JP4077468B2 - エキスパンションジョイント - Google Patents

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Description

この発明は、免震建築物のクリアランススペースに設けられるエキスパンションジョイントに関するものである。
近年、基礎を含む下部構造と上部構造の間にアイソレーター、ダンパー、すべり支承などの免震装置を設け、上部構造の固有周期を延長、減衰させて、地震動に対する応答を低減する免震構造の建物が建築されるようになっている。このような免震構造の建物は、免震装置の変形により地震のエネルギーを吸収し、建物本体への地震力を1/3〜1/5に低減できるので、地震時に建物本体とその機能を守り、人命と財産を守ることができる。
この場合、建物本体全周に免震による最大の変位量を考慮したクリアランススペースを確保する必要がある。また、クリアランススペースの変形に追従するように、下部構造と建物本体の人または車両の出入り口通路部を含む全周にわたってクリアランススペースを跨ぐエキスパンションジョイントを架設する必要がある(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平9−256482号公報 特開平10−82101号公報
しかしながら、前述したエキスパンションジョイントにおいては、部品点数が多く、組立に多くの時間が必要になるばかりでなく、相対的に摺動可能な嵌合部を有するため、地震時において、嵌合部が円滑に摺動するように、日常の保守点検が不可欠となり、コストがかさむという欠点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構造で、地震時おいて、躯体間のクリアランススペースの変形に確実に追従することができるエキスパンションジョイントを提供するものである。
本発明は、地震時に相対変位を生じる躯体間の全周にわたるクリアランススペースに架設されたエキスパンションジョイントにおいて、このエキスパンションジョイントは、クリアランススペースに臨んで一方の躯体に設けられた支持部材と、クリアランススペースの長手方向と平行に設定間隔をおいて他方の躯体に設けられた2個の部材と、クリアランススペースを跨いで一方の躯体および他方の躯体間に架設された複数個の床部材と、から構成され、前記支持部材は、クリアランススペースの長手方向に沿って設定間隔をおいて一対ずつ複数対の半円筒状支持具が固定されるとともに、一対の半円筒状支持具間に位置してそれぞれクリアランススペースの長手方向に直交する方向に長軸を有する複数個の長孔が形成されたフレームを有し、また、前記各床部材には、支持部材におけるフレームの各長孔に対応して複数本の連結ボルトが一端部に設けられてなり、前記各床部材の一端部がそれぞれ複数対の半円筒状支持具に載置されるとともに、その略半部がそれぞれ2個の受部材にわたって支持される一方、各連結ボルトが対応するフレームの長孔にそれぞれ挿通されるとともに、各連結ボルトにナットがそれぞれ締結されて支持部材に各床部材が連結されることを特徴とするものである。
本発明によれば、地震時において、一方の躯体と他方の躯体との間のクリアランススペースが変形した場合、例えば、一方の躯体に対して他方の躯体が相対的に上下方向に変位した場合、床部材は、半円筒状支持具に載置されているため、その円筒面に沿って回動し、上下方向の変位に対して追従することができる。この場合、連結ボルトの揺動は、フレームの長孔によって許容される。また、一方の躯体に対して他方の躯体がクリアランススペースの幅方向に変位した場合、床部材は、受部材に支持されて摺動し、幅方向の変位に追従することができる。この場合、クリアランススペースの幅に相当する長さ変位することを許容するように、2個の受部材間の間隔は、ほぼクリアランススペースの幅に相当する長さとなる。さらに、一方の躯体に対して他方の躯体がクリアランススペースの長手方向に変位した場合、床部材は、クリアランススペースの長手方向と平行に延びる2個の受部材に支持されて摺動し、長手方向の変位に追従することができる。
なお、床部材および支持部材は、連結ボルトおよびナットを介して連結されているため、床部材が支持部材から離脱することはない。
この結果、床部材を半円筒状支持具に載置し、連結ボルトおよびナットを介して床部材および支持部材を連結するという簡単な構造にも関わらず、地震によって躯体間に生じる相対的な3次元の変位に確実に追従することができる。
本発明は、地震時に相対変位を生じる躯体間の全周にわたるクリアランススペースに架設されたエキスパンションジョイントにおいて、このエキスパンションジョイントは、クリアランススペースに臨んで一方の躯体に設けられた支持部材と、クリアランススペースの長手方向と平行に設定間隔をおいて他方の躯体に設けられた2個の部材と、クリアランススペースを跨いで一方の躯体および他方の躯体間に架設された複数個の床部材と、から構成され、前記支持部材は、クリアランススペースの長手方向に沿って設定間隔をおいてクリアランススペースの長手方向に直交する方向に長軸を有する複数個の長孔が形成されたフレームを有し、また、前記各床部材には、支持部材の各長孔を挟むように対向する位置にそれぞれ一対の半円筒状支持具が一端部に固定されるとともに、各長孔に対向する位置にそれぞれボルト孔が一端部に形成されてなり、前記各床部材の一端部が半円筒状支持具を介して支持部材のフレームに載置されるとともに、その略半部がそれぞれ2個の受部材にわたって支持される一方、連結ボルトがフレームの各長孔および床部材の各ボルト孔にそれぞれ挿通されるとともに、各連結ボルトにナットがそれぞれ締結されて支持部材に各床部材が連結されることを特徴とするものである。
本発明によれば、地震時において、一方の躯体と他方の躯体との間のクリアランススペースが変形した場合、例えば、一方の躯体に対して他方の躯体が相対的に上下方向に変位した場合、床部材は、半円筒状支持具を介して支持部材のフレームに載置されているため、その円筒面がフレームを転動し、上下方向の変位に対して追従することができる。この場合、連結ボルトの揺動は、フレームの長孔によって許容される。また、一方の躯体に対して他方の躯体がクリアランススペースの幅方向に変位した場合、床部材は、受部材に支持されて摺動し、幅方向の変位に追従することができる。この場合、クリアランススペースの幅に相当する長さ変位することを許容するように、2個の受部材間の間隔は、ほぼクリアランススペースの幅に相当する長さとなる。さらに、一方の躯体に対して他方の躯体がクリアランススペースの長手方向に変位した場合、床部材は、クリアランススペースの長手方向と平行に延びる2個の受部材に支持されて摺動し、長手方向の変位に追従することができる。
なお、床部材および支持部材は、連結ボルトおよびナットを介して連結されているため、床部材が支持部材から離脱することはない。
この結果、床部材に設けた半円筒状支持具を支持部材のフレームに載置し、連結ボルトおよびナットを介して床部材および支持部材を連結するという簡単な構造にも関わらず、地震によって躯体間に生じる相対的な3次元の変位に確実に追従することができる。
本発明において、前記連結ボルトにクッションゴムを介在して床部材と支持部材のフレームとが連結されていると、支持部材に対する床部材の衝撃を緩衝することができるため、好ましい。
本発明によれば、地震時おいて、躯体間のクリアランススペースの変形に確実に追従することができる。また、構造が簡単で安価に製造できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1乃至図4には、本発明のエキスパンションジョイント1の一実施形態が示されている。
このエキスパンションジョイント1は、一方の躯体K1に設けられた支持部材2と、他方の躯体K2に設けられた2個の受部材3,4と、クリアランススペースSを跨いで躯体K1,K2間に架設された複数個の床部材5と、から構成されている。
ここで、一方の躯体K1は、建物本体であり、また、他方の躯体K2は、詳細には図示しないが、基礎に打設された床版コンクリートおよび該床版コンクリートの周囲に形成された擁壁からなる免震ピットであって、建物本体は、免震ピットの床版コンクリートに免震装置を介して構築されている。そして、一方の躯体K1である建物本体と、他方の躯体K2である免震ピットの擁壁との間に全周にわたってクリアランススペースSが形成されている(図1参照)。
支持部材2は、一方の躯体K1に固定された断面略Z字状のベース板21と、ベース板21に溶着された受け材22と、これらのベース板21および受け材22に一体に溶着された断面L字状のフレーム23と、フレーム23の上端面から上端部が設定長さ突出するようにフレーム23に溶着された床見切り24と、フレーム23に長手方向に設定間隔をおいて固定された複数対の半円筒状支持具25と、からなり、クリアランススペースSに臨んで設けられている。そして、フレーム23には、一対の半円筒状支持具25,25間に位置して、長手方向に直交する方向に長軸を有する複数個の長孔23a(図4参照)が形成されており、後述する床部材5に設けた連結ボルト6の揺動を許容するようになっている。
なお、一対の半円筒状支持具25は、後述する各床部材5の両端部近傍に対応する位置にそれぞれ設けられている。
一方の受部材3は、他方の躯体K2に固定された下地材31と、上端部が躯体K2の上面から設定長さ突出するように、下地材31に溶着された受け材32と、からなり、前述した支持部材2と対向してクリアランススペースSに臨んでその長手方向に沿って設けられている。
他方の受部材4は、他方の躯体K2に固定された下地材41と、上端部が躯体K2の上面から設定長さ突出するように、下地材41に溶着された断面L字状の支持材42と、からなり、前述した一方の受部材3から設定間隔をおいて、かつ、該受部材3と平行に設けられている。
各床部材5は、図4に詳細に示すように、断面L字状の床フレーム51と、床フレーム51の長手方向に間隔をおいて連結された複数の縦補強材52と、複数の縦補強材52にわたってその長手方向に間隔をおいて連結された複数の横補強材53と、これらの床フレーム51、縦補強材52および横補強材53の上端縁に設置された床板54と、からなり、床フレーム51の両端部には、前述したフレーム23に形成された長孔23aに対応して連結ボルト6が垂設されるとともに、フレーム23に設けられた半円筒状支持具25に対応して支持板55が溶着されている。
なお、支持板55は、床フレーム51に溶着された複数の補強板56を介して連結ボルト6とともに補強されている。
次に、このように構成されたエキスパンションジョイント1の組立要領を説明する。
まず、一方の躯体K1にベース板21をアンカーボルトを介して固定した後、ベース板21に受け材22を溶着し、次いで、これらのベース板21および受け材22間にわたってフレーム23を溶着し、支持部材2を形成する。この際、フレーム23には、設定間隔をおいて長孔23aが形成されている他、各長孔23aを挟んで一対の半円筒状支持具25が溶着され、また、床見切り24が溶着されている。
他方の躯体K2においては、クリアランススペースSに臨んで下地材31を敷設するとともに、下地材31に受け材32を溶着して一方の受部材3を形成する。さらに、一方の受部材3と平行に、かつ、設定間隔をおいて、他方の躯体K2に下地材41を敷設するとともに、下地材41に支持材42を溶着して他方の受部材4を形成する。
支持部材2、受部材3,4が取り付けられたならば、クリアランススペースSを跨ぐように、一方の躯体K1に設けられた支持部材2および他方の躯体K2に設けられた受部材3,4にわたって複数の床部材5を順次架設する。この際、各床部材5の床フレーム51に設けた連結ボルト6を支持部材2におけるフレーム23に形成された長孔23aに挿通するとともに、支持板55をフレーム23に設けた半円筒状支持具25に載置する。次いで、各長孔23aにそれぞれ挿通された連結ボルト6に支持部材2のフレーム23の下面側からクッションゴム7を挿通するとともに、ナット8をねじ込んで床部材5を支持部材2に連結する。
ここで、クリアランススペースSの幅W1:700mm、床部材5の長さL1:1600mm、一方の受部材3と他方の受け部材4との間隔D1が750mmに設定されており、床部材5は、クリアランススペースSの幅W1に略相当する長さの半部が他方の躯体K2側に延設されて、受部材3,4にわたって支持されている。
このような構造のエキスパンションジョイント1において、地震が発生し、一方の躯体K1と他方の躯体K2との間のクリアランススペースSが変形した場合、例えば、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的に上方向に変位した場合、各床部材5は支持部材2のフレーム23に連結ボルト6およびナット8を介して連結されている他、各床部材5は、その床フレーム51に固定した支持板55が支持部材2のフレーム23に設けた半円筒状支持具25にそれぞれに載置されているため、図3において、その円筒面に沿って反時計回り方向に回動し、他方の躯体K2の相対的な上方向の変位に追従することができる。
この際、床部材5に固定された連結ボルト6は、支持部材2のフレーム23に形成された長孔23a内を揺動することから、半円筒状支持具25の円筒面に沿って床部材5が回動するに際して支障を生じることはない。また、支持部材2と床部材5との間に発生する衝撃は、連結ボルト6に取り付けられたクッションゴム7が吸収し、衝撃音などを発生することを防止できる。
同様に、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的に下方向に変位した場合も、図3において、各床部材5における床フレーム51に固定した支持板55が支持部材2のフレーム23に設けた半円筒状支持具25に載置され、その円筒面に沿って時計回り方向に回動し、他方の躯体K2の相対的な下方向の変位に追従することができる。
また、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的にクリアランススペースSの幅を縮小し、あるいは、拡大する方向(図2の左右方向)に変位した場合は、床部材5は、その底面である縦補強材52がそれぞれ受部材3の受け材32および受部材4の支持材42上に支持されているため、床部材5が受部材3の受け材32および受部材4の支持材42に沿って摺動し、一方の躯体K1に対する他方の躯体K2の左右方向の相対的な変位に追従することができる。
この場合、クリアランススペースSの幅W1と、受部材3の受け材32および受部材4の支持材42間の間隔D1とは、ほぼ同一であるため、クリアランススペースSの幅W1を拡大する方向の移動は、ほぼクリアランススペースSの幅W1に相当する長さ分許容することができる。その際、床部材5は、一端部が支持部材2に連結され、他端部が一方の受部材3の受け材32に支持されるため、床部材5がクリアランススペースSに脱落することはない。
さらに、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的にクリアランススペースSの長手方向(図2の紙面に直交する方向)に変位した場合も、床部材5は、その縦補強材52がそれぞれ受部材3の受け材32および受部材4の支持材42上に支持されているため、床部材5が受部材3の受け材32および受部材4の支持材42に沿って摺動し、一方の躯体K1に対する他方の躯体K2のクリアランススペースSの長手方向の相対的な変位に追従することができる。
この結果、エキスパンションジョイント1は、地震によって躯体K1,K2間に生じる相対的な3次元の変位に確実に追従することができる。しかも、床部材5を半円筒状支持具25に載置して連結ボルト6およびナット8を介して支持部材2に連結するだけの簡単な構造でよく、格別な保守点検作業も不要となることから、コストを大幅に削減することができる。
ところで、前述した実施形態においては、一方の躯体K1と他方の躯体K2との間を車両が通行するエキスパンションジョイント1について説明したが、車両以外の歩行者のエキスパンションジョイントに適用することもできる。
例えば、図5および図6には、歩行者が通行するためのエキスパンションジョイント1が記載されている。
このエキスパンションジョイント1も、先に説明したエキスパンションジョイント1と同様に、一方の躯体K1に設けられ支持部材2と、他方の躯体K2に設けられた2個の受部材3,4と、クリアランススペースSを跨いで躯体K1,K2間に架設された複数の床部材5と、から構成されている。このため、同一の部材には同一の符号を付してその詳細な説明を省略するとともに、相違する点についてのみ説明する。
床部材5は、床フレーム51に浅い箱状の床材57を連結して構成され、床材57には、歩行用タイル58が敷設されている。また、床フレーム51には、下地材511を介して床見切り512が、その上端縁が歩行用タイル58の上面と面一となるように溶着されている(図6参照)。
この床部材5も、クリアランススペースを跨ぐように、一方の躯体K1に設けられた支持部材2および他方の躯体K2に設けられた受部材3,4にわたって架設される。この際、各床部材5の床フレーム51に設けた連結ボルト6が支持部材2におけるフレーム23に形成された長孔23aに挿通され、支持板55がフレーム23に設けた半円筒状支持具25に載置された後、連結ボルト6に支持部材2のフレーム23の下面側からクッションゴム7が挿通されるとともに、ナット8が締結されて、床部材5は支持部材2に連結される。
このような構造のエキスパンションジョイント1においても、地震が発生し、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的に上下方向に変位した場合、図6において、床部材5は、半円筒状支持具25の円筒面に沿って時計回り方向あるいは反時計回り方向に回動し、一方の躯体K1に対する他方の躯体K2の上下方向の相対的な変位に追従することができる。
また、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的にクリアランススペースSの幅方向(図5の左右方向)に変位した場合は、床部材5は、その床材57が受部材3の受け材32および受部材4の支持材42に沿って摺動し、一方の躯体K1に対する他方の躯体K2のクリアランススペースSの幅方向の相対的な変位に追従することができる。
さらに、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的にクリアランススペースSの長手方向(図5の紙面に直交する方向)に変位した場合も、床部材5は、その床材57が受部材3の受け材32および受部材4の支持材42に沿って摺動し、一方の躯体K1に対する他方の躯体K2のクリアランススペースSの長手方向の相対的な変位に追従することができる。
この結果、エキスパンションジョイント1は、地震によって躯体K1,K2間に生じる相対的な3次元の変位に確実に追従することができる。しかも、床部材5を半円筒状支持具25に載置して連結ボルト6およびナット8を介して支持部材2に連結するだけの簡単な構造でよく、格別な保守点検作業も不要となることから、コストを大幅に削減することができる。
さらに、前述した実施形態においては、半円筒状支持具25を支持部材2に設けた場合を例示したが、床部材5に設けることもできる。
例えば、図7および図8に示すエキスパンションジョイント1は、前述した車両用エキスパンションジョイント1のうち、最終端のエキスパンションジョイント1に連続して設けられ、クリアランススペースSの長手方向に沿って一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的に移動した際に、他方の躯体K2と最終端のエキスパンションジョイント1との間にクリアランススペースSが開口しないように設けられる。
このエキスパンションジョイント1は、一方の躯体K1に設けられた支持部材2と、他方の躯体K2に設けられた受部材3と、躯体K1,K2間に架設された床部材5と、から構成されている。
ここで、支持部材2は、躯体K1に直接固定された断面L字状のフレーム23で形成され、詳細には図示しないが、長手方向(図7の紙面に直交する方向)に設定間隔をおいて複数個の長孔23aが形成されている。
受部材3は、下地材31および該下地材31に溶着された受け材32からなり、躯体K2に設けられている。この場合、他方の受部材4に対応する構成は設けられていないが、床部材5の底面は、他方の躯体K2の表面に直接載置されており、この躯体K2の表面が他方の受け部材4に相当するものである。
床部材5は、浅い箱状の床材57に歩行用タイル58を敷設して構成されており、床材57の前端部に歩行用タイル58の上面と面一となるように床見切り571が溶着されている。そして、床部材5における床材57の前端部側下面には、前述したフレーム23の長孔23aを挟むように対向する位置にそれぞれ半円筒状支持具25が設けられている他、該長孔23aと対向する位置にボルト孔(図示せず)が形成されている。また、床部材5の床材57の後端部は、傾斜面に形成されている他、その後端部には、ヒンジ591を介して渡り板59が回動自在に軸支されている。
なお、他方の躯体K2には、クリアランススペースSの長手方向(図7の左右方向)延長線上において、受部材3からクリアランススペースSの幅に略相当する距離をおいてガイド9が設けられている。このガイド9は、その前面側が床部材5の床材57の後端部に形成された傾斜面に対応する傾斜面に形成されており、床部材5が相対的に図7の左方向に移動した際に、床材57の傾斜面がガイド9の傾斜面に案内されて乗り上げるようになっている。
この床部材5は、支持部材2のフレーム23に形成された長孔23aに、クッションゴム7を介挿した連結ボルト6を挿通するとともに、床部材5における床材57のボルト孔に挿通し、床部材5側においてナット8を介して締結されている。この際、床部材5に設けた半円筒状支持具25が支持部材2のフレーム23上に載置される。
このように構成されたエキスパンションジョイント1において、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的に上下方向に変位した場合、図8において、床部材5は、半円筒状支持具25の円筒面がフレーム23上を時計回り方向あるいは反時計回り方向に転動し、一方の躯体K1に対する他方の躯体K2の上下方向の相対的な変位に追従することができる。
また、一方の躯体K1に対して他方の躯体K2が相対的にクリアランススペースSの長手方向(図7の左右方向)に変位した場合、床部材5は、その床材57が受部材3の受け材32および躯体K2の表面を摺動し、一方の躯体K1に対する他方の躯体K2のクリアランススペースSの長手方向の相対的な変位に追従することができる。
ここで、床部材5が図7において左方向に移動した場合、床材57の後端側傾斜面がガイド9の前端側傾斜面に当接し、床材5はガイド9に乗り上げる。そして、渡り板59はヒンジ回りに垂れ下がり、乗り上げた床部材5の歩行面との段差を連絡することになる(図9参照)。同様に、床部材5が図7において右方向に移動し、渡り板59がガイド9から離脱したとしても、渡り板59はヒンジ回りに垂れ下がり、躯体K2の表面と床部材5の歩行面との段差を連絡するものである。
以上のように本発明によれば、簡単な構造によって、地震による3次元の変位に対して確実に追従することができることから、地震によってクリアランススペースが開口することがなく、安全に脱出することができる。
エキスパンションジョイントを設けた建物の平面図である。 本発明のエキスパンションジョイントの一実施形態を示す図1のA−A線断面図である。 図2のエキスパンションジョイントの要部の拡大図である。 図2のエキスパンションジョイントを説明する斜視図である。 本発明のエキスパンションジョイントの他の実施形態を示す図1のB−B線断面図である。 図5のエキスパンションジョイントの要部の拡大図である。 本発明のエキスパンションジョイントのもう一つの実施形態を示す図1のC−C線断面図である。 図7のエキスパンションジョイントの地震時の作動状態を説明する断面図である。 図7のエキスパンションジョイントの作動状態を説明する断面図である。
符号の説明
1 エキスパンションジョイント
2 支持部材
23 フレーム
23a 長孔
25 半円筒状支持具
3,4 受部材
32 受け材
42 支持材
5 床部材
51 床フレーム
54 床板
55 支持板
6 連結ボルト
7 クッションゴム
8 ナット
K1,K2 躯体
S クリアランススペース

Claims (3)

  1. 地震時に相対変位を生じる躯体間の全周にわたるクリアランススペースに架設されたエキスパンションジョイントにおいて、このエキスパンションジョイントは、クリアランススペースに臨んで一方の躯体に設けられた支持部材と、クリアランススペースの長手方向と平行に設定間隔をおいて他方の躯体に設けられた2個の部材と、クリアランススペースを跨いで一方の躯体および他方の躯体間に架設された複数個の床部材と、から構成され、前記支持部材は、クリアランススペースの長手方向に沿って設定間隔をおいて一対ずつ複数対の半円筒状支持具が固定されるとともに、一対の半円筒状支持具間に位置してそれぞれクリアランススペースの長手方向に直交する方向に長軸を有する複数個の長孔が形成されたフレームを有し、また、前記各床部材には、支持部材におけるフレームの各長孔に対応して複数本の連結ボルトが一端部に設けられてなり、前記各床部材の一端部がそれぞれ複数対の半円筒状支持具に載置されるとともに、その略半部がそれぞれ2個の受部材にわたって支持される一方、各連結ボルトが対応するフレームの長孔にそれぞれ挿通されるとともに、各連結ボルトにナットがそれぞれ締結されて支持部材に各床部材が連結されることを特徴とするエキスパンションジョイント。
  2. 地震時に相対変位を生じる躯体間の全周にわたるクリアランススペースに架設されたエキスパンションジョイントにおいて、このエキスパンションジョイントは、クリアランススペースに臨んで一方の躯体に設けられた支持部材と、クリアランススペースの長手方向と平行に設定間隔をおいて他方の躯体に設けられた2個の部材と、クリアランススペースを跨いで一方の躯体および他方の躯体間に架設された複数個の床部材と、から構成され、前記支持部材は、クリアランススペースの長手方向に沿って設定間隔をおいてクリアランススペースの長手方向に直交する方向に長軸を有する複数個の長孔が形成されたフレームを有し、また、前記各床部材には、支持部材の各長孔を挟むように対向する位置にそれぞれ一対の半円筒状支持具が一端部に固定されるとともに、各長孔に対向する位置にそれぞれボルト孔が一端部に形成されてなり、前記各床部材の一端部が半円筒状支持具を介して支持部材のフレームに載置されるとともに、その略半部がそれぞれ2個の受部材にわたって支持される一方、連結ボルトがフレームの各長孔および床部材の各ボルト孔にそれぞれ挿通されるとともに、各連結ボルトにナットがそれぞれ締結されて支持部材に各床部材が連結されることを特徴とするエキスパンションジョイント。
  3. 前記連結ボルトにクッションゴムを介在して床部材と支持部材のフレームとが連結されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のエキスパンションジョイント。
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