え
ば、メチル、エチル、ブチルやグリセリン、ペンタエリ
スリトール、ポリプロピレングリコール、トリメチロー
ルプロパンなどのエステル、特に、ラノリン脂肪酸ペン
タエリスリトールモノエステル、ラノリン脂肪酸ペンタ
エリスリトールトリエステル、ラノリン脂肪酸トリメチ
ロールプロパンエステルなどが好ましい。
【0063】さらには、ラノリン脂肪酸とグリセリン、
ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の多
価アルコールとのエステル化反応物を、トリレンジイソ
シアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4'−
ジシソシアネート(MDI)、等のイソシアネートで架
橋して得られるラノリン脂肪酸多価アルコールエステル
のイソシアネート重合物も好ましく使用できる。
【0064】添加量としてはトナー100重量部に対し
て0.1〜20重量部が好ましい。0.1重量部以下で
あると、定着性の効果が得られず、20重量部以上では
貯蔵安定性に難点がある。
【0065】また他の成分との併用の可能である。例え
ば、カルウナバワックス、キャンデリラワックス、水素
添加したホホバ油、木ろう、みつろう、オゾケライト、
セレシン、ライスワックス等の植物系ワックス、ポリエ
チレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンワックス、
脂肪酸アミド、ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン
酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸バリウ
ム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛、等の高級脂
肪酸或いはその金属物、エステル等の誘導体が一種類又
は二種類以上組み合わせての使用も可能である。
【0066】本形態に好適に使用される結着樹脂は、各
種ビニル系モノマーによる単独重合体または共重合体が
好ましい。例えば、O−メチルスチレン、m−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、p―エチルスチレン、
2,4−ジメチルアスチレン、p−nブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ヘキシルス
チレン、P−クロルスチレンなどのスチレンのおよびそ
の誘導体があげられ、とくにスチレンが好ましい。
【0067】またアクリル単量体としては、前記一般式
(化1)の式中R1は、水素原子または低級アルキル
基、R2は水素原子、炭素数12までの炭化水素基、ヒ
ドロキシルアルキル基、ビニルエステル基またはアミノ
アクリル基である。そのアクリル単量体としては、アク
リル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチルヘ
キシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フェニ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリ
ル酸エチル、γ−ヒドロキシアクリル酸プロピルα−ヒ
ドロキシアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル
酸エチル、γ−アミノアクリル酸プロピル、γ−N,N
−ジエチルアミノアクリル酸プロピル、エチレングリコ
ールジメタクリル酸エステル、テトラエチレングリコー
ルジメタクリル酸エステル等を挙げることができる。本
発明の目的に好適なスチレンーアクリル系共重合体とし
ては、スチレン/ブチルアクリレート共重合体であり、
特にスチレンを75〜85重量%、ブチルアクリレート
を15〜25重量%含有するものが好適に使用される。
【0068】さらに本形態に好適に使用される結着樹脂
としては、スチレン系(メタ)アクリル酸系単量体とと
もに前記(化2)に示す長鎖アルキル基を有する(メ
タ)アクリル酸系の単量体を共重合させたものが好適に
使用される。これによりラノリン及びラノリン誘導体の
分散性が著しく向上し、定着性、耐オフセット性が良化
するとともに、帯電の安定性、高温低湿下の帯電上昇
や、高湿下でのトナー濃度制御不良等の環境課題が抑制
される効果がある。結着樹脂100重量部に対して、
0.01〜8重量部添加される。少ないと効果が得られ
ず、多すぎると樹脂の耐久性が低下する。
【0069】さらに本形態にかかる結着樹脂としては、
スチレン系(メタ)アクリル酸系単量体とともに(化
3)に示すアミノ基を有する(メタ)アクリル酸系の単
量体を共重合させたものが好適に使用される。例えば、
ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチル
アミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有するビニル
系単量体である。これによりラノリン及びラノリン誘導
体を含有したトナーの高温低湿下での負帯電性の過帯電
を抑制し、帯電の安定化を図り、画質の安定性が得られ
る。結着樹脂100重量部に対して、0.01〜5重量
部添加される。この値より、少ない場合には効果が得ら
れず、また、多い場合には耐湿性が低下する。
【0070】重合体の製造方法としては、バルク重合、
塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知の
重合法を使用することができる。重合率30〜90重量
%までバルク重合を行い、溶剤と重合開始剤を添加して
溶液重合により反応を継続する方法等も好ましい。
【0071】本発明において、トナーを広範囲の現像プ
ロセス速度(140mm/sec〜480mm/se
c)に対応させるためには、前記混練時の添加剤の分散
性を向上させることによるトナーの定着性および帯電性
の向上だけでなく、結着樹脂の熱溶融による紙への浸透
力を更に高めること,トナー定着像の表面の滑り性を上
げること,および耐オフセット性を向上させるために適
度な粘弾性を有するものにすることが必要である。紙へ
の浸透力を高め、耐オフセット性を向上させるために
は、結着樹脂の低分子量重合体成分と高分子量重合体成
分のそれぞれにおける組成とガラス転移点と分子量を特
定するのが好ましい。
【0072】結着樹脂全体として重量平均分子量Mwが
10万〜60万、重量平均分子量Mwと数平均分子量M
nの比Mw/Mnが50〜100、Z平均分子量Mzと
数平均分子量Mnの比Mz/Mnが350〜1200、
高化式フローテスタによる1/2流出温度(以下軟化
点)が100〜145℃であることが好ましい。
【0073】さらには重量平均分子量Mwが12万〜4
5万、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw
/Mnが60〜95、Z平均分子量Mzと数平均分子量
Mnの比Mz/Mnが500〜1100、軟化点が10
5〜135℃であることがより好ましい。さらには重量
平均分子量Mwが15万〜45万、重量平均分子量Mw
と数平均分子量Mnの比Mw/Mnが70〜95、Z平
均分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが60
0〜1100、軟化点が110〜135℃であることが
より好ましい。定着性および製造段階での粉砕時におけ
る粉砕性を更に向上させるためには、結着樹脂はスチレ
ン系成分を50〜95重量%含むものが好ましい。また
結着樹脂のフローテスターによる流出開始温度は、80
〜120℃の範囲、好ましくは85〜110℃の範囲、
より好ましくは85〜100℃の範囲にあるのがよい。
【0074】Mwが10万より小、Mw/Mnが50よ
り小、比Mz/Mnが350より小、軟化点が100℃
より小、流出開始温度が80℃より小の場合、混練時の
せん断力が係りにくく、ラノリン及びラノリン誘導体の
分散性が低下するとともに、低速時での耐オフセット性
が悪化する。Mwが60万より大、Mw/Mnが100
より大、比Mz/Mnが1200より大、軟化点が14
5℃より大、流出開始温度が120℃より大の場合、高
速時での定着性が悪化し、粉砕性が悪化する。
【0075】Z平均分子量は最もよく高分子量側のテー
リング部における分子量の大きさと量を表し、ラノリン
及びラノリン誘導体を添加したトナー特性において大き
な影響を与える。Mzが大きいほど樹脂強度が増大し、
熱溶融混錬時の粘度が増大して分散性が著しく向上す
る。カブリ、トナー飛散を抑えることが出来るととも
に、高温低湿下、高湿下の環境変動を抑制できる効果が
得られる。Mz/Mnを大きくすることにより、超高分
子量領域まで幅広く広がるので、混練時の溶融性が良好
となり、溶融粘度を上げている。
【0076】前記結着樹脂の分子量は、数種の単分散ポ
リスチレンを標準サンプルとするゲル・パーミエーショ
ン・クロマトグラフィーによって測定された値である。
すなわち、温度25℃においてテトラヒドロフランを溶
媒として毎分1mlの流速で流し、これに濃度0.5g
/dlのテトラヒドロフラン試料溶液を、試料重量で1
0mg注入して測定した値である。測定条件は、対象試料
の分子量分布が、数種の単分散ポリスチレン標準試料に
より得られる検量線における分子量の対数とカウント数
が直線となる範囲内に包含される条件である。
【0077】また、結着樹脂の軟化点は、島津製作所の
フローテスタ(CFT500)により、1cm3 の試料
を昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーにより
20kg/cm2 の荷重を与え、直径1mmのノズルか
ら押し出して、このプランジャーの降下量と昇温温度特
性との関係から、その特性線の高さをhとしたとき、h
/2に対する温度を軟化点(Tm)、押し出した時の流
出開始したときの温度を流出開始温度(Ti)とした。
【0078】DSC法による吸熱ピークの融点は、島津
製作所の示差熱量分析計DSC−50を使用した。5℃
/minで200℃まで昇温し、5分間保温10℃まで
急冷後、15分間放置後5℃/minで昇温させ、吸熱
(融解)ピークから求めた。セルに投入するサンプル量
は10mg±2mgとした。
【0079】また、本形態のトナーでは、結着樹脂中に
予めラノリン及びラノリン誘導体を内添加しておく。通
常予備混合の工程で結着樹脂、着色剤、電荷制御剤など
と同時に前記ラノリンが混合されるが、均一に混合させ
るためには、ある程度の攪拌力が必要であり、必然的に
混合機槽内の温度が上昇する。そのため低融点のラノリ
ンが凝集を起こし、分散不良を生じる。そこで結着樹脂
中に分散させておくことでこの問題が解決できる。つま
り結着樹脂を以下のような溶剤に溶解して結着樹脂溶液
を作成し前記ラノリン及びラノリン誘導体と混合した
後、その結着樹脂溶液を120〜250℃で常圧脱溶剤
あるいは減圧脱溶剤する工程である。結着樹脂やラノリ
ン及びラノリン誘導体の熱劣化の防止、脱溶剤の効率の
観点から150〜220℃で行うのが好ましい。結着樹
脂溶液中に前記ワックスを添加して脱溶剤することによ
って、結着樹脂と前記ラノリン及びラノリン誘導体との
相分離が抑制され相溶性が向上する。また、予備混合工
程で発生する前記ラノリン及びラノリン誘導体の分散性
が向上するとともに着色剤や他の内添剤の分散性も向上
する。
【0080】さらに前記ラノリン及びラノリン誘導体の
220℃における加熱減量は5重量%以下であることが
好ましい。ちなみに、加熱減量が5重量%より大きくな
ると、結着樹脂溶液の脱溶剤工程において脱溶剤が十分
に行われず、結着樹脂中に残留する。このため結着樹脂
のガラス転移点を大きく低下させトナーの貯蔵安定性を
損なう。結着樹脂中への添加量は全量行ってもよいし、
一部は混合時に添加混合しても構わない。結着樹脂10
0重量部に対して0.1〜10重量部が好ましい。0.
1より小さい場合には、分散性向上の効果が得られにく
い。10より大きい場合には、脱溶剤の効率が低下し生
産性が悪化する。
【0081】溶剤は、ベンゼン、トリオール、キシロー
ル、シクロヘキサン、ソルベントナフサ等の炭化水素系
溶剤、メタノール、エタノール、iso−プロピルアル
コール、n−ブチルアルコ―ル、sec−ブチルアルコ
ール、iso−ブチルアルコール、アミルアルコール、
シクロヘキサノール等のアルコール系溶剤、アセトン、
メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロ
ヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル,n−酢酸ブ
チル、セロソルブアセテート等のエステル系溶剤、メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセルソルブ、
メチルカルビトール等のエーテル系溶剤等が挙げられ
る。
【0082】本形態において、結着樹脂は多価カルボン
酸又はその低級アルキルエステルと多価アルコールとの
重縮合によって得られるポリエステル樹脂から構成され
る。多価カルボン酸又は低級アルキルエステルとして
は、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ヘ
キサヒドロ無水フタル酸などの脂肪族二塩基酸、マレイ
ン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラ
コン酸などの脂肪族不飽和二塩基酸、及び無水フタル
酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香
族二塩基酸、及びこれらのメチルエステル、エチルエス
テル等を例示することが出来る。この中でフタル酸、テ
レフタル酸、イソフタル酸等の芳香族二塩基酸及びそれ
らの低級アルキルエステルが好ましい。
【0083】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピ
レングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4
−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイ
ド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加
物、などのジオール、グレセリン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタンなどのトリオール、及びそ
れらの混合物を例示することが出来る。この中でネオペ
ンチルグリコール、トチメチロールプロパン、ビスフェ
ノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA
プロピレンオキサイド付加物が好ましい。
【0084】重合は公知の重縮合、溶液重縮合等を用い
ることが出来る。これによって耐塩ビマット性やカラー
トナーの色材の色を損なうことなしに、良好なトナーを
得ることができる。
【0085】多価カルボン酸と多価アルコールの使用割
合は通常、カルボキシル基数に対する水酸基数の割合
(OH/COOH)で0.8〜1.4が一般的である。
またポリエステル樹脂の水酸基価は6〜100が好まし
い。
【0086】このポリエステル樹脂は、重量平均分子量
Mwが1万〜30万、重量平均分子量Mwと数平均分子
量Mnの比Mw/Mnが3〜50、Z平均分子量Mzと
数平均分子量Mnの比Mz/Mnが10〜800、高化
式フローテスタによる1/2流出温度(以下軟化点)が
80〜150℃、流出開始温度は80〜120℃の範囲
であることが好ましい。
【0087】4色重なる像が形成され定着されるカラー
プロセス用トナーでは、透光性、光沢性の点から、重量
平均分子量Mwが1万〜18万、重量平均分子量Mwと
数平均分子量Mnの比Mw/Mnが3〜20、Z平均分
子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが10〜3
00、軟化点が85〜120℃、流出開始温度は80〜
110℃の範囲であることが好ましい。より好ましく
は、重量平均分子量Mwが1万〜15万、重量平均分子
量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが3〜16、
Z平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが
10〜260、軟化点が90〜115℃、流出開始温度
は85〜110℃の範囲であることが好ましい。さらに
好ましくは、重量平均分子量Mwが1万〜10万、重量
平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが5
〜12、Z平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz
/Mnが14〜220、軟化点が95〜115℃、流出
開始温度は85〜105℃の範囲であることが好まし
い。
【0088】1色の現像である白黒プロセス用黒トナー
では、透光性、平滑性はあまり考慮する必要がないが、
例えば、広範囲の現像プロセス速度(140mm/se
c〜480mm/sec)に対応させる必要がある場合
などは、前記混練時の添加剤の分散性を向上させること
によるトナーの定着性および帯電性の向上だけでなく、
結着樹脂の熱溶融による紙への浸透力を更に高めるこ
と,トナー定着像の表面の滑り性を上げること,および
耐オフセット性を向上させるために適度な粘弾性を有す
るものにすることが必要である。そのため、重量平均分
子量Mwが5万〜30万、重量平均分子量Mwと数平均
分子量Mnの比Mw/Mnが5〜50、Z平均分子量M
zと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが50〜800、
軟化点が90〜150℃、流出開始温度は80〜120
℃の範囲であることが好ましい。より好ましくは、重量
平均分子量Mwが8万〜25万、重量平均分子量Mwと
数平均分子量Mnの比Mw/Mnが7〜45、Z平均分
子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが100〜
700、軟化点が95〜146℃、流出開始温度は85
〜115℃の範囲であることが好ましい。さらに好まし
くは、重量平均分子量Mwが10万〜22万、重量平均
分子量Mwと数平均分子量Mnの比Mw/Mnが9〜4
5、Z平均分子量Mzと数平均分子量Mnの比Mz/M
nが150〜600、軟化点が100〜142℃、流出
開始温度は85〜110℃の範囲であることが好まし
い。
【0089】また本形態では、窒素吸着によるBET比
表面積は30〜350m2/gの疎水性シリカを外添処
理する。負帯電性のトナーの場合は、ヘキサメチルジシ
ラザン、ジメチルシリコーンオイル、ジクロロシランで
表面処理した疎水性シリカが好ましく、正帯電性のトナ
ーの場合はテトラデシルジメチルベンジルアンモニウム
クロライド等の4級アンモニウム塩や、オルガノポリシ
ロキサン、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性
シリコーンオイルにより表面処理した疎水性シリカが好
ましい。より好ましい比表面積は50〜250m2
g、さらに好ましくは100〜230m2/gの範囲に
あるのが好ましい。疎水性シリカは一般にトナー母体粒
子100重量部に当たり0.1〜5重量部、好ましくは
0.2〜3重量部配合される。
【0090】また本形態のトナーでは、熱風により表面
改質処理を施す構成である。これによりトナーの流動
性、現像性が安定化して耐久性、リサイクル性が向上す
る。これは、熱によりトナーに添加しているラノリン及
びラノリン誘導体の一部がトナー母体表面に露出し、高
温低湿下での過帯電が起こりやすく、またクリーニング
ブレードへの付着がより起こりやすくなる。また、現像
剤の磁気変動(透磁率の変化)を検知してキャリアとトナ
ーの濃度比率を一定にする二成分現像方式では、例えば
透磁率センサーを使用する場合であるが、高湿下にて長
時間放置した後、トナー濃度コントロールが動作不良と
なり、トナーが過剰に補給されるオーバートナー現象と
なり、カブリ、飛散の増大が生じ易くなる傾向にある
が、流動性を安定化させる構成さらには疎水性シリカを
トナー母体表面に固定化付着させることで、高湿下での
放置時のパッキング現象を緩和し、高温低湿下、高湿下
での動作不良を抑制することが可能となる。
【0091】以下、本発明の形態を図面を用いて説明す
る。図1は熱風による表面改質処理装置の概略図であ
る。粉砕分級によって所定の粒度分布にされ、トナー粒
子301は定量供給機302から投入され、圧縮空気3
03により粒子の分散手段である分散ノズル304に送
られ、ここで約45度の方向に噴射される。本形態では
分散ノズル304は左右対称の位置に2個配置される。
複数個のノズルから噴射させることによりトナーがより
均一に処理されやすくなるためである。分散ノズル30
4から噴射されるトナー301に熱風を放射するため、
熱風発生装置305から熱風306が放射される。本形
態ではヒータが使用される。これは熱風を発生できるも
のであればよくプロパンガス等により加熱されたもの等
装置は限定しない。熱風306中をトナー301が分散
しながら通過し、こで表面改質処理される。表面改質さ
れたトナーはフード307内に取り込まれ、サイクロン
310に送られ回収ボックス311に補集回収される。
312はバグフィルタ、314はブロア、313は風量
計である。
【0092】また、フード307内に取り込まれた表面
改質された被処理粒子に、冷却空気発生装置308から
発生される冷却空気309により冷却処理を施すことも
可能である。この急速冷却により処理の状態を安定化さ
せる。風量は処理量により適当に決められる。粒子が熱
風で処理される位置から冷却空気が当てられる地点まで
の距離は、処理量により決められるが10〜100c
m、好ましくは20〜80cmである。冷却処理は冷却
器により10℃以下に冷却された空気による方法が好ま
しいが、これに限定されず、例えば、水冷による方法、
ドライアイス等、配管の周囲に冷却された固体物を配置
する方法等がある。
【0093】本形態に記載した方式によれば、連続的に
処理が行われるため、生産効率が向上する。また分散状
態で表面改質が行われるので、粒子同士が融着したり、
粗粒を生じることがない。また非常に簡単な構成でコン
パクトである。さらに機壁温度の上昇がなく製品回収率
が高く、開放型のため粉塵爆発の可能性がほとんどな
い。その上、瞬時に熱風により処理するため粒子相互の
凝集もなく、キャリア粒子全体が均一に処理される。こ
のときの処理の熱風温度は60℃〜600℃が好まし
い。好ましくは100℃〜500℃、より好ましくは1
50℃〜350℃である。60℃より小さい場合、表面
改質処理の効果が得られない。また、600℃より大き
い場合、トナー母体粒子同志の凝集が起こり易くなり、
不適当である。
【0094】また、この熱処理はトナー母体に疎水性シ
リカを外添付着させた後に熱処理を施して、トナー母体
に固定化させても構わない。特に廃トナーをリサイクル
する際に外添剤の離脱が抑えられ、より耐久性が向上す
る。これにより定着性のより向上と長期使用時のトナー
の過帯電を防止でき、非画像部の低カブリと高画像濃度
を長期に維持する事が可能となる。
【0095】また、トナーには外添剤として他に酸化チ
タン微粉末、チタン酸塩系微粉末、ジルコニア酸塩系微
粉末が好適に添加される。チタン酸塩系微粉末、ジルコ
ニア酸塩系微粉末は水熱合成法、シュウ酸塩熱分解法等
の水熱法により作成されたものが好ましい。これは固相
法では不定形の微粒子であるが、前記水熱法では表面形
状が球形化されているため、混合時に均一に分散するこ
とが出来、環境下での帯電の安定化を可能とし、またラ
ノリン及びラノリン誘導体の感光体へフィルミングの防
止に効果が大きい。酸化チタンはアナターゼ結晶型で、
比表面積が10〜120m2/g、抵抗値が102〜10
11Ω・cmのものが好ましい。ラノリン及びラノリン誘
導体を添加したトナーの高温低湿下での帯電安定化に効
果が大きい。表面積が10m2/g以下となると、トナ
ー母体からの離脱が大きくない、耐久性が低下する。比
表面積が1200m2/g以上となると、トナー母体表
面への混合付着時に凝集を生じて均一混合が困難にな
り、感光体へフィルミングしてしまう。抵抗値が102
Ω・cm以下のものは高湿下でのカブリが増加し、10
11Ω・cm以上では高温低湿下での帯電安定性の効果が
でにくい。
【0096】本形態のトナーは、像担持体と導電性弾性
ローラとの間に転写材を挿通させ、前記導電性弾性ロー
ラに転写バイアス電圧を付与することにより前記像担持
体上にあるトナー画像を静電気力で転写材に転写するト
ナー転写システムを具備する電子写真装置に好適に使用
される。これは、かかるトナー転写システムは、接触転
写であることから、電気力以外の機械力が転写に作用し
て、本来転写されるべきでない感光体表面に付着した逆
極性トナーが転写されたり、通紙していない状態で感光
体表面に付着したトナーが転写ローラ表面を汚染し、転
写紙裏面を汚染させてしまうことがあるものである。
【0097】しかし、ラノリン及びラノリン誘導体の添
加、表面改質処理や疎水性シリカをトナー表面に固定化
処理することで、転写時の中抜けを防止でき、さらに
は、感光体表面へのトナーから遊離することで生じるラ
ノリン及びラノリン誘導体のフィルミングが防止でき、
転写紙の不要トナー粒子による汚染を防止することがで
きる。また、転写ローラ表面へのトナーや遊離したラノ
リン及びラノリン誘導体のフィルミングも防止できるの
で、転写ローラ表面から感光体表面へトナーや遊離した
ラノリン及びラノリン誘導体が再転写することにより生
ずる画像欠陥も防止することができる。さらに低ガラス
転移点トナーに使用することで、トナーの耐久性の低下
をカバーすることができ、同時に貯蔵安定性と定着性、
高温オフセット性との両立を図ることが可能となる。
【0098】また、本形態のトナーは、転写プロセス後
に像担持体上に残留したトナーを現像装置内に回収して
再度現像プロセスに利用する廃トナーリサイクルシステ
ムを具備する電子写真装置に好適に使用される。廃トナ
ーが現像で再利用するため、クリーニング器から現像器
に回収されていく間のクリーニング器、クリーニング器
と現像器とを繋ぐ輸送管および現像器の内部にて機械的
衝撃を受けてその添加剤が脱落したり、感光体上にフィ
ルミングを生じてしまう。
【0099】しかしラノリン及びラノリン誘導体の添
加、表面改質処理や疎水性シリカをトナー表面に固定化
処理することで、ラノリン及びラノリン誘導体に外添剤
が打ち込まれてトナーの流動性の低下を防止する事が出
来る。さらにはラノリン及びラノリン誘導体の表面が外
添剤により被覆されているため、脱落したり、感光体上
へのフィルミングを防止する事が出来る。また現像部へ
リターンされて来る廃トナーの外添剤の付着状態に変化
がほとんど生じないため、帯電量や流動性の変動が生じ
ない。
【0100】また、本形態のトナーは、像担持体の表面
に形成されたトナー画像を、前記像担持体の表面に無端
状の中間転写体の表面を当接させて当該表面に前記トナ
ー画像を転写させる一次転写プロセスが複数回繰り返し
実行され、この後、この一次転写プロセスの複数回の繰
り返し実行により前記中間転写体の表面に形成された重
複転写トナー画像を転写材に一括転写させる2次転写プ
ロセスが実行されるよう構成された転写システムを具備
する電子写真装置に好適に使用される。ラノリン及びラ
ノリン誘導体の添加、表面改質処理や疎水性シリカをト
ナー表面に固定化処理することで、転写時の中抜けを防
止でき、さらには、感光体表面へのトナーから遊離する
ことで生じる低軟化点材料の中間転写体へフィルミンン
グが防止でき、転写紙の不要トナー粒子による汚染を防
止することができる。また、転写ローラ表面から感光体
表面へトナーや遊離した低軟化点材料が再転写すること
により生ずる画像欠陥も防止することができる。トナー
粒子同士間の相互の付着力が小さくなって、トナーの凝
集が緩和されるため、トナーの凝集効果によって画像の
一部が転写されずに穴となる"中抜け"現象を減少でき、
転写率の低下を抑える効果も得られる。
【0101】また、本形態のトナーは、回転する感光体
とそれぞれ色の異なるトナーを有する現像手段とを備え
前記感光体上にそれぞれ異なった色のトナー像を形成す
る複数の移動可能な像形成ユニットを円環状に配置した
像形成ユニット群から構成され、前記像形成ユニット群
全体を回転移動させ、感光体上に形成した異なる色のト
ナー像を転写材上に位置を合わせて重ねて転写してカラ
ー像を形成するカラー電子写真装置に好適に使用され
る。像形成ユニット全体が回転する構成のため、感光体
上からクリーニングされ、感光体上から離れた廃トナー
が再度感光体に一時的に繰り返し付着する状況が必ず発
生する。そのためラノリン及びラノリン誘導体が不均一
に分散していると、特に廃トナーにその分散不良の偏在
したラノリン及びラノリン誘導体が存在したトナーが多
く存在し、その廃トナーが感光体と再度繰り返し接触す
ることで像担持体へのフィルミングが著しく発生しやす
くなり、感光体の寿命低下の要因となる。また、像形成
ユニットが回転することによりトナーが上下に激しく移
動するためシール部分からのトナーのこぼれが発生しや
すく、そのためシール部分ではよりシールを強化する必
要があり、その分散不良の偏在したラノリン及びラノリ
ン誘導体が存在したトナーでは、融着現象が発生し、そ
れが塊となって黒筋、白筋の画像ノイズの原因となる。
また、トナーは常に一時的に現像ローラから離脱する状
況が発生し、現像初期に於いて帯電の立ち上がり性が悪
いと、地カブリの原因となる。その分散不良の偏在した
低誘電率の材料のラノリン及びラノリン誘導体が存在し
たトナーでは帯電立上り性は悪化する傾向にある。しか
し、本発明のトナーを使用することで、帯電立上り性が
改善され、ラノリン及びラノリン誘導体等の低融点材料
による感光体へのフィルミングの発生が回避され、また
帯電立ち上がり性が良好であるため、現像初期の地カブ
リの発生は皆無である。
【0102】また、本形態のトナーはフルカラー画像の
定着に於いて、4色のトナーが重なり合った定着画像に
おいても、低軟化点のポリエステルを使用しているため
ほぼ完全溶融に近い形で定着され、またラノリン及びラ
ノリン誘導体が高分散されているため、オイルを用いな
いオイルフリー定着においても良好な耐オフセットが得
られ、色の濁りがない、光沢性を損ねない定着画像が得
られる。
【0103】上記した構成により、結着樹脂中に添加し
たラノリン及びラノリン誘導体は定着向上剤として作用
するとともに、画像表面の摩擦を低減できる効果を有
し、見掛け上のトナーのガラス転移点は減少する。さら
に離型剤としても十分な効果を発揮し、これにより、高
分子量成分を多く含有した結着樹脂を使用しても高速時
での定着強度と、低速時での耐高温オフセット性の両立
が可能となり、さらには高温での貯蔵安定性も満足でき
る結果が得られる。よって透光性、光沢性を要求するカ
ラー画像において、高精細な色再現性と、良好な離型効
果を発揮できるため、定着機の小型化が可能となる。
【0104】また、粘弾性の高い樹脂を使用して、低速
機の高温オフセットを防止できるとともに高速機での定
着強度も十分確保できるため、低速機から高速機までト
ナーの統一が可能できる。
【0105】本形態ではトナーの着色および/または電
荷制御の目的で結着樹脂に適当な顔料または染料が配合
される。かかる顔料または染料としては、カーボンブラ
ック、鉄黒、グラファイト、ニグロシン、アゾ染料の金
属錯体、サリチル酸金属塩、アニリンブルー、フタロシ
アニンブルー、フタロシアニンブルー、ハンザイエロー
G、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロ
ムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ロー
ズベンガル、デュポンオイルレッド、トリアリルメタン
系染料等を挙げることができ、これらのうちの1種また
は2種以上が混合されて使用される。結着樹脂に着色お
よび/または電荷制御に必要な量が添加される。
【0106】本形態では、結着樹脂に必要に応じて磁性
粉を添加した磁性トナーにも好適に使用できる。具体例
としては、鉄、マンガン、ニッケル、コバルトなどの金
属粉末や、鉄、マンガン、ニッケル、コバルト、亜鉛な
どのフェライトなどがある。粉体の平均粒径は一般に1
μm以下、好ましくは0.6μm以下である。磁性粉は
トナー全体当たり15〜70重量%添加される。添加量
が15重量%より小さい場合、トナー飛散が増加する傾
向になり、70重量%より大きい場合、トナーの帯電量
が低下し、画質の劣化を引き起こす傾向になる。
【0107】またトナーは、予備混合、溶融混練、粉砕
分級、外添処理の工程を経て作成される。
【0108】予備混合処理は、結着樹脂とこれに分散さ
せるべき添加剤を撹拌羽根を具備したミキサなどにより
均一分散する処理である。ミキサとしては、スーパーミ
キサ(川田製作所製)、ヘンシェルミキサ(三井三池工
業製)、PSミキサ(神鋼パンテック製)、レーディゲ
ミキサ等の公知のミキサを使用する。
【0109】溶融混練処理は、せん断力により結着樹脂
中に添加剤を分散させる処理であり、シリンダと混練軸
が複数のセグメントに分割された分割セグメント方式の
混練機により前記した温度条件にて行われる。
【0110】粉砕分級処理は、混練処理され冷却されて
得られたトナー塊を、カッターミルなどで粗粉砕し、そ
の後ジェットミル粉砕(例えばIDS粉砕機、日本ニュ
ーマティック工業)などで細かく粉砕し、さらに必要に
応じて気流式分級機で微粉粒子をカットして、所望の粒
度分布のトナー粒子(トナー母体粒子)を得るものであ
る。機械式による粉砕,分級も可能であり、これには、
例えば、固定したステータに対して回転するローラとの
微小な空隙にトナーを投入して粉砕するクリプトロン粉
砕機(川崎重工業)やターボミル(ターボ工業)などが
使用される。この分級処理により一般に5〜12μmの
範囲、好ましくは5〜9μmの範囲の体積平均粒子径を
有するトナー粒子(トナー母体粒子)を所得する。
【0111】外添処理は、前記分級により得られたトナ
ー粒子(トナー母体粒子)にシリカなどの外添剤を混合
する処理である。これにはヘンシェルミキサ、スーパー
ミキサなどの公知のミキサが使用される。
【0112】次に、実施例により本発明を更に詳細に説
明する。(表1)に実施例で使用する結着樹脂の単量体
組成を示す。
【0113】
【表1】
【0114】(表2)に実施例で使用する結着樹脂の熱
特性を示す。
【0115】
【表2】
【0116】表2において、Tg(℃)はガラス転移
点、Mnは数平均分子量、Mwは重量平均分子量、Mz
はZ平均分子量、Tm(℃)、Ti(℃)はフローテス
ターでの軟化点、流出開始温度である。
【0117】(表3)に実施例で使用するラノリン又は
ラノリン誘導体を内添加した結着樹脂を示す。
【0118】
【表3】
【0119】(表4)に本実施例で使用したラノリン又
はラノリン誘導体を示す。
【0120】
【表4】
【0121】(表5)、(表6)に本実施例で使用した
トナー材料組成を示す。
【0122】
【表5】
【0123】
【表6】
【0124】顔料、電荷制御剤、定着剤の配合量比は結
着樹脂100重量部に対する量比を示す。シリカ、外添剤
はトナー母体100重量部に対する配合量を示してい
る。
【0125】(表7)に本実施例で使用したキャリアを
示す。
【0126】
【表7】
【0127】(表8)に本実施例で使用する表面改質処
理を行うときのトナー母体の材料組成を示す。
【0128】
【表8】
【0129】(表9)に本実施例で使用する表面改質処
理を行うときの外添処理のシリカ材料と添加量を示す。
【0130】
【表9】
【0131】シリカ1は表面改質処理を行う前のもの、
シリカ2は表面改質処理を行った後のものである。
【0132】表面改質処理において、原料供給量は1k
g/h、熱風温度は200〜350℃程度、熱風風量は
風圧3kg/cm2Gで0.35Nm3/min、原料供
給分散風量は風圧1kg/cm2Gで0.05Nm3/m
inで行った。熱風風量と原料供給分散風量の比は1
0:1〜4:1の範囲が好ましい。
【0133】外添処理はFM20Bにおいて、攪拌羽根
Z0S0型、回転数2000rpm、処理時間5mi
n、投入量1kgで行った。
【0134】本実施例は二成分現像にて行ったが、磁性
一成分現像、非磁性一成分現像、接触式、非接触式方法
においても十分良好な性能を出すことが出来る。
【0135】(実施例1)(表10)にFP7750
(松下電器社製)にて画像テストを行った結果を示す。
【0136】
【表10】
【0137】画像評価は画像形成の初期と20万枚後の
耐久テスト後の画像濃度と地かぶりに評価した。地かぶ
りは目視にて判断し、実用上問題ないレベルであれば合
格(○)、実用上問題があれば(×)とした。さらにそ
の後、高湿下に放置して1千枚の画像テストを行い、カ
ブリの増加を見た。トナー濃度制御が不良となり、オー
バートナーになるとカブリが急増するため、その状態を
観察した。さらに別実験にて高温低湿下に一晩放置し、
次の日5千枚の画像テストを行い、5千枚後の画像濃度
を示す。
【0138】トナーサンプルAでは、横線の乱れやトナ
ーの飛び散り、転写不良や紙の裏汚れがなく、文字の中
抜けなどがなくベタ黒画像が均一で、画像濃度1.3以
上の高濃度の画像が得られた。非画像部での地かぶりも
発生していなかった。更に、20万枚の長期複写テスト
を行ったところ、また感光体表面上でのフィルミングは
なく、初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブ
リの複写画像が得られた。また高湿下でのカブリの発生
はなく、高温低湿下でも濃度低下は発生しなかった。し
かしトナーサンプルJでは、画像濃度の低下が見られ、
また高湿下ではトナー濃度がオーバーに走りカブリの発
生が多く、また高温低湿下でも急激な濃度低下が発生し
た。
【0139】(実施例2)図2は本実施例で使用した電
子写真装置の構成を示す断面図である。本実施例装置
は、FP7742(松下電器社製)複写機を反転現像用
に改造し、廃トナーリサイクル機構を付加した構成であ
る。
【0140】201は有機感光体で、アルミニウムの導
電性支持体上にオキソチタニウムフタロシアニンの粉末
を蒸着により電荷発生層を形成し、その上にポリカーボ
ネート樹脂(三菱ガス化学製Z−200)と、ブタジエ
ンとヒドラゾンの混合物を含む電荷輸送層を順次積層し
た構成のものである。203は感光体をマイナスに帯電
するコロナ帯電器、204は感光体の帯電電位を制御す
るグリッド電極、205は信号光である。220は現像
スリーブ、221はドクターブレード、222はキャリ
ア保持のためのマグネットロール、223はキャリア、
224は転写残りの廃トナー、225はクリーニングボ
ックス219中の廃トナー224を現像工程に戻すため
の輸送管である。転写残りのトナーをクリーニングブレ
ード218でかき落とし、クリーニングボックス219
に一時的に貯められた廃トナー224は、輸送管225
によって現像工程に戻されるよう構成されている。
【0141】213は感光体上のトナー像を紙に転写す
る転写ローラで、その表面が感光体201の表面に接触
するように設定されている。転写ローラ213は導電性
の金属からなる軸の周囲に導電性弾性部材を設けた弾性
ローラである。感光体201への押圧力は転写ローラ2
13一本(約216mm)当たり0〜2000g、望ま
しくは500〜1000gである。これは転写ローラ2
13を感光体201に圧接するためのバネのバネ係数と
縮み量の積から測定した。感光体201との接触幅は約
0.5mm〜5mmである。転写ローラ213のゴム硬
度はアスカーCの測定法(ローラ形状でなく、ブロック
片を用いた測定)で80度以下で、望ましくは30〜4
0度である。弾性ローラ213は直径6mmのシャフト
の周辺にLi20などのリチウム塩を内添することによ
りを抵抗値を107 Ω(軸と表面に電極を設け、両者に
500V印加する)にした発泡性のウレタンエラストマ
ーを用いた。転写ローラ213全体の外径は16.4m
mで、硬度はアスカーCで40度であった。転写ローラ
213を感光体201に転写ローラ213の軸を金属バ
ネで押圧する事で接触させた。押圧力は約1000gで
あった。ローラの弾性体としては前記発泡性のウレタン
のエラストマーの他にCRゴム、NBR、Siゴム、フ
ッ素ゴムなどの他の材料からなる弾性体を使用すること
もできる。そして導電性を付与するための導電性付与剤
としては前記リチウム塩の他にカーボンブラック等の他
の導電性物質を使用することもできる。
【0142】214は転写紙を転写ローラ213に導入
する導電性部材からなる突入ガイド、215は導電性部
材の表面を絶縁被覆した搬送ガイドである。突入ガイド
214と搬送ガイド215は直接あるいは抵抗を介して
接地している。216は転写紙、217は転写ローラ2
13に電圧印加する電圧発生電源である。
【0143】(表11)に画像テストを行った結果を示
す。
【0144】
【表11】
【0145】画像評価は画像形成の初期と20万枚後の
耐久テスト後の画像濃度と地かぶりに評価した。地かぶ
りは目視にて判断し、実用上問題ないレベルであれば合
格(○)とした。その後、高湿下に放置して1千枚の画
像テストを行い、カブリの増加を見た。トナー濃度制御
が不良となり、オーバートナーになるとカブリが急増す
るため、その状態を観察した。さらに別実験にて高温低
湿下に一晩放置し、次の日5千枚の画像テストを行い、
5千枚後の画像濃度を示す。
【0146】トナーサンプルAでは、横線の乱れやトナ
ーの飛び散り、転写不良や紙の裏汚れがなく、文字の中
抜けなどがなくベタ黒画像が均一で、画像濃度1.3以
上の高濃度の画像が得られた。非画像部での地かぶりも
発生していなかった。更に、20万枚の長期複写テスト
を行ったところ、また感光体表面上でのフィルミングは
なく、初期の画像に比べて遜色のない高濃度、低地カブ
リの複写画像が得られた。また高湿下でのカブリの発生
はなく、高温低湿下でも濃度低下は発生しなかった。し
かしトナーサンプルJでは、画像濃度の低下が見られ、
また高湿下ではトナー濃度がオーバーに走りカブリの発
生が多く、また高温低湿下でも急激な濃度低下が発生し
た。
【0147】トナーサンプルAを用いて、FP−775
0(松下電器社製)、FP7722(松下電器社製)複
写機を改造し、プロセス速度を140mm/sec(低
速)での高温オフセット性と、450mm/sec(高
速)での定着率の定着性評価を行った。(表12)に画
像テストを行った結果を示す。
【0148】
【表12】
【0149】トナーサンプルAでは、高速での定着性
と、低速での耐高温オフセット性と、高温保存性テスト
において、実用上十分満足する性能が得られた。
【0150】定着率は80%以上、オフセット性は20
0℃以上を合格レベルとした。定着率は画像濃度1.0
±0.2のパッチを各列毎に、ベンコット(旭化成社製
商標)を巻いた500g(φ36mm)の錘で10往復
擦過し、擦過前後の画像濃度をマクベス反射濃度計にて
測定し、その変化率で定義した。80%以上を合格とし
た。保存性テストでは50℃、24時間放置後の固まり
状態で評価した。×はかなり固まり、実用上NG、△は
すこし固くなるが実用上問題無し。○ほとんど固まらず
と評価した。
【0151】(実施例3)図3は本実施例で使用したフ
ルカラー画像形成用の電子写真装置の構成を示す断面図
である。図3において、1はカラー電子写真プリンタの
外装筐で、図中の右端面側が前面である。1Aはプリン
タ前面板であり、この前面板1Aはプリンタ外装筐1に
対して下辺側のヒンジ軸1Bを中心に点線表示のように
倒し開き操作、実線表示のように起こし閉じ操作自由で
ある。プリンタ内に対する中間転写ベルトユニット2の
着脱操作や紙詰まり時などのプリンタ内部点検保守等は
前面板1Aを倒し開いてプリンタ内部を大きく解放する
ことにより行われる。この中間転写ベルトユニット2の
着脱動作は、感光体の回転軸母線方向に対し垂直方向に
なるように設計されている。
【0152】中間転写ベルトユニット2の構成を図4に
示す。中間転写ベルトユニット2はユニットハウジング
2aに、中間転写ベルト3、導電性弾性体よりなる第1
転写ローラ4、アルミローラよりなる第2転写ローラ
5、中間転写ベルト3の張力を調整するテンションロー
ラ6、中間転写ベルト3上に残ったトナー像をクリーニ
ングするベルトクリーナローラ7、クリーナローラ7上
に回収したトナーをかきおとすスクレーパ8、回収した
トナーを溜おく廃トナー溜め9aおよび9b、中間転写
ベルト3の位置を検出する位置検出器10を内包してい
る。この中間転写ベルトユニット2は、図3に示されて
いるように、プリンタ前面板1Aを点線のように倒し開
いてプリンタ外装筐1内の所定の収納部に対して着脱自
在である。
【0153】中間転写ベルト3は、絶縁性樹脂中に導電
性のフィラーを混練して押出機にてフィルム化して用い
る。本実施例では、絶縁性樹脂としてポリカーボネート
樹脂(たとえば三菱ガス化学製,ユーピロンZ300)
95重量部に、導電性カーボン(たとえばケッチェンブ
ラック)5重量部を加えてフィルム化したものを用い
た。また、表面に弗素樹脂をコートした。フィルムの厚
みは約350μm、抵抗は約107〜108Ω・cmであ
る。ここで、中間転写ベルト3としてポリカーボネート
樹脂に導電性フィラーを混練し、これをフィルム化した
ものを用いているのは、中間転写ベルト3の長期使用に
よる弛みや,電荷の蓄積を有効に防止できるようにする
ためであり、また、表面を弗素樹脂でコートしているの
は、長期使用による中間転写ベルト表面へのトナーフィ
ルミングを有効に防止できるようにするためである。
【0154】この中間転写ベルト3を、厚さ100μm
のエンドレスベルト状の半導電性のウレタンを基材とし
たフィルムよりなり、周囲に107 Ω・cmの抵抗を有
するように低抵抗処理をしたウレタンフォームを成形し
た第1転写ローラ4、第2転写ローラ5およびテンショ
ンローラ6に巻回し、矢印方向に移動可能に構成する。
ここで、中間転写ベルト3の周長は、最大用紙サイズで
あるA4用紙の長手方向の長さ(298mm)に、後述
する感光体ドラム(直径30mm)の周長の半分より若
干長い長さ(62mm)を足した360mmに設定して
いる。
【0155】中間転写ベルトユニット2がプリンタ本体
に装着されたときには、第1転写ローラ4は、中間転写
ベルト3を介して感光体11(図4に図示)に約1.0
kgの力で圧接され、また、第2転写ローラ5は、中間
転写ベルト3を介して上記の第1転写ローラ4と同様の
構成の第3転写ローラ12(図4に図示)に圧接され
る。この第3転写ローラ12は中間転写ベルト3に従動
回転可能に構成している。
【0156】クリーナローラ7は、中間転写ベルト3を
清掃するベルトクリーナ部のローラである。これは、金
属性のローラにトナーを静電的に吸引する交流電圧を印
加する構成である。なお、このクリーナローラ7はゴム
ブレードや電圧を印加した導電性ファーブラシであって
もよい。
【0157】図3において、プリンタ中央には黒、シア
ン、マゼンタ、イエロの各色用の4組の扇型をした像形
成ユニット17Bk、17Y、17M、17Cが像形成
ユニット群18を構成し、図のように円環状に配置され
ている。各像形成ユニット17Bk、17Y、17M、
17Cは、プリンタ上面板1Cをヒンジ軸1Dを中心に
開いて像形成ユニット群18の所定の位置に着脱自在で
ある。像形成ユニット17Bk、17Y、17M、17
Cはプリンタ内に正規に装着されることにより、像形成
ユニット側とプリンタ側の両者側の機械的駆動系統・電
気回路系統が相互カップリング部材(不図示)を介して
結合して機械的・電気的に一体化する。
【0158】円環状に配置されている像形成ユニット1
7Bk、17C、17M、17Yは支持体(図示せず)
に支持されており、全体として移動手段である移動モー
タ19に駆動され、固定されて回転しない円筒状の軸2
0の周りに回転移動可能に構成されている。各像形成ユ
ニットは、回転移動によって順次前述の中間転写ベルト
3を支持する第2転写ローラ4に対向した像形成位置2
1に位置することができる。像形成位置21は信号光2
2による露光位置でもある。
【0159】各像形成ユニット17Bk、17C、17
M、17Yは、中に入れた現像剤を除きそれぞれ同じ構
成部材よりなるので、説明を簡略化するため黒用の像形
成ユニット17Bkについて説明し、他色用のユニット
の説明については省略する。
【0160】35はプリンタ外装筐1内の下側に配設し
たレーザビームスキャナ部であり、図示しない半導体レ
ーザ、スキャナモータ35a、ポリゴンミラー35b、
レンズ系35cなどから構成されている。このレーザビ
ームスキャナ部35からの画像情報の時系列電気画素信
号に対応した画素レーザ信号光22は、像形成ユニット
17Bkと17Yの間に形成された光路窓口36を通っ
て、軸20の一部に開けられた窓37を通して軸20内
の固定されたミラー38に入射し、反射されて像形成位
置21にある像形成ユニット17Bkの露光窓25から
像形成ユニット17Bk内にほぼ水平に進入し、像形成
ユニット内に上下に配設されている現像剤溜め26とク
リーナ34との間の通路を通って感光体11の左側面の
露光部に入射し母線方向に走査露光される。
【0161】ここで光路窓口36からミラー38までの
光路は両隣の像形成ユニット17Bkと17Yとのユニ
ット間の隙間を利用しているため、像形成ユニット群1
8には無駄になる空間がほとんど無い。また、ミラー3
8は像形成ユニット群18の中央部に設けられているた
め、固定された単一のミラーで構成することができ、シ
ンプルでかつ位置合わせなどが容易な構成である。
【0162】12はプリンタ前面板1Aの内側で紙給送
ローラ39の上方に配設した第3転写ローラであり、中
間転写ベルト3と第3転写ローラ12との圧接されたニ
ップ部には、プリンタ前面板1Aの下部に設けた紙給送
ローラ39により用紙が送られてくるように用紙搬送路
が形成されている。
【0163】40はプリンタ前面板1Aの下辺側に外方
に突出させて設けた給紙カセットであり、複数の紙Sを
同時にセットできる。41aと41bとは紙搬送タイミ
ングローラ、42a・42bはプリンタの内側上部に設
けた定着ローラ対、43は第3転写ローラ12と定着ロ
ーラ対42a・42b間に設けた紙ガイド板、44a・
44bは定着ローラ対42a・42bの紙出口側に配設
した紙排出ローラ対、45は定着ローラ42aに供給す
るシリコンオイル46を溜める定着オイル溜め、47は
シリコンオイル46を定着ローラ42aに塗布するオイ
ル供給ローラである。
【0164】各像形成ユニット17Bk、17C、17
M、17Y、中間転写ベルトユニット2には、廃トナー
溜めを設けている。
【0165】以下、動作について説明する。最初、像形
成ユニット群18は、図3に示すように、黒の像形成ユ
ニット17Bkが像形成位置21にある。このとき感光
体11は中間転写ベルト3を介して第1転写ローラ4に
対向接触している。
【0166】像形成工程により、レーザビームスキャナ
部35により黒の信号光が像形成ユニット17Bkに入
力され、黒トナーによる像形成が行われる。このとき像
形成ユニット17Bkの像形成の速度(感光体の周速に
等しい60mm/s)と中間転写ベルト3の移動速度は
同一になるように設定されており、像形成と同時に第1
転写ローラ4の作用で、黒トナー像が中間転写ベルト3
に転写される。このとき第1転写ローラには+1kVの
直流電圧を印加した。黒のトナー像がすべて転写し終わ
った直後に、像形成ユニット17Bk、17C、17
M、17Yは像形成ユニット群18として全体が移動モ
ータ19に駆動されて図中の矢印方向に回転移動し、ち
ょうど90度回転して像形成ユニット17Cが像形成位
置21に達した位置で止まる。この間、像形成ユニット
の感光体以外のトナーホッパ26やクリーナ34の部分
は感光体11先端の回転円弧より内側に位置しているの
で、中間転写ベルト3が像形成ユニットに接触すること
はない。
【0167】像形成ユニット17Cが像形成位置21に
到着後、前と同様に今度はシアンの信号でレーザビーム
スキャナ部35が像形成ユニット17Cに信号光22を
入力しシアンのトナー像の形成と転写が行われる。この
ときまでに中間転写ベルト3は一回転し、前に転写され
た黒のトナー像に次のシアンのトナー像が位置的に合致
するように、シアンの信号光の書き込みタイミングが制
御される。この間、第3転写ローラ12とクリーナロー
ラ7とは中間転写ベルト3から少し離れており、転写ベ
ルト上のトナー像を乱さないように構成されている。
【0168】以上と同様の動作を、マゼンタ、イエロに
ついても行い、中間転写ベルト3上には4色のトナー像
が位置的に合致して重ね合わされカラー像が形成され
た。最後のイエロトナー像の転写後、4色のトナー像は
タイミングを合わせて給紙カセット40から送られる用
紙に、第3転写ローラ12の作用で一括転写される。こ
のとき第2転写ローラ5は接地し、第3転写ローラ12
には+1.5kVの直流電圧を印加した。用紙に転写さ
れたトナー像は定着ローラ対42a・42bにより定着
された。用紙はその後排出ローラ対44a・44bを経
て装置外に排出された。中間転写ベルト3上に残った転
写残りのトナーは、クリーナローラ7の作用で清掃され
次の像形成に備えた。
【0169】次に単色モード時の動作を説明する。単色
モード時は、まず所定の色の像形成ユニットが像形成位
置21に移動する。次に前と同様に所定の色の像形成と
中間転写ベルト3への転写を行い、今度は転写後そのま
ま続けて、次の第3転写ローラ12により給紙カセット
40から送られてくる用紙に転写をし、そのまま定着し
た。
【0170】なお、本装置では、像形成ユニットの構造
としては実施例1、2に記載の現像方法を用いたが、他
にコンベンショナルな現像法を用いた構造の像形成ユニ
ットを用いることもできる。
【0171】(表13)に本実施例において使用するト
ナーの処方を示す。
【0172】
【表13】
【0173】図3にかかる電子写真装置により、画像出
しを行った。かかる電子写真装置により、前記のように
製造したトナーサンプルを用いて画像出しを行ったとこ
ろ、横線の乱れやトナーの飛び散り、文字の中抜けなど
がなくベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mm
の画線をも再現した極めて高解像度高画質の画像が得ら
れ、画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。ま
た、非画像部の地かぶりも発生していなかった。更に、
5千枚の長期耐久テストにおいても、流動性、画像濃度
とも変化が少なく安定した特性を示した。また転写にお
いても中抜けは実用上問題ないレベルであり、転写効率
は90%であった。また、感光体、中間転写ベルトへの
トナー(離型剤)のフィルミングも実用上問題ないレベ
ルであった。
【0174】(表14)にOHP用紙に付着量0.7m
g/cm2以上のベタ画像を155℃で、オイルを塗布
しない定着器で定着させたときの透過率と、高温でのオ
フセット性を評価した。プロセス速度は100mm/s
ecで、透過率は分光光度計U−3200(日立製作
所)で、700nmの光の透過率を測定した。実用上満
足できる結果が得られた。
【0175】
【表14】
【0176】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、トナー
中にラノリン又はラノリン誘導体を添加することによ
り、トナーの帯電を安定化させ、定着性、耐オフセット
性、廃トナーリサイイクル性および転写効率を有するト
ナーを再現性良く得ることができる。
【0177】また、異なった色のトナー像を形成する複
数の移動可能な像形成ユニットを円環状に配置した像形
成ユニット群を有し、その像形成ユニット全体が回転移
動する構成の電子写真方法に好適に作用し、高濃度、低
地かぶりで感光体へのフィルミングの発生を防ぐことが
可能となる。また中間転写体を用いた転写システムを具
備する電子写真装置に適用した場合に、中抜けや飛び散
りが防止され、高転写効率が得られるトナーを製造する
ことができる。また、4色のトナーを定着する際、オイ
ルを使用しなくても良好な定着性と耐オフセット性、光
沢性を有するトナーを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーに使用される表面改質処理装置
の一例の構成を概要的に示した断面図
【図2】本発明の実施例で使用した電子写真装置の構成
を示す断面図
【図3】本発明の実施例で使用したカラー電子写真装置
の概略構成を示す断面図
【図4】図3に示した中間転写ベルトユニットの構成を
示す断面図
【図5】カラー電子写真装置の概略構成を示す断面図
【符号の説明】
2 中間転写ベルトユニット 3 中間転写ベルト 4 第1転写ローラ 5 第2転写ローラ 6 テンションローラ 11 感光体 12 第3転写ローラ 17Bk,17C,17M,17Y 像形成ユニット 18 像形成ユニット群 21 像形成位置 22 レーザ信号光 35 レーザビームスキャナ部 38 ミラー 201 感光体 203 コロナ帯電器 204 グリッド電極 207 トナー 223 キャリア 220 現像スリーブ 221 ドクターブレード 222 マグネットロール 213 転写ローラ 217 突入ガイド 215 搬送ガイド 216 転写紙 218 クリーニングブレード 219 クリーニングボックス 224 廃トナー 225 廃トナー輸送管 303圧縮空気 304分散ノズル 305熱風発生装置 309冷却空気 310サイクロン 313風量計

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも結着樹脂と、ラノリン又はラノ
    リン誘導体と、外添剤とを有することを特徴とするトナ
    ー。
  2. 【請求項2】ラノリン誘導体が、ラノリン脂肪酸、ラノ
    リン脂肪酸の金属塩、ラノリン脂肪酸エステル、水素添
    加ラノリン及び硬質ラノリンからなる群から選ばれる1
    種又は2種以上である請求項1記載のトナー。
  3. 【請求項3】結着樹脂が、分子量分布の重量平均分子量
    Mwが10万〜60万、重量平均分子量Mwと数平均分
    子量Mnの比Mw/Mnが50〜100、Z平均分子量
    Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが350〜12
    00、高化式フローテスターにおける1/2流出温度が
    100〜145℃である請求項1記載のトナー。
  4. 【請求項4】結着樹脂が、少なくともスチレン系単量体
    と化学式(化1)で示される単量体を共重合してなる共
    重合体からなる請求項1、3のいずれかに記載のトナ
    ー。 【化1】
  5. 【請求項5】結着樹脂が、少なくともスチレン系単量体
    と化学式(化1)、化学式(化2)で示される単量体を
    共重合してなる共重合体からなる請求項1、3のいずれ
    かに記載のトナー。 【化2】
  6. 【請求項6】結着樹脂が、少なくとも少なくともスチレ
    ン系単量体と化学式(化1)、化学式(化3)で示され
    る単量体を共重合してなる共重合体である請求項1、3
    のいずれかに記載のトナー。 【化3】
  7. 【請求項7】ラノリン又はラノリン誘導体は予備混合工
    程の前に予め結着樹脂中に添加している請求項1記載の
    トナー。
  8. 【請求項8】結着樹脂は、結着樹脂溶液中にラノリン又
    はラノリン誘導体を添加し脱溶剤したものを主成分とす
    る請求項1記載のトナー。
  9. 【請求項9】トナーの主成分である結着樹脂の重量平均
    分子量Mwが1万〜30万、重量平均分子量Mwと数平
    均分子量Mnの比Mw/Mnが3〜50、Z平均分子量
    Mzと数平均分子量Mnの比Mz/Mnが10〜80
    0、高化式フローテスタによる1/2流出温度が80〜
    150℃、流出開始温度は80〜120℃である多価カ
    ルボン酸又はその低級アルキルエステルと多価アルコー
    ルとの重縮合によって得られるポリエステル樹脂である
    請求項1記載のトナー。
  10. 【請求項10】トナー母体に熱風による表面改質処理が
    施される請求項1記載のトナー。
  11. 【請求項11】トナー母体に疎水性シリカが混合付着さ
    れた後、熱風による表面改質処理が施される請求項1記
    載のトナー。
  12. 【請求項12】トナー母体に疎水性シリカが混合付着さ
    れた後、熱風による表面改質処理が施され、さらに疎水
    性シリカが外添処理される請求項1記載のトナー。
  13. 【請求項13】トナー母体に第2外添剤として、酸化チ
    タン微粉末、マグネタイト微粉末、チタン酸塩系微粉末
    又はジルコニア酸塩系微粉末のうちの少なくとも1種類
    以上からなる微粉末が添加される請求項1記載のトナ
    ー。
  14. 【請求項14】転写プロセス後に像担持体上に残留した
    トナーを現像装置内に回収して再度,現像プロセスに利
    用する廃トナーリサイクル手段を具備し、請求項1記載
    のトナーを使用することを特徴とする電子写真装置。
  15. 【請求項15】像保持体と導電性弾性ローラとの間に転
    写材を挿通させ、前記導電性弾性ローラに転写バイアス
    電圧を付与することにより前記像担持体上の静電潜像を
    可視像化したトナーを転写するトナー転写手段を具備
    し、請求項1記載のトナーを使用することを特徴とする
    電子写真装置。
  16. 【請求項16】像担持体上に形成した静電潜像を顕像化
    されたトナー画像を、前記像担持体に無端状の中間転写
    体の表面を当接させて前記中間転写体の表面に前記トナ
    ー画像を転写させる一次転写プロセスが複数回繰り返し
    実行され、この後に、この一次転写プロセスの複数回の
    繰り返し実行により前記中間転写体の表面に形成された
    重複した転写トナー画像を転写材に一括転写させる2次
    転写プロセスが実行されるよう構成された転写システム
    を具備し、請求項1記載のトナーを使用することを特徴
    とする電子写真装置。
  17. 【請求項17】各々が、少なくとも回転する像担持体
    と、それぞれ色の異なるトナーを有する現像手段とを備
    え、前記像担持体上にそれぞれ異なった色のトナー像を
    形成する複数の移動可能な像形成ユニットと、単一の露
    光位置と単一の転写位置より構成される像形成位置と、
    前記複数の像形成ユニットを円環状に配置した像形成ユ
    ニット群と、前記複数の像形成ユニットのそれぞれを、
    前記単一の像形成位置に順次移動せしめるため前記像形
    成ユニット群全体を回転移動させる移動手段と、信号光
    を発生する露光手段と、前記像形成ユニット群の回転移
    動のほぼ回転中心に、前記露光手段の光を前記露光位置
    に導くミラーとを有し、転写材上に異なる色のトナー像
    を、位置を合わせて重ねて転写するカラー像形成システ
    ムを具備し、請求項1記載のトナーを使用することを特
    徴とする電子写真装置。
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