JPH0854751A - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

電子写真用トナーの製造方法

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JPH0854751A
JPH0854751A JP6190800A JP19080094A JPH0854751A JP H0854751 A JPH0854751 A JP H0854751A JP 6190800 A JP6190800 A JP 6190800A JP 19080094 A JP19080094 A JP 19080094A JP H0854751 A JPH0854751 A JP H0854751A
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JP
Japan
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toner
melt
compression
kneaded
fine powder
Prior art date
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Pending
Application number
JP6190800A
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English (en)
Inventor
Hidenori Asada
英則 浅田
Akinori Nishida
昭憲 西田
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 材料歩留りの低下を抑止するとともに、電子
写真用トナーを構成する成分の分散を適切なものとする
ことにある。 【構成】 電子写真用トナーの製造方法は、分散混合工
程と、溶融混練工程と、粉砕工程と、分級工程と、表面
処理工程と、圧縮固化工程と、添加工程とを備える。分
散混合工程では電子写真用トナーを構成する成分を分散
混合する。溶融混練工程では、分散混合された混合物を
溶融混練する。粉砕工程では溶融混練された混練物を粉
砕する。分級工程では粉砕された粉砕物を分級する。表
面処理工程では分級された粉砕物を表面処理する。圧縮
固化工程では、粉砕工程及び分級工程で発生した微粉を
圧縮固化する。添加工程では、圧縮固化された微粉を溶
融混練工程にて溶融混練された混練物に添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真用トナーの製
造方法に関し、特に、静電式複写機やレーザビームプリ
ンタ等のいわゆる電子写真法を用いた画像形成装置に使
用される電子写真用トナーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】静電式複写機やレーザビームプリンタ等
の電子写真法を用いた画像形成装置に使用される電子写
真用トナーは、定着用の結着樹脂、着色剤、帯電制御
剤、離型剤(オフセット防止剤)等の各成分を分散混合
し、溶融混練した後、粉砕、分級して製造される。この
製造過程のうち、粉砕、分級工程で所望の粒径に満たな
い微粉が発生する。製造されたトナーに微粉が多く含ま
れると、感光体ドラム等に付着したトナーを完全に除去
できず、クリーニング不良を引き起こすおそれがある。
また、このようなトナーを用いて2成分系現像剤を構成
した場合、画像形成時にかぶりが生じたり、トナーが飛
散する等のおそれがある。このような問題点を解決する
ためには、粉砕、分級工程で発生する微粉を除去すれば
よいが、材料歩留りが低下し、特に小粒径トナーの製造
に際しては除去される微粉の割合が多くなり大幅に歩留
りが低下する。
【0003】特開平5−34976号公報に記載された
電子写真用トナーの製造方法では、このような問題点を
解決するために、粉砕、分級工程で発生した微粉を分散
混合工程で分散混合した混合物に添加し、混合物ととも
に溶融混練している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ここで、カーボン等の
着色剤に比して、帯電制御剤は結着樹脂との相容性が良
い。したがって、溶融混練工程では、帯電制御剤は溶融
した結着樹脂の流動に追従し、着色剤よりも分散が良く
なる。したがって、前述の電子写真用トナーの製造方法
のように、粉砕、分級工程で発生した微粉を混合物に添
加し、これを溶融混練する場合、着色剤は所望の分散で
混練されるが、帯電制御剤はより良く分散し、所望の分
散に比して過分散となるおそれがある。原材料に対する
微粉の量が多くなると、帯電制御剤の過分散の影響で、
連続複写した際にトナーの帯電量が上昇し、いわゆるI
Dダウン等の不具合を招く。
【0005】本発明の目的は、原材料に対する微粉の割
合が大きい場合も、安定した分散で、品質の安定したト
ナーを製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電子写真用
トナーの製造方法は、分散混合工程と、溶融混練工程
と、粉砕工程と、分級工程と、表面処理工程と、圧縮固
化工程と、添加工程とを備える。分散混合工程は、電子
写真用トナーを構成する成分を分散混合する。溶融混練
工程は、分散混合された混合物を溶融混練する。粉砕工
程は、溶融混練された混練物を粉砕する。分級工程は、
粉砕された粉砕物を分級する。表面処理工程は、分級さ
れた粉砕物を表面処理する。圧縮固化工程は、粉砕工程
及び分級工程で発生した微粉を圧縮固化する。添加工程
は、圧縮固化された微粉を溶融混練工程にて溶融混練さ
れた混練物に添加する。
【0007】ここで、圧縮固化工程は、電子写真用トナ
ーを構成する成分に含まれる樹脂のガラス転移温度以上
でかつ溶融開始温度以下で行われる構成とすることが好
ましい。また圧縮固化工程は、複数のローラ間で圧縮固
化を行う造粒機において行うことが可能である。
【0008】
【作用】本発明に係る電子写真用トナーの製造方法で
は、分散混合工程、溶融混練工程、粉砕工程、分級工
程、表面処理工程を介して電子写真用トナーの製造を行
う。粉砕工程及び分級工程で発生した微粉は圧縮固化工
程において圧縮固化され、溶融混練工程にて溶融混練さ
れた混練物に添加される。圧縮固化された微粉と混練物
は、粉砕工程によって粉砕され分級工程及び表面処理工
程を経て電子写真用トナーが製造される。
【0009】このことにより、粉砕工程及び分級工程で
発生した微粉は再利用され、歩留りの低下を抑止でき
る。また、電子写真用トナーを構成する成分を所望の分
散で製造することが可能であり、安定した品質のトナー
を得ることができる。圧縮固化工程として電子写真用ト
ナーを構成する成分に含まれる樹脂のガラス転移温度以
上でかつ溶融開始温度以下で行う構成とした場合には、
微粉同士の結着性を良好なものとし、また、電子写真用
トナーを構成する成分のうち、樹脂との相容性の高い成
分について過分散となることを防止でき、品質の良いト
ナーの製造を可能とする。
【0010】圧縮固化工程として、複数のローラ間で圧
縮固化を行う造粒機において行う場合には、微粉の圧縮
固化を容易に行うことができるととも、複数のローラ間
の摩擦熱によって、樹脂のガラス転移温度以上でかつ溶
融開始温度以下に維持することが容易となる。
【0011】
【実施例】図1は本発明の電子写真用トナーの製造方法
の一実施例を示すフローチャートである。まず、電子写
真用トナーを構成する定着用の結着樹脂、着色剤、帯電
制御剤、離型剤(オフセット防止剤)等の成分を、所定
の割合で配合して分散混合する(ステップS1)。分散
混合には、乾式ブレンダー、ヘンシェルミキサー、ボー
ルミル等の従来公知の種々の分散混合装置を使用するこ
とができる。
【0012】次に、上記分散混合物を溶融混練する(ス
テップS2)。溶融混練には、バンバリミキサー、ロー
ル、1軸または2軸の押し出し混練機等の従来公知の種
々の混練装置を使用することができる。上記溶融混練工
程においては、結着樹脂と、この結着樹脂と相容性を有
する成分とが溶融し、また、結着樹脂と相容性を有さな
い成分は溶融した樹脂中に均一に分散される。次に、上
記溶融混練物を冷却固化させた後、粗粉砕、微粉砕、分
級及び表面処理の各工程(ステップS3〜ステップS
6)を経て、所定の粒度を有する電子写真用トナーが製
造される。粗粉砕にはフェザーミル、微粉砕にはジェッ
トミル等の粉砕装置を使用することができ、分級には分
級機等の従来公知の分級方法を採用することができる。
また、表面処理工程には、ヘンシェルミキサー等を用い
て表面処理を行うことか可能である。
【0013】微粉砕及び分級の各工程で発生した、トナ
ーの粒径よりも小さい微粉は、圧縮固化工程により、圧
縮固化される圧縮固化には、ローラコンパクター(造粒
機)、2軸混練機、プレス機等を用いることができる。
図2は圧縮固化工程に用いられるローラコンパクターの
説明図である。このローラコンパクターは、粉砕工程及
び分級工程で発生した微粉が導入される、下方に縮径し
たホッパー1を有しており、ホッパー1の中央には、回
転軸2の先端にスクリュー3が設けられた回転部材4
と、ホッパー1の先端部に設けられた2つのロール5,
6とを有している。回転部材4及びロール5,6は、モ
ータ7によって回転駆動される。
【0014】ホッパー1内に導入された微粉はスクリュ
ー3及びロール5,6によって圧縮されながら造粒され
るものである。ここで用いられるローラコンパクターの
固化加工条件としては、スクリュー回転数を60rp
m,ロール回転数を5rpm,圧縮圧を5ton/cm
及び温度を約65℃で行うものとする。ただし、ロール
5,6の動作に伴なって摩擦熱が発生するため、ローラ
コンパクター内を加熱することなく、適切な温度を維持
することが容易になる。
【0015】図1に示した各工程からなる製造方法にお
いては、微粉砕及び分級の各工程で発生した微粉を、圧
縮固化工程を経て混練物に添加し粗粉砕工程で粗粉砕を
行うため、微粉に含まれる帯電制御剤の分散を所望の分
散に制御することが可能となる。本発明の電子写真用ト
ナーの製造方法は、通常の単色画像形成用のブラックト
ナーの他、フルカラー画像形成用のカラートナー等、定
着用の結着樹脂中に着色剤と帯電制御剤とを含有させ
た、従来公知の種々の電子写真用トナーの製造に適用す
ることが可能である。
【0016】以下、この発明を参考例、実施例及び比較
例に基づいて説明する。参考例 結着樹脂としてスチレンアクリル系樹脂100重量部、
着色剤としてのカーボンブラック10重量部、帯電制御
剤としての含クロマゾ染料3重量部、及び離型剤として
の低分子量ポリプロピレン2重量部を、ヘンシェルミキ
サーで120分間分散混合した後、2軸押出機で加熱溶
融混練した。得られた混練物を冷却固化させた後、フェ
ザーミルで粗粉砕し、ジェットミルで微粉砕した、この
粉砕物を分級機により分級し、平均粒径が10μmのト
ナー粒子を得た。さらにこのトナー粒子10重量部に対
し疏水性シリカを0.3重量部添加しヘンシェルミキサ
ーで表面処理しトナーを得た。
【0017】比較例 参考例の分級工程で生じた5μm以下のトナー粒子の5
0重量部を、ヘンシェルミキサーで120分間混合した
トナー組成物に添加してさらに5分間混合した。以下従
来の方法と同様にしてトナーを作成した。実施例 参考例の分級工程で生じた5μm以下のトナー粒子をロ
ーラコンパクターで圧縮固化した。この圧縮固化工程で
得られた50重量部を上記粗粉砕工程に投入し混練物と
ともに粗粉砕した。以下従来の方法と同様にしてトナー
を作成した。
【0018】上記参考例、比較例及び実施例のトナーに
ついて以下の評価試験を行った。電荷制御剤の分散精度測定 電子写真用トナー100mgをメタノール100mlに
投入し、充分に攪拌混合してトナー表面の電荷制御剤を
抽出した後、トナー粒子を沈殿させた上澄み液の吸光度
を分光光度系によって測定した。帯電制御剤の分散が悪
い程、トナー表面に露出してメタノールで抽出される帯
電制御剤の量が増加し、吸光度の値が上昇することを利
用してトナー粒子中における帯電制御剤の分散状態を評
価した。
【0019】評価結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】上記表1の結果より、比較例で得られたト
ナーにおいては、微粉を再利用しない参考例で得られた
トナーに比べて吸光度が低く、このことから、比較例で
得られたトナーは帯電制御剤の分散が過分散になってい
ると考えられる。これに対し、実施例で得られたトナー
の吸光度は、上記参考例で得られたトナーと同レベルで
あり、このことから実施例で得られたトナーは、帯電制
御剤の分散が所望の分散状態となっていることが予測さ
れる。
【0022】カーボンブラックの分散性測定 粉体用電極(安藤電気社製「SE−43」)をLCRメ
ーター(YHP社製「インピーダンスアナライザー41
92A」)に接続し、100kHzの周波数にてトナー
のtanδの測定を行った。ここでは、tanδの値が
高いほどカーボンブラックの分散性が悪いことを利用し
て、カーボンブラックの分散性を評価した。
【0023】測定結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】上記表2の結果より、比較例で得られたト
ナーにおいては、参考例で得られたトナーに比べてta
nδの値が高く、カーボンブラックの分散性が悪くなっ
ている。これに対し、実施例で得られたトナーのtan
δは参考例で得られたトナーと同レベルであり、カーボ
ンブラックの分散性が所望の分散値となっていることが
わかる。
【0026】画像濃度 上記参考例、比較例及び実施例により得られたトナー3
重量部と、平均粒径70μmのフェライトキャリア10
0重量部とを混合し2成分系現像剤を作成した。この現
像剤を電子写真複写機(三田工業社製「DC−708
5」)のスタート剤として使用するとともに、現像剤に
配合したのと同じトナーを補給用トナーとして使用し1
0万枚の連続複写を行った。10万枚複写後の画像濃度
(Image Density)の測定結果を表3に示
す。
【0027】
【表3】
【0028】上記表3の結果より、比較例で得られたト
ナーにおいては、参考例で得られたトナーに比べて、い
わゆるIDダウンの発生が検出された。これに対し、実
施例で得られたトナーでは10万枚複写後の画像濃度が
参考例の場合と同レベルであり、長期間連続して使用し
た場合にも現像剤の帯電特性が劣化しないことが判明し
た。
【0029】
【発明の効果】本発明に係る電子写真用トナーの製造方
法では、粉砕工程及び分級工程で発生した微粉を圧縮固
化し、溶融混練工程にて溶融混練された混練物に添加し
ているため、材料歩留りの低下を抑止するとともに、構
成する成分の分散を所望の分散とすることが可能とな
る。
【0030】特に、圧縮固化工程を、電子写真用トナー
を構成する成分に含まれる樹脂のガラス転移温度以上で
かつ溶融開始温度以下で行った場合には、微粉同士の結
着性を良好なものとし、成分中の樹脂と相容性を有する
成分の分散が所望の値に制御できる。また、分散混合工
程及び溶融混練工程の各工程は、微粉を添加しない通常
のトナーの製造方法と同じ時間ですむため、電子写真用
トナーの製造を効率良く行うことができる。
【0031】圧縮固化工程において、複数のローラ間で
圧縮固化を行う造粒機を利用した場合には、ローラ間の
摩擦熱によって、成分に含まれる樹脂のガラス転移温度
以上でかつ溶融開始温度以下に設定することが容易とな
る。したがって粉砕工程及び分級工程で発生した微粉を
この造粒機において容易に圧縮固化することができ、か
つトナーに含まれる樹脂と相容性を有する成分の分散を
所望の分散とすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真用トナーの製造方法の一実施
例を示すフローチャート。
【図2】圧縮固化工程に採用されるローラコンパクター
の一例を示す説明図。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子写真用トナーを構成する成分を分散混
    合する分散混合工程と、 前記分散混合された混合物を溶融混練する溶融混練工程
    と、 前記溶融混練された混練物を粉砕する粉砕工程と、 前記粉砕された粉砕物を分級する分級工程と、 前記分級された粉砕物を表面処理する表面処理工程と、 前記粉砕工程及び分級工程で発生した微粉を圧縮固化す
    る圧縮固化工程と、 前記圧縮固化された微粉を、前記溶融混練工程にて溶融
    混練された混練物に添加する添加工程と、を備える電子
    写真用トナーの製造方法。
  2. 【請求項2】前記圧縮固化工程は、前記電子写真用トナ
    ーを構成する成分に含まれる樹脂のガラス転移温度以上
    でかつ溶融開始温度以下で行われる、請求項1に記載の
    電子写真用トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】前記圧縮固化工程は、複数のローラ間で圧
    縮固化を行う造粒機において行われる、請求項1または
    2に記載の電子写真用トナーの製造方法。
JP6190800A 1994-08-12 1994-08-12 電子写真用トナーの製造方法 Pending JPH0854751A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09244294A (ja) * 1996-03-14 1997-09-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd トナー
JP2009230101A (ja) * 2008-02-29 2009-10-08 Ricoh Co Ltd トナーの製造方法およびトナー造粒装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09244294A (ja) * 1996-03-14 1997-09-19 Matsushita Electric Ind Co Ltd トナー
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