JP4078858B2 - 光増幅回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイポーラモノリシック集積回路において、パルス信号を受信する光増幅回路に関し、特に赤外線通信IrDA Ver1.2の規格であるデータレート2.4kbps〜115kbpsのような低速の光信号を受信する場合に適合する光増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の光増幅回路は、図3に示すような回路構成を有している。同図における光増幅回路は、光信号を光電流に変換するフォトダイオード1と、フォトダイオード1に流れる光電流を電圧変換するI/V変換回路2と、直流成分を除去する結合コンデンサ3で接続された差動増幅回路4と、直流成分を除去する結合コンデンサ5で接続された波形整形回路6とを有する。
【0003】
図4は、差動増幅回路4の構成を示すものであり、差動トランジスタTr1,Tr2の共通エミッタには定電流源7が接続され、コレクタ抵抗R1,R2間には、リミッター回路としてダイオードD2,D3が逆接続され、差動増幅回路4の出力であるトランジスタTr2のコレクタ電圧は、ダイオードD2,D3の順方向電圧VFの半分にリミットされる。このリミッター回路を設けることにより、大入力時にコレクタ電圧が下がりすぎてトランジスタTr1,Tr2が飽和するという現象を解消している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図5は、従来の光増幅回路において、特に低周波のパルス信号で、かつ前記差動増幅回路の出力がリミッターレベルに達するような光電流が入力(通信距離が近い時)された時における各回路部の波形を示す。
【0005】
図5(1)に示すように、低速の光信号がフォトダイオード1に入力されると、まず、I/V変換回路2の出力段に接続された結合コンデンサ3における低域増幅特性においてサグ(sag:平均傾斜歪)が生じる。このサグの影響で、差動増幅回路4の入力V2は、I/V変換回路2の出力V1の立ち下がりのエッジを境に負の方へも振れるので(図5(2)参照)、差動増幅回路4の出力は、両リミッター用ダイオードD2、D3共ONする。負に振れた差動増幅回路4の入力電圧V2の波形が元のバイアス電位に復帰する間にリミッター用ダイオードD3がOFFすると、差動増幅回路4の出力V3は、結合コンデンサ3と差動増幅回路4の入力インピーダンスで定まる時定数に反比例したスピードで元のバイアス電位に戻る(図5(3)参照)。
【0006】
この電圧V3は、さらに結合コンデンサ5によりサグを生じる。すなわち波形整形回路入力V4の復帰波形は、図5(4)に示すように、結合コンデンサ3,5のサグの影響が重畳された形となる。それは、リミッター用ダイオードD3がオンしている時間は、AC結合コンデンサ5と波形整形回路6の入力インピーダンスで定まる時定数に反比例したスピードで上昇するが、リミッター用ダイオードD3がオフした時間から、AC結合コンデンサ3と差動増幅回路4で定まる時定数に反比例した傾斜が重畳されて上昇する。そのため波形整形回路入力V4は、2段階に傾斜が上昇する。この2段階で上昇する波形が、しきい値VTHを超えると、図5(5)に示すように波形整形回路6の出力は誤パルスPeを出力するので符号誤りに至る。
【0007】
以上の現象は、傾斜が大きくなる低速の光信号、及び同じ時定数でも大入力信号で顕著となる。
【0008】
上記サグの影響を低減するには、結合コンデンサ3,5の容量値を大きくし、低域増幅特性を改善すれば良いが、コンデンサの容量アップに伴ってICチップ面積が大きくなるので、機器の小型化、コストダウンには貢献できない。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するものであり、結合コンデンサの容量を増加することなく、低周波増幅特性によって生じるサグを補償し、誤パルスの発生の可能性を低減した光増幅回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の光増幅回路においては、差動増幅器に出力振幅制限用のリミッター回路を付加した光増幅回路において、前記差動増幅器のリミッター回路は、リミッター用ダイオードのアノード側を電源電圧に接続し、カソード側を前記差動増幅器の出力端子に接続して構成したものである。
【0011】
この発明によれば、結合コンデンサの容量を増加することなく、低周波増幅特性によって生じるサグを補償し、誤パルスの発生の可能性を低減した光増幅回路が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、光信号を光電流に変換するフォトダイオードと、前記フォトダイオードに流れる光電流を電圧変換するI/V変換回路と、第1の結合コンデンサで交流接続された差動増幅器と、第2の結合コンデンサで交流接続された波形整形回路とを有し、前記差動増幅器に出力振幅制限用のリミッター回路を付加した光増幅回路において、前記差動増幅器のリミッター回路は、リミッター用ダイオードのアノード側を電源電圧に接続し、カソード側を、前記差動増幅器を構成する入力側差動トランジスタおよび出力側差動トランジスタのうち出力側差動トランジスタの方のコレクタに接続して構成したことを特徴とする光増幅回路としたものであり、負荷抵抗の電圧降下をリミッター用ダイオードがオンする順方向電圧値に近い値に設定することにより、交流結合による低周波増幅特性により生じるサグが補償されるという作用を有する。
【0013】
これにより、低速かつ大入力の光信号を受信した場合にも、低周波増幅特性によって生じるサグが補償されるので、誤パルスの発生がなくなる。
【0014】
以下、本発明の実施の形態について、図1から図3を用いて説明する。
【0015】
図1は本発明の実施の形態に係るリミッター回路の回路図を示している。
【0016】
本実施の形態における光増幅回路の構成自体は図3に示したブロック図と同様に、光信号を光電流に変換するフォトダイオード1と、光電流を電圧変換するI/V変換回路2と、直流成分を除去する結合コンデンサ3で接続された差動増幅回路4と、直流成分を除去する結合コンデンサ5で接続された波形整形回路6とを有する。
【0017】
本実施の形態の特徴である差動増幅回路4は、図1に示すように、差動トランジスタTr1,Tr2の共通エミッタに定電流源7が接続され、差動トランジスタTr2のコレクタには電源電圧VCCとの間にコレクタ抵抗R2が接続されており、リミッター用ダイオードD1のアノード側が電源電圧VCCに接続され、カソード側が出力に接続されている。このリミッター回路により、負荷抵抗R2の電圧降下をリミッター用ダイオードD1がオンする順方向電圧値に近い値に設定している。
【0018】
図2に、図3の各部における信号波形を示す波形図を示す。前記のリミッター回路は、交流結合による低周波増幅特性により生じるサグの補償を兼ねる構成としている。すなわちダイオードD1のアノード側が電源電圧VCC、カソード側が出力に接続され、負荷抵抗R2の電圧降下をリミッター用ダイオードD1がオンする順方向電圧値VFに近い値に設定しているので、図2(3)に示すように、差動増幅回路4の出力V3は、サグの発生した入力電圧V2に対して、負側に振れる電圧を発生させない。つまり振幅の大きな入力が入ってきても、結合コンデンサ5には、ほぼパルス状の波形が入力されるので従来回路のように波形整形入力電圧V4のバイアス電位に復帰する波形が2段階に傾斜が上昇することはなくなる(図2(4)参照)。
【0019】
従って波形整形回路入力電圧V4が閾値電圧VTHを超えることはなくなるので、図2(5)の出力V0のような波形が出力され、誤パルスを発生する可能性は大きく低減する。
【0020】
また、本発明の実施の形態についてトランジスタTr1,Tr2はNPNトランジスタを用いたが、PNPトランジスタに置き換え、かつ適宜電源の極性を変更しても、本発明の効果は変わらない。
【0021】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、従来では、低速の信号を受信する際には、低周波増幅特性により生じるサグの影響で誤パルスを発生する可能性が高かったが、リミッター回路をリミッター用ダイオードのアノード側を電源電圧に接続し、カソード側を差動増幅器の出力端子に接続して構成したことにより、サグの補償がなされるので、誤パルスの発生の可能性が低減する。このため、信頼性の高い光通信システムの構築が可能となる。また、結合コンデンサの容量値を大きくすることなくサグ対策ができるので、機器の小型化、コストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るリミッター回路の回路図
【図2】本発明の実施の形態による図3の各部における信号波形を示す波形図
【図3】光増幅回路の構成を示すブロック図
【図4】従来の光増幅回路における差動増幅回路のリミッター回路の構成を示す回路図
【図5】従来の光増幅回路の各部における信号波形を示す波形図
【符号の説明】
1 フォトダイオード
2 I/V変換回路
3 (第1の)結合コンデンサ
4 差動増幅回路
5 (第2の)結合コンデンサ
6 波形整形回路
7 定電流源
Tr1,Tr2 差動トランジスタ
R1,R2 コレクタ抵抗
D1 リミッター用ダイオード
Claims (1)
- 光信号を光電流に変換するフォトダイオードと、前記フォトダイオードに流れる光電流を電圧変換するI/V変換回路と、第1の結合コンデンサで交流接続された差動増幅器と、第2の結合コンデンサで交流接続された波形整形回路とを有し、前記差動増幅器に出力振幅制限用のリミッター回路を付加した光増幅回路において、
前記差動増幅器のリミッター回路は、リミッター用ダイオードのアノード側を電源電圧に接続し、カソード側を、前記差動増幅器を構成する入力側差動トランジスタおよび出力側差動トランジスタのうち出力側差動トランジスタの方のコレクタに接続して構成したことを特徴とする光増幅回路。
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