JP3860669B2 - 光結合系部品及びそれを用いた光サーキュレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信、光計測等に使用する光サーキュレータ等の光モジュール及びこれに使用する光ファイバ部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光通信に使用される光モジュールは複数の入出力ポートを持ち、入力された光を分岐するものや波長ごとに分波するもの等、様々な用途の光モジュールが存在する。光モジュールの一つである光サーキュレータは光信号を一方向にのみ通過させるような非相反機能をもつ光部品であり、反射型光ファイバ増幅器の入出力部や双方向通信システムの分岐部に使用されてきた。
【0003】
従来の光サーキュレータはファイバコリメータ、偏光分離素子、反射ミラー、磁気光学素子、旋光性結晶等を用いて構成されており、第1の従来例を図12に示す。構成は中央に45度旋光子121、ファラデ45度回転子122があり、その両側に偏光ビームスプリッタ123、124と反射ミラー125、125がそれぞれ1組ずつ配置されている。また各光入出力ポートにはファイバコリメータ127、128、129が使用されている。
【0004】
図13に光入出力ポートから入射した光が光入出力ポート128から出射されるまでの光路を示す。図13に示すように光入出力ポート127入射した光は偏光ビームスプリッタ123によりP波成分とS波成分に分離される。P波成分は45度旋光子121、ファラデ45度回転子122を通過することにより電界振動方向が90度回転され、反射ミラー126にて反射された後、偏光ビームスプリッタ124に入射する。一方、S波成分は反射ミラー125にて反射された後、45度旋光子121、ファラデ45度回転子122を通過することにより電界振動方向が90度回転され、偏光ビームスプリッタ124に入射する。P波成分及びS波成分は偏光ビームスプリッタ124によって合波され、この合波された光が光入出力ポート128から出射する。
【0005】
次に図14に光入出力ポート128から入射した光が光入出力ポート129から出射されるまでの光路を示す。図14に示すように光入出力ポート128から入射した光は偏光ビームスプリッタ124によりP波成分とS波成分に分離される。P波成分はファラデ45度回転子122、45度旋光子121を通過するが電界振動方向は回転されず、反射ミラー125にて反射された後、偏光ビームスプリッタ123に入射する。一方、S波成分は反射ミラー126にて反射された後、ファラデ45度回転子122、45度旋光子121を通過するが電界振動方向は回転されず、偏光ビームスプリッタ123に入射する。P波成分及びS波成分は偏光ビームスプリッタ123によって合波され、この合波された光が光入出力ポート129から出射する。以上のようなことにより光入出力ポート127から入射した光は、その偏光状態に関係なく光入出力ポート128から出射され、光入出力ポート128から入射した光は、その偏光状態に関係なく光入出力ポート127からは出射せずに、光入出力ポート129から出射するという光サーキュレータの機能をもつことができる。
【0006】
また近年では、特許第2539563号に示されるような偏光ビームスプリッタを用いないタイプの光サーキュレータも登場している。第2の従来例として図15にその構成を示す。複屈折結晶板151、上下に右回り半波長板152と左回り半波長板153を張り合わせた合成半波長板、磁気光学結晶154、複屈折結晶板155、磁気光学結晶156、上下に右回り45度半波長板157と左回り45度半波長板158を張り合わせた合成半波長板、複屈折結晶板159の順に配置した非相反部を有しており、光ファイバ163、164とレンズ160、161をそれぞれ組み合わせたファイバコリメータと、光ファイバ165とレンズ162を組み合わせたファイバコリメータを、非相反部の両側に配置した構成になっている。
【0007】
第1の従来では例偏光ビームスプリッタで分離した光を反射ミラーにて進行方向を変更した後再び偏光ビームスプリッタで合波されなければならないため、合波する際に分離されていた光の進行方向を一致させるには反射ミラーの角度調整を非常に高精度で行わなければならず、高度な調芯技術が必要となる。さらに光ビームスプリッタは偏光分離膜の特性上、透過すべきP波成分が反射されるS波成分に漏れ込んでしまうために、アイソレーションが悪くなるという問題があったが、第2の従来例では偏光ビームスプリッタと光路変更用のミラーを用いておらず、複数の複屈折結晶板によりビームの分離、合成を行っているため、アイソレーションの向上が得られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述した第1及び第2の従来の光サーキュレータでは、各光入出力ポートにファイバコリメータを使用していることから、ポート数分のレンズが必要となるため高価になり、さらに外形については第1の従来の光サーキュレータは、ファイバコリメータ反射ミラーにて光の進行方向を直角に変更していることからポートが直行した形状となり、第2の従来の光サーキュレータは、光軸方向に非常に長くなった形状となってしまうため、光モジュールを装置に組み込む際に必ず要求される小型化に対応することが非常に困難であった。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、レンズを使用した光モジュールの外形の小型化に貢献する光ファイバ部品を提供することにある。また提供する光ファイバ部品を偏光ビームスプリッタ、反射ミラーを不要とした非相反部を有する光サーキュレータに応用することにより、光学結合の簡易化、挿入損失及びアイソレーションを改善すると同時に、ファイバコリメータを不要とした小型かつ高性能光サーキュレータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の側面に係る光結合系部品は、2つの光ファイバを保持した光ファイバ部品と、光を集光するための集光レンズとから構成され、上記一方の光ファイバの端部から上記集光レンズに向けて出射される光、および、上記集光レンズを介して上記他方の光ファイバの端部に入射する光と、上記他方の光ファイバの端部から上記集光レンズに向けて出射される光、および、上記集光レンズを介して上記一方の光ファイバの端部に入射する光とが、上記集光レンズの中心を外れた部分を通過し且つ上記集光レンズと光ファイバ部品との間で交差し、上記集光レンズの中心軸に対して対称な位置を通過するように、上記2つの光ファイバを並列保持した上、上記一方の光ファイバの端部の端面角度を他方の光ファイバの端面角度と異なる角度に設定したことを特徴とする。
【0011】
好ましい実施の形態としては、光ファイバ部品を2つと集光レンズを2つとを有し、該2つの光ファイバ部品の間に該2つの集光レンズが配置されている。
【0012】
本発明の第2の側面に係る光サーキュレータは、入射光線中の直交する2つの偏光成分を分離し、かつ異なる光路で入射される2つの偏光成分を同一光路に合成する少なくとも1つの光線分離合成手段と、入射光線をその偏光方向に応じて異なる方向へ進行させる光路決定手段又は偏光回転手段の一方もしくは両方を少なくとも1つ以上とを備える非相反部を有し、該非相反部の一方に集光レンズを介して少なくとも1つの光ファイバの端部を他方に本発明の第1の側面に係る光結合系部品を集光レンズが非相反部側となるように配置するか、又は、非相反部の両側に本発明の第1の側面に係る光結合系部品を集光レンズの双方が非相反部側となるように配置したことを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明による光ファイバ部品の実施形態として図1にキャピラリを用いた場合の構成を示す。
【0014】
図1に示す光ファイバ部品10は、2本の光ファイバ13、14を保持した2芯キャピラリ11の先端12を一方の光ファイバ13の先端角度と他方の光ファイバ14の先端角度が異なる角度になるよう研磨したものである。このような構造とすることによって、詳細を後述するように、各光ファイバ毎にレンズを備える必要なく、一つのレンズで2本の光ファイバの光信号を他の光ファイバに結合させることができる。
【0015】
研磨の角度は光線の出射もしくは入射角度が所望の角度となるように研磨されており、用途によって様々なものが考えられるが、研磨角度と出射光線の角度の関係は光ファイバの屈折率と入射もしくは出射される側の屈折率によって決定される。例えば本実施例では±8度の研磨角度にすることによって、屈折率1.45の光ファイバから屈折率1の空気中に±3.64度の角度をもって出射されるような光線を得ることができる。他にも2芯ファイバアレイ等ファイバを並列保持できる部品はあるが、先端を同様に加工することにより同等の機能を有することができる。
【0016】
次に本発明による光ファイバ部品の効果を説明するために、図2、図3に光結合系の例を示す。
【0017】
図2では、先端を同一角度に研磨した光ファイバ部品21と、本発明による光ファイバ部品10の間に集光レンズ23を配置した構成となっている。光ファイバ24、光ファイバ25から出射された光は集光レンズ23の中心を外れた部分を通過するため、通過した後、2つの光が交差するような角度にて出射される。
【0018】
そして、交差する各光がそれぞれ集光する位置に、光ファイバ13、14の端面が位置するように光ファイバ部品12を配置する。そして、各光は斜めに光ファイバ13、14の端面に入射し、入射後の屈折方向が各光ファイバ13、14に沿った方向となるように、各端面の角度を調整しておくことによって、それぞれの光を光ファイバ13、14に伝達することができる。
【0019】
一般に集光レンズにより集光された光を光ファイバに結合させる場合、位置を調整すると同時に角度を調整しなければ良好な結合を得ることはできない。つまり図2のように角度が異なる2つの光を2本の光ファイバに同時に結合させるには、同一研磨の光ファイバ部品では角度ずれが大きくなり低損失な結合を得ることは不可能となる。
【0020】
そこで、本発明による光ファイバ部品10のように2つの異なる角度の光と2本の光ファイバをそれぞれ最大結合できるように光ファイバ13、14の先端に異なる角度の研磨を施すことにより、光ファイバ24、25から出射された光を光ファイバ13、14に同時に結合させることが可能となるとともに、1つの集光レンズにて結合の良好な2系統の光結合系を得ることを可能とする。
【0021】
次に図3に示すような本発明による光ファイバ部品10、10’の間に集光レンズ23、24を配置した構成においては、光ファイバ部品10を出射した2つの光は、それぞれの端面で屈折して交差し、レンズ23を通過することによって互いに平行な光となり、さらにレンズ24を通過することによって、互いに交差する光となり、図2と同様にしてもう一方の光ファイバ部品10’に入射するようになっている。
【0022】
この構成では、図2の場合と同様に結合の良好な2系統の光結合系が得られるとともに、集光レンズ間に様々な機能を持つ素子を挿入することが可能となり、特に光サーキュレータを構成する上で非常に有効な光結合系となる。
【0023】
図4に3ポート光サーキュレータに本発明による光ファイバ部品を応用した構成を示す。本発明による光ファイバ部品10と1本の光ファイバ24を保持した光ファイバ部品21の間に集光レンズ23、24が配置されており、さらに集光レンズ23、24の間に非相反部45が挿入されている。非相反部45は図4に示す矢印のように光路をシフトさせる機能をもっているため、光ファイバ13に入力した光は光ファイバ24から出力され、光ファイバ24に入力した光は光ファイバ13には戻ることなく光ファイバ14から出力されることから、3ポート光サーキュレータの機能を得ることができる。
【0024】
図5には4ポート光サーキュレータに本発明による光ファイバ部品を応用した構成を示す。本発明による光ファイバ部品10、10’の間に集光レンズ23、24が配置されており、さらに集光レンズ23、24の間に非相反部55が挿入されている。非相反部55は図5に示す矢印のように光路をシフトさせる機能をもっているため、光ファイバ14に入力した光は光ファイバ14’から出力され、光ファイバ14’に入力した光は光ファイバ13から出力され、光ファイバ13に入力した光は光ファイバ13’から出力され、それぞれ逆方向へ光は伝達されないことから4ポート光サーキュレータの機能を得ることができる。
【0025】
このように本発明による光ファイバ部品10により、角度の異なる複数の光を低損失で結合させることが可能となるため、2つの集光レンズのみで、3ポート及び4ポート光サーキュレータの実現を可能とする。
【0026】
また光サーキュレータ以外の2系統以上の光路が必要な光モジュールの場合は、図3、4に示す構造と同様にして、非相反部45、55の代わりに各種機能素子を配置すれば良いことになる。
【0027】
次に図4にて示した3ポート光サーキュレータに挿入する非相反部45の構成について例を挙げて説明する。図6に磁気光学結晶を1枚使用した構成及び各素子の結晶軸を示す。
【0028】
合成複屈折結晶61及び合成複屈折結晶62は、厚さが等しいそれぞれ2枚の複屈折結晶を結晶軸を相反する方向にし並列に張り合わせてあり、合成複屈折結晶61と合成複屈折結晶62の張り合わせ部が直交するように配置されている。磁気光学結晶63の偏光回転方向は図6に示すように光軸に対して反時計回りに45度回転する厚みとなっており、複屈折結晶64は単一の結晶軸を有しており、その厚みは合成複屈折結晶61、62に対して√2倍の厚みになっている。次に、それぞれの結晶を光が通過した場合の光路と偏光状態を説明するために、各結晶の前後の位置を図6に示すようにA〜Eと定義しておく。
【0029】
図7はAからEへ光が進む場合の偏光状態を、図8はEからAへ光が進む場合の偏光状態を示しており、図7の進行方向を順方向、図8の進行方向を逆方向とする。また図7、8中のA〜Eは図6のA〜Eと対応している。図7に示している順方向では、入射した光が合成複屈折結晶61を通過した後、常光、異常光に分離され、異常光の光路がシフトされる。次に合成複屈折結晶62をこれらの光が通過すると、複屈折結晶61によってシフトされなかった光は今度は異常光となるため光路がシフトされ、複屈折結晶61によってシフトされたは今度は常光となるためそのまま通過する。その後、磁気光学結晶63によってそれぞれ光軸方向を基準として反時計回り方向に45度偏光方向を回転される。そして単一の結晶軸を有する複屈折結晶64を通過することによって分離されていた光の一方がシフトされ、一つの光として出射される。
【0030】
次に図8に示している逆方向では、入射した光が単一の結晶軸を有する複屈折結晶64を通過した後、常光と異常光に分離され、異常光の光路がシフトされる。そして磁気光学結晶63によってそれぞれ光軸方向を基準として反時計回り方向に45度偏光方向を回転されるため、図7に示すC の位置の偏光状態と異なることが分かる。その後、合成複屈折結晶62、61を通過することによって分離されていた光のそれぞれ一方ずつがシフトされ、一つの光として出射される。以上のことから、図6に示す実施例の結晶群は、順方向及び逆方向の光はどちらもその偏光状態に関係なく結晶群を通過することが可能であり、さらに順方向の入射位置と逆方向の出射位置が異なる非相反機能を有していることが分かる。
【0031】
図9に磁気光学結晶を2枚使用した構成及び各素子の結晶軸を示す。複屈折結晶91及び複屈折結晶96は結晶軸を相反する方向にして配置し、複屈折結晶91及び96の間に偏光回転方向が図9に示す光軸に対して時計回りに45度回転する厚みの磁気光学結晶92と偏光回転方向が図9に示す光軸に対して反時計回りに45度回転する厚みの磁気光学結晶95を配置している。さらに磁気光学結晶92及び95の間に結晶軸を相反する方向にして張り合わせた合成複屈折結晶93を張り合わせ面が水平になるように配置している。合成複屈折結晶93の光軸方向の厚みは複屈折結晶91、96に対して√2倍の厚みになっている。なお合成複屈折結晶93と磁気光学結晶95の間に置かれている複屈折結晶94は2つの光路差をキャンセルする目的で挿入されている。
【0032】
次に、それぞれの結晶を光が通過した場合の光路と偏光状態を説明するために、各結晶の前後の位置を図9に示すようにA〜Gと定義しておく。図10はAからGへ光が進む場合の偏光状態を、図11にはGからAへ光が進む場合の偏光状態を示しており、図10の進行方向を順方向、図11の進行方向を逆方向とする。また図10、11中のA〜Gは図9のA〜Gと対応している。図10に示している順方向では、複屈折結晶91を通過した後、常光、異常光に分離され、異常光の光路がシフトされる。
【0033】
次に、磁気光学結晶92によってそれぞれ光軸方向を基準として時計回り方向に45度偏光方向を回転される。そして合成複屈折結晶93に入射した光は複屈折結晶91によってシフトされなかった光が異常光となるため光路がシフトされ、図10のDに示す偏光状態となる。その後複屈折結晶94、磁気光学結晶95を通過すると偏光状態が図10のFに示す状態になり、複屈折結晶96に入射される。複屈折結晶96を通過することによって分離光されていた光の一方がシフトされ、一つの光として出射される。
【0034】
次に、図11に示している逆方向では、複屈折結晶96を通過した後、常光、異常光に分離され、異常光の光路がシフトされる。次に、磁気光学結晶95によってそれぞれ光軸方向を基準として反時計回り方向に45度偏光方向を回転される。そして複屈折結晶94を通過した後合成複屈折結晶93に入射した光は複屈折結晶96によってシフトされなかった光が異常光となるため光路がシフトされ、図10のDに示す偏光状態となる。その後磁気光学結晶92を通過すると偏光状態が図10のBに示す状態になり、複屈折結晶91に入射される。複屈折結晶91を通過することによって分離光されていた光の一方がシフトされ、一つの光として出射される。以上のことから、図9に示す実施例の結晶群は、順方向及び逆方向の光はどちらもその偏光状態に関係なく結晶群を通過することが可能であり、さらに順方向の入射位置と逆方向の出射位置が異なる非相反機能を有していることが分かる。
【0035】
以上述べた図6、図9のような構成であれば偏光ビームスプリッタ、反射ミラーを使用していないため、光学結合の簡易化、及び挿入損失、アイソレーションの改善された光サーキュレータを実現することが可能となる。さらに図6、図9に示すような機能素子を図4の非相反部45の部分に挿入することにより、外形の小型化、及びポートが直交しない形状の小型光サーキュレータを実現可能とする。もちろん本実施例以外でも、同様の機能を持つ非相反部を使用すれば、小型光サーキュレータの実現は可能である。
【0036】
なお、本実施例の複屈折結晶として用いられる材料としては、方解石、ルチル、LN結晶などが挙げられる。結晶の厚みは、例えばルチルを使用する場合には、所望する光線分離距離に対して約10倍の厚みとなる。また磁気光学結晶にはビスマス置換ガーネット結晶、YIG 結晶などが用いられる。結晶の厚みは、入射光線の進行方向に飽和磁界を印可した場合に、入射光線の偏光面が45度回転するように設定する。また、磁気光学結晶に自己バイアス型のビスマス置換ガーネット結晶などを用いた場合は磁石は不要であり、入射光線の偏光面が45度回転するような厚みに設定する。
【0037】
【発明の効果】
以上のように本発明の光結合系部品によれば、各光ファイバ毎にレンズを必要としない光学結合系を得ることができ、光モジュールを装置に組み込む際に必ず要求される外形の小型化に貢献することが可能となる。
【0038】
また、本発明の光サーキュレータによれば、外形の小型化、及びポートが直交しない形状のサーキュレータを実現可能にすると共に、偏光ビームスプリッタ、反射ミラーを使用しない構造となり、光学結合の簡易化、挿入損失及びアイソレーションの改善された光サーキュレータを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)(b)は本発明による光ファイバ部品を示す図である。
【図2】本発明による光ファイバ部品を使用した1群レンズ系の構成例を示す図である。
【図3】本発明による光ファイバ部品を使用した2群レンズ系の構成例を示す図である。
【図4】本発明による光ファイバ部品を使用した3ポート光サーキュレータの構成例を示す図である。
【図5】本発明による光ファイバ部品を使用した4ポート光サーキュレータの構成例を示す図である。
【図6】本発明による光ファイバ部品を使用した3ポート光サーキュレータに使用する非相反部の構成例を示す図である。
【図7】図6に示す非相反部の順方向の光路及び偏光状態を示す図である。
【図8】図6に示す非相反部の逆方向の光路及び偏光状態を示す図である。
【図9】本発明による光ファイバ部品を使用した3ポート光サーキュレータに使用する非相反部の構成例を示す図である。
【図10】図9に示す非相反部の順方向の光路及び偏光状態を示す図である。
【図11】図9に示す非相反部の逆方向の光路及び偏光状態を示す図である。
【図12】第1の従来の光サーキュレータの構成を示す図である。
【図13】図12の光サーキュレータの順方向に進む光の光路及び偏光状態を示す図である。
【図14】図12の光サーキュレータの逆方向に進む光の光路及び偏光状態を示す図である。
【図15】第2の従来の光サーキュレータの構成を示す図である。
【符号の説明】
10:光ファイバ部品
11:2芯キャピラリ
12:先端部
13、14:光ファイバ
21:光ファイバ部品
23、24:集光レンズ
45、55:非相反部
Claims (4)
- 2つの光ファイバを保持した光ファイバ部品と、光を集光するための集光レンズとから構成され、
上記一方の光ファイバの端部から上記集光レンズに向けて出射される光、および、上記集光レンズを介して上記他方の光ファイバの端部に入射する光と、上記他方の光ファイバの端部から上記集光レンズに向けて出射される光、および、上記集光レンズを介して上記一方の光ファイバの端部に入射する光とが、上記集光レンズの中心を外れた部分を通過し且つ上記集光レンズと光ファイバ部品との間で交差し、上記集光レンズの中心軸に対して対称な位置を通過するように、上記2つの光ファイバを並列保持した上、上記一方の光ファイバの端部の端面角度を他方の光ファイバの端面角度と異なる角度に設定したことを特徴とする光結合系部品。 - 上記光ファイバ部品を2つと上記集光レンズを2つとを有し、該2つの光ファイバ部品の間に該2つの集光レンズが配置されていることを特徴とする請求項1記載の光学結合系部品。
- 入射光線中の直交する2つの偏光成分を分離し、かつ異なる光路で入射される2つの偏光成分を同一光路に合成する少なくとも1つの光線分離合成手段と、入射光線をその偏光方向に応じて異なる方向へ進行させる光路決定手段又は偏光回転手段の一方もしくは両方を少なくとも1つ以上とを備える非相反部を有し、該非相反部の一方に集光レンズを介して少なくとも1つの光ファイバの端部を他方に請求項1に記載の光結合系部品を上記集光レンズが非相反部側となるように配置したことを特徴とする光サーキュレータ。
- 入射光線中の直交する2つの偏光成分を分離し、かつ異なる光路で入射される2つの偏光成分を同一光路に合成する少なくとも1つの光線分離合成手段と、入射光線をその偏光方向に応じて異なる方向へ進行させる光路決定手段又は偏光回転手段の一方もしくは両方を少なくとも1つ以上とを備える非相反部を有し、該非相反部の両側に請求項1に記載の光結合系部品を上記集光レンズの双方が非相反部側となるように配置したことを特徴とする光サーキュレータ。
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