JP2005073464A - 燃料電池車両の始動装置及び始動方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 始動性に優れた燃料電池車両の始動装置を提案する。
【解決手段】 本発明の燃料電池車両の始動装置は、運転者の乗車予測を行う乗車予測手段によって車両の起動可能性の有無を判断する(ステップS1)。起動可能性がある場合には(ステップS1;YES)、起動可能性フラグをONに設定し(ステップS2)、安全確認などのイニシャルチェックを行う(ステップS3)。イニシャルチェックの結果が「可」の場合には(ステップS3;YES)、起動フラグをONに設定し、燃料電池システムの暖機運転を行う(ステップS4)。次いで、一定期間内に要求負荷があった場合には(ステップS5;YES)、通常運転に移行する(ステップS6)。これにより、運転者が車両に乗車する以前に暖機運転を開始できるため、負荷要求後の燃料電池システムの出力を安定させることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明の燃料電池車両の始動装置は、運転者の乗車予測を行う乗車予測手段によって車両の起動可能性の有無を判断する(ステップS1)。起動可能性がある場合には(ステップS1;YES)、起動可能性フラグをONに設定し(ステップS2)、安全確認などのイニシャルチェックを行う(ステップS3)。イニシャルチェックの結果が「可」の場合には(ステップS3;YES)、起動フラグをONに設定し、燃料電池システムの暖機運転を行う(ステップS4)。次いで、一定期間内に要求負荷があった場合には(ステップS5;YES)、通常運転に移行する(ステップS6)。これにより、運転者が車両に乗車する以前に暖機運転を開始できるため、負荷要求後の燃料電池システムの出力を安定させることができる。
【選択図】 図2
Description
本発明は燃料電池車両の始動装置及び始動方法に関し、特に、燃料電池システムの始動性を高めるための改良技術に関する。
燃料電池システムをオンボード発電機として運用する燃料電池車両においては、メタノールなどの液体原燃料をタンクに貯溜し、これを車上で水素リッチガスに改質する方式が知られている。液体原燃料であれば、車上の搭載性及び可搬性に優れている上にエネルギー密度の点においても、水素ガスを貯蔵する方式よりも優れている。燃料電池に供給する水素リッチガスは可燃性ガスであるため、車両の安全を確保するための技術開発が必要となる。例えば、特開平7−170613号公報には、運転座席ドアの開扉動作又は運転者による座席シートへの着座を座席センサが検出するなどして運転者が乗車したことを検出したときに燃料電池システムの安全確認を自動的に行い、その後、運転者のスイッチ操作に応答して燃料電池システムを起動する構成が開示されている。
特開平7−170613号公報
しかし、燃料電池システムは起動を開始してから出力が安定して定常状態に落ち着くまでにある程度の時間を要するため、運転者による車両発進操作がなされてから燃料電池システムの暖機を行っていると、システム起動時の出力が安定せず、車両発進が不安点なものとなる。これは、システム起動時の電池内部の温度は低いため、燃料ガスとともに燃料電池内部に侵入した水蒸気が凝縮することによって、ガス流路を閉塞し、燃料ガスと酸化ガスの拡散を妨げることによって電池反応が不安定になることが要因であると考えられている。さらに、高分子電解質型燃料電池では、低温環境下における電解質膜の湿潤が不十分であり、内部抵抗が大きくなることも要因であると考えられている。
特に、水蒸気改質を行う燃料電池システムでは、水蒸気ガスや未反応原燃料がシステム停止時に改質器内部に残留し、液化した状態で凝縮する。液化した原燃料が改質触媒やCO選択酸化触媒の活性面上で結露すると、システム起動時の触媒反応を妨げるため、コールド起動時におけるシステムの早期立ち上げが困難となる。燃料電池車両は寒冷地などでの使用も想定されるため、良好なシステム始動性の実現が要求される。
そこで、本発明は上述の問題点を解決し、始動性に優れた燃料電池車両の始動装置及び始動方法を提案することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明の燃料電池車両の始動装置は、運転者の乗車予測を行う乗車予測手段と、乗車予測手段による乗車予測に基づいて燃料電池システムの暖機運転を開始する制御手段を備える。かかる構成によれば、運転者が燃料電池車両に乗車する以前に燃料電池システムの暖機運転を開始できるため、負荷要求後の燃料電池システムの出力を安定させることができる。
本発明の燃料電池車両の始動装置は、電力負荷への電力供給を指示するための操作手段をさらに備え、制御手段は、乗車予測に基づいた燃料電池システムの暖機開始以降における、運転者による前記操作手段への入力操作に対応して、燃料電池システムで発電された電力を電力負荷へ供給するのが好ましい。乗車予測に基づいて燃料電池システムを早期に暖機することで、運転者の意思による電力負荷への電力供給指示がなされたときに燃料電池システムの出力を安定して電力負荷に供給することができる。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、制御手段は、乗車予測に基づいて燃料電池システム起動の安全確認を行った後に燃料電池システムの暖機運転を開始するのが好ましい。かかる構成によりシステムの安全性、信頼性、経済性を高めることができる。ここで、「安全確認」には、燃料ガスの漏洩の有無などのシステムを起動する上で障害となる要因が存在するか否かを確認するだけでなく、車両の走行環境が温泉地域や密閉空間(例えば、トンネル内、車庫内、地下駐車場内)などの燃料電池システムを運転する上で有害となる環境であるか否かを確認することも含むものとする。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、乗車予測手段として、車両外部から発信される信号を受信するための信号受信手段が好適である。車両外部から発信される信号としては、まもなく運転者の乗車が予想されることを示す信号、例えば、運転者が携帯する携帯装置から発信される無線信号や、車庫を開扉したときに車両に向けて発信される無線信号などが好適である。車両外部から発信される信号としては、無線電波に限らず、赤外線などの光変調信号でもよい。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、制御手段は受信手段が受信した信号の状態から前記運転者と燃料電池車両との距離を求め、この距離に対応して予め定められた暖機運転条件に基づいて燃料電池システムの暖機運転を制御するのが好ましい。「暖機運転条件」とは、燃料電池システムの暖機運転を開始するための条件をいい、例えば、運転者と車両との距離がある一定の距離内にあるときに暖機運転を「可」とするように条件設定することができる。「信号の状態」とは、受信手段が受信した信号から運転者と燃料電池車両との距離を求めることが可能な信号の物理的パラメータの状態をいい、例えば、信号の周波数、位相、振幅(受信強度)、到来方向、信号の有無などを含む。運転者と燃料電池車両との距離に応じてこれらの「信号の状態」が変化する場合には、変化量又は変化の度合い等から両者の距離を求めてもよい。もとより、運転者と燃料電池車両との距離に応じて予め定められた変調パターンで受信手段へ信号を送信するように構成しておき、受信信号の変調パターンから運転者と燃料電池車両の距離を求めてもよい。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、制御手段は車両状態に対応して予め定められた暖機運転条件に基づいて燃料電池システムの暖機運転を制御するのが好ましい。かかる構成により、燃料電池システムの暖機運転を安全に行うことができるとともに、不要な暖機運転を避けて燃費向上を実現できる。ここで、「車両状態」とは、燃料電池システムを暖機する必要があるか否か、又は燃料電池システムを暖機しても問題がないか否かを判断する目安になる車両の状態をいい、例えば、システムに故障がなく正常な動作を保障できる状態にあるか否か、燃料電池システムを正常に運転できる走行環境にあるか否か(例えば、温泉地帯やトンネル内であるか否か)を判断できる各種の車両の状態を含む。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、制御手段は燃料電池システムの状態に対応して予め定められた暖機運転条件に基づいて燃料電池システムの暖機運転を制御する。ここで、「燃料電池システムの状態」とは、燃料電池システムを暖機する必要があるか否か、又は燃料電池システムを暖機しても問題がないか否かを判断する目安になる燃料電池システムの状態をいい、例えば、燃料電池システムの温度、原燃料の残量、前回のシステム停止からの時間経過量、燃料ガスのガス漏れがないか否かなどを含む概念である。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、制御手段は燃料電池システムの温度が所定値以上である場合に前記燃料電池システムの暖機運転を抑制する。燃料電池システムの温度が所定値以上の場合は、積極的に暖機運転を行う必要性は少ないため、暖機運転を抑制することで、燃費向上に資することができる。「暖機運転の抑制」には、暖機運転の開始タイミングを遅らせたり、暖機の程度を通常の暖機運転時よりも低くしたり(例えば、改質器の燃焼部に投入される燃焼燃料量を通常の暖機運転時よりも少量にする)、さらには、暖機運転を「禁止」することも含む。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、電力負荷に電力を供給するための蓄電手段をさらに備え、制御手段は蓄電手段の状態に対応して予め定められた暖機運転条件に基づいて燃料電池システムの暖機運転を制御するのが好ましい。ここで、「蓄電手段の状態」とは、燃料電池システムを暖機する必要があるか否か、又は燃料電池システムを暖機しても問題がないか否かを判断する目安になる蓄電手段の状態をいい、例えば、蓄電手段の残存容量、ショートの有無、故障の有無などを含む概念である。「蓄電手段」とは、二次電池、電気二重層コンデンサなどの電気エネルギーを充放電できる手段をいう。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、蓄電手段の充電量を検出するための充電量検出手段をさらに備え、制御手段は蓄電手段の充電量が所定値以上である場合に燃料電池システムの暖機運転を抑制するのが好ましい。蓄電手段の充電量が所定値以上の場合には、負荷に要求される電力を蓄電手段から供給される電力で賄うことができるため、積極的に暖機運転を行う必要性は少なく、暖機運転を抑制することで燃費向上に資することができる。
本発明の燃料電池車両の始動装置においては、燃料電池システムは原燃料を改質して水素リッチな燃料ガスを生成するための改質器を備えるものが好適である。改質器は起動してから定常状態に落ち着くまでにはある程度の暖機運転が必要となるので本発明に好適である。
本発明の燃料電池車両の始動方法は、燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の始動方法であって、運転者が乗車するか否かを判断するステップと、運転者が乗車すると判断した場合に、燃料電池システムの暖機運転を開始するステップと、を含む。運転者が燃料電池車両に乗車する以前に燃料電池システムの暖機運転を開始できるため、負荷要求後の燃料電池システムの出力を安定させることができる。
本発明の燃料電池車両の始動方法は、燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の始動方法であって、運転者が乗車するか否かを判断するステップと、運転者が乗車すると判断した場合に、燃料電池システムを暖機運転するための暖機運転条件が満たされているか否かを判断するステップと、暖機運転条件が満たされている場合に、燃料電池システムの暖機運転を開始するステップと、を含む。運転者の乗車予測と暖機運転条件が共に成立した場合に、暖機運転が行われるため、早期暖機が可能になるとともに、システムの安全性、信頼性、経済性を高めることができる。
本発明においては、燃料電池車両に搭載された燃料電池システムの運転状態を制御するコンピュータシステムに、本発明に係わる燃料電池車両の始動方法を実行させるコンピュータプログラムを提供することも可能である。このようなコンピュータプログラムを記録するコンピュータ読取り可能な記録媒体としては、光学的に情報の読み取りが可能な光記録媒体(CD−RAM、CD−ROM、DVD−RAM、DVD−ROM、DVD−R、PDディスク、MDディスク、MOディスク等)、磁気的に情報の読み取りが可能な磁気記録媒体(フレキシブルディスク、磁気カード、磁気テープ等)、電子的に情報の読み取りが可能な記録媒体(DRAM、SRAM等)などが好適である
本発明によれば、運転者の乗車を事前に予測することで、運転者が燃料電池車両に乗車する以前の段階で早期に燃料電池システムの暖機運転を開始できるため、運転者の意思による負荷要求後の燃料電池システムの出力を安定させることができる。
以下、各図を参照して本発明の好適な実施形態について説明する。
図1は燃料電池システムを中心とする燃料電池車両の主要構成図である。燃料電池車両10は、燃料電池システムをオンボード発電機として搭載し、モータの推力で走行する電気自動車として構成されている。同図に示すように、燃料電池システムは、主に、燃料ガスと酸化ガスの供給を受けて発電を行う燃料電池25と、水と原燃料の供給を受けて水素リッチな燃料ガスを生成する改質器23と、燃料電池システムの運転制御を行う制御部30を備えて構成されている。水タンク21と燃料タンク22の各々には改質用の水、液体原燃料が貯溜されており、ポンプ51,52によって汲み取られて改質器23に供給される。ポンプ51,52の吐出量は原燃料と水の混合比率が改質器23における触媒改質反応を十分に進行させるために必要な比率になるように制御部30によって制御される。
図1は燃料電池システムを中心とする燃料電池車両の主要構成図である。燃料電池車両10は、燃料電池システムをオンボード発電機として搭載し、モータの推力で走行する電気自動車として構成されている。同図に示すように、燃料電池システムは、主に、燃料ガスと酸化ガスの供給を受けて発電を行う燃料電池25と、水と原燃料の供給を受けて水素リッチな燃料ガスを生成する改質器23と、燃料電池システムの運転制御を行う制御部30を備えて構成されている。水タンク21と燃料タンク22の各々には改質用の水、液体原燃料が貯溜されており、ポンプ51,52によって汲み取られて改質器23に供給される。ポンプ51,52の吐出量は原燃料と水の混合比率が改質器23における触媒改質反応を十分に進行させるために必要な比率になるように制御部30によって制御される。
燃料タンク22に貯溜される原燃料としては、メタン(CH4)、エタン(C2H5)、プロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)、メタノール(CH3OH)、エタノール(C2H5OH)、ジメチルエーテル(CH3OCH3)、アセトン(CH3C(=O)CH3)、ガソリン、軽油、天然ガスなどが好適である。
燃焼部24は、燃焼反応に供するための燃焼エアを車外から取り込み、ポンプ53を介して燃料タンク22から供給される原燃料を、燃料電池25から排出された水素オフガスとともに燃焼させて高温の燃焼ガスを生成する。この燃焼ガス(加熱媒体)は改質器23に供給された原燃料(被加熱媒体)との間で熱交換を行い、原燃料を沸騰、蒸気化させる。蒸気化した原燃料ガスは、改質器23内部に充填されているCu−Zn系触媒、Cu−Zn−Cr系触媒、Cu−Zn−Al系触媒、Zn−Cr系触媒などの改質触媒によって水素リッチガスに改質される。
制御部30は、燃料電池システムの運転状態に対応して、始動性に優れた部分酸化改質(Partial oxidation reforming)と、改質効率に優れた水蒸気改質(Steam reforming)と、両者を組み合わせたオートサーマル改質(Auto thermal reforming)を適宜使い分ける。原燃料としてメタノールを用いて水蒸気改質を行うと、下記の(1)式に示すメタノール分解反応と、(2)式に示す一酸化炭素のシフト反応が同時に進行し、全体として(3)式に示す改質反応が生じる。さらに、改質器23内に改質エアを導入すると、(1)式〜(3)式の水蒸気改質反応に加えて、(4)式の部分酸化改質反応が進行する。
CH3OH → CO+2H2−90.0kJ/mol …(1)
CO+H2O → CO2+H2+40.5kJ/mol …(2)
CH3OH+H2O → CO2+3H2−49.5kJ/mol …(3)
CH3OH+(1/2)O2 → CO2+2H2+189.5kJ/mol …(4)
CO+H2O → CO2+H2+40.5kJ/mol …(2)
CH3OH+H2O → CO2+3H2−49.5kJ/mol …(3)
CH3OH+(1/2)O2 → CO2+2H2+189.5kJ/mol …(4)
部分酸化改質は発熱反応であるため、システム暖機時には発熱反応を伴う部分酸化改質を中心に行いつつ、暖機完了後には負荷追従性に優れたオートサーマル改質を行うのが望ましい。改質器23の内部温度は電気触媒加熱ヒータなどの加熱作用によって、改質反応に適度な温度範囲に保たれている。メタノール改質を行う場合、水蒸気改質では200℃〜300℃、部分酸化改質では400℃〜600℃、オートサーマル改質では200℃〜600℃の温度範囲が好適である。水素リッチガスに改質された燃料ガスは、改質器23内部に充填されたCO選択酸化触媒による選択酸化反応によって、CO濃度が低減され、燃料電池25に供給される。燃料電池25における電池反応を良好に促進するには、燃料ガス中のCO濃度は数ppm程度以下が望ましい。
燃料電池25のアノード極には改質器23で生成された燃料ガスが供給されて、(5)式の酸化反応が生じるとともに、カソード極には車外から導入したエアが酸化ガスとして供給されて、(6)式の還元反応が生じる。燃料電池25全体としては、(7)式の起電反応が生じる。燃料電池25としては、固体高分子電解質型の燃料電池が望ましい。高分子電解質型の燃料電池は、常温で起動できるために起動時間が短い、常温で高い電流密度が得られる、低負荷運転が可能、小型軽量化が可能といったメリットがあり、車両搭載用の燃料電池として優れた特性を備えている。固体高分子電解質型の燃料電池を用いる場合は、電池反応を良好に促進させるために燃料ガスと酸化ガスを適度に加湿することが望ましい。もとより、固体高分子電解質型燃料電池に限らず、アルカリ性電解質型燃料電池、酸性電解質型燃料電池、溶融塩電解質型燃料電池、固体電解質型燃料電池、リン酸型燃料電池なども利用できる。
H2 → 2H++2e- …(5)
(1/2)O2+2H++2e- → H2O …(6)
H2+(1/2)O2 → H2O …(7)
(1/2)O2+2H++2e- → H2O …(6)
H2+(1/2)O2 → H2O …(7)
燃料電池25の出力端子には、スイッチ57を介して電力負荷40が接続している。電力負荷40は、主に、燃料電池25から電力の供給を受けて電気エネルギーを運動エネルギーに変換するための負荷であり、ここでは車両駆動用のモータ(三相同期モータ)42と、直流電力を交流電力(三相交流)に変換するインバータ41を含む構成を例示している。モータ42をインホイールモータとして使用して、二輪駆動又は四輪駆動の構成を採用するには、燃料電池25の出力端子に対してインバータ41を2つ又は4つ並列に接続し、各々のインバータ41にモータ42を接続すればよい。もとより、電力負荷40の構成は上述の構成に限られるものではなく、例えば、モータ42として直流モータを用いる場合には、インバータ41は不要である。
インバータ41には6個のパワートランジスタで構成される3相ブリッジ回路が備えられており、同トランジスタのスイッチング作用によって直流電流と三相交流電流の変換を行う。パワートランジスタの制御は制御部30によって行われ、インバータ41からは制御部30に対して電流制御に必要な情報が送信されている。インバータ41は制御部30からの要求指示に対応して、モータ42の出力トルク及び回転数を所望の値に調整するために必要な三相交流電流の振幅及び周波数を調整し、モータ42に供給する。
燃料電池25の出力端子には蓄電手段としての二次電池60が並列に接続しており、二次電池60単独で、或いは燃料電池25と共に電力負荷40へ電力を供給できるように構成されている。つまり、スイッチ57が「開状態」のときには二次電池60単体で電力負荷40へ電力が供給される一方で、「閉状態」のときには燃料電池25と二次電池60の各々から電力負荷40へ電力が供給される。スイッチ57の開閉制御は制御部30によって制御される。二次電池60は、車両制動時の回生エネルギー貯蔵源、燃料電池車両10の加速又は減速に伴う負荷変動時のエネルギーバッファとしての役割を担うものであり、ニッケル・カドミウム蓄電池、ニッケル・水素蓄電池、リチウム二次電池などで構成されている。二次電池60の容量は、燃料電池車両10の走行条件、走行性能(最高速度、走行距離など)、車重などに応じて適宜設定することができるが、単体での電力供給能力が燃料電池システムの暖機が完了するまでの間、車両走行に必要な容量を備えているものが望ましい。
燃料電池車両10には、上述した主要機器類の他に、燃料電池システムの運転を補助するための補機類として、燃料タンク22の残留量を検出するための液位センサ54、燃料ガスのガス漏洩を検出するための水素センサ55、燃料電池25から排出される水素オフガスの温度を検出するための温度センサ56、二次電池60の充電量(SOC)を検出するためのSOCセンサ58、運転者が携帯する携帯装置80との間で無線通信をいってドアロック制御を行うための送受信回路71、車両の走行位置を検出するためのナビゲーションシステム72、ドアロック/ドアアンロックを行うためのドアロック制御装置73、ドアの開閉を検出するためのドアセンサ74、運転者の入力操作により燃料電池25の出力を電力負荷40に供給するための始動スイッチ75、運転者によるアクセル開度を検出するためのアクセルセンサ76、走行環境のCO濃度を検出するためのCOセンサ77が搭載されている。
制御部30は、マイクロコンピュータを中心としたコンピュータシステムとして構成されており、システム制御に必要な各種のプログラム及び各種データを記憶したROM32と、ROM32に格納されているプログラムを読み取ってこれを実行するCPU31と、CPU31のワークメモリとして機能するRAM33と、システム制御に必要な不揮発性データを保存するためのEEPROM34と、上述した各種の補機類等に接続して入出力データの送受信を行う入出力ポート35を備えて構成されている。
送受信回路71は、運転者が携帯する携帯装置80との間で無線信号の送受信を行うことによりドアロック/ドアアンロックを制御するための装置である。送受信回路71は通信エリア内に携帯装置80が所在しているか否かを判断するため、通信エリア内に向けて間欠的に起動トリガ信号を送信している。携帯装置80は、送受信回路81と、制御回路82を備えて構成される無線装置である。制御回路82は送受信回路81を介して起動トリガ信号を受信すると、予め登録されているIDコードを応答信号として無線電波に変調して送信する。制御部30は送受信回路71を介して携帯装置80からIDコードを受信すると、ROM33に予め登録されているIDコードと受信したIDコードを比較し、両者が一致することを確認すると、車両ドアをアンロックするようにドアロック制御装置73に指示を与える。すると、ドアロック制御装置73は自動的にドアロックを解除し、運転者が手動でドアロックを解除しなくても乗車できる状態にする。両者のIDコードが不一致の場合は、ドアロックは解除されない。このように、送受信回路71、ドアロック制御装置73、及び制御部30によってドアロック制御システムが構築されている。送受信回路71の通信エリアが小さい場合には、送受信回路71を燃料電池車両10の複数箇所に設置してもよい。
尚、ドアロックを解除する構成としては、上述の例に限られるものではなく、例えば、携帯装置80に操作キーを設けておき、運転者がこの操作キーを入力操作することによって、ドアロックの解除信号を送受信回路71に送信するように構成してもよい。また、携帯装置80としては、運転者に常時携帯され、送受信回路71との間で無線通信を行える構成であれば、特に限定されるものではないが、例えば、イグニッションキーやその他の付属品などに組み込まれるものが望ましい。
次に、上述の説明を基に本実施形態の作用について説明する。本実施形態では、「乗車予測手段」によって運転者の乗車を事前に予測し、運転者が乗車する以前の早期段階で燃料電池システムの暖機運転を行う。乗車予測手段としては、乗車を予測できる手段であれば特に限定されるものではないが、例えば、運転者の乗車行動に関連付けられる何等かの行動又は事象を事前に検出して乗車を予測する手段や、運転者の過去の乗車履歴から乗車を予測する手段などが好適である。運転者の乗車行動に関連付けられる何等かの行動又は事象としては、例えば、車両への運転者の接近、ドアロックの解除、車庫の開扉などを挙げることができる。上述した送受信回路71は携帯装置80から送信されるIDコードを受信することにより、運転者が通信エリアに所在しているか否かを判断することができ、さらには、受信電波強度から運転者と車両の距離をある程度判断することも可能であるため、乗車予測手段として用いることができる。もとより、運転者が乗車する意思を携帯装置80から燃料電池車両10へ無線信号で自発的に送信するように構成してもよい。
また、運転者が手動操作で車両ドアを開けると、ドアセンサ74が反応して車両ドアの開扉を検出できるため、運転者の乗車を予測することが可能となる。このため、上述の無線通信を利用したドアロック制御システムに替えて、又はこれと併用して、ドアセンサ74を乗車予測手段として用いることも可能である。また、運転者の乗車履歴をEEPROM34に書き込んでおき、乗車履歴を基にCPU31が運転者の乗車を予測することも可能である。このように構成すれば、CPU31は乗車予測手段としても機能する。乗車履歴としては、例えば、運転者の運転時刻などを定期的に記録しておけばよい。もとより、乗車予定時刻を事前にEEPROM34などに書き込んでおいて、この予約された乗車時刻を基に乗車予測を行ってもよい(乗車予約機能)。
図2は乗車予測に基づいて燃料電池システムを暖機運転するための制御処理を記述したフローチャートである。CPU31は、上述した各種の乗車予測に基づいて、燃料電池システム起動の可能性を判断する(ステップS1)。この乗車予測は、運転者の乗車行動に関連付けられる何等かの行動又は事象を事前に検出して乗車を予測してもよく、運転者の過去の乗車履歴から乗車を予測してもよく、運転者の車両発進の自発的な意思表示により乗車を予測してもよい。具体的な乗車予測は上述した通りである。運転者と車両との距離がある一定の距離以内になったときに燃料電池システムの暖機運転を開始するように予め条件設定されている場合には、この条件が満たされたときにシステム起動の可能性有りと判断される。燃料電池車両10と運転者との距離は、携帯装置80から送受信回路71へ送信される信号の周波数、位相、振幅(受信強度)、到来方向、信号の有無などから求めることができる。システム起動の可能性有りと判断されると(ステップS1;YES)、起動可能性フラグがONに設定される(ステップS2)。
次いで、燃料電池システムの暖機運転を行うための条件(暖機運転条件)が満たされているか否かを判断するためのチェック(以下、「イニシャルチェック」と称する。)が行われる(ステップS3)。イニシャルチェックとしては、システム起動時に通常行われているように、システムに故障がないか否かがチェックされるだけでなく、予め定められた暖機運転条件の成否がチェックされる。暖機運転条件としては、燃料電池システムを暖機する必要があるか否か、又は燃料電池システムを暖機しても問題がないか否かを条件設定することができる。暖機運転条件として、各種の条件設定が可能であるが、ここでは「暖機許可条件」と「暖機禁止条件」の二種類の条件設定を行う場合を例示する。
暖機許可条件としては、例えば、ナビゲーションシステム72のGPS電波受信に問題がないこと、二次電池60がショートしてないこと、改質器23又は燃料電池25から燃料ガスが漏洩してないこと、二次電池60の充電量が所定値以下であること等の各種の条件設定が可能である。燃料ガスのガス漏れチェックは水素センサ55から出力されるセンサ信号から判断することができる。また、二次電池60の充電量はSOCセンサ58によって検出することができる。二次電池60の充電量が少ない場合には、燃料電池システムを暖機運転した際に発電した電力を二次電池60に蓄電することが可能となるため、車両を発進しなかった場合でも、車両システムのエネルギー損失を最小限に抑えることができる。
一方、暖機禁止条件としては、例えば、車両の所在位置が温泉地帯や密閉空間内(トンネル内、車庫内、地下駐車場内)などの有害環境にあること、二次電池60の充電量が所定値以上であること、燃料タンク22内に残留している原燃料量が所定値以下であること、燃料電池システムの温度が所定値以上であること等の各種の条件設定が可能である。有害環境としては、例えば、排気ガス中に含まれているCO、NOX、オイル分などの燃料電池の性能を劣化させる要因となる成分が大気中に多く含まれている環境を挙げることができる。車両の所在位置が有害環境にある場合に暖機運転を禁止する理由として、例えば、COは貴金属触媒に吸着して電池反応の活性化を低下させる要因となり、NOXは高分子電解質膜中に硝酸や亜硝酸となって取り込まれて高分子電解質膜を劣化させる要因となり、オイル分は電極触媒に吸着して触媒性能を劣化させる要因となるためである。車両が有害環境に所在しているか否かを判断する手段として、例えば、COセンサ77のセンサ出力から大気中のCO濃度を測定してもよく、ナビゲーションシステム72が受信したGPS信号から車両位置を計測し、有害環境が予め登録されているマップデータ72aと照合することで、車両が有害環境に所在しているか否かを判断することもできる。
二次電池60の充電量が所定値以上の場合に暖機運転を禁止する理由は、二次電池60から供給される電力で車両を発進させることができるため、燃料電池システムを暖機する必要がないためである。また、燃料タンク22に残留している原燃料量が所定値以下の場合に暖機運転を禁止する理由は、暖機運転により原燃料をある程度消費してしまうため、車両走行に必要な燃料ガスを生成できなくなるためである。また、燃料電池システムの温度が所定値以上の場合に暖機運転を禁止する理由は、燃料電池システムの温度が適度な温度に保たれている状態ではもはや暖機運転をする必要がないためである。燃料電池システムの温度を計測するには、各種の方法が考えられるが、例えば、水素オフガスの流路に設けられた温度センサ56のセンサ出力信号から燃料電池システムの温度を計測することができる。水素オフガスのガス温度は電池内部の温度とほぼ同じであるため、精度よく計測できる。もとより、燃料電池システムの温度を直接又は間接に計測する他に、前回のシステム停止時からの時間経過量から燃料電池システムの温度を推定してもよい。
本ステップにおいては、暖機許可条件が全て成立し、かつ、暖機禁止条件が何れも不成立の場合に、イニシャルチェックは「可」となる(ステップS3;YES)。これに対して、暖機許可条件の何れかが不成立となるか、又は暖機禁止条件の何れかが成立した場合に、イニシャルチェックは「不可」となる(ステップS3;NO)。ここで、イニシャルチェックが「不可」と判断されると(ステップS3;NO)、起動フラグはOFFに設定され(ステップS7)、ステップS1に再帰する。一方、イニシャルチェックが「可」と判断されると(ステップS3;YES)、起動フラグがONに設定され、燃料電池システムの暖機運転が開始される(ステップS4)。すると、制御部30は、ポンプ51,52を作動させて改質器23に水と原燃料を供給するとともに、ポンプ53を作動させて燃焼部24に燃焼燃料を供給し、燃焼反応により燃焼ガスを生成して原燃料を沸騰、蒸気化させる。また、図示しない電気触媒加熱ヒータなどで改質器23内部を保温し、原燃料ガスの改質反応を進行させる。改質器23の温度は次第に昇温し、触媒が活性化されて、改質器23の暖機が行われる。さらに、昇温した燃料ガスが燃料電池25に供給されることで、高分子電解質膜などが適度に昇温・湿潤し、燃料電池25も暖機される。
CPU31は、暖機運転開始から一定時間内に運転者からの車両発進要求(負荷要求)があったか否かを判断する(ステップS5)。始動スイッチ75は内燃機関を搭載した車両のイグニッションスイッチに相当する操作手段である。運転者の手動操作によって、始動スイッチ75を「オン」にすると、制御部30はスイッチ57を閉じることにより、燃料電池25の出力を電力負荷40に供給し、車両を発進させるように構成されている。暖機運転開始から一定時間内に運転者からの車両発進要求があった場合には(ステップS5;YES)、通常制御に移行し(ステップS6)、制御部30はスイッチ57を閉じ、燃料電池25の出力を電力負荷40に供給する。車両発進後の要求負荷はアクセルセンサ76から出力されるアクセル開度信号に対応して変動するため、制御部30は要求負荷の変動に対応できるように、改質器23へ投入される原燃料量や水量等を適宜調整する。これに対し、暖機運転開始から一定時間内に運転者からの車両発進要求がない場合には(ステップS5;NO)、起動フラグはOFFに設定され(ステップS7)、ステップS1に再帰する。
以上、説明したように、本実施形態によれば、運転者が燃料電池車両10に乗車する以前に燃料電池システムの暖機運転を開始できるため、負荷要求後の燃料電池システムの出力を安定させることができる。特に、改質器23を備えた燃料電池システムでは、出力が安定するまでにある程度の時間を要するため、乗車予測に基づく早期暖機は効果的である。また、燃料電池システムの状態や二次電池60の状態に基づいて暖機運転を行うか否かを判断するため、不要な暖機運転を回避して、燃費向上に資することもできる。
尚、上述の説明では、暖機運転条件として、複数の暖機許可条件と複数の暖機禁止条件を設定する場合を例示したが、これに限らず、単一の暖機運転条件(単一の暖機許可条件又は単一の暖機禁止条件)によって暖機運転の可否を決定してもよい。また、上述の説明では、燃料電池25の暖機運転の可否を決定する上で各々の暖機運転条件は対等な関係であることを前提としていたが、各条件に重み付けを設定して、暖機運転の可否を総合的に判断してもよい。各条件は燃料電池25を暖機運転する上で問題となる度合いが異なるため、各条件の重要度に応じて重み付けを変えるのが望ましい。例えば、ナビゲーションシステム72のGPS電波受信に問題が生じていても、車両が有害環境下に所在していなければ、暖機運転をしても問題とはならないため重み付けを軽くし、燃料電池システムの異常時には重み付けを重くする。このように、各条件の重要度に応じて重み付けを変えることによって、例えば、重要度の低い単一又は複数の暖機運転条件が成立しなかった場合でも、総合的に判断して暖機運転を行っても問題はないと判断した場合には、暖機運転を実行するなど、より柔軟なシステム設計が可能となる。
また、上述の説明では、暖機禁止条件として、二次電池60の充電量が所定値以上の場合、燃料タンク22に残留している原燃料量が所定値以下の場合、燃料電池システムの温度が所定値以上の場合を例示したが、これらの条件は暖機運転を行う上で問題となる度合が他の条件よりも低いため、これらの条件が成立する場合に必ずしも暖機運転を禁止する必要はなく、例えば、暖機運転の開始タイミングを遅らせたり、暖機の程度を通常の暖機運転時よりも低くしたりする(例えば、改質器の燃焼部に投入される燃焼燃料量を通常の暖機運転時よりも少量にする)こともできる。また、暖機運転を抑制する場合に、暖機運転の開始タイミングを遅らせるのか、暖機運転の程度を通常の暖機運転時よりも低くするのか、又は暖機運転を禁止するのかは、各条件の重み付けで総合的に判断してもよい。
また、上述の説明では改質器23を搭載した燃料電池システムの暖機方法について述べたが、本発明は改質器型燃料電池システムに限られるものではなく、水素高圧タンク(水素貯蔵器)に吸蔵された燃料ガスを燃料電池25に供給して発電を行う燃料電池システムにも適用できる。このような燃料電池システムにおいては、燃料電池25に反応ガス(燃料ガス、酸化ガス)を供給して発電制御することにより、電極(アノード極、カソード極)上におけるセルの反応熱を利用して電池温度を昇温し、燃料電池25を暖機することができる。電池反応に伴う燃料電池25の自己発熱に替えて、又はこれと併用して、電気ヒータなどの加熱手段を利用して外部から燃料電池25へ熱を加えることで暖機してもよい。この他に、燃料電池25内を循環する冷却水の温度を上昇させることで燃料電池25を暖機してもよく、燃料電池25に供給される反応ガスの温度を昇温させることで、燃料電池25を暖機してもよい。
10…燃料電池車両 23…改質器 24…燃焼部 25…燃料電池 30…制御部 40…電力負荷 71…送受信回路 72…ナビゲーションシステム 73…ドアロック制御装置 74…ドアセンサ 75…始動スイッチ 76…アクセルセンサ 77…COセンサ 80…携帯装置
Claims (13)
- 燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の始動装置であって、
運転者の乗車予測を行う乗車予測手段と、
前記乗車予測手段による乗車予測に基づいて前記燃料電池システムの暖機運転を開始する制御手段を備える、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項1に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
電力負荷への電力供給を指示するための操作手段をさらに備え、
前記制御手段は前記乗車予測に基づいた燃料電池システムの暖機開始以降における、運転者による前記操作手段への入力操作に対応して、前記燃料電池システムで発電された電力を前記電力負荷へ供給する、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記制御手段は前記乗車予測に基づいて燃料電池システム起動の安全確認を行った後に前記燃料電池システムの暖機運転を開始する、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記乗車予測手段は車両外部から発信される信号を受信するための信号受信手段である、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項4に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記制御手段は前記受信手段が受信した前記信号の状態から前記運転者と前記燃料電池車両との距離を求め、前記距離に対応して予め定められた暖機運転条件に基づいて前記燃料電池システムの暖機運転を制御する、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項1乃至請求項5のうち何れか1項に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記制御手段は車両状態に対応して予め定められた暖機運転条件に基づいて前記燃料電池システムの暖機運転を制御する、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項1乃至請求項5のうち何れか1項に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記制御手段は前記燃料電池システムの状態に対応して予め定められた暖機運転条件に基づいて前記燃料電池システムの暖機運転を制御する、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項7に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記制御手段は前記燃料電池システムの温度が所定値以上である場合に前記燃料電池システムの暖機運転を抑制する、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項1乃至請求項5のうち何れか1項に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記電力負荷に電力を供給するための蓄電手段をさらに備え、
前記制御手段は前記蓄電手段の状態に対応して予め定められた暖機運転条件に基づいて前記燃料電池システムの暖機運転を制御する、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項9に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記蓄電手段の充電量を検出するための充電量検出手段をさらに備え、
前記制御手段は前記蓄電手段の充電量が所定値以上である場合に前記燃料電池システムの暖機運転を抑制する、燃料電池車両の始動装置。 - 請求項1乃至請求項10に記載の燃料電池車両の始動装置であって、
前記燃料電池システムは、原燃料を改質して水素リッチな燃料ガスを生成するための改質器を備える、燃料電池システムの始動装置。 - 燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の始動方法であって、
運転者が乗車するか否かを判断するステップと、
運転者が乗車すると判断した場合に、前記燃料電池システムの暖機運転を開始するステップと、
を含む、燃料電池車両の始動方法。 - 燃料電池システムを搭載した燃料電池車両の始動方法であって、
運転者が乗車するか否かを判断するステップと、
運転者が乗車すると判断した場合に、燃料電池システムを暖機運転するための暖機運転条件が満たされているか否かを判断するステップと、
前記暖機運転条件が満たされている場合に、前記燃料電池システムの暖機運転を開始するステップと、
を含む、燃料電池車両の始動方法。
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