JP4271364B2 - 受光増幅回路 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置等に用いられ、正相/逆相の差動出力端子を備えた受光増幅回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータ機器として主に使用される大容量のDVD−ROMドライブ、及び書換可能なCD−R/RWドライブ市場においては、読出時間/書込時間を短くするように応答特性の向上が要望されている。応答特性の向上のためには、ピックアップにおける受光増幅回路の高速化が必要である。このため、回路ゲインを半分に下げて正相/逆相の差動出力構成とする手法が一般的に採用されている。
【0003】
増幅器の帯域はゲイン抵抗と位相補償容量でほぼ決定されるため、ゲイン抵抗を1/2にすれば、帯域は2倍に広がる。なお、ゲイン低下に伴う信号振幅の低下に対して正相/逆相の差動出力構成とすることで、その正相と逆相の差を取れば、片側振幅の2倍の振幅が得られるため、信号振幅としては初期ゲイン時の信号振幅に等しくなる。
【0004】
また、CD−R/RWドライブにおいては、書き込み/書き換えを行っているため、ドライブの高速化にはレーザパワー出力を大きくする必要がある。しかしながら、レーザパワーが大きくなるとピックアップにおける受光増幅回路への入射光量も大きくなるため、増幅器回路が飽和しないようにダイナミックレンジを拡大する必要がある。
【0005】
ここでは、高速化に対応した正相/逆相を持つ差動出力構成で、ダイナミックレンジを拡大した受光増幅回路について説明する。
【0006】
従来の正相/逆相差動出力構成を備えた受光増幅回路のブロック図を図5に示す。図5に示すように、フォトダイオードPDで光信号を電流信号ISCに変換し、この電流信号ISCを増幅器A21によって電流/電圧変換増幅し、差動増幅器A22の非反転入力端子に入力され、基準電圧と比較増幅されて正相(+)出力となる。上記差動増幅器A22の出力は、同時に差動増幅器A23の反転入力端子に入力され、入力信号を反転出力して逆相(−)出力となる。
【0007】
図6に従来の受光増幅回路における各部波形を示す。図6において、光入力信号は(a) の波形であり、フォトダイオードPDにて電流信号ISCに変換された信号は(b) の波形である。この電流信号ISCを増幅器A21において電流/電圧変換された信号は(c) の波形であり、差動増幅器A22において基準電圧と比較増幅された正相(+)出力は(d) の波形となり、この(d) の波形は差動増幅器A23において反転されて逆相(−)出力である(e) の波形となる。なお、後段の信号処理においては正相(+)出力と逆相(−)出力との差が演算され、(f) の波形となる。
【0008】
次に、正相(+)/逆相(−)出力端子のダイナミックレンジ特性の説明として図7に入射光量に対する各正相(+)/逆相(−)出力の電圧変化を示す。正相(+)出力電圧は入射光量の増加に伴って受光増幅回路のゲインで設定される傾きで上昇していくが、やがて飽和して一定出力電圧となる。逆相(−)出力電圧は低下していき、やがて飽和して一定出力電圧となる。この飽和するまでの線形な増幅領域がダイナミックレンジとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術で説明した図5に示す受光増幅回路では、正相(+)出力を差動増幅器A23を介して逆相(−)出力を生成しているため、正相(+)出力と逆相(−)出力の間において位相差が生じてしまう。この位相差は、低周波信号(〜数MHz)においては問題ないが、信号が高速(数十MHz〜)になってくると、大きくなるため正相(+)出力と逆相(−)出力の差を演算して信号波形を取り出すときに、この位相差により波形歪を生じる(図4参照)。波形歪は信号パルスジッタの拡大となるため、光ピックアップ素子の高速化が困難であった。
【0010】
また、従来技術においては、正相(+)出力および逆相(−)出力を生成する差動増幅器の基準電圧が共通であるため、その基準電圧は正相(+)出力と逆相(−)出力がそれぞれ最大の信号振幅を取れるように通常、電源電圧に対して中間電圧となるように設定される。つまり、電源電圧(5V)に対して、基準電圧は通常2.5(V)に設定されるため、正相(+)出力および逆相(−)出力それぞれのダイナミックレンジは約2.5(V)となる。
【0011】
しかし、前述したように、CD−R/RWなど書き込み用ピックアップ素子においては、書き込み時に強い光を照射しており、高速化に伴って光出力は大きくなってくるため、光ピックアップ素子(フォトダイオードPD)に入射される光も多くなる。入射可能光量は、増幅器のダイナミックレンジ特性(従来では、約2.5(V))により制限されているため、光ピックアップ素子の高速化が困難であった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る受光増幅回路は、上記課題を解決するために、入射光量に応じて変化する電気信号に基づいて正相出力および逆相出力を生成する受光増幅回路において、次の措置を講じたことを特徴としている。
【0013】
すなわち、上記受光増幅回路は、上記入射光量に応じて変化する電流を出力する光検出器と、上記光検出器からの上記電流を電圧に変換したものを上記電気信号として出力する第1帰還増幅器と、上記電気信号が非反転入力端子に入力されると共に上記正相出力を生成する正相出力用差動増幅器と、上記電気信号が反転入力端子に入力されると共に上記逆相出力を生成する逆相出力用差動増幅器と、上記第1帰還増幅器と同じ回路構成を有し、その出力をリファレンスとして上記正相出力用差動増幅器の反転入力端子および上記逆相出力用差動増幅器の非反転入力端子に出力する第2帰還増幅器と、外部基準電源を入力し、調整可能な第1及び第2基準電圧を生成し、上記第1基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも低く調整して上記正相出力用差動増幅器の非反転入力端子に供給すると共に、上記第2基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも高く調整して上記逆相出力用差動増幅器の非反転入力端子に供給するバイアス回路とを備え、上記正相出力用差動増幅器と上記逆相出力用差動増幅器とは、同じ回路構成を有している。
【0014】
受光増幅回路においては、入射光量に応じて変化する電気信号に基づいて正相出力および逆相出力とが生成される。正相出力を反転増幅器を介して逆相出力を生成する構成の場合、反転増幅器を介する分だけ正相出力と逆相出力の間において位相差が生じてしまう。高周波の電気信号(数十MHz〜)の場合に顕著となる。
【0015】
そこで、上記の発明によれば、入射光量に応じて変化する電気信号が、正相出力用差動増幅器の非反転入力端子と、逆相出力用差動増幅器の反転入力端子とに同時に印加されることになる。これにより、正相出力用差動増幅器による正相出力と、逆相出力用差動増幅器による逆相出力とが略同時に生成される。その結果、たとえ高周波の電気信号(数十MHz〜)であっても、正相出力と逆相出力との間で位相差が生じることを確実に抑制できる。
【0016】
また、位相差が生じることが抑制されるので、正相出力と逆相出力に対して差動増幅した場合、波形歪が生じることはない。このように、波形歪が生じないので、信号パルスジッタの拡大を確実に防止できる。これにより、本受光増幅回路を備えた光ピックアップ素子は、高速応答が可能となる。
【0017】
上記入射光量に応じて変化する電流を出力する光検出器と、上記光検出器からの上記電流を電圧に変換したものを上記電気信号として出力する第1接地型帰還増幅器と、この第1接地型帰還増幅器と同じ回路構成を有しその出力をリファレンスとして上記正相出力用差動増幅器の反転入力端子および上記逆相出力用差動増幅器の非反転入力端子に出力する第2接地型帰還増幅器とを備えることが好ましい。
【0018】
この場合、第1接地型帰還増幅器には光検出器が接続されている一方、第2接地型帰還増幅器には上記光検出器は接続されていない。第1及び第2接地型帰還増幅器は、同じ回路構成を有しているため、入射光量が無い状態では、第1及び第2接地型帰還増幅器の出力電圧は互いに等しくなる。後段の正相出力用差動増幅器および逆相出力用差動増幅器からみたとき、各入力である反転入力端子・非反転入力端子に同じものが接続されることとなるため、正相出力用差動増幅器および逆相出力用差動増幅器の動作のバランスが著しく改善される。また、入力部に電磁ノイズなどが混入した場合には、そのノイズ成分を正相出力用差動増幅器および逆相出力用差動増幅器にて除去できる。
【0019】
また、上記の発明によれば、同一構成の第1及び第2接地型帰還増幅器によって生成された信号及びリファレンスが、正相出力用差動増幅器の非反転入力端子および反転入力端子にそれぞれ入力されるので、入力側で生じたノイズは正相出力用差動増幅器において相殺される。同様に、上記信号及びリファレンスが、逆相出力用差動増幅器の反転入力端子および非反転入力端子にそれぞれ入力されるので、入力側で生じたノイズは逆相出力用差動増幅器において相殺されることになる。これにより、ノイズ耐量を確実に大きくできる。
【0020】
上記第1及び第2接地型帰還増幅器は、上記光検出器への入射光量が所定量以上になると、出力を飽和電圧未満にクランプするクランプ回路を有していることが好ましい。
【0021】
この場合、第1接地型帰還増幅器においては、入射光量に応じて所定の増幅率で増幅される。そのため、入射光量が所定量以上になると、第1接地型帰還増幅器は飽和してしまう。これを防止するために、クランプ回路が設けられている。このクランプ回路は、入射光量が所定量以上になると、第1接地型帰還増幅器の出力電圧を飽和電圧未満にクランプする。これにより、第1接地型帰還増幅器は、大入射光量の場合でも、飽和することを防止できる。このように、大光量入力時に第1接地型帰還増幅器の飽和が防止されるので、第1接地型帰還増幅器に接続されるフォトダイオードのバイアス電圧の低下が防止される。これにより、大光量入力時にも高速のパルス応答特性を得ることが可能となる。
【0022】
上記正相出力用差動増幅器と上記逆相出力用差動増幅器とは、同じ回路構成を有していることが好ましい。この場合、正相出力と逆相出力とは、略同じ振幅で略同じ位相を有するので、正相出力と逆相出力との間の位相差をより確実に抑制することが可能となり、非常に高精度の受光増幅回路を実現できる。
【0023】
外部基準電源を入力し、調整可能な第1及び第2基準電圧を生成し、上記正相出力用差動増幅器および上記逆相出力用差動増幅器にそれぞれ供給するバイアス回路を更に設けることが好ましい。
【0024】
この場合、バイアス回路は、外部基準電源を用いているので、第1及び第2基準電圧のインピーダンスを低く設定できる。これにより、第1及び第2基準電圧を介した正相出力と逆相出力との間の結合による特性変動を抑制することが可能となる。
【0025】
また、上記バイアス回路は、第1及び第2基準電圧を任意の電圧値に調整できる。例えば、正相出力用差動増幅器に供給される第1基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも低く設定すると共に、逆相出力用差動増幅器に供給される第2基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも高く設定することによって、正相出力用差動増幅器および逆相出力用差動増幅器のダイナミックレンジをそれぞれ拡大(入射可能な光量範囲を拡大)することが可能となる。つまり、より大光量の入射光量に対しても、正相及び逆相出力用差動増幅器がそれぞれ飽和することなく、差動増幅させることが可能となる。
【0026】
上記バイアス回路は、それぞれバイアスされた第1及び第2トランジスタを有し、上記外部基準電源が第1及び第2トランジスタのベースに接続され、該第1及び第2トランジスタから上記第1及び第2基準電圧がそれぞれ生成されることが好ましい。この場合、簡単な構成でダイナミックレンジの拡大が可能なバイアス回路を実現できる。例えば、第1トランジスタをNPNトランジスタとし、第2トランジスタをPNPトランジスタとし、両トランジスタのエミッタからそれぞれ上記第1及び第2基準電圧を得ることができる。この場合、第1基準電圧は外部基準電源の電圧値よりもNPNトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBE(約0.7V)だけ低いものとなる一方、第2基準電圧は外部基準電源の電圧値よりもPNPトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBE(約0.7V)だけ高いものとなる。
【0027】
上記正相出力と上記逆相出力とに対して差動増幅を行う差動増幅器を更に備えていることが好ましい。この場合、所望の信号処理用出力信号を生成することが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について図1〜図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0029】
図1は、本発明に係る受光増幅回路の等価回路を示すブロック図である。図1において、前述の従来例とは、フォトダイオードPDが接続された接地型帰還増幅器1(図5で示す従来例においては、増幅器A21に対応する。)に加えてフォトダイオードのない接地型帰還増幅器2が付加されている点、これら2つの接地型帰還増幅器1及び2の出力である信号(入射光量に応じて変化する電気信号)及びリファレンスとがそれぞれ正相(+)出力用差動増幅器1、及び逆相(−)出力用差動増幅器2に入力されている点、及び外部基準電源を入力とするバイアス回路5を備えて正相(+)及び逆相(−)出力のそれぞれ基準電圧を生成している点である。また、破線内に示すように、上記接地型帰還増幅器1・2のゲイン抵抗R1 と並列にダイオードD1〜D3と抵抗R2 で構成されたクランプ回路6・7が接続されていること、及び正相(+)出力と逆相(−)出力との差を演算(差動増幅)し、所望の信号出力を得る出力回路8が付加されている点で異なっている。
【0030】
接地型帰還増幅器1においては、フォトダイオードPDにて入射光量が電流変換された電流ISCに応じてゲイン抵抗R1 で電圧変換増幅された信号波形が出力される。一方、接地型帰還増幅器2においては、フォトダイオードを備えていないため、上記接地型帰還増幅器2のバイアス電圧がリファレンスとして出力される。
【0031】
2つの上記接地型帰還増幅器1・2は、同一回路構成を有しているため、光信号の無い(初期直流)状態下で、出力電圧は互いに等しくなる。つまり、後段の正相(+)及び逆相(−)出力用差動増幅器3及び4からみたとき、その入力である反転入力端子・非反転入力端子に同じものが接続されることとなるため、正相(+)及び逆相(−)出力用差動増幅器3及び4の動作のバランスが改善される。また、入力部に電磁ノイズなどが混入した場合には、そのノイズ成分を正相(+)及び逆相(−)出力用差動増幅器3及び4にて除去できる。
【0032】
また、接地型帰還増幅器1及び2のゲイン抵抗R1 と並列に、抵抗R2 とダイオード(図1は、D1〜D3で示す3個のダイオードを直列に接続した例を示す)とからなるクランプ回路6及び7が接続されていることが好ましい。この場合、大光量入射時(電流ISC×ゲイン抵抗R1 の値がVBE×(ダイオードの直列接続段数)に等しくなるとき)に、電流ISCがクランプ回路6及び7の方にもそれぞれ分流されてクランプ回路が起動する。
【0033】
なお、上記VBEは、ダイオードD1〜D3が、それぞれ、コレクタとベースとが接続されたトランジスタで構成された場合のベース−エミッタ間電圧と同じである。本実施の形態では、ダイオードD1〜D3を直列に接続しているので、約2.1V(=0.7V×3)の電圧で接地型帰還増幅器1の出力電圧がそれぞれクランプされることになる。説明の便宜上、D1〜D3の3個のダイオードが直列に接続された場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0034】
上記クランプ動作により接地型帰還増幅器1の飽和は防止され、回路飽和に伴うフォトダイオードPDのバイアス電圧低下を防止することができる(フォトダイオードPDのバイアスが低下すると接合容量成分が大きくなり、応答特性の劣化につながる。)。それゆえ、大光量入力時にも、高速の応答特性を維持することが可能となる。
【0035】
以上のように、本発明に係る受光増幅回路は、上記正相(+)及び逆相(−)出力用差動増幅器3及び4は、上記フォトダイオードPDへの入射光量が所定量以上になると、出力を飽和電圧未満にクランプするクランプ回路が設けられていることが好ましい。この場合、上記クランプ回路によりフォトダイオードのバイアス電圧低下が防止できる。
【0036】
図1において正相(+)出力用差動増幅器3と逆相(−)出力用差動増幅器4が並列状に配置されている。すなわち、前段の接地型帰還増幅器1及び2から信号及びリファレンスがそれぞれ同時に正相(+)出力用差動増幅器3と逆相(−)出力用差動増幅器4とに入力されている。これにより、正相(+)出力と逆相(−)出力との間において位相差の発生を高帯域(数十MHz〜)で抑制することができる。
【0037】
以上のように、本発明の受光増幅回路によれば、入射光量に応じて変化する電気信号が、正相(+)出力用差動増幅器3の非反転入力端子と、逆相(−)出力用差動増幅器4の反転入力端子とに同時に印加されることになる。これにより、正相(+)出力用差動増幅器3による正相出力と、逆相(−)出力用差動増幅器4による逆相出力とが同時に生成される。その結果、たとえ高周波の電気信号(数十MHz〜)であっても、正相出力と逆相出力との間で位相差が生じることを確実に抑制できる。
【0038】
また、位相差が生じることが抑制されるので、正相出力と逆相出力に対して差動増幅された結果には波形歪が生じることはない。このように波形歪が生じないので、信号パルスジッタの拡大を確実の防止できる。これにより、本受光増幅回路を備えた光ピックアップ素子は、高速応答が可能となる。
【0039】
更に、正相(+)出力用差動増幅器3と逆相(−)出力用差動増幅器4が同一の回路構成(本実施の形態では、非反転増幅器であり、内部回路も同一)として、前段の接地型帰還増幅器1及び2の出力である信号及びリファレンスの入力信号を入れ替えているだけであるため、正相(+)出力と逆相(−)出力の波形特性差の発生を抑制することが可能となる。この場合、正相(+)出力と逆相(−)出力とは、略同じ振幅で略同じ位相を有するので、正相(+)出力と逆相(−)出力との間の位相差をより確実に抑制することが可能となる。
【0040】
正相(+)及び逆相(−)出力用差動増幅器3及び4の基準電圧(非反転入力端子に入力される。)をそれぞれ外部基準電源を用いたバイアス回路5によって生成しているため、上記基準電圧を任意に設定できる。したがって、正相(+)出力用差動増幅器3の基準電圧を低く設定し、これとは別個に、逆相(−)出力用差動増幅器4の基準電圧を高く設定することが可能となる。
【0041】
このように、正相(+)及び逆相(−)出力用差動増幅器3及び4の基準電圧をそれぞれ別個に調整することによって、図2に示すように、正相(+)及び逆相(−)出力用差動増幅器3及び4のダイナミックレンジを拡大(入射可能な光量範囲を拡大)することが可能となる。
【0042】
以上のように、本発明の受光増幅回路によれば、外部基準電源を入力し、調整可能な2種類の基準電圧を生成し、上記正相(+)出力用差動増幅器3および上記逆相(−)出力用差動増幅器4にそれぞれ供給するバイアス回路5を設けることが好ましい。
【0043】
この場合、バイアス回路5は、外部基準電源を用いているので、上記2種類の基準電圧のインピーダンスを低く設定できる。これにより、これらの基準電圧を介した正相(+)出力と逆相(−)出力との間の結合による特性変動を抑制することが可能となる。
【0044】
また、上記バイアス回路5は、上記各基準電圧を任意の電圧値に調整できる。例えば、正相(+)出力用差動増幅器3に供給される基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも低く設定すると共に、逆相(−)出力用差動増幅器4に供給される基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも高く設定することによって、正相(+)出力用差動増幅器3および逆相(−)出力用差動増幅器4のダイナミックレンジを拡大(入射可能な光量範囲を拡大)することが可能となる。つまり、より大光量の入射光量に対しても、正相(+)及び逆相(−)出力用差動増幅器3及び4がそれぞれ飽和することなく、差動増幅することが可能となる。
【0045】
ここで、図3を参照しながら、上記バイアス回路5の構成例について説明する。このバイアス回路5においては、図3に示すように、外部基準電源が、PNPトランジスタQ1 及びNPNトランジスタQ2 のベースにそれぞれ印加されており、PNPトランジスタQ1 のエミッタ電圧を逆相(−)出力用差動増幅器4の基準電圧として出力すると共に、NPNトランジスタQ2 のエミッタ電圧を正相(+)出力用差動増幅器3の基準電圧として出力している。
【0046】
上記バイアス回路5においては、逆相(−)出力用差動増幅器4の基準電圧は〔外部基準電源の電圧値+VBE(0.7V)〕に設定されると共に、正相(+)出力用差動増幅器3の基準電圧は〔外部基準電源の電圧値−VBE(0.7V)〕に設定される。上記バイアス回路5は、図3に示すように、少ない素子で簡単に実現できる。なお、図3において、PNPトランジスタQ1 及びNPNトランジスタQ2 以外のトランジスタと定電流源は、PNPトランジスタQ1 及びNPNトランジスタQ2 をバイアスをするためのものである。
【0047】
以上のように、上記外部基準電源がPNPトランジスタQ1 及びNPNトランジスタQ2 のベースに接続され、該PNPトランジスタQ1 及びNPNトランジスタQ2 から上記2種類の基準電圧がそれぞれ生成されることが好ましい。この場合、簡単な構成でダイナミックレンジの拡大が可能なバイアス回路5を実現できる。例えば、図3に示すように、正相(+)出力用差動増幅器3に供給される基準電圧を外部基準電源の電圧値よりもNPNトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBE(約0.7V)だけ低いものとする一方、逆相(−)出力用差動増幅器4に供給される基準電圧を外部基準電源の電圧値よりもPNPトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBE(約0.7V)だけ高いものとなる。
【0048】
ここで、図4を参照しながら、上記出力回路8について説明する。上記出力回路8は、図1に示すように、コンデンサ、抵抗、及び差動増幅器8aからなり、正相(+)出力と逆相(−)出力との差を演算(差動増幅)するように構成されている。この演算により、所望の信号波形に復調できる。図4に入力信号と演算後の出力信号の波形を示す。図4より、入力信号の差を演算することによって、信号振幅は2倍になると共に、周期(位相)のずれも生じないことがわかる(従来の場合、波形に歪みが生じると共に、周期(位相)のずれも生じる。)。
【0049】
本発明の第1受光増幅回路は、以上のように、光信号を電気信号に変換するフォトダイオードと、該フォトダイオード出力を差動増幅し正相/逆相の差動出力を備えた受光増幅回路において、正相出力用差動増幅器と逆相出力用差動増幅器とを並列に設けたことを特徴としている。
【0050】
上記第1受光増幅回路によれば、正相/逆相信号を2つの正相/逆相出力用差動増幅器において同時に生成されるため、信号間の位相差を抑制できる。
【0051】
本発明の第2受光増幅回路は、上記第1受光増幅回路において、フォトダイオードが入力に接続された接地型帰還増幅器回路と、入力に帰還のみ接続された上記接地型帰還増幅器回路と同じ構成の接地型帰還増幅器回路とから構成され、各々の接地型帰還増幅器回路の出力を差動増幅することを特徴としている。
【0052】
上記第2受光増幅回路によれば、正相/逆相出力用差動増幅器への入力信号を同一構成された2つの接地型帰還増幅器回路によって信号とリファレンスが生成されるため、フォトダイオード(入力端)に生じるノイズを差動増幅器にて相殺でき、ノイズ耐量を大きくできる。
【0053】
本発明の第3受光増幅回路は、上記第1又は第2受光増幅回路において、差動増幅器に接続される各接地型帰還増幅器回路の帰還(ゲイン)抵抗と並列に抵抗及びダイオードから構成されるクランプ回路を備えたことを特徴としている。
【0054】
上記第3受光増幅回路によれば、大光量入力時に増幅器出力電圧をダイオードにてクランプするため、増幅器の飽和を防止してフォトダイオードバイアス電圧の低下を防ぐため、大光量入力時にも高速のパルス応答特性を得ることが可能となる。
【0055】
本発明の第4受光増幅回路は、上記第1受光増幅回路において、正相出力用差動増幅器と逆相出力用差動増幅器とを同一回路構成として、各差動増幅器入力に接続される信号のみを入れ替えて正相/逆相出力を構成することを特徴としている。
【0056】
上記第4受光増幅回路によれば、差動増幅器に入力される信号とリファレンスの入力を入れ替えるのみで正相出力用差動増幅器と逆相出力用差動増幅器を同一回路構成とできるため、正相/逆相出力信号間の位相差を抑制することが可能となる。
【0057】
本発明の第5受光増幅回路は、上記第1受光増幅回路において、正相及び逆相用差動増幅器の基準電圧は外部基準電源を入力とするバイアス回路を介して各差動増幅器に接続されることを特徴としている。
【0058】
上記第5受光増幅回路によれば、外部基準電源をバイアス回路に入力して正相/逆相出力用差動増幅器の基準電圧を任意の値に設定することができる。また、外部基準電源を用いているため、基準電圧のインピーダンスを低く設定できるので、基準電圧を介した正相信号と逆相信号の間の結合による特性変動を抑制することが可能となる。
【0059】
本発明の第6受光増幅回路は、上記第1受光増幅回路において、正相出力用差動増幅器の基準電圧は外部基準電源電圧より低電圧に、また逆相出力用差動増幅器の基準電圧は外部基準電源電圧より高電圧にすることを特徴としている。
【0060】
上記第6受光増幅回路によれば、正相出力用差動増幅器の基準電圧を外部電源電圧より高く、逆相出力用差動増幅器の基準電圧を低く設定することにより、ダイナミックレンジを拡大することが可能となる。つまり、より大光量まで増幅器出力の飽和を防止することができる。
【0061】
本発明の第7受光増幅回路は、上記第6受光増幅回路において、外部基準電源は、PNP/NPNトランジスタの各ベースに接続され、それぞれのコレクタは電源に接続され、また各エミッタは定電流源に接続され、且つバイアス回路出力基準電圧となるよう構成されたバイアス回路を備えたことを特徴としている。
【0062】
上記第7受光増幅回路によれば、上記第5受光増幅回路の差動増幅器の基準電圧を生成するバイアス回路の一回路例であり、正相出力用差動増幅器の基準電圧を外部基準電源電圧より1VBE(0.7V)低く設定し、逆相出力用差動増幅器の基準電圧を外部基準電源電圧より1VBE(0.7V)高く設定することが可能となる。
【0063】
本発明の第8受光増幅回路は、上記第1〜第7受光増幅回路の何れかにおいて、正相出力と逆相出力の差を演算出力する回路を備えたことを特徴としている。
【0064】
上記第8受光増幅回路によれば、上記第1〜第7受光増幅回路において、正相出力と逆相出力の差を演算する回路を備えることで、所望の信号処理用出力信号を生成することが可能となる。
【0065】
以上のように、本発明の受光増幅回路によれば、正相出力用差動増幅器と逆相出力用差動増幅器を同一回路構成として並列に配置して同時に信号増幅を行うため、正相/逆相出力間の位相差を抑制し、高速信号まで対応可能な±差動出力構成の受光増幅回路を実現できる。
【0066】
また、出力用差動増幅器の基準電圧を任意に設定できるようバイアス回路を備えることで、正相出力用差動増幅器の基準電圧を低く、逆相出力用差動増幅器の基準電圧を高く設定することが可能となり、これにより、入射光量範囲の広い(ダイナミックレンジの広い)±差動出力構成の受光増幅回路を実現できる。なお、前段増幅器にクランプ回路を付加することによって、フォトダイオードのバイアス電圧の低下を防止できるため、高速で入射光量範囲の広い±差動出力構成の受光増幅回路を実現できる。
【0067】
また、本発明の±差動出力に信号差を演算する回路を付加することによって、所望の信号波形を出力する受光増幅回路を提供できる。
【0068】
【発明の効果】
本発明に係る受光増幅回路は、以上のように、入射光量に応じて変化する電流を出力する光検出器と、上記光検出器からの上記電流を電圧に変換したものを上記電気信号として出力する第1帰還増幅器と、入射光量に応じて変化する電気信号が非反転入力端子に入力されると共に上記正相出力を生成する正相出力用差動増幅器と、上記電気信号が反転入力端子に入力されると共に上記逆相出力を生成する逆相出力用差動増幅器と、上記第1帰還増幅器と同じ回路構成を有し、その出力をリファレンスとして上記正相出力用差動増幅器の反転入力端子および上記逆相出力用差動増幅器の非反転入力端子に出力する第2帰還増幅器と、外部基準電源を入力し、調整可能な第1及び第2基準電圧を生成し、上記第1基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも低く調整して上記正相出力用差動増幅器の非反転入力端子に供給すると共に、上記第2基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも高く調整して上記逆相出力用差動増幅器の非反転入力端子に供給するバイアス回路とを備え、上記正相出力用差動増幅器と上記逆相出力用差動増幅器とは、同じ回路構成を有していることを特徴としている。
【0069】
上記の発明によれば、入射光量に応じて変化する電気信号が、正相出力用差動増幅器の非反転入力端子と、逆相出力用差動増幅器の反転入力端子とに同時に印加されることになる。これにより、正相出力用差動増幅器による正相出力と、逆相出力用差動増幅器による逆相出力とが略同時に生成される。その結果、たとえ高周波の電気信号(数十MHz〜)であっても、正相出力と逆相出力との間で位相差が生じることを確実に抑制できる。
【0070】
また、位相差が生じることが抑制されるので、正相出力と逆相出力に対して差動増幅した場合、波形歪が生じることはない。このように、波形歪が生じないので、信号パルスジッタの拡大を確実に防止できる。これにより、本受光増幅回路を備えた光ピックアップ素子は、高速応答が可能となるという効果を併せて奏する。
【0071】
上記入射光量に応じて変化する電流を出力する光検出器と、上記光検出器からの上記電流を電圧に変換したものを上記電気信号として出力する第1接地型帰還増幅器と、この第1接地型帰還増幅器と同じ回路構成を有しその出力をリファレンスとして上記正相出力用差動増幅器の反転入力端子および上記逆相出力用差動増幅器の非反転入力端子に出力する第2接地型帰還増幅器とを備えることが好ましい。
【0072】
この場合、第1接地型帰還増幅器には光検出器が接続されている一方、第2接地型帰還増幅器には上記光検出器は接続されていない。第1及び第2接地型帰還増幅器は、同じ回路構成を有しているため、入射光量が無い状態では、第1及び第2接地型帰還増幅器の出力電圧は互いに等しくなる。後段の正相出力用差動増幅器および逆相出力用差動増幅器からみたとき、各入力である反転入力端子・非反転入力端子に同じものが接続されることとなるため、正相出力用差動増幅器および逆相出力用差動増幅器の動作のバランスが著しく改善される。また、入力部に電磁ノイズなどが混入した場合には、そのノイズ成分を正相出力用差動増幅器および逆相出力用差動増幅器にて除去できる。
【0073】
また、上記の発明によれば、同一構成の第1及び第2接地型帰還増幅器によって生成された信号及びリファレンスが、正相出力用差動増幅器の非反転入力端子および反転入力端子にそれぞれ入力されるので、入力側で生じたノイズは正相出力用差動増幅器において相殺される。同様に、上記信号及びリファレンスが、逆相出力用差動増幅器の反転入力端子および非反転入力端子にそれぞれ入力されるので、入力側で生じたノイズは逆相出力用差動増幅器において相殺されることになる。これにより、ノイズ耐量を確実に大きくできるという効果を併せて奏する。
【0074】
上記第1及び第2接地型帰還増幅器は、上記光検出器への入射光量が所定量以上になると、出力を飽和電圧未満にクランプするクランプ回路を有していることが好ましい。
【0075】
この場合、第1接地型帰還増幅器においては、入射光量に応じて所定の増幅率で増幅される。そのため、入射光量が所定量以上になると、第1接地型帰還増幅器は飽和してしまう。これを防止するために、クランプ回路が設けられている。このクランプ回路は、入射光量が所定量以上になると、第1接地型帰還増幅器の出力電圧を飽和電圧未満にクランプする。これにより、第1接地型帰還増幅器は、大入射光量の場合でも、飽和することを防止できる。このように、大光量入力時に第1接地型帰還増幅器の飽和が防止されるので、第1接地型帰還増幅器に接続されるフォトダイオードのバイアス電圧の低下が防止される。これにより、大光量入力時にも高速のパルス応答特性を得ることが可能となるという効果を併せて奏する。
【0076】
上記正相出力用差動増幅器と上記逆相出力用差動増幅器とは、同じ回路構成を有していることが好ましい。この場合、正相出力と逆相出力とは、略同じ振幅で略同じ位相を有するので、正相出力と逆相出力との間の位相差をより確実に抑制することが可能となり、非常に高精度の受光増幅回路を実現できるという効果を併せて奏する。
【0077】
外部基準電源を入力し、調整可能な第1及び第2基準電圧を生成し、上記正相出力用差動増幅器および上記逆相出力用差動増幅器にそれぞれ供給するバイアス回路を更に設けることが好ましい。
【0078】
この場合、バイアス回路は、外部基準電源を用いているので、第1及び第2基準電圧のインピーダンスを低く設定できる。これにより、第1及び第2基準電圧を介した正相出力と逆相出力との間の結合による特性変動を抑制することが可能となる。
【0079】
また、上記バイアス回路は、第1及び第2基準電圧を任意の電圧値に調整できる。例えば、正相出力用差動増幅器に供給される第1基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも低く設定すると共に、逆相出力用差動増幅器に供給される第2基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも高く設定することによって、正相出力用差動増幅器および逆相出力用差動増幅器のダイナミックレンジをそれぞれ拡大(入射可能な光量範囲を拡大)することが可能となる。つまり、より大光量の入射光量に対しても、正相及び逆相出力用差動増幅器がそれぞれ飽和することなく、差動増幅させることが可能となるという効果を併せて奏する。
【0080】
上記バイアス回路は、それぞれバイアスされた第1及び第2トランジスタを有し、上記外部基準電源が第1及び第2トランジスタのベースに接続され、該第1及び第2トランジスタから上記第1及び第2基準電圧がそれぞれ生成されることが好ましい。この場合、簡単な構成でダイナミックレンジの拡大が可能なバイアス回路を実現できるという効果を併せて奏する。例えば、第1トランジスタをNPNトランジスタとし、第2トランジスタをPNPトランジスタとし、両トランジスタのエミッタからそれぞれ上記第1及び第2基準電圧を得ることができる。この場合、第1基準電圧は外部基準電源の電圧値よりもNPNトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBE(約0.7V)だけ低いものとなる一方、第2基準電圧は外部基準電源の電圧値よりもPNPトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBE(約0.7V)だけ高いものとなる。
【0081】
上記正相出力と上記逆相出力とに対して差動増幅を行う差動増幅器を更に備えていることが好ましい。この場合、所望の信号処理用出力信号を生成することが可能となるという効果を併せて奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の受光増幅回路の構成例を示す回路図である。
【図2】本発明の受光増幅回路における入射光量に対する各正相(+)出力および逆相(−)出力の電圧変化を示す説明図である。
【図3】本発明のバイアス回路の構成例を示す回路図である。
【図4】本発明の出力回路の出力波形を示す波形図である。
【図5】従来の正相/逆相差動出力構成を備えた受光増幅回路の回路図である。
【図6】(a)〜(f)は、図5の受光増幅回路の要部の波形を示す波形図である。
【図7】従来の受光増幅回路における入射光量に対する各正相(+)出力および逆相(−)出力の電圧変化を示す説明図である。
【符号の説明】
1 接地型帰還増幅器
2 接地型帰還増幅器
3 正相(+)出力用差動増幅器
4 逆相(−)出力用差動増幅器
5 バイアス回路
6 クランプ回路
7 クランプ回路
8 出力回路

Claims (4)

  1. 入射光量に応じて変化する電気信号に基づいて正相出力および逆相出力を生成して出力する受光増幅回路において、
    上記入射光量に応じて変化する電流を出力する光検出器と、
    上記光検出器からの上記電流を電圧に変換したものを上記電気信号として出力する第1接地型帰還増幅器と、
    上記電気信号が非反転入力端子に入力されると共に上記正相出力を生成する正相出力用差動増幅器と、
    上記電気信号が反転入力端子に入力されると共に上記逆相出力を生成する逆相出力用差動増幅器と、
    上記光検出器には接続されず、上記第1接地型帰還増幅器と同じ回路構成を有し、その出力をリファレンスとして上記正相出力用差動増幅器の反転入力端子および上記逆相出力用差動増幅器の非反転入力端子に出力する第2接地型帰還増幅器と、
    外部基準電源を入力し、調整可能な第1及び第2基準電圧を生成し、上記第1基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも低く調整して上記正相出力用差動増幅器の非反転入力端子に供給すると共に、上記第2基準電圧を上記外部基準電源の電圧値よりも高く調整して上記逆相出力用差動増幅器の非反転入力端子に供給するバイアス回路とを備え、
    上記正相出力用差動増幅器と上記逆相出力用差動増幅器とは、同じ回路構成を有し
    上記第1接地型帰還増幅器の出力と、上記バイアス回路から出力される上記第1基準電圧とは、それぞれ抵抗分割された後に上記正相出力用差動増幅器の非反転入力端子に供給される一方、上記第2接地型帰還増幅器の出力と、該正相出力用差動増幅器の出力とは、それぞれ抵抗分割された後に上記正相出力用差動増幅器の反転入力端子に供給され、
    上記第2接地型帰還増幅器の出力と、上記バイアス回路から出力される上記第2基準電圧とは、それぞれ抵抗分割された後に上記正相出力用差動増幅器の非反転入力端子に供給される一方、上記第1接地型帰還増幅器の出力と、該逆相出力用差動増幅器の出力とは、それぞれ抵抗分割された後に上記逆相出力用差動増幅器の反転入力端子に供給されることを特徴とする受光増幅回路。
  2. 上記第1接地型帰還増幅器は、上記光検出器への入射光量が所定量以上になると、出力を飽和電圧未満にクランプするクランプ回路を有することを特徴とする請求項に記載の受光増幅回路。
  3. 上記バイアス回路は、それぞれバイアスされた第1及び第2トランジスタを有し、上記外部基準電源が第1及び第2トランジスタのベースに接続され、該第1及び第2トランジスタの各エミッタ電圧を上記第1及び第2基準電圧とすることを特徴とする請求項1または2に記載の受光増幅回路。
  4. 上記正相出力と上記逆相出力とに対して差動増幅を行う差動増幅器を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の受光増幅回路。
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