JP4075384B2 - 燃料改質システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は燃料改質システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃料改質システムでは、燃料改質器(以下単に「改質器」という。)からの改質ガス中に一酸化炭素(以下「CO」で略す。)が含まれ、このCOによって燃料電池内の白金が被毒して劣化するため、改質器からの改質ガスをCO除去器に導いて改質ガス中のCOを除去したあとに燃料電池に導くようにしている。
【0003】
この場合、始動時などCO除去器が未活性の状態にある間はCOを効率よく酸化できないので、始動時に改質器の温度、CO濃度、燃料電池の電圧関連量などに基づいて改質ガスの燃料電池への供給を許可するかどうかを判定するものがある(特開2000−208162号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、始動より燃料電池に改質ガスを供給するまでの時間を燃料改質システムの暖機時間と定義すると、燃料電池で発生した電力を充電すると共に電力を放電するバッテリ(2次電池)などの蓄電装置と、燃料電池または蓄電装置から供給される電力により駆動されるモータなどの駆動装置とを備える移動体用の燃料改質システムに対して上記の従来装置を適用したとき、上記の従来装置によれば燃料改質システムの暖機時間を知ることができないため、蓄電装置に蓄えた電力のみで始動すぐに走行を開始した場合、燃料電池が発電を開始する前に蓄電装置の電力を使い果すことが考えられ、このとき走行不能に陥る。
【0005】
この場合、改質器に供給する燃料を増量して改質器やCO除去器の活性化を促進すれば燃料改質システムの暖機時間を短くすることはできるものの、その反面で燃料を増量する分だけ燃費が悪くなる。かといって、蓄電装置の容量を大きくしたのではコストと移動体の重量が増してしまう。
【0006】
従って、燃料電池自動車などの移動体では、始動時に燃料改質システムの暖機時間を運転席に設けたメータパネル上の表示装置などにより知ることができれば便利である。
【0007】
そこで本発明は、始動時にCO除去器の活性状態を検出し、このCO除去器の活性状態に基づいて燃料改質システムの暖機時間を算出することにより、始動時に燃料改質システムの暖機時間を予め把握し得るようにすることを目的とする。
【0008】
一方、始動時に蓄電装置に蓄えている電力のみで移動体を駆動し得るかどうかは蓄電装置の電力残量に依存して定まる。従って、蓄電装置の電力残量を運転席に設けたメータパネル上の表示装置などにより知り得るようにすれば、ある程度は蓄電装置に蓄えている電力のみで移動体を駆動できるかどうかの判断がつくといえる。
【0009】
しかしながら、実際には蓄電装置の電力残量と燃料改質システムの暖機時間とが一義的に定まっているものでなく、例えば蓄電装置の電力残量が十分ある場合でも、燃料改質システムの暖機時間が長いことがある。このときには燃料電池が発電を開始する前に蓄電装置の電力を使い果すことが考えられ、そうなると走行不能に陥る。この逆に、燃料改質システムの暖機時間が短い場合には蓄電装置の電力残量が十分でなくても蓄電装置に蓄えている電力のみで移動体を駆動させ得る。
【0010】
このように、始動時に蓄電装置に蓄えている電力のみで移動体を駆動できるかどうかは、蓄電装置の電力残量のみによって一義的に定まるものでないので、始動時に蓄電装置に蓄えている電力のみで移動体を駆動できるかどうかを運転席に設けたメータパネル上の表示装置などにより知ることができれば便利である。
【0011】
そこで本発明は、始動時に上記の暖機時間(またはCO改質器の活性状態)と蓄電装置の電力残量とに基づいて始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定することにより、蓄電装置に蓄えている電力のみで移動体を駆動し得るかどうか始動時に的確な判断を行わせることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、燃料から改質ガスを生成する改質器と、この改質器からの改質ガス中のCOを除去するCO除去器と、このCO除去器からの改質ガスを用いて電力を発生する燃料電池とを備える燃料改質システムにおいて、始動時にCO除去器の活性状態を検出するCO除去器活性状態検出手段と、このCO除去器の活性状態に基づいて暖機時間を算出する暖機時間算出手段とを備える。
【0013】
第2の発明では、第1の発明において始動より暖機時間が経過したときCO除去器からの改質ガスを燃料電池に供給する。
【0014】
第3の発明は、燃料から改質ガスを生成する改質器と、この改質器からの改質ガス中のCOを除去するCO除去器と、このCO除去器からの改質ガスを用いて電力を発生する燃料電池と、この燃料電池で発生された電力を充電すると共に電力を放電する蓄電装置(例えばバッテリ)と、燃料電池または蓄電装置から供給される電力により移動体を駆動する駆動装置とを備える燃料改質システムにおいて、始動時に蓄電装置の電力残量を検出する電力残量検出手段と、始動時にCO除去器の活性状態を検出するCO除去器活性状態検出手段と、このCO除去器の活性状態に基づいて暖機時間を算出する暖機時間算出手段と、この暖機時間と蓄電装置の電力残量とに基づいて蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定する移動体駆動許可判定手段とを備える。
【0015】
第4の発明は、燃料から改質ガスを生成する改質器と、この改質器からの改質ガス中のCOを除去するCO除去器と、このCO除去器からの改質ガスを用いて電力を発生する燃料電池と、この燃料電池で発生された電力を充電すると共に電力を放電する蓄電装置(例えばバッテリ)と、燃料電池または蓄電装置から供給される電力により移動体を駆動する駆動装置とを備える燃料改質システムにおいて、始動時に蓄電装置の電力残量を検出する電力残量検出手段と、始動時にCO除去器の活性状態を検出するCO除去器活性状態検出手段と、これら蓄電装置の電力残量とCO除去器の活性状態とに基づいて蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定する移動体駆動許可判定手段とを備える。
【0016】
第5の発明では、第3または第4の発明において始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に駆動要求(移動体が燃料電池自動車であるときにはアクセルペダルが踏まれているとき)があれば移動体の駆動を開始する。
【0017】
第6の発明では、第3の発明において始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定した場合に、
始動以降に始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間を算出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定する。
【0018】
第7の発明では、第4の発明において始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定した場合に、始動以降に始動後の現時点でのCO除去器の活性状態を検出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点でのCO除去器の活性状態とに基づいて始動以降に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定する。
【0019】
第8の発明では、第3または第4の発明において始動以降に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に駆動要求(移動体が燃料電池自動車であるときにはアクセルペダルが踏まれているとき)があれば移動体の駆動を開始する。
【0020】
第9の発明では、第3の発明において暖機時間と蓄電装置の電力残量とをパラメータとする領域を蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域とに区分けし、蓄電装置走行許可域の中にあって蓄電装置走行不許可域より離れた側に蓄電装置から供給される電力を多くして駆動装置の出力を向上しての蓄電装置走行を行わせることが可能な領域である出力向上域を有し、この出力向上域と蓄電装置走行許可域との境界は蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域との境界よりも蓄電装置の電力残量が大きい側にある特性を備え、前記移動体駆動許可判定手段が、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行不許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定するものであり、この移動体駆動許可判定手段が始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に、始動以降に始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間を算出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力向上域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第1の必要電力残量以上あるかどうかを判定し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力向上域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第1の必要電力残量以上あると判定したとき蓄電装置から駆動装置に供給される電力を向上させる。
【0021】
第10の発明では、第3の発明において暖機時間と蓄電装置の電力残量とをパラメータとする領域を蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域とに区分けし、蓄電装置走行許可域の中にあって蓄電装置走行不許可域に沿う、駆動装置の出力を制限しての蓄電装置走行を行わせる領域である出力制限域を有し、この出力制限域と蓄電装置走行許可域との境界は蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域との境界よりも蓄電装置の電力残量が大きい側にある特性を備え、前記移動体駆動許可判定手段が、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行不許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定するものであり、この移動体駆動許可判定手段が始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に、始動以降に始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間を算出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力制限域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第2の必要電力残量未満であるかどうかを判定し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力制限域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第2の必要電力残量未満であると判定したとき蓄電装置から駆動装置に供給される電力を制限する。
【0022】
第11の発明では、第3の発明において暖機時間と蓄電装置の電力残量とをパラメータとする領域を蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域とに区分けし、蓄電装置走行許可域の中にあって蓄電装置走行不許可域に沿う、CO除去器の活性化を促進する領域である活性促進域を有し、この活性促進域と蓄電装置走行許可域との境界は蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域との境界よりも蓄電装置の電力残量が大きい側にある特性を備え、前記移動体駆動許可判定手段が、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行不許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定するものであり、この移動体駆動許可判定手段が始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に、始動以降に始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間を算出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記活性促進域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第3の必要電力残量未満であるかどうかを判定し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記活性促進域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第3の必要電力残量未満であると判定したときCO除去器の活性化を促進させる。
【0023】
第12の発明では、第10の発明において前記出力制限域の中にあって蓄電装置走行不許可域に沿う、CO除去器の活性化を促進する領域である活性促進域を有し、この活性促進域と出力制限域との境界は出力制限域と蓄電装置走行許可域との境界よりも蓄電装置の電力残量が小さい側にある特性を備え、蓄電装置から駆動装置に供給される電力を制限する場合に、始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力制限域と前記活性促進域の境界である第4の必要電力残量未満であるかどうかを判定し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力制限域と前記活性促進域の境界である第4の必要電力残量未満であると判定したときCO除去器の活性化を促進させる。
【0024】
第13の発明では、第1から第12までのいずれか一つの発明においてCO除去器の活性状態がCO除去器の温度である。
【0025】
第14の発明では、第1、第2、第3、第6、第9、第10、第11、第12のいずれか一つの発明において始動時に改質器の活性状態を検出する改質器活性状態検出手段を備え、この改質器の活性状態に基づいて暖機時間を補正する。
【0026】
第15発明では、第14の発明において改質器の活性状態が改質器の温度である。
【0027】
第16の発明では、第1、第2、第3、第6、第9、第10、第11、第12のいずれか一つの発明において始動時に外気温を検出する外気温検出手段を備え、この外気温に基づいて暖機時間を補正する。
【0028】
第17の発明では、第1、第2、第3、第6、第9、第10、第11、第12、第14、第15、第16のいずれか一つの発明において始動以降にCO除去器の活性状態を検出し、この始動以降のCO除去器の活性状態に基づいて暖機時間を補正する。
【0029】
第18の発明では、第1、第2、第3、第6、第9、第10、第11、第12、第14、第15、第16のいずれか一つ発明において始動以降にCO除去器出口のCO濃度を検出し、この始動以降のCO濃度に基づいて暖機時間を補正する。
【0030】
第19の発明では、第1、第2、第3、第6、第9、第10、第11、第12、第14、第15、第16、第17、第18のいずれか一つの発明において始動時に暖機時間を運転者に知らせる表示手段を備える。
【0031】
第20の発明では、第19の発明において始動以降も現時点からの暖機時間を運転者に知らせる表示手段を備える。
【0032】
第21の発明では、第2の発明において燃料電池への改質ガスの供給の有無を運転者に知らせる表示手段を備える。
【0033】
第22の発明では、第3から第12までのいずれか一つの発明において蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動が許可されているかどうかを運転者に知らせる表示手段を備える。
【0034】
第23の発明では、第19から第21までのいずれか一つの発明において暖機時間の短縮を可能にする暖機時間短縮手段を備える。
【0035】
第24の発明では、第23の発明において暖機時間短縮手段が、改質器への空気及び燃料の供給量を増す供給量増量手段である。
【0036】
【発明の効果】
第1、第2の発明によれば、始動時のCO除去器の活性状態に基づいて燃料改質システムの暖機時間を算出(推定)するので、燃料改質システムの暖機時間を始動時に予め把握することができる。
【0037】
第3の発明によれば始動時に蓄電装置の電力残量と燃料改質システムの暖機時間とに基づいて、また第4の発明によれば始動時に蓄電装置の電力残量とCO除去器の活性状態とに基づいて蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定するので、蓄電装置に蓄えている電力のみで移動体を駆動できるかどうか始動時に的確な判断を行うことができる。
【0038】
第5、第8の発明によれば、燃料電池が発電を開始するまで蓄電装置に蓄えられている電力を有効に利用することができる。
【0039】
第6、第7の発明によれば、始動時に蓄電装置に蓄えた電力での駆動を始動すぐに許可しない場合でも、始動以降において燃料電池の発電を待たずに蓄電装置に蓄えた電力のみでの駆動を許可することができる。
【0040】
蓄電装置に蓄えた電力のみでの駆動中にエネルギが回収されることがあり、この場合に第9の発明によれば蓄電装置から駆動装置に供給される電力を向上させるので、蓄電装置に蓄えた電力のみでの駆動中にエネルギ回収により蓄電装置に蓄えられる電力残量を有効に利用できる。
【0041】
蓄電装置に蓄えた電力のみでの駆動中に急激な負荷が作用することにより蓄電装置の電力が大きく消費されるので、蓄電装置からの放電をそのままにしておくと移動体を駆動できなくなることがあるのであるが、この場合に第10の発明によれば蓄電装置から駆動装置に供給される電力を制限するようにしているので、蓄電装置に蓄えた電力のみでの駆動中に急激な負荷が作用することがあっても移動体の駆動を継続することができる。
【0042】
蓄電装置に蓄えた電力のみでの駆動中に急激な負荷が作用することにより蓄電装置の電力が大きく消費されるので、蓄電装置からの電力消費をそのままにしておくと移動体を駆動できなくなることがあるのであるが、この場合に第11、12の発明によればCO除去器の活性化を促進させるので、その分始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間が短縮されることになり、蓄電装置に蓄えた電力のみでの駆動中に急激な負荷が作用することがあっても移動体の駆動を継続することができる。
【0043】
第13の発明によれば、CO除去器の活性状態を簡易かつ正確に知ることができる。
【0044】
第14の発明によれば、CO除去器の活性状態だけでなく改質器の活性状態によっても、燃料改質システムの暖機時間が異なることに対応し、始動時の改質器温度に基づいて暖機時間を補正するようにしたので、CO除去器の活性状態は低下しても改質器の活性状態が低下していないという状態での始動時などにおいても、暖機時間を最適に与えることができる。
【0045】
第15の発明によれば、改質器の活性状態を簡易かつ正確に知ることができる。
【0046】
第16の発明によれば、外気温によっても燃料改質システムの暖機時間が異なることに対応し、始動時の外気温に基づいて暖機時間を補正するようにしたので、実際の始動時の外気温が基準外気温より外れている場合においても暖機時間を最適に与えることができる。
【0047】
CO除去器に触媒の劣化が生じたり、基準燃料より燃料性状の悪い燃料が使用されたりすると、始動時に算出(推定)した暖機時間が長びくのであるが、この場合に第17の発明によれば始動以降にCO除去器の活性状態を検出し、このCO除去器の活性状態に基づいて暖機時間を補正するようにしたので、CO除去器に触媒の劣化が生じたり、基準燃料より燃料性状の悪い燃料が使用されたりすることがあっても、暖機時間を最適に与えることができる。
【0048】
第18の発明によれば、始動以降にCO除去器出口のCO濃度を検出し、このCO除去器出口のCO濃度に基づいて燃料改質システムの暖機時間を補正するようにしたので、第17の発明と同様に、CO除去器に触媒の劣化が生じたり基準燃料より燃料性状の悪い燃料が使用されたりすることがあっても、暖機時間を最適に与えることができる。
【0049】
燃料改質システムを始動させても燃料改質システムの暖機時間を知り得ない状態ではどのくらい暖機を行えばよいかわからず不安なものであるが、第19、第20の発明によれば、始動時や始動以降に燃料改質システムの暖機時間を知らせるので、運転者は安心して暖機の終了を待つことができる。
【0050】
燃料電池に改質ガスを供給してないときは燃料改質システムの暖機時間の経過前(つまり暖機前)であり、燃料電池に改質ガスを供給しているときは暖機時間の経過後(つまり暖機完了後)である。燃料改質システムを始動させても暖機前にあるのかそれとも暖機完了後であるのかを知り得ない状態では不安なものであるが、第21の発明によれば暖機の前か後かを知りうるので、運転者から不安をなくすことができる。
【0051】
蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動が許可されていないことを知り得ない状態で移動体を駆動できないと、運転者は移動体のどこかに故障があるのでないかと不安になるのであるが、第22の発明によれば蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動が許可されていないことを知りうるので、運転者から不安をなくすことができる。
【0052】
第23、第24の発明によれば、燃料改質システムの暖機時間が長いことや燃料電池に改質ガスを供給してないことを表示手段により知った運転者がこの暖機時間短縮手段を用いることで、暖機時間が短縮され、これによって移動体の駆動を開始を早めることができる。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。図1は本発明の第1実施形態を示す。まず燃料改質システムとしての基本的な構成および動作につき説明する。
【0054】
図において燃料タンク2内の燃料(例えばメタノール)と水タンク3内の水とがポンプ4、5により噴射ノズル6、7に圧送され、各噴射ノズル6、7より改質器8内に噴射される。またコンプレッサ9より改質器8に空気が圧送(送気)される。
【0055】
改質器8は、メタノールと水を加熱して混合蒸気を生じさせ、この混合蒸気と空気内の酸素を用いて、下記の触媒反応により燃料改質し、水素リッチな改質ガスを生成する。
【0056】
CH3OH+H2O⇔CO2+3H2…(1)
CH3OH+(1/2)O2⇔CO2+2H2…(2)
式(1)はメタノールの水蒸気反応(吸熱反応)であり、式(2)はメタノールの部分酸化反応(発熱反応)である。式(1)の反応は、主として下記に示されるように段階的に進行する。
【0057】
CH3OH⇔CO+2H2…(3)
CO+H2O⇔CO2+H2…(4)
式(3)はメタノールの分解反応(吸熱反応)であり、式(4)はCOのシフト反応(発熱反応)である。改質器8は、これらの反応式の、発熱ならびに吸熱のバランスするオートサーマル条件で運転される。従って改質器8のサイズや構成、あるいは触媒の性能が決まれば、原料であるメタノールの流量に対する水蒸気の流量、そして空気の流量といった流量比はほぼ定まる。部分酸化反応(POX)に消費されるメタノール流量の、供給された全メタノール流量に対する比をPOX率と定義すれば、供給された酸素のほぼ全量が式(2)の部分酸化反応(POX)に使用されるため、POX率から全メタノール流量に対する必要な空気流量が定まるものとしている。
【0058】
また、触媒の温度が低い起動時では、さらに、下記の副反応が併発する。
【0059】
CH3OH⇔HCHO+H2…(5)
HCHO⇔CO+H2…(6)
改質器8の運転温度は300〜600℃であり、熱力学的化学平衡により数%オーダーのCOを含む改質ガスが得られる。COは固体高分子型燃料電池11の、白金等からなる燃料極電極触媒を被毒し、その活性を著しく低下させてしまうため、改質器8に一体に設けたシフト反応部ならびにCO除去器10からなるCOクリーナシステムにより、数十〜数百ppmにまでCOを低減した上で燃料電池11に供給する必要がある。
【0060】
数%オーダーのCOを含む改質ガスは、シフト反応部に送られ、式(4)のシフト反応の早い触媒により、COが低減される。シフト反応部の運転温度は200〜300℃であり、熱力学的化学平衡により0.数%オーダーのCOを含む改質ガスとなる。シフト反応によりCOの低減された改質ガスは、CO除去器10に送られ、次式(7)の触媒酸化反応(発熱反応)により、さらにCOが数十〜高々百ppmにまで低減される。必要な酸素はコンプレッサ9により空気として供給される。
【0061】
CO+(1/2)O2⇔CO2…(7)
CO除去器10では、水素雰囲気下で酸化反応を行うため、下記の水素の燃焼反応(発熱反応)も併発し、次式(8)に対する式(7)の選択性が燃料改質システムの効率に大きな影響を及ぼす。
【0062】
2+(1/2)O2⇔H2O…(8)
CO除去器10は、式(7)ならびに(8)による発熱を除去し、運転温度百数十℃に維持するために、図示しない冷却手段により空気あるいはLLC(冷却液)またはオイル等により冷却される。
【0063】
このようにして極めて低レベルな濃度にまでCOが低減された改質ガスとコンプレッサ9からの空気とが燃料電池11の燃料極と空気極に送気され、発電が行われる。
【0064】
燃料電池11において、改質ガス中の水素を全て利用することは困難であり、一部の水素を残した、発電に使用済みの改質ガスと、一部の酸素を残した、発電に使用済みの空気とを、触媒燃焼器12に送り燃焼させる。得られた高温の燃焼ガスは、改質器8に送られ、メタノールと水の蒸発のエネルギーとして再利用される。
【0065】
21はCO除去器10に供給される空気の流量を制御する流量制御弁、22は改質器8に供給される空気の流量を制御する流量制御弁、23は燃料電池11の空気極に供給される空気の流量をも制御する流量制御弁である。
【0066】
31は燃料電池自動車(移動体)の統合コントローラであり、アクセルセンサ32からのアクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)にもとづき、改質器8に供給される燃料ならびに空気の流量が必要な流量となるように、燃料と水の各ポンプ4、5を駆動すると共に流量制御弁22を制御し、CO除去器10に必要な空気の流量となるように流量制御弁21を、燃料電池に必要な空気となるように流量制御弁23を制御する。
【0067】
CO除去器10から出た改質ガスを燃料電池11に供給する通路13には三方切換弁14を備える。三方切換弁14はOFF状態でCO除去器10からの改質ガスを燃料電池11をバイパスする通路15に流し、これに対して統合コントローラ31からの信号を受けてON状態になると流路を切換えCO除去器10からの改質ガスを燃料電池11への供給通路13に流す。三方切換弁14は、始動時などにCO濃度が高い改質ガスが燃料電池11に供給されることがないようにするためのものである。
【0068】
バッテリ(蓄電装置)16は、燃料電池11によって発電される電力の余剰分や燃料電池自動車が減速する際のモータ(駆動装置)17による回生電力を蓄積すると共に、モータ17で消費される走行電力や、コンプレッサ9、改質器8などで消費される補機電力を賄うのに十分な発電が燃料電池11によって行われなかった場合に放電して不足電力を補う。
【0069】
モータ17と補機(コンプレッサ、燃料改質器など)への電力の配分、つまり走行用電力と補機電力の配分は電力調整器18を介して行われる。
【0070】
統合コントローラ31は、アクセルセンサ32からのアクセル開度と、図示しない車速センサからの車速とに基づいて電力調整器18による電力配分を制御する。
【0071】
本発明では、バッテリ16とモータ17とを備える燃料電池自動車用の燃料改質システムにおいて、統合コントローラ31により始動時に温度センサ34によりCO除去器温度(CO除去器10の活性状態)を検出し、このCO除去器温度に基づいて始動より燃料電池11に改質ガスの供給を許可するまでの時間(以下「改質ガス供給許可時間」という。)を算出(推定)し、この改質ガス供給許可時間(改質システムの暖機時間)が経過したときCO除去器10からの改質ガスが燃料電池11に供給されるように三方切換弁14を切換える。なお、燃料電池自動車にも始動のためのイグニッションキースイッチ33が備えられる。従って、イグニッションキースイッチ33がOFFからONに切換えられたときが始動時である。
【0072】
また、始動時に上記の改質ガス供給許可時間とバッテリ16の電力残量とに基づいてバッテリ16の電力残量のみでの燃料電池自動車の走行(以下単に「バッテリ走行」という。)を許可するかどうかを判定し、バッテリ走行を許可すると判定した場合にアクセルペダルが踏み込まれていれば燃料電池自動車の走行を開始する。
【0073】
統合コントローラ31により行われるこの制御内容を図2のフローチャートに従って説明する。
【0074】
図2は三方切換弁14を制御するためのもので、このフローは一定時間毎(たとえば10ms毎)に実行する。
【0075】
ステップ1、2でイグニッションキースイッチ33からの今回の信号と前回の信号をみる。今回イグニッションキースイッチ33がON状態にあり、前回はイグニッションキーキースイッチ33がOFF状態にあれば始動時であると判断し、ステップ3で温度センサ34からのCO除去器温度を読み込む。これは、始動時のCO除去器10の活性状態をみるためである。
【0076】
ステップ4ではこの始動時のCO除去器温度から図3を内容とするテーブルを検索して改質ガス供給許可時間[min]を算出する。
【0077】
燃料電池11の仕様で改質ガス中に含まれるCO量の許容値が定まっており、CO除去器10からの改質ガス中のCO量がこの許容値以下になるのに要する時間を改質ガス供給許可時間として定めている。この改質ガス供給許可時間は図3のように始動時のCO除去器温度が低くなるほど大きくなる値である。実際の特性は、改質器8のボリュームや燃料改質システム(主に改質器8、CO除去器10)の暖機中に供給される燃料流量から一義的に決まる。
【0078】
ステップ5ではタイマを起動する。このタイマは始動からの経過時間を計測するためのもので、例えば統合コントローラ31の主要部を構成するマイコンに内蔵のタイマを用いればよい。
【0079】
ステップ6では燃料供給開始フラグ=1とする。この燃料供給フラグ=1を受けて図示しないフローでは改質器8への燃料(メタノールと水)の供給が開始される。
【0080】
燃料改質システムの暖機が完了する前は、CO除去器10での触媒不活性によりCO除去の十分でない改質ガスが生成されるためこの改質ガスをそのまま燃料電池11に導いたのでは電極を被毒してしまう。そこでステップ7では、CO除去器10からの改質ガスがバイパス通路15を経て燃焼器12へと流れるように三方切換弁15をOFF状態とし、これによって今回の処理を終了する。
【0081】
一方、今回、前回ともイグニッションスイッチ33がON状態のときにはステップ1、2よりステップ8に進み、改質ガス供給フラグをみる。改質ガス供給フラグは、この値が1のとき改質ガスの燃料電池11への供給を許可することを、この値がゼロのとき改質ガスの燃料電池11への供給を許可しない(禁止する)ことを指示する。始動時には改質ガス供給フラグの値はゼロに初期設定されているためステップ8よりステップ9に進み、タイマ値と改質ガス供給許可時間(ステップ4で算出済み)を比較する。タイマ値が改質ガス供給許可時間未満であるときにはCO除去器10からの改質ガス中のCO量が許容値を超えていると判断し、ステップ7の操作を行って今回の処理を終了する。
【0082】
始動からの時間が経過しやがてタイマ値が改質ガス供給許可時間以上になると、CO除去器10からの改質ガス中のCO量が許容値以内に収まった(改質システムの暖機完了)と判断し、ステップ9よりステップ10に進んで改質ガス供給フラグ=1とすると共に、ステップ11でCO除去器10からの改質ガスが燃料電池11に導入されるように三方切換弁14をON状態として今回の処理を終了する。
【0083】
改質ガス供給フラグ=1となったことより次回以降はステップ8からステップ11の操作へと飛ぶことになり、CO除去器10からの改質ガスが燃料電池11へと供給され、燃料電池11による発電が継続される。
【0084】
次に、図4はバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャートである。
【0085】
ステップ21、22でイグニッションキースイッチ33からの今回の信号と前回の信号をみる。今回イグニッションキースイッチ33がON状態にあり、前回はイグニッションキースイッチ33がOFF状態にあれば始動時であると判断し、ステップ23で温度センサ34からのCO除去器温度(CO除去器の活性状態)を読み込み、このCO除去器温度から前述した図3を内容とするテーブルを検索することにより改質ガス供給許可時間[min]を算出する。またステップ25でバッテリ電力残量[%]を読み込む。
【0086】
バッテリ電力残量は、後述するように始動時より図示しないフローにおいて常時算出しており、イグニッションキースイッチ33をONからOFFへと切換える改質システムの停止時にはその停止時の値をEEPROMなどの不揮発性メモリに保持している。従って始動時にはその不揮発性メモリに保持されている値が読み出されて用いられる。
【0087】
ステップ26ではこのようにして読み出したバッテリ電力残量と改質ガス供給許可時間とから図5のマップを用いてバッテリ走行を許可するかどうかを判定する。
【0088】
ステップ27ではステップ26での判定結果をみてバッテリ走行が許可されている場合にはステップ28に進みバッテリ走行許可フラグ=1とし、この逆にバッテリ走行が許可されていない場合にはステップ29に進みバッテリ走行許可フラグ=0とする。
【0089】
このように、バッテリ電力残量と改質ガス供給許可時間とからバッテリ走行を許可するかどうかを判定するようにしたのは次の理由からである。バッテリ16を搭載した燃料電池自動車は、燃料電池11が発電を開始していない状態でも始動すぐのバッテリ走行が可能である。しかしながら、始動時のバッテリ電力残量が少ない状態ではバッテリ走行を許可することができず、燃料電池11の発電を待って走行を開始することになる。そこで、始動からのある走行パターンを想定し、始動時のバッテリ電力残量に応じて始動からのバッテリ走行が可能かどうかを予め決めたものが図5である。
【0090】
このため、例えば改質ガス供給許可時間が長い場合には燃料電池11が発電を開始できるまでに時間を要し、バッテリ走行を行う時間が長くなる。よって、始動時のバッテリ電力残量が充分でないと始動すぐのバッテリ走行は許可されない。この逆に改質ガス供給許可時間が短い場合には始動時のバッテリ電力残量が充分でなくても始動すぐのバッテリ走行が許可される。
【0091】
図6はバッテリ走行を行わせるためのフローチャートで、図4の処理に続けて実行する。
【0092】
ステップ31ではアクセルセンサ32からの信号によりアクセルペダルが踏み込まれているかどうかみる。アクセルペダルが踏み込まれているときにはステップ32に進んでバッテリ走行許可フラグをみる。バッテリ走行許可フラグ=1となっているときだけステップ33に進んでバッテリ走行を行わせる。例えばアクセル開度に応じてモータ電流量を設定し、これがモータ16に流れるように電力調整器18を制御する。
【0093】
一方、バッテリ走行許可フラグ=0となっているときには、アクセルペダルを踏み込んでも燃料電池自動車を発進させることができない。
【0094】
ここで、本実施形態の作用を説明する。
【0095】
改質ガス供給許可時間は燃料改質システムの暖機時間であり、本実施形態によれば、始動時のCO除去器温度(CO除去器の活性状態)に基づいて燃料改質システムの暖機時間を算出(推定)するので、燃料改質システムの暖機時間を始動時に予め把握することができる。
【0096】
また、始動時にバッテリ(蓄電装置)16の電力残量と燃料改質システムの暖機時間とに基づいて始動すぐのバッテリ走行(蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動)を許可するかどうかを判定するので、始動すぐにバッテリ走行を行えるかどうか始動時に的確な判断を行うことができる。
【0097】
また、バッテリ走行を許可すると判定した場合にアクセルペダルが踏まれていればバッテリ走行を開始するので、燃料電池11が発電を開始するまでバッテリ16に蓄えられている電力を有効に利用することができる。
【0098】
図7のフローチャートは第2実施形態で、第1実施形態の図4と置き換わるものである。図4と同一部分には同一のステップ番号をつけている。
【0099】
図7において図4と相違する点は主にステップ41で、ここではバッテリ電力残量とCO除去器温度から図8のマップを用いてバッテリ走行を許可するかどうかを判定する。
【0100】
図8においてバッテリ走行許可域とバッテリ走行不許可域の境界の定めかたは、図5の場合と同様である。すなわち、CO除去器温度が低くて活性状態が充分でない場合には燃料電池11が発電を開始するまでに時間を要し、バッテ走行を行う時間が長くなる。よって、始動時にバッテリ電力残量が充分でないと始動すぐのバッテリ走行を許可しない。この逆に始動時にCO除去器温度が高くて活性状態が充分な場合にはバッテリ電力残量が少なくても始動すぐのバッテリ走行を許可する。
【0101】
第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、バッテリ走行を行うことができるかどうか始動時に適確な判断を行うことができる。
【0102】
図9は第3実施形態のバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャートで、第1実施形態の図4と置き換わるものである。図4と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0103】
第3実施形態は、始動時にバッテリ走行不許可であると判定した場合に、始動以降の改質ガス供給許可時間内も継続して現時点でのバッテリ電力残量をモニタし、この始動以降のバッテリ電力残量に基づいてバッテリ走行を許可するかどうかを判定するようにしたものである。
【0104】
これを図10を用いてさらに説明する。始動時に改質ガス供給許可時間が4分だったとする。これは始動から燃料電池11に改質ガスを供給するまでの待ち時間である。また始動時のバッテリ電力残量が50%だったとする。このとき、バッテリ走行は許可されない。
【0105】
始動より改質システムの暖機を開始し時間が経過してゆくと、改質システムが徐々に暖まり、図10の場合では1分半くらい経過したときにバッテリ走行許可域に入る。そうなれば、燃料電池11に改質ガスを供給していなくても(燃料電池11が発電していなくても)バッテリ走行を許可することができる。
【0106】
実際にはバッテリ電力残量が始動以降の時間経過と共に減っていくことも考えられ、このときには始動時の状態から水平に破線を辿って運転点が推移するのでなく、左下がりの一点鎖線を辿って運転点が推移すると思われるので、始動以降のバッテリ電力残量をもみながらバッテリ走行を許可するかどうかを判断する。
【0107】
図9において図4と相違する部分を主に説明すると、これはステップ53以降(始動以降)の操作にある。ただし、始動時にバッテリ走行不許可と判定した場合にタイマを起動する必要があるので、ステップ51、52の操作を追加している。すなわち図9では始動以降もステップ26からの操作が実行されるので、始動時にだけステップ52に進んでタイマが起動されるように、ステップ51においてステップ51に進んできたのが初めてかどうかを判定するようにしている。
【0108】
ステップ52で起動されるタイマは始動からの経過時間を計測するためのもので、例えばマイコンに内蔵のタイマを用いればよい。
【0109】
一方、始動以降にはステップ21、22よりステップ53に進みバッテリ走行許可フラグをみる。バッテリ走行許可フラグ=0の場合(始動時にバッテリ走行が不許可とされた場合)には、ステップ54に進み現時点でのバッテリ電力残量を読み込む。
【0110】
ここで、バッテリ電力残量は、図示しないフローにおいて始動時より常時算出している。このバッテリ電力残量の算出方法は公知である。例えばバッテリ16への充電電力量とバッテリ16の消費電力量を常時モニタしておき、電力充電時には演算周期当たりの充電電力量を演算周期毎に加算し、この逆に電力消費時には演算時間当たりの消費電力量を演算周期毎に差し引くことによりバッテリ電力残量を推定すればよい。
【0111】
ステップ55では現時点での改質ガス供給許可時間(現時点からの暖機時間)を算出する。この現時点での改質ガス供給許可時間は、始動時に求めた改質ガス供給許可時間(ステップ24での値)より始動からの経過時間(タイマ値)を差し引いた値である。
【0112】
始動以降である場合にもステップ26〜29、51の操作を演算周期毎に繰り返し実行する。この繰り返しにより、図10で説明した場合においては、バッテリ電力残量と改質ガス供給許可時間とから定まる運転点が一点鎖線を辿ることとなり、バッテリ走行許可域の境界に運転点が至ればそのタイミングよりバッテリ走行が許可される。
【0113】
なお、始動以降にステップ29からステップ51に進んできたときには初めてでないためステップ52に進むことができず、従ってタイマが起動されることはない。
【0114】
第3実施形態によれば、始動時にバッテリ走行が許可されない場合でも、始動以降において燃料電池の発電を待たずにバッテリ走行を許可することができる。
【0115】
図11はバッテリ走行の許可判定を行うための第4実施形態のフローチャートで、第2実施形態の図7と置き換わるものである。図7と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0116】
第4実施形態は、始動時にバッテリ走行を許可しないと判定した場合に、始動以降もバッテリ電力残量とCO除去器温度を継続してモニタし、この始動以降のバッテリ電力残量とCO除去器温度とに基づいてバッテリ走行を許可するかどうかを判定するようにしたものである。
【0117】
これを図12を用いてさらに説明すると、図10で説明したところと同様である。すなわち、始動時にCO除去器温度が低温側にあったとする。また始動時のバッテリ電力残量は50%だったとする。このときバッテリ走行は許可されない。
【0118】
始動より燃料改質システムの暖機を開始し時間が経過してゆくと、燃料改質システムが徐々に暖まり、CO除去器温度が上昇してバッテリ走行許可域に入る。そうなれば、燃料電池11に改質ガスを供給していなくても(発電していなくても)バッテリ走行を許可することができる。
【0119】
実際にはバッテリ電力残量が時間とともに減っていくことも考えられ、このときには始動時の状態から水平に破線を辿って運転点が推移するのでなく、右下方向へ一点鎖線を辿って運転点が推移すると思われるので、バッテリ電力残量をもみながらバッテリ走行を許可するかどうかを判断する。
【0120】
図11において図7と相違する部分は始動以降の操作にある。ただし、始動以降の操作には図9(第3実施形態)と同一の部分があるので、図9と同一の部分に同一のステップ番号を付けている。従って、始動以降の操作において図9と相違するのはステップ61で現時点でのCO除去器温度を読み込む点のみとなる。すなわち、始動以降である場合にもステップ61、54、41、27〜29の操作を演算周期毎に繰り返し実行する。この繰り返しにより、図12で説明した場合においてはバッテリ電力残量とCO除去器温度とから定まる運転点が一点鎖線を辿り、バッテリ走行許可域の境界に至ればそのタイミングでバッテリ走行が許可される。
【0121】
第4実施形態においても、第3実施形態と同様に、始動時にはバッテリ走行が許可されない場合でも、始動以降において燃料電池の発電を待たずにバッテリ走行を許可することができる。
【0122】
図13はバッテリ走行の許可判定を行うための第5実施形態のフローチャートで、第1実施形態の図4と置き換わるものである。図4と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0123】
第5実施形態は、始動時にバッテリ走行を許可すると判定した場合に、始動以降の改質ガス供給許可時間内も継続してバッテリ電力残量をモニタし、この始動以降のバッテリ電力残量に基づいてモータ出力の向上を行うかどうかを判定するようにしたものである。
【0124】
これを図14を用いてさらに説明する。始動時にバッテリ走行許可域にありこの場合にアクセルペダルが踏まれていることからバッテリ走行を開始したとする。バッテリ走行の開始後にバッテリ電力残量は増えたり減ったりする。例えばバッテリ16の電力を消費して走行すればバッテリ電力残量は減少する。これに対して始動時に坂の上に停止していた燃料電池自動車が坂を下りこのとき減速すればモータ17が発電機となり、発電機に生成される発生エネルギをバッテリ16へと回収する。このときバッテリ電力残量は増える。走行開始点よりの不規則な線は走行開始後の走行状態に応じてバッテリ電力残量が増えたり減ったりする状態を示している。
【0125】
さて、燃料電池11が発電を開始していない状態でバッテリ走行を開始しているとする。この場合に、バッテリ電力残量に余裕があればモータ出力を向上しての走行が可能である。しかしながら、むやみにモータ出力を向上させてバッテリ走行を行わせるとバッテリ走行中にバッテリ電力残量が不足してきて走行できなくなる恐れがある。従って、改質システムの暖機完了前にあって燃料電池11が発電していない状況ではバッテリ電力残量は有効に使わなければならない。このため、図示のように燃料電池11が発電するまでに(燃料電池11に改質ガスを供給するまでに)あと3分かかるようだと、バッテリ電力残量がよほど多くないとモータ出力を向上させることはできない。これに対して、燃料電池11が発電するまでにあと1分だったら、バッテリ電力残量が多少少なくてもモータ出力を向上させることができる。
【0126】
そこで、バッテリ走行許可域のうちに図で左側に位置するモータ出力向上域を設け、運転点がこのモータ出力向上域に移行すれば、燃料電池11が発電する前であってもモータ出力を向上させる。
【0127】
ここで、一点鎖線で示す出力向上域の境界(第1の必要電力残量)は、基本的にバッテリ16のサイズ(性能)や車両の性能(重量等)から予め定まり、実際には多くのフィールドデータを得て決定する。
【0128】
図13において図4と相違する部分を主に説明すると、始動時にバッテリ走行を許可すると判定した場合にはステップ71でタイマを起動する。このタイマは始動からの経過時間を計測するためのもので、例えばマイコンに内蔵のタイマを用いればよい。
【0129】
一方、始動以降にはステップ21、22よりステップ72に進みバッテリ走行許可フラグをみる。バッテリ走行許可フラグ=1の場合(始動時にバッテリ走行が許可された場合)には、ステップ73、74に進み現時点でのバッテリ電力残量を読み込むと共に現時点での改質ガス供給許可時間を算出し、ステップ75でこれら現時点のバッテリ電力残量と改質ガス供給許可時間とから図14のマップを用いてモータ出力を向上させるかどうかを判定する。ステップ73、74の操作は図9のステップ54、55と同じである。
【0130】
ステップ76ではステップ75での判定結果をみてモータ出力を向上させない場合にはステップ77に進み出力向上フラグ=0とし、出力を向上させる場合にはステップ78に進み出力向上フラグ=1とする。
【0131】
燃料電池自動車のように電気自動車ではバッテリ16からの電力取り出し量(電力消費量)を多くすればモータ17の出力を簡単に向上させることができる。ここでは始動時のバッテリ電力取り出し量をある値で取り出しそのバッテリ電力取り出し量を用いてバッテリ走行を行わせているので、出力向上許可フラグ=1になると、図示しないフローにおいてそのバッテリ電力取り出し量を多くしてモータ出力を向上させるようにする。
【0132】
始動以降のバッテリ走行中にエネルギがバッテリ16に回収されることがあり、この場合に第5実施形態によればバッテリ16からモータ17に供給される電力を向上させるので、バッテリ走行中にエネルギ回収によりバッテリ16に蓄えられる電力残量を有効に利用できる。
【0133】
図15はバッテリ走行の許可判定を行うための第6実施形態のフローチャートで、第1実施形態の図4と置き換わるものである。図4と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0134】
第6実施形態は、始動時にバッテリ走行を許可すると判定した場合に、始動以降の改質ガス供給許可時間内も継続してバッテリ電力残量をモニタし、この始動以降のバッテリ電力残量に基づいてモータ出力を制限するかどうかを判定するようにしたものである。
【0135】
これを図16を用いてさらに説明する。始動時にバッテリ走行許可域にありこの場合にアクセルペダルが踏まれていることからバッテリ走行を開始したとする。図示の場合ではバッテリ走行の開始後にバッテリ電力残量の減りかたが激しいので、始動時のバッテリ電力取り出し量のままだと、すぐにバッテリ走行が不許可となる領域に移行してしまう。
【0136】
そこで、バッテリ走行許可域の中にバッテリ走行不許可域に隣接して例えばベルト状のモータ出力制限域を設け、運転点がこのモータ出力制限域に移行すれば、モータ出力を制限する。
【0137】
ここで、一点鎖線で示すモータ出力制限域の境界(第2の必要電力残量)は、基本的にバッテリ16のサイズ(性能)や車両の性能(重量等)から予め定まり、実際には多くのフィールドデータを得て決定する。
【0138】
図15において図4と相違する部分は始動以降の操作にある。ただし、始動以降の操作には図13(第5実施形態)と同一の部分があるので、図13と同一の部分に同一のステップ番号を付けている。従って、始動以降の操作において図13と相違するのはステップ81、82、83、84のみとなる。
【0139】
これらの部分を主に説明すると、ステップ73、74では現時点でのバッテリ電力残量を読み込むと共に現時点での改質ガス供給許可時間を算出し、ステップ81でこれら現時点のバッテリ電力残量と改質ガス供給許可時間とから図16のマップを用いてモータ出力を制限するかどうかを判定する。
【0140】
ステップ82ではステップ81での判定結果をみてモータ出力制限域にない場合にはステップ83に進み出力制限フラグ=0とし、出力制限域にある場合にはステップ84に進み出力制限フラグ=1とする。
【0141】
燃料電池自動車のような電気自動車ではバッテリ電力取り出し量(電力消費量)を小さくすればモータ16の出力を制限することができるため、出力制限フラグ=1になると、図示しないフローにおいてバッテリ電力取り出し量を小さくしてモータ出力を制限する。
【0142】
バッテリ走行中に大きくアクセルペダルが踏み込まれる(急激な負荷が作用する)ことによりバッテリ16の電力が大きく消費されるので、バッテリ16からの電力消費をそのままにしておくと走行できなくなることがあるのであるが、この場合に第6実施形態によればバッテリ16からモータ17に供給される電力を制限するので、バッテリ走行中に大きくアクセルペダルが踏み込まれることがあってもバッテリ走行を継続することができる。
【0143】
図17はバッテリ走行の許可判定を行うための第7実施形態のフローチャートで、第6実施形態の図15と置き換わるものである。図15と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0144】
前述の第6実施形態では、始動時にバッテリ走行を許可すると判定した場合に、始動以降の改質ガス供給許可時間内も継続してバッテリ電力残量をモニタし、この始動後のバッテリ電力残量に基づいてモータ出力制限を行うかどうかを判定するようにしたが、第7実施形態はモータ出力制限を行う場合にさらにCO除去器10の活性促進を行うかどうかを判定するようにしたものである。
【0145】
これを図18を用いてさらに説明する。始動すぐのバッテリ走行の開始後に、予め想定した走行パターンより更に負荷が大きい場合があり、このとき図示のようにバッテリ電力残量が急激に減少するためモータ出力制限域になってモータ出力を制限したにもかかわらずバッテリ電力残量が低下しバッテリ走行が不許可とされる領域に飛び込みかねない。
【0146】
そこで、モータ出力制限域の中にさらにバッテリ走行不許可域に隣接して例えば細いベルト状の活性促進域を設け、運転点がこの活性促進域に移行すれば、改質器8への燃料流量と空気流量を増量してCO除去器10の活性化を促進し、改質ガス供給許可時間を短縮させるようにする。
【0147】
ここで、二点鎖線で示す活性促進域の境界(第3、第4の必要電力残量)は、基本的にバッテリ16のサイズ(性能)や車両の性能(重量等)から予め定まり、実際には多くのフィールドデータを得て決定する。
【0148】
図17において図15と相違する部分はステップ91、92、93、94にある。これらの部分を主に説明すると、始動時にバッテリ走行を許可している場合に、ステップ91では現時点でのバッテリ電力残量と改質ガス供給許可時間とから図18のマップを用いて運転点が次のいずれの領域にあるのかを判定する。
【0149】
▲1▼モータ17の出力制限を行わない領域、
▲2▼モータ17の出力制限を行うがCO除去器10の活性促進を行わない領域、
▲3▼モータ17の出力制限を行いつつCO除去器10の活性促進を行う領域、
ステップ82、92ではステップ91での判定結果をみる。上記▲1▼の領域にある場合にはステップ83に進み出力制限フラグ=0とし、上記▲2▼の領域にある場合にはステップ93、84に進み活性促進フラグ=0かつ出力制限フラグ=1とし、上記▲3▼の領域にある場合にはステップ94、84に進み活性促進フラグ=1かつ出力制限フラグ=1とする。
【0150】
活性促進フラグ=1になると図示しないフローにより改質器8への燃料流量と空気流量が増量され、これによりCO除去器10の活性化が促進される。
【0151】
始動すぐのバッテリ走行中、急激な負荷が作用することによりモータ出力を制限したのであるが、この場合に予め想定した走行パターンより更に負荷が大きいことがあり、このときモータ出力を制限しているにもかかわらずバッテリ電力残量が低下しバッテリ走行が不許可とされる領域に飛び込みバッテリ走行を行うことができなくなることがある。このとき第7実施形態によればCO除去器10の活性化を促進させるので、その分燃料改質システムの暖機時間が短縮されることになり、バッテリ走行中に予め想定した走行パターンより急激な負荷が作用することがあってもバッテリ走行を継続することができる。
【0152】
図19は第8実施形態の三方切換弁14を制御するためのフローチャートで、第1実施形態の図2と置き換わるものである。図2と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0153】
第8実施形態は、燃料改質システムの暖機の最適値がCO除去器温度(CO除去器10の活性状態)だけでなくその上流に位置する改質器の温度(改質器8の活性状態)や外気温によっても変化するので、改質器温度と外気温とに基づいて改質ガス供給許可時間を補正するようにしたものである。
【0154】
図19において図2と相違する部分はステップ101での改質ガス供給許可時間の算出にある。この改質ガス供給許可時間の算出については図20(図19ステップ101のサブルーチン)により説明する。
【0155】
図20においてステップ102で始動時のCO除去器温度から図3を内容とするテーブルを検索することにより改質ガス供給許可時間基本値を算出する。この操作は図2のステップ4の操作と同じである。ただ、第8実施形態では補正値(補正係数)を導入しているので、補正前の値を基本値と名付けたものである。
【0156】
ステップ103では温度センサ(改質器8に設けておく)により検出される始動時の改質器温度を読み込み、ステップ104で始動時の改質器温度から始動時のCO除去器温度を差し引いた値を温度差ΔTとして算出する。
【0157】
ステップ105ではこの温度差ΔTから図21を内容とするテーブルを検索することにより改質器温度補正係数を算出する。
【0158】
ステップ106では温度センサにより検出される始動時の外気温を読み込み、ステップ107でその外気温から図22を内容とするテーブルを検索することにより外気温補正係数を算出する。
【0159】
ステップ108ではこれら2つの補正係数を改質ガス供給許可時間基本値に乗算した値を改質ガス供給許可時間とする。
【0160】
ここで、改質器温度補正係数は基準外気温度(後述する)の条件下で図21のように最大の1.0となり温度差ΔTが大きくなるほど小さくなる値である。
【0161】
改質器温度補正係数をこのような特性とした理由は次の通りである。改質器8とCO除去器10とではサイズが異なり、一般的に改質器8のサイズが大きいのでそのぶん熱容量も大きく冷めづらい特性がある。このため燃料改質システムの停止後には図23に示したようにCO除去器10は比較的早く温度が低下するのに対して改質器8の温度はゆっくりと低下してゆく。このため、改質器8とCO除去器10とでは停止時からの時間に応じた温度差を持ち、長時間が経過した後に両者の温度差はゼロになる(両温度とも外気温になる)。
【0162】
この場合に、次の3つの再始動時を考える。
【0163】
ア)燃料改質システムの停止後すぐの再始動時(A参照)、
イ)その後に両者の温度差が最大となる付近での再始動時(B参照)、
ウ)さらにその後に両者の温度差が殆どなくってからの再始動時(C参照)、上記ア)の再始動は燃料改質システムの停止直後であるため、CO除去器10、改質器8はともに温度が高くていずれも活性状態に近く、CO除去器10と改質器8の温度差も少ない。このときには短時間で改質ガスを燃料電池11に供給可能であるため補正する必要がなく、改質器温度補正係数は1.0でよい。
【0164】
上記イ)の再始動時にはCO除去器温度が外気温近くまで低下しているが改質器温度がまだ高く、CO除去器10と改質器8の温度差が最も大きい状態である。これは燃料改質システムの停止後数分を経過した状態を想定している。このとき、改質器温度がまだ高いのでCO除去器10に導入されるまでに改質器8により改質ガスが暖められる。このためCO除去器10の入口温度は高く、この高いガス温度の改質ガスによりCO除去器10の暖機が促進される。よって、このときには図3で求めた改質ガス供給許可時間(改質ガス供給許可時間基本値)より短い時間で改質ガスを燃料電池11へと供給できる。従って、このとき(両者の温度差が大きいとき)には改質器温度補正係数に1.0以下の値を与えて改質ガス供給許可時間を短くする。
【0165】
上記ウ)の再始動時にはCO除去器10、改質器8が共に外気温度付近へと温度低下しており両者の温度差は小さい。このときにはCO除去器10の活性化に時間が必要となるため改質ガス供給許可時間を短くすることはできず改質器温度補正係数は1.0となる。
【0166】
このように燃料改質システムの停止からの改質器8とCO除去器10との温度低下特性が異なることを考慮した結果、図21の特性が得られたものである。
【0167】
次に、もう一つの補正値である外気温度補正係数は図22のように外気温が基準外気温より高いときに1.0より小さくなり、この逆に外気温が基準外気温より低いときに1.0より大きくなる値である。
【0168】
外気温補正係数を図22のように定めた理由は次の通りである。基準外気温とは改質ガス供給許可時間基本値を定めるときに用いた外気温である。実際の外気温が基準外気温より高ければ燃料改質システムの暖機時間を基準外気温の場合より短くでき、この逆に実際の外気温が基準外気温より低ければ、燃料改質システムの暖機時間を基準外気温の場合より長くする必要がある。図22はこの要求を満たす特性としたものである。
【0169】
第8実施形態によれば、CO除去器10の活性状態だけでなく改質器8の活性状態によっても燃料改質システムの暖機時間が異なることに対応し、始動時の改質器温度に基づいて改質ガス供給許可時間を補正するようにしたので、CO除去器10の活性状態は低下しても改質器8の活性状態が低下していない状態での再始動時においても、燃料改質システムの暖機時間を最適に与えることができる。
【0170】
また、外気温によっても燃料改質システムの暖機時間が異なることに対応し、始動時の外気温に基づいて改質ガス供給許可時間(暖機時間)を補正するようにしたので、始動時の実際の外気温が基準外気温より外れている場合においても燃料改質システムの暖機時間を最適に与えることができる。
【0171】
図24は第9実施形態の三方切換弁14を制御するためのフローチャートで、第1実施形態の図2と置き換わるものである。図2と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0172】
第9実施形態は、CO除去器10の触媒劣化や供給燃料の燃料性状等で燃料改質システムの暖機時間が変化するので、始動から所定時間が経過したときのCO除去器温度に基づいて温度補正時間を算出し、この温度補正時間により、始動時に算出した改質ガス供給時間基本値(推定値)を補正するようにしたものである。
【0173】
ここで、温度補正時間が必要となる理由を図27(特性は図3と同じ)を用いて説明する。いま始動時のCO除去器温度から改質ガス供給許可時間は3分であると算出(推定)したとする。この場合に始動より1分後のCO除去器温度(推定値)は同特性によればaの温度である。このaの温度は、CO除去器10の触媒に劣化がなくかつ基準燃料(図3の特性を決めるときに用いた燃料)が使用された場合の温度である。
【0174】
これに対してCO除去器10の触媒が劣化したり、基準燃料と相違して使用燃料の燃料性状に粗悪さがあるときに始動より1分後にCO除去器温度を実際に検出すれば、その温度(実測値)はaの温度(推定温度)より低い温度のbとなる。これは、同じ基準燃料を用いる場合であっても、ある時間で触媒反応し温度上昇して性能を出していた触媒が劣化すれば同じ時間で同じ温度上昇を行えなくなるからである。また、CO除去器10の触媒に劣化が生じてなくても、粗悪燃料の使用によって基準燃料の使用の場合よりも温度が低下するのは、粗悪燃料の添加物が触媒反応を妨げるからであるといわれている。
【0175】
この実際の温度であるbの温度に対しては同特性によれば改質ガス供給許可時間が2分30秒となるので、推定値に対し同じCO除去器温度になるまで30秒遅れる。この30秒がCO除去器10の触媒劣化や使用燃料の燃料性状の粗悪さに伴うずれ時間である。従って、この場合には推定した改質ガス供給許可時間に対しずれ時間である30秒を加算しないと燃料電池に改質ガスを供給できる状態に達しない。すなわち、ずれ時間が補正時間である。
【0176】
図24において図2と相違する部分は始動以降のステップ112〜115の操作にある。ただし、始動時にはステップ111でCO除去器温度から図3を内容とするテーブルを検索することにより改質ガス供給許可時間基本値を算出している。この操作は図2のステップ4の操作と同じである。第9実施形態においても補正値(温度補正時間)を導入するので、補正前の値を基本値と名付けたものである。
【0177】
始動直後で改質ガス供給許可時間の補正前にはステップ112で改質ガス供給許可時間補正済フラグをみる。このフラグはゼロに初期設定されているので、当初はステップ113に進み、タイマ値と所定時間を比較する。
【0178】
ここで、所定時間は改質ガス供給許可時間の補正タイミングを定めるもので、図27の例ではこの時間が1分であるとして説明した。タイマ値が所定時間以上となったときにはステップ114に進み、改質ガス供給許可時間を補正する。この改質ガス供給許可時間の補正については図25のフロー(図24ステップ114のサブルーチン)により説明する。
【0179】
図25においてステップ121では改質ガス供給許可時間基本値から所定時間(図24ステップ113の所定時間)を差し引いた時間を算出し、この時間よりステップ122において図3のテーブルを用いて始動から所定時間が経過したときのCO除去器温度aを算出する。
【0180】
ステップ123では始動から所定時間が経過したときの実際のCO除去器温度を読み込んで温度bに入れる。
【0181】
ステップ124では両者の温度差(=a−b)を算出し、この温度差から図26を内容とするテーブルを検索することにより温度補正時間を算出し、ステップ126で改質ガス供給許可時間基本値にこの温度補正時間を加算した値を改質ガス供給許可時間とする。
【0182】
温度補正時間は図26のように温度差が大きくなるほど大きくなる値である。
【0183】
このようにして改質ガス供給許可時間の補正を終了したら図24に戻りステップ115で改質ガス供給許可時間補正済フラグ=1とする。この改質ガス供給許可時間補正済フラグ=1により次回にはステップ112よりステップ9以降に進む。
【0184】
CO除去器10に触媒の劣化が生じたり、基準燃料より燃料性状の悪い燃料が使用されたりすると、始動時に推定した燃料改質システムの暖機時間(改質ガス供給許可時間)が長びくのであるが、この場合に第9実施形態によれば始動以降にCO除去器温度を検出し、このCO除去器温度に基づいて改質ガス供給許可時間を補正するようにしたので、CO除去器10に触媒の劣化が生じたり、基準燃料より燃料性状の悪い燃料が使用されたりすることがあっても、燃料改質システムの暖機時間を最適に与えることができる。
【0185】
図28は第10実施形態の改質ガス供給許可時間の補正を行うためのフローチャートで、第9実施形態の図25と置き換わるものである。図25と同一部分には同一のステップ番号を付けている。
【0186】
第10実施形態は、始動より所定時間(図24ステップ113の所定時間)が経過したときのCO除去器出口のCO濃度に基づいてCO濃度補正時間を算出し、このCO濃度補正時間で始動時に算出した改質ガス供給時間基本値を補正するようにしたものである。
【0187】
図28において図25と相違する部分はステップ131〜133である。これらの部分を主に説明すると、タイマ値が所定時間以上となったとき(始動から所定時間が経過したとき)ステップ131でCO濃度センサ(CO除去器10の出口に設けておく)により検出されるCO除去器出口のCO濃度を読み込み、ステップ132でこのCO濃度と基準CO濃度の差を算出し、この濃度差から図29を内容とするテーブルを検索することによりCO濃度補正時間を算出し、ステップ126で始動時に算出した改質ガス供給許可時間基本値にこのCO濃度補正時間を加算した値を改質ガス供給許可時間とする。
【0188】
上記の基準CO濃度は、基準燃料が新品の改質器8に供給され、始動から所定時間が経過したときに新品のCO除去器10の出口でのCO濃度である。従って、CO除去器10の触媒が劣化すれば、実際のCO除去器出口CO濃度は基準CO濃度より大きくなるので、CO濃度補正時間を大きくする必要がある。そこで、CO濃度補正時間は図29のように濃度差が大きくなるほど大きくなる値としている。
【0189】
第10実施形態によれば、始動以降にCO除去器出口CO濃度を検出し、このCO除去器出口CO濃度に基づいて改質ガス供給許可時間を補正するようにしたので、第9実施形態と同様に、CO除去器10に触媒の劣化が生じたり、基準燃料より燃料性状の悪い燃料が使用されたりすることがあっても、燃料改質システムの暖機時間を最適に与えることができる。
【0190】
図30は燃料電池自動車の車室内に設けられる第11実施形態のメータパネル41の概略平面図である。アナログ式のスピードメータ42の右隣には横長の表示器43、44が上下に2段に設けられている。
【0191】
このうち上段の表示器(表示手段)43には燃料改質システムの暖機時間が時々刻々に表示される。例えば始動からの時間の経過につれて色の濃い部分が右に向かって増えていくようになっている。
【0192】
ここで、燃料改質システムの暖機時間とは、始動時に図3により定まる値を初期値として始動からの時間の経過と共に減少していく値である。
【0193】
下段の表示器(表示手段)44にはバッテリ電力残量が時々刻々に表示される。例えばバッテリ電力残量が多いほど色の濃い部分が右に向かって増えていくようになっている。
【0194】
これら2段の表示器43、44の上には、現時点の走行状態を示す4つのランプ45、46、47、48を備える。左端の走行不許可のランプ45はバッテリ走行が許可されていないときに点灯するランプ、左より2番目の通常走行のランプ46は燃料電池11に改質ガスの供給が開始されて以降(燃料改質システムの暖機完了後)の走行状態のときに点灯するランプである。
【0195】
左より3番目の暖機走行のランプ47は燃料電池11に改質ガスが供給されていない状態(燃料改質システムの暖機完了前)での走行、つまりバッテリ走行のときに点灯するランプである。右端の暖機走行出力制限中のランプ48は前述の第6、第7実施形態に対応するもので、運転点が図16、図18に示すモータ出力制限域にあるとき点灯するランプである。
【0196】
メータパネル41の右端には急速暖機スイッチ(暖機時間短縮手段)49を備える。これは、燃料改質システムの暖機時間が長いことや走行不許可ランプ45が点灯してバッテリ走行を行うことができないことが表示されている場合に、運転者がこのスイッチ49をONにすると、改質器8への燃料と空気が増量されるスイッチである。
【0197】
燃料改質システムを始動させても燃料改質システムの暖機時間を知り得ない状態ではどのくらい暖機を行えばよいかわからず不安なものであるが、第11実施形態によれば、始動時や始動以降に現時点からの暖機時間が表示器43に表示されるので、運転者は安心して燃料改質システムの暖機の終了を待つことができる。
【0198】
燃料改質システムを始動させても改質システムが暖機中にあるかどうかを知り得ない状態では暖機中なのかどうかもわからず不安なものであるが、第11施形態によれば改質システムの暖機の有無をランプ46、47、48により知りうるので、運転者から不安をなくすことができる。
【0199】
バッテリ走行が許可されていないことを知り得ない状態でアクセルペダルを踏み込んでも燃料電池自動車を走行できないと、運転者は燃料電池自動車のどこかに故障があるのでないかと不安になるのであるが、第11実施形態によればランプ45によりバッテリ走行が許可されていないことを知りうるので、運転者から不安をなくすことができる。
【0200】
また、燃料改質システムの暖機時間が長いことを表示器43により、あるいは燃料改質システムが暖機完了前にあることをランプ47、48により知った運転者が急速暖機スイッチ49をONとすることで、改質器8への燃料と空気が増量され、これによって燃料改質システムの暖機時間が短縮され、燃料電池自動車の走行開始を早めることができる。
【0201】
第7実施形態ではモータ出力制限域の中に活性促進域を設けた場合で説明したが、モータ出力制限域の全域でモータ出力の制限に代えて活性促進を行うようにすることもできる。
【0202】
実施形態では、改質ガス供給許可時間を補正する場合を第8、第9、第10実施形態で説明したが、これを、第1、第3、第5、第6、第7実施形態に適用することもできる。
【0203】
実施形態では移動体が自動車である場合で説明したが、これに限られるものでなく、船舶などにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料改質システムの概略構成図。
【図2】第1実施形態の三方切換弁の制御を説明するためのフローチャート。
【図3】CO除去器温度に対する改質ガス供給許可時間の特性図。
【図4】第1実施形態のバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャート。
【図5】始動時のバッテリ電力残量と改質ガス供給許可時間からバッテリ走行の許可・不許可を判定するための特性図。
【図6】バッテリ走行を行うためのフローチャート。
【図7】第2実施形態のバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャート。
【図8】始動時のバッテリ電力残量とCO除去器温度からバッテリ走行の許可・不許可を判定するための特性図。
【図9】第3実施形態のバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャート。
【図10】始動以降のバッテリ電力残量と改質ガス供給許可時間からバッテリ走行の許可・不許可を判定するための特性図。
【図11】第4実施形態のバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャート。
【図12】始動以降のバッテリ電力残量とCO除去器温度からバッテリ走行の許可・不許可を判定するための特性図。
【図13】第5実施形態のバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャート。
【図14】バッテリ走行開始後にモータ出力を向上する場合を説明するための特性図。
【図15】第6実施形態のバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャート。
【図16】バッテリ走行開始後にモータ出力を制限する場合を説明するための特性図。
【図17】第7実施形態のバッテリ走行の許可判定を行うためのフローチャート。
【図18】バッテリ走行開始後にモータ出力を制限しつつ活性促進を図る場合を説明するための特性図。
【図19】第8実施形態の三方切換弁の制御を説明するためのフローチャート。
【図20】改質ガス供給許可時間の算出を説明するためのフローチャート。
【図21】温度差に対する改質器温度補正係数の特性図。
【図22】外気温に対する外気温補正係数の特性図。
【図23】改質システムの停止後の改質器とCO除去器の温度特性図。
【図24】第9実施形態の三方切換弁の制御を説明するためのフローチャート。
【図25】改質ガス供給許可時間の補正を説明するためのフローチャート。
【図26】温度差に対する温度補正時間の特性図。
【図27】CO除去器の触媒劣化や供給燃料の燃料性状等で改質ガス供給許可時間が変化することを説明するための特性図。
【図28】第10実施形態の改質ガス供給許可時間の補正を説明するためのフローチャート。
【図29】濃度差に対するCO濃度補正時間の特性図。
【図30】第11実施形態のメータパネルの概略平面図。
【符号の説明】
8 改質器
10 CO除去器
11 燃料電池
14 三方切換弁
16 バッテリ(蓄電装置)
17 モータ(駆動装置)
31 統合コントローラ
43 表示器(表示手段)
45、46、47、48 ランプ(表示手段)
49 急速暖機スイッチ(暖機時間短縮手段)

Claims (24)

  1. 燃料から改質ガスを生成する改質器と、
    この改質器からの改質ガス中のCOを除去するCO除去器と、
    このCO除去器からの改質ガスを用いて電力を発生する燃料電池とを備える燃料改質システムにおいて、
    始動時にCO除去器の活性状態を検出するCO除去器活性状態検出手段と、
    このCO除去器の活性状態に基づいて暖機時間を算出する暖機時間算出手段と を備えることを特徴とする燃料改質システム。
  2. 始動より暖機時間が経過したときCO除去器からの改質ガスを燃料電池に供給することを特徴とする請求項1に記載の燃料改質システム。
  3. 燃料から改質ガスを生成する改質器と、
    この改質器からの改質ガス中のCOを除去するCO除去器と、
    このCO除去器からの改質ガスを用いて電力を発生する燃料電池と、
    この燃料電池で発生された電力を充電すると共に電力を放電する蓄電装置と、
    燃料電池または蓄電装置から供給される電力により移動体を駆動する駆動装置と
    を備える燃料改質システムにおいて、
    始動時に蓄電装置の電力残量を検出する電力残量検出手段と、
    始動時にCO除去器の活性状態を検出するCO除去器活性状態検出手段と、
    このCO除去器の活性状態に基づいて暖機時間を算出する暖機時間算出手段と、
    この暖機時間と蓄電装置の電力残量とに基づいて蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定する移動体駆動許可判定手段と
    を備えることを特徴とする燃料改質システム。
  4. 燃料から改質ガスを生成する改質器と、
    この改質器からの改質ガス中のCOを除去するCO除去器と、
    このCO除去器からの改質ガスを用いて電力を発生する燃料電池と、
    この燃料電池で発生された電力を充電すると共に電力を放電する蓄電装置と、
    燃料電池または蓄電装置から供給される電力により移動体を駆動する駆動装置と
    を備える燃料改質システムにおいて、
    始動時に蓄電装置の電力残量を検出する電力残量検出手段と、
    始動時にCO除去器の活性状態を検出するCO除去器活性状態検出手段と、
    これら蓄電装置の電力残量とCO除去器の活性状態とに基づいて蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定する移動体駆動許可判定手段と
    を備えることを特徴とする燃料改質システム。
  5. 始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に駆動要求があれば移動体の駆動を開始することを特徴とする請求項3または4に記載の燃料改質システム。
  6. 始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定した場合に、始動以降に始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間を算出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定することを特徴とする請求項3に記載の燃料改質システム。
  7. 始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定した場合に、始動以降に始動後の現時点でのCO除去器の活性状態を検出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点でのCO除去器の活性状態とに基づいて始動以降に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可するかどうかを判定することを特徴とする請求項4に記載の燃料改質システム。
  8. 始動以降に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に駆動要求があれば移動体の駆動を開始することを特徴とする請求項3または4に記載の燃料改質システム。
  9. 暖機時間と蓄電装置の電力残量とをパラメータとする領域を蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域とに区分けし、蓄電装置走行許可域の中にあって蓄電装置走行不許可域より離れた側に蓄電装置から供給される電力を多くして駆動装置の出力を向上しての蓄電装置走行を行わせることが可能な領域である出力向上域を有し、この出力向上域と蓄電装置走行許可域との境界は蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域との境界よりも蓄電装置の電力残量が大きい側にある特性を備え、
    前記移動体駆動許可判定手段が、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行不許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定するものであり、
    この移動体駆動許可判定手段が始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に、始動以降に始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間を算出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力向上域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第1の必要電力残量以上あるかどうかを判定し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力向上域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第1の必要電力残量以上あると判定したとき蓄電装置から駆動装置に供給される電力を向上させることを特徴とする請求項3に記載の燃料改質システム。
  10. 暖機時間と蓄電装置の電力残量とをパラメータとする領域を蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域とに区分けし、蓄電装置走行許可域の中にあって蓄電装置走行不許可域に沿う、駆動装置の出力を制限しての蓄電装置走行を行わせる領域である出力制限域を有し、この出力制限域と蓄電装置走行許可域との境界は蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域との境界よりも蓄電装置の電力残量が大きい側にある特性を備え、
    前記移動体駆動許可判定手段が、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行不許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定するものであり、
    この移動体駆動許可判定手段が始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に、始動以降に始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間を算出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力制限域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第2の必要電力残量未満であるかどうかを判定し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力制限域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第2の必要電力残量未満であると判定したとき蓄電装置から駆動装置に供給される電力を制限することを特徴とする請求項3に記載の燃料改質システム。
  11. 暖機時間と蓄電装置の電力残量とをパラメータとする領域を蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域とに区分けし、蓄電装置走行許可域の中にあって蓄電装置走行不許可域に沿う、CO除去器の活性化を促進する領域である活性促進域を有し、この活性促進域と蓄電装置走行許可域との境界は蓄電装置走行許可域と蓄電装置走行不許可域との境界よりも蓄電装置の電力残量が大きい側にある特性を備え、
    前記移動体駆動許可判定手段が、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると、前記暖機時間と蓄電装置の電力残量とが前記蓄電装置走行不許可域にあるとき蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可しないと判定するものであり、
    この移動体駆動許可判定手段が始動時に蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動を許可すると判定した場合に、始動以降に始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間を算出し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量を検出し、これら始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記活性促進域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第3の必要電力残量未満であるかどうかを判定し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記活性促進域と前記蓄電装置走行許可域の境界である第3の必要電力残量未満であると判定したときCO除去器の活性化を促進させることを特徴とする請求項3に記載の燃料改質システム。
  12. 前記出力制限域の中にあって蓄電装置走行不許可域に沿う、CO除去器の活性化を促進する領域である活性促進域を有し、この活性促進域と出力制限域との境界は出力制限域と蓄電装置走行許可域との境界よりも蓄電装置の電力残量が小さい側にある特性をも備え、
    蓄電装置から駆動装置に供給される電力を制限する場合に、始動後の現時点での蓄電装置の電力残量と始動後の現時点から暖機終了時までの残りの暖機時間とに基づいて始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力制限域と前記活性促進域の境界である第4の必要電力残量未満であるかどうかを判定し、始動以降に始動後の現時点での蓄電装置の電力残量が、前記出力制限域と前記活性促進域の境界である第4の必要電力残量未満であると判定したときCO除去器の活性化を促進させることを特徴とする請求項10に記載の燃料改質システム。
  13. CO除去器の活性状態はCO除去器の温度であることを特徴とする請求項1から12までのいずれか一つに記載の燃料改質システム。
  14. 始動時に改質器の活性状態を検出する改質器活性状態検出手段を備え、この改質器の活性状態に基づいて暖機時間を補正することを特徴とする請求項1、2、3、6、9、10、11、12のいずれか一つに記載の燃料改質システム。
  15. 改質器の活性状態は改質器の温度であることを特徴とする請求項14に記載の燃料改質システム。
  16. 始動時に外気温を検出する外気温検出手段を備え、この外気温に基づいて暖機時間を補正することを特徴とする請求項1、2、3、6、9、10、11、12のいずれか一つに記載の燃料改質システム。
  17. 始動以降にCO除去器の活性状態を検出し、この始動以降のCO除去器の活性状態に基づいて暖機時間を補正することを特徴とする請求項1、2、3、6、9、10、11、12、14、15、16のいずれか一つに記載の燃料改質システム。
  18. 始動以降にCO除去器出口のCO濃度を検出し、この始動以降のCO濃度に基づいて暖機時間を補正することを特徴とする請求項1、2、3、6、9、10、11、12、14、15、16のいずれか一つに記載の燃料改質システム。
  19. 始動時に暖機時間を運転者に知らせる表示手段を備えることを特徴とする請求項1、2、3、6、9、10、11、12、14、15、16、17、18のいずれか一つに記載の燃料改質システム。
  20. 始動以降も現時点からの暖機時間を運転者に知らせる表示手段を備えることを特徴とする請求項19に記載の燃料改質システム。
  21. 燃料電池への改質ガスの供給の有無を運転者に知らせる表示手段を備えることを特徴とする請求項2に記載の燃料改質システム。
  22. 蓄電装置に蓄えた電力のみでの移動体の駆動が許可されているかどうかを運転者に知らせる表示手段を備えることを特徴とする請求項3から12までのいずれか一つに記載の燃料改質システム。
  23. 暖機時間の短縮を可能にする暖機時間短縮手段を備えることを特徴とする請求項19から21までのいずれか一つに記載の燃料改質システム。
  24. 暖機時間短縮手段は、改質器への空気及び燃料の供給量を増す供給量増量手段であることを特徴とする請求項23に記載の燃料改質システム。
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