JP4079228B2 - 光サーキュレータの機能を有する光デバイス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般的に、光サーキュレータの機能を有する光デバイスに関し、更に詳しくは、新規な構成を有する3ポート光サーキュレータ及び該サーキュレータを備えた光アッド/ドロップ回路並びに新規な構成を有する4ポート光サーキュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の4ポート光サーキュレータは、例えば、“A Compact Polarization−Independent Optical Circulator”,THE TRANSACTIONS OF THE IECE OF JAPAN,VOL.E64,NO.1,JANUARY 1981,pp30−31に記載されている。
【0003】
図1を参照して、この4ポート光サーキュレータの構成及び動作を簡単に説明する。この光サーキュレータは、4つのポート1〜4を有している。ポート1〜4にそれぞれ対向して、三角柱プリズム6、四角柱プリズム8、四角柱プリズム12及び三角柱プリズム10が設けられている。
【0004】
プリズム6,8,10及び12はルチル等の複屈折性結晶から構成される。プリズム6及び10の形状は同じであり、プリズム8及び12の形状も同じである。プリズム6及び12は薄い空気の層を介して相互に固着されており、プリズム8及び10も薄い空気の層を介して相互に固着されている。
【0005】
プリズム6及び12の組とプリズム8及び10の組との間には、図示しない磁石によって磁界Hを印加されるYIG等の磁気光学結晶からなるファラデー回転子14と、1/2波長板16とがこの順に設けられている。
【0006】
ファラデー回転子14は、入力ビームに対して磁界Hに関して時計回りの方向に45°の偏波面回転を与える。1/2波長板16は入力ビームに対してその伝搬方向に関して反時計回りに45°の偏波面回転を与える。
【0007】
従って、ファラデー回転子14及び1/2波長板16の組は、図の左から右に向かう方向のビームには偏波面を回転を与えずに、図の右から左に向かうビームに90°の偏波面回転を与える。
【0008】
本願明細書においては、ポート1からポート2に向かう光路をパス(1,2)、ポート2からポート3に向かう光路をパス(2,3)、ポート3からポート4に向かう光路をパス(3,4)、ポート4からポート1に向かう光路をパス(4,1)と称し、これとは逆に、ポート2からポート1に向かう光路をパス(2,1)、ポート3からポート2に向かう光路をパス(3,2)、ポート4からポート3に向かう光路をパス(4,3)、ポート1からポート4に向かう光路をパス(1,4)と称することにする。
【0009】
パス(1,2)、パス(2,3)、パス(3,4)及びパス(4,1)は順方向であり、順方向の各パスについては、損失が小さく且つ損失が偏波状態に依存しないことが要求される。
【0010】
パス(2,1)、パス(3,2)、パス(4,3)及びパス(1,4)は逆方向であり、逆方向の各パスについては損失が十分に大きいことが要求される。
図1において、パス(1,2)及びパス(2,3)を説明する。
【0011】
ポート1から供給されたビームは、プリズム6及び12の接合面において、反射成分であるS偏波ビーム及び透過成分であるP偏波ビームに分離される。S偏波ビームはプリズム6、ファラデー回転子14及び1/2波長板16をこの順に通ってプリズム8に供給される。そのビームの偏波状態は変換されていないので、そのビームはプリズム8及び10の接合面で反射されてポート2に供給される。
【0012】
P偏波ビームはプリズム12、ファラデー回転子14及び1/2波長板16をこの順に通ってプリズム10に供給される。このビームも偏波状態が変換されていないので、プリズム10及び8の接合面を透過してポート2から出力される。
【0013】
ポート2に入力したビームは、プリズム8及び10の接合面においてS偏波ビーム及びP偏波ビームに分離される。S偏波ビームはプリズム8,1/2波長板16及びファラデー回転子14をこの順に通ってプリズム6に供給される。そのビームには90°の偏波面回転が与えられているので、そのビームはプリズム6及び12の接合面を透過してポート3から出力される。
【0014】
P偏波ビームはプリズム10,1/2波長板16及びファラデー回転子14をこの順に通ってプリズム12に供給される。そのビームにも90°の偏波面回転が与えられているので、そのビームはプリズム12及び6の接合面で反射してポート3から出力される。
【0015】
他のパスについても同じように動作を理解することができるので、その説明は省略する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
近年、光サーキュレータとファイバグレーティングとを組み合わせてなる光アッド/ドロップ回路が提案されている。ファイバグレーティングは、特定の狭い帯域の光を反射させ、その帯域から外れた波長を有する光を透過させる。後述するように、実用的な光アッド/ドロップ回路は、3ポート光サーキュレータを有しているべきである。
【0017】
例えば、図1の4ポート光サーキュレータを用いて3ポート光サーキュレータを提供しようとすると、ポート4について全反射処理すればよい。しかし、この場合、ポート3からポート1に向かう順方向の光路がパス(3,4)及びパス(4,1)を含むことになり、原理的には順方向の損失が2倍より大きくなる。また、ポート1からポート3に向かう逆方向の光路が全反射面(ポート4)を含むことにより、ポート3への入力ビームに基づく反射成分がポート3から出力して特性が悪くなる。
【0018】
3ポート光サーキュレータとして、特開平4−216522号公報に記載されたものがある。しかし、この光サーキュレータは、比較的近くに配置される2つのファラデー回転子の偏波面回転方向を逆にする必要性から、製造が容易でないという問題を有している。
【0019】
よって、本発明の目的は、順方向の損失が一律に小さく且つ逆方向の損失が一律に大きい光サーキュレータ(特に3ポート光サーキュレータ)の機能を有する光デバイスを提供することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、反射成分の少ない光サーキュレータ(特に3ポート光サーキュレータ)の機能を有する光デバイスを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、製造が容易な光サーキュレータを提供することにある。
【0021】
本発明によると、第1乃至第3のポートを有する光デバイスが供給される。
この光デバイスは、第1乃至第3のポートにそれぞれ光学的に接続される第1乃至第3の光結合ユニットと、1/4波長板とミラーを備え、入力ビームに対して90°の偏波面回転を与える反射ユニットと、上記第1乃至第3の光結合ユニット及び上記反射ユニットを透過及び反射により光学的に接続するための偏波分離膜を有する主偏波ビームスプリッタとを備えている。上記第1乃至第3の光結合ユニットの各々は、当該のポートを第1の偏波面を有する第1の偏波ビームと上記第1の偏波面に対して垂直な第2の偏波面を有する第2の偏波ビームとに分離するとともに上記第1の偏波ビームと上記第2の偏波ビームとを結合するための副偏波ビームスプリッタと、上記第1の光結合ユニットから上記第2の光結合ユニットに向かう方向及び上記第3の光結合ユニットから上記反射ユニットに向かう方向では上記第1及び第2の偏波ビームが上記偏波分離膜を透過し、上記第2の光結合ユニットから上記第3の光結合ユニットに向かう方向及び上記反射ユニットから上記第1の光結合ユニットに向かう方向では上記第1及び第2の偏波ビームが上記偏波分離膜で反射するように、上記第1及び第2の偏波ビームの一方を偏波変換する手段とを備えてい、上記主偏波ビームスプリッタと上記反射ユニットとの間に設けられる複屈折平板を更に更に備えている。
【0022】
本発明においては、第1ポートから第2ポートに向かう光路と第2ポートから第3ポートに向かう光路と第3ポートから第1ポートに向かう光路とでは、第3ポートから第1ポートに向かう光路だけが反射ユニットを含んでいるが、反射ユニットの損失は十分に小さくすることができるので、順方向の損失が一律に小さく且つ入力の偏波状態に依存しない3ポート光サーキュレータの提供が可能になる。反射ユニットは、例えば、1/4波長板とミラーとにより構成することができる。また、逆方向の各光路の損失は主偏波ビームスプリッタが各光路に共通であることから一律に大きい。
【0023】
本発明の他の側面によると、第1乃至第4のポートを有する光デバイスであって、上記第1乃至第4のポートにそれぞれ光学的に接続される第1乃至第4の光結合ユニットと、上記第1乃至第4の光結合ユニットを透過及び反射により光学的に接続するための偏波分離膜を有する主偏波ビームスプリッタとを備え、上記第1乃至第4の光結合ユニットの各々は、当該のポートを第1の偏波面を有する第1の偏波ビームと上記第1の偏波面に対して垂直な第2の偏波面を有する第2の偏波ビームとに結合するための副偏波ビームスプリッタと、上記第1の光結合ユニットから上記第2の光結合ユニットに向かう方向及び上記第3の光結合ユニットから上記第4の光結合ユニットに向かう方向では上記第1及び第2の偏波ビームが上記偏波分離膜を透過し、上記第2の光結合ユニットから上記第3の光結合ユニットに向かう方向及び上記第4の光結合ユニットから上記第1の光結合ユニットに向かう方向では上記第1及び第2の偏波ビームが上記偏波分離膜で反射するように、上記第1及び第2の偏波ビームの一方を偏波変換する手段とを備えている光デバイスが提供される。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の望ましい実施の形態を詳細に説明する。
図2は本発明による3ポート光サーキュレータの第1実施形態を示す部分断面図である。この光サーキュレータはポート1,2及び3を有している。ポート1,2及び3の各々は、励振端を有する光ファイバ18と、光ファイバ18の励振端に対向して設けられるレンズ20とを有している。
【0025】
光ファイバ18はフェルール22に挿入固定され、フェルール22及びレンズ20はスリーブ24に挿入固定されている。スリーブ24はフランジ26を介してハウジング28に固定されている。
【0026】
この実施形態では、ハウジング28は概略直方体形状をしており、ポート1,2及び3はハウジング28の3つの壁面上の開口部にそれぞれ設定されている。ハウジング28内には、ポート1,2及び3にそれぞれ光学的に接続される光結合ユニット30(#1,#2及び#3)と、入力ビームに対して90°の偏波面回転を与える反射ユニット32と、ユニット30(#1,#2及び#3)及び32を透過及び反射により光学的に接続するための偏波分離膜38を有する主偏波ビームスプリッタ40とが設けられている。
【0027】
この実施形態では、偏波分離膜38は一対の三角柱プリズム(直角三角柱プリズム)42及び44の斜面間に挟まれて保持されている。また、反射ユニット32は、ミラー34と、ミラー34及びプリズム44間に設けられる1/4波長板36とからなる。
【0028】
光結合ユニット30(#1,#2及び#3)の各々は、副偏波ビームスプリッタ46と偏波変換ユニット48とを有している。副偏波ビームスプリッタ46は、当該のポート1,2又は3を、第1の偏波面を有する第1の偏波ビーム(P偏波ビーム)と第1の偏波面に対して垂直な第2の偏波面を有する第2の偏波ビーム(S偏波ビーム)とに結合する。そのために、副偏波ビームスプリッタ46は、偏波分離膜50と、偏波分離膜を挟んで保持するための三角柱プリズム(直角三角柱プリズム)52及び平行四辺形柱プリズム54とを有している。
【0029】
ここでは、第1及び第2の偏波ビームは各偏波分離膜50の入射面に対して定義される。具体的には、第1の偏波面は紙面に平行であり、第2の偏波面は紙面に垂直である。また、平行四辺形柱プリズム54が用いられていることから、第1及び第2の偏波ビームは互いに平行である。これにより、ユニット同士の光学的結合が容易である。
【0030】
偏波変換ユニット48の各々は、第1及び第2の偏波ビームに関連して2チャネルの偏波変換機能を有している。そのために、偏波変換ユニット48の各々は、2つの磁気光学結晶56と、磁気光学結晶56の両方に同じ向きに磁界を印加するための永久磁石58と、磁気光学結晶56に対向してそれぞれ設けられる2つの1/2波長板60とを有している。
【0031】
磁気光学結晶56としてはYIG(イットリウム・鉄・ガーネット)を用いることができる。1/2波長板60の光学軸の方向については後述する。
偏波変換ユニット48の各チャネルは、1方向に伝搬するビームに対して90°の偏波面回転を与えるが、他の方向に伝搬するビームには偏波面回転を与えないか或いは180°の偏波面回転を与える。
【0032】
図示された例では、各磁気光学結晶56と主偏波ビームスプリッタ40との間に各1/2波長板60が設けられているが、磁気光学結晶56及び1/2波長板60は主偏波ビームスプリッタ40に対して逆の位置に配置されていてもよい。
【0033】
偏波変換ユニット48の各々は、光結合ユニット30(#1)から光結合ユニット30(#2)に向かう方向及び光結合ユニット30(#3)から反射ユニット32に向かう方向では第1及び第2の偏波ビームが偏波分離膜38を透過し、光結合ユニット30(#2)から光結合ユニット30(#3)に向かう方向及び反射ユニット32から光結合ユニット30(#1)に向かう方向では第1及び第2の偏波ビームが偏波分離膜38で反射するように、第1及び第2の偏波ビームの一方を偏波変換する。
【0034】
この実施形態では、ポート1,2及び3の各々は、光ファイバ18の励振端に対向するレンズ20を有しているので、コリメートビーム系によりパス(1,2)、パス(2,3)及びパス(3,1)を提供することができる。
【0035】
図3乃至図5により図2の3ポート光サーキュレータの動作を説明する。
まず、図3によりパス(1,2)を説明する。ポート1からのビームは、光結合ユニット30(#1)の偏波分離膜50によりP偏波ビーム及びS偏波ビームに分離され、P偏波ビーム及びS偏波ビームは副偏波ビームスプリッタ46から互いに平行に出力される。
【0036】
P偏波ビームは偏波変換ユニット48を図の右から左に向かって透過するときに偏波面回転を与えられずにP偏波ビームのまま主偏波ビームスプリッタ40に供給され、S偏波ビームは偏波変換ユニット48を図の右から左に向かって透過するときに90°の偏波面回転を与えられてP偏波ビームとなって主偏波ビームスプリッタ40に供給される。
【0037】
主偏波ビームスプリッタ40に供給された2つのP偏波ビームはそれぞれ偏波分離膜38を透過する。一方のP偏波ビームは光結合ユニット30(#2)の偏波変換ユニット48によりS偏波ビームに変換されてこのS偏波ビームは偏波分離膜50で反射してポート2に結合する。他方のP偏波ビームは偏波変換ユニット48を図の右から左に向かって透過するときに偏波面回転を与えられずにP偏波ビームのまま偏波分離膜50を透過してポート2から出力される。
【0038】
このように、ポート1に供給されたビームのパワーは原理的には全てポート2から出力されるので、パス(1,2)の損失はポート1に供給されたビームの偏波状態には依存しない。
【0039】
次に図4によりパス(2,3)を説明する。ポート2からのビームは、光結合ユニット30(#2)の副偏波ビームスプリッタ46において、偏波分離膜50を透過するP偏波ビームと偏波分離膜50で反射するS偏波ビームとに分離され、P偏波ビーム及びS偏波ビームは互いに平行に副偏波ビームスプリッタ46から出力される。
【0040】
P偏波ビームは光結合ユニット(#2)の偏波変換ユニット48を透過するときに90°の偏波面回転を与えられてS偏波ビームとなって主偏波ビームスプリッタ40に供給される。
【0041】
副偏波ビームスプリッタ46からのS偏波ビームは、偏波変換ユニット48を図の左から右に向かって透過するときに偏波面回転を与えられずにS偏波ビームのまま主偏波ビームスプリッタ40に供給される。
【0042】
主偏波ビームスプリッタ40に供給された2つのS偏波ビームは、偏波分離膜38でそれぞれ反射して光結合ユニット30(#3)に供給される。
主偏波ビームスプリッタ40からの一方のS偏波ビームは光結合ユニット30(#3)の偏波変換ユニット48を図の下から上に向かって透過するときに偏波面回転を与えられずにそのままS偏波ビームとして副偏波ビームスプリッタ46に供給され、偏波分離膜50で反射してポート3から出力される。
【0043】
主偏波ビームスプリッタ40からの他方のS偏波ビームは、光結合ユニット30(#3)の偏波変換ユニット48を図の下から上に向かって透過するときに90°の偏波面回転を与えられP偏波ビームとなって偏波分離膜50を透過してポート3から出力される。
【0044】
このように、ポート2に供給されたビームのパワーは原理的には全てポート3から出力されるので、パス(2,3)の損失はポート2に供給されたビームの偏波状態には依存しない。
【0045】
続いて図5によりパス(3,1)を説明する。ポート3からのビームは、光結合ユニット30(#3)の副偏波ビームスプリッタ46において偏波分離膜50を透過するP偏波ビームと偏波分離膜50で反射するS偏波ビームとに分離される。P偏波ビーム及びS偏波ビームは互いに平行に副偏波ビームスプリッタ46から出力される。
【0046】
S偏波ビームは光結合ユニット30(#3)の偏波変換ユニット48を図の上から下に向かって透過するときに90°の偏波面回転を与えられてP偏波ビームとして主偏波ビームスプリッタ40に供給される。
【0047】
副偏波ビームスプリッタ46からのP偏波ビームは偏波変換ユニット48を図の上から下に向かって透過するときに偏波面回転を与えられずにP偏波ビームのまま主偏波ビームスプリッタ40に供給される。
【0048】
主偏波ビームスプリッタ40に供給された2つのP偏波ビームはそれぞれ偏波分離膜38を透過して反射ユニット32に供給される。
P偏波ビームの各々が1/4波長板36を図の上から下に向かって通過すると円偏波となり、その円偏波はミラー34で反射して1/4波長板36をもう一度図の下から上に向かって透過することによって直線偏波の出力ビームとなる。反射ユニット32は入力ビームに対して90°の偏波面回転を与えるので、ここでは、反射ユニット32から主偏波ビームスプリッタ40に供給されるビームの各々はS偏波ビームとなっている。
【0049】
反射ユニット32から主偏波ビームスプリッタ40に供給された2つのS偏波ビームは偏波分離膜38で反射して光結合ユニット30(#1)に供給される。主偏波ビームスプリッタ40から供給された一方のS偏波ビームは、光結合ユニット30(#1)の偏波変換ユニット48を図の左から右に向かって透過するときに90°の偏波面回転を与えられてP偏波ビームとなり、このビームは偏波分離膜50を透過してポート1から出力される。
【0050】
主偏波ビームスプリッタ40から供給された他方のS偏波ビームは、光結合ユニット30(#1)の偏波変換ユニット48を図の左から右に向かって透過するときに偏波面回転を与えられずにS偏波ビームのまま副偏波ビームスプリッタ46に供給される。そしてこの供給されたS偏波ビームは偏波分離膜50で反射してポート1から出力される。
【0051】
このようにポート3からのビームのパワーは原理的には全てポート1から出力されるので、パス(3,1)の損失はポート3に供給されたビームの偏波状態には依存しない。
【0052】
パス(3,1)をパス(1,2)及びパス(2,3)と比較すると、反射ユニット32を含んでいる分だけ順方向の損失が増大すると思われがちであるが、反射ユニット32における損失は実用的に十分小さくすることができるので、本実施形態によると順方向の損失が一律に小さい3ポート光サーキュレータの提供が可能になる。
【0053】
また、この光サーキュレータは3つのポート1,2及び3だけしか有していないので、従来のように4ポート光サーキュレータを用いて3ポート光サーキュレータを提供する場合に比較して反射成分を少なくすることができる。
【0054】
図6を参照すると、本発明に適用可能な偏波変換ユニットの動作説明図が示されている。1つの偏波変換ユニット48に用いられる2つの1/2波長板60の光学軸は45°の角度をなすように設定されている。具体的には、図示された例では、磁気光学結晶56の各々に永久磁石58によって印加される磁界の方向が矢印Hで示されているとしたときに、手前側の1/2波長板60の光学軸はS偏波ビームの偏波面に対して矢印H方向に向かって時計回りに22.5°傾斜しており、向こう側の1/2波長板60の光学軸はS偏波ビームの偏波面に対して矢印H方向に向かって反時計回り方向に22.5°傾斜している。
【0055】
まず、手前側の1/2波長板60及び対応する磁気光学結晶56によって与えられる偏波面回転を考察する。この場合、1/2波長板60及び磁気光学結晶56をこの順に透過するビームには90°の偏波面回転が与えられ、磁気光学結晶56及び1/2波長板60をこの順の透過するビームに対しては偏波面回転は与えられない。
【0056】
次に、向こう側の1/2波長板60及び対応する磁気光学結晶56によって与えられる偏波面回転について考察する。この場合、1/2波長板60及び磁気光学結晶56をこの順に透過するビームには偏波面回転は与えられずに、磁気光学結晶56及び1/2波長板60をこの順に透過するビームに対しては90°の偏波面回転が与えられる。
【0057】
本実施形態では、1つの永久磁石58によって2つの磁気光学結晶56に同じ向きに磁界を印加すれば足りるので、偏波変換ユニット48の作製が容易である。また、2つの磁気光学結晶56を互いに近づけることができるので、小型化が可能になる。このように、本実施形態によると、従来の3ポート光サーキュレータに比較して製造が容易で且つ小型化に適したものの提供が可能になる。
【0058】
尚、図6において、永久磁石58が磁気光学結晶56の各々に印加する磁界の方向Hを逆にすることによって、2つのチャネルの入出力関係を逆にすることができる。
【0059】
図7を参照すると、本発明による3ポート光サーキュレータの第2実施形態が示されている。ここでは図2に示されるフランジ26及びハウジング28の図示は省略されている。全図を通して実質的に同一の部分には同一の符号が付されている。
【0060】
この第2実施形態は、図2のような偏波分離膜50を有する各副偏波ビームスプリッタ46に代えて、複屈折板からなる副偏波ビームスプリッタ62が用いられている点で特徴づけられる。
【0061】
図8の(A)及び(B)により各副偏波ビームスプリッタ62の動作を説明する。副偏波ビームスプリッタ62の各々は、当該のポート1,2又は3に対向する端面62Aと主偏波ビームスプリッタ40に対向する端面62Bとを有している。端面62A及び62Bは互いに平行である。
【0062】
副偏波ビームスプリッタ62の光学軸62Cは端面62A及び62Bに対して45°傾斜し且つ紙面と平行に設けられている。
図8の(A)に示されるように、端面62Aにビームが供給されると、このビームは副偏波ビームスプリッタ62内において常光線成分(o)及び異常光線成分(e)に分離され、それぞれ端面62Bの異なる位置から互いに平行に出力される。
【0063】
これとは逆に、図8の(B)に示されるように、常光線成分(o)及び異常光線成分(e)にそれぞれ対応する2つのビームが端面62Bに供給されると、これらのビームは合成されて端面62Aから1つのビームとして出力される。
【0064】
常光線成分(o)は紙面に垂直な偏波面を有しており、異常光線成分(e)は紙面に平行な偏波面を有しているので、図7の第2実施形態の動作を理解する上では、異常光線成分(e)及び常光線成分(o)をそれぞれ第1実施形態における第1の偏波ビーム及び第2の偏波ビームに対応させるとよい。
【0065】
図7の第2実施形態によっても、順方向の損失が一律に小さく且つ反射成分の少ない3ポート光サーキュレータの提供が可能になる。また、偏波変換ユニット58の各々として図6のような偏波変換ユニットを採用することによって、小型化に適し且つ製造が容易な光サーキュレータの提供が可能になる。
【0066】
また、副偏波ビームスプリッタ62の各々においては複屈折板の物性それ自身により偏波分離がなされるので、誘電体多層膜等からなる偏波分離膜を用いた場合と比べて極めて良好な消光比(例えば60dB以上)を得ることができる。
【0067】
図9を参照すると、本発明による3ポート光サーキュレータの第3実施形態が示されている。この実施形態は、第1実施形態と対比して、主偏波ビームスプリッタ40と反射ユニット32との間に複屈折平板64が設けられている点で特徴付けられる。これにより逆方向の損失が十分に大きくなり、高い消光比を得ることができる。具体的には次の通りである。
【0068】
複屈折平板64は、主偏波ビームスプリッタ40に対向する端面64Aと1/4波長板36に対向する端面64Bとを有している。端面64A及び64Bは互いに平行である。
【0069】
複屈折平板64の光学軸64Cは、端面64A及び64Bに対して45°傾斜し且つ紙面に平行に設定されている。
第3実施形態において複屈折平板64を用いているのは、主偏波ビームスプリッタ40から反射ユニット32に向かうビームに対して反射ビーム32から主偏波ビームスプリッタ40に向かうビームをずらすためである。
【0070】
偏波分離膜38が理想的な特性を有しているとすれば、複屈折平板64による効果は少ないが、現実的には偏波分離膜38はP偏波ビームを僅かに反射させS偏波ビームを僅かに透過させる。従って、複屈折平板64がない場合には、反射ユニット32から主偏波ビームスプリッタ40に供給されたS偏波ビームが偏波分離膜38を僅かに透過すると、その透過ビームはポート3に戻るので消光比が劣化する恐れがある。
【0071】
第3実施形態では、主偏波ビームスプリッタ40からのP偏波ビームの各々が複屈折平板64に異常光線成分(e)として入射するようにされている。この異常光線成分(e)は反射ユニット32によって常光線成分(o)に変換されるので、端面64Aにおける異常光線成分(e)の入射点と常光線成分(o)の出力点とは異なる位置になる。
【0072】
この常光線成分(o)の各々は偏波分離膜38で反射され光結合ユニット30(#1)によってポート1に結合される。
もし、偏波分離膜38を図の下から上に向かう方向で透過するS偏波ビームが生じたとしても、これらのビームは光結合ユニット30(#3)によってポート3に結合されることはないので、消光比が良好になる。
【0073】
図10は本発明による3ポート光サーキュレータの第4実施形態を示す図である。この実施形態では、消光比を高めるために、光結合ユニット30(#2)と主偏波ビームスプリッタ40′との間に複屈折くさび板66が設けられており、それに伴い反射ユニット32′が僅かに傾斜させられている。
【0074】
また、ポート3′をポート1と同じ側に配置するために、主偏波ビームスプリッタ40′は、偏波分離膜38と偏波分離膜38を挟んで保持するための三角柱プリズム44及び平行四辺形柱プリズム42′とを有している。これに伴い光結合ユニット30(#3)′の配置位置が変更されている。
【0075】
図示された例では、複屈折くさび板66のくさび角が定義される平面は紙面と平行であり、この場合複屈折くさび板66の光学軸は紙面に垂直に設定される。図示された例で、複屈折くさび板66の材質がルチルであり、くさび角が4°である場合、ポート3′はポート1及び2に対して約1°傾斜し、反射ユニット32′はポート1及び2に対して約0.5°傾斜する。
【0076】
図示はしないが、偏波分散を小さくするためには、複屈折くさび板66のくさび角が紙面に垂直な平面上で定義されるように複屈折くさび板66を配置するとよい。この場合、ポート3′及び反射ユニット32′は紙面に対して僅かに傾斜する。
【0077】
図11の(A),(B)及び(C)を参照して第4実施形態における順方向の各パスを説明する。
図11の(A)はパス(1,2)を説明するための図である。ポート1から主偏波ビームスプリッタ40′に供給される各ビームはP偏波ビームであるから、このP偏波ビームは偏波分離膜38を透過して複屈折くさび板66で屈折を受けてポート2から出力される。P偏波ビームは複屈折くさび板66の常光線成分(o)に相当するのでその屈折角は比較的小さい(図では常光線成分(o)は屈折しないように図示されている)。
【0078】
図11の(B)を参照すると、パス(2,3′)が示されている。ポート2から複屈折くさび板66に供給される各ビームはS偏波ビームであるから、このS偏波ビームは複屈折くさび板66における異常光線成分(e)として比較的大きな屈折を受ける。複屈折くさび板66から出力されたS偏波ビームは偏波分離膜38で反射し更にプリズム42′の全反射面で反射してポート3′から出力される。
【0079】
図11の(C)を参照すると、パス(3′,1)が示されている。ポート3′から主偏波ビームスプリッタ40′に供給される各ビームはP偏波ビームであるから、このP偏波ビームはプリズム42′の全反射面で反射し、偏波分離膜38を透過して反射ユニット32′に供給される。
【0080】
P偏波ビームは反射ユニット32′によってS偏波ビームに変換され、このS偏波ビームは偏波分離膜38で反射してポート1から出力される。
このように順方向の各パスが確保されており、これまでの実施形態と同じように順方向の損失は一律に小さく且つ入力の偏波状態に依存しない。
【0081】
図12の(A)及び(B)により第4実施形態による効果を説明する。図12の(A)に示されるように、ポート3′からのP偏波ビームが偏波分離膜38で僅かに反射したとしても、この反射ビームはポート3′が傾斜していること及び複屈折くさび板66があることによりポート2へは結合しない。
【0082】
また、反射ユニット32′からのS偏波ビームが偏波分離膜38を僅かに透過したとしても、この透過ビームはポート3′及び反射ユニット32′が傾斜していることからポート3′には戻らない。
【0083】
従って、パス(3′,2)の損失を十分大きくして高い消光比を得ることができる。
図12の(B)に示されるように、ポート1からのビームは原理的にはP偏波ビームであるが、その中にS偏波ビームが僅かに混入していると、そのS偏波ビームは偏波分離膜38を透過する。しかし、その透過ビームは複屈折くさび板66において異常光線成分(e)としての屈折を受けるので、ポート2は結合しない。また、ポート1からのP偏波ビームが偏波分離膜38で僅かに反射したとしても、この反射ビームは反射ユニット32′によってS偏波ビームに変換され、S偏波ビームは偏波分離膜38で反射するが、その反射ビームは反射ユニット32′が傾斜していることからポート1には戻らない。
【0084】
このように第4実施形態によると、複屈折くさび板66を用いているので、消光比を高めることができる。また、ポート1及び3′が同じ側に配置されているので、光サーキュレータの実装が容易になる。
【0085】
図10に示されるように、複屈折くさび板66は主偏波ビームスプリッタ40′と光結合ユニット30(#2)との間に配置されているが、複屈折くさび板66は主偏波ビームスプリッタ40′と光結合ユニット30(#1)との間に配置されていてもよい。
【0086】
図13の(A)及び(B)を参照すると、本発明による3ポート光サーキュレータを用いた光アッド/ドロップ回路が示されている。図13の(A)に示される例では、本発明による3ポート光サーキュレータ68のポート2にファイバグレーティング70が接続されている。また、図13の(B)に示される例では、本発明による3ポート光サーキュレータ68のポート1にファイバグレーティング70′が接続されている。
【0087】
一般に、光照射によって光学媒体(例えばガラス)の屈折率が恒久的に変化する場合、その光学媒質は感光性(photosensitive)であるという。この性質を利用して、光ファイバのコアにファイバグレーティングを作製することができる。
【0088】
このようなファイバグレーティングの特徴は、グレーティングのピッチとファイバモードの有効屈折率とによって決定される共振波長近傍の狭い帯域で光をブラッグ反射させることである。ファイバグレーティングは、例えば、フェイズマスクを使用して適切な波長のエキシマレーザをファイバに照射することによって作製される。
【0089】
図13の(A)では、波長λ1 及びλ2 (≠λ1 )の2チャネルの光信号がポート1に供給されている。
ファイバグレーティング70の反射波長はλ1 に設定されている。波長λ1 の光信号はポート2から出力されファイバグレーティング70で反射されてポート2に戻りポート3から出力される。
【0090】
波長λ2 の光信号はポート2から出力されてファイバグレーティング70を通過する。
従って、WDM(波長分割多重)が適用されている光ファイバ伝送路の途中にポート1及び2を接続することによって、波長λ1 の光信号の分岐(ドロッピング)を行なうことができる。
【0091】
もし光サーキュレータ68が従来の4ポート光サーキュレータを用いたものであるとすると、前述したように、パス(3,1)の損失が大きくなるので、OTDR(optical time−domain reflectometry)を良好に実施することができない場合がある。
【0092】
OTDRは、光ファイバ伝送路の障害点(接続不完全な箇所や破断点等)の検出及びその位置を特定するために、或いは光ファイバ伝送路の損失の測定を行なうために重要な技術である。
【0093】
OTDRは、具体的には、光パルスに対する反射光の時間変化からファイバ内の状態を評価するものである。
図13の(A)の実施形態によると、パス(3,1)の損失を十分小さくすることができるので、波長λ1 の光を用いてポート3に接続されている光ファイバ伝送路についてOTDRを良好に行なうことができる。
この場合には、波長λ1 の光がポート1に接続されている端局装置等から光サーキュレータ68に供給される。この光はポート2から出力されファイバグレーティング70で反射してポート2及び3をこの順に経て光ファイバ伝送路に送出され、障害点等による反射光がポート3及び1をこの順に通って端局等に戻る。
【0094】
図13の(B)に示される実施形態では、波長λ2 の光信号がファイバグレーティング70′を通過してポート1に供給される。ポート3には波長λ1 の光信号が供給されている。
【0095】
波長λ1 の光信号はポート1から出力されファイバグレーティング70′で反射してポート1に戻る。従って、波長λ1 の光信号及び波長λ2 の光信号は共にポート2から出力される。
【0096】
従って、光ファイバ伝送路の途中にポート1及び2を接続することによって、波長λ1 の光信号の挿入(アッディング)を行なうことができる。この実施形態においても、パス(3,1)の損失が十分に小さいので、波長λ1 の光を用いてポート2に接続される光ファイバ伝送路について良好にOTDRを実施することができる。
【0097】
図14を参照すると、本発明による4ポート光サーキュレータの実施形態が示されている。この実施形態は、図2の第1実施形態と対比して、反射ユニット32が省略され、それに代えてポート4及び光結合ユニット30(#4)が設けられている点で特徴付けられる。それに伴ってハウジング28′の形状が変更されている。
【0098】
ポート4は他のポート1,2及び3と同様に構成される。また、光結合ユニット30(#4)は他の光結合ユニット30(#1,#2及び#3)と同様に副偏波ビームスプリッタ46及び偏波変換ユニット48を有している。
【0099】
尚、光結合ユニット30(#4)の構成要素の光結合ユニット30(#3)の構成要素に対する関係は光結合ユニット30(#2)の構成要素の光結合ユニット30(#1)の構成要素に対する関係と同じである。
【0100】
この4ポート光サーキュレータの動作は図2の3ポート光サーキュレータの動作に準じて容易に理解することができるのでその説明を省略する。
図14の実施形態においては、偏波変換ユニットとして図6に示されるようなものを用いることができるので、製造が容易で小型化が可能である。
【0101】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、順方向の損失が一律に小さく且つ逆方向の損失が一律に大きい光サーキュレータ(特に3ポート光サーキュレータ)の提供が可能になるという効果が生じる。
【0102】
また、本発明によると、製造が容易で且つ小型化に適した光サーキュレータの提供が可能になるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】4ポート光サーキュレータの従来技術を示す図である。
【図2】3ポート光サーキュレータの第1実施形態を示す部分断面図である。
【図3】第1実施形態における動作説明図(その1)である。
【図4】第1実施形態における動作説明図(その2)である。
【図5】第1実施形態における動作説明図(その3)である。
【図6】本発明に適用可能な偏波変換ユニットの動作説明図である。
【図7】3ポート光サーキュレータの第2実施形態を示す図である。
【図8】複屈折板による副偏波ビームスプリッタの動作説明図である。
【図9】本発明による3ポート光サーキュレータの第3実施形態を示す図である。
【図10】本発明による3ポート光サーキュレータの第4実施形態を示す図である。
【図11】第4実施形態における動作説明図である。
【図12】第4実施形態における効果の説明図である。
【図13】光アッド/ドロップ回路の実施形態を示す図である。
【図14】本発明による4ポート光サーキュレータの実施形態を示す部分断面図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 ポート
30(#1,#2,#3及び#4) 光結合ユニット
32 反射ユニット
40 主偏波ビームスプリッタ
46 副偏波ビームスプリッタ
48 偏波変換ユニット
Claims (11)
- 第1乃至第3のポートを有する光デバイスであって、
上記第1乃至第3のポートにそれぞれ光学的に接続される第1乃至第3の光結合ユニットと、
1/4波長板とミラーを備え、入力ビームに対して90°の偏波面回転を与える反射ユニットと、
上記第1乃至第3の光結合ユニット及び上記反射ユニットを透過及び反射により光学的に接続するための偏波分離膜を有する主偏波ビームスプリッタとを備え、
上記第1乃至第3の光結合ユニットの各々は、
当該のポートを第1の偏波面を有する第1の偏波ビームと上記第1の偏波面に対して垂直な第2の偏波面を有する第2の偏波ビームとに分離するとともに上記第1の偏波ビームと上記第2の偏波ビームとを結合するための副偏波ビームスプリッタと、
上記第1の光結合ユニットから上記第2の光結合ユニットに向かう方向及び上記第3の光結合ユニットから上記反射ユニットに向かう方向では上記第1及び第2の偏波ビームが上記偏波分離膜を透過し、上記第2の光結合ユニットから上記第3の光結合ユニットに向かう方向及び上記反射ユニットから上記第1の光結合ユニットに向かう方向では上記第1及び第2の偏波ビームが上記偏波分離膜で反射するように、上記第1及び第2の偏波ビームの一方を偏波変換する手段とを備え、
上記主偏波ビームスプリッタと上記反射ユニットとの間に設けられる複屈折平板を更に備えた光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記第1乃至第3のポートの各々は、端面を有する光ファイバと、該端面に対向して設けられるレンズとを備えている光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記副偏波ビームスプリッタの各々は、偏波分離膜と、該偏波分離膜を挟んで保持するための三角柱プリズム及び平行四辺形柱プリズムとを備えている光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記副偏波ビームスプリッタは複屈折板からなる光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記偏波変換する手段は、それぞれ45°のファラデー回転角を有する一対の磁気光学結晶と、該磁気光学結晶のそれぞれに対向して設けられる一対の1/2波長板とを備え、
該一対の1/2波長板は互いに45°の角度をなす光学軸を有している光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記第1及び第2の偏波ビームは互いに平行である光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記主偏波ビームスプリッタは、上記偏波分離膜を挟んで保持するための一対の三角柱プリズムを更に有している光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記主偏波ビームスプリッタは、上記偏波分離膜を挟んで保持するための三角柱プリズム及び平行四辺形柱プリズムを更に有しており、それにより上記第1及び第3のポートが同じ側に配置される光デバイス。 - 請求項1記載の光デバイスであって、上記複屈折平板の厚さは、上記反射ユニットにより反射された光ビームが上記偏波分離膜を透過した場合に、上記第3の光結合ユニットに結合しない位置にビームをずらす厚さであることを特徴とする光デバイス。
- 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記第1及び第2の光結合ユニットのいずれか一方と上記主偏波ビームスプリッタとの間に設けられる複屈折くさび板を更に備えた光デバイス。 - 請求項1に記載の光デバイスであって、
上記第1乃至第3のポートの少なくともいずれか1つに光学的に接続されるファイバグレーティングを更に備えている光デバイス。
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