JP4072862B2 - 用紙搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は、様々な用紙を搬送する用紙搬送装置に関し、特に手差し給紙される用紙を搬送する用紙搬送装置に関する。
従来技術として、手差しによって給紙された手差し用紙に画像を形成する画像形成装置がある。手差しされる用紙は、様々な種類の用紙が選択可能であり、たとえば給紙カセットには給紙できない小さいサイズの用紙であったり、不定形の用紙であったり、厚紙または薄紙であったりする。
また、用紙再利用の目的で、既に表面に画像が形成された用紙、いわゆる裏紙が、手差しによって給紙される場合がある。裏紙は、巻癖がついていたり、折り目が形成されていたり、ステープラー跡が形成されていたりして、画像形成装置内で用紙詰り、いわゆるジャムの原因となりやすい。
特許文献1には、ロール状の記録紙に所定のカールを付けるようにして、巻ぐせを矯正する技術が開示されている。この技術は、記録紙の先端部をフィードローラとスポンジローラのニップ部で挟持することによって、ロール状の記録紙の巻き方向のカールを矯正し、搬送路でのジャムやスキューを防止する。
また、特許文献2には、ロール状の用紙を供給する技術が開示されている。この技術は、ロース状に巻回される用紙の先端部を剥離する用紙剥離用セパレータを有する。用紙剥離用セパレータは、複数に分離されて、スプリングで付勢する。これによって、ロール状の用紙の先端にカールがある場合や、記録紙の切断面が良好でない場合であっても、記録紙を安定的に搬送し、ジャムの発生を防止する。
特開平9−278243号公報 特開2000−351491号公報
上述した従来技術では、ロール状の用紙に関する技術であって、用紙の紙質が常に一定であることを想定している。したがって紙質の異なる用紙、折れ目またはステープラー跡が発生したような裏紙についてのジャム防止については、なんら示されていない。したがって上述した従来技術では、手差しによって給紙される様々な種類の用紙について、ジャムを防止することが困難である。
たとえば特許文献1のように、ジャムを防ぐような巻ぐせを用紙に付けようとしても、手差し用紙では、その紙質が一定でないので巻ぐせに過不足が生じてしまい、結局ジャムが発生してしまう。また先端が折れている用紙については、ジャムを防ぐような巻ぐせを付けることが困難である。また、特許文献2のように、複数のセパレータを用いて用紙を案内するようにした場合、用紙の先端の曲がりが解消されていないと、セパレータよりも搬送方向下流側で用紙がジャムするおそれがある。
したがって上述した各従来技術では、手差しされる用紙など、任意の種類の用紙が供給される場合には、ジャムを防いで搬送できるとは限らない。ジャムが装置内部で発生してしまうと、ジャムを解消するための手間がかかる。またジャムが装置内部で頻繁に生じると、寿命が短くなってしまうとともに、メンテナンスも大変となる。また、このような問題は、用紙搬送装置を備える用紙処理装置全般についても、同様に生じる。
したがって本発明の目的は、用紙がジャムする場合に、ジャムの解消を容易にするとともに、ジャムによる寿命の低下を抑えることができる用紙搬送装置を提供することである。
本発明は、用紙を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送される用紙の厚み方向の少なくとも一方表面に臨む用紙案内面が形成され、搬送手段よりも搬送方向下流側に配置されて、搬送手段によって搬送される用紙を搬送方向に案内する案内手段を含み、
前記案内手段は、先端部が屈曲した用紙が搬送される場合、その先端部に当接する阻止部を有し、
前記阻止部は、前記用紙案内面に対して厚み方向に変位可能に設けられるとともに、阻止部を変位駆動して阻止部の突出量または没入量を調整可能とする調整手段を有することを特徴とする用紙搬送装置である。
本発明は、前記案内手段は、搬送される用紙の厚み方向両方表面にそれぞれ臨む2つの用紙案内面が形成され、
前記阻止部は、それぞれの用紙案内面に対して突出または退避することを特徴とする。
本発明は、前記阻止部は、用紙案内面に対して退避する凹部状に形成され、阻止部の搬送方向下流側の面と、用紙案内面との成す角度が90度以下に形成されることを特徴とする。
本発明は、前記阻止部は、用紙案内面に対して突出する凸部状に形成され、阻止部の搬送方向上流側の面と、用紙案内面との成す角度が90度以下に形成されることを特徴とする。
本発明は、前記阻止部は、搬送方向に直交する直交方向の寸法が、搬送される用紙の直交方向寸法よりも大きく形成されることを特徴とする。
本発明は、手差しされる用紙を搬送することを特徴とする。
本発明は、前記搬送手段を制御する制御手段と、
用紙の搬送が前記阻止部によって阻止されたことを検出するためのジャム検出センサとをさらに含み、
前記制御手段は、前記ジャム検出センサから出力される信号に基づいて、用紙の搬送が阻止されたことを判断すると、前記搬送手段の用紙搬送動作を停止させることを特徴とする。
本発明は、用紙を搬送方向に搬送する搬送手段と、
前記搬送手段によって搬送される用紙の厚み方向の少なくとも一方表面に臨む用紙案内面が形成され、搬送手段よりも搬送方向下流側に配置されて、搬送手段によって搬送される用紙を搬送方向に案内する案内手段と、
前記案内手段よりも搬送方向下流側に配置されて、用紙に画像を形成する画像形成手段とを含み、
前記案内手段は、先端部が屈曲した用紙が搬送される場合、その先端部に当接する阻止部を有し、
前記阻止部は、前記用紙案内面に対して厚み方向に変位可能に設けられるとともに、阻止部を変位駆動して阻止部の突出量または没入量を調整可能とする調整手段を有することを特徴とする画像形成装置である。
本発明は、装置外に露出して、用紙を収容する手差し用紙収容部をさらに含み、
前記搬送手段は、手差し用紙収容部に収容される用紙を装置内に取り込むローラと、ローラを回転駆動する駆動手段とを有することを特徴とする。
本発明は、前記画像形成手段および前記搬送手段を制御する制御手段と、
用紙の搬送が前記阻止部によって阻止されたことを検出するためのジャム検出センサとをさらに含み、
前記制御手段は、前記ジャム検出センサから出力される信号に基づいて、用紙の搬送が阻止されたことを判断すると、前記搬送手段による用紙搬送動作を停止させるとともに、前記画像形成手段による画像形成動作を停止させることを特徴とする。
本発明は、前記画像形成手段および前記搬送手段を制御する制御手段をさらに含み、
前記搬送手段は、用紙を協働して挟持した状態で搬送する一対のローラと
前記一対のローラの少なくともいずれか一方のローラを回転駆動する駆動手段とを有し、
前記制御手段は、複数の用紙に連続して画像形成する場合、
前記画像形成手段によって1つめの用紙に画像を形成させている間に、前記搬送手段によって、2つめの用紙を、前記一対のローラの間から搬送方向に用紙を予め定める呼び込み量だけ突出させた状態で待機させ、
前記画像形成手段によって1つめの用紙に画像を形成させた後、前記搬送手段によって、2つめの用紙を画像形成手段に向けて搬送し、
前記阻止部は、一対のローラの間から前記呼び込み量の3倍以上でかつ5倍以下離反した位置に形成されることを特徴とする。
本発明によれば、搬送手段によって搬送される用紙を、案内手段によって案内することで、用紙を搬送方向に搬送する。搬送手段は、様々な種類の用紙を搬送し、先端部が屈曲した屈曲用紙と、全体にわたって平坦な平坦用紙とのいずれの用紙も搬送する。屈曲用紙および平坦用紙は、案内手段に形成される用紙案内面に沿って移動する。屈曲用紙の先端部は、残余の部分に対して搬送方向と交差する方向に突出する。
屈曲用紙を搬送する場合、阻止部が、屈曲用紙の先端部に当接する。これによって屈曲用紙の先端部が阻止部に引っ掛かり、屈曲用紙は、搬送方向に移動することが阻止され、阻止部で紙詰まり、いわゆるジャムする。したがって屈曲用紙が、案内手段よりも搬送方向下流側でジャムすることを防ぐことができる。これに対して平坦用紙の先端部は、搬送方向に延びている。そのため、平坦用紙を搬送する場合、平坦用紙は、阻止部に当接せずに搬送されるので、ジャムすることなく搬送方向に搬送される。
このように本発明では、ジャムが発生する可能性の高い屈曲用紙を阻止部で積極的にジャムさせる。したがって屈曲用紙と平坦用紙とが混在して搬送される場合でも、屈曲用紙について、案内手段よりも搬送方向下流側に搬送されることを防ぐことができ、案内手段よりも搬送方向下流側で用紙がジャムする可能性を少なくすることができる。
ジャムを案内手段で発生させることで、案内手段よりも搬送方向下流側でジャムが発生する場合に比べて、ジャムの解消作業を容易に行わせることができる。たとえば、案内手段よりも搬送方向下流側に画像形成手段が設けられる場合、画像形成手段における用紙のジャムを防ぐことができ、ジャムの解消作業を容易に行うことができるとともに、ジャムによる画像形成手段の劣化を防ぎ、ジャムに起因する画像形成手段の寿命低下を抑えることができる。
また阻止部は、用紙案内面に対して厚み方向に変位可能に設けられるとともに、阻止部を変位駆動して阻止部の突出量または没入量を調整可能とする調整手段を有する。調整手段が阻止部の突出量または没入量を調整して、阻止部を用紙案内面から突出または退避させることによって、屈曲用紙の先端部を阻止部に当接させることができ、平坦用紙の先端部を阻止部に当接させることなく通過させることができる。したがって阻止部によって、屈曲用紙の移動阻止と平坦用紙の移動許可との両方を達成することができる。
また本発明によれば、用紙案内面が用紙の厚み方向両側に形成され、それぞれの用紙案内面に阻止部が形成される。これによって屈曲用紙の先端部が、用紙の厚み方向いずれの方向に屈曲しても、阻止部によって屈曲用紙をジャムさせることができる。これによって屈曲用紙が、案内手段よりも搬送方向下流側に移動することをより確実に阻止して、案内手段よりも搬送方向下流側でジャムが発生することをより確実に防ぐことができる。
また本発明によれば、阻止部が凹部状に形成される。この場合、屈曲用紙の先端部は、用紙案内面に沿って移動して、阻止部によって形成される凹所に嵌まり込み、搬送方向下流側の面に当接する。阻止部の搬送方向下流側の面と、用紙案内面とが90度以下に形成されることによって、屈曲用紙の先端部が、前記凹所から脱出することを阻止することができ、屈曲用紙が阻止部よりも搬送方向下流に進むことをより確実に阻止することができる。
また本発明によれば、阻止部が凸部状に形成される。この場合、屈曲用紙の先端部は、用紙案内面に沿って移動して、阻止部の搬送方向上流側の面に当接する。阻止部の搬送方向上流側の面と、用紙案内面とが90度以下に形成されることによって、屈曲用紙の先端部が、阻止部の凸部を乗り越えることを阻止することができ、屈曲用紙が阻止部よりも搬送方向下流に進むことをより確実に阻止することができる。
また本発明によれば、阻止部の直交方向寸法が、搬送される用紙の直交方向寸法よりも大きく形成される。これによって屈曲用紙の先端部のうちで屈曲している部分が、直交方向の一部、たとえば直交方向の端に形成される場合であっても、その屈曲部分が阻止部に確実に当接する。したがって屈曲用紙が阻止部よりも搬送方向下流側へ移動することをより確実に阻止することができる。
また本発明によれば、搬送手段は、手差しされる用紙を搬送する。手差しされる用紙は、用紙の先端にバリ、タレ、反りおよび折り目などが形成される場合が比較的多い。また材質および形状についても様々である。したがって手差しされる用紙は、ジャムする可能性が高い。手差しされる用紙のうちの屈曲用紙は、阻止部に当接し、阻止部よりも搬送方向下流側に移動することが阻止される。これによって、屈曲用紙と平坦用紙とが混在しやすい手差し用紙について、案内手段よりも搬送方向下流側でジャムすることを抑えることができる。
また本発明によれば、屈曲用紙の先端部が阻止部によって当接して、ジャムが発生すると、ジャム検出センサがジャムの発生を検出し、ジャムの発生を示す信号を制御手段に与える。制御手段は、ジャム検出センサからジャムの発生を示す信号を与えられると、搬送手段による用紙搬送動作を停止させる。これによってジャムの発生を検出した後で、ジャムがさらに進行することを防いで、ジャムの解消を容易に行うことができる。
また本発明によれば、搬送手段によって搬送される用紙を、案内手段によって案内し、画像形成手段に向けて搬送する。搬送手段は、様々な種類の用紙を搬送し、先端部が屈曲した屈曲用紙と、全体にわたって平坦な平坦用紙とのいずれの用紙も搬送する。阻止部は、用紙案内面に対して厚み方向に変位可能に設けられるとともに、阻止部を変位駆動して阻止部の突出量または没入量を調整可能とする調整手段を有する。調整手段は、阻止部の突出量または没入量を調整して、阻止部を用紙案内面から突出または退避させる。屈曲用紙を搬送する場合、調整手段によって突出量または没入量が調整された阻止部が、搬送方向下流側から屈曲用紙の先端部に当接する。屈曲用紙は、阻止部によって画像形成手段に向かって移動することが阻止され、阻止部よりも搬送方向上流側でジャムが発生する。このように阻止部よりも搬送方向上流側で屈曲用紙をジャムさせることで、屈曲用紙が、画像形成手段でジャムすることを防ぐことができる。これに対して平坦用紙を搬送する場合、平坦用紙は、阻止部に当接せずに搬送されるので、画像形成手段に向かって搬送される。
このように本発明では、屈曲用紙と平坦用紙とが混在して搬送される場合でも、ジャムが発生する可能性の高い屈曲用紙が、画像形成手段に搬送されることを防いで、画像形成手段で用紙がジャムする可能性を少なくすることができる。また、ジャムを案内手段で発生させることで、画像形成手段でジャムが発生する場合に比べて、ジャムの解消作業を容易に行わせることができる。
また本発明によれば、搬送手段が手差し用紙収容部に収容される用紙を装置内に取り込む呼び込みローラとその駆動手段とを有する。この場合、屈曲用紙が阻止部によって移動が阻止されると、屈曲用紙は、装置内に完全に取り込まれる前にジャムする。作業者は、ジャムした用紙を装置外から引っ張ることによって、ジャムを解消することができる。したがって作業者が装置内部を解放してジャムした用紙を取り出す必要がなく、ジャムの解消をさらに容易化することができる。
また本発明によれば、屈曲用紙の先端部が阻止部によって当接して、ジャムが発生すると、ジャム検出センサがジャムの発生を検出する。そして、制御手段が画像形成手段および搬送手段を制御して、予め定めるジャム処理動作を行わせる。具体的には、ジャムの発生を検出してから、用紙の搬送を停止してジャムが進行することを防ぐとともに、画像形成動作を停止する。これによってジャムの解消を容易に行うことができるとともに、不必要な画像形成動作を防ぐことができる。
また本発明によれば、複数の用紙に連続して画像形成する場合が行われる場合、一対のローラ間から用紙を予め定める呼び込み量だけ突出させた状態で挟持して待機し、画像形成可能な状態になると、ローラ間に挟持した用紙を画像形成手段に向けて搬送する。ローラ間に挟持した状態で待機することによって、画像形成手段に向けて用紙を短時間で搬送することができ、単位時間あたりに画像形成できる用紙の処理枚数を増やすことができる。また阻止部が、一対のローラの間から前記呼び込み量の3倍以上でかつ5倍以下離反した位置に形成されることによって、厚紙、薄紙など紙質の異なる用紙であっても、屈曲用紙のジャムを確実に防ぐことができる。
図1は、画像形成装置30の一部を示す断面図である。画像形成装置30は、手差しされる用紙61に画像を形成可能であって、手差しされる用紙61を画像形成手段76に向けて搬送する手差し用紙搬送装置60を有する。言い換えると手差し用紙搬送装置60は、画像形成装置30の一部を構成する。
画像形成装置30は、手差し用紙61を収容する手差しトレイ54が設けられる。手差しトレイ54は、画像形成装置30の外方空間63に露出し、画像形成にあたって作業者から供給される任意の種類の用紙を収容する。手差しトレイ54には、品質および形状の均一な用紙のほか、様々な用紙が収容される。たとえば手差しトレイ54には、巻ぐせ、折り目およびステープラー跡などが形成される再利用紙、いわゆる裏紙を始め、不定形なサイズの用紙、厚みおよびコシなどの紙質が不揃いな用紙、厚み方向の断面形状が均一でない用紙などが収容される場合がある。
画像形成装置30のうち手差し用紙搬送装置60は、呼び込みローラ65と、さばきローラ対66と、中間ローラ対67と、ペーパストップローラ対68(以下、PSローラ対68と称する)と、案内手段77とを有する。
呼び込みローラ65、さばきローラ対66、中間ローラ対67、ペーパストップローラ対68は、搬送方向Xに沿って順に並ぶ。呼び込みローラ65は、手差しトレイ54に収容される1または複数の用紙61を取り込み、手差し用紙搬送装置60の内部空間64に向けて搬送する。
さばきローラ対66は、呼び込みローラ65によって取り込まれた、1または複数の用紙61のうちから、一枚の用紙61を抜き出し、その一枚の用紙61を搬送方向Xに搬送する。さばきローラ対66によって搬送される用紙61は、中間ローラ対67を介して、PSローラ対68に搬送される。
PSローラ対68は、画像形成手段76による画像形成タイミングおよび画像形成速度、いわゆるプロセススピードで、用紙61を画像形成手段76に向けて搬送する。案内手段77は、手差しトレイ54から画像形成手段76に向かって搬送される用紙61が搬送経路から逸れないように、前記用紙61を案内する。
呼び込みローラ65、さばきローラ対66、中間ローラ対67およびPSローラ対68を構成する各ローラ65,69〜74は、手差し用紙61の搬送経路に沿って配置され、各ローラの軸線が、搬送方向Xに直交する直交方向Yに延びる。各ローラ65,69〜74は、画像形成装置30の筐体に対して軸線まわりに回転可能に支持される。各ローラ65,69〜74は、駆動手段であるモータ78によって回転駆動される。モータ78は、制御手段79によって制御される。モータ78は、ローラ毎に設けられてもよいが、動力伝達機構を用いて各ローラ65,69〜74のうちのいくつかを同時に駆動してもよい。
呼び込みローラ65は、手差しトレイ54に対向した位置に配置され、軸線まわりに回転可能に設けられるとともに、手差しトレイ54に向けて近接移動および離反移動可能に設けられる。呼び込みローラ65は、ゴム樹脂によって実現される。
さばきローラ対66は、互いに対向する分離ローラ69と給紙ローラ70とによって構成される。分離ローラ69は、軸線まわりに正回転および逆回転可能に設けられ、給紙ローラ70は、正回転可能に形成される。分離ローラ69および給紙ローラ70は、ゴム樹脂によって実現され、互いの外周面の一部が当接または近接した状態で配置される。
中間ローラ対67は、互いに対向する第1中間ローラ71と第2中間ローラ72とによって構成される。各中間ローラ71,72は、軸線まわりに正回転可能に設けられ、互いの外周面の一部が当接または近接した状態で配置される。各中間ローラ21,22は、ゴム樹脂によって実現される。
PSローラ対68は、第1PSローラ73と、第2PSローラ74とによって構成される。第1PSローラ73は、ゴム樹脂によって実現され、第2PSローラ74は、金属によって実現される。各PSローラ73は、互いの外周面の一部が当接または近接した状態で配置される。画像形成装置30においては、第1PSローラ73は正回転可能に形成され、第2PSローラ74は、逆回転可能に設けられる。たとえば、上述した各ローラ65,69〜73に用いられるゴム樹脂は、EPDM(エチレンプロピレンゴム)によって実現される。なお、本明細書において、正回転は、用紙を搬送方向Xに搬送する方向の回転であり、逆回転は、用紙を搬送方向Xとは反対方向に搬送する方向の回転である。
呼び込みローラ65は、画像形成が行われない状態では、手差しトレイ54から予め定める距離、離反した位置に配置される。具体的には、手差しトレイ54と呼び込みローラ65との間に手差し用紙61が収容可能となる間隔をあけて配置される。
呼び込みローラ65は、用紙搬送にあたって、手差しトレイ54に向かって移動し、手差しトレイ54に収容される用紙61に外周面が接触する。そして、呼び込みローラ65は、手差しトレイ54と協働して、手差し用紙61を挟持する。この状態で、呼び込みローラ65は、正回転することによって、外周面に接触する手差し用紙61を搬送方向Xに沿って移動させ、分離ローラ69と給紙ローラ70との間に、1または複数の用紙61の先端部を導く。
呼び込みローラ65によって、1または複数の用紙61の先端部が、分離ローラ69と給紙ローラ70との間に搬送された状態で、給紙ローラ70が正回転し、分離ローラ69が逆回転する。そして、給紙ローラ70に接する一枚の用紙を搬送方向Xに搬送し、残余の用紙を搬送方向Xと反対方向に移動させる。このようにして呼び込みローラ65が取り込んだ1または複数の用紙のうち、分離ローラ69と給紙ローラ70との間に1つの用紙を挟持した状態で、残余の用紙を払い出すと、給紙ローラ70および分離ローラ69をともに正回転させて、挟持した1つの用紙のみを搬送方向Xに搬送する。
さばきローラ対66によって搬送された用紙は、各中間ローラ71,72の間に搬送される。各中間ローラ71,72が正回転することによって、用紙61は、搬送方向Xに移動し、PSローラ対68に向かって搬送される。
PSローラ対68は、中間ローラ対67によって搬送される用紙61を一時的に塞き止めることで、用紙61の斜行を解消し、各PSローラ73,74の間に用紙61を挟持した状態で待機する。この状態で、PSローラ対68は、画像形成手段76の画像形成タイミングと同期させて、挟持した用紙61の搬送を開始する。
案内手段77は、搬送方向Xに沿って延び、用紙の搬送経路を形成する。具体的には、各ローラによって搬送される用紙の厚み方向Z一方側に形成される第1案内部材80と、搬送される用紙の厚み方向Z他方側に形成される第2案内部材81とを含む。第1案内部材80と第2案内部材81とは、用紙の厚さ以上の間隔をあけて配置される。各案内部材80,81は、搬送方向Xに沿って延びるとともに、搬送される用紙の幅方向であって、搬送方向Xに直交する直交方向Yに沿って延びる。案内部材77は、少なくともさばきローラ66の搬送方向下流側に設けられる。
図2は、第1案内部材80を示す斜視図である。第1案内部材80は、さばきローラ対66よりも搬送方向下流側から搬送方向Xに沿って延びる。第1案内部材80は、板状に形成され、搬送される用紙61の厚み方向一方側の面に臨む第1用紙案内面82aが形成される。
また第1案内部材80は、さばきローラ対66寄りの部分に第1阻止部83aが形成される。第1阻止部83aは、第1用紙案内面82aから、搬送される用紙の厚み方向となる厚み方向Zから退避し、搬送経路に連通する凹所84を形成する。阻止部83は、直交方向Yに延び、凹所84に臨む3つの凹所形成面85,86,87が形成される。阻止部83の凹所84を充填体によって埋めた場合、その充填体の形状が幅方向Yに延びるほぼ四角柱状となるように、阻止部83が形成される。
第1阻止部83aは、第1凹所形成面85、第2凹所形成面86および第3凹所形成面が形成される。第1凹所形成面85は、搬送方向上流側の面であって、用紙案内面82に連なって第1用紙案内面82aから厚み方向一方Z1に延びる。なお、厚み方向一方Z1は、厚み方向Zに関して第1用紙案内面82aから退避する方向である。第2凹所形成面86は、搬送される用紙とほぼ平行に延びる面であって、第1凹所形成面85の厚み方向一方Z1の縁辺から搬送方向Xに延びる。第3凹所形成面86は、搬送方向下流側の面であって、第2凹所形成面86の搬送方向下流側縁辺から厚み方向他方Z2に延びて第1用紙案内面82aに連なる。なお、厚み方向他方Z2は、厚み方向に関して第1用紙案内面82aから突出する方向である。
第2凹所形成面86と第3凹所形成面87との成す角度、第3凹所形成面87と第1用紙案内面82aとの成す角度は、90度以下に形成されることが好ましい。画像形成装置30においては、第1用紙案内面82aと第1凹所形成面85との成す角度、第1凹所形成面85と第2凹所形成面86との成す角度、第2凹所形成面86と第3凹所形成面87との成す角度、第3凹所形成面87と第1用紙案内面82aとの成す角度は、90度に形成される。
また阻止部83は、搬送される用紙61を直交方向Yに跨いで延びる。すなわち、用紙の直交方向寸法L1よりも阻止部83の直交方向寸法L2のほうが大きく形成される。画像形成装置30においては、阻止部83によって形成される凹所84の深さdは1mmに形成され、凹所84の幅cは3mm以上5mm以下に形成される。
第2案内部材81は、搬送方向Xに関して第1案内部材80に対称に形成される。具体的には、第2案内部材81は、搬送される用紙61の厚み方向他方側の面に臨む第2用紙案内面82bが形成される。また第2案内部材81は、さばきローラ対66寄りの部分に第2阻止部83bが形成される。第2阻止部83bは、第1阻止部83aに対向して配置される。第2阻止部83bは、第2用紙案内面82bから厚み方向Zから退避し、搬送経路に連通する凹所84を形成する。第2案内部材81の形状については、第1案内部材80とほぼ同様であるので説明を省略する。
手差しトレイ54に給紙される用紙は、不定形の用紙であったり、厚紙または薄紙であったりする。また、用紙再利用の目的で、既に表面に画像が形成された裏紙が給紙される場合がある。裏紙は、巻癖がついていたり、折り目が形成されていたり、ステープラー跡が形成されていたりして、用紙の先端部が残余の部分に比べて屈曲する場合がある。
したがって画像形成装置30は、先端部が屈曲した屈曲用紙と、全体にわたって平坦な平坦用紙とが混在して手差しトレイ54に収容可能である。画像形成装置30では阻止部83によって、屈曲用紙を強制的にジャムさせることで、ジャムする可能性の高い用紙を装置内部に取り込むことを防ぎ、装置内部の破損や消耗品の無駄な使用を防止することができる。
図3は、先端部90が屈曲した屈曲用紙91が搬送される状態を示す断面図である。図3(1)は、屈曲用紙91の先端部90が阻止部83に達する前の状態を示し、図3(2)は、屈曲用紙91の先端部90が阻止部83に達した状態を示す。
用紙搬送にあたって、さばきローラ対66は、呼び込みローラ65によって導かれた一枚の屈曲用紙91を挟持する。この状態で分離ローラ69および給紙ローラ70が正回転することによって、挟持した屈曲用紙91を搬送方向Xに搬送する。図3(1)に示すように、屈曲用紙91の先端部分90は、搬送方向Xと交差する方向に屈曲している。
この状態で屈曲用紙91が搬送方向Xに搬送されると、屈曲用紙91の先端部90が、案内部材80,81のいずれかに接した状態で、搬送方向Xに搬送される。図3(2)に示すように、先端部90が阻止部83に達すると、先端部90は、阻止部83によって形成される凹所84に嵌まり込み、阻止部83の搬送方向下流側の面、すなわち第3凹所形成面87に当接する。これによって屈曲用紙91の先端部90が阻止部83から脱出することが阻止され、屈曲用紙90は、阻止部83で紙詰まる。
図4は、全体にわたって平坦な平坦用紙92が搬送される状態を示す断面図である。図4(1)は、平坦用紙92の先端部93が阻止部83に達する前の状態を示し、図4(2)は、平坦用紙92の先端部93が阻止部83を通過した状態を示す。
用紙搬送にあたって、さばきローラ対66は、呼び込みローラ65によって導かれた一枚の平坦用紙92を挟持する。この状態で分離ローラ69および給紙ローラ70が正回転することによって、挟持した平坦用紙92を搬送方向Xに搬送する。図4(1)に示すように、平坦用紙92の先端部分93は、搬送方向Xに沿って延びる。
この状態で平坦用紙92が搬送方向Xに搬送されると、平坦用紙92の先端部93は、阻止部83よりも搬送方向X下流側で、2つのうちいずれか一方の案内部材80,81に接する。これによって、図4(2)に示すように、平坦用紙92の先端部93は、阻止部83によって形成される凹所84に嵌まり込むことなく、阻止部83の搬送方向下流側に移動する。すなわち平坦用紙92は、阻止部83で紙詰まりすることなく、搬送される。
図3および図4に示すように、阻止部83は、屈曲用紙91の搬送を阻止して、平坦用紙92の搬送を許可するものである。屈曲用紙91として、用紙の先端に反り、バリ、タレまたはシワなどの異常がある用紙が想定される。このような屈曲用紙91は、画像形成手段76に搬送された場合に、画像形成手段76でジャムする可能性が高い。画像形成装置30では、屈曲用紙91が画像形成手段76に達する以前に、その屈曲用紙91を阻止部83で紙詰まりさせることで、画像形成手段76における紙詰まりを防ぐことができる。これによって画像形成手段76の劣化を防ぎ、画像形成手段76の寿命を延命させることができる。また、画像形成手段76でのジャムを防ぐことによって、ジャム時に発生する用紙片が画像形成手段76に詰まることを防ぐことができ、用紙に形成される画像の品質低下を防ぐことができる。
また、画像形成手段76は、複数の構成部品が密に配置されており、画像形成手段76で用紙が詰まると、そのジャムを解消する作業が困難となる。これに対して画像形成装置30では、画像形成手段76でのジャムを防いで、画像形成手段に達するまでの搬送路でジャムを発生させることで、ジャムを解消する作業を容易化することができる。
図1を再び参照して、詳細に説明する。PSローラ68は、画像形成手段76が用紙に画像形成を行うプロセススピードと等しい速度で、用紙61を搬送する。具体的には、電子写真方式の画像形成装置の場合には、感光体ドラムの周速度と等しい周速度で回転する。また、PSローラ68は、用紙を挟持した状態で待機した状態で、画像形成手段76と同期させて用紙の搬送を開始することで、用紙に対してずれなく画像を形成することができる。
図5は、PSローラ対68を示す正面図である。PSローラ対68は、用紙を挟持したことを判断する用紙センサ100が設けられる。第1PSローラ73および第2PSローラ74は、同一形状に形成され、軸線方向中央部分102の外径D2が、残余の部分103の外径D1よりも小さく形成される。これによって軸線方向中央部分102には、搬送される用紙が通過する用紙通過空間106が形成される。
図6は、PSローラ対68に対して搬送される用紙を示す断面図である。図6(1)はPSローラ対68が用紙を挟持する前の状態を示し、図6(2)はPSローラ対68が用紙を挟持した状態を示す。図6(1)に示すように、用紙センサ100は、用紙接触部101と、用紙接触部101を支持するレバー104と、レバー104に連結される信号出力部105とを含む。レバー104は、弾発性および可撓性を有し、変位可能に形成される。信号出力部105は、変位したレバー104がスイッチ部106に接触することによって、レバーが変位したことを検出する。このような用紙センサ100は、たとえばリミットスイッチによって実現される。
用紙接触部101は、前記用紙通過空間106に配置される。図6(2)に示すように、用紙がPSローラ対68に挟持されると、用紙61が用紙接触部101に当接し、用紙接触部101を支持するレバー104が変位する。信号出力部105は、レバー104の変位を検出することで、用紙61がPSローラ対68に挟持されたことを出力し、用紙61が挟持されたことを示す挟持信号を制御手段79に与える。
図7は、各ローラの動作を示すタイミングチャートである。各ローラは、モータ78によって回転され、制御手段79がそのモータ78を制御する。制御手段79は、作業者などから画像形成指示が与えられると、各ローラに選択的に回転指令を与える。
これによって呼び込みローラ65が用紙61に接触するとともに正回転する。また、給紙ローラ70が正回転し、分離ローラ69が逆回転する。分離ローラ69が逆回転することによって、呼び込みローラ65によって搬送された1または複数の用紙のうち、給紙ローラ69に接触する用紙以外の残余の用紙を払い出す。
制御手段79は、搬送指令をモータ78に与えてから第1所定時間t1経過すると、分離ローラ69を正回転させる。これによって給紙ローラ70に接触する用紙61を、給紙ローラ70と分離ローラ69とで挟持して、中間ローラ対67に向けて搬送する。
また制御手段79は、搬送指令を与えてから第1所定時間t1経過すると、中間ローラ71,72、PSローラ73,74を正回転させる。これによって用紙61は、さばきローラ対66から中間ローラ対67に挟持されると、中間ローラ対67によってPSローラ対68に向けて搬送される。
用紙がPSローラ対68に向かって搬送されて、用紙がPSローラ対68に挟持されると、PSローラ対68が用紙を挟持したことを示す挟持信号を制御手段79に与える。用紙センサ100から挟持信号が与えられると、制御手段79は、PSローラ対68を構成する各ローラ73,74の回転を停止する。そして画像形成手段76との同期をはかり、用紙を画像形成可能なタイミングt5に達すると、PSローラ対68を正回転して、画像形成手段76に向けて用紙61を搬送する。
用紙がジャムしない場合には、分離ローラ69の正回転を開始してから、予め定める時間t7達した場合に、用紙センサ100がオンし、挟持信号を出力する。言い換えると、分離ローラ69の正回転を開始してから、予め定める時間t7達した場合に、用紙センサ100がオンしていないと、制御手段79は、用紙がジャムしたことを判断する。
PSローラ対68を構成する各ローラ73,74は、画像形成手段76におけるプロセススピードV1と同じ速度で回転する。これに対し、用紙搬送にあたって、中間ローラ対67、さばきローラ対66を構成する各ローラ69,70,71,72、呼び込みローラ65は、プロセススピードV1よりも速い速度V2で回転する。たとえば中間ローラ対67、さばきローラ対66および呼び込みローラ65は、プロセススピードの1.2以上1.5倍以下の速度で回転する。これによって、搬送される用紙は、斜行していたとしてもPSローラ対68で挟持される間に斜行が解消される。
なお、画像形成を用紙毎に連続して行う場合には、給紙タイミングを早めるために、1枚目の用紙への画像形成が完了するまでに、2枚目の用紙を給紙ローラ70と分離ローラ69との間に挟持しておく。この場合、制御手段79は、一枚目の用紙によって用紙センサ100から挟持信号が与えられてから、画像形成時間よりも手前の時間である第2所定時間t2が経過すると、呼び込みローラ65および給紙ローラ70を正回転させ、分離ローラ69を逆回転させる。
そして呼び込みローラ65によって搬送された1または複数の用紙のうち、給紙ローラに接触する一枚の用紙以外の残余の用紙を押し戻す。制御手段79は、前記第2所定時間t2が経過してからさらに第1所定時間t1が経過すると、分離ローラ69を正回転させる。これによって給紙ローラ70に接触する1枚の用紙61を給紙ローラ70と分離ローラ69とで挟持して、中間ローラ対67に向けて搬送する。第1所定時間t1が経過してから第3所定時間t3が経過すると、呼び込みローラ65、給紙ローラ70、分離ローラ69の回転を停止する。これによって2枚目の用紙61は、さばきローラ対66から予め定める呼び込み量突出した状態となる。制御手段79は、2枚目の用紙をさばきローラ対66から突出させた状態で待機させ、1枚目の用紙がPSローラ対68から抜け出したことを判断すると第4所定時刻t4で、2枚目の用紙をPSローラ対68の挟持位置まで搬送させる。このようにして連続して用紙に画像を形成することで、用紙の搬送を高速で行うことができる。
図8は、2枚目の用紙61を予め定める呼び込み量a突出させて待機させた状態を示す断面図である。画像形成装置30では、給紙ローラ70および分離ローラ69の直径D3が26mmに形成され、第1用紙案内面82aと第2用紙案内面82bとの間の距離eが3mmに形成される。また、連続画像形成に関する呼び込み量aは、3mm以上でかつ5mm以下に設定される。
阻止部83の形成距離dは、呼び込み量aによって最適な距離が決定される。本件出願人は、呼び込み量aと阻止部83の形成距離bとの関係について実験を行った。表1には、その実験結果を示す。なお、阻止部83の形成距離dとは、給紙ローラ70と分離ローラ69とによって用紙が挟持される挟持位置から、阻止部83が形成される位置までの距離bを意味し、より正確には阻止部83の搬送方向上流側の面とさばきローラ対66の挟持位置との距離を示す。
Figure 0004072862
表1は、薄紙、普通紙および厚紙について、それぞれ呼び込み量aと阻止部83の距離dを変化させた場合の屈曲用紙91のジャム発生の有無を示す。表1では、「○」は、屈曲用紙91が阻止部83でジャムしたことを示す。「△」は、屈曲用紙91のいくらかが阻止部83でジャムせずに通過したことを示す。「×」は、屈曲用紙91が阻止部83でジャムせずに通過したことを示す。なお、このような実験は、環境試験、すなわち温度および湿度を変化させた場合についてそれぞれ行った。実験結果に示すように、阻止部83の距離bが呼び込み量aの3倍以上でかつ5倍以下に設定されることによって、屈曲用紙の厚みにかかわらず、屈曲用紙91を阻止部83で確実に阻止することができることがわかる。
図9は、制御手段79の用紙の搬送動作を示すフローチャートである。ステップs0で制御手段79は、作業者などから画像形成指示が与えられると、ステップs1に進み、用紙の搬送動作を開始する。ステップs1では、上述したように各ローラを回転させ、手差しトレイ54に収容される手差し用紙61を画像形成手段76に向けて搬送する。
ステップs2では、経過時間をカウントし、用紙搬送を開始してから用紙がPSローラ対68に挟持されるであろう時間t7が経過するとステップs3に進む。ステップs3では、用紙センサ100から挟持信号が与えられたか否かを判断し、挟持信号が与えられるとステップs4に進む。ステップs4では、通常の画像形成処理を行い、ステップs6に進み、ステップs6で搬送動作を終了する。
ステップs3において、用紙センサ100から挟持信号が与えられないと、ステップs5に進む。ステップs5では、予め定めるジャム処理を行う。すなわち所定時間t7経過するまでに用紙がPSローラ対68に達していないと、用紙がジャムしたことを判断する。ステップs5では、各ローラの回転を停止するとともに、画像形成手段76における画像形成動作を停止する。たとえば画像形成装置30が電子写真方式を採用する場合、感光体ドラムへ現像の停止および定着用電圧印加の停止などを行う。このようにジャム処理を行うとステップs6に進み、ステップs6で搬送動作を終了する。
以上のように画像形成装置30においては、屈曲用紙91は、画像形成手段76よりも搬送方向上流側に設けられる阻止部83によって移動が阻止される。そして屈曲用紙91は、画像形成手段76に達するまでにジャムする。これによってジャムが発生する可能性が高い屈曲用紙91が手差し給紙された場合、画像形成手段76で屈曲用紙91が紙詰まることを防ぐことができる。
画像形成手段76でのジャムを防ぐことで、ジャムに起因する画像形成手段76の劣化を防ぐことができ、ジャムに起因する画像形成手段76の寿命低下を抑えることができる。また、これに対して平坦用紙92については阻止部を通過させることによって、平坦用紙92に画像を形成することができる。
画像形成装置30においては、阻止部83は、手差しされる用紙が屈曲用紙91である場合に、その用紙の搬送を阻止する。手差しされる用紙は、用紙の先端にバリ、タレ、反り、折り目、ステープラー跡などが形成される場合が比較的多い。また、ひどい場合には、ステップラーまたはクリップなどが用紙に残存したままの場合もある。また材質および形状についても様々である。したがって手差しされる用紙は、ジャムする可能性が高い。このように屈曲用紙91と平坦用紙92とが混在しやすい手差し用紙のうちで、屈曲用紙91の移動を阻止することで、画像形成手段76でジャムすることを効果的に抑えることができる。
また画像形成手段76は、構成部品が密集しており、画像形成手段76でジャムが発生するとそのジャムを解消するのに手間がかかる。これに対して、画像形成装置30においては、画像形成手段76よりも搬送方向上流側の搬送路でジャムを発生させることで、ジャムを解消する手間を簡単化することができる。また画像形成手段76でのジャムを防ぐことで、画像形成手段76のメンテナンスも容易に行うことができる。さらに画像形成手段76の各構成部品は、画像形成手段76の搬送方向上流側に設けられる搬送用部品に比べて高価な部品が多い。したがってジャムによって部品が損傷するとしても、前記搬送用部品を交換するだけでよく、ジャムによる損傷を安価に修復することができる。
また画像形成装置30においては、さばきローラ対66の近傍であって、さばきローラ対66の搬送方向下流側に阻止部83が形成されることで、ジャムした屈曲用紙91の一部が手差しトレイ54に残存した状態にすることができる。これによって屈曲用紙91がジャムした場合であっても、画像形成装置30の内部空間を開放することなく、手差しトレイ54からジャムした用紙を引っ張ることによって、ジャムを容易に解消することができる。
また制御手段79がジャムを判断すると、画像形成手段76およびモータ78に停止命令を与える。これによって、ジャムの発生を検出してからジャムがさらに進行することを防ぐとともに、画像形成動作を停止することができる。これによってジャムの解消を容易に行うことができるとともに、不必要な画像形成動作を防いで、トナーなどの消耗品の無駄な使用を防ぐことができる。また、ジャムを検出するセンサとしてPSローラ73,74へ用紙が挟持したことを判断する用紙センサ100を用いることによって、センサ数を減らすことができ、画像形成装置30を安価に形成することができる。
また阻止部83を用紙案内面82から退避させることによって、屈曲用紙91の先端部を阻止部83によって形成される凹所に引掛けることができ、平坦用紙92の先端部93を阻止部83に当接させることなく通過させることができる。したがって阻止部83によって、屈曲用紙91の移動阻止と平坦用紙92の移動許可とを精度よく達成することができる。
また阻止部83が2つの案内部材80,81の両方に設けられることによって、屈曲用紙91の先端部90の屈曲方向がいずれの方向に屈曲しても、阻止部83によってジャムさせることができ、屈曲用紙91が画像形成手段76に向けて搬送されることをより確実に阻止することができる。たとえば用紙の反り具合は、温度および湿度、繊維の延びる方向などの影響によって様々に変化する。画像形成装置30においては、このような場合であっても、画像形成手段76で用紙がジャムする可能性を確実に防ぐことができる。
さらに、阻止部83の搬送方向下流側の面87と、用紙案内面82との成す角度が90度以下に形成されることによって、阻止部83の凹所84に嵌まり込んだ屈曲用紙91の先端部90が、阻止部83の凹所84から脱出することを阻止することができ、屈曲用紙91が阻止部83よりも搬送方向下流に進むことをより確実に阻止することができる。
また、画像形成装置30においては、案内部材80,81の直交方向寸法L2が用紙の直交方向寸法L1よりも大きく形成され、阻止部83が搬送される用紙61を直交方向Yに跨いで直交方向Yに延びる。これによって屈曲用紙91の先端部90のうちで屈曲している部分が、直交方向Yの端に形成される場合であっても、その屈曲部分が阻止部83に確実に当接する。したがって屈曲用紙91が阻止部83よりも搬送方向下流側へ移動することをより確実に阻止することができる。
図10は、デジタル複合機130の全体構成を示す断面図である。デジタル複合機130は、上述した画像形成装置30の構成を含む。すなわち、上述した手差し用紙搬送装置60を含む。手差し用紙搬送装置60は、手差しトレイ54に給紙された手差し用紙を、画像形成手段76に搬送する。
デジタル複合機130における透明ガラスからなる原稿台35上には、自動原稿搬送装置36が備えられている。自動原稿搬送装置36は、原稿セットトレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿台35上へ給送する装置である。
原稿台35の下部は、スキャナ40が配設された原稿読取りユニット31となっている。スキャナ40は、原稿台35上に載置された原稿の画像を走査して読取るもので、原稿面上を露光するランプリフレクターアセンブリ41と、原稿からの反射光像を光電変換素子であるCCD44に導くための原稿からの反射光を反射する第1の反射ミラー42aを搭載してなる第1の走査ユニット40a、第1の反射ミラー42aからの反射光像をCCD44に導くための第2、第3反射ミラー42b・42cを搭載してなる第2の走査ユニット40b、原稿からの反射光像を上述した各反射ミラーを介して電気的画像信号に変換するCCD44上に結像させるための光学レンズ43、および原稿からの反射光像を電気的画像信号に変換する上述したCCD44から構成されている。
また、スキャナ40は、自動原稿搬送装置36との関連した動作により、自動原稿搬送装置36によって自動搬送される原稿の画像を、所定の露光位置によって読取るようになっている。
このスキャナ40によって読取られた原稿画像は、画像データとして画像形成部47の図示しない画像データ入力部へと送られる。そして、画像データに対して所定の画像処理が施された後、画像処理部のメモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリ内の画像を読出してレーザ書込みユニット46に転送される。
画像形成部47は、作像ユニット32,レーザ書き込みユニット46,そして給紙部50より構成されている。レーザ書込みユニット46は、メモリから読出した画像データ、または外部の装置から転送されてきた画像データに応じてレーザ光を出射する半導体レーザ光源、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザ光が作像ユニット32を構成する感光体ドラム10上において等角速度で偏向されるように補正するf−θレンズなどを有している。
前記作像ユニット32は、周知である感光体ドラム10の周囲に、感光体ドラム10を所定の電位に帯電させる帯電器11、感光体ドラム10上に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像器、感光体ドラム10表面に形成されたトナー像を記録紙に転写する転写器、余分なトナーを回収するクリーニング器12、除電器を備えている。さらに、前記作像ユニット32のうち感光体ドラム10,帯電器11,クリーニング器12は一体的に構成され交換ユニット48として、画像形成部に対して着脱自在のユニット構造になっている。
スキャナ40によって読取られた原稿画像は画像メモリに一旦記憶された後、読出される。次に、レーザ書込みユニット46によってレーザ光線を走査させることにより感光体ドラム10表面上に静電潜像として形成され、現像器内のトナーにより顕像化されてトナー像となる。該トナー像は、供給される記録用紙上に転写器により静電転写され、その後、定着ユニット49に送られる。
作像ユニット32の排出側には、前記定着ユニット49以外に、記録紙の裏面に再度画像を形成するために記録紙の前後を逆回転させるスイッチバック路56、画像が形成された記録紙に対してステープル処理等を行うとともに昇降トレイ60を有する後処理装置34を備えている。定着ユニット49によってトナー像が定着された記録紙は、必要に応じてスイッチバック路56を経て排紙ローラ57によって後処理装置34へと導かれ、ここで所定の後処理が施された後、排出される。
給紙部50は、前記作像ユニット32の下方に配設されており、手差トレイ54、両面ユニット55、用紙カセット51,52,53を備えた多段給紙トレイ部、及びこれら51,52,53,54から給紙した用紙を作像ユニット32における転写器が配置された転写位置へと搬送する搬送手段を備えている。両面ユニット55は、記録紙を逆回転させるスイッチバック路56に通じており、記録紙の両面に画像形成を行う時に用いられる。
紙搬送装置60は、このようなデジタル複合機130のほか、その他の画像形成装置、たとえばレーザプリンタ、インクジェットプリンタ、サーマルヘッドプリンタなど、手差し給紙可能な用紙処理装置一般に用いることができる。
図11は、PSローラの他の動作を示すタイミングチャートである。この場合、PSローラ73,74は、搬送指令をモータ78に与えてから第1所定時間t1経過すると、PSローラ73,74を逆回転させ、用紙がPSローラ対68に向かって搬送されて、用紙がPSローラ68に挟持されると、用紙センサ100が挟持信号を制御手段79に与える。用紙センサ100から挟持信号が与えられると、制御手段79は、PSローラ対68を第5所定時間t8経過するまで正回転させてから、構成する各ローラ73,74の回転を停止する。そして画像形成手段76との同期をはかり、用紙を画像形成可能なタイミングに達すると、PSローラ対68を正回転して、画像形成手段76に向けて用紙61を搬送する。このようにPSローラを逆回転することによって、用紙の斜行をさらに確実に防止することができる。
図12は、画像形成装置230の一部を示す図である。画像形成装置230は、画像形成装置30と類似した構成を示し、同様の構成については、同様の参照符号を付して説明を省略する。画像形成装置30では、阻止部83は、さばきローラ対66よりも搬送方向下流側に設けられるとしたが、呼び込みローラ65の搬送方向下流側に設けられてもよい。
図12に画像形成装置230は、阻止部83がさばきローラ対66の搬送方向上流側と搬送方向下流側に配置される。これによって呼び込みローラ65から取り出した用紙61が屈曲用紙91の場合、さばきローラ対66に達する前に、さばきローラ対66の搬送方向上流側に配置される阻止部83cによって、搬送方向Xへの移動が阻止される。これによってより確実に屈曲用紙のジャムを防ぐことができる。さばきローラ対66の搬送方向上流側の阻止部83cの形状については、さばきローラ対66の搬送方向下流側の阻止部83a,83bの形状と同じである。
また、さばきローラ対66よりも搬送方向上流側の阻止部83cに屈曲用紙91の先端部90が当接することで、ジャムしたときに手差しトレイ54に残存する用紙の部分を増やすことができ、さらに容易にジャムを解消することができる。
なお、図12に示す画像形成装置230では、さばきローラ対66の搬送方向下流側にも阻止部83a,83bが設けられているが、さばきローラ対66の搬送方向下流側の阻止部83a,83bがなくても、呼び込みローラ65の搬送方向下流側に阻止部83c設けられることで、本発明の目的を達成することができる。すなわち、PSローラ73,74よりも搬送方向上流側のローラの搬送方向下流側に阻止部83が設けられていればよく、中間ローラ71,72の搬送方向下流側に阻止部が設けられていてもよい。
図13は、画像形成装置330の一部を示す図である。画像形成装置330は、画像形成装置30と類似した構成を示し、同様の構成については、同様の参照符号を付して説明を省略する。画像形成装置30では、阻止部83a,83bは、案内部材80,81から退避して形成される凹部としたが、図13に示す画像形成装置330では、阻止部183は、用紙案内面82から厚み方向Zに突出する凸部状に形成される。阻止部183は、直交方向Yに延びて、搬送経路に臨む。阻止部183は、搬送方向上流側の面185と、用紙案内面82との成す角度が90度以下、画像形成装置330では90度に形成される。
このように阻止部183が凸部状に形成される場合、屈曲用紙91の先端部90は、用紙案内面82に沿って移動すると、阻止部183の搬送方向上流側の面185に当接する。この場合、阻止部183の搬送方向上流側の面と、用紙案内面82とが90度以下に形成されることによって、屈曲用紙91の先端部90が、阻止部183を乗り越えることを阻止することができ、屈曲用紙91が阻止部90よりも搬送方向Xに進むことを阻止することができる。このように阻止部183が凸部状に形成される場合であっても、画像形成装置30の効果と同様の効果を得ることができる。
図14は、画像形成装置430の一部を示す図である。画像形成装置430は、画像形成装置30と類似した構成を示し、同様の構成については、同様の参照符号を付して説明を省略する。画像形成装置30では阻止部83は凹部状に、画像形成装置330では阻止部83は凸部状に形成されるとしたが、任意の形状であってもよい。
図14に示す画像形成装置430は、阻止部283によって断面が三角形状の凹所が形成される。阻止部283は、直交方向Yに延び、凹所284に臨む2つの凹所形成面285,286が形成される。阻止部283凹所284を充填体によって埋めた場合、その充填体の形状が、幅方向Yに延びる三角柱状に形成される。
具体的には、阻止部283は、用紙案内面82に連なり、用紙案内面82から厚み方向Zに関して第1用紙案内面82aから退避する厚み方向一方Z1に延びる第1凹所形成面285と、第1凹所形成面85の厚み方向一方Z1の縁辺から厚み方向他方Z2に延びて用紙案内面82に連なる第2凹所形成面283とが形成される。
用紙案内面82と第1凹所形成面285との成す角度は、90度以上に形成される。また第1凹所形成面285と第2凹所形成面286との成す角度は、90度以下に形成される。また第2凹所形成面286と用紙案内面82との成す角度は、90度以下に形成される。このように阻止部83が形成されることによって、阻止部283によって形成される凹所284に嵌まり込んだ屈曲用紙91の先端部90が凹所284から抜出ることを防ぐことができる。また、阻止部183が凸部状に形成される場合であっても、画像形成装置30の効果と同様の効果を得ることができる。
図15は、本発明の実施の形態である画像形成装置530の一部を示す図である。画像形成装置530は、画像形成装置30と類似した構成を示し、同様の構成については、同様の参照符号を付して説明を省略する。
図15に示す実施形態では、阻止部383は、用紙案内面82に対して厚み方向Zに変位可能に設けられるとともに、阻止部383を変位駆動して阻止部383の突出量または没入量を調整可能とする調整手段200を有する。調整手段200は、手動で動作させてもよく、またアクチュエータなどの駆動手段によって自動で動作させてもよい。
調整手段200によって阻止部383の突出量または没入量を調整することによって、利便性を向上することができる。たとえば作業者によっては、屈曲用紙の屈曲具合がほぼ一定となる場合がある。このような場合に、阻止部383の突出量または没入量を、屈曲用紙91に対応して調整することによって、好適に屈曲用紙91の移動を阻止することができる。たとえば薄紙、普通紙、厚紙とで三段階に阻止部383の没入または突出量を切換可能とすることによって、より確実に屈曲用紙91の移動を阻止することができる。また連続的に阻止部を変化可能として、周囲の温度および湿度などによって、阻止部383の位置を微調整するようにしてもよい。
図16は、画像形成装置630の一部を示す図である。画像形成装置630は、画像形成装置30と類似した構成を示し、同様の構成については、同様の参照符号を付して説明を省略する。画像形成装置30では、ジャムを検出する用紙センサ100は、PSローラ付近に設けられるとしたが、任意の位置に設けられてもよい。
図16に示す画像形成装置630では、ジャムを検出するセンサ201が阻止部83よりも搬送方向下流側で、阻止部83の近傍に設けられる。センサ201は、案内部材に設けられ、センサ201に搬送される用紙が対向したか否かを検出する。たとえば反射型光センサによって実現することができる。
センサ201に、搬送される用紙が対向されるであろう時間が経過しても、用紙がセンサ201に対向していないと、センサ201は、用紙がジャムしていることを示すジャム信号を制御手段79に与える。制御手段79は、センサ201からジャム信号を与えられると、ジャム処理動作を行う。
このようなセンサ201が阻止部83の近傍に設けられることによって、早期に用紙のジャムを判断することができる。これによってジャムの解消をさらに容易に行うことができるとともに、画像形成手段76による不必要な動作を省略することができる。なお、センサ201は、先端部がセンサ201に対抗した状態で、用紙の一部が手差しトレイに残存した状態となる位置に設けられることが好ましい。これによってジャムを検出した状態でローラを停止すると、用紙の一部が手差しトレイにより多く残存した状態となり、容易にジャムを解消することができる。
以上のような実施形態は、本発明の一例示であって発明の範囲内において構成を変更することができる。たとえば本発明において、用紙は、材質が紙であるものを含むことはもちろん、OHP(Over Head Projector)用シートなどの樹脂シートも含み、シート体
と同義の用語として用いる。また、阻止部83の形状、センサの位置、ジャム処理の動作、ローラの回転動作などは一例であり、他の構成を有してもよい。また、本実施の形態では、中間ローラ対67が設けられる構成について説明したが、さばきローラ対66からPSローラ対68の距離が短い場合、中間ローラ対67を省略する構成であってもよい。また本実施の形態の用紙搬送装置は、手差し用紙の搬送に好適に用いられるが、これに限定されず、装置内のトレイに収容される用紙の搬送に用いてもよい。
像形成装置30の一部を示す断面図である。 第1案内部材80を示す斜視図である。 先端部90が屈曲した屈曲用紙91が搬送される状態を示す断面図である。 全体にわたって平坦な平坦用紙92が搬送される状態を示す断面図である。 PSローラ対68を示す正面図である。 PSローラ対68に対して搬送される用紙を示す断面図である。 各ローラの動作を示すタイミングチャートである。 2枚目の用紙61を予め定める呼び込み量a突出させて待機させた状態を示す断面図である。 制御手段79の用紙の搬送動作を示すフローチャートである。 ジタル複合機130の全体構成を示す断面図である。 PSローラの他の動作を示すタイミングチャートである。 像形成装置230の一部を示す図である。 像形成装置330の一部を示す図である。 像形成装置430の一部を示す図である。 本発明の実施の形態である画像形成装置530の一部を示す図である。 像形成装置630の一部を示す図である。
符号の説明
30 画像形成装置
54 手差しトレイ
60 用紙搬送装置
65 呼び込みローラ
66 さばきローラ対
67 中間ローラ対
68 PSローラ対
76 画像形成手段
77 案内手段
78 モータ
79 制御手段
82 用紙案内面
83 阻止部
90 用紙センサ
X 搬送方向
Y 直交方向
Z 厚み方向

Claims (11)

  1. 用紙を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される用紙の厚み方向の少なくとも一方表面に臨む用紙案内面が形成され、搬送手段よりも搬送方向下流側に配置されて、搬送手段によって搬送される用紙を搬送方向に案内する案内手段を含み、
    前記案内手段は、先端部が屈曲した用紙が搬送される場合、その先端部に当接する阻止部を有し、
    前記阻止部は、前記用紙案内面に対して厚み方向に変位可能に設けられるとともに、阻止部を変位駆動して阻止部の突出量または没入量を調整可能とする調整手段を有することを特徴とする用紙搬送装置。
  2. 前記案内手段は、搬送される用紙の厚み方向両方表面にそれぞれ臨む2つの用紙案内面が形成され、
    前記阻止部は、それぞれの用紙案内面に対して突出または退避することを特徴とする請求項1記載の用紙搬送装置。
  3. 前記阻止部は、用紙案内面に対して退避する凹部状に形成され、阻止部の搬送方向下流側の面と、用紙案内面との成す角度が90度以下に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の用紙搬送装置。
  4. 前記阻止部は、用紙案内面に対して突出する凸部状に形成され、阻止部の搬送方向流側の面と、用紙案内面との成す角度が90度以下に形成されることを特徴とする請求項1または2記載の用紙搬送装置。
  5. 前記阻止部は、搬送方向に直交する直交方向の寸法が、搬送される用紙の直交方向寸法よりも大きく形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の用紙搬送装置。
  6. 手差しされる用紙を搬送することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の用紙搬送装置。
  7. 前記搬送手段を制御する制御手段と、
    用紙の搬送が前記阻止部によって阻止されたことを検出するためのジャム検出センサとをさらに含み、
    前記制御手段は、前記ジャム検出センサから出力される信号に基づいて、用紙の搬送が阻止されたことを判断すると、前記搬送手段の用紙搬送動作を停止させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の用紙搬送装置。
  8. 用紙を搬送方向に搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される用紙の厚み方向の少なくとも一方表面に臨む用紙案内面が形成され、搬送手段よりも搬送方向下流側に配置されて、搬送手段によって搬送される用紙を搬送方向に案内する案内手段と、
    前記案内手段よりも搬送方向下流側に配置されて、用紙に画像を形成する画像形成手段とを含み、
    前記案内手段は、先端部が屈曲した用紙が搬送される場合、その先端部に当接する阻止部を有し、
    前記阻止部は、前記用紙案内面に対して厚み方向に変位可能に設けられるとともに、阻止部を変位駆動して阻止部の突出量または没入量を調整可能とする調整手段を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 装置外に露出して、用紙を収容する手差し用紙収容部をさらに含み、
    前記搬送手段は、手差し用紙収容部に収容される用紙を装置内に取り込むローラと、ローラを回転駆動する駆動手段とを有することを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成手段および前記搬送手段を制御する制御手段と、
    用紙の搬送が前記阻止部によって阻止されたことを検出するためのジャム検出センサとをさらに含み、
    前記制御手段は、前記ジャム検出センサから出力される信号に基づいて、用紙の搬送が阻止されたことを判断すると、前記搬送手段による用紙搬送動作を停止させるとともに、前記画像形成手段による画像形成動作を停止させることを特徴とする請求項8または9記載の画像形成装置。
  11. 前記画像形成手段および前記搬送手段を制御する制御手段をさらに含み、
    前記搬送手段は、用紙を協働して挟持した状態で搬送する一対のローラと
    前記一対のローラの少なくともいずれか一方のローラを回転駆動する駆動手段とを有し、
    前記制御手段は、複数の用紙に連続して画像形成する場合、
    前記画像形成手段によって1つめの用紙に画像を形成させている間に、前記搬送手段によって、2つめの用紙を、前記一対のローラの間から搬送方向に用紙を予め定める呼び込み量だけ突出させた状態で待機させ、
    前記画像形成手段によって1つめの用紙に画像を形成させた後、前記搬送手段によって、2つめの用紙を画像形成手段に向けて搬送し、
    前記阻止部は、一対のローラの間から前記呼び込み量の3倍以上でかつ5倍以下離反した位置に形成されることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1つに記載の画像形成装置。
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