JPH09244294A - トナー - Google Patents

トナー

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JPH09244294A
JPH09244294A JP5748196A JP5748196A JPH09244294A JP H09244294 A JPH09244294 A JP H09244294A JP 5748196 A JP5748196 A JP 5748196A JP 5748196 A JP5748196 A JP 5748196A JP H09244294 A JPH09244294 A JP H09244294A
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JP
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toner
image
transfer
polyalkylene
binder resin
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Application number
JP5748196A
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English (en)
Inventor
Masatoshi Maeda
正寿 前田
Noriaki Hirota
典昭 廣田
Hideki Tatematsu
英樹 立松
Yasuhito Yuasa
安仁 湯浅
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 定着性が高く、かつ、低地カブリの高画質画
像が得られ、廃トナーリサイクルシステムを具備した装
置に適用した場合にも、廃トナーを利用して高画質画像
を長期に亘って得ることができるトナー提供する。 【解決手段】 トナーが結着樹脂中に少なくとも着色
剤、及び動摩擦係数が0.3以下のポリアルキレン微粒
子を分散してなるトナー母体と外添剤とから構成され、
トナー母体をOHPシート上に熱定着させた画像濃度
1.3以上のベタ画像表面のジエチレングリコールに対
する接触角θと、トナー母体を用いて成形したペレット
の誘電正接tanδの間に特定の関連を持たせるトナ
ー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法により
画像形成を行う複写機、プリンタ等の画像形成装置(以
下、電子写真装置とも呼ぶ)に使用されるトナーに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な電子写真法を用いた画像形成プ
ロセスを説明する。先ず、ドラム状あるいはベルト状の
支持体上に光導電性材料層が形成されてなる静電潜像担
持体(以下、単に像担持体または感光体と呼ぶ。)を帯
電する。この帯電方法としては、従来から使用されてい
るコロナ帯電器を用いる方法や、近年、オゾン発生量の
低減を目的として使用されている導電性ローラを感光体
表面に直接押圧する接触型の帯電方法等がある。
【0003】感光体を帯電した後、複写機の場合は、複
写原稿に光を照射して得られた反射光をレンズ系を通じ
て感光体表面に照射することにより感光体表面に静電潜
像を形成し、プリンタの場合は、露光光源としての発光
ダイオードやレーザーダイオードに画像信号を送り、光
のON−OFFにより感光体表面に静電潜像を形成す
る。感光体表面に静電潜像が形成されると、この静電潜
像が予め帯電された一般に直径が5μm〜15μm程度
の着色粉体であるトナーによって可視像化される。ここ
でトナーは静電潜像の電位すなわち感光体の表面電位の
高低に応じて感光体表面への付着量が決まる。
【0004】この様にして得られたトナー画像は、転写
用紙に電気的に転写され、転写用紙に転写されたトナー
画像は定着器により加圧定着または加熱定着される。転
写用紙へのトナー画像の転写は、予め正または負に帯電
されたトナーを複写用紙の背面にトナーの帯電極性と反
対極性の電荷を付与してトナーを電気的に吸引すること
により行われる。これまで転写方法としては、前記帯電
方法と同じくコロナ放電器が広く用いられてきたが、オ
ゾン発生量低減のために近年では導電性ローラを用いた
転写方法が実用化されている(特開昭48−69524
号公報、米国特許公報2,807,233号、特開平3
−155584号公報)。
【0005】トナー画像の転写において感光体表面上の
全てのトナーが転写用紙に転写されるのでなく、一部は
感光体上に残留する。このため、次の画像プロセスに備
えて感光体表面に残留したトナーはクリーニング部でク
リーニングブレード等で掻き落とされ廃トナーとして回
収される。
【0006】前記トナー画像の定着方式としては熱ロー
ル定着方式が一般的であり、これは加熱ローラ表面を転
写用紙上のトナーに圧接触させるもので、トナー画像を
転写用紙に融着する際の熱効率に優れ、迅速な定着を行
うことが出来る。しかしながら、この方式では加熱ロー
ラ表面に加熱溶融状態であるトナーが圧接触するために
トナーの一部が加熱ローラ表面に付着し、このローラ表
面に一旦付着したトナーが転写用紙上に移行して付着し
転写用紙の画像形成面を汚染する、所謂、オフセット現
象を起こしやすいという欠点がある。このオフセット現
象を防止する方法としては、一般に、加熱ローラ表面を
耐熱性でトナーに対する離型性に富む弗素樹脂やシリコ
ンゴムで形成し、さらに、この表面にシリコンオイル等
のオフセット防止用液体を塗布して液体の薄膜によりロ
ーラ表面を被覆する方法が用いられている。
【0007】しかしながら、この方法を用いると、シリ
コンオイル等のオフセット防止用液体が加熱されること
により臭気を発生し、また、オフセット防止用液体を加
熱ローラ表面に供給するための余計な装置が必要にな
り、画像形成装置の機構が複雑になる。また、安定性よ
くオフセットを防止するためには、加熱ローラ表面への
オフセット防止用液体の供給を高精度にコントロールす
る必要があり、複写装置が高価にならざるを得ない。し
たがって、定着プロセスにおいてオフセット防止用液体
を加熱ローラ表面に供給しなくてもオフセットが発生せ
ず、良好なトナー定着画像を得ることができるトナーが
要求されている。
【0008】前記トナーは、通常、結着樹脂,顔料もし
くは染料からなる着色剤,可塑剤,及び電荷制御剤を含
んで構成され、必要に応じて前記材料の他に、磁性体,
離型剤等の添加剤が添加されて構成されている。結着樹
脂としては、天然または合成樹脂の単一種の樹脂または
複数種の樹脂が混合されて使用される。製法としては前
記材料を適当な割合で予備混合し、この予備混合物を溶
融混練した後、混練物を冷却し、この冷却により固化し
た混練物を例えば気流式衝突板方式の粉砕機等により微
粉砕し、得られた粉砕物を微粉分級してトナー母体を得
た後、このトナー母体に外添剤を外添処理してトナーを
得る方法が一般的である。
【0009】前記画像形成に共され、クリーニング手段
によって回収されるトナー、所謂、廃トナーは、再利用
されず廃棄されるのが一般的である。昨今、地球環境保
護の点から、産業廃棄物の無制限な廃棄を規制すること
の重要性が叫ばれている。トナーは微粉体であることか
ら不用意な廃棄は環境汚染につながる。このため、トナ
ーを廃棄することなく再利用できるようにすることは極
めて重要な課題になってきている。
【0010】また、フルカラー画像の形成を行う、所
謂、フルカラー複写機,フルカラープリンタ等の電子写
真装置における画像形成プロセスは、前記画像形成プロ
セスを各色毎に行うものである。すなわち、感光体を、
コロナ放電により帯電させ、感光体表面に第一色目の潜
像に対応する光信号を照射して静電潜像を形成し、第1
色目のトナー、例えば、イエロートナーで現像し、静電
潜像を顕像化し、得られたイエロートナー画像にトナー
の帯電極性と逆極性に帯電された転写用紙を当接させ
て、転写用紙上に感光体上にイエロートナー像を転写し
た後、感光体表面には残留したイエロートナーをクリー
ニング手段で除去し、感光体表面を除電子し、この後、
マゼンタ、シアン等の第2色目,第3色目のトナーに対
しても第1色目のイエロートナーと同様な操作を繰り返
し、各色のトナー像を転写用紙上で重ね合わせてフルカ
ラー像を形成し、この重ね合わされたトナー像を定着す
るものである。
【0011】このフルカラー画像の形成方法としては、
単一の感光体表面上に順次各色のトナー像を形成し、転
写ドラムに巻き付けられた転写用紙を転写ドラムの回転
により繰り返し感光体表面に対向させ、順次形成される
各色のトナー像を重ねて転写していく転写ドラム方式
と、各色毎の像形成部を複数並べて配置し、すなわち、
各色毎の感光体を含む像形成ユニットを複数並べて配置
し、ベルトにより搬送される転写用紙をそれぞれの像形
成部(像形成ユニット)を通過させることにより各色の
トナー像を順次転写して、カラー像を重ね合わせる連続
重ね方式が一般的である。転写ドラム方式を用いたもの
としては、例えば特開平1−252982号公報に開示
されたカラー画像形成装置を挙げることができる。
【0012】一方、連続重ね方式を用いたものとして
は、例えば、特開平1−250970号公報に開示され
たカラー画像形成装置を挙げることができる。この特開
平1−250970号公報に記載されたカラー画像形成
装置では、4色の、すなわち、シアン,マゼンタ,イエ
ロー,及びブラックの各色のトナーに対する像形成のた
めにそれぞれが感光体,光走査手段などを含んだ4つの
像形成ステーションを並べ、ベルトにより搬送された転
写用紙がそれぞれの像形成ステーションの感光体の下部
を通過することにより、転写用紙上にてフルカラートナ
ー像が重ね合わされ形成されるものである。また、前記
2つの方式とは別に、感光体上に順次形成される各色ト
ナー像を中間転写材上で一旦重ね、最後にこの中間転写
材上のトナー像を一括して転写用紙に移す方式がある。
この方式は例えば特開平2−212867号公報に開示
されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電子写真装
置では、一般に、画像形成プロセスのプロセス速度が異
なる機種毎に別々のトナーを使用している。ここで、プ
ロセス速度とは機械の時間当たりの画像形成処理能力を
決定する感光体の周速度であり、感光体の周速度によっ
て転写用紙の搬送速度が決まる。プロセス速度が遅い低
速機では一般にトナー定着時の耐オフッセット性を向上
させるため、粘弾性の高い、高軟化点を有する結着樹脂
を用いたトナーを使用する。また、プロセス速度が速い
高速機では一般にトナー定着時に定着に必要な熱量が得
難いため、定着性を高めるために低軟化点を有する結着
樹脂を用いたトナーを使用する。従って、プロセス速度
が異なる機種間でトナーを共有化できれば、トナーの生
産効率が向上し、トナーコストを低減することができ
る。
【0014】トナーの定着性は、トナーの紙への付着力
と,トナーのヒートローラへの付着力とによって支配さ
れる。トナーは定着ローラからの熱及び圧力により紙の
繊維に溶融浸透して定着する一般に、定着特性を向上さ
せるために、結着樹脂そのものの性質を改良するととも
に、トナー中に離型剤等を添加して、トナーの紙への付
着力を高め、かつ、トナーの定着ローラへの付着力を減
少させている。
【0015】特開昭59−148067号公報には、結
着樹脂として低分子量成分と高分子量成分とを有し、分
子量分布における低分子量成分のピーク値及びMw(重
量平均分子量)/Mn(数平均分子量)を規定した不飽
和エチレン系重合体を使用し、この結着樹脂に軟化点を
特定したポリオレフィンを離型剤として含有させたトナ
ーが開示されている。これによって、定着性と耐オフセ
ット性が確保されるとしている。また特開昭56−15
8340号公報には、特定の低分子量成分と高分子量成
分を含む樹脂を主成分とするトナーが開示されている。
これは、特定の低分子量成分によって定着性を確保し、
特定の高分子量成分によって耐オフセット性を確保する
ものである。
【0016】また特開昭58−223155号公報には
1000〜1万と20万〜100万の分子量領域とに極
大値を持ち、Mw/Mnが10〜40の不飽和エチレン
系重合体からなる樹脂と、特定の軟化点を有するポリオ
レフィンを含有してなるトナーが開示されている。これ
は、1000〜1万の分子量領域に極大値を有する低分
子量成分によって定着性を確保し、20万〜100万の
分子量領域に極大値を有する高分子量成分によって耐オ
フセット性を確保するものである。
【0017】前記のように高分子量成分と低分子量成分
を含む結着樹脂を用いることにより、狭い範囲のプロセ
ス速度に対応させて定着強度と,耐オフセット性を両立
させることが可能ではあるが、広い範囲のプロセス速度
に対応させて定着強度と,耐オフセット性を両立させる
ことは難しい。広い範囲のプロセス速度に対応させて定
着強度と耐オフセット性を両立するためには、より高い
分子量の高分子量成分とより低い分子量の低分子量成分
を含む結着樹脂を用いる必要がある。しかしながら、高
速機用に、低分子量成分をより多くした結着樹脂を用い
てなるトナーを使用すると、定着強度を高めることがで
きるが、耐オフセット性を悪化させる傾向を示す。
【0018】また、低速機に、低分子量成分をより多く
した結着樹脂を用いてなるトナーを使用すると、耐オフ
セット性を高めることができるが、トナーの粉砕性が低
下し生産性を低下させてしまう。このため、前記したよ
うに、高分子量成分と低分子量成分をブレンドした結着
樹脂、あるいは高分子量成分と低分子量成分を有する重
合体からなる結着樹脂に対して、低軟化点離型剤を添加
することにより、定着時ヒートローラからの離型性を良
くして、耐オフセット性を高めることが行われる。しか
しながら、低軟化点離型剤は離型性が高い分、結着樹脂
中での分散性が悪く、結着樹脂に単に添加するだけで
は、逆極性トナーを多く発生させ、画質を悪化させてし
まう。また、低軟化点離型剤がトナーから遊離して、キ
ャリア,感光体,現像スリーブを汚染させてしまう。
【0019】詳しく述べると、混練工程で結着樹脂中に
低軟化点の離型剤をミクロ分散させるが、この時の分散
状態がトナーの定着性,オフセット性のみならず、帯電
性にも影響を与える。分散状態が悪化すると、トナー中
において離型剤が偏在したり、トナーから離型剤が遊離
することになり、その結果、逆帯電粒子が増加して地カ
ブリの増加を招いたり、遊離した離型剤によって耐オフ
セット性が低下し、また感光体や現像スリーブが汚染さ
れるといった問題点が生じる。特に低分子量成分と高分
子量成分とを有し、幅広い分子量分布を有する樹脂にお
いて離型剤の分散不良は生じやすい。これは低温で混練
すると高分子量成分が十分に溶融されることなく混練さ
れ、高温で混練すると低分子量成分が低粘度となり混練
のストレスがかかりにくくなり、混練温度と分散性のバ
ランスを取ることが難しくなるためである。
【0020】また、かかる低分子量成分と高分子量成分
とを有し、幅広い分子量分布を有する樹脂では、低温で
混練すると、樹脂に強ストレスが掛かることにより高分
子量成分の分子切断が生じて分子量の低下を招くことも
ある。このように、従来、低軟化点の離型剤を結着樹
脂、特に、低分子量成分と高分子量成分とを有し、幅広
い分子量分布を有する結着樹脂中に常に、分散不良を生
じさせることなく分散させることは極めて困難であり、
また、低軟化点の離型剤をはじめとする内添剤の結着樹
脂中での分散状態を定量的に評価する適当な手段はな
く、良品のトナーであるか否かは最終の画像評価から推
察するしかなかった。
【0021】トナーの製造において特に重要な工程とな
る溶融混練工程は、従来からロールミル,ニーダー,押
出機等によって行われるが、最も多く使用されているの
は連続生産が可能な二軸式の押出機である。この二軸式
押出機は、混練軸が高速回転する噛み合い型浅溝の2軸
押出機で、混練軸が完全噛み合い型の同方向回転仕様の
ものと混練軸が部分噛み合い型の異方向回転仕様のもの
とがあり、材料によって選択的に使用される。シリンダ
と混練軸は分割セグメント方式で、複数の分割されたセ
グメントでは、各セグメント毎に一定の混練温度が設定
できるように加熱シリンダが具備され、また冷却用の冷
水が流れる構成となっている。シリンダの中を通る混練
軸は主に混練物を加熱溶融しながら先へ搬送する機能を
持つ送り部と、主に混練する機能を有する練り部から構
成される。送り部はS螺旋状で、せん断作用による混練
強度が低い。一方、練り部では強いせん断力によって混
練を行うようになっている。
【0022】また、地球環境保護の観点からは、現像後
に感光体上に残留し、クリーニング手段によって回収さ
れた廃トナーをリサイクルするのが好ましい。しかしな
がら、廃トナーをリサイクルするとき、廃トナーは、ク
リーニング手段から輸送管を通して現像器内に運ばれる
ため、この間に機械的ストレスを受け、離型剤が存在す
るトナーの軟質部分にダメージが加わる。また、一旦現
像に供され、十分に分散がなされていない、すなわち、
十分な流動性を示さない状態になっている廃トナーが現
像器内の新しいトナーに混合されると、現像器内のトナ
ーの帯電量分布が不均一になって逆極性トナーが増加
し、画像品質を低下させてしまうという欠点を生じる。
【0023】また導電性弾性ローラを用いた転写方法で
は、文字、ラインの中抜け、文字周辺へのトナーの飛び
散り等の課題がある。
【0024】感光体上のトナーを転写ローラを用いて転
写紙に転写する場合、転写ローラは感光体に所定の圧力
で接している。このため、文字やライン等ではエッジ現
像となっており、トナーが多くのり、トナーが集中して
いるところは、トナーのない部分に比べて圧力が高ま
り、加圧によるトナー同士の凝集を起こし、転写紙に転
写されない、いわゆる”中抜け”を起こす。低帯電量の
トナーに顕著に現れる。感光体上へのトナーの転写紙へ
の転写はトナーの帯電電荷と外部から加えられたトナー
の帯電電荷と反対の電荷との引き合いによって行われ
る。トナーの電荷量が低いとトナーの存在しない文字周
辺部に飛び散り易い。
【0025】また前記したフルカラー画像を形成する画
像形成プロセスにおいて、中間転写体を用いる中間転写
方式は、複雑な光学系を必要とせず、かつ葉書や厚紙な
どの腰の強い用紙にも使用できるという利点を有すると
ともに、中間転写ベルトがフレキシブルなため、転写ド
ラム方式、連続重ね方式に比して、装置自体を小型化で
きるという利点を有する。像担持体上に形成されたトナ
ー画像は転写用紙へ全て転写されるのが理想である。
【0026】しかしながら、現実には像担持体上にトナ
ー画像の一部が残る。すなわち、転写時の転写効率は1
00%ではなく、一般に75〜90%程度である。前記
中間転写体を使用する中間転写方式では、像担持体から
中間転写体への転写と、中間転写体から転写用紙への転
写の2回の転写工程が行われる。この場合、1回の転写
における転写効率が85%であると、2回の転写を経る
ことにより全体の転写効率は72%になる。また、1回
の転写における転写効率が75%であると、2回の転写
を経ることにより全体の転写効率は56%になり、約半
分のトナーが廃トナーとなってしまう。従って、中間転
写方式では、トナーの消費量に対する実際の画像に供さ
れるトナー量の割合が小さく、このため、一回の画像形
成に要するコストが大きくなってしまう。
【0027】また、廃トナーボックスの容積を大きくし
なければならず、装置を小型化できない。また、中間転
写体方式では、3色或いは4色のトナー画像を重ねるた
め、中間転写体上に重ねられたフルカラーのトナー画像
は局所的にトナー存在量(トナー層厚み)が大きく異な
るものとなる。従って、転写用紙へフルカラーのトナー
画像を転写する際、トナー画像内に圧力差を生じるの
で、トナーの凝集効果によって画像の一部が転写されず
に穴となる”中抜け”現象が発生しやすくなる。特に転
写用紙が詰まった場合のクリーニングを確実に行えるよ
うに、中間転写体としてトナーの離型効果の高い材料か
らなるものを用いると、中抜けが顕著に現れ、画像の品
位を著しく低下させてしまうことになる。
【0028】また、特にトナー画像のうちの文字やライ
ンに対応する部分はエッジ現像によって、トナーが多く
存在しているので、加圧によるトナー同士の凝集を起こ
りやすく、中抜けがより顕著に現れる。また、中間転写
体を長期間使用すると、感光体と同じようにトナーフィ
ルミングを発生し、画質の劣化や転写効率の低下を引き
起こしてしまう。
【0029】本発明は前記のような問題点に鑑みてなさ
れたものであり、低軟化点の離型剤を配合してなるトナ
ーにおいて、良好な定着性及び現像性を示すトナーを提
供することを目的とする。
【0030】また本発明の他の目的は、廃トナーのリサ
イクルが行われるよう構成された電子写真装置に供され
るトナーであって、良好な定着性を示すとともに、トナ
ー現像器内での帯電量変動が少なく、かつ現像器内にト
ナー凝集物を発生することなく、長期間の高画質画像の
安定形成を可能にするトナーを提供することにある。
【0031】また、本発明の他の目的はローラ転写を用
いた低オゾンプロセスで転写時の中抜けや飛び散りを防
止できるトナーを提供することにある。
【0032】また、本発明の他の目的は、中間転写体を
用いた転写システムを具備する電子写真装置に供される
トナーであって、良好な定着性を示すとともに、転写時
の中抜けや飛び散りを防止でき、高転写効率を得ること
ができるトナーを提供することにある。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるトナーは
少なくとも結着樹脂、着色剤、動摩擦係数が0.3以下
のポリアルキレン微粒子と外添剤とから構成されるトナ
ーであって、前記トナーの接触角θと、前記トナーの誘
電正接tanδが(数5)を満たすことを特徴とするも
のである。
【0034】さらに前記構成においては、前記ポリアル
キレン微粒子の軟化点が60℃〜140℃であり、接触
角θは、前記トナー母体をOHPシート上に熱定着させ
た画像濃度1.3以上のベタ画像表面のジエチレングリ
コールに対する接触角である。
【0035】
【数5】
【0036】
【発明の実施の形態】上記構成において、かかるトナー
を用いて画像形成を行うと、表面に動摩擦係数が0.3
以下のポリアルキレンが均一に分散して存在し、表面の
滑り性が向上したトナー定着画像が得られることとな
り、擦っても剥がれにくいトナー定着画像が得られるこ
ととなる。また、ポリアルキレンや着色剤であるカーボ
ンブラックの分散性が良いためトナーの摩擦帯電が安定
し、高画質な画像を長期に亘り得ることが可能となる。
【0037】前記ポリアルキレン微粒子の動摩擦係数
は、JISK7125に従って測定したもので、測定サ
ンプルに対する被摩擦材として、ポリカーボネート、ナ
イロン、ポリアセタール、アクリル、塩化ビニル樹脂、
ABS樹脂、ポリプロピレン、ポリスチレン、4ふっ化
樹脂を用い、各被摩擦材との動摩擦係数の平均値を測定
サンプルの動摩擦係数にしたものである。
【0038】前記ポリアルキレン微粒子の軟化点は、フ
ローテスタ(CFT500(株)島津製作所製商品名)
により、1cm3の試料を昇温速度6℃/分で加熱しな
がらプランジャーにより20kg/cm2の荷重を与
え、直径1mmのノズルを押し出すようにし、このプラ
ンジャーの降下量と昇温温度特性との関係から、その特
性線の1/2に対する温度を求めて、これを用いたもの
である。
【0039】ここで、接触角θはトナー中のポリアルキ
レンの分散状態を表している。トナー中のポリアルキレ
ンの分散性が悪いと定着画像表面にポリアルキレンが多
く存在し、接触角はポリアルキレンの影響で低くなり、
定着性は良好となる。ポリアルキレンの分散性が良いと
表面のポリアルキレン存在量が少ないため定着性が低下
し、反面、分散が均一なため逆極トナーの発生が低減さ
れ画像品質は向上する。
【0040】本発明では、OHPシート上に画像濃度
1.3以上となるよう形成したトナー母体のベタ画像の
接触角を測定することによりトナーの結着樹脂中でのポ
リアルキレンの分散状態を定量的に評価する。ここでト
ナー母体とは結着樹脂中に着色剤等を内添加した状態の
ものでシリカ等の外添剤を外添混合処理する前の形態の
ものを言う。接触角の測定は、例えば電子写真複写機
(FP4080 松下電器産業(株)製商品名)を使用
し、装置の設定条件は、ヒートローラ径:40mmφ、
バックアップローラ径:40mmφ、プロセススピー
ド:300mm/sec、定着温度:190℃〜200
℃、定着ローラ圧:15kgf×2にした。
【0041】これにより、ベタ画像をOHPシート(例
えばパナソニック複写機用OHPシート)上に形成し、
これをプレパラートサンプル大に切り取ったものを評価
用サンプルにして、サンプル表面にジエチレン・グリコ
ールを一滴落とし、温湿度一定の環境下(例えば20
℃、60%)で接触角測定装置(FACE 協和界面化
学(株)製,商品名)により接触角を測定することによ
り行う。図1は本接触角測定の測定個所を示す。301
が測定サンプル、302がジエチレングリコールの液
滴、303が接触角である。
【0042】測定値は1サンプルにつき10点測定の平
均値とする。なお、トナーが溶融し通常の定着強度が得
られておれば接触角の測定値のバラツキはほとんどない
ので、画出しの条件は通常の定着強度が得られている条
件であれば特に限定する必要はない。
【0043】また、誘電正接tanδは本発明のトナー
の着色剤の分散状態を定量化したものであり、例えば、
カーボンブラック等である。誘電正接tanδはトナー
に交流電圧を印加した際に流れる伝導電流と誘電分極に
より流れる反復電流の比で表される。このtanδ値は
トナー中のカーボンブラック等の導電性物質の分散性を
示す指標であり、カーボンブラックの分散性が悪いと伝
導電流が増大するためtanδは大きくなる。
【0044】誘電正接tanδは、前記トナー母体を約
0.08g秤量したものを直径17mmの円筒形の型に
入れ、60kg/cm2の圧力でプレスし、ペレット状
に成形した後、LCRメータ(HP−4284A Hewl
ett-Packard Co.製)により測定した。
【0045】誘電正接tanδが小さいほどトナー中の
カーボンブラックの分散状態が均一であり、トナーの帯
電不良が生じず、地カブリが低減する。従って、電子写
真装置の画像形成速度に関係なく、常に、画像カブリ等
の不良画像を発生することなく、高画質な画像を得るこ
とができる。
【0046】ところが、トナー中において、ポリアルキ
レンの分散性とカーボンブラックの分散性はポリアルキ
レンやカーボンブラックの種類や添加量、混練条件等の
違いによりそれぞれ異なる分散性を示す。
【0047】そこで、接触角θと誘電正接tanδの関
係が(数5)を満たす範囲内にあることが好ましい。こ
れは、ポリアルキレンの分散性と、カーボンブラックの
分散性の両方もしくは片方が好ましい状態にあることを
意味している。つまり、どちらか一方の分散性が悪くて
も(数5)を満たせば、本発明のトナーが定着性、電気
特性及び長期安定性に優れていることになる。本発明の
トナーにおける接触角θと誘電正接tanδの関係が
(数5)において、5.5より小さいとポリアルキレン
及びカーボンブラックの分散性が良すぎるために、ポリ
アルキレンの効果が損なわれ定着性が低下し、22.5
より大きいとポリアルキレン及びカーボンブラックの分
散性が悪いため、定着性は優れているが、帯電性に問題
があり地カブリなどの画像欠陥を生じることになる。
【0048】また、本発明においては、前記構成の好ま
しい例として、本発明において、トナーの定着時の紙へ
の浸透力及び耐高温オフセット性をより向上させるため
には、低分子量成分として、重量平均分子量が2500
〜2万の範囲にあり,ガラス転移点が50℃以上のスチ
レン系重合体を含み、高分子量成分として、重量平均分
子量が10万以上で,ガラス転移点が50〜70℃の範
囲、好ましくは重量平均分子量が12万以上でガラス転
移点が55〜70℃の範囲、より好ましくは重量平均分
子量が15万以上でガラス転移点が55〜65℃の範囲
にあるスチレンーアクリル系共重合体よりなるものを使
用するのが好ましい。
【0049】低分子量成分のガラス転移点が50℃より
小さいとトナーの貯蔵安定性が悪化する傾向を示し、高
分子量成分のガラス転移点が50℃より小さいとトナー
の貯蔵安定性が悪化する傾向を示し、70℃より大きい
と定着性が悪化する傾向を示す。また、高分子量成分の
重量平均分子量が10万より小さいと定着性が悪化する
傾向を示す。前記低分子量成分と高分子量成分の配合比
は1:9〜5:5の範囲にあるのが好ましい。これによ
り貯蔵安定性及び定着特性がより改善されたトナーにな
る。特に、広い範囲で画像形成速度が異なる復数の画像
形成装置に供される場合において、定着特性がより改善
されたものとなる。
【0050】結着樹脂の軟化点は110〜160℃の範
囲、好ましくは110〜150℃の範囲、より好ましく
は115〜140℃の範囲にあるのがよい。これは11
0℃より小さい場合は結着樹脂の強度が弱くなり、貯蔵
安定性が低下し,トナーの流動性が悪くなり、帯電性の
低下による画質の劣化をまねく傾向となり、160℃よ
り大きい場合は定着性が悪化する傾向となるためであ
る。
【0051】本発明のトナーはキャリアとの混合による
2成分現像剤として使用することで、より安定した帯電
性を得られるとともに長期使用によるトナーの劣化もな
いなど2成分現像方式に好適に使用される。これは、本
発明のトナーが結着樹脂中に低動摩擦係数のポリアルキ
レン微粒子を均一に分散してなるものであることによ
り、トナー表面に存在するポリアルキレン微粒子も均一
に存在し、現像剤の撹拌時にストレスがかかってもキャ
リア表面にフィルミングが発生しないためである。
【0052】また、本発明のトナーは、転写プロセス後
に像担持体上に残留したトナーを現像装置内に回収して
再度現像プロセスに利用する廃トナーリサイクルシステ
ムを具備する画像形成装置に好適に使用される。これ
は、本発明のトナーが結着樹脂中に低動摩擦係数のポリ
アルキレンが均一に分散し、着色剤で導電体であるカー
ボンブラックが均一に分散してなるものであることによ
り、トナーがクリーニング装置から現像器に回収されて
行く間のクリーニング装置,クリーニング装置と現像器
をと繋ぐ輸送管,及び現像器の内部にて受ける機械的衝
撃が軽減され、しかも、機械的衝撃を受けてもダメージ
が小さく,ポリアルキレン微粒子の脱落が少なくなり、
不良帯電トナー(粒子)の発生を軽減できるためであ
る。
【0053】また本発明のトナーは、感光体と導電性弾
性ローラとの間に転写材を挿通させ、前記導電性弾性ロ
ーラに転写バイアス電圧を付与することにより前記感光
体表面上にあるトナーを静電気力で転写材に転写するト
ナー転写システムを具備する画像形成装置に好適に使用
される。
【0054】これは、かかるトナー転写システムは、接
触転写であることから、電気力以外の機械力が転写に作
用して、本来転写されるべきでない感光体表面に付着し
た逆極性トナーが転写されたり、通紙していない状態で
感光体表面に付着したトナーが転写ローラ表面を汚染
し、転写紙裏面を汚染させてしまうことがあるものであ
るが、本発明のトナーが結着樹脂中に低動摩擦係数のポ
リアルキレンが均一に存在し、着色剤で導電体であるカ
ーボンブラックが均一に分散してなるものであることか
ら、本発明のトナーを当該トナー転写システムを具備し
た画像形成装置に適用した場合には、トナーの流動性が
良好に維持されて逆極性トナーを発生せず、また、感光
体表面へのトナーや遊離したワックス粒子のフィルミン
グが生じず、転写紙の不要トナー粒子による汚染を防止
することができるためである。
【0055】また、転写ローラ表面へのトナーや遊離し
たワックス粒子のフィルミングも防止できるので、転写
ローラ表面から感光体表面へトナーや遊離したワックス
粒子が再転写することにより生ずる画像欠陥も防止する
ことができる。また低動摩擦係数のポリアルキレン微粒
子が均一に分散してなるトナーは、その表面に低動摩擦
係数のポリアルキレン微粒子が均一に存在しているの
で、トナーが凝集しにくく、トナー凝集によって生ず
る”中抜け”等の画像欠陥を防止できるためである。
【0056】また前記本発明のトナーは、像担持体の表
面に形成されたトナー画像を前記像担持体の表面にその
表面を当接させた無端状の中間転写体の前記表面に転写
する一次転写プロセスを複数回繰り返し行って,前記中
間転写体の表面に重複転写トナー画像を形成した後、こ
の重復転写トナー画像を転写材に一括転写する2次転写
プロセスを行う転写システムを具備する画像形成装置に
好適に使用される。
【0057】これは、本発明のトナーが結着樹脂中に低
動摩擦係数のポリアルキレン微粒子が均一に分散してい
るため、ポリアルキレン微粒子がトナーから脱落して中
間転写体へフィルミングすることがない。また低動摩擦
係数のポリアルキレン微粒子が均一に分散し、着色剤で
導電体であるカーボンブラックが均一に分散してなるト
ナーは、その表面に低動摩擦係数のポリアルキレン微粒
子が均一に存在しているので、トナーが凝集しにくく、
トナー凝集によって生ずる”中抜け”等の画像欠陥を防
止でき、さらに帯電性が均一化されているため高転写効
率が得ることが出来る。
【0058】前述したように、従来から結着樹脂として
低分子量成分と高分子量成分とを有する重合体,または
低分子量の重合体と高分子量の重合体のブレンド物を用
い、この結着樹脂にポリオレフィン等の低軟化点離型剤
を含有させてなるトナーを使用して、定着性と低オフセ
ット性の両者を確保することが行われている。しかしな
がら、かかる従来構成のトナーでは、紙への浸透力は向
上するので、トナー定着画像にテープを一旦付着させた
後、テープでトナー定着画像を剥離するようなテープ剥
離テストで評価されるトナー定着画像の定着強度は良く
なるが、トナー定着画像表面を擦った場合には簡単にト
ナーが複写用紙から剥がれることになり、トナー定着画
像の耐擦過性が未だ不十分なままである。
【0059】かかる欠点を解消するためには、トナー定
着画像表面の滑り性を上げることが必要であり、本発明
ではこれを具現化するために、結着樹脂中に低軟化点離
型剤として低動摩擦係数の微粒子、すなわち、動摩擦係
数が0.3以下のポリアルキレン微粒子を分散させて、
低速機のみならず高速機でのトナー定着画像の耐擦過性
を改善して良好な定着特性が得られるようにしている。
【0060】しかし、結着樹脂に、前記動摩擦係数が
0.3以下のポリアルキレン微粒子を添加する際、混練
時にこれが凝集し易く、結着樹脂に均一に分散させるこ
とが難しい。特に、高分子量成分と低分子量成分を含む
結着樹脂ではこの傾向が強くなる。そして、このような
動摩擦係数が0.3以下のポリアルキレン微粒子が結着
樹脂中に不均一に分散したまま混練物によりトナーを得
ると、このトナーは帯電量分布が不均一なものとなり、
画像形成プロセスにおいて地カブリ及びトナー飛散が増
大し、また、ベタ黒画像では定着強度は得られても線画
等の細線では定着強度は落ちてしまう。また、着色剤で
導電体であるカーボンブラックの分散性もポリアルキレ
ンと同様に分散性が不均一であると帯電量分布が不均一
となり地カブリやトナー飛散といった画像欠陥を引き起
こす。
【0061】そこで、本発明では動摩擦係数が0.3以
下のポリアルキレン微粒子を結着樹脂に添加するととも
に、結着樹脂中で、動摩擦係数が0.3以下のポリアル
キレン及び着色剤をはじめとする配合剤を、前記提案し
た分散評価法におけるトナー定着画像の接触角θと誘電
正接tanδの関係が(数5)を満たす範囲になるよう
に分散させることにより、低速度の印字スピードから,
高速度の印字スピードに対して、良好な定着性と、地カ
ブリやトナー飛散が軽減された現像性が得られるように
したものである。ここで、印字スピードの範囲は、例え
ば、感光体の周速度で140mm/sec〜450mm
/secの範囲である。
【0062】前記ポリアルキレン微粒子の動摩擦係数が
0.3以上の場合は、トナー定着画像の耐擦過性を改善
することができない。また、前記(数5)の値が5.5
未満の場合は、ポリアルキレンのトナー中への添加量が
多すぎるか、ポリアルキレン及びカーボンブラックのト
ナー中での分散状態が不均一であるために、トナーの帯
電特性が不良になって画像カブリを発生し、22.5を
超える場合はポリアルキレンのトナー中への添加量が少
なすぎるか、トナー中でのポリアルキレン及びカーボン
ブラックの分散状態が良好すぎるため、定着率を上げる
ためのポリアルキレンの効果は弱まり、トナーの帯電性
は良好であるが、定着性が低下することになる。
【0063】本発明のトナーに使用される結着樹脂は、
少なくともビニル系単量体を重合させて得られた重合体
を含むものである。ビニル系単量体の具体例としては、
スチレン、α−メチルスチレン,P−クロルスチレン等
のスチレンの置換体、アクリル酸、アクリル酸メチル,
アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル酸ドデ
シル,アクリル酸オクチル,アクリル酸イソブチル,ア
クリル酸ヘキシル等のアクリル酸アルキルエステル、メ
タクリル酸、メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチ
ル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸オクチル,メタ
クリル酸イソブチル,メタクリル酸ドデシル,メタクリ
ル酸ヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステルを挙げ
ることができる。重合体の製造方法としては、塊状重
合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合などの公知の重合法
を使用することができる。
【0064】本発明のトナーに使用される結着樹脂は、
スチレン系成分を50〜95重量%含むものが好まし
く、スチレン含有割合が50重量%未満であるとトナー
の溶融特性が劣り、定着性が不十分になる傾向を示し、
また、製造段階での粉砕時における粉砕性が悪化する傾
向を示す。本発明のトナーに使用される結着樹脂として
は、前記ビニル系単量体を重合させて得られた重合体だ
けでなく、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂等の他の重合形態からなる樹脂を使用す
ることができる。
【0065】ポリエステル樹脂は多価カルボン酸又はそ
の低級アルキルエステルと多価アルコールとの重縮合に
よって得られる物である。多価カルボン酸又は低級アル
キルエステルとしては、マロン酸、コハク酸、グルタル
酸、アジピン酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸などの脂肪
族二塩基酸、マレイン酸、、無水マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、シトラコン酸などの脂肪族不飽和二塩
基酸、及び無水フタル酸、フタル酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸などの芳香族二塩基酸、及びこれらのメチル
エステル、エチルエステル等を例示することが出来る。
この中でフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳
香族二塩基酸及びそれらの低級アルキルエステルが好ま
しい。
【0066】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピ
レングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4
−ブチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、ジエチレングリコール、ジプロ
ピレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキサイ
ド付加物、ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加
物、などのジオール、グレセリン、トリメチロールプロ
パン、トリメチロールエタンなどのトリオール、及びそ
れらの混合物を例示することが出来る。この中でネオペ
ンチルグリコール、トチメチロールプロパン、ビスフェ
ノールAエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA
プロピレンオキサイド付加物が好ましい。
【0067】重合は公知の重縮合、溶液重縮合等を用い
ることが出来る。多価カルボン酸と多価アルコールの使
用割合は通常、カルボキシル基数に対する水酸基数の割
合(OH/COOH)で0.8〜1.4が一般的であ
る。またポリエステル樹脂の水酸機化は好ましくは6〜
100である。
【0068】また、前記ポリアルキレン微粒子,着色剤
をはじめとする内添剤の結着樹脂中での分散性を向上さ
せるために、結着樹脂の一部としてスチレンモノマーに
ポリオレフィンをブロック重合させてなる重合体を使用
することができる。この重合体の重量平均分子量は50
00〜50万の範囲、好ましくは5000〜30万の範
囲、より好ましくは5000〜20万の範囲である。
【0069】本発明において、結着樹脂の重量平均分子
量は、数種の単分散ポリスチレンを標準サンプルとする
ゲルパーミエーション・クロマトグラフィーにより測定
した値である。すなわち、温度25℃においてテトラヒ
ドロフランを溶媒として毎分1mlの流速で流し、これ
に濃度0.5g/dlのテトラヒドロフラン試料溶液
を、試料重量で10mg注入して測定した値である。測
定条件は、対象試料の分子量分布が、数種の単分散ポリ
スチレン標準試料により得られる検量線における分子量
の対数とカウント数が直線となる範囲内に包含される条
件である。結着樹脂の軟化点は、島津製作所のフローテ
スタ(CFT500)により、1cm3の試料を昇温速
度6℃/分で加熱しながらプランジャーにより20kg
/cm2の荷重を与え、直径1mmのノズルを押し出し
て、このプランジャーの降下量と昇温温度特性との関係
から、その特性線の1/2に対する温度を軟化点とした
ものである。
【0070】本発明において、トナーには着色・電荷制
御の目的で適当な顔料または染料が配合される。このよ
うな顔料または染料としては、カーボンブラック、鉄
黒、グラファイト、ニグロシン、アゾ染料の金属錯体、
フタロシアニンブルー、デュポンオイルレッド、アニリ
ンブルー、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、ベン
ジジン系黄色顔料、フォロンイエロー、アセト酢酸アニ
リド系不溶性アゾ顔料、モノアゾ染料、2,9−ジメチ
ルキナクリドン、ナフトール系不溶性アゾ顔料、アント
ラキノン系染料、ナフロール系不溶性、銅フタロシアニ
ン顔料を挙げることができ、電荷量、着色に必要な量が
配合される。
【0071】本発明において、トナーにシリコーンオイ
ルで表面処理された負帯電性の疎水性シリカ微粒子を外
添処理してもよい。この負帯電性の疎水性シリカ微粒子
としては、ケイ素酸ハロゲン化合物の蒸気相酸化により
生成されたシリカ微粒子が好ましい。このケイ素酸ハロ
ゲン化合物の蒸気相酸化は、例えば、四塩化ケイ素ガス
の酸水素焔中における熱分解酸化反応を利用するもので
ある。疎水性シリカ微粒子の添加量はトナー100重量
部に対して0.1〜5.0重量部の範囲にするのが好ま
しい。これはトナー同士の凝集を防ぐために0.1重量
部以上の添加量が必要で、5.0重量部より大きくなる
と逆に浮遊シリカが増加して、現像性を悪化させてしま
うためである。
【0072】本発明において、ポリアルキレン微粒子の
具体例としては、ポリエチレン,ポリプロピレン等の微
粒子を挙げることができる。また、ポリアルキレン微粒
子の軟化点は60〜140℃の範囲にあることが好まし
い。これは、60℃より小さいとトナーの貯蔵安定性を
悪化させ、軟化点が140℃を越えるとトナーの定着性
を悪化させるためである。
【0073】本発明のトナーは混合、混練、粉砕工程を
経た後、必要に応じて分級処理を行い、次に外添剤の外
添処理を行うことにより製造される。
【0074】混合処理は結着樹脂、着色剤、ポリアルキ
レン微粒子、及び電荷制御剤,磁性材料等の必要に応じ
て添加される添加剤を、撹拌羽根を具備したミキサー等
により均一分散する。この処理は、スーパーミキサ
((株)カワタ製,商品名)、ヘンシェルミキサ(三井
三池化工機(株)製,商品名)、PSミキサ(神鋼パン
テック(株)製,商品名)、レーディゲミキサ等の公知
の処理装置で行われる。
【0075】混練処理は、前記混合処理された材料を加
熱して、せん断力により結着樹脂中に内添剤を分散させ
る。この処理は、三本ロール型、一軸スクリュウ型、二
軸スクリュウ型、バンバリーミキサ型等の公知の加熱混
練機を用いて行われる。
【0076】図2は本発明のトナーの製造に使用される
混練処理装置の一例の構成を概略的に示した断面図であ
る。図において、101は混合された原料を供給する供
給機、102はモータ、103は混練軸、104は脱気
のためのベント孔、105は送りのスクリュウ、106
は練りのニィーディングディスク、107は練りを目的
としたシールリング、108は練りを目的としたパイナ
ップルリング、109は混練物吐出口である。ここで、
スクリュウ103、ニィーディングディスク106、シ
ールリング107、パイナップルリング108は混練軸
103に嵌挿されている。混練物の吐出口109には熱
電対(図示せず)が設置され、ここで吐出温度(Tm
t)が測定される。
【0077】混練機は大きく分けて3つの混練ブロック
B201、B202、B303から構成されている。各
ブロックは、送り構成がその主要構成である第1の混練
セグメントと、練り構成がその主要構成である第2の混
練セグメントとから構成されている。そして、これら第
1,第2の混練セグメントは各セグメント毎に加熱ヒー
タが設けられ、それぞれにおいて混練設定(Tmn)、
(Tmr)が設定できるようになっている。
【0078】混練ブロックB201は、第1の混練セグ
メントである201ra、201rb、201rc、2
01rdと、第2の混練セグメントである201naと
からなる。混練ブロックB202は第1の混練セグメン
トである22raと、第2の混練セグメントである20
2naとからなる。第2の混練セグメント202naに
はその一部にシールリング107が設けられており、こ
れにより、一時的に混練物を滞留させて混練性を上げる
ことができるようになっている。混練ブロックB203
は第1の混練セグメントである203raと、第2の混
練セグメントである203naとからなる。第2の混練
セグメント203naにはその吐出口側にパイナップル
リング108が設けられており、これにより混練物の凝
集を防いで吐出性を向上させるようにしている。
【0079】粉砕処理は、前記混練処理によって得られ
た塊を、カッターミル等で粗粉砕し、その後ジェットミ
ル粉砕(例えばIDS粉砕機、日本ニューマティック工
業(株)製,商品名)等で細かい微粉にする。
【0080】分級処理は、前記粉砕処理により得られた
粒子から気流式分級機により微粉粒子をカットし、所望
の粒度分布の粒子を得る。
【0081】また、機械式による粉砕、分級も可能であ
る。この場合、例えば固定したステータに対して回転す
るローラとの微小な空隙にトナーを投入して粉砕するク
リプトロン粉砕機(川崎重工業製,商品名)、ターボミ
ル(ターボ工業(株)製,商品名)等が使用される。
【0082】外添処理は、前記粉砕・分級処理により得
られたトナー母体粒子に外添剤をヘンシェルミキサ、ス
ーパーミキサ等を用いて外添処理する。
【0083】(実施例1)本実施例1は、使用する結着
樹脂、ポリアルキレン微粒子の種類を変更して複数のト
ナーサンプルを作製し、それぞれのトナーサンプルにつ
いて定着特性及び現像特性を評価した一実験例である。
【0084】(表1)は本実験例におけるトナーサンプ
ルの材料組成(トナー処方)を示している。
【0085】
【表1】
【0086】本実験例では(表1)の処方を基本にし
て、顔料、電荷制御剤、外添剤は一定で、結着樹脂、ポ
リアルキレン微粒子を種々変更してトナーを作成した。
【0087】(表2)は本実験で使用した結着樹脂の熱
特性を示している。
【0088】
【表2】
【0089】(表2)において、TgLは結着樹脂の低
分子量成分のガラス転移点(℃)、MwLは結着樹脂の
低分子量成分の重量平均分子量、TgHは結着樹脂の高
分子量成分のガラス転移点(℃)、MwHは結着樹脂の
高分子量成分の重量平均分子量である。KL/H結着樹
脂における低分子量成分と高分子量成分の組成比、Ts
pは結着樹脂の軟化点(℃)である。
【0090】(表3)は本実験で使用したポリアルキレ
ン微粒子の特性を示す。
【0091】
【表3】
【0092】トナーの製造は以下のようにして行った。
(表1)に示した混合物をヘンシェルミキサーFM20
B(三井三池社製)にて混合する。そして、この混合物
を(図2)に示した構成からなる二軸混練押出機PCM
43(池貝鉄工社製,商品名)にて加熱混練する。(表
4)は当該混練装置における設定温度、吐出温度を示し
ている。なお、供給量を40kg/h、混練軸の周速度
を600mm/secにした。
【0093】
【表4】
【0094】得られた混練物を粗粉砕機ロートプレック
ス(ホソカワミクロン(株)製,商品名)にて2mm以
下の大きさに粗粉砕する。そしてジェットミル粉砕機I
DS−2型(日本ニューマティック工業社製,商品名)
にて微粉砕を行う。得られた粉砕物を気流分級機DS2
型(日本ニューマティック工業社製,商品名)にかけて
微粉をカットする。以上の処理工程を経て平均粒径8μ
mのトナー母体粒子を得る。これに外添剤を外添処理す
ることにより、最終的なトナーが得られる。
【0095】(表5)は本実験例で作成したトナーサン
プルのサンプル番号と、各トナーサンプルにおけるポリ
アルキレン微粒子の添加量と混練条件を示している。
【0096】
【表5】
【0097】作成されたトナーを電子写真複写機:FP
−4080(松下電器社製,商品名)において画像を形
成し、接触角θ・tanδの測定及び画像濃度と地カブ
リの画像・定着性評価を行った。現像は二成分方式で、
キャリアにシリコーン樹脂で被覆した平均粒径80μm
のCu−Zn−Fe23粒子を使用し、トナー濃度が
3.5%となるようにトナーと混合した。
【0098】定着評価はプロセス速度を140mm/s
ec(低速)にした時の高温オフセット性と、450m
m/sec(高速)にした時の定着率とし、定着率は7
5%以上、オフセット性は180℃以上を合格レベルと
した。
【0099】定着率測定は画像濃度1.0±0.2のパ
ッチを各列毎に、ベンコット(旭化成社製商標)を巻い
た500g(φ36mm)の錘で10往復擦過し、擦過
前後の画像濃度をマクベス反射濃度計にて測定し、その
変化率で定義した。結果を(表6)に示す。
【0100】
【表6】
【0101】トナーサンプルA1、A2、A3は低速度
での高温オフセット性、高速度での定着率、画像濃度、
地カブリも良好な特性を示した。
【0102】トナーサンプルA1,A2,A3はポリア
ルキレン微粒子の動摩擦係数が0.3以下で、OHPシ
ート上に熱定着させた1.3以上の画像濃度を有するベ
タ画像表面の接触角θとペレット状のトナー母体のta
nδの関係が(数5)を満たす本発明のトナーであり、
プロセス速度が低速でも高速でも良好な定着特性及び現
像特性が得られるものであった。
【0103】トナーA1、A2、A3を用い連続印字試
験を行ったところ、横線の乱れ,トナーの飛び散り,文
字の中抜けなどがなく、ベタ黒画像が均一で濃度が1.
4の16本/mmの画線をも忠実に再現した極めて高解
像度高画質の画像が得られた。また、40万枚目におい
ても、トナ−の流動性が低下せず、高い電荷量を維持
し、低地カブリで、初期の画像に比べて遜色のない高画
質画像が得られた。また、層規制ブレードへのトナーの
固着、感光体表面へのトナーのフィルミングも発生しな
かった。
【0104】(実施例2)本発明のトナーが用いられる
電子写真方法の一実施例の電子写真装置は、市販の複写
機(FP−4080、松下電器産業(株))に廃トナー
リサイクル機構を付加した改造機を用いて行った。
【0105】かかる画像形成装置にトナーA1、A2、
A3を適用して画像形成し、画像濃度を反射濃度計(マ
クベス社)で測定して評価を行なった。その結果、各ト
ナーとも横線の乱れ,トナーの飛び散り,文字の中抜け
などがなく、ベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本
/mmの画線をも忠実に再現した極めて高解像度高画質
の画像が得られた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像
が得られた。更に、廃トナーのリサイクルを行いなが
ら、40万枚の画像形成テストを行ったところ、40万
枚目においても、トナ−の流動性が低下せず、高い電荷
量を維持し、低地カブリで、初期の画像に比べて遜色の
ない高画質画像が得られた。また、層規制ブレードへの
トナーの固着、感光体表面へのトナーのフィルミングも
発生せず、トナーのリサイクルを良好に行えるものであ
った。
【0106】(実施例3)本発明のトナーが用いられる
電子写真方法の一実施例の電子写真装置は、市販の複写
機(FP−4080、松下電器産業(株))にローラ転
写機構を付加した改造機を用いて行った。トナーA1、
A2、A3を用いて画像形成テストを行ったところ、横
線の乱れ,トナーの飛び散り,文字の中抜けなどがな
く、ベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの
画線をも忠実に再現した極めて高解像度高画質の画像が
得られた。40万枚の連続印字試験においても、ローラ
汚染もなく初期画像品質を維持した。
【0107】(実施例4)図3は本実施例で使用した電
子写真装置の構成を示す断面図である。図において、1
はカラー電子写真プリンタの外装筐で、図中の右端面側
が前面である。1Aはプリンタ前面板であり、該前面板
1Aはプリンタ外装筐1に対して下辺側のヒンジ軸1B
を中心に点線表示のように倒し開き操作、実線表示のよ
うに起こし閉じ操作自由である。プリンタ内に対する中
間転写ベルトユニット2の着脱操作や紙詰まり時などの
プリンタ内部点検保守等は前面板1Aを倒し開いてプリ
ンタ内部を大きく解放することにより行われる。この中
間転写ベルトユニット2の着脱動作は、感光体の回転軸
母線方向に対し垂直方向になるように設計されている。
【0108】中間転写ベルトユニット2の構成を図4に
示す。中間転写ベルトユニット2はユニットハウジング
2aに、転写ベルト3、導電性弾性体よりなる第1転写
ローラ4、アルミローラよりなる第2転写ローラ5、転
写ベルトの張力を調整するテンションローラ6、転写ベ
ルト上に残ったトナー像をクリーニングするベルトクリ
ーナローラ7、クリーナローラ7上に回収したトナーを
かきおとすスクレーパ8、回収したトナーを溜おく廃ト
ナー溜め9aおよび9b、転写ベルトの位置を検出する
位置検出器10を内包している。この中間転写ベルトユ
ニット2は、図3に示されているように、プリンタ前面
板1Aを点線のように倒し開いてプリンタ外装筐1内の
所定の収納部に対して着脱自在である。
【0109】中間転写ベルト3は、絶縁性樹脂中に導電
性のフィラーを混練して押出機にてフィルム化して用い
る。本実施例では、絶縁性樹脂としてポリカーボネート
樹脂(例えば三菱瓦斯化学(株)製,ユーピロンZ30
0)95部に、導電性カーボン(例えばケッチェンブラ
ック)5部を加えてフィルム化したものを用いた。ま
た、表面に弗素樹脂をコートした。フィルムの厚みは約
350μm、抵抗は約107〜108Ω・cmであった。
ここだ、中間転写ベルト3としてポリカーボネイト樹脂
に導電性フィラーを混練し、これをフィルム化したもの
を用いているのは、中間転写ベルトの長期使用による弛
みや,電荷の蓄積を有効に防止できるようにするためで
あり、また、表面をフッ素樹脂でコートしているのは、
長期使用による中間転写ベルト表面へのトナーフィルミ
ングを有効に防止できるようにするためである。
【0110】この転写ベルトを、厚さ100μmのエン
ドレスベルト状の半導電性のウレタンを基材としたフィ
ルムよりなり、周囲に107Ω・cmの抵抗を有するよう
に低抵抗処理をしたウレタンフォームを成形した第1転
写ローラ4、第2転写ローラ5およびテンションローラ
6に巻回し、矢印方向に移動可能に構成される。ここ
で、転写ベルトの周長は、最大用紙サイズであるA4用
紙の長手方向の長さ(298mm)に、後述する感光体
ドラム(直径30mm)の周長の半分より若干長い長さ
(62mm)を足した360mmに設定している。
【0111】中間転写ベルトユニット2がプリンタ本体
に装着されたときには、第1転写ローラ4は、中間転写
ベルト3を介して感光体11(図3に図示)に約1.0
kgの力で圧接され、また、第2転写ローラ5は、中間
転写ベルト3を介して上記の第1転写ローラ4と同様の
構成の第3転写ローラ12(図3に図示)に圧接され
る。この第3転写ローラは中間転写ベルト3に従動回転
可能に構成している。
【0112】クリーナローラ7は、中間転写ベルト3を
清掃するベルトクリーナ部のローラである。これは、金
属性のローラにトナーを静電的に吸引する交流電圧を印
加する構成である。なお、このクリーナローラ7はゴム
ブレードや電圧を印加した導電性ファーブラシであって
もよい。
【0113】図3において、プリンタ中央には黒、シア
ン、マゼンタ、イエローの各色用の4組の扇型をした像
形成ユニット17Bk、17Y、17M、17Cが像形
成ユニット群18を構成し、図のように円環状に配置さ
れている。各像形成ユニット17Bk、17Y、17
M、17Cは、プリンタ上面板1Cをヒンジ軸1Dを中
心に開いて像形成ユニット群18の所定の位置に着脱自
在である。像形成ユニット17はプリンタ内に正規に装
着されることにより、像形成ユニット側とプリンタ側の
両者側の機械的駆動系統・電気回路系統が相互カップリ
ング部材(不図示)を介して結合して機械的・電気的に
一体化する。
【0114】円環状に配置されている像形成ユニット1
7Bk、17C、17M、17Yは支持体(図示せず)
に支持されており、全体として移動手段である移動モー
タ19に駆動され、固定されて回転しない円筒状の軸2
0の周りに回転移動可能に構成されている。各像形成ユ
ニットは、回転移動によって順次前述の中間転写ベルト
3を支持する第2転写ローラ4に対向した像形成位置2
1に位置することができる。像形成位置21は信号光2
2による露光位置でもある。
【0115】各像形成ユニット17Bk、17C、17
M、17Yは、中に入れた現像剤を除きそれぞれ同じ構
成部材よりなるので、説明を簡略化するため黒用の像形
成ユニット17Bkについて説明し、他色のユニットに
ついては省略する。
【0116】35はプリンタ外装筐1内の下側に配設し
たレーザビームスキャナ部であり、図示しない半導体レ
ーザ、スキャナモータ35a、ポリゴンミラー35b、
レンズ系35c等から構成されている。該スキャナ部3
5からの画像情報の時系列電気画素信号に対応した画素
レーザ信号光22は、図3の像形成ユニット17Bkと
17Yの間に構成された光路窓口36を通って、軸20
の一部に開けられた窓37を通して軸20内の固定され
たミラー38に入射し、反射されて像形成位置21にあ
る像形成ユニット17Bkの露光窓25から像形成ユニ
ット17Bk内にほぼ水平に進入し、像形成ユニット内
に上下に配設されている現像剤溜め26とクリーナ34
との間の通路を通って感光体ドラム11の左側面の露光
部に入射し母線方向に走査露光される。
【0117】ここで光路窓口36からミラー38までの
光路は両隣の像形成ユニット17Bkと17Yとのユニ
ット間の隙間を利用しているため、像形成ユニット群1
8には無駄になる空間がほとんど無い。また、ミラー3
8は像形成ユニット群18の中央部に設けられているた
め、固定された単一のミラーで構成することができ、シ
ンプルでかつ位置合わせ等が容易な構成である。
【0118】12はプリンタ前面板1Aの内側で給送ロ
ーラ39の上方に配設した第3転写ローラであり、中間
転写ベルト3と第3転写ローラ12との圧接されたニッ
プ部には、プリンタ前面板1Aの下部に設けた紙給送ロ
ーラ39により用紙が送られてくるように用紙搬送路が
形成されている。
【0119】40はプリンタ前面板1Aの下辺側に外方
に突出させて設けた給紙カセットであり、複数の紙Sを
同時にセットできる。41aと41bとは紙搬送タイミ
ングローラ、42a・42bはプリンタの内側上部に設
けた定着ローラ対、43は第3転写ローラ12と定着ロ
ーラ対42a・42b間に設けた紙ガイド板、44a・
44bは定着ローラ対42a・42bの紙出口側に配設
した紙排出ローラ対、45は定着ローラ42aに供給す
るシリコンオイル46を溜める定着オイル溜め、47は
シリコンオイル46を定着ローラ42aに塗布するオイ
ル供給ローラである。
【0120】各像形成ユニット17Bk、17C、17
M、17Y、中間転写ベルトユニットには、廃トナー溜
めを設けている。
【0121】以下、動作について説明する。最初、像形
成ユニット群18は図3に示すように、黒の像形成ユニ
ット17Bkが図示のように像形成位置21にある。こ
のとき感光体11は中間転写ベルト3を介して第1転写
ローラ4に対向接触している。
【0122】像形成工程により、レーザ露光装置35に
より黒の信号光が像形成ユニット17Bkに入力され、
黒トナーによる像形成が行われる。この時像形成ユニッ
ト17Bkの像形成の速度(感光体の周速に等しい60
mm/s)と中間転写ベルト3の移動速度は同一になる
ように設定されており、像形成と同時に第1転写ローラ
4の作用で、黒トナー像が中間転写ベルト3に転写され
る。このとき第1転写ローラには+1kVの直流電圧を
印加した。黒のトナー像がすべて転写し終わった直後
に、像形成ユニット17Bk、17C、17M、17Y
は像形成ユニット群18として全体が移動モータ19に
駆動されて図3の矢印方向に回転移動し、ちょうど90
度回転して像形成ユニット17Cが像形成位置21に達
した位置で止まる。この間、像形成ユニットの感光体以
外のトナーホッパ26やクリーナ34の部分は感光体1
1先端の回転円弧より内側に位置しているので、中間転
写ベルト3が像形成ユニットに接触することはない。
【0123】像形成ユニット17Cが像形成位置21に
到着後、前と同様に今度はシアンの信号でレーザ露光装
置35が像形成ユニット17Cに信号光を入力しシアン
のトナー像の形成と転写が行われる。このときまでに中
間転写ベルト3は一回転し、前に転写された黒のトナー
像に次のシアンのトナー像が位置的に合致するように、
シアンの信号光の書き込みタイミングが制御される。こ
の間、第3転写ローラ12とクリーナローラ7とは中間
転写ベルト3から少し離れており、転写ベルト上のトナ
ー像を乱さないように構成されている。
【0124】以上と同様の動作を、マゼンタ、イエロー
についても行い、中間転写ベルト3上には4色のトナー
像が位置的に合致して重ね合わされカラー像が形成され
た。最後のイエロートナー像の転写後、4色のトナー像
はタイミングを合わせて給紙カセット40から送られる
用紙に、第3転写ローラ12の作用で一括転写される。
このとき第2転写ローラ5は接地し、第3転写ローラ1
2には+1.5kVの直流電圧を印加した。用紙に転写
されたトナー像は定着ローラ対42a・42bにより定
着された。用紙はその後排出ローラ対44a・44bを
経て装置外に排出された。中間転写ベルト3上に残った
転写残りのトナーは、クリーナローラ7の作用で清掃さ
れ次の像形成に備えた。
【0125】次に単色モード時の動作を説明する。単色
モード時は、まず所定の色の像形成ユニットが像形成位
置に移動する。次に前と同様に所定の色の像形成と中間
転写ベルト3への転写を行い、今度は転写後そのまま続
けて、次の第3転写ローラ12により給紙カセット40
から送られてくる用紙に転写をし、そのまま定着した。
【0126】(表7)は本実施例で使用するカラートナ
ーの処方及び製造条件である。
【0127】
【表7】
【0128】イエロートナーの着色剤としては、表中の
ベンジジン系黄色顔料の他に、フォロンイエロー、アセ
ト酢酸アニリド系不溶性アゾ顔料、モノアゾ染料等を使
用することができる。マゼンタトナーの着色剤として
は、表中のナフロール系不溶性アゾ顔料の他に、2,9
−ジメチルキナクリドン、ナフトール系不溶性アゾ顔
料、アントラキノン系染料等を使用することができる。
【0129】表に示すように、結着樹脂は(実施例1)
で使用したR−Aを用い、混練条件は(実施例1)にお
けるN−1の条件にした。また、電荷制御剤として酸価
20のポリエステル樹脂を使用した。この電荷制御とし
てポリエステル樹脂の酸価は5〜40の範囲にあるのが
好ましく、添加量は結着樹脂100重量部に対して5〜
45重量部の範囲にあるのが好ましい。(表8)に得ら
れたカラートナー(イエロー、マゼンタ、シアン)の接
触角及びtanδの結果を示す。
【0130】
【表8】
【0131】各色ともに接触角、tanδの値が範囲内
に入っていることがわかる。図3,4に示したカラー画
像形成用の電子写真装置により、(表8)により得られ
た各色トナー(ブラック、イエロー、マゼンタ、シア
ン)を用いて画像形成テストを行った。その結果、横線
の乱れ,トナーの飛び散り,文字の中抜けなどがなく、
ベタ黒画像が均一で濃度が1.4の16本/mmの画線
をも忠実に再現した極めて高解像度高画質の画像が得ら
れた。画像濃度1.4以上の高濃度の画像が得られた。
非画像部の地カブリは発生していない。
【0132】更に、10000枚の画像形成テストを行
ったところ、10000枚目においても、流動性、画像
濃度とも変化が少なく安定した特性を示している。また
転写においても中抜けは実用上問題ないレベルであり転
写効率が得られは90%であった。感光体、中間転写ベ
ルトへのトナーのフィルミングの発生は実用上問題ない
レベルであった。また、高効率の転写効率が得られ、ほ
とんど廃トナーを生じないため、像形成ユニット、中間
転写ベルトユニットにおける廃トナー溜めの容積を小さ
くでき、これらユニットの小型化を図れることを確認で
きた。
【0133】
【発明の効果】本発明にかかるトナーは、少なくとも結
着樹脂、着色剤、ポリアルキレン微粒子、外添剤から構
成され、ポリアルキレン微粒子の動摩擦係数が0.3以
下であり、かつ、当該トナーをOHPシート上に熱定着
させた1.3以上の画像濃度を有するベタ画像表面の接
触角θと、誘電正接tanδとの間に特定の関連を持た
せることにより、トナー定着画像表面の滑り性が改善さ
れ、ポリアルキレン微粒子が結着樹脂中に凝集すること
なく均一に分散されていることから、トナーの帯電不良
を生ずることなく、定着時のオフセット現象も有効に防
止されることになる。結着樹脂中に着色剤として添加さ
れている着色剤の分散性が均一になり、不均一帯電のト
ナーや逆極性トナーが発生しない。
【0134】従って、電子写真装置の画像形成速度に関
係なく、常に、画像カブリ等の不良画像の発生を有効に
防止して、定着性(耐擦過性)に優れたトナー定着画像
を得ることができる。また、廃トナーリサイクルシステ
ムを具備する装置において、の良好な現像特性及び定着
特性を劣化させることなく廃トナーを利用して画像形成
を行うことができる。
【0135】また、中間転写体へトナー画像を転写する
一次転写を複数回繰り返して、中間転写体上にトナー画
像を重ね合わせ、この重ね合わせられたトナー画像を二
次転写により転写材に一括転写する転写システムを具備
する装置において、中間転写体へのトナーフィルミング
及び中間転写体上でのトナーの凝集を防止でき、高転写
効率により”中抜け”等の画像欠陥のない高濃度画像を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトナーサンプルの接触角測定部分の説
明図
【図2】本発明のトナーの製造に使用される混練処理装
置の一例の構成を概略的に示した断面図
【図3】本発明の電子写真装置の構成を示す断面図
【図4】本発明の電子写真装置の中間転写ユニットの断
面図
【符号の説明】
2 中間転写ベルトユニット 3 中間転写ベルト 4 第1転写ローラ 5 第2転写ローラ 6 テンションローラ 11 感光体 12 第3転写ローラ 17Bk,17C,17M,17Y 像形成ユニット 18 像形成ユニット群 21 像形成位置 22 レーザ信号光 35 レーザ露光装置 38 ミラー 103 混練軸 104 105 送りのスクリュウ 106 練りのニィーディングディスク 107 シールリング 108 パイナップルリング 109 吐出口 B201,B202,B203 混練ブロック 201ra,201rb,201rc,201rd 混練ブロッ
クB201の混練セグメントA 201na 混練ブロックB201の混練セグメントB 202ra 混練ブロックB202の混練セグメントA 202na 混練ブロックB202の混練セグメントB 203ra 混練ブロックB203の混練セグメントA 203na 混練ブロックB203の混練セグメントB 301 測定サンプル 302 ジエチレングリコールの液滴 303 接触角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 湯浅 安仁 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、結着樹脂、着色剤、動摩擦係
    数が0.3以下のポリアルキレン微粒子、外添剤とから
    構成されるトナーであって、 前記トナーの接触角θと、前記トナーの誘電正接tan
    δが(数1)を満たすことを特徴とするトナー。 【数1】
  2. 【請求項2】像担持体上の静電潜像を可視像化する現像
    工程と、前記像担持体上の静電潜像を可視像化したトナ
    ーを転写紙に移す転写工程と、前記転写工程時に一部前
    記像担持体に残留する前記トナーを前記像担持体から除
    去するクリーニング工程と、前記クリーニング工程で除
    去された廃トナーを再度前記現像工程に戻し再利用する
    廃トナーリサイクル工程と、を有する電子写真方法に用
    いるトナーであって、 前記トナーが少なくとも、結着樹脂、着色剤、動摩擦係
    数が0.3以下のポリアルキレン微粒子、外添剤とから
    構成され、前記トナーの接触角θと、前記トナーの誘電
    正接tanδが(数2)を満たすことを特徴とするトナ
    ー。 【数2】
  3. 【請求項3】像担持体上の静電潜像を可視像化する現像
    工程と、前記像担持体上の静電潜像を可視像化したトナ
    ーを前記像担持体と接触した導電性弾性ローラとの間に
    転写材を挿通させ、前記導電性弾性ローラに転写バイア
    ス電圧を付与することにより前記像担持体上にあるトナ
    ー画像を転写材に転写する転写工程と、前記転写工程時
    に一部前記像担持体に残留する前記トナーを前記像担持
    体から除去するクリーニング工程と、を有する電子写真
    方法に用いるトナーであって、 前記トナーが少なくとも、結着樹脂、着色剤、動摩擦係
    数が0.3以下のポリアルキレン微粒子、外添剤とから
    構成され、前記トナーの接触角θと、前記トナーの誘電
    正接tanδが(数3)を満たすことを特徴とするトナ
    ー。 【数3】
  4. 【請求項4】像担持体上の静電潜像を可視像化したトナ
    ー像を前記像担持体に当接した無端状の中間転写体に1
    次転写し、前記現像工程と前記1次転写の工程を複数回
    動作させて転写トナー重複像を形成し、前記中間転写体
    上に形成した前記転写トナー重複像を給紙側から搬送さ
    れる受像紙に一括して2次転写する転写工程を有する電
    子写真方法に用いるトナーであって、 前記トナーが少なくとも、結着樹脂、着色剤、動摩擦係
    数が0.3以下のポリアルキレン微粒子、外添剤とから
    構成され、前記トナーの接触角θと、前記トナーの誘電
    正接tanδが(数4)を満たすことを特徴とするトナ
    ー。 【数4】
  5. 【請求項5】中間転写体がカーボンブラックを含有した
    ポリカーボネートを基本成分とする電子写真方法に用い
    ることを特徴とする請求項4記載のトナー。
  6. 【請求項6】弗素樹脂により表面処理を施した中間転写
    体である電子写真方法に用いることを特徴とする請求項
    4記載のトナー。
  7. 【請求項7】ポリアルキレン微粒子が軟化点60℃〜1
    40℃であるポリエチレン、またはポリプロピレンであ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のト
    ナー。
  8. 【請求項8】接触角θは、トナーをOHPシート上に熱
    定着させた画像濃度1.3以上のベタ画像表面のジエチ
    レングリコールに対する接触角であることを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載のトナー。
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