JP4072062B2 - 新規α−リポ酸誘導体およびその用途 - Google Patents

新規α−リポ酸誘導体およびその用途 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、新規なα−リポ酸誘導体またはその薬理学的に許容できる塩およびその用途に関する。
背景技術
α−リポ酸(別名:チオクト酸または6,8−ジチオオクタン酸)はミトコンドリアに存在する補酵素で、抗酸化能を有し、酸化ストレスによる種々の病態の治療、たとえば動脈硬化症および白内障の治療薬として注目されている。また、その還元型のジメルカプトオクタン酸は酸化型のグルタチオンやビタミンCなどを還元再生させる作用がある。
α−リポ酸誘導体として、α−リポ酸にグリシン、メチオニン、グルタミン酸、バリンなどがそれぞれ結合したα−リポイルアミノ酸が知られている(特公昭42−1286号,対応米国特許No.3,238,224)。また、特開2000−169371号公報にはα−リポイルアミノエチルスルホン酸のイミダゾール塩が記載され、グルタチオン還元酵素活性増強剤としての用途が記載されている。
上記のような状況下、本発明者らは種々検討を重ねた結果、新規のα−リポイルアミノ酸の還元体(ジハイドロ体)の金属キレート化合物およびそれらの薬理学的に許容される塩を効率的に合成することに成功し、これら化合物がチロシナーゼ阻害作用、メラニン産生抑制作用およびエラスターゼ阻害作用を有することを見出し、さらに研究を進めて本発明を完成させた。
発明の開示
すなわち、本発明は、
(1)次の式(I)
Figure 0004072062
(式中、Mは金属を示し、AはN結合したアミノ酸残基を示す。)で表されるN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸金属キレート化合物またはその薬理学的に許容できる塩(以下、本化合物という。)、
(2)N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸金属キレート化合物がN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−α−アミノ酸金属キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−β−アミノ酸金属キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−γ−アミノ酸金属キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−δ−アミノ酸金属キレートおよびN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−ε−アミノ酸金属キレートからなる群から選ばれるものである、上記(1)記載のN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸金属キレート化合物またはその薬理学的に許容できる塩、
(3)N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸金属キレート化合物がN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノエタンスルホン酸金属キレート、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)グリシン金属キレート、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アスパラギン酸金属キレート、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−6−アミノヘキサン酸金属キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−γ−アミノ−n−酪酸金属キレートN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)フェニルアラニン金属キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アントラニル酸金属キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)メチオニン金属キレートおよびN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)システイン金属キレートからなる群から選ばれるものである、上記(1)記載のN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸金属キレート化合物またはその薬理学的に許容できる塩、
(4)金属が亜鉛である上記(1)記載のN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸金属キレート化合物またはその薬理学的に許容できる塩、
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する医薬、
(6)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有するチロシナーゼ阻害剤、
(7)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有するメラニン産生抑制剤、
(8)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する皮膚のしみ、そばかすまたは日焼けの予防・治療剤、
(9)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する美白剤、
(10)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する美肌剤、
(11)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有するエラスターゼ阻害剤、
(12)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する抗シワ剤、
(13)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する化粧品、
(14)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量をヒトに投与することを含む、チロシナーゼを阻害する方法、
(15)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量をヒトに投与することを含む、メラニン産生を抑制する方法、
(16)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量をヒトに投与することを含む、皮膚のしみ、そばかすまたは日焼けの予防・治療方法、
(17)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量をヒトに投与することを含む、皮膚の美白方法、
(18)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量をヒトに投与することを含む、皮膚の美肌方法、
(19)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量をヒトに投与することを含む、エラスターゼを阻害する方法、
(20)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量をヒトに投与することを含む、シワの予防・治療方法、
(21)医薬製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用、
(22)チロシナーゼ阻害剤の製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用、
(23)メラニン産生抑制剤の製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用、
(24)皮膚のしみ、そばかすまたは日焼けの予防・治療剤の製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用、
(25)美白剤の製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用、
(26)美肌剤の製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用、
(27)エラスターゼ阻害剤の製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用、
(28)抗シワ剤の製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用、および
(29)化粧品の製造のための上記(1)〜(4)のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩の使用に関する。
本化合物はα−リポ酸とアミノ酸がアミド結合し、さらに金属がキレート結合した構造を有し、文献未載の新規化合物である。本発明において、アミノ酸とは同一分子内にカルボキシル基とアミノ基を有する、いわゆるα−アミノ酸、β−アミノ酸、γ−アミノ酸、δ−アミノ酸、ε−アミノ酸、並びにアミノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびアントラニル酸、並びに同一分子内にスルホン酸基とアミノ基を有するアミノエタンスルホン酸(タウリン)をいう。α−アミノ酸としては、たとえばグリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、チロシン、システイン、メチオニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グルタミン、アルギニン、リジン、ヒスチジン、フェニルアラニン、トリプトファンなどが挙げられ、β−アミノ酸としてはβ−アラニンが挙げられ、γ−アミノ酸としてはγ−アミノ−n−酪酸(GABA)やカルニチンが挙げられ、δ−アミノ酸としては5−アミノレブリン酸や5−アミノ吉草酸、ε−アミノ酸としては6−アミノヘキサン酸が挙げられる。これらアミノ酸のうち、アントラニル酸、アミノエタンスルホン酸、メチオニン、フェニルアラニン、γ−アミノ−n−酪酸、6−アミノヘキサン酸が好ましい。
本願の金属キレート化合物の金属としては、2価の金属である亜鉛やコバルト、2価または3価の金属である鉄または4価のゲルマニウムを用いるのが好ましい。このうち特に2価の金属である亜鉛が好ましい。本化合物は精製も簡単で安定な化合物である。
本化合物の薬理学的に許容できる塩としては、ナトリウム塩やカリウム塩などのアルカリ金属塩およびカルシウム塩やマグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩が挙げられるが、これら以外の塩であっても薬理学的に許容できる塩であればいずれのものであっても本発明の目的のため適宜に用いることができる。
さらに、これらの1水和物、2水和物、1/2水和物、1/3水和物、1/4水和物、2/3水和物、3/2水和物、6/5水和物も本発明に含まれる。
中間体のα−リポイルアミノ酸の合成法としては、アミノ酸の酸性基のカルボン酸を保護基としてエステル化し、α−リポ酸と脱水縮合剤で酸アミドとし、最後にケン化するのが一般的である。しかし、アミノエタンスルホン酸などの場合、この方法では合成するのが困難である。
本化合物は、例えば次の合成法により、またはこれに準じて適宜合成することができる。
Figure 0004072062
(式中のAおよびMは前記と同義である。)
本化合物の中間体α−リポイルアミノ酸の効率的な製造方法について検討の結果、混合酸無水物法(MA法)により合成すると目的化合物のα−リポイルアミノ酸を高収率で得ることができることがわかった。すなわち、α−リポ酸を有機溶媒(たとえばクロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトニトリルなど)に溶かし、これに3級アミン(トリエチルアミン、トリブチルアミンやN−メチルモルホリン(NMM)など)の存在下−15℃〜−5℃でハロゲン化炭酸エステル(クロル炭酸エチル、クロル炭酸ブチルなど)、イソブチルオキシカルボニルクロリド、塩化ジエチルアセチルまたは塩化トリメチルアセチルなどの混合酸無水物化試薬を反応させてα−リポ酸の混合酸無水物とする。反応時間は1〜2分から数10分程度である。さらにアミノ酸を塩基(水酸化ナトリウム、水酸化カリウムやトリエチルアミン、トリブチルアミンなどの3級アミン)存在下でアルコール、水またはそれらの混液などの溶媒に溶かしたものを加えて反応させた後、適当な溶媒、たとえば水またはアルコールから再結晶させると、高収率でα−リポイルアミノ酸を得る。
このようにして得られたα−リポイルアミノ酸を金属と酸で還元することにより、ジハイドロ体を経て、本発明の金属キレート化合物を高収率で得ることができる。安定なα−リポイルアミノ酸を還元する際に用いられる酸としては、塩酸や硫酸などの無機酸および酢酸やクエン酸などの有機酸が挙げられる。亜鉛キレート化合物の場合、分子内の2個のSH基(メルカプト基)が1原子の亜鉛と結合していると考えられる。
皮膚におけるメラニンの産生はメラノサイトで行われ、メラニン産生を制御する酵素として、チロシナーゼが唯一の律速酵素として長い間知られてきた。チロシナーゼを触媒するものとしてはチロシンハイドロキシラーゼ、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)オキシダーゼ、5,6−ジハイドロキシ−インドール(DHI)オキシダーゼの3つがあり、メラニン産生の初期および後期の反応において重要な役割を果たす。後記の試験例から明らかなように、本化合物は、チロシンハイドロキシラーゼを阻害することにより、律速酵素であるチロシナーゼを阻害しメラニンの産生を抑制する。
一方、エラスターゼは皮膚などの伸展性に富んだ組織にみられる構造タンパク質であり、ペプチド間に架橋が多く弾性に富むエラスチンの分解酵素である。従って、皮膚のエラスターゼを阻害することにより皮膚などの伸展性、弾力を維持できるので、シワの予防、美肌の維持に有用である。後記の試験例から明らかなように、本化合物はエラスターゼ阻害活性も有する。
このように、本化合物はメラニン産生抑制作用とエラスターゼ阻害作用を有するという特長がある。
したがって、本化合物は皮膚のしみ、そばかす、日焼けの予防・治療剤、美白剤、美肌剤および抗シワ剤として有用である。
また、本化合物は抗酸化作用およびラジカル抑制作用(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドロラジカル(DPPH)の安定ラジカルを消去する)を示す。本化合物にこのような作用があることは、たとえばヨウ素(I)1モルを還元脱色させるために本化合物は1モル必要であり、これは理論値に一致し、本化合物は酸化されて元のα−リポイルアミノ酸となることからわかる(下記の式参照)。
Figure 0004072062
(式中のAは前記と同義である。)
本化合物は哺乳動物(たとえば、ウシ、ウマ、ウサギ、マウス、ラット、ヒトなど)の酸化ストレスによる種々の疾患、たとえば虚血性心疾患、脳虚血、動脈硬化症、糖尿病、白内障などの予防・治療に有用である。
本化合物を医薬として用いる場合、目的と必要に応じて、本化合物のうち1種または2種以上を適宜組み合せて含有させることもできる。
本化合物は上記のような疾患の治療のための医薬として経口的にあるいは非経口的に適宜に使用される。製剤の形態としては、たとえば錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等の固形製剤または注射剤や点眼剤等の液剤などいずれの形にも公知の方法により調製することができる。これらの製剤には通常用いられる賦形剤、結合剤、増粘剤、分散剤、再吸収促進剤、緩衝剤、界面活性剤、溶解補助剤、保存剤、乳化剤、等張化剤、安定化剤、pH調整剤等の各種添加剤を適宜使用してもよい。
本化合物を医薬として使用する際の投与量は、使用する本化合物の種類、患者の体重や年齢、対象とする疾患の種類やその状態および投与方法などによっても異なるが、虚血性心疾患、脳虚血、動脈硬化症または糖尿病に適応する場合は、たとえば注射剤の成人への投与量は1日1回約1mg〜約30mg程度、内服剤の成人への投与量は、1日数回、1回量約1mg〜約100mg程度である。また抗白内障剤として用いる場合、1日数回、1回数滴,濃度が約0.01〜5(w/v)%の点眼剤を成人に投与するのがよい。
本化合物を含有する医薬には、本発明の目的に反しない限り、その他の同種または別種の薬効成分を適宜含有させてもよい。
本化合物は皮膚のしみ、そばかす、日焼けの予防・治療、美白、美肌または抗シワを目的として、クリーム剤、パック剤、パウダー、ローション剤や化粧水などに適宜配合することができる。また、本化合物を化粧品に配合させるときは、通常化粧品に用いられる成分、たとえば賦形剤、安定化剤、顔料、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、金属封鎖剤、有機酸などを適宜配合してもよい。
本化合物を化粧品として用いる場合は、その化合物の種類、配合しようとする化粧品の種類や配合目的などによっても異なるが、通常約0.001〜5(w/w)%、好ましくは約0.005〜2(w/w)%程度配合するのがよい。
実施例
次に、参考例、実施例および試験例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されない。
参考例1 N−α−リポイルアミノエタンスルホン酸ナトリウム
DL−α−リポ酸6.2gをクロロホルム60mlに溶かし、トリエチルアミン3.2gを加えて−5℃に冷却して置き、これにクロル炭酸エチル3.3gを徐々に滴下し、滴下終了15分後にこれにアミノエタンスルホン酸4.5gおよび水酸化ナトリウム1.5gをメタノール60mlに溶かしたものを一挙に加えて、その温度で15分間、さらに室温に戻して1時間攪拌させた。次に、これに水酸化ナトリウム1.5gをメタノール50mlに溶かした溶液を加えて、減圧下で溶媒を1/3になるまで濃縮させ、これにエタノール60mlを加えて析出した結晶を濾取した。これを水−メタノールから再結晶させて、目的化合物のナトリウム塩の白色結晶5.8gを得た。融点235〜237℃。TLC、Rf=0.53(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)
元素分析: C1017NONa・HOとして
理論値 : C,34.08 H,5.43 N,3.97
実測値 : C,34.23 H,5.54 N,3.80
参考例2 N−α−リポイルアミノエタンスルホン酸カリウム
参考例1の水酸化ナトリウムを水酸化カリウム4.0gに代えて参考例1と同様に反応処理してこれを水/メタノールから再結晶させて、目的化合物のカリウム塩の白色結晶6.5gを得た。融点240〜242℃。
参考例3 N−α−リポイルアミノエタンスルホン酸カルシウムおよびマグネシウム
参考例1で得られたナトリウム塩を水に溶かし、スルホン酸樹脂で脱塩して遊離酸として、これらに炭酸カルシウムまたは塩基性炭酸マグネシウムで、それぞれ中和させて、それぞれ水溶性のカルシウム塩またはマグネシウム塩を得た。それぞれ融点300℃以上。
参考例4 N−α−リポイル−6−アミノヘキサン酸ナトリウム
DL−α−リポ酸4.2gおよび6−アミノヘキサン酸3.0gを用いて、参考例1と同様に反応させエタノールから再結晶させて、目的化合物の黄色がかった白色結晶3.0gを得た。融点200〜202℃(分解)。TLC、Rf=0.84(クロロホルム:メタノール:水=5:4:1)
参考例5 N−α−リポイルアスパラギン酸ジナトリウム
DL−α−リポ酸4.2gおよびL−アスパラギン酸2.9gを用いて、参考例1と同様に反応処理して、水/メタノールから再結晶させて、目的化合物の白色結晶4.5gを得た。融点300℃以上。TLC、Rf=0.47(クロロホルム:メタノール:水=4:1:2)
参考例6 N−α−リポイル−γ−アミノ−n−酪酸ナトリウム
DL−α−リポ酸4.2gおよびγ−アミノ−n−酪酸2.3gを用いて、参考例1と同様に反応処理して、エタノールから再結晶させて、目的化合物のナトリウム塩4.0gを得た。融点235℃付近から徐々に分解。TLC、Rf=0.76(クロロホルム:メタノール:水=4:1:2)
参考例7 N−α−リポイルグリシンナトリウム
DL−α−リポ酸4.2gおよびグリシン1.9gを用いて、参考例1と同様に反応処理して、メタノール/エタノールから再結晶させて、目的化合物の淡黄色結晶4.5gを得た。融点218〜220℃(分解)。TLC、Rf=0.64(クロロホルム:メタノール:水=4:1:2)
参考例8 N−α−リポイルフェニルアラニン
DL−α−リポ酸4.2gおよびL−フェニルアラニン3.5gを用いて、参考例1と同様に反応させ、溶媒を留去させた後、塩酸酸性として酢酸エチルで抽出し、水洗後、酢酸エチルを留去させた。残渣結晶をエタノール/イソプロピルエーテルから再結晶させて、淡黄色結晶5.4gを得た。融点154℃〜156℃。TLC、Rf=0.86(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)。
参考例9 N−α−リポイルアントラニル酸ナトリウム
DL−α−リポ酸4.2gおよびアントラニル酸2.9gを用いて、参考例1と同様にして白色結晶3.6gを得た。融点300℃以上。TLC、Rf=0.89(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)。
参考例10 N−α−リポイルメチオニン
DL−α−リポ酸4.2gおよびL−メチオニン3.5gを用いて、参考例8と同様にして淡黄色結晶4.0gを得た。融点108℃〜109℃。TLC、Rf=0.81(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)。
参考例11 N−α−リポイルシステインナトリウム
DL−α−リポ酸4.2gおよびトリエチルアミン2.2gをテトラハイドロフラン60mlに溶かして−5℃に冷却して置き、攪拌下、これにクロル炭酸エチル2.3gを徐々に滴下し、滴下終了後、さらに6分後にL−システイン2.6gおよびトリエチルアミン2.5gを水20mlに溶かした溶液を加えて、参考例1と同様に反応させた後、塩酸酸性として酢酸エチルで抽出し水洗後、酢酸エチルを留去させ残渣をエタノールに溶かし、これに水酸化ナトリウム/メタノール溶液を徐々に加えてpH7として析出する白色結晶4.3gを得た。融点150℃付近から徐々に分解。TLC、Rf=0.72(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)。また、N−エチルマレイン酸イミドを添加したものはRf=0.69を示した。
参考例12 N−α−リポイル−5−ハイドロキシトリプトファン
DL−α−リポ酸4.2gおよびL−5−ハイドロキシトリプトファン5.0gを用いて、参考例8と同様にして白色結晶6.4gを得た。融点118℃〜120℃。TLC、Rf=0.85(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)。
実施例1 N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノエタンスルホン酸ナトリウム亜鉛キレート化合物
参考例1で得られた化合物のナトリウム塩5.0gを水100mlに溶かし、これに酢酸10mlおよび亜鉛末1.3gを加えて50℃、1時間攪拌後、未反応の亜鉛を濾別し、濾液を減圧下で濃縮して、これにエタノールを加えて析出する白色結晶を濾取した後、さらにこれを水に溶かし、炭酸水素ナトリウムで約pH8として濃縮し、メタノールを加えて析出する白色結晶を濾取し、これを水/メタノールから再結晶させると、目的化合物4.3gを得た。融点293℃付近から分解。TLC、Rf=0.51(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)
元素分析: C1017NONaZn・HOとして
理論値 : C,28.75 H,4.58 N,3.35
実測値 : C,28.56 H,4.69 N,3.13
実施例2 N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノエタンスルホン酸カリウム亜鉛キレート化合物
参考例2で得られた化合物6.5gを実施例1と同様に反応処理して目的化合物5.0gを得た。
元素分析: C1017NOKZn・1/2HOとして
理論値 : C,28.27 H,4.27 N,3.30
実測値 : C,28.38 H,4.52 N,3.10
実施例3 N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)グリシンナトリウム亜鉛キレート化合物
参考例7で得られた化合物4.5gを実施例1と同様に反応処理して、目的化合物3.9gを得た。融点297℃付近から分解。TLC、Rf=0.64(クロロホルム:メタノール:水=4:1:2)
元素分析: C1016NONaZn・HOとして
理論値 : C,32.57 H,4.92 N,3.80
実測値 : C,32.43 H,4.83 N,3.74
実施例4 N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アスパラギン酸ナトリウム亜鉛キレート化合物
参考例5で得られた化合物3.0gを用いて、実施例1と同様に還元し、析出した白色結晶を濾取し、これを水にサスペンドしておき、水酸化ナトリウムでpH7〜8として溶解させ、不溶物を濾別後、濾液を濃縮し、さらにメタノールを加えて析出する白色結晶を濾取して、目的化合物2.3gを得た。融点295℃付近から分解。TLC、Rf=0.53(クロロホルム:メタノール:水=5:4:1)
元素分析: C1217NONaZn・HOとして
理論値 : C,32.11 H,4.29 N,3.12
実測値 : C,32.09 H,4.44 N,3.10
実施例5 N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−6−アミノヘキサン酸ナトリウム亜鉛キレート化合物
参考例4で得られた化合物3.0gを50%のテトラハイドロフラン70mlに溶かし、実施例1と同様に還元し、溶媒を留去し析出した白色結晶を濾取する。融点215〜217℃。これを水にサスペンドしておき、水酸化ナトリウムでpH7〜8として溶解させ、溶液を濃縮し、さらにメタノールを加えて析出する白色結晶を濾取して、目的化合物2.0gを得た。融点295℃付近から分解。
TLC、Rf=0.84(クロロホルム:メタノール:水=5:4:1)
元素分析: C1424NONaZn・HOとして
理論値 : C,39.58 H,6.17 N,3.30
実測値 : C,39.38 H,6.02 N,3.13
実施例6 N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−γ−アミノ−n−酪酸ナトリウム亜鉛キレート化合物
参考例6で得られた化合物4.0gを、実施例1と同様に還元、処理して、目的化合物の白色結晶2.1gを得た。融点297℃から分解。TLC、Rf=0.70(クロロホルム:メタノール:水=5:4:1)
元素分析: C1220NONaZn・HOとして
理論値 : C,36.32 H,5.59 N,3.53
実測値 : C,36.08 H,5.81 N,3.29
実施例7 N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)フェニルアラニンナトリウム亜鉛キレート化合物
参考例8で得られた化合物5.4gに30%メタノール80ml、亜鉛末2.0g、酢酸10mlおよび2N−塩酸20mlを加えて、50℃、3時間攪拌後、未反応の亜鉛を濾別した後、濾液を濃縮し、水を加えて析出する油状物を集めた。これをナトリウム塩にするため、メタノールに溶かし、水酸化ナトリウム/メタノールでpH7として析出結晶を濾取して3.9gを得た。融点270℃付近から徐々に分解。TLC、Rf=0.82(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)
元素分析: C1723NONaZn・1/2HOとして
理論値 : C,45.39 H,5.15 N,3.11
実測値 : C,45.55 H,5.33 N,3.23
実施例8N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アントラニル酸ナトリウム亜鉛キレート化合物
参考例9で得られた化合物3.6gを用いて、実施例7と同様にして白色結晶2.1gを得た。融点290℃付近から分解。TLC、Rf=0.88(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)
元素分析: C1518NO2NaZn・HOとして
理論値 : C,41.81 H,4.68 N,3.25
実測値 : C,41.98 H,4.64 N,3.26
実施例9N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)メチオニン亜鉛キレート化合物
参考例10で得られた化合物4.0gを用いて、実施例7と同様にして遊離酸の目的化合物2.8gを得た。融点260℃付近から徐々に分解。TLC、Rf=0.82(n−ブタノール:酢酸:水=4:1:2)
元素分析: C1323NOZn・1.5HOとして
理論値 : C,36.32 H,6.10 N,3.26
実測値 : C,36.17 H,5.78 N,3.34
実施例10 N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)システイン亜鉛キレート化合物
参考例11で得られた化合物5.7gに50%メタノール100ml、亜鉛末3.5g、酢酸10mlおよび2N−塩酸40mlを加えて、50℃、3時間攪拌した後、未反応の亜鉛を濾別し、濾液を約1/2まで濃縮し、これに2N−水酸化ナトリウムでpH3〜4として析出する白色結晶を濾取し、3%酢酸および水で洗った。これに1%水酸化ナトリウム液に溶かし、酢酸酸性として析出する結晶を濾取し、水およびメタノールで洗って乾燥させた。融点280℃付近から分解。TLC、(アンモニア水で中和して溶かしたもの)Rf=0.71(クロロホルム:メタノール:水=5:4:1)
元素分析: C2236Zn・3HOとして
理論値 : C,31.79 H,4.61 N,3.37
実測値 : C,31.98 H,4.77 N,3.14
試験例1 本化合物のチロシンハイドロキシラーゼ阻害作用
本化合物のチロシンハイドロキシラーゼ阻害作用について試験した。
(試験方法)
ラット脳由来のチロシンハイドロキシラーゼを試験に供した。
L−[3,5−H]チロシン(0.5μCi/assay)を含む100μMチロシンとチロシンハイドロキシラーゼ1mg、0.2mM(6R)−5,6,7,8−テトラハイドロ−L−バイオプテリン、カタラーゼ1.8mg/mL、5mMジチオセレイトール(MES緩衝液中、pH6.0)および試験物質を加えて37℃、40分間でインキュベートした。反応は1M塩酸に入った7.5%炭(Charcoal)により停止させた。
3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン(DOPA)からできたOを液体シンチレーションにより測定した。
(試験物質)
参考例1の化合物,実施例1の化合物、α−リポ酸(0.1mM、1mM、最終濃度)
(試験結果)
その結果を表1に示す。
Figure 0004072062
Figure 0004072062
表1から明らかなように、本化合物にチロシンハイドロキシラーゼ阻害活性が認められた。これに対し、α−リポ酸にチロシンハイドロキシラーゼ阻害活性は認められなかった。このことから、本化合物はメラニン産生を制御する酵素であるチロシナーゼを阻害することがわかった。
試験例2 本化合物のメラニン産生抑制作用
試験方法
大日本製薬より購入のマウス由来B16−FOメラノーマ細胞株を実験に用いた。60mmのシャーレに20万個の細胞を藩種し、糖合成阻害剤であるD−Glucosamine Hydrochlorideを0.1%加えた培地(D−MEM+10%FBS)で5日間培養し、メラニン合成を停止させ白色化した。5日間培養後に細胞をPBS(−)で洗浄してD−Glucosamine Hydrochlorideを除去した後、phosphodiesterase阻害剤であるTheophylline 2mM(250倍濃縮液/蒸留水)を加えて細胞内cAMPを増加させることによりチロシナーゼの生合成の回復を促進した。これと同時に試験物質(250倍濃縮液/PBS(−))を添加した。Theophyllineおよび試験物質添加3日後に細胞をトリプシンにより回収した。細胞ペレットを1mlのPBS(−)に懸濁させ、このうち0.1mlを細胞数計測に、残りの0.9mlをメラニン量測定に用いた。メラニン量の測定は細胞ペレットを5%トリクロロ酢酸、エタノール/ジエチルエーテル(3:1)、ジエチルエーテルで一回ずつ洗浄し風乾した後、2N NaOH 1mlを加えて溶解させ、420nmにおける吸光度を測定してメラニン量を標準品による検量線より求めた。
*(注)
D−MEW:Dulbecco’s Modified EAGLE MEDIUM“Nissui”▲2▼(ダルベッコ変法イーグル培地“ニッスイ”▲2▼)
FBS:Fetal Bovine Serum Certified,Origin:United States(非働化ウシ胎児血清)
PBS(−):Dulbecco’s PBS(−)”Nissui”(ダルベッコPBS(−)“ニッスイ”)
その結果を表2に示す。
Figure 0004072062
表2から明らかなように、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノエタンスルホン酸Na・Zn、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノヘキサン酸Na・Zn、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−γ−アミノ−n−酪酸Na・Zn、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)メチオニンZn、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)フェニルアラニンNa・Zn、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アントラニル酸Na・Znに強いメラニン産生抑制作用が認められ、その作用は従来から美白剤として使用されているアルブチン、コウジ酸よりかなり強いことがわかった。
試験例3 本化合物のエラスターゼ阻害活性
試験方法
96穴のプレートを用いて行った。Suc(Ome)−Ala−Ala−Pro−Val−MCA 1mM、検体30μl、Tris−NaCl Buffer(25℃,pH7.5)210μlおよびElastase 1unit/ml30μlを加えて1分ごとに蛍光(Ex.360/40nm Em.460/40nm)を測定し、エラスターゼ阻害率をAMC(7−Amino−4−Methyl−Coumarin)標準品による検量線より求めた。
その結果を表3に示す。
Figure 0004072062
表3より明らかなように、N−α−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−6−アミノヘキサン酸Na・Zn、N−α−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−γ−アミノ−n−酪酸Na・Zn、N−α−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)メチオニンZn、N−α−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)フェニルアラニンNa・Zn、N−α−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アントラニル酸Na・ZnはElastinalと同等のエラスターゼ阻害活性を示した。一方、α−リポ酸には全くエラスターゼ阻害作用は認められなかった。
本結果から本化合物は抗シワ剤として有用であることがわかった。
製剤実施例1 注射剤
実施例1の化合物 2.0mg
D−マンニトール 5.0g
注射用蒸留水 全量100ml
以上の成分を常法により注射剤とする。
【0054】
製剤実施例2 点眼剤
実施例2の化合物 0.5g
塩化ナトリウム 0.5g
ホウ酸 0.7g
ホウ砂 0.3g
p−オキシ安息香酸メチル 0.026g
p−オキシ安息香酸プロピル 0.014g
滅菌精製水 全量100ml
以上の成分を常法により調製し点眼剤とする。
製剤実施例3 錠剤
実施例1の化合物 50mg
乳糖 80mg
馬鈴薯デンプン 17mg
ポリエチレングリコール 3mg
以上を1錠剤分の材料として常法により錠剤に成型する。
製剤実施例4 化粧用クリーム剤
実施例7、8または9の化合物 0.5g
ステアリン酸 2.0g
ステアリルアルコール 7.0g
スクワラン 5.0g
オクチルデカノール 6.0g
ポリオキシエチレンセチルエーテル 3.0g
グリセリンモノステアレート 2.0g
プロピレングリコール 5.0g
p−オキシ安息香酸メチル 0.2g
p−オキシ安息香酸プロピル 0.1g
滅菌精製水 73.7g
以上の成分を混和して化粧用クリーム剤とする。
産業上の利用可能性
本発明の金属キレート化合物またはそれらの薬理学的に許容できる塩はチロシナーゼ阻害作用、メラニン産生抑制作用およびエラスターゼ阻害作用を有しているので、皮膚のしみ、そばかす、日焼けの予防・治療薬、美白剤、美肌剤および抗シワ剤などとして有用である。
さらに、本発明の金属キレート化合物は酸化ストレスによる種々の疾患、たとえば虚血性心疾患、脳虚血、動脈硬化症、糖尿病、白内障などの予防・治療にも有用である。
以上、本発明の態様のいくつかを詳細に説明したが、当業者であれば示された特定の態様には、本発明の新規な教示と利点から実質的に逸脱しない範囲で色々な修正と変更をなし得ることは可能であるので、そのような修正および変更も、全て後記の特許請求の範囲で定義される本発明の精神と範囲内に含まれるものである。
本出願は日本で出願された特願2001−078571を基礎としており、その内容は本願明細書に全て包含するものとする。

Claims (12)

  1. 次の式(I)
    Figure 0004072062
    (式中、Mは亜鉛を示し、AはN結合したアミノ酸残基を示す。)で表されるN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸亜鉛キレート化合物またはその薬理学的に許容できる塩。
  2. N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸亜鉛キレート化合物がN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−α−アミノ酸亜鉛キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−β−アミノ酸亜鉛キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−γ−アミノ酸亜鉛キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−δ−アミノ酸亜鉛キレートおよびN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−ε−アミノ酸亜鉛キレートからなる群から選ばれるものである、請求項1記載のN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸亜鉛キレート化合物またはその薬理学的に許容できる塩。
  3. N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸亜鉛キレート化合物がN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノエタンスルホン酸亜鉛キレート、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)グリシン亜鉛キレート、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アスパラギン酸亜鉛キレート、N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−6−アミノヘキサン酸亜鉛キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)−γ−アミノ−n−酪酸亜鉛キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)フェニルアラニン亜鉛キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アントラニル酸亜鉛キレート,N−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)メチオニン金属キレートおよびN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)システイン金属キレートからなる群から選ばれるものである、請求項1記載のN−(6,8−ジメルカプトオクタノイル)アミノ酸金属キレート化合物またはその薬理学的に許容できる塩。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する医薬。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有するチロシナーゼ阻害剤。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有するメラニン産生抑制剤。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する皮膚のしみ、そばかすまたは日焼けの予防・治療剤。
  8. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する美白剤。
  9. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する美肌剤。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有するエラスターゼ阻害剤。
  11. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する抗シワ剤。
  12. 請求項1〜のいずれかに記載の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を含有する化粧品。
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