JP2003330210A - フルカラー画像形成装置 - Google Patents

フルカラー画像形成装置

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JP2003330210A
JP2003330210A JP2002137921A JP2002137921A JP2003330210A JP 2003330210 A JP2003330210 A JP 2003330210A JP 2002137921 A JP2002137921 A JP 2002137921A JP 2002137921 A JP2002137921 A JP 2002137921A JP 2003330210 A JP2003330210 A JP 2003330210A
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image forming
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forming apparatus
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Akio Kosuge
明朗 小菅
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コストアップを必要最低限に抑え、白黒画像
形成装置並の低コストで白黒画像出力ができ、安定した
高画質で高速のフルカラー画像出力も可能なフルカラー
画像形成装置を提供すること。 【解決手段】 複数の像坦持体を備え、全ての像担時体
を使用する第一の画像形成モードと、一部の像担持体の
みを使用する第二の画像形成モードの、少なくとも2つ
以上の画像形成モードを備えた画像形成装置において、
使用頻度の高い像担持体にのみ表面にフィラーを含む表
面保護層を設けたことを特徴とする画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
等の画像形成装置、特にフルカラー画像も形成可能な画
像形成装置において、優れた耐久性を有し安定した画像
を得るとともに、白黒画像形成時には従来の白黒画像形
成装置並の低コストで運用することが可能な画像形成装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機、プリンタ等に広く使用されてい
る電子写真方法に用いられる感光体としては、安価、大
量生産性、無公害性等の利点から、有機系の感光材料が
広く使用されている。しかしながら、有機感光体は無機
感光体と比較して耐摩耗性が低く、耐久性の点で劣って
いた。さらに近年では、電子写真システムのフルカラー
化、高速化が望まれるようになり、各色毎に感光体を備
えたタンデム方式のフルカラー画像形成装置が実用化さ
れている。タンデム方式の画像形成装置を小型化するに
は感光体の小径化が必須であり、感光体の耐摩耗性を主
とする機械的耐久性の向上がさらに強く要望されるよう
になってきた。
【0003】タンデム方式のフルカラー画像形成装置で
白黒画像を形成する場合に、カラー用の画像形成部も稼
働させてしまうとカラー用の感光体や現像剤まで消耗し
てしまうため、ランニングコストの面で不利である。そ
こで、白黒画像形成時にはカラー用の感光体から転写手
段を離間させ、カラー画像形成部を稼働させない方法が
知られている。ただしその場合でも、カラー用の感光体
の不要な消耗は防ぐことはできるものの、白黒モードと
フルカラーモードの両方で使用される黒用の感光体の消
耗が他のカラー用の感光体より激しく、頻繁に交換しな
ければならないという問題があった。この問題を解決す
るために、黒用感光体の電荷輸送層の膜厚を厚くする技
術(特開2000−242056号公報に記載)、黒用
感光体の径を大きくする技術(特開平10−78708
号公報に記載)、黒用感光体のみ無機感光体を使用する
技術(特開2001−60012号公報に記載)等が提
案されている。また、有機感光体の耐摩耗性を向上させ
る方法として、金属あるいは金属酸化物からなるフィラ
ーを含有する保護層を設ける技術が特開平1−1709
51号公報に開示されている。黒用感光体のみを無機感
光体とした場合、黒用感光体の耐久性を大きく向上させ
ることが可能となるが、無機感光体は有機感光体に比べ
製造コストが高いため、ランニングコストとしては必ず
しも低コストとはならない。黒用感光体の径をカラー用
感光体より大きくする方法は装置が大型化してしまうと
いう問題がある。
【0004】通常の白黒画像形成装置で使用される有機
感光体では初期の電荷輸送層の膜厚を30μm程度と
し、電荷輸送層の膜厚が20μm程度に摩耗するまで使
用するのが一般的である。電荷輸送層の膜厚が薄くなっ
てくると感光層にかかる電界強度が高くなるため、微少
な放電破壊が発生し地肌汚れとなるため寿命となる。し
たがって、電荷輸送層の膜厚を厚くすることで感光体の
寿命を長くしようとした場合、例えば2倍の寿命とする
ためには初期の電荷輸送層の膜厚を40μm近くにする
必要がある。このように電荷輸送層の膜厚を厚くすると
電荷発生層で発生した電荷が電荷輸送層中で拡散しやす
く、出力画像の解像力が低下してしまうという問題があ
る。また、フルカラー画像形成装置の場合は初期と経時
のカラー用感光体膜厚の差が10μmにまでなると、感
光体交換の前後で色味が変化してしまう問題があり、こ
の現象は特にハイライト部の2次色で顕著に現れる。こ
の問題を回避するためにはカラー用感光体の摩耗量が5
μm程度に達したところで寿命とする必要がある。感光
体表面にフィラーを含む保護層を設けることで感光体摩
耗を低減することができるが、通常の感光体に対し1層
追加して塗工することになるため、コストアップにつな
がる。フィラー量が増えるほど、保護層が厚くなるほど
コストアップは大きくなる。なお、特開2001−24
9576号公報や特開2001−318504号公報等
の発明もあるが、これらは感光体毎に特性が大きく異な
るトナーを使用したり、感光体毎に線速が微妙に異なる
ように設定した場合に各感光体の寿命を等しくそろえる
ことが目的であり、白黒モードがあり使用頻度の高い黒
用感光体を高耐久にする本発明とは目的及び構成が異な
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
課題をふまえ、コストアップを必要最低限に抑え、白黒
画像形成装置並の低コストで白黒画像出力ができ、安定
した高画質で高速のフルカラー画像出力も可能なフルカ
ラー画像形成装置を提供することを目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、本発明の
(1)「複数の像坦持体を備え、全ての像担時体を使用
する第一の画像形成モードと、一部の像担持体のみを使
用する第二の画像形成モードの、少なくとも2つ以上の
画像形成モードを備えた画像形成装置において、使用頻
度の高い像担持体にのみ表面にフィラーを含む表面保護
層を設けたことを特徴とする画像形成装置」、(2)
「表面にフィラーを含む表面保護層を備えた複数の像坦
持体と、全ての像担時体を使用する第一の画像形成モー
ドと、一部の像担持体のみを使用する第二の画像形成モ
ードの、少なくとも2つ以上の画像形成モードを備えた
画像形成装置において、使用頻度の高い像担持体の表面
保護層は、それ以外の像担持体の表面保護層より含有フ
ィラー量が多いことを特徴とする画像形成装置」、
(3)「表面にフィラーを含む表面保護層を備えた複数
の像坦持体と、全ての像担時体を使用する第一の画像形
成モードと、一部の像担持体のみを使用する第二の画像
形成モードの、少なくとも2つ以上の画像形成モードを
備えた画像形成装置において、使用頻度の高い像担持体
のフィラー含有表面保護層は、それ以外の像担持体のフ
ィラー含有表面保護層より膜厚が厚いことを特徴とする
画像形成装置」、(4)「表面にフィラーを含む表面保
護層を備えた複数の像坦持体と、全ての像担時体を使用
する第一の画像形成モードと、一部の像担持体のみを使
用する第二の画像形成モードの、少なくとも2つ以上の
画像形成モードを備えた画像形成装置において、使用頻
度の高い像担持体の表面保護層は、それ以外の像担持体
の表面保護層より含有フィラー量が多く、なおかつ膜厚
が厚いことを特徴とする画像形成装置」、(5)「像担
持体上の画像を転写する転写手段を像担持体と接離可能
に構成し、選択された画像形成モードで使用しない像担
持体から転写手段を離間させて、使用しない像担持体を
回転させないことを特徴とする前記第(1)項乃至第
(4)項のいずれかに記載の画像形成装置」、(6)
「前記の複数の画像形成モードは、全ての像担持体を使
用するフルカラーモードと、一つの像担持体のみを使用
する白黒モードであることを特徴とする画像形成装
置」、(7)「各像担持体はすべて有機感光体であり、
表面保護層以外は同一の構成であることを特徴とする前
記第(1)項乃至第(6)項のいずれかに記載の画像形
成装置」によって解決される。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明する。図1は、本発明をフルカラーのプリンタに適用
した例を示す全体構成図である。装置本体(1)内に
は、4個の像担持体ユニットである感光体ユニット(2
A),(2B),(2C)及び(2D)を、装置本体
(1)に対してそれぞれ着脱可能に装着している。装置
本体の略中央に転写ベルト(3)を複数のローラ間に矢
示A方向に回動可能に装着した転写ユニットを配置して
いる。転写ベルトの内側には4つの転写ブラシ(57)
が4個の感光体に対応してそれぞれ設けられている。そ
の転写ベルトの上側の面に、感光体ユニット(2A),
(2B),(2C),(2D)にそれぞれ設けられてい
る感光体が接触するように配置している。そして、その
感光体ユニット(2A)〜(2D)に対応させて、それ
ぞれ使用するトナーの色が異なる現像装置(10A)〜
(10D)を配置している。現像装置は感光体に対向し
た現像ローラ、現像剤を搬送・撹拌するスクリュー、ト
ナー濃度センサ等から構成される。現像ローラは外側の
回転自在のスリーブと内側に固定された磁石から構成さ
れている。トナー濃度センサの出力に応じて、トナー補
給装置よりトナーが補給される。本態様例では現像剤と
してトナーとキャリアからなる二成分現像剤を用いる。
【0008】トナーは結着樹脂、着色剤、電荷制御剤を
主成分とし、必要に応じて、他の添加剤が加えられて構
成されている。結着樹脂の具体例としては、ポリスチレ
ン、クロロポリスチレン、ポリ−α−メチルスチレン、
スチレン−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピ
レン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−塩化ビニル共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−アクリ
ル酸エステル共重合体(スチレン−アクリル酸メチル共
重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸
フェニル共重合体等)、スチレン−メタクリル酸エステ
ル共重合体(スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、
スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸フ
ェニル共重合体等)、スチレン−α−クロルアクリル酸
メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル−アクリ
ル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又
はスチレン置換体を含む単重合体または共重合体)、塩
化ビニル樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェニル樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低分子量ポリエ
チレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマー樹脂、
ポリウレタン樹脂、ケトン樹脂、エチレン−エチルアク
リレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラー
ル等を用いることができる。
【0009】本発明のトナーに使用される着色材(例え
ばイエロー、マゼンタ、シアン及びブラック)として
は、トナー用として公知のものが使用できる。着色材の
量は結着樹脂100重量部に対して0.1〜15重量
部、より好ましくは0.15〜9重量部が適当である。
荷電制御剤の具体例としては、ニグロシン染料、含クロ
ム錯体、第4級アンモニウム塩などが用いられ、これら
はトナー粒子の極性により使い分けされる。荷電制御剤
量は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量
部、より好ましくは0.2〜7重量部である。
【0010】トナー粒子には流動性付与剤を添加してお
くのが有利である。流動性付与剤としては、シリカ、ア
ルミナ、マグネシア、ジルコニア、フェライト、マグネ
タイト等の金属酸化物の微粒子及びそれら微粒子をシラ
ンカップリング剤、チタネートカップリング剤、ジルコ
アルミネート、四級アンモニウム塩、脂肪酸、脂肪酸金
属塩、フッ素系活性剤、溶剤、ポリマー等の処理剤によ
って表面処理または被覆したもの、ポリスチレン、ポリ
メタクリル酸メチル、ポリフッ化ビニリデン等のポリマ
ー微粒子及びそれら微粒子を前記処理剤で表面処理また
は被覆したものなどが用いられる。これら流動性付与剤
の粒径は0.01〜3μmの範囲のものが使用される。
これら流動性付与剤の添加量は、トナー粒子100重量
部に対して0.1〜7.0重量部、特に0.2〜5.0
重量部の範囲が好ましい。トナー粒子と流動性付与剤と
の混合方法は、粉体が流動状態で気流又は機械力などに
より高速運動させ、実質的に粉砕を起こさないように行
なう。混合機としては、高速流動型の混合機、例えば、
ヘンシェルミキサー、UMミキサー等である。
【0011】本発明に係わる二成分現像剤用トナーを製
造する方法としては、種々の公知の方法、またはそれら
を組み合わせた方法により製造することができる。例え
ば、混練粉砕法では、結着樹脂とカーボンブラックなど
の着色材及び必要とされる添加剤を乾式混合し、エクス
トルーダー又は二本ロール、三本ロール等にて加熱溶融
混練し、冷却固化後、ジェットミルなどの粉砕機にて粉
砕し、気流分級機により分級してトナーが得られる。ま
た、懸濁重合法や非水分散重合法により、モノマーと着
色材、添加剤から直接トナーを製造することも可能であ
る。
【0012】キャリアは芯材それ自体からなるか、芯材
上に被覆層を設けたものが一般に使用される。本発明に
おいて用いることのできる樹脂被覆キャリアの芯材とし
ては、フェライト、マグネタイトである。この芯物質の
粒径は20〜65μm、好ましくは30〜60μm程度
が適当である。
【0013】キャリア被覆層形成に使用されるフッ素含
有単量体としては、ビニリデンフルオライド、テトラフ
ルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフル
オロアルキルビニルエーテル、フッ素原子を置換してな
るビニルエーテル、フッ素原子を置換してなるビニルケ
トンがあり、その重合体としては、ビニリデンフルオラ
イド−テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフ
ルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、パー
フルオロアルキルビニルエーテル−ビニリデンフルオラ
イド−テトラフルオロエチレン共重合体、ビニリデンフ
ルオライド重合体、テトラフルオロエチレン共重合体、
フッ素原子を置換してなるビニルエーテルを含有する重
合体、フッ素原子を置換してなるビニルケトンを含有す
る重合体、フッ素化アルキルアクリレート重合体又はフ
ッ素化アルキルメタアクリレート重合体がある。
【0014】前記フッ素含有単量体と共重合する成分と
しては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレ
ン、トリメチルスチレン、アクリル酸、メタクリル酸、
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸ブ
チル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸ベンジル、メタ
クリル酸ベンジル、アクリル酸アミド、メタクリル酸ア
ミド、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロ
ヘキシル、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸グ
リシジル、メタクリル酸グリシジル、酢酸ビニル、エチ
レン、プロピレン等がある。被覆層の形成法としては、
従来と同様、キャリア芯材粒子の表面に噴霧法、浸漬法
等の手段で樹脂を塗布すればよい。
【0015】また、感光体ユニット(2A)〜(2D)
の上方には書き込みユニット(6)を、転写ベルトの下
方には両面ユニット(7)をそれぞれ配置している。こ
のプリンタは、装置本体の左方に、画像形成後の転写紙
(P)を反転させて排出したり、両面ユニットへ搬送し
たりする反転ユニット(8)を装着している。
【0016】転写ベルトと反転ユニットとの間には、画
像が転写された転写紙の画像を定着する定着装置(9)
が設けられている。その定着装置の転写紙搬送方向下流
側には、反転排紙路(20)を分岐させて形成し、そこ
に搬送した転写紙(P)を排紙ローラ対(25)により
排紙トレイ(26)上に排出可能にしている。また、装
置本体の下部には、上下2段にサイズの異なる転写紙
(P)を収納可能な給紙カセット(11)と(12)
を、それぞれ配設している。さらに、装置本体の右側面
には、手差しトレイ(13)を矢示B方向に開閉可能に
設け、その手差しトレイを開放することにより、そこか
ら手差し給紙ができるようにしている。
【0017】感光体ユニット(2A)〜(2D)は、同
一の構成をしたユニットであり、感光体ユニット(2
A)はマゼンタ色に対応する画像を形成し、感光体ユニ
ット(2B)はシアン色に対応する画像を形成し、感光
体ユニット(2C)はイエロー色に対応する画像を形成
し、感光体ユニット(2D)はブラック色に対応する画
像を形成する。
【0018】その感光体ユニット(2A)〜(2D)
は、図2に示すように帯電ローラ(14)と、静電潜像
が形成される感光体と、その感光体の表面をクリーニン
グするブラシローラ(15)とクリーニングブレード
(47)から構成されている。帯電ローラは感光体に接
触または近接して配置され、DC+ACの帯電バイアス
により感光体を均一に帯電させる。帯電ローラにはロー
ラ表面をクリーニングするためのクリーニングパット
(49)が当接している。クリーニングブレードにより
掻き落としたトナーを、ブラシローラでトナー搬送オー
ガ(48)側に移動させ、そのトナー搬送オーガを回転
させることにより回収した廃トナーを、図1に示した廃
トナー収納部(18)に搬送するように構成されてい
る。この実施の形態では、感光体は感光体径がφ30m
mのものを使用する。各感光体は、それぞれ矢示C方向
に125mm/secで回転する。ブラシローラは感光
体の回転に同期して時計方向に回転する。
【0019】なお、この感光体ユニット(2A)〜(2
D)には、それを装置本体に対して着脱する際の基準と
して、位置決め主基準部(51)を設けると共に、手前
側位置決め従基準部(52)と奥側位置決め従基準部
(53)とをブラケット(50)にそれぞれ一体に設
け、その感光体ユニット(2A)〜(2D)を装置本体
(1)に装着する際に、それらの基準部により、感光体
ユニット(2A)〜(2D)を所定の装着位置に確実に
位置決めできるようにしている。
【0020】図1に示した現像装置(10A)〜(10
D)は、構成が全て同一のものであり、それらは使用す
るトナーの色のみが異なる二成分現像方式の現像装置で
ある。そして、現像装置(10A)はマゼンタ色のトナ
ーを使用し、現像装置(10B)はシアン色のトナーを
使用し、現像装置(10C)はイエロー色のトナーを使
用し、現像装置(10D)はブラック色のトナーをそれ
ぞれ使用する。そして、その各色の現像装置内には、ト
ナーとキャリアからなる現像剤が収容されている。
【0021】書込みユニット(6)は、各色毎に用意さ
れたレーザダイオード(LD)方式の4つの光源と、6
面のポリゴンミラーとポリゴンモータから構成される1
組のポリゴンスキャナと、各光源の航路に配置されたf
θレンズ、長尺WTL等のレンズやミラーから構成され
ている。レーザダイオードから射出されたレーザー光は
ポリゴンスキャナにより偏向走査され感光体上に照射さ
れる。
【0022】両面ユニットは、対をなす搬送ガイド板
(45a),(45b)と、対をなす複数(この例では
4組)の搬送ローラ(46)とからなり、転写紙の両面
に画像を形成する両面画像形成モード時には、片面に画
像が形成されて反転ユニットの反転搬送路(54)に搬
送されてスイッチバック搬送された転写紙(P)を受入
れて、それを給紙部に向けて搬送する。
【0023】反転ユニットは、それぞれ対をなす複数の
搬送ローラと、対をなす複数の搬送ガイド板とからな
り、上述したように両面画像形成する際の転写紙(P)
を表裏反転させて両面ユニットへ搬出したり、画像形成
後の転写紙(P)をそのままの向きで機外に排出した
り、表裏を反転させて機外に排出したりする働きをす
る。給紙カセットが設けられている給紙部には、転写紙
(P)を1枚ずつ分離して給紙する分離給紙部(5
5),(56)が、それぞれ設けられている。
【0024】まず、この画像形成装置のフルカラー画像
形成時の動作を説明する。この画像形成装置の画像形成
部がフルカラーの画像データを受け取ると、各感光体が
図1で時計回り方向にそれぞれ回転する。そして、その
各感光体の表面が帯電ローラにより一様に帯電される。
そして、感光体ユニット(2A)の感光体には、書き込
みユニットによりマゼンタの画像に対応するレーザ光
が、感光体ユニット(2B)の感光体にはシアンの画像
に対応するレーザ光が、感光体ユニット(2C)の感光
体にはイエローの画像に対応するレーザ光が、さらに感
光体ユニット(2D)の感光体にはブラックの画像に対
応するレーザ光がそれぞれ照射され、各色の画像データ
に対応した潜像がそれぞれ形成される。各潜像は、感光
体が回転することにより現像装置(10A),(10
B),(10C)及び(10D)の位置に達すると、そ
こでマゼンタ、シアン、イエロー及びブラックの各トナ
ーにより現像されて、4色のトナー像となる。
【0025】一方、給紙カセットから転写紙(P)が分
離給紙部により給紙され、それが転写ベルトの直前に設
けられているレジストローラ対(59)により、各感光
体上に形成されているトナー像と一致するタイミングで
搬送される。転写紙(P)は、転写ベルトの入口付近に
配設している紙吸着ローラ(58)によりプラスの極性
に帯電され、それにより転写ベルトの表面に静電的に吸
着される。そして、転写紙(P)は、転写ベルトに吸着
した状態で搬送されながら、マゼンタ、シアン、イエロ
ー及びブラック色の各トナー像が順次転写されていき、
4色重ね合わせのフルカラーのトナー画像が形成され
る。
【0026】その転写紙(P)は、定着装置(9)で熱
と圧力が加えられることによりトナー像が溶融定着さ
れ、その後は指定されたモードに応じた排紙系を通っ
て、装置本体上部の排紙トレイに反転排紙されたり、定
着装置から直進して反転ユニット内を通ってストレート
排紙されたり、あるいは、両面画像形成モードが選択さ
れているときには、前述した反転ユニット内の反転搬送
路に送り込まれた後にスイッチバックされて両面ユニッ
トに搬送され、そこから再給紙されて感光体ユニット
(2A)〜(2D)が設けられている作像部で、裏面に
画像が形成された後に排出される。以後、2枚以上の画
像形成が指示されているときには、上述した作像プロセ
スが繰り返される。
【0027】次に、この画像形成装置の白黒画像形成時
の動作を説明する。この画像形成装置の画像形成部が白
黒の画像データを受け取ると、吸着ローラに対向して転
写ベルトを支持しているローラが下方に移動し、転写ベ
ルトがマゼンタ、シアン、イエローの感光体から離間す
る。ブラックの感光体が図1で時計回り方向に回転し、
ブラック感光体の表面が帯電ローラにより一様に帯電さ
れる。そして、さらに感光体ユニット(2D)の感光体
にはブラックの画像に対応するレーザ光が照射され、潜
像が形成される。潜像は、現像装置(10D)の位置に
達すると、ブラックのトナーにより現像されてトナー像
となる。この際、ブラック以外の3色の画像形成部は停
止しており、不要な消耗を防止する。
【0028】一方、給紙カセットから転写紙(P)が分
離給紙部により給紙され、それが転写ベルトの直前に設
けられているレジストローラ対(59)により、ブラッ
ク感光体上に形成されているトナー像と一致するタイミ
ングで搬送される。転写紙(P)は、転写ベルトの入口
付近に配設している紙吸着ローラ(58)により帯電さ
れ、それにより転写ベルトの表面に静電的に吸着され
る。そして、転写紙(P)は、転写ベルトに吸着した状
態で搬送されるので、転写ベルトがマゼンタ、シアン、
イエローの感光体から離間していてもブラックの感光体
まで搬送され、ブラックのトナー像が転写される。転写
紙を安定して静電吸着搬送するために転写ベルトは少な
くとも表層が高抵抗の材料で構成されている必要があ
る。その転写紙(P)は、フルカラー画像の場合と同様
に定着装置(9)で定着され、指定されたモードに応じ
た排紙系を通って処理される。以後、2枚以上の画像形
成が指示されているときには、上述した作像プロセスが
繰り返される。
【0029】ここでは一例として、全ての感光体を使用
するフルカラーモードとブラックの感光体のみを使用す
る白黒モードの2つの画像形成モードを持つ画像形成装
置の動作について説明したが、本発明はこの実施態様例
に限定されるものではなく、各色の転写手段を個別に接
離可能に構成し、ブラック単色だけでなく、マゼンタ、
シアン、イエローの単色画像や、レッド(マゼンタ+イ
エロー)、ブルー(マゼンタ+シアン)、グリーン(シアン
+イエロー)の2色画像の場合にも必要な色の画像形成
部のみ稼働させる構成としても良い。
【0030】図3は、本発明の有機感光体の概略断面図
である。導電性支持体(31)上に感光層(32)とし
て、電荷発生材料を主成分とする電荷発生層(33)
と、電荷輸送材料を主成分とする電荷輸送層(34)と
が積層形成されている。本発明においては、このような
電子写真感光体の表層として保護層(35)が形成され
る。
【0031】導電性支持体は、体積抵抗1010Ωcm
以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウム、ステ
ンレス等の金属を管状に加工したもの、あるいはニッケ
ル等の金属をエンドレスベルト状に加工したもの等が用
いられる。電荷発生層は、電荷発生材料を主成分とする
層であり、代表的なものとしては、モノアゾ顔料、ジス
アゾ顔料、トリスアゾ顔料、フタロシアニン系顔料等が
挙げられる。これらの電荷発生材料をポリカーボネート
等のバインダー樹脂とともに、テトラヒドロフラン、シ
クロヘキサノン等の溶媒を用いて分散し、分散液を塗布
することにより形成できる。塗布は、浸漬塗工法やスプ
レーコート等により行なう。電荷発生層の膜厚は、通常
は0.01〜5μm、好ましくは0.1〜2μmであ
る。
【0032】電荷輸送層は、電荷輸送材料及びバインダ
ー樹脂をテトラヒドロフラン、トルエン、ジクロルエタ
ン適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを塗布、乾燥す
ることにより形成できる。また、必要により可塑剤やレ
ベリング剤等を添加することもできる。
【0033】電荷輸送材料のうち、低分子電荷輸送材料
には、電子輸送材料と正孔輸送材料とがある。電子輸送
材料としては、例えば、クロルアニル、ブロムアニル、
テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、
2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,
5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、1,3,7
−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイ
ド等の電子受容性物質が挙げられる。
【0034】正孔輸送材料としては、例えば、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘
導体、トリフェニルアミン誘導体、フェニルヒドラゾン
類、α−フェニルスチルベン誘導体、チアゾール誘導
体、トリアゾール誘導体、フェナジン誘導体、アクリジ
ン誘導体、チオフェン誘導体等の電子供与性物質が挙げ
られる。
【0035】電荷輸送材料と共に電荷輸送層に使用され
るバインダー樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン
共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱可塑性又は熱硬化性
樹脂が挙げられる。電荷輸送層の厚さは、5〜30μm
の範囲で所望の感光体特性に応じて適宜選択すればよ
い。
【0036】本発明の感光体には、導電性支持体(3
1)と感光層(32)との間に下引き層を形成すること
ができる。下引き層は一般に樹脂を主成分とするが、こ
れらの樹脂はその上に感光層を溶剤を用いて塗布するこ
とを考慮すると、一般の有機溶剤に対して耐溶解性の高
い樹脂であることが望ましい。このような樹脂として
は、ポリビニルアルコール樹脂等の水溶性樹脂、共重合
ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン樹
脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次
元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。ま
た、下引き層には、モアレ防止、残留電位の低減等のた
めに、酸化チタン、シリカ、アルミナ、等の金属酸化物
の微粉末を加えてもよい。この下引き層は、上記の感光
層と同様、適当な溶媒、塗工法を用いて形成することが
できる。下引き層の膜厚は0〜5μmが適当である。
【0037】本発明の感光体には表層として、感光層の
保護及び耐久性の向上を目的にフィラーを含有する保護
層を感光層の上に形成するものである。この保護層に使
用される材料としては、ABS樹脂、ACS樹脂、オレ
フィン−ビニルモノマー共重合体、塩素化ポリエーテル
樹脂、アリル樹脂、フェノール樹脂、ポリアセタール樹
脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアク
リレート樹脂、ポリアリルスルホン樹脂、ポリブチレン
樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチン樹
脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリイミド樹
脂、アクリル樹脂、ポリメチルペンテン樹脂、ポリプロ
ピレン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、ポリスルホ
ン樹脂、AS樹脂、AB樹脂、BS樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、
エポキシ樹脂等の樹脂が挙げられる。保護層には、耐摩
耗性を向上する目的でフィラーが添加される。このフィ
ラーとしては、ポリテトラフルオロエチレンのような弗
素樹脂、シリコーン樹脂、これら樹脂に酸化チタン、酸
化スズ、チタン酸カリウム、アルミナ等の無機材料を分
散したもの等が挙げられる。さらに保護層には、フィラ
ーの分散性を向上させるために分散助剤を添加すること
ができる。添加される分散助剤は塗料等に使用されるも
のが適宜利用でき、その量は重量基準で通常は含有する
フィラーの量に対して0.5〜4%、好ましくは1〜2
%である。また、保護層には、前述の電荷輸送材料を添
加することも有効であり、さらに酸化防止剤も必要に応
じて添加することができる。
【0038】保護層に添加されるフィラーの量は、バイ
ンダー樹脂100重量部に対して、10〜70重量部、
好ましくは、20〜50重量部である。フィラーの量
が、10重量部未満では摩耗が大きく耐久性に劣り、7
0重量部を超えると感度低下や残留電位上昇が無視でき
なくなるので望ましくない。フィラーの粒径が大きすぎ
る場合には露光光が保護層で散乱されるため、解像力が
低下し画像品質が劣る。また、フィラーの粒径が小さす
ぎると耐摩耗性に劣る。したがって保護層に添加するフ
ィラーの粒径としては0.1〜0.8μmが適当であ
る。保護層はフィラーとバインダー樹脂を適当な溶媒を
用いて分散し、分散液をスプレーコートにより塗布する
ことにより形成できる。保護層の塗布に用いる溶媒とし
ては電荷輸送層と同様の材料を使用することができる。
保護層の膜厚は3〜10μmが望ましい。
【0039】表面保護層の効果を確認するために、以下
のような実験を行なった。アルミニウム基体上に、下引
き層塗工液、電荷発生層塗工液、電荷輸送層塗工液及び
保護層塗工液を、その順に塗布、乾燥し、3.5μmの
下引き層、0.15μmの電荷発生層、20μmの電荷
輸送層、5μmの保護層からなる電子写真感光体を作製
した。このとき、保護層の塗工はスプレー法により、そ
れ以外は浸漬塗工法により行なった。ここで保護層の樹
脂としてはポリカーボネート樹脂を用い、電荷輸送層と
同材質の電荷輸送物質を含有させている。フィラーとし
ては中心粒径0.3μmのアルミナ微粒子を用いた。こ
れらの材料をテトラヒドロフランとシクロヘキサノンの
混合溶液に分散しスプレー塗工を行ない、加熱乾燥させ
た。保護層の固形重量に対するフィラー重量を変化させ
た感光体を作製し、図1に示した電子写真プロセスにて
耐久性の評価を実施した。このとき画像露光は650n
mのレーザ露光とし、帯電は帯電ローラにAC(2kH
z、1.8kVpp)+DC(−750V)を印加し
た。トナーはポリエステル樹脂を主成分とする平均粒径
が6.8μmの粉砕トナーを用い、外添剤としてトナー
重量の1.0%のシリカと0.7%の酸化チタンが添加
されている。プロセス速度は125mm/sとした。各
色5%の画像面積のチャートを用い、1ジョブ毎に5枚
ずつの出力を繰り返して、トータル2万枚の通紙試験を
行なって、感光体の摩耗量を渦電流式の膜厚計で測定す
るとフィラー量と摩耗量の関係は表1の通りとなった。
【0040】
【表1】
【0041】表1に示したとおり、保護層のフィラー量
が多くなるほど、保護層の摩耗量は低減することがわか
る。ここで、表1のフィラー量と摩耗量の関係は一例で
あり、保護層の樹脂やフィラーの種類の影響を受けるの
はもちろん、帯電方式やトナー樹脂やトナーの外添剤の
量や種類によっても変化する。しかしながら、フィラー
量が多いほど摩耗量が低減する傾向になることに変わり
はない。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 ブラック用の感光体はφ30mmのアルミニウム基体上
に3.5μmの下引き層、0.15μmの電荷発生層、
20μmの電荷輸送層、5μmの保護層の構成とし、保
護層中のフィラー量は20%とした。カラー用の感光体
はφ30mmのアルミニウム基体上に3.5μmの下引
き層、0.15μmの電荷発生層、25μmの電荷輸送
層の構成とし保護層は設けなかった。画像品質を維持す
るため最大摩耗量を5μmと設定すると、表1の関係か
らブラック用感光体は約3.4万枚、カラー用感光体は
1.7万枚の出力が可能となる。したがって、ブラック
用、カラー用の感光体をそれぞれ上記のような構成とす
ることで、白黒画像とフルカラー画像を5:5の割合で
出力するような使い方をした場合、ブラック用とフルカ
ラー用の感光体はほぼ同時期に交換することになる。ま
た、すべてフルカラー画像を出力するような使い方をし
た場合、ブラック用の感光体はカラー用感光体の約2倍
長持ちすることになる。
【0043】実施例2 ブラック用の感光体はφ30mmのアルミニウム基体上
に3.5μmの下引き層、0.15μmの電荷発生層、
20μmの電荷輸送層、5μmの保護層の構成とし、保
護層中のフィラー量は25%とした。カラー用の感光体
はφ30mmのアルミニウム基体上に3.5μmの下引
き層、0.15μmの電荷発生層、20μmの電荷輸送
層、5μmの保護層の構成とし、保護層中のフィラー量
は5%とした。画像品質を維持するため最大摩耗量を5
μmと設定すると、表1の関係からブラック用感光体は
約4.4万枚、カラー用感光体は2.2万枚の出力が可
能となる。したがって、ブラック用、カラー用の感光体
をそれぞれ上記のような構成とすることで、白黒画像と
フルカラー画像を5:5の割合で出力するような使い方
をした場合、ブラック用とフルカラー用の感光体はほぼ
同時期に交換することになる。また、すべてフルカラー
画像を出力するような使い方をした場合、ブラック用の
感光体はカラー用感光体の約2倍長持ちすることにな
る。また、カラー用感光体自体も保護層を設けない場合
と比較し長寿命となっている。さらに、ブラック用とカ
ラー用の感光体は保護層のフィラー量が異なるだけであ
り、電荷輸送層までの製造工程は同じである。
【0044】実施例3 ブラック用の感光体はφ30mmのアルミニウム基体上
に3.5μmの下引き層、0.15μmの電荷発生層、
20μmの電荷輸送層、10μmの保護層の構成とし、
保護層中のフィラー量は25%とした。カラー用の感光
体はφ30mmのアルミニウム基体上に3.5μmの下
引き層、0.15μmの電荷発生層、20μmの電荷輸
送層、5μmの保護層の構成とし、保護層中のフィラー
量は25%とした。画像品質を維持するため最大摩耗量
をブラック10μm、カラー5μmと設定すると、表1
の関係からブラック用感光体は約8.8万枚、カラー用
感光体は4.4万枚の出力が可能となる。したがって、
ブラック用、カラー用の感光体をそれぞれ上記のような
構成とすることで、白黒画像とフルカラー画像を5:5
の割合で出力するような使い方をした場合、ブラック用
とフルカラー用の感光体はほぼ同時期に交換することに
なる。また、すべてフルカラー画像を出力するような使
い方をした場合、ブラック用の感光体はカラー用感光体
の約2倍長持ちすることになる。また、カラー用感光体
自体も保護層を設けない場合と比較し長寿命となってい
る。さらに、ブラック用とカラー用の感光体は保護層の
膜厚が異なるだけであるため、電荷輸送層までの製造工
程は同じであり、保護層のスプレー塗工の条件を変更す
るだけで作り分けることが可能なので、保護層用の塗工
液を2種類準備する必要もない。
【0045】比較例1 ブラック、カラー用の感光体ともφ30mmのアルミニ
ウム基体上に3.5μmの下引き層、0.15μmの電
荷発生層、25μmの電荷輸送層の構成とした。画像品
質を維持するため最大摩耗量を5μmと設定すると、表
1の関係からブラック、カラー用感光体とも1.7万枚
の出力が可能となる。したがって、ブラック用、カラー
用の感光体をそれぞれ上記のような構成とすると、すべ
てフルカラー画像を出力するような使い方をした場合、
ブラック用とフルカラー用の感光体はほぼ同時期に交換
することになる。しかし、白黒画像とフルカラー画像を
5:5の割合で出力するような使い方をした場合、ブラ
ック用の感光体はカラー用感光体の約半分の周期で頻繁
に交換しなくてはならない。
【0046】比較例2 ブラック、カラー用の感光体ともφ30mmのアルミニ
ウム基体上に3.5μmの下引き層、0.15μmの電
荷発生層、20μmの電荷輸送層、10μmの保護層の
構成とし、保護層中のフィラー量は25%とした。画像
品質を維持するため最大摩耗量を10μmと設定する
と、表1の関係からブラック、カラー用感光体とも8.
8万枚の大量の出力が可能となる。したがって、ブラッ
ク用、カラー用の感光体をそれぞれ上記のような構成と
すると、すべてフルカラー画像を出力するような使い方
をした場合、ブラック用とフルカラー用の感光体はほぼ
同時期に交換することになる。また、白黒画像とフルカ
ラー画像を5:5の割合で出力するような使い方をした
場合、ブラック用の感光体はカラー用感光体の約半分の
周期で交換しなくてはならないが、感光体が長寿命にな
っているため煩雑という印象は受けない。しかしなが
ら、カラー用感光体を交換する前後で、同じ画像データ
を出力しても出力画像の色味が異なってしまう。
【0047】
【発明の効果】以上、詳細且つ具体的な説明により明ら
かなように、本発明によれば、感光体の耐摩耗性が向上
し、長期にわたり安定した画像形成が可能で、かつ低コ
ストのフルカラー画像形成装置を提供することができ
る。また、使用頻度の高い像坦持体を他の像坦持体より
高耐久とすることで、像坦持体の交換サイクルを概ね一
致させることも可能となる。すなわち、本発明の請求項
1では使用頻度の高い像担持体表面にのみフィラーを含
む表面保護層を設けることで、像坦持体のコストアップ
を最低限に抑えて、使用頻度の高い像担持体を他の像担
持体より高耐久にすることができる。また、請求項2で
は全ての像担持体表面にフィラーを含む表面保護層を設
け、使用頻度の高い像担持体の表面保護層のフィラー量
を他の像担持体より多くすることで、全ての像担持体を
高耐久にでき、なおかつ使用頻度の高い像担持体を他の
像担持体よりさらに高耐久にできるので、像坦持体の交
換サイクルを長くすることができメンテナンスの手間が
軽減される。また、請求項3では全ての像担持体表面に
フィラーを含む表面保護層を設け、使用頻度の高い像担
持体の表面保護層の膜厚を他の像担持体より厚くするこ
とで、全ての像担持体を高耐久にでき、なおかつ使用頻
度の高い像担持体を他の像担持体よりさらに高耐久にす
ることができる。使用頻度の高い像坦持体とそれ以外の
像坦持体のフィラー量を共通にすることで、表面保護層
の塗工液を複数用意する必要がない。また、表面保護層
は小さい膜厚で十分な耐摩耗性が得られるため、電荷輸
送層を厚くした場合のように解像力が低下することもな
い。また、請求項4では全ての像担持体表面にフィラー
を含む表面保護層を設け、使用頻度の高い像担持体の表
面保護層を他の像担持体より、フィラー量を多く、膜厚
を厚くすることで、全ての像担持体を高耐久にでき、な
おかつ使用頻度の高い像担持体を他の像担持体よりさら
に一層、高耐久にすることができる。また、請求項5で
は使用しない像担持体から転写手段を離間させて像坦持
体を回転させないことで、像担持体の不必要な消耗を防
止する。また、請求項6では、複数の画像形成モード
を、全ての像担持体を使用するフルカラーモードと黒用
の像担持体のみを使用する白黒モードの2種類のみとす
ることで、本体側の駆動や転写手段の接離の機構を複雑
にすることなく効果的に低コスト化がはかれる。また、
請求項7では表面保護層以外は各像担持体を同一の構成
とすることで、使用頻度の高い像担持体を他の像担持体
と異なる構成として高耐久化した場合でも、像担持体の
コスト上昇を最低限にとどめることができるという優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置をフルカラープリンタに適用した
例を示す図である。
【図2】本発明の感光体ユニット部分を示す図である。
【図3】本発明の有機感光体の断面図である。
【符号の説明】
1 装置本体 2A〜2D 感光体ユニット 3 転写ベルト 5 感光体 6 書き込みユニット 7 両面ユニット 8 反転ユニット 9 定着装置 10A〜10D 現像装置 11 給紙カセット 12 給紙カセット 13 手差しトレイ 14 帯電ローラ 15 ブラシローラ 18 廃トナー収納部 20 反転排紙路 25 排紙ローラ対 26 排紙トレイ 31 導電性支持体 32 感光層 33 電荷発生層 34 電荷輸送層 35 保護層 45a 搬送ガイド板 45b 搬送ガイド板 46 搬送ローラ 47 クリーニングブレード 48 トナー搬送オーガ 49 クリーニングパット 50 ブラケット 51 位置決め主基準部 52 位置決め従基準部 53 位置決め従基準部 54 反転搬送路 55 分離給紙部 56 分離給紙部 57 転写ブラシ 58 紙吸着ローラ 59 レジストローラ対 P 転写紙
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 ED24 EE07 FA28 FA35 2H068 AA04 AA08 AA21 AA32 CA29 CA33 CA37 FA03 FA25 FB11 2H200 FA02 GA12 GA16 GA23 GA34 GA45 GA47 GA53 GA60 GB12 GB13 GB22 GB25 HA02 HB08 JA02 JB07 JB20 JB26 JB39 JB49 LA12 LA24 LB13 PA12 2H300 EB04 EB07 EB12 EB18 EB19 EF02 EF06 EF07 EF13 EF17 EG02 EH16 EJ09 EJ13 EJ25 EJ30 EJ45 EJ47 EJ50 EJ52 EJ56 EJ59 EJ60 EK03 EL02 EL07 EL08 FF02 FF05 FF06 FF08 FF15 GG01 GG02 GG29 GG31 GG34 GG37 HH24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の像坦持体を備え、全ての像担時体
    を使用する第一の画像形成モードと、一部の像担持体の
    みを使用する第二の画像形成モードの、少なくとも2つ
    以上の画像形成モードを備えた画像形成装置において、
    使用頻度の高い像担持体にのみ表面にフィラーを含む表
    面保護層を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 表面にフィラーを含む表面保護層を備え
    た複数の像坦持体と、全ての像担時体を使用する第一の
    画像形成モードと、一部の像担持体のみを使用する第二
    の画像形成モードの、少なくとも2つ以上の画像形成モ
    ードを備えた画像形成装置において、使用頻度の高い像
    担持体の表面保護層は、それ以外の像担持体の表面保護
    層より含有フィラー量が多いことを特徴とする画像形成
    装置。
  3. 【請求項3】 表面にフィラーを含む表面保護層を備え
    た複数の像坦持体と、全ての像担時体を使用する第一の
    画像形成モードと、一部の像担持体のみを使用する第二
    の画像形成モードの、少なくとも2つ以上の画像形成モ
    ードを備えた画像形成装置において、使用頻度の高い像
    担持体のフィラー含有表面保護層は、それ以外の像担持
    体のフィラー含有表面保護層より膜厚が厚いことを特徴
    とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】 表面にフィラーを含む表面保護層を備え
    た複数の像坦持体と、全ての像担時体を使用する第一の
    画像形成モードと、一部の像担持体のみを使用する第二
    の画像形成モードの、少なくとも2つ以上の画像形成モ
    ードを備えた画像形成装置において、使用頻度の高い像
    担持体の表面保護層は、それ以外の像担持体の表面保護
    層より含有フィラー量が多く、なおかつ膜厚が厚いこと
    を特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 像担持体上の画像を転写する転写手段を
    像担持体と接離可能に構成し、選択された画像形成モー
    ドで使用しない像担持体から転写手段を離間させて、使
    用しない像担持体を回転させないことを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記の複数の画像形成モードは、全ての
    像担持体を使用するフルカラーモードと、一つの像担持
    体のみを使用する白黒モードであることを特徴とする画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】 各像担持体はすべて有機感光体であり、
    表面保護層以外は同一の構成であることを特徴とする請
    求項1乃至6のいずれかに記載の画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006215532A (ja) * 2005-01-07 2006-08-17 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2008020688A (ja) * 2006-07-13 2008-01-31 Konica Minolta Business Technologies Inc カラー画像形成装置及びカラー画像形成方法
JP2009048176A (ja) * 2007-07-23 2009-03-05 Kyocera Mita Corp カラー画像形成装置及びカラー画像形成方法
JP2016218287A (ja) * 2015-05-21 2016-12-22 キヤノン株式会社 画像形成装置

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