JP4074727B2 - ディスクを製造するための装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報、映像等の記録メディアの一種であるディスクを製造するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一対のディスク基板を貼り合わせてDVD等のディスクを製造する方法として、図8に示したように、一方のディスク基板Daの中央部分にノズル5から接着剤をリング状に付与し、このディスク基板Daに他方のディスク基板Dbを重ね合わせた後、高速回転させて接着剤を均一に延展させて貼り合わせる方法が提案され、実用化されている。
【0003】
また、特開平10−233042号には他のディスク製造方法が示されており、この方法は、図9に示したように、常圧下で、一対のディスク基板Da、Dbを対向させて低速度で相対的に回転させながら、ノズル5でディスク基板Da、Db間に接着剤をリング状に付与した後、圧着して貼り合わせる方法である。この貼り合わせ方法は、適量の接着剤を塗布することにより、接着剤を無駄にしないことを特徴としている。
【0004】
さらに、特開昭63−144440号及び特開平2−128335号には、接着剤を塗布した一対のディスク基板を減圧下で貼り合わせる方法が提案されている。図10は、この減圧下での貼り合わせ方法を実施するための装置を示しており、真空槽70内には下型71が固設され、この下型71の上方には昇降型72が昇降可能に配置されている。
【0005】
下型71には接着剤が塗布されたディスク基板Daが載置され、昇降型72にも接着剤が塗布されたディスク基板Dbが保持されている。そして、真空ポンプ73により真空槽70内を排気して減圧状態とした後に、昇降型72を下降させて上方のディスク基板Dbを下方のディスク基板Daに押圧して接着する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した各種の従来技術はそれぞれが以下に述べるような問題を有している。
【0007】
まず、図8に示した高速回転によりディスク基板同士を貼り合わせる方法では、一方のディスク基板に塗布した接着剤上に他方のディスク基板を貼り合わせるときに気泡が混入してしまうという問題がある。特に、高速で貼り合わせると接着剤中に微小な気泡が多数混入し、高速回転で接着剤を延展しても接着剤中に気泡が残留してしまう。さらに、一対のディスク基板を重ね合わせて高速回転させて接着剤を均一に延展させるのに時間がかかるという問題もある。なお、この延展時間の短縮を図るためにディスクの上に重りを載せて回転させる方法などが提案されている。
【0008】
また、図9に示した従来の貼り合わせ方法は、前記の如く適量の接着剤を塗布することにより接着剤を無駄にしないことを特徴としている。すなわち、この貼り合わせ方法は、付与した接着剤を一定厚さに、しかもディスク全面に過不足無く分散させるものであり、かなり高度な技術と熟練を要する方法であると考えられる。さらに、1つのステージでディスク基板のセット、接着剤塗布、圧着、貼り合わせディスクの取り外し等の全行程を行うので、タクトタイムが長くなり、量産性の面で劣ると考えられる。
【0009】
また、図10に示した従来の貼り合わせ方法は、真空槽70内の1つのステージでディスク基板Da、Dbのセット、貼り合わせ及び貼り合わせディスクの取り外しを行うため、製造ラインのタクトタイムが長くなり、貼り合わせの自動化には適した方法とは言えない。
【0010】
上述したように従来の技術においては、接着剤への気泡混入の問題や、貼り合わせのタクトタイムが長いために自動化に適さないといった問題がある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、接着剤への気泡の混入を防止できると共に貼り合わせ時間を短縮でき、自動化に適したディスク製造装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、一方のディスク基板と他方のディスク基板とを接着剤によって貼り合わせてディスクを製造するディスク製造装置において、前記一方のディスク基板を供給する一方の基板供給部と、前記他方のディスク基板を供給する他方の基板供給部と、を有する基板供給装置と、前記一方のディスク基板を低速回転させながらその表面に前記接着剤をリング状に付与する一方の低速スピン部と、前記他方のディスク基板を低速回転させながらその表面に接着剤をリング状に付与する他方の低速スピン部と、を有する低速スピン装置と、前記一方及び他方のディスク基板を前記基板供給装置から前記低速スピン装置に搬送する第1の搬送装置と、前記接着剤がリング状に付与された前記一方のディスク基板を高速回転させて前記接着剤を均一に分散させる一方の高速スピン部と、前記接着剤がリング状に付与された前記他方のディスク基板を高速回転させて前記接着剤を均一に分散させる他方の高速スピン部と、を有する高速スピン装置と、前記一方及び他方のディスク基板を前記低速スピン装置から前記高速スピン装置に搬送する第2の搬送装置と、前記接着剤が均一に分散された前記一方のディスク基板と前記接着剤が均一に分散された前記他方のディスク基板とを減圧雰囲気下で貼り合わせる貼り合わせ装置と、前記一方及び他方のディスク基板を前記高速スピン装置から前記貼り合わせ装置に搬送する第3の搬送装置と、前記一方及び他方のディスク基板を前記貼り合わせ装置により貼り合わせて形成したディスクをその両面から加圧するディスク加圧装置と、前記ディスク加圧装置により加圧処理された前記ディスクの前記接着剤を硬化する接着剤硬化装置と、を備えたことを特徴とする。
【0013】
また、好ましくは、前記一方及び他方の基板供給部は、それぞれ、回転駆動される回転テーブルと、前記回転テーブルに同一円周上に配設され、複数の前記ディスク基板が挿通されて貯えられる複数のポールと、前記各ポールに複数挿通された前記ディスク基板のうちの1枚を前記ポールに沿って上昇させて前記第1の搬送装置に受け渡すリフターアームと、を備える。
【0014】
また、好ましくは、前記一方及び他方の基板供給部は、それぞれ、前記ディスク基板の接着剤塗布面から静電気を除去すると共に清浄化する静電ブロー装置をさらに有する。
【0015】
また、好ましくは、前記第1の搬送装置は、前記ディスク基板を保持する機能を有する複数の搬送アームを共通の回転軸に配設すると共に、前記接着剤を吐出するノズルを有する接着剤供給アームを前記回転軸に設け、前記一方の基板供給部から前記一方の低速スピン部への前記一方のディスク基板の搬送動作、前記他方の基板供給部から前記他方の低速スピン部への前記他方のディスク基板の搬送動作、及び前記ノズルを前記一方又は他方の低速スピン部のいずれかに選択的に位置させる位置合わせ動作を、前記回転軸の反復回転動作によって行うように構成する。
【0016】
また、好ましくは、前記基板供給装置に貯えられた前記ディスク基板同士の間に設けられたスペーサを前記基板供給装置から回収して集積するスペーサ集積装置をさらに有し、前記複数の搬送アームのうちの少なくとも1本は、前記基板供給装置から前記スペーサを受け取って保持し、前記回転軸の回転動作によって前記スペーサ集積装置に前記スペーサを搬送する。
【0017】
また、好ましくは、前記第3の搬送装置は、前記一方の高速スピン部から取り出した前記一方のディスク基板を反転させると共に前記貼り合わせ装置に搬送する一方の搬送部と、前記他方の高速スピン部から取り出した前記他方のディスク基板を反転させることなく前記貼り合わせ装置に搬送する他方の搬送部と、を有する。
【0018】
また、好ましくは、前記貼り合わせ装置は、互いに離間して対向する一対の開口部を有する真空容器と、前記各開口部をそれらの外側から閉塞し得る各可動バルブ体と、前記各可動バルブ体を駆動して前記各開口部の閉塞状態と開放状態とを切り替える各バルブ駆動機構と、前記各可動バルブ体の内面側に移動自在に設けられ、前記一方及び他方のディスク基板を保持する各ディスクホルダーと、前記各可動バルブ体により前記各開口部を閉塞した状態において前記真空容器の内部を排気して減圧状態にする排気機構と、減圧状態にある前記真空容器の内部に位置する前記各ディスクホルダーを駆動して前記各ディスク基板の接着面同士を接合させる各ホルダー駆動機構と、前記真空容器の減圧状態を解除するベント機構と、を備える。
【0019】
また、好ましくは、前記一対の開口部のうちの片側の前記ディスクホルダーは、前記ホルダー駆動機構を設けることなく前記可動バルブ体に対して固定して設けられており、前記各ディスク基板の接着面同士を接合する際には、前記一対の開口部のうちの他の片側の前記ディスクホルダーのみを移動させる。
【0020】
また、好ましくは、前記一対の開口部は互いに上下の関係で配置されており、上側の前記開口部を閉塞する上側の前記可動バルブ体と、この上側の可動バルブ体を駆動する上側の前記バルブ駆動機構と、前記上側の可動バルブ体の内面側に移動自在に設けられた上側の前記ディスクホルダーと、この上側のディスクホルダーを駆動する上側の前記ホルダー駆動機構とから成る上側組立体を複数備え、さらに、複数の前記上側組立体が同一円周上に配置され取り付けられた上側回転体と、この上側回転体を回転駆動して複数の前記上側の可動バルブ体のうちの1つを選択的に前記上側の開口部の上方に位置させる上側回転体駆動機構と、を備える。
【0021】
また、好ましくは、前記一対の開口部は互いに上下の関係で配置されており、下側の前記開口部を閉塞する下側の前記可動バルブ体と、この下側の可動バルブ体に設けられた下側の前記ディスクホルダーと、から成る下側組立体を複数備え、さらに、複数の前記下側組立体が同一円周上に配置され取り付けられた下側回転体と、この下側回転体を回転駆動して複数の前記下側の可動バルブ体のうちの1つを選択的に前記下側の開口部の下方に位置させる下側回転体駆動機構と、前記下側の開口部の下方に位置した前記下側の可動バルブ体を駆動する下側の前記バルブ駆動機構と、を備える。
【0022】
また、好ましくは、前記下側のディスクホルダーは、前記下側の可動バルブ体に着脱自在に取り付けられており、前記ディスクホルダーが前記ディスク基板の中央孔に可及的密に填め込まれることにより、前記下側の可動バルブ体に対して前記ディスク基板が位置決めされると共に前記一方及び他方のディスク基板を貼り合わせる際の位置合わせがなされる。
【0023】
また、好ましくは、前記接着剤硬化装置により硬化処理された前記ディスクに対して所定の検査を行うディスク検査装置と、このディスク検査装置により検査された前記ディスクを集積するディスク集積装置と、をさらに備える。
【0024】
本発明の参考例は、一方のディスク基板と他方のディスク基板とを接着剤によって貼り合わせてディスクを製造するために前記一方及び他方のディスク基板を供給する基板供給装置において、前記一方のディスク基板を供給する一方の基板供給部と、前記他方のディスク基板を供給する他方の基板供給部と、を備え、前記一方及び他方の基板供給部は、それぞれ、回転駆動される回転テーブルと、前記回転テーブルに同一円周上に配設され、複数の前記ディスク基板が挿通されて貯えられる複数のポールと、前記各ポールに複数挿通された前記ディスク基板のうちの1枚を前記ポールに沿って上昇させて、前記ディスク基板を搬送するための基板搬送装置に受け渡すリフターアームと、を備えたことを特徴とする。
【0025】
また、好ましくは、前記一方及び他方の基板供給部は、それぞれ、前記ディスク基板の接着剤塗布面から静電気を除去すると共に清浄化する静電ブロー装置をさらに有する。
【0026】
本発明の参考例は、一方のディスク基板と他方のディスク基板とを接着剤によって貼り合わせてディスクを製造するために、前記一方のディスク基板を基板供給装置から一方の低速スピン部に搬送すると共に前記他方のディスク基板を前記基板供給装置から他方の低速スピン部に搬送する基板搬送装置において、前記一方のディスク基板を保持する機能を有する一方の搬送アームと、前記他方のディスク基板を保持する機能を有する他方の搬送アームと、前記接着剤を吐出するノズルが設けられた接着剤供給アームと、前記一方の搬送アーム、前記他方の搬送アーム、及び前記接着剤供給アームのすべてのアームが取り付けられた回転軸と、を備え、前記基板供給装置から前記一方の低速スピン部への前記一方のディスク基板の搬送動作、前記基板供給装置から前記他方の低速スピン部への前記他方のディスク基板の搬送動作、及び前記ノズルを前記一方の低速スピン部又は前記他方の低速スピン部のいずれかに選択的に位置させる位置合わせ動作を、前記回転軸の反復回転動作によって行うようにしたことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態によるディスク製造装置及びこのディスク製造装置の一部を構成する基板供給装置及び基板搬送装置について図面を参照して説明する。
【0028】
本実施形態によるディスク製造装置は、接着剤によって一方のディスク基板と他方のディスク基板とを貼り合わせてディスクを製造するディスク製造装置である。
【0029】
図1は、本装置の全体構成の概略を示した平面図であり、図1に示したように本装置は、一方のディスク基板Daを供給する一方の基板供給部1aと、他方のディスク基板Dbを供給する他方の基板供給部1bと、を有する基板供給装置1を備える。一方及び他方の基板供給部1a、1bは、それぞれ、ディスク基板Da、Dbの接着剤塗布面から静電気を除去すると共に清浄化する静電ブロー装置64a、64bを有し、静電ブロー装置64a、64bは、イオン化したガスをディスク基板Da、Dbの接着剤塗布面に吹き付けることにより、接着剤塗布面から静電気を除去すると共に接着剤塗布面に付着していたパーティクルを除去する。
【0030】
また、本装置は、一方のディスク基板Daを低速回転させながらその表面に接着剤をリング状に付与する一方の低速スピン部4aと、他方のディスク基板Dbを低速回転させながらその表面に接着剤をリング状に付与する他方の低速スピン部4bと、を有する低速スピン装置4を備える。基板供給装置1から低速スピン装置4への一方及び他方のディスク基板Da、Dbの搬送は第1の搬送装置3によって行われる。
【0031】
さらに、本装置は、一方の低速スピン部4aにより接着剤が付与された一方のディスク基板Daを高速回転させて接着剤を均一に分散させる一方の高速スピン部7aと、他方の低速スピン部4bにより接着剤が付与された他方のディスク基板Dbを高速回転させて接着剤を均一に分散させる他方の高速スピン部7bと、を有する高速スピン装置7を備える。
【0032】
低速スピン装置4から高速スピン装置7への一方及び他方のディスク基板Da、Dbの搬送は第2の搬送装置6によって行われる。この第2の搬送装置6は、一方及び他方のディスク基板Da、Dbを保持して回転移送する一対の移載アーム6a、6bを備えている。
【0033】
また、本装置は、一方の高速スピン部7aにより接着剤が均一に分散された一方のディスク基板Daと他方の高速スピン部7bにより接着剤が均一に分散された他方のディスク基板Dbとを減圧状態の下で貼り合わせる貼り合わせ装置10を備える。
【0034】
一方の高速スピン部7aから貼り合わせ装置10への一方のディスク基板Daの搬送は、反転移載アーム(一方の搬送部)9により行われ、この反転移載アーム9は、一方の高速スピン部7aから取り出した一方のディスク基板Daを反転させながら貼り合わせ装置10へ搬送する。また、他方の高速スピン部7bから貼り合わせ装置10への他方のディスク基板Dbの搬送は、移載アーム(他方の搬送部)8により行われ、この移載アーム8は、他方の高速スピン部7bから取り出した他方のディスク基板Dbを反転させることなく貼り合わせ装置10へ搬送する。反転移載アーム9及び移載アーム8により、第3の搬送装置17が構成されている。
【0035】
図2は、図中左側から右側に向かって、時系列にて、接着剤吐出ノズル5から吐出された接着剤が低速スピン装置4によりリング状に付与される様子、リング状に付与された接着剤が高速スピン装置7により均一に分散される様子、減圧状態の真空容器30の内部で一対のディスク基板Da、Db同士が貼り合わされる様子を示している。
【0036】
また、図1に示したように本装置は、一方及び他方のディスク基板Da、Dbを貼り合わせ装置10により貼り合わせて形成したディスクをその両面から加圧するディスク加圧装置11と、このディスク加圧装置11により加圧されたディスクの接着剤に紫外線を照射して硬化させる接着剤硬化装置12とを備えている。貼り合わせ後のディスクのディスク加圧装置11への搬送、及びディスク加圧装置11から接着剤硬化装置12へのディスクの搬送は、貼り合わせ装置10の一部を構成する下側回転体26がディスクと共に回転することにより行われる。
【0037】
さらに、本装置は、接着剤硬化装置12により硬化処理されたディスクに対して、接着剤の厚さ検査等の所定の検査を行うディスク検査装置13と、ディスク検査装置13により検査されたディスクを集積するディスク集積装置60と、を備えており、ディスク集積装置60は第1のスタッカ15及び第2のスタッカ16から構成されている。
【0038】
接着剤硬化装置12からディスク検査装置13へのディスクの搬送は、貼り合わせ装置10の一部を構成する下側回転体26がディスクと共に回転した後、移載アーム14によってディスクを受け取って移載アーム14の回動動作でディスク検査装置13まで移送することにより行われる。さらに、ディスク検査装置13からディスク集積装置60へのディスクの搬送も、移載アーム14の回転動作によって行われる。
【0039】
図3(a)、(b)は、基板供給装置1の基板供給部1a(又は1b)の正面図及び平面図であり、図3に示したように基板供給部1a(又は1b)は、ベース板57上に設置されたモータ52を備え、このモータ52によって回転テーブル53が回転駆動される。回転テーブル53には複数(本実施形態では6本)のポール54が同一円周上に等角度間隔にて配設されており、各ポール54にはカラー56が昇降可能に設けられている。さらに、基板供給部1a(又は1b)はカラー昇降部55を備えており、このカラー昇降部55は昇降可能且つ前後動可能なリフターアーム58を備えている。
【0040】
各ポール54には多数のディスク基板Da(又はDb)が貯えられており、回転テーブル53の回転動作により所望のポール54がリフターアーム58の位置まで移送されると、リフターアーム58が前進してカラー56を保持し、1枚のディスク基板Da(又はDb)と共に上昇して基板取り出し可能な位置へディスク基板Da(又はDb)を供給する。ディスク基板Da(又はDb)の接着剤塗布面に静電ブロー装置64a(又は64b)によってイオン化したガスが吹き付けられ、静電気及びパーティクルの除去がなされる。
【0041】
ポール54が空になったら、リフターアーム58を後退、下降させ、モータ52により回転テーブル53を回転駆動し、次のポール54をリフターアーム58のポジションに配置する。
【0042】
図4(a)、(b)、(c)は第1の搬送装置3を示した側面図、正面図、及び(a)を上から見た図であり、図4に示したように第1の搬送装置3は、モータ51とこのモータ51により回転駆動される回転軸50とを備え、回転軸50には3本の搬送アーム46、47、48が配設されており、各搬送アーム46、47、48の先端にはディスク基板Da、Db、又はディスク基板同士の間に設けられたスペーサを吸着する吸着保持部45がそれぞれ設けられている。
【0043】
さらに、回転軸50には、接着剤を吐出する接着剤吐出ノズル5が先端に設けられた接着剤供給アーム49が設けられている。3本の搬送アーム46、47、48及び接着剤供給アーム49は、90度の等角度間隔にて回転軸50に配設されており、接着剤吐出ノズル5とスペーサ用の搬送アーム47とが同一対角線上に配置されている。
【0044】
そして、一方の基板供給部1aから一方の低速スピン部4aへの一方のディスク基板Daの搬送動作、他方の基板供給部1bから他方の低速スピン部4bへの他方のディスク基板Dbの搬送動作、及び接着剤供給ノズル5を一方又は他方の低速スピン部4a、4bのいずれかに選択的に位置させる位置合わせ動作はすべて、回転軸50の反復回転動作によって行うことができる。搬送アーム47により回収されたスペーサは、図1に示したスペーサ集積装置2によって集積される。
【0045】
図5は、貼り合わせ装置10を示した正面図であり、図6は貼り合わせ装置の一部を構成する真空容器30を示した斜視図であり、図7は貼り合わせ装置の排気・ベント系統図である。
【0046】
図5に示したように貼り合わせ装置10は中空部材より成る真空容器30を備えており、図6に示したように真空容器30は互いに離間して上下方向に対向する一対の開口部31、32を有する。
【0047】
さらに、貼り合わせ装置10は、真空容器30の上側開口部32をその外側から閉塞し得る複数の上側可動バルブ体22を備え、各上側可動バルブ体22の内側面にはディスク基板Daを保持する各上側ディスクホルダー23が上下動自在に設けられている。上側可動バルブ体22は上側バルブ駆動機構19によって昇降駆動され、また、上側ディスクホルダー23は上側ホルダー駆動機構20によって上側可動バルブ体22とは独立に昇降駆動される。
【0048】
そして、上側可動バルブ体22と上側ディスクホルダー23と上側ホルダー駆動機構20とから成る上側組立体61の複数が、上側回転体21に同一円周上に配置されて取り付けられており、この上側回転体21はモータより成る上側回転体駆動機構18によって回転駆動され、これにより、複数の上側可動バルブ体22のうちの1つを選択的に真空容器30の上側開口部32の上方に位置させることができる。
【0049】
また、貼り合わせ装置10は、真空容器30の下側開口部31をその外側から閉塞し得る複数の下側可動バルブ体27を備え、各下側可動バルブ体27の内側面にはディスク基板Dbを保持する各下側ディスクホルダー28が設けられている。下側開口部31の下方に位置する下側可動バルブ体27は、ベース板63に設けられた下側バルブ駆動機構25によって昇降駆動される。
【0050】
下側ディスクホルダー28は、ディスク基板Dbの中央孔に可及的密に填め込まれ、これにより下側可動バルブ体27に対してディスク基板Dbが位置決めされる。この下側ディスクホルダー28は、下側可動バルブ体27に対して着脱自在に取り付けられており、ディスク基板Dbの中央孔の内径に合わせて適宜太さの異なる下側ディスクホルダー28が下側可動バルブ体27に装着される。
【0051】
そして、下側可動バルブ体27と下側ディスクホルダー28とから成る下側組立体62の複数が、下側回転体26に同一円周上に配置されて取り付けられており、この下側回転体26はモータより成る下側回転体駆動機構24によって回転駆動され、これにより、複数の下側可動バルブ体27のうちの1つを選択的に真空容器30の下側開口部31の下方で且つ下側バルブ駆動機構25の上方に位置させることができる。前記の如くディスク基板Dbは下側ディスクホルダー28により下側可動バルブ体27に対して位置決めされており、これにより、ディスク基板Daとディスク基板Dbとを貼り合わせる際の位置合わせがなされている。下側回転体駆動機構24はベース板63に設けられている。
【0052】
図6に示したように真空容器30は、互いに離間して対向する上側開口部32及び下側開口部31が形成されており、両開口部32、31間は円筒部材33により連結され、この円筒部材33には連通孔34が形成されている。
【0053】
さらに、本装置は、図7に示したように、上側及び下側可動バルブ体22、27により上側及び下側開口部32、31を閉塞した状態において真空容器30の内部を排気して減圧状態にする排気機構35を備えている。排気機構35は、図6に示したように真空容器30の左側取付板36の部分に設けられた排気バルブ37と、排気ライン41に接続された油回転ポンプ44とを備えている。また、右側取付板39にはピラニー真空計40が設けられている。
【0054】
また、真空容器30の減圧状態を解除するベント機構43が設けられており、このベント機構43は左側取付板36の部分に設けられたベントバルブ38を備えている。このベントバルブ38は排気ライン41の途中から分岐したベントライン42の途中に位置している。
【0055】
そして、真空容器30の内部で一方及び他方のディスク基板Da、Db同士を貼り合わせる際には、上側及び下側可動バルブ体22、27の内面側に設けられた上側及び下側ディスクホルダー23、28に、図1に示した反転移載アーム9及び移載アーム8を用いて一方及び他方のディスク基板Da、Dbを装着する。
【0056】
次に、真空容器30に形成された上側及び下側開口部32、31をそれらの外側から上側及び下側可動バルブ体22、27によって閉塞し、これにより、真空容器30の内部で各ディスク基板Da、Dbの接着面同士を離間して対向させる。
【0057】
この状態で排気機構35によって真空容器30の内部を排気して減圧状態とし、上側ホルダー駆動機構20により上側ディスクホルダー23を下方に移動させて、減圧状態にある真空容器30の内部で各ディスク基板Da、Dbの接着面同士を接合する。
【0058】
ここで、貼り合わせ時の真空容器30の内部の真空度は20Pa以下であることが好ましい。
【0059】
なお、変形例としては、下側ディスクホルダー28も下側可動バルブ体27に対して移動自在に取り付けると共に、下側可動バルブ体27にもホルダー駆動機構を設けて、上側ディスクホルダー23と共に下側ディスクホルダー28も同時に駆動するようにすることもできる。
【0060】
ディスク基板Da、Dbの貼り合わせが完了したら、ディスク基板Da、Dbを貼り合わせて形成したディスクを下側ディスクホルダー28に保持させながら、上側ホルダー駆動機構20により上側ディスクホルダー23を上昇させ、ベント機構43によって真空容器30の減圧状態を解除し、しかる後、上側及び下側可動バルブ体22、27を上側及び下側開口部32、31から引き離して真空容器30の内部から上側及び下側ディスクホルダー23、28並びにディスクを引き出す。
【0061】
下側ディスクホルダー28に保持されたディスクは、下側回転体26の回転動作によってディスク加圧装置11まで運ばれる。ディスク加圧装置11は、下側可動バルブ体27と合体して、内部にディスクを保持した状態で密閉空間を形成し、この密閉空間に高圧流体(高圧エアー)を充填することによってディスクを加圧して接着剤の厚さを均一にする。
【0062】
ディスク加圧装置11により加圧処理されたディスクは、下側回転体26の回転動作によって接着剤硬化装置12まで運ばれる。本実施形態では接着剤として紫外線硬化接着剤が使用されており、接着剤硬化装置12はディスクに対して紫外線を照射して接着剤を硬化する。
【0063】
接着剤硬化装置12によって硬化処理されたディスクは、下側回転体26の回転動作、及び下側ディスクホルダー28からディスクを受け取った移載アーム14の回転動作によって、ディスク検査装置13まで運ばれる。このディスク検査装置13によって接着剤の膜厚等の所定の検査を行った後、移載アーム14の回転動作によって検査済のディスクがディスク集積装置60に運ばれる。
【0064】
以上述べたように本実施形態によるディスク製造装置によれば、ディスク基板Da、Db同士の貼り合わせ作業を、好ましくは約20Pa以下の減圧雰囲気下で行うようにしたので、接着剤中への気泡の残留を防止することができる。
【0065】
また、本実施形態によるディスク製造装置によれば、ディスク基板Da、Dbの供給から、製造されたディスクの回収までの全行程をすべて自動化することができる。
【0066】
また、本実施形態によるディスク製造装置によれば、基板供給装置1は2つの基板供給部1a、1bを有し、低速スピン装置4は2つの低速スピン部4a、4bを有し、高速スピン装置7は2つの高速スピン部7a、7bを有しており、各装置1、4、7は一方のディスク基板Daと他方のディスク基板Dbとを同時に取り扱うことが可能であり、また、接着剤供給アーム49の首振り動作によって1つの接着剤吐出ノズル5から2つの低速スピン部4a、4bに対して接着剤を交互に振り分けて供給することができ、さらに、低速スピン装置4と高速スピン装置7とを設けて接着剤の付与ステージと分散ステージとを分離したので、接着剤塗布のタクトタイムを大幅に短縮することができる。
【0067】
また、本実施形態によるディスク製造装置によれば、上側及び下側可動バルブ体22、27に上側及び下側ディスクホルダー23、28を設け、上側及び下側可動バルブ体22、27によって真空容器30の上側及び下側開口部32、31を開放可能に閉塞し、これによって貼り合わすべきディスク基板Da、Dbを真空容器30内に位置させると共に真空容器30の内部を外部から気密に隔離するようにしたので、真空容器30の外部において、貼り合わされるディスク基板Da、Dbのセット及び貼り合わされたディスクの取り外しを行うことが可能であり、従来のディスク製造装置のように真空容器内の1つのステージの限られた空間においてディスクセット、貼り合わせ、貼り合わせディスクの取り外し等を行う場合に比べて、ディスクの貼り合わせ作業のタクトタイムを大幅に短縮することができると共に、ディスク製造工程の自動化を容易に行うことができる。
【0068】
また、本実施形態によるディスク製造装置によれば、上側及び下側ディスクホルダー23、28を上側回転体21及び下側回転体26のそれぞれに複数設け、真空容器30内でのディスク基板Da、Dbの貼り合わせ処理と並行して、空の上側ディスクホルダー23に次のディスク基板Daをセットすると共に、貼り合わせ済のディスクを下側ディスクホルダー28から搬出し、空になった下側ディスクホルダー28にディスク基板Dbをセットするようにしたので、ディスクの貼り合わせ作業のタクトタイムをさらに短縮することができる。
【0069】
また、本実施形態によるディスク製造装置によれば、基板供給装置1の回転テーブル53に複数のポール54を配設して各ポール54に複数のディスク基板Da(又はDb)を挿通し、回転テーブル53の回転によってポール54を選択すると共にリフターアーム58によってディスク基板Da(又はDb)を上昇させるようにしたので、多数のディスク基板Da(又はDb)を貯えることができると共に、静電ブロー装置64a(又は64b)によって接着剤塗布面を清浄化したディスク基板Da(又はDb)を連続的に供給することができる。
【0070】
また、本実施形態によるディスク製造装置によれば、第1の搬送装置3の1本の回転軸50に、3本の搬送アーム46、47、48及び接着剤供給アーム49を配設し、一方の基板供給部1aから一方の低速スピン部4aへの一方のディスク基板Daの搬送動作、他方の基板供給部1bから他方の低速スピン部4bへの他方のディスク基板Dbの搬送動作、及び接着剤供給ノズル5を一方又は他方の低速スピン部4a、4bのいずれかに選択的に位置させる位置合わせ動作のすべてを、回転軸50の反復回転動作によって行うことができるので、ディスク製造装置全体の小型化を図ることができる。
【0071】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によるディスク製造装置によれば、貼り合わせ装置によるディスク基板同士の貼り合わせ作業を減圧雰囲気下で行うようにしたので、接着剤中への気泡の残留を防止することが可能である。また、ディスク基板への接着剤の付与を低速スピン装置で行い、接着剤の均一分散を高速スピン装置で行うようにすると共に、低速スピン装置及び高速スピン装置のそれぞれが、貼り合わされる一対のディスク基板を同時に処理することができるので、各ディスク基板への接着剤の均一塗布のタクトタイムを短縮することができる。
【0072】
本発明の参考例による基板供給装置によれば、回転テーブルに複数のポールを配設して各ポールに複数のディスク基板を挿通し、回転テーブルの回転によってポールを選択すると共にリフターアームによってディスク基板を上昇させるようにしたので、多数のディスク基板を貯えることができると共にディスク基板を連続的に供給することができる。
【0073】
本発明の参考例による基板搬送装置によれば、基板供給装置から一方の低速スピン部への一方のディスク基板の搬送動作、基板供給装置から他方の低速スピン部への他方のディスク基板の搬送動作、及び接着剤を吐出するノズルを一方の低速スピン部又は他方の低速スピン部のいずれかに選択的に位置させる位置合わせ動作を、回転軸の反復回転動作によって行うようにしたので、基板搬送装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるディスク製造装置の全体構成を示した平面図。
【図2】図1に示したディスク製造装置によるディスクの製造方法の概略を説明するための説明図。
【図3】図1に示したディスク製造装置の基板供給装置の基板供給部を示した図であり、(a)は正面図、(b)は平面図。
【図4】図1に示したディスク製造装置の第1の搬送装置を示した図であり、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は(a)を上から見た図。
【図5】図1に示したディスク製造装置の貼り合わせ装置を示した正面図。
【図6】図1に示したディスク製造装置の貼り合わせ装置の真空容器を示した斜視図。
【図7】図1に示したディスク製造装置の貼り合わせ装置の排気・ベント系統図。
【図8】従来のディスク製造方法の一例を説明するための説明図。
【図9】従来のディスク製造方法の他の一例を説明するための説明図。
【図10】従来のディスク製造方法のさらに他の一例を説明するための説明図。
【符号の説明】
1 基板供給装置
1a 一方の基板供給部
1b 他方の基板供給部
2 スペーサ集積装置
3 第1の搬送装置
4 低速スピン装置
4a 一方の低速スピン部
4b 他方の低速スピン部
5 接着剤吐出ノズル
6 第2の搬送装置
6a、6b 移載アーム
7 高速スピン装置
7a 一方の高速スピン部
7b 他方の高速スピン部
8 移載アーム(他方の搬送部)
9 反転移載アーム(一方の搬送部)
10 貼り合わせ装置
11 ディスク加圧装置
12 接着剤硬化装置
13 ディスク検査装置
14 移載アーム
15 第1のスタッカ
16 第2のスタッカ
17 第3の搬送装置
19 上側バルブ駆動機構
20 上側ホルダー駆動機構
21 上側回転体
22 上側可動バルブ体
23 上側ディスクホルダー
24 下側回転体駆動機構
25 下側バルブ駆動機構
26 下側回転体
27 下側可動バルブ体
28 下側ディスクホルダー
30 真空容器
31 真空容器の下側開口部
32 真空容器の上側開口部
35 排気機構
43 ベント機構
45 吸着保持部
49 接着剤供給アーム
50 回転軸
51、52 モータ
53 回転テーブル
54 ポール
55 カラー昇降部
56 カラー
58 リフターアーム
60 ディスク集積装置
61 上側組立体
62 下側組立体
63 ベース板
Da 一方のディスク基板
Db 他方のディスク基板

Claims (12)

  1. 一方のディスク基板と他方のディスク基板とを接着剤によって貼り合わせてディスクを製造するディスク製造装置において、
    前記一方のディスク基板を供給する一方の基板供給部と、前記他方のディスク基板を供給する他方の基板供給部と、を有する基板供給装置と、
    前記一方のディスク基板を低速回転させながらその表面に前記接着剤をリング状に付与する一方の低速スピン部と、前記他方のディスク基板を低速回転させながらその表面に接着剤をリング状に付与する他方の低速スピン部と、を有する低速スピン装置と、
    前記一方及び他方のディスク基板を前記基板供給装置から前記低速スピン装置に搬送する第1の搬送装置と、
    前記接着剤がリング状に付与された前記一方のディスク基板を高速回転させて前記接着剤を均一に分散させる一方の高速スピン部と、前記接着剤がリング状に付与された前記他方のディスク基板を高速回転させて前記接着剤を均一に分散させる他方の高速スピン部と、を有する高速スピン装置と、
    前記一方及び他方のディスク基板を前記低速スピン装置から前記高速スピン装置に搬送する第2の搬送装置と、
    前記接着剤が均一に分散された前記一方のディスク基板と前記接着剤が均一に分散された前記他方のディスク基板とを減圧雰囲気下で貼り合わせる貼り合わせ装置と、
    前記一方及び他方のディスク基板を前記高速スピン装置から前記貼り合わせ装置に搬送する第3の搬送装置と、
    前記一方及び他方のディスク基板を前記貼り合わせ装置により貼り合わせて形成したディスクをその両面から加圧するディスク加圧装置と、
    前記ディスク加圧装置により加圧処理された前記ディスクの前記接着剤を硬化する接着剤硬化装置と、を備えたことを特徴とするディスク製造装置。
  2. 前記一方及び他方の基板供給部は、それぞれ、回転駆動される回転テーブルと、前記回転テーブルに同一円周上に配設され、複数の前記ディスク基板が挿通されて貯えられる複数のポールと、前記各ポールに複数挿通された前記ディスク基板のうちの1枚を前記ポールに沿って上昇させて前記第1の搬送装置に受け渡すリフターアームと、を備えたことを特徴とする請求項1記載のディスク製造装置。
  3. 前記一方及び他方の基板供給部は、それぞれ、前記ディスク基板の接着剤塗布面から静電気を除去すると共に清浄化する静電ブロー装置をさらに有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のディスク製造装置。
  4. 前記第1の搬送装置は、前記ディスク基板を保持する機能を有する複数の搬送アームを共通の回転軸に配設すると共に、前記接着剤を吐出するノズルを有する接着剤供給アームを前記回転軸に設け、前記一方の基板供給部から前記一方の低速スピン部への前記一方のディスク基板の搬送動作、前記他方の基板供給部から前記他方の低速スピン部への前記他方のディスク基板の搬送動作、及び前記ノズルを前記一方又は他方の低速スピン部のいずれかに選択的に位置させる位置合わせ動作を、前記回転軸の反復回転動作によって行うように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のディスク製造装置。
  5. 前記基板供給装置に貯えられた前記ディスク基板同士の間に設けられたスペーサを前記基板供給装置から回収して集積するスペーサ集積装置をさらに有し、前記複数の搬送アームのうちの少なくとも1本は、前記基板供給装置から前記スペーサを受け取って保持し、前記回転軸の回転動作によって前記スペーサ集積装置に前記スペーサを搬送することを特徴とする請求項4記載のディスク製造装置。
  6. 前記第3の搬送装置は、前記一方の高速スピン部から取り出した前記一方のディスク基板を反転させると共に前記貼り合わせ装置に搬送する一方の搬送部と、前記他方の高速スピン部から取り出した前記他方のディスク基板を反転させることなく前記貼り合わせ装置に搬送する他方の搬送部と、を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載のディスク製造装置。
  7. 前記貼り合わせ装置は、互いに離間して対向する一対の開口部を有する真空容器と、前記各開口部をそれらの外側から閉塞し得る各可動バルブ体と、前記各可動バルブ体を駆動して前記各開口部の閉塞状態と開放状態とを切り替える各バルブ駆動機構と、前記各可動バルブ体の内面側に移動自在に設けられ、前記一方及び他方のディスク基板を保持する各ディスクホルダーと、前記各可動バルブ体により前記各開口部を閉塞した状態において前記真空容器の内部を排気して減圧状態にする排気機構と、減圧状態にある前記真空容器の内部に位置する前記各ディスクホルダーを駆動して前記各ディスク基板の接着面同士を接合させる各ホルダー駆動機構と、前記真空容器の減圧状態を解除するベント機構と、を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のディスク製造装置。
  8. 前記一対の開口部のうちの片側の前記ディスクホルダーは、前記ホルダー駆動機構を設けることなく前記可動バルブ体に対して固定して設けられており、前記各ディスク基板の接着面同士を接合する際には、前記一対の開口部のうちの他の片側の前記ディスクホルダーのみを移動させることを特徴とする請求項7記載のディスク製造装置。
  9. 前記一対の開口部は互いに上下の関係で配置されており、上側の前記開口部を閉塞する上側の前記可動バルブ体と、この上側の可動バルブ体を駆動する上側の前記バルブ駆動機構と、前記上側の可動バルブ体の内面側に移動自在に設けられた上側の前記ディスクホルダーと、この上側のディスクホルダーを駆動する上側の前記ホルダー駆動機構とから成る上側組立体を複数備え、さらに、複数の前記上側組立体が同一円周上に配置され取り付けられた上側回転体と、この上側回転体を回転駆動して複数の前記上側の可動バルブ体のうちの1つを選択的に前記上側の開口部の上方に位置させる上側回転体駆動機構と、を備えたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のディスク製造装置。
  10. 前記一対の開口部は互いに上下の関係で配置されており、下側の前記開口部を閉塞する下側の前記可動バルブ体と、この下側の可動バルブ体に設けられた下側の前記ディスクホルダーと、から成る下側組立体を複数備え、さらに、複数の前記下側組立体が同一円周上に配置され取り付けられた下側回転体と、この下側回転体を回転駆動して複数の前記下側の可動バルブ体のうちの1つを選択的に前記下側の開口部の下方に位置させる下側回転体駆動機構と、前記下側の開口部の下方に位置した前記下側の可動バルブ体を駆動する下側の前記バルブ駆動機構と、を備えたことを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載のディスク製造装置。
  11. 前記下側のディスクホルダーは、前記下側の可動バルブ体に着脱自在に取り付けられており、前記ディスクホルダーが前記ディスク基板の中央孔に可及的密に填め込まれることにより、前記下側の可動バルブ体に対して前記ディスク基板が位置決めされると共に前記一方及び他方のディスク基板を貼り合わせる際の位置合わせがなされることを特徴とする請求項10記載のディスク製造装置。
  12. 前記接着剤硬化装置により硬化処理された前記ディスクに対して所定の検査を行うディスク検査装置と、このディスク検査装置により検査された前記ディスクを集積するディスク集積装置と、をさらに備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のディスク製造装置。
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