JP2008003342A - 帯電ローラ及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2成分現像剤を用いて、使用環境、使用状況が変化しても、帯電ギャップを高精度に維持しつつ、帯電ギャップの変動や偏差を低減して高耐久な帯電ローラ、及び前記帯電ローラを用いる画像形成装置を提供する。
【解決手段】前記帯電ローラ14が、芯金14aと、芯金14aの外周に一体化された導電性樹脂からなる帯電部材14bと、前記帯電部材14bの両端に取り付けられた絶縁性樹脂からなるギャップ保持部材14cと、から構成され、磁性キャリアの体積固有抵抗が12[log(Ω・cm)]以上16[log(Ω・cm)]以下の範囲であり、前記像担持体地肌部電位Vdと現像バイアスVbの差で表される地肌ポテンシャル(Vd−Vb)を、前記画像形成装置の使用開始時からの出力枚数、若しくは駆動時間の増加に伴い大きくする方向に変化させる手段を有する画像形成装置である。
【選択図】図3

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真方式の画像形成装置に用いられ、感光体ドラムへの帯電印加手段である帯電ローラ、及び前記帯電ローラを用いる画像形成装置に関するものである。特に、長期に亘って縦スジなどの異常画像及びキャリア付着発生を抑制して転写残トナーをクリーニング除去手段であるブレードの損傷を防止して、安定した画像品質が得られる帯電ローラ、及び前記帯電ローラを用いる画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成装置における感光体ドラムへの帯電手段としてはスコロトロン等のチャージャ方式帯電装置が主流であったが、オゾン等の放電生成物が大量に発生するという問題があり、近年ではローラやブラシ等の接触帯電装置が広く使用されるようになった。そして、このような接触帯電装置では経時でのトナー等の汚れによる帯電ムラの発生が帯電装置の寿命を決定する大きな要因となっていた。
そこで、帯電ローラ汚れの低減という課題に対して、今まで種々の提案がされている。例えば、帯電ローラの汚れを低減するために帯電ローラの端部にフィルムを取り付けて、感光体と帯電ローラの間に微少なギャップを形成する方法が知られている。また、フィルム以外によるギャップ保持方法としては、帯電ローラの端部に段差もしくは溝を設け、スペーサ部材を取り付ける方法も知られている。そして、帯電ローラと感光体間にギャップを設ける場合のギャップの範囲に関しては、30〜240μm等の記載がある(例えば特許文献1ないし4参照)。
また、帯電ローラの材質としてはゴムやスポンジ等の弾性部材を用いるのが一般的であるが、樹脂材料を用いる方法(特許文献5および6)、帯電部材の端部にコロを取り付け、帯電部材と像担持体間にギャップを形成する方式(特許文献7および8)、さらに、有機感光体の耐摩耗性や機械的強度を向上させるために無機物の微粒子を分散させる(特許文献9)、あるいは潤滑性を向上させるためにフッ素樹脂の微粒子を分散させる(特許文献10)等、表面に保護層を形成する方法も知られている。
さらに、非接触の弾性部材としての帯電ローラであって、ギャップが円周方向/軸方向に10〜40μm変動し、帯電ローラにはDCバイアス、ACバイアスを重畳して、ACバイアスを低電圧制御することも特許文献11に開示されている。また、帯電ローラの両端非画像領域にスペーサ部材を用いて像担持体を非接触帯電し、帯電部材がフッ素樹脂主成分の抵抗層であること、像担持体保護層に金属酸化物粒子を分散し、像担持体保護層にフッ素系樹脂粒子を含有すること、各色個別に帯電制御可能であることも従来技術に開示されている(例えば、特許文献12ないし14参照)。
このように、帯電ローラを感光体に非接触に配置することで、接触して配置した場合に対して、帯電ローラの汚れを低減することができる。しかしながら、感光体と帯電ローラ間のギャップ(以下では、帯電ギャップと称する)には帯電ローラの材料に起因した上限が存在し、帯電ギャップが許容値より大きくなると異常放電が発生し、画像上に濃度ムラが発生する。また、帯電ギャップの大きさにより適正な帯電バイアスの値が異なるため、帯電ギャップが許容範囲内であっても帯電ギャップに偏差が大きいと、帯電ギャップが広い場所で帯電バイアス不足になり帯電電位が低下したり、帯電ギャップが狭い場所での放電エネルギが過剰となることで感光体にトナーやトナー外添剤のフィルミングが発生したり、感光体の摩耗が増大したりする場合があった。
このため、感光体と帯電ローラ間の帯電ギャップの平均値を適正化するだけでなく、帯電ギャップの偏差や変動幅も適正な範囲に収める必要がある。それに対して、従来例では帯電ギャップの許容範囲(均一帯電が可能な帯電ギャップの範囲)や帯電ギャップの平均値については記載されているものの、帯電ローラや感光体が回転した際の帯電ギャップの変動幅や長手方向の帯電ギャップの偏差等に関してはほとんど触れられていない。そして、帯電部材がゴムの場合、切削加工で高精度に加工することが難しく、また硬度の温度変動が大きいため環境によりギャップが変動しやすいという問題点があった。
一方、樹脂製の帯電部材は高硬度で切削加工が容易であるため高精度に加工し易いが、高硬度であるが故に、ギャップ保持部材としてフィルム状の薄い部材を使用した場合には経時でフィルム状部材が摩耗したり、フィルムの接着剤が端部からはみ出してそこにトナーが固着してしまう等の不具合があった。また、感光体として有機感光体を使用した場合にはフィルム状部材の当接部で感光体が損傷することもあった。
そこで、特許文献2のように帯電ローラの端部に段差を設け、ギャップ保持部材を肉厚の弾性体で構成することで、ギャップ保持部材や、感光体のギャップ保持部材が当接する部分の劣化防止が、開示されている。このように帯電ローラの端部に段差を設け、ギャップ保持部材を取り付けることで、ギャップ保持部材や感光体のギャップ保持部材の当接する部分が劣化することを防止することができ、また、凹形状に取り付けることでギャップ保持部材がはずれたりすることも防止できる。しかしながら、肉厚のギャップ保持部材を使用することで耐久性は向上するが、ギャップ保持部材の厚みの偏差がギャップの変動につながるため、ギャップ変動が大きくなってしまうという問題点があった。
また、特許文献7および8ではギャップ保持部材を画像領域外の非塗工部に当接させている。このように感光体の非塗工部に当接する構成としているので感光層が劣化することはない。しかしながら、帯電部材端部から感光体の非塗工部への帯電バイアスのリークを防止するために、帯電部材とギャップ保持部材との間にリークが発生しないだけの十分な距離を確保する必要がある。そのため、感光体素管を長くする必要が生じ、装置全体が大型化することにつながってしまう。
そして、近年では電子写真方式のカラー化が進み、高画質、高再現性に加えて、高寿命化の要求が高まってきている。このような状況下で、帯電ローラ汚れに伴う縦スジなどの異常画像は致命的であり、長期に亘って安定した帯電性能を有し、ローラ汚れに対する改善手段が強く望まれているのが実状である。またフルカラー電子写真トナーにはイエロー、マゼンタ、シアンに着色されたトナーが使用される。また必要に応じてブラックトナーも使用される。さらに、高い解像力と画像の鮮明さを得るためにトナー及びキャリアの粒径は小粒径であることが望ましい。キャリアが小粒径になるほど、キャリアの保磁力は低下する傾向にあり、感光体ドラムにキャリアが移動してしまうことによる所謂キャリア付着に対して不利になっているというのが最近の傾向である。そして、感光体ドラムから転写部材にトナーを転写した残りのトナーを回収するためにブレードを具備している画像形成装置においては、前述のキャリア付着はブレードエッジ部を傷つける。そして、ブレード損傷箇所はトナーのクリーニング性能が低下するために帯電ローラ汚れの一因となっている。
このように、上記のようにいずれの提案でも、帯電ローラを具備する画像形成装置において長期に亘って高画質確保のために不可欠となる帯電ローラ汚れに伴って発生する異常画像を抑制するという問題点に対しては、未だに品質改善効果で満足のいくものが提案されるには至っていない。
特開2001−194868号公報 特開2002−55508号公報 特開平7−301973号公報 特開平8−202125号公報 特開2001−337515号公報 特開2003−66693号公報 特開2001−312121号公報 特開2000−206805号公報 特開平8−339092号公報 特開平11−218945号公報 特開2002−229307号公報 特開2002−251055号公報 特開平8−184980号公報 特開2003−076101号公報
そこで、本発明は前記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、2成分現像剤を用いて、使用環境、使用状況が変化しても、帯電ギャップを高精度に維持しつつ、帯電ギャップの変動や偏差を低減して高耐久な帯電ローラ、及び前記帯電ローラを用いる画像形成装置を提供することである。また、長期に亘って縦スジなどの異常画像及びキャリア付着発生を抑制して転写残トナーをクリーニング除去手段であるブレードの損傷を防止して、安定した画像品質が得られる安定した画像品質が得られる帯電ローラ、及び前記帯電ローラを用いる画像形成装置を提供することである。
前記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
本発明は、表面にトナー像を担持しかつ前記表面が無端移動可能な像担持体と、前記像担持体に対向して非接触に配置された帯電ローラと、表面に磁性キャリア粒子とトナーを含む2成分系現像剤を担持して、前記像担持体との間に現像ニップを形成する現像剤担持体と、前記現像剤担持体上のトナーを前記像担持体側に移動させることにより静電潜像を現像する画像形成装置において、前記帯電ローラが、芯金と、芯金の外周に一体化された導電性樹脂からなる帯電部材と、前記帯電部材の両端に取り付けられた絶縁性樹脂からなるギャップ保持部材と、から構成され、磁性キャリアの体積固有抵抗が12[log(Ω・cm)]以上16[log(Ω・cm)]以下の範囲であり、前記像担持体地肌部電位Vdと現像バイアスVbの差で表される地肌ポテンシャル(Vd−Vb)を、前記画像形成装置の使用開始時からの出力枚数、若しくは駆動時間の増加に伴い大きくする方向に変化させる手段を有することを特徴とする画像形成装置である。ここで、像担持体は、感光体ドラムである。
本発明は、キャリア芯材上に含有される粒子が、酸化アルミニウムである磁性キャリアを使用することを特徴とする。
本発明は、磁性キャリアの重量平均粒径が、20μm以上45μm以下であることを特徴とする。
本発明は、前記帯電ローラが、前記帯電ローラの端部に設けたギヤが前記像担持体端部のギヤと噛み合い、前記像担持体と同期して連れまわり方向に概ね等速に駆動され、前記帯電ローラのギヤ歯数をNc、前記帯電ローラを駆動する前記像担持体のギヤ歯数をNpとしたとき、NcとNpの最小公倍数がNc×Npであることを特徴とする。
本発明は、前記帯電ローラの両端に位置する絶縁性樹脂からなるギャップ保持部材を前記像坦持体の画像領域外の感光層に当接させることで、前記像担持体と前記帯電部材間のギャップを保持することを特徴とする。
本発明は、前記帯電部材の両端部に段差を設け、前記段差部に熱収縮性を有した絶縁性樹脂材料からなる前記ギャップ保持部材を取り付け、前記ギャップ保持部材を前記像担持体の画像領域外の感光層に当接させることで、前記像担持体と前記帯電部材間のギャップを保持することを特徴とする。
本発明は、前記像担持体が少なくとも最外層に金属酸化物粒子を含む有機感光体である
ことを特徴とする。
本発明は、前記像担持体が少なくとも最外層に潤滑剤粒子を含む有機感光体であることを特徴とする。
本発明は、前記帯電ローラに、DCバイアスにACバイアスを重畳した帯電バイアスを印加し、少なくとも画像形成中はACバイアスを定電圧制御することを特徴とする。
本発明は、複数の像担持体を備えたタンデム方式のフルカラー画像形成装置であり、画像形成中に各帯電ローラに印加するACバイアス電圧を各像担持体毎に個別に設定可能であることを特徴とする。
本発明は、前記帯電ローラに印加するACバイアスの周波数f[Hz]と像坦持体線速V[mm/s]とが
7×V<f<12×V
の関係を満たすことを特徴とする。
本発明は、現像剤が、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックのフルカラーであることを特徴とする。
本発明は、両端に位置する絶縁性樹脂からなるギャップ保持部材を前記像坦持体の画像領域外の感光層に当接させることで、前記像担持体と前記帯電部材間のギャップを保持することを特徴とする帯電ローラである。
本発明は、前記帯電部材の両端部に段差を設け、前記段差部に熱収縮性を有した絶縁性樹脂材料からなる前記ギャップ保持部材を取り付け、前記ギャップ保持部材を前記像担持体の画像領域外の感光層に当接させることで、前記像担持体と前記帯電部材間のギャップを保持することを特徴とする帯電ローラである。
本発明は、前記解決するための手段によって、2成分現像剤を用いて、使用環境、使用状況が変化しても、帯電ギャップを高精度に維持しつつ、帯電ギャップの変動や偏差を低減して高耐久な帯電ローラ、及び前記帯電ローラを用いる画像形成装置を提供することが可能となった。また、長期に亘って縦スジなどの異常画像及びキャリア付着発生を抑制して転写残トナーをクリーニング除去手段であるブレードの損傷を防止して、安定した画像品質が得られる安定した画像品質が得られる帯電ローラ、及び前記帯電ローラを用いる画像形成装置を提供することが可能となった。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は、本発明のタンデム方式のフルカラープリンタに適用した実施の形態を示す全体構成図である。装置本体1内には、像担持体である感光体5を含む4個の感光体ユニット2A、2B、2Cおよび2Dを、装置本体1に対してそれぞれ着脱可能に装着している。
感光体ユニット2A〜2Dは、同一の構成をしたユニットであり、感光体ユニット2Aはマゼンタ(M)色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Bはシアン(C)色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Cはイエロー(Y)色に対応する画像を形成し、感光体ユニット2Dはブラック(Bk)色に対応する画像を形成する。
装置本体1の略中央に転写ベルト3を複数のローラ間に矢示A方向に回転可能に装着した転写ユニットを配置している。転写ベルト3の内側には4つの転写ブラシ57が4個の感光体に対応してそれぞれ設けられている。その転写ベルト3の上側の面は各感光体ユニット2A〜2Dの感光体5に接触可能に配置している。
感光体ユニット2A〜2Dに対応させて、それぞれ使用するトナーの色が異なる現像装置10A〜10Dを配置している。現像装置10A〜10Dは、構成が同一のものであり、それらは使用するトナーの色のみが異なる二成分現像方式の現像装置である。そして、現像装置10AはM色(マゼンタ)のトナーを使用し、現像装置10BはC色(シアン)のトナーを使用し、現像装置10CはY色(イエロー)のトナーを使用し、現像装置10DはBk色(ブラック)のトナーをそれぞれ使用する。そして、その各色の現像装置10A〜10D内には、トナーとキャリアからなる現像剤が収容されている。
現像装置10A〜10Dは、感光体5に対向した現像ローラ、現像剤を搬送・撹拌するスクリュ、トナー濃度センサ等によって構成される。現像ローラは外側の回転自在のスリーブと内側に固定された磁石から構成されている。トナー濃度センサの出力に応じて、図示しないトナー補給装置より必要量のトナーが補給される。
また、感光体ユニット2A〜2Dの上方には書き込みユニット6を、転写ベルト3の下方には両面ユニット7をそれぞれ配置している。このプリンタは、装置本体1の左方に、画像形成後の転写紙Pを反転させて排出したり、両面ユニット7へ搬送したりする反転ユニット8を装着している。
書き込みユニット6は、各色毎に用意されたレーザダイオード(LD)方式の4つの光源と、6面のポリゴンミラーとポリゴンモータから構成される1組のポリゴンスキャナと、各光源の光路に配置されたfθレンズ、長尺WTL等のレンズやミラーから構成されている。レーザダイオードから射出されたレーザ光はポリゴンスキャナにより偏向走査され感光体5上に照射される。
両面ユニット7は、対をなす搬送ガイド板45a、45bと、対をなす複数(この例では4組)の搬送ローラ46とからなり、転写紙Pの両面に画像を形成する両面画像形成モード時には、片面に画像が形成された後に反転ユニット8の反転搬送路54に搬送されてスイッチバック搬送された転写紙Pを受入れて、それを給紙部に向けて搬送する。
反転ユニット8は、それぞれ対をなす複数の搬送ローラと、対をなす複数の搬送ガイド板とからなり、上述したように両面画像形成する際の転写紙Pを表裏反転させて両面ユニットへ搬出したり、画像形成後の転写紙Pをそのままの向きで機外に排出したり、表裏を反転させて機外に排出したりする働きをする。
装置本体1の下方部において、給紙カセット11、12が設けられている給紙部には、転写紙Pを1枚ずつ分離して給紙する分離給紙部55、56が、それぞれ設けられている。
転写ベルト3と反転ユニット8との間には、転写紙Pに転写された画像を定着する定着装置9が設けられている。その定着装置9の転写紙搬送方向下流側には、反転排紙路20を分岐させて形成し、そこに搬送した転写紙Pを排紙ローラ対25により排紙トレイ26上に排出可能にしている。
また、装置本体1の下部には、上述のごとく、上下2段にサイズの異なる転写紙Pを収納可能な給紙カセット11と12を、それぞれ配設している。さらに、装置本体1の右側面には、手差しトレイ13を矢示B方向に開閉可能に設け、その手差しトレイ13を開放することにより、そこから手差し給紙ができるようにしている。
まず、このフルカラープリンタのフルカラー画像形成時の動作を説明する。このフルカラープリンタがフルカラーの画像データを受け取ると、各感光体5が図1で時計回り方向にそれぞれ回転する。そして、その各感光体5の表面が帯電ローラにより一様に帯電される。そして、感光体ユニット2Aの感光体5には、書き込みユニットによりMの画像に対応するレーザ光が、感光体ユニット2Bの感光体5にはCの画像に対応するレーザ光が、感光体ユニット2Cの感光体5にはYの画像に対応するレーザ光が、さらに感光体ユニット2Dの感光体5にはBkの画像に対応するレーザ光がそれぞれ照射され、各色の画像データに対応した潜像がそれぞれ形成される。
各潜像は、感光体5が回転することにより現像装置10A、10B、10Cおよび10Dの位置に達すると、そこで、M、C、Y及びBk色トナーにより現像されて、4色のトナー像となる。
一方、給紙カセット11または12から転写紙Pが分離給紙部55または56により給紙され、それが転写ベルト3の直前に設けられているレジストローラ対59により、各感光体5上に形成されているトナー像と一致するタイミングで搬送される。
転写紙Pは、転写ベルト3の入口付近に配設している紙吸着ローラ58によりプラスの極性に帯電され、それにより転写ベルト3の表面に静電的に吸着される。そして、転写紙Pは、転写ベルト3に吸着した状態で搬送されながら、M、C、Y及びBk色の各トナー像が順次転写されていき、4色重ね合わせのフルカラーのトナー画像が形成される。
その転写紙Pは、定着装置9で熱と圧力が加えられることによりトナー像が溶融定着され、その後は指定されたモードに応じた排紙系を通って、装置本体1上部の排紙トレイ26に反転排紙されたり、定着装置9から直進して反転ユニット8内を通ってストレート排紙されたりする。
あるいは、両面画像形成モードが選択されているときには、前述した反転ユニット8内の反転搬送路に送り込まれた後にスイッチバックされて両面ユニット7に搬送され、そこから再給紙されて感光体ユニット2A〜2Dが設けられている作像部で、裏面に画像が形成された後に排出される。以降、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
次に、このフルカラープリンタの白黒画像形成時の動作を説明する。このフルカラープリンタが白黒の画像データを受け取ると、吸着ローラ58に対向して転写ベルト3を支持している従動ローラが下方に移動し、転写ベルト3がM、C、Yの感光体5から離間する。Bkの感光体5が図1の時計回り方向に回転し、Bk感光体5の表面が帯電ローラにより一様に帯電される。
そして、さらに感光体ユニット2Dの感光体5にはBkの画像に対応するレーザ光が照射され、潜像が形成される。潜像は、現像装置10Dの位置に達すると、Bkのトナーにより現像されてトナー像となる。この際、Bk以外の3色の感光体ユニット2A〜2C、現像装置10A〜10Cは停止しており、感光体5や現像剤の不要な消耗を防止する。
一方、給紙カセット11、12から転写紙Pが分離給紙部55、56により給紙され、それが転写ベルト3の直前に設けられているレジストローラ対59により、Bk感光体5上に形成されているトナー像と一致するタイミングで搬送される。
転写紙Pは、転写ベルト3の入口付近に配設している紙吸着ローラ58により帯電され、それにより転写ベルト3の表面に静電的に吸着される。そして、転写紙Pは、転写ベルト3に静電吸着した状態で搬送される。
このため、転写ベルト3がM、C、Yの感光体5から離間していても転写紙PはBkの感光体5まで搬送され、Bkのトナー像が転写される。転写紙Pを安定して静電吸着搬送するために転写ベルト3は少なくとも表層が高抵抗の材料で構成されている必要がある。
その転写紙Pは、フルカラー画像の場合と同様に定着装置9で定着され、指定されたモードに応じた排紙系を通って処理される。以降、2枚以上の画像形成が指示されているときには、上述した作像プロセスが繰り返される。
転写ベルト3の材質としてはポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料をシームレスベルトに成型し使用することができる。
これらの材料はそのまま用いたり、カーボンブラック等の導電材により抵抗調整したりすることが可能である。また、これらの樹脂を基層として、スプレーやディッピング等の方法により表層を形成し、積層構造にしても良い。
図2は、感光体ユニットの構成を示す概略断面図である。静電潜像が形成される感光体5と、この感光体5を均一に帯電する帯電ローラ14と、感光体5の表面をクリーニングするブラシローラ15とクリーニングブレード47から構成されている。
帯電ローラ14は軸方向両端に設けられたギャップ保持部材が画像領域外の感光体5表面に当接しており、画像形成領域では感光体5との間に微少なギャップを形成している。また、帯電ローラ14にはローラ表面をクリーニングするためのクリーニングローラ49が当接している。
このクリーニングローラ49は金属製の芯金上に導電性繊維を静電植毛したブラシローラであり、帯電ローラ14に自重で当接しており、この帯電ローラ14の回転に伴い連れ回り回転しながら帯電ローラ14表面に付着したトナー等を除去する。
ポリウレタンゴムからなるクリーニングブレード47により感光体5から掻き取られたトナーは、ブラシローラ15でトナー搬送オーガ48側に移動させ、そのトナー搬送オーガ48を回転させることにより回収した廃トナーを、図1に示した廃トナー収納部18に搬送するように構成されている。
この実施の形態では、感光体径はΦ30mmであり、各感光体5はそれぞれ矢示C方向に線速125mm/secで回転する。ブラシローラ15は感光体5の回転に同期して時計方向に回転する。
なお、この感光体ユニット2A〜2Dには、それを装置本体1に対して着脱する際の基準として、位置決め主基準部51を設けると共に、手前側位置決め従基準部52と奥側位置決め従基準部53とをブラケット50にそれぞれ一体に設けている。
その感光体ユニット2A〜2Dを装置本体1に装着する際に、それらの基準部51〜53により、感光体ユニット2A〜2Dを所定の装着位置に確実に位置決めできるようにしている。
感光体ユニット2A〜2Dをユーザでも交換が容易なプロセスカートリッジ形態とし、感光体5と帯電ローラ14を1つのプロセスカートリッジとすることもできる。プロセスカートリッジ内で感光体5と帯電ローラ14の位置が決まる構成にすることで、本発明のように感光体5と帯電ローラ14間に微少な帯電ギャップを精度良く形成する必要がある場合でも、感光体5と同時に交換することで帯電ギャップの調整を行う必要はないのでユーザでも交換が可能である。
ここでは感光体5、帯電ローラ14およびクリーニングが一体となった実施の形態でプロセスカートリッジを説明したが、さらに、現像装置も一体のプロセスカートリッジとすることもできる。
帯電ローラ14はその端部に一体的に設けたギヤ(図示せず)が感光体5端部のギヤと噛み合い、感光体5と同期して連れまわり方向に概ね等速に駆動される。帯電ローラ14のギヤ(図示せず)の歯数をNc、この帯電ローラ14を駆動する感光体5のギヤ歯数をNpとしたとき、NcとNpの最小公倍数がNc×Npであるように構成される。NcとNpの最小公倍数がNc×Npになるように設定することで、感光体5と帯電ローラ14の特定位置同士が対向する周期を長くすることができ、局所的な感光体フィルミングや摩耗の発生を起こりにくくすることができる。
図3は、本発明の帯電ローラの第1の実施の形態を示す概略断面図である。帯電ローラ14は導電性支持体である芯金14aと、導電性樹脂材料で構成される帯電部材14bと、ギャップ保持部材14cから構成される。
芯金14aはステンレス等の金属が用いられる。芯金14aが細すぎると帯電部材14bの切削加工時や、感光体5に加圧されたときの撓みの影響が無視できなくなり、必要なギャップ精度が得られにくい。また、芯金14aが太すぎる場合には帯電ローラ14が大型化したり、質量が重くなったりする問題があるため、芯金14aの最大直径としては6〜10mm程度が望ましい。
帯電部材14bは10〜10Ωcmの体積抵抗を持つ材料が好ましい。抵抗が低すぎると感光体5にピンホール等の欠陥があった場合に帯電バイアスのリークが発生し易く、抵抗が高すぎると放電が十分に発生せず均一な帯電電位を得ることができない。
帯電部材14bは基材となる樹脂に導電性材料を配合することで所望の体積抵抗を得ることができる。基材樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート等の樹脂を用いることができる。これらの基材樹脂は、成形性が良いので容易に成形加工することができる。
導電性材料としては4級アンモニウム塩基を有する高分子化合物のようなイオン導電性材料が好ましい。4級アンモニウム塩基を有する高分子化合物は、好ましくは、4級アンモニウム塩基を有するポリオレフィンである。これらの4級アンモニウム塩基を有する高分子化合物は、この分野でよく知られており、既に、市販されているものもある。
本実施の形態においては、4級アンモニウム塩基を有するポリオレフィンについて例示したが、4級アンモニウム塩基を有するポリオレフィン以外の高分子化合物であってもかまわない。
このイオン導電性材料は、二軸混練機、ニーダー等の手段を用いることにより、基材樹脂に均一に配合される。配合された材料を芯金14a上に射出成形、あるいは押し出し成形することにより、容易にローラ形状に加工することができる。イオン導電性材料と基材樹脂の配合量は基材樹脂100質量部に対して30〜80質量部が望ましい。
帯電部材14bの厚さとしては0.5〜3mmが望ましい。帯電部材14bが薄すぎると成形が困難である上に強度の面でも問題がある。帯電部材14bが厚すぎると帯電ローラ14が大型化するうえに帯電部材14bの抵抗が大きくなるため帯電効率が低下する。帯電部材14bを成形した後、この帯電部材14bの軸方向両端に、予め成形しておいた別体のギャップ保持部材14cを、圧入や接着、あるいはその両方を併用して、芯金14aに固定する。
このようにして、帯電部材14bとギャップ保持部材14cを一体化してから、切削や研削等の加工を行って帯電ローラ14の外径を整えることで帯電部材14bとギャップ保持部材14cのフレの位相を揃えることができ、帯電ギャップの変動を低減することができる。
帯電部材14bとギャップ保持部材14cを一体化させる方法としては圧入や接着だけに限らず、二色成形により芯金14aに帯電部材14bとギャップ保持部材14cの2種類の樹脂を成形することもできる。
ギャップ保持部材14cの材質としては帯電部材14bの基材と同様にポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリカーボネート等の樹脂を用いることができる。
ただし、感光層にギャップ保持部材14cを当接させるので感光層が損傷するのを防止するために、帯電部材14bより硬度の低いグレードを用いることが望ましい。
また、摺動性に優れ感光層に損傷を与えにくい樹脂材料として、ポリアセタール、エチレン−エチルアクリレート共重合体、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等の樹脂を用いることもできる。
また、樹脂層やギャップ保持部材14cにはコーティング等により、トナー等が付着しにくい表層を数10μm程度の厚さで形成することもできる。ギャップ保持部材14cをドラム状感光体5の軸方向両端に位置する画像領域外の感光層に付き当てることで、帯電ローラ14の樹脂層と感光体5との間にギャップを形成する。
帯電ローラ14は芯金14aの端部に取り付けられたギヤが感光体フランジに形成されたギヤと噛み合っており、感光体駆動モータにより感光体5が回転すると帯電ローラ14も感光体5とほぼ等しい線速で連れ回り方向に回転する。
帯電部材14bと感光体5が接触することがないので、帯電部として硬い樹脂材料と有機感光体を使用した場合でも画像領域の感光層に傷が付いたりすることはない。また、ギャップが広がり過ぎると異常放電が発生し均一に帯電できなくなるため、最大ギャップは80μm以下に抑える必要がある。
ただし、この最大ギャップは帯電部材14bの材料に依存している。そのため、感光体5、帯電ローラ14とも高精度が必要であり、真直度を20μm以下にすることが望ましい。
従来例のようにギャップ保持部材14cを感光体素管に当接させる場合には、帯電部材14bの端部から感光体素管へ帯電バイアスがリークするのを防止するために帯電部材14bの外側まで感光層を塗工する必要があり、ギャップ保持部材14cを感光体素管部に当接させるためには、感光層のさらに外側の素管露出部に当接させなければならない。
そのため、感光体素管を長くする必要があり、装置の大型化につながっていた。それに対して、本発明では感光層に損傷を与えにくいギャップ保持部材14cを使用したり、後述するように感光層表面に保護層を設けて機械的強度や潤滑性に優れた感光体5を使用することで、ギャップ保持部材14cを感光層に当接させることを可能とした。
したがって、図3のように帯電部材14bとギャップ保持部材14cを隣接して配置することができるので、感光体素管を長くする必要がなく、装置が大型化するのを防止することができる。
本発明ではギャップ保持部材14cを感光体素管ではなく感光層に当接させているので、ギャップ保持部材14cが導電性の材質であっても使用可能ではあるが、不必要な放電を防止したり、ギャップ保持部材14cの表面にトナー等が静電的に付着するのを防止するために、ギャップ保持部材14cは高抵抗の材質とすることが望ましい。
図4は、本発明の帯電ローラの第2の実施の形態を示す断面図である。芯金14a上に成形した帯電部材14bを切削や研削して外径を整える際に帯電部材14bの端部にギャップ保持部材14cを安定して正確な位置に取り付けるための段差14b’(凹所、突起等)を形成しておく。
ギャップ保持部材14cとしてはPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やFEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)等のフッ素系樹脂材料の熱収縮チューブを用いることができる。
これらの樹脂は離型性に優れるので、トナー固着が発生しにくい。さらに、絶縁性のフッ素系樹脂を使用することで、ギャップ保持部材の位置で放電が発生することがないので、トナーが静電的に付着することも防止できる。
図4のような凹形状の段差14b’に熱収縮性のギャップ保持部材14cを取り付けることで、段差が寄り止めとなるので、接着剤等を用いなくてもチューブが外れるようなことはない。帯電部材14bに形成する段差の深さは使用する熱収縮チューブの厚さと狙いの帯電ギャップの大きさから決定すればよい。
この実施の形態でも帯電ローラ14は芯金14aの端部に取り付けられたギヤが感光体フランジに形成されたギヤと噛み合っており、感光体駆動モータにより感光体5が回転すると帯電ローラ14も感光体5とほぼ等速で回転する。
樹脂層と感光体5が接触することがないので、帯電ローラ14として硬い樹脂材料と有機感光体を使用した場合であっても感光体5に傷が付いたりすることはない。帯電ローラ14と感光体5にギャップを設けているので、帯電ローラ14の回転の負荷は熱収縮チューブに集中するため、熱収縮チューブには高い耐久性が要求される。
従来の帯電部材14bの表面に厚さが50μm程度の薄いテープ状のギャップ保持部材14cを貼り付ける方法では、帯電部材が樹脂の場合にはテープが摩耗してしまい十分な耐久性が得られなかった。
しかしながら、この実施の形態のように帯電部材14bに段差を形成し、厚さが150〜300μmの熱収縮チューブを取り付けることで十分な耐久性を得ることができる。一般的に熱収縮チューブは厚さの10%程度の肉厚偏差を持っているため、熱収縮チューブの厚さをあまり大きくすると耐久性は向上するものの、肉厚偏差に起因した帯電ギャップの変動が大きくなるため好ましくない。
帯電ローラ14と感光体5の間にギャップを形成した場合、感光体5と帯電ローラ14の回転に伴いギャップは一定範囲の中で常に変動する。このような状況下で感光体5を均一に帯電するには、帯電部材14bに印加する帯電バイアスに、DC電圧に加え帯電部材14bと感光体5間の放電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧を有するACバイアスを重畳することが有効である。
ここで、印加するACバイアスの周波数が低いとストライプ状の帯電ムラが目立つため、少なくとも感光体線速V[mm/s]の7倍以上の周波数f[Hz]に設定することが望ましい。
また、印加するACバイアスの周波数が高すぎる場合には過剰な放電が発生し、感光体5の摩耗量を増大させたり、感光体5にトナーやトナー外添剤のフィルミングが発生しやすくなるため、感光体線速V[mm/s]の12倍以下の周波数f[Hz]に設定することが望ましい。
例えば、帯電ローラ14に印加するACバイアスの周波数f[Hz]と感光体5線速V[mm/s]とが7×V<f<12×Vの関係を満たすようになっている。
また、AC帯電を行う場合、ACバイアスを定電流制御とすると環境によるローラ抵抗の変動を受けにくくすることができる。ただし、帯電ローラ14と感光体5を非接触に配置した場合には、感光体5と帯電ローラ14の回転に伴い帯電ギャップが変動する。
このため、定電流制御では高圧電源が帯電ギャップ変動に追従しきれず異常画像が発生することがある。したがって、ACバイアスは定電圧制御とすることが望ましい。
このとき、必要なAC電圧はローラ抵抗の環境変動や、帯電ギャップの大きさにより異なり、ローラ抵抗が高く、帯電ギャップが大きいほど高い電圧が必要となる。このため、AC電流を検知可能とし、非画像形成時にAC電流をモニタしながらAC電圧を調整することで適正なAC電圧に設定することができる。
図5は、本発明の感光体の第1の構成を示す概略断面図である。図6は、本発明の感光体の第2の構成を示す概略断面図である。図5では、感光体5は導電性支持体5a上に構成された感光層5bである電荷発生層5c、電荷輸送層5dと、最外層に設けられた保護層5eからなる積層感光体を用いる。また、図6では電荷輸送層5d、電荷発生層5c、保護層5eという構成にすることもできる。また、導電性支持体5aと感光層5bとの間に下引き層を形成することもできる。
導電性支持体5aは、体積抵抗10Ωcm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ステンレス等の金属管、あるいはニッケル等の金属をエンドレスベルト状に加工したもの等が用いられる。
下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤によって塗布することを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール等の水溶性樹脂、共重合ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、アルキッド−メラミン、エポキシ等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。
また、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のために、酸化チタン、シリカ、アルミナ、等の金属酸化物の粒子を加えてもよい。この下引き層は、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することができる。下引き層の膜厚は、0〜5μmが適当である。
電荷発生層5cは、電荷発生材料を主成分とする層であり、代表的なものとしては、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、フタロシアニン系顔料を挙げることができる。これらの電荷発生材料をポリカーボネート等のバインダ樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シクロヘキサノン等の溶媒を用いて分散し、分散液を塗布することにより形成できる。塗布は浸漬塗工法やスプレーコート等により行う。電荷発生層5cの膜厚は、通常は0.01〜5μmである。
電荷輸送層5dは、電荷輸送材料およびバインダ樹脂をテトラヒドロフラン、トルエン、ジクロルエタンなどの適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥することにより形成できる。電荷輸送材料のうち、低分子電荷輸送材料には、電子輸送材料と正孔輸送材料とがある。
電子輸送材料としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送材料としては、例えば、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、トリフェニルアミン誘導体、フェニルヒドラゾン類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジン誘導体、チオフェン誘導体等の電子供与性物質が挙げられる。
電荷輸送材料と共に電荷輸送層5dに使用されるバインダ樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリエステル、ポリアリレート、ポリカーボネート、アクリル、エポキシ、メラミン、フェノール等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。電荷輸送層5dの厚さは、15〜35μmの範囲で所望の感光体5特性に応じて適宜選択すればよい。
本発明の感光体5には、表層として、感光層の保護および耐久性の向上を目的に金属酸化物粒子を含有する保護層5eを感光層の上に形成することができる。
この保護層5eに使用される材料としては、バインダ樹脂としてポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、アクリル、ポリメチルペンテン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エポキシ等の樹脂、溶媒としてはテトラヒドロフラン、トルエン、ジクロルエタン等が挙げられる。
これらの樹脂に耐摩耗性を向上する目的においてアルミナ、シリカ、酸化チタン、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム等の金属酸化物粒子が添加される。
保護層5eに添加される金属酸化物粒子の量は、質量基準で通常は、5〜40%、好ましくは、10〜30%である。金属酸化物粒子の量が、5%未満では、摩耗が大きく耐久性に劣り、40%を越えると、露光時における明部電位の上昇が著しくなって、感度低下が無視できなくなるので望ましくない。
保護層5eの形成法としては、スプレー法等の塗布法が使用できる。保護層5eの厚さは、1〜10μm、好ましくは3〜8μm程度が適当である。保護層5eの膜厚が薄すぎると耐久性に劣り、保護層5eの膜厚を厚くし過ぎると生産性が低下するだけでなく、経時での残留電位の上昇が大きくなってしまう。
保護層5eに添加する金属酸化物粒子の粒径としては0.1〜0.8μmが適当である。金属酸化物粒子の粒径が大きすぎる場合には保護層5e表面の凹凸が大きくなりクリーニング性が低下する上、露光光が保護層5eで散乱されやすく解像力が低下し画像品質が劣る。金属酸化物粒子の粒径が小さすぎると耐摩耗性に劣る。
また本発明では、感光体5表面に感光層5bの潤滑性を向上させるために、フッ素樹脂粒子のような潤滑剤粒子を分散させることもできる。表面層に添加されるフッ素樹脂の量は、表面層の全固形分に対する含有率が40〜75質量%であることが望ましい。
フッ素樹脂の量が40質量%未満では潤滑性の改善効果が小さく、75質量%を越えると膜の強度が低下してしまい望ましくない。保護層5eに添加するフッ素樹脂としてはポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル等を用いることができる。
また、フッ素樹脂の粒径としては0.1〜5μmが適当である。保護層5eは潤滑剤粒子を分散させる場合も金属酸化物粒子の場合と同じバインダ樹脂や溶媒を用いて分散し、分散液をスプレー法等により塗布することにより形成できる。表面層の膜厚としては3〜8μmが望ましい。
また、保護層5eには金属酸化物粒子やフッ素樹脂粒子を単独で分散させるだけでなく、両方を分散させることもできる。さらに保護層5eには、金属酸化物粒子やフッ素樹脂粒子の分散性を向上させるために分散助剤を添加することができる。
添加される分散助剤は塗料等に使用されるものが適宜利用できる。また、保護層5eには、電荷輸送材料を添加することも有効であり、さらに酸化防止剤も必要に応じて添加することができる。
図7は、帯電ギャップ測定装置の構成を示す概略図である。次に帯電ギャップの測定方法を説明する。感光体5と帯電ローラ14を取り付けた感光体ユニット(例えば、図1の2A)を帯電ギャップ測定装置60にセットする。
発光部61から出射されたレーザ光が帯電ギャップを通過して受光部62に入射し、帯電ギャップを測定することができる。この帯電ギャップ測定装置60にはミツトヨ(Mitutoyo)製レーザスキャンマイクロメータLSM−600を使用した。
この帯電ギャップ測定装置60では、図示しない駆動源により感光体5を駆動することが可能であり、感光体5と帯電ローラ14を回転させた状態で帯電ギャップを測定することができる。また、発光部61と受光部62は一体に構成され、感光体5の長手方向に移動可能に構成されており、感光体5の長手方向の任意の位置で帯電ギャップを測定することができる。
次に感光体地肌部電位Vdと現像バイアスVbの差で表される地肌ポテンシャル(Vd−Vb)を、画像形成装置の使用開始時からに出力枚数、若しくは駆動時間に伴い大きくする方向に変化させる効果について説明する。地肌ポテンシャルが小さい場合、感光体上の非画像部にトナーが付着してしまう地汚れする方向になり、逆に地肌ポテンシャルが大きい場合は、感光体上の非画像部にキャリア付着する方向になる。画像品質を良くするためには、地肌ポテンシャルは地汚れを許容できるレベルまで狭く設定するが、画像出力に伴う現像剤劣化、感光体ドラムの静電特性の変化により、地汚れしやすい方向にシフトしてしまう。この傾向は、帯電ローラの汚れを加速させる方向である。今回、本発明者の検討により縦スジが未発生で且つ高画像品質を経時で保証させる手段として、出力枚数、駆動時間に伴い地肌ポテンシャルを大きくすることにより大きな改善効果を得られることが明らかとなった。前述の説明にあるように、地肌ポテンシャルを大きくした場合、キャリア付着が懸念されるが、体積固有抵抗が12〔log(Ω・cm)〕以上16〔log(Ω・cm)〕以下の範囲の磁性キャリアを使用することにより、キャリア付着が抑制できて、ブレード磨耗に対して有利に作用する。
本発明のキャリアの結着樹脂には、抵抗、帯電特性などを調整する目的で種々の粒子を添加させる場合があるが、該粒子に酸化アルミニウムを用いることで、キャリア表面の膜削れ促進の抑制効果が得られて、キャリア抵抗急激な低下を抑えることが可能となる。
さらに、キャリアの重量平均粒径を20μm以上、45μm以下にすることで、次のような利点が得られる。
(1)表面積が広いために、個々のトナーに充分な摩擦帯電を与えることができ、低帯電量トナー、逆帯電量トナーの発生が少ない。その結果、地汚れ発生の抑制効果が得られる。(2)表面積が広く、地汚れが発生しにくいことから、トナーの平均帯電量を低くすることができ、充分な画像濃度が得られる。従って、小粒径キャリアは、小粒径トナー使用時の不具合点を補うことが可能であり、小粒径トナーの利点を引き出すのに有効である。(3)小粒径キャリアは緻密な磁気ブラシを形成し、かつ穂の流動性が良いため、画像の穂後が発生しにくいという特徴がある。しかし、キャリアの小粒径化は、キャリア粒子当たりの磁気モーメントが低下して、現像スリーブ上の磁気的なキャリア保持力が低下して、キャリア付着が発生しやすくなり、感光体の傷や定着ローラの傷の発生原因になりうる。そして、このキャリア付着に対しては体積固有抵抗を12[Log(Ω・cm)]以上16[Log(Ω・cm)]以下に調整することで改善効果が得られるが、体積固有抵抗が16[Log(Ω・cm)]を超える場合、エッジ効果が許容できないレベルに悪化して好ましくない。なお、ハイレジスト計の測定可能下限を下回った場合には、実質的には体積固有抵抗値は得られず、ブレークダウンしたものとして扱うことにする。本発明でいう体積固有抵抗とは、ギャップ2mmを隔てた平行電極間にキャリアを投入しタッピングした後、両電極間にDC1000Vを印加し30sec後の抵抗値をハイレジスト計で計測した値を体積抵抗率に変換した値をいう。
また本発明の画像形成装置に使用されるキャリアは、前記芯材粒子の表面に樹脂層を形成することによって製造される。樹脂層を形成するための樹脂としては、キャリアの製造に用いられている従来公知の各種のものを用いることができる。
本発明においては、下記式で表される繰り返し単位を含むシリコーン樹脂も好ましく用いることができる。
(化1)

O R
| | |
−O−Si−O− −O−Si−O− および −O−Si−O−
| | |
O O R2
| | |
前記式中、Rは水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、メトキシ基、炭素数1〜4の低級アルキル基、またはアリール基(フェニル基、トリル基など)を示し、Rは炭素数1〜4のアルキレン基、またはアリーレン基(フェニレン基など)を示す。
本発明では、ストレートシリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
本発明では、変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーンなどが挙げられる。上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)などが挙げられる。
本発明で使用できる前記シリコーン樹脂には、アミノシランカップリング剤を適量(0 .001〜30質量%)含有させることができるが、このようなものとしては以下のようなものが挙げられる。
(化2)
2N(CH23Si(OCH33 MW 179.3
(化3)
2N(CH23Si(OC253 MW 221.4
(化4)
2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC25) MW 161.3
(化5)
2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC252 MW 191.3
(化6)
2NCH2CH2NHCH2Si(OCH33 MW 194.3
(化7)
2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32 MW 206.4
(化8)
2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33 MW 224.4
(化9)
(CH32NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC252 MW 219.4
(化10)
(C492NC36Si(OCH3)3 MW 291.6
更に、本発明では、キャリア芯材粒子表面を被覆する樹脂として、以下に示すものを単独または上記シリコーン樹脂と混合して使用することも可能である。
ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)スチレン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)スチレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、メラミン樹脂などが挙げられる。
キャリア芯材粒子表面に樹脂層を形成するための方法としては、スプレードライ法、浸漬法、あるいはパウダーコーティング法など公知の方法が使用できる。特に流動床型コーティング装置を用いる方法は、均一な塗付膜を形成するのに有効である。
キャリア芯材粒子表面上に形成する樹脂層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。樹脂層の厚みはきわめて小さいことから、樹脂層を被覆した芯材粒子からなるキャリアとキャリア芯材粒子の粒度分布は実質的に同じである。
また必要に応じてキャリアの抵抗率を調整する場合もあり、芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、膜厚の制御によって可能である。
さらに、キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することも可能である。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO又は種々の元素をドープしたSnO、TiB、ZnB、MoB等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。
これらの導電性微粉末は以下の方法、即ち、コーティングに使用する溶媒、あるいは被覆用樹脂溶液に導電性微粉末を投入後、ボールミル、ビーズミルなどメディアを使用した分散機、あるいは高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
本発明の画像形成装置に使用されるトナーは、少なくとも結着樹脂、着色剤、離型剤と帯電制御剤とから構成される。本発明のトナーで使用される結着樹脂としては従来からトナー用結着樹脂として使用されてきたものは全てが適用される。具体的にはポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を混合して使用される。
次に本発明の画像形成装置に使用されるトナーの着色剤としては、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック各色のトナーを得ることが可能な染顔料が使用できて、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料の全てが適用される。具体的には、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルコオイルブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローGローダミン6Cレーキ、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、マラカイトグリーン、マラカイトグリーンヘキサレート、ローズベンガル、モノアゾ系染顔料、ジスアゾ系染顔料、トリスアゾ系染顔料などが挙げられる。これらの着色剤の使用量は、結着樹脂に対して、通常1〜30質量%、好ましくは3〜20質量%である。
本発明の画像形成装置に使用されるトナーの帯電制御剤としては、正の帯電制御剤及び負の帯電制御剤、いずれのものも使用可能であるが、カラートナーの場合、色調を損なうことのない透明色から白色のものを使用するのが好ましい。例えば正極性のものとしては4級アンモニウム塩類、イミダゾール金属錯体や塩類等が用いられ、負極性のものとしては、サリチル酸錯体や塩類、有機ホウ素塩類、カリックスアレン系化合物等などが挙げられる。
また本発明の画像形成装置に使用されるトナーにおいては、離型性を持たせるために、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成ワックス類の他、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油などの植物系ワックス類、ミツロウ、ラノリン、鯨ろうなどの動物系ワックス類、モンタンワックス、オゾケライトなどの鉱物系ワックス類、硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステルなどの油脂系ワックス類を含有することができ、これらは単独であるいは2種以上混合して使用される。
更に本発明の画像形成装置に使用されるトナーには、前記の離型剤の他に必要に応じてトナーの熱特性、電気特性、物理特性を調整する目的で、各種の可塑剤(フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチルなど)、抵抗調整剤(酸化錫、酸化鉛、酸化アンチモンなど)等の助剤を添加することも可能である。
更に本発明のトナーには、必要に応じて前記の離型剤、助剤等以外の流動性付与剤を混合することもできる。その流動性付与剤としては、例えばシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、フッ化マグネシウム微粒子、炭化ケイ素微粒子、炭化ホウ素微粒子、炭化チタン微粒子、炭化ジルコニウム微粒子、窒化ホウ素微粒子、窒化チタン微粒子、窒化ジルコニウム微粒子、マグネタイト微粒子、二硫化モリブデン微粒子、ステアリン酸アルミニウム微粒子、ステアリン酸マグネシウム微粒子、ステアリン酸亜鉛微粒子、フッ素系樹脂微粒子、アクリル系樹脂微粒子等が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上使用することが可能である。なお、流動性付与剤としては、一次粒子の粒径が0.1μmより小さく、表面をシランカップリング剤やシリコンオイル等で疎水化処理し、疎水化度40以上のものが好ましい。
本発明の画像形成装置に使用されるトナーの製造方法としては公知の方法が用いられるが、例えば結着樹脂、着色剤及び顔料、帯電制御剤さらに必要に応じて離型剤等を適当な比率でヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機を使用して十分に混合した後、スクリュー型押出し式連続混練機、2本ロールミル、3本ロールミル、加圧加熱ニーダーを用いて溶融混練を行なう。またカラートナーの場合、顔料の分散性を向上させる目的で結着樹脂の一部と顔料を予め溶融混練して得られるマスターバッチ顔料を着色剤として使用することが一般的である。
上記方法で得られた混練物を冷却固化させた後にハンマーミルなどの粉砕機を用いて粗粉砕をする。さらに、粗粉砕物をジェットミル粉砕機で粉砕処理した後に気流式分級機などに連結されたローター粉砕機などを用いて表面処理を行なうが、例えば衝突式粉砕機としてはハンマーミル、ボールミル、チューブミル、振動ミル等を挙げることができる。さらに、圧縮空気及び衝突板を主構成要素として具備するジェット式粉砕機としてIタイプ及びIDSタイプ衝突式粉砕機(日本ニューマチック工業社製)を好ましく使用できる。
またローター粉砕機としてはロールミル、ピンミル、流動層式ジェットミル等を例示できるが、特に外壁としての固定容器と該固定容器と中心軸を同一にする回転片とを主構成要素として具備してなるローター式粉砕機としてターボミル(ターボ工業社製)、クリプトロン(川崎重工業社製)、ファインミル(日本ニューマチック工業社製)等が使用でき、連結された分級機には気流式分級機としてディスパージョンセパレータ(DS)式分級機(日本ニューマチック工業社製)、多分割式分級機(エルボージェット;日鉄鉱業社製)などが使用できる。さらに気流式分級機、機械式分級機を用いて微粉分級を行ない、微細粒子を得ることができる。
さらに上記方法で得られた微細粒子に流動性付与剤の添加混合を行なう場合、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミル等の公知の設備が使用可能である。また懸濁重合法、非水分散重合法により、モノマーと着色剤、流動性付与剤から直接トナーを製造する方法であってもよい。
本発明の現像剤は、前記キャリアとトナーとから構成されており、本発明に使用されるトナーは、熱可塑性樹脂を主成分とするバインダー樹脂中に、着色剤、微粒子、そして帯電制御剤、離型剤等を含有させたものであり、従来公知の各種のトナーを用いることができる。このトナーは、重合法、造粒法などの各種のトナー製法によって作成された不定形または球形のトナーであることができる。また、磁性トナー及び非磁性トナーのいずれも使用可能である。
本発明で用いるトナーにおいて、その重量平均粒径Dwは9.0〜4.0μm、好ましくは7.5〜4.5μmである。キャリアに対するトナーの割合は、キャリア100質量部当り、トナー2〜25質量部、好ましくは4〜15質量部の割合である。
本発明のキャリアとトナーとからなる現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率は、10〜80%、好ましくは20〜60%である。また、本発明の現像剤において、トナーによるキャリアの被覆率が50%のときのトナー帯電量は、35[−μC/g]以下、より好ましくは25[−μC/g]以下である。その下限値は、特に制約されないが、通常、15[−μC/g]程度である。
ここで、トナーの粒度分布は種々の方法で測定可能であるが、本例においてはコールターマルチサイザーを用いて行なった。即ち、測定装置としてはコールターマルチサイザーIIe型(ベックマン・コールター社製)を用い、個数分布、重量分布を出力するインターフェイス(日科機社製)及びパーソナルコンピューターを接続し、電解液は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製した。
測定法としては、前記電解水溶液100〜150mL中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜5mL加え、更に測定試料を2〜20mg加え、超音波分散器で約1〜3分の分散処理を行った。さらに、別のビーカーに電解水溶液100〜200mLを入れ、その中に前記サンプル分散液を所定の濃度になるように加え、前記コールターマルチサイザーIIe型によりアパーチャーとして100μmアパーチャーを用い、50,000個の粒子の平均を測定することにより行った。
本発明の明細書においてキャリアに関して言う重量平均粒径Dwは、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。
この場合の重量平均粒径Dwは以下の式で表される。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD)}
前記式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。なお、チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本発明の場合には、2μmの長さを採用した。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
(実施例)
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、ここでの部は質量基準である。
第3の実施の形態の帯電ローラ14は、ステンレスからなる直径8mmの芯金14a上に、帯電部材14bとして、ABS樹脂100質量部に4級アンモニウム塩基を有するポリオレフィン系高分子化合物よりなるイオン導電剤60質量部を配合して得た樹脂組成物(体積抵抗率1016Ωcm)を射出成形により成形した。
帯電部材14bの両端にポリエチレン製のギャップ保持部材14cを取り付けた後、帯電部材14bとギャップ保持部材14cの外径差が50μmとなるように研削し、直径12mmの帯電ローラ(図3の第1の実施の形態と同様の構成)を作製した。
第4の実施の形態の帯電ローラ14は、第1の実施の形態の帯電ローラ14と同じ材料を使用し、帯電ローラ14を作製した。ただし、研削時の条件をローラのフレが大きくなるように変更して帯電ローラ14を作製した。
第5の実施の形態の帯電ローラ14は、第1の実施の形態の帯電ローラ14と同じ芯金14aと導電性樹脂を使用し、射出成形によりローラを作製した。このローラを研削するさいに帯電部材14bの両端に凹形状の段差を形成し、厚さ150μmのPFAチューブを120℃の雰囲気中で20分間加熱することで熱収縮により取り付けてギャップ保持部材14cとした。
熱収縮後の帯電部材14bとギャップ保持部材14cの外径差が50μmとなるように段差を形成し、直径12mmの帯電ローラ14(図4の第2の実施の形態と同様の構成)を作製した。
第6の実施の形態の帯電ローラ14は、第5の実施の形態の帯電ローラ14と同じ材料を使用して帯電ローラを作製した。ただし、帯電部材14bの両端に凹形状の段差を形成するさい、帯電ギャップに偏差が生じるように両端の段差の深さを変化させた。
第7の実施の形態の帯電ローラ14は、第5の実施の形態の帯電ローラ14と同じ材料を使用して帯電ローラを作製した。ただし、帯電部材14bの両端に凹形状の段差を形成するさい、帯電ギャップの偏差が帯電ローラ14よりさらに大きくなるように両端の段差の深さを変化させた。これらの帯電ローラ14と感光体5を感光体ユニット2Aにセットし、帯電ギャップ測定装置60を用いて測定した各位置での帯電ギャップの変動幅を表1に示した。帯電ギャップの測定は感光体長手方向の画像領域中央と両端部の3カ所で行い、E1が装置手前側、E2が装置奥側の画像領域端部である。このとき、帯電ローラのギヤ歯数を13、感光体のギヤの歯数を35とした。
実施例1
[重合トナーの製造例]
イオン交換水710gに、0.1M−NaPO水溶液450gを投入し、60℃に加温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて攪拌した。これに1.0M−CaCl水溶液68gを徐々に添加し、Ca(POを含む水系媒体を得た。
(トナー成分)
スチレン 170g
n−ブチルアクリレート 30g
キナクリドン系マゼンタ顔料 10g
ジ−t−ブチルサリチル酸金属化合物 2g
ポリエステル樹脂 10g
上記処方を60℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用いて、12000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶解し、重合性単量体組成物を調整した。前記、水系媒体中に上記重合性単量体組成物を投入し、60℃、N雰囲気下において、TK式ホモミキサーにて10000rpmで20分間攪拌し、重合性単量体組成物を造粒した。その後、パドル攪拌翼で攪拌しつつ、80℃に昇温し、10時間反応させた。重合反応終了後、減圧下で一部水系媒体を留去して冷却し、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、濾過、水洗、乾燥をして、重量平均粒径が6.2μm、3μm以下粒子個数比率が2%、平均円形度が0.954の着色懸濁粒子を得た。該微細粒子20kgに対して平均粒径30nmの疎水性シリカ微粒子100g、平均粒径30nmの疎水性チタン微粒子100gを添加及び攪拌混合を行って、マゼンタ電子写真用トナーを得た(Dw/Dn:1.12)。
キャリア1の製造例
[キャリア被覆層]
・シリコン樹脂溶液[固形分23質量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 132.2質量部
・アミノシラン[固形分100質量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 0.66質量部
・無機酸化微粒子A 酸化アルミニウム 粒径:0.40μm、真比重:3.9、
[粒子粉体固有抵抗:1012Ω・cm] 145質量部
・トルエン 300質量部
をホモミキサーで10分間分散し、シリコン樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として平均粒径;35μm焼成フェライト粉(真比重5.5)5000質量部を用い、上記被覆膜形成溶液を芯材表面に膜厚0.15μmになるように、スピラコーター(岡田精工社製)によりコーター内温度40℃で塗布し乾燥した。得られたキャリアを電気炉中にて240℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き63μmの篩を用いて解砕し、体積固有抵抗:15.9[Log(Ω・cm)]、磁化:68Am/kgの[キャリア1]を得た。
次に上記方法で得られたカラートナー及びキャリア1を用いてトナー濃度(TC)5質量%の現像剤を作成して、第3の形態の帯電ローラを用いて、リコー製イプシオカラー8100を使用して評価を行った。使用した感光体は直径30mmのアルミニウム基体上に、3.5μmの下引き層、0.15μmの電荷発生層、22μmの電荷輸送層、5μmの保護層から構成された。
このとき、保護層の塗工はスプレー法により、それ以外は浸漬塗工法により行なった。電荷輸送層、表面層ともにバインダ樹脂としてはポリカーボネートを用い、表面層には平均粒径0.3μmのアルミナ粒子を表面層の全固形分に対して25質量%添加した。各実験で使用した感光体の外径、真直度等の精度のバラツキは各帯電ローラの精度の差異と比較して十分に小さいものであった。評価試験において、プロセス速度は125mm/secであり、現像バイアスは−500V、帯電バイアスはAC(周波数f=900Hz)+DC(地肌ポテンシャルが100Vになるように調整)を印加して、画像面積5%、デューティ5P/Jで80000枚通紙を行った。さらに10000枚ごとに地肌ポテンシャルが10Vずつ大きくなるように帯電DCを調整した。ここで、800000枚通紙後の地肌ポテンシャルは180Vとなる。
なお、地肌ポテンシャルは現像バイアスと地肌部の感光体表面電位の差である。
実施例2
上記実施例1におけるキャリアにおいて、キャリア1からキャリア2に変更した以外は、実施例1と同一トナーを用いて、実施例1と同様な評価を行った。
キャリア2の製造例
実施例1において、無機微粒子添加量を145質量部から75質量部へと減量した以外は同様にして、D/h:2.7、体積固有抵抗:13.5[Log(Ω・cm)]、磁化:69Am/kgの[キャリア10]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が46%であった。
実施例3
上記実施例1におけるキャリアにおいて、キャリア1からキャリア3に変更した以外は、実施例1と同一トナーを用いて、実施例1と同様な評価を行った。
キャリア3の製造例
実施例1において、無機微粉末の代わりに導電性粒子A(粒子粉体固有抵抗:10Ω・cm)を用いたこと以外は同様にして、D/h:1.5、体積固有抵抗:12.2[Log(Ω・cm)]の[キャリア8]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性粒子および導電性微粒子は芯材に対して被覆率が83%であった。
実施例4
実施例1で得られたカラートナー及びキャリア1を用いてトナー濃度(TC)5質量%の現像剤を作成して、第5の形態の帯電ローラを用いて、リコー製イプシオカラー8100を使用して、実施例1と同一条件で評価を行った。
実施例1から4において、80000枚通紙後にハーフトーンベタ画像を出力して、縦スジ発生状況の確認、及びブレード磨耗状態、帯電ローラ汚れの確認を行ったが、いずれにおいても縦スジは未発生であり、ブレード磨耗も少なく、帯電ローラの汚れも極僅かであり問題無かった。
比較例1
上記実施例1におけるトナーとキャリアを用いて、トナー濃度(TC)5質量%の現像剤を作成して、リコー製IPSiO color 8100機で実機評価を行った。評価試験において、プロセス速度は125mm/secであり、現像バイアスは−500V、帯電バイアスはAC(周波数f=900Hz)+DC(地肌ポテンシャルが100Vになるように調整)を印加して、画像面積5%、デューティ5P/Jで80000枚通紙を行った。地肌ポテンシャルについては、通紙枚数に対して変化させずに100V固定で評価を行った。
80000枚通紙後にハーフトーンベタ画像を出力して、縦スジ発生状況の確認したが、多数の縦スジが確認された。またブレード磨耗は良好であったが、帯電ローラは許容できないレベルまで汚れていた。
比較例2
キャリア4の製造例
[キャリア被覆層]
・アクリル樹脂溶液(固形分50質量%) 19.9質量部
・グアナミン溶液(固形分70質量%) 6.2質量部
・酸性触媒(固形分40質量%) 0.11質量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20質量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 92.9質量部
・アミノシラン[固形分100質量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 0.21質量部
・無機酸化微粒子B 酸化アルミニウム 粒径:0.37μm、真比重3.9、
[粒子粉体固有抵抗:1013Ω・cm] 97質量部
・トルエン 400質量部
をホモミキサーで10分間分散し、シリコン樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として磁化の高い35μm焼成フェライト(真比重5.5)を用いて、粒子含有率:50質量%、D/h:1.5、体積固有抵抗:10.9[Log(Ω・cm)]の[キャリア4]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる導電性粒子および無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が83%であった。
実施例1で得られたカラートナー及びキャリア4を用いてトナー濃度(TC)5質量%の現像剤を作成して、第3の形態の帯電ローラを用いて、リコー製イプシオカラー8100を使用して、実施例1と同一条件で評価を行った。
80000枚通紙後にハーフトーンベタ画像を出力して、縦スジ発生状況の確認したが、多数の縦スジが確認された。また帯電ローラ汚れは良好であったが、ブレード磨耗は許容できないレベルまで進行していた。
比較例3
キャリア5の製造例
[キャリア被覆層]
被覆層処方が以下に記す、アクリル樹脂系とシリコン樹脂系の処方比を変更した以外は実施例3と同様にして、
・アクリル樹脂溶液(固形分50質量%) 158.8質量部
・グアナミン溶液(固形分70質量%) 49.6質量部
・酸性触媒(固形分40質量%) 0.88質量部
・シリコン樹脂溶液[固形分20質量%
(SR2410:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 743.2質量部
・アミノシラン[固形分100質量%
(SH6020:東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)] 1.68質量部
・無機酸化微粒子B 酸化アルミニウム 粒径:0.37μm、真比重3.9、
[粒子粉体固有抵抗:1013Ω・cm] 97質量部
・トルエン 1600質量部
をホモミキサーで10分間分散し、シリコン樹脂被覆膜形成溶液を得た。芯材として平均粒径;35μm焼成フェライト粉(真比重5.5)を用いて、D/h:0.4、体積固有抵抗:16.5[Log(Ω・cm)]、磁化:68Am/kgの[キャリア5]を得た。このときの樹脂被覆層中に含まれる無機酸化粒子は芯材に対して被覆率が83%であった。
実施例1で得られたカラートナー及びキャリア5を用いてトナー濃度(TC)5質量%の現像剤を作成して、第3の形態の帯電ローラを用いて、リコー製イプシオカラー8100を使用して、実施例1と同一条件で評価を行った。
80000枚通紙後にハーフトーンベタ画像を出力して、縦スジ発生状況の確認したが、多数の縦スジが確認された。またブレード磨耗は良好であったが、帯電ローラは許容できないレベルまで汚れていた。
比較例4
実施例1で得られたカラートナー及びキャリア1を用いてトナー濃度(TC)5質量%の現像剤を作成して、第4の形態の帯電ローラを用いて、リコー製イプシオカラー8100を使用して、実施例1と同一条件で評価を行った。
80000枚通紙後にハーフトーンベタ画像を出力して、縦スジ発生状況の確認したが、多数の縦スジが確認された。またブレード磨耗は良好であったが、帯電ローラは許容できないレベルまで汚れていた。
比較例5
実施例1で得られたカラートナー及びキャリア1を用いてトナー濃度(TC)5質量%の現像剤を作成して、第6の形態の帯電ローラを用いて、リコー製イプシオカラー8100を使用して、実施例1と同一条件で評価を行った。
80000枚通紙後にハーフトーンベタ画像を出力して、縦スジ発生状況の確認したが、多数の縦スジが確認された。またブレード磨耗は良好であったが、帯電ローラは許容できないレベルまで汚れていた。また感光体上にトナーフィルミングが発生していた。
比較例6
実施例1で得られたカラートナー及びキャリア1を用いてトナー濃度(TC)5質量%の現像剤を作成して、第7の形態の帯電ローラを用いて、リコー製イプシオカラー8100を使用して、実施例1と同一条件で評価を行った。
80000枚通紙後にハーフトーンベタ画像を出力して、縦スジ発生状況の確認したが、多数の縦スジが確認された。またブレード磨耗は良好であったが、帯電ローラは許容できないレベルまで汚れていた。また感光体上にトナーフィルミングが発生していた。
表1に帯電ギャップの測定結果、表2にキャリアの特性値を示す。
Figure 2008003342
Figure 2008003342
以上のように、本発明によれば、帯電部材を樹脂製のローラ形状とし、熱収縮性樹脂のギャップ保持部材を感光体に当接させて帯電ギャップを形成する構成とすることで高精度の帯電ギャップが得られ、ギャップ保持部材の耐久性にも優れる帯電装置を提供できる。また、帯電ギャップの変動及びキャリア抵抗を所定の範囲に収めて、且つ使用状況に応じて地肌ポテンシャルを大きくするように帯電バイアスを印加することにより、帯電ローラの汚れに伴う異常画像が低減し、感光体フィルミングの発生や感光体の摩耗の増大をより起こりにくくする画像形成装置を提供できる。
さらに、有機感光体の最外層に金属酸化物粒子を分散させることで、感光体の機械的強度が向上し、ギャップ保持部材を画像領域外の感光層に当接させても感光体の摩耗や損傷が起こりにくく、また、画像領域内の感光体の耐摩耗性も向上するので、感光体の寿命も長くなる画像形成装置を提供できる。
また、感光体や帯電ローラの回転に伴い帯電ギャップが変動する場合でも、感光体を均一に帯電させることができ、感光体毎に帯電ギャップが異なっても、過不足なく適正な帯電バイアスに設定することができる。
さらに、像担持体と帯電装置を一体で容易に交換可能なプロセスカートリッジ形態とすることにより、高いギャップ精度を必要とする帯電方式であっても交換が容易であり、ギャップの調整が不要となるのでユーザでも容易に交換が可能となる。
本発明のタンデム方式のフルカラープリンタに適用した実施の形態を示す全体構成図である。 感光体ユニットの構成を示す概略断面図である。 本発明の帯電ローラの第1の実施の形態を示す概略断面図である。 本発明の帯電ローラの第2の実施の形態を示す断面図である。 本発明の感光体の第1の構成を示す概略断面図である。 本発明の感光体の第2の構成を示す概略断面図である。 帯電ギャップ測定装置の構成を示す概略図である。
符号の説明
1 画像形成装置本体
2A〜2D 感光体ユニット
3 転写ベルト
5 像担持体(感光体)
5a 導電性支持体
5b 感光層
5c 電荷発生層
5d 電荷輸送層
5e 保護層
6 書き込みユニット
7 両面ユニット
8 反転ユニット
9 定着装置
10A〜10D 現像装置
11 給紙カセット
12 給紙カセット
13 手差しトレイ
14 帯電ローラ(帯電装置)
14a 芯金
14b 帯電部材
14c ギャップ保持材
15 ブラシローラ
18 廃トナー収納部
20 反転排紙路
25 排紙ローラ対
26 排紙トレイ
45a、45b 搬送ガイド板
46 搬送ローラ
47 クリーニングブレード
48 トナー搬送オーガ
49 クリーニングローラ
51 位置決め主基準部
52 前側位置決め従基準部
53 奥側位置決め従基準部
54 反転搬送路
55 分離給紙部
56 分離給紙部
57 転写ブラシ
58 紙吸着ローラ
59 レジストローラ対
60 帯電ギャップ測定装置
61 発光部
62 受光部

Claims (14)

  1. 表面にトナー像を担持しかつ前記表面が無端移動可能な像担持体と、
    前記像担持体に対向して非接触に配置された帯電ローラと、
    表面に磁性キャリア粒子とトナーを含む2成分系現像剤を担持して、前記像担持体との間に現像ニップを形成する現像剤担持体と、
    前記現像剤担持体上のトナーを前記像担持体側に移動させることにより静電潜像を現像する画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    前記帯電ローラが、芯金と、芯金の外周に一体化された導電性樹脂からなる帯電部材と、前記帯電部材の両端に取り付けられた絶縁性樹脂からなるギャップ保持部材と、から構成され、
    磁性キャリアの体積固有抵抗が12[log(Ω・cm)]以上16[log(Ω・cm)]以下の範囲であり、
    前記像担持体地肌部電位Vdと現像バイアスVbの差で表される地肌ポテンシャル(Vd−Vb)を、前記画像形成装置の使用開始時からの出力枚数、若しくは駆動時間の増加に伴い大きくする方向に変化させる手段を有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    キャリア芯材上に含有される粒子が、酸化アルミニウムである磁性キャリアを使用する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    磁性キャリアの重量平均粒径が、20μm以上45μm以下である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    前記帯電ローラが、前記帯電ローラの端部に設けたギヤが前記像担持体端部のギヤと噛み合い、
    前記像担持体と同期して連れまわり方向に概ね等速に駆動され、
    前記帯電ローラのギヤ歯数をNc、前記帯電ローラを駆動する前記像担持体のギヤ歯数をNpとしたとき、NcとNpの最小公倍数がNc×Npである
    ことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    前記帯電ローラの両端に位置する絶縁性樹脂からなるギャップ保持部材を前記像坦持体の画像領域外の感光層に当接させることで、前記像担持体と前記帯電部材間のギャップを保持する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    前記帯電部材の両端部に段差を設け、
    前記段差部に熱収縮性を有した絶縁性樹脂材料からなる前記ギャップ保持部材を取り付け、
    前記ギャップ保持部材を前記像担持体の画像領域外の感光層に当接させることで、前記像担持体と前記帯電部材間のギャップを保持する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5又は6に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    前記像担持体が少なくとも最外層に金属酸化物粒子を含む有機感光体である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    前記像担持体が少なくとも最外層に潤滑剤粒子を含む有機感光体である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    前記帯電ローラに、DCバイアスにACバイアスを重畳した帯電バイアスを印加し、
    少なくとも画像形成中はACバイアスを定電圧制御する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項9に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    複数の像担持体を備えたタンデム方式のフルカラー画像形成装置であり、
    画像形成中に各帯電ローラに印加するACバイアス電圧を各像担持体毎に個別に設定可能である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項9又は10に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    前記帯電ローラに印加するACバイアスの周波数f[Hz]と像坦持体線速V[mm/s]とが
    7×V<f<12×V
    の関係を満たす
    ことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至8のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記画像形成装置は、
    現像剤が、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックのフルカラーである
    ことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1乃至3のいずれか一つに記載の画像形成装置において使用する帯電ローラにおいて、
    前記帯電ローラは、
    両端に位置する絶縁性樹脂からなるギャップ保持部材を前記像坦持体の画像領域外の感光層に当接させることで、前記像担持体と前記帯電部材間のギャップを保持する
    ことを特徴とする帯電ローラ。
  14. 請求項13に記載の帯電ローラにおいて、
    前記帯電ローラは、
    前記帯電部材の両端部に段差を設け、
    前記段差部に熱収縮性を有した絶縁性樹脂材料からなる前記ギャップ保持部材を取り付け、
    前記ギャップ保持部材を前記像担持体の画像領域外の感光層に当接させることで、前記像担持体と前記帯電部材間のギャップを保持する
    ことを特徴とする帯電ローラ。
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