JPH1171821A - 渡り廊下の床版構造 - Google Patents

渡り廊下の床版構造

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JPH1171821A
JPH1171821A JP23307397A JP23307397A JPH1171821A JP H1171821 A JPH1171821 A JP H1171821A JP 23307397 A JP23307397 A JP 23307397A JP 23307397 A JP23307397 A JP 23307397A JP H1171821 A JPH1171821 A JP H1171821A
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JP
Japan
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corridor
floor slab
building
buildings
crossing
Prior art date
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Pending
Application number
JP23307397A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuyuki Maeda
信之 前田
Kazuhide Kamibayashi
一英 上林
Norihiko Sakuraba
記彦 櫻庭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水平方向の大きな変形に追随可能な渡り廊下
の床版構造を提供することを目的とする。 【解決手段】 免震建物1,1間の渡り廊下8の床版構
造10を、免震建物1,1の双方に固定されて渡り廊下
8の延在方向と交差する方向に水平に配置されたレール
12,12と、その端部13b,13bが、レール1
2,12によりレール12,12に対し水平方向に相対
変位可能に支持されるとともに、その上面13aが渡り
廊下8の通路10を構成する架設板13とを備えた構成
とする。さらに、架設板13の端部13b,13bに
は、渡り廊下8の延在方向と平行なスリット14,14
をそれぞれ形成し、これらスリット14,14には、免
震建物1,1側の双方に固定されたピン15,15を挿
通する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建物同士の間、ま
たは建物とその外部との間に架設された渡り廊下の床版
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、建物同士の間や、建物と
その外部とを連絡するために、これらの間に渡り廊下が
架設されることがある。このような渡り廊下において
は、建物同士、または建物とその外部との双方の側に固
定されたコンクリート板等が床版として用いられるのが
通常である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、基礎
部分に積層ゴムを介装して固有振動周期を長周期化する
ことにより免震効果を得る免震建物が多く実現してい
る。このような免震建物においては、地震時に、積層ゴ
ムから上の部分が水平方向に大きく振動することから、
当該建物外部の地盤や他の建物と当該建物とを渡り廊下
により接続した場合には、渡り廊下の床版を、水平方向
の大きな変形に追随可能とする必要がある。
【0004】またそれとは別に、一般に、高層建物は、
地震時に大きな変位で長周期の水平振動をするように設
計されるのが通常であるため、複数の高層建物を渡り廊
下で接続する場合においても、渡り廊下の床版を大きな
棟間変位に対応可能とする必要がある。
【0005】しかしながら、上述のように、渡り廊下の
床版を、建物同士、または建物とその外部との双方の側
に固定して形成したのでは、地震時に、渡り廊下が棟間
変位棟に追随することができなくなり、これにより、渡
り廊下が破損し、渡り廊下を利用する人の安全の確保に
困難をきたす懸念が生じる。本発明は、このような事情
に鑑みてなされたものであり、水平方向の大きな変形に
追随可能な渡り廊下の床版構造を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては以下の手段を採用した。すなわ
ち、請求項1記載の渡り廊下の床版構造は、建物同士の
間、または建物とその外部との間に架設された渡り廊下
の床版構造であって、前記建物側の双方または前記建物
側と前記外部側との双方に固定されて、前記渡り廊下の
延在方向と交差する方向に水平に配置されたレールと、
その両端部が、前記レールにより該レールに対し水平方
向に相対変位可能に支持されるとともに、その上面が前
記渡り廊下の通路を構成する架設板とを備えてなり、該
架設板の端部には、前記渡り廊下の延在方向と平行にス
リットがそれぞれ形成され、これらスリットには、前記
建物側または前記外部側に固定されたピンが挿通されて
いることを特徴とする。
【0007】上記のような構成とされるため、この渡り
廊下の床版構造においては、ピンおよびスリットによっ
て、架設板と建物または建物の外部との渡り廊下の延在
方向の相対変位が許容されるともに、渡り廊下の延在方
向と直交する方向の相対変位が規制される。したがっ
て、架設板がレール上を、渡り廊下の延在方向に変位す
ること、および、ピンを支点として回転変位することが
可能となる。
【0008】請求項2記載の渡り廊下の床版構造は、請
求項1記載の渡り廊下の床版構造であって、前記建物は
免震建築物であることを特徴とする。
【0009】上記のような構成とされているために、こ
の渡り廊下の床版構造は、地震時には、免震建物間の棟
間変位に追随するように作用することとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。図5は、隣接して建設された免
震建物1,1を示す図である。図中に示すように、免震
建物1は、その基礎部分3に積層ゴム4,4,…を介装
することによって、その上部構造6と地盤7とが縁切り
され、これにより、固有振動周期の長周期化が図られた
ものである。また、これら免震建物1,1間には、これ
らを繋ぐ渡り廊下8,8,…が架設されている。
【0011】図1は、渡り廊下8を構成する床版構造9
の詳細を示す平面図であり、図2は、図1におけるI−
I矢視断面図である。これら図中示すように、渡り廊下
8の床版構造9は、渡り廊下8における通路10を構成
するものであり、免震建物1,1側の床スラブ11,1
1上に水平に固定されたレール12,12と、レール1
2,12によって支持された架設板13と、架設板13
に形成されたスリット14,14に対して挿通されたピ
ン15,15とから概略構成されている。
【0012】図1中に示すように、架設板13は、その
上面13aが通路10の一部を構成している。また、レ
ール12,12は、渡り廊下8の延在方向(p方向)と
直交する方向(q方向)に配置されている。さらに、ス
リット14,14は、架設板13の端部13b,13b
において、渡り廊下8の延在方向(p方向)に平行に形
成されている。また、図1,2中に二点鎖線で示すよう
に、渡り廊下8が供用される際には、床スラブ11,1
1と架設板13の上面13aとの間に、通路10の段差
をなくすためのステンレス製の通路板13,13が配置
されることとなる。さらに、図1中に示すように、通路
10の両側縁10a,10aには、手摺16,16が設
けられている。
【0013】図3は、図1におけるII−II断面を示
す図である。図中に示すように、架設板13は、ステン
レス製の箱体17の内部にコンクリートCを打設するこ
とにより形成されるものである。また図中に示すよう
に、スリット14の下方は、スリット14の内方に突出
する突出部14aとされており、さらに、突出部14a
とピン15の上端15aにはプレート18が配置されて
いる。地震時には、これら突出部14aおよびプレート
18が互いに係合することにより、架設板13が上方に
飛び出すことが防止される。
【0014】図4は、図1におけるIII−III断面
を示す図である。図中に示すように、レール12は、ス
テンレス製の溝型鋼19を、その溝部19aが床スラブ
11と対向するように床スラブ11上に配置することに
より形成されたものである。さらにレール12の上面1
2aには、図示しない四フッ化エチレン樹脂のシートが
配置されている。これにより、架設板13の下面13c
と、レール12の上面12aとの間の摩擦が低減され、
架設板13とレール12との間に滑りが許容されること
となる。
【0015】以上が本実施の形態の主要な構成である
が、次に、渡り廊下8の床版構造9が地震時にどのよう
に機能するかについて述べる。すなわち、地震時には、
免震建物1,1は、水平方向に振動することとなるが、
このとき、免震建物1,1が、渡り廊下8の延在方向
(図1中p方向)に相対変位した際には、架設板13と
レール12との間に滑りが許容されているため、架設板
13が床スラブ11に対してp方向に相対変位すること
となり、これにより、床版構造9が全体としてp方向に
伸縮して棟間変位に追随する。また、このとき、ピン1
5はスリット14内を移動することとなる。
【0016】また、免震建物1,1が、渡り廊下8の延
在する方向と直交方向(図1中q方向)に相対変位した
際には、ピン15およびスリット14によって、床スラ
ブ11,11と架設板13とのq方向の相対変位が規制
されるために、架設板13は、床スラブ11、11に対
してp方向に相対変位するとともに、レール12,12
上をピン15,15を支点として回動変位することとな
る。したがって、床版構造9は、その延在方向に全体と
して伸縮するとともに、免震建物1,1に対して回転変
位することとなり、これにより免震建物1,1のq方向
(図1参照)の棟間変位に追随することとなる。
【0017】上述のように、渡り廊下8の床版構造9に
おいては、地震時に、免震建物1,1が渡り廊下8の延
在する方向に相対変位した場合、および、免震建物1,
1が渡り廊下8の延在する方向と直交方向に相対変位し
た場合の双方において、床版構造9が棟間変位に追随す
ることが可能である。したがって、この床版構造9が採
用された渡り廊下8は、地震時にも損壊することがな
く、安全なものとなる。
【0018】また、床版構造9が採用された渡り廊下8
は、上述のような機能を持つことから、地震時における
棟間変位の大きい免震建物1,1間に架設される渡り廊
下として好適なものとなる。
【0019】なお、上記実施の形態において、本発明の
主旨を逸脱しない範囲で、渡り廊下8や、免震建物1の
各部の構造の詳細や材料などの構成を変化させるように
してもよい。
【0020】例えば、上記実施の形態においては、架設
板13の両方の端部13b,13bにスリット14,1
4が設けられているが、このようにスリット14を架設
板13の両端に設けたのでは、地震による変位後に、架
設板13が元の位置に戻らないことが懸念される。した
がって、これを防ぐために、架設板13の下方にパン
タグラフを設け、その復元力により、架設板13が元の
位置に戻るようにしたり、あるいは、スリット14を
架設板13の一方の端部13bのみに配置するようにす
ることによって、地震後の架設板13の位置のずれを防
ぐようにしてもよい。
【0021】また、それとは別に、架設板13を、鉄板
やステンレス等の金属板により構成するようにしてもよ
い。また、架設板13の形状は、上記実施の形態におけ
るようなものである必要はなく、例えば、図6に示すよ
うに、その端部13b,13bが略半円形とされている
ものであってもよい。
【0022】さらに、床版構造9が採用される渡り廊下
8は、上記実施の形態のように、免震建物1,1間の渡
り廊下である必要はなく、例えば、免震建物と地盤との
間に架設された渡り廊下、あるいは、一般の高層建物間
を連絡する渡り廊下であってもよい。
【0023】また、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱
しない範囲内であれば、他のいかなる構成を採用するよ
うにしてもよく、また、上記したような変形例を選択的
に組み合わせたものとしてもよいのは言うまでもない。
【0024】
【発明の効果】本発明の渡り廊下の床版構造によれば、
架設板が、レール上を、渡り廊下の延在方向に変位する
こと、および、ピンを支点として回転変位することが可
能とされているために、地震時に、建物同士または建物
とその外部とが渡り廊下の延在する方向に相対変位した
場合、および、これらが渡り廊下の延在する方向と直交
方向に相対変位した場合の双方において、床版構造がそ
の変位に追随することが可能である。これにより、渡り
廊下が、地震時に損壊する懸念がなくなり、その安全性
を向上させることができる。また、この床版構造が採用
された渡り廊下は、上述のような機能を持つことから、
地震時における棟間変位の大きい免震建物間に架設され
る渡り廊下として、特に好適なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態を模式的に示す渡り廊
下の床版構造の平面図である。
【図2】 図1におけるI−I矢視断面図である。
【図3】 図1におけるII−II矢視断面図である。
【図4】 図1におけるIII−III矢視断面図であ
る。
【図5】 本発明の渡り廊下の床版構造が設置された免
震建物を示す正面図である。
【図6】 本発明の他の実施の形態を模式的に示す渡り
廊下の床版構造の平面図である。
【符号の説明】
1 免震建物 8 渡り廊下 9 床版構造 10 通路 12 レール 13 架設板 13a 上面 13b 端部 14 スリット 15 ピン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物同士の間、または建物とその外部と
    の間に架設された渡り廊下の床版構造であって、 前記建物側の双方または前記建物側と前記外部側との双
    方に固定されて、前記渡り廊下の延在方向と交差する方
    向に水平に配置されたレールと、 その両端部が、前記レールにより該レールに対し水平方
    向に相対変位可能に支持されるとともに、その上面が前
    記渡り廊下の通路を構成する架設板とを備えてなり、 該架設板の端部には、前記渡り廊下の延在方向と平行に
    スリットがそれぞれ形成され、該スリットには、前記建
    物側または前記外部側に固定されたピンが挿通されてい
    ることを特徴とする渡り廊下の床版構造。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の渡り廊下の床版構造であ
    って、前記建物は免震建築物であることを特徴とする渡
    り廊下の床版構造。
JP23307397A 1997-08-28 1997-08-28 渡り廊下の床版構造 Pending JPH1171821A (ja)

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Cited By (6)

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